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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020662
(43)【公開日】2024-02-14
(54)【発明の名称】オブジェクト測位方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G01S 19/48 20100101AFI20240206BHJP
【FI】
G01S19/48
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023212535
(22)【出願日】2023-12-15
(62)【分割の表示】P 2018203757の分割
【原出願日】2018-10-30
(31)【優先権主張番号】10-2017-0172885
(32)【優先日】2017-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0079499
(32)【優先日】2018-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】李 元周
(72)【発明者】
【氏名】具 滋厚
(72)【発明者】
【氏名】李 東▲うく▼
(72)【発明者】
【氏名】李 宰雨
(72)【発明者】
【氏名】池 大▲ひょん▼
(57)【要約】
【課題】オブジェクト測位方法及び装置が開示される。
【解決手段】 一実施形態に係るオブジェクト測位装置は、オブジェクトの測位のための基準位置を取得し、地図上の複数のウェイポイントに基づいてオブジェクトの地図方向角を取得し、基準位置及び地図方向角に基づいてオブジェクトの現在位置を推定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクト測位方法であって、
オブジェクトの基準位置を取得するステップと、
地図上の複数のウェイポイントに基づいて前記オブジェクトの地図方向角を取得するステップと、
少なくとも1つのセンサを用いて、前記オブジェクトの速度及びセンサにより検出されたセンサ検出方向角を取得するステップと、
第2方向角を生成するステップであって、前記地図方向角と前記センサ検出方向角とを比較して、前記地図方向角と前記センサ検出方向角と間の差を決定し、第1の加重値の前記地図方向角と第2の加重値の前記センサ検出方向角の両方に基づいて第2方向角を生成するステップであって、前記地図方向角と前記センサ検出方向角と間の差が閾角度未満である場合、前記第1の加重値は前記第2の加重値より大きく、前記地図方向角と前記センサ検出方向角と間の差が閾角度より大きい場合、前記第1の加重値は前記第2の加重値より小さい、ステップと、
前記基準位置、前記第2方向角、及び前記速度に基づいて、推測航法を実行するステップと、
前記推測航法の結果に基づいて、前記オブジェクトの現在位置を推定するステップと、
を含み、前記オブジェクトは車両であり、前記オブジェクトの現在位置を推定するステップは、前記オブジェクトの推定された現在位置に基づいて前記オブジェクトの車路変更情報を生成するステップを含み、前記オブジェクトの車路変更情報は、前記車両の自律走行システムのディスプレイに表示される、オブジェクト測位方法。
【請求項2】
前記地図は、単一線上の複数のウェイポイントを用いて道路を表現する、請求項1に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項3】
前記地図方向角を取得するステップは、
最後に推定された前記オブジェクトの位置に基づいて、前記オブジェクトから最も近いウェイポイントを検出するステップと、
前記検出されたウェイポイントと前記検出されたウェイポイントの次のウェイポイントに基づいて、前記オブジェクトの地図方向角を算出するステップと、
を含む、請求項1に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項4】
前記地図方向角を取得するステップは、
最後に推定された前記オブジェクトの位置に基づいて、前記ウェイポイントのうちいずれか1つのウェイポイントを検出するステップと、
前記検出されたウェイポイントに対応する地図方向角を前記オブジェクトの地図方向角として決定するステップと、
を含む、請求項1に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項5】
前記オブジェクトは車両であって、
前記オブジェクトの現在位置を推定するステップは、
前記検出された方向角に基づいて前記オブジェクトの現在位置を推定するステップと、
前記推定された現在位置に基づいて前記オブジェクトの車路変更情報を生成するステップと、
を含む、請求項1に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項6】
前記センサは、加速度計センサ及び方向計センサを含む、請求項1に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項7】
前記オブジェクトは車両であって、
前記オブジェクトの速度及びセンサにより検出されたセンサ検出方向角を取得するステップは、
GPSセンサにより初期方向角を取得するステップと、
前記車両のセンサから前記車両のハンドル回転角を取得するステップと、
前記初期方向角に前記ハンドル回転角を適用して前記オブジェクトの方向角を算出するステップと、
を含む、請求項1に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項8】
前記オブジェクトは車両であって、
前記オブジェクトの速度及びセンサにより検出されたセンサ検出方向角を取得するステップは、
前記車両のセンサから前記車両のホイール速度を取得するステップと、
前記ホイール速度に基づいて前記オブジェクトの速度を算出するステップと、
を含む、請求項1に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項9】
前記基準位置を取得するステップは、
予め定義された周期でGPSセンサから現在GPS位置を取得するステップと、
前記現在GPS位置と以前GPS位置との間の差が第1閾値差よりも大きい第1条件、及び前記現在GPS位置と前記推定された現在位置との間の差が第2閾値差よりも小さい第2条件のうち少なくとも1つが満たされる場合、前記現在GPS位置を用いて前記基準位置を更新するステップを含む、請求項1ないし8のうちの何れか一項に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項10】
前記複数のウェイポイントは、道路上の一車路に沿って記録された位置情報に基づいて生成される、請求項1ないし9のうちの何れか一項に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項11】
前記複数のウェイポイントは、道路上の車路に記録された位置情報が単一車路を表現するように変換されて生成される、請求項1ないし9のうちの何れか一項に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項12】
GPSセンサから前記オブジェクトの現在GPS位置を取得するステップと、
前記現在GPS位置がバウンスされたことに応答して、前記オブジェクトの現在位置として推定された現在位置を更新するステップと、
を含む請求項1に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項13】
前記現在位置を更新するステップは、前記オブジェクトの以前GPS位置と前記現在GPS位置との間の差が第1閾値差よりも大きい第1条件、及び前記現在GPS位置と前記推定された現在位置との間の差が第2閾値差よりも小さい第2条件のうち少なくとも1つが満たされる場合、前記現在GPS位置がバウンスされるものと判断するステップを含む、請求項12に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項14】
前記以前GPS位置及び前記現在GPS位置は、前記オブジェクトの速度及び前記センサ検出方向角に基づいて補正される、請求項13に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項15】
