(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020378
(43)【公開日】2024-02-14
(54)【発明の名称】システムおよびプログラム等
(51)【国際特許分類】
G01S 7/495 20060101AFI20240206BHJP
G08G 1/0962 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
G01S7/495
G08G1/0962
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023193399
(22)【出願日】2023-11-14
(62)【分割の表示】P 2020186899の分割
【原出願日】2019-01-08
(71)【出願人】
【識別番号】391001848
【氏名又は名称】株式会社ユピテル
(72)【発明者】
【氏名】小林 典仙
(57)【要約】 (修正有)
【課題】特定波長の光を発する発光装置の存在をユーザに報知するための技術を提供する。
【解決手段】電子機器10は、特定波長のパルス光Loutを発する速度測定装置30を検出する。電子機器10は、入射した光のうち、選択した波長の光を受光する受光部と、前記受光部が前記特定波長を選択して受光したときの第1受光量と、前記受光部が前記特定波長と異なる波長の光を選択して受光したときの第2受光量とに基づいて、速度測定装置30の存在を報知する制御を行う制御部と、を備える
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定波長の光を発する発光装置を検出するシステムであって、
入射した光のうち、選択した波長の光を受光する受光部と、
前記受光部が前記特定波長を選択して受光したときの第1受光量と、前記受光部が前記特定波長と異なる波長の光を選択して受光したときの第2受光量とに基づいて、前記発光装置の存在を報知する制御を行う制御部と、を備えるシステム。
【請求項2】
前記発光装置は、前記特定波長のパルス波形の光を発し、
前記制御部は、少なくとも前記第1受光量に基づいて特定したパルスの数に応じて、前記報知する制御を行う
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記受光部が車両に設けられ、
前記制御部は、前記車両から所定範囲内に他の車両が存在する場合、前記パルスの数に応じた前記報知する制御を停止する
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記発光装置は、前記特定波長のパルス光を発し、
前記制御部は、少なくとも前記第1受光量に基づいて特定したパルス幅またはパルス間隔に応じて、前記報知する制御を行う
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1受光量の大きさに応じて、前記報知する制御を行う
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記制御部は、現在位置の位置情報があらかじめ決められた条件を満たす場合、前記報知する制御を行う
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御部は、現在位置があらかじめ決められた種別の道路上である場合、前記報知する制御を行う
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記制御部は、前記第1受光量および前記第2受光量に応じて第1の方法で前記発光装置の存在を報知し、前記現在位置に応じて前記第1の方法と異なる第2の方法で前記発光装置の存在を報知するように、前記報知する制御を行う
請求項6または請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
所定の電波を受信する電波受信部を備え、
前記制御部は、前記第1受光量および前記第2受光量に応じて第1の方法で前記発光装置の存在を報知し、前記所定の電波を受信したことに応じて前記第1の方法と異なる第3の方法で前記電波の発生装置の存在を報知するように、前記報知する制御を行う
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記制御部は、前記報知する制御を行った後、前記受光部によりあらかじめ決められた光が受光されたか否かに応じて、撮像されたことまたは撮像されていないことを報知する制御を行う
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記受光部は、
入射した光のうち、特定波長の光を選択して透過させる第1波長選択部と、
前記第1波長選択部が透過させた光を受光して、前記第1受光量に応じた第1信号を出力する第1受光素子と、
入射した光のうち、前記特定波長と異なる波長の光を選択して光を透過させる第2波長選択部と、
前記第2波長選択部が透過させた光を受光して、前記第2受光量に応じた第2信号を出力する第2受光素子と、
を有する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1信号と前記第2信号との電圧差を増幅する差動増幅器を備える
請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記受光部を収容し、前記第1受光素子に対応した第1窓と、前記第2受光素子に対応した第2窓とを有する筐体を備える
請求項11または請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1窓および前記第2窓に設けられ、可視光を遮断する可視光カットフィルタ
を備える請求項11から請求項13のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1受光素子および前記第2受光素子は、レンズを有しない
請求項11から請求項14のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項16】
前記筐体は、前記第1受光素子と前記第2受光素子との間に光を遮断する隔壁を有する
請求項12から請求項15のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項17】
前記受光部は、導電性を有する材料でシールドされている
請求項1から請求項16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項18】
前記受光部を複数備える
請求項1から請求項17のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項19】
複数の前記受光部は、前記特定波長が第1波長である第1受光部と、前記特定波長が前記第1波長と異なる第2波長である第2受光部と、を有する
請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
請求項1から請求項19のいずれか1項に記載のシステムの前記制御部の機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システムおよびプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
道路を走行する車両の速度を測定するシステムには、様々な方式のものがある。レーダー方式の場合、道路沿いに設置された速度測定装置が、所定周波数帯域のマイクロ波を車両に向けて発射し、その車両からの反射波を受信して、車両の走行速度を測定する。
【0003】
車両の運転者等のユーザにとって、速度測定装置の存在を事前に把握できることが有用な場合がある。特許文献1,2は、車両速度測定装置から発射されたマイクロ波を受信し、車両速度測定装置が存在することを検出した場合には警報を出力する電子機器を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-64588号公報
【特許文献2】特開2017-96728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
物体の移動速度の測定は、光を用いて行うこともできる。この光学方式の場合、発光装置は、物体に向けて光を発し、その物体からの反射波を受光して、移動速度を測定する。このような光学方式の速度測定装置が設置された場合も、その存在をユーザに報知できることが望ましい。本発明の目的の一つは、特定波長の光を発する発光装置の存在をユーザに報知するための技術を提供することである。
【0006】
本願の発明の目的はこれに限定されず、本明細書および図面等に開示される構成の部分から奏する効果を得ることを目的とする構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所を「~が課題である」と読み替えた課題が本明細書には開示されている。課題はそれぞれ独立したものとして記載しているものであり、各々の課題を解決するための構成についても単独で分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。課題が明細書の記載から黙示的に把握されるものであっても、本出願人は本明細書に記載の構成の一部を補正または分割出願にて特許請求の範囲とする意思を有する。またこれら独立の課題を組み合わせた課題を解決する構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)特定波長の光を発する発光装置を検出するシステムであって、入射した光のうち、選択した波長の光を受光する受光部と、前記受光部が前記特定波長を選択して受光したときの第1受光量と、前記受光部が前記特定波長と異なる波長の光を選択して受光したときの第2受光量とに基づいて、前記発光装置の存在を報知する制御を行う制御部と、を備えるシステムが提供される。
【0008】
