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特開2024-20569シフトレジスタ及びその駆動方法、ゲート駆動回路及び表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020569
(43)【公開日】2024-02-14
(54)【発明の名称】シフトレジスタ及びその駆動方法、ゲート駆動回路及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G11C 19/28 20060101AFI20240206BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240206BHJP
   G09G 3/3266 20160101ALI20240206BHJP
【FI】
G11C19/28 230
G09G3/20 622E
G09G3/20 622A
G09G3/20 622G
G09G3/20 680G
G09G3/3266
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023200958
(22)【出願日】2023-11-28
(62)【分割の表示】P 2020558455の分割
【原出願日】2019-01-09
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】512282165
【氏名又は名称】合肥▲シン▼晟光▲電▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI XINSHENG OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Xinzhan Industrial Park,Hefei,Anhui,230012,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲馮▼ 雪▲歡▼
(72)【発明者】
【氏名】李 永▲謙▼
(57)【要約】      (修正有)
【課題】シフトレジスタ及びその駆動方法並びにゲート駆動回路及び表示装置を提供する。
【解決手段】シフトレジスタ10は、ブランキング入力回路100、ブランキング制御回路200、ブランキングプルダウン回路300及びシフトレジスタ回路1000を備える。ブランキング入力回路は、第2クロック信号CLKBに基づいてブランキング入力信号STU1を第1制御ノードHに提供する。ブランキング制御回路は、第1制御ノードの電圧に基づいて第1クロック信号CLKAを第2制御ノードNに提供し、第1制御ノードと第2制御ノードとの間の電圧差を保持する。ブランキングプルダウン回路は、第1クロック信号に基づいて第2制御ノードの電圧をプルダウンノードQに提供する。シフトレジスタ回路は、プルダウンノードの電圧に基づき、シフト信号出力端子CRを介してシフト信号を提供し、第1駆動信号出力端子OUT1を介して第1駆動信号を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シフトレジスタであって、ブランキング入力回路と、ブランキング制御回路と、ブランキングプルダウン回路と、シフトレジスタ回路と、を備え、
前記ブランキング入力回路は、ブランキング入力信号端子からのブランキング入力信号を第1制御ノードに提供するように構成され、前記ブランキング入力回路は第1トランジスタを備え、前記第1トランジスタの第1電極は前記ブランキング入力信号端子に結合され、前記第1トランジスタの第2電極は前記第1制御ノードに結合され、
前記ブランキング制御回路は第2トランジスタを備え、前記第2トランジスタの制御電極は前記第1制御ノードに結合され、前記第2トランジスタの第2電極は第2制御ノードに結合され、
前記ブランキングプルダウン回路は、第1クロック信号に基づいて前記第2制御ノードの電圧をプルダウンノードに提供するように構成され、前記ブランキングプルダウン回路は第3トランジスタと第3漏電防止用トランジスタを備え、前記第3トランジスタの制御電極は第1クロック信号端子に結合され、前記第3トランジスタの第1電極は前記第2制御ノードに結合され、前記第3トランジスタの第2電極は前記第3漏電防止用トランジスタの第1電極に結合され、前記第3漏電防止用トランジスタの制御電極は前記第1クロック信号端子に結合され、前記第3漏電防止用トランジスタの第2電極は前記プルダウンノードに結合され、
前記シフトレジスタ回路は、前記プルダウンノードの電圧に基づき、シフト信号出力端子を介してシフト信号を提供し、及び第1駆動信号出力端子を介して第1駆動信号を提供するように構成され、
前記シフトレジスタは第29トランジスタを更に備え、前記第29トランジスタの制御電極は前記プルダウンノードに結合され、前記第29トランジスタの第1電極は第1電圧端子に結合され、前記第29トランジスタの第2電極は前記第3トランジスタの第2電極に結合されるシフトレジスタ。
【請求項2】
前記シフトレジスタ回路は出力回路を更に備え、
前記出力回路は前記プルダウンノードの電圧に基づき、前記シフト信号出力端子からシフト信号を出力し、及び前記第1駆動信号出力端子から第1駆動信号を出力するように構成される請求項1に記載のシフトレジスタ。
【請求項3】
前記シフトレジスタ回路は表示入力回路を更に備え、前記表示入力回路は第4トランジスタを備え、
表示入力信号を受信するように前記第4トランジスタの制御電極と前記第4トランジスタの第1電極は表示入力信号端子に結合され、前記第4トランジスタの第2電極は前記プルダウンノードに結合される請求項2に記載のシフトレジスタ。
【請求項4】
前記出力回路は第19トランジスタ及び第22トランジスタを備え、
前記第19トランジスタの制御電極は前記プルダウンノードに結合され、第4クロック信号を受信するように前記第19トランジスタの第1電極は第4クロック信号端子に結合され、前記第19トランジスタの第2電極は前記シフト信号出力端子に結合され、
前記第22トランジスタの制御電極は前記プルダウンノードに結合され、前記第22トランジスタの第2電極は前記第1駆動信号出力端子に結合される請求項2に記載のシフトレジスタ。
【請求項5】
前記シフトレジスタ回路は、更に、
前記プルダウンノードの電圧に基づいてプルアップノードの電圧を制御するように構成される第1制御回路と、
前記プルアップノードの電圧に基づき、第2電圧端子からの第2電圧を前記プルダウンノード、前記シフト信号出力端子及び前記駆動信号出力端子に提供するように構成されるプルアップ回路と、
前記第1クロック信号及び前記第1制御ノードの電圧に基づいて前記プルアップノードの電圧を制御し、及び表示入力信号に基づいて前記プルアップノードの電圧を制御するように構成される第2制御回路と、を備える請求項2~4のいずれか1項に記載のシフトレジスタ。
【請求項6】
前記プルアップノードは第1プルアップノードを備え、
前記第1制御回路は、
第7トランジスタの制御電極及び第1電極が第3電圧端子に結合され、前記第7トランジスタの第2電極が前記第1プルアップノードに結合される前記第7トランジスタと、
第8トランジスタの制御電極が前記プルダウンノードに結合され、前記第8トランジスタの第1電極が前記第1プルアップノードに結合され、前記第8トランジスタの第2電極が前記第2電圧端子に結合される前記第8トランジスタと、を備え、
前記プルアップ回路は、
第9トランジスタの制御電極が前記第1プルアップノードに結合され、前記第9トランジスタの第1電極が前記プルダウンノードに結合され、前記第9トランジスタの第2電極が前記第2電圧端子に結合される前記第9トランジスタと、
第20トランジスタの制御電極が前記第1プルアップノードに結合され、前記第20トランジスタの第1電極が前記シフト信号出力端子に結合され、前記第20トランジスタの第2電極が前記第2電圧端子に結合される前記第20トランジスタと、
第23トランジスタの制御電極が前記第1プルアップノードに結合され、前記第23トランジスタの第1電極が前記第1駆動信号出力端子に結合され、前記第23トランジスタの第2電極が前記第2電圧端子に結合される前記第23トランジスタと、を備え、
前記第2制御回路は、
第13トランジスタの制御電極が前記第1クロック信号端子に結合され、前記第13トランジスタの第1電極が前記第1プルアップノードに結合される前記第13トランジスタと、
第14トランジスタの制御電極が前記第1制御ノードに結合され、前記第14トランジスタの第1電極が前記第13トランジスタの第2電極に結合され、その第2電極が前記第2電圧端子に結合される前記第14トランジスタと、
第15トランジスタの制御電極が表示入力信号端子に結合され、前記第15トランジスタの第1電極が前記第1プルアップノードに結合され、前記第15トランジスタの第2電極が前記第2電圧端子に結合される前記第15トランジスタと、を備える請求項5に記載のシフトレジスタ。
【請求項7】
前記プルアップノードは更に第2プルアップノードを備え、
前記プルアップ回路は、更に、
第12トランジスタの制御電極が前記第2プルアップノードに結合され、前記第12トランジスタの第1電極が前記プルダウンノードに結合され、前記第12トランジスタの第2電極が前記第2電圧端子に結合される前記第12トランジスタと、
第21トランジスタの制御電極が前記第2プルアップノードに結合され、前記第21トランジスタの第1電極が前記シフト信号出力端子に結合され、前記第21トランジスタの第2電極が前記第2電圧端子に結合される前記第21トランジスタと、
第24トランジスタの制御電極が前記第2プルアップノードに結合され、前記第24トランジスタの第1電極が前記第1駆動信号出力端子に結合され、前記第24トランジスタの第2電極が前記第2電圧端子に結合される前記第24トランジスタと、を備える請求項6に記載のシフトレジスタ。
【請求項8】
前記シフトレジスタ回路は更にリセット回路を備え、
前記リセット回路はブランキングリセット信号端子からのブランキングリセット信号に基づいて前記プルダウンノードをリセットし、及び表示リセット信号端子からの表示リセット信号に基づいて前記プルダウンノードをリセットするように構成される請求項5に記載のシフトレジスタ。
【請求項9】
前記リセット回路は第5トランジスタ及び第6トランジスタを備え、
前記第5トランジスタの制御電極は前記ブランキングリセット信号端子に結合され、前記第5トランジスタの第1電極は前記プルダウンノードに結合され、前記第5トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合され、
前記第6トランジスタの制御電極は前記表示リセット信号端子に結合され、前記第6トランジスタの第1電極は前記プルダウンノードに結合され、前記第6トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合される請求項8に記載のシフトレジスタ。
【請求項10】
前記出力回路は更に第25トランジスタ及び第3コンデンサを備え、
前記第25トランジスタの制御電極は前記プルダウンノードに結合され、第5クロック信号を受信するように前記第25トランジスタの第1電極は第5クロック信号端子に結合され、前記第25トランジスタの第2電極は第2駆動信号出力端子に結合され、
前記第3コンデンサは前記プルダウンノードと前記第2駆動信号出力端子との間に結合される請求項7に記載のシフトレジスタ。
【請求項11】
前記プルアップ回路は更に第26トランジスタ及び第27トランジスタを備え、
前記第26トランジスタの制御電極は前記第1プルアップノードに結合され、前記第26トランジスタの第1電極は前記第2駆動信号出力端子に結合され、前記第26トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合され、
前記第27トランジスタの制御電極は前記第2プルアップノードに結合され、前記第27トランジスタの第1電極は前記第2駆動信号出力端子に結合され、前記第27トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合される請求項10に記載のシフトレジスタ。
