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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020651
(43)【公開日】2024-02-14
(54)【発明の名称】安否確認システム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/04 20060101AFI20240206BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20240206BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B25/10 B
H04M11/00 302
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023210158
(22)【出願日】2023-12-13
(62)【分割の表示】P 2020040796の分割
【原出願日】2020-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】500287710
【氏名又は名称】セコムトラストシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】越尾 俊明
(72)【発明者】
【氏名】赤峰 憲治
(57)【要約】
【課題】災害により影響を受ける地域に一時的に居る利用者も含めて安否確認を行う処理の負担を軽減する。
【解決手段】センター装置120は、災害が発生すると、災害により影響を受ける地域に居るか否かを利用者端末に問い合わせる。利用者端末130は、利用者端末130の位置を測定し、センター装置からの問い合わせに応じて、この位置に基づき利用者端末130が災害により影響を受ける地域に居るかを判定し、判定の結果を示す応答を行う。センター装置120は、判定の結果に応じて安否確認の対象となる利用者端末を決定し、対象となる利用者端末130から安否情報を取得する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センター装置にて登録された利用者端末を用いて利用者の安否を確認する安否確認システムであって、
前記センター装置は、
災害が発生すると、前記災害により影響を受ける地域に居るか否かについて所定の前記利用者端末に問合せ信号を送信する問合せ部を有し、
前記利用者端末は、
自己位置を測定する測位部と、
前記問合せ信号を受信すると、前記測位部にて測定した位置が前記影響を受ける地域内に居るか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果を前記センター装置に送信する応答部を有し、
前記センター装置は、
前記利用者端末から受信した判定結果から前記影響を受ける地域に居る利用者端末を安否確認対象となる利用者端末として決定する決定部と、
前記安否確認対象となる利用者端末から安否情報を取得する取得部とを有する
安否確認システム。
【請求項2】
前記問合せ部は、登録されたすべての利用者端末に前記問合せ信号を送信することを特徴とする請求項1に記載の安否確認システム。
【請求項3】
前記決定部は、前記影響を受ける地域に居るとの判定結果の利用者端末に加え、判定結果を受信できなかった利用者端末を安否確認対象とする請求項1または請求項2に記載の安否確認システム。
【請求項4】
更に、前記利用者端末は、
安否情報要求を受信する受信部と、
安否情報を入力する入力部と、
前記安否情報を前記センター装置に送信する送信部を有し、
前記センター装置の前記取得部は前記安否確認対象の利用者端末のうち安否情報を受信していない利用者端末に安否情報を要求する要求部を有することを特徴とした請求項1~3の何れか1項に記載の安否確認システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センター装置にて利用者端末を用いて利用者の安否を確認する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
地震等の災害が発生した場合、会社の従業員や家族等の安否を確認するために安否情報の収集及び登録を行うための安否確認システムがある。例えば特許文献1には、安否確認対象者の携帯端末から位置情報をリアルタイムで送信し、発生した災害の所定の重度地域に居る安否確認対象者を抽出し、この安否確認対象者の携帯端末に対して安否情報の連絡を求める電子メールを送信することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-253951号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
災害により影響を受けない地域に居る利用者については、安否確認を行う必要がない。そのため、例えば勤務地又は住居地が被災地に含まれる利用者を対象に安否確認を行うことが考えられる。しかし、この方法では、出張や旅行等で一時的に被災地に居る利用者に対しては安否確認が行われない。また、特許文献1に記載の発明のように、センター装置が利用者の位置情報をリアルタイムで監視して、災害の発生時に被災地に居る利用者を対象に安否確認を行うことも考えられる。しかし、この方法では、センター装置が全ての利用者の位置を常時監視しなければならないため、利用者の数が多い場合にはセンター装置の処理の負担が増大する。また、利用者の詳細な位置情報の取得は、プライベートを含めた利用者の行動が分かってしまうのでプライバシーの問題も生じ得る。