受光部は、受光の目的とする光だけでなく、この光以外の光(以下「外乱光」という。)も受光することがある。この外乱光が、受光の目的とする光と誤認されることがある。このため、単に特定波長の光を選択して受光しただけでは、外乱光の影響を十分に排除できないことがある。発光装置は、特定波長に集中してエネルギーを有する光を発するが、外乱光はそれよりも広い波長領域にエネルギーが分布することが多い。そこで、上記システムのようにすれば、単に特定波長の光を選択して受光する場合に比べて外乱光を発光装置からの光と誤認した報知を減らしつつ、特定波長の光を発する発光装置の存在をユーザに報知することができる。
【0009】
発光装置は、少なくとも外乱光よりも狭い波長領域にエネルギーが分布する光を発する装置とするとよい。特定波長は、発光装置が発する光のエネルギーがピークとなる波長とするとよい。特定波長は、人間に知覚されない波長とすることがよく、例えば可視光領域外の特定波長にエネルギーを有するようにするとよい。特定波長は、例えば赤外光領域に属し、850nmとするとよい。特定波長は、これに限られず、950nm、1900nmまたはその他の波長でもよい。特定波長と異なる波長は、発光装置が発する光のエネルギーがピークとなる波長と異なる波長とするとよい。特定波長と異なる波長は、可視光領域に含まれる波長とするとよい。第1受光量は、受光部が選択して受光した特定波長の光量を示すとよい。波長を選択することは、或る波長領域の中から一部の波長を選び、少なくともそれ以外の一部の波長を選ばないことをいう。第2受光量は、受光部が選択して受光した特定波長と異なる波長の光量を示すとよい。第1受光素子を用いて第1受光量を、第2受光素子を用いて第2受光量を得るが、単一の受光素子を用いて第1受光量および第2受光量を得る場合があってもよい。
【0010】
(2)前記発光装置は、前記特定波長のパルス光を発し、前記制御部は、少なくとも前記第1受光量に基づいて特定したパルスの数に応じて、前記報知する制御を行うシステムとするとよい。
【0011】
受光部が受光するパルスの数は、受光部と発光装置との位置関係によって変化することがある。このようにすれば、ユーザに対して、受光部と発光装置との位置関係に応じた報知をすることができる。
【0012】
(3)前記発光装置は、前記受光部が車両に設けられ、前記制御部は、前記車両から所定範囲内に他の車両が存在する場合、前記パルスの数に応じた前記報知する制御を停止するシステムとするとよい。パルスの数に応じた報知する制御を停止することは、パルスの数に応じて報知に関する制御の内容を変化させないようにすることをいってよい。
【0013】
自車の位置から所定範囲内に他の車両が存在する場合、発光装置からの光の一部または全部が他の車両に遮られて、受光部が受光する光のパルスの数が減る場合がある。このようにすれば、他の車両の存在を原因として誤認した報知を減らすことができる。
【0014】
(4)前記発光装置は、前記特定波長のパルス光を発し、前記制御部は、少なくとも前記第1受光量に基づいて特定したパルス幅またはパルス間隔に応じて、前記報知する制御を行うシステムとするとよい。
【0015】
受光した光のパルスの幅またはパルス間隔を参照することは、特定のパルス光を発する発光装置を検出する上で有用な場合がある。このようにすれば、外乱光を発光装置からの光と誤認した報知を減らすことができる。
【0016】
(5)前記制御部は、前記第1受光量の大きさに応じて、前記報知する制御を行うシステムとするとよい。
【0017】
受光部における特定波長の受光量は、発光装置に近づくほど大きくなる。このようにすれば、外乱光を発光装置からの光と誤認した報知を減らすことができる。
【0018】
(6)前記制御部は、現在位置の位置情報があらかじめ決められた条件を満たす場合、前記報知する制御を行うシステムとするとよい。
【0019】
このようにすれば、発光装置からの光を受光しなくとも、現在位置に基づき特定される発光装置の存在を報知することができる。
【0020】
(7)前記制御部は、現在位置があらかじめ決められた種別の道路上である場合、前記報知する制御を行うシステムとするとよい。
【0021】
このようにすれば、発光装置が存在する可能性がある種別の道路上において、発光装置からの光を受光しなくとも、発光装置の存在を報知することができる。
【0022】
(8)前記制御部は、前記第1受光量および前記第2受光量に応じて第1の方法で前記発光装置の存在を報知し、前記現在位置に応じて前記第1の方法と異なる第2の方法で前記発光装置の存在を報知するように、前記報知する制御を行うシステムとするとよい。
【0023】
このようにすれば、発光装置の存在を受光量に基づいて報知するか、または現在位置に基づいて報知するかによって報知の方法を異ならせるので、ユーザは報知の原因となった事象を把握しやすくなる。
【0024】
(9)所定の電波を受信する電波受信部を備え、前記制御部は、前記第1受光量および前記第2受光量に応じて第1の方法で前記発光装置の存在を報知し、前記所定の電波を受信したことに応じて前記第1の方法と異なる第3の方法で前記電波の発生装置の存在を報知するように、前記報知する制御を行うシステムとするとよい。
【0025】
このようにすれば、所定の電波の発生装置の存在を報知するか、または電波の発生装置の存在を報知するかによって報知の方法を異ならせるので、ユーザは報知の原因となった事象を把握しやすくなる。所定の電波は、マイクロ波とするとよい。
【0026】
(10)前記制御部は、前記報知する制御を行った後、前記受光部によりあらかじめ決められた光が受光されたか否かに応じて、撮像されたことまたは撮像されていないことを報知する制御を行うシステムとするとよい。
【0027】
このようにすれば、発光装置の存在を報知した場合に、さらにユーザが撮像されたかどうかをユーザに報知することができる。
【0028】
(11)前記受光部は、入射した光のうち、特定波長の光を選択して透過させる第1波長選択部と、前記第1波長選択部が透過させた光を受光して、前記第1受光量に応じた第1信号を出力する第1受光素子と、入射した光のうち、前記特定波長と異なる波長の光を選択して光を透過させる第2波長選択部と、前記第2波長選択部が透過させた光を受光して、前記第2受光量に応じた第2信号を出力する第2受光素子と、を有するシステムとするとよい。
【0029】
このようにすれば、少なくとも2組の波長選択部および受光素子を用いた構成によって、発光装置の存在を報知することができる。
【0030】
(12)前記第1信号と前記第2信号との電圧差を増幅する差動増幅器を備えるシステムとするとよい。
【0031】
このようにすれば、第1受光量と第2受光量との差分に基づいて、発光装置の存在を精度よく報知することができる。
【0032】
(13)前記受光部を収容し、前記第1受光素子に対応した第1窓と、前記第2受光素子に対応した第2窓とを有する筐体を備えるシステムとするとよい。
【0033】
このようにすれば、筐体に収容された少なくとも2組の受光素子を用いた構成によって、発光装置の存在を報知することができる。
【0034】
(14)前記第1窓および前記第2窓に設けられ、可視光を遮断する可視光カットフィルタを備えるシステムとするとよい。可視光を遮断することは、少なくとも可視光を減衰させることとするとよい。
【0035】
このようにすれば、第1窓および第2窓に可視光を遮断するフィルタが設けられていることにより、筐体に収容された波長選択部および受光素子を、ユーザに視認されにくくなる。
【0036】
(15)前記第1受光素子および前記第2受光素子は、レンズを有しないシステムとするとよい。
【0037】
このようにすれば、レンズが設けられている場合に比べて、受光部の光の受け入れ角度を大きくすることができる。
【0038】
(16)前記筐体は、前記第1受光素子と前記第2受光素子との間に光を遮断する隔壁を有するシステムとするとよい。
【0039】
このようにすれば、第1受光素子および第2受光素子の間に隔壁が設けられていない場合に比べて、第1受光素子を透過した光が第2受光素子に受光され、または第2受光素子を透過した光が第1受光素子に受光される可能性が低くなる。
【0040】
(17)前記受光部は、導電性を有する材料でシールドされているシステムとするとよい。
【0041】
このようにすれば、導電性を有する材料で筐体が形成されていない場合に比べて、受光素子が出力する信号が電磁的なノイズの影響を受けにくくなる。
【0042】
(18)前記受光部を複数備えるシステムとするとよい。
【0043】
このようにすれば、複数の受光部を用いて発光装置の存在を報知することができる。
【0044】
(19)複数の前記受光部は、前記特定波長が第1波長である第1受光部と、前記特定波長が前記第1波長と異なる第2波長である第2受光部と、を有するシステムとするとよい。
【0045】
このようにすれば、発光装置が発する光の波長が異なる発光装置が複数存在するか、または発光装置が発する光の波長が変更された場合でも、発光装置の存在を報知することができる。
【0046】
(20)上記いずれかのシステムの制御部の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムが提供される。
【0047】
このようにすれば、外乱光を発光装置からの光と誤認した報知を減らすことができる。
【0048】
上述した(1)から(20)に示した発明は、任意に組み合わせることができる。例えば、(1)に示した発明の全てまたは一部の構成に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加える構成とするとよい。特に、(1)に示した発明に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加えた発明とするとよい。また、(1)から(20)に示した発明から任意の構成を抽出し、抽出された構成を組み合わせてもよい。本願の出願人は、これらの構成を含む発明について権利を取得する意思を有する。また「~の場合」「~のとき」という記載があったとしても、その場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらはよりよい構成の例を示しているものであって、これらの場合やときでない構成についても権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えたりした構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【0049】