【請求項12】
ゲート駆動回路であって、
N個のカスケードされる請求項1~11のいずれか1項に記載のシフトレジスタを備えるゲート駆動回路。
【請求項13】
更にブランキングリセット信号線を備え、
各レベルのシフトレジスタのブランキングリセット信号端子は前記ブランキングリセット信号線に結合され、
第iレベルのシフトレジスタの表示リセット信号端子は第i+3レベルのシフトレジスタのシフト信号出力端子に結合される請求項12に記載のゲート駆動回路。
【請求項14】
請求項12又は13に記載のゲート駆動回路を備える表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は表示技術分野に関し、具体的に、シフトレジスタ及びその駆動方法、ゲート駆動回路及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の発展に伴い、従来の液晶表示(LCD、Liquid Crystal Display)装置に比べて、新世代の有機発光ダイオード(OLED、Organic Light Emitting Diode)表示装置は製造コストがより低く、反応速度がより速く、コントラストがより高く、視野角がより広く、動作温度範囲がより広く、バックライトユニットを必要とせず、色が鮮やかで軽くて薄い等の利点を有し、従って、OLED表示技術は現在発展速度が最も速い表示技術となっている。
【0003】
OLEDパネルのプロセス集積度を向上しコストを低減するために、一般的にゲートドライバオンアレイ(GOA、Gate Driver on Array)技術で薄膜トランジスタ(TFT)のゲート駆動回路を表示パネルのアレイ基板に集積することにより、表示パネルに対する走査駆動を実現する。このようなGOA技術でアレイ基板に集積されるゲート駆動回路はGOAユニット又はシフトレジスタとも称される。GOA回路を用いる表示装置は駆動回路に関連付けられる部分が省略されるため、材料コスト及び製造プロセスの2つの面でコストを低減することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施例はシフトレジスタ及びその駆動方法、ゲート駆動回路及び表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1態様はシフトレジスタを提供する。シフトレジスタはブランキング入力回路、ブランキング制御回路、ブランキングプルダウン回路及びシフトレジスタ回路を備えてもよい。ブランキング入力回路は第2クロック信号端子からの第2クロック信号に基づいてブランキング入力信号端子からのブランキング入力信号を第1制御ノードに提供することができる。ブランキング制御回路は第1制御ノードの電圧に基づいて第1クロック信号端子からの第1クロック信号を第2制御ノードに提供し、そして第1制御ノードと第2制御ノードとの間の電圧差を保持することができる。ブランキングプルダウン回路は第1クロック信号に基づいて第2制御ノードの電圧をプルダウンノードに提供することができる。シフトレジスタ回路はプルダウンノードの電圧に基づき、シフト信号出力端子を介してシフト信号を提供し、そして第1駆動信号出力端子を介して第1駆動信号を提供するように構成される。
【0006】
本開示の実施例では、ブランキング制御回路は第2トランジスタ及び第1コンデンサを備えてもよい。第2トランジスタの制御電極は第1制御ノードに結合され、第2トランジスタの第1電極は第1クロック信号端子に結合され、第2トランジスタの第2電極は第2制御ノードに結合される。第1コンデンサは第1制御ノードと第2制御ノードとの間に結合される。
【0007】
本開示の実施例では、ブランキング入力回路は第1トランジスタを備えてもよい。第1トランジスタの制御電極は第2クロック信号端子に結合され、第1トランジスタの第1電極はブランキング入力信号端子に結合され、第1トランジスタの第2電極は第1制御ノードに結合される。
【0008】
本開示の実施例では、ブランキングプルダウン回路は第3トランジスタを備えてもよい。第3トランジスタの制御電極は第1クロック信号端子に結合され、第3トランジスタの第1電極は第2制御ノードに結合され、第3トランジスタの第2電極はプルダウンノードに結合される。
【0009】
本開示の実施例では、シフトレジスタは更に表示入力回路及び出力回路を備えてもよい。表示入力回路は表示入力信号端子からの表示入力信号に基づいて第1電圧端子からの第1電圧をプルダウンノードに提供することができる。出力回路はプルダウンノードの電圧に基づき、シフト信号出力端子からシフト信号を出力し、そして第1駆動信号出力端子から第1駆動信号を出力することができる。
【0010】
本開示の実施例では、表示入力回路は第4トランジスタを備えてもよい。第4トランジスタの制御電極は表示入力信号端子に結合され、第4トランジスタの第1電極は第1電圧端子に結合され、第4トランジスタの第2電極はプルダウンノードに結合される。
【0011】
本開示の実施例では、出力回路は第19トランジスタ、第22トランジスタ及び第2コンデンサを備えてもよい。第19トランジスタの制御電極はプルダウンノードに結合され、第4クロック信号を受信するように第19トランジスタの第1電極は第4クロック信号端子に結合され、第19トランジスタの第2電極はシフト信号出力端子に結合される。第22トランジスタの制御電極はプルダウンノードに結合され、第4クロック信号を受信するように第22トランジスタの第1電極は第4クロック信号端子に結合され、第22トランジスタの第2電極は第1駆動信号出力端子に結合される。第2コンデンサはプルダウンノードとシフト信号出力端子との間に結合される。
【0012】
本開示の実施例では、シフトレジスタ回路は更に第1制御回路、プルアップ回路及び第2制御回路を備えてもよい。第1制御回路はプルダウンノードの電圧に基づいてプルアップノードの電圧を制御することができる。プルアップ回路はプルアップノードの電圧に基づき、第2電圧端子からの第2電圧をプルダウンノード、シフト信号出力端子及び駆動信号出力端子に提供することができる。第2制御回路は第1クロック信号及び第1制御ノードの電圧に基づいてプルアップノードの電圧を制御し、そして表示入力信号に基づいてプルアップノードの電圧を制御することができる。
【0013】
本開示の実施例では、プルアップノードは第1プルアップノードを備えてもよい。第1制御回路は第7トランジスタ及び第8トランジスタを備えてもよい。第7トランジスタの制御電極及び第1電極は第3電圧端子に結合され、第7トランジスタの第2電極は第1プルアップノードに結合される。第8トランジスタの制御電極はプルダウンノードに結合され、第8トランジスタの第1電極は第1プルアップノードに結合され、第8トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。プルアップ回路は第9トランジスタ、第20トランジスタ及び第23トランジスタを備えてもよい。第9トランジスタの制御電極は第1プルアップノードに結合され、第9トランジスタの第1電極はプルダウンノードに結合され、第9トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第20トランジスタの制御電極は第1プルアップノードに結合され、第20トランジスタの第1電極はシフト信号出力端子に結合され、第20トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第23トランジスタの制御電極は第1プルアップノードに結合され、第23トランジスタの第1電極は第1駆動信号出力端子に結合され、第23トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第2制御回路は第13トランジスタ、第14トランジスタ及び第15トランジスタを備えてもよい。第13トランジスタの制御電極は第1クロック信号端子に結合され、第13トランジスタの第1電極は第1プルアップノードに結合される。第14トランジスタの制御電極は第1制御ノードに結合され、第14トランジスタの第1電極は第13トランジスタの第2電極に結合され、第14トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第15トランジスタの制御電極は表示入力信号端子に結合され、第15トランジスタの第1電極は第1プルアップノードに結合され、第15トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。
【0014】
本開示の実施例では、プルアップノードは更に第2プルアップノードを備えてもよい。第1制御回路は更に第10トランジスタ及び第11トランジスタを備える。第10トランジスタの制御電極及び第1電極は第4電圧端子に結合され、第10トランジスタの第2電極は第2プルアップノードに結合される。第11トランジスタの制御電極はプルダウンノードに結合され、第11トランジスタの第1電極は第2プルアップノードに結合され、第11トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。プルアップ回路は更に第12トランジスタ、第21トランジスタ及び第24トランジスタを備えてもよい。第12トランジスタの制御電極は第2プルアップノードに結合され、第12トランジスタの第1電極はプルダウンノードに結合され、第12トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第21トランジスタの制御電極は第2プルアップノードに結合され、第21トランジスタの第1電極はシフト信号出力端子に結合され、第21トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第24トランジスタの制御電極は第2プルアップノードに結合され、第24トランジスタの第1電極は第1駆動信号出力端子に結合され、第24トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第2制御回路は更に第16トランジスタ、第17トランジスタ及び第18トランジスタを備えてもよい。第16トランジスタの制御電極は第1クロック信号端子に結合され、第16トランジスタの第1電極は第2プルアップノードに結合される。第17トランジスタの制御電極は第1制御ノードに結合され、第17トランジスタの第1電極は第16トランジスタの第2電極に結合され、第17トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第18トランジスタの制御電極は表示入力信号端子に結合され、第18トランジスタの第1電極は第2プルアップノードに結合され、第18トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。
【0015】
本開示の実施例では、シフトレジスタ回路は更にリセット回路を備えてもよい。リセット回路はブランキングリセット信号端子からのブランキングリセット信号に基づいてプルダウンノードをリセットし、そして表示リセット信号端子からの表示リセット信号に基づいてプルダウンノードをリセットすることができる。
【0016】
本開示の実施例では、リセット回路は第5トランジスタ及び第6トランジスタを備えてもよい。第5トランジスタの制御電極はブランキングリセット信号端子に結合され、第5トランジスタの第1電極はプルダウンノードに結合され、第5トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第6トランジスタの制御電極は表示リセット信号端子に結合され、第6トランジスタの第1電極はプルダウンノードに結合され、第6トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。
【0017】
