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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020463
(43)【公開日】2024-02-14
(54)【発明の名称】電気コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/44 20060101AFI20240206BHJP
   H01R 13/631 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
H01R13/44 Z
H01R13/631
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023196367
(22)【出願日】2023-11-20
(62)【分割の表示】P 2021118676の分割
【原出願日】2021-07-19
(31)【優先権主張番号】10 2020 119 321.1
(32)【優先日】2020-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】501090342
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Germany GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】グレゴール パニッツ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】費用効率よく製造することができ、容易に組み立てることができ、かつ/または容易に取り扱うことができる1つまたは複数のコネクタおよびプラグ型接続体を提供する。
【解決手段】自動車分野のための電気コネクタ(10)は、コネクタハウジング(102、103)に収容され、電気機械的接触部(152)、電気機械的接続部(154)を備える少なくとも1つの電気端子(150;152、154)と;電気端子のための端子タッチ保護手段(110;120、130)と;を有する。電気機械的接続部は、少なくとも電気機械的接触部の軸方向中央領域において電気機械的接触部から横に半径方向(Ra)に突出し、さらに、端子タッチ保護手段は、電気端子の嵌合面を覆うコネクタタッチ保護デバイス(120)を有する。コネクタタッチ保護デバイスは、タッチ保護リム/クラウン(120)として、軸方向に延びている複数の歯(124)を有する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車分野のための電気コネクタ(10)であって、
前記電気コネクタ(10)は、
- コネクタハウジング(100;102、103)に収容され、電気機械的接触部(152)、電気機械的接続部(154)を備える少なくとも1つの電気端子(150;152、154)と、
- 前記電気端子(150;152、154)のための端子タッチ保護手段(110;120、130)と、
を有し、
前記電気機械的接続部(154)は、少なくとも前記電気機械的接触部(152)の軸方向(Ax)中央領域において前記電気機械的接触部(152)から横に半径方向(Ra)に突出し、さらに、前記端子タッチ保護手段(110;120、130)は、前記電気端子(150;152、154)の嵌合面を覆うコネクタタッチ保護デバイス(120)を有し、

前記コネクタタッチ保護デバイス(120)は、タッチ保護リム/クラウン(120)として、軸方向(Ax)に延びている複数の歯(124)を有する、
ことを特徴とする、
電気コネクタ(10)。
【請求項2】
前記コネクタタッチ保護デバイス(120)の軸方向(Ax)後側において、前記電気コネクタ(10)の差込み方向で相手側電気端子(250)が前記電気端子(150;152、154)に電気機械的に接触することができるように構成されている、
請求項1に記載の電気コネクタ(10)。
【請求項3】
前記コネクタタッチ保護デバイス(120)は、主にもしくは略完全に前記嵌合面に沿って、かつ/または前記電気端子(150;152、154)の前記嵌合面を越えて延びていることを特徴とする、
請求項1または2に記載の電気コネクタ(10)。
【請求項4】
前記タッチ保護リム/クラウン(120)は環状支持部(122)を有し、前記環状支持部(122)から前記歯(124)が半径方向(Ra)に突出している、
請求項1または2に記載の電気コネクタ(10)。
【請求項5】
前記歯(124)は、その自由軸方向(Ax)長手方向端部分において、相手側電気コネクタ(20)の相手側端子タッチ保護手段(210;220)のためのセンタリング手段(125)を有する、
請求項1または2に記載の電気コネクタ(10)。
【請求項6】
前記コネクタタッチ保護デバイス(120)または前記タッチ保護リム/クラウン(120)は、前記コネクタハウジング(100;102、103)のハウジング下部(102)と1つの部片として、または一体に形成されていることを特徴とする、
請求項1または2に記載の電気コネクタ(10)。
【請求項7】
前記端子タッチ保護手段(110;120、130)は、第2のコネクタタッチ保護デバイス(130)を有し、前記第2のコネクタタッチ保護デバイス(130)により、前記電気端子(150;152、154)の内部空間を保護することができるように構成されている、
請求項1または2に記載の電気コネクタ(10)。
【請求項8】
前記第2のコネクタタッチ保護デバイス(130)は、タッチ保護スタッド(130)もしくはタッチ保護シリンダとして形成されている、
請求項1または2に記載の電気コネクタ(10)。
【請求項9】
前記第2のコネクタタッチ保護デバイス(130)は、前記コネクタハウジング(100;102、103)のハウジング上部(103)と1つの部片として、もしくは一体に形成されている、