(1)~(20)のシステムにおいて、前記第2の受光量に代えて、受光部が特定波長を選択して受光したときの第3受光量に基づいて、前記発光装置の存在を報知する制御を行うにするとよい。この場合、2以上の受光素子の各々が同じ特定波長の光を受光するとよい。このようにすれば、特定波長の光を発する発光装置の存在をユーザに報知することができる。
【0050】
入射した光を受光する受光部と、受光部が受光した光の受光量に基づいて特定されるパルス幅またはパルス間隔に基づいて、発光装置の存在を報知する制御を行う制御部と、を有するシステムが提供されてもよい。このようにすれば、特定波長の光を発する発光装置の存在をユーザに報知することができる。
【発明の効果】
【0051】
本発明によれば、特定波長の光を発する発光装置の存在をユーザに報知することができる。
【0052】
本願の発明の効果はこれに限定されず、本明細書および図面等に開示される構成の部分から奏する効果についても開示されており、当該効果を奏する構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所などは奏する効果を明示する記載であり、また「~できる」と記載がなくとも効果を示す部分が存在する。またこのような記載がなくとも当該構成よって把握される効果が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【
図1】第1実施形態に係る電子機器の構成を示す図である。
【
図2】第1実施形態に係る速度測定装置が発するパルス光の波形の一例を示す図である。
【
図3】第1実施形態に係る電子機器の背面図である。
【
図4】第1実施形態に係る電子機器の断面図である。
【
図5】第1実施形態に係る電子機器の断面図である。
【
図6】第1実施形態に係る第1波長選択部および第2波長選択部の概略特性の一例を説明する図である。
【
図7】第1実施形態に係る電子機器の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図8】第1実施形態に係る電子機器の動作を示すフローチャートである。
【
図9】第1実施形態に係る電子機器の表示画面の一例を示す図である。
【
図10】第1実施形態に係る電子機器の表示画面の一例を示す図である。
【
図11】第1実施形態に係る電子機器の表示画面の一例を示す図である。
【
図12】第1実施形態に係る電子機器の表示画面の一例を示す図である。
【
図13】第1実施形態に係る電子機器の動作を示すフローチャートである。
【
図14】第1実施形態に係る電子機器の表示画面の一例を示す図である。
【
図15】第1実施形態の変形例に係る電子機器が受信するパルス光の波形の一例を示す図である。
【
図16】第1実施形態の変形例に係る電子機器の表示画面の一例を示す図である。
【
図17】第1実施形態の変形例に係る電子機器が受光するパルス光のパルスの数が減少する理由を説明する図である。
【
図18】第1実施形態の変形例に係る電子機器の動作を示すフローチャートである。
【
図19】第2実施形態に係るシステムの概要を説明する図である。
【
図20】第2実施形態に係る電子機器の動作を示すフローチャートである。
【
図21】第2実施形態に係る電子機器の表示画面の一例を示す図である。
【
図22】第3実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図である。
【
図23】第3実施形態に係る第1波長選択部および第2波長選択部の概略特性の一例を説明する図である。
【
図24】第3実施形態に係るシステムにおける受光部の配置の一例を示すブロック図である。
【
図25】一変形例に係る受光部の回路構成例を示す図である。
【
図26】電子機器の外観構成の一例を示す六面図である。
【
図27】一変形例に係る第1波長選択部および第2波長選択部の特性の一例を説明する図である。
【
図28】一変形例に係る受光部の構成を示す図である。
【
図29】一変形例に係る制御部が行う制御を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下、実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態に限定されるものではない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号又は類似の符号(数字の後にA、Bなどを付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、以下の説明で参照する各図において、各部材、各領域等を認識可能な大きさとするために、実際とは縮尺を異ならせている場合がある。以下、本開示のシステムを、車両に搭載されるシステムであって、特定波長の光を発する速度測定装置を検出するシステムに適用した場合を説明する。
【0055】
[1.第1実施形態]
<1-1.第1実施形態の構成>
図1は、第1実施形態に係るシステムの構成を示す図である。電子機器10は、本開示に係るシステムを適用した電子機器である。電子機器10は、光学方式およびレーダー方式に対応した探知機である。電子機器10は、速度測定装置30を探知の対象とする。光学方式は、速度測定装置30が発する光を検出する方式である。速度測定装置30が発する光は、本実施形態では、パルス光である。より具体的には、速度測定装置30が発する光は、一定のパルス幅を有するパルスレーザーである。この場合、光学方式は、レーザー方式と呼ぶこともできる。レーダー方式は、速度測定装置(図示略)が発する所定の電波を受信する方式である。所定の電波は、本実施形態ではマイクロ波である。
【0056】
電子機器10は、ほぼ直方体状のモニター型の機器である。電子機器10は、車両40の車室内に設置される。電子機器10は、例えば両面テープを用いて、ダッシュボード41上に設置される。電子機器10の筐体は、筐体100である。筐体100の正面には、開口部が設けられている。電子機器10は、この開口部の位置で画像を表示するための表示部13を有する。筐体100は、樹脂またはその他の材料で形成されている。
【0057】
速度測定装置30は、車両の速度取締地点に設置される。速度測定装置30は、例えば固定式および移動式のどちらでもよいが、移動式とするとよい。移動式は、例えば、可搬式および車両に搭載される方式を含む。移動式の場合、速度取締地点の位置情報が既知でなくとも、電子機器10は光学方式により速度測定装置30を検出することができる。
図1の例では、速度測定装置30は、車道に隣接する歩道に設置され、この車道を走行する車両の速度を測定する。速度測定装置30は、所定距離(例えば、70m)以内の車両との距離を測定し、さらに、自装置からそれよりも近い所定距離(例えば、20m)地点での車両の速度を測定する。
【0058】
速度測定装置30は、速度測定部31と、撮像部32と、ストロボ33とを備える。速度測定部31は、レーザースキャン方式により、車両の速度を測定する。具体的には、速度測定部31は、パルス光Loutが車両40に到達して反射すると、その反射光Lrefを受光する。速度測定部31は、パルス光Loutを発してから、反射光Lrefを受光するまでに要した時間に基づいて、車両40までの距離を測定する、速度測定部31は、車両40までの距離の測定を繰り返し行い、単位時間の車両40の移動距離に基づいて、その車両40の速度を測定する。
【0059】
速度測定部31は、中心角が角度θの扇形の範囲T内に、方向を変えながら、パルス光Loutを発する。θは、例えば110度である。範囲Tは、速度測定装置30が設置された位置よりも、車両40の進行方向において上流側の範囲を、下流側の範囲よりも広く含む。速度測定部31は、反時計方向に、パルス光Loutの出射方向を変化させる。速度測定部31は、例えば、矢印D1方向にパルス光Loutを発した後、矢印D2方向にパルス光Loutを出射する。パルス光Loutの出射方向は、例えば、ほぼ水平方向である。速度測定部31は、例えば、一定速度で回転するミラーにパルス光を発する。ミラーが反射し、発光窓から発せられるパルス光が、パルス光Loutである。
【0060】
パルス光Loutは、特定波長に集中してエネルギーを有する。特定波長は、発光装置が発する光のエネルギーがピークとなる波長とするとよい。パルス光Loutは、例えば可視光領域外の特定波長にエネルギーを有することが望ましい。特定波長は、人間に知覚されない波長とすることがよく、例えば可視光領域外の特定波長にエネルギーを有するようにするとよい。特定波長は、例えば赤外光領域に属し、850nmである。ただし、特定波長は、これに限られず、950nm、1900nmまたはその他の波長であってもよい。
【0061】
図2は、速度測定装置30から発せられるパルス光Loutの波形の一例を示す図である。パルス光Loutは、ここでは、矩形波である。ただし、パルス光Loutは、正弦波、三角波、のこぎり波、またはその他の波形であってもよい。パルス光Loutは、期間T1と期間T2とが交互に現れる光である。期間T1は、特定波長λoutのパルス光が発せられる期間である。期間T1においては、パルス光Loutがハイレベル(H)とローレベル(L)との交互に変化する。期間T2は、このパルス波形の光が発せられない期間である。上述のとおり、速度測定装置30は、一定速度で回転するミラーにパルス光を射出し、このミラーが反射したパルス光Loutを発する。このため、ミラーからのパルス光が、速度測定装置30の発光窓の方向を向いていない期間が、期間T2となる。
【0062】
撮像部32は、速度測定部31が測定した速度が閾値以上である場合に、対象の車両を撮像する。撮像部32は、速度違反をした車両を撮像するために用いられる。ストロボ33は、撮像部32により撮像されるときに、光を発する。撮像部32は、夜間でも撮像できるように、赤外光領域の光に基づいて撮像するとよい。この場合、ストロボ33は、赤外光領域にエネルギーを有する光を発するとよい。速度測定装置30は、測定した速度や、撮像された画像などのデータを、外部のコンピュータへ送信する。
【0063】
図3は、電子機器10の背面図である。