本開示の実施例では、出力回路は更に第25トランジスタ及び第3コンデンサを備えてもよい。第25トランジスタの制御電極はプルダウンノードに結合され、第5クロック信号を受信するように第25トランジスタの第1電極は第5クロック信号端子に結合され、第25トランジスタの第2電極は第2駆動信号出力端子に結合される。第3コンデンサはプルダウンノードと第2駆動信号出力端子との間に結合される。
【0018】
本開示の実施例では、プルアップ回路は更に第26トランジスタ及び第27トランジスタを備えてもよい。第26トランジスタの制御電極は第1プルアップノードに結合され、第26トランジスタの第1電極は第2駆動信号出力端子に結合され、第26トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第27トランジスタの制御電極は第2プルアップノードに結合され、第27トランジスタの第1電極は第2駆動信号出力端子に結合され、第27トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。
【0019】
本開示の第2態様はゲート駆動回路を提供する。ゲート駆動回路はN個のカスケードされる本開示の第1態様に係るシフトレジスタ、第1サブクロック信号線及び第2サブクロック信号線を備えてもよい。第i+1レベルのシフトレジスタのブランキング入力信号端子は第iレベルのシフトレジスタのシフト信号出力端子に結合される。各レベルのシフトレジスタの第1クロック信号端子は第1サブクロック信号線に結合される。各レベルのシフトレジスタの第2クロック信号端子は第2サブクロック信号線に結合される。
【0020】
本開示の実施例では、ゲート駆動回路は更にブランキングリセット信号線、第1サブクロック信号線及び第2サブクロック信号線を備えてもよい。第i+2レベルのシフトレジスタの表示入力信号端子は第iレベルのシフトレジスタのシフト信号出力端子に結合される。各レベルのシフトレジスタのブランキングリセット信号端子はブランキングリセット信号線に結合される。第iレベルのシフトレジスタの表示リセット信号端子は第i+3レベルのシフトレジスタのシフト信号出力端子に結合される。
【0021】
本開示の実施例では、ゲート駆動回路は更に第3サブクロック信号線、第4サブクロック信号線、第5サブクロック信号線及び第6サブクロック信号線を備えてもよい。第4i-3レベルのシフトレジスタの第4クロック信号端子は第3サブクロック信号線に結合される。第4i-2レベルのシフトレジスタの第4クロック信号端子は第4サブクロック信号線に結合される。第4i-1レベルのシフトレジスタの第4クロック信号端子は第5サブクロック信号線に結合される。第4iレベルのシフトレジスタの第4クロック信号端子は第6サブクロック信号線に結合される。
【0022】
本開示の実施例では、ゲート駆動回路は更に第7サブクロック信号線、第8サブクロック信号線、第9サブクロック信号線及び第10サブクロック信号線を備えてもよい。第4i-3レベルのシフトレジスタの第5クロック信号端子は第7サブクロック信号線に結合される。第4i-2レベルのシフトレジスタの第5クロック信号端子は第8サブクロック信号線に結合される。第4i-1レベルのシフトレジスタの第5クロック信号端子は第9サブクロック信号線に結合される。第4iレベルのシフトレジスタの第5クロック信号端子は第10サブクロック信号線に結合される。
【0023】
本開示の第3態様は表示装置を提供する。表示装置は本開示の第2態様に係るゲート駆動回路を備える。
【0024】
本開示の第4態様は本開示の第1態様に係るシフトレジスタの駆動方法を提供する。方法では、ブランキング入力信号を第1制御ノードに提供し、第1制御ノードと第2制御ノードとの間の電圧差を保持し、第1制御ノードの電圧に基づいて第1クロック信号を第2制御ノードに提供し、そして電圧差によって第1制御ノードの電圧を制御し、第1クロック信号に基づいて第2制御ノードの電圧をプルダウンノードに提供し、そしてプルダウンノードの電圧に基づいてシフト信号及び第1駆動信号を出力する。
【0025】
本開示の技術案をより明確に説明するために、以下に実施例の図面を簡単に説明する。理解されるべきのように、以下に説明される図面は単に本開示の幾つかの実施例であり、本開示を制限するためのものではなく、同じ図面表記は同じ素子又は信号を示す。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本開示の実施例に係るシフトレジスタの概略ブロック図を示す。
図2】本開示の実施例に係るシフトレジスタの概略ブロック図を示す。
図3】本開示の実施例に係るシフトレジスタの例示的な回路図を示す。
図4】(1)、(2)及び(3)はそれぞれ本開示の実施例に係る表示入力回路の例示的な回路図を示す。
図5】(1)及び(2)はそれぞれ本開示の実施例に係る第2制御回路の例示的な回路図を示す。
図6】本開示の他の1つの実施例に係るシフトレジスタの例示的な回路図を示す。
図7】本開示の実施例に係るゲート駆動回路の模式図を示す。
図8】本開示の実施例に係るゲート駆動回路の動作過程における各信号のタイミングチャートを示す。
図9】本開示の実施例に係るシフトレジスタの駆動方法の概略フローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本開示の実施例の技術案及び利点をより明確にするために、以下に図面を参照しながら本開示の実施例の技術案を明確且つ完全に説明する。無論、説明される実施例は本開示の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。説明される実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られる他のすべての実施例は、いずれも本開示の範囲に属する。
【0028】
特に定義しない限り、本開示に使用される技術用語又は科学用語は本開示の属する分野での当業者が理解する一般的な意味であるべきである。本開示に使用される「第1」、「第2」及びそれに類似する用語はいかなる順序、数又は重要性も示すことなく、異なる構成部分を区分するためのみのものである。同様に、「1つ」、「一」又は「該」等の類似の用語は数を制限するためのものではなく、少なくとも1つあることを示す。「含む」又はそれに類似する用語は挙げられたその目的語となる要素又はオブジェクト及びその等価物を含むが、他の素子又はオブジェクトを排除しないことを意味する。「接続」又は「結合」等の類似の用語は物理的又は機械的な接続に限らず、電気的な接続を含んでもよく、且つ直接接続であってもよいし、中間媒体を介する間接接続であってもよい。「上」、「下」、「左」、「右」等は単に相対位置関係を示すことに用いられ、被説明対象の絶対位置が変化した場合、該相対位置関係も対応して変化する可能性がある。
【0029】
表示分野、特に有機発光ダイオード(OLED)表示技術では、ゲート駆動回路は一般的に集積回路ICに集積される。集積回路ICの設計において、チップの面積がチップコストに影響する主な要素である。一般的に、ゲート駆動回路は検出回路、表示回路及びそれらの複合パルスを出力する接続回路(又は、ゲート回路)を備える。このような回路は構造が極めて複雑であるため、高解像度・狭額縁の要件を満たすことが困難である。
【0030】
OLED表示パネルのサブ画素を補償する場合、サブ画素に画素補償回路を設置することにより内部補償を行う以外に、更にセンストランジスタを設置することにより外部補償を行ってもよい。外部補償を行う場合、シフトレジスタからなるゲート駆動回路は走査トランジスタ及びセンストランジスタのための駆動信号を表示パネルのサブ画素にそれぞれ提供する必要がある。例えば、1フレームの表示期間(Display)で走査トランジスタのための走査駆動信号を提供し、1フレームのブランキング期間(Blank)でセンストランジスタのためのセンス駆動信号を提供する。
【0031】
本開示の実施例では、「1フレーム」、「各フレーム」又は「あるフレーム」は順に行われる表示期間及びブランキング期間を含む。例えば、表示期間で、ゲート駆動回路が表示出力信号を出力し、該表示出力信号は表示パネルにおける走査トランジスタを駆動することに用いられることができ、それによって第1行から最後の行までの走査が行われ、これにより、表示パネルが表示を行う。ブランキング期間で、ゲート駆動回路がブランキング出力信号を出力し、該ブランキング出力信号は、表示パネルのある1行のサブ画素におけるセンストランジスタが該行のサブ画素の駆動電流をセンスするように駆動することに用いられてもよく、これにより、センスされた駆動電流に基づいて補償を行う。
【0032】
本開示の実施例はシフトレジスタ及びその駆動方法、ゲート駆動回路及び表示装置を提供する。以下、図面を参照しながら本開示の実施例及びその例示を詳しく説明する。
【0033】
図1は本開示の実施例に係るシフトレジスタの概略ブロック図を示す。図1に示すように、シフトレジスタ10はブランキング入力回路100、ブランキング制御回路200、ブランキングプルダウン回路300及びシフトレジスタ回路1000を備えてもよい。
【0034】
本開示の実施例では、第1制御ノードHの電圧を制御するよう、ブランキング入力回路100は第2クロック信号端子からの第2クロック信号CLKBに基づいてブランキング入力信号端子からのブランキング入力信号STU1を第1制御ノードHに提供することができる。例えば、ブランキング入力回路100は第2クロック信号CLKBを受信するように第2クロック信号端子に結合され、ブランキング入力信号STU1を受信するようにブランキング入力信号端子に結合されてもよい。
【0035】
第2制御ノードNの電圧を制御するよう、ブランキング制御回路200は第1制御ノードHの電圧に基づいて第1クロック信号端子からの第1クロック信号CLKAを第2制御ノードNに提供することができる。ブランキング制御回路200は更に第1制御ノードHと第2制御ノードNとの間の電圧差を保持することができる。例えば、第1クロック信号CLKAを受信するよう、ブランキング制御回路200は第1クロック信号端子に結合されてもよい。
【0036】
プルダウンノードQの電圧を制御するよう、ブランキングプルダウン回路300は第1クロック信号CLKAに基づいて第2制御ノードNの電圧をプルダウンノードQに提供することができる。例えば、第1クロック信号CLKAを受信するよう、ブランキングプルダウン回路300は第1クロック信号端子に結合されてもよい。
【0037】
実施例では、ブランキング制御回路200が第1制御ノードHと第2制御ノードNとの間の電圧差を保持することができるため、第2制御ノードNの電圧が変化すると、第1制御ノードHの電圧も対応して変化し、それにより第1クロック信号CLKAを第2制御ノードNに無損失に提供することができる。この場合、ブランキングプルダウン回路300は第1クロック信号CLKA(すなわち、第2制御ノードNの電圧)をプルダウンノードQに無損失に提供することができる。これにより、ブランキング期間でプルダウンノードQに低電位を書き込む際のトランジスタの閾値電圧の損失をなくすことができる。
【0038】
なお、ブランキング制御回路200とブランキングプルダウン回路300は第1制御ノードHとプルダウンノードQとの間に設置されるため、第1制御ノードH及び第2制御ノードNの電圧がプルダウンノードQの電圧に影響を与えることを防止することができる。
【0039】
シフトレジスタ回路1000はプルダウンノードQの制御下で、シフト信号出力端子を介してシフト信号を提供し、そして第1駆動信号出力端子を介して第1駆動信号を提供することができる。1フレームの表示期間で、シフト信号は例えば上下レベルのシフトレジスタユニットの走査シフトに使用されてもよい。表示パネルを駆動して表示するよう、駆動信号は表示パネルにおける走査トランジスタを駆動することに用いられてもよい。1フレームのブランキング期間で、シフト信号は例えば上下レベルのシフトレジスタユニットの走査シフトに使用されてもよい。駆動信号は表示パネルのサブ画素におけるセンストランジスタを駆動することに用いられてもよく、それによって該行のサブ画素の外部補償を行う。
