(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020787
(43)【公開日】2024-02-15
(54)【発明の名称】業務システム、業務システムのプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 40/151 20200101AFI20240207BHJP
G06F 40/143 20200101ALI20240207BHJP
G06F 40/177 20200101ALI20240207BHJP
【FI】
G06F40/151
G06F40/143
G06F40/177
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022123232
(22)【出願日】2022-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】516346218
【氏名又は名称】株式会社サテライトオフィス
(74)【代理人】
【識別番号】100168538
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 来
(72)【発明者】
【氏名】原口 豊
(72)【発明者】
【氏名】原口 優
【テーマコード(参考)】
5B109
【Fターム(参考)】
5B109NH01
5B109NH11
5B109PB03
5B109TA11
5B109VC03
(57)【要約】
【課題】レイアウト案として事前に作成したレイアウト内容のセル表示形式ファイルを業務システムの所定画面のレイアウトに反映して簡単に所定画面を作成する業務システムを提供する。
【解決手段】業務システム100は、ユーザー端末110とサーバ120とを備えている。ユーザー端末の表示部111に表示されるブラウザ112Aがサーバ120のデータベース121に基づいて入力自在な所定画面を表示する。ユーザー端末のブラウザにおいて、編集開始操作があって、セル表示形式ファイルを指定する操作があったとき、ユーザー端末が、セル表示形式ファイルをサーバへアップロードする。サーバが、アップロードされたセル表示形式ファイルを読み込んでHTML形式でデータ生成し、生成したHTML形式のデータのレイアウト内容をユーザー端末のブラウザにおいて所定画面として表示させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー端末とサーバとを備えて、ユーザー端末の表示部に表示されるブラウザがサーバのデータベースに基づいて入力自在な所定画面を表示する業務システムであって、
前記ユーザー端末のブラウザにおいて、編集開始操作があって、セル表示形式ファイルを指定する操作があったとき、ユーザー端末が、セル表示形式ファイルをサーバへアップロードし、
前記サーバが、アップロードされたセル表示形式ファイルを読み込んでHTML形式でデータ生成し、生成したHTML形式のデータのレイアウト内容をユーザー端末のブラウザにおいて所定画面として表示させる構成であることを特徴とする業務システム。
【請求項2】
前記セル表示形式ファイルが、複数のシートのデータを有し、
前記セル表示形式ファイルの第1シートのデータが、レイアウト内容の情報であり、
前記セル表示形式ファイルの第2シートのデータが、第1シートのレイアウト内容のフィールドについての定義情報であり、
前記サーバが、アップロードされたセル表示形式ファイルを読み込む際、第1シートのデータおよび第2シートのデータを読み込んでHTML形式でデータ生成する構成であることを特徴とする請求項1に記載の業務システム。
【請求項3】
前記セル表示形式ファイルが、顧客情報入力項目を有し、
前記所定画面が、顧客関係管理画面であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の業務システム。
【請求項4】
前記セル表示形式ファイルが、ワークフロー入力項目を有し、
前記所定画面が、ワークフロー画面であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の業務システム。
【請求項5】
ユーザー端末の表示部に表示されるブラウザがサーバのデータベースに基づいて入力自在な所定画面を表示する業務システムのプログラムであって、
前記ユーザー端末のブラウザにおいて、編集開始操作の有無、セル表示形式ファイルを指定する操作の有無を判定する操作有無判定ステップと、
前記編集開始操作があって、セル表示形式ファイルを指定する操作があったとき、ユーザー端末が、セル表示形式ファイルをサーバへアップロードするアップロードステップと、