請求項1または2に記載の電気コネクタ(10)。
【請求項10】
前記タッチ保護リム/クラウン(120)の環状支持部(122)は、同心リングである内側リングと外側リングとを備える、
請求項4に記載の電気コネクタ(10)。
【請求項11】
前記内側リングと前記外側リングとの間に、前記複数の歯(124)が配置される、
請求項10に記載の電気コネクタ(10)。
【請求項12】
前記センタリング手段(125)は、矢先設計を含む、
請求項5に記載の電気コネクタ(10)。
【請求項13】
前記電気コネクタ(10)は、雌コネクタ(10)である、
請求項1または2に記載の電気コネクタ(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気コネクタ、好ましくは自動車分野のための電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
電気分野(電子機器、電気工学、電気機器、電気エネルギー技術)において、多数の電気コネクタ手段またはコネクタデバイス、ソケットコネクタ、ピンコネクタ、および/またはハイブリッドコネクタなど(以下で(電気)コネクタ(または相手側コネクタ)と称する)が知られており、電流、電圧、信号、および/またはデータを広範囲の電流、電圧、周波数、および/またはデータ転送速度で伝送するように機能する。低電圧、中電圧、および高電圧の状況、ならびに/または低電流、中電流、および高電流の状況、特に自動車分野において、そのようなコネクタは、機械的応力を受ける環境、温暖および場合により高温の環境、不潔な環境、多湿の環境、および/または化学的反応性の高い環境において、電力、信号、および/またはデータを、繰り返して、かつ/または比較的長期にわたる機能停止後に、すぐに確実に送る必要がある。適用範囲が広いため、特別に形成された多数のコネクタが知られている。
【0003】
そのようなコネクタ、および場合により、その関連するハウジング(例えば、コネクタ手段もしくはコネクタデバイスの場合)または上位のハウジング(例えば、コネクタデバイスの場合)を、電線、ケーブル、ケーブルハーネスなど(以下で組立前(電気)ケーブルと称する(電気エンティティとも称する))に設置することができ、あるいは、(電力)電気部品、電気光学部品、もしくは電子部品、または対応するアセンブリなど(電気エンティティ)の電気デバイスもしくは手段、例えばハウジング、リードフレーム、回路基板などに設置することができる。
【0004】
コネクタ(ハウジングを含む/含まない)は、ケーブル、電線、またはケーブルハーネスに配置される場合、ケーブル対ケーブル(プラグ型)コネクタもしくはプラグ、ソケット、またはカップリングとも呼ばれる。コネクタは、電気部品、電気光学部品、または電子部品、アセンブリなどに配置される場合、例えば(内蔵/付属)コネクタ、(内蔵/付属)プラグ、または(内蔵/付属)ソケットなど、コネクタデバイスとも呼ばれる。そのようなデバイスにおけるコネクタは、さらに、(プラグ)ホルダ、ピンコネクタ、ピンストリップ、またはヘッダと呼ばれることが多い。電気工学(好ましくは3相高電圧送電を伴う配電網内の高電圧電流の生成、変換、蓄積、輸送、中継)の文脈では、比較的複雑な構造のため、ケーブルアクセサリに言及することが多い。
【0005】
そのようなコネクタは、問題のない電気の伝送を確実に行わなければならず、相互に対応する部分的に相補的なコネクタ(コネクタおよび相手側コネクタ)は通常、コネクタを相手側コネクタに、または相手側コネクタをコネクタに、恒久的に、しかし通常は取外し可能に、ロックおよび/または締結するためのロックデバイスおよび/または締結デバイスを有する。さらに、例えば、実際のコンタクトデバイス(通常、1つの部片として、または一体に形成された端子、例えばコンタクト要素など)またはコンタクト装置(通常、多数の部分、2つの部分、1つの部分、1つの部片として、または一体に形成された端子、例えば、1つの部分または複数の部分からなる(圧着)コンタクト装置)を有するまたは備えるコネクタ用電気接続デバイスを、前記相手側コネクタにしっかりと保持しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電気コネクタおよびその端子を改良するための試みが継続的に行われている。本発明の課題は、改良された電気コネクタおよび改良された電気プラグ型接続体である。ここでは、1つまたは複数のコネクタおよびプラグ型接続体を費用効率よく製造することができ、容易に組み立てることができ、かつ/または容易に取り扱うことができることが意図される。
【0007】
本発明の目的は、独立項に記載の電気コネクタによって達成される。本発明の有利な発展、追加の特徴、および/または利点は、従属請求項および以下の説明から生じる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、自動車分野のための電気コネクタ(10)であって、この電気コネクタ(10)は、コネクタハウジング(100;102、103)に収容され、電気機械的接触部(152)、電気機械的接続部(154)を備える少なくとも1つの電気端子(150;152、154)と;電気端子(150;152、154)のための端子タッチ保護手段(110;120、130)と:を有する。 電気機械的接続部(154)は、少なくとも電気機械的接触部(152)の軸方向(Ax)中央領域において電気機械的接触部(152)から横に半径方向(Ra)に突出し、さらに、端子タッチ保護手段(110;120、130)は、電気端子(150;152、154)の嵌合面を覆うコネクタタッチ保護デバイス(120)を有する。コネクタタッチ保護デバイス(120)は、タッチ保護リム/クラウン(120)として、軸方向(Ax)に延びている複数の歯(124)を有する。