図3に示すように、筐体100の背面には、第1窓101および第2窓102が形成されている。第1窓101および第2窓102は、外部の光を筐体100の内部に導くための開口部である。第1窓101と、第2窓102とは、左右方向において所定の間隔を空けて配置されている。第1窓101および第2窓102は、例えば矩形であるが、これ以外の形状であってもよい。筐体100の内部には、受光部12が設けられている。受光部12は、第1窓101および第2窓102を介して入射した光を受光する。
【0064】
図4および
図5は、電子機器10の断面図である。
図4(a)は、第1窓101を含む位置で、電子機器10を上下方向に沿って切断した場合の断面図(
図3のI-I断面図)である。
図4(b)は、第2窓102を含む位置で、電子機器10を上下方向に沿って切断した場合の断面図(
図3のII-II断面図)である。
図5は、第1窓101および第2窓102を含む位置で、電子機器10を左右方向に沿って切断した場合の断面図(
図3のIII-III断面図)である、
図6は、受光部12が有する後述する波長選択部の概略特性の一例を示すグラフである。
図6において、横軸が波長、縦軸が透過率に対応する。
【0065】
図4(a),(b)に示すように、第1窓101には、可視光カットフィルタ126が設けられている。第2窓102には、可視光カットフィルタ127が設けられている。可視光カットフィルタ126,127は、少なくとも一部の可視光を遮断する。可視光カットフィルタ126,127は、特定波長λoutの光を透過させる。可視光を遮断することは、少なくとも可視光を減衰させることとするとよい。可視光領域は、例えば400~700nmである。可視光カットフィルタ126,127の存在により、筐体100の内部に収容される部品が、外部から視認されにくくなる。また、可視光カットフィルタ126,127の存在により、受光部12が直射日光等の強い可視光を受光することによる悪影響を軽減することができる。
【0066】
図4(a)に示すように、第1窓101に面して、第1波長選択部121、および第1受光素子122が設けられている。第1波長選択部121は、入射した光のうち、特定波長λoutの光を選択して透過させる。波長を選択することは、或る波長領域の中から一部の波長を選び、少なくともそれ以外の一部の波長を選ばないことをいってもよい。第1波長選択部121は、ここでは、バンド・パス・フィルタである。
図6に実線で示すように、特定波長λoutを含む波長領域、ここでは、波長λ1aから波長λ1bまでの波長領域の波長の光を透過させ、それ以外の波長領域の光を遮断する。光の遮断は、少なくともその光を減衰させることをいい、光を透過させる波長よりも光を遮断する波長の方が減衰量が大きい。第1波長選択部121の特性は、できるだけ速度測定装置30からのパルス光と同じ波長の光だけ透過させる、という観点で決められている。波長λ1aから波長λ1bまでの波長領域の幅は、例えば20nmであるが、これよりも狭いことがより望ましい。
【0067】
なお、
図6においては、光が透過する周波数領域の透過率を100%、遮断する周波数領域をほぼ0%と表しているが、それぞれ実用上耐えうる透過率であればよい。波長選択部は、
図6で例示されるような急峻な特性を示すことが望ましいが、よりブロードな特性を示してもよい。例えば、第1波長選択部121および第2波長選択部123の透過率がいずれも0%でない波長が存在してもよい。
【0068】
第1受光素子122は、第1波長選択部121が透過させた光を受光して、その受光量である第1受光量に応じた第1信号を出力する。第1受光素子122は、例えばフォトダイオードであることが望ましいが、フォトトランジスタまたはその他の受光素子であってもよい。第1受光素子122は、少なくとも赤外光領域に感度を有する。第1受光素子122は、例えば、赤外光を透過させる樹脂モールドを含む。第1受光素子122は、700nm以下の波長領域の光を受光しないようにするとよい。第1受光素子122は、レンズを有しない、いわゆるレンズなしタイプの受光素子である。これにより、第1受光素子122の光の受け入れ角度が大きくなり(例えば、120~180度)、多方向の光を受光可能となる。これに代えて、レンズやミラーを組み合わせて、第1受光素子122の光の受け入れ角度を広げてもよい。
【0069】
図4(b)に示すように、第2窓102に面して、第2波長選択部123、および第2受光素子124が設けられている。第2波長選択部123は、入射した光のうち、特定波長λoutと異なる波長領域の光を選択して透過させるフィルタである。特定波長と異なる波長は、発光装置が発する光のエネルギーがピークとなる波長と異なる波長とするとよい。特定波長と異なる波長は、可視光領域に含まれる波長とするとよい。第2波長選択部123は、例えば、バンド・エリミネーション・フィルタである。
図6に破線で示すように、第2波長選択部123は、特定波長λoutを含む波長領域、ここでは、波長λ2aから波長λ2bまでの波長領域の光を遮断し、それ以外の波長領域の光を透過させる。波長λ2aから波長λ2bまでの波長領域は、特定波長λoutを含まず、なるべく、特定波長λout以外の波長領域を広く含むことが望ましい。第2波長選択部123の特性は、できるだけ速度測定装置30からのパルス光Loutと異なる波長の光だけを透過させる、という観点で決められている
【0070】
第2受光素子124は、第2波長選択部123を通過した光を受光して、その受光量である第2受光量に応じた第2信号を出力する。第2受光素子124は、例えばフォトダイオードであるが、フォトトランジスタまたはそのほかの受光素子であってもよい。第2受光素子124は、第1受光素子122と同じ特性の受光素子、例えば製品(例えば、型番)が同じであることが好ましい。第2受光素子124と、第1受光素子122とが同じ光を受光した場合に、第1信号Sig1と第2信号Sig2とが同じ信号となるからである。第2受光素子124は、第1受光素子122と同様、レンズが設けられていない、いわゆるレンズなしタイプのセンサである。
【0071】
図5に示すように、筐体100は、第1受光素子122と第2受光素子124との間に、光を遮断する隔壁103を含む。第1受光素子122と第2受光素子124との間の距離は、なるべく小さいことが望ましい。第1受光素子122と、第2受光素子124とで光の入射タイミングにずれが生じないようにするためである。この場合であっても、隔壁103の存在により、第1波長選択部121を透過した光が第2受光素子124に受光され、かつ第2波長選択部123を透過した光が第1受光素子122に受光される可能性が低くなる。
【0072】
受光部12は、導電性を有する素材を用いてシールドされていることが好ましい。このシールドは、例えば金属性のケースで構成される。これにより、筐体100内の電子部品に対する電磁的なノイズの影響が軽減される。
【0073】
第1窓101、第2窓102および受光部12は、電子機器10の表示部13を車両40の運転席に向けたときに、車両40の進行方向に対して斜め前方(例えば、左前方)を向くように設けられてもよい。これにより、受光部12が速度測定装置30からのパルス光Loutを受光しやすくなる可能性がある。
【0074】
図7は、電子機器10の電気的な構成を示すブロック図である。制御部11は、電子機器10の各部を制御する。制御部11は、例えば、演算処理回路、およびメモリを含むコンピュータである。演算処理回路は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、またはその他の演算処理回路を含む。メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)またはその他の揮発性のメモリを含む。演算処理回路は、メモリにデータを一時的に読み出して演算処理を行うことにより、各種の制御を行う。
【0075】
受光部12は、第1波長選択部121と、第1受光素子122と、第2波長選択部123と、第2受光素子124と、インターフェース125と、を含む。第1波長選択部121は、例えば、入射した光のうち、波長λ1aから波長λ1bまでの波長領域を選択して、光Lin1として透過させる。第1受光素子122は、光Lin1を受光して、第1受光量に応じた第1信号Sig1を出力する。第1受光量は、受光部12が選択して受光した特定波長の光量を示すとよい。第1信号Sig1は、光Lin1の受光量を示す。第2波長選択部123は、波長λ2aから波長λ2bまでの波長領域と異なる波長領域を選択して、光Lin2として透過させる。第2受光素子124は、光Lin2を受光して、第2受光量に応じた第2信号Sig2を出力する。第2受光量は、受光部12が選択して受光した特定波長と異なる波長の光量を示すとよい。第2信号Sig2は、光Lin2の受光量を示す。インターフェース125は、第1信号Sig1および第2信号Sig2を処理して、処理後の信号を制御部11に出力する。インターフェース125は、例えば、第1信号Sig1および第2信号Sig2をデジタル形式に変換して出力する。
【0076】
表示部13は、画像を表示する。表示部13は、例えば3.2インチのカラーTFT液晶ディスプレイである。ただし、表示部13は、有機ELディスプレイまたはその他の方式の表示装置でもよい。スピーカ14は、音声を出力する。マイクロ波受信部15は、アンテナおよび受信回路を含み、マイクロ波を受信する。GPS(Global Posisioning System)受信部16は、アンテナおよび受信回路を含み、GPS衛星からの信号を受信する。GPS受信部16は、受信した信号を処理して、位置情報を出力する。位置情報は、例えば緯度情報および経度情報を含み、さらに高度情報を含んでもよい。通信部17は、外部装置と通信する。通信部17は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)またはその他の方式の無線通信を行う。
【0077】
