(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020159
(43)【公開日】2024-02-14
(54)【発明の名称】エンドレスリボンを支える取り外し可能な支持装置
(51)【国際特許分類】
B41J 17/32 20060101AFI20240206BHJP
B41J 17/30 20060101ALI20240206BHJP
B41J 2/325 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
B41J17/32 Z
B41J17/30 B
B41J2/325 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023119626
(22)【出願日】2023-07-24
(31)【優先権主張番号】22315174
(32)【優先日】2022-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】523224763
【氏名又は名称】アルモア
【氏名又は名称原語表記】ARMOR
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス フアン
(72)【発明者】
【氏名】シャリエ マキシム
(72)【発明者】
【氏名】ヘッゲ フランス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】熱転写印刷装置と協調するように適応しエンドレスリボンを支持するための取り外し可能な支持装置を提供する。
【解決手段】取り外し可能な支持装置(100)は、フレーム(13)と、エンドレスリボン(11)と、エンドレスリボン(11)を支持する支持システムとを備え、支持システムはフレーム(13)に接続された少なくとも2つのローラ(12、14)を備え、少なくとも2つのローラ(12、14)は、熱転写印刷装置の第1の相補接続手段と協調するように適応された第1の接続手段を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム(13)と、
エンドレスリボン(11)と、
前記エンドレスリボン(11)を支持する支持システム(101)と、を備え、
前記支持システム(101)は、前記フレーム(13)に接続された少なくとも2つのローラ(12、14)を備え、
前記少なくとも2つのローラ(12、14)は、熱転写印刷装置(200)の第1の相補接続手段と協調するように適応された第1の接続手段(16)を含み、
剥離ローラ(15)は、前記少なくとも2つのローラ(12、14)と比較して小さい直径を有する、
取り外し可能な支持装置(100)。
【請求項2】
前記剥離ローラ(15)が、前記フレーム(13)から前記剥離ローラ(15)に平行に延びる長手方向ベアリング(20)を備え、
前記長手方向ベアリング(20)は前記剥離ローラ(15)を機械的に強化する、
請求項1に記載の取り外し可能な支持装置(100)。
【請求項3】
前記長手方向ベアリング(20)は、前記フレーム(13)に近接する前記剥離ローラ(15)の第1の端部と協調する第1の協調ブロック(22A)と、前記剥離ローラ(15)の第1の端と反対側の第2の端部と協調する第2の協調ブロック(22B)と、を含む、
請求項2に記載の取り外し可能な支持装置(100)。
【請求項4】
前記剥離ローラ(15)は、導電性材料からなり、
前記剥離ローラ(15)は、前記エンドレスリボン(11)の静電放電を可能にするため、前記エンドレスリボン(11)と接触する部分を含む、
請求項1又は2に記載の取り外し可能な支持装置(100)。
【請求項5】
前記支持システム(101)は、前記エンドレスリボン(11)に張力を与えることを保つために、前記フレーム(13)に接続された引張手段を含む、
請求項1又は2に記載の取り外し可能な支持装置(100)。
【請求項6】
前記引張手段が、第1の移動ローラ(26)と第2の移動ローラ(27)を含むバッファを備え、前記第2の移動ローラ(27)が、前記第2の移動ローラ(27)の長手方向軸に対して感覚的に垂直な平面内で所定の軌道に沿って移動可能である、
請求項5に記載の取り外し可能な支持装置(100)。
【請求項7】
前記バッファの前記第1の移動ローラ(26)と前記第2の移動ローラ(27)との両方は、前記少なくとも2つのローラ(12、14)の第1の回転軸(A1)に対して感覚的に平行な同じ第2の回転軸(A2)の周りの円形の軌道に沿って移動可能である、
請求項6に記載の取り外し可能な支持装置(100)。
【請求項8】
前記バッファの前記第1の移動ローラ(26)と前記第2の移動ローラ(27)との両方が支持体(28)に取り付けられ、前記支持体(28)は前記第2の回転軸(A2)に対して感覚的に平行な第3の回転軸(A3)の周りに回転移動可能である、
請求項6に記載の取り外し可能な支持装置(100)。
【請求項9】
前記引張手段(15)は、前記エンドレスリボン(11)を支持するための外側凸部を有する支持手段(17)を含み、
前記支持手段(17)は、前記少なくとも2つのローラ(12、14)の長手方向軸に平行な第4の回転軸(A4)の周りの回転において少なくとも1つの自由度を許容するリンクで前記フレーム(13)に接続された二つの長手要素(17a、17b)を含む、
請求項5に記載の取り外し可能な支持装置(100)。
【請求項10】
前記支持手段(17)は、第1の位置と第2の位置との間において移動可能であり、
前記第1の位置は、前記外側凸部における前記エンドレスリボン(11)を局所的に所定の第1の張力で維持することを可能とし、
前記第2の位置は、前記エンドレスリボン(11)において局所的に張力を減少させる、
請求項9に記載の取り外し可能な支持装置(100)。
【請求項11】
前記フレーム(13)が、前記熱転写印刷装置(200)のローラ(25)の遠位端と協調するように適合された第2の接続手段(24)を備える、
請求項1又は2に記載の取り外し可能な支持装置(100)。
【請求項12】
少なくとも1つのローラ(12、14)は、アームを備え、
前記アームは、
当該ローラ(12、14)に接続された第1の遠位端と、
第1の長手軸(A1)の周りの所定の軌道に沿って当該ローラ(12、14)を回転させることができるピボット接続によって前記フレーム(13)に機械的に接続された第2の遠位端とを有する、
請求項1又は2に記載の取り外し可能な支持装置(100)。
【請求項13】
前記第1の接続手段(16)は、オス/メス接続手段の要素を含み、
前記熱転写印刷装置(200)の第1の相補接続手段が前記オス/メス接続手段の補完要素を含む、
請求項1又は2に記載の取り外し可能な支持装置(100)。
【請求項14】
熱転写印刷装置(200)であって、
前記エンドレスリボン(11)をコーティング組成物でコーティングするためのコーティングモジュールと、
前記コーティング組成物の一部をプリントゾーンに熱転写するプリントヘッドと、
前記支持システム(101)が、前記エンドレスリボン(11)をコーティングモジュールからプリントヘッドへ、およびプリントヘッドからコーティングモジュールへ輸送するように適合した請求項1に記載の取り外し可能な支持装置(100)と、
前記支持システム(101)の第1の接続手段(16)と協調するように適合された第1の相補接続手段と、
前記熱転写印刷装置(200)の少なくとも1つのローラを駆動するモータと、を備えた、
熱転写印刷装置(200)。
【請求項15】
