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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020931
(43)【公開日】2024-02-15
(54)【発明の名称】コーヒーメーカ
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/10 20060101AFI20240207BHJP
   A47J 31/42 20060101ALI20240207BHJP
   A47J 31/06 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
A47J31/10
A47J31/42
A47J31/06 110
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022123494
(22)【出願日】2022-08-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】500201602
【氏名又は名称】シロカ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】菅原 充
(72)【発明者】
【氏名】小川 大助
【テーマコード(参考)】
4B104
【Fターム(参考)】
4B104AA12
4B104BA04
4B104BA57
4B104BA63
4B104DA42
4B104DA44
4B104EA31
4B104EA34
(57)【要約】
【課題】コーヒーメーカの性能を向上させる。
【解決手段】滴下孔を有し、コーヒーを抽出して前記滴下孔から滴下させる抽出部と、前記滴下孔から滴下されたコーヒーを貯留するサーバが載置される載置台と、を備えるコーヒーメーカにおいて、前記抽出部は、前記載置台に前記サーバが載置されていない第1状態では前記滴下孔を閉じ、前記載置台に前記サーバが載置されている第2状態では前記サーバにより押されて前記滴下孔を開くように作動する弁と、前記第1状態において前記滴下孔を開くことができるように前記弁を手動で駆動するための開閉機構と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
滴下孔を有し、コーヒーを抽出して前記滴下孔から滴下させる抽出部と、
前記滴下孔から滴下されたコーヒーを貯留するサーバが載置される載置台と、
を備え、
前記抽出部は、
前記載置台に前記サーバが載置されていない第1状態では前記滴下孔を閉じ、前記載置台に前記サーバが載置されている第2状態では前記サーバにより押されて前記滴下孔を開くように作動する弁と、
前記第1状態において前記滴下孔を開くことができるように前記弁を手動で駆動するための開閉機構と、を有する、
ことを特徴とするコーヒーメーカ。
【請求項2】
前記開閉機構は、ユーザによって回転操作されるレバーを有し、前記ユーザによる前記レバーの回転操作によって前記弁を駆動するように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒーメーカ。
【請求項3】
前記開閉機構は、
前記レバーが取り付けられた軸部と、前記軸部に取り付けられたアーム部とを更に有し、
前記ユーザによる前記レバーの回転操作によって前記軸部が前記軸部の軸方向に移動するとともに、前記軸方向への前記軸部の移動に伴って前記アーム部が移動し、前記アーム部によって前記弁を駆動するように構成されている、ことを特徴とする請求項2に記載のコーヒーメーカ。
【請求項4】
前記軸部を支持する支持部を更に備え、
前記支持部は、スロープ状に構成された上面を有し、
前記軸部は、前記上面に引っ掛かるように突出した突起部を有し、前記ユーザによる前記レバーの回転操作によって回転し、前記突起部が前記上面を摺動することにより、前記軸方向に移動する、ことを特徴とする請求項3に記載のコーヒーメーカ。
【請求項5】
前記弁は、下方に付勢されていることで前記滴下孔を閉じるように構成され、
前記軸方向は上下方向であり、
前記開閉機構は、前記ユーザによる前記レバーの回転操作によって前記軸部が上方に移動した場合に、前記アーム部によって前記弁を上方に駆動して前記滴下孔を開くように構成されている、ことを特徴とする請求項3又は4に記載のコーヒーメーカ。
【請求項6】
粉供給路を介してコーヒー粉が供給されるバスケットと、