記憶部18は、データを記憶する。記憶部18は、例えば、制御部11が各種の制御を行うためのプログラムを記憶する。制御部11は、記憶部18からメモリにプログラムを読み出して実行する。また、記憶部18は、地図を示す地図データ、各種施設の種類やその所在地を示すデータ、報知対象物の存在を報知するためのデータ、ルート案内機能を実現するためのデータなどを記憶する。報知対象物は、例えば、居眠り運転事故地点、速度測定装置(レーダー方式、ループコイル式、Hシステム、LHシステム、光電管式、移動式等)、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内 ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等がある。記憶部18は、これらの報知対象物の種別情報と、その位置を示す位置情報と、表示部13に表示する画像(例えば、模式図または写真)のデータと、音声データとを対応付けて記憶する。
【0078】
なお、記憶部18は、データを永続的に記憶する記憶媒体を含んでもよい。記憶部18は、例えば、光学式記録媒体、磁気記録媒体、および半導体記録媒体、またはその他の記録媒体を含んでもよい。
【0079】
操作部19は、ユーザの操作を受け付ける。操作部19は、例えば、タッチセンサ、音量調整ボタン、および作業用ボタンを含む。タッチセンサは、表示部13の表面に設けられ、ユーザによりタッチされた位置を検出する。音量操作ボタンは、スピーカ14から出力される音声の音量を調整するために操作される。作業用ボタンは、各種の作業を行うためのボタンである。
【0080】
センサ部20は、各種のセンサを含む。センサ部20は、例えば、地磁気センサ、加速度センサ、および照度センサを備える。地磁気センサは、地磁気を検出して北方向が進行方向に対してどの方向にあるかを検出するセンサである。加速度センサは、車両の前後、左右、上下の加速度を検出するセンサである。照度センサは、車室内の明るさを示す照度を検出するセンサである。
【0081】
装着部21は、外部記憶媒体が装着される装着部である、外部記憶媒体は、例えば、メモリカードである。この場合、装着部21は、メモリカードスロットである。記憶部18に記憶されるデータは、外部記憶媒体を介して取り込まれてもよい。このデータとして、新規な報知対象(ターゲット)の情報(経度・緯度等の位置情報、種別情報等)の更新情報がある。
【0082】
電源部22は、電源から供給された電力を、電子機器10内の各部に供給する。電源部22は、例えば、電源スイッチおよびDCジャックを含む。DCジャックは、シガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続されて電源供給を受ける。電源スイッチは、電子機器10の電源をオンまたはオフするためのスイッチである。
【0083】
発光部23は、種々の色で発光する。発光部23は、例えば発光ダイオードを含む。
【0084】
ケーブル端子部24は、外部の接続ケーブルが接続される端子である。例えば、接続ケーブルは、電子機器10は、車両に実装されているOBD-IIコネクタに接続するケーブルである。OBD-IIコネクタは、故障診断コネクタとも称され、車両のECUに接続され、各種の車両情報が出力される。
【0085】
なお、電子機器10は、上記以外にも、周知のレーダー探知機が備える機能を有するとよい。
【0086】
<1-2.第1実施形態の動作>
次に、本実施形態の動作を説明する。
<1-2-1.光学方式による報知>
図8は、電子機器10の制御部11の動作を示すフローチャートである。
図8には、光学方式により、速度測定装置30を検出する場合の動作が示されている。制御部11は、電子機器10が動作を開始すると、以下で説明する処理を実行する。電子機器10の動作の開始の契機は特に問わないが、例えば、電子機器10の電源がオンされたこと、またはルート案内機能の実行が開始されたことを契機とするとよい。
【0087】
制御部11は、まず、表示部13へのマップ画面の表示を開始する(ステップS1)。マップ画面は、地図上に自車位置を示した画面である。表示部13に表示される地図は、地図データとGPS受信部16からの位置情報とに基づいて特定される。自車位置は、GPS受信部16からの位置情報に基づいて特定される。
図9は、マップ画面の一例を示す図である。
図9に示すマップ画面は、地
図M上に自車位置を示すアイコンI1が配置されている。なお、マップ画面には、現在位置の住所や、所定の報知対象物までの距離(ここでは、「Hシステムまで1960m」)、制限速度および速度取締地点周辺の写真が表示されている。
図10は、マップ画面の他の例を示す図である。
図10に示すマップ画面にも、地
図M上に自車位置を示すアイコンI1が配置されている。以下、
図10に示すマップ画面が表示されているときの制御の例を説明する。なお、本実施形態のアイコンは、文字、記号、図形、その他のオブジェクトに代えられてもよい。
【0088】
次に、制御部11は、受光部12から、第1信号Sig1および第2信号Sig2を取得する(ステップS2)。次に、制御部11は、第1信号Sig1に応じた第1受光量と、第2信号Sig2に応じた第2受光量との差分を算出する(ステップS3)。次に、制御部11は、算出した差分が閾値以上かどうかを判定する(ステップS4)。制御部11は、差分が閾値未満である場合、ステップS4で「NO」と判定し、ステップS2の処理に戻す。この場合、制御部11は、速度測定装置30を検出していないとして、速度測定装置30が存在する旨の報知を行わない。
【0089】
一方、制御部11は、算出した差分が閾値以上である場合、ステップS4で「YES」と判定し、報知制御を行う(ステップS5)。報知制御は、速度測定装置30の存在を報知する制御である。報知制御は、速度測定装置がすることをユーザに認識させるための警報を発する制御ということができる。報知制御は、ここでは、第1の方法で速度測定装置30の存在をユーザに報知する制御である。報知制御は、例えば、報知画面を表示部13に表示する制御を含む。
【0090】
図11は、報知画面の一例を示す図である。
図11に示す報知画面は、上述したマップ画面に、ウィンドウW1を重ねて配置した画面である。ウィンドウW1には、速度測定装置30の存在を示すアイコンM1と、「速度取締地点に近づいています。注意してください。」という、速度測定装置30の存在を示すメッセージが配置されている。アイコンM1は、速度測定装置30が、光学方式に対応していることをユーザが認識できるようなアイコンとなっている。報知制御は、報知音声をスピーカ14から出力する制御を含んでもよい。この場合、制御部11は、スピーカ14から、「レーザーによる速度取締地点に近づいています。注意してください。」という音声を出力するとよい。報知制御は、これら以外の制御を含んでもよく、例えば、発光部23を発光させる制御を含んでもよい。報知制御は、速度測定装置30の存在をユーザが認識できる方法で報知する制御であればよい。
【0091】
次に、制御部11は、
図8の処理を終了するかどうかを判定する(ステップS6)。処理の終了の契機は特に問わないが、例えば、操作部19の操作により電子機器10の電源がオフされたこと、またはルート案内機能が停止されたことを契機とするとよい。ステップS6で「NO」と判定した場合、制御部11は、ステップS2の処理に戻して、上記処理を繰り返す。(ステップS4)。例えば、制御部11は、差分が閾値以上から閾値未満に変化した場合、ステップS4で「NO」と判定し、報知制御を停止する。この場合、制御部11は、
図12に示すマップ画面を、表示部13に表示させる。これは、速度取締地点を通過したことを意味するからである。ステップS6で「YES」と判定した場合、制御部11は、
図8の処理を終了する(ステップS7)。
【0092】
ここで、上述した方法により、速度測定装置30を検出できる理由を説明する。
図6で説明したように、第1波長選択部121は、パルス光Loutがエネルギーを有する特定波長λout(より具体的には、波長λ1aから波長λ1bまでの波長領域)の光を選択して、透過させる。このため、第1信号Sig1は、パルス光Loutが受光されている期間において大きな受光量を示し、それ以外の期間は小さな受光量を示すはずである。ただし、受光部12は、受光の目的とするパルス光Loutだけでなく、外乱光も受光する場合がある。この外乱光が、パルス光と誤認されることがある。外乱光として、例えば、日光が風によって揺れされた樹木の枝葉によって周期的に遮られて到来する光がある。別の外乱光として、信号機や広告などからの周期的に点灯および消灯を繰り返す光、および一定の速度で回転する回転警告灯の光などがある。また、受光部の振動によっても、その受光部が受光する光は変化する。例えば、車両40が桟橋の上など周期的な振動を発生する場所を走行した場合、それによって受光部12(例えば、第1受光素子122)の向きが変化し、日光等の光を、所定の周期でオンオフが繰り返される光として受光してしまう場合がある。このような場合も、第1信号Sig1は比較的大きな受光量を示す。
【0093】
これに対し、第2波長選択部123は、パルス光Loutがエネルギーを有する特定波長λout(本実施形態では、波長λ2aから波長λ2bまでの波長領域)の光を遮断し、それ以外の波長領域の光を透過させる。このため、第2信号Sig2は、パルス光Loutが受光されている期間において、受光量は小さくなる。第2受光素子124は、上記外乱光を受光するが、このような外乱光は一般にエネルギーが分布する波長領域が広い。よって、受光部12が、周期的に点灯および消灯が繰り返される外乱光を受光した場合であっても、第2受光素子124の受光量は大きくなると考えられる。このため、第1信号Sig1の受光量が大きい場合であって、第2信号Sig2の受光量が小さい場合、つまり受光量の差分が閾値以上の場合は、パルス光Loutが受光されたと推定できる。一方、第1信号Sig1の受光量が大きい場合であって、第2信号Sig2の受光量も大きい場合、つまり受光量の差分が閾値未満の場合、パルス光Loutが受光された可能性は低いと推定できる。よって、電子機器10によれば、第1受光素子122および第2受光素子124を用いて光を受光することにより、速度測定装置30の検出の精度の向上が期待できる。
【0094】
<1-2-2.レーダー方式による報知>
制御部11は、さらに、マイクロ波受信部15により受信されたマイクロ波に基づいて制御部11は、
図8の処理と並行して、
図13の処理を実行するとよい。
【0095】