【0005】
本発明は、災害により影響を受ける地域に一時的に居る利用者も含めて安否確認を行う処理の負担を軽減すること、および不必要に利用者の位置情報を取得せずに安否確認を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、センター装置にて登録された利用者端末を用いて利用者の安否を確認する安否確認システムであって、前記センター装置は、災害が発生すると、前記災害により影響を受ける地域に居るか否かについて所定の前記利用者端末に問合せ信号を送信する問合せ部を有し、前記利用者端末は、自己位置を測定する測位部と、前記問合せ信号を受信すると、前記測位部にて測定した位置が前記影響を受ける地域内に居るか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果を前記センター装置に送信する応答部を有し、前記センター装置は、前記利用者端末から受信した判定結果から前記影響を受ける地域に居る利用者端末を安否確認対象となる利用者端末として決定する決定部と、前記安否確認対象となる利用者端末から安否情報を取得する取得部とを有する安否確認システムを提供する。
【0007】
前記問合せ部は、登録されたすべての利用者端末に前記問合せ信号を送信してもよい。
【0008】
前記決定部は、前記影響を受ける地域に居るとの判定結果の利用者端末に加え、判定結果を受信できなかった利用者端末を安否確認対象としてもよい。
【0009】
前記利用者端末は、更に安否情報要求を受信する受信部と、安否情報を入力する入力部と、前記安否情報を前記センター装置に送信する送信部を有し、前記センター装置の前記取得部は前記安否確認対象の利用者端末のうち安否情報を受信していない利用者端末に安否情報を要求する要求部を有してもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、災害により影響を受ける地域に一時的に居る利用者も含めて安否確認を行う処理の負担を軽減することができる。更に、利用者端末の位置情報を自動的に取得しないので、安否確認をされる利用者のプライバシーに配慮することができる。
【0011】
本発明によれば、利用者端末が一時的に電源オフ状態など問合せできない場合は、安否確認対象とすることにより、安否確認対象の漏れを減じることができる。
【0012】
本発明によれば、安否情報を受信していない利用者端末に対して、安否情報を要求するので、問合せ信号に応じて安否情報を送信した利用者端末への再度の安否情報の要求を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1実施形態に係る安否確認システム100の構成の一例を示す図である。
図2】センター装置120の構成の一例を示す図である。
図3】利用者情報231の一例を示す図である。
図4】利用者端末130の構成の一例を示す図である。
図5】第1実施形態に係る安否確認システム100の動作の一例を示すシーケンスチャートである。
図6】第1実施形態に係る安否確認システム100の動作の一例を示すシーケンスチャートである。
図7】災害の一例を説明する図である。
図8】利用者情報231の一例を示す図である。
図9】入力画面350の一例を示す図である。
図10】安否確認画面450の一例を示す図である。
図11】第2実施形態に係る利用者端末130の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1.第1実施形態
1.1 構成
図1は、第1実施形態に係る安否確認システム100の構成の一例を示す図である。安否確認システム100は、災害の発生時に利用者の安否を確認するためのシステムである。ここでいう災害とは、人間の社会生活や人間に受ける被害をいう。災害には、例えば地震、津波等の自然現象による被害の他、事件、事故等の人為的原因による被害が含まれてもよい。安否確認システム100には、サーバ装置110と、センター装置120と、複数の利用者端末130とが含まれる。サーバ装置110とセンター装置120とは、通信回線150を介して接続されている。この通信回線150は、例えば専用回線である。センター装置120と複数の利用者端末130とは、通信回線155を介して接続されている。この通信回線155には、例えばインターネット及び移動通信網が含まれる。
【0015】
サーバ装置110は、災害が発生すると災害情報を配信する。サーバ装置110は、災害時に災害情報を提供する役割を担う災害センターに設置されている。この災害センターには、例えば気象業務支援センターが含まれる。災害情報には、例えば災害種別、災害規模、及び被災地の位置情報が含まれる。ここでいう被災地とは、災害により影響を受ける地域をいう。被災地には、災害を受けた地域だけでなく、災害により間接的に影響を受ける地域が含まれてもよい。
【0016】
センター装置120は、災害が発生すると、利用者の安否を確認する安否確認サービスを提供する。この安否確認サービスでは、災害の発生時に被災地に居る利用者に対して安否確認が行われる。センター装置120は、この安否確認サービスを提供する事業者により運営される監視センターに設置されている。
【0017】
図2は、センター装置120の構成の一例を示す図である。センター装置120は、制御部121と、通信部122と、記憶部123と、入力部124と、表示部125とを備える。
【0018】