前記バスケット内に湯を放出する給湯ヘッドと、
前記粉供給路を開閉するように移動可能なシャッタと、
前記シャッタを駆動する駆動機構と、
を備え、
前記給湯ヘッドは、前記シャッタに取り付けられており、前記駆動機構によって前記シャッタとともに駆動される、ことを特徴とするコーヒーメーカ。
【請求項7】
前記給湯ヘッドに湯を供給する湯供給管を更に備え、
前記湯供給管と前記給湯ヘッドとは、前記粉供給路を閉じるように前記シャッタが配置されている状態で連結され、前記粉供給路を開くように前記シャッタが配置されている状態で切り離される、ことを特徴とする請求項6に記載のコーヒーメーカ。
【請求項8】
前記給湯ヘッドは、前記粉供給路を閉じるように前記シャッタが配置されている状態で前記バスケット内に湯を供給するように構成されている、ことを特徴とする請求項6又は7に記載のコーヒーメーカ。
【請求項9】
コーヒー豆を挽いて前記コーヒー粉を生成するミル部を更に備え、
前記バスケットには、前記ミル部で生成された前記コーヒー粉が、前記粉供給路を開くように前記シャッタが配置されている状態で前記粉供給路を介して供給される、ことを特徴とする請求項6又は7に記載のコーヒーメーカ。
【請求項10】
滴下孔を有し、コーヒーを抽出して前記滴下孔から滴下させる抽出部と、
前記滴下孔から滴下されたコーヒーを貯留するサーバが載置される載置台と、
前記載置台に載置されている前記サーバを加熱するための第1ヒータと、
前記抽出部に供給される湯を生成するための第2ヒータと、
を備え、
前記第1ヒータと前記第2ヒータとは独立して制御される、ことを特徴とするコーヒーメーカ。
【請求項11】
前記第1ヒータによる前記サーバの加熱の開始タイミングと、前記第2ヒータによる湯の生成の開始タイミングとが互いに異なる、ことを特徴とする請求項10に記載のコーヒーメーカ。
【請求項12】
前記載置台に前記サーバが載置されているか否かを検知する検知部と、
前記第1ヒータを制御する制御部と、を更に備え、
前記制御部は、前記検知部により前記サーバが検知されている場合に、前記第1ヒータによる前記サーバの加熱を行う、ことを特徴とする請求項10に記載のコーヒーメーカ。
【請求項13】
滴下孔を有し、コーヒーを抽出して前記滴下孔から滴下させる抽出部と、
前記滴下孔から滴下されたコーヒーを貯留するサーバが載置される載置台と、
前記載置台に載置されている前記サーバを加熱するための第1ヒータと、
前記載置台に前記サーバが載置されているか否かを検知する検知部と、
前記第1ヒータを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記検知部により前記サーバが検知されている場合に、前記第1ヒータによる前記サーバの加熱を行う、ことを特徴とするコーヒーメーカ。
【請求項14】
前記検知部は、前記載置台に前記サーバが載置されている状態で前記サーバによって押されるボタン式のセンサである、ことを特徴とする請求項12又は13に記載のコーヒーメーカ。
【請求項15】
水を貯留するタンクと、
前記タンク内の水を用いて行われるコーヒーの抽出処理を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、所定の条件に該当する場合に、前記タンク内の水の確認を促すための通知を行う、ことを特徴とするコーヒーメーカ。
【請求項16】
前記所定の条件は、前記抽出処理の開始指示をユーザから最後に受け付けてから規定時間が経過したことを含む、ことを特徴とする請求項15に記載のコーヒーメーカ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒーメーカに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、サーバおよびカップの何れに対してもコーヒーを淹れることができるように構成されたコーヒーメーカが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-171202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コーヒーメーカでは、サーバだけでなくカップに対してもコーヒーを直接注ぐことができる構成や、コーヒー粉に対して湯を均一に供給する構成など、利便性やコーヒーの味等の点で更なる性能の向上が望まれている。
【0005】
