(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020355
(43)【公開日】2024-02-14
(54)【発明の名称】レーザー送達アドレス指定可能アレイのための用途、方法、及びシステム
(51)【国際特許分類】
B23K 26/064 20140101AFI20240206BHJP
H01S 5/02251 20210101ALI20240206BHJP
H01S 5/02253 20210101ALI20240206BHJP
H01S 5/40 20060101ALI20240206BHJP
H01S 5/0225 20210101ALI20240206BHJP
B23K 26/34 20140101ALI20240206BHJP
B23K 26/21 20140101ALI20240206BHJP
【FI】
B23K26/064 K
H01S5/02251
H01S5/02253
H01S5/40
H01S5/0225
B23K26/34
B23K26/21 Z
B23K26/064 G
B23K26/064 A
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023192275
(22)【出願日】2023-11-10
(62)【分割の表示】P 2020209313の分割
【原出願日】2016-07-14
(31)【優先権主張番号】62/193,047
(32)【優先日】2015-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】316003531
【氏名又は名称】ヌブル インク
(74)【代理人】
【識別番号】100083895
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100175983
【弁理士】
【氏名又は名称】海老 裕介
(72)【発明者】
【氏名】ゼディカー, マーク
(72)【発明者】
【氏名】シルヴァ サ, マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ペラプラット, ジャン ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】ヒル, デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】フィナフ, マシュー
(57)【要約】
【課題】多様なレーザービーム光源を、輝度及びパワーの様な所望のビーム品質を維持及び強化しながら、単一又は複数のレーザービームに結合するレーザー加工システムを提供する。
【解決手段】少なくとも3つのレーザーシステム501を備えるアドレス指定可能アレイレーザー加工システムであって、当該システムは、少なくとも3つのレーザーダイオード組立体と、レーザービームを空間的に結合してその輝度を維持するための手段とを備える。各レーザーダイオード組立体は、少なくとも10のレーザーダイオードを備える。各レーザーシステムは、結合レーザービームのそれぞれを単一の光ファイバー502a、502b、502cへ結合する。制御システムは、結合レーザービームのそれぞれを標的材料507上の既定位置に送達するための既定シーケンスを有するプログラムを有する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも3つのレーザーシステムを備えるアドレス指定可能アレイレーザー加工システムであって、各レーザーシステムが、
a.少なくとも3つのレーザーダイオード組立体であって、
b.前記少なくとも3つの少なくともレーザーダイオード組立体のそれぞれが、少なくとも10のレーザーダイオードを備え、前記少なくとも10のレーザーダイオードのそれぞれが、少なくとも約2ワットのパワー及び8mm-mrad未満のビームパラメータ積を有する青色レーザービームを、レーザービーム経路に沿って発生させることができ、各レーザービーム経路は本質的に平行であり、それにより前記レーザービーム経路に沿って進む前記青色レーザービームの間に空間が画定されるようにした、3つのレーザーダイオード組立体と、
c.少なくとも30の前記レーザービーム経路の全てに配置されている、前記青色レーザービームを空間的に結合して前記青色レーザービームの輝度を維持するための手段であって、レーザービームの第1軸のためのコリメート用光学素子と、前記レーザービームの第2軸のための垂直方向プリズムアレイと、テレスコープとを備え、それにより空間的に結合して維持するための当該手段が、前記青色レーザービームの間の前記空間をレーザーエネルギーで満たし、それにより少なくとも約250ワットのパワーと40mm-mrad未満のビームパラメータ積を有する結合レーザービームを提供する、手段と、を備え、
d.前記少なくとも3つのレーザーシステムのそれぞれが、前記結合レーザービームのそれぞれを単一の光ファイバーへ結合するように構成され、それにより前記少なくとも3つの結合レーザービームのそれぞれがその結合された光ファイバーに沿って伝送することができるようにし、前記少なくとも3つの光ファイバーは、レーザーヘッドと制御システムに光学的に関連付けられており、前記制御システムは、前記結合レーザービームのそれぞれを標的材料上の既定位置に送達するための既定シーケンスを有するプログラムを有している、アドレス指定可能アレイレーザー加工システム。
【請求項2】
送達するための前記既定シーケンスが、前記レーザーヘッドからの前記青色レーザービームを個別にオン及びオフし、それにより粉末床上に結像させて、粉末を有する前記標的材料を融解させ部品へと融合させる段階を有している、請求項1に記載のアドレス指定可能アレイレーザー加工システム。
【請求項3】
前記レーザーヘッド内の前記光ファイバーは、線形、非線形、円形、菱形、方形、三角形、及び六角形から成る群より選択されている配列で構成されている、請求項1に記載のアドレス指定可能アレイレーザー加工システム。
【請求項4】
前記レーザーヘッド内の前記光ファイバーは、2x5、5x2、4x5、少なくとも5x少なくとも5、10x5、5x10、及び3x4から成る群より選択されている配列で構成されている、請求項1に記載のアドレス指定可能アレイレーザー加工システム。
【請求項5】
前記標的材料は粉末床を有し、当該アドレス指定可能アレイレーザー加工システムはさらに、前記粉末床を横切って前記レーザーヘッドを移動させ、それにより前記粉末床を融解させ融合させることのできるx-yモーションシステムと、融合された層の後ろに追加の粉末層を提供するようにレーザー光源の後ろに位置付けられた粉末送達システムと、を備える、請求項1に記載のアドレス指定可能アレイレーザー加工システム。
【請求項6】
前記レーザーヘッドを移動させて前記粉末床の表面より上の前記レーザーヘッドの高さを増加及び減少させることのできるzモーションシステムを備える、請求項5に記載のアドレス指定可能アレイレーザー加工システム。
【請求項7】
送達された前記青色レーザービームが正x方向又は負x方向に進む際に前記青色レーザービームの真後ろに粉末を置くことのできる2方向粉末設置装置を備える、請求項5に記載のアドレス指定可能アレイレーザー加工システム。
【請求項8】
複数のレーザービーム経路と同軸である粉末給送システムを備える、請求項5に記載のアドレス指定可能アレイレーザー加工システム。
【請求項9】
重力粉末給送システムを備える、請求項5に記載のアドレス指定可能アレイレーザー加工システム。
【請求項10】
粉末が不活性ガスの流れに同伴される粉末給送システムを備える、請求項5に記載のアドレス指定可能アレイレーザー加工システム。
【請求項11】
Nの青色レーザービームに対し横断方向の粉末給送システムであって、N≧1であり、粉末が重力により前記青色レーザービームの前方に置かれるようにした粉末給送システムを備える、請求項5に記載のアドレス指定可能アレイレーザー加工システム。
【請求項12】
