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特開2024-20258ライトフィールド、仮想および拡張現実のための透明導波路アレイを介した現実世界プレノプティック不透明度変調のホログラフィック重畳
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020258
(43)【公開日】2024-02-14
(54)【発明の名称】ライトフィールド、仮想および拡張現実のための透明導波路アレイを介した現実世界プレノプティック不透明度変調のホログラフィック重畳
(51)【国際特許分類】
   G03H 1/22 20060101AFI20240206BHJP
   G02B 27/02 20060101ALI20240206BHJP
   G02B 30/10 20200101ALI20240206BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240206BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
G03H1/22
G02B27/02 Z
G02B30/10
G09F9/30 349Z
G09F9/00 313
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023186136
(22)【出願日】2023-10-31
(62)【分割の表示】P 2022076343の分割
【原出願日】2017-07-17
(31)【優先権主張番号】62/362,602
(32)【優先日】2016-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/507,500
(32)【優先日】2017-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/366,076
(32)【優先日】2016-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2017/042275
(32)【優先日】2017-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2017/042276
(32)【優先日】2017-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519006883
【氏名又は名称】ライト フィールド ラボ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カラフィン、ジョナサン、ショーン
(72)【発明者】
【氏名】ベヴェンシー、ブレンダン、エルウッド
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ホログラフィック、ライトフィールド、仮想、拡張、および複合現実のアプリケーション用ホログラフィック不透明度変調状態を重畳させるための透明エネルギー中継導波路システムが開示される。
【解決手段】ライトフィールドシステムは、1つ以上のエネルギー変調素子を有する1つ以上のエネルギー導波路中継システムを備え得、各エネルギー変調素子は、内部を通過するエネルギーを変調するように構成され、これによって、内部を通過するエネルギーが、4Dプレノプティック関数またはその逆関数に従って指向され得る。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
第1のエネルギー導波路中継システムであって、内部を通過するエネルギーが第1の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成されている、第1のエネルギー導波路中継システムと、
前記第1のエネルギー導波路中継システムに続く第2のエネルギー導波路中継システムであって、前記第2のエネルギー導波路中継システムは、内部を通過するエネルギーが第2の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成され、前記第2の4Dプレノプティック関数は、前記第1の4Dプレノプティック関数の逆関数である、第2のエネルギー導波路中継システムと、
前記第1のエネルギー導波路中継システム内の第1の位置に、前記第2のエネルギー導波路中継システム内の第2の位置に、または前記第1のエネルギー導波路中継システムと前記第2のエネルギー導波路中継システムとの間における第3の位置に配設された第1のエネルギー変調素子であって、内部を通過するエネルギーを変調するように構成されている、第1のエネルギー変調素子と、を備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ライトフィールドおよび4Dエネルギー変調システムに関し、より詳細には、デジタル不透明度を現実世界の座標系に重畳するためのエネルギー導波路中継システムを介したホログラフィック伝搬に関する。
【背景技術】
【0002】
Gene RoddenberryのStar Trekにより世間一般に普及され、1900年代初期に作家Alexander Moszkowskiによって当初計画された「ホロデッキ」室内のインタラクティブな仮想世界の夢は、ほぼ一世紀の間、空想科学小説および技術革新に対するインスピレーションである。しかしながら、この経験の画期的な実現は、文献、メディア、ならびに子供達および同様に大人達の集合的な想像力の外には、全く存在していない。
【発明の概要】
【0003】
ホログラフィック、ライトフィールド、仮想、拡張、および複合現実のアプリケーション用ホログラフィック不透明度変調状態を重畳させるための透明エネルギー中継導波路システムが開示される。
【0004】
一実施形態では、透明ディスプレイシステムは、通過するエネルギーが第1の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成されている第1のエネルギー導波路中継システムと、第1のエネルギー導波路中継システムに続く第2のエネルギー導波路中継システムであって、第2のエネルギー導波路中継システムは、それを通過するエネルギーが第2の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成され、第2の4Dプレノプティック関数は、第1の4Dプレノプティック関数の逆関数である、第2のエネルギー導波路中継システムと、第1のエネルギー導波路中継システム内の第1の位置に、第2のエネルギー導波路中継システム内の第2の位置に、または第1のエネルギー導波路中継システムと第2のエネルギー導波路中継システムとの間における第3の位置に配設された第1のエネルギー変調素子であって、第1のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている、第1のエネルギー変調素子とを備える。
【0005】
いくつかの実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システムが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第1のアレイを含み、第1のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第1の4Dプレノプティック関数に従う異なる方向に沿って、それぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0006】
他の実施形態では、第2のエネルギー導波路中継システムが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第2のアレイを含み、第2のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第2の4Dプレノプティック関数に従って、異なる方向に沿ってそれぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0007】
一実施形態では、本システムは、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置された第2のエネルギー変調素子であって、第2のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている、第2のエネルギー変調素子をさらに備える。一実施形態では、第1および第2のエネルギー変調素子が、同じ位置に配置されている。別の実施形態では、第1および第2のエネルギー変調素子が、異なる位置に配置されている。
【0008】
一実施形態では、本システムは、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置された第3のエネルギー変調素子であって、第3のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている、第3のエネルギー変調素子をさらに備える。いくつかの実施形態では、第3のエネルギー変調素子、ならびに第1および第2のエネルギー変調素子のうちの少なくとも一方が、同じ位置に配置されている。
【0009】
一実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子が、同じ位置に配置されている。別の実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子が、異なる位置に配置されている。
【0010】
いくつかの実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子の各々が、LCD、LED、DLP、OLED、LCOS、量子ドット、または他の好適なエネルギー変調素子を含む。別の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システムおよび第2のエネルギー導波路中継システムのうちの少なくとも一方が、湾曲している。さらに別の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システムおよび第2のエネルギー導波路中継システムの両方が、湾曲している。
【0011】
一実施形態では、透明システムが、通過するエネルギーが第1の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成されている第1のエネルギー導波路中継システムと、第1のエネルギー導波路中継システムに続く第2のエネルギー導波路中継システムであって、第2のエネルギー導波路中継システムは、それを通過するエネルギーが第2の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成され、第2の4Dプレノプティック関数は、第1の4Dプレノプティック関数の逆関数である、第2のエネルギー導波路中継システムと、第1のエネルギー導波路中継システム内の第1の位置に、第2のエネルギー導波路中継システム内の第2の位置に、または第1のエネルギー導波路中継システムと第2のエネルギー導波路中継システムとの間における第3の位置に配設された第1のエネルギー変調素子であって、第1のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている、第1のエネルギー変調素子と、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置された第2のエネルギー変調素子であって、第2のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている、第2のエネルギー変調素子とを備える。
【0012】
別の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システムが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第1のアレイを含み、第1のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第1の4Dプレノプティック関数に従って、異なる方向に沿ってそれぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0013】
別の実施形態では、第2のエネルギー導波路中継システムが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第2のアレイを含み、第2のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第2の4Dプレノプティック関数に従って、異なる方向に沿ってそれぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0014】
一実施形態では、第1および第2のエネルギー変調素子が、同じ位置に配置されている。別の実施形態では、第1および第2のエネルギー変調素子が、異なる位置に配置されている。
【0015】
いくつかの実施形態では、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置された第3のエネルギー変調素子であって、第3のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている、第3のエネルギー変調素子をさらに備える。一実施形態では、第3のエネルギー変調素子、ならびに第1および第2のエネルギー変調素子のうちの少なくとも1つが、同じ位置に配置されている。
【0016】
いくつかの実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子が、同じ位置に配置されている。他の実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子が、異なる位置に配置されている。
【0017】
いくつかの実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子の各々が、LCD、LED、DLP、OLED、LCOS、量子ドット、または他の好適なエネルギー変調素子を含む。別の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システムおよび第2のエネルギー導波路中継システムのうちの少なくとも一方が、湾曲している。さらに別の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システムおよび第2のエネルギー導波路中継システムの両方が、湾曲している。
【0018】