そこで、本発明は、コーヒーメーカの性能を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としてのコーヒーメーカは、滴下孔を有し、コーヒーを抽出して前記滴下孔から滴下させる抽出部と、前記滴下孔から滴下されたコーヒーを貯留するサーバが載置される載置台と、を備え、前記抽出部は、前記載置台に前記サーバが載置されていない第1状態では前記滴下孔を閉じ、前記載置台に前記サーバが載置されている第2状態では前記サーバにより押されて前記滴下孔を開くように作動する弁と、前記第1状態において前記滴下孔を開くことができるように前記弁を手動で駆動するための開閉機構と、を有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、例えば、コーヒーメーカの性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】コーヒーメーカ(サーバあり)の外観を示す斜視図
図2】コーヒーメーカ(サーバなし)の外観を示す斜視図
図3】コーヒーメーカの構成を模式的に示した図
図4】バスケットの下部およびその周辺におけるXZ断面図
図5】バスケットの下部およびその周辺を模式的に示した図
図6】給湯部およびその周辺におけるYZ断面図
図7】給湯部およびその周辺を模式的に示した図
図8】コーヒーメーカの動作例を示すフローチャート
図9】水替え確認通知に関する処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
本発明に係る一実施形態のコーヒーメーカ100について、図1図3を参照しながら説明する。図1図2は、本実施形態のコーヒーメーカ100の外観を示す斜視図である。図1は、サーバ1をコーヒーメーカ100に取り付けた状態を示しており、図2は、サーバ1をコーヒーメーカ100から取り外した状態を示している。また、図3は、本実施形態のコーヒーメーカ100の構成を模式的に示した図である。なお、各図では、X軸方向をコーヒーメーカ100の左右方向、Y軸方向をコーヒーメーカ100の前後方向、Z軸方向をコーヒーメーカ100の上下方向としている。以下の説明において、「X軸方向」と記載している場合、それは+X方向および-X方向を含むものとして定義されうる。「Y軸方向」および「Z軸方向」についても同様である。
【0011】
本実施形態のコーヒーメーカ100は、ミル部10と、抽出部20と、載置台30と、貯水タンク40と、操作部50と、制御部CNTとを備える。本実施形態のコーヒーメーカ100は、サーバ1だけでなく、カップ(マグカップ)に対してもコーヒーを直接注ぐ(淹れる)ことができるように構成される。カップに対してコーヒーを直接注ぐ場合、当該カップは載置台30の上に載置される。なお、カップとしては、ユーザが所有する任意のものが用いられうる。
【0012】
ミル部10は、コーヒー豆を挽いてコーヒー粉を生成するユニットである。本実施形態のミル部10は、例えば図3に示すように、コーヒー豆を粉砕するミル11と、ミル11に供給されるコーヒー豆を収容する豆タンク12と、豆タンク12の上部に設けられた蓋13と、調整ダイヤル14とを含みうる。ミル部10では、蓋13が外された状態でユーザによりコーヒー豆が豆タンク12の内部に供給される。また、調整ダイヤル14は、コーヒー豆を挽く粗さを調整するための機構である。ユーザは、調整ダイヤル14を回すことで、ミル11によりコーヒー豆を挽く粗さ(即ち、コーヒー粉の粗さ)を調整することができる。ミル部10で生成されたコーヒー粉は粉供給路15を介して抽出部20に供給される。
【0013】
抽出部20は、ミル部10から供給されたコーヒー粉からコーヒーを抽出し、抽出したコーヒーを滴下孔21aから滴下(流下)させるユニットである。本実施形態の抽出部20は、例えば図3に示すように、バスケット21と、シャッタ22と、給湯部23とを有する。
【0014】
バスケット21には、ユーザによってフィルタFが取り付けられる。そして、バスケット21に取り付けられたフィルタF内に、ミル部10(ミル11)で生成されたコーヒー粉が粉供給路15を介して供給されるとともに、給湯部23から湯(例えば熱湯)が供給される。これにより、バスケット21内においてコーヒー粉からコーヒー(コーヒー液)が抽出される。抽出されたコーヒーは、バスケット21の下部(下面)に形成された滴下孔21aから滴下(流下)され、載置台30に載置されているサーバ1或いはカップに貯留される。また、バスケット21の滴下孔21aには、ドリップ弁25が設けられている。ドリップ弁25は、バスケット21の滴下孔21aを開閉するように作動する弁であり、載置台30にサーバ1が載置(配置)された場合、或いは、ユーザにより手動レバー61が操作された場合に滴下孔21aを開くように構成されうる。滴下孔21aの開閉に関する詳細な構成については後述する。