前記現在位置を更新するステップは、前記現在GPS位置がバウンスされたことに応答して、前記推定された現在位置を前記現在GPS位置に更新するステップを含む、請求項12に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項16】
前記現在GPS位置は、前記オブジェクトの速度及び前記センサ検出方向角に基づいて補正される、請求項15に記載のオブジェクト測位方法。
【請求項17】
請求項1ないし16のうち何れか一項に記載のオブジェクト測位方法を、オブジェクト測位装置のコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【請求項18】
オブジェクトの位置を取得するセンサと、
命令及び道路上の一車路に沿って記録された位置情報に基づいて生成された複数のウェイポイントが記録されたメモリと、
前記命令を行うプロセッサと、を含み、
前記命令は、
前記位置に基づいて基準位置を取得するステップと、
前記ウェイポイントのうち前記オブジェクトから最も近いウェイポイントを検出するステップと、
その検出されたウェイポイントと前記検出されたウェイポイントの次のウェイポイントに基づいて、前記オブジェクトの地図方向角を算出するステップと、
少なくとも1つのセンサを用いて、前記オブジェクトの速度及びセンサにより検出されたセンサ検出方向角を取得するステップと、
第2方向角を生成するステップであって、前記地図方向角と前記センサ検出方向角とを比較して、前記地図方向角と前記センサ検出方向角と間の差を決定し、第1の加重値の前記地図方向角と第2の加重値の前記センサ検出方向角の両方に基づいて第2方向角を生成するステップであって、前記地図方向角と前記センサ検出方向角と間の差が閾角度未満である場合、前記第1の加重値は前記第2の加重値より大きく、前記地図方向角と前記センサ検出方向角と間の差が閾角度より大きい場合、前記第1の加重値は前記第2の加重値より小さい、ステップと、
前記基準位置、前記第2方向角、及び前記速度に基づいて、推測航法を実行するステップと、
前記推測航法の結果に基づいて、前記オブジェクトの現在位置を決定するステップと、
を行い、前記オブジェクトは車両であり、前記オブジェクトの現在位置を推定するステップは、前記オブジェクトの推定された現在位置に基づいて前記オブジェクトの車路変更情報を生成するステップを含み、前記オブジェクトの車路変更情報は、前記車両の自律走行システムのディスプレイに表示される、オブジェクト測位装置。
【請求項19】
前記メモリは、前記検出されたウェイポイントに対応する地図方向角が記録される、請求項18に記載のオブジェクト測位装置。
【請求項20】
前記プロセッサは、前記オブジェクトの認識された方向に基づいて前記次のウェイポイントを検出する、請求項18又は19に記載のオブジェクト測位装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、オブジェクトを測位する方法及び装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
オブジェクトの位置に基づくサービスはますます活用されつつあり、そのようなサービスでは、オブジェクトの位置の推定誤差によりサービスの内容や品質は大きく変わり得る。自律走行システムでは、車両の位置が地域経路を設定するために用いられる。また、自律走行システムは、加速度計センサと方向計センサを用いて推測航法を行うが、方向角について生じる誤差は測位誤差を累積させてしまうことが懸念される。高速の自律走行車両において測位誤差が累積すると、接触事故、車路離脱、誤った経路の走行、走行経路設定のエラーが発生し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、オブジェクトを適切に測位する方法及び装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態に係るオブジェクト測位方法は、オブジェクトの測位のための基準位置を取得するステップと、地図上の複数のウェイポイントに基づいて前記オブジェクトの地図方向角を取得するステップと、前記基準位置及び前記地図方向角に基づいて、前記オブジェクトの現在位置を推定するステップとを含む。
【0005】
一実施形態によれば、前記地図は、単一線上の複数のウェイポイントを用いて道路を表現し得る。
【0006】
一実施形態によれば、前記地図方向角を取得するステップは、最後に推定された前記オブジェクトの位置に基づいて、前記オブジェクトから最も近いウェイポイントを検出するステップと、前記検出されたウェイポイントと前記検出されたウェイポイントの次のウェイポイントに基づいて、前記オブジェクトの地図方向角を算出するステップとを含み得る。
【0007】
一実施形態によれば、前記地図方向角を取得するステップは、最後に推定された前記オブジェクトの位置に基づいて、前記ウェイポイントのうちいずれか1つのウェイポイントを検出するステップと、前記検出されたウェイポイントに対応する地図方向角を前記オブジェクトの地図方向角として決定するステップとを含み得る。
【0008】
一実施形態に係るオブジェクト測位方法は、センサから検出された、前記オブジェクト速度及び方向角を取得するステップをさらに含み、前記現在位置を推定するステップは、前記地図方向角及び前記検出された方向角に基づいて、推測航法のための第2方向角を生成するステップと、前記第2方向角及び前記検出された速度に基づいて推測航法を行うステップと、前記推測航法の実行結果に基づいて前記オブジェクトの現在位置を推定するステップとを含み得る。
【0009】
一実施形態によれば、前記第2方向角を生成するステップは、前記地図方向角と前記検出された方向角とを比較するステップと、前記比較結果に基づいて第2方向角を生成するステップとを含み得る。
【0010】
一実施形態によれば、前記比較結果に基づいて前記第2方向角を生成するステップは、前記地図方向角と前記検出された方向角との間の差が予め定義された範囲内である場合、前記地図方向角に基づいて前記第2方向角を生成するステップを含み得る。
【0011】
一実施形態によれば、前記比較結果に基づいて前記第2方向角を生成するステップは、前記地図方向角と前記検出された方向角との間の差が予め定義された範囲から逸脱する場合、前記検出された方向角に基づいて前記第2方向角を生成するステップを含み得る。
【0012】
一実施形態によれば、前記オブジェクトの現在位置を推定するステップは、前記検出された方向角に基づいて前記オブジェクトの現在位置を推定するステップと、前記推定された現在位置に基づいて前記オブジェクトの車路変更情報を生成するステップとを含み得る。
【0013】
一実施形態によれば、前記第2方向角を生成するステップは、前記地図方向角を用いて前記検出された方向角を補正するステップと、前記補正結果に基づいて第2方向角を生成するステップとを含み得る。
【0014】
一実施形態によれば、前記第2方向角を生成するステップは、前記地図方向角と前記検出された方向角にそれぞれ加重値を適用して第2方向角を生成するステップを含み得る。
【0015】
一実施形態によれば、前記加重値を適用して第2方向角を生成するステップは、前記地図方向角と前記検出された方向角との差が閾値差よりも小さい場合、前記地図方向角の加重値を増加させるステップを含み得る。
【0016】
一実施形態によれば、前記センサは、加速度計センサ及び方向計センサを含み得る。
【0017】
一実施形態によれば、前記オブジェクト速度及び方向角を取得するステップは、
【0018】
GPS(Global Positioning System)センサから初期方向角を取得するステップと、前記車両のセンサから前記車両のハンドル回転角を取得するステップと、前記初期方向角に前記ハンドル回転角を適用して前記オブジェクトの方向角を算出するステップとを含み得る。
【0019】
一実施形態によれば、前記オブジェクト速度及び方向角を取得するステップは、前記車両のセンサから前記車両のホイール速度を取得するステップと、前記ホイール速度に基づいて前記オブジェクト速度を算出するステップとを含み得る。
【0020】
一実施形態によれば、前記基準位置を取得するステップは、予め定義された周期でGPSセンサから現在GPS位置を取得するステップと、前記現在GPS位置と以前GPS位置との間の差が第1閾値差よりも大きい第1条件、及び前記現在GPS位置と前記推定された現在位置との間の差が第2閾値差よりも小さい第2条件のうち少なくとも1つが満たされる場合、前記現在GPS位置を用いて前記基準位置を更新するステップを含み得る。
【0021】