まず、制御部11は、マイクロ波受信部15から、マイクロ波の受信信号を取得する(ステップS11)。次に、制御部11は、マイクロ波の受信信号に基づいて、レーダー方式の速度測定装置の存在の有無を判定する判定処理を行う(ステップS12)。ステップS12において、制御部11は、受信したマイクロ波の周波数帯域に基づいて、速度取締地点が存在するかどうかを判定するとよい。この判定のアルゴリズムについては、例えば特許文献1または2に記載の方法でよく、その説明を省略する。
【0096】
次に、制御部11は、判定処理の結果に基づいて、速度測定装置を検出したかどうかを判定する(ステップS13)。ステップS13で「YES」と判定した場合、制御部11は、報知制御を行う(ステップS14)。報知制御は、ここでは、第3の方法で速度測定装置の存在をユーザに報知する制御である。報知制御は、例えば、報知画面を表示部13に表示する制御を含む。
図14は、報知画面の一例を示す図である。
図14に示す報知画面は、上述したマップ画面に、ウィンドウW2を重ねて配置した画面である。ウィンドウW2には、速度測定装置30の存在を示すアイコンM2と、「速度取締地点に近づいています。注意してください。」という、速度測定装置の存在を示すメッセージが配置されている。アイコンM2は、速度取締装置が、レーダー方式に対応していることをユーザが認識できるようなアイコンとなっている。すなわち、アイコンM2は、アイコンM1とは異なる。なお、報知制御は、報知音声をスピーカ14から出力する制御を含んでもよい。この場合、制御部11は、スピーカ14から、「レーダーによる速度取締地点に近づいています。注意してください。」という音声を出力するとよい。報制御報は、これら以外の制御でもよく、例えば、発光部23を発光させる制御を含んでもよい。ここにおいても、報知制御は、速度測定装置の存在をユーザが認識できる方法で報知する制御であればよい。
【0097】
<1-3.第1実施形態の変形例>
制御部11は、さらに以下の制御を行ってもよい。
<1-3-1.パルスの数に応じた報知>
速度測定装置30がパルス波形の光を発する場合、パルスの数を参照することも、速度測定装置30を検出する上で有用である。
図15は、電子機器10が受光するパルス光Loutの波形の一例を示す図である。
図15(a)は、電子機器10と速度測定装置30との距離が比較的大きい場合、
図15(b)は、電子機器10と速度測定装置30との距離が比較的小さい場合を示す。
図15(a)に示すように、速度測定装置30と電子機器10との距離が比較的大きい場合、電子機器10の方向に進むパルス光Loutは受光できるが、道路のうち速度測定装置30に近接する位置(例えば、速度測定装置30の真横)のみを伝搬する方向のパルス光は受信されない。よって、パルス光Loutの受光期間Rx1が、不受光期間Rx2に対して相対的に短くなる。
図15(b)に示すように、速度測定装置30と電子機器10との距離が比較的小さい場合、電子機器10の方向に進むパルス光Loutは受光でき、また、道路のうち速度測定装置30に近接する位置のみを伝搬する方向のパルス光も受光できる。よって、パルス光Loutの受光期間Rx1が、不受光期間Rx2に対して相対的に長くなる。また、車両40が速度測定装置30の位置を通過した直後も、パルスの数は減ると考えられる。
【0098】
そこで、制御部11は、パルスの数に応じた報知制御を行ってもよい。制御部11は、例えば、パルス光の受信期間に含まれるパルスの数に応じて、報知レベルを変化させてもよい。報知レベルは、報知の内容がどの程度ユーザにとって重要であるかの指標であり、本実施形態では、警報レベルと換言されてもよい。制御部11は、少なくとも第1受光素子122の受光量に基づいて、パルスの数を特定する。例えば、制御部11は、パルスの数が閾値以上である期間、またはパルスの数が増加している期間は、速度測定装置30に接近しているので、報知レベルを高くする。制御部11は、パルスの数が閾値未満である期間、またはパルス幅の数が減少している期間は、速度測定装置30から遠いか、または遠ざかっているので、報知レベルを低くする。制御部11は、報知レベルに応じて報知の方法を異ならせる。制御部11は、例えば、報知レベルに応じて、表示部13に表示させるメッセージを変化させ、スピーカ14から出力させる報知音声を変化させ、または発光部23の発光色を変化させるとよい。
【0099】
また、制御部11は、パルス幅の数から距離を推定して、その距離に応じた報知するとよい。例えば、
図16に示すように、制御部11は、パルス幅の数から速度測定装置30の位置を推定して、地図上に表示するとよい。この例では、アイコンPが速度測定装置30の位置を示す。以上のように、制御部11は、ユーザに対して受光部12と速度測定装置30との位置関係に応じた報知をすることができる。
【0100】
ところで、
図17に示すように、車両40の前方に他の車両が存在する場合、前方を走行する車両Cによってパルス光Loutの全部または一部が妨げられてしまう可能性がある。この場合、パルスの数を参照しても、正確に位置関係を特定できない場合がある。そこで、制御部11は、車両40から所定範囲内、ここでは、前方の他の車両Cの存在の有無を検出する。制御部11は、他の車両Cが存在しない場合はパルスの数に応じた報知制御を行い、車両Cが存在する場合はその報知制御を停止するとよい。パルスの数に応じた報知する制御を停止することは、パルスの数に応じて報知に関する制御の内容を変化させないようにすることをいってよい。また、電子機器10は、車間距離が閾値未満である場合はパルスの数に応じた報知制御を停止し、閾値以上である場合はこの報知制御を行ってもよい。車両Cの検出の方法は特に問わないが、車載カメラ50を用いる方法がある。車載カメラ50は、例えばドライブレコーダに用いられるカメラであり、ここでは車両40の前方を撮像する。
【0101】
図18は、この場合の電子機器10の制御部11の動作を示すフローチャートである。制御部11は、車載カメラ50から、通信部17を介して撮像画像を取得する(ステップS21)。次に、制御部11は、撮像画像を解析する(ステップS22)。撮像画像の解析のアルゴリズムは問わないが、例えばパターンマッチング法がある。そして、制御部11は、前方に車両があるかどうかを判定する(ステップS23)。ステップS23で「NO」と判定した場合は、制御部11は、パルスの数に応じた報知制御を行うと判定する(ステップS24)。この場合、制御部11は、フラグを、パルスの数に応じた制御を行う旨の値に書き換えるなどの処理を行う。ステップS23で「YES」と判定した場合は、制御部11はパルスの数に応じた報知制御を停止すると判定する(ステップS25)。この場合、制御部11は、所定のフラグを、パルスの数に応じた制御を行わない旨の値に書き換えるなどの処理を行う。ここでは、車両40の前方の車両を検出していたが、車両40の後方などでもよい。なお、電子機器10が車載カメラ50を内蔵していてもよい。以上により、他の車両Cの存在を原因として受光部12と速度測定装置30との位置関係を誤認する可能性が低くなる。
【0102】
<1-3-2.パルス幅またはパルス間隔に応じた制御>
速度測定装置30がパルス光を発する場合、パルス幅またはパルス間隔を参照することも、速度測定装置30を検出する上で有用である。速度測定装置30は、特定波長のパルス光を、所定のデューティー比で発する。また、安全上の観点から、パルス光のデューティー比は所定値以下に設定される。そこで、制御部11は、あらかじめ決められたパルス幅またはパルス間隔と、受光した光のパルス幅またはパルス間隔とに基づいて、速度測定装置30が存在するかどうかを判定するとよい。例えば、制御部11は、基準となるパルス幅またはパルス間隔から一定範囲内に含まれている場合は、速度測定装置30が存在すると判定するが、それ以外の場合は存在しないと判定する。制御部11は、少なくとも第1受光素子122の受光量に基づいて、パルス幅またはパルス間隔を特定する。以上のように、制御部11は、外乱光を発光装置からの光と誤認した報知を減らすことができる。
【0103】
<1-3-3.パルス光の強度に応じた制御>
受光した光のパルス光の強度を参照することも、発光装置を検出する上で有用である。車両40が速度測定装置30に近づくほどパルス光の強度は大きくなり、遠ざかると距離は小さくなる。そこで、制御部11は、第1受光素子122におけるパルス光の受光量に応じて、報知レベルを変化させてもよい。例えば、制御部11は、パルス光の強度が増加している場合は、報知レベルを高くし、減少している場合は報知レベルを低くして、報知するとよい。また、制御部11は、パルス光の受光量が閾値以下である場合、速度測定装置30が存在しないと判定するとよい。以上のように、制御部11は、ユーザに対して受光部12と速度測定装置30との位置関係に応じた報知をすることができる。
【0104】
<1-3-4.撮像の有無の報知>
制御部11は、報知制御を行った後、あらかじめ決められた光が検出されたか否かに応じて、撮像されたことまたは撮像されていないことを報知する制御を行ってもよい。撮像部32による撮像が行われた場合、ストロボ33が発光する。そこで、制御部11は、報知制御を行った後、さらに、ストロボ33の光を検出した場合は撮像された旨を報知するとよい。または、制御部11は、報知制御を行った後、ストロボ33の光を検出しなかった場合、撮像されていない旨を報知するとよい。これにより、ユーザは車両40が撮像されたかどうかを把握できる。なお、ストロボ33からの受光は、受光部12を用いて行ってもよいし、別の受光部を用いてもよい。
【0105】
[2.第2実施形態]
この実施形態では、電子機器10は、パルス光およびマイクロ波を受信しない場合でも、速度測定装置30の存在を報知する機能を有する。この実施形態の電子機器は、上述した第1実施形態の機能の一部または全部を有するとよいし、有しなくてもよい。
【0106】
<2-1.第2実施形態の構成>
図19は、本実施形態のシステムの概要を説明する図であり。
図19に示すように、道路には様々な種別がある。例えば、グリーンベルトと呼ばれる通学路にも使用される道路Ar1においては、車両40の速度制限を守ることが特に重要視され、速度測定装置30が設置される可能性が、それ以外の種別の道路Ar2よりも高いと考えられる。そこで、制御部11は、電子機器10があらかじめ決められた種類の道路上に位置する場合に、速度測定装置30の存在を報知するとよい。
【0107】