【0015】
シャッタ22は、粉供給路15を開閉するように移動可能な部材であり、アクチュエータ24(駆動機構)によって駆動されうる。具体的には、ミル部10(ミル11)で生成されたコーヒー粉をバスケット21(フィルタF)内に供給する場合、シャッタ22は、図3の破線で示すように、アクチュエータ24によって駆動されて、粉供給路15の下方から外れた位置に配置される。これにより、粉供給路15が開かれ、ミル部10(ミル11)で生成されたコーヒー粉がバスケット21内へ供給される。一方、バスケット21(フィルタF)内へのコーヒー粉の供給が終了した場合、シャッタ22は、図3の実線で示すように、アクチュエータ24によって駆動されて、粉供給路15を閉じる(塞ぐ)ように粉供給路15の下方に配置される。このようにシャッタ22によって粉供給路15を閉じることで、バスケット21内の蒸気がミル部10に流れ込むことを防止することができる。ここで、粉供給路15は、平面視(XY平面視)においてバスケット21の中央部に重なるように形成されるとよい。この構成により、バスケット21(フィルタF)内に均一にコーヒー粉を供給することができる。
【0016】
給湯部23は、バスケット21(フィルタF)内のコーヒー粉に対して湯を供給するユニットである。給湯部23は、湯供給管23aと、ポンプ23bと、ヒータ23cと、給湯ヘッド23dとを有する。湯供給管23aは、貯水タンク40と給湯ヘッド23dとを連通する管(パイプ)であり、湯供給管23aの途中にポンプ23bとヒータ23cとが設けられている。ポンプ23bは、貯水タンク40内の水を湯供給管23aを介して給湯ヘッド23dに送出する。ヒータ23cは、湯供給管23aの周囲に配置されており、湯供給管23aを通過している水を加熱して湯(例えば80~100℃)にする。また、給湯ヘッド23dは、1以上の放出孔23eを有し、ヒータ23cによる加熱を経て湯供給管23aから供給された湯を当該放出孔23eからバスケット21(フィルタF)内のコーヒー粉に対して放出する。給湯ヘッド23dは、湯を放出する複数の放出孔23eが設けられたシャワーヘッドとして理解されてもよい。
【0017】
本実施形態の給湯ヘッド23dは、シャッタ22に取り付けられており、アクチュエータ24によってシャッタ22とともに駆動されうる。具体的には、ミル部10(ミル11)で生成されたコーヒー粉をバスケット21(フィルタF)内に供給する場合、給湯ヘッド23dは、図3の破線で示すように、アクチュエータ24によってシャッタ22とともに駆動され、粉供給路15の下方から外れた位置に配置される。一方、バスケット21(フィルタF)内へのコーヒー粉の供給が終了し、バスケット21内のコーヒー粉に対して給湯する場合、給湯ヘッド23dは、図3の実線で示すように、アクチュエータ24によってシャッタ22とともに駆動され、粉供給路15に重なり合うように粉供給路15の下方に配置される。なお、給湯部23の詳細な構成については後述する。
【0018】
載置台30は、サーバ1或いはカップが載置(配置、設置)される台である。載置台30には、載置台30に載置されたサーバ1を保温(加熱)するためのヒータ31が設けられている。ヒータ31は、給湯部23のヒータ23cとは別体として設けられており、後述する制御部CNTによって給湯部23のヒータ23cと独立して制御されうる。また、載置台30に載置されるサーバ1は、抽出部20(バスケット21)の滴下孔21aから滴下されたコーヒーを貯留する容器であり、貯留部1aと蓋部1bと取手部1cを含むように構成されうる。蓋部1bには、抽出部20の滴下孔21aから滴下されたコーヒーを通過させるための複数の開口(不図示)が設けられている。蓋部1bには、ドリップ弁25を押し上げて滴下孔21aを開くようにドリップ弁25に当接する突起部1dも設けられている。
【0019】