Nの青色レーザービームに対し横断方向の粉末給送システムであって、N≧1であり、粉末が前記青色レーザービームに交わる不活性ガスの流れに同伴されるようにした粉末給送システムを備える、請求項5に記載のアドレス指定可能アレイレーザー加工システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、
(i)合衆国法典第35巻、第119条(e)(1)の下に、米国仮特許出願第62/193,047号、出願日2015年7月15日の恩典を主張するものであり、その各々の開示全体をここに参考文献として援用する。
【0002】
本発明は、レーザービームを結合するためのアレイ組立体に関するものであり、具体的には、製造、製作、娯楽、グラフィックス、画像化、分析、監視、組立、歯科、及び医療の諸分野でのシステム及び用途に使用するための高輝度レーザービームを提供することのできるアレイ組立体に関する。
【背景技術】
【0003】
多くのレーザー、特にレーザーダイオードの様な半導体レーザーは、極めて望ましい波長と、輝度を含む極めて望ましいビーム品質とを有するレーザービームを提供する。これらのレーザーは、可視範囲の波長、UV範囲の波長、IR範囲の波長、及びこれらの結合を有することができ、また更には、より高い波長及びより低い波長を有することもできる。半導体レーザー、及びファイバーレーザーのような他のレーザー光源の技術は急激に進化してきており、新たなレーザー光源が絶えず開発され既存のレーザー波長と新たなレーザー波長を提供している。これらのレーザーの多くは、望ましいビーム品質を有してはいるものの、特定の用途にとって望ましい又は必要とされるレーザーパワーよりも低いレーザーパワーを有している。かくして、これらの低いパワーは、これらのレーザー光源がより有用で商業的な用途を見出すことを妨げてきた。
【0004】
加えて、これらの型式のレーザーを組み合わせようとするこれまでの努力は、他にも理由はあるが幾つか例を挙げると、ビーム整列の難しさ、適用の間ずっとビームが整列された状態に保つことの難しさ、ビーム品質の損失、レーザー光源の特別な設置の難しさ、サイズの考慮、及びパワー管理のせいで、概して不十分であった。
【0005】
ここでの使用に際し、別途明示的に表明されていない限り、「青色レーザービーム」、「青色レーザー」、及び「青色」という用語は、それらの最も広義な意味を与えられるべきであり、概して、レーザービームを提供するシステム、レーザービーム、レーザー光源、例えばレーザー及びダイオードレーザーであって、約400nmから約500nmの波長を有するレーザービーム又は光を提供するもの、例えば伝播させるもの、をいう。
【0006】
概して、ここでの使用に際し、別途明示されていない限り、「約」という用語は、±10%の分散又は範囲、表明されている値を得ることに関連付けられる実験誤差又は計器誤差、及び望ましくはこれらのうちのより大きい方、を網羅するものとする。
【0007】
発明の背景技術の項は、本発明の実施形態と関連付けられ得る当技術の様々な態様を紹介することを意図している。従って、本項での上記論考は、本発明をより深く理解するための枠組みを提供しており、先行技術の是認と見なされてはならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国仮特許出願第62/193,047号
【特許文献2】国際公開第2014/179345号
【特許文献3】米国特許出願第14/787,393号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
他にもあるが中でも特に、多様なレーザービーム光源を、輝度及びパワーの様な所望のビーム品質を維持及び強化しながら、単一又は複数のレーザービームに結合する組立体及びシステムに対する必要性が長年存在しており未だ成就されていない。本発明は、他にもあるが中でも特に、ここに教示され開示されている製造物品、装置、及びプロセスを提供することによって、これらの必要性を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
而して、レーザー動作を実行するためのレーザーシステムが提供されており、当該システムは、複数のレーザーダイオード組立体であって;各レーザーダイオード組立体が、個別青色レーザービームをレーザービーム経路に沿って発生させることのできる複数のレーザーダイオードを有している、複数のレーザーダイオード組立体と;個別青色レーザービームを空間的に結合する手段であって、ファーフィールドに単一スポットを有し標的材料への送達のために光ファイバーへ結合させることのできる結合レーザービームを作り出す手段と;を備え、空間的に結合する手段は、個別青色レーザービームをレーザービーム経路上で空間的に結合し、各レーザーダイオードと光学的に関連付けられている。
【0011】
更に、次の特徴のうちの1つ又はそれ以上を有している方法及びシステムを提供する。即ち、少なくとも3つのレーザーダイオード組立体を有している;各レーザーダイオード組立体が少なくとも30のレーザーダイオードを有している;レーザーダイオード組立体は、少なくとも約30ワットの総パワー及び20mm mrad未満のビームパラメータ特性を有するレーザービームを伝幡させることができる;ビームパラメータ特性は15mm mrad未満である;ビームパラメータ特性は10mm mrad未満である;空間的に結合する手段は、個別レーザービームのN倍の輝度の結合レーザービームを発生させる;ここに、Nはレーザーダイオード組立体のレーザーダイオードの数である;空間的に結合する手段は、青色ビームの輝度を維持しながら複合レーザービームのパワーを増加させる;結合レーザービームは個別レーザービームのパワーの少なくとも50倍のパワーを有し、結合レーザービームのビームパラメータ積は個別レーザービームのビームパラメータ積の2倍以下である;結合レーザービームのビームパラメータ積は個別レーザービームのビームパラメータ積の1.5倍以下である;結合レーザービームのビームパラメータ積は個別レーザービームのビームパラメータ積の1倍以下である;空間的に結合する手段は、個別レーザービームの輝度を維持しながらレーザービームのパワーを増加させる;結合レーザービームは、個別レーザービームのパワーの少なくとも100倍のパワーを有し、結合レーザービームのビームパラメータ積は個別レーザービームのビームパラメータ積の2倍以下である;結合レーザービームのビームパラメータ積は個別レーザービームのビームパラメータ積の1.5倍以下である;結合レーザービームのビームパラメータ積は個別レーザービームのビームパラメータ積の1倍以下である;光ファイバーは耐ソラリゼーションである;空間的に結合する手段は、レーザーダイオードの位置誤差又は照準誤差のうちの少なくとも1つを補正するための、整列平面平行板とウェッジから成る群より選択されている組立体を有している;空間的に結合する手段は、結合レーザービームの有効輝度を個別レーザービームに勝って増加させることのできる偏光ビームコンバイナを有している;レーザーダイオード組立体は、個別レーザービーム経路を各経路の間に空間を設けて画定しており、それにより個別レーザービームは各ビームの間に空間を有している;空間的に結合する手段は、個別レーザービームをレーザーダイオードの速軸でコリメートするためのコリメータと、コリメートされたレーザービームを結合するための周期ミラーと、を有し、周期ミラーは、レーザーダイオード組立体内の第1ダイオードからの第1レーザービームを反射し、レーザーダイオード組立体内の第2ダイオードからの第2レーザービームを透過させ、それにより、個別レーザービームの間の速軸方向の空間が充填される;空間的に結合する手段は、ガラス基板上のパターン化されたミラーを有している;ガラス基板は、レーザーダイオードからのレーザービームの垂直方向位置をシフトさせてレーザーダイオードの間の空間を満たすのに充分な厚さである;段状ヒートシンク有している;のうちの1つ又はそれ以上を有している方法及びシステムを提供する。
【0012】