前記取り外し可能な支持装置(100)の前記剥離ローラ(15)は、導電性材料からなり、前記剥離ローラ(15)の少なくとも一部が、前記プリントヘッドと前記コーティングモジュールの間に位置する場所において、前記エンドレスリボン(11)と接触するように配置されている、
請求項14に記載の熱転写印刷装置(200)。
【請求項16】
方法であって、
第1の接続手段(16)と第1の相補接続手段が協調するように熱転写印刷装置(200)に取り外し可能な支持装置(100)を挿入することを含む、
請求項1に記載の取り外し可能な支持装置(100)を用いた熱転写印刷装置においてエンドレスリボン(11)を交換する方法。
【請求項17】
熱転写印刷装置(200)から第2の取り外し可能な支持装置を取り外すことを含む、
請求項16に記載の熱転写印刷装置(200)においてエンドレスリボン(11)を交換する方法。
【請求項18】
コントローラによって、前記第1の接続手段(16)と前記第1の相補接続手段のアライメントを制御し、
少なくとも1つの位置センサによって熱転写印刷装置(200)におけるエンドレスリボン(11)の位置を制御し、
検出された位置が目標位置と一致しない場合、熱転写印刷装置(200)、及び取り外し可能な支持装置(100)の少なくとも一方の、ローラの少なくとも一つを駆動する、
請求項16に記載の熱転写印刷装置(200)においてエンドレスリボン(11)を交換する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、支持装置の技術分野に関するものであり、特に熱転写印刷装置と協調するように適応しエンドレスリボンを支持するための取り外し可能な支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
熱転写プリンタとは、インクのドナーフィルム(リボン)からインクを溶かし、選択した場所にあるインクを受容材料(a receiving material)(基板)に転写して画像を作成する機械である。このようなプリンタは通常、インク付きリボンを保持したり巻き戻したりするためのプリントヘッドとローラとを備える。実際、この種のプリンタでは、リボンは印刷中に巻き戻すためにコアに取り付けられている。したがって、インクドナーフィルムは限られた長さを示し、両端を備え、使用後は廃棄されなければならない。このようなリボンの取り扱いは、コアの存在のおかげで容易である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、このような使用済みリボンの廃棄に対処するための代替クラスの熱転写プリンタを扱う。このようなプリンタでは、エンドレスリボンまたはエンドレスバンドを使用する必要があり、これにより、所定のパターン、画像、またはデータのセットに従って、熱転写印刷によって選択的に基板に転写されることを目的としたプレーン層としてコーティング組成物(すなわちインク)が適用される。
【0004】
このような印刷装置は、欧州特許出願公開第0412179号明細書、米国特許第4707155号明細書、特許第4235080号公報、国際公開第2022/128946号、国際公開第2022/128946号、国際公開第2022/128958号、および国際公開第2022/128941号に記載されており、これらの開示全体は、参照により本仕様に組み込まれる。
【0005】
この代替クラスのプリンタでは、エンドレスリボンはプリンタ内に実装されたコンベアシステム(またはサポートローラ)によってサポートされているため、エンドレスリボンを保持するためのコアは必要としない。
【0006】
エンドレスリボンは、柔軟性があり、システム内の多数のサイクル、たとえば100万サイクルに耐えるように設計されている。印刷中、エンドレスリボンは、その外面にコーティングされたインクを連続的に溶融して冷却するために、熱サイクルと同様に張力による機械的な伸張を受ける。長期的にエンドレスリボンの耐久性を確保するために、ポリイミドなどの特定のポリマーが使用される。このような材料やそのような材料で作られたエンドレスリボンは、高い機械的強度と熱安定性を示す場合があるものの、長期的には熱機械疲労が誘発される。さらに、エンドレスリボンの曲げ強度や柔軟性は、時間の経過とともに低下する場合がある。これらの理由から、どこかの時点でエンドレスリボンを交換する必要がある。
【0007】
ただし、コンベアシステムでリボンを手動で交換するには、いくつかの制限がある。まず、リボンの手動挿入は、リボンを傷つけないように十分な注意を払わなければ不可能である。実際、コンベアシステムは多くのローラを含む場合があり、そのようなコンベアシステムで使用されるリボンは通常薄く不安定である。その場合、リボンを損傷するリスクを負わずに交換する際の良好な再現性を保証することはできない。第二に、このような交換には長い時間がかかる。実際、リボンの経路はより複雑である。この解決策は、リボンを交換するために生産ラインを長期間停止することを不利に意味する。
【0008】
米国特許出願公開第2020/0047488号明細書には、エンドレスベルトの取り付け配置が開示されている。当該文献では、エンドレスベルトを装置本体に取り付ける作業を容易にするために、プロファイリング装置を使用する方法が記載されている。プロファイリング装置は、エンドレスベルトを運搬するための複数の支柱を備える。しかし、米国特許出願公開第2020/0047488号明細書に記載されているような取り付け配置は、代替クラスの熱印刷装置と協調するために使用するには一貫性がなく、印刷プロセスの中断時間を抑えずにエンドレスリボンを交換できない。
【0009】
本開示の目的の1つは、予測される欠点の少なくとも1つを抑えることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様によれば、本開示は、取り外し可能な支持装置に関し、取り外し可能な支持装置は、
フレームと、
エンドレスリボン(無端リボン)と、
エンドレスリボンを支持する支持システムと含み、
支持システムはフレームに接続された少なくとも2つのローラを備え、
少なくとも2つのローラは、熱転写印刷装置の第1の相補接続手段と協調するように適応された第1の接続手段を含む。
【0011】
利点の1つは、熱転写印刷装置において多数のサイクルによって摩耗するエンドレスリボンを効率的に変更できることである。
【0012】
利点の別の1つは、印刷に適した位置になるようにエンドレスリボンを交換することである。
【0013】
利点の別の1つは、印刷プロセスの中断時間または遊休時間(アイドル時間)を抑えることである。
【0014】
一実施形態では、前記支持システムは、前記エンドレスリボンに張力を与えることを保つために、前記フレームに接続された引張手段を含む。
【0015】
利点の1つは、取り外し可能な支持装置を熱転写印刷装置に挿入すると、エンドレスリボンが印刷可能な状態に保たれることである。
【0016】
一実施形態では、引張手段は、第1の移動ローラを含み、第1の移動ローラは、第1の移動ローラの長手方向軸に対して感覚的に垂直な平面で所定の軌道に沿って移動可能である。
【0017】
利点の1つは、エンドレスリボンの張力を調整でき、印刷品質を確保できることである。
【0018】
一実施形態では、前記引張手段は、第1の移動ローラと第2の移動ローラを含むバッファを備え、前記第2の移動ローラは、前記第2の移動ローラの長手方向軸に対して感覚的に垂直な平面内で所定の軌道に沿って移動できる。
【0019】
利点の1つは、取り外し可能な支持装置が熱転写印刷装置に挿入すると、エンドレスリボンの速度に局部的な変動を作り出すことができることである。
【0020】