<2-2.第2実施形態の動作>
図20は、電子機器10の制御部11の動作を示すフローチャートである。制御部11は、GPS受信部16から位置情報を取得する(ステップS31)。次に、制御部11は、位置情報が示す現在位置が所定エリア内かどうかを判定する(ステップS32)。ここでは、制御部11は、現在位置と記憶部18に記憶されたデータとに基づいて、車両40がグリーンベルト上であるかどうかを判定する。制御部11は、ステップS32で「YES」と判定した場合、報知制御を行う(ステップS33)。報知制御は、例えば、報知画面を表示部13に表示する制御を含む。
【0108】
図21は、報知画面の一例を示す図である。
図21に示す報知画面は、上述したマップ画面に、ウィンドウW3を重ねて配置した画面である。ウィンドウW3には、速度測定装置30の存在を示すアイコンM3と、「速度取締の注意エリア内です。」という、速度測定装置の存在を示すメッセージが配置されている。アイコンM3は、速度取締地点が、位置情報により行われていることをユーザが認識できるようなアイコンとなっている。すなわち、例えばアイコンM3は、アイコンM1,M2とは異なる。なお、報知制御は、報知音声をスピーカ14から出力する制御を含んでもよい。この場合、制御部11は、スピーカ14から「速度取締の注意エリア内です。」という音声を出力するとよい。報知制御は、これら以外の制御を含んでもよく、例えば、発光部23を発光させる制御を含んでもよい。なお、所定のエリアは、グリーンベルトに限られず、一方通行の道路や、その他の種別の道路であってもよい。
【0109】
このようにすれば、位置情報に基づいて発光装置の存在を報知できるので、速度測定装置30からのパルス光を受光しなくとも、その存在を報知することができる。
【0110】
[3.第3実施形態]
この実施形態では、電子機器10は、パルス光を受光する受光部を複数有する。
【0111】
図22は、電子機器10の電気的な構成を示すブロック図である。この例では、電子機器10は、受光部12A、12B,12Cの3つを備えている。受光部12A,12B,12Cの各構成は、波長選択部の特性を除き、受光部12と同じでよい。なお、
図22では、
図6で説明した表示部13~ケーブル端子部24の図示を省略してある。
【0112】
図23は、この実施形態の受光部12A,12B,12Cの第1波長選択部121、およびの第2波長選択部123の特性を示す図である。
図23(a)は受光部12A、
図23(b)は受光部12B、
図23(c)は受光部12Cに対応する。
図23(a)~(c)に示すように、受光部12A,12B,12Cの各々で、受光の目的とするパルス光の波長が異なる。
図23(a)に実線で示すように、受光部12Aの第1波長選択部121は、特定波長λout1を含む波長領域、ここでは波長λ11aから波長λ11bまでの波長領域の光を透過させ、これとは異なる波長領域の光を遮断する。第2波長選択部123は、
図23(a)に破線で示すように、特定波長λout1を含む波長領域、ここでは波長λ21aから波長λ21bまでの波長領域の光を遮断し、これとは異なる波長領域の光を透過させる。
図23(b)に実線で示すように、受光部12Bの第1波長選択部121は、特定波長λout2を含む波長領域、ここでは波長λ12aから波長λ12bまでの波長領域の光を透過させ、これとは異なる波長領域の光を遮断する。第2波長選択部123は、
図23(b)に破線で示すように、特定波長λout2を含む波長領域、ここでは波長λ22aから波長λ22bまでの波長領域の光を遮断し、これとは異なる波長領域の光を透過させる。
図23(c)に実線で示すように、受光部12Cの第1波長選択部121は、特定波長λout3を含む波長領域、ここでは波長λ13aから波長λ13bまでの波長領域の光を透過させ、これとは異なる波長領域の光を遮断する。第2波長選択部123は、
図23(c)に破線で示すように、特定波長λout3を含む波長領域、ここでは波長λ23aから波長λ23bまでの波長領域の光を遮断し、これとは異なる波長領域の光を透過させる。λout1,out2,out3は、例えば、850nm,950nm,1900nmであるが、これらに限られない。
【0113】
制御部11は、受光部12A,12B,12Cのいずれかからの第1信号Sig1および第2信号Sig2に基づいて、速度測定装置30を検出した場合、速度測定装置30が存在することを報知する。この実施形態によれば、電子機器10が発する光の波長が異なる速度測定装置30が複数存在するか、または速度測定装置30の発する光の波長が変更された場合でも、速度測定装置30の存在を報知することができる。
【0114】
複数の受光部12の特性を同一にしてもよい。この場合において、
図24に示すように、車両40の異なる位置に受光部12A,12B,12Cが設けられてもよい。ここでは、受光部12Aは左前方部、受光部12Bは中央前方部、受光部12Cは右前方部に設けられる。これにより、受光部12A,12B,12Cにおけるレーザーの受光タイミングに基づいて、レーザーの到来方向を推定することもできる。例えば左前方から到来すれば受光部12Aの受光タイミング、右前方から到来すれば受光部12Cの受光タイミングが相対的に早くなる。さらに、制御部11は、パルス光が到来した方向を、ユーザに報知するとよい。
【0115】
また、速度測定部31は、一定速度で回転するミラーにパルス光を射出し、このミラーが反射したパルス光Loutを出射する。このため、受光部12A,12B,12Cのそれぞれでパルス光Loutの受光タイミングには、例えば、ミラーの回転速度、受光部12A,12B,12Cの位置、および受光部12A,12B,12Cと速度測定装置30との距離に応じた差異が現れる。そこで、制御部11は、受光部12A,12B,12Cにおけるパルス光Loutの受光タイミングに基づいて、速度測定装置30を検出してもよい。
【0116】
受光部12A,12B,12Cは、それぞれ受光する光の方向が異なっていてもよい。例えば、受光部12A,12B,12Cの間で、受光素子の向きを20度ずつ異ならせてもよい。これにより、速度測定装置30の設置位置による検出精度の低下を抑えることができる可能性がある。なお、この実施形態において、受光部の数を2つまたは4つ以上とするとよい。
【0117】
[4.受光部12の構成]
次に、上述した各実施形態に適用可能な受光部12の構成例を説明する。
図25は、受光部12の回路構成例を示す図である。第1受光素子122は、ここではフォトダイオードPD1である。フォトダイオードPD1には、第1波長選択部121を介した光が受光面に入射する。PD1のカソードは高電位側の電源ラインと接続され、アノードは抵抗R1の一端と接続する。抵抗R1の他端は接地されている。インバータINV1の入力端は、フォトダイオードPD1のアノードと抵抗R1の一端とに共通に接続されている。インバータINV1の出力端は、差動増幅器AMPの負極側の入力端子に接続されている。第2受光素子124は、ここではフォトダイオードPD2である。フォトダイオードPD2には、第2波長選択部123を介した光が受光面に入射する。フォトダイオードPD2のカソードは高電位側の電源ラインと接続され、アノードは抵抗R2の一端と接続する。抵抗R2の他端は接地されている。インバータINV2の入力端は、フォトダイオードPD2のアノードと抵抗R2の一端とに共通に接続されている。インバータINV2の出力端は、差動増幅器AMPの正極側の入力端子に接続されている。これにより、差動増幅器AMPの出力端からは、フォトダイオードPD1,PD2の受光量の差分に応じた信号が出力される。制御部11は、この差分に基づいて速度測定装置30を検出する。制御部11は、差動増幅器AMPにより増幅された後の信号に基づいて、速度測定装置30を検出するとよい。
【0118】
[5.電子機器10の外観構成]
図26は、電子機器10の外観構成の一例を示す六面図である。この例では、電子機器10の筐体の前面には、表示部13、発光部23およびセンサ部20の照度センサ201が設けられている。筐体100の上端面から音声を出力するように、スピーカ14が設けられている。筐体100の右側端面には、SDカード(登録商標)を装着するための装着部21(すなわち、SDカードスロット)が設けられている。筐体100の背面の右上方部には、受光部12が設けられている。また、筐体100の背面の左下部には、電源部22の電源スイッチ221およびDCジャック222が設けられている。領域104は、機種名およびシリアルナンバーが記される領域である。
【0119】
[6.変形例]
本開示は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0120】
(変形例1)
第1波長選択部121および第2波長選択部123は、それぞれバンド・パス・フィルタでなくてもよい。第1波長選択部121および第2波長選択部123は、例えば、ロー・パス・フィルタ、およびハイ・パス・フィルタの組み合わせで構成されてもよい。また、第2波長選択部123は、
図27(a)の特性で示すように、ロー・パス・フィルタでもよい。この例では、第2波長選択部123は、波長λ2aよりも低域側の波長領域の光を透過させ、それよりも高域側の波長領域の光を遮断する。第2波長選択部123は、
図27(b)の特性で示すように、ハイ・パス・フィルタでもよい。この例では、第2波長選択部123は、波長λ2bよりも高域側の波長領域の光を透過させ、それよりも低域側の波長領域の光を遮断する。この場合であっても、第2信号Sig2は、パルス光Loutが受光されている期間において、受光量は極めて小さくなる。受光部12は、受光の目的とするパルス光Loutだけでなく、外乱光も受光するが、このような外乱光は一般にエネルギーが分布する波長領域が広い。よって、受光部12が、周期的に点灯および消灯が繰り返される外乱光を受光した場合であっても、受光量は大きくなると考えられる。このため、第1信号Sig1の受光量が大きい場合であって、第2信号Sig2の受光量が小さい場合、つまり差分が閾値以上の場合は、パルス光Loutが受光されたと推定できる。一方、第1信号Sig1の受光量が大きい場合であって、第2信号Sig2の受光量も大きい場合、つまり差分が閾値未満の場合は、パルス光Loutが受光された可能性は低いと推定できる。よって、電子機器10によれば、第1受光素子122および第2受光素子124を用いて光を受光することにより、速度測定装置30の検出の精度の向上が期待できる。また、第1波長選択部121および第2波長選択部123は、プリズムなど、フィルタ以外の光学素子を用いて構成されてもよい。
