(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020864
(43)【公開日】2024-02-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20230101AFI20240207BHJP
【FI】
G06Q10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022123380
(22)【出願日】2022-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】514020389
【氏名又は名称】TIS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】天野 善仁
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA02
(57)【要約】
【課題】営業目標に応じた成果を効率的に獲得可能とすることができる。
【解決手段】情報処理装置は、対象となる対象商材の属性に関する対象商材情報、および、対象商材の営業活動における目標数値に関する目標情報の入力を受け付ける受付部と、営業活動における営業プロセスの流れを示すワークフローに関する情報であるシナリオ情報を取得する取得部と、取得部が取得したシナリオ情報の中から、受付部が受け付けた対象商材情報および目標情報に対応するシナリオ情報である対象シナリオ情報を抽出する抽出部と、を備える。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象となる対象商材の属性に関する対象商材情報、および、前記対象商材の営業活動における目標数値に関する目標情報の入力を受け付ける受付部と、
営業活動における営業プロセスの流れを示すワークフローに関する情報であるシナリオ情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記シナリオ情報の中から、前記受付部が受け付けた前記対象商材情報および前記目標情報に対応する前記シナリオ情報である対象シナリオ情報を抽出する抽出部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記シナリオ情報は、前記ワークフローに従って実行された前記営業活動において取り扱われた商材の属性に関する商材情報、および、前記ワークフローに従って実行された前記営業活動の実績に関する実績情報と紐づいており、
前記抽出部は、
前記対象シナリオ情報として、前記受付部が受け付けた前記対象商材情報に対応する前記商材情報、および、前記受付部が受け付けた前記目標情報に対応する前記実績情報と紐づいた前記シナリオ情報を抽出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記実績情報は、前記ワークフローに従って実行された前記営業活動の結果、商談機会の獲得に至った顧客の数に関する第1の実績情報を含み、
前記受付部は、
前記目標情報として、商談機会の獲得件数に関する第1の目標情報を受け付け、
前記抽出部は、
前記対象シナリオ情報として、前記受付部が受け付けた前記第1の目標情報に対応する前記第1の実績情報と紐づいた前記シナリオ情報を抽出する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記実績情報は、前記ワークフローに従って実行された前記営業活動の結果、個人情報の獲得に至った顧客の数に関する第2の実績情報を含み、
前記受付部は、
前記目標情報として、個人情報の獲得件数に関する第2の目標情報を受け付け、
前記抽出部は、
前記対象シナリオ情報として、前記受付部が受け付けた前記第2の目標情報に対応する前記第2の実績情報と紐づいた前記シナリオ情報を抽出する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記実績情報は、前記ワークフローに従って実行された前記営業活動の結果、受注に至った顧客の数に関する第3の実績情報を含み、
前記受付部は、
前記目標情報として、受注の獲得件数に関する第3の目標情報を受け付け、
前記抽出部は、
前記対象シナリオ情報として、前記受付部が受け付けた前記第3の目標情報に対応する前記第3の実績情報と紐づいた前記シナリオ情報を抽出する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記実績情報は、前記ワークフローに従って実行された前記営業活動の結果、営業対象となった各顧客の受注に至る見込みの高さを示すフェーズに関するフェーズ情報を含み、
前記受付部は、
前記目標情報として、所定のフェーズに該当する対象顧客の獲得数に関する第4の目標情報を受け付け、
前記抽出部は、
前記対象シナリオ情報として、前記受付部が受け付けた前記第4の目標情報に対応する前記フェーズ情報と紐づいた前記シナリオ情報を抽出する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記実績情報は、前記ワークフローに従って実行された前記営業活動の結果、営業対象となった各顧客の信頼度の高さを示すロイヤルティに関するロイヤルティ情報を含み、
前記受付部は、
前記目標情報として、所定のロイヤルティに該当する対象顧客の獲得数に関する第5の目標情報を受け付け、
前記抽出部は、
前記対象シナリオ情報として、前記受付部が受け付けた前記第5の目標情報に対応する前記ロイヤルティ情報と紐づいた前記シナリオ情報を抽出する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記実績情報は、前記ワークフローに従って実行された前記営業活動を行ったSDR(sales development representative)による営業対象となった各顧客に対するポジティブな所感またはネガティブな所感に関する所感情報を含み、
前記受付部は、
前記目標情報として、前記ポジティブな所感または前記ネガティブな所感に該当する対象顧客の獲得数に関する第6の目標情報を受け付け、
前記抽出部は、
前記対象シナリオ情報として、前記受付部が受け付けた前記第6の目標情報に対応する前記所感情報と紐づいた前記シナリオ情報を抽出する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記実績情報は、前記ワークフローに従って実行された前記営業活動が行われた営業期間に関する期間情報を含み、
前記受付部は、
前記目標情報として、前記目標数値の達成期間に関する達成期間情報を受け付け、
前記抽出部は、
前記対象シナリオ情報として、前記受付部が受け付けた前記達成期間情報に対応する前記期間情報と紐づいた前記シナリオ情報を抽出する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記シナリオ情報は、前記ワークフローに従って実行された前記営業活動における営業対象となった顧客のリストである営業アタックリストと紐づいており、
前記受付部は、
前記対象商材の営業対象となる対象顧客の属性に関する対象顧客情報の入力を受け付け、
前記抽出部は、
前記対象シナリオ情報として、前記受付部が受け付けた前記対象顧客情報に対応する前記営業アタックリストと紐づいた前記シナリオ情報を抽出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記シナリオ情報は、前記ワークフローに従って実行された各営業プロセスの前記営業プロセスごとの実績に関するプロセス実績情報と紐づいており、
前記プロセス実績情報に基づいて、新たな前記シナリオ情報を生成する生成部をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記シナリオ情報は、前記ワークフローに従って実行される各営業プロセスで用いられる定型文に関するテンプレートを含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記営業活動は、インサイドセールスにおける営業活動である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
対象となる対象商材の属性に関する対象商材情報、および、前記対象商材の営業活動における目標数値に関する目標情報の入力を受け付ける受付工程と、
営業活動における営業プロセスの流れを示すワークフローに関する情報であるシナリオ情報を取得する取得工程と、