制御部121は、センター装置120の各部を制御して安否確認サービスを提供する処理を行う。制御部121は、プロセッサと、メモリとを備える。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより、安否確認サービスを提供する処理を行う。プロセッサには、例えばCPU(Central Processing Unit)が用いられる。メモリは、安否確認サービスを提供する処理を実行するためのプログラムを記憶している。このプログラムには、ウェブサーバが含まれてもよい。メモリには、例えばROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)が含まれる。通信部122は、通信回線150及び155に接続される通信インターフェースである。通信部122は、通信回線150又は155を介してサーバ装置110又は利用者端末130とデータ通信を行う。記憶部123は、安否確認サービスの提供を受ける利用者の情報である利用者情報231を記憶している。記憶部123には、例えばハードディスク又はSSD(Solid State Drive)が用いられる。入力部124は、センター装置120への情報の入力に用いられる。入力部124には、例えばマウスとキーボードとが用いられる。表示部125は、利用者の安否情報を表示する。表示部125には、例えば液晶ディスプレイが用いられる。
【0019】
図3は、利用者情報231の一例を示す図である。利用者情報231には、安否確認サービスの提供を受ける全利用者の情報が含まれる。利用者情報231には、ユーザID(identifier)と、端末IDと、通信アドレスと、勤務地と、住居地とが含まれる。これらの情報は、利用者毎にデータセットとしてまとめられ、データセット内において互いに関連付けられている。ユーザIDは、利用者を一意に識別する情報である。ユーザIDには、利用者の氏名が含まれてもよい。端末IDは、利用者が使用する利用者端末130を一意に識別する情報である。通信アドレスは、利用者端末130との通信に用いられるアドレスである。この通信アドレスには、例えば電子メールのメールアドレスやメッセージングアプリケーションのIDが用いられる。勤務地は、利用者が勤務している場所を示す情報である。勤務地は、本発明に係る「居所」の一例である。住居地は、利用者が住んでいる場所を示す情報である。住居地は、本発明に係る「住所」の一例である。これらの情報は、利用者により予め設定される。
【0020】
図2に戻り、制御部121は、受け付け部211と、問合せ部212と、取得部213と、登録部214と、決定部215と、要求部216と、表示制御部217として機能する。これらの機能は、メモリに記憶されたプログラムと、このプログラムを実行するプロセッサとの協働により、プロセッサが演算を行い又は他のハードウェア要素の動作を制御することにより実現される。
【0021】
受け付け部211は、災害が発生すると災害情報を受け付ける。この災害情報は、例えばセンター装置120から配信される。或いは、テロリズムによる事件が発生した場合には、通常とは異なるルートで災害情報が提供される場合がある。この場合、災害情報は、例えば入力部124を用いた監視員の操作により入力されてもよい。問合せ部212は、災害が発生すると、被災地に居るか否かを利用者端末130に問い合わせる。この問い合わせは、例えば信号を送信することにより行われる。取得部213は、問い合わせに応じて利用者端末130により行われた応答を取得する。この応答は、利用者端末130が被災地に居るか否かの判定の結果を示す。また、取得部213は、安否確認の対象となる利用者端末130から安否情報を取得する。登録部214は、利用者端末130から取得された安否情報を利用者毎に登録する。この登録は、例えば記憶部123に記憶させることにより行われる。決定部215は、利用者端末130からの応答が示す判定の結果に応じて安否確認の対象となる利用者端末130を決定する。例えば応答が被災地に居るという判定の結果を示す場合には、その応答を行った利用者端末130が安否確認の対象として決定される。要求部216は、安否確認の対象となる利用者端末130のうち安否情報が取得されていない利用者端末130に安否情報を要求する。この要求は、例えば信号を送信することにより行われる。この要求は、安否確認の対象となる全ての利用者端末130から安否情報が取得されるまで、所定の時間間隔で繰り返し行われる。表示制御部217は、利用者端末130から取得された安否情報を表示部125に表示させる。
【0022】
図1に戻り、利用者端末130は、利用者の安否をセンター装置120に報告するのに用いられる。利用者端末130は、例えばスマートフォンやタブレット端末であり、各利用者により持ち運ばれて使用される。
【0023】
図4は、利用者端末130の構成の一例を示す図である。利用者端末130は、制御部131と、通信部132と、記憶部133と、入力部134と、表示部135と、測位部136とを備える。制御部131は、利用者端末130の各部を制御して利用者の安否を報告する処理を行う。制御部131は、プロセッサと、メモリとを備える。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより、利用者の安否を報告する処理を行う。プロセッサには、例えばCPUが用いられる。メモリは、利用者の安否を報告する処理を実行するためのプログラムを記憶している。このプログラムには、ウェブブラウザが含まれてもよい。メモリには、例えばROM及びRAMが含まれる。通信部132は、通信回線155に接続される通信インターフェースである。