前記サーバが、アップロードされたセル表示形式ファイルを読み込んでHTML形式でデータ生成し、生成したHTML形式のデータのレイアウト内容を所定画面としてユーザー端末のブラウザに表示させるHTML生成・表示ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする業務システムのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザー端末とサーバとを備えて、ユーザー端末の表示部に表示されるブラウザがサーバのデータベースに基づいて入力自在な所定画面を表示する業務システム、および、そのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ブラウザが、ユーザー用の表示内容を編集自在な管理者用編集・作成ページと、ユーザー用の表示内容を表示するユーザー用ビューページとを有し、管理者用編集・作成ページが、業務用データベースの各入力フォーム項目の表示の有無について選択自在、および、各入力フォーム項目のレイアウトについて入れ替え自在の少なくとも一方であり、ユーザー用ビューページが、管理者用編集・作成ページの設定に基づいてユーザー用の表示内容を表示する構成である業務用データベースサービス提供システムが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-9278号公報(特に段落0006参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の業務用データベースサービス提供システムは、管理者用編集・作成ページにおいて、業務用データベースの各入力フォーム項目の表示の有無について選択する操作をしたり、各入力フォーム項目のレイアウトについて入れ替える操作をしたりなど、管理者用編集・作成ページで作業してレイアウト内容を完成させる構成であったため、レイアウト案として事前にレイアウト内容をセル表示形式ファイルである表計算ファイルで作成した場合、事前に作成した表計算ファイルが無駄になり、ウェブページを作成する管理者用編集・作成ページやアプリケーションソフトであるウェブページビルダーでほぼゼロからレイアウトを作成して二度手間となってしまうという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、レイアウト案として事前に作成したレイアウト内容のセル表示形式ファイルを業務システムの所定画面のレイアウトに反映して簡単に所定画面を作成する業務システム、および、そのプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本請求項1に係る発明は、ユーザー端末とサーバとを備えて、ユーザー端末の表示部に表示されるブラウザがサーバのデータベースに基づいて入力自在な所定画面を表示する業務システムであって、前記ユーザー端末のブラウザにおいて、編集開始操作があって、セル表示形式ファイルを指定する操作があったとき、ユーザー端末が、セル表示形式ファイルをサーバへアップロードし、前記サーバが、アップロードされたセル表示形式ファイルを読み込んでHTML形式でデータ生成し、生成したHTML形式のデータのレイアウト内容をユーザー端末のブラウザにおいて所定画面として表示させる構成であることにより、前述した課題を解決するものである。
【0007】
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載された業務システムの構成に加えて、前記セル表示形式ファイルが、複数のシートのデータを有し、前記セル表示形式ファイルの第1シートのデータが、レイアウト内容の情報であり、前記セル表示形式ファイルの第2シートのデータが、第1シートのレイアウト内容のフィールドについての定義情報であり、前記サーバが、アップロードされたセル表示形式ファイルを読み込む際、第1シートのデータおよび第2シートのデータを読み込んでHTML形式でデータ生成する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0008】
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載された業務システムの構成に加えて、前記セル表示形式ファイルが、顧客情報入力項目を有し、前記所定画面が、顧客関係管理画面であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0009】
本請求項4に係る発明は、請求項1または請求項2に記載された業務システムの構成に加えて、前記セル表示形式ファイルが、ワークフロー入力項目を有し、前記所定画面が、ワークフロー画面であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0010】