別の実施形態では、通過するエネルギーが第1の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成されている第1のエネルギー導波路中継システムと、第1のエネルギー導波路中継システムに続く第2のエネルギー導波路中継システムであって、第2のエネルギー導波路中継システムは、それを通過するエネルギーが第2の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成され、第2の4Dプレノプティック関数は、第1の4Dプレノプティック関数の逆関数である、第2のエネルギー導波路中継システムと、第1のエネルギー導波路中継システム内の第1の位置に、第2のエネルギー導波路中継システム内の第2の位置に、または第1のエネルギー導波路中継システムと第2のエネルギー導波路中継システムとの間における第3の位置に配設された第1のエネルギー変調素子であって、第1のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている、第1のエネルギー変調素子と、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置された第2のエネルギー変調素子であって、第2のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている、第2のエネルギー変調素子と、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置された第3のエネルギー変調素子であって、第3のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている、第3のエネルギー変調素子とを備える。
【0019】
一実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システムが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第1のアレイを含み、第1のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第1の4Dプレノプティック関数に従って、異なる方向に沿ってそれぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0020】
別の実施形態では、第2のエネルギー導波路中継システムが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第2のアレイを含み、第2のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第2の4Dプレノプティック関数に従って、異なる方向に沿ってそれぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0021】
一実施形態では、第1および第2のエネルギー変調素子が、同じ位置に配置されている。別の実施形態では、第1および第2のエネルギー変調素子が、異なる位置に配置されている。いくつかの実施形態では、第3のエネルギー変調素子、ならびに第1および第2のエネルギー変調素子のうちの少なくとも一方が、同じ位置に配置されている。他の実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子が、同じ位置に配置されている。さらにいくつかの実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子が、異なる位置に配置されている。
【0022】
いくつかの実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子の各々が、LCD、LED、DLP、OLED、LCOS、量子ドット、または他の好適なエネルギー変調素子を含む。別の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システムおよび第2のエネルギー導波路中継システムのうちの少なくとも一方が、湾曲している。さらに別の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システムおよび第2のエネルギー導波路中継システムの両方が、湾曲している。
【0023】
一実施形態では、通過するエネルギーが第1の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成されている第1のエネルギー導波路中継システムと、第1のエネルギー導波路中継システムに続く第2のエネルギー導波路中継システムであって、第2のエネルギー導波路中継システムは、それを通過するエネルギーが第2の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成され、第2の4Dプレノプティック関数は、第1の4Dプレノプティック関数の逆関数である、第2のエネルギー導波路中継システムと、第1のエネルギー導波路中継システム内に配設された第1のエネルギー変調素子と、第1のエネルギー導波路中継システムと第2のエネルギー導波路中継システムとの間内に配設された第2のエネルギー変調素子と、第2のエネルギー導波路中継システム内に配設された第3のエネルギー変調素子と、を備え、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子が、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている。
【0024】
一実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システムが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第1のアレイを含み、第1のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第1の4Dプレノプティック関数に従って、異なる方向に沿ってそれぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0025】
別の実施形態では、第2のエネルギー導波路中継システムが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第2のアレイを含み、第2のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第2の4Dプレノプティック関数に従って、異なる方向に沿ってそれぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0026】
いくつかの実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子の各々が、LCD、LED、DLP、OLED、LCOS、量子ドット、または他の好適なエネルギー変調素子を含む。別の実施形態では、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置された1つ以上の追加のエネルギー変調素子であって、1つ以上の追加エネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている、追加エネルギー変調素子をさらに備える。
【0027】
一実施形態では、1つ以上の追加のエネルギー変調素子、および第1、第2、および第3のエネルギー変調素子のうちの少なくとも1つが、同じ位置に配置されている。別の実施形態では、1つ以上の追加のエネルギー変調素子、および第1、第2、および第3のエネルギー変調素子のうちの少なくとも1つが、異なる位置に配置されている。一実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システムおよび第2のエネルギー導波路中継システムのうちの少なくとも一方が、湾曲している。別の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システムおよび第2のエネルギー導波路中継システムの両方が、湾曲している。
【0028】
いくつかの実施形態では、第1のエネルギー変調素子が、白い不透明度を含み、第2のエネルギー変調素子が、追加の不透明度または色を含み、第3のエネルギー変調素子が、黒い不透明度を含む。
【0029】
一例では、第1および第3のエネルギー変調素子は、両方ともOLEDであり、かつ第2のエネルギー変調素子は、LCDであり、そのため、不透明な黒色を提示するために、第1の変調素子は、オフ状態に構成され、第2の変調素子は、オン状態に構成され、かつ第3の変調素子は、オン状態またはオフ状態に構成され得る。
【0030】
別の例では、第1および第3のエネルギー変調素子は、両方ともOLEDであり、かつ第2のエネルギー変調素子は、LCDであり、そのため、透明な黒色を提示するために、第1の変調素子は、オフ状態に構成され、第2の変調素子は、オフ状態に構成され、かつ第3の変調素子は、オフ状態に構成される。
【0031】
一例では、第1および第3のエネルギー変調素子は、両方ともOLEDであり、かつ第2のエネルギー変調素子は、LCDであり、そのため、不透明な赤色を提示するために、第1の変調素子は、赤色のみのオン状態に構成され、第2の変調素子は、オン状態またはオフ状態に構成され得、かつ第3の変調素子は、オフ状態に構成される。
【0032】
別の例では、第1および第3のエネルギー変調素子は、両方ともOLEDであり、かつ第2のエネルギー変調素子は、LCDであり、そのため、透明な赤色を提示するために、第1の変調素子は、第1のパーセントで赤色のみの状態に構成され、第2の変調素子は、オフ状態に構成され、かつ第3の変調素子は、第2のパーセントで赤色のみの状態に構成され、第2のパーセントは、第1のパーセントとは異なる。
【0033】
一例では、第1および第3のエネルギー変調素子は、両方ともOLEDであり、かつ第2のエネルギー変調素子は、LCDであり、そのため、不透明な灰色を提示するために、第1の変調素子は、第1のパーセントでオン状態に構成され、第2の変調素子は、オン状態に構成され、かつ第3の変調素子は、オフ状態に構成される。
【0034】
別の例では、第1および第3のエネルギー変調素子は、両方ともOLEDであり、かつ第2のエネルギー変調素子は、LCDであり、そのため、透明な灰色を提示するために、第1の変調素子は、第1のパーセントでオン状態に構成され、第2の変調素子は、オフ状態に構成され、かつ第3の変調素子は、第2のパーセントでオン状態に構成され、第2のパーセントは、第1のパーセントとは異なる。
【0035】
本開示のこれらおよび他の利点は、以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲から当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】エネルギー指向システムのための設計パラメータを例解する概略図である。
図2】機械的エンベロープを備えた能動デバイス領域を有するエネルギー導波路中継システムを例解する概略図である。
図3】エネルギー中継システムを例解する概略図である。
図4】ベース構造体に一緒に接着および締着されたエネルギー中継素子の一実施形態を例解する概略図である。
図5A】マルチコア光ファイバを通る中継された画像の一例を例解する概略図である。
図5B】横方向アンダーソン局在化原理の特性を呈する光学中継を通る中継された画像の一例を例解する概略図である。
図6】エネルギー表面から視認者に伝搬される光線を示す概略図である。
図7】本開示の一実施形態に基づいた、複数のエネルギー導波路ペアから成る光学中継システムの直交図を例解する。
図8】本開示の一実施形態に基づいた、各エネルギー導波路ペアのサイズが増大する直交図を例解し、目からの距離に対する目からの視野の変倍の理由を説明する。
図9】本開示の一実施形態に基づいた、目の回転軸の周りに変倍および円筒形放射の両方がなされているエネルギー導波路の直交図を例解する。
図10】本開示の一実施形態に基づいた、エネルギー導波路ペアに関連する3つの可能なディスプレイの各々の平面手法相対位置の直交図を例解する。
図11A】本開示の一実施形態に基づいた、製造および較正の効率を高めるように2つのディスプレイを互いに結合するための構成の直交図を例解する。
図11B】本開示の一実施形態に基づいた、製造および較正の効率を高めるように2つのディスプレイを互いに結合するための構成の直交図を例解する。
図12】本開示の一実施形態に基づいた、1つ以上の素子がシステムから除去され得るように光線を直接反転させる体積不透明生成ディスプレイに対する代替案の直交図を例解する。
図13】本開示の一実施形態に基づいた、複数のエネルギー導波路中継ペアを有する導波路中継システム内の個々の素子の集合に沿った光線伝搬経路の直交図を例解する。
【発明を実施するための形態】
【0037】
ホロデッキ(Holodeck)(集合的に「ホロデッキ設計パラメータ」と呼ばれる)の一実施形態は、十分なエネルギー刺激を提供して、人間の感覚受容器をだまし、仮想的、社会的、およびインタラクティブな環境内で受容されたエネルギーインパルスが真実であると信じ込ませ、1)外付けアクセサリ、ヘッドマウントアイウェア、または他の周辺機器を伴わない両眼視差、2)任意の数の視認者に対して同時に視認体積全域にわたる正確な運動視差、閉鎖、および不透明度、3)知覚されたすべての光線に対する、同期収束、目の遠近調節、および縮瞳を介した視覚的焦点、ならびに4)視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、および/またはバランスに対して人間の感覚「解像度」を超えるほどの十分な密度および解像度の収束エネルギー波伝搬を提供する。
【0038】
これまでの従来の技術に基づいて、視覚系、聴覚系、体性感覚系、味覚系、嗅覚系、および前庭系を含むホロデッキ設計パラメータ(Holodeck Design Parameter)によって示唆されたように、画期的な方法ですべての受容野を提供することが可能な技術から、我々は、数世紀とまでは言わないが、数十年経過したところにある。
【0039】
本開示では、ライトフィールドおよびホログラフィックという用語は、任意の感覚受容器応答の刺激のためのエネルギー伝搬を定義するために、同義的に使用され得る。最初の開示は、ホログラフィック画像および体積触覚に対してエネルギー表面を通る電磁的および機械的エネルギー伝搬の例に言及し得るが、本開示の中では、あらゆる形態の感覚受容器が、想定されている。さらに、伝搬経路に沿ったエネルギー伝搬に対して本明細書に開示された原理は、エネルギー放出およびエネルギー捕捉の両方に適用可能であり得る。
【0040】
今日、多くの技術が存在し、それらは、残念ながら、レンチキュラー印刷、ペッパーズゴースト、裸眼立体ディスプレイ、水平視差ディスプレイ、ヘッドマウントVRおよびARディスプレイ(HMD)、ならびに「フォークスログラフィ」として一般化された他のそのような錯覚を含む、ホログラムと混同されていることが多い。これらの技術は、真のホログラフィックディスプレイの所望の特性のいくつかを呈し得るが、識別された4つのホロデッキ設計パラメータのうちの少なくとも2つに対処するのに十分な任意の方法では、人間の視覚感覚応答を刺激する能力が不足している。
【0041】
これらの課題は、従来の技術が、ホログラフィックエネルギー伝搬に対して十分にシームレスなエネルギー表面を生成するように、首尾よく実施されていないことである。しかしながら、視差バリア、ホーゲル、ボクセル、回折光学素子、マルチビュー投影、ホログラフィック拡散器、回転ミラー、多層ディスプレイ、時系列ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ等を含む体積式および方向多重化ライトフィールドディスプレイを実施するには、様々な手法があるが、従来の手法は、画質、解像度、角度サンプリング密度、サイズ、コスト、安全性、フレームレート等に関する妥協を必要とすることがあり、最終的には実行不可能な技術となる可能性がある。