通信部132は、通信回線155を介してセンター装置120とデータ通信を行う。記憶部133は、利用者端末130の端末IDや安否確認の判定条件を記憶している。安否確認の判定条件には、例えば地震の規模が用いられる。記憶部133には、例えばハードディスク又はSSDが用いられる。入力部134は、利用者端末130への情報の入力に用いられる。入力部134には、例えばタッチパネルとボタンとが用いられる。表示部135は、安否情報の入力に用いられる入力画面を表示する。この入力画面は、ウェブブラウザにより表示されるウェブ画面であってもよい。表示部135には、例えば液晶ディスプレイが用いられる。測位部136は、利用者端末130の現在位置を測定し、現在位置を示す位置情報を取得する。測位部136は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機であり、GPS衛星から受信したGPS信号に基づいて位置情報を算出する。なお、GPS信号が受信できない場合、測位部136は、基地局の情報を利用して現在位置を測定してもよい。
【0024】
制御部131は、受信部311と、判定部312と、応答部313と、表示制御部314と、送信部315と、通知部316として機能する。これらの機能は、メモリに記憶されたプログラムと、このプログラムを実行するプロセッサとの協働により、プロセッサが演算を行い又は他のハードウェア要素の動作を制御することにより実現される。
【0025】
受信部311は、センター装置120からの問い合わせや要求を受信する。判定部312は、センター装置120からの問い合わせに応じて、測位部136で測定した位置に基づいて利用者端末130が被災地に居るかを判定する。例えば利用者端末130の位置が被災地に含まれる場合、利用者端末130が被災地に居ると判定される。一方、利用者端末130の位置が被災地に含まれない場合、利用者端末130が被災地に居ないと判定される。判定部312の判定条件には、測位部136で取得した位置情報に加え、記憶部133の安否確認の判定条件を用いても良い。応答部313は、判定部312による判定の結果を示す応答を行う。この応答は、例えば信号を送信することにより行われる。第1実施形態では、応答部313は、利用者端末130が被災地に居ると判定された場合に、被災地に居るという判定の結果を示す応答を行う。表示制御部314は、利用者端末130が被災地に居ると判定された場合に、安否情報の入力に用いられる入力画面を表示部135に表示させる。送信部315は、入力画面を用いて入力された安否情報をセンター装置120に送信する。ここで、入力画面がウェブ画面である場合、入力画面に入力された安否情報は、例えばHTTP(hypertext transfer protocol)に従って送信されてもよい。通知部316は、センター装置120からの要求に応じて安否情報の入力を促す通知を行う。この通知は、例えば画像の表示、音の出力、発光、及び振動のうち少なくともいずれかにより行われる。
【0026】
1.2 動作
図5及び6は、第1実施形態に係る安否確認システム100の動作の一例を示すシーケンスチャートである。この動作は、災害が発生したときに開始される。ステップS11において、災害情報を受信するまではセンター装置120の処理は開始されない(ステップS11の判定がNO)。一方、災害が発生すると、サーバ装置110からセンター装置120に災害情報が配信される。この場合、センター装置120の受け付け部211は災害情報を受信する(ステップS11の判定がYES)。この場合、ステップS12の処理に進む。この災害情報には、災害種別、災害規模、及び被災地の位置情報が含まれる。図7は、災害の一例を説明する図である。ここでは、被災地160において震度6弱の地震が起きたものとする。この場合、災害情報には、「地震」という災害種別と、「震度6弱」という災害規模と、被災地160の位置を示す位置情報とが含まれる。この位置情報は、例えば緯度と経度を用いて表現される。
【0027】
なお、サーバ装置110から配信された災害情報が誤報である可能性もあるため、災害情報が誤報でないことを監視員が確認してもよい。災害情報が誤報でないことが確認されると、監視員は、入力部124を用いて発信ボタンを押す操作を行う。この操作に応じて、ステップS12の処理に進んでもよい。また、例えばテロリズムによる事件が発生した場合等、災害情報がサーバ装置110以外から提供される場合がある。この場合には、例えば監視員が入力部124を用いて災害情報を入力し、発信ボタンを押す操作を行うと、ステップS12の処理に進んでもよい。
【0028】
ステップS12において、センター装置120の問合せ部212は、第1安否確認要求を全ての利用者の利用者端末130に送信する。第1安否確認要求は、利用者端末130が被災地に居るか否かの問い合わせと、被災地に居る利用者端末130に対する安否情報の要求とを兼ねた信号である。第1安否確認要求には、災害種別、災害規模、及び被災地の位置情報が含まれる。図3に示す例では、利用者情報231には、全ての利用者の利用者端末130の通信アドレスが含まれている。従って、利用者情報231に含まれる全ての通信アドレス宛に第1安否確認要求が送信される。第1安否確認要求は、例えばプッシュ通知として送信される。第1安否確認要求の送信は、電子メールを利用して行われてもよいし、メッセージングアプリケーションを利用して行われてもよい。
【0029】