本請求項5に係る発明は、ユーザー端末の表示部に表示されるブラウザがサーバのデータベースに基づいて入力自在な所定画面を表示する業務システムのプログラムであって、前記ユーザー端末のブラウザにおいて、編集開始操作の有無、セル表示形式ファイルを指定する操作の有無を判定する操作有無判定ステップと、前記編集開始操作があって、セル表示形式ファイルを指定する操作があったとき、ユーザー端末が、セル表示形式ファイルをサーバへアップロードするアップロードステップと、前記サーバが、アップロードされたセル表示形式ファイルを読み込んでHTML形式でデータ生成し、生成したHTML形式のデータのレイアウト内容を所定画面としてユーザー端末のブラウザに表示させるHTML生成・表示ステップとをコンピュータに実行させることにより、前述した課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の業務システムは、ユーザー端末とサーバとを備えていることにより、ユーザー端末の表示部に表示されるブラウザがサーバのデータベースに基づいて入力自在な所定画面を表示することができるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
【0012】
本請求項1に係る発明の業務システムによれば、ユーザーが編集開始操作をするとともに事前に作成したセル表示形式ファイルを指定する操作をするとセル表示形式ファイルのレイアウト内容が業務システムの所定画面に反映されるため、ユーザーは簡単に所定画面を作成することができる。
例えば、レイアウト案として事前にレイアウト内容をセル表示形式ファイルで作成した場合、そのままの形式でセル表示形式ファイルをアップロードするとHTML形式でデータ生成されてセル表示形式ファイルが利用されるため、事前に作成したセル表示形式ファイルを無駄なく活用することができ、ウェブページを作成するアプリケーションソフトであるウェブページビルダーでゼロからレイアウトを作成する手間を回避することができる。
【0013】
本請求項2に係る発明の業務システムによれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、フィールドの入力欄がテキスト入力形式か選択形式か、リンクの有無、幅の設定などの定義情報についてのことがHTML形式でデータ生成された際に反映されるため、事前に作成したセル表示形式ファイルの第2シートにおいて定義情報を設定しておくだけで簡単に所定画面の入力欄に反映させることができる。
さらに、第1シートの作成と第2シートの作成とを分業して作成して1つのセル表示形式ファイルにまとめてからサーバにアップロードすることも可能となるため、分業しなかった場合と比べて所定画面の作成時間を短縮することもできる。
【0014】
本請求項3に係る発明の業務システムによれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、ユーザーによって作成されたセル表示形式ファイルが所謂、CRM画面である顧客関係管理画面になるため、ユーザーはユーザー端末で作成したセル表示形式ファイルから業務システムの顧客関係管理画面を簡単に作成することができる。
【0015】
本請求項4に係る発明の業務システムによれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、ユーザーによって作成されたセル表示形式ファイルがワークフロー画面になるため、ユーザーはユーザー端末で作成したセル表示形式ファイルから業務システムのワークフロー画面を簡単に作成することができる。
【0016】
本請求項5に係る発明の業務システムのプログラムによれば、請求項1に係る発明が奏する効果と同様、ユーザーが編集開始操作をするとともに事前に作成したセル表示形式ファイルを指定する操作をするとセル表示形式ファイルのレイアウト内容が業務システムの所定画面に反映されるため、ユーザーは簡単に所定画面を作成することができる。
例えば、レイアウト案として事前にレイアウト内容をセル表示形式ファイルで作成した場合、そのままの形式でセル表示形式ファイルをアップロードするとHTML形式でデータ生成されてセル表示形式ファイルが利用されるため、事前に作成したセル表示形式ファイルを無駄なく活用することができ、ウェブページを作成するアプリケーションソフトであるウェブページビルダーでゼロからレイアウトを作成する手間を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の第1実施例である業務システムの概念を示す図。
【
図2】本発明の第1実施例である業務システムの動作例を示すチャート図。
【
図3】本発明の第1実施例である業務システムの顧客関係管理の管理者用画面の一例を示す図。
【
図4】本発明の第1実施例である業務システムの表計算ファイル取り込み画面の一例を示す図。
【