本発明によるプラグ型接続体は、コネクタハウジングおよびコネクタハウジングに配置されている少なくとも1つの電気端子を含むコネクタと、コネクタに互いに差し込まれ/差し込むことができ、軸方向に延びている少なくとも1つの相手側電気端子、および相手側電気端子のための相手側端子タッチ保護手段を有する相手側コネクタとを備える。本発明によれば、コネクタハウジングと相手側端子タッチ保護手段とは、2つのコネクタが互いに差し込まれたとき/後に、コネクタハウジングによって、相手側コネクタにおける初期位置から相手側コネクタにおける最終位置へ、相手側端子タッチ保護手段が動くまたは移動可能であり、特に回転するまたは回転可能とすることができる(回転角度、下記参照)ように相互に形成されている。
【0009】
場所の詳細、向き、位置など(方向を意味する軸方向、半径方向、周方向など)は、相手側コネクタのシステムに関連する(図面参照)。場所の詳細、向き、位置などがコネクタに関連する場合、コネクタは、相手側コネクタとの差込み位置にあるか、または相手側コネクタに対して軸方向にわずかにずれた位置にあると想定される。言い換えると、軸方向に位置合わせされていないとき、相手側コネクタのシステムはコネクタのシステムと同一である。図1図6、および図7に示す相手側コネクタのシステムを含む図面における軸方向の詳細(端子の電気機械的接触部の軸方向としての向き)を比較されたい。
【0010】
機能的プラグ型接続体の場合、端子と相手側端子とは、当然、それぞれ電気導体(電線、ストリップ導体、導電性パッド)に電気機械的に接続される。ここで、コネクタは、第1の電気エンティティの構成要素、例えば、組立前電気ケーブル、この電気エンティティの基板などであってよく、相手側コネクタは、第2の電気エンティティの構成要素、例えば、この電気エンティティの基板、組立前電気ケーブルなどであってよい。これは、コネクタおよび相手側コネクタの位置または指定を入れ換えることができること、すなわち、コネクタが相手側コネクタであり、相手側コネクタがコネクタであることも意味する。
【0011】
コネクタの端子を雌端子または雄端子として形成することができ、相手側コネクタの相手側端子を雄相手側端子または雌相手側端子として形成することができる。唯一の条件は、互いに関連する端子、すなわち、端子と相手側端子、または相手側端子と端子とが、少なくとも一部分に相補設計を有することである。雄端子/相手側端子は、例えば、ピン/タブ端子として形成され、雌相手側端子/端子は、例えば、ソケット端子として形成される。プラグ型接続体を、信号および/またはエネルギー接続体として形成してもよい。さらに、コネクタおよび相手側コネクタは同軸コネクタとして形成されないことが好ましく、したがって、端子および相手側端子は同軸端子として形成されないことが好ましい。
【0012】
コネクタハウジングは、少なくとも1つの端子のための端子タッチ保護手段を有することができる。そのような場合、端子タッチ保護手段と相手側端子タッチ保護手段とは、2つのコネクタが互いに差し込まれたとき/後に、端子タッチ保護手段によって、相手側コネクタにおける初期位置から相手側コネクタにおける最終位置へ、相手側端子タッチ保護手段が動きまたは移動可能であり、特に回転するまたは回転可能である(回転角度、下記参照)ように相互に形成されていてよい。
【0013】
2つのコネクタが互いに差し込まれる前に、相手側端子タッチ保護手段および/または端子タッチ保護手段が機能できることが好ましい。2つのコネクタが互いに差し込まれた後、相手側端子タッチ保護手段は、コネクタハウジングによって略完全に覆われていてよい。さらに、2つのコネクタが互いに差し込まれた後、端子タッチ保護手段は、少なくとも一側で、相手側コネクタハウジング、特に相手側端子ベースカラーによって略完全に覆われていてよい。
【0014】
2つのコネクタを互いに差し込むために、相手側端子タッチ保護手段は、可能であるが任意の、任意選択の、または決定された初期位置から、不可避のおよび/または決定された最終位置へ動くまたは移動可能である。ここで、動きは並進運動および/または回転運動であってよい。さらに、2つのコネクタを互いに差し込むために、コネクタハウジングまたは端子タッチ保護手段は、相手側端子タッチ保護手段に係合可能であってよい。例えば、コネクタハウジングまたは端子タッチ保護手段の歯部が、相手側端子タッチ保護手段の歯部に係合可能であってよい。
【0015】
相手側端子タッチ保護手段は、相手側端子の周りを旋回可能、回転可能、または周回可能であるように相手側コネクタに配置されてよい。旋回可能な相手側端子タッチ保護手段は、相手側端子の周りを、例えば0°超~好ましくは約10°、15°、20°、30°、45°、60°、75°、90°、135°、または180°の角度で回転することができる(回転機能)。回転可能な相手側端子タッチ保護手段は、相手側端子の周りを、例えば75°超~好ましくは約90°、135°、180°、225°、270°、315°、360°、450°、または540°以上の角度で回転することができる(回転機能)。周回可能な相手側端子タッチ保護手段は、原則として、所望の頻度で相手側端子の周りを回転することができる。
【0016】
相手側端子タッチ保護手段の回転機能と同様の方法で、端子と相手側端子との間に回転機能、すなわち旋回機能または周回機能も配置することができ、電気機械的摺動コンタクトが、端子と相手側端子との間に配置される。相手側端子タッチ保護手段を、相手側端子の周りに完全に設けることができ(下記参照)、かつ/または相手側端子上に設けることができる。相手側端子タッチ保護手段が相手側端子の周りと相手側端子上との両方に設けられる、例えば据え付けられる場合、相手側端子タッチ保護手段を2つの部分に形成することができる(下記参照)。
【0017】