一実施形態では、前記バッファの第1の移動ローラと前記第2の移動ローラの両方が、前記少なくとも2つのローラの第1の回転軸に感覚的に平行な同じ第2の回転軸の周りの円形軌道に沿って移動できる。
【0021】
一実施形態では、前記バッファの前記第1の移動ローラと前記第2の移動ローラの両方が支持体に取り付けられ、前記支持体は、前記第2の回転軸に感覚的に平行な第3回転軸の周りの回転移動できる。
【0022】
利点の1つは、支持体の回転を制御する1つの固有のモータで、バッファゾーン内のエンドレスリボンの張力を制御することである。
【0023】
一実施形態では、バッファは、第3の回転軸に沿って支持体の回転を可能にするばね要素を含む。
【0024】
一実施形態では、前記引張手段は、前記エンドレスリボンを支持するための外側凸部を有する支持手段を含み、前記支持手段は、前記少なくとも2つのローラの長手方向軸に平行な第4の回転軸の周りの回転において少なくとも1つの自由度を可能にするリンクでフレームに接続された2つの長手要素を含む。
【0025】
一実施形態では、前記支持手段は、第1の位置と第2の位置の間で移動可能であり、前記第1の位置は、前記外側凸部における前記エンドレスリボンを局所的に所定の第1の張力で維持することを可能とし、前記第2の位置は、前記エンドレスリボンにおいて局所的に張力を減少させることを可能にする。
【0026】
利点の1つは、取り外し可能な支持装置が熱転写印刷装置とかみ合う(連動する、掛かる)ときに、熱転写印刷装置のローラ上にエンドレスリボンを配置できることである。
【0027】
一実施形態では、取り外し可能な支持装置は、前記少なくとも2つのローラよりも直径の小さい剥離ローラを含み、前記剥離ローラは、前記フレームから延び、前記剥離ローラに平行に延びる前記長手方向ベアリングを含み、前記長手方向ベアリングは、前記剥離ローラを機械的に強化する(増強する、前記剥離ローラの機械的な強度を高める)。
【0028】
利点の1つは、取り外し可能な装置が熱転写印刷装置とかみ合う(連動する、掛かる)ときに、プリントヘッドの後の基板とエンドレスリボンの間の分離を可能にすることである。
【0029】
一実施形態では、前記フレームは、前記熱転写印刷装置のローラの遠位端と協調するように適合された第2の接続手段を含む。
【0030】
利点の1つは、熱転写印刷装置からローラを分離できることである。
【0031】
一実施形態では、少なくとも1つのローラは、当該ローラに接続された第1の遠位端と、第1の長手軸の周りに所定の軌道に沿って当該ローラを回転させ、好ましくは所定の軌道に沿って平行移動させることができるピボット接続によってフレームに機械的に接続された第2の遠位端を有するアームを含む。
【0032】
利点の1つは、取り外し可能な支持装置が熱転写印刷装置とかみ合っている(連動する、掛かる)ときに、熱転写印刷装置のローラにエンドレスリボンを配置できることである。
【0033】
一実施形態では、前記第1の接続手段は、オス/メス接続手段の要素を含み、前記熱転写印刷装置の第1の相補接続手段は、前記オス/メス接続手段の補完要素を含む。
【0034】
利点の1つは、取り外し可能な支持装置の第1の接続手段と前記熱転写印刷装置の第1の相補接続手段との間の機械的な接続、および電子的接続の少なくとも一方を強化することである。
【0035】
別の態様によれば、本開示は熱転写印刷装置に関する。
当該熱転写印刷装置は、
エンドレスリボンをコーティング組成物でコーティングするためのコーティングモジュールと、
前記コーティング組成物の一部をプリントゾーンに熱転写するためのプリントヘッドと、
支持システムがエンドレスリボンをコーティングモジュールからプリントヘッドへ、およびプリントヘッドからコーティングモジュールへ輸送するように適合した、本開示の第1の態様による取り外し可能な支持装置と、
支持システムの第1の接続手段と協調するように適合された第1の相補接続手段と、
前記熱転写印刷装置の少なくとも1つのローラを駆動するモータと、を備える。
【0036】
一実施形態では、取り外し可能な支持装置の剥離ローラは導電性材料からなり、剥離ローラの少なくとも一部がプリントヘッドとコーティングモジュールの間に位置する場所においてエンドレスリボンと接触するように配置される。剥離ローラは、例えば、リボン経路に従って、当該剥離ローラの少なくとも一部がプリントヘッドの後に位置する場所においてエンドレスリボンと接触するように配置される。このような位置は、プリントヘッドを通過した後のエンドレスリボンの静電放電を可能にする。
【0037】
別の態様によると、本開示は、本開示の第1の態様に従った取り外し可能な支持装置を使用して熱転写印刷装置のエンドレスリボンを交換する方法に関し、
当該方法は、
前記第1の接続手段と前記第1の相補接続手段が協調するように熱転写印刷装置に取り外し可能な支持装置を挿入することを含む。
一実施形態では、当該方法は、
前記熱印刷装置から第2の取り外し可能な支持装置を取り外すことをさらに含む。
一実施例では、当該方法は、
コントローラによって、前記第1の接続手段と前記第1の相補接続手段のアライメントを制御し、
少なくとも1つの位置センサによって前記熱転写印刷装置内の前記エンドレスリボンの位置を制御し、
検出された位置が目標位置と一致しない場合、前記熱転写印刷装置および前記取り外し可能な支持装置の少なくとも一方の、ローラの少なくとも一つを駆動することを含む。
【0038】
1つの態様によると、本開示は取り外し可能な支持装置に関し、当該取り外し可能な支持装置は、
フレームと、
エンドレスリボンと、
エンドレスリボンを支持するための支持システムと、を備え、
支持システムは、
フレームに接続された少なくとも2つのローラであって、前記熱転写印刷装置の第1の相補接続手段と協調するように適応された第1の接続手段を含む少なくとも2つのローラと、
前記少なくとも2つのローラよりも直径の小さい剥離ローラと、を備える。
【0039】
一実施形態では、前記剥離ローラは、前記フレームから延び、前記剥離ローラに平行に延びる長手方向ベアリングを含み、前記長手方向ベアリングは、前記剥離ローラを機械的に強化する(増強する、前記剥離ローラの機械的な強度を高める)。
【0040】
一実施形態では、前記長手方向ベアリングは、前記フレームに近接する前記剥離ローラの第1の端部と協調する第1の協調ブロックと、前記剥離ローラの第1の端部と反対側の前記剥離ローラの第2の端部と協調する第2の協調ブロックとを含む。
【0041】
一実施形態では、前記剥離ローラは導電性材料からなり、前記剥離ローラは、エンドレスリボンの静電放電を可能にするために、エンドレスリボンと接触する部分を含む。
【図面の簡単な説明】
【0042】
本開示の実施形態を特徴づける他の特徴および利点は、以下の詳細な説明を読み、以下を示す関連図を確認することで明らかになる。
【0043】
【
図1】本開示の第1の実施形態による取り外し可能な支持装置の概略図であり、取り外し可能な支持装置は、フレームに接続された複数のローラを含む。
【
図2】第1の実施形態による取り外し可能な支持装置の支持システムの概略図である。
【
図3】第1の実施形態による取り外し可能な支持装置の概略図であり、取り外し可能な支持装置は、エンドレスリボンを支持する。
【
図4】第1の実施形態による取り外し可能な支持装置の概略図であり、取り外し可能な支持装置は、回転可能な支持手段を含む。
【
図5】本開示の第2の実施形態による熱転写印刷装置の概略図であり、熱転写印刷装置は、第1の実施形態による取り外し可能な支持装置を含む。
【
図6】第1の実施形態による取り外し可能な支持装置の概略図であり、取り外し可能な支持装置は、引張ローラを支持するための長手方向ベアリングを含む。