【0042】
視覚系、聴覚系、体性感覚系のためのホロデッキ設計パラメータを達成するために、それぞれの系の各々の人間の鋭敏さが研究され、人間の感覚受容器を十分欺くようにエネルギー波を伝搬させることが理解される。視覚系は、約1角度分まで解像することができ、聴覚系は、わずか3度の配置差を区別し得、手の体性感覚系は、2~12mm離れた点を識別することができる。これらの鋭敏さを測定するには、様々な相反する方法があるが、これらの値は、エネルギー伝搬の知覚を刺激するためのシステムおよび方法を理解するには十分である。
【0043】
よく知られている感覚受容器のうち、人間の視覚系は、単一の光子でさえ感覚を誘発することができるとして、はるかに感度が高い。この理由のため、本導入の多くは、視覚エネルギー波伝搬に焦点を絞り、開示されたエネルギー導波路表面内に結合された極めて低い解像度のエネルギーシステムが、適切な信号を収束させ、ホログラフィック感覚上の知覚を誘発し得る。特に断りのない限り、すべての開示は、すべてのエネルギーおよび感覚領域に当てはまる。
【0044】
視認体積および視認距離が与えられた視覚系に対してエネルギー伝搬の有効設計パラメータを計算する場合、所望のエネルギー表面は、有効エネルギー位置密度の多くのギガピクセルを含むように設計し得る。広い視認体積、または近視野観察の場合、所望のエネルギー表面の設計パラメータは、数百ギガピクセルまたはそれを超える有効エネルギー位置密度を含み得る。比較すると、所望のエネルギー源は、入力環境変数に応じて、体積触覚学の超音波伝搬の場合には1~250有効メガピクセルのエネルギー位置密度、またはホログラフィック音響の音響伝搬の場合には36~3,600個の有効エネルギー位置のアレイを有するように設計され得る。注目すべき重要なことは、開示された双方向エネルギー表面アーキテクチャを使用して、すべてのコンポーネントが、任意のエネルギー領域に対して適切な構造体を形成し、ホログラフィック伝搬を可能にするように構成され得ることである。
【0045】
しかしながら、今日、ホロデッキを可能にするための主な課題は、利用可能な視覚技術および電磁気デバイスの限界を内包している。音響デバイスおよび超音波デバイスは、それぞれの受容野における感覚的鋭敏さに基づいて所望の密度における大きさに数桁の違いがあるならば、それほど困難なものではないが、その複雑さを軽視すべきではない。ホログラフィックエマルジョンは、所望の密度を上回る解像度を伴って存在し、静止画像内の干渉パターンを符号化するが、これに対して、最先端のディスプレイデバイスは、解像度、データスループット、および製造の実現可能性によって制約される。これまで、並外れたディスプレイデバイスでも、視力に対してほぼ近いホログラフィック解像度を有するライトフィールドを有意に生成することができなかった。
【0046】
画期的なライトフィールドディスプレイのための所望の解像度を満たすことが可能な単一のシリコンベースデバイスの製造は、現実的ではなく、現在の製造能力を超える極めて複雑な製造プロセスを内包し得る。既存の複数のディスプレイデバイスを一緒にタイル状に並べることに対する制約は、パッケージング、電子機器回路、筐体、光学部品の物理的サイズにより形成される継ぎ目および間隙、ならびに画像化、コスト、および/またはサイズの観点から結果として必然的に実行不可能な技術となる他の多くの課題を内包する。
【0047】
本明細書に開示された実施形態は、ホロデッキを構築するための現実世界の道筋を提供し得る。
【0048】
ここで、これ以降の本明細書に、添付図面を参照して、実施形態例について説明するが、添付図面は、本明細書の一部を形成し、それらは、実施されることが可能な実施形態例を例解している。本開示および付属の特許請求の範囲の中で使用されているように、「実施形態」、「実施形態例」、および「例示的実施形態」という用語は、必ずしも単一の実施形態を指しているわけではないが、それらは単一の実施形態であってもよく、また、様々な実施形態例が、実施形態例の範囲または趣旨から逸脱しなければ、容易に組み合わされ、同義的に使用され得る。さらに、本明細書内で使用される専門用語は、実施形態例を説明することのみを目的としており、限定されたものであることを意図されていない。この点において、本明細書内で使用されているように、用語「in」は、「の中(in)」および「の上(on)」を含み得、用語「a」、「an」、および「the」は、単数および複数を指すことを含み得る。さらに、本明細書内で使用されているように、用語「by」は、また、その文脈に従って「から(from)」を意味し得る。さらに、本明細書内で使用されているように、用語「if」は、また、その文脈に従って「when(の場合)」または「on(のとき)」を意味し得る。さらに、本明細書内で使用されているように、単語「および/または」は、関連して列挙された項目のうちの1つ以上の任意およびすべての可能な組み合わせを指し、包含し得る。
【0049】
ホログラフィックシステムの検討
ライトフィールドエネルギー伝搬解像度の概要
ライトフィールドおよびホログラフィックディスプレイは、エネルギー表面位置が、視認体積内に伝搬された角度、色、および強度の情報を提供する複数の投影の結果である。開示されたエネルギー表面は、追加の情報が同じ表面を通って共存および伝搬する機会を提供し、他の感覚系応答を誘発する。立体ディスプレイとは異なり、空間内の収束されたエネルギー伝搬経路の視認される位置は、視認者が視認体積の周りを移動しても変化せず、多数の視認者が、あたかも対象物が本当にそこに存在するかのように、現実世界の空間内の伝搬された対象物を同時に観察し得る。いくつかの実施形態では、エネルギーの伝搬は、同じエネルギー伝搬経路内に配置され得るが、反対方向に配置されてもよい。例えば、エネルギー伝搬経路に沿ったエネルギー放出およびエネルギー捕捉は、本開示のいくつかの実施形態では、両方とも可能である。
【0050】
図1は、感覚受容器応答の刺激に関連した変数を例解する概略図である。これらの変数には、表面対角101、表面幅102、表面高さ103、確定したターゲット座席距離118、ディスプレイの中心からの視界に対するターゲット座席の視野104、両眼の間のサンプルとしてここで実証された中間サンプルの数105、大人の眼間の平均離隔距離106、人間の目の角度分当たりの平均解像度107、ターゲット視認者位置と表面幅との間に形成される水平視野108、ターゲット視認者位置と表面高さとの間に形成される垂直視野109、結果として得られる水平導波路素子解像度、または表面を横切る素子の総数110、結果として得られる垂直導波路素子解像度、または表面を横切る素子の総数111、両眼の間における眼間の間隔、および両眼の間の角度投影に対する中間サンプル数に基づいたサンプル距離112、が含まれ得、角度サンプリングは、サンプル距離およびターゲット座席距離113に基づき得、導波路素子当たりの全解像度水平方向(Horizontal)は、所望の角度サンプリング114から導出され得、導波路素子当たりの全解像度垂直方向(Vertical)は、所望の角度サンプリング115から導出され得、デバイス水平方向(Device Horizontal)は、所望の慎重な(discreet)エネルギー源の確定された数のカウント116であり、デバイス垂直方向(Device Vertical)は、所望の慎重な(discreet)エネルギー源の確定された数のカウント117である。
【0051】
所望の最小解像度を理解するための方法は、視覚(または他の)感覚受容器応答の十分な刺激を確保するための以下の基準、すなわち、表面サイズ(例えば、84インチ対角線)、表面アスペクト比(例えば、16:9)、座席距離(例えば、ディスプレイからの距離128インチ)、座席視野(例えば、ディスプレイの中心に対して120度または±60度)、ある距離を隔てた所望の中間サンプル(例えば、両眼の間にある1つの追加伝搬経路)、大人のレンズ間の平均離隔距離(約65mm)、および人間の目の平均解像度(約1角度分)に基づき得る。これらの例の値は、具体的なアプリケーション設計パラメータに応じたプレースホルダとみなされるべきである。
【0052】
さらに、視覚感覚受容器に起因する値の各々は、他の系と置き換えられ、所望の伝搬経路パラメータを決定し得る。他のエネルギー伝搬の実施形態の場合、聴覚系の角度感度を3度と低くなるように、また、手の体性感覚系の空間解像度を2~12mmと小さくなるように考慮され得る。
【0053】
これらの知覚の鋭敏さを測定するための様々な、相反する方法が存在するが、これらの値は、仮想エネルギー伝搬の知覚を刺激するシステムおよび方法を理解するのに十分である。設計解像度を考慮するための多くの方法が存在するが、以下に提案される原理体系は、実用的な製品検討と感覚系の生物学的な解像限界とを組み合わせる。当業者には理解されるように、以下の概要は、かかる任意のシステム設計を単純化したものであり、単なる例示的な目的のみのために考慮されるべきである。
【0054】
知覚系の解像度限界が理解されると、全エネルギー導波路素子密度は、受容する感覚系が、隣接する素子から単一のエネルギー導波路素子を識別することができないように計算され得、以下のように与えられる。
【数1】
【0055】
上記の計算の結果、約32×18°の視野が得られ、その結果、約1920×1080(最も近いフォーマットに丸められている)エネルギー導波路素子が所望される。また、視野が(u,v)の両方に対して一貫しており、エネルギー位置のより規則的な空間サンプリング(例えば、ピクセルアスペクト比)を提供するように、変数を抑制し得る。システムの角度サンプリングが、最適化された距離における2点間で定義されたターゲット視認体積位置、および追加伝搬エネルギー経路を仮定すると、以下のように与えられる。
【数2】
【0056】
この場合、眼間距離を利用してサンプル距離を計算するが、任意の尺度を利用して所与の距離としての適切なサンプル数を説明し得る。上記の変数を考慮すると、0.57°当たり約1本の光線が所望され得、個別の感覚系毎の系全体の解像度が、算出され得、以下のように与えられる。
【数3】
【0057】
上記のシナリオを使って、視力システムに対して対処されたエネルギー表面のサイズ、および角度解像度が与えられると、その結果得られるエネルギー表面は、望ましくは、約400k×225kピクセルのエネルギー解像位置、または90ギガピクセルのホログラフィック伝搬密度を含み得る。これらの与えられた変数は、単なる例示的な目的のみのためであり、他の多くの感覚およびエネルギー計測学上の考察は、エネルギーのホログラフィック伝搬の最適化に対して検討されるべきである。追加の実施形態では、1ギガピクセルのエネルギー解像位置が、入力変数に基づいて所望され得る。追加の実施形態では、1,000ギガピクセルのエネルギー解像位置が、入力変数に基づいて所望され得る。
【0058】
現行技術の限界
能動領域、デバイス電子機器回路、パッケージング、および機械的エンベロープ
図2は、ある特定の機械的形状因子を伴う能動領域220を有するデバイス200を例解する。デバイス200は、電力供給のためのドライバ230および電子機器回路240を含み、能動領域220に接続し得、その能動領域は、xおよびyの矢印により示される寸法を有する。このデバイス200は、電力および冷却のコンポーネントを駆動するためのケーブル配線および機械的構造体を考慮に入れておらず、さらに、機械的実装面積は、可撓ケーブルをデバイス200の中に導入することによって最小化され得る。また、かかるデバイス200に対する最小実装面積は、M:xおよびM:yの矢印により示される寸法を有する機械的エンベロープ210とも呼ばれ得る。このデバイス200は、単に例解目的のみのためであり、特定用途向け電子機器回路設計は、機械的エンベロープのオーバーヘッドをさらに低減する可能性があるが、ほとんどすべての場合において、デバイスの能動領域の正確なサイズとはなり得ない。一実施形態では、このデバイス200は、マイクロOLED、DLPチップ、もしくはLCDパネル、または画像照明の目的を有する他の任意の技術に対する能動画像領域220と関連するため、電子機器回路の依存状態を例解する。
【0059】
いくつかの実施形態では、また、より大規模なディスプレイ全体上に複数の画像を集約するために、他の投影技術を検討することも可能となり得る。しかしながら、このことは、投写距離、最小焦点、光学品質、均一なフィールド解像度、色収差、熱特性、較正、整列、追加サイズ、または形状因子に対するより大きな複雑化によるコストをもたらし得る。最も実用的なアプリケーションの場合、数十または数百個のこれらの投影源200をホストとして機能させることは、結果として、より信頼性が低く、より大規模な設計となり得る。
【0060】
単に例示的な目的だけのため、3840×2160サイトのエネルギー位置密度を有するエネルギーデバイスを仮定すると、エネルギー表面に対して所望される個々のエネルギーデバイス(例えば、デバイス100)の数を算出し得、以下のように与えられる。
【数4】
【0061】
上記の解像度の考慮を前提とすると、図2に示すエネルギーデバイスと同様の、約105×105個のデバイスが所望され得る。数多くのデバイスが、規則正しい格子状にマッピングされてもされなくてもよいような様々なピクセル構造体から構成されることに留意されたい。各完全なピクセル内に追加のサブピクセルまたは位置が存在するという場合には、これらは、活用され、追加の解像度または角度密度を生成し得る。追加の信号処理を使用して、ピクセル構造体(複数可)の指定された位置に従って、ライトフィールドを正しい(u,v)座標に変換する方法を決定することができ、各デバイスの、既知の、較正された明示的な特性となり得る。さらに、他のエネルギー領域は、これらの比率およびデバイス構造体の異なる取り扱いを必要とし得、当業者は、所望の周波数領域の各々の間にある直接的な内在的関係を理解するであろう。これについては、以降の開示の中でより詳細に示され、検討されるであろう。
【0062】
結果得られた計算は、最大解像度エネルギー表面を生成するには、これらの個別のデバイスのうちのどれだけの個数が所望されるかを理解するために使用され得る。この場合、視力閾値を達成するには、約105×105個、または約11,080個のデバイスが所望され得る。十分な感覚ホログラフィック伝搬に対してこれらの利用可能なエネルギー位置からシームレスなエネルギー表面を作り出すことには、課題および新規性が存在する。
【0063】
シームレスなエネルギー表面の概要:
エネルギー中継のアレイの構成および設計
いくつかの実施形態では、各デバイスの機械的構造の制約による継ぎ目がない個別デバイスのアレイから高エネルギー位置密度を生成する課題に対処するための手法について開示されている。一実施形態では、エネルギー伝搬中継システムにより、能動デバイス領域の有効サイズを増加させることが、機械的寸法を満たすか、または超過することを可能にして、中継のアレイを構成し、かつ単一のシームレスなエネルギー表面を形成し得る。
【0064】
図3は、かかるエネルギー中継システム300の一実施形態を例解する。図に示すように、中継システム300は、機械的エンベロープ320に搭載されたデバイス310を含み、デバイス310からエネルギーを伝搬させるエネルギー中継素子330を有することができる。中継素子330は、デバイスの複数の機械的エンベロープ320が複数のデバイス310のアレイ中に配置されているときに生じ得る任意の間隙340を減らす能力を提供するように構成され得る。