相手側コネクタおよび/またはコネクタは、略丸い、特に円形の嵌合面を有することができる。言い換えると、相手側コネクタおよび/またはコネクタは、丸いプラグコネクタとして形成され、相手側コネクタおよび/またはコネクタの、場合により段付きの円筒形状は任意選択である。これは、相手側端子および/または端子が電気機械的に差し込み可能であるように形成されている差込み領域において、相手側端子および/または端子が丸い端子として設計されることをさらに意味する。
【0018】
相手側コネクタを、本発明による相手側電気コネクタとして形成することができ(下記参照)、かつ/またはコネクタを本発明による電気コネクタとして形成することができる(下記参照)。当然、相手側コネクタをコネクタとして形成することもでき、かつ/またはコネクタを相手側コネクタとして形成することもできる。相手側コネクタおよびコネクタ、またはプラグ型接続体を、キャッチ機構、ロック機構(バヨネット、ねじり、ねじ、簡易着脱ロックなどの機構)、クリップ機構、磁気固定機構などによって固定することができる。
【0019】
本発明による相手側電気コネクタは、軸方向に延びている少なくとも1つの相手側電気端子と、相手側端子のための相手側端子タッチ保護手段とを備える。本発明によれば、相手側端子タッチ保護手段は、相手側端子の周りに配置され、相手側端子の周りに回転可能に取り付けられている相手側コネクタタッチ保護デバイスを有する。当然、相手側コネクタはコネクタとしても形成され、コネクタと呼ばれてもよい。
【0020】
ここで、端子に電気機械的に接触するための相手側端子の少なくとも1つの電気接触部(下記参照)が、軸方向に延びている。ここで、相手側コネクタタッチ保護デバイスはさらに、少なくとも相手側端子の接触部に沿って軸方向に延びている。相手側コネクタタッチ保護デバイスが、相手側端子の周りに主にまたは略完全に、または特に完全に延びているように配置されていることが好ましい。上記は、相手側コネクタタッチ保護デバイスの回転機能、すなわち旋回機能または周回機能にも当てはまる。
【0021】
相手側コネクタタッチ保護デバイス内で半径方向に、端子が相手側端子に電気機械的に接触可能であってよい。相手側コネクタタッチ保護デバイスはさらに、相手側端子の自由長手方向端部まで、または自由長手方向端部を越えて延びることができる。相手側コネクタタッチ保護デバイスは、相手側端子の自由長手方向端部の下方で終端することが可能であり得る。相手側コネクタタッチ保護デバイスはさらに、タッチ保護スリーブ、タッチ保護ケージ、またはタッチ保護コームとして形成されてもよい。
【0022】
相手側コネクタタッチ保護デバイスは、タッチ保護コームとして、軸方向に延びている複数のプロング(prongs)を有することができる。ここで、プロングは、コームのように、特に円の少なくとも一部においてスロット状間隙を越えて配置され、互いに等間隔に離間していることが好ましい。略すべてのプロングが、互いに略平行に向けられることが好ましい。タッチ保護コームは特に環状ベースを有することができ、この環状ベースからプロングは軸方向に延びている。
【0023】
タッチ保護コームの略すべてのプロングが、ベースのベース面が位置する平面から略直角に突出することが好ましい。ここで、タッチ保護コームのプロングは、これに対応するタッチ保護リム/クラウン(下記参照)の歯と比較して、比較的長い設計を有することができる。しかしながら、逆の設計、すなわち比較的短いプロングと比較的長い歯を使用してもよい。略同じ長さのプロングおよび歯を使用してもよい。プロングのいくつかが同じ長さを有し、他が異なる長さを有する設計も可能である。
【0024】
プロングは、その自由軸方向長手方向端部分において、コネクタの端子タッチ保護手段のためのセンタリング手段を有することができる。センタリング手段の長手方向端部分は、特に、好ましくは丸みのある先端(1つ、2つ、3つ、または4つの斜面を含む先端、ボール先端など)を含む矢先設計を有する。ベースを、特にプラグ型接続体によって回転可能であるように、相手側コネクタハウジングに設けることができる。ここで、プラグ型接続体は、例えばアンダカットなどを含む、円の少なくとも一部、特に全円の形をとる。ここで、相手側コネクタハウジングは、特に相手側端子ベースカラーとして形成される。
【0025】
相手側コネクタは、第2の相手側コネクタタッチ保護デバイスを有することができ、この第2の相手側コネクタタッチ保護デバイスにより、相手側端子の長手方向端部または長手方向端部分を保護することができる。ここで、第2の相手側コネクタタッチ保護デバイスを、相手側端子の長手方向端部または長手方向端部分に強固に配置しても、回転可能に配置してもよい。第2の相手側コネクタタッチ保護デバイスを、タッチ保護リングおよび/またはタッチ保護キャップとして形成してもよい。第1の相手側コネクタタッチ保護デバイスおよび/または第2の相手側コネクタタッチ保護デバイスを、1つの部片として、または一体に形成してもよい。相手側コネクタを、本発明による電気プラグ型接続体の相手側電気コネクタとして形成してもよい(上記参照)。
【0026】
本発明による電気コネクタは、コネクタハウジングに収容され、電気機械的接触部、電気機械的接続部、および端子タッチ保護手段を備える少なくとも1つの電気端子を有する。本発明によれば、接続部は、少なくとも接触部の軸方向中央領域において接触部から横に半径方向に突出し、さらに、端子タッチ保護手段は、端子の嵌合面を覆うコネクタタッチ保護デバイスを有することが好ましい。接触部は、相手側電気コネクタの相手側端子の電気機械的接触部に電気機械的に接触するように機能する。そして、接続部は、電線を端子に電気機械的に接続するように機能する。当然、コネクタは相手側コネクタとしても形成され、相手側コネクタと呼ばれてもよい。
【0027】
接続部はさらに、接触部の一方の軸方向端部または両方の軸方向端部まで延びており、その軸方向端部に接続されてよい。端子は1つの部片として、または一体に形成することができる。端子はさらに、好ましくは略矩形の材料層から所定形状に曲げることができる。ここで、端子は1枚の金属板から押し抜く/打ち抜くことができ、これに応じてさらに曲げることができる。