また更に、高輝度高パワーレーザービームを提供するためのレーザーシステムが提供されており、当該システムは、複数のレーザーダイオード組立体であって;各レーザーだオードが初期輝度を有する青色レーザービームを発生させることのできる複数のレーザーダイオードを有している、複数のレーザーダイオード組立体;及び、青色レーザービームを空間的に結合して、最終輝度を有しファーフィールドに単一スポットを形成し、光ファイバーへ結合させることのできる結合レーザービームを作り出すための手段;を有しており、各レーザーダイオードは、外部キャビティによって、結合レーザービームの輝度を実質的に増加させるように異なる波長にロックされ、それにより、結合レーザービームの最終輝度はレーザーダイオードからのレーザービームの初期輝度とほぼ同じである。
【0013】
更に、次の特徴のうちの1つ又はそれ以上を有している方法及びシステムを提供する。即ち、各レーザーダイオードは回折格子に基づく外部キャビティビティを使用して単一波長へロックされ、レーザーダイオード組立体のそれぞれは、狭い間隔の光学フィルタと回折格子から成る群より選択されている結合する手段を使用して結合ビームへ結合される;ラマン変換器は、より高い輝度の光源を現出させるための純粋な溶融石英のコアと、青色ポンプ光を収容するためのフッ素化された外側コアと、を有する光ファイバーである;ラマン変換器は、より高い輝度の光源を現出させるためのGeO2ドープされた中心コア及び外側コアと、青色ポンプ光を収容するための、中心コアより大きい外側コアと、を有する光ファイバーの様なラマン変換器をポンプするのに使用される;ラマン変換器は、より高い輝度の光源を現出させるためのP2O5ドープされたコアと、青色ポンプ光を収容するための、中心コアより大きい外側コアと、を有する光ファイバーである;ラマン変換器は、より高い輝度の光源を現出させるためのグレーデッドインデックス型のコアと、青色ポンプ光を収容するための、中心コアより大きい外側コアと、を有する光ファイバーである;ラマン変換器は、グレーデッドインデックス型のGeO2ドープされたコア及び外側のステップインデックス型コアである;ラマン変換器は、グレーデッドインデックス型のP2O5ドープされたコア及び外側のステップインデックス型コアであるラマン変換器ファイバーをポンプするのに使用される;ラマン変換器は、グレーデッドインデックス型のGeO2ドープされたコアであるラマン変換器ファイバーをポンプするのに使用される;ラマン変換器は、グレーデッドインデックス型のP2O5ドープされたコア及び外側のステップインデックス型コアである;ラマン変換器は、より高い輝度のレーザー光源を現出させるためのダイヤモンドである;ラマン変換器は、より高い輝度のレーザー光源を現出させるためのKGWである;ラマン変換器は、より高い輝度のレーザー光源を現出させるためのYVO4である;ラマン変換器は、より高い輝度のレーザー光源を現出させるためのBa(NO3)2である;及び、ラマン変換器は、より高い輝度のレーザー光源を現出させるための高圧ガスである;のうちの1つ又はそれ以上を有している方法及びシステムを提供する。
【0014】
また更に、レーザー動作を実行するためのレーザーシステムが提供されており、当該システムは、複数のレーザーダイオード組立体であって;各レーザーダイオード組立体が青色レーザービームをレーザービーム経路に沿って発生させることのできる複数のレーザーダイオードを有している、複数のレーザーダイオード組立体;青色レーザービームを空間的に結合して、ファーフィールドに単一スポットを有しラマン変換器へ光学的に結合させることのできる結合レーザービームを作り出し、ラマン変換器をポンプして、当該結合レーザービームの輝度を増加させるための手段、を有している。
【0015】
加えて、結合レーザービームを提供する方法が提供されており、当該方法は、ラマン変換式レーザーのアレイを動作させて個別の異なる波長の青色レーザービームを生成する段階、及び、それらレーザービームを結合して、元の光源の空間輝度を維持しながらより高いパワーの光源を現出させる段階、を有している。
【0016】
その上更に、レーザー動作を実行するためのレーザーシステムが提供されており、当該システムは、複数のレーザーダイオード組立体であって;各レーザーダイオード組立体が、青色レーザービームをレーザービーム経路に沿って発生させることのできる複数のレーザーダイオードを有している、複数のレーザーダイオード組立体;レーザービーム経路に沿ってビームをコリメート及び結合する光学素子であって、結合レーザービームを提供させることのできる光学素子;及び、結合レーザービームを受け入れるための光ファイバー;を有している。
【0017】
更に、次の特徴のうちの1つ又はそれ以上を有している方法及びシステム、即ち、光ファイバーは、希土類ドープされたファイバーと光学的に連通しており、それにより、結合レーザービームが希土類ドープされたファイバーをポンプして、より高い輝度のレーザー光源を現出させることができる;及び、光ファイバーは、輝度変換器の外側コアと光学的に連通しており、それにより、結合レーザービームは、輝度変換器の外側コアをポンプして、より高い輝度強化比を現出させることができる;のうちの1つ又はそれ以上を有している方法及びシステムが提供されている。
【0018】
また更に、ラマンファイバーが提供されており、当該ラマンファイバーは、デュアルコアにおいて、そのうちの一方は高輝度の中心コアあるデュアルコア;及び、高輝度の中心コアでの2次ラマン信号を抑制するための、フィルタ、ファイバーブラッググレーティング、1次及び2次のラマン信号についてのV数の差、及びマイクロベンド損失の差、から成る群より選択されている手段;を有している。
【0019】
加えて、第2高調波生成システムが提供されており、当該システムは、第1波長にあって当該第1波長の半分の波長の光を生成するためのラマン変換器;及び、半分の波長の光が光ファイバーを通って伝幡するのを防ぐように構成されている外部共振二倍化結晶;を有している。
【0020】
更に、次の特徴のうちの1つ又はそれ以上を有している方法及びシステム、即ち、第1波長は約460nmであ;外部共振二倍化結晶はKTPである;ラマン変換器はラマン変換効率を改善する構造の非円形外側コアを有している;のうちの1つ又はそれ以上を有している方法及びシステムが提供されている。
【0021】
更に、第3高調波生成システムが提供されており、当該システムは、第1波長にあって当該第1波長より低い第2波長の光を生成するためのラマン変換器;及び、より低い波長の光が光ファイバーを通って伝幡するのを防ぐように構成されている外部共振二倍化結晶;を有している。
【0022】
更に、第4高調波生成システムが提供されており、当該システムは、57.5nmの光を、当該57.5nm波長の光が光ファイバーを通って伝幡するのを防ぐように構成されている外部共振二倍化結晶を使用して生成するラマン変換器、を有している。
【0023】
更に、第2高調波生成システムが提供されており、当該システムは、450nmの青色レーザーダイオードのアレイによってポンプされると473nmのレーザーを発して、外部共振二倍化結晶を使用して光源レーザーの半分の波長即ち236.5nmの光を生成し、短い波長の光が光ファイバーを通って伝幡するのは許容しない、ツリウムを有する希土類ドープされた輝度変換器、を有している。
【0024】
更に、第3高調波生成システムが提供されており、当該システムは、450nmの青色レーザーダイオードのアレイによってポンプされると473nmのレーザーを発して、外部共振二倍化結晶を使用して118.25nmの光を生成し、短い波長の光が光ファイバーを通って伝幡するのは許容しない、ツリウムを有する希土類ドープされた輝度変換器、を有している。
【0025】
更に、第4高調波生成システムが提供されており、当該システムは、450nmの青色レーザーダイオードのアレイによってポンプされると473nmのレーザーを発して、外部共振二倍化結晶を使用して59.1nmの光を生成し、短い波長の光が光ファイバーを通って伝幡するのは許容しない、ツリウムを有する希土類ドープされた輝度変換器、を有している。