前記取得工程が取得した前記シナリオ情報の中から、前記受付工程が受け付けた前記対象商材情報および前記目標情報に対応する前記シナリオ情報である対象シナリオ情報を抽出する抽出工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項15】
対象となる対象商材の属性に関する対象商材情報、および、前記対象商材の営業活動における目標数値に関する目標情報の入力を受け付ける受付手順と、
営業活動における営業プロセスの流れを示すワークフローに関する情報であるシナリオ情報を取得する取得手順と、
前記取得手順が取得した前記シナリオ情報の中から、前記受付手順が受け付けた前記対象商材情報および前記目標情報に対応する前記シナリオ情報である対象シナリオ情報を抽出する抽出手順と、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、営業活動を支援する技術が知られている。例えば、演算部と、記憶部と、を有する営業支援装置であって、記憶部は、商談の対象である商材と、商談において行われるべき複数の営業活動の内容と、それぞれの営業活動において想定される結果ごとの商材と顧客との適合度への影響量と、を対応付ける営業活動情報を保持し、適合度に基づいて商談の継続の可否を判断するための基準を含む判断基準情報を保持し、顧客との商談において行った営業活動の結果を示す商談進捗情報を保持する。演算部は、営業活動情報及び商談進捗情報に基づいて、顧客との商談において行った1以上の営業活動の結果に対応する適合度への影響量を集計し、集計された影響量に基づいて計算された適合度と、判断基準情報と、に基づいて、顧客との商談の継続の可否を判定し、判定の結果を出力する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、適合度と、判断基準情報と、に基づいて、顧客との商談の継続の可否を判定し、判定の結果を出力するにすぎないため、営業目標に応じた成果を効率的に獲得可能とすることができるとは限らない。
【0005】
そこで、本開示では、営業目標に応じた成果を効率的に獲得可能とすることができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、対象となる対象商材の属性に関する対象商材情報、および、前記対象商材の営業活動における目標数値に関する目標情報の入力を受け付ける受付部と、営業活動における営業プロセスの流れを示すワークフローに関する情報であるシナリオ情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記シナリオ情報の中から、前記受付部が受け付けた前記対象商材情報および前記目標情報に対応する前記シナリオ情報である対象シナリオ情報を抽出する抽出部と、を備える。
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する情報処理方法であって、対象となる対象商材の属性に関する対象商材情報、および、前記対象商材の営業活動における目標数値に関する目標情報の入力を受け付ける受付工程と、営業活動における営業プロセスの流れを示すワークフローに関する情報であるシナリオ情報を取得する取得工程と、前記取得工程が取得した前記シナリオ情報の中から、前記受付工程が受け付けた前記対象商材情報および前記目標情報に対応する前記シナリオ情報である対象シナリオ情報を抽出する抽出工程と、を含む。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理プログラムは、対象となる対象商材の属性に関する対象商材情報、および、前記対象商材の営業活動における目標数値に関する目標情報の入力を受け付ける受付手順と、営業活動における営業プロセスの流れを示すワークフローに関する情報であるシナリオ情報を取得する取得手順と、前記取得手順が取得した前記シナリオ情報の中から、前記受付手順が受け付けた前記対象商材情報および前記目標情報に対応する前記シナリオ情報である対象シナリオ情報を抽出する抽出手順と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、営業目標に応じた成果を効率的に獲得可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、データベースに登録される情報の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係る情報処理の一例について説明するための図である。
【
図5-1】
図5-1は、第1の実施形態に係るシナリオ情報の一例を示す図である。
【
図5-2】
図5-2は、第1の実施形態に係るシナリオ情報の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、第1の実施形態に係るフェーズについて説明するための図である。
【
図7】
図7は、第1の実施形態に係るロイヤルティについて説明するための図である。
【
図8】
図8は、第1の実施形態に係る情報処理装置による処理手順を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、第2の実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図10】
図10は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0012】
(第1の実施形態)
〔1.はじめに〕
一般的に、営業活動は、商品またはサービス(以下、商材ともいう)を顧客に販売するために行われる。営業活動では、まず、商材を購入する可能性がある顧客(以下、見込み顧客ともいう)を見つける。続いて、見込み顧客に対して商材をアピールする等して、見込み顧客との商談の機会を獲得する。続いて、商談において、受注を獲得する。なお、受注とは、顧客から商材の注文(購入依頼)を受けることである。
【0013】
また、営業活動には大きく分けて2つの種類がある。一つ目は、フィールドセールスである。フィールドセールスは、営業員が営業先に訪問する対面型の営業活動である。具体的には、フィールドセールスでは、営業員が見込み顧客先に直接訪問し、商談を実施する。二つ目は、インサイドセールスである。インサイドセールスは、営業員が営業先に訪問しない非対面型の営業活動である。具体的には、インサイドセールスは、電話、メール、ファックス、またはオンライン広告などの非対面の手段を用いて顧客にアプローチする。
【0014】
フィールドセールスは、顧客と対面して商談などを行うため、商談の時間に加えて、移動時間がかかる。そのため、フィールドセールスは、一日にアプローチできる顧客数が少ないというデメリットがある。これに対し、インサイドセールスは、フィールドセールスと異なり、顧客先に訪問する必要がないので移動時間がなくなり、その分の時間を顧客へのアプローチにあてることができる。すなわち、インサイドセールスは、多くの顧客にアプローチすることができるので、営業活動における効率がよいと考えられている。
【0015】
そこで、第1の実施形態に係る情報処理システム1は、インサイドセールスにおける営業活動のアウトソーシングサービス(以下、本サービス)を提供する。本サービスは、依頼者から本サービスの依頼を受け付けた場合に、依頼者に代わって、営業活動を代行するサービスである。具体的には、本サービスは、法人の新規開拓営業における、新規アポイントの獲得から商談までを支援する。また、情報処理システム1は、インサイドセールスに特化したプラットフォームを構築する。
【0016】
より具体的には、情報処理システム1は、依頼者がターゲットとする顧客企業の属性に関する対象顧客情報を依頼者から受け付ける。例えば、情報処理システム1は、依頼者がターゲットとする顧客企業の業種、所在地、資本金、従業員数、設立年数等の属性に関する対象顧客情報を依頼者から受け付ける。続いて、情報処理システム1は、対象顧客情報に基づいて、営業アタックリストを生成する。ここで、営業アタックリストとは、対象顧客情報に対応する属性を有する企業のリストである。
【0017】
続いて、情報処理システム1は、営業アタックリストに掲載された各企業に対して、メールの配信、または、問い合わせフォームの投稿を自動で行う。例えば、このように、情報処理システム1は、アポイント獲得率が低く、非効率なテレアポに代わり、メール配信や問い合わせフォーム投稿により、見込み顧客に対するアプローチを自動で行うことを可能とすることができる。また、情報処理システム1は、配信したメールまたは投稿した問い合わせフォームに対する返信やクリック等のレスポンスの有無といった営業活動の実績に関する実績情報を営業アタックリストと紐づけてデータベースに蓄積する。これにより、情報処理システム1は、営業活動の成果を今後の営業活動に活用することを可能とすることができる。