【0065】
例えば、デバイスの能動領域310が20mm×10mmであり、かつ機械的エンベロープ320が40mm×20mmである場合、各デバイス310の機械的エンベロープ320を変化または衝突させずにこれらの素子330のアレイを共にシームレスに整列することができると仮定すると、エネルギー中継素子330は、2対1の倍率で設計され、縮小端部(矢印A)上に約20mm×10mm、および拡大端部(矢印B)上に約40mm×20mmのテーパ形状を生成し得る。機械的に、中継素子330は、整列および研磨するために一緒に結合または溶融され、各デバイス310間の最低限の継ぎ目間隙340を確保し得る。かかる一実施形態では、目の視力限界より小さい継ぎ目間隙340を達成することが可能になる。
【0066】
図4は、一緒に形成され、追加の機械的構造体430に確実に締着されたエネルギー中継素子410を有するベース構造体400の一例を例解する。シームレスなエネルギー表面420の機械的構造体は、複数のエネルギー中継素子410、450を、中継素子410、450を搭載するための接合または他の機械的プロセスを通じて、同じベース構造体に直列に結合させる能力を提供する。いくつかの実施形態では、各中継素子410は、溶融され、接合され、接着され、圧力嵌合され、整列され、またはそれ以外では、一緒に取り付けられて、その結果得られるシームレスなエネルギー表面420を形成し得る。いくつかの実施形態では、デバイス480は、中継素子410の後部に搭載され、パッシブまたはアクティブ調芯されて、決められた公差を維持する範囲内で適切なエネルギー位置に整列することを確保し得る。
【0067】
一実施形態では、シームレスエネルギー表面は、1つ以上のエネルギー位置を含み、1つ以上のエネルギー中継素子スタックは、第1および第2の側面を含み、各エネルギー中継素子スタックは、1つ以上のエネルギー位置とシームレスディスプレイ表面との間で延在する伝搬経路に沿ってエネルギーを指向する唯一のシームレスなディスプレイ表面を形成するように配置され、ここで、終端エネルギー中継素子の任意の2つの隣接する第2の側面の端部間距離は、唯一のシームレスなディスプレイ表面の幅より大きい距離において20/40の映像よりも良好な人間の視力によって定義されるような最小の認知可能な輪郭よりも小さい。
【0068】
一実施形態では、シームレスなエネルギー表面の各々は、横方向配向および長手方向配向に第1および第2の表面を形成する1つ以上の構造体を各々有する1つ以上のエネルギー中継素子を含む。第1の中継表面は、結果として正または負の倍率となる第2の中継表面とは異なる領域を有し、第2の中継表面全体を横切る表面輪郭の法線に対して±10度の角度を実質的に充填するように、第2の中継表面を通ってエネルギーを通過させる第1および第2の中継表面の両方に対して、明白な表面輪郭を伴って構成されている。
【0069】
一実施形態では、複数のエネルギー領域は、視覚、聴覚、触覚、または他のエネルギー領域を含む1つ以上の感覚ホログラフィックエネルギー伝搬経路を指向するように、単一のエネルギー中継内、または複数のエネルギー中継の間に構成され得る。
【0070】
一実施形態では、シームレスなエネルギー表面は、1つ以上のエネルギー領域を同時に受信および放出の両方を行ってそのシステム全体にわたって双方向のエネルギー伝搬を提供するように、各第2の側面に対して2つ以上の第1の側面を含むエネルギー中継で構成され得る。
【0071】
一実施形態では、エネルギー中継は、ゆるやかなコヒーレント素子として提供される。
【0072】
コンポーネント設計構造体の導入:
横方向アンダーソン局在化エネルギー中継における開示された進展
エネルギー中継の特性は、横方向アンダーソン局在化を誘発させるエネルギー中継素子に対して本明細書に開示された原理に従って大幅に最適化され得る。横方向アンダーソン局在化は、横方向には不規則であるが長手方向には一貫性のある材料を通って輸送される光線の伝搬である。
【0073】
これは、アンダーソン局在化現象を生じさせる材料の影響は、波の干渉が横方向配向の伝搬を完全に制限し得る一方で長手方向配向の伝搬を継続するような多重散乱経路間のランダム化によるよりも、全反射による影響を受けにくいことを意味し得る。
【0074】
さらに重要な利点としては、従来のマルチコア光ファイバ材料のクラッドを除去することである。このクラッドは、ファイバ間のエネルギーの散乱を機能的に除去するが、同時に光線エネルギーに対する障壁として機能し、これによって少なくともコア対クラッド比(例えば、70:30のコア対クラッド比では、受信されたエネルギー伝送のうちの最大70%で送信し得る)まで伝送を減少させ、さらに、伝搬されたエネルギー内に強いピクセル化パターニングを形成する。
【0075】
図5Aは、かかる1つの非アンダーソン局在化エネルギー中継500の一例の端面図を例解し、ここでは、画像が、光ファイバの固有の特性のためにピクセル化およびファイバノイズが呈し得るマルチコア光ファイバを介して中継され得る。従来のマルチモードおよびマルチコア光ファイバを使うと、中継された画像は、離散的なアレイコアの全反射特性のために本質的にピクセル化され得、そこでは、任意のコア間クロストークが変調伝達関数を低下させ、かつ輪郭ボケを増加させるであろう。従来のマルチコア光ファイバを使って結果として生成された画像は、図3に示すものと同様の残留固定ノイズファイバパターンを有する傾向がある。
【0076】
図5Bは、横方向アンダーソン局在化の特性を呈する材料を含むエネルギー中継を通って同じ中継画像550の一例を例解し、ここでは、中継パターンが、図5Aからの固定されたファイバパターンと比較してより大きな密度の粒子構造を有する。一実施形態では、ランダム化された微小コンポーネント設計構造体を含む中継は、横方向アンダーソン局在化を誘発し、市販のマルチモードガラス光ファイバよりも高い、解決可能な解像度の伝搬で光をより有効に輸送する。
【0077】
コストおよび重量の両方に関して、横方向アンダーソン局在化材料特性には大きな利点があり、ここで、同様の光学グレードのガラス材料が、一実施形態内で生成された同じ材料のコストよりも10~100倍以上のコストおよび重量がかかる可能性があり、ここでは、開示されたシステムおよび方法は、当技術分野で知られる他の技術を凌駕してコストおよび品質の両方を改善する重要な機会を実証するランダム化された微小コンポーネント設計構造体を含む。
【0078】
一実施形態では、横方向アンダーソン局在化を呈する中継素子は、一次元格子状に配置された3つの各々の直交平面内に、複数の少なくとも2つの異なるコンポーネント設計構造体を含み得、その複数の構造体は、一次元格子内の横方向平面内の材料の波動伝搬特性のランダム化された分布、および一次元格子内の長手方向平面内の材料の波動伝搬特性の同様の値のチャネルを形成し、そこでは、エネルギー中継を通って伝搬するエネルギー波は、横方向配向に対して、長手方向配向により高い輸送効率を有し、空間的に横方向の向きに局在化されている。
【0079】
一実施形態では、複数のエネルギー領域は、単一内、または複数の横方向アンダーソン局在化エネルギー中継の間に構成され、視覚、聴覚、触覚、または他のエネルギー領域を含む1つ以上の感覚ホログラフィックエネルギー伝搬経路を指向し得る。
【0080】
一実施形態では、シームレスなエネルギー表面は、1つ以上のエネルギー領域を同時に受信および放出の両方を行ってそのシステム全体にわたって双方向のエネルギー伝搬を提供するように、各第2の側面に対して2つ以上の第1の側面を含む横方向アンダーソン局在化エネルギー中継で構成される。
【0081】
一実施形態では、横方向アンダーソン局在化エネルギー中継は、ゆるやかなコヒーレント素子、または可撓性エネルギー中継素子として構成されている。
【0082】
4Dプレノプティック関数に関する考察:
ホログラフィック導波路アレイを通るエネルギーの選択的伝搬
上記および本明細書全体にわたって考察されているように、ライトフィールドディスプレイシステムは、一般に、エネルギー源(例えば、照明源)、および上記の考察で明確に示したような、十分なエネルギー位置密度で構成されたシームレスなエネルギー表面を含む。複数の中継素子を使用して、エネルギーデバイスからシームレスなエネルギー表面にエネルギーを中継し得る。一旦、エネルギーが所要のエネルギー位置密度を有するシームレスなエネルギー表面に送達されると、エネルギーは、開示されたエネルギー導波路システムを介して4Dプレノプティック関数に従って伝搬され得る。当業者により理解されるように、4Dプレノプティック関数は、当技術分野でよく知られており、本明細書では、これ以上詳述しない。
【0083】
エネルギー導波路システムは、4Dプレノプティック関数の角度コンポーネントを表すことを通じて通過するエネルギー波の角度方向を変化させるように構成された構造体と共に、4Dプレノプティック関数の空間座標を表すシームレスなエネルギー表面に沿って複数のエネルギー位置を通ってエネルギーを選択的に伝搬させ、そこでは、伝搬されたエネルギー波は、4Dプレノプティック関数により指向された複数の伝搬経路に従って空間内に収束し得る。
【0084】
ここで、図6を参照すると、4Dプレノプティック関数に従って4D画像空間におけるライトフィールドエネルギー表面の一例を例解している。この図は、エネルギーの光線が視認体積内の様々な位置から空間630内でどのように収束するかを説明する際の視認者620へのエネルギー表面600の光線追跡を示している。図に示すように、各導波路素子610は、エネルギー表面600を通るエネルギー伝搬640を説明する4次元情報を定義する。2つの空間次元(本明細書では、xおよびyと呼ばれる)とは、画像空間内で観察され得る物理的な複数のエネルギー位置、ならびに角度成分θおよびφ(本明細書では、uおよびvと呼ばれる)であり、このことは、エネルギー導波路アレイを通って投影されるときに仮想空間内で観察される。通常、および4Dプレノプティック関数に従って、複数の導波路(例えば、小型レンズ)は、本明細書に記載されたホログラフィックまたはライトフィールドシステムを形成する際、u、v角度成分により定義された方向に沿って、x、y次元から仮想空間内の特定の位置にエネルギー位置を指向することができる。
【0085】
しかしながら、当業者であれば、ライトフィールドおよびホログラフィックディスプレイ技術に対する重要な課題は、回折、散乱、拡散、角度方向、較正、焦点、視準、曲率、均一性、素子クロストーク、ならびに減少する有効解像度ならびに極めて忠実にエネルギーを正確に収束させることができないことの一因となる他の多数のパラメータのいずれかを正確に考慮しなかった設計のために、制御されていないエネルギー伝搬を引き起こすことを理解するであろう。
【0086】
一実施形態では、ホログラフィックディスプレイと関連付けられた課題に対処するための選択的エネルギー伝搬への手法は、エネルギー符号化素子、および4Dプレノプティック関数により定義された環境へのほぼコリメートされたエネルギーを有する実質的に充填する導波路アパーチャを含み得る。
【0087】
一実施形態では、エネルギー導波路のアレイは、各導波路素子が通って延在するように構成された複数のエネルギー伝搬経路を画定し、単一導波路素子を通過するのみのために各エネルギー位置の伝搬を制限するように位置づけられた1つ以上の素子によって抑制されたシームレスなエネルギー表面に沿って、複数のエネルギー位置に対する所定の4D関数により定義された固有の方向において、導波路素子の有効アパーチャを実質的に充填し得る。
【0088】
一実施形態では、複数のエネルギー領域は、単一のエネルギー領域内に、または複数のエネルギー導波路の間に構成され、視覚、聴覚、触覚、または他のエネルギー領域を含む1つ以上の感覚ホログラフィックエネルギー伝搬を指向し得る。
【0089】
一実施形態では、エネルギー導波路およびシームレスなエネルギー表面は、1つ以上のエネルギー領域を受信および放出の両方を行うように構成され、システム全体を通じて双方向エネルギー伝搬を提供する。
【0090】
一実施形態では、エネルギー導波路は、エネルギーの非線形または非規則的なエネルギー分布を伝搬するように構成されており、そのエネルギー分布は、非透過性空隙領域を含み、デジタル符号化、回折、屈折、反射、グリン、ホログラフィック、フレネル、または壁、テーブル、床、天井、部屋、もしくは他の幾何学的ベース環境を含む任意のシームレスなエネルギー表面配向のための同様な導波路構成を活用する。追加の実施形態では、エネルギー導波路素子は、ユーザが360度構成でエネルギー表面のすべての周辺からホログラフィック画像を視認することを可能にする任意の表面プロファイルおよび/または卓上視野を提供する様々な形状を生成するように構成され得る。
【0091】
一実施形態では、エネルギー導波路アレイ素子は、反射表面としてもよく、それらの素子の配置は、六角形、正方形、不規則、半規則、湾曲、非平面、球面、円筒、傾斜規則、傾斜不規則、空間的に変化する、かつ/または多層化されてもよい。
【0092】
シームレスなエネルギー表面内の任意のコンポーネントの場合、導波路または中継コンポーネントとしては、以下に限定されないが、光ファイバ、シリコン、ガラス、ポリマー、光学中継、回折、ホログラフィック、屈折、または反射素子、光学面板、エネルギー結合器、ビームスプリッタ、プリズム、偏光素子、空間光変調器、能動ピクセル、液晶セル、透明ディスプレイ、またはアンダーソン局在化もしくは全反射を呈する任意の同様な材料が挙げられる。
【0093】
ホロデッキの実現:
ホログラフィック環境内で人間の感覚受容器を刺激するための双方向シームレスエネルギー表面システムの集約
複数のシームレスなエネルギー表面を一緒にタイル張り、溶融、結合、取り付け、および/または縫い合わせを行い、部屋全体を含む任意のサイズ、形状、輪郭、または形状因子を形成することによって、シームレスなエネルギー表面システムの大規模な環境を構築することが可能になる。各エネルギー表面システムは、双方向ホログラフィックエネルギーの伝搬、放出、反射、または検知のために集合的に構成されたベース構造体、エネルギー表面、中継、導波路、デバイス、および電子機器回路を有するアセンブリを含み得る。
【0094】
一実施形態では、タイル張り式シームレスエネルギーシステムの環境が、集約されて所与の環境内のすべての表面まで構成する設備を含む大きくてシームレスな平面または曲面壁を形成し、シームレス、不連続面、切子面、曲面、円筒、球面、幾何学的、または非規則的な形状の任意の組み合わせとして構成されている。
【0095】
一実施形態では、平面表面の集約タイルは、劇場または会場ベースのホログラフィックエンターテイメントのための壁サイズのシステムを形成する。一実施形態では、平面表面の集約タイルは、洞窟ベースのホログラフィック設備のために天井および床の両方を含む4~6つの壁を有する部屋をカバーする。一実施形態では、湾曲した表面の集約タイルは、没入型ホログラフィック設備のための円筒型シームレス環境を生成する。一実施形態では、シームレス球形表面の集約タイルは、没入型ホロデッキベース体験のためのホログラフィックドームを生成する。
【0096】
一実施形態では、シームレスな湾曲エネルギー導波路の集約タイルは、エネルギー導波路構造体内のエネルギー抑制素子の境界に沿って正確なパターンに従う機械端部を提供し、隣接する導波路表面の隣接するタイル状機械端部を接合、整列、または溶融し、結果としてモジュール式のシームレスなエネルギー導波路システムを得る。