図5】(A)(B)は本発明の第1実施例である業務システムの所定画面の一例である顧客関係管理画面に使用する表計算ファイルの顧客関係管理フォーマットの第1シートであるレイアウトシートの一例を示す図およびレイアウトシートの項目についての定義を設定した第2シートであるセッティングシートの一例を示す図。
【
図6】本発明の第1実施例である業務システムの表計算ファイル取り込み画面において表計算ファイルの顧客関係管理フォーマットファイルをアップロードする際の様子を示す図。
【
図7】本発明の第1実施例である業務システムの表計算ファイル取り込み後プレビュー画面の一例を示す図。
【
図8】本発明の第1実施例である業務システムの所定画面の一例である顧客関係管理画面の一例を示す図。
【
図9】(A)(B)は本発明の第2実施例である業務システムの所定画面の一例であるワークフロー・交通費申請画面に使用する表計算ファイルの交通費申請フォーマットの第1シートであるレイアウトシートの一例を示す図およびレイアウトシートの項目についての定義を設定した第2シートであるセッティングシートの一例を示す図。
【
図10】本発明の第2実施例である業務システムの所定画面の一例であるワークフロー・交通費申請画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の業務システムは、ユーザー端末とサーバとを備えて、ユーザー端末のブラウザにおいて、編集開始操作があって、セル表示形式ファイルを指定する操作があったとき、ユーザー端末が、セル表示形式ファイルをサーバへアップロードし、サーバが、アップロードされたセル表示形式ファイルを読み込んでHTML形式でデータ生成し、生成したHTML形式のデータのレイアウト内容をユーザー端末のブラウザにおいて所定画面として表示させる構成であることにより、ユーザーは簡単に所定画面を作成することができ、例えば、レイアウト案として事前にレイアウト内容をセル表示形式ファイルで作成した場合、事前に作成したセル表示形式ファイルを無駄なく活用することができ、ウェブページを作成するアプリケーションソフトであるウェブページビルダーでゼロからレイアウトを作成する手間を回避することができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
また、本発明の業務システムのプログラムは、ユーザー端末のブラウザにおいて、編集開始操作の有無、セル表示形式ファイルを指定する操作の有無を判定する操作有無判定ステップと、編集開始操作があって、セル表示形式ファイルを指定する操作があったとき、ユーザー端末が、セル表示形式ファイルをサーバへアップロードするアップロードステップと、サーバが、アップロードされたセル表示形式ファイルを読み込んでHTML形式でデータ生成し、生成したHTML形式のデータのレイアウト内容を所定画面としてユーザー端末のブラウザに表示させるHTML生成・表示ステップとをコンピュータ(ユーザー端末やサーバ)に実行させることにより、ユーザーは簡単に所定画面を作成することができ、例えば、レイアウト案として事前にレイアウト内容をセル表示形式ファイルで作成した場合、事前に作成したセル表示形式ファイルを無駄なく活用することができ、ウェブページを作成するアプリケーションソフトであるウェブページビルダーでゼロからレイアウトを作成する手間を回避することができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
【0019】
例えば、ユーザー端末は、デスクトップ型パーソナルコンピュータ端末、ノート型パーソナルコンピュータ端末、スマートフォン端末、タブレット端末、腕時計型端末、眼鏡型端末など、データをユーザー端末の表示部のブラウザにおいて画面表示するものであって、所謂インターネットである広域ネットワーク、ローカルネットワーク、電話回線などを含む通信ネットワークによりサーバと接続してデータを送受信するものであれば如何なるものであっても構わない。
また、サーバは、クラウド環境に作られたクラウドサーバでもよいし、サーバを構成する物理サーバの数は1つでも複数でもよい。
さらに、本件において「セル表示形式ファイル」とは、表計算ファイルともいわれ、所謂、行列のセル(マス)形式であって行列番号・記号によって入力先のセルが指定されるものをいう。
そして、「セル表示形式ファイル」の特徴として、セルの幅や高さが行列単位で変更自在に構成されている。
また、セル内の文字や数値のレイアウトについて、セル毎に設定自在に構成されている。
【実施例0020】
以下に、本発明の第1実施例である業務システム100について、
図1乃至
図8に基づいて説明する。
ここで、
図1は、本発明の第1実施例である業務システム100の概念を示す図であり、
図2は、本発明の第1実施例である業務システム100の動作例を示すチャート図であり、
図3は、本発明の第1実施例である業務システム100の顧客関係管理の管理者用画面113の一例を示す図であり、
図4は、本発明の第1実施例である業務システム100の表計算ファイル取り込み画面114dの一例を示す図であり、