【0026】
更に加えて、レーザー動作を実行するためのレーザーシステムが提供されており、当該システムは、少なくとも3つのレーザーダイオード組立体であって;当該少なくとも3つのレーザーダイオード組立体の各々が、少なくとも10のレーザーダイオードを有しており、当該少なくとも10のレーザーダイオードの各々は、少なくとも約2ワットのパワー及び8mm-mrad未満のビームパラメータ積を有する青色レーザービームをレーザービーム経路に沿って発生させることができ、各レーザービーム経路は本質的に平行であり、それにより、レーザービーム経路に沿って進むレーザービームの間に空間が画定される、少なくとも3つのレーザーダイオード組立体;少なくとも30のレーザービーム経路の全てに配置されている、青色レーザービームを空間的に結合して輝度を維持するための手段であって、レーザービームの第1軸のためのコリメート用光学素子と、レーザービームの第2軸のための垂直方向プリズムアレイと、テレスコープと、を有している手段;を有しており、それにより、空間的に結合して輝度を維持するための手段は、レーザービームの間の空間をレーザーエネルギーで満たして、少なくとも約600ワットのパワーと40mm-mrad未満のビームパラメータ積の結合レーザービームを提供する。
【0027】
その上更に、アドレス指定可能アレイレーザー加工システムが提供されている。当該アドレス指定可能アレイレーザー加工システムは、目下説明されている型式の少なくとも3つのレーザーシステムであって;当該少なくとも3つのレーザーシステムの各々が各自の結合レーザービームを単一の光ファイバーへ結合するように構成されており;それにより、当該少なくとも3つの結合レーザービームの各々は各自の結合された光ファイバーに沿って透過でき;当該少なくとも3つの光ファイバーはレーザーヘッドと光学的に関係付けられている、少なくとも3つのレーザーシステム;及び、制御システムであって;結合レーザービームの各々を標的材料上の既定位置に送達するための既定シーケンスを有するプログラムを有している制御システム;を有している。
【0028】
更に、次の特徴のうちの1つ又はそれ以上を有しているアドレス指定可能アレイのための方法及びシステムを提供する。即ち、送達するための既定シーケンスは、レーザーヘッドからのレーザービームを個別にオン及びオフし、それにより粉末床上に結像させて、粉末を有する標的材料を融解させ部品へと融合させる段階を有している;レーザーヘッド内のファイバーは、線形、非線形、円形、菱形、方形、三角形、及び六角形から成る群より選択されている配列で構成されている;レーザーヘッド内のファイバーは、2x5、5x2、4x5、少なくとも5x少なくとも5、10x5、5x10、及び3x4から成る群より選択されている配列で構成されている;標的材料は、粉末床を有している;且つ、粉末床を横切ってレーザーヘッドを移動させ、それにより粉末床を融解させ融合させることのできるx-yモーションシステムと;融合された層の後ろに追加の粉末層を提供するようにレーザー光源の後ろに位置付けられている粉末送達システムと、を有している;レーザーヘッドを移動させて粉末床の表面より上のレーザーヘッドの高さを増加及び減少させることのできるzモーションシステムを有している;送達されたレーザービームが正x方向又は負x方向に進む際に当該レーザービームの真後ろに粉末を置くことのできる2方向粉末設置装置を有している;複数のレーザービーム経路と同軸である粉末給送システムを有している;重力粉末給送システムを有している;粉末が不活性ガスの流れに同伴される粉末給送システムを有している;Nのレーザービームに対し横断方向の粉末給送システムであって、ここにN≧1であり、粉末は重力によりレーザービームの前方に置かれる、粉末給送システムを有している;及び、Nのレーザービームに対し横断方向の粉末給送システムであって、ここにN≧1であり、粉末はレーザービームに交わる不活性ガスの流れに同伴される、粉末給送システムを有している;のうちの1つ又はそれ以上を有するアドレス指定可能アレイのための方法及びシステムが提供されている。
【0029】
更にまた、高輝度を有する結合青色レーザービームを提供する方法が提供されており、当該方法は、複数のラマン変換式レーザーを動作させて複数の個別青色レーザービームを提供する段階;及び、個別青色レーザービームを結合して、元の光源の空間輝度を維持しながらより高いパワー光源を現出させる段階;を有しており、ここに、複数のレーザービームの個別レーザービームは異なる波長を有している。
【0030】
また、標的材料をレーザー加工する方法が提供されており、当該方法は、目下説明されているシステムの型式の少なくとも3つのレーザーシステムを有するアドレス指定可能アレイレーザー加工システムを動作させて、3つの個別の結合レーザービームを3本の個別の光ファイバーの中へ生成する段階;各結合レーザービームを各自の光ファイバーに沿ってレーザーヘッドへ透過させる段階;及び、レーザーヘッドからの当該3つの個別の結合レーザービームを既定シーケンスで標的材料上の既定位置に方向決めする段階;を有している。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明による実施形態のレーザー性能を示すグラフである。
【
図2A】本発明によるレーザーダイオード及び軸集束レンズの概略図である。
【
図2B】本発明による、速軸及び遅軸集束の後のレーザーダイオードスポットの或る実施形態の概略図である。
【
図2C】本発明によるレーザーダイオード組立体の或る実施形態の予想図である。
【
図2D】本発明によるレーザーダイオードモジュールの或る実施形態の予想図である。
【
図2E】
図2Cの実施形態の部分図であり、本発明によるレーザービーム、レーザービーム経路、及びレーザービームの間の空間を示している。
【
図2F】
図2Eのレーザービーム、レーザービーム経路、及びレーザービームの間の空間の断面図である。
【
図2G】本発明によるレーザービーム、ビーム経路、及び光学素子の或る実施形態の予想図である。
【
図2H】本発明による、パターン化されたミラー後の結合レーザーダイオードビームの図である。
【
図2I】本発明による、ビームの均等スプリットを有するビームフォルダ後のレーザーダイオードビームの図である。
【
図2J】本発明による、3-2列スプリットを有するビームフォルダ後のレーザーダイオードビームの図である。
【
図3】本発明による、レーザーダイオードアレイの或る実施形態の出発又は標的材料上の走査の或る実施形態を描いている概略図である。
【
図4】本発明による、加工パラメータを提供している表である。
【
図5】本発明によるレーザーアレイシステム及びプロセスの或る実施形態の概略図である。
【
図6】本発明によるレーザーアレイシステム及びプロセスの或る実施形態の概略図である。
【
図7】本発明によるレーザーアレイシステム及びプロセスの或る実施形態の概略図である。
【
図8】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【
図9】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【
図10】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【
図11】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【
図12】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【
図13】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【
図14A】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【
図14B】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【