一実施形態によれば、前記複数のウェイポイントは、道路上の一車路に沿って記録された位置情報に基づいて生成され得る。
【0022】
一実施形態によれば、前記複数のウェイポイントは、道路上の車路に記録された位置情報が単一車路を表現するように変換されて生成され得る。
【0023】
一実施形態に係るオブジェクト測位方法は、オブジェクトの測位のための基準位置を取得するステップと、前記基準位置から前記オブジェクトの現在位置を推定するステップと、GPSセンサから前記オブジェクトの現在GPS位置を取得するステップと、前記現在GPS位置がバウンスされたことに応答して、前記推定された現在位置を更新するステップとを含む。
【0024】
一実施形態によれば、前記現在位置を更新するステップは、前記オブジェクトの以前GPS位置と前記現在GPS位置との間の差が第1閾値差よりも大きい第1条件、及び前記現在GPS位置と前記推定された現在位置との間の差が第2閾値差よりも小さい第2条件のうち少なくとも1つが満たされる場合、前記現在GPS位置がバウンスされるものと判断するステップを含み得る。
【0025】
一実施形態によれば、前記以前GPS位置及び前記現在GPS位置は、前記オブジェクト速度及び方向に基づいて補正され得る。
【0026】
一実施形態によれば、前記現在位置を更新するステップは、前記現在GPS位置がバウンスされたことに応答して、前記推定された現在位置を前記現在GPS位置に更新するステップを含み得る。
【0027】
一実施形態によれば、前記現在GPS位置は、前記オブジェクト速度及び方向に基づいて補正され得る。
【0028】
一実施形態に係るオブジェクト測位装置は、オブジェクトの位置を取得するセンサと、命令及び道路上の一車路に沿って記録された位置情報に基づいて生成された複数のウェイポイントが記録されたメモリと、前記命令を行うプロセッサと、を含み、前記命令は、前記位置に基づいて基準位置を取得するステップと、前記ウェイポイントのうち前記オブジェクトから最も近いウェイポイントを検出するステップと、前記検出されたウェイポイントと前記検出されたウェイポイントの次のウェイポイントに基づいて、前記オブジェクトの地図方向角を算出するステップと、前記基準位置と前記地図方向角に基づいて前記オブジェクトの現在位置を決定するステップとを行う。
【0029】
一実施形態によれば、前記メモリは、前記検出されたウェイポイントに対応する地図方向角が記録され得る。
【0030】
一実施形態によれば、前記プロセッサは、前記オブジェクトの認識された方向に基づいて前記次のウェイポイントを検出し得る。
【発明の効果】
【0031】
本発明によると、オブジェクトを測位する方法及び装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】一実施形態に係るオブジェクト測位方法を説明するためのフローチャートである。
図2】一実施形態に係るオブジェクト測位方法を説明するための概念図である。
図3】一実施形態に係る地図方向角の取得動作を説明するための図である。
図4】一実施形態に係る地図方向角とセンサから検出された方向角とを比較する動作を説明するための図である。
図5A】一実施形態に係るオブジェクト測位方法を説明するためのフローチャートである。
図5B】一実施形態に係るオブジェクト測位方法を説明するためのフローチャートである。
図6】一実施形態に係るオブジェクト測位方法を説明するためのフローチャートである。
図7】一実施形態に係る地図方向角の取得動作を説明するための図である。
図8】一実施形態に係る地図方向角を用いて測位を行う動作を説明するための図である。
図9】一実施形態に係るオブジェクト測位装置の例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
実施形態に対する特定な構造的又は機能的な説明は単なる例示のための目的として開示されたものとして、様々な形態に変更される。したがって、実施形態は特定な開示形態に限定されるものではなく、本明細書の範囲は技術的な思想に含まれる変更、均等物ないし代替物を含む。
【0034】
第1又は第2などの用語を複数の構成要素を説明するために用いることがあるが、このような用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ解釈されなければならない。例えば、第1構成要素は第2構成要素と命名することができ、同様に第2構成要素は第1構成要素にも命名することができる。
【0035】
単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味をもたない限り複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」等の用語は明細書上に記載した特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを示すものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解しなければならない。
【0036】
異なるように定義さがれない限り、技術的又は科学的な用語を含んで、ここで用いる全ての用語は、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義された用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈すべきであって、本明細書で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されることはない。
【0037】
以下、実施形態を添付する図面を参照しながら詳細に説明する。各図面に提示された同一の参照符号は同一の部材を示す。
【0038】
一実施形態に係るオブジェクト測位装置は、地図から推定された方向角を用いてオブジェクトの測位を行う。オブジェクト測位装置は、地図に含まれたパターン又は道路の特性からオブジェクトの方向角を推定する方式を用いてセンサから測定された方向角の精度エラーを補完し得る。オブジェクト測位装置は、低精密地図環境でGPS(Global Positioning System)と推測航法を用いて正確な測位を行うことができる。オブジェクト測位装置による測位方式は、自律走行システムだけではなく測位が求められる全ての技術分野に適用される。
【0039】
一実施形態に係るオブジェクト測位装置は、オブジェクトの位置を推定する装置として、例えば、ソフトウェアモジュール、ハードウェアモジュール、又はこれらの組合せで具現できる。オブジェクト測位装置は、オブジェクトの測位に関する動作、演算、及び命令などを生成又は処理する。オブジェクトは、測位の対象は道路を走行する車両のみならず、人、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブル装置などを含む。一実施形態に係る車両は、自動車、トラック、トラクター、スクーター、バイク、サイクル、水陸両用車両、雪上車、スノーモバイル、ボート、公共交通車両、バス、モノレール、電気自動車(EV)、及びドローンを含んでもよい。
【0040】
オブジェクト測位装置は、車両、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブル装置、IoT装置などの様々なコンピューティング装置及び/又はシステムに搭載され、端末と通信するサーバで実現され得る。例えば、オブジェクト測位装置は、測位動作を必要とするロボットに適用可能である。又は、オブジェクト測位装置は、予め構築されたデータベースから測位に関する情報を取得し、データベースは、オブジェクト測位装置に含まれたメモリで具現されたり、オブジェクト測位装置と有線、無線、又はネットワークなどに接続可能なサーバなどの外部装置で実現され得る。
【0041】
以下、図1ないし図2を参照して、一実施形態に係るオブジェクト測位方法の全般的な内容が説明されている。図3を参照して、一実施形態に係る地図方向角が取得される動作が説明される。図4を参照して、一実施形態に係る地図方向角とセンサから検出された方向角の比較動作が説明される。図5Aないし図6を参照して、一実施形態に係るオブジェクト測位方法が説明される。図7を参照して、一実施形態に係る地図方向角が取得される動作が説明される。図8を参照して、一実施形態に係る地図方向角が活用される内容が説明される。図9を参照して、一実施形態に係る装置の構成が説明される。
【0042】