ここで、サーバ1は、コーヒーメーカ100の専用品であり、耐熱ガラスなどの耐熱部材によって構成される。そのため、載置台30にサーバ1が載置されている場合には、ヒータ31を動作させて載置台30上のサーバ1を加熱しても、サーバ1が破損する可能性は極めて低い。一方、載置台30に載置されるカップは、コーヒーメーカ100の専用品ではなく、ユーザが所有する任意のものであることが多く、当該カップが耐熱性を有しているか否かが不明である。したがって、載置台30にカップ載置されている場合にヒータ31を動作させてしまうと、カップの耐熱性によっては、当該カップが破損してしまう可能性がある。
【0020】
本実施形態のコーヒーメーカ100には、載置台30にサーバ1が載置されていることを検知するための検知部32(センサ)が設けられている。検知部32は、例えば、図2に示すように、抽出部20と載置台30とを連結する側壁33から突出したボタン式のセンサ(スイッチ)であり、載置台30にサーバ1が載置されている場合に当該サーバ1によって押されるように構成されている。そして、検知部32は、載置台30にカップが載置されている場合には当該カップによっては押されないように構成されている。このように構成された検知部32は、サーバ1により押されている状態を、載置台30にサーバ1が載置されている状態として検知し、押されている間において検知信号を制御部CNTに連続的に出力する。これにより、制御部CNTは、検知部32から検知信号が供給されている間、載置台30にサーバ1が載置されていると認識し、載置台30のヒータ31を動作させて載置台30上のサーバ1を保温(加熱)することができる。一方で、検知部32が押されていない場合、検知部32から制御部CNTに検知信号が供給されない。この場合、制御部CNTは、載置台30にサーバ1が載置されていないと認識し、ヒータ31を動作させない。これにより、載置台30にカップが載置されているにも関わらずヒータ31によって当該カップを加熱し、当該カップが破損する可能性を低減することができる。
【0021】
このようなヒータ31の制御は、載置台30のヒータ31(第1ヒータ)と給湯部23のヒータ23c(第2ヒータ)とが別体として構成され且つ独立して制御可能であるために実現されうる。一例として、載置台30のヒータ31としてはPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータが用いられ、給湯部23のヒータとしてはシーズヒータが用いられうる。また、このような構成により、載置台30のヒータ31によるサーバ1の加熱の開始タイミングと、給湯部23のヒータ23cによる湯の生成の開始タイミングとを互いに異ならせることが可能となる。具体的には、コーヒーの抽出処理を開始する前(例えば、給湯部23のヒータ23cによる湯の生成を開始する前)に、載置台30のヒータ31によって、載置台30に載置されたサーバ1の事前加熱を行うことが可能となる。また、コーヒーの抽出処理を開始した後(例えば、給湯部23のヒータ23cによる湯の生成を開始した後)に、載置台30のヒータ31によって、載置台30に載置されたサーバ1の事前加熱を行うことも可能となる。
【0022】
なお、本実施形態の検知部32は、サーバ1により押されている状態において信号を出力するように構成されているが、それに限られず、サーバ1により押されていない状態において信号を出力するように構成されてもよい。この場合、制御部CNTは、検知部32から信号が供給されていない状態において、載置台30にサーバ1が載置されていると認識し、載置台30のヒータ31を動作させて載置台30上のサーバ1を保温(加熱)しうる。
【0023】
貯水タンク40は、水を貯留するためのタンクであり、コーヒーメーカ100の本体に対して着脱可能に構成される。ユーザは、貯水タンク40をコーヒーメーカ100の本体から取り外して貯水タンク40内に水を補給し、その後、貯水タンク40をコーヒーメーカ100の本体に取り付けることができる。
【0024】
制御部CNTは、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサやメモリ等の記憶部を有し、コーヒーメーカ100の各部を制御する。例えば、制御部CNTは、ミル部10におけるコーヒー豆の粉砕、アクチュエータ24によるシャッタ22の駆動、ポンプ23bによる貯水タンク40内から給湯ヘッド23dへの水の送出、ヒータ23cによる湯供給管23a内の水の加熱、ヒータ31によるサーバ1の保温(加熱)などを制御する。また、操作部50は、コーヒーメーカ100の設定・調整を行うためにユーザによって操作されるユーザインタフェースであり、入力部51と表示部52とを有する。入力部51は、コーヒーメーカ100の設定・調整をユーザが入力するためのユニットである。本実施形態のコーヒーメーカ100では、図1図2に示すように各種のボタンによって構成されうるが、ボタンに限られず、タッチパネル式のディスプレイによって構成されてもよい。表示部52は、コーヒーメーカ100の設定事項・調整事項をユーザに通知(報知)するためのユニットである。本実施形態のコーヒーメーカ100では、図1図2に示すように、液晶ディスプレイによって構成されうる。