図14C】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【
図15A】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【
図15B】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【
図16A】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【
図16B】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【
図16C】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【
図16D】本発明によるレーザーアレイシステムの或る実施形態で使用するためのレーザーファイバー束配列の或る実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
概して、本発明は、レーザービームを結合すること、これらの結合を作り出すためのシステム、及び組み合わされたビームを利用するプロセスに関する。特に、本発明は、幾つかのレーザービーム光源からのレーザービームを1つ又はそれ以上の結合レーザービームへと結合するためのアレイ、組立体、及び装置に関する。これらの結合レーザービームは、望ましいことに、個別光源からのレーザービームの維持された、強化された、又は維持され且つ強化された、様々な態様及び特性を有している。
【0033】
本アレイ組立体の実施形態及びそれらが提供する結合レーザービームは、広範な適用可能性を見出すことができる。本アレイ組立体の実施形態はコンパクトで堅牢である。本アレイ組立体は、利用可能性として幾つか例を挙げるなら、溶接、3D印刷を含む積層造形;積層造形-フライス加工システム、例えば積層除去的製造;天文学;気象学;画像化;娯楽を含む映写;及び歯科を含む医用;に適用可能性を有する。
【0034】
この明細書は青色レーザーダイオードアレイに主眼を置いているが、この実施形態は本発明によって構想されるアレイ組立体、システム、プロセス、及び結合レーザービームの諸型式を例示しているに過ぎないことを理解されたい。而して、本発明の実施形態は、固体レーザー、ファイバーレーザー、半導体レーザー、並びに他の型式のレーザー、及びこれらの結合及び変形型の様な、様々なレーザービーム光源からのレーザービームを結合するためのアレイ組立体を含む。本発明の実施形態は、全波長に亘ってレーザービームを結合すること、例えば、約380nmから800nmまで(例えば可視光線)、約400nmから約880nmまで、約100nmから400nmまで、約700nmから1mmまでの波長、及びこれらの様々な範囲内の特定の波長の結合及び変形型、を有するレーザービームを結合することを含んでいる。本アレイの実施形態は、マイクロ波コヒーレント放射(例えば、約1mmより大きい波長)にも適用可能性を見出すことであろう。本アレイの実施形態は、1つ、2つ、3つ、数十、又は数百のレーザー光源からのビームを結合することができる。これらのレーザービームは、数ミルワットから、数ワット、数キロワットまでを有することができる。
【0035】
本発明の実施形態は、望ましくは高輝度レーザー光源を現出させる構成で組み合わされている青色レーザーダイオードのアレイから成る。この高輝度レーザー光源は、材料を直接的に加工する、即ち、刻印、切削、溶接、ろう付け、熱処理、焼き鈍し、をするのに使用することができるだろう。加工される材料、例えば出発材料又は標的材料は、何れの材料又は成分又は組成物を含んでいてもよく、幾つか例を挙げると、限定するわけではないがTFT(薄膜トランジスタ)の様な半導体素子、3D印刷出発材料、金、銀、プラチナ、アルミニウム、及び銅を含む金属、プラスチック、組織、及び半導体ウェーハ、を含めることができる。直接的な加工には、幾つか例を挙げるなら、例えば、電子機器からの金の融除、映写ディスプレイ、及びレーザー光のショーを含めることができる。
【0036】
本高輝度レーザー光源の実施形態は、また、ラマンレーザー又はアンチストークスレーザーをポンプするのに使用することもできる。ラマン媒質は、ファイバー光学素子であってもよいし、又はダイヤモンド、KGW(タングステン酸カリウムガドリニウム、KGd(W04)2)、YVO4、及びBa(NO3)2の様な結晶であってもよい。或る実施形態では、高輝度レーザー光源は青色レーザーダイオード光源であって、400nmから500nmの波長範囲で動作する半導体デバイスである。ラマン媒質は、輝度変換器であり、青色レーザーダイオード光源の輝度を増加させることができる。輝度強化は単一モードの回折制限された光源を現出させるまでに及び、即ち、ビームは、約1及び1.5のM2値を有することになり、ビームパラメータ積は、波長に依存して1mm-mrad未満、0.7mm-mrad未満、0.5mm-mrad未満、0.2mm-mrad未満、及び0.13mm-mrad未満となる。
【0037】
或る実施形態では、「n」又は「N」(例えば、2つ、3つ、4つなど、数十、数百、又はそれ以上)のレーザーダイオード光源を光ファイバーの束に構成することができ、そうすれば、レーザー動作及び処置手順の2~3の例として、材料の刻印、融解、溶接、融除、焼き鈍し、熱処理、切削、及びこれらの結合及び変形型、を行うのに使用することのできるアドレス指定可能な光源が可能になる。
【0038】
青色レーザーダイオードのアレイを光学組立体と組み合わせ、高輝度結合レーザービームを提供することのできる高輝度ダイレクトダイオードレーザーシステムを現出させることもできる。
図1は、200ワットでの8mm-mradから4000ワットでの45mm-mradの範囲に及ぶ輝度を有するファイバーコンバイナ技法を使用した場合のビームパラメータ積の範囲の実施形態のレーザー性能(ビームパラメータ積対レーザーパワーW(ワット))についての表100を示している。線101は、レーザーダイオードアレイの或る実施形態についての性能を描いている。線102は、稠密波長ビーム結合アレイの性能を描いている。線103は、ファイバーコンバイナ技法を使用してスケールした場合の輝度変換技術の性能を描いている。線104は、輝度変換器の出力の稠密波長結合を使用した場合の輝度変換技術の性能を描いている。これは、パワーレベルがスケールされた際に、結合ビームが単一空間モード又はほぼ単一空間モードに留まれるようにする。稠密波長を結合する段階は、回折格子を使用して各個々の輝度変換式レーザーの波長を制御し、続いて回折格子によってそれらビームを単一ビームへ結合する。回折格子は、刻線回折格子、ホログラフィック回折格子、ファイバーブラッグ回折格子(FBG)、又は体積ブラッグ回折格子(VBG)とすることができる。更に、好適な実施形態は回折格子を使用するものとされてはいるが、プリズムを使用することも実現可能である。
【0039】
図2Aは、レーザービームをレーザービーム経路に沿って速軸コリメートレンズ201(FAC)へ伝幡させているレーザーダイオード200の概略図である。速軸パワーを捕捉し、輝度を維持し且つ光学チェーンへ至るビームの結合を可能にさせる的確な高さを有する回折制限されたビームを速軸に現出させるために、1.1mm、1.2mm、1.5mm、2mmの、又は4mmもの円筒形非球面レンズが使用されている。コリメートレンズ202は、レーザーダイオードの遅軸(発散角度がより小さい軸、典型的にはx軸)のコリメート用である。15mm、16mm、17mm、18mm、又は21mmの焦点距離の円筒形非球面レンズが、遅軸パワーを捕捉し、レーザー光源の輝度を維持するように遅軸をコリメートする。遅軸コリメータの焦点距離は、光学システムによって目標ファイバー直径にされるレーザービームレットの最適化された結合をもたらす。アレイの好適な実施形態では、遅軸コリメートレンズと速軸コリメートレンズはどちらも各レーザービーム経路に沿って配置されていて、個別レーザービームを成形するのに使用されている。