【0040】
図2は本開示の他の1つの実施例に係るシフトレジスタの概略ブロック図を示す。図2に示すように、シフトレジスタ20はブランキング入力回路100、ブランキング制御回路200、ブランキングプルダウン回路300及びシフトレジスタ回路1000を備えてもよい。実施例では、シフトレジスタ回路1000は表示入力回路400及び出力回路500を備えてもよい。なお、他の幾つかの実施例では、シフトレジスタ回路1000は更に第1制御回路600、プルアップ回路700、第2制御回路800を備えてもよい。更に、別の幾つかの実施例では、シフトレジスタ回路1000は更にリセット回路900を備えてもよい。
【0041】
図2はシフトレジスタ回路1000が表示入力回路400、出力回路500、第1制御回路600、プルアップ回路700、第2制御回路800及びリセット回路900を備える例を示す。ブランキング入力回路100、ブランキング制御回路200及びブランキングプルダウン回路300は既に上記において詳しく説明されたため、ここでは詳細な説明は省略する。以下に主にシフトレジスタ回路1000における各部分回路を説明する。
【0042】
図2に示すように、プルダウンノードQの電圧を制御するよう、表示入力回路400は表示入力信号端子からの表示入力信号STU2に基づき、第1電圧端子からの第1電圧V1をプルダウンノードQに提供することができる。例えば、表示入力回路400は表示入力信号STU2を受信するように表示入力信号端子に結合され、第1電圧V1を受信するように第1電圧端子に結合されてもよい。実施例では、第1電圧端子は直流・低レベル信号を提供することができ、つまり第1電圧V1は低レベルである。
【0043】
出力回路500はプルダウンノードQの電圧に基づき、シフト信号出力端子CRからシフト信号を出力し、そして第1駆動信号出力端子OUT1から第1駆動信号を出力することができる。例えば、第4クロック信号CLKDを受信するよう、出力回路500は第4クロック信号端子に結合されてもよい。出力回路500は第4クロック信号CLKDをシフト信号として出力するようにプルダウンノードQの電圧に基づいて第4クロック信号CLKDをシフト信号出力端子CRに提供し、そして第4クロック信号CLKDを第1駆動信号として出力するように第4クロック信号CLKDを第1駆動信号出力端子OUT1に提供することができる。
【0044】
実施例では、出力回路500はプルダウンノードQの電圧に基づき、第2駆動信号出力端子OUT2から第2駆動信号を出力することもできる。例えば、第5クロック信号CLKEを受信するよう、出力回路500は第5クロック信号端子に結合されてもよい。実施例では、第5クロック信号CLKEを第2出力信号として出力するよう、出力回路500は更にプルダウンノードQの電圧に基づいて第5クロック信号CLKEを第2駆動信号出力端子OUT2に提供することができる。当業者であれば理解できるように、駆動信号出力端子の数は2つに限らず、2つ以上であってもよく、出力回路は対応するクロック信号に基づいて対応する駆動信号を出力することができる。実施例では、表示期間で、シフト信号及び対応する駆動信号は表示出力信号と総称されてもよく、ブランキング期間で、シフト信号及び対応する駆動信号はブランキング出力信号と総称されてもよい。
【0045】
第1制御回路600はプルダウンノードQの電圧に基づいてプルアップノードQBの電圧を制御することができる。例えば、第1制御回路600は第2電圧V2を受信するように第2電圧端子に結合され、第3電圧V3を受信するように第3電圧端子に結合されてもよい。実施例では、第2電圧端子は直流・高レベル信号を提供することができ、つまり第2電圧V2は高レベルである。第1制御回路600はプルダウンノードQの電圧の制御下で、第2電圧V2及び第3電圧V3に基づいてプルアップノードQBの電圧を制御することができる。
【0046】
更に、第4電圧V4を受信するよう、第1制御回路600は更に第4電圧端子に結合されてもよい。第3電圧端子と第4電圧端子は直流・低レベル信号を交互に提供することができ、例えば第3電圧V3及び第4電圧V4のうちの一方は低レベルであり、他方は高レベルである。実施例では、第1制御回路600はプルダウンノードQの電圧の制御下で、第2電圧V2及び第3電圧V3(又は、第4電圧)に基づいてプルアップノードQBの電圧を制御することができる。
【0047】
プルアップ回路700はプルアップノードQBの電圧に基づき、第2電圧端子からの第2電圧V2をプルダウンノードQ、シフト信号出力端子CR、第1駆動信号出力端子OUT1及び第2駆動信号出力端子OUT2に提供することができる。例えば、第2電圧V2を受信するよう、プルアップ回路700は第2電圧端子に結合されてもよい。これにより、プルアップ回路700はプルダウンノードQ、シフト信号出力端子CR及び対応する駆動信号出力端子をプルアップすることにより各端子のノイズを低減する。
【0048】
第2制御回路800は第1クロック信号CLKA及び第1制御ノードHの電圧に基づいてプルアップノードQBの電圧を制御することができる。例えば、第2制御回路800は第1クロック信号CLKAを受信するように第1クロック信号端子に結合され、第2電圧を受信するように第2電圧端子に結合されてもよい。実施例では、第2制御回路800は第1クロック信号CLKA及び第1制御ノードHの電圧の制御下で、第2電圧をプルアップノードQBに提供することができる。なお、第2制御回路800は更に表示入力信号STU2に基づいてプルアップノードQBの電圧を制御することができる。例えば、表示入力信号STU2を受信するよう、第2制御回路800は表示入力信号端子に結合されてもよい。実施例では、第2制御回路800は表示入力信号STUの制御下で、第2電圧をプルアップノードQBに提供することができる。これにより、第2制御回路800はプルアップノードQBをプルアップすることができる。
【0049】
なお、リセット回路900はブランキングリセット信号端子からのブランキングリセット信号TRSTに基づいてプルダウンノードQをリセットし、そして表示リセット信号端子からの表示リセット信号STDに基づいてプルダウンノードQをリセットすることができる。例えば、リセット回路900はブランキングリセット信号TRSTを受信するようにブランキングリセット信号端子に結合され、表示リセット信号STDを受信するように表示リセット信号端子に結合され、そして第2電圧V2を受信するように第2電圧端子に結合されてもよい。実施例では、リセット回路900はブランキングリセット信号TRSTに基づいて第2電圧V2をプルダウンノードQに提供し、そして表示リセット信号STDに基づいて第2電圧V2をプルダウンノードQに提供することができる。
【0050】
当業者であれば理解できるように、図2におけるシフトレジスタ回路1000には表示入力回路400、出力回路500、第1制御回路600、プルアップ回路700、第2制御回路800及びリセット回路900が示されているが、上記例は本開示の保護範囲を制限するためのものではない。実際の応用では、当業者は状況に応じて上記各回路のうちの1つ又は複数を使用し又は使用しないことができ、上記各回路の様々な組み合わせ・変形はいずれも本開示の原理から逸脱することがなく、ここで詳細な説明は省略する。
【0051】
以下、例示的な回路構造によって本開示に係るシフトレジスタを説明する。
【0052】
図3は本開示の実施例に係るシフトレジスタの例示的な回路図を示す。シフトレジスタは例えば図2に示されるシフトレジスタ20である。図3に示すように、シフトレジスタは第1トランジスタM1~第27トランジスタM27と、第1コンデンサC1~第3コンデンサC3とを備えてもよい。
【0053】
説明されるように、本開示の実施例に使用されるトランジスタはいずれも薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタ又は他の同じ特性のスイッチデバイスであってもよい。本開示の実施例では、いずれも薄膜トランジスタを例として説明する。ここで使用されるトランジスタのソース電極、ドレイン電極は構造的に対称なものであってもよく、従って、そのソース電極、ドレイン電極は構造的に区別しないものであってもよい。本開示の実施例では、トランジスタのグリッド電極を除く二電極を区分するために、その一方は第1電極であり、他方は第2電極であると直接説明される。トランジスタのグリッド電極は制御電極と称されてもよい。なお、トランジスタの特性によって区分すれば、トランジスタをN型及びP型トランジスタに分けてもよい。トランジスタがP型トランジスタである場合、オン電圧は低レベル電圧(例えば、0V、-5V、-10V又は他の適切な電圧)であり、オフ電圧は高レベル電圧(例えば、5V、10V又は他の適切な電圧)である。トランジスタがN型トランジスタである場合、オン電圧は高レベル電圧(例えば、5V、10V又は他の適切な電圧)であり、オフ電圧は低レベル電圧(例えば、0V、-5V、-10V又は他の適切な電圧)である。
【0054】
また、説明されるように、本開示の実施例に係るシフトレジスタに使用されるトランジスタはいずれもP型トランジスタを例として説明する。本開示の実施例はこれに限らず、例えばシフトレジスタのうちの少なくとも一部のトランジスタはN型トランジスタを用いて、そして対応する電圧(第1電圧、第2電圧等)の電位を変化させてもよい。
【0055】
本開示の実施例では、プルアップノードQBは第1プルアップノードQB_A及び第2プルアップノードQB_Bのうちの少なくとも1つを含んでもよい。図3はプルアップノードQBが第1プルアップノードQB_A及び第2プルアップノードQB_Bの両方を含む状況を示す。理解できるように、プルアップノードQBは第1プルアップノードQB_A及び第2プルアップノードQB_Bのうちの1つのみを含んでもよく、関連する回路は対応して調整すればよい。
【0056】
図3に示すように、ブランキング入力回路100は第1トランジスタM1を備える。第2クロック信号CLKBを受信するように第1トランジスタM1の制御電極は第2クロック信号端子に結合され、ブランキング入力信号STU1を受信するように第1トランジスタM1の第1電極はブランキング入力信号端子に結合され、第1トランジスタM1の第2電極は第1制御ノードHに結合される。実施例では、第2クロック信号CLKBが低レベルである場合、第1トランジスタM1はオンになり、これにより、第1制御ノードHの電圧を制御するようにブランキング入力信号を第1制御ノードHに提供することができる。
【0057】
ブランキング制御回路200は第2トランジスタM2及び第1コンデンサC1を備える。第2トランジスタM2の制御電極は第1制御ノードHに結合され、第1クロック信号CLKAを受信するように第2トランジスタM2の第1電極は第1クロック信号端子に結合され、第2トランジスタM2の第2電極は第2制御ノードNに結合される。第1コンデンサの第1端子は第1制御ノードHに結合され、第1コンデンサの第2端子は第2制御ノードNに結合される。実施例では、第1制御ノードHの電圧が低レベルである場合、第2トランジスタM2はオンになり、第2制御ノードNの電圧を制御するように第1クロック信号CLKAを第2制御ノードNに提供する。第2制御ノードNの電圧が変化すると、第1コンデンサC1が第1制御ノードHと第2制御ノードNとの間の電圧差を保持するため、第1制御ノードHの電圧も対応して変化する。
【0058】
ブランキングプルダウン回路300は第3トランジスタM3を備える。第1クロック信号CLKAを受信するように第3トランジスタM3の制御電極は第1クロック信号端子に結合され、第3トランジスタM3の第1電極は第2制御ノードNに結合され、第3トランジスタM3の第2電極はプルダウンノードQに結合される。実施例では、第1クロック信号CLKAが低レベルである場合、第3トランジスタM3はオンになり、第2制御ノードNの電圧をプルダウンノードQに提供する。
【0059】