【0018】
続いて、情報処理システム1は、営業アタックリストに掲載された企業のうち、配信したメールまたは投稿した問い合わせフォームに対する返信やクリック等のレスポンスがあった見込み顧客を抽出する。情報処理システム1が抽出した見込み顧客のうち、返信があった見込み顧客に対しては、SDR(sales development representative)(以下、SDRともいう)がメール等を通じて見込み顧客と日程調整し、アポイントを獲得する。また、情報処理システム1が抽出した見込み顧客のうち、クリックのあった見込み顧客に対しては、SDRが電話を通じて見込み顧客と日程調整し、アポイントを獲得する。このように、情報処理システム1は、クリックのあった見込み顧客に対してのみSDRが電話をすることにより、効率のよいテレアポを実現することができる。
【0019】
なお、上述した例では、情報処理システム1は、営業アタックリストに掲載された各企業に対して、メールの配信、または、問い合わせフォームの投稿を自動で行う場合について説明したが、これに限られない。具体的には、情報処理システム1は、営業アタックリストに掲載された各企業に対して、オンライン広告の配信、ファックスの送信、または、ダイレクトメールの送信を行ってもよい。
【0020】
また、情報処理システム1は、営業アタックリストに掲載された各企業に対して、メールの配信、問い合わせフォームの投稿、オンライン広告の配信、ファックスの送信、および、ダイレクトメールの配信といった複数の配信チャネルを組み合わせたアプローチを自動で行ってもよい。例えば、情報処理システム1は、メールを配信後、既読となった企業のみにオンライン広告を配信してもよい。また、情報処理システム1は、アドネットワークやメールなどで接触し、一定の反応があった営業対象にのみ高単価なダイレクトメールを配信してもよい。また、情報処理システム1は、複数の配信チャネルをまたいだ単純接触を所定期間(例えば、1か月間など)で所定回数(例えば、10回など)確保するといったクロス配信を自動で行ってもよい。また、情報処理システム1は、上限予算と目標CPAを依頼者から受け付けた場合に、それぞれの配信チャネルをどの程度配信するか、予算と効果に合わせて最適化して自動で配信してもよい。このように、情報処理システム1は、SDRによるテレアポ前にデジタルでできるアウトバウンドアプローチを行うことで、見込み顧客のアポイントを効率よく獲得することができる。
【0021】
また、情報処理システム1は、見込み顧客のアポイントを獲得した場合、依頼者に対してアポイント情報を引き渡す。これにより、情報処理システム1は、依頼者が見込み顧客との商談の機会を得ることを可能にすることができる。また、情報処理システム1は、依頼者が見込み顧客と商談を行うことにより、商談において、受注を獲得することを可能にすることができる。
【0022】
〔2.情報処理システムの構成例〕
図1は、第1の実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。情報処理システム1は、情報処理装置100とデータベース200を備える。情報処理装置100と、データベース200とは所定のネットワーク(図示略)を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示す情報処理システム1には、任意の数の情報処理装置100と、任意の数のデータベース200が含まれてもよい。
【0023】
情報処理装置100は、SDRによって使用される情報処理装置である。情報処理装置100は、例えば、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCであってよい。情報処理装置100は、依頼者がターゲットとする顧客企業の属性に関する対象顧客情報を依頼者から受け付ける。例えば、情報処理装置100は、依頼者がターゲットとする顧客企業の業種、所在地、資本金、従業員数、設立年数等の属性に関する対象顧客情報を依頼者から受け付ける。また、情報処理装置100は、企業に関する企業情報をデータベース200から取得する。続いて、情報処理装置100は、対象顧客情報におよび企業情報に基づいて、営業アタックリストを生成する。ここで、営業アタックリストは、依頼者がターゲットとする顧客企業の情報が掲載されたリストである。すなわち、営業アタックリストは、依頼者がターゲットとする見込み顧客の情報が掲載されたリストである。
【0024】
また、情報処理装置100は、依頼者が販売する商材(以下、対象商材ともいう)の属性に関する対象商材情報、および、対象商材の営業活動における目標数値(例えば、商談機会の獲得件数等)に関する目標情報を依頼者から受け付ける。また、情報処理装置100は、営業活動における営業プロセスの流れを示すワークフローに関する情報であるシナリオ情報をデータベース200から取得する。また、情報処理装置100は、シナリオ情報の中から、対象商材情報および目標情報に対応するシナリオ情報である対象シナリオ情報を抽出する。情報処理装置100およびSDRは、情報処理装置100が抽出した対象シナリオ情報に基づいて、営業アタックリストに掲載された各企業に対する営業活動を実行する。
【0025】
データベース200は、国内のあらゆる企業に関する企業情報を格納するデータベースである。具体的には、データベース200は、訪問営業または架電営業済みの企業であって、営業実態のあるアクティブな企業に関する企業情報を格納する。例えば、データベース200は、企業情報として、企業名、設立年月日、代表者名、所在地、電話番号、メールアドレス、業種、事業分類、URL、資本金、従業員数、設立年数、および、推計売上高等の情報を企業ごとに格納する。例えば、データベース200は、営業アタックリストに企業情報を含めて格納してもよい。また、データベース200は、企業情報として、本サービスを通じて実行された営業活動の実績に関する実績情報を企業ごとに格納する。また、企業情報は、シナリオ情報に沿った営業活動が行われる前は、企業名やメールアドレス等の各企業を識別可能な情報を含むが、シナリオ情報に沿った営業活動が行われた後は、企業名やメールアドレス等の各企業を識別可能な情報をマスクする等の匿名加工が施された匿名加工情報に変更される。
【0026】
また、データベース200は、営業活動における営業プロセスの流れを示すワークフローに関する情報であるシナリオ情報を格納する。具体的には、シナリオ情報は、営業アタックリストに掲載された見込み顧客に対する最初のコンタクトから、営業活動における目標を達成するまでの営業プロセスの一連の流れを示すワークフローに関する情報である。ここで、営業活動における目標には、例えば、見込み顧客との商談機会の獲得、見込み顧客からの個人情報の獲得、または見込み顧客からの受注などがある。より具体的には、シナリオ情報とは、「電話」→「メール」→…等の営業プロセスの一連の流れを示すワークフローを含む情報である。シナリオ情報は、情報処理システム1によって実行される営業プロセス(例えば、メールの一斉配信等)と、SDRによって実行される営業プロセス(例えば、電話によるテレアポ等)の両方を含む。データベース200は、複数の異なる営業プロセスの流れを示すワークフローに関する情報である複数のシナリオ情報を格納する。なお、シナリオ情報の具体例については、後述する
図5-1および
図5-2を用いて詳しく説明する。
【0027】
図2は、データベース200に登録される情報の一例を示す図である。
図2の例では、データベース200に登録される情報は、「シナリオ情報」、「商材情報」、「営業アタックリスト」、「実績情報」といった項目を有する。「シナリオ情報」は、シナリオを識別するシナリオ識別情報、および、シナリオ識別情報によって識別されるシナリオ情報に関する情報を示す。「商材情報」は、シナリオ情報に対応する営業活動において、販売対象として取り扱われた商材を識別する商材識別情報、および、商材識別情報によって識別される商材の属性に関する情報を示す。「営業アタックリスト」は、シナリオ情報に対応する営業活動において、営業対象となった各企業に関する企業情報の一覧を示す。「実績情報」は、商材情報によって示される商材を販売対象として、営業アタックリストに掲載された各企業に対して、シナリオ情報に対応するワークフローに従って営業活動を行った結果として得られた営業実績に関する情報を示す。