図1は、一実施形態に係るオブジェクト測位方法を説明するためのフローチャートであり、図2は、一実施形態に係るオブジェクト測位方法を説明するための概念図である。図1に示す動作は、示された順序及び方式により実行されてよいが、図示される実施形態の思想及び範囲を逸脱しない限り、一部の動作の順序が変更されてもよいし、或いは一部の動作が省略されてもよい。図1に示された複数の動作は、実質的に並列又は同時に実行されてもよい。図1に示す1つ以上のブロック及びブロックの組合せは、特定の機能を行う特殊目的のハードウェア基盤コンピュータ、又は特殊目的のハードウェア及びコンピュータ命令の組合せによって実現される。
【0043】
一実施形態によれば、オブジェクト測位装置は、オブジェクトの測位のための基準位置201を取得する(S101)。基準位置201は、オブジェクトの測位のための基準となる位置であって、オブジェクト測位装置は基準位置201を用いてオブジェクトの位置を推定し得る。
【0044】
一実施形態によれば、オブジェクト測位装置は、オブジェクトに対して最後に推定された位置に基づいて基準位置201を取得する。オブジェクト測位装置は、オブジェクトに対する測位を繰り返し実行し、最も最後に推定された位置を現在位置205を推定するための基準位置201として判断する。オブジェクト測位装置は、基準位置201に基づいて測位を行い、測位結果に応じて推定された位置を基準として測位を繰り返し行う。
【0045】
一実施形態によれば、オブジェクト測位装置は、GPSセンサを用いて基準位置201を取得する。オブジェクト測位装置は、オブジェクトに搭載されたGPSセンサから予め定義された周期で位置情報を取得し、GPSセンサから取得された情報を用いて基準位置201を更新する。オブジェクト測位装置は、現在GPS位置が一定条件を満たする場合、現在GPS位置を用いて基準位置201を更新し得る。
【0046】
GPSセンサの性能に応じて、バウンス(bounce)の発生頻度とGPS位置の精度が変わり得る。後述するように、バウンスは、概して、オブジェクトの測位における基準位置の更新を意味する。オブジェクト測位装置は、バウンスされたGPS位置にバイアスを適用して基準位置201としてもよい。オブジェクト測位装置は、基準位置201を設定するためにGPS位置のバウンス可否をモニタリングする。基準位置201がバウンスされたGPS位置に基づいて設定される実施形態について説明されるが、オブジェクト測位装置が基準位置201を取得する動作には様々な方式が採用されてもよい。GPS位置のバウンス可否の判断、基準位置201の更新及び位置の初期化に関する実施形態については図5Bを参照して後述する。
【0047】
一実施形態によれば、オブジェクト測位装置は、地図上の複数のウェイポイントに基づいてオブジェクトの地図方向角202を取得する(S102)。ウェイポイントは、地図上の特定位置に設定されたポイントとして、例えば、道路、アドレス、地形物、構造物、ランドマークなど地図を構成する要素は、少なくとも1つのウェイポイントに表現される。地図は、単一線上の複数のウェイポイントを用いて道路を表現する。
【0048】
単一線上の複数のウェイポイントは、道路上の1つの車路又は車線(以下、一車路と言及される)に沿って記録された位置情報に基づいて生成され、データベース化される。例えば、道路上の一車路に沿って走行する車両から位置情報が記録され、記録された位置情報に基づいて複数のウェイポイントが生成され、生成されたウェイポイントを介して地図が構築又は更新される。
【0049】
単一線上の複数のウェイポイントは、道路上の車路に記録された位置情報が単一車路を表現するよう変換及び生成され、データベース化される。例えば、地図の道路上の車道で複数の車両が走行し、車両から位置情報が記録される。車両の位置情報は、複数の車道に散在しているため、車路に記録された位置情報は代表値に変換されたり、統計的なスムージング作業を介して単一車路を表現するよう変換されたりしてもよい。道路を単一線上の複数のウェイポイントに表現するために用いられる位置情報は、車両又は端末からクラウドで収集されて記録され得る。地図内の道路を単一線上の複数のウェイポイントを用いて表現する方式は、上述した方式に制限されることなく、複数のウェイポイントを新しく構築したり、従来のウェイポイントを用いる様々な方式が採用されたりしてもよい。
【0050】
オブジェクト測位装置は、内部又は外部メモリ、又はサーバから単一線上の複数のポイントを用いて道路を表現する地図を取得し、取得された地図上のウェイポイントに基づいてオブジェクトの地図方向角202を取得する。地図方向角202は、地図に基づいて取得されたオブジェクトの方向角として、地図方向角202が取得され、具体的な内容については図3を参照しながら後述する。
【0051】
オブジェクト測位装置は、基準位置201及び地図方向角202に基づいてオブジェクトの現在位置205を推定する(S103)。オブジェクト測位装置は、推測航法を行って現在位置205を推定する。推測航法は、基準位置201にオブジェクト速度204と方向角を適用し、オブジェクトの現在位置205を推定する方式である。オブジェクト測位装置は、地図方向角202に基づいて推測航法を行い、現在位置205を推定する。
【0052】
オブジェクト測位装置は、センサから検出されたオブジェクト速度204及び方向角203を取得する。一実施形態によれば、オブジェクト測位装置は、加速度計センサからオブジェクト速度204を取得し、方向角センサからオブジェクトの方向角203を取得する。オブジェクト測位装置は、IMU(Inertial Measurement Unit)センサからオブジェクト速度204及び方向角203のいずれか1つを生成する。
【0053】
オブジェクト測位装置は、地図方向角202とセンサによって検出された方向角203に基づいて第2方向角を生成する。第2方向角は、推測航法の実行時に適用される方向角である。一実施形態によれば、オブジェクト測位装置は、地図方向角202とセンサによって検出された方向角203とを比較し、比較結果に基づいて第2方向角を生成する。
【0054】
オブジェクト測位装置は、地図方向角202及びセンサによって検出された方向角203の間の差が予め定義された範囲内である場合、地図方向角202に基づいて第2方向角を生成する。例えば、オブジェクト測位装置は、地図方向角202とセンサによって検出された方向角203との間の差が閾値角度よりも小さければ、地図方向角202を推測航法に適用して現在位置205を推定し得る。地図方向角202及びセンサによって検出された方向角203は、予め定義された線206に基づいて角度を算出し得る。
【0055】
オブジェクト測位装置は、地図方向角202及びセンサによって検出された方向角203の間の差が予め定義された範囲から逸脱する場合、センサによって検出された方向角203に基づいて第2方向角を生成する。例えば、オブジェクト測位装置は、地図方向角202及びセンサによって検出された方向角203の間の差が閾値角度よりも大きければ、センサによって検出された方向角203を推測航法に適用して現在位置205を推定し得る。
【0056】
第2方向角を生成する異なる方法として、オブジェクト測位装置は、地図方向角202を用いてセンサによって検出された方向角203を補正し第2方向角を生成する。オブジェクト測位装置は、地図方向角202がセンサによって検出された方向角203よりも大きければ、センサによって検出された方向角203の大きさが大きくなるよう補正し第2方向角を生成する。同じ方式で、オブジェクト測位装置は、地図方向角202がセンサによって検出された方向角203よりも小さければ、センサによって検出された方向角203の大きさが小さくなるように補正し第2方向角を生成する。オブジェクト測位装置が地図方向角202でセンサによって検出された方向角203を補正する大きさの程度は、設計意図、センサの性能、システム設定、性能及び/又は効率が考慮されて決定され得る。例えば、地図方向角202とセンサによって検出された方向角203の精度及びエラーに関する統計的な記録が考慮されて補正方式が設定され得る。
【0057】
第2方向角を生成する他の方法として、オブジェクト測位装置は、地図方向角202とセンサによって検出された方向角203にそれぞれ加重値を適用して第2方向角を生成し、生成された第2方向角を推測航法に適用し得る。加重値は、地図方向角202とセンサによって検出された方向角203との差によって相違に設定される。例えば、オブジェクト測位装置は、地図方向角202とセンサによって検出された方向角203の差が大きくなるほど、センサによって検出された方向角203の加重値を地図方向角202の加重値よりも大きく設定し、地図方向角202とセンサによって検出された方向角203との差が小さくなるほど、センサによって検出された方向角203の加重値を地図方向角202の加重値よりも小さく設定する。加重値は、設計意図、センサの性能、システム設定、性能及び/又は効率が考慮されて決定され、加重値が設定される実施形態には様々な方式が採用されて適用されてもよい。