表示入力回路400は第4トランジスタM4を備える。表示入力信号STU2を受信するように第4トランジスタM4の制御電極は表示入力信号端子に結合され、第1電圧V1を受信するように第4トランジスタM4の第1電極は第1電圧端子に結合され、第4トランジスタM4の第2電極はプルダウンノードQに結合される。実施例では、表示入力信号STU2が低レベルである場合、第4トランジスタM4はオンになり、第1電圧V1をプルダウンノードQに提供し、プルダウンノードQの電圧を低レベルにする。
【0060】
出力回路500は第19トランジスタM19、第22トランジスタM22、第2コンデンサC2を備える。第19トランジスタM19の制御電極はプルダウンノードQに結合され、第4クロック信号CLKDを受信するように第19トランジスタM19の第1電極は第4クロック信号端子に結合され、第19トランジスタM19の第2電極はシフト信号出力端子CRに結合される。第22トランジスタM22の制御電極はプルダウンノードQに結合され、第4クロック信号CLKDを受信するように第22トランジスタM22の第1電極は第4クロック信号端子に結合され、第22トランジスタM22の第2電極は第1駆動信号出力端子OUT1に結合される。第2コンデンサC2の第1端子はプルダウンノードQに結合され、第2コンデンサC2の第2端子はシフト信号出力端子CRに結合される。
【0061】
なお、出力回路500は更に第25トランジスタM25及び第3コンデンサC3を備えてもよい。第25トランジスタM25の制御電極はプルダウンノードQに結合され、第5クロック信号CLKEを受信するように第25トランジスタM25の第1電極は第5クロック信号端子に結合され、第25トランジスタM25の第2電極は第2駆動信号出力端子OUT2に結合される。第3コンデンサC3の第1端子はプルダウンノードQに結合され、第3コンデンサC3の第2端子は第2駆動信号出力端子OUT2に結合される。
【0062】
実施例では、プルダウンノードQが低レベルである場合、第19トランジスタM19、第22トランジスタM22、第25トランジスタM25はオンになり、第4クロック信号CLKDをシフト信号出力端子CR及び第1駆動信号出力端子OUT1に提供し、そして第5クロック信号CLKEを第2駆動信号出力端子OUT2に提供する。
【0063】
第1制御回路600は第7トランジスタM7、第8トランジスタM8、第10トランジスタM10及び第11トランジスタM11を備える。第3電圧V3を受信するように第7トランジスタM7の制御電極及び第1電極は第3電圧端子に結合され、第7トランジスタM7の第2電極は第1プルアップノードQB_Aに結合される。第8トランジスタM8の制御電極はプルダウンノードQに結合され、第8トランジスタM8の第1電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第2電圧V2を受信するように第8トランジスタM8の第2電極は第2電圧端子に結合される。第10トランジスタM10の制御電極及び第1電極は第4電圧端子V4に結合され、第10トランジスタM10の第2電極は第2プルアップノードQB_Bに結合される。第11トランジスタM11の制御電極はプルダウンノードQに結合され、第11トランジスタM11の第1電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第2電圧V2を受信するように第11トランジスタM11の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。
【0064】
理解できるように、プルアップノードQBが第1プルアップノードQB_A(又は、第2プルアップノードQB_B)のみを含む場合、第1制御回路600は第7トランジスタM7及び第8トランジスタM8(又は、第10トランジスタM10及び第11トランジスタM11)を備えてもよい。具体的な回路構造が類似するため、ここで詳細な説明は省略する。
【0065】
実施例では、第3電圧端子V3と第4電圧端子V4は低レベルを交互に提供するように構成されてもよい。つまり、第3電圧端子V3が高レベルを提供する場合、第4電圧端子V4は低レベルを提供し、第10トランジスタM10はオンになる。第3電圧端子V3が低レベルを提供する場合、第4電圧端子V4は高レベルを提供し、第7トランジスタM7はオンになる。従って、第7トランジスタM7及び第10トランジスタM10のうちの一方のみがオン状態にある。これにより、トランジスタが長期間オンにされることによる性能ドリフトを回避することができる。
【0066】
第7トランジスタM7がオンになる場合、第3電圧は第1プルアップノードQB_Aを充電することができ、第10トランジスタM10がオンになる場合、第4電圧は第2プルアップノードQB_Bを充電することができ、それにより第1プルアップノードQB_A又は第2プルアップノードQB_Bの電圧を低レベルに制御する。プルダウンノードQの電圧が低レベルである場合、第8トランジスタM8及び第11トランジスタM11はオンになる。例えば、トランジスタの設計では、第7トランジスタM7及び第8トランジスタM8(例えば、それらの寸法比、閾値電圧等)は、M7とM8がいずれもオンになる場合、第1プルアップノードQB_Aの電圧が高レベルにプルアップされるように構成されてもよく、該高レベルによって第20トランジスタM20、第23トランジスタM23及び第26トランジスタM26をオフに保持することができる。一方、第10トランジスタM10及び第11トランジスタM11(例えば、それらの寸法比、閾値電圧等)はM10とM11がいずれもオンになる場合、第2プルアップノードQB_Bの電圧が高レベルにプルアップされるように構成されてもよく、該高レベルによって第21トランジスタM21、第24トランジスタM24及び第27トランジスタM27をオフに保持することができる。
【0067】
図3に示すように、プルアップ回路700は第9トランジスタM9、第20トランジスタM20、第23トランジスタM23、第12トランジスタM12、第21トランジスタM21、第24トランジスタM24、第26トランジスタM26及び第27トランジスタM27を備える。
【0068】
第9トランジスタM9の制御電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第9トランジスタM9の第1電極はプルダウンノードQに結合され、第9トランジスタM9の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第20トランジスタM20の制御電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第20トランジスタM20の第1電極はシフト信号出力端子CRに結合され、第20トランジスタM20の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第23トランジスタM23の制御電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第23トランジスタM23の第1電極は第1駆動信号出力端子OUT1に結合され、第23トランジスタM23の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第26トランジスタM26の制御電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第26トランジスタの第1電極は第2駆動信号出力端子OUT2に結合され、第26トランジスタの第2電極は第2電圧端子V2に結合される。実施例では、第1プルアップノードQB_Aの電圧が低レベルである場合、プルダウンノードQ、シフト信号出力端子CR、第1駆動信号出力端子OUT1及び第2駆動信号出力端子OUT2をプルアップするよう、第9トランジスタM9、第20トランジスタM20、第23トランジスタM23、第26トランジスタはオンになる。
【0069】
第12トランジスタM12の制御電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第12トランジスタM12の第1電極はプルダウンノードQに結合され、第12トランジスタM12の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第21トランジスタM21の制御電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第21トランジスタM21の第1電極はシフト信号出力端子CRに結合され、第21トランジスタM21の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第24トランジスタM24の制御電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第24トランジスタM24の第1電極は第1駆動信号出力端子OUT1に結合され、第24トランジスタM24の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第27トランジスタM27の制御電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第27トランジスタの第1電極は第2駆動信号出力端子OUT2に結合され、第27トランジスタの第2電極は第2電圧端子V2に結合される。実施例では、第2プルアップノードQB_Bの電圧が低レベルである場合、プルダウンノードQ、シフト信号出力端子CR、第1駆動信号出力端子OUT1及び第2駆動信号出力端子OUT2をプルアップするよう、第12トランジスタM12、第21トランジスタM21、第24トランジスタM24及び第27トランジスタM27はオンになる。
【0070】
理解できるように、プルアップノードQBが第1プルアップノードQB_A(又は、第2プルアップノードQB_B)のみを含む場合、プルアップ回路700は第9トランジスタM9、第20トランジスタM20、第23トランジスタM23、第26トランジスタ(又は、第12トランジスタM12、第21トランジスタM21、第24トランジスタM24及び第27トランジスタM27)を備えてもよい。具体的な回路の構造が同じであるため、ここで詳細な説明は省略する。
【0071】
図3に示すように、第2制御回路800は第13トランジスタM13、第14トランジスタM14、第15トランジスタM15、第16トランジスタM16、第17トランジスタM17及び第18トランジスタM18を備えてもよい。
【0072】
第1クロック信号CLKAを受信するように第13トランジスタM13の制御電極は第1クロック信号端子に結合され、第13トランジスタM13の第1電極は第1プルアップノードQB_Aに結合される。第14トランジスタM14の制御電極は第1制御ノードHに結合され、第14トランジスタM14の第1電極は第13トランジスタM13の第2電極に結合され、第14トランジスタM14の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。表示入力信号STU2を受信するように第15トランジスタM15の制御電極は表示入力信号端子に結合され、第15トランジスタM15の第1電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第2電圧V2を受信するように第15トランジスタM15の第2電極は第2電圧端子に結合される。実施例では、第1クロック信号CLKAと第1制御ノードHの電圧がいずれも低レベルである場合、第2電圧を第1プルアップノードQB_Aに提供する。なお、表示入力信号STU2が低レベルである場合、第2電圧を第1プルアップノードQB_Aに提供する。
【0073】