【0028】
一実施形態において、コネクタタッチ保護デバイスの軸方向後側において、コネクタの差込み方向で相手側端子が端子に電気機械的に接触することができる。コネクタタッチ保護デバイスはさらに、主にもしくは略完全に嵌合面に沿って、かつ/または端子の嵌合面を越えて延びることができる。言い換えると、例えば、コネクタタッチ保護デバイスの一部が、主にまたは略完全に、または特に完全に、端子の軸方向下方に、すなわち、差込み方向において端子上または端子の前に設けられ、特に端子の周りに延びているように配置されることが好ましい。
【0029】
コネクタタッチ保護デバイスを、特にタッチ保護リング、タッチ保護ケージ、またはタッチ保護リム/クラウンとして形成することができる。ここで、コネクタタッチ保護デバイスは、タッチ保護リム/クラウンとして、軸方向に延びている複数の歯を有することができる。歯は、短いプロングを含むコームのように、特に円の少なくとも一部においてスロット状間隙を越えて配置されてよく、互いに等間隔に離間していることが好ましい。略すべての歯が、互いに略平行に向けられることが好ましい。タッチ保護リム/クラウンは特に環状支持部を有することができ、この環状支持部からプロングが半径方向に延びている。
【0030】
タッチ保護リム/クラウンの略すべての歯が、支持部から略半径方向内方もしくは外方に突出するか、または2つのリング間で半径方向に延びているように配置され、一方または両方のリングが支持部を構成することが好ましい。タッチ保護リム/クラウンの歯は、対応するタッチ保護コームのプロングと比較して比較的短い設計を有することができる(上記参照)。しかしながら、逆の設計、すなわち比較的長い歯と比較的短いプロングとを使用してもよい。略同じ長さの歯を使用してもよい。歯のいくつかが同じ長さを有し、他が異なる長さを有する設計も可能である。
【0031】
歯は、その自由軸方向長手方向端部分において、相手側コネクタの相手側端子タッチ保護手段のためのセンタリング手段を有することができる。センタリング手段の長手方向端部分は、特に、好ましくは丸みのある先端(1つ、2つ、3つ、または4つの斜面を含む先端、ボール先端など)を含む矢先設計を有する。さらに、コネクタタッチ保護デバイスまたはタッチ保護リム/クラウンを、コネクタハウジング、特にハウジング下部と1つの部片として、または一体に形成してもよい。
【0032】
端子タッチ保護手段は、第2のコネクタタッチ保護デバイスを有することができ、この第2のコネクタタッチ保護デバイスにより、端子の内部空間を保護することができる。第2のコネクタタッチ保護デバイスは、コネクタハウジングから内方に端子内へまたは端子を通って突出することが好ましい。第2のコネクタタッチ保護デバイスを、タッチ保護スタッドまたはタッチ保護シリンダとして形成してもよい。第2のコネクタタッチ保護デバイスを、コネクタハウジング、特にハウジング上部と1つの部片として、または一体に形成してもよい。したがって、ハウジング上部とハウジング下部とは、コネクタのコネクタハウジング全体を形成することができる。コネクタを、本発明による電気プラグ型接続体(上記参照)の電気コネクタとして形成してもよい。
【0033】
本発明による電気エンティティは、本発明による電気コネクタ、本発明による相手側電気コネクタ、および/または本発明による電気プラグ型接続体を有する。ここで、エンティティは、例えば、エンティティハウジング、基板などに加えて、少なくとも1つの機械手段もしくは機械デバイス、電気手段もしくは電気デバイス、電子手段もしくは電子デバイス、光学手段もしくは光学デバイス、および/または流体手段もしくは流体デバイスをさらに有することができる。そのようなエンティティを、例えば、手段、デバイス、組立前ケーブル、アセンブリ、プリント回路基板、構成部品、モジュール、器具、装置、ユニット、システムなどとして形成することができる。
【0034】
以下で、添付図面を参照しながら、例示的な実施形態を用いて本発明について詳細に説明する。図面は概略であり、縮尺通りではない。同一、一意的、もしくは同様の設計および/または機能を有する部分、要素、部品、ユニット、構成部品、および/または図は、図面の説明(下記参照)、符号の説明、特許請求の範囲、ならびに図面において、同一の参照符号で指定される。本発明の説明(上記参照)で説明せず、図示せず、かつ/または網羅的でない可能な代替形態、定常状態および/または運動状態の逆転、本発明の例示的な実施形態、またはその構成部品、図、ユニット、部品、要素、もしくは部分の組合せなどを、符号の説明および/または図面の説明からさらに引き出すことができる。
【0035】
本発明において、特徴(部分、要素、部品、ユニット、構成部品、機能、大きさ)を、積極的、すなわち存在するものとして、または消極的、すなわち存在しないものとして具現化することができる。本明細書(説明(本発明の説明(上記参照)、図面の説明(下記参照))、符号の説明、特許請求の範囲、図面)において、消極的な特徴については、その特徴が存在しないことが本発明によって重要でないときには、特徴として明確に説明しない。言い換えると、従来技術によって構成されたものではなく、実際になされた本発明は、この特徴を省略する。
【0036】
本明細書の特徴を、記載した方式だけでなく、異なる方式(分離、組合せ、置換、追加、独立して考慮、省略など)で適用してもよい。特に、明細書、符号の説明、特許請求の範囲、および/または図面における参照符号およびこれに関連する特徴を用いて、またはその逆によって、特許請求の範囲および/または明細書における特徴を置換、追加、または省略することができる。さらに、これにより、各請求項において、各特徴を詳細に説明および/または特定することができる。
【0037】