【0028】
図2に示すように、シナリオ情報は、ワークフローに従って実行された営業活動における営業対象となった顧客のリストである営業アタックリストと紐づいている。また、シナリオ情報は、ワークフローに従って実行された営業活動において取り扱われた商材の属性に関する商材情報、および、ワークフローに従って実行された営業活動の実績に関する実績情報と紐づいている。例えば、実績情報は、シナリオ情報に対応するワークフローに従って実行された営業活動の結果、商談機会の獲得に至った顧客の数に関する第1の実績情報、個人情報の獲得に至った顧客の数に関する第2の実績情報、または、受注に至った顧客の数に関する第3の実績情報を含む。例えば、実績情報は、第1の実績情報として、商談機会の獲得に至った顧客の数、または、商談機会の獲得に至った顧客の割合を示す情報のうち少なくともいずれかを含む。また、実績情報は、第2の実績情報として、個人情報の獲得に至った顧客の数、または、個人情報の獲得に至った顧客の割合を示す情報のうち少なくともいずれかを含む。また、実績情報は、第3の実績情報として、受注に至った顧客の数、または、受注に至った顧客の割合を示す情報のうち少なくともいずれかを含む。また、実績情報は、ワークフローに従って実行された営業活動が行われた営業期間に関する期間情報を含む。また、シナリオ情報は、ワークフローに従って実行される各営業プロセスで用いられる定型文に関するテンプレートを含む。例えば、シナリオ情報は、シナリオに紐づく電話応対で用いられる定型文に関するテンプレート(トークテンプレートともいう)を含む。また、シナリオ情報は、シナリオに紐づくメール応対で用いられる定型文に関するテンプレート(メールテンプレート)を含む。
【0029】
〔3.情報処理装置の構成例〕
図3は、第1の実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、入力部130と、出力部140と、制御部150とを備える。
【0030】
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、例えば、データベース200との間で情報の送受信を行う。
【0031】
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0032】
入力部130は、SDRから各種操作が入力される。例えば、入力部130は、タッチパネル機能により表示面(例えば出力部140)を介してSDRからの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部130は、情報処理装置100に設けられたボタンや、情報処理装置100に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0033】
出力部140は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。出力部140は、制御部150の制御に従って、各種情報を表示する。具体的には、出力部140は、抽出部153の制御に従って、抽出部153によって抽出された対象シナリオ情報を画面に出力する。
【0034】
なお、情報処理装置100にタッチパネルが採用される場合には、入力部130と出力部140とは一体化される。また、以下の説明では、出力部140を画面と記載する場合がある。
【0035】
制御部150は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部150は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0036】
図3に示すように、制御部150は、受付部151と、取得部152と、抽出部153を有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部150の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0037】
受付部151は、入力部130を介して、SDRから各種情報の入力を受け付ける。
【0038】
取得部152は、データベース200から各種情報を取得する。具体的には、取得部152は、企業情報を取得する。また、取得部152は、シナリオ情報を取得する。
【0039】
抽出部153は、取得部152が取得したシナリオ情報の中から、受付部151が受け付けた情報に対応するシナリオ情報である対象シナリオ情報を抽出する。
【0040】
図4は、第1の実施形態に係る情報処理の一例について説明するための図である。受付部151は、本サービスの契約者(依頼者ともいう)の属性に関する契約者情報を受け付ける。
図4に示す例では、受付部151は、契約者情報として、契約者の事業分類が「SaaS企業」であることを示す情報の入力を受け付ける。また、受付部151は、対象となる対象商材の属性に関する対象商材情報の入力を受け付ける。
図4に示す例では、受付部151は、対象商材情報として、SDRから対象商材の種類(カテゴリともいう)が「SaaS」であることを示す情報の入力を受け付ける。なお、受付部151は、対象商材情報として、対象商材の種類の他に、対象商材の販売価格に関する情報を受け付けてよい。
【0041】
また、受付部151は、対象商材の営業活動における目標数値に関する目標情報の入力を受け付ける。具体的には、受付部151は、目標情報として、新規に獲得したい商談機会の獲得件数に関する第1の目標情報の入力を受け付ける。
図4に示す例では、受付部151は、目標情報として、商談機会の獲得件数が「20件以上」であることを示す数値の入力を受け付ける。また、受付部151は、第1の目標情報として、新規に獲得したい商談機会の獲得率(例えば、「30%以上」など)に関する情報の入力を受け付けてもよい。なお、受付部151は、目標情報として、商談機会の獲得件数以外の目標数値の入力を受け付けてもよい。例えば、受付部151は、目標情報として、新たに獲得したい個人情報の獲得件数に関する第2の目標情報を受け付けてよい。例えば、受付部151は、目標情報として、新規に獲得したい個人情報の獲得件数が「100件」であることを示す数値の入力を受け付けてもよい。なお、受付部151は、第2の目標情報として、新たに獲得したい個人情報の獲得率(例えば、「20%以上」など)に関する情報の入力を受け付けてもよい。また、受付部151は、目標情報として、新規に獲得したい受注の獲得件数に関する第3の目標情報を受け付けてもよい。例えば、受付部151は、第3の目標情報として、新規に獲得したい受注の獲得率(例えば、「10%以上」など)に関する情報の入力を受け付けてもよい。
【0042】
また、受付部151は、目標情報として、目標数値の達成期間に関する達成期間情報を受け付ける。すなわち、達成期間とは、目標数値を達成するために費やす期間のことを指す。
図4に示す例では、受付部151は、達成期間情報として、新規の商談機会を「20件以上」獲得するために費やす期間として、達成期間が「6か月」であることを示す情報の入力を受け付ける。なお、受付部151は、目標数値を達成するために費やす期間の代わりに、目標数値を達成する期限(以下、達成期限)に関する情報を受け付けてもよい。例えば、受付部151は、達成期限に関する達成期限情報として、新規の商談機会を「20件以上」獲得する期限として、達成期限が「2022年8月30日」であることを示す情報の入力を受け付けてもよい。
【0043】
また、受付部151は、対象商材の営業対象となる対象顧客の属性に関する対象顧客情報の入力を受け付ける。
図4に示す例では、受付部151は、対象顧客情報として、対象顧客の業種が「児童福祉施設」であることを示す情報の入力を受け付ける。なお、受付部151は、対象顧客情報として、対象顧客の業種の他に、対象顧客の所在地、資本金、従業員数、設立年数等に関する情報を受け付けてよい。
【0044】
また、抽出部153は、取得部152が取得した企業情報および受付部151が受け付けた対象顧客情報に基づいて、営業アタックリストを生成する。具体的には、抽出部153は、取得部152が取得した企業情報の中から、受付部151が受け付けた対象顧客情報とマッチする企業を抽出して、抽出した企業のリストを営業アタックリストとして生成する。
【0045】