第1クロック信号CLKAを受信するように第16トランジスタM16の制御電極は第1クロック信号端子に結合され、第16トランジスタM16の第1電極は第2プルアップノードQB_Bに結合される。第17トランジスタM17の制御電極は第1制御ノードHに結合され、第17トランジスタM17の第1電極は第16トランジスタM16の第2電極に結合され、第2電圧V2を受信するように第17トランジスタM17の第2電極は第2電圧端子に結合される。表示入力信号STU2を受信するように第18トランジスタM18の制御電極は表示入力信号端子に結合され、第18トランジスタM18の第1電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第2電圧V2を受信するように第18トランジスタM18の第2電極は第2電圧端子に結合される。実施例では、第1クロック信号CLKAと第1制御ノードHの電圧がいずれも低レベルである場合、第2電圧を第2プルアップノードQB_Bに提供する。なお、表示入力信号STU2が低レベルである場合、第2電圧を第2プルアップノードQB_Bに提供する。
【0074】
理解できるように、プルアップノードQBが第1プルアップノードQB_A(又は、第2プルアップノードQB_B)のみを含む場合、プルアップ回路700は第13トランジスタM13、第14トランジスタM14、第15トランジスタM15(又は、第16トランジスタM16、第17トランジスタM17及び第18トランジスタM18)を備えてもよい。具体的な回路の構造が同じであるため、ここで詳細な説明は省略する。
【0075】
なお、図3に示すように、リセット回路900は第5トランジスタM5及び第6トランジスタM6を備えてもよい。ブランキングリセット信号TRSTを受信するように第5トランジスタM5の制御電極はブランキングリセット信号端子に結合され、第5トランジスタM5の第1電極はプルダウンノードQに結合され、第2電圧V2を受信するように第5トランジスタM5の第2電極は第2電圧端子に結合される。実施例では、ブランキングリセット信号TRSTが低レベルである場合、第5トランジスタM5はオンになり、第2電圧V2をプルダウンノードQに提供する。表示リセット信号STDを受信するように第6トランジスタM6の制御電極は表示リセット信号端子に結合され、第6トランジスタM6の第1電極はプルダウンノードQに結合され、第6トランジスタM6の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。実施例では、表示リセット信号STDが低レベルである場合、第6トランジスタM6はオンになり、第2電圧V2をプルダウンノードQに提供する。
【0076】
理解できるように、本開示の実施例では、シフトレジスタにおける各回路は以上の回路構造に限らず、以下に図面を参照しながら選択可能な回路の変形を模式的に説明し、該変形も制限のためのものではない。
【0077】
図4(1)、図4(2)及び図4(3)はそれぞれ本開示の実施例に係る表示入力回路410、表示入力回路420及び表示入力回路430の例示的な回路図を示す。
【0078】
図4(1)に示すように、表示入力回路410は第4トランジスタM4及び第4漏電防止用トランジスタM4_bを備えてもよい。表示入力信号STU2を受信するように第4トランジスタM4の制御電極、第1電極及び第4漏電防止用トランジスタM4_bの制御電極は表示入力信号端子に結合され、第4トランジスタM4の第2電極は第4漏電防止用トランジスタM4_bの第1電極に結合され、第4漏電防止用トランジスタM4_bの第2電極はプルダウンノードQに結合される。
【0079】
図4(2)に示すように、表示入力回路420は第4トランジスタM4及び第4漏電防止用トランジスタM4_bを備えてもよい。表示入力信号STU2を受信するように第4トランジスタM4の制御電極は表示入力信号端子に結合され、第1電圧V1を受信するように第1電極は第1電圧端子に結合される。第4漏電防止用トランジスタM4_bの制御電極及び第1電極は第4トランジスタM4の第2電極に結合され、第2電極はプルダウンノードQに結合される。
【0080】
図4(3)に示すように、表示入力回路430は第4トランジスタM4を備えてもよい。表示入力信号STU2を受信するように第4トランジスタの制御電極及び第1電極は表示入力信号端子に結合され、第2電極はプルダウンノードQに結合される。
【0081】
図5(1)及び図5(2)はそれぞれ本開示の実施例に係る第2制御回路800の例示的な回路図を示す。
【0082】
図5(1)に示すように、第2制御回路810は第13トランジスタM13、第15トランジスタM15、第16トランジスタM16及び第18トランジスタM18を備える。第13トランジスタM13の制御電極は第1クロック信号端子CLKAに結合され、第13トランジスタM13の第1電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第13トランジスタM13の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第15トランジスタM15の制御電極は表示入力信号端子STU2に結合され、第15トランジスタM15の第1電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第15トランジスタM15の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第16トランジスタM16の制御電極は第1クロック信号端子CLKAに結合され、第16トランジスタM16の第1電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第16トランジスタM16の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第18トランジスタM18の制御電極は表示入力信号端子に結合され、第18トランジスタM18の第1電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第18トランジスタM18の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。図3におけるシフトレジスタ20の第2制御回路800に比べて、第2制御回路810は第14トランジスタM14及び第17トランジスタM17を備えない。
【0083】
図5(2)に示すように、第2制御回路820は第15トランジスタM15及び第18トランジスタM18を備える。第15トランジスタM15の制御電極は表示入力信号端子STU2に結合され、第15トランジスタM15の第1電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第15トランジスタM15の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第18トランジスタM18の制御電極は表示入力信号端子に結合され、第18トランジスタM18の第1電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第18トランジスタM18の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。図3におけるシフトレジスタ20の第2制御回路800に比べて、第2制御回路820は第13トランジスタM13、第14トランジスタM14、第16トランジスタM16及び第17トランジスタM17を備えない。
【0084】
図6は本開示の他の1つの実施例に係るシフトレジスタの例示的な回路図を示す。図6に示すように、シフトレジスタの、図3におけるシフトレジスタと異なるところは、第2制御回路810で第2制御回路800を代替し、そして第1漏電防止用トランジスタM1_b、第3漏電防止用トランジスタM3_b、第5漏電防止用トランジスタM5_b、第6漏電防止用トランジスタM6_b、第9漏電防止用トランジスタM9_b、第12漏電防止用トランジスタM12_b、第28トランジスタM28及び第29トランジスタM29を追加したことにある。以下、第1漏電防止用トランジスタM1_bを例として漏電を防止する動作原理を説明する。
【0085】
第1漏電防止用トランジスタM1_bの制御電極は第2クロック信号端子CLKBに結合され、第1漏電防止用トランジスタM1_bの第1電極は第28トランジスタM28の第2電極に結合され、第1漏電防止用トランジスタM1_bの第2電極は第1制御ノードHに結合される。第28トランジスタM28の制御電極は第1制御ノードHに結合され、低レベルの第5電圧を受信するように第28トランジスタM28の第1電極は第5電圧端子V5に結合される。第1制御ノードHが低レベルにある場合、第28トランジスタM28は第1制御ノードHのレベルの制御下でオンになり、それにより第5電圧端子V5から入力された低レベル信号を第1漏電防止用トランジスタM1_bの第1電極に入力することができ、これにより、第1漏電防止用トランジスタM1_bの第1電極及び第2電極がいずれも低レベル状態にあるようにし、第1制御ノードHでの電荷が第1漏電防止用トランジスタM1_bから漏れることを防止する。この場合、第1漏電防止用トランジスタM1_bの制御電極が第1トランジスタM1の制御電極に結合されるため、第1トランジスタM1と第1漏電防止用トランジスタM1_bとの結合によって前述の第1トランジスタM1と同じ効果を実現することができるとともに、漏電防止効果を有する。
【0086】
同様に、第3漏電防止用トランジスタM3_b、第5漏電防止用トランジスタM5_b、第6漏電防止用トランジスタM6_b、第9漏電防止用トランジスタM9_b、第12漏電防止用トランジスタM12_bはそれぞれ第29トランジスタM29に結合されることにより漏電防止構造を実現することができ、それによりプルダウンノードQでの電荷が漏れることを防止することができる。プルダウンノードQの漏電を防止する動作原理は上記第1制御ノードHの漏電を防止する動作原理と同様であり、ここで詳細な説明は省略する。
【0087】
本開示の実施例は更にシフトレジスタからなるゲート駆動回路を提供する。図7に示すように、ゲート駆動回路30はカスケードされるシフトレジスタを複数(例えば、N個)備えてもよく、いずれか1つ又は複数のシフトレジスタは本開示の実施例に係るシフトレジスタ、例えばシフトレジスタ10又はシフトレジスタ20の構造又はその変形を用いてもよい。説明されるように、図7にはゲート駆動回路30の上位4つのレベルのシフトレジスタ(A1、A2、A3及びA4)のみを模式的に示す。
【0088】
図7に示すように、第1レベルのシフトレジスタA1のブランキング入力信号端子STU1及び表示入力信号端子STU2並びに第2レベルのシフトレジスタA2の表示入力信号端子STU2はいずれも入力信号STUを受信する。なお、第i+1レベルのシフトレジスタのブランキング入力信号端子STU1は第iレベルのシフトレジスタのシフト信号出力端子CRに結合される。第i+2レベルのシフトレジスタの表示入力信号端子STU2は第iレベルのシフトレジスタのシフト信号出力端子CRに結合される。最後の3つのレベルのシフトレジスタを除き、第iレベルのシフトレジスタの表示リセット信号端子STDは第i+3レベルのシフトレジスタのシフト信号出力端子CRに接続される。なお、各レベルのシフトレジスタのブランキングリセット信号端子TRSTはブランキングリセット信号線TRSTに結合される。
【0089】
実施例では、ゲート駆動回路30は更に第1サブクロック信号線CLK_1及び第2サブクロック信号線CLK_2を備えてもよい。図7に示すように、各レベルのシフトレジスタの第1クロック信号端子CLKAはいずれも第1サブクロック信号線CLK_1に結合される。各レベルのシフトレジスタの第2クロック信号端子CLKBはいずれも第2サブクロック信号線CLK_2に結合される。
【0090】