ステップS13において、センター装置120から第1安否確認要求を受信するまでは、利用者端末130の処理は開始されない(ステップS13の判定がNO)。一方、センター装置120から第1安否確認要求が送信されると、利用者端末130の受信部311は、この第1安否確認要求を受信する(ステップS13の判定がYES)。この場合、ステップS14の処理に進む。
【0030】
ステップS14において、各利用者端末130の測位部136は、自端末の現在位置を測定し、現在位置を示す位置情報を取得する。この位置情報は記憶部133に記憶される。
【0031】
ステップS15において、各利用者端末130の判定部312は、自端末の位置情報を用いて、自端末が被災地に居るか否かを判定する。被災地の位置は、第1安否確認要求に含まれる被災地の位置情報により示される。自端末の位置は、ステップS14において取得された位置情報により示される。図7に示す例では、自端末の位置が被災地160に含まれない場合には、自端末が被災地に居ないと判定される(ステップS15の判定がNO)。この場合、利用者端末130の処理は終了する。一方、例えば自端末の位置が被災地160に含まれる場合には、自端末が被災地に居ると判定される(ステップS15の判定がYES)。この場合、利用者端末130の利用者は安否確認の対象者となるため、ステップS16の処理に進む。判定部312の判定条件には、測位部136で取得した位置情報に加え、記憶部133の安否確認の判定条件を用いても良い。なお、以下の説明では、安否確認の対象者により使用される利用者端末130を「対象の利用者端末130」という場合がある。
【0032】
ステップS16において、対象の利用者端末130の応答部313は、記憶部133に記憶された端末IDとともに、ステップS15の判定結果を示す応答をセンター装置120に送信する。この応答は、第1安否確認要求に対して応答する信号である。この場合には、自端末が被災地に居るという判定結果を示す応答が送信される。
【0033】
ステップS17において、利用者端末130から応答を受信するまでは、センター装置120の処理は開始されない(ステップS17の判定がNO)。一方、利用者端末130から応答が送信されると、センター装置120の取得部213はこの応答を受信する(ステップS17の判定がYES)。この場合、ステップS18の処理に進む。
【0034】
ステップS18において、センター装置120の決定部215は、利用者端末130から受信した応答に応じて、利用者の中から安否確認の対象者を決定する。例えば被災地に居るという判定結果を示す応答を行った利用者端末130の利用者は、安否確認の対象者として決定される。一方、応答を行わない利用者端末130の利用者は、安否確認の非対象者として決定される。
【0035】
ステップS19において、センター装置120の登録部214は、利用者毎に安否確認の対象であるか否かを示す対象情報を記憶部123に記憶させる。対象情報は、記憶部123に記憶された利用者情報231に追加される。このとき、安否確認の対象者として決定された利用者のデータセットには、安否確認の対象であることを示す「対象」という対象情報が追加される。一方、安否確認の非対象者として決定された利用者のデータセットには、安否確認の対象ではないことを示す「非対象」という対象情報が追加される。例えば端末IDが「端末X」の利用者端末130の利用者が安否確認の対象者として決定された場合には、図8に示されるように、「端末X」という端末IDに関連付けて「対象」という対象情報が記憶される。
【0036】
ステップS20において、対象の利用者端末130の表示制御部314は、安否情報の入力画面350を表示させるためのプログラムを起動し、この入力画面350を表示部135に表示させる。図9は、入力画面350の一例を示す図である。入力画面350は、安否情報の入力に用いられる。安否情報には、例えば利用者が無事であるか否かを示す情報や利用者が出社可能か否かを示す情報が含まれる。また、入力画面350には、災害種別、災害規模、及び被災地の位置情報が含まれてもよい。利用者は、入力部134を用いて入力画面350に安否情報を入力した後、送信ボタン351を押す操作を行う。なお、安否情報が入力されずに所定時間経過した場合には、入力画面350を表示させるためのプログラムが一旦停止され、入力画面350が非表示になってもよい。
【0037】
このように、上述したステップS15において被災地に居ると判定された対象の利用者端末130においては入力画面350が表示される一方、被災地に居ないと判定された利用者端末130(以下、「非対象の利用者端末130」という場合がある。)においては、入力画面350は表示されない。このとき、非対象の利用者端末130の表示制御部314は、入力画面350が表示されないように制御する。
【0038】
ステップS21において、入力画面350に安否情報が入力されるまで、利用者端末130は待機する(ステップS21の判定がNO)。入力画面350に安否情報が入力されて送信ボタン351が押されると、安否情報が入力されたと判定される(ステップS21の判定がYES)。この場合、ステップS22の処理に進む。
【0039】
ステップS22において、対象の利用者端末130の送信部315は、記憶部133に記憶された端末IDとともに、入力画面350に入力された安否情報をセンター装置120に送信する。このとき、安否情報とともに、記憶部133に記憶された位置情報が送信されてもよい。
【0040】
ステップS23において、対象の利用者端末130から安否情報を受信するまでは、センター装置120の処理は開始されない。一方、対象の利用者端末130から安否情報が送信されると、センター装置120の取得部213はこの安否情報を受信する(ステップS23の判定がYES)。この場合、ステップS24の処理に進む。