【0040】
図2Bは、レーザーダイオードからのレーザービームが速軸集束レンズ及び遅軸集束レンズの両方を通過することによって形成されたレーザービームスポット203の概略図である。このシミュレーションは、光源の完全開口を横切る光源の最大発散を勘案している。方形、矩形、円形、楕円形、線形、及び、これら及び他の形状の結合及び変形型の様な、多くの異なる形状のレーザービームスポットを現出させることができるものと理解している。例えば、結合レーザービームは、青色レーザー光を用いて、100mmの焦点距離のレンズ、0.18のNAで、100μmのスポットサイズへ集束されたスポット203を現出させる。
【0041】
図2C及び
図2Dを見ると、レーザーダイオード部分組立体210(例えば、ダイオードモジュール、バー、プレート、マルチダイパッケージ)及び4つのレーザーダイオード組立体210、210a、210b、210cを有するレーザーダイオードモジュール220の実施形態が示されている。
【0042】
図2Eには、レーザービーム250a、251a、252aの一部の各自のレーザービーム経路250、251、252に沿った部分を示す詳細図が示されている。
図2Fは、
図2Eのレーザービームの断面図であり、開放空間の水平方向260及び垂直方向261(図の向きに基づく)を示している。ビーム結合光学素子は、最終スポット203(
図2B)での開放空間、例えば260、261を排除するようにこれらビームを一緒に近づける。
【0043】
レーザーダイオードモジュール220は、結合レーザービームを発生させることができ、望ましくは
図1の曲線101の性能を有する結合青色レーザービームを発生させることができる。レーザーダイオード組立体210は、熱伝導性材料例えば銅であるベースプレート211を有しており、ベースプレートは、ダイオード例えば213へ電気パワーを提供するために進入するパワーリード(一例としてワイヤ)例えば212を有している。このマルチダイパッケージの実施形態では、20のレーザーダイオード例えば213がカバープレートの後ろに5x4構成で配列されている。組立体内にnxnのダイオードを提供するのに他の構成、例えば、4x4、4x6、5x6、10x20、30x5、及び今日開発中の構成など、及びこれらの組み合せ及び変形型も構想される。各ダイオードは、複数の行例えば216を横切って単一の遅軸コリメート(SAC)レンズを使用する場合に、遅軸例えば214でのビームの位置を平行移動させるための平面平行板を有していてもよい。好適実施形態がそうであるように各レーザーダイオードのために個別遅軸レンズを使用している場合には、平面平行板は必要でない。組立体のプロセスの結果として、レーザービーム経路が個別レーザーダイオードの各々から伝幡してゆく際に、平面平行板が遅軸でのレーザービーム経路の位置を補正する。各レーザーダイオードのために個別FAC/SACレンズ対が使用されている場合は平面平行板は不要である。SAC位置はパッケージ内の何らかの組立体誤差を補償する。これらの手法の両方の結果は、個別レンズ対(FAC/SAC)を使用している場合か又は個別FAC/平面平行板の後に共用SACレンズを使用している場合に、ビームレットを整列させて平行にする、というものであり、平行で離間されたレーザービーム例えば251a、252a、250a及びビーム経路例えば251、252、250がもたらされる。
【0044】
レーザーダイオード部分組立体、例えば210、210a、210b、210cの各々からの合成ビームは、4つのレーザーダイオード部分組立体からのビームを向け直して
図2Gに示されている様に単一のビームへ結合するのに使用されるパターン化されたミラー例えば225へ伝搬する。4行のコリメートレーザーダイオードが他の3つのパッケージの4行と組み合わされ(interlaced)、複合(composite)ビームを現出させる。
図2Hは、レーザー部分組立体210からのビーム例えば230の位置を示している。開口絞り235が、結合ビームレットからの何らかの不要な散乱光を削ぎ取り、ファイバー入力面への熱負荷を軽減する。偏光ビーム折り重ね組立体227が、ビームを遅軸で半分に折り重ねて、合成レーザーダイオードビームの輝度を二倍化する(
図2I)。ビームは、どちらかのやり方として、中央の中央エミッタをスプリットすることによって折り重ねられて
図21に示されているパターンがもたらされるようにしてもよく、その場合、ビーム231は偏光による遅軸方向への2つのビームレットの重なりであり、ビーム232は何れの他のエミッタにも重ならないスプリットビームレットである。ビームが第2ビームレットと第3ビームレットの間でスプリットされる場合(
図2J)、ビーム折り重ね部は更に効率的であり、ビーム例えば233の列の2つが重ね合わされ、一方でビームの第3列例えば234は単にそのまま通過してゆく。テレスコープ組立体228は、結合ビームの遅軸を拡張するか又は速軸を圧縮してより小さいレンズの使用を可能にする。この実施例(
図2G)に示されているテレスコープ228は、ビームを2.6倍の倍率で拡張し、そのサイズを11mmから28.6mmに増加させ、尚且つ同じ2.6倍の倍率で遅軸の発散を縮小させている。テレスコープ組立体が速軸を圧縮するのであれば、その場合、それは速軸を22mmの高さ(総合成ビーム)から11mmの高さに引き下げて11mmx11mmの合成ビームを与える2倍テレスコープということになる。これは、低コスト故に好適な実施形態である。非球面レンズ229は、合成ビームを、少なくとも50μm、100μm、150μm、又は200μmの直径の光ファイバー245(
図2D)の中へ集束させる。多重レーザーダイオードモジュール220のファイバー出力は、ファイバーコンバイナを用いて組み合わされて、
図1(線101)による更に高い出力パワーレベルのレーザーを発生させる。レーザーダイオードモジュールは、非球面レンズ229とファイバーコンバイナ240が剪断ミラーのセットで置き換えられ、当該剪断ミラーが次いで非球面レンズへ結合し、合成ビームを光ファイバーの端の中へ射出させる、という光学的組み合わせ方法を使用して組み合わされる。このやり方では、1つ、2つ、3つ、数十、及び数百のレーザーダイオードモジュールを光学的に関連付け、それら各自のレーザービームを結合することができる。このやり方で、結合レーザービームそれ自体を更に又は積層に結合して、多重結合レーザービームを形成させることもできる。
【0045】
図2C及び
図2Dの実施形態では、構成は、例えば200ワットに上るレーザービームパワーを単一の50μm、100μm、150μm、又は200μmのコアの光ファイバーの中へ射出することを実現可能にしている。
図2C及び
図2Dの実施形態は、50ワットの個別ダイオード組立体例えば50ワットモジュールを4つまで使用する200Wダイオードアレイ組立体例えば200Wの結合モジュールを作り出すための典型的な構成要素を示している。
【0046】
複数の構成、パワー、及び結合ビーム数が実現可能であるものと理解している。
図2C及び
図2Dの実施形態は、パワー供給からレーザーダイオードへの電気接続を最小限にする。
【0047】
而して、個別モジュール、組み合わせモジュール、及びそれら両方は、単一の結合レーザービームを提供するように構成されることもできれば、複数の結合レーザービーム、例えば2、3、4、数十、数百、又はそれ以上の結合レーザービームを提供するように構成されることもできる。これらのレーザービームは、それぞれ、単一ファイバーに射出されてもよいし、又はそれらはより少数のファイバーの中へ射出されるように更に組み合わされてもよい。従って、例示として、12の結合レーザービームを12本のファイバーの中へ射出させることもできるし、12のビームを組み合わせ、12本より少ないファイバー例えば10本、8本、6本、4本、又は3本のファイバーの中へ射出させることもできる。この結合する段階は、個別ファイバーの間でのパワー分配の釣り合いを図るか又は不釣り合いを図るために異なるパワーのビームとすることができ、また、異なる波長又は同じ波長を有するビームとすることができるものと理解されたい。