【
図7】第1の実施形態による取り外し可能な支持装置の概略図であり、フレームは、熱転写印刷装置のローラの遠位端(遠位末端、先端、遠心端、頭)と協調するように適応された接続手段を含む。
【
図8】第1の実施形態による取り外し可能な支持装置の支持体の概略図であり、2つの移動ローラは支持体に取り付けられ、回転軸の周りで移動可能である。
【
図9】第1の実施形態による取り外し可能な支持装置の支持体の概略図であり、2つの移動ローラは支持体に取り付けられ、回転軸の周りで移動可能であり、支持体は回転軸の周りで回転可能なばね要素を含む。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1は、本開示の一実施形態による取り外し可能な支持装置100の第1の例を示す。取り外し可能な支持装置100は、熱転写印刷装置200と協調するように適合されている。取り外し可能な支持装置と熱転写印刷装置との協調には、通信、調整、補助、データの転送、メモリ効果、電源供給などの異なる動作が含まれる場合があるが、これに限定されない。
【0045】
取り外し可能な支持装置:フレーム
取り外し可能な支持装置100はフレーム13を備える。フレーム13はプラスチック材料で構成することができる。フレーム13は、成形部品、複合部品またはアルミニウムを含む材料で構成することもできる。この構成では、取り外し可能な支持装置100の重量が有利に減少する。
【0046】
フレーム13の形状は平坦であることが望ましい。フレーム13は曲げてもよいし、凸部を構成してもよい。
【0047】
一実施形態では、フレーム13は少なくとも一つのセンサを含む。センサは、位置センサを含むが、これに限定されない。位置センサは、例えばその損傷を防ぐために、取り外し可能な支持装置10の変位を検出することができるという利点がある。また、位置センサは、位置合わせを維持することができ、熱転写印刷装置200内で取り外し可能な支持装置を操作または挿入する際に、フレーム13の誘導を確実にする。位置センサは、レーザーを含むことができる。利点の1つは、位置センサの精度を向上させることである。
【0048】
フレーム13は、温度センサなどの他のタイプのセンサを備えてもよい。センサに電力を供給するために、フレーム13を熱転写印刷装置200などの外部装置に電気的に接続することができる。
【0049】
一実施形態では、フレーム13は少なくとも一つのハンドルを含む。ハンドルは、例えば、ローラ12、14が取り付けられるフレーム13の別の面と反対側のフレーム13の面に取り付けられる。利点の一つは、オペレータによる、取り外し可能な支持装置100の操作を容易にし、熱転写印刷装置200と取り外し可能な支持装置100の協調を容易にすることである。
【0050】
一実施形態では、フレーム13は、熱転写印刷装置200で固定されたフレーム13を維持するように設計されたロックシステムを含む。ロックシステムは、自動ロックシステムを含むことができる。ロックシステムは、フレーム13と熱転写印刷装置200との間の協調を検出するように構成された少なくとも一つのセンサを含むこともできる。
【0051】
一実施形態では、
図7に示すように、フレーム13は、熱転写印刷装置200のローラ25と協調する協調手段を含むことができる。協調手段は、例えば、取り外し可能な支持装置100を熱転写印刷装置200から取り外す場合に、熱転写印刷装置200からローラ25を取り外すことを可能にすることができる。協調手段は、ローラ25の中空部分のようなメス部分と協調するように適合された、突出したシリンダーのようなオス部分を含むことができる。メス部分はローラ25の遠位端に位置することができる。
【0052】
折りたたみ式の取り外し可能な支持装置
一実施形態では、取り外し可能な支持装置100は折りたたみ式である。フレーム13は、例えば、ヒンジのようなピボット接続によって接続された、いくつかの部分を含むことができる。
【0053】
利点の一つは、取り外し可能な支持装置の運搬と保管を容易にすることである。
【0054】
一実施形態では、取り外し可能な支持装置100は、支持システム101によって既に支持されているエンドレスリボンでパッケージされている。
【0055】
サポートシステム:ローラ
取り外し可能な支持装置100は、さらに、エンドレスリボン11を支持する支持システム101を含む。
図2は、支持システム101の可能な一実施形態を示している。
【0056】
図3に示されている一実施形態では、取り外し可能な支持装置100は、エンドレスリボン11を含む。エンドレスリボン11は、インク付きリボンであってもよい。エンドレスリボン11は、コーティングされたリボンであってもよい。
【0057】
支持システム101は、フレーム13に接続された少なくとも二つのローラ12、14を備える。
【0058】
少なくとも一つのローラ12、14を埋め込みリンク(an embedding link)でフレーム13に接続してもよい。
【0059】
一実施形態では、少なくとも一つのローラ12、14は円筒形をしており、その長手方向軸を中心に回転するようにフレーム13に取り付けられている。
【0060】
ローラ12、14は円筒形でもよい。ローラ12、14は、ローラ12、14のシリンダーの長手方向軸(縦軸)である第1の回転軸A1の周りに少なくとも1つの自由度を許容するリンクでフレーム13に取り付けられる。
【0061】
一実施形態では、ローラ12、14は、ローラ12、14の長手方向軸が、当該ローラ12、14と接触するフレーム13の表面に対して感覚的(鋭敏、感じることができるよう、感覚可能、感じられるよう(sensibly))に垂直になるように、フレーム13に機械的に接続される。
【0062】
ローラ12、14は、ローラ12、14の長手方向軸がエンドレスリボンの幅断面積に対して感覚的に垂直になるように、フレーム13に機械的に接続されることが望ましい。
【0063】
ローラ12、14は、ローラ12、14の長手方向軸が熱転写印刷装置200のローラの長手方向軸に対して感覚的に平行になるように、フレーム13に接続することもできる。
【0064】
一実施形態では、少なくとも一つのローラ12、14が、平行移動の1つの自由度を可能にするリンクでフレーム13に接続されている。好ましくは、ローラ12、14は、ローラ12、14のシリンダーの長手方向軸に対して感覚的に垂直な平面に沿って、フレーム13に関して自由に平行移動できる。
【0065】
一実施形態では、一つのローラ12、14は駆動ローラである。駆動ローラはモータに接続され、当該駆動ローラを回転させる。モータに電力を供給するために、取り外し可能な支持装置100に少なくとも一つのバッテリーまたは電源を実装することができる。駆動ローラの回転は、その経路に沿ってエンドレスリボン11の変位を生成し、それは他のローラ12、14の回転も生成する。
【0066】
各ローラ12、14は、前述のローラ12、14に沿ってエンドレスリボン11の特定の経路を可能にするために、所定の位置でフレーム13に接続することができる。各ローラ12、14は、例えば、フレーム13の同じ面に接続されている。利点の一つは、取り外し可能な支持装置100の移動を容易にするハンドルなど、フレーム13の別の面に他の要素を取り付けることができることである。
【0067】
一実施形態では、ローラ12、14は、エンドレスリボン11が支持システム101に取り付けられたときに、その経路に沿ったエンドレスリボン11の張力が最適になるようにフレーム13に接続される。その場合、2つの連続したローラ12、14とフレーム13上の相対位置との間の距離は、エンドレスリボン11が前述のローラ12、14に沿って配置されたときに、エンドレスリボンの特定の張力を許容するように有利に選択できる。