図5(A)は、本発明の第1実施例である業務システム100の所定画面の一例である顧客関係管理画面115に使用する表計算ファイルFLの顧客関係管理フォーマットの第1シートFL1であるレイアウトシートの一例を示す図であり、
図5(B)は、表計算ファイルFLの顧客関係管理フォーマットの第1シートFL1であるレイアウトシートの項目についての定義を設定した第2シートFL2であるセッティングシートの一例を示す図であり、
図6は、本発明の第1実施例である業務システム100の表計算ファイル取り込み画面114dにおいて表計算ファイルFLの顧客関係管理フォーマットファイルをアップロードする際の様子を示す図であり、
図7は、本発明の第1実施例である業務システム100の表計算ファイル取り込み後プレビュー画面114fの一例を示す図であり、
図8は、本発明の第1実施例である業務システム100の所定画面の一例である顧客関係管理画面115の一例を示す図である。
【0021】
本発明の第1実施例である業務システム100は、
図1に示すように、ユーザー端末110と、サーバ120とを備えている。
そして、ユーザー端末110の表示部111に表示されるウェブ用のブラウザ112Aが、サーバ120のデータベース121に基づいて入力自在な所定画面を表示するように設けられている。
具体的には、ユーザー端末110のブラウザ112Aにおいて、編集開始操作があって、セル表示形式ファイルである表計算ファイルFLを指定する操作があったとき、ユーザー端末110が、表計算ファイルFLをサーバ120へアップロードする。
すると、サーバ120が、アップロードされた表計算ファイルFLを読み込んでHTML(Hyper Text Markup Language)形式でデータ生成する。
ここで、HTML形式のデータ生成は、表計算ファイルFLのレイアウト内容をHTML形式のデータにすることであり、アップロードされた元の表計算ファイルFLの保存の有無を問わず、表計算ファイルFLをHTML形式に変換してもよい。
そして、サーバ120が、生成したHTML形式のデータのレイアウト内容(表計算ファイルFLのレイアウト内容と同様)をユーザー端末110のブラウザ112Aにおいて業務システム100の所定画面として表示させるように構成されている。
【0022】
これにより、ユーザーが編集開始操作をするとともに事前に作成した表計算ファイルFLを指定する操作をすると表計算ファイルFLのレイアウト内容が業務システム100の所定画面に反映される。
その結果、ユーザーは簡単に所定画面を作成することができる。
例えば、レイアウト案として事前にレイアウト内容を表計算ファイルFLで作成した場合、そのままの形式で表計算ファイルFLをアップロードするとHTML形式でデータ生成されて表計算ファイルFLが利用される。
その結果、事前に作成した表計算ファイルFLを無駄なく活用することができ、ウェブページを作成するアプリケーションソフトであるウェブページビルダーでゼロからレイアウトを作成する手間を回避することができる。
【0023】
続いて、本発明の第1実施例である業務システム100の動作例について、より詳しく説明する。
図2に示すように、ステップS1では、操作有無判定ステップとして、ユーザー端末110のブラウザ112Aにおいて、編集開始操作の有無を、ユーザー端末110またはサーバ120が判定する。
例えば、
図3に示すように、管理者が業務システム100に管理者としてログインすると、ユーザー端末110の表示部111のブラウザ112Aが、管理者用画面113を表示する。
【0024】
管理者用画面113には、編集ボタンである「表計算ビルダで編集」ボタン113aが設けられている。
ユーザーが「表計算ビルダで編集」ボタン113aを操作すると、httpリクエストがユーザー端末110からサーバ120へ送信されるので、ユーザー端末110またはサーバ120が、編集開始操作の一例である「表計算ビルダで編集」ボタン113aの操作ありと判定する。
「表計算ビルダで編集」ボタン113aの操作ありと判定した場合はステップS2へ進み、他方、まだないと判定した場合はステップS1を繰り返す。
【0025】
ステップS2では、
図4に示すように、ユーザー端末110のブラウザ112Aが、サーバ120からのhttpレスポンスに基づいて表計算ビルダウィンドウ114を開く。
表計算ビルダウィンドウ114には、一例として、レイアウト輸入タブ114a、レイアウトプレビュータブ114b、HTMLソースコードタブ114cが設けられている。
ここで、レイアウト輸入タブ114aが選択されているとき、表計算ビルダウィンドウ114は、表計算ファイル取り込み画面114dを表示する。
【0026】
そして、操作有無判定ステップとして、ユーザー端末110のブラウザ112Aにおいて、表計算ファイルFLを指定する操作の有無を、ユーザー端末110またはサーバ120が判定する。