【0058】
図2を参照すると、オブジェクト測位装置は、センサによって検出された方向角203を地図方向角202に補正して第2方向角を生成する。オブジェクト測位装置は、地図方向角202及びオブジェクト速度204に基づいて推測航法を行い、推測航法の実行結果に基づいてオブジェクトの現在位置205を推定する。オブジェクト測位装置は、数式(1)を用いて推測航法に地図方向角202を適用する。
【0059】
【数1】
(x,y)は基準位置であり、「バーθ」は地図方向角であり、sはオブジェクト速度であり、現在位置はオブジェクトが基準位置から時間Δtの間に移動した位置である。
【0060】
オブジェクト測位装置は、数式(2)を用いて推測航法を行う。
【0061】
【数2】
(x,y)は現在時間Tにおける現在位置であり、(x,y)は基準位置である。(x,y)は数式(1)の計算をk回繰り返すことにより(x,y)から算出される。sは速度であり、「バーθ」は地図方向角であり、Δtは時間であり、kはΣ演算のための変数である。オブジェクト測位装置は、基準位置による推測航法を繰り返し行い、数式(2)に従って、現在位置を更新できる。
【0062】
図3は、一実施形態に係る地図方向角の取得動作を説明するための図である。図3を参照すると、道路307は単一線上の複数のポイントとして表現され、地図は道路を含む。オブジェクト測位装置は、地図上の複数のウェイポイントで道路307が表現された地図を取得し、ウェイポイントを用いてオブジェクト301の地図方向角303を取得する。
【0063】
一実施形態によれば、オブジェクト測位装置は、最後に推定されたオブジェクト301の位置に基づいてオブジェクト301から最も近いウェイポイント304を検出する。オブジェクト測位装置は、検出されたウェイポイント304とその次のウェイポイント305に基づいて、オブジェクト301の地図方向角303を算出する。オブジェクト測位装置は、ウェイポイント304とウェイポイント305を連結する方向角306に基づいてオブジェクト301の地図方向角303を算出する。オブジェクト測位装置は、オブジェクト301が走行する方向を認識し、認識された方向によりウェイポイント304の次のウェイポイント305を検出し得る。図3を参照すると、地図上の道路307を走行するオブジェクト301は、南から北に走行しているため、オブジェクト測位装置は、ウェイポイント304の北側にある次のウェイポイント305を検出する。
【0064】
ウェイポイントに対応する地図方向角は、予め算出されて格納されてもよい。この場合、最後に推定されたオブジェクト301のウェイポイント304に対応する方向角306をオブジェクト301の地図方向角303として決定する。ウェイポイントは、走行又は移動方向に沿った地図方向角が予め定義されて地図に格納されてもよく、オブジェクト測位装置は、オブジェクト301の位置に基づいてウェイポイントのうちいずれか1つを選択してオブジェクト301の地図方向角303を取得してもよい。
【0065】
オブジェクト測位装置は、道路307を表現するウェイポイントに基づいて取得された地図方向角303とセンサから検出された方向角302を用いて推測航法のための第2方向角を生成する。第2方向角を生成する動作には上述した内容が適用される。
【0066】
図4は、一実施形態に係る地図方向角とセンサから検出された方向角とを比較する動作を説明するための図である。
【0067】
図4を参照すると、オブジェクト401は車両であってもよい。オブジェクト測位装置は、オブジェクト401の地図方向角402とセンサから検出された方向角403に基づいてオブジェクト401の車路変更の有無を判断する。
【0068】
オブジェクト測位装置は、地図方向角402とセンサから検出された方向角403とを比較して差が予め定義された範囲から逸脱する場合、センサから検出された方向角403を用いてオブジェクト401の測位を行う。例えば、オブジェクト測位装置は、推測航法にセンサから検出された方向角403を適用し、推測航法により推定されたオブジェクト401の位置に基づいてオブジェクト401の車路変更の有無を判断する。図4に示す場合のように、オブジェクト測位装置は、センサから検出された方向角403を測位のための方向角として決定し、推測航法を行ってオブジェクト401の車道が第1車路から第2車路に変更されたことを判断する。追加的に、オブジェクト測位装置の車路変更情報は、オブジェクト401のディスプレイを介して表示される。例えば、オブジェクト401に搭載された端末からナビゲーションサービスが提供されれば、オブジェクト測位装置は、端末に車路変更情報を伝達し、オブジェクト401に搭載された端末のディスプレイによって車路変更情報が表示される。例えば、自律走行システムを使用する場合、車路変更情報をオブジェクト401の自律走行システムに提供する。異なる例として、交通を円満に管理して衝突を防止するために、車路変更情報は、オブジェクト401の近くのサーバ又は他の車両に送信されてもよい。
【0069】
図5Aは、一実施形態に係るオブジェクト測位方法を説明するためのフローチャートである。図5に示す動作は、示された順序及び方式により実行されてよいが、図示される実施形態の思想及び範囲を逸脱しない限り、一部の動作の順序が変更されてもよいし、或いは一部の動作が省略されてもよい。図5に示された複数の動作は、実質的に並列又は同時に実行されてもよい。図5に示す1つ以上のブロック及びブロックの組合せは、特定機能を行う特殊目的のハードウェア基盤コンピュータ、又は特殊目的のハードウェア及びコンピュータ命令の組合せによって実現されてもよい。図1ないし図4の説明は図5Aにも適用可能であるため、重複する内容の説明は省略する。
【0070】
図5Aを参照すると、オブジェクト測位装置は、GPSセンサ501、加速度計センサ502、及び方向計センサ503から検出された情報と、地図504から取得された情報を用いて推測航法を行う。オブジェクト測位装置は、方向計センサ503から検出された方向角と、地図504から生成された地図方向角とを比較する(S505)。オブジェクト測位装置は、予め定義された基準に基づいて方向計センサ503から検出された方向角と、地図504から生成された地図方向角が互いに類似すると判断されれば、推測航法の実行において地図504から生成された地図方向角を用いる(S506)。オブジェクト測位装置は、予め定義された基準に基づいて方向計センサ503から検出された方向角と、地図504から生成された地図方向角とが互いに類似しないと判断されれば、推測航法の実行において方向計センサ503から検出された方向角を用いる(S507)。
【0071】
オブジェクト測位装置は、GPSセンサ501から取得された位置情報を用いてGPS位置のバウンス可否を判断する(S508)。図5Bを参照して、GPS位置のバウンス可否の判断に対する内容を説明する。
【0072】
図5Bを参照すると、オブジェクト測位装置は、GPSセンサを用いて、t=t0、1、、t及びtのそれぞれの時点でGPS位置(即ち、GPS,GPS,GPS,GPS,及びGPS)を取得する。オブジェクト測位装置は、オブジェクトに対する測位を行い、t=t0、1、、t及びtの時点でオブジェクトの位置P,P,P,P及びPをそれぞれ推定し得る。
【0073】
図5Bを参照すると、GPSセンサの測定周期は、オブジェクト測位装置の測位周期よりも大きい。GPSセンサの性能が向上することによりGPSセンサの測定周期は短くなり得るが、高コスト及び高スペックのGPSセンサを除いて、ほとんどのGPSセンサの測定周期は、オブジェクト測位装置の測位周期よりも大きい。オブジェクト測位装置は、低コストのGPSセンサを活用しつつ、GPS位置のバウンスの可否を判断することにより、方位角センサに基づく測位の精度を高めることができる。
【0074】