【0041】
ステップS24において、センター装置120の登録部214は、対象の利用者端末130から受信した安否情報を利用者毎に記憶部123に記憶させる。安否情報は、記憶部123に記憶された利用者情報231に追加される。このとき、安否情報は、その安否情報を入力した利用者のデータセットに追加される。例えば「端末X」という端末IDとともに受信された安否情報については、図8に示されるように、「端末X」という端末IDと関連付けて記憶される。
【0042】
一方、上述したステップS23において、対象の利用者端末130から安否情報が受信されない場合には(ステップS23の判定がNO)、ステップS24の処理を飛ばして図6に示すステップS31の処理に進む。
【0043】
ステップS31において、センター装置120の要求部216は、全ての対象者の安否情報を受信したか否かを判定する。例えば図8に示す利用者情報231において、「対象」という対象情報を含む全てのデータセットに安否情報が含まれている場合には、全ての対象者の安否情報を受信したと判定される(ステップS31の判定がYES)。この場合、センター装置120の処理は終了する。一方、例えば図8に示す利用者情報231において、「対象」という対象情報を含むデータセットの少なくとも一部に安否情報が含まれていない場合には、全ての対象者の安否情報を受信していないと判定される(ステップS31の判定がNO)。この場合、ステップS32に進む。
【0044】
ステップS32において、センター装置120の要求部216は、第1安否確認要求を送信してから所定時間が経過したか否かを判定する。この所定時間は、安否情報の入力を催促する時間の間隔であり、例えば30分である。所定時間が経過していない場合には(ステップS32の判定がNO)、図5に示すステップS23の処理に戻る。一方、所定時間が経過すると(ステップS32の判定がYES)、ステップS33の処理に進む。
【0045】
ステップS33において、センター装置120の要求部216は、安否確認の対象者のうち安否情報が受信されていない利用者の利用者端末130(以下、「残りの利用者端末130」という場合がある。)に第2安否確認要求を送信する。第2安否確認要求は、安否情報を要求する信号である。残りの利用者端末130は、記憶部123に記憶された利用者情報231を用いて抽出される。図8に示す例では、利用者情報231から「対象」という対象情報を含み、且つ安否情報を含まないデータセットが抽出される。そして、抽出されたデータセットに含まれる通信アドレス宛に第2安否確認要求が送信される。第2安否確認要求は、第1安否確認要求と同様に、例えばプッシュ通知として送信される。第2安否確認要求の送信は、第1安否確認要求の送信と同様に、電子メールを利用して行われてもよいし、メッセージングアプリケーションを利用して行われてもよい。
【0046】
ステップS34において、センター装置120から第2安否確認要求を受信するまでは、利用者端末130の処理は開始されない(ステップS34の判定がNO)。一方、センター装置120から第2安否確認要求が送信されると、残りの利用者端末130の受信部311はこの第2安否確認要求を受信する(ステップS34の判定がYES)。この場合、ステップS35の処理に進む。
【0047】
ステップS35において、残りの利用者端末130の通知部316は、安否情報の入力を促す通知を行う。この通知は、例えば安否情報の入力を促すメッセージを表示部135に表示させることにより行われる。また、入力画面350を表示するためのプログラムが一旦停止されている場合には、このプログラムを起動して、入力画面350が再度表示部135に表示されてもよい。ステップS35の処理が終わると、上述したステップS21の処理に戻る。このように、全ての対象者の安否情報が受信されるまで、所定時間間隔で、安否情報が取得されていない対象の利用者端末130に対して第2安否確認要求が繰り返し送信される。
【0048】
安否確認システム100においては、センター装置120が収集した利用者の安否情報を閲覧することができる。例えば監視員が入力部124を用いて安否情報の表示を指示する操作を行うと、センター装置120の表示制御部217は、安否確認状況を示す安否確認画面450を表示部125に表示させる。この安否確認画面450には、例えば記憶部123に記憶された安否情報及び対象情報が含まれる。
【0049】
図10は、安否確認画面450の一例を示す図である。安否確認画面450には、利用者毎に対象情報と安否情報とが含まれる。ここで、安否確認画面450においては、出張や旅行等で一時的に被災地に居る利用者の情報は強調して表示される。一時的に被災地に居る利用者は、例えば図3に示す利用者情報231において、対応する勤務地及び居住地が被災地に含まれない利用者である。同様に、通常は被災地に勤務している又は住んでいるが、出張や旅行により一時的に被災地に居ない利用者の情報についても強調して表示されてもよい。一時的に被災地に居ない利用者は、例えば図3に示す利用者情報231において、対応する勤務地及び居住地が被災地に含まるものの、安否確認の非対象者である利用者である。
【0050】