また、抽出部153は、取得部152が取得したシナリオ情報の中から、受付部151が受け付けた対象商材情報および目標情報に対応するシナリオ情報である対象シナリオ情報を抽出する。具体的には、抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた対象商材情報に対応する商材情報、および、受付部151が受け付けた目標情報に対応する実績情報と紐づいたシナリオ情報を抽出する。例えば、抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた商談機会の獲得件数、個人情報の取得件数、または、受注件数と紐づいたシナリオ情報を抽出する。
図4に示す例では、抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた対象商材情報である「SaaS」に対応する商材情報である「SaaS」と紐づいたシナリオ情報であって、かつ、受付部151が受け付けた目標情報である商談機会の獲得件数が「20件以上」に対応する実績情報である商談機会の獲得件数が「20件以上」と紐づいたシナリオ情報を抽出する。
【0046】
また、抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた達成期間情報に対応する期間情報と紐づいたシナリオ情報を抽出する。
図4に示す例では、抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた達成期間情報である「6か月」に対応する期間情報である「6か月」と紐づいたシナリオ情報を抽出する。
【0047】
また、抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた対象顧客情報に対応する営業アタックリストと紐づいたシナリオ情報を抽出する。
図4に示す例では、抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた対象顧客情報である「児童福祉施設」に対応する営業アタックリストと紐づいたシナリオ情報を抽出する。
【0048】
また、抽出部153は、所定の数(例えば、3つ等)以上のシナリオ情報を抽出した場合、その中からさらに所定の数(例えば、3つ等)のシナリオ情報を対象シナリオ情報として抽出する。例えば、抽出部153は、取得部152が取得した各シナリオ情報と、受付部151が受け付けた情報とのマッチングの度合いを示すスコアを算出する。続いて、抽出部153は、例えば、所定の数が3である場合、算出したスコアが高い方から上位3位までのシナリオ情報を対象シナリオ情報として抽出してよい。
図4に示す例では、抽出部153は、3つのシナリオ候補を対象シナリオ情報として抽出する。なお、抽出部153が抽出した3つの対象シナリオ情報には、それぞれの対象シナリオ情報に対応するトークテンプレート、メールテンプレート、および匿名加工情報が紐づいている。抽出部153は、対象シナリオ情報を抽出した場合、対象シナリオ情報を画面に表示するよう出力部140を制御する。出力部140は、抽出部153の制御に従って、抽出部153によって抽出された対象シナリオ情報を画面に出力する。
【0049】
図5-1および
図5-2は、第1の実施形態に係るシナリオ情報の一例を示す図である。
図5-1および
図5-2では、シナリオ情報が、フェーズ0からフェーズ6までの各営業プロセスのワークフローである場合を示す。出力部140は、フェーズ1~6までの各営業プロセスを示す領域、および、各営業プロセスを示す領域同士をつなぐ矢印を含む対象シナリオ情報を画面に出力する。例えば、フェーズ0からフェーズ1へ向かう矢印は、シナリオにおける最初の営業プロセスがフェーズ1であることを示す。例えば、フェーズ1の「初回メール送信」は、情報処理装置100が、営業アタックリストに掲載された各企業である対象顧客に対して一斉に初回コンタクトメールを送信する。このとき、例えば、SDRによって「初回コンタクトメール」の文字が選択された場合、出力部140は、フェーズ1の「初回メール送信」で配信されるメールテンプレートを画面に表示する。続いて、出力部140は、フェーズ1の「初回メール送信」で配信されるメールテンプレートに基づく初回コンタクトメールを営業アタックリストに掲載された92375件の対象顧客に対して一斉に配信する。
【0050】
また、出力部140は、各営業プロセスの結果を示す情報を各営業プロセスに対応する領域に表示する。
図5-1に示す例では、出力部140は、フェーズ1の「初回メール送信」の結果を示す情報として、配信されたメールに含まれるリンクがクリックされたことを示す「リンククリック」の文字、配信されたメールが開封されたことを示す「開封」の文字、および、配信されたメールが開封されなかったことを示す「未開封」の文字をフェーズ1の「初回メール送信」に対応する領域に表示する。
【0051】
また、上述したシナリオ情報は、ワークフローに従って実行された各営業プロセスの営業プロセスごとの実績に関するプロセス実績情報と紐づいている。例えば、プロセス実績情報は、各営業プロセスの実績数を含む。例えば、営業プロセスが
図5-1に示すフェーズ1の「初回メール送信」である場合、プロセス実績情報は、初回メールに含まれるリンクがクリックされた件数、開封された初回メールの件数、および、未開封である初回メールの件数であってよい。出力部140は、プロセス実績情報を含む対象シナリオ情報を画面に出力する。
【0052】
図5-1に示す例では、出力部140は、プロセス実績情報として、初回メールに含まれるリンクがクリックされた件数である「13」を示す数字を表示するアイコンを、フェーズ1の「初回メール送信」の結果が「リンククリック」であることを示す丸印からフェーズ2の「初回コール(確度高め)」へ向かう矢印に重畳して表示する。また、プロセス実績情報は、初回メールに含まれるリンクをクリックした顧客に関する情報を含む。例えば、初回メールに含まれるリンクがクリックされた件数である「13」を示す数字を表示するアイコンがSDRによって選択された場合、出力部140は、初回メールに含まれるリンクをクリックした13件の顧客に関する情報(例えば、メールアドレス、電話番号を含む企業情報)を画面に表示してよい。
【0053】
また、出力部140は、プロセス実績情報として、開封された初回メールの件数である「123」を示す数字を表示するアイコンを、フェーズ1の「初回メール送信」の結果が「開封」であることを示す丸印からフェーズ2の「初回コール」へ向かう矢印に重畳して表示する。また、プロセス実績情報は、初回メールを開封した123件の顧客に関する情報を含む。
【0054】
また、出力部140は、プロセス実績情報として、未開封である初回メールの件数である「92239」を示す数字を表示するアイコンを、フェーズ1の「初回メール送信」の結果が「未開封」であることを示す丸印からフェーズ1の「2回目メール送信」へ向かう矢印に重畳して表示する。また、プロセス実績情報は、初回メールを開封しなかった顧客に関する情報を含む。
【0055】
また、出力部140は、シナリオ情報と、シナリオ情報に含まれる営業プロセスと、営業プロセスに対応するプロセス実績情報と、を対応付けた情報をデータベース200に送信してよい。例えば、出力部140は、
図5-1および
図5-2に示すシナリオ情報と、シナリオ情報に含まれるフェーズ1~6の各営業プロセスと、フェーズ1~6の各営業プロセスに対応するプロセス実績情報(例えば、開封されたメールの件数など)と、を対応付けた情報をデータベース200に送信してよい。また、データベース200は、シナリオ情報と、シナリオ情報に含まれる営業プロセスと、営業プロセスに対応するプロセス実績情報と、を対応付けた情報を記憶する。例えば、データベース200は、
図5-1および
図5-2に示すシナリオ情報と、シナリオ情報に含まれるフェーズ1~6の各営業プロセスと、フェーズ1~6の各営業プロセスに対応するプロセス実績情報と、を対応付けた情報を情報処理装置100から受信する。続いて、データベース200は、
図5-1および
図5-2に示すシナリオ情報と、シナリオ情報に含まれるフェーズ1~6の各営業プロセスと、フェーズ1~6の各営業プロセスに対応するプロセス実績情報と、を対応付けた情報を記憶する。
【0056】
また、シナリオ情報は、ワークフローに従って実行される各営業プロセスで用いられる定型文に関するテンプレートを含む。例えば、フェーズ1の「2回目メール送信」では、情報処理装置100が、フェーズ1の「初回メール送信」で配信されたメールを開封しなかった92239件の顧客に対して、一斉に2回目の案内メールを配信する。このとき、例えば、SDRによって「2回目案内メール」の文字が選択された場合、出力部140は、フェーズ1の「2回目メール送信」で配信されるメールテンプレートを画面に表示する。また、出力部140は、SDRの操作に応じて、フェーズ1の「2回目メール送信」で配信されるメールテンプレートに基づく2回目の案内メールを対象となる顧客に対して一斉に配信する。