【0048】
或る実施形態では、レーザーダイオードのアレイの輝度は、各アレイを異なる波長で動作させ、次いでそれらを回折格子か又は一連の狭帯域ダイクロイックフィルタを用いて結合することによって、改善することができる。この技術の輝度スケーリングは
図1には直線に近い線102として示されている。出発点は、単一モジュールによって実現され得るものと同じ輝度であり、各モジュールが先のモジュールに線形様式で空間的に重ね合わされることから、ファイバー直径は変わらないが、射出されるパワーは、実際に、波長ビーム結合モジュールからのより高い輝度をもたらす。
【0049】
或る実施形態では、青色レーザーダイオードのアレイを、輝度変換器の助けを借りてほぼ単一モード又は単一モードの出力へ変換することができる。輝度変換器は、光ファイバー、結晶、又はガスとすることができる。変換プロセスは、青色レーザーダイオードのアレイからの出力を、共振器キャビティを用いて、光ファイバー、結晶、又はガスの中へ射出させることによって実現される誘導ラマン散乱を介して進行する。青色レーザーダイオードのパワーは誘導ラマン散乱を介して利得へ変換され、レーザー共振器はポンプ波長からストークスシフトだけオフセットされている第1ストークスラマン線上で発振する。例えば、米国特許出願第14/787,393号の明細書の
図3及び関連付けられる開示に示されている実施形態は、国際公開第2014/179345号に基づくものであって、その開示全体をここに参考文献として援用する。この技術の性能の特徴は
図1の線103に示されており、ファイバーコンバイナを使用して複数の高輝度レーザービームを結合する場合に、輝度は、200Wレーザーについては0.3mm-mradにてにて始り、4000Wレーザーについては2mm-mradとなる。
【0050】
青色レーザー光源の輝度は、輝度変換された光源の出力を結合することによって更に高めることができる。この型式の実施形態の性能は
図1の線104によって示されている。ここでは輝度は出発モジュールによって0.3mm-mradに画定されている。ラマン線の利得-帯域幅はレーザーダイオードのそれより実質的に広く、従ってレーザーダイオード技術単独の場合より多くのレーザーを、波長を介して結合することができる。結果は、200Wのレーザーと同じ0.3mm-mradを有する4kWレーザーである。これは、
図1に平坦な線104によって示されている。
【0051】
本明細書に記載されている本発明の技術は、溶接から、切削、ろう付け、熱処理、彫刻、成形、形成、接合、焼き鈍し、及び融除、並びにこれら及び様々な他の材料加工動作の組み合わせに及ぶ広い範囲の用途のためのレーザーシステムを構成するのに使用することができる。好適なレーザー光源は相対的に高輝度であるが、本発明は、より低い輝度要件に合致するシステムを構成する能力も提供する。また、これらのレーザーの群を長いラインへと結合することができ、それを使用すれば、例えば、フラットパネルディスプレイのTFTの様な広い面積の半導体デバイスを焼き鈍す場合の様に、標的材料のより広い面積へレーザー動作を実行することができるようになる。
【0052】
レーザーダイオード、レーザーダイオードアレイ、波長結合式レーザーダイオードアレイ、輝度変換式レーザーダイオードアレイ、及び波長結合式レーザーダイオードアレイのどれかの出力を使用して、独自の個別にアドレス指定可能な印刷機械を創出することもできる。各モジュールからのレーザーパワーはプラスチックの他に金属粉末も融解及び融合させるのに十分であるので、これらの光源は、積層造形用途はもとより積層-除去的製造用途(即ち、本レーザーの積層造形システムを、CNC機械又は他の型式のフライス加工機械並びにレーザー除去又は融除の様な伝統的除去製造技術と組み合わせる)にとっても理想的である。本システム及びレーザー構成は、小スポットサイズ、精密さ、及び他の因子を提供することのできる能力を有しているので、ミクロ及びナノスケールの積層的、除去的、及び積層-除去的製造技術にも用途を見出すことができるだろう。個別に接続されているレーザーのアレイを粉末表面へ結像させれば、単一の走査式レーザー光源のn倍の速さでオブジェクトを作成することができる。速さは、nスポットの各々についてより高いパワーのレーザーを使用することによって更に高めることができる。輝度変換式レーザーを使用した場合、ほぼ回折制限されたスポットをnスポットの各々について実現することができ、その結果、青色高輝度レーザー光源を用いて形成される個別スポットのサブミクロン性質のおかげで、より高い解像度の部品を作成することが実現可能になる。本構成及びシステムのこのより小さいスポットサイズは、先行技術の3D印刷技術に比べ、加工速度及び印刷プロセスの解像度における実質的改善をもたらす。本システムの実施形態が可搬式粉末給送装置と組み合わされれば、先行技術の積層造形機械の印刷速度の100倍を超える速さで層を次々と継続的に印刷することができる。位置決め装置がレーザー融合スポットの直後ろで正又は負の方向のどちらかに動いてゆく際にシステムが粉末を堆積させられるようにする(例えば、
図5、粉末装置508、粉末装置508b)ことによって、システムは次層にとって必要な粉末を塗布する又は水平にするのに停止する必要無しに継続的に印刷することができる。
【0053】
図3を見ると、2列の段違いのスポット例えばスポット303aと例えばスポット303bを有するレーザーシステムの場合のレーザープロセスの概略図が示されている。レーザースポット例えば303a、303bは、標的材料を横切って矢印301の方向に動かされ、例えば走査される。標的材料が粉末形態302であるとして、すると材料はレーザースポット304によって融解され、次いで転移線305にほぼ沿って固化して融合材料306としての形になる。ビームのパワー、ビームの照射時間、運動速度、及びこれらの組合せは、融解転移線305の既定形状をもたらす既定の方式で変えることができる。ビームを段違いにさせることのできる距離は、ファイバー及びそれらの光学構成要素を保持するのに要求される固定具によって必要とされる通りに、0mm、0.1mm、0.5mm、1mm、2mm離間させることができる。段違いは、更に、設定された段違いの段サイズで単調的に増加及び減少する位置であってもよいし、又は可変段サイズで増加及び減少する位置であってもよい。正確な速度という利点は製造される部品の標的材料及び構成に依存するであろう。
【0054】
図4は、
図5-
図7で20ビームシステムについて描かれている様なレーザーシステム及び構成の実施形態について実現され得る性能を要約しており、速度は、追加のビームがシステムへ加えられる毎に増加する。
【0055】
図5を見ると、アドレス指定可能レーザー送達構成を有するレーザーシステムの或る実施形態の概略図が提供されている。システムはアドレス指定可能レーザーダイオードシステム501を有している。システム501は、アドレス指定可能レーザービームを複数のファイバー502a、502b、502cへ独立に提供する(より大きい数又はより小さい数のファイバー及びレーザービームも構想される)。ファイバー502a、502b、502cは、保護管503又はカバーに収容されるファイバー束504へ組み合わされている。ファイバー束504のファイバー502a、502b、502cは、一体に融合されて印刷ヘッド505を形成しており、印刷ヘッド505は、レーザービームをビーム経路に沿って集束させ標的材料507へ方向決めする光学素子組立体506を含んでいる。印刷ヘッド及び粉末ホッパは、印刷ヘッドが510に従って正方向に動くのと共に一体に動く。追加の材料509が、印刷ヘッド又はホッパの通過の度に融合材料507の上に置かれてゆく。印刷ヘッドは、二方向性であり、印刷ヘッドが動く際に材料を両方向に融合させてゆき、従って粉末ホッパは印刷ヘッドの後ろで動作してレーザー印刷ヘッドの次の通過時に融合されることになる積層材料を提供する。
【0056】