図7に示すように、ゲート駆動回路30は更に第3サブクロック信号線CLKD_1、第4サブクロック信号線CLKD_2、第5サブクロック信号線CLKD_3及び第6サブクロック信号線CLKD_4を備えてもよい。シフトレジスタが第4クロック信号端子CLKDを備える場合、第4i-3レベルのシフトレジスタの第4クロック信号端子CLKDは第3サブクロック信号線CLKD_1に結合され、第4i-2レベルのシフトレジスタの第4クロック信号端子CLKDは第4サブクロック信号線CLKD_2に結合され、第4i-1レベルのシフトレジスタの第4クロック信号端子CLKDは第5サブクロック信号線CLKD_3に結合され、第4iレベルのシフトレジスタの第4クロック信号端子CLKDは第6サブクロック信号線CLKD_4に結合される。例えば、第3サブクロック信号線CLKD_1は第1レベルのシフトレジスタに第4クロック信号を提供し、第4サブクロック信号線CLKD_2は第2レベルのシフトレジスタに第4クロック信号を提供し、第5サブクロック信号線CLKD_3は第3レベルのシフトレジスタに第4クロック信号を提供し、第6サブクロック信号線CLKD_4は第4レベルのシフトレジスタに第4クロック信号を提供する。
【0091】
なお、ゲート駆動回路30は更に第7サブクロック信号線CLKE_1、第8サブクロック信号線CLKE_2、第9サブクロック信号線CLKE_3及び第10サブクロック信号線CLKE_4を備えてもよい。シフトレジスタが第5クロック信号端子CLKEを備える場合、第4i-3レベルのシフトレジスタの第5クロック信号端子CLKEは第7サブクロック信号線CLKE_1に結合され、第4i-2レベルのシフトレジスタの第5クロック信号端子CLKEは第8サブクロック信号線CLKE_2に結合され、第4i-1レベルのシフトレジスタの第5クロック信号端子CLKEは第9サブクロック信号線CLKE_3に結合され、第4iレベルのシフトレジスタの第5クロック信号端子CLKEは第10サブクロック信号線CLKE_4に結合される。例えば、第7サブクロック信号線CLKE_1は第1レベルのシフトレジスタに第5クロック信号を提供し、第8サブクロック信号線CLKE_2は第2レベルのシフトレジスタに第5クロック信号を提供し、第9サブクロック信号線CLKE_3は第3レベルのシフトレジスタに第5クロック信号を提供し、第10サブクロック信号線CLKE_4は第4レベルのシフトレジスタに第5クロック信号を提供する。
【0092】
以下、図8における信号のタイミングチャートを参照しながら、図7に示されるゲート駆動回路30の動作過程を説明する。ゲート駆動回路30におけるシフトレジスタは例えば図3に示されるシフトレジスタである。
【0093】
図8図7に示されるゲート駆動回路30が1行ずつ順に補償を行う際の信号のタイミングチャートを示す。図9では、1F及び2Fはそれぞれ第1フレーム及び第2フレームを示す。Displayは1フレームにおける表示期間を示し、Blankは1フレームにおけるブランキング期間を示す。
【0094】
信号STUは入力信号STUを示す。TRSTはブランキングリセット信号線TRSTに提供する信号を示す。信号V3及びV4はそれぞれゲート駆動回路30におけるシフトレジスタの第3電圧端子及び第4電圧端子に提供する信号を示す。信号CLK_1及びCLK_2はそれぞれ第1サブクロック信号線CLK_1及び第2サブクロック信号線CLK_2に提供する信号を示す。信号CLKD_1、CLKD_2、CLKD_3及びCLKD_4はそれぞれ第3サブクロック信号線CLKD_1、第4サブクロック信号線CLKD_2、第5サブクロック信号線CLKD_3及び第6サブクロック信号線CLKD_4に提供する信号を示す。信号CLKE_1、CLKE_2、CLKE_3及びCLKE_4はそれぞれ第7サブクロック信号線CLKE_1、第8サブクロック信号線CLKE_2、第9サブクロック信号線CLKE_3及び第10サブクロック信号線CLKE_4に提供する信号を示す。
【0095】
H<1>及びH<2>はそれぞれゲート駆動回路30における第1レベルのシフトレジスタA1及び第2レベルのシフトレジスタA2における第1制御ノードHの電圧を示す。N<1>、N<2>はそれぞれ第1レベルのシフトレジスタA1及び第2レベルのシフトレジスタA2における第2制御ノードNの電圧を示す。Q<1>及びQ<2>はそれぞれゲート駆動回路30における第1レベルのシフトレジスタA1及び第2レベルのシフトレジスタA2におけるプルダウンノードQの電圧を示す。OUT1<1>、OUT1<2>、OUT1<3>及びOUT1<4>はそれぞれゲート駆動回路30における第1レベルのシフトレジスタA1、第2レベルのシフトレジスタA2、第3レベルのシフトレジスタA3及び第4レベルのシフトレジスタA4における対応する第1駆動信号出力端子OUT1を示す。OUT2<1>、OUT2<2>はそれぞれゲート駆動回路30における第1レベルのシフトレジスタA1、第2レベルのシフトレジスタA2における対応する第2駆動信号出力端子OUT2を示す。説明されるように、各レベルのシフトレジスタにおけるシフト信号出力端子CRと駆動信号出力端子OUT1の電圧が同じであるため、図8にシフト信号出力端子CRを示さない。
【0096】
説明されるように、図8に示される信号のタイミングチャートにおける信号レベルは模式的なものに過ぎず、真のレベル値を表さない。
【0097】
以下、図8における信号のタイミングチャートを参照しながら、図7に示されるゲート駆動回路30が1行ずつ順に補償を行うことに用いられる際の動作原理を説明し、例えば、図7に示されるゲート駆動回路20におけるシフトレジスタは図3に示されるシフトレジスタを用いてもよい。
【0098】
第1フレーム1Fが開始する前に、各レベルのシフトレジスタのブランキングリセット信号端子TRST及び第2クロック信号端子CLKBに低レベルを提供するよう、ブランキングリセット信号線TRST及び第2サブクロック信号線CLK_2はいずれも低レベルを提供し、各レベルのシフトレジスタにおける第1トランジスタM1及び第5トランジスタM5をオンにする。ブランキング入力信号STU1(高レベルの入力信号STU)を第1制御ノードHに提供し、第1制御ノードHの電圧は高レベルであり、そして第2電圧V2(高レベル)をプルダウンノードQに提供し、プルダウンノードQの電圧は高レベルである。これにより、グローバルリセットを実現するよう、各レベルの第1制御ノードH及びプルダウンノードQをリセットする。
【0099】
次に、第1フレーム1Fが開始し、第3電圧V3は高レベルであり、第4電圧V4は低レベルである。ブランキングリセット信号線TRSTの提供する信号は高レベルになり、第5トランジスタM5はオフになる。
【0100】
第1フレーム1Fの表示期間Displayでの、第1レベルのシフトレジスタA1の動作過程についての説明は以下のとおりである。
【0101】
第1期間で、第1レベルのシフトレジスタのブランキング入力信号端子STU1及び表示入力信号端子STU2はいずれも入力信号線STUに接続され、従って、ブランキング入力信号端子STU1及び表示入力信号端子STU2はいずれも低レベル信号を提供する。第2クロック信号端子CLKBは低レベル信号を提供し、第1トランジスタM1をオンにし、それによりブランキング入力信号STU1を第1制御ノードH<1>に提供する。この場合、第1制御ノードH<1>の電圧は低レベルであり、第1クロック信号CLKA(第1サブクロック信号線CLK_1に結合される)は高レベルであり、第2トランジスタM2はオンになり、第1クロック信号CLKAを第2制御ノードN<1>に提供し、第2制御ノードN<1>の電圧を高レベルとする。なお、第1制御ノードH<1>及び第2制御ノードN<1>のプルダウンノードQ<1>に対する影響を隔離するよう、第1クロック信号CLKAは高レベルであり、第3トランジスタM3はオフになる。ブランキング期間に至るまで第1コンデンサC1は第1制御ノードH<1>と第2制御ノードN<1>との間の電圧差を保持する。
【0102】
一方、第12トランジスタM12の制御電極の電圧を低レベルに制御するよう、第4電圧V4は低レベルであり、第10トランジスタM10はオンになる。従って、第12トランジスタM12はオンになり、第2電圧V2をプルダウンノードQ<1>に提供し、プルダウンノードQ<1>の電圧を高レベルにする。第1期間で表示入力信号STU2が低レベルであり、第4トランジスタM4がオンになるため、第1電圧V1をプルダウンノードQ<1>に提供し、プルダウンノードQ<1>の電圧が低レベルに変るようにする。これにより、第8トランジスタM8及び第11トランジスタM11はオンになり、第1プルアップノードQB_A及び第2プルアップノードQB_Bをプルアップする。なお、プルダウンノードQ<1>は低レベルであり、第19トランジスタM19、第22トランジスタM22及び第25トランジスタM25をオンにし、第4クロック信号CLKD(第3サブクロック信号線CLKD_1に結合される)及び第5クロック信号CLKE(第7サブクロック信号線CLKE_1に結合される)をシフト信号出力端子CR<1>、第1駆動信号出力端子OUT1<1>及び第2駆動信号出力端子OUT2<1>に対応して提供し、それによりそれぞれ高レベル信号を出力する。
【0103】
なお、表示入力信号STU2が低レベルであるため、第15トランジスタM15及び第18トランジスタM18はオンになり、高レベルの第2電圧V2をそれぞれ第1プルアップノードQB_A及び第2プルアップノードQB_Bに提供し、それにより第1プルアップノードQB_A及び第2プルアップノードQB_Bに対して補助プルアップを行うことができる。
【0104】
第2期間で、第3サブクロック信号線CLKD_1を介して第4クロック信号端子CLKDに低レベル信号を提供し、第7サブクロック信号線CLKE_1を介して第5クロック信号端子CLKEに低レベル信号を提供する。第2コンデンサC2が存在するため、プルダウンノードQ<1>の電圧はブートストラップ効果によって更にプルダウンされる。第19トランジスタM19、第22トランジスタM22及び第25トランジスタM25はオンを保持し、それによりシフト信号出力端子CR<1>、第1駆動信号出力端子OUT1<1>及び第2駆動信号出力端子OUT2<1>はいずれも低レベル信号を出力する。例えば、シフト信号出力端子から出力された低レベル信号は上下レベルのシフトレジスタの走査シフトに使用されてもよく、2つの駆動信号出力端子から出力された低レベル信号は表示パネルのサブ画素を駆動して表示することに用いられてもよい。
【0105】
第3期間で、プルダウンノードQ<1>は低レベルを保持し、第19トランジスタM19、第22トランジスタM22及び第25トランジスタM25はオンを保持する。第3サブクロック信号線CLKD_1を介して第4クロック信号端子CLKDに高レベル信号を提供し、第7サブクロック信号線CLKE_1を介して第5クロック信号端子CLKEに高レベル信号を提供し、シフト信号出力端子CR、第1駆動信号出力端子OUT1及び第2駆動信号出力端子OUT2がいずれも高レベル信号を出力するようにする。シフト信号出力端子CR<1>、第1駆動信号出力端子OUT1<1>及び第2駆動信号出力端子OUT2<1>が高レベルにリセットされるため、トランジスタ同士の結合作用によって、プルダウンノードQ<1>の電圧は一段階上昇する。なお、第1レベルのシフトレジスタA1の表示リセット信号端子STDが第4レベルのシフトレジスタA4のシフト信号出力端子CR<4>(すなわち、OUT1<4>)に接続され、このとき、第4レベルのシフトレジスタA4のシフト信号出力端子CR<4>がまだ低レベル信号を出力していないため、プルダウンノードQ<1>をプルアップすることがなく、プルアップノードQ<1>を比較的に低いレベルに保持することができる。
【0106】
第4期間で、第4レベルのシフトレジスタA4のシフト信号出力端子CR<4>は低レベル信号を出力し、第1レベルのシフトレジスタA1の表示リセット信号端子STDに低レベル信号を提供し、第6トランジスタM6はオンになり、プルダウンノードQ<1>の電圧は高レベルになり、プルダウンノードQ<1>に対するリセットを実現する。なお、プルダウンノードQ<1>の電圧が高レベルであるため、第11トランジスタM11はオフになり、第2プルアップノードQB_Bの電圧は第10トランジスタM10によって低レベルにプルダウンされる。これにより、プルダウンノードQ<1>に対してノイズ除去を行うよう、第12トランジスタM12はオンになる。なお、第2電圧V2をシフト信号出力端子CR<1>、第1駆動信号出力端子OUT1<1>及び第2駆動信号出力端子OUT2<1>に提供するよう、第21トランジスタM21、第24トランジスタM24及び第27トランジスタM27はオンになり、それによりそれぞれ高レベル信号を出力する。