【0057】
また、例えば、フェーズ2の「初回コール(確度高め)」では、フェーズ1の「初回メール送信」で配信されたメールに含まれるリンクをクリックした13件の顧客に対して、SDRが電話をかける。このとき、SDRによって「初回高確度」の文字が選択された場合、出力部140は、フェーズ2の「初回コール(確度高め)」の電話で用いられる会話の定型文を示すトークテンプレートを画面に表示する。
【0058】
また、例えば、フェーズ2の「初回コール」では、フェーズ1の「初回メール送信」で配信されたメールを開封した123件の顧客に対して、SDRが電話をかける。このとき、SDRによって「初回案内・トーク」の文字が選択された場合、出力部140は、フェーズ2の「初回コール」の電話で用いられる会話の定型文を示すトークテンプレートを画面に表示する。
【0059】
また、例えば、フェーズ3の「状況伺い」では、フェーズ2の「初回コール(確度高め)」およびフェーズ2の「初回コール」の架電により、有効なヒアリングができた顧客または担当者本人による対応が継続となった顧客に対して、SDRが電話をかける。このとき、SDRによって「状況伺いトーク」の文字が選択された場合、出力部140は、フェーズ3の「状況伺い」の電話で用いられる会話の定型文を示すトークテンプレートを画面に表示する。
【0060】
また、例えば、フェーズ4の「クロージング」では、フェーズ3の「状況伺い」の架電により、有効なヒアリングができた顧客に対して、SDRが電話をかける。このとき、SDRによって「状況伺いトーク」の文字が選択された場合、出力部140は、フェーズ3の「状況伺い」の電話で用いられる会話の定型文を示すトークテンプレートを画面に表示する。
【0061】
また、例えば、フェーズ6の「パスアップ処理」では、フェーズ2の「初回コール(確度高め)」、フェーズ2の「初回コール」、フェーズ3の「状況伺い」およびフェーズ4の「クロージング」の架電により、契約者(依頼者)へのパスアップ(引継ぎ)の対象となった顧客を商談リストに追加する。このとき、SDRによって「商談リストに追加」の文字が選択された場合、出力部140は、フェーズ6の「商談リスト」に追加された顧客企業に関する企業情報を画面に表示する。
【0062】
また、出力部140は、営業アタックリストに掲載された各企業に対して、
図5-1および
図5-2に示すシナリオ情報に対応するワークフローに従って営業活動を行った結果として得られた営業実績の一例として、商談機会の獲得に至った対象顧客の数(すなわち、フェーズ6の商談リストに追加された対象顧客の数)を算出してよい。また、出力部140は、営業アタックリストに掲載された各企業に対して、
図5-1および
図5-2に示すシナリオ情報に対応するワークフローに従って営業活動を行った結果として得られた営業実績の一例として、
図5-1および
図5-2に示すシナリオ情報の成功率を算出してよい。具体的には、シナリオ情報の成功率とは、営業アタックリストに掲載された対象顧客に対して、
図5-1および
図5-2に示すシナリオ情報に対応するワークフローに従って営業活動を行った結果、商談機会の獲得に至った対象顧客の割合を指す。なお、シナリオ情報の成功率は、目標情報に関する割合であれば、どのような値であってもよい。例えば、シナリオ情報の成功率は、営業アタックリストに掲載された対象顧客に対して、シナリオ情報に対応するワークフローに従って営業活動を行った結果、個人情報の獲得に至った対象顧客の割合であってもよい。あるいは、シナリオ情報の成功率は、営業アタックリストに掲載された対象顧客に対して、シナリオ情報に対応するワークフローに従って営業活動を行った結果、受注に至った対象顧客の割合であってもよい。
【0063】
続いて、出力部140は、
図5-1および
図5-2に示すシナリオ情報と、商談機会の獲得に至った対象顧客の数または
図5-1および
図5-2に示すシナリオ情報の成功率と、を対応付けた情報をデータベース200に送信してよい。データベース200は、
図5-1および
図5-2に示すシナリオ情報と、商談機会の獲得に至った対象顧客の数または
図5-1および
図5-2に示すシナリオ情報の成功率と、を対応付けた情報を情報処理装置100から受信する。続いて、データベース200は、
図5-1および
図5-2に示すシナリオ情報と、商談機会の獲得に至った対象顧客の数または
図5-1および
図5-2に示すシナリオ情報の成功率と、を対応付けた情報を記憶する。
【0064】
図6は、第1の実施形態に係るフェーズについて説明するための図である。フェーズとは、シナリオ情報に対応するワークフローに従って実行された営業活動の結果、営業対象となった各顧客の受注に至る見込みの高さを示す情報である。
図6に示すように、フェーズ管理は、フェーズ0~7までの8段階で管理される(初期値はブランク)。フェーズ0は、失注に至った段階であることを示す。フェーズ1は、顧客から課題が聞けている段階であることを示す。フェーズ2は、顧客に課題解決の意思がある段階であることを示す。フェーズ3は、顧客に課題解決に向けた計画がある段階であることを示す。フェーズ4は、顧客が具体的に情報収集、選定に入っている段階であることを示す。フェーズ5は、顧客が購入候補をピックアップし、比較検討している段階であることを示す。フェーズ6は、商談化(提案、見積提示など)に至った段階であることを示す。フェーズ6は、商談機会を獲得した段階に相当する。フェーズ7は、受注に至った段階であることを示す。フェーズは、フェーズ1から始まり、フェーズ7まで増加する。なお、フェーズは、必ずしも1ずつ増加するわけではない。また、フェーズ1~7がフェーズ0になることがある。また、フェーズが変更されるごとにフェーズの履歴が管理される。
【0065】
また、上述したように、シナリオ情報は、実績情報と紐づいており、実績情報は、フェーズに関するフェーズ情報を含む。具体的には、フェーズ情報は、フェーズの各段階に該当する顧客の数、または、フェーズの各段階に該当する顧客の割合を示す情報のうち少なくともいずれかを含む。また、フェーズ情報は、シナリオのワークフローに従って営業活動を行ったSDRによってシナリオごとに入力される。受付部151は、目標情報として、所定のフェーズに該当する対象顧客の獲得数に関する第4の目標情報を受け付ける。例えば、受付部151は、目標情報として、フェーズ6に該当する対象顧客の獲得数(例えば、「10」件など)を受け付ける。なお、受付部151は、第4の目標情報として、フェーズ6に該当する対象顧客の獲得率(例えば、「10%」など)を受け付けてもよい。また、抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた第4の目標情報に対応するフェーズ情報と紐づいたシナリオ情報を抽出する。
【0066】
図7は、第1の実施形態に係るロイヤルティについて説明するための図である。ロイヤルティとは、ワークフローに従って実行された営業活動の結果、営業対象となった各顧客の信頼度の高さを示す情報である。
図7に示すように、ロイヤルティ管理は、ロイヤルティ1~7までの7段階で管理される。ロイヤルティ1は、顧客と本人接続できていない(つまり、ロイヤルティ不明)段階であることを示す。ロイヤルティ2は、顧客と本人接続できたものの、拒否された段階であることを示す。ロイヤルティ3は、顧客が本人対応してくれる段階であることを示す。ロイヤルティ4は、顧客が定期的に提供情報を確認していただいている段階であることを示す。ロイヤルティ5は、顧客がコンテンツ(配信したメール等)に反応してくれる段階であることを示す。ロイヤルティ6は、顧客が内部の事情を教えてくれる段階であることを示す。ロイヤルティ7は、顧客が他部門を紹介してくれる段階であることを示す。ロイヤルティは、ロイヤルティ1から始まり、ロイヤルティ7まで増加する。なお、ロイヤルティは、必ずしも1ずつ増加するわけではない。また、ロイヤルティが変更されるごとにロイヤルティの履歴が管理される。
【0067】