【0025】
[滴下孔の開閉に関する構成]
次に、ドリップ弁25による滴下孔21aの開閉に関する構成について、図4図5を参照しながら説明する。図4は、バスケット21の下部およびその周辺(図1の領域R1)におけるXZ断面図である。また、図5は、バスケット21の下部およびその周辺を模式的に示した図である。図4図5では、バスケット21、滴下孔21a、ドリップ弁25、および開閉機構60が示されている。
【0026】
バスケット21は、前述したように、コーヒー粉および湯が供給されてコーヒーを抽出するための容器である。バスケット21の下部には、抽出されたコーヒーを滴下させるための滴下孔21aが設けられている。また、ドリップ弁25は、バスケット21の滴下孔21aを開閉するための弁であり、バネ等の付勢部材26によって下方(-Z方向)に付勢されている。本実施形態の場合、ドリップ弁25は、滴下孔21aを貫通する軸部25aと、軸部25aの一端に設けられたフランジ部25bと、軸部25aの他端に設けられた被当接部25cとを含みうる。フランジ部25bは、滴下孔21aを塞ぐための部分であり、バスケット21の内側に配置されている。被当接部25cは、サーバ1が載置台30に載置された状態でサーバ1の蓋部1b(突起部1d)に当接する部分であり、バスケット21の外側に配置されている。
【0027】
このように構成されたドリップ弁25は、載置台30へのサーバ1の挿抜に応じて滴下孔21aを開閉することができる。具体的には、サーバ1が載置台30から外された状態では、図5(a)に示すように、付勢部材26によってドリップ弁25が下方に付勢される。これにより、ドリップ弁25のフランジ部25bによって滴下孔21aが塞がれ、滴下孔21aが閉じられる。一方、サーバ1が載置台30に載置(セット)された状態では、図5(b)に示すように、サーバ1の蓋部1b(突起部1d)がドリップ弁25の被当接部25cに当接し、蓋部1bによってドリップ弁25が上方に押し上げられる。これにより、ドリップ弁25のフランジ部25bが滴下孔21aから離間し、滴下孔21aが開かれる。
【0028】
開閉機構60は、サーバ1が載置台30から外された状態において滴下孔21aを開閉するようにドリップ弁25を手動で駆動するための機構である。特に、開閉機構60は、サーバ1の代わりにカップが載置台30上に載置されている状態において滴下孔21aを手動で開くために使用されうる。本実施形態の開閉機構60は、ユーザによって回転操作される手動レバー61を有し、ユーザが手動レバー61を回転操作することにより機械的にドリップ弁25を押し上げて滴下孔21aを開くように構成されている。
【0029】
具体的には、開閉機構60は、手動レバー61と、手動レバー61が取り付けられた軸部62と、軸部62に取り付けられたアーム部63とを含みうる。軸部62は、コーヒーメーカ100の外壁に設けられた支持部64により、軸部62の軸方向(上下方向)に移動可能に支持されている。軸部62の上端部には、支持部64の上面64aに引っ掛かるように突出した突起部62aが設けられている。支持部64の上面64aは、スロープ状に構成されている。また、アーム部63は、ドリップ弁25(被当接部25c)に当接してドリップ弁25を押し上げるために軸部62から突出した部材である。
【0030】
手動レバー61は、第1位置P1と第2位置P2との間においてωZ方向(Z軸周りの回転方向)に回転可能に構成される。手動レバー61が第1位置P1にある場合、図5(a)に示すように、ドリップ弁25が下がっており、ドリップ弁25(フランジ部25b)によって滴下孔21aが閉じられている。この状態では、載置台30へのサーバ1の挿抜により、ドリップ弁25が上下動して滴下孔21aが開閉されうる。一方、図5(c)に示すように、ユーザが手動レバー61を第1位置P1から第2位置P2に回転操作すると、それに伴って軸部62が回転する。軸部62が回転すると、軸部62の突起部62aがスロープ状の支持部64の上面64aを摺動し、軸部62が軸部62の軸方向(+Z方向)に移動する。これにより、軸部62とともにアーム部63も軸方向(+Z方向)に移動し、アーム部63によってドリップ弁25が押し上げられて滴下孔21aが開かれる。なお、第1位置P1から第2位置P2への手動レバー61の回転量は、90度以下であることが操作性の点で好ましい。