【0068】
一実施形態では、少なくとも一つのローラ12、14はフレーム13に接続されたアームを含む。アームとフレーム13との接続は、ピボットリンクによって確実にすることができる。アームは、ピボットリンクによってフレーム13に機械的に接続されることが望ましい。アームは、フレーム13に機械的に接続された遠位端を備えるとよい。アームは、ローラ12、14に接続された近位端(近接端部、基端)を備えるとよい。遠位端は、ローラ12、14の第1の回転軸A1に感覚的に平行な回転軸の周りで回転する1つの自由度でフレーム13に接続することができる。
【0069】
一実施形態では、少なくとも一つのローラ12、14が、1つの自由度の回転を可能にするリンクでフレーム13に接続される。
【0070】
一実施形態では、少なくとも1つのローラ12、14が、少なくとも1つの自由度の移動を可能にするリンクでフレーム13に接続される。リンクは、ローラ12、14の回転軸によって定められる軌道に沿って、1つの自由度の移動を可能にする。利点の一つは、エンドレスリボンがローラに取り付けられたときに、ローラの変位が、その経路に沿ったエンドレスリボンの張力を調整できることである。
【0071】
サポートシステム:接続手段
ローラ12、14は、熱転写印刷装置200の第1の相補接続手段と取り外し可能に協調するように適合された第1の接続手段16を含む。
【0072】
第1の接続手段16と第1の相補接続手段は、機械的に相互に接続および切断可能であることを「取り外し可能に協調」することによって理解されるべきである。つまり、第1の接続手段16と第1の相補接続手段は、締結および取り外しが可能である。第1の接続手段16と第1の相補接続手段は、電子的に接続しても、機械的に接続してもよい。
【0073】
第1の接続手段16と第1の相補接続手段は、オスメス接続によって取り外し可能に協調してもよい。その場合、第1の接続手段16は、突出した円筒などのオス部分を備えてもよく、第1の相補接続手段は、当該オス部分と協調するように適合した中空部分などのメス部分を備えてもよい。別の例では、第1の接続手段16はメス部分を備え、第1の相補接続手段はオス部分を備える。メス部分はローラ12、14の遠位端に位置してもよい。
【0074】
第1の接続手段16と第1の相補接続手段は、円錐形状の先端を有する円筒形のスライディングバーと、対向する中空の円筒形部分とを備えてもよいが、これに限定されない。
【0075】
利点の一つは、取り外し可能な支持装置100をプリンタにスライドさせる前に中央に配置することである。
【0076】
別の利点の一つは、電気部品と電子部品を接続する前に、取り外し可能な支持装置100が適切に配置され、電気コネクタと電気コネクタのオスとメスが揃っていることを保証することである。
【0077】
一実施形態では、第1の接続手段16と相補接続手段は、少なくとも一つの電気コネクタ、および少なくとも一つの電子コネクタの少なくとも一つを含む。
【0078】
一実施形態では、少なくとも一つの電気コネクタ、および少なくとも一つの電子コネクタの少なくとも一つが、第1の接続手段16と第1の相補接続手段から分離されている。
【0079】
一実施形態では、第1の接続手段16、および第1の相補接続手段の少なくとも一つは、ロック手段を含む。ロック手段は、第1の接続手段16と第1の相補接続手段との協調を維持することを可能にすることが望ましい。ロック手段は、熱転写印刷装置200に挿入されたときに、取り外し可能な支持装置100の固定位置を維持することを可能にすることが望ましい。ロック手段は、クリックシステム、磁石、電磁石、またはその他の適切なロックシステムを含むことができる。ロック手段は、自動ロック手段を含むことができる。ロック手段は、第1の接続手段16と第1の相補接続手段との協調を検出するように構成された少なくとも一つのセンサを含むことができる。
【0080】
示さない一実施形態では、取り外し可能な支持装置100は、取り外し可能な支持装置100を熱転写印刷装置200とかみ合わせる(連動させる、掛かる)ためのガイド要素を含む。ガイド要素は、例えば、レールに取り付けられたスライド要素、または縦溝を含む。有利には、ガイド要素は、取り外し可能な支持装置100の第1の接続手段と熱転写印刷装置200の第1の相補接続手段との協調を容易にする。
【0081】
引張手段:移動ローラ(バッファ)
一実施形態では、取り外し可能な支持装置100は引張手段を含む。引張手段は、エンドレスリボン11がローラ12、14によって支持されている場合に、所定の経路に沿って張力を受けているエンドレスリボン11を維持することを目的とする。引張手段はフレーム13に接続することができる。
【0082】
一実施形態では、引張手段は第1の移動ローラ26を含む。第1の移動ローラ26は、所定の軌道に沿って移動することができる。「移動可能」とは、第1の移動ローラ26の回転軸が平行移動または所定の軌道に沿った回転において自由であることを理解すべきである。所定の軌道は、当該第1の移動ローラ26の長手方向軸に対して感覚的に垂直な平面に位置してもよい。所定の軌道は、第3の回転軸A3の周りの円形の軌道を含んでもよい。第3の回転軸A3は、ローラ12、14の第1の回転軸A1に平行であってもよい。所定の軌道は、直線軌道、例えば、第1および第2の移動ローラ26、27が取り付けられるフレーム13の面に沿った垂直直線軌道または水平直線軌道を含むこともできる。所定の軌道は、任意の曲線軌道を含むこともできる。所定の軌道は、直線軌道と曲線軌道の混合を含むこともできる。
【0083】
一実施形態では、引張手段は第2の移動ローラ27を含む。第2の移動ローラ27は、所定の軌道に沿って移動することができる。所定の軌道は、感覚できるように、当該第2の移動ローラ27の長手方向軸に対して垂直な平面に割り当てることができる。所定の軌道は、第3の回転軸A3の周りの円形の軌道を含むことができる。所定の軌道は、直線の軌道、例えば、例えば、第1および第2の移動ローラ26、27が取り付けられたフレーム13の面に沿った垂直の直線の軌道または水平の直線の軌道を含むこともできる。また、所定の軌道は、任意の曲線の軌道を含むこともできる。所定の軌道は、直線の軌道と曲線の軌道の混合を含むこともできる。
【0084】
一実施形態では、取り外し可能な支持装置100は、第1の移動ローラ26と第2の移動ローラ27を含むバッファを含む。第1および第2の移動ローラ26、27の動きは、バッファ効果を有利に構築し、エンドレスリボンの張力を制御するために、同期、遅延、延期、または同時に行うことができる。
【0085】
有利には、第1および第2の移動ローラ26、27の動きは、エンドレスリボン経路の変化を誘発し、それにより、短縮または延長することができる。つまり、第1および第2の移動ローラ26、27の動きは、バッファの入口と出口の間に格納されるエンドレスリボン11の量を変化させる。したがって、第1および第2の移動ローラ26、27の動きは、エンドレスリボン11の全体的な張力を調整する。
【0086】
一実施形態では、バッファは印刷前のバッファである。「印刷前のバッファ」とは、取り外し可能な支持装置100が熱転写印刷装置200と協調しているときに、バッファがコーティング装置と熱転写印刷装置200のプリントヘッドとの間に位置し、エンドレスリボン11の経路が、コーティング装置から印刷前のバッファを通ってプリントヘッドに至ることを理解すべきである。つまり、印刷前のバッファの入り口は、エンドレスリボン11がコーティングされているゾーンであり、印刷前のバッファの出口は印刷ゾーンの上流にある。「熱転写印刷装置との協調」によって、例えば、取り外し可能な支持装置の第1の接続手段と熱転写印刷装置の第1の相補接続手段との協調など、取り外し可能な支持装置100と熱転写印刷装置との間の機械的または電気的な協調を理解すべきである。