ここで、
図5(A)および
図5(B)に示すように、ユーザーは、予め表計算ファイルFLを準備しているものとする。
図5(A)および
図5(B)に示すのは、ユーザー端末110の表示部111が、表計算アプリケーションソフトウェアのブラウザ112Bで表計算ファイルFLを表示したものである。
表計算ファイルFLは、一例として、複数のシートのデータを有している。
本実施例では、
図5(A)に示すように、表計算ファイルFLの第1シートFL1のデータが、レイアウト内容の情報である。
また、
図5(B)に示すように、表計算ファイルFLの第2シートFL2のデータが、第1シートFL1のレイアウト内容のフィールドについての定義情報である。
レイアウト内容のフィールドとは、レイアウト内容のセルの入力欄のことをいう。
【0027】
図6に示すように、表計算ファイルFLを指定する操作の一例として、ユーザーがマウスを用いてこの表計算ファイルFLのアイコンICを所謂、ドラッグ&ドロップして表計算ビルダウィンドウ114の表計算ファイル取り込み画面114dの領域内に移動する。
すると、一例として、ブラウザ112Aが、アップロード確認ウィンドウ114eを表示する。
ユーザーが、アップロード確認ウィンドウ114eの「OK」ボタンを操作すると、httpリクエストがユーザー端末110からサーバ120へ送信されるので、ユーザー端末110またはサーバ120が、表計算ファイルFLを指定する操作ありと判定する。
表計算ファイルFLを指定する操作ありと判定した場合はステップS3へ進み、他方、まだないと判定した場合はステップS2を繰り返す。
【0028】
ステップS3では、アップロードステップとして、ユーザー端末110が、表計算ファイルFLをサーバ120へアップロードする。
ステップS4では、HTML生成・表示ステップとして、サーバ120が、アップロードされた表計算ファイルFLを読み込んでHTML(ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ)形式でデータ生成する。
ステップS5では、HTML生成・表示ステップとして、サーバ120が、生成したHTML形式のデータのレイアウト内容(表計算ファイルFLのレイアウト内容と同様)を業務システム100の所定画面としてユーザー端末110のブラウザ112Aに表示させる。
【0029】
具体的には、
図7に示すように、ユーザー端末110のブラウザ112Aの表計算ビルダウィンドウ114において、ユーザーがレイアウト輸入タブ114aからレイアウトプレビュータブ114bに切り替える操作を行うと、表計算ビルダウィンドウ114の表示内容が、表計算ファイル取り込み画面114dから表計算ファイル取り込み後プレビュー画面114fに切り替わる。
そして、表計算ファイル取り込み後プレビュー画面114fには、表計算ファイルFLのレイアウト内容が反映されたものが表示される。
さらに、
図8に示すように、ユーザーが業務システム100に管理者ではない一ユーザーとしてログインすると、ユーザー端末110のブラウザ112Aが、サーバ120のデータベース121に基づいて業務システム100の入力自在な所定画面の一例としての顧客関係管理画面115を表示する。
【0030】
これにより、前述したように、ユーザーが編集開始操作をするとともに事前に作成した表計算ファイルFLを指定する操作をすると表計算ファイルFLのレイアウト内容が業務システム100の所定画面に反映される。
その結果、ユーザーは簡単に所定画面を作成することができる。
例えば、レイアウト案として事前にレイアウト内容を表計算ファイルFLで作成した場合、そのままの形式で表計算ファイルFLをアップロードするとHTML形式でデータ生成されて表計算ファイルFLが利用される。
その結果、事前に作成した表計算ファイルFLを無駄なく活用することができ、ウェブページを作成するアプリケーションソフトであるウェブページビルダーでゼロからレイアウトを作成する手間を回避することができる。
【0031】
なお、ユーザー端末110のブラウザ112Aの表計算ビルダウィンドウ114において、ユーザーがHTMLソースコードタブ114cに切り替える操作をすると、図示しないHTMLソースコード表示画面に切り替わる。
HTMLソースコード表示画面には、サーバ120がアップロードされた表計算ファイルFLから生成したHTML形式のデータのソースコードが表示されるように設けられている。
そして、必要に応じて管理者がソースコードを編集自在に設けられている。
ソースコードが編集されると、編集後のHTML形式のデータがサーバ120のデータベース121に保存され、レイアウトプレビュータブ114bに切り替える操作によって表計算ファイル取り込み後プレビュー画面114fに切り替わったときに、編集内容が反映されるように構成されている。
【0032】
また、