【0107】
上記第1フレームの表示期間で、第1クロック信号CLKAが常に低レベルを保持するため、第3トランジスタM3はオフを保持する。第3トランジスタM3は第1制御ノードH<1>及び第2制御ノードN<1>での電圧の、表示期間のプルダウンノードQに対する影響を隔離することができる。
【0108】
第1レベルのシフトレジスタが表示パネルの第1行のサブ画素を駆動して表示を完了した後、以下同様に、第2レベル、第3レベル等のシフトレジスタは1行ずつ表示パネルのサブ画素を駆動して1フレームの表示駆動を行う。ここで、第1フレームの表示期間は終了する。
【0109】
表示期間Displayが開始するとき、第1制御ノードH<1>に低レベルが書き込まれ、そしてブランキング期間Blankに至るまで保持される。第2トランジスタはオンになり、第1クロック信号CLKAは高レベルであり、従って、第2制御ノードN<1>に高レベルが書き込まれ、そしてブランキング期間Blankに至るまで保持される。
【0110】
第1フレーム1Fのブランキング期間Blankでの、第1レベルのシフトレジスタA1の動作過程についての説明は以下のとおりである。
【0111】
第5期間で、第1サブクロック信号線CLK_1は第1クロック信号CLKAに低レベル信号を提供し、第1制御ノードH<1>は低レベルを保持し、第2トランジスタM2はオンになる。第2制御ノードN<1>の電圧が低レベルに変るよう、第1クロック信号CLKAは第2制御ノードN<1>に提供される。第1コンデンサC1が第1制御ノードH<1>と第2制御ノードN<1>との間の電圧差を保持するため、第1制御ノードH<1>の電圧も対応して降下し、これにより、第2制御ノードN<1>の電圧が第1クロック信号CLKAの最低電位の無損失出力を実現するよう、第1クロック信号CLKAを第2制御ノードN<1>に無損失に提供することができる。なお、第3トランジスタM3はオンになり、これにより第2制御ノードN<1>の電圧(無損失の第1クロック信号CLKA)をプルダウンノードQ<1>に提供し、プルダウンノードQ<1>が低レベルに変るようにする。この期間で、第4クロック信号CLKD及び第5クロック信号端子CLKEはいずれも高レベル信号であり、シフト信号出力端子CR、第1駆動信号出力端子OUT1及び第2駆動信号出力端子OUT2がいずれも高レベル信号を出力するようにする。
【0112】
第6期間で、第1サブクロック信号線CLK_1は第1クロック信号CLKAに高レベル信号を提供し、第2制御ノードN<1>の電圧は高レベルになり、第1コンデンサC1が保持している電圧差によって、第1制御ノードH<1>の電圧も対応して上昇する。
【0113】
第7期間で、第2サブクロック信号線CLK_2は第2クロック信号CLKBに低レベル信号を提供し、第1トランジスタM1はオンになり、高レベルのブランキング入力信号STU1を第1制御ノードH<1>に提供し、それを高レベルにプルアップする。第2トランジスタM2はオフになり、第2制御ノードN<1>の電圧は変化しない。
【0114】
第3トランジスタM3はオフになり、第4クロック信号CLKD及び第5クロック信号端子CLKEはいずれも低レベル信号であり、シフト信号出力端子CR<1>、第1駆動信号出力端子OUT1<1>及び第2駆動信号出力端子OUT2<1>はいずれも低レベル信号を出力する。第2コンデンサC2及び第3コンデンサC3の作用によって、プルダウンノードQ<1>の電圧を再びプルダウンする。
【0115】
なお、第2クロック信号CLKBが低レベルであるため、第2レベルのシフトレジスタにおける第1トランジスタM1はオンになり、そしてブランキング入力信号STU1<2>は第1レベルのシフトレジスタA1におけるシフト信号出力端子CR<1>に結合され、従って、第2レベルのシフトレジスタA2における第1制御ノードH<2>の電圧は低レベルに降下する。
【0116】
第8期間で、第2サブクロック信号線CLK_2は第2クロック信号CLKBに高レベル信号を提供し、第3サブクロック信号線CLKD_1は第4クロック信号端子CLKDに低レベル信号を提供し、第7サブクロック信号線CLKE_1は第5クロック信号端子CLKEに高レベル信号を提供する。このとき、シフト信号出力端子CR<1>、第1駆動信号出力端子OUT1<1>は低レベル信号を出力し、第2駆動信号出力端子OUT2<1>は高レベル信号を出力する。第2レベルのシフトレジスタA2における第1トランジスタM1はオフになり、次のフレームのブランキング期間BLANKに至るまで第1制御ノードH<2>は低レベルを保持する。
【0117】
第9期間で、第2クロック信号CLKBは高レベルを保持し、第4クロック信号CLKD及び第5クロック信号CLKEはいずれも低レベルである。シフト信号出力端子CR<1>、第1駆動信号出力端子OUT1<1>及び第2駆動信号出力端子OUT2<1>はいずれも低レベル信号を出力する。
【0118】
以上によれば、ブランキング期間の第7~第9期間で、第1行のサブ画素におけるセンストランジスタ(例えば、P型トランジスタ)を駆動するよう、第1駆動信号出力端子OUT1<1>は低レベルの第1駆動信号を出力する。これにより、第1行のサブ画素におけるセンストランジスタは該行のサブ画素の駆動電流をセンスすることができ、それによりセンスした駆動電流に基づいて補償を行う。
【0119】
第10期間で、第4クロック信号CLKD及び第5クロック信号CLKEはいずれも高レベルになる。シフト信号出力端子CR<1>、第1駆動信号出力端子OUT1<1>及び第2駆動信号出力端子OUT2<1>はいずれも高レベル信号を出力する。第2コンデンサC2及び第3コンデンサC3の制御下で、プルダウンノードQの電圧は上昇する。
【0120】
第11期間で、ブランキングリセット信号線TRSTはブランキングリセット信号端子TRSTに低レベル信号を提供し、第5トランジスタM5はオンになり、プルダウンノードQの電圧は高レベルに変る。第4電圧は低レベルであり、第10トランジスタM10はオンになり、第2プルアップノードQB_Bの電圧が低レベルに変るようにする。それに対応して、第21トランジスタM21、第24トランジスタM24及び第27トランジスタM27はいずれもオンになり、シフト信号出力端子CR<1>、第1駆動信号出力端子OUT1<1>及び第2駆動信号出力端子OUT2<1>はそれぞれ高レベル信号を出力する。
【0121】
その後の、第2フレーム2F、第3フレーム3F等の更に多くの期間におけるゲート駆動回路に対する駆動は上記説明を参照してもよく、ここで詳細な説明は省略する。
【0122】
以上のように、各フレームのブランキング期間で、ゲート駆動回路から出力されたブランキング出力信号は表示パネルのサブ画素におけるセンストランジスタを駆動することに用いられてもよい。図示のように、該駆動信号は1行ずつ順に提供するものである。例えば、第1フレームのブランキング期間で、ゲート駆動回路は表示パネルの第1行のサブ画素のための駆動信号を出力する。第2フレームのブランキング期間で、ゲート駆動回路は表示パネルの第2行のサブ画素のための駆動信号を出力し、以下同様に、1行ずつ順に補償を行う。
【0123】
一方、本開示の実施例は更に以上に説明されるゲート駆動回路30を備えるアレイ基板及び表示装置を提供する。実施例では、表示装置は液晶パネル、液晶テレビ、ディスプレイ、OLEDパネル、OLEDテレビ、電子ペーパー表示装置、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、カーナビゲーション等の表示機能を持ついかなる製品又は部材であってもよい。
【0124】
なお、本開示の実施例は更にシフトレジスタの駆動方法を提供する。図9は本開示の実施例に係るシフトレジスタの駆動方法のフローチャートを示す。シフトレジスタは本開示の実施例に係るいかなる適用可能なシフトレジスタであってもよい。
【0125】
1フレームの表示段階で、ステップ910において、第2クロック信号端子からの第2クロック信号CLKBの制御下で、ブランキング入力信号端子からのブランキング入力信号STU1を第1制御ノードHに提供し、そして第1制御ノードHと第2制御ノードNとの間の電圧差を保持する。例えば、図8における第1期間についての説明を参照してもよい。
【0126】
実施例では、表示入力信号端子からの表示入力信号STU2に基づいて第1電圧端子からの第1電圧V1をプルダウンノードQに提供することができる。例えば、図8における第2期間についての説明を参照してもよい。
【0127】
それに対応して、プルダウンノードQの電圧に基づいて表示出力信号を出力することができる。例えば、図8における第3期間についての説明を参照してもよい。
【0128】
なお、表示リセット信号STDに基づいてプルダウンノードQをリセットすることができる。例えば、図8における第4期間についての説明を参照してもよい。
【0129】
1フレームのブランキング段階で、ステップ920において、第1制御ノードHの電圧に基づいて第1クロック信号端子からの第1クロック信号CLKAを第2制御ノードNに提供し、そして第2制御ノードNの電圧に基づいて保持している電圧差によって第1制御ノードHの電圧を制御することができる。これにより、第1クロック信号CLKAが第2制御ノードNに無損失に出力されるようにすることができる。
【0130】
ステップ930において、第1クロック信号CLKAに基づいて第2制御ノードNの電圧(すなわち、無損失の第1クロック信号CLKA)をプルダウンノードQに提供することができる。
【0131】
ステップ920及びステップ930は例えば上記の図8の第5期間についての説明を参照してもよい。
【0132】
次に、第1クロック信号CLKAが変化した後、第2制御ノードNは第1クロック信号CLKAを受信し、従って、第2制御ノードNの電圧は変化し、そして第2制御ノードNの電圧に基づいて保持している電圧差によって第1制御ノードHの電圧を制御する。例えば、上記の図8の第6期間についての説明を参照してもよい。
【0133】
ステップ940において、プルダウンノードQの電圧に基づいてシフト信号及び駆動信号(例えば、第1駆動信号及び第2駆動信号)を出力する。なお、第2クロック信号の制御下で、ブランキング入力信号端子からのブランキング入力信号STU1を第1制御ノードHに提供し、それにより第1クロック信号を第2制御ノードNに提供しなくなるように制御する。例えば、上記の図8の第7~第10期間についての説明を参照してもよい。
【0134】
次に、更にブランキングリセット信号TRSTに基づいてプルダウンノードQをリセットすることができる。例えば、図8における第11期間についての説明を参照してもよい。
【0135】
当業者であれば理解できるように、以上の各ステップは順に説明されたが、方法の順序を制限するためのものではなく、本開示の実施例はいかなる他の適切な順序で実施されてもよい。実施例では、以上のステップは同じフレームの異なる期間で発生してもよいし、異なるフレームの異なる期間で発生してもよい。例えば、第1ステップは第1フレームのブランキング期間で発生してもよく、他のステップは第2フレームの表示期間及びブランキング期間で発生してもよい。本開示はこれについて制限しない。
【0136】
以上は本開示の幾つかの実施形態を詳しく説明したが、本開示の保護範囲はこれに限らない。無論、当業者であれば、本開示の趣旨や範囲を逸脱せずに、本開示の実施例に対して種々の修正、置換や変形を行うことができる。本開示の保護範囲は添付の特許請求の範囲により限定される。
【符号の説明】
【0137】
10 シフトレジスタ
100 ブランキング入力回路
200 ブランキング制御回路
300 ブランキングプルダウン回路
1000 シフトレジスタ回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】