【0087】
一実施例では、プリプリントバッファの入口と出口の間に格納されるリボンの量を増加または減少させると、インク付きリボンの全体的な張力をそれぞれ増加または減少させることができる。それは、プリプリントバッファに入る前に熱転写印刷装置のコーティングモジュールによってコーティングされた、プリプリントバッファの入口と出口の間に格納されているエンドレスリボン11の一部を「インク付きリボン」によって理解されるべきである。
【0088】
一実施形態では、バッファは印刷後のバッファである。「印刷後のバッファ」とは、取り外し可能な支持装置100が熱転写印刷装置200と協調しているときに、バッファが熱転写印刷装置200のプリントヘッドとコーティング装置の間に位置し、エンドレスリボン11がプリントヘッドから印刷後のバッファを通ってコーティング装置に行くことを意味する。
【0089】
一実施例では、印刷後のバッファの入口と出口の間に格納されているリボンの量を増減すると、印刷されたリボンの全体的な張力をそれぞれ増減することができる。それは、印刷後のバッファに入る前にプリントヘッドによって印刷するために使用された、エンドレスリボン11の一部を「印刷されたリボン」によって理解されるべきである。
【0090】
図8に示すように、第1の移動ローラ26および第2の移動ローラ27は、支持体28に取り付けることができる。支持体28はフレーム13に接続することができる。支持体28は、第3の回転軸A
3を中心に回転して移動することができる。この構成は、例えば、当該所定の軌道が第3の回転軸A
3を中心とする回転を含む場合に、第1及び第2の移動ローラ26、27を所定の軌道に沿って運動させることを有利に可能にする。
【0091】
この目的のために、
図9に示すように、バッファは、支持体28の回転を可能にするばね要素29を含むことができる。この構成では、バッファの第1の移動ローラ26と第2の移動ローラ27は、同じ軸を中心とした円形軌道に沿って移動可能である。利点の一つは、支持体28の回転を制御する特徴の一つのモータで、エンドレスリボン11の張力を制御することである。
【0092】
支持体28は、支持体28が回転できるピボットを構成することができる。
【0093】
一実施形態では、バッファは、所定の軌道に沿って第1の移動ローラ26および第2の移動ローラ27の少なくとも一方を案内するレールを含む。
【0094】
一実施形態では、第1の移動ローラ26および第2の移動ローラ27は、各ローラがエンドレスリボン11の反対面を支持するように配置される。二つの移動ローラ26、27の相対的な動きは、エンドレスリボンの張力の増減を引き起こすことができる。さらに、二つの移動ローラ26、27が、同じ回転軸を中心とした円軌道の同じ方向に沿って移動する。この二つの移動ローラ26、27の移動は、当該バッファゾーン内に格納されたリボンの量または長さの差に関して、バッファをコンパクトにする。
【0095】
一実施形態では、引張手段は複数のバッファを含み、各バッファは少なくとも二つの移動ローラを含む。例えば、引張手段は印刷前バッファと印刷後バッファを含むことができる。
【0096】
一実施形態では、取り外し可能な支持装置100は、第1および第2の移動ローラ26、27を所定の軌道に沿って駆動するためのモータを含む。
【0097】
一実施形態では、取り外し可能な支持装置100は、第1および第2の移動ローラ26、27を駆動するために熱転写印刷装置と電気的に協調するように適応される。その場合、熱転写印刷装置は、第1及び第2の移動ローラ26、27をスイッチするように適合したモータを備える。
【0098】
取り外し可能な支持装置100は、能動部品を含むことができる。能動部品は、例えば熱転写印刷装置200からの電力システムなど、電力システムに接続するのに適した少なくとも一つの電気コネクタを介して電力を供給することができる。能動部品は、例えば熱転写印刷装置200の制御システムなどの制御システムに接続することもできる。
【0099】
このように、取り外し可能な支持装置100を熱転写印刷装置200に挿入すると、熱転写印刷装置200と一体的に機能できる。
【0100】
一実施形態では、取り外し可能な支持装置100は、第1の接続手段16が第1の相補接続手段と協調していないときに、センサおよび能動部品の少なくとも一方が熱転写印刷装置200に接続されたままになるように、熱転写印刷装置200に接続するのに適した少なくとも一つの能動部品、少なくとも一つのセンサおよび少なくとも一つの電気コネクタの少なくとも一つを含む。
【0101】
利点の一つは、熱転写印刷装置のコントローラを介して、取り外し可能な支持装置上のエンドレスリボン11を変更できることである。
【0102】
一実施形態では、取り外し可能な支持装置100は、エンドレスリボン11を変更できるロボットのような別の装置と協調するように適応される。
【0103】
利点の一つは、能動的かつ迅速な方法でエンドレスリボンを交換することである。
【0104】
引張手段:支持手段
一実施形態では、引張手段は支持手段17を含む。支持手段17はフレーム13に接続してもよい。支持手段17は、ローラ12、14の長手方向軸と感覚的に平行な方向に延びてもよい。支持手段17は、ローラ12、14の長さと感覚的に等しい長さを有してもよい。支持手段17は、熱転写印刷装置200の任意のローラと支持手段17が協調できるように適応した長さを有してもよい。
【0105】
支持手段17は、エンドレスリボン11を支持するための外側凸部を備えてもよい。外側凸部は、支持手段17がエンドレスリボン11を支持する場合に、エンドレスリボン11の局部歪を低減することを有利に可能にする。
【0106】
支持手段17は、モバイルリンクでフレーム13に接続することができる。モバイルリンクは、1つの自由度を許容することが望ましい。自由度は、ローラ12、14の第1の回転軸A1に感覚的に平行な第4の回転軸A4を中心とする回転の自由度であることが望ましい。
【0107】
支持手段17は、取り外し可能な支持装置100が熱転写印刷装置200と協調しているときに、支持手段17の第4の回転軸A4が熱転写印刷装置200のローラの回転軸と合流するように、フレーム13上に配置されることが望ましい。
【0108】
一実施形態では、支持手段17は、第1の位置から第2の位置まで移動可能であり、移動リンクによって許容される1つの自由度に従って第1の位置から第2の位置まで移動可能であると好ましい。支持手段17は、第4の回転軸A4を中心とする回転によって、第1の位置から第2の位置まで移動できる。支持手段17が第1の位置にあると、その外側凸部上のエンドレスリボン11を所定の第1の張力で維持できる。支持手段17が第2の位置にあると、エンドレスリボン11の張力を減少できる。第1の位置から第2の位置への遷移は、支持手段17から熱転写印刷装置200のローラへのエンドレスリボン11の適切な表示を可能にする。
【0109】
第1の位置は、エンドレスリボン11が支持手段17の位置で熱転写印刷装置200のローラに接触しないように、エンドレスリボン11を展開することを有利に可能にする。
【0110】
第2の位置は、エンドレスリボン11が熱転写印刷装置200内に挿入される支持システム上で完全に展開されるまで、エンドレスリボン11を支持手段17の位置に表示することを有利に可能にする。