オブジェクト測位装置は、t及びtとの間の時点であるt0,1、t0,2及びt0,3でオブジェクトの測位を実行し、オブジェクトの位置P0,1、P0,2及びP0,3をそれぞれ推定する。オブジェクト測位装置は、tとtとの間の時点であるt=t1,1、t1,2及びt1,3でオブジェクトの測位を実行し、オブジェクトの位置P1,1、P1,2及びP1,3をそれぞれ推定する。オブジェクト測位装置は、tとtとの間の時点であるt=t2,1、t2,2及びt2,3でオブジェクトの測位を実行し、オブジェクトの位置P2,1、P2,2及びP2,3をそれぞれ推定する。オブジェクト測位装置は、tとtとの間の時点であるt=t3,1、t3,2及びt3,3でオブジェクトの測位を実行し、オブジェクトの位置P3,1、P3,2及びP3,3をそれぞれ推定する。
【0075】
図5Bを参照すると、オブジェクト測位装置は、t=tの時点でGPS位置GPSとしてオブジェクトの位置Pを初期化し得る。オブジェクト測位装置は、t=t0,1の時点でPから推測航法を実行し、オブジェクトの位置P0,1を推定する。オブジェクト測位装置は、t=t0,2の時点でP0,1から推測航法を実行し、オブジェクトの位置P0,2を推定する。このようにオブジェクト測位装置は、オブジェクトの測位を繰り返し実行し得る。
【0076】
GPS位置は、オブジェクト測位装置によって推定された位置と差が発生し得る。推測航法によって推定されたオブジェクトの位置は、GPS位置よりも走行方向に沿って先に進んでいる場合が多い。図5Bを参照すると、GPSとPは同じ時点に該当する位置にもかかわらず、互いに異なる位置を示す。これと同様に、GPSとPは互いに異なる位置を示し、GPSとPも互いに異なる位置を示す。したがって、オブジェクト測位装置は、GPS位置のバウンス可否を判断し、判断結果に応じて、オブジェクトの現在位置をGPS位置に初期化できる。t=tの時点でバウンス如何を判断する実施形態について説明する。
【0077】
一実施形態によれば、オブジェクト測位装置は、以前GPS位置と現在GPS位置との間の差が閾値差よりも大きいか否かを判断する。図5Bを参照すると、オブジェクト測位装置は、t=t時点で以前GPS位置GPSと現在GPS位置GPSとの間の差が閾値差よりも大きい条件1を満たしているか否かを判断する。オブジェクト測位装置は、条件1を満たしている場合、現在GPS位置GPSがバウンスされたと判断する。
【0078】
他の実施形態によれば、オブジェクト測位装置は、オブジェクトの現在位置と現在GPS位置との間の差が閾値差よりも小さいか否かを判断する。図5Bを参照すると、オブジェクト測位装置は、t=t時点でオブジェクトに対する測位を実行してPを推定し、オブジェクトの現在位置Pと現在GPS位置GPSとの間の差が閾値差よりも小さい条件2を満たしているか否かを判断する。オブジェクト測位装置は、条件2を満たしている場合、現在GPS位置GPSがバウンスされたと判断する。
【0079】
更なる一実施形態によれば、オブジェクト測位装置は条件1及び条件2が全て満たされる場合、GPS位置がバウンスされるものと判断する。図5Bを参照すると、オブジェクト測位装置は、t=t時点で以前GPS位置GPS3、現在GPS位置GPS、及びオブジェクトの現在位置Pに基づいて条件1及び条件2を全て満たしているかを判断する。
【0080】
一実施形態によれば、オブジェクト測位装置は、時点tに対応するGPS位置GPSを補正し、補正されたGPSを用いて上述した条件1及び条件2のうち少なくとも1つの充足可否を判断する。また、オブジェクト測位装置は、時点tに対応するオブジェクトの位置Pを補正されたGPSに初期化する。GPSセンサによって測定されたGPS位置は、その情報そのものに遅延が存在し得る。したがって、オブジェクト測位装置は、遅延を考慮した経験値であるDRをGPSに和してGPSをGPS+DRに補正し得る。
【0081】
一実施形態によれば、オブジェクト測位装置は、オブジェクト速度及び方向に基づいてDRを生成し得る。GPSは位置を示し、DRはGPSの補正のためのベクトルとして表現される。オブジェクト測位装置は、オブジェクト速度に基づいてDRの大きさ成分をスケーリングし、オブジェクトの方向に基づいてDRの方向成分を設定する。例えば、オブジェクト測位装置は、オブジェクト速度が大きくなるにつれてDRのサイズの成分を大きくスケーリングしてもよい。オブジェクト測位装置は、オブジェクト速度及び方向を考慮して作成されたベクトルDRを用いてGPSを補正し得る。
【0082】
図5Bを参照すると、オブジェクト測位装置は、t=t時点で以前GPS位置GPS、現在GPS位置GPSをそれぞれGPS+DRとGPS+DRに補正し、GPS+DR、GPS+DR及びPに基づいて、条件1と条件2を満たしているか否かを判断する。補正された現在のGPS位置GPS+DRがバウンスされたと判断された場合、オブジェクト測位装置は、PをGPS+DRに初期化する。t=t4,1の時点でオブジェクト測位装置は、初期化されPからオブジェクトの測位を行うことができる。
【0083】
再び図5Aを参照すると、オブジェクト測位装置は、GPS位置がバウンスされたと判断された場合、推測航法の実行においてバウンスされたGPS位置を基準位置に設定する(S509)。オブジェクト測位装置は、GPS位置がバウンスされないものと判断された場合、推測航法の実行において基準位置を更新することなく、以前に設定された基準位置を用いる(S510)。
【0084】
オブジェクト測位装置は、基準位置、加速度計センサ502によって検出された速度と方向角を用いて推測航法を行い(S511)、推測航法の結果、オブジェクトの位置を推定する(S512)。オブジェクト測位装置は、推定されたオブジェクトの位置を用いて地図504に含まれた情報を更新する。一実施形態によれば、オブジェクト測位装置は、オブジェクトから近いウェイポイントを検出するためのオブジェクトの地図上、位置を更新する。
【0085】
オブジェクト測位装置は、推定されたオブジェクトの位置に基づいて次の測位を行うことができ、予め定義された周期で測位を繰り返すことができる。
【0086】
図6は、一実施形態に係るオブジェクト測位方法を説明するためのフローチャートである。図6に示す動作は、示された順序及び方式で実行されてよいが、図示される実施形態の思想及び範囲を逸脱しない限り、一部の動作の順序が変更されてもよいし、或いは一部の動作が省略されてもよい。図6に示された複数の動作は、実質的に並列又は同時に実行されてもよい。図6に示す1つ以上のブロック及びブロックの組合せは、特定機能を行う特殊目的のハードウェア基盤コンピュータ、又は、特殊目的のハードウェア及びコンピュータ命令の組合せによって実現される。図1ないし図5Bの説明は図6にも適用可能であるため、重複する内容の説明は省略する。
【0087】
図6を参照すると、オブジェクト測位装置は、IMUセンサ601から取得された情報を用いてオブジェクト速度及び方向角を生成する。オブジェクトは、車両であってもよい。
【0088】
オブジェクト測位装置は、車両のIMUセンサ601から車両のホイール速度を取得する。オブジェクト測位装置は、ホイール速度に基づいて車両の速度を算出する(S602)。一実施形態によれば、オブジェクト測位装置は、車両のホイール速度の平均を用いて車両の速度を算出する。オブジェクト測位装置は、数式(3)を用いて車両の速度を算出する。
【0089】
s=(sfl+sfr+srl+srr)/4 (3)
【0090】
sはホイール速度の平均であり、sfl,sfr,srl,srrはそれぞれ前面左側、前面右側、後面左側、及び後面右側のホイール速度である。
【0091】
オブジェクト測位装置は、GPSセンサから取得された情報に基づいて初期方向角を決定する。オブジェクト測位装置は、GPSセンサから取得された複数の位置値から初期方向角を決定するが、例えば、以前GPS位置から現在GPS位置へ向かう方向情報を算出することで初期方向角を決定し得る。
【0092】
オブジェクト測位装置は、車両のIMUセンサ601から車両のハンドル回転角を取得する。オブジェクト測位装置は、初期方向角にハンドル回転角を適用して車両の方向角を算出する(S603)。一実施形態によれば、オブジェクト測位装置は、初期方向角にハンドル回転角を繰り返し累積させて車両の方向角を算出する。オブジェクト測位装置は、数式(4)を用いて車両の方向角を算出する。
【0093】
θ=θ+ΣΔθ (4)
【0094】
θは時間tでの車両の方向角であり、θは初期方向角であり、Δθはハンドル回転角である。ΣΔθは時間tまでのハンドル回転角の累積和である。
【0095】
オブジェクト測位装置は、加速度計センサと方向計センサがない場合にも車両の内部センサを用いて車両の速度及び車両の方向角を算出し得る。車両の速度、車両の方向角と地図方向角を用いて推測航法を行う動作については、上述した内容の通りである。
【0096】