本明細書の特徴を、((最初はほとんど知られていない)従来技術を考慮して)任意選択の特徴として解釈することもでき、言い換えると、いずれの特徴も、任意選択の、任意の、または好ましい特徴、すなわち非拘束的な特徴として考慮することができる。したがって、特徴は、場合によりその周辺部を含めて、例示的な実施形態から切り離すことができ、次いで、この特徴を一般化された発明概念に転換することができる。例示的な実施形態における特徴の不在(消極的な特徴)は、その特徴が本発明に関して任意選択であることを示す。さらに、特徴についての技術用語を特徴についての一般的用語として解釈する(場合により、下位の用語などにさらに階層的に分類する)こともでき、これにより、例えば同等の効果および/または目的を考慮に入れて、特徴を一般化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】従来技術による電気プラグ型接続体の5部分タッチ保護手段(five-part touch protection means)の斜視図である。
図2】従来技術による電気プラグ型接続体の側断面図である。
図3】本発明による2部分端子タッチ保護手段(two-part touch protection means)を含む、本発明による電気コネクタの実施形態の斜視図である。
図4】本発明による2部分端子タッチ保護手段を含む、本発明による電気コネクタの実施形態の斜視図である。
図5】本発明による2部分端子タッチ保護手段を含む、本発明による電気コネクタの実施形態の下面図である。
図6】本発明による2部分相手側端子タッチ保護手段を含む、本発明による相手側電気コネクタの実施形態の斜視図である。
図7図3図5によるコネクタと、図6による相手側コネクタとを有する本発明によるプラグ型接続体のための、4部分タッチ保護手段の実施形態の斜視図である。
図8】コネクタタッチ保護デバイスの歯と機械的に相互作用する相手側端子タッチ保護デバイスのプロングの2次元詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下で、好ましくは自動車分野のための、コネクタ(図3図5図7)の実施形態、相手側コネクタ(図6図7)、ならびに本発明の変形形態の、コネクタと相手側コネクタ(図7)とからなるプラグ型接続体の例示的な実施形態を用いて、本発明について詳細に説明する。本発明を好ましい例示的な実施形態を用いてより詳細に説明し図示するが、本発明は開示された例示的な実施形態によって限定されるものではなく、より根本的な性質のものである。
【0040】
本発明の保護の範囲から逸脱することなく、他の変形形態を例示的な実施形態および/または上記(本発明の説明)から引き出すことができる。本発明は、一般に、電気エンティティの場合に電気分野に適用可能である(上記参照)。ここでは、地上エネルギー技術は例外である。本発明の理解に必要な本発明の主題の空間的な部分のみが、図面に示される。コネクタおよび相手側コネクタなどの用語は同義的に解釈すべきであり、すなわち相互に置き換え可能であり得る。
【0041】
図1および図2は、従来技術による、タッチ保護手段を含むプラグ型接続体0の、タッチ保護手段を含むコネクタ10と、タッチ保護手段を含む相手側コネクタ20とを示す。このように構成されたプラグ型接続体0において、コネクタ10は、相手側コネクタ20に対して旋回可能であるように構成される。コネクタ10の雌端子195のためのコネクタタッチ保護デバイス190は、ハウジング上部の他に、ハウジング下部と、端子の自由端部に設けられたタッチ保護リングとを備える。相手側コネクタ20の雄相手側端子のための相手側コネクタタッチ保護デバイス290は、相手側コネクタ20の周方向Umに閉じたスリーブと、相手側端子の自由端部に設けられたタッチ保護キャップとを備える。
【0042】
コネクタ10と相手側コネクタ20とが互いに差し込まれた後、相手側コネクタ20のスリーブは、相手側コネクタ20の半径方向Raにおいてコネクタ10の端子195の外側に配置される。その結果、端子195の電気機械的接続部197のみを、端子195の電気機械的接触部196の、端子195の嵌合面とは反対側の軸方向Ax端部に配置することができる。したがって、端子195は、接続部197から接触部196への移行領域に小さい断面のみを有する。さらに、軸方向Axに縦長のプラグ型接続体0は、端子195のタッチ保護リングと相手側端子のタッチ保護キャップとによって生じる。
【0043】
以下で、図3図8を用いて、本発明について詳細に説明する。図示の本発明による雌コネクタ10(図3図5図7)は、電気機械的接触部152と電気機械的接続部154とを含む雌端子150を備える。ここで、接続部154は接触部152から横に半径方向Raに突出し、接続部154および接触部152の軸方向Axの範囲は略同じ大きさである。当然、異なる構成も可能である(上記参照)。
【0044】
この場合(特に図3参照)、雌端子150は、略矩形の材料層から一体に形成されて曲げられる(1枚の金属板から押し抜かれ/打ち抜かれ、場合により所定形状に曲げられる)が、当然、異なる設計も可能である。ここで、矩形の材料層の中央部(図中では円周部)が、略中空円筒形の内部設計を含む接触部152を形成し、矩形の材料層の2つの長手方向端部分が2つの対向するラグを形成し、これらのラグの間に、電線12の電気機械的接続部13を固定することができる、または固定する。当然、例えば、圧着端子などの異なる雌端子150を使用してもよい。
【0045】
雌端子150と電線12の長手方向端部分とは、コネクタハウジング100に収容されてよい、または収容される(特に図4参照)。本発明によれば、コネクタ10は、雌端子150およびコネクタハウジング100のみを備える。コネクタ10とコネクタ10に接続された電線12とは、組立前電気ケーブル1として形成される電気エンティティ1を構成する。
【0046】