【0097】
集約タイル張り環境のさらなる実施形態では、エネルギーは、複数の同時エネルギー領域に対して双方向に伝搬される。追加の実施形態では、エネルギー表面は、導波路を使って同じエネルギー表面から同時に表示および捕捉の両方を行う能力を提供し、その導波路は、ライトフィールドデータが導波路を通って照明源により投影され、同時に同じエネルギー表面を通って受信され得るように設計されている。追加の実施形態では、深度検知および能動走査技術をさらに活用して、正確な世界座標内のエネルギー伝搬と視認者との間の相互作用を可能にし得る。追加の実施形態では、エネルギー表面および導波路は、触覚興奮または体積触覚学のフィードバックを誘発するような周波数を放出、反射、または収束させるように動作可能である。いくつかの実施形態では、双方向エネルギー伝搬および集約表面との任意の組み合わせが可能である。
【0098】
一実施形態では、システムは、少なくとも2つのエネルギーデバイスをシームレスなエネルギー表面の同じ部分にペアにするために、2つ以上の経路エネルギー結合器を使用して別々にペアにされた、1つ以上のエネルギーデバイスを伴うエネルギー表面を通ってエネルギーの双方向放出および検知を可能にするエネルギー導波路を備え、または1つ以上のエネルギーデバイスは、エネルギー表面の後ろに固定され、ベース構造体に固定された追加のコンポーネントに、または軸外の直接もしくは反射の投影もしくは検知のための導波路のFOVの前方かつ外側の位置に、最も近接しており、その結果得られたエネルギー表面は、双方向エネルギー伝送を提供し、その双方向エネルギー伝送は、導波路がエネルギーを収束させ、第1のデバイスがエネルギーを放出させ、そして第2のデバイスがエネルギーを検知するのを可能にし、そこでは、その情報を処理し、以下に限定されないが、4Dプレノプティックアイ、および伝搬エネルギーパターン内干渉の網膜追跡もしくは検知、深度推定、近似、動作追跡、画像、色、もしくは音響情報、または他のエネルギー周波数解析を含むコンピュータ視覚関連タスクを実行する。追加の実施形態では、追跡された位置は、双方向に捕捉されたデータと投影情報との間の干渉に基づいて、エネルギーの位置を能動的に計算し、修正する。
【0099】
いくつかの実施形態では、超音波センサ、可視電磁ディスプレイ、および超音波放出デバイスを含む3つのエネルギーデバイスの複数の組み合わせが、各デバイスのエネルギー領域に特有の設計特性、ならびに超音波および電磁エネルギーが、各デバイスのエネルギーを別々に指向および収束させ、分離したエネルギー領域のために構成されている他の導波路素子によっては実質的に影響を受けない能力をそれぞれ提供するように構成された2つの設計導波路素子、を含む3つの第1の表面の各々と一緒に単一の第2のエネルギー中継表面の中に組み合わされたエネルギーを伝搬させる3つの第1の中継表面の各々、に対して共に構成されている。
【0100】
いくつかの実施形態では、符号化/復号化技術、ならびに較正された構成ファイルに基づいてエネルギー伝搬に適切な較正情報にデータを変換するための専用の集積システムを使用して、効率的な製造がシステムアーチファクトの除去、および得られたエネルギー表面の幾何学的マッピングの生成を可能にする較正手順が開示されている。
【0101】
いくつかの実施形態では、一連の追加のエネルギー導波路、および1つ以上のエネルギーデバイスが1つのシステムに一体化され、不明瞭なホログラフィックピクセルを生成し得る。
【0102】
いくつかの実施形態では、追加の導波路素子が、エネルギー抑制素子、ビームスプリッタ、プリズム、能動視差バリア、または偏光技術を含めて一体化され、導波路の直径よりも大きい空間解像度および/または角度解像度を提供し、または他の超解像度の目的のために提供し得る。
【0103】
いくつかの実施形態では、開示されたエネルギーシステムは、また、仮想現実(VR)または拡張現実(AR)などのウェアラブル双方向デバイスとしても構成され得る。他の実施形態では、エネルギーシステムは、表示または受信されたエネルギーが、視認者に対して空間内に決められた平面の最も近いところに焦点を合わせるような調整光学素子(複数可)を含み得る。いくつかの実施形態では、導波路アレイは、ホログラフィックヘッドマウントディスプレイに組み込まれ得る。他の実施形態では、システムは、視認者がエネルギーシステムおよび現実世界環境(例えば、透明ホログラフィックディスプレイ)の両方を見ることが可能になる複数の光学経路を含み得る。これらの例では、システムは、他の方法に加えて近視野として呈してもよい。
【0104】
いくつかの実施形態では、データの送信は、情報およびメタデータの任意のデータセットを受信し、当該データセットを分析し、材料特性、ベクトル、表面ID、より疎なデータセットを形成する新規ピクセルデータを受信または割り当てを行う、選択可能または可変の圧縮率を有する符号化処理を含み、そこでは、受信されたデータは、2D、立体、マルチビュー、メタデータ、ライトフィールド、ホログラフィック、幾何学的形状、ベクトルもしくはベクトル化されたメタデータを含んでもよく、符号器/復号器は、2D、2Dプラス深度、メタデータもしくは他のベクトル化された情報、立体、立体プラス深度、メタデータもしくは他のベクトル化された情報、マルチビュー、マルチビュープラス深度、メタデータもしくは他のベクトル化された情報、ホログラフィック、またはライトフィールドコンテンツに対する画像処理を含む実時間またはオフラインのデータを、深度メタデータの有無にかかわらず深度推定アルゴリズムを介して変換する能力を提供してもよく、逆光線追跡方法は、特徴付けられた4Dプレノプティック関数を介して、様々な2D、立体、マルチビュー、体積、ライトフィールド、またはホログラフィックのデータから実世界座標に逆光線追跡によって生成されて得られた変換データを適切にマッピングする。これらの実施形態では、所望の全データ送信は、未処理のライトフィールドデータセットよりも数桁小さい送信情報となり得る。
【0105】
透明導波路アレイを介したプレノプティック不透明度変調
本開示の多くは、感覚的ホログラフィック経験を可能にすることに関するが、開示された中間ステップは、仮想現実デバイスと拡張現実デバイスとの間の統合化を含み、完全な感覚的ホログラフィックデータセットを同時に伝搬させ、かつラスタ化させるためにデータおよび処理要件を大幅に制限する。いまどきの他のVRおよびAR技術を用いると、変調された不透明度状態、解像度、および視野の不足により、感覚的経験の鋭敏さを劇的に制限する。
【0106】
代替として、現実世界の環境にわたって重畳された変調不透明度状態のホログラフィック収束を可能にする新規の透明導波路中継システムが開示されている。デジタルおよび現実世界の照明の重畳されたライトフィールド変調減衰を用いて現実世界のデータの送信を可能にする直接視認双方向エネルギー導波路中継設計は、HMD、ホログラフィック、感覚エネルギー伝搬、ならびに従来のディスプレイアプリケーションを含む。このエネルギー導波路中継設計は、複数のエネルギー導波路、ならびに2つの焦点距離により分離され得る第1のペアおよび第2のペアが存在するエネルギー変調素子を備える。その2つの ペアは、2つの焦点距離を同じくらい離して配置され得る。透明エネルギー導波路ペアは、不透明度変調によって抑制されない、もしくは減衰する外部エネルギーを中継するため、目の前方に、または所定の距離の視認可能な位置に配置され得、追加の導波路素子を含み得る。目から最も遠い第2のペアからの光線は、反転伝搬経路を中継し、この距離におけるエネルギー導波路の追加ペアの導入により、これらの光線指向性を適切な指向性にもう一度整流する。デバイスを変調する複数のエネルギーと組み合わせた4Dプレノプティック関数は、真の4D不透明度および他の変調された電磁エネルギーまたは感覚エネルギーを有する現実世界座標上にホログラフィックの近視野または遠視野デジタル情報の伝搬を提供する。
【0107】
図7は、本開示の一実施形態に基づいた、複数のエネルギー導波路ペア72A、72B、72C、72Dからなる導波路中継システム70の直交図を例解する。図7に示すように、各エネルギー導波路ペアは、焦点距離だけ離れ得、視認者の目74の位置において、左から右76に視認され得、逆もまた同様である。いくつかの実施形態では、追加の導波路素子、より少ない数の導波路素子、および様々な分離が、本開示の範囲内で想定され、それらの特定の実施形態は、決して限定的であると考えられるべきではない。
【0108】
一実施形態では、導波路中継システム70は、通過するエネルギーが第1の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成されている第1のエネルギー導波路中継システム72A、72Bと、第1のエネルギー導波路中継システム72A、72Bに続く第2のエネルギー導波路中継システム72C、72Dであって、第2のエネルギー導波路中継システム72C、72Dは、それを通過するエネルギーが第2の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成され、第2の4Dプレノプティック関数は、第1の4Dプレノプティック関数の逆関数である、第2のエネルギー導波路中継システムとを含み得る。
【0109】
一実施形態では、システム70が、第1のエネルギー導波路中継システム72A、72B内の第1の位置内に、第2のエネルギー導波路中継システム72C、72D内の第2の位置内に、または第1のエネルギー導波路中継システム72A、72Bと第2のエネルギー導波路中継システム72C、72Dとの間における第3の位置内に配設された第1のエネルギー変調素子(例えば、図10および11に最もよく示されているように、102A、102B、102C)を含み、第1のエネルギー変調素子が、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている。これについては、以降の図および考察の中でより詳細に説明されるであろう。
【0110】
いくつかの実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システム72A、72Bが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第1のアレイを含み、第1のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第1の4Dプレノプティック関数に従う異なる方向に沿って、それぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0111】
他の実施形態では、第2のエネルギー導波路中継システム72C、72Dが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第2のアレイを含み、第2のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第2の4Dプレノプティック関数に従う異なる方向に沿って、それぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0112】
一実施形態では、本システム70は、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置された第2のエネルギー変調素子(例えば、図10および11に最もよく示されているように、102A、102B、102C)であって、第2のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている、第2のエネルギー変調素子をさらに備える。一実施形態では、第1および第2のエネルギー変調素子が、同じ位置に配置されている。別の実施形態では、第1および第2のエネルギー変調素子が、異なる位置に配置されている。これもまた、以降の図および考察の中でより詳細に説明されるであろう。
【0113】
一実施形態では、本システムは、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置された第3のエネルギー変調素子(例えば、図10および11に最もよく示されているように、102A、102B、102C)であって、第3のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている、第3のエネルギー変調素子をさらに備える。いくつかの実施形態では、第3のエネルギー変調素子、ならびに第1および第2のエネルギー変調素子のうちの少なくとも一方が、同じ位置に配置されている。これもまた、以降の図および考察の中でより詳細に説明されるであろう。
【0114】
一実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子(例えば、図10および11に最もよく示されているように、102A、102B、102C)が、同じ位置に配置されている。別の実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子(例えば、図10および11に最もよく示されているように、102A、102B、102C)が、異なる位置に配置されている。
【0115】
いくつかの実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子(例えば、図10および11に最もよく示されているように、102A、102B、102C)の各々が、LCD、LED、DLP、OLED、LCOS、量子ドット、または他の好適なエネルギー変調素子を含む。別の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システム72A、72B、および第2のエネルギー導波路中継システム72C、72Dのうちの少なくとも一方が、湾曲している。さらに別の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システム72A、72B、および第2のエネルギー導波路中継システム72C、72Dの両方が、湾曲している。これもまた、以降の図および考察の中でより詳細に説明されるであろう。
【0116】
この基本的な手法の追加の実施形態が、目によって視認されるエネルギー伝搬品質を最適化する傾斜導波路を提供する。これは、以下に限定されないが、領域的変動関数、勾配ベースの傾斜、追加のエネルギー抑制素子、回折特性、屈折、反射、分布型屈折率、ホログラフィック光学系等に実施され得、かつ/または上記もしくは下記の任意の潜在的な設計に組み込まれ得る。空間的に変化するエネルギー導波路設計が、定義された導波路パラメータを有する2つ以上の領域を提供し、目に対する特定の設計を最適化する。勾配ベースの関数は、各素子に対して変動する導波路の最適化の生成を包含する。
【0117】
図8は、本開示の一実施形態に基づいた、各エネルギー導波路ペア82A、82B、82C、82Dのサイズが増大する導波路中継システム80の直交図を例解し、目84からの距離に対する目84からの視野の変倍の理由を説明している。この実施形態は、より高い導波効率を提供して視覚系のアパーチャに対してより垂直な伝搬機能をもたらし、それによってシステム86内の各素子を通って目84の視野をより効率的に標的とする。
【0118】