図6に示すように、表計算ビルダウィンドウ114の表計算ファイル取り込み画面114dにおいて、ユーザーが任意の表計算ファイルFLのアイコンICをドラッグ&ドロップで指定する操作をする前の状態では、まっさらな表計算ファイルFLの内容(セル表示形式のまっさらな内容)が表示されている。
そして、ユーザーは、アップロードする表計算ファイルFLを予め準備していない場合、直接、表計算ビルダウィンドウ114の表計算ファイル取り込み画面114dにおいて、まっさらな表計算ファイルFLの内容(セル表示形式のまっさらな内容)に編集を加えて所望のレイアウト内容を作成してもよい。
【0033】
さらに本実施例では、前述したように、表計算ファイルFLが、複数のシートのデータを有している。
そして、表計算ファイルFLの第1シートFL1のデータが、レイアウト内容の情報である。
また、表計算ファイルFLの第2シートFL2のデータが、第1シートFL1のレイアウト内容のフィールド(セルの入力欄)についての定義情報である。
そして、サーバ120が、アップロードされた表計算ファイルFLを読み込む際、第1シートFL1のデータおよび第2シートFL2のデータを読み込んでHTML形式でデータ生成するように構成されている。
【0034】
これにより、フィールドの入力欄がテキスト入力形式か選択形式か、リンクの有無、幅の設定などの定義情報についてのことがHTML形式でデータ生成された際に反映される。
その結果、事前に作成した表計算ファイルFLの第2シートFL2において定義情報を設定しておくだけで簡単に所定画面の入力欄に反映させることができる。
さらに、第1シートFL1の作成と第2シートFL2の作成とを分業して作成して1つの表計算ファイルFLにまとめてからサーバ120にアップロードすることも可能となる。
その結果、分業しなかった場合と比べて所定画面の作成時間を短縮することもできる。
また、所定画面としての顧客関係管理画面115の入力欄の入力形式が第2シートFL2のデータによるフィールドの設定と異なると、サーバ120が判定した場合、第2シートFL2のデータなどの設定に基づいて、ユーザー端末110の表示部111においてエラー表示や入力確認を促す表示をしてもよいのは、勿論である。
例えば、顧客関係管理画面115の該当の入力欄について、第2シートFL2の定義情報では数値・数字入力の設定がされているにもかかわらず、顧客関係管理画面115の該当の入力欄において、かな文字や漢字が入力された場合、エラー表示や入力確認を促す表示をしてもよい。
【0035】
なお、サーバ120が、表計算ファイルFLを読み込んでHTML形式でデータを生成する際、第1シートFL1の特定のシート名情報の一例として「layout」を認識して第1シートFL1のデータをレイアウト内容として取り込む、または、シートタブの順番で一番左にあるシートのデータをレイアウト内容として取り込むように構成されている。
これにより、表計算ファイルFLが複数のシートを有している場合であっても、どのシートのデータをレイアウト内容として取り込めばよいかをサーバ120によって認識される。
その結果、表計算ファイルFLが複数のシートを有している場合であっても、所望のシートのデータをレイアウト内容として所定画面のレイアウトとして反映させることができる。
【0036】
さらに、サーバ120が、表計算ファイルFLを読み込んでHTML形式でデータを生成する際、表計算ファイルFL内に設定されたマクロ(複数の操作をまとめて必要に応じて呼び出せるようにする機能)をも読み込んでHTML形式のデータに反映させるのは勿論である。
これにより、ブラウザ112Aによって表示される業務システム100の所定画面において、マクロの内容も反映される。
その結果、例えば、入力欄にマクロの設定が反映されて設定によってユーザーは簡単に入力することができる。
例えば、選択プルダウンにより所望のものを選択して入力することができる。
また、選択項目にデータベース121にあるログインユーザーの名前情報、所属情報、本日の日付情報などを反映させて、所定画面における入力を簡単にすることもできる。
さらに、所定画面が、ワークフロー関連画面である場合、データベース121にある人事課によって更新される所属グループ情報(所属部門長、所属グループ長の情報を含む)を読み込ませて所定画面における申請・回覧ルートの選択項目に反映させるように構成してもよい。
【0037】
また本実施例では、表計算ファイルFLが、顧客情報入力項目CMを有している。
そして、ブラウザ112Aによって表示される業務システム100の所定画面が、顧客関係管理画面115である。
これにより、ユーザーによって作成された表計算ファイルFLが所謂、CRM画面である顧客関係管理画面115になる。
その結果、ユーザーはユーザー端末110で作成した表計算ファイルFLから業務システム100の顧客関係管理画面115を簡単に作成することができる。
【0038】