図10に示す例では、ユーザAは一時的に被災地に居る利用者であり、ユーザCは被災地に勤務している又は住んでいる利用者である。この場合、ユーザAの情報は強調表示される。この強調表示は、目立つように色、大きさ、又は位置を異ならせる表示をいう。例えばユーザAの情報の背景が目立つ色に変更されてもよい。このように、一時的に被災地に居る利用者の情報が強調して表示されると、一時的に被災地に居る利用者を容易に把握することができる。一時的に被災地に居る利用者は、被災地に勤務している又は住んでいる利用者と異なる対処が必要な場合がある。例えば一時的に被災地に居る利用者については、避難先の誘導が必要な場合がある。また、一時的に被災地に居る利用者については、本来の勤務先や家族等に安否を伝える必要がある場合がある。一時的に被災地に居る利用者を把握し易くすることにより、このような対処が行いやすくなる。
【0051】
なお、安否確認画面450に表示される情報は、図10に示す例に限定されない。例えば安否確認画面450には、安否確認状況の集計結果が含まれてもよい。この集計結果には、例えば応答数や安否情報の取得数が含まれてもよい。
【0052】
安否確認画面450は、センター装置120以外の装置に表示されてもよい。例えば、利用者を管理する管理者が管理端末を使用している場合には、この管理端末に安否確認画面450が表示されてもよい。また、利用者端末130に安否確認画面450が表示されてもよい。これにより、利用者又は管理者も安否確認状況を把握できる。
【0053】
第1実施形態によれば、災害の発生時に被災地に居る利用者に対して安否確認が行われるため、出張や旅行などで一時的に被災地に居る人の安否も確認することができる。このとき、利用者端末130側で被災地に居るか否かが判定されるため、センター装置120の処理の負荷が軽減される。また、利用者の位置情報は必ずしもセンター装置120に送信しなくてもよいため、利用者のプライバシーへの干渉が最小限に抑えられる。さらに、センター装置120に常時位置情報を送信する場合に比べて、利用者端末130の通信に係る費用や電池の消費量も抑えられる。さらに、被災地に居ない利用者端末130には第2安否確認要求は送信されないため、被災地に居ない利用者に対し不要な安否情報の要求が繰り返し行われることを防止できる。
【0054】
2.第2実施形態
上述した第1実施形態では、利用者端末130が被災地に居る場合に応答が行われていた。これに対し、第2実施形態では、利用者端末130が被災地に居ない場合に応答が行われる。
【0055】
第2実施形態に係る安否確認システム100の構成は、基本的には第1実施形態に係る安否確認システム100の構成と同様である。ただし、第2実施形態では、利用者端末130の応答部313は、利用者端末130が被災地に居ないと判定された場合に、被災地に居ないという判定の結果を示す応答を行う。
【0056】
第2実施形態に係るセンター装置120の処理の流れは、第1実施形態に係る処理の流れと同様である。一方、第2実施形態に係る利用者端末130の処理の流れは、第1実施形態に係る処理の流れと異なる部分がある。ここでは、利用者端末130の動作について、第1実施形態に係る動作と異なる部分を中心に説明する。
【0057】
図11は、第2実施形態に係る利用者端末130の動作の一例を示すフローチャートである。ステップS41~S43の処理は、第1実施形態に係るステップS13~S15の処理と同様である。ただし、第2実施形態では、ステップS43において自端末が被災地に居ないと判定された場合には(ステップS43の判定がNO)、ステップS44の処理に進む。図7に示す例では、自端末の位置が被災地160に含まれない場合には、自端末が被災地に居ないと判定される。この場合、利用者端末130の利用者は安否確認の非対象者となる。ステップS44において、非対象の利用者端末130の応答部313は、ステップS43の判定結果を示す応答をセンター装置120に送信する。この場合には、自端末が被災地に居ないという判定結果を示す応答が送信される。
【0058】
センター装置120では、この応答に応じて、利用者の中から安否確認の対象者が決定される。第2実施形態では、例えば被災地に居ないという判定結果を示す応答を行った利用者端末130の利用者は、安否確認の非対象者として決定される。安否確認の非対象者として決定された利用者を除いた利用者が安否確認の対象者であると決定される。
【0059】
ステップS45~S46の処理は、第1実施形態に係るステップS20~S21の処理と同様である。安否確認システム100において行われる以降の処理も、第1実施形態に係る処理と同様である。
【0060】
第2実施形態によれば、被災地に居ない場合に応答が行われるため、被災地に居ない利用者が確実に分かる。一般的に、被災地に居る利用者よりも被災地に居ない利用者の方が多いため、被災地に居ない利用者を安否確認の非対象者にすることにより、その後のセンター装置120の処理の負荷が軽減される。また、利用者端末130の電源が切断されている、通信障害により通信ができない等の何らかの事情により、第1安否確認要求を受信できなかった利用者端末130は安否確認の対象になり、第2安否確認要求の送信対象となるため、このような利用者端末130の利用者についても安否確認も行うことができる。
【0061】
3.変形例
上述した第1実施形態及び第2実施形態は、本発明の一例である。本発明は、上述した第1実施形態及び第2実施形態に限定されない。また、上述した第1実施形態及び第2実施形態が以下の例のように変形して実施されてもよい。このとき、以下の2以上の変形例が組み合わせて用いられてもよい。
【0062】