また、上述したように、シナリオ情報は、実績情報と紐づいており、実績情報は、ロイヤルティに関するロイヤルティ情報を含む。具体的には、ロイヤルティ情報は、ロイヤルティの各段階に該当する顧客の数、または、ロイヤルティの各段階に該当する顧客の割合を示す情報のうち少なくともいずれかを含む。また、ロイヤルティ情報は、シナリオのワークフローに従って営業活動を行ったSDRによってシナリオごとに入力される。受付部151は、目標情報として、所定のロイヤルティに該当する対象顧客の獲得数に関する第5の目標情報を受け付ける。例えば、受付部151は、目標情報として、ロイヤルティ5に該当する対象顧客の獲得数(例えば、「20」件など)を受け付ける。なお、受付部151は、第5の目標情報として、ロイヤルティ5に該当する対象顧客の獲得率(例えば、「40%」など)を受け付けてもよい。抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた第5の目標情報に対応するロイヤルティ情報と紐づいたシナリオ情報を抽出する。
【0068】
また、上述したように、シナリオ情報は、実績情報と紐づいており、実績情報は、シナリオのワークフローに従って営業活動を行ったSDR(sales development representative)による営業対象となった各顧客に対するポジティブな所感またはネガティブな所感に関する所感情報を含む。具体的には、所感情報は、ポジティブな所感またはネガティブな所感に該当する顧客の数、または、ポジティブな所感またはネガティブな所感に該当する顧客の割合を示す情報のうち少なくともいずれかを含む。また、所感情報は、シナリオのワークフローに従って営業活動を行ったSDRによってシナリオごとに入力される。例えば、受付部151は、目標情報として、ポジティブな所感またはネガティブな所感に該当する対象顧客の獲得数に関する第6の目標情報を受け付けてよい。例えば、受付部151は、目標情報として、ポジティブな所感に該当する対象顧客の獲得数(例えば、「100」件など)を受け付ける。なお、受付部151は、第6の目標情報として、ポジティブな所感に該当する対象顧客の獲得率(例えば、「70%」など)を受け付けてもよい。また、抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた第6の目標情報に対応する所感情報と紐づいたシナリオ情報を抽出してよい。
【0069】
〔4.情報処理手順〕
図8は、第1の実施形態に係る情報処理装置による処理手順を示すフローチャートである。
図8に示す例では、受付部151は、対象商材情報および目標情報の入力を受け付ける(ステップS11)。取得部152は、シナリオ情報を取得する(ステップS12)。抽出部153は、シナリオ情報の中から、対象商材情報および目標情報に対応するシナリオ情報である対象シナリオ情報を抽出する(ステップS13)。出力部140は、抽出部153によって抽出された対象シナリオ情報を画面に出力する(ステップS14)。
【0070】
(第2の実施形態)
ここから、第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同様の点については、適宜説明を省略する。第2の実施形態においては、情報処理システム1は、情報処理装置100に代えて、情報処理装置100Aを有する。第2の実施形態では、情報処理装置100Aが、プロセス実績情報に基づいて、新たなシナリオ情報を生成する場合について説明する。
【0071】
〔5.情報処理装置の構成例〕
図9は、第2の実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図9に示すように、情報処理装置100Aは、通信部110と、記憶部120と、入力部130と、出力部140と、制御部150Aとを備える。なお、情報処理装置100Aにおいて、情報処理装置100と同様の点は適宜説明を省略する。
【0072】
(制御部150A)
制御部150Aは、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、情報処理装置100A内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部150Aは、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0073】
図9に示すように、制御部150Aは、受付部151と、取得部152と、抽出部153と、生成部154Aを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部150Aの内部構成は、
図9に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0074】
(生成部154A)
生成部154Aは、プロセス実績情報に基づいて、新たなシナリオ情報を生成する。上述したように、シナリオ情報は、プロセス実績情報と紐づいており、プロセス実績情報は、フェーズ情報、ロイヤルティ情報、または、所感情報を含む。具体的には、生成部154Aは、プロセス実績情報のうち、フェーズ情報に基づいて、新たなシナリオ情報を生成する。例えば、生成部154Aは、シナリオ情報のワークフローにおけるN(Nは自然数)番目の営業プロセスと、N番目の次の営業プロセスである(N+1)番目の営業プロセスに紐づくフェーズ情報がそれぞれ「フェーズ6」(商談機会の獲得)および「フェーズ0」(失注)であるような実績の件数が所定の件数(例えば、10件など)以上存在する場合には、「N番目の営業プロセスの次に(N+1)番目の営業プロセス」という営業プロセスの組み合わせが悪いと判定する。続いて、生成部154Aは、「N番目の営業プロセスの次に(N+1)番目の営業プロセス」という営業プロセスの組み合わせが悪いと判定した場合、シナリオ情報のワークフローに含まれる「N番目の営業プロセスの次に(N+1)番目の営業プロセス」という営業プロセスの組み合わせをワークフローから削除してもよい。このようにして、生成部154Aは、新たなワークフローを含むシナリオ情報を生成してよい。
【0075】
〔6.効果〕
上述してきたように、第1の実施形態に係る情報処理装置100は、受付部151と、取得部152と、抽出部153を備える。受付部151は、対象となる対象商材の属性に関する対象商材情報、および、対象商材の営業活動における目標数値に関する目標情報の入力を受け付ける。取得部152は、営業活動における営業プロセスの流れを示すワークフローに関する情報であるシナリオ情報を取得する。抽出部153は、取得部152が取得したシナリオ情報の中から、受付部151が受け付けた対象商材情報および目標情報に対応するシナリオ情報である対象シナリオ情報を抽出する。
【0076】
これにより、情報処理装置100は、対象商材および目標数値に応じたシナリオ情報に基づいて、営業活動を実行することを可能とすることができる。したがって、情報処理装置100は、営業目標に応じた成果を効率的に獲得可能とすることができる。
【0077】
また、シナリオ情報は、ワークフローに従って実行された営業活動において取り扱われた商材の属性に関する商材情報、および、ワークフローに従って実行された営業活動の実績に関する実績情報と紐づいている。抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた対象商材情報に対応する商材情報、および、受付部151が受け付けた目標情報に対応する実績情報と紐づいたシナリオ情報を抽出する。
【0078】
これにより、情報処理装置100は、対象商材および目標数値に応じたシナリオ情報を適切に抽出することができる。
【0079】
また、実績情報は、ワークフローに従って実行された営業活動の結果、商談機会の獲得に至った顧客の数に関する第1の実績情報を含む。受付部151は、目標情報として、商談機会の獲得件数に関する第1の目標情報を受け付ける。抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた第1の目標情報に対応する第1の実績情報と紐づいたシナリオ情報を抽出する。
【0080】
これにより、情報処理装置100は、商談機会の獲得件数に関する第1の実績情報に応じたシナリオ情報を適切に抽出することができる。したがって、情報処理装置100は、商談機会の獲得件数に関する第1の実績情報に応じた成果を効率的に獲得可能とすることができる。
【0081】
また、実績情報は、ワークフローに従って実行された営業活動の結果、個人情報の獲得に至った顧客の数に関する第2の実績情報を含む。受付部151は、目標情報として、個人情報の獲得件数に関する第2の目標情報を受け付ける。抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた第2の目標情報に対応する第2の実績情報と紐づいたシナリオ情報を抽出する。