このようにして得られた本発明の第1実施例である業務システム100は、ユーザー端末110とサーバ120とを備えて、ユーザー端末110のブラウザ112Aにおいて、編集開始操作があって、セル表示形式ファイルである表計算ファイルFLを指定する操作があったとき、ユーザー端末110が、表計算ファイルFLをサーバ120へアップロードし、サーバ120が、アップロードされた表計算ファイルFLを読み込んでHTML形式でデータ生成し、生成したHTML形式のデータのレイアウト内容をユーザー端末110のブラウザ112Aにおいて所定画面として表示させる構成であることにより、ユーザーは簡単に所定画面を作成することができ、例えば、レイアウト案として事前にレイアウト内容を表計算ファイルFLで作成した場合、事前に作成した表計算ファイルFLを無駄なく活用することができ、ウェブページを作成するアプリケーションソフトであるウェブページビルダーでゼロからレイアウトを作成する手間を回避することができる。
【0039】
さらに、表計算ファイルFLが、複数のシートのデータを有し、表計算ファイルFLの第1シートFL1のデータが、レイアウト内容の情報であり、表計算ファイルFLの第2シートFL2のデータが、第1シートFL1のレイアウト内容のフィールドについての定義情報であり、サーバ120が、アップロードされた表計算ファイルFLを読み込む際、第1シートFL1のデータおよび第2シートFL2のデータを読み込んでHTML形式でデータ生成する構成であることにより、事前に作成した表計算ファイルFLの第2シートFL2において定義情報を設定しておくだけで簡単に所定画面の入力欄に反映させ、さらに、分業しなかった場合と比べて所定画面の作成時間を短縮することもできる。
【0040】
また、表計算ファイルFLが、顧客情報入力項目CMを有し、所定画面が、顧客関係管理画面115であることにより、ユーザーはユーザー端末110で作成した表計算ファイルFLから業務システム100の顧客関係管理画面115を簡単に作成することができる。
【0041】
さらに、本発明の第1実施例である業務システム100のプログラムは、ユーザー端末110のブラウザ112Aにおいて、編集開始操作の有無、セル表示形式ファイルである表計算ファイルFLを指定する操作の有無を判定する操作有無判定ステップS1、S2と、編集開始操作があって、表計算ファイルFLを指定する操作があったとき、ユーザー端末110が、表計算ファイルFLをサーバ120へアップロードするアップロードステップS3と、サーバ120が、アップロードされた表計算ファイルFLを読み込んでHTML形式でデータ生成し、生成したHTML形式のデータのレイアウト内容を所定画面としてユーザー端末110のブラウザ112Aに表示させるHTML生成・表示ステップS4、S5とをコンピュータに実行させることにより、ユーザーは簡単に所定画面を作成することができ、例えば、レイアウト案として事前にレイアウト内容を表計算ファイルFLで作成した場合、事前に作成した表計算ファイルFLを無駄なく活用することができ、ウェブページを作成するアプリケーションソフトであるウェブページビルダーでゼロからレイアウトを作成する手間を回避することができるなど、その効果は甚大である。
さらに、サーバ120が、表計算ファイルFLを読み込んでHTML形式でデータを生成する際、表計算ファイルFL内に設定されたマクロ(複数の操作をまとめて必要に応じて呼び出せるようにする機能)をも読み込んでHTML形式のデータに反映させるのは勿論である。
これにより、ブラウザ112Aによって表示される業務システム100の所定画面において、マクロの内容も反映される。
その結果、例えば、入力欄にマクロの設定が反映されて設定によってユーザーは簡単に入力することができる。
例えば、所定画面が、ワークフロー・交通費申請画面116である場合、データベース121にある交通機関によって更新される料金情報、乗り換え情報、経路情報、駅名情報を読み込ませて、所定画面における利用交通機関の選択項目、区間の選択項目に反映させ、金額を日付情報および区間情報と照らし合わせて自動計算して金額欄に入力されるように構成してもよい。
さらに、前述したように、所定画面が、ワークフロー関連画面である場合、データベース121にある人事課によって更新される所属グループ情報(所属部門長、所属グループ長の情報を含む)を読み込ませて所定画面における申請・回覧ルートの選択項目に反映させるように構成してもよい。
このようにして得られた本発明の第2実施例である業務システム100において、表計算ファイルFLが、ワークフロー入力項目WFを有し、所定画面が、ワークフロー画面の一例としてのワークフロー・交通費申請画面116であることにより、ユーザーはユーザー端末110で作成した表計算ファイルFLから業務システム100のワークフロー・交通費申請画面116を簡単に作成することができるなど、その効果は甚大である。