コネクタハウジング100は、ハウジング上部103およびハウジング下部102を有する。少なくともハウジング下部102は、端子タッチ保護手段110(特に図4図5参照)として形成された、雌端子150のための(第1の)コネクタタッチ保護デバイス120を有する。この場合、コネクタタッチ保護デバイス120は、タッチ保護リム/クラウン120として形成される。当然、例えば、タッチ保護リング、タッチ保護ケージなどの異なる設計を使用してもよい。
【0047】
タッチ保護リム/クラウン120は、リングとして形成された少なくとも1つの支持部122を備え、この支持部122から、半径方向Raに延びている複数の比較的短い歯124(下記および図8参照)が突出する。この場合、支持部122は、2つの同心リング、すなわち内側リングと外側リングとを備え、これらのリングの間にそのような歯124が配置される。歯124は、特に矢先設計を含むセンタリング手段125を有する(上記参照)。歯124は、タッチ保護コーム220のプロング224と相互作用することができる(後述する)。
【0048】
この場合、タッチ保護リム/クラウン120は、支持部122の内側リングが、嵌合面を含む側で、雌端子150の接触部152の自由端部を少なくとも部分的に覆うことにより(図5)、雌端子150の自由リムに、例えば道具または作業者の指が触れないように保護する。好ましくは直接隣接する2つの歯124が、雌端子150の接触部152から接続部154への2つの移行領域を少なくとも部分的に覆うことにより、同様に雌端子150の自由リムを保護することが好ましい。相手側コネクタ20の第1の相手側コネクタタッチ保護デバイス220の少なくとも1つのプロング224が、これらの歯124の間に配置され、またはこれらの歯124の間で係合することができる(下記参照)。その他、接続部154は、ハウジング下部102の下方/後方で「見えなくなっている」(図5の右側)。
【0049】
軸方向Axの外側において、支持部122の外側リングは、例えば、ハウジング上部103の円筒形部分と同一平面にあることが好ましく、外側リング、およびしたがってハウジング下部102も、ハウジング上部103に強固に接続される、特にロックされることが好ましい。この接続の他に、ハウジング上部103が、ハウジング下部102にさらに強固に接続され、特にロックされていてもよい。これは、特に電線12の長手方向端部分が保持され得るコネクタハウジング100の領域に当てはまることがある(図4)。
【0050】
端子タッチ保護手段110は、第2のコネクタタッチ保護デバイス130をさらに備えることができ、この第2のコネクタタッチ保護デバイス130により、雌端子150の接触部152の内壁に触れないように保護することができる。この場合、第2のコネクタタッチ保護デバイス130は、中空接触部152内へまたは中空接触部152を通って突出するタッチ保護スタッド130として形成される。当然、例えば、タッチ保護シリンダなどの異なる設計を使用してもよい。第2のコネクタタッチ保護デバイス130またはタッチ保護スタッド130は、ハウジング上部103と一体に形成されることが好ましい。したがって、ハウジング上部103は端子タッチ保護手段110を含むことができる。
【0051】
本発明による図示の相手側コネクタ20(図6および図7)は、雄相手側端子250を備え、この雄相手側端子250は、雌端子150の接触部152に互いに差し込むための電気機械的接触部と、雄相手側端子250をさらに接触させるための電気機械的接続部とを含む。組立状態で、接続部は基板22に電気的に接続される。この場合、雄相手側端子250は一体に形成される(例えば、1枚の金属板から打ち抜かれる)が、当然、異なる設計も可能である。さらに、雄相手側端子250を、中実であるように、または場合により、長手方向スロットなどを用いて内部が中空であるように形成してもよい。
【0052】
雄相手側端子250の中央または長手方向領域が、相手側コネクタハウジング200に保持/維持されてよい、または保持/維持される。この場合、相手側コネクタハウジング200は、基板22に設けられ/配置されてよい、または設けられ/配置される相手側端子ベースカラー200として形成される。本発明によれば、相手側コネクタ20は、雄相手側端子250および相手側コネクタハウジング200のみを備える。相手側コネクタ20と、例えば基板22とは、共に電気エンティティ2を形成する。
【0053】
相手側コネクタハウジング200は、相手側端子タッチ保護手段210として形成された、雄相手側端子250のための(第1の)相手側コネクタタッチ保護デバイス220を有することが好ましい。この場合、相手側コネクタタッチ保護デバイス220は、タッチ保護コーム220として形成される。当然、例えば、タッチ保護スリーブ、タッチ保護ケージ、タッチ保護リングなどの他の設計を使用してもよい。さらに、基板22が相手側コネクタタッチ保護デバイス220を有することができ、その場合、相手側コネクタハウジング200を省略することができる。
【0054】
タッチ保護コーム220は、単一の特に環状または円形のベース222を備え、このベース222から、軸方向に延びている複数の比較的長いプロング224(上記および図8参照)が突出する。ここで、ベース222は、部分的に環状または部分的に円形であるように形成される。言い換えると、プロング224は、雄相手側端子250を少なくとも部分的に環状または部分的に円形に囲むが、この場合、周方向Umに完全に囲んでいる。プロング224は、その自由長手方向端部分に、特に矢先形状のセンタリング手段225を有する(上記参照)。プロング224は、タッチ保護リム/クラウン120の上記の歯124に相互作用することができる。
【0055】