【0111】
別の実施形態では、取り外し可能な支持装置100が熱転写印刷装置200と協調しているとき、支持手段17は第2の位置にあってもよい。この構成では、支持手段17はエンドレスリボン11を支持しない。例えば、支持手段17の第1の位置と第2の位置との遷移により、熱転写印刷装置200のローラ上にエンドレスリボンを展開することができる。この構成では、取り外し可能な支持装置100を熱転写印刷装置200に挿入した状態で、熱転写印刷装置200が完全に機能する場合がある。「完全に機能する」ことにより、印刷が可能であることを理解すべきである。
【0112】
支持手段17は、いくつかの長手方向の要素を含むことができる。
図4および
図6は、支持手段17が2つの長手方向の要素(two longitudinal elements)17a、17bを含む例を示している。
【0113】
支持手段17は、所定の軌道に沿って移動することができる。
【0114】
所定の軌道は、平行移動における直線軌道、例えば、垂直直線軌道または水平直線軌道を含むことができる。また、所定の軌道は、任意の曲線軌道を含むことができる。その目的のために、支持手段17は、支持手段17の遠位端とフレーム13との間の接続である遠位端によってフレーム13に接続され、平行移動において少なくとも1つの自由度を許容する。支持手段17は、例えば、レールに取り付けられ、所定の軌道に沿ってフレーム13に沿って平行移動することができる。
【0115】
取り外し可能な支持装置100は、所定の軌道に沿って、または第1の位置と第2の位置の間で支持手段17の動きを駆動するモータを含むことができる。
【0116】
別の実施形態では、取り外し可能な支持装置100は、支持手段17の駆動を可能にするために、熱転写印刷装置200と電気的に協調するように適応される。その場合、熱転写印刷装置200はモータを構成する。
【0117】
支持手段17は、曲線部分を有する少なくとも一つの長手方向部分を構成することもできる。
【0118】
一実施形態では、支持手段17の断面は、見かけ上V字型であってもよい。支持手段17の断面は、エンドレスリボンが鈍角と接触するように、厳密に180°未満の角度のアームを構成してもよい。この一実施形態を
図6に示す。
【0119】
支持手段17の断面は、意味のあるU字型であってもよい。
【0120】
湾曲部の利点の一つは、熱転写印刷装置200の特定のローラ25との協調を容易にするために特別な形状の支持手段17を使用することである。これにより、支持手段17とローラ25との協調が容易になり、エンドレスリボン11の挿入も容易になる。
【0121】
剥離ローラと長手方向軸受
一実施形態では、支持システム101は剥離ローラ15を含む。これは、印刷操作後にエンドレスリボン11を基板から分離することを目的とするローラである「剥離ローラ」によって理解されるべきである。
【0122】
剥離ローラ15は、一方の近位端によってフレーム13に接続することができる。剥離ローラ15は、ローラ12、14の軸と平行な方向に延びることができる。
【0123】
剥離ローラ15と他のローラ12、14との距離が最大になるように、剥離ローラ15をフレーム13上に配置することができる。例えば、剥離ローラ15は、フレーム13の低い部分、例えば
図1に示すようにコーナーの近くに配置することができる。
【0124】
剥離ローラ15は、ローラ12、14の直径よりも小さい直径を持つことができる。
【0125】
剥離ローラ15の直径が小さい利点の一つは、鋭い剥離角度を可能にすることである。
【0126】
剥離ローラ15は、例えばフレーム13の特定の位置に配置されており、着脱可能な支持装置100が熱転写印刷装置200と協調している場合、印刷操作後にエンドレスリボン11の剥離が行われるようになっている。
【0127】
剥離ローラ15は、例えば、熱転写印刷装置200に取り外し可能な支持装置100を挿入する際に、エンドレスリボン11がプリントヘッドを通過して剥離ローラ15に至るように、フレーム13上に配置される。
【0128】
静的なピースの代わりに回転する剥離ローラ15を使用する利点の一つは、エンドレスリボン11の早期摩耗をもたらす摩擦を避けることである。
【0129】
剥離ローラ15は導電性材料で構成することができる。当該導電性材料は例えば金属である。
【0130】
利点の一つは、プリントヘッドの下を通過した後、エンドレスリボン11から静電電荷を放出することである。
【0131】
一実施形態では、支持システム101は長手方向(縦方向)ベアリング(longitudinal bearing)20を含む。長手方向ベアリング20は、例えば、剥離ローラ15がローラ12、14よりも直径が小さいため、エンドレスリボン11を支持するために補強する必要がある場合に、剥離ローラ15の変形を避けるために、剥離ローラ15を支持することを目的としている。
【0132】
長手方向ベアリングは、エンドレスリボンの張力に起因する剥離ローラ15の変形を回避するのに有利である。また、長手方向ベアリングは、エンドレスリボンが支持システムのローラの上を走っているときに、剥離ローラ15の曲げ剛性の弱体化を軽減するのに有利である。
【0133】
長手方向ベアリング20は、フレーム13に接続された近位端を持つことができる。長手方向ベアリング20は、引張ローラ15の軸と平行な方向に伸びてもよい。
【0134】
長手方向ベアリング20は、フレーム13および剥離ローラ15の少なくとも一方に機械的に接続してもよい。利点の一つは、剥離ローラ15を補強することである。
【0135】
長手方向ベアリング20は、剥離ローラ15に接触している間、剥離ローラ15の後方に伸びてもよい。長手方向ベアリング20は、エンドレスリボン11に接触せずに剥離ローラ15を保持する。利点の一つは、剥離ローラ15がエンドレスリボン11を支持しているときに、剥離ローラ15がエンドレスリボン11によって加えられる力の下でたるみ、ブレンド(blend)、ゆがみ、または破損しないように支持することである。長手方向ベアリング20は、剥離ローラ15より大きくてもよい。
【0136】
図6および7を参照すると、長手方向ベアリング20は、剥離ローラ15の近位端に配置された第1の協調ブロックと、剥離ローラ15の遠位端に配置された第2の協調ブロックを含んでもよい。
【0137】
協調ブロックは、感覚的なキュービクル形状(小室形状、箱形状)であってもよい。協調ブロック22は、剥離ローラ15と協調するように設計されていてもよい。例えば、第1の協調ブロックは、フレーム13に近接する剥離ローラ15の近位端と協調することができる。第2の協調ブロックは、剥離ローラ15の遠位端とすることができる。第1の協調ブロックは、フレーム13に機械的に接続することができる。利点の一つは、剥離ローラ15の支持を強化することである。
【0138】
コントローラ
一実施形態では、取り外し可能な支持装置100はコントローラを含む。コントローラは、取り外し可能な支持装置100および熱転写印刷装置200の少なくとも一方の任意のメカトロニクス要素を制御することができる。
【0139】
コントローラは、ローラ12、14および引張手段を制御することができる。たとえば、コントローラは、ローラ12、14の所定の軌道に沿った変位を制御することができる。また、コントローラは、支持手段17の所定の軌道に沿った変位を制御することもできる。コントローラは、第1および第2の移動ローラ26、27の所定の軌道に沿った変位を制御することもできる。
【0140】