【0121】
(変形例2)
上述した実施形態では、受光部12は第1受光素子122、および第2受光素子124の2つを有していたが、1つだけ有する構成とすることもできる。
図28は、この変形例における電子機器10の構成を示す図である。この例では、受光部12は第1受光素子122および第2受光素子124を有さず、受光素子128を有する。受光素子128は、第1受光素子122または第2受光素子124と同じ構成でよい。また、この変形例の電子機器10は駆動部60を有する。駆動部60は、制御部11の制御に応じて、第1波長選択部121および第2波長選択部123を移動させる。駆動部60は、例えばモータおよびギアを有する。制御部11は、電子機器10の動作中においては、受光素子128の受光面を交互に覆うように、第1波長選択部121および第2波長選択部123を移動させる。すなわち、
図29(a)に示すように、制御部11は、まず第1波長選択部121を受光素子128の受光面に設ける。そして、制御部11は、このときに受光素子128から取得した信号を、第1信号Sig1として取得する。次に、
図29(b)に示すように、制御部11は、まず第1波長選択部121を受光素子128の受光面から離して、第2波長選択部123を受光面に設ける。そして、制御部11は、このときに受光素子128から取得した信号を、第2信号Sig2として取得する。そして、制御部11は、第1信号Sig1,第2信号Sig2に基づいて、速度測定装置30を検出する。
【0122】
(変形例3)
上述した実施形態では、受光部12は、第1受光素子122,第2受光素子124の2つを有していたが、3つ以上の受光素子を有するとよい。この場合でも、制御部11は、3つ以上の受光素子のそれぞれで、選択する光の波長領域を異ならせることにより、速度測定装置30の検出精度の向上が期待ができる。
【0123】
(変形例4)
以上の説明では、受光部12は、波長選択部および受光素子を少なくとも1組有していた。これに代えて、受光部12は、波長選択部を有さずに、少なくとも1つの受光素子を有する構成であってもよい。例えば、受光部12は、特定波長と異なる波長の光の受光量である第2の受光量に代えて、特定波長を選択して受光したときの第3受光量を受光してもよい。この場合、制御部11は、第2受光量および第3受光量に基づいて、速度測定装置30の存在を報知する制御を行うにするとよい。
【0124】
また、受光部12は、単一の受光素子により入射した光を受光してもよい。そして、制御部11は、受光部12が受光した光の受光量に基づいて特定されるパルス幅またはパルス間隔に基づいて、速度測定装置30の存在を報知する制御を行うようにするとよい。パルス幅またはパルス間隔を用いた手法については、上述した第1実施形態の変形例と同様にするとよい。
【0125】
(変形例5)
受光素子は、ドライブレコーダなどのカメラが有する撮像素子であってもよい。例えば、制御部11は、車載カメラ50の撮像画像を取得して、画像解析をする。車載カメラは、赤外線カットフィルタを有しないカメラであることが望ましい。パルス光Loutが遮断されないようにするためである。そして、制御部11は、画像解析の結果、特定のパターンの光が受光された場合は、速度測定装置30の存在を報知する制御を行う。制御部11は、特定のパターンの光を、特定波長の光であることを示す明暗の変化に基づいて検出するとよい。制御部11は、特定のパターンの光が受光された場合は、その受光期間に応じた期間の撮像画像を記録してもよい。当該期間は、例えば、特定のパターンの光が受光されたタイミングの前後1分間の期間であるが、これに限られない。
【0126】
(変形例6)
電子機器10は、車両40の後方の速度測定装置30を検出するとよい。この場合、車両40からのパルス光を受信し得るように、受光部12が配置されればよい。
【0127】
(変形例7)
電子機器10は、速度測定装置30を検出すると、速度測定装置30の位置を示位置情報などの情報を、サーバにアップロードするとよい。サーバは、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを提供するサーバであってもよいし、報知対象物に関する更新情報を管理・配信するサーバであってもよい。
【0128】
また、本開示に係るシステムは、速度測定装置の検出以外にも、特定波長の光を発する発光装置を検出することに適用可能である。
【0129】
(変形例8)
上述した各実施形態で説明した構成および動作の一部が省略または変更されてもよい。例えば、電子機器10は、光学方式に対応し、レーダー方式に対応しない機器であってもよい。また、例えば、電子機器10における各部材の配置される位置、形状、および大きさも一例に過ぎない。また、受光部12が電子機器10の外部に設けられてもよい。例えば、受光部12がナンバープレートの位置などの車両40における所定の位置に設けられてもよい。この場合、制御部11は、通信部17を介して、受光部12から信号を取得するとよい。
【0130】
(変形例9)
また、制御部11は、速度測定装置30が存在したかどうかを判定し、少なくとも速度測定装置30が存在すると判定した場合には、その判定結果を示す信号を、外部装置に出力してもよい。この外部装置は、速度測定装置30が存在する旨の報知をしてもよい。また、電子機器10に組み込まれる制御装置(例えば、制御モジュール)であって、制御部11と同様の機能を有する制御装置によっても本発明を特定することができる。
【0131】
本発明の範囲は,明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく,本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも,その範囲に含むものである。本発明のうち,特許を受けようとする構成を,添付の特許請求の範囲に特定したが,現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても,本明細書に開示される構成を,将来的に特許請求の範囲とする意思を有する。
【0132】
本発明は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と,発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正または分割出願等において権利取得する意思を有する。た「~の場合」「~のとき」という記載があったとしてもその場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらの場合やときでない構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えた構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【0133】
また,意匠出願への変更出願により,全体意匠または部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが,全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと,部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては,装置の一部の部材としても良いし,その部材の部分としても良い。全体意匠はもちろんのこと,図面の実線部分のうち任意の部分を破線部分とした部分意匠を、権利化する意思を有する。
【符号の説明】
【0134】
10:電子機器
11:制御部
12:受光部
12A:受光部
12B:受光部
12C:受光部
13:表示部
14:スピーカ
15:マイクロ波受信部
16:GPS受信部
17:通信部
18:記憶部
19:操作部
20:センサ部
21:装着部
22:電源部
23:発光部
24:ケーブル端子部
30:速度測定装置
31:速度測定部
32:撮像部
33:ストロボ
40:車両
41:ダッシュボード
50:車載カメラ
60:駆動部
100:筐体
101:第1窓
102:第2窓
103:隔壁
104:領域
121:第1波長選択部
122:第1受光素子
123:第2波長選択部
124:第2受光素子
125:インターフェース
126:可視光カットフィルタ
127:可視光カットフィルタ
128:受光素子
201:照度センサ
221:電源スイッチ
222:DCジャック
【手続補正書】
【提出日】2023-12-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両に配置された受光部が受光した車両の速度を測定するためのレーザー光に応じて、速度取締に関する報知を行う報知制御を行う機能と、
自車両に車載したカメラにより撮像された画像に基づいて、自車両の前方に他車両があるかどうかを判定する機能と、
を有し、
前記報知制御を行う機能は、
自車両の前方に他車両がある場合に前記報知を停止する
システム。
【請求項2】
前記報知制御を行う機能は、少なくとも、前記受光した前記レーザー光に含まれるパルスの数に応じた報知制御を行い、
自車両の前方に他車両がある場合に前記パルスの数に応じた報知制御を停止する
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記パルスの数に応じた報知制御は、前記受光した前記レーザー光の受信期間に含まれるパルスの数に応じて、報知レベルを変化させることを含む、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記報知制御を行う機能、及び前記判定する機能を有する探知機を備え、
前記判定する機能は、前記探知機の外部に設けた前記カメラからの前記画像に基づいて判定する
請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のシステムの機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。