「アドレス指定可能アレイ」とは、パワー;照射の持続時間;照射のシーケンス;照射の位置;ビームのパワー;ビームスポットの形状、並びに焦点距離、例えばz方向の浸透深度;のうちの1つ又はそれ以上を、独立に変更、制御、及び予め既定できること、又は、各ファイバーの各レーザービームに、標的材料から高精密最終製品(例えば造形材料)を現出させることのできる精密で既定された送達パターンを提供させることができること、を意味する。アドレス指定可能アレイの実施形態は、更に、個別ビーム及びそれらのビームによって現出されるレーザースポットに、焼き鈍し、融除、及び融解の様な、可変、既定、及び精密なレーザー動作を実行させる能力を有することができる。
【0057】
図6を見ると、アドレス指定可能レーザー送達構成を有するレーザーシステムの或る実施形態の概略図が提供されている。レーザーシステムは、レーザーダイオードアレイシステム、輝度変換式システム、又は高パワーファイバーレーザーシステムとすることができる。本システムは、アドレス指定可能レーザーシステム601を有している。本システム601は、アドレス指定可能レーザービームを複数のファイバー602a、602b、602cへ独立に提供する(より大きい数又はより小さい数のファイバー及びレーザービームも構想される)。ファイバー602a、602b、602cは、保護管603又はカバーに収容されるファイバー束604へと組み合わされている。ファイバー束604のファイバー602a、602b、602cは、一体に融合されて印刷ヘッド605を形成しており、印刷ヘッド605は、レーザービームをビーム経路に沿って集束させ標的材料607へ方向決めする光学素子組立体606を含んでいる。標的材料607は焼き鈍されて焼き鈍し材料609を形成することができる。レーザーヘッドの運動方向は矢印610で示されている。
【0058】
図7を見ると、アドレス指定可能レーザー送達構成を有するレーザーシステムの或る実施形態の概略図が提供されている。システムはアドレス指定可能レーザーダイオードシステム701を有している。システム701は、アドレス指定可能レーザービームを複数のファイバー702a、702b、702cへ独立に提供する(より大きい数又はより小さい数のファイバー及びレーザービームも構想される)。ファイバー702a、702b、702cは、保護管703又はカバーに収容されるファイバー束704へと組み合わされている。ファイバー束704のファイバー702a、702b、702cは、一体に融合されて印刷ヘッド部粉末分配ヘッド720を形成している。粉末分配ヘッド720は、粉末をレーザービームと同軸に又はレーザービームを横断する向きに送達させることができる。粉末分配ヘッド720が追加材料の層709を提供すると、当該層は標的材料707へ及び標的材料の上に融合される。レーザーヘッドの運動方向は矢印710で示されている。
【0059】
図8は、一体に融合されていて
図5-
図7に示されているシステムの様なシステムのレーザーヘッド内に使用されるファイバー例えば801の束800の構成を示している。当該構成はファイバー配列と同様の構成のレーザースポットを送達することになる。この実施形態では、単一の線形行に5本のファイバーがある1x5線形構成である。ファイバーの1xn線形行は、究極的なレーザー印刷ヘッドであり、ここにnは印刷される製品の物理的広がりに依存する。
【0060】
図9は、一体に融合されていて
図5-
図8に示されているシステムの様なシステムのレーザーヘッド内に使用されるファイバー例えば901の束900の構成を示している。当該構成は、ファイバーの2つの線形行902、903を段違いにして菱形配列に配して有している。ファイバーは、ファイバー配列と同様の構成のレーザースポットを送達することになる。この実施形態では、各行5本のファイバーから成る線形行が2つある2x5線形構成である。
【0061】
図10は、一体に融合されていて
図5-
図8に示されているシステムの様なシステムのヘッド内に使用されるファイバー例えば1001の束(1000)の構成を示している。当該構成は、ファイバーの3つの線形行1002、1003、1004を段違いにして菱形配列に配して有している。ファイバーは、ファイバー配列と同様の構成のレーザースポットを送達することになる。この実施形態では、各行5本のファイバーから成る線形行が3つある3x5線形構成である。
【0062】
図11は、一体に融合されていて
図5-
図8に示されているシステムの様なシステムのヘッド内に使用されるファイバー例えば1101の束1100の構成を示している。当該構成は、ファイバーの3つの線形行1102、1103、1104を段違いにして三角形配列に配して有している。ファイバーは、ファイバー配列と同様の構成のレーザースポットを送達することになる。この実施形態では、各行5本のファイバーから成る線形行が3つある3x5線形構成である。
【0063】
図12は、一体に融合されていて
図5-
図8に示されているシステムの様なシステムのヘッド内に使用されるファイバー例えば1201の束1200の構成を示している。当該構成は、ファイバーの4つの線形行1202、1203、1204、1205を段違いにせず方形配列に配して有している。ファイバーは、ファイバー配列と同様の構成のレーザースポットを送達することになる。この実施形態では、各行4本のファイバーから成る線形行が4つある4x4線形構成である。
【0064】
図13は、一体に融合されていて
図5-
図8に示されているシステムの様なシステムのヘッド内に使用されるファイバー例えば1301の束1300の構成を示している。当該構成は、ファイバーの5つの線形行1302を有している。ファイバーは段違いにはなっておらず、方形配列に配されている。ファイバーは、ファイバー配列と同様の構成のレーザースポットを送達することになる。この実施形態では、各行4本のファイバーから成る線形行が5つある5x4線形構成である。
【0065】
図14Aは、円形構成で配列された5本(n=5)のファイバー例えば1401aから成る束1401の構成を示している。
【0066】
図14Bは、円形構成で配列されたファイバー例えば1402aと円の中心に位置するファイバー1402bの9本(n=9)のファイバーから成る束1402の構成を示している。中心のファイバー1402bは、媒質又は保持装置によってその場に保持されるか又は他のやり方で融合されることになろう。
【0067】
図14Cは、内側の円のファイバー1405と中心のファイバー1403bとを有する19本(n=19)のファイバー例えば1403aから成る束1403の構成を示している。
【0068】
図15Aは、三角形の空間のある六角形配列を有している7本(n=7)のファイバー例えば1501aから成る束1501を示している。
【0069】
図15Bは、三角形の空間のある六角形配列を有している19本(n=19)のファイバー例えば1502aから成る束1502を示している。
【0070】
図16A、
図16B、及び
図16Cは、任意の幾何学配列に配されたファイバー束の諸構成を示している。これらの構成は、構成内のファイバーの密度の様々なレベルを提供している。
図16Aは、4分の1円構成のファイバー例えば1601aのn=16本の束1601である。
図16Bは、方形構成のファイバー例えば1602bのn=8本の束1602である。
図16Cは、三角形構成のファイバー例えば1604aのn=6本の束1604である。
図16Dは、半円形構成のファイバー例えば1603aのn=9本の束1603である。
【0071】
次の実施例は、本発明のレーザーアレイ、システム、装置、及び方法の様々な実施形態を例示するために提供されている。これらの実施例は、例示目的であり、本発明の範囲を限定するものと見なされてはならず、また他の形で本発明の範囲を限定するものでもない。
【実施例0072】
実施例1
ファーフィールドに単一スポットを形成するように空間的に結合され、工作片への送達のために耐ソラリゼーション光ファイバーの中へ結合させることのできるように青色レーザーダイオードのアレイ。