図7は、一実施形態に係る地図方向角の取得動作を説明するための図である。図7を参照すると、オブジェクト測位装置は道路703の曲率を表現する地図701に基づいて、オブジェクト702の地図方向角704を取得する。オブジェクト測位装置は、最後に測位されたオブジェクト702の位置に基づいて地図701から道路703の曲率を取得する。オブジェクト測位装置は、取得された曲率に基づいてオブジェクト702の地図方向角704を取得する。上述したように、オブジェクト測位装置は、地図方向角704と基準位置705を用いてオブジェクト702の現在位置を推定し得る。
【0097】
地図方向角704を取得するための道路703の曲率は、地図701上の位置にマッピングされる。例えば、地図701上の区間ごとに道路の曲率が予め設定されてデータベース化される。
【0098】
図8は、一実施形態に係る地図方向角を用いて測位を行う動作を説明するための図である。
【0099】
オブジェクト測位装置は、車両801がトンネル812を走行する場合にも車両801の測位を良好に行うことができる。トンネル812は、GPS位置の受信が難しい環境であるため、GPS位置を用いた測位の精度は低下し得る。
【0100】
オブジェクト測位装置は、車両801の地図方向角811を用いて測位を行って、トンネル812に進入する前に最後に推定された位置803を基準位置として決定する。オブジェクト測位装置は、トンネル812の道路の曲率を表現した地図又はトンネル812の道路を複数のウェイポイントに表現した地図を用いてトンネル812内に進入した車両801の地図方向角811を生成し得る。オブジェクト測位装置は、基準位置803とトンネル812内の車両801の地図方向角811を用いて推測航法を行い、推測航法の結果、車両801の位置を推定できる。そのため、オブジェクト測位装置は、GPS位置の受信又は取得が難しい環境であっても地図を用いてオブジェクトの地図方向角811を生成するために正確な測位を行うことができる。
【0101】
図9は、一実施形態に係るオブジェクト測位装置の例示図である。図9を参照すると、オブジェクト測位装置901は、プロセッサ902及びメモリ903を含む。オブジェクト測位装置901は、車両又は端末に搭載され得る車両又は端末の外部に設置されて車両又は端末と通信してもよい。
【0102】
メモリ903は、オブジェクト測位に関する命令を処理するためのプログラムが記録され、図1ないし8を参照して説明された動作を実行するための命令が記録される。また、メモリ903は、センサ又はカメラから検出される情報とサーバから受信した情報を記録する。センサは、方向計センサ、加速度計センサ、ジャイロセンサ、IMUセンサ、Radar、LiDAR、GPS及びその他のセンサを含む。
【0103】
プロセッサ902は、メモリ903に記録されたプログラムをロードして実行する。プロセッサ902は、オブジェクトの測位を行い、測位結果をディスプレイで表示し、オブジェクトが車両である場合、測位結果を用いて車両の走行を制御する。ここで、プロセッサ902の動作は、上記で説明した実施形態が適用されるため、重複する内容の説明は省略する。
【0104】
ディスプレイ904は、ユーザインターフェースをレンダリングし、ユーザ入力を受信する能力を提供する1つ以上のハードウェアコンポーネントを含む物理的な構造であってもよい。例えば、ディスプレイ904は、オブジェクト測位装置901に内蔵されてもよい。例えば、ディスプレイ904は、オブジェクト測位装置901に着脱可能である外部周辺装置であってもよい。ディスプレイ904は、単一スクリーン又は多重スクリーンディスプレイであってもよい。プロセッサ902は、ヘッドアップディスプレイ(HUD)を用いてオブジェクト及びオブジェクトの方向をフロントガラス又は車両の個別スクリーンに投影し得る。物体の表示は、前述した一例に限定されず、車両の他の計器盤、車両用インフォテインメントシステム、スクリーン又は車両の表示パネルが表示機能を行ってもよい。オブジェクト測位装置901に動作可能に接続されたスマートディスプレイ及びメガネディスプレイ(EGD)のような他のディスプレイが使用されてもよい。
【0105】
上述した実施形態は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、又はハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組合せで具現される。例えば、本実施形態で説明した装置及び構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサー、又は命令(instruction)を実行して応答する異なる装置のように、1つ以上の汎用コンピュータ又は特殊目的コンピュータを用いて具現される。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)及びオペレーティングシステム上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行する。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答してデータをアクセス、格納、操作、処理、及び生成する。理解の便宜のために、処理装置は1つが使用されるものとして説明する場合もあるが、当技術分野で通常の知識を有する者は、処理装置が複数の処理要素(processing element)及び/又は複数類型の処理要素を含むことが把握する。例えば、処理装置は、複数のプロセッサ又は1つのプロセッサ及び1つのコントローラを含む。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような、他の処理構成も可能である。
【0106】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、又はこののうちの1つ以上の組合せを含み、希望通りに動作するように処理装置を構成し、独立的又は結合的に処理装置に命令する。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈され、処理装置に命令又はデータを提供するためのあらゆる類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体又は装置、或いは送信される信号波を介して永久的又は一時的に具現化される。ソフトウェアは、ネットワークに連結されたコンピュータシステム上に分散され、分散された方法で格納されるか又は実行される。ソフトウェア及びデータは1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納される。
【0107】
本実施形態による方法は、様々なコンピュータ手段を介して実施されるプログラム命令の形態で具現され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される。記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独又は組合せて含む。記録媒体及びプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計して構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DYIJDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気-光媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含む。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。ハードウェア装置は、本発明に示す動作を実行するために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成してもよく、その逆も同様である。
【0108】
上述したように実施形態をたとえ限定された図面によって説明したが、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、上記の説明に基づいて様々な技術的な修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順序で実行されるし、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合又は組み合わせられてもよいし、他の構成要素又は均等物によって置き換え又は置換されたとしても適切な結果を達成することができる。