上述のように、導波路中継システム80は、通過するエネルギーが第1の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成されている第1のエネルギー導波路中継システム82A、82Bと、第1のエネルギー導波路中継システム82A、82Bに続く第2のエネルギー導波路中継システム82C、82Dであって、第2のエネルギー導波路中継システム82C、82Dは、それを通過するエネルギーが第2の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成され、第2の4Dプレノプティック関数は、第1の4Dプレノプティック関数の逆関数である、第2のエネルギー導波路中継システムとを含み得る。
【0119】
一実施形態では、第1のエネルギー変調素子(例えば、図10および11に最もよく示されているように、102A、102B、102C)が、第1のエネルギー導波路中継システム82A、82B内の第1の位置に、第2のエネルギー導波路中継システム82C、82D内の第2の位置に、または第1のエネルギー導波路中継システム82A、82Bと第2のエネルギー導波路中継システム82C、82Dとの間における第3の位置に配設され得、第1のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている。これについては、以降の図および考察の中でより詳細に説明されるであろう。
【0120】
別の実施形態では、第2のエネルギー変調素子(例えば、図10および11に最もよく示されているように、102A、102B、102C)が、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置され得、第2のエネルギー変調素子が、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている。
【0121】
別の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システム82A、82Bが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第1のアレイを含み得、ここで、第1のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第1の4Dプレノプティック関数に従う異なる方向に沿って、それぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0122】
さらに別の実施形態では、第2のエネルギー導波路中継システム82C、82Dが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第2のアレイを含み得、ここで、第2のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第2の4Dプレノプティック関数に従う異なる方向に沿って、それぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0123】
一実施形態では、第1および第2のエネルギー変調素子(例えば、図10および11に最もよく示されているように、102A、102B、102C)が、同じ位置に配置されている。別の実施形態では、第1および第2のエネルギー変調素子が、異なる位置に配置されている。
【0124】
いくつかの実施形態では、システム80が、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置された第3のエネルギー変調素子(例えば、図10および11に最もよく示されているように、102A、102B、102C)をさらに備え得、第3のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている。一実施形態では、第3のエネルギー変調素子、ならびに第1および第2のエネルギー変調素子のうちの少なくとも一方が、同じ位置に配置されている。いくつかの実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子が、同じ位置に配置されている。他の実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子が、異なる位置に配置されている。いくつかの実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子の各々が、LCD、LED、DLP、OLED、LCOS、量子ドット、または他の好適なエネルギー変調素子を含む。別の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システムおよび第2のエネルギー導波路中継システムのうちの少なくとも一方が、湾曲している。さらに別の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システムおよび第2のエネルギー導波路中継システムの両方が、湾曲している。これらの実施形態は、以降の図および考察の中でより詳細に説明されるであろう。
【0125】
図9は、本開示の一実施形態に基づいた、目の回転軸の周りに変倍および円筒形放射の両方がなされているエネルギー導波路92A、92B、92C、92Dの導波路中継システム90の直交図を例解する。この実施形態では、エネルギー導波路92A、92B、92C、92Dが湾曲しており、視認者の目94が回転軸であることを説明している。これは、変倍されない設計、または変倍かつ湾曲された設計として実施され得る。この湾曲設計は、水平方向、または垂直方向の円筒形状として実施され得、または凹形状もしくは球形状として形成され得る。この手法を使用することにより、中継システム90を通って目94に示される光線の知覚される透明度を増大させ得る。また、円筒形または球形手法は、各導波路の法線が、目94の入射瞳に向かってより正確に配向されるため、導波路当たりの角度サンプル数の効率をより一層高め、それによって、目94の視野周辺に対して軸外に光線を伝搬させる平面機能ではなく、本来のエネルギー伝搬をより効率よく再現することも留意されたい。
【0126】
図9に描かれているように、第1のエネルギー導波路中継システム92A、92B、および第2のエネルギー導波路中継システム92C、92Dのうちの少なくとも1つが、湾曲し得る。両方のエネルギー導波路中継システム92が湾曲しているように示されているが、一実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システム92A、92Bが湾曲し得、第2のエネルギー導波路中継システム92C、92Dが平面であり得ることが理解されるであろう。代替の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システム92A、92Bが平面であり得、これに対して、第2のエネルギー導波路中継システム92C、92Dが湾曲し得る。エネルギー導波路中継システム92の湾曲は、本明細書に開示されているすべてのシステム(例えば、図7、8および10~12)に対して同様に適用され得る。
【0127】
上述のように、一実施形態では、システム90は、通過するエネルギーが、第1の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成されている第1のエネルギー導波路中継システム92A、92Bと、第1のエネルギー導波路中継システム92A、92Bに続く第2のエネルギー導波路中継システム92C、92Dであって、第2のエネルギー導波路中継システム92C、92Dは、それを通過するエネルギーが第2の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成され、第2の4Dプレノプティック関数は、第1の4Dプレノプティック関数の逆関数である、第2のエネルギー導波路中継システムとを備え得る。
【0128】
一実施形態では、第1のエネルギー変調素子(例えば、図10および11に最もよく示されているように、102A、102B、102C)が、第1のエネルギー導波路中継システム92A、92B内の第1の位置に、第2のエネルギー導波路中継システム92C、92D内の第2の位置に、または第1のエネルギー導波路中継システム92A、92Bと第2のエネルギー導波路中継システム92C、92Dとの間における第3の位置に配設され得、第1のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている。これについては、以降の図および考察の中でより詳細に説明されるであろう。
【0129】
さらに別の実施形態では、第2のエネルギー変調素子(例えば、図10および11に最もよく示されているように、102A、102B、102C)が、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置され得、第2のエネルギー変調素子が、それを通過するエネルギーを変調するように構成され、第3のエネルギー変調素子(例えば、図10および11に最もよく示されているように、102A、102B、102C)が、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置され得、第3のエネルギー変調素子が、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている。これについては、以降の図および考察の中でより詳細に説明されるであろう。
【0130】
一実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システム92A、92Bが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第1のアレイを含み、ここで、第1のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第1の4Dプレノプティック関数に従う異なる方向に沿って、それぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0131】
別の実施形態では、第2のエネルギー導波路中継システム92C、92Dが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第2のアレイを含み、ここで、第2のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第2の4Dプレノプティック関数に従う異なる方向に沿って、それぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0132】
一実施形態では、第1および第2のエネルギー変調素子(例えば、図10および11に最もよく示されているように、102A、102B、102C)が、同じ位置に配置され得る。別の実施形態では、第1および第2のエネルギー変調素子が、異なる位置に配置され得る。いくつかの実施形態では、第3のエネルギー変調素子、ならびに第1および第2のエネルギー変調素子のうちの少なくとも一方が、同じ位置に配置され得る。他の実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子が、同じ位置に配置され得る。さらにいくつかの実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子が、異なる位置に配置され得る。いくつかの実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子の各々が、LCD、LED、DLP、OLED、LCOS、量子ドット、または他の好適なエネルギー変調素子を含む。これらの実施形態は、以降の図および考察の中でより詳細に説明されるであろう。
【0133】
図10は、本開示の一実施形態に基づいた、エネルギー導波路104A、104B、104C、104Dに関連する3つの可能なエネルギー変調デバイス102A、102B、102Cの各々の相対位置を示す導波路中継システム100の直交図を例解している。一実施形態では、エネルギー導波路の各ペア(例えば、104Aおよび104B、または104Cおよび104D)が、エネルギー導波路中継システムを形成するように構成され得る。
【0134】
現実世界に仮想ライトフィールドを重畳させるためには、上述のエネルギー導波路中継構成を通して視認されるように、複数のエネルギー伝搬経路の統合が必要である。3つのエネルギーデバイス(例示目的のみのために提供されている、透明OLED102A、透明LCD102B、および透明OLED102C)を有するエネルギー導波路の中継が、透過ライトフィールドエネルギー指向中継を介してホログラフィック不透明度の真の収束を可能にする。いくつかの実施形態では、特定の種類のディスプレイ技術への明示的な言及は、例示目的のみのためであり、その開示を限定することを決して意図されていない。エネルギー導波路ペア104A、104B、104C、104Dの各々の間の焦点距離において、またはその周りに配置された、3つの特に言及された(ただし、これに限定されない)エネルギー変調デバイス102A、102B、102Cのペアリングによって、ペア104A、104B、104C、104Dの間にある視認者の目106からの焦点距離において、特定のエネルギー領域内の任意の範囲のエネルギーに対して可変ライトフィールド不透明度および透過状態をデジタル的に重畳する能力が付け加わる。
【0135】
一実施形態では、第1のエネルギー変調デバイスが、活性状態にある不透明なエネルギー伝搬の体積スペクトル変調のための構造体を含み得る。スペクトル変調が、他のエネルギー変調デバイスペア102A、102Cの組み合わせを介してさらに伝搬され得る。特定の変調デバイス102A、102Cが、彩度および透明度の伝搬にわたって正確な制御を提供し得る。この出願のために、3つのすべてのエネルギー変調デバイス102A、102B、102Cの追加は、エネルギー伝搬に必要な唯一のエネルギー変調デバイスとして使用されてもされなくてもよい。設計は、特定のアプリケーションに応じて開示されているように、平面導波システム、湾曲、変倍、可変手法を含む先の実施形態を具体的に参照して、任意の組み合わせで実施され得る。
【0136】
図10に描かれているように、システム100は、通過するエネルギーが、第1の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成されている第1のエネルギー導波路中継システム104A、104Bと、第1のエネルギー導波路中継システム104A、102A、104Bに続く第2のエネルギー導波路中継システム104C、104Dであって、第2のエネルギー導波路中継システム104C、102C、104Dは、それを通過するエネルギーが第2の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成され、第2の4Dプレノプティック関数は、第1の4Dプレノプティック関数の逆関数である、第2のエネルギー導波路中継システムとを備え得る。
【0137】
図10に描かれているように、第1の変調素子102Aが、LCD、LED、DLP、OLED、LCOS、量子ドット、または他の好適なエネルギー変調素子であり得る。このシステムは、第1の変調素子102Aのそれと同様な第2の変調素子102Bおよび第3の変調素子102Cを含み得る。
【0138】