タッチ保護コーム220は、例えば、基板22または基板22のデバイスに回転可能に配置される(回転機能の定義については上記参照)。この場合、タッチ保護コーム220は、相手側コネクタハウジング200または相手側端子ベースカラー200に回転可能に配置され、相手側コネクタハウジング200または相手側端子ベースカラー200と1つの部品を形成することが好ましい。ここで、タッチ保護コーム220と相手側コネクタハウジング200または相手側端子ベースカラー200とは、(例えば、2K射出成形プロセスにおいて)1つの部分として既製されても、例えば、プラグ型接続体により互いに差し込まれてもよい。これは、相手側コネクタタッチ保護デバイス220の他の実施形態にも当てはまることがある。
【0056】
タッチ保護コーム220の組立状態において、タッチ保護コーム220は、任意の初期位置Vまたは所望量だけ回転した位置にある(図6図7、および8の左側)。言い換えると、相手側コネクタハウジング200または相手側端子ベースカラー200、または軸方向Axに対するタッチ保護コーム220の回転位置、すなわち周方向Umの位置は、詳細には明記されない。任意選択として、タッチ保護コーム220の決定された初期位置Vを使用してもよい。コネクタ10と相手側コネクタ20とが互いに差し込まれると、タッチ保護コーム220は決定された最終位置Eをとる。複数のそのような最終位置Eが可能であることが好ましく、コネクタ10と相手側コネクタ20とが互いに差し込まれると、そのような最終位置Eのうちの1つだけが確立される。これは、相手側コネクタタッチ保護デバイス220の他の実施形態にも当てはまることがある。
【0057】
相手側端子タッチ保護手段210は、第2の相手側コネクタタッチ保護デバイス230をさらに備え、この第2の相手側コネクタタッチ保護デバイス230により、雄端子250の長手方向端部または長手方向端部分に触れないように保護することができる。この場合、第2の相手側コネクタタッチ保護デバイス230は、雄端子250の上部に位置し、特に雄端子250の上部にロックされるタッチ保護デバイス230として形成される。ここで、雄端子250を、内部が中空であるように形成することができる。これは、雌端子150の第2のコネクタタッチ保護デバイス130またはタッチ保護スタッド130を保持するように機能することができる。当然、例えば、タッチ保護キャップ(内部が中空ではない雄端子250)などの異なる設計を使用してもよい。
【0058】
コネクタ10と相手側コネクタ20とが互いに差し込まれて(図7図8参照)プラグ型接続体0を形成すると、例えば2つの第2のタッチ保護デバイス130、230、すなわち、例えばタッチ保護スタッド130とタッチ保護リング230とを最初にセンタリングすることができる。その前に、同時に、その後に、またはその代わりに、タッチ保護リム/クラウン120の歯124がタッチ保護コーム220のプロング224に係合する(図8の左側)。ここで、タッチ保護リム/クラウン120の歯124は、一般に(タッチ保護コーム220は通常、その可能な最終位置Eのうちの1つにはない)タッチ保護コーム220のプロング224を変位させることにより、プロング224が周方向Umに回転し、タッチ保護コーム220をその初期位置Vからその最終位置Eへ回転させる。
【0059】
ここで、雌端子150と雄端子250またはその接触部も電気機械的に接触する。したがって、タッチ保護コーム220のプロング224が、雌篏合コネクタ10のコネクタハウジング100、特にハウジング上部103の内部に半径方向Raに配置されることが好ましい。これにより、コネクタ10と相手側コネクタ20とからなる構成されたプラグ型接続体0は、さらなる固定機構をさらに有することができる(上記参照)。
【0060】
相手側コネクタ20におけるコネクタ10の、すなわち構成されたプラグ型接続体0の最終位置Eにおいて、タッチ保護コーム220の少なくとも1つまたは厳密に1つのプロング224を、接続部154の2つのアーム間に、かつ/または端子150に接続された電線12の接続部13の自由長手方向端部の領域に配置することができる。ここでの条件は、少なくとも1つまたは厳密に1つのプロング224が、接続部13の自由長手方向端部および/または接続部154の2つのアームのうちの1つにより、損傷を受け得る機械的衝突をしないことである。
【符号の説明】
【0061】
0 (電気)プラグ型接続体
1 コネクタ10/20を含む電気エンティティ
2 相手側コネクタ20/10を含む電気エンティティ
5 タッチ保護のための試験道具
10 (電気、雄/雌)コネクタ/相手側コネクタ
12 電線
13 (電気機械的)接続部
20 (電気、雌/雄)相手側コネクタ/コネクタ(基準システムはこれを参照する)
22 電気エンティティ2の基板
100 コネクタハウジング
102 ハウジング下部
103 ハウジング上部
110 端子タッチ保護手段
120 (第1の)コネクタタッチ保護デバイス
122 支持部
124 (比較的短い/長い)歯
125 センタリング手段
130 (第2の)コネクタタッチ保護デバイス
150 (雌/雄)端子
152 (電気機械的)接触部
154 (電気機械的)接続部
190 従来技術によるコネクタタッチ保護デバイス
195 従来技術による(雌)相手側端子
196 従来技術による(電気機械的)接触部
197 従来技術による(電気機械的)接続部
200 相手側コネクタハウジング
210 相手側端子タッチ保護手段
220 (第1の)相手側コネクタタッチ保護デバイス
222 ベース
224 (比較的長い/短い)プロング
225 センタリング手段
230 (第2の)相手側コネクタタッチ保護デバイス
250 (雄/雌)相手側端子
290 従来技術による(相手側コネクタ)タッチ保護デバイス
Ax 相手側コネクタ20のプラグ型接続体0の軸方向
Ra 相手側コネクタ20のプラグ型接続体0の半径方向
Um 相手側コネクタ20のプラグ型接続体0の周方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8