一実施形態では、コントローラは、少なくとも一つのモータを制御して、ローラ12、14および引張手段の少なくとも一方の変位、例えば、第1および第2の移動ローラ26、27および支持手段17の少なくとも一方の変位を駆動する。
【0141】
一実施形態では、取り外し可能な支持装置100は、熱転写印刷装置200のコントローラと接続される少なくとも一つの電気コネクタ、及び、熱転写印刷装置200のコントローラと切断される少なくとも一つの電気コネクタの少なくとも一方を含む。取り外し可能な支持装置100が、ローラ12、14または引張手段を駆動するための一つまたは複数のモータを含む場合、電気的接続は、コントローラが当該モータを駆動することを可能にする。
【0142】
一実施形態では、取り外し可能な支持装置100は、熱転写印刷装置200の少なくとも1つのモータに接続するための少なくとも1つの電気コネクタを含む。
【0143】
その場合、モータは熱転写印刷装置200のコントローラによって制御され、モータはそれらを駆動するためにローラ12、14または引張手段に電気的に接続されてもよい。
【0144】
一実施形態では、コントローラは、第1の移動ローラ26および第2の移動ローラ27を所定の軌道に沿って駆動するように構成される。
【0145】
一実施形態では、支持体28はモータに接続される。その場合、支持体は、例えば、第3の回転軸A3に沿った円形軌道に沿って駆動される。
【0146】
コントローラは、取り外し可能な支持装置100および熱転写印刷装置200の少なくとも一方の、センサの少なくとも一つを制御することができる。また、コントローラは、センサから受信した少なくとも1つの信号に応答して、少なくとも1つのコマンドを出力することもできる。
【0147】
コントローラは、エンドレスリボン11の張力を制御することができる。コントローラは、例えば、エンドレスリボン11の張力を調整するために、一つまたは複数のローラを駆動するコマンドを出力することができる。また、コントローラは、警告を送信したり、印刷を停止するコマンドを出力したりすることもできる。たとえば、エンドレスリボン11で検出された張力が目標値と異なる場合、同張力がしわの発生を示す場合、またはエンドレスリボン11が誤った位置にあると検出された場合に、センサがプリンタを停止するように指令(command)することができる。
【0148】
コントローラは、エンドレスリボン11の存在、プリンタへの準拠(すなわち、その寸法、張力、堅牢性...)、および動作状態の少なくとも一つを検出するセンサからの信号を受信することができる。例えば、センサは、エンドレスリボン11の消耗、引き裂き、劣化、および欠陥の少なくとも一つを検出するように構成することができる。いずれの場合も、コントローラは、エンドレスリボン11の取り付け、交換、または調整が必要であることを示すアラートを送信することができる。いずれの場合も、コントローラはシステムを停止することもできる。いずれの場合も、コントローラは事前に定義された一連のパラメータを回復して、それに応じてサポートシステムを配置し、プリンタ内へのリムーバブルデバイスの挿入を容易にすることができる場合がある。したがって、コントローラはメモリを構成し、ローラの配置を認識し、サポートシステムが特定のセットアップ、ディスプレイ、または構成を回復できるようにすることができる。
【0149】
利点の1つは、取り外し可能なデバイスを一度プリンタに挿入すると、すぐに印刷できるように設定することである。利点の1つは、印刷の問題を防ぐことである。利点の別の1つは、システムの損傷を防ぐことである。利点のさらなる別の1つは、予防的なメンテナンス、及び治癒的なメンテナンスの少なくとも1つを予測することである。
【0150】
熱転写印刷装置
本開示はさらに、本開示の第1の態様による取り外し可能な支持装置を含む熱転写印刷装置200に関する。熱転写印刷装置200の例示的な実施形態を
図5に示す。
【0151】
熱転写印刷装置200は、取り外し可能な支持装置100の第1の接続手段と協調する第1の相補接続手段を備えるとよい。
【0152】
熱転写印刷装置200は、ローラ12、14、引張手段または引張ローラ15のような支持システム101の少なくとも一つの要素を駆動するモータを少なくとも一つ備えるとよい。
【0153】
熱転写印刷装置200は、モータを制御するコントローラを備えていてもよい。
【0154】
熱転写印刷装置200は、さらにプリントヘッドを備えていてもよい。このプリントヘッドは、熱転写印刷を使用して、エンドレスリボン11から基板にインクを転写するのに好適である。
【0155】
熱転写印刷装置200は、エンドレスリボン11の表面に新しいインクを連続的に塗布するためのコータをさらに備えることができる。コータは、スロットダイ塗布装置、インクローラ、または、リボンを塗布することが当業者によって知られている任意の塗布装置を備えることができる。
【0156】
方法/初期化
別の態様によると、本開示は、本開示の第1の態様によると、取り外し可能な支持装置100を使用して熱転写印刷装置200のエンドレスリボンを交換する方法に関する。
【0157】
この方法は、第1の接続手段16が熱転写印刷装置200の第1の相補接続手段と機械的、電子的、または、機械的かつ電子的に協調するように、熱転写印刷装置200に取り外し可能な支持装置100を挿入するステップを含むことができる。
【0158】
この方法は、取り外し可能な支持装置100を挿入する前に、熱転写印刷装置から第2の取り外し可能な支持装置を取り外すステップを含むことができる。第2の取り外し可能な支持装置は、交換が必要な使用済みのエンドレスリボンを備えるとよい。
【0159】
この方法は、電子素子および電気素子の少なくとも一方を接続するステップを含むことができる。このステップは、例えば、電気コネクタおよび電子コネクタの少なくとも一方が第1の接続手段16および第1の相補接続手段の少なくとも一方から分離されている場合に実施されることができる。
【0160】
この方法は、第1の接続手段16と第1の相補接続手段との位置合わせを制御するステップを含むことができる。このステップは、少なくとも一つのセンサから信号を受信するコントローラを使用して実装することができる。
【0161】
この方法は、エンドレスリボン11内の位置と張力を制御するステップを含むことができる。このステップは、少なくとも一つのセンサから信号を受信するコントローラを使用して実装することができる。
【0162】
この方法は、エンドレスリボン11内の張力を再配置、および調整の少なくとも一方を実行するステップを含むことができる。このステップは、少なくとも一つのセンサがエンドレスリボン11内の位置の誤りまたは誤った張力を検出した場合に実施することができる。これは、印刷には不十分なエンドレスリボンの張力、またはシステムまたはエンドレスリボン11自体を損傷する危険性のあるエンドレスリボン11の張力を「誤った張力」として理解する必要がある。エンドレスリボン11の張力は、熱転写印刷装置200のローラ、熱転写印刷装置200のバッファローラ、および、取り外し可能な支持装置100のローラの少なくとも1つを駆動することによって調整することができる。コントローラは、例えば、目標位置または目標張力値に達するまで少なくとも1つのローラを駆動するモータを起動するコマンドを送信することができる。
【0163】
コントローラは、取り外し可能な支持装置100が熱転写印刷装置200に挿入されたときに、所定の順序に従ってステップを実行することができる。利点の1つは、印刷プロセスを有効にする前にいくつかのパラメータを制御することである。利点の別の1つは、高品質の印刷を保証することである。
【外国語明細書】