【0109】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されて定められるものではなく、特許請求の範囲及び特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
【0110】
<付記>
(付記1)
オブジェクトの測位のための基準位置を取得するステップと、
地図上の複数のウェイポイントに基づいて前記オブジェクトの地図方向角を取得するステップと、
前記基準位置及び前記地図方向角に基づいて、前記オブジェクトの現在位置を推定するステップと、
を含むオブジェクト測位方法。
(付記2)
前記地図は、単一線上の複数のウェイポイントを用いて道路を表現する、付記1に記載のオブジェクト測位方法。
(付記3)
前記地図方向角を取得するステップは、
最後に推定された前記オブジェクトの位置に基づいて、前記オブジェクトから最も近いウェイポイントを検出するステップと、
前記検出されたウェイポイントと前記検出されたウェイポイントの次のウェイポイントに基づいて、前記オブジェクトの地図方向角を算出するステップと、
を含む、付記1に記載のオブジェクト測位方法。
(付記4)
前記地図方向角を取得するステップは、
最後に推定された前記オブジェクトの位置に基づいて、前記ウェイポイントのうちいずれか1つのウェイポイントを検出するステップと、
前記検出されたウェイポイントに対応する地図方向角を前記オブジェクトの地図方向角として決定するステップと、
を含む、付記1に記載のオブジェクト測位方法。
(付記5)
センサから検出された、前記オブジェクト速度及び方向角を取得するステップをさらに含み、
前記現在位置を推定するステップは、
前記地図方向角及び前記検出された方向角に基づいて、推測航法のための第2方向角を生成するステップと、
前記第2方向角及び前記検出された速度に基づいて推測航法を行うステップと、
前記推測航法の実行結果に基づいて、前記オブジェクトの現在位置を推定するステップと、
を含む、付記1ないし4のうちの何れか一項に記載のオブジェクト測位方法。
(付記6)
前記第2方向角を生成するステップは、
前記地図方向角と前記検出された方向角とを比較するステップと、
前記比較結果に基づいて第2方向角を生成するステップと、
を含む、付記5に記載のオブジェクト測位方法。
(付記7)
前記比較結果に基づいて前記第2方向角を生成するステップは、前記地図方向角と前記検出された方向角との間の差が予め定義された範囲内である場合、前記地図方向角に基づいて前記第2方向角を生成するステップを含む、付記6に記載のオブジェクト測位方法。
(付記8)
前記比較結果に基づいて前記第2方向角を生成するステップは、前記地図方向角と前記検出された方向角との間の差が予め定義された範囲から逸脱する場合、前記検出された方向角に基づいて前記第2方向角を生成するステップを含む、付記6に記載のオブジェクト測位方法。
(付記9)
前記オブジェクトは車両であって、
前記オブジェクトの現在位置を推定するステップは、
前記検出された方向角に基づいて前記オブジェクトの現在位置を推定するステップと、
前記推定された現在位置に基づいて前記オブジェクトの車路変更情報を生成するステップと、
を含む、付記8に記載のオブジェクト測位方法。
(付記10)
前記第2方向角を生成するステップは、
前記地図方向角を用いて前記検出された方向角を補正するステップと、
前記補正結果に基づいて第2方向角を生成するステップと、
を含む、付記5に記載のオブジェクト測位方法。
(付記11)
前記第2方向角を生成するステップは、前記地図方向角と前記検出された方向角にそれぞれ加重値を適用して第2方向角を生成するステップを含む、付記5に記載のオブジェクト測位方法。
(付記12)
前記加重値を適用して第2方向角を生成するステップは、前記地図方向角と前記検出された方向角との差が閾値差よりも小さい場合、前記地図方向角の加重値を増加させるステップを含む、付記11に記載のオブジェクト測位方法。
(付記13)
前記センサは、加速度計センサ及び方向計センサを含む、付記5に記載のオブジェクト測位方法。
(付記14)
前記オブジェクトは車両であって、
前記オブジェクト速度及び方向角を取得するステップは、
GPSセンサにより初期方向角を取得するステップと、
前記車両のセンサから前記車両のハンドル回転角を取得するステップと、
前記初期方向角に前記ハンドル回転角を適用して前記オブジェクトの方向角を算出するステップと、
を含む、付記5に記載のオブジェクト測位方法。
(付記15)
前記オブジェクトは車両であって、
前記オブジェクト速度及び方向角を取得するステップは、
前記車両のセンサから前記車両のホイール速度を取得するステップと、
前記ホイール速度に基づいて前記オブジェクト速度を算出するステップと、
を含む、付記5に記載のオブジェクト測位方法。
(付記16)
前記基準位置を取得するステップは、
予め定義された周期でGPSセンサから現在GPS位置を取得するステップと、
前記現在GPS位置と以前GPS位置との間の差が第1閾値差よりも大きい第1条件、及び前記現在GPS位置と前記推定された現在位置との間の差が第2閾値差よりも小さい第2条件のうち少なくとも1つが満たされる場合、前記現在GPS位置を用いて前記基準位置を更新するステップを含む、付記1ないし15のうちの何れか一項に記載のオブジェクト測位方法。
(付記17)
前記複数のウェイポイントは、道路上の一車路に沿って記録された位置情報に基づいて生成される、付記1ないし16のうちの何れか一項に記載のオブジェクト測位方法。
(付記18)
前記複数のウェイポイントは、道路上の車路に記録された位置情報が単一車路を表現するように変換されて生成される、付記1ないし16のうちの何れか一項に記載のオブジェクト測位方法。
(付記19)
オブジェクトの測位のための基準位置を取得するステップと、
前記基準位置から前記オブジェクトの現在位置を推定するステップと、
GPSセンサから前記オブジェクトの現在GPS位置を取得するステップと、
前記現在GPS位置がバウンスされたことに応答して、前記推定された現在位置を更新するステップと、
を含むオブジェクト測位方法。
(付記20)
前記現在位置を更新するステップは、前記オブジェクトの以前GPS位置と前記現在GPS位置との間の差が第1閾値差よりも大きい第1条件、及び前記現在GPS位置と前記推定された現在位置との間の差が第2閾値差よりも小さい第2条件のうち少なくとも1つが満たされる場合、前記現在GPS位置がバウンスされるものと判断するステップを含む、付記19に記載のオブジェクト測位方法。
(付記21)
前記以前GPS位置及び前記現在GPS位置は、前記オブジェクト速度及び方向に基づいて補正される、付記20に記載のオブジェクト測位方法。
(付記22)
前記現在位置を更新するステップは、前記現在GPS位置がバウンスされたことに応答して、前記推定された現在位置を前記現在GPS位置に更新するステップを含む、付記19に記載のオブジェクト測位方法。
(付記23)
前記現在GPS位置は、前記オブジェクト速度及び方向に基づいて補正される、付記22に記載のオブジェクト測位方法。
(付記24)
付記1ないし23のうち何れか一項に記載のオブジェクト測位方法を、オブジェクト測位装置のコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
(付記25)
オブジェクトの位置を取得するセンサと、
命令及び道路上の一車路に沿って記録された位置情報に基づいて生成された複数のウェイポイントが記録されたメモリと、
前記命令を行うプロセッサと、を含み、
前記命令は、
前記位置に基づいて基準位置を取得するステップと、
前記ウェイポイントのうち前記オブジェクトから最も近いウェイポイントを検出するステップと、
前記検出されたウェイポイントと前記検出されたウェイポイントの次のウェイポイントに基づいて、前記オブジェクトの地図方向角を算出するステップと、
前記基準位置と前記地図方向角に基づいて前記オブジェクトの現在位置を決定するステップと、
を行う、オブジェクト測位装置。
(付記26)
前記メモリは、前記検出されたウェイポイントに対応する地図方向角が記録される、付記25に記載のオブジェクト測位装置。
(付記27)
前記プロセッサは、前記オブジェクトの認識された方向に基づいて前記次のウェイポイントを検出する、付記25又は26に記載のオブジェクト測位装置。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9