【0031】
このように構成された開閉機構60を設けることにより、ユーザは手動レバー61を操作するだけで、サーバ1およびカップのそれぞれに対して抽出部20(バスケット21)から直接コーヒーを注ぐことが可能となる。特に、ユーザは、載置台30にカップを載置した状態で手動レバー61を操作することにより、載置台30上のカップに直接コーヒーを注ぐことが可能となる。
【0032】
[給湯部の構成]
次に、バスケット21内に湯を供給する給湯部23の構成について、図6図7を参照しながら説明する。図6は、給湯部23およびその周辺(図1の領域R2)におけるYZ断面図であり、給湯部23およびその周辺を斜め下から見たときの図を示している。また、図7は、給湯部23およびその周辺を模式的に示した図である。図6図7では、バスケット21、シャッタ22、給湯部23(給湯ヘッド23d、湯供給管23a)、アクチュエータ24、および粉供給路15が図示されている。
【0033】
給湯部23は、前述したように、バスケット21(フィルタF)内に湯を供給するユニットであり、湯供給管23aおよび給湯ヘッド23dを含みうる。湯供給管23aは、ヒータ23cでの加熱を経て生成された湯を給湯ヘッド23dに供給するための管である。給湯ヘッド23dは、複数の放出孔23eを有し、湯供給管23aから供給された湯を複数の放出孔23eからバスケット21内に放出する。また、給湯ヘッド23dは、シャッタ22に取り付けられており、アクチュエータ24によってシャッタ22とともにY軸方向に駆動される。シャッタ22は、ミル部10(ミル11)からバスケット21内へのコーヒー粉の粉供給路15の開閉を行うための部材である。粉供給路15は、平面視(XY方向)において、バスケット21の中央部に重なるように配置されうる。
【0034】
本実施形態のコーヒーメーカ100では、ミル11で生成されたコーヒー粉をバスケット21内に供給する際、および、給湯ヘッド23dからバスケット21内に湯を放出する際に、アクチュエータ24によってシャッタ22が駆動される。具体的には、通常時のシャッタ22は、図7(a)に示すように、粉供給路15を閉じるための閉位置Pcに配置されている。そして、ミル11で生成されたコーヒー粉CPをバスケット21内に供給する場合、図7(b)に示すように、アクチュエータ24によってシャッタ22が閉位置Pcから開位置Poに駆動される。これにより、粉供給路15が開かれ、コーヒー粉CPがミル11からバスケット21(フィルタF)内に供給される。また、このとき、シャッタ22に取り付けられた給湯ヘッド23dもシャッタ22とともに開位置Poに移動し、給湯ヘッド23dが湯供給管23aから切り離される。
【0035】
バスケット21内へのコーヒー粉CPの供給が終了したら、図7(c)に示すように、アクチュエータ24によってシャッタ22が開位置Poから閉位置Pcに駆動される。このとき、シャッタ22に取り付けられた給湯ヘッド23dもシャッタ22とともに閉位置Pcに移動し、給湯ヘッド23dが湯供給管23aに連結される。そして、湯供給管23aから給湯ヘッド23dに供給された湯Wが、複数の放出孔23eからバスケット21内に放出される。
【0036】
このような構成により、平面視(XY方向)において、ミル11からバスケット21内へのコーヒー粉CPの供給位置と、給湯ヘッド23dからバスケット21内への湯Wの放出位置とを略同じにすることができる。そのため、バスケット21内のコーヒー粉CPに対する湯Wの供給の均一性を向上させることができる。また、バスケット21内においてコーヒー粉CPからコーヒーを抽出している間、シャッタ22によって粉供給路15が閉じられた状態である。そのため、バスケット21内の蒸気がミル部10(ミル11)に流入することを防止し、ミル部10における湿気の影響を低減することができる。ここで、給湯ヘッド23dは、シャッタ22から取り外し可能に構成されてもよい。この場合、給湯ヘッド23dの清掃性を向上させることができる。また、シャッタ22から取り外された給湯ヘッド23dの内部にフレーバや香味物質を導入するも