一実施形態では、第1のエネルギー変調素子102Aが、第1のエネルギー導波路中継システム104A、104B内に配設され得、これに対して、第2のエネルギー変調素子102Bが、第1のエネルギー導波路中継システム104A、104Bと、第2のエネルギー導波路中継システム104C、104Dとの間において配設され得る。第3のエネルギー変調素子102Cが、第2のエネルギー導波路中継システム104C、104D内に配設され得る。この実施形態では、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子102A、102B、102Cの各々が、それを通過するエネルギーを変調するように構成され得る。
【0139】
第1の変調素子102Aが、第1のエネルギー導波路中継システム104A、104B内に存在するように示され、第2の変調素子102Bが、第1のエネルギー導波路中継システム104A、104Bと、第2のエネルギー導波路中継システム104C、104Dとの間において存在するように示され、第3の変調素子102Cは、第2のエネルギー導波路中継システム104C、104D内に存在するように示されているが、変調素子102A、102B、102Cが、システム100全体にわたってどこにでも配置され得ることが理解されるであろう。例えば、3つのすべての変調素子102が、第1のエネルギー導波路中継システム104A、104B内に配置され得る。別の実施形態では、3つのすべての変調素子102が、第2のエネルギー104C、104D内に配置され得る。さらに別の実施形態では、3つのすべての変調素子102は、第1のエネルギー導波路中継システム104A、104Bと、第2のエネルギー導波路中継システム104C、104Dとの間において配置され得る。様々な組み合わせおよび順列が利用され得ることが、当業者によって理解されるであろう。いくつかの実施形態では、システム100は、アプリケーションに応じて、4つもしくは5つ、または多くの変調素子102をさらに含み得る。
【0140】
図9のそれと同様に、一実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システム104A、104Bが、湾曲し得る。別の実施形態では、第2のエネルギー導波路中継システム104C、104Dが、湾曲し得る。さらに別の実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システム104A、104B、および第2のエネルギー導波路中継システム104C、104Dの両方が、湾曲し得る。2つのエネルギー導波路中継システム104が示されているが、アプリケーションに応じて、必要に応じて3つもしくは4つ、またはそれより多くのエネルギー導波路中継システム104が存在し得ることを当業者によって理解されるであろう。さらに、これらのエネルギー導波路中継システム104のうちの1つもしくは2つ、または任意の数が、湾曲していてもいなくてもよい。
【0141】
一実施形態では、透明ディスプレイシステム100は、通過するエネルギーが第1の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成されている第1のエネルギー導波路中継システム104A、104Bと、第1のエネルギー導波路中継システム104A、104Bに続く第2のエネルギー導波路中継システム104C、104Dであって、第2のエネルギー導波路中継システム104C、104Dは、それを通過するエネルギーが第2の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成され、第2の4Dプレノプティック関数は、第1の4Dプレノプティック関数の逆関数である、第2のエネルギー導波路中継システムとを備える。この実施形態では、第1のエネルギー変調素子102Aが、第1のエネルギー導波路中継システム104A、104B内に配設され、第2のエネルギー変調素子102Bが、第1のエネルギー導波路中継システム104A、104Bと、第2のエネルギー導波路中継システム104C、104Dとの間において配設され、第3のエネルギー変調素子102Cが、第2のエネルギー導波路中継システム104C、104D内に配設され、ここで、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子102A、102B、102Cは、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている。
【0142】
一実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システム104A、104Bが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第1のアレイを含み得、ここでは、第1のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第1の4Dプレノプティック関数に従う異なる方向に沿ってそれぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0143】
別の実施形態では、第2のエネルギー導波路中継システム104C、104Dが、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第2のアレイを含み得、第2のアレイのエネルギー導波路が、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路が、第2の4Dプレノプティック関数に従う異なる方向に沿ってそれぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0144】
いくつかの実施形態では、システム100は、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置された1つ以上の追加のエネルギー変調素子(図示せず)をさらに備え得、その1つ以上の追加のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている。第1の位置は、第1のエネルギー導波路中継システム104A、104B内にあり得、第2の位置は、第1のエネルギー導波路中継システム104A、104Bと、第2のエネルギー導波路中継システム104C、104Dとの間にあり得、第3の位置は、第2のエネルギー導波路中継システム104C、104D内にあり得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加のエネルギー変調素子(図示せず)、ならびに第1、第2、および第3のエネルギー変調素子102のうちの少なくとも1つが、同じ位置に配置され得る。他の実施形態では、1つ以上の追加のエネルギー変調素子(図示せず)、ならびに第1、第2、および第3のエネルギー変調素子102のうちの少なくとも1つが、異なる位置に配置され得る。
【0145】
一実施形態では、3つのエネルギー変調素子102が、色、透明度、強度、不透明度、および他の複数のホログラフィック条件に対して変調された融合を含む電磁エネルギーを累積的に伝搬させる。表1は、複数のスペクトル値、および3つのエネルギー変調素子の各々が呈するであろう相応の例示的な値に対するいくつかの可変不透明度および透過状態の参照のために提示されている。
【表1】
【0146】
表1は、全ライトフィールド投影におけるすべての色、強度、透明度、および不透明度を含む体積光線を生成するための中継システム内のそれぞれの変調素子の各々に対する潜在的な色値のマトリクスを例解する。
【0147】
オンまたはオフを示す値は、構成内における電磁放射を吸収するための変調システムの効率に応じて、いずれかの構成の可能性を意味する。XまたはYパーセントを示す値の場合には、これは、有効かつ所望のホログラフィック不透明度およびスペクトルエネルギー伝搬を生成するために、エネルギー変調デバイス102Cを通って集約されたエネルギー変調デバイス102Aの効率を決定する必要があるためである。Yは、オフであり得るか、または所望の全伝送量に対するいくらかのパーセントであり得る。
【0148】
いくつかの実施形態では、エネルギー導波路中継システムの変調は、すべての感覚エネルギー領域を含み、ここでは、エネルギー変調デバイスは、視覚、聴覚、味覚、体性感覚、または開示された他の感覚システムを含む、他の形態の感覚エネルギーデバイスを含み得る。さらに、このシステムの範囲は、ホログラフィックまたは感覚エネルギーの指向性に関するそのような開示のいずれも含む追加の実施形態に対して利用される、エネルギー伝搬導波路中継システムとの間、およびそれを通る双方向潜在能力を含む。一実施形態では、エネルギー中継システムは、導波中継システムを通って感覚エネルギーの透明でかつホログラフィックな重畳を可能にするために、変調デバイスおよび他のエネルギーデバイスの両方を有する双方向大型様式エネルギー指向デバイスとして設計されており、ここでは、それらのシステムは、透明なシステムを通っては不可視に見え得、エネルギーセンサ、または感覚エネルギー伝搬、ホログラフィックパラメータ、インタラクティブ性、もしくは他の場合では本出願内で明示的に開示されていない他のアプリケーションに利用されるものの任意の組み合わせを含み得る。
【0149】
この手法は、体積空間内に黒いまたは不透明な値を真に「塗装する」能力を提供し、ここでは、複数の変調デバイスおよび導波システムは、空間内の投影座標が現実世界の対象物の特性を含むように、エネルギー伝搬経路の収束を引き起こすことに留意されたい。一実施形態では、インタラクティブ性、体積マスキング、または他の新規なアプリケーションが、開示された実施形態の外側で利用され得る。近視野、拡張、仮想、または他のヘッドマウントディスプレイから現実世界の反射点を再現するためのこの新規な手法は、没入型品質における顕著な飛躍であり、他の手法を用いても不可能であったより大きな臨場感を提供する。
【0150】
図10に示され、かつ表1に開示されているように、第1のエネルギー変調素子は、白色不透明度を含み得、第2のエネルギー変調素子は、追加の不透明度または色を含み得、第3のエネルギー変調素子は、黒色不透明度を含み得る。一実施形態では、第1および第3のエネルギー変調素子の両方は、OLED102A、102Cであり得、かつ第2のエネルギー変調素子は、LCD102Bであり得、そのため、不透明な黒色を提示するために、第1の変調素子がオフ状態に構成され、第2の変調素子がオン状態に構成され、第3の変調素子がオン状態またはオフ状態に構成され得る。
【0151】
図13は、単一のエネルギー導波路中継素子システム100を例解し、ここでは、導波路中継素子ペア104A、104B、および104C、104Dを含む4つの導波路素子機能の単一の有効な集約によって効率的なエネルギー伝搬をもたらす。伝搬されたエネルギー波のサブセット130A、130B、130C内では、4D関数により誘導されたときにエネルギー導波路によって規定される関数は、システムに沿って伝搬する所与の光線束に対して正確な収束を可能にし、ここでは、エネルギー領域、周波数、または他の環境パラメータの知識が、4D関数に従ってエネルギーの投影および検知の両方を提供する。
【0152】
表1を参照し、かつ図13を考慮すると、当業者は、102A、102B、102Cを介して変調状態を収束させ、それによって伝搬経路130A、130B、130Cを横切り、位置131における導波路素子104Dに隣接するシステムに入るエネルギーが、システムを通って双方向に伝搬し得る方法を理解するであろう。エネルギーが位置131から視認された位置106までシステムを通って伝搬する場合、導波路関数104A、104B、104C、104D、およびエネルギー変調デバイス102A、102B、102C全体にわたって伝搬するエネルギー波は、入口経路131と出口経路132との間で実質的に同様である方向に抜け出る。視認された光線、および視認された位置106からエネルギー変調素子102A、102B、および102Cにより生成され、そして132に沿って伝搬する重畳された情報については、エネルギーの双方向伝搬が、位置131を除くエネルギー導波路中継システム全体にわたって実質的に同様のままである。
【0153】
このようにして、透明な導波路中継システムを介して情報を伝搬させることが可能であり、視認者106は、変調素子102A、102B、および102Cが変調を欠く場合には、元のエネルギー波から実質的に修正されていない131からのエネルギー132を受け取り得る。しかしながら、4D関数によって誘導されたエネルギー変調デバイスを起動させると、4Dプレノプティック不透明状態を収束させながら伝搬する能力が提供され、その結果、真に不透明な対象物と重畳された仮想対象物との間の見かけ上の差異は、十分な較正および技術の成熟をもってしても区別し得ない。
【0154】
一実施形態では、第1および第3のエネルギー変調素子が、両方ともOLED102A、102Cであり得、第2のエネルギー変調素子が、LCD102Bであり得、そのため、透明な黒色を提示するために、第1の変調素子は、オフ状態に構成され、第2の変調素子は、オフ状態に構成され、かつ第3の変調素子は、オフ状態に構成されている。
【0155】
一実施形態では、第1および第3のエネルギー変調素子が、両方ともOLED102A、102Cであり、第2のエネルギー変調素子が、LCD102Bであり、そのため、不透明な赤色を提示するために、第1の変調素子は、赤色のみのオン状態に構成され、第2の変調素子は、オン状態またはオフ状態に構成され得、第3の変調素子は、オフ状態に構成されている。
【0156】
一実施形態では、第1および第3のエネルギー変調素子が、両方ともOLED102A、102Cであり、第2のエネルギー変調素子が、LCD102Bであり得、そのため、透明な赤色を提示するために、第1の変調素子は、第1のパーセントで赤色のみの状態に構成され、第2の変調素子は、オフ状態に構成され、第3の変調素子は、第2のパーセントで赤色のみの状態に構成され、第2のパーセントは、第1のパーセントとは異なる。
【0157】
一実施形態では、第1および第3のエネルギー変調素子が、両方ともOLED102A、102Cであり、第2のエネルギー変調素子が、LCD102Bであり得、そのため、不透明な灰色を提示するために、第1の変調素子は、第1のパーセントでオン状態に構成され、第2の変調素子は、オン状態に構成され、かつ第3の変調素子は、オフ状態に構成されている。
【0158】
一実施形態では、第1、および第3のエネルギー変調素子が、両方ともOLED102A、102Cであり、第2のエネルギー変調素子が、LCD102Bであり得、そのため、透明な灰色を提示するために、第1の変調素子は、第1のパーセント値でオン状態に構成され、第2の変調素子は、オフ状態に構成され、第3の変調素子は、第2のパーセント値でオン状態に構成され、第2のパーセント値は、第1のパーセント値とは異なる。
【0159】
いくつかの実施形態では、本開示は、いかなる方法でも頭部に取り付けられないディスプレイを含むように、任意のサイズの種類に対して明示的に実施され得る。このようにして、本明細書に示された方法およびシステムを利用して、視覚的または他の感覚的ディスプレイシステムを含む任意の形態のライトフィールドを用いて透明度の値を「塗装する」ことが可能である。
【0160】
製造効率に対する一実施形態では、追加の実施形態が、エネルギー変調素子102Aおよび102B、または102Cおよび102Bのいずれかを互いに結合することを提案している。これは、較正の効率の増大、および多数の機械的な位置合わせの課題の解決に役立つ。
【0161】