【0082】
これにより、情報処理装置100は、個人情報の獲得件数に関する第2の目標情報に応じたシナリオ情報を適切に抽出することができる。したがって、情報処理装置100は、個人情報の獲得件数に関する第2の目標情報に応じた成果を効率的に獲得可能とすることができる。
【0083】
また、実績情報は、ワークフローに従って実行された営業活動の結果、受注に至った顧客の数に関する第3の実績情報を含む。受付部151は、目標情報として、受注の獲得件数に関する第3の目標情報を受け付ける。抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた第3の目標情報に対応する第3の実績情報と紐づいたシナリオ情報を抽出する。
【0084】
これにより、情報処理装置100は、受注の獲得件数に関する第3の目標情報に応じたシナリオ情報を適切に抽出することができる。したがって、情報処理装置100は、受注の獲得件数に関する第3の目標情報に応じた成果を効率的に獲得可能とすることができる。
【0085】
また、実績情報は、ワークフローに従って実行された営業活動の結果、営業対象となった各顧客の受注に至る見込みの高さを示すフェーズに関するフェーズ情報を含む。受付部151は、目標情報として、所定のフェーズに該当する対象顧客の獲得数に関する第4の目標情報を受け付ける。抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた第4の目標情報に対応するフェーズ情報と紐づいたシナリオ情報を抽出する。
【0086】
これにより、情報処理装置100は、所定のフェーズに該当する対象顧客の獲得数に関する第4の目標情に応じたシナリオ情報を適切に抽出することができる。したがって、情報処理装置100は、所定のフェーズに該当する対象顧客の獲得数に関する第4の目標情に応じた成果を効率的に獲得可能とすることができる。
【0087】
また、実績情報は、ワークフローに従って実行された営業活動の結果、営業対象となった各顧客の信頼度の高さを示すロイヤルティに関するロイヤルティ情報を含む。受付部151は、目標情報として、所定のロイヤルティに該当する対象顧客の獲得数に関する第5の目標情報を受け付ける。抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた第5の目標情報に対応するロイヤルティ情報と紐づいたシナリオ情報を抽出する。
【0088】
これにより、情報処理装置100は、所定のロイヤルティに該当する対象顧客の獲得数に関する第5の目標情報に応じたシナリオ情報を適切に抽出することができる。したがって、情報処理装置100は、所定のロイヤルティに該当する対象顧客の獲得数に関する第5の目標情報に応じた成果を効率的に獲得可能とすることができる。
【0089】
また、実績情報は、ワークフローに従って実行された営業活動を行ったSDR(sales development representative)による営業対象となった各顧客に対するポジティブな所感またはネガティブな所感に関する所感情報を含む。受付部151は、目標情報として、ポジティブな所感またはネガティブな所感に該当する対象顧客の獲得数に関する第6の目標情報を受け付ける。抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた第6の目標情報に対応する所感情報と紐づいたシナリオ情報を抽出する。
【0090】
これにより、情報処理装置100は、ポジティブな所感またはネガティブな所感に該当する対象顧客の獲得数に関する第6の目標情報に応じたシナリオ情報を適切に抽出することができる。したがって、情報処理装置100は、ポジティブな所感またはネガティブな所感に該当する対象顧客の獲得数に関する第6の目標情報に応じた成果を効率的に獲得可能とすることができる。
【0091】
また、実績情報は、ワークフローに従って実行された営業活動が行われた営業期間に関する期間情報を含む。受付部151は、目標情報として、目標数値の達成期間に関する達成期間情報を受け付ける。抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた達成期間情報に対応する期間情報と紐づいたシナリオ情報を抽出する。
【0092】
これにより、情報処理装置100は、目標数値の達成期間に応じたシナリオ情報を適切に抽出することができる。したがって、情報処理装置100は、営業目標に応じた成果を達成期間内に効率的に獲得可能とすることができる。
【0093】
また、シナリオ情報は、ワークフローに従って実行された営業活動における営業対象となった顧客のリストである営業アタックリストと紐づいている。受付部151は、対象商材の営業対象となる対象顧客の属性に関する対象顧客情報の入力を受け付ける。抽出部153は、対象シナリオ情報として、受付部151が受け付けた対象顧客情報に対応する営業アタックリストと紐づいたシナリオ情報を抽出する。
【0094】
これにより、情報処理装置100は、営業対象となる対象顧客の属性に応じたシナリオ情報を適切に抽出することができる。
【0095】
また、第2の実施形態に係る情報処理装置100Aは、生成部154Aをさらに備える。シナリオ情報は、ワークフローに従って実行された各営業プロセスの営業プロセスごとの実績に関するプロセス実績情報と紐づいている。生成部154Aは、プロセス実績情報に基づいて、新たなシナリオ情報を生成する。
【0096】
これにより、情報処理装置100Aは、より高い成果を獲得できる可能性があるシナリオ情報を生成することができる。
【0097】
また、シナリオ情報は、ワークフローに従って実行される各営業プロセスで用いられる定型文に関するテンプレートを含む。
【0098】
これにより、情報処理装置100は、SDRが営業プロセスを効率的に実行することを可能とすることができる。
【0099】
また、営業活動は、インサイドセールスにおける営業活動である。
【0100】
これにより、情報処理装置100は、インサイドセールスにおける営業目標に応じた成果を効率的に獲得可能とすることができる。
【0101】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた第1の実施形態に係る情報処理装置100および第2の実施形態に係る情報処理装置100A等の情報機器は、例えば
図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図10は、情報処理装置100および情報処理装置100A等の情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。以下、第1の実施形態に係る情報処理装置100を例に挙げて説明する。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を備える。
【0102】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0103】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0104】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0105】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0106】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部150の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0107】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0108】
〔8.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0109】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0110】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0111】
1 情報処理システム
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
130 入力部
140 出力部
150 制御部
151 受付部
152 取得部
153 抽出部
100A 情報処理装置
150A 制御部
154A 生成部
200 データベース