上述した第1及び第2実施形態において、被災地の周辺地域に居る利用者端末130に対して、復旧の支援の依頼等の任意の内容のメッセージが送信されてもよい。この周辺地域は、例えば被災地から所定の距離内の被災地の外側の地域である。被災地の周辺地域に居る利用者端末130は、例えば利用者情報231の勤務地又は住居地が周辺地域に含まれる利用者の利用者端末130である。或いは利用者端末130から安否情報とともに位置情報が送信された場合には、この位置情報を用いて被災地の周辺地域に居る利用者端末130が抽出されてもよい。この場合、センター装置120の決定部215は、安否確認の対象とならない利用者端末130のうち被災地の周辺地域に居る利用者端末130を更に決定する。また、センター装置120は送信部を備え、この利用者端末130に例えば復旧の支援を依頼するメッセージを送信する。このメッセージの内容は、例えば管理者により決められる。また、センター装置120の送信部は、出張や旅行等で一時的に被災地に居る利用者の利用者端末130に、避難を支援するメッセージを送信してもよい。このメッセージには、例えば避難所を示す情報が含まれていてもよい。
【0063】
上述した第1及び第2実施形態において、利用者端末130から応答とともに利用者端末130の位置情報がセンター装置120に送信されてもよい。この位置情報により、各利用者の位置が特定される。この場合、表示制御部217は、例えば各利用者の位置と対応付けて応答の有無や安否情報の有無、安否情報の内容を付加した地図を表示部125に表示させてもよい。この地図において、安否情報が取得された利用者の情報と安否情報が取得されていない利用者の情報とが区別して表示されてもよい。例えば安否情報が取得されていない利用者が多い地域は、安否報告ができない重症の利用者が多い地域であると考えられる。安否情報が取得された利用者の情報と安否情報が取得されていない利用者の情報とが区別して表示することにより、このような地域を容易に把握することができる。その結果、例えばこのような地域に救助を要請する等の指示を行うことが可能となる。
【0064】
上述した第1及び第2実施形態において、利用者端末130が被災地に居る場合と居ない場合のいずれの場合にも、応答が行われてもよい。このとき、利用者端末130が被災地に居る場合には、被災地に居るという判定結果を示す応答が行われる。利用者端末130が被災地に居ない場合には、被災地に居ないという判定結果を示す応答が行われる。これにより、電源が切断されている、通信障害により通信ができない等の何らかの事情により、応答が行えない利用者端末130を容易に抽出できる。
【0065】
上述した第1及び第2実施形態において、安否確認の対象であって安否情報が取得されていない利用者端末130、及び安否確認の非対象となる利用者端末130に対して、図5に示すステップS12~S19の処理が所定の時間間隔で繰り返し行われてもよい。これにより、最初に第1安否確認要求が送信された時点では、被災地外に居たが、その後に被災地内に移動した利用者、或いはその逆の利用者も安否確認の対象者とすることができる。
【0066】
上述した第1及び第2実施形態において、第1安否確認要求は、2回に分けて送信されてもよい。この場合、1回目の第1安否確認要求は、被災地に居る可能性が高い利用者の利用者端末130に送信される。被災地に居る可能性が高い利用者は、例えば利用者情報231において勤務地又は居住地が被災地に含まれる利用者である。2回目の第2安否確認要求は、それ以外の利用者の利用者端末130に送信される。利用者が多数の場合には、一度に全ての利用者に第1安否確認要求を送信すると、第1安否確認要求の送信に時間がかかる場合がある。この変形例によれば、被災地に居る可能性が高い利用者の利用者端末130だけに先に第1安否確認要求が送信されるため、その分、被災地に居る可能性が高い利用者の安否情報を早く取得することができる。
【0067】
上述した第1及び第2実施形態において、第2安否確認要求に関わらず、利用者端末130の通知部316が所定の時間間隔で安否情報の入力を促す通知を行ってもよい。この場合、必ずしも第2安否確認要求は送信されなくてもよい。
【0068】
上述した第1及び第2実施形態において、安否確認システム100の機能の主体は例示であり、この例に限定されない。例えばセンター装置120の機能の少なくとも一部を他の装置が有していてもよい。例えば利用者情報231は、記憶部123に代えて、センター装置120と通信回線155を介して接続されたクラウドサーバ装置に記憶されてもよい。また、安否確認システム100の処理の順序は例示であり、矛盾の無い限り、順序が入れ替えられてもよい。
【0069】
本発明は、センター装置120及び利用者端末130のそれぞれにおいて実行されるプログラムとして提供されてもよい。センター装置120及び利用者端末130は、いずれも本発明に係るコンピュータの一例である。このプログラムは、インターネットなどの通信回線を介してダウンロードされてもよいし、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどの、コンピュータが読取可能な記録媒体に記録した状態で提供されてもよい。
【符号の説明】
【0070】
100:安否確認システム、110:サーバ装置、120:センター装置、121:制御部、122:通信部、123:記憶部、124:入力部、125:表示部、130:利用者端末、131:制御部、132:通信部、133:記憶部、134:入力部、135:表示部、136:測位部、211:受け付け部、212:問合せ部、213:取得部、214:登録部、215:決定部、216:要求部、217:表示制御部、311:受信部、312:判定部、313:応答部、314:表示制御部、315:送信部、316:通知部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11