図11Aは、本開示の一実施形態に基づく、製造および較正の効率を増大させるために2つのエネルギー変調素子102A、102Bを互いに結合するための構成110の直交図を例解している。図11Bは、本開示の一実施形態に基づく、製造および較正の効率を増大させるために2つのエネルギー変調素子102A、102Bを互いに結合するための構成116の直交図を例解している。
【0162】
図11Aおよび11Bに描かれているように、一実施形態では、システム110(図11A)または116(図11B)は、通過するエネルギーが、第1の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成されている第1のエネルギー導波路中継システム112A、112Bと、第1のエネルギー導波路中継システム112A、112Bに続く第2のエネルギー導波路中継システム112C、112Dと、を備え得、第2のエネルギー導波路中継システム112C、112Dは、それを通過するエネルギーが第2の4Dプレノプティック関数に従って指向されるように構成され、第2の4Dプレノプティック関数は、第1の4Dプレノプティック関数の逆関数である。
【0163】
一実施形態では、システム110は、OLED変調素子102A、LCD変調素子102B、および別のOLED変調素子102C、ならびにそれらの任意の組み合わせを含み得る。図11Aに示すように、OLED変調素子102AおよびLCD変調素子102Bは、第1のエネルギー導波路中継システム112A、112B内に配置され得、これに対して、OLED変調素子102Cは、第2のエネルギー導波路中継システム112C、112D内に配置され得る。逆に、図11Bに示すように、OLED変調素子102Aは、第1のエネルギー導波路中継システム112A、112B内に配置され得、これに対して、LCD変調素子102BおよびOLED変調素子102Cは、第2のエネルギー導波路中継システム112C、112D内に配置されている。変調素子102が、エネルギー導波路中継システム112全体にわたってランダムに分布され得ることは、当業者によって理解されるであろう。
【0164】
一実施形態では、第1のエネルギー変調素子は、第1のエネルギー導波路中継システム内の第1の位置に、第2のエネルギー導波路中継システム内の第2の位置に、または第1のエネルギー導波路中継システムと第2のエネルギー導波路中継システムとの間における第3の位置に配設され得、第1のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている。別の実施形態では、第2のエネルギー変調素子は、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置され得、第2のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている。さらに別の実施形態では、第3のエネルギー変調素子は、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置され得、第2のエネルギー変調素子は、通過するエネルギーを変調するように構成されている。一例では、第3のエネルギー変調素子は、第1および第2のエネルギー変調素子のうちの少なくとも一方の同じ位置に配置され得る。別の例では、第3のエネルギー変調素子は、第1および第2のエネルギー変調素子のうちの少なくとも一方とは異なる位置に配置され得る。
【0165】
一実施形態では、第1のエネルギー導波路中継システム112A、112Bは、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第1のアレイを含み得、第1のアレイのエネルギー導波路は、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路は、第1の4Dプレノプティック関数に従う異なる方向に沿ってそれぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。第2のエネルギー導波路中継システムは、複数のエネルギー伝搬経路に沿ってそれを通るエネルギーを指向させるように構成されたエネルギー導波路の第2のアレイを含み得、第2のアレイのエネルギー導波路は、異なる空間座標に配置され、各エネルギー導波路は、第2の4Dプレノプティック関数に従う異なる方向に沿ってそれぞれの空間座標から複数のエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向させる。
【0166】
第2のエネルギー変調素子は、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置され得、第2のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている。一実施形態では、第1および第2のエネルギー変調素子は、同じ位置に配置されているが、第1および第2のエネルギー変調素子はまた、異なる位置にも配置され得る。
【0167】
いくつかの実施形態では、第3のエネルギー変調素子は、第1、第2、または第3の位置のうちの1つに配置され得、第3のエネルギー変調素子は、それを通過するエネルギーを変調するように構成されている。一実施形態では、第3のエネルギー変調素子、ならびに第1および第2のエネルギー変調素子の少なくとも一方は、同じ位置に配置され、これに対して、第1、第2、および第3のエネルギー変調素子は、同じ位置または異なる位置に配置されている。
【0168】
追加の実施形態は、多段ウエハレベル結合プロセスを介して、エネルギー導波路中継光学系の製造元への能力を提供する。近視野ディスプレイの解像度要件、および必要とされる高いピクセル密度という理由から、ホログラフィック超解像度のための符号化エネルギー導波路に対して本出願内で考察された他の開示と同様の手法が、エネルギー導波路中継設計に対する洗練された修正と共にさらに利用され得る。高リフレッシュレート同期エネルギー変調素子を用いる場合、2つのより高密度の追加のエネルギー導波路が、2つの元のエネルギー導波路ペアの各々の中心に実装される。増加した密度の比率は、以下の結果であり得る。
=Nn/Nc
【0169】
ここで、Dは、必要とされる増加した密度比(それぞれ、XおよびYに対して2乗)、Nnは、所望の導波路素子当たりの角度サンプルの新しい量であり、Ncは、超解像度が適用されていない現在のシステム角度サンプル値である。例えば、現在のサンプリングが現在のシステム内のXに沿って9個のサンプルを提供し、27個が所望される場合、密度増加は、3×倍となるであろう。
【0170】
必要とされる時間系列サンプル数を決定するためには、次式となり、
FPSn=FPSs*D
【0171】
ここで、FPSnは、結果として必要なフレームレートであり、FPSsは、元のコンテンツのフレームレートであり、Dは、上記から計算される比率である。例えば、ソースコンテンツのフレームレートが24fpsであり、Dが9に等しい場合、新規のサンプリング周波数は、216fpsを含み得る。
【0172】
図12は、本開示の一実施形態に基づいた、システムからの1つ以上の素子が除去され得るように光線を直接反転させる導波路中継システムに対する代替システム120の直交図を例解している。このシステム120は、反射導波路中継システム122A、122Bを利用することによって、視認者の目124に対して示されたあらゆる伝搬経路の直接反転を提供するハードウエア変更を実施し得る。これは、導波路中継が、システム全体から除去され得るように、HMDシステムまたは不透明度生成デバイスのいずれに対しても、さらに有利であり得る。
【0173】
本明細書に開示された原理に従う様々な実施形態が上述されてきたが、それらの実施形態は、単なる例示としての目的のために示されており、限定されないことを理解されたい。したがって、本発明(複数可)の幅広さおよび範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれかによって限定されるべきではなく、本開示に由来する特許請求の範囲、およびそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。さらに、上記の利点および特徴は、記載された実施形態において提供されているが、上記の利点のいずれかまたはすべてを達成するプロセスおよび構造に対して、かかる由来の特許請求の範囲の適用を限定しない。
【0174】
本開示の原理的な特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく様々な実施形態の中で使用することができることを理解されたい。当業者は、日常的なわずかな実験を用いて、本明細書に記載された特定の手順に対する多くの等価物を認識するか、または探求することができるであろう。かかる等価物は、本開示の範囲内にあるとみなされ、特許請求の範囲により網羅される。
【0175】
さらに、本明細書における節の見出しは、37CFR1.77に基づく示唆との一貫性を持たせるために、またはそれ以外では構成上の手がかりを提供するために、提供されている。これらの見出しは、本開示に由来し得る任意の特許請求の範囲の中に記載された本発明(複数可)を限定または特徴付けるものではない。具体的には、一例として、見出しが「発明の分野」と称していても、かかる特許請求の範囲は、いわゆる技術分野を説明するためのこの見出しの文言によって限定されるべきではない。さらに、「発明の背景」の節における技術の説明は、技術が本開示内の任意の発明(複数可)の先行技術であることを認めるものと解釈されるべきではない。「発明の概要」は、論点となる特許請求の範囲に記載された本発明(複数可)の特徴付けとは、決してみなされない。さらに、本開示内での単数形の「発明」の言及は、本開示において単一の新規性のみ存在すると主張するために使用されるべきではない。複数の発明が、本開示に由来する複数の請求項の制限に従って記載される可能性があり、したがって、かかる請求項は、それによって保護される本発明(複数可)およびそれらの等価物を定義する。すべての例では、かかる請求項の範囲は、本開示に照らしてそれら自体のメリットを考慮されるであろうが、本明細書内で記載された見出しによって制約されるべきではない。
【0176】
特許請求の範囲および/または明細書中の「備える(comprising)」という用語と併せて使用されるときに使われる「1つ(a)」または「1つ(an)」という語は、「1つ(one)」を意味し得るが、それはまた、「1つ以上(one or more)」、「少なくとも1つ(at least one)」、および「1つを超える(one or more than one)」の意味とも矛盾しない。特許請求の範囲の中で使用される「または(or)」という用語は、代替物のみに明示的に言及せず、または代替物が相互に排他的でない限り、「および/または(and/or)」を意味するように使用されているが、本開示は、代替物のみ、および「および/または(and/or)」を指す定義を支持する。本出願全体を通じて、「約(about)」という用語は、1つの値が、デバイスの固有の誤差ばらつきを含むことを示すために使用され、方法は、その値、または研究課題の間に存在するばらつきを判定するために使用されている。一般に、ただし前述の考察に対する対象であるが、「約(about)」などの近似の語により修飾された本明細書中の数的な値は、記述された値から、少なくとも±1、2、3、4、5、6、7、10、12、または15%だけ変化する可能性がある。
【0177】
本明細書および請求項の範囲で使用されているように、「備える(comprising)」(ならびに「comprise」および「comprises」などの任意の形式の備える)、「有する(having)」(ならびに「have」および「has」などの任意の形式の有する)、「含む(including)」(ならびに「includes」および「include」などの任意の形式の含む)、または「containing」(ならびに「contains」および「contain」などの任意の形式の包含する)という語は、包括的または開放的、追加的、引用されていない要素または方法ステップを排除しない。
【0178】
「そのとき(at the time)」、「同等(equivalent)」、「間中(during)」、「完全(complete)」等の比較、測定、およびタイミングに関する語は、「実質的にそのとき(substantially at the time)」、「実質的に同等(substantially equivalent)」、「実質的に~間中(substantially during)」、「実質的に完全(substantially complete)」等を意味すると理解されるべきであり、ここで、「実質的に(substantially)」とは、そのような比較、測定、およびタイミングが、暗黙のうちに、または明示的に記述された所望の結果を達成するために、実用的であることを意味している。「近く(near)」、「近接する(proximate to)」、「隣接する(adjacent to)」などの要素の相対的位置に関係する語は、それぞれのシステム要素の相互作用に実質的な影響を及ぼすのに十分近いことを意味するものとする。近似の他の言葉は、同様に、そのように変更されたとき、必ずしも絶対的または完全であるとは理解されないが、存在しているとしてその条件を指定することを保証するために、当業者にとっては十分近いとみなされるであろうということが理解される条件を指す。記述が変わる可能性の程度は、どの程度大きな変化がもたらされ得るかに依存し、かつ当業者に、修正された特徴を、修正されていない特徴の必要とされた特性および可能性を依然として有するとして認識させるであろう。
【0179】
本明細書で使用される「またはそれらの組み合わせ」という用語は、その用語に先行する列挙された項目のすべての順列および組み合わせを指す。例えば、「A、B、C、またはそれらの組み合わせ」は、A、B、C、AB、AC、BC、またはABCのうちの少なくとも1つを含むことを意図しており、特定の文脈で順番が重要である場合には、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、またはCABも同様である。この例を続けると、BB、AAA、AB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBなどのような1つ以上の項目または用語の繰り返しを含む組み合わせが明示的に含まれる。当業者であれば、文脈から明らかでない限り、典型的には、任意の組み合わせにおける項目または用語の数に制限はないことを理解するであろう。
【0180】
本明細書に開示および請求された組成物および/または方法のすべては、本開示に照らして過度の実験をすることなく作製および実行することができる。本開示の組成物および方法は、好ましい実施形態の観点から記載されているが、組成物および/または方法に対して、ならびに本明細書に記載された方法のステップまたはステップの順序において、本開示の概念、趣旨および範囲から逸脱することなく、様々なバリエーションを適用することができることは、当業者にとって明らかであろう。当業者に明らかなこのような類似の置換および修飾はすべて、添付の特許請求の範囲によって定義される開示の趣旨、範囲および概念の範囲内であるとみなされる。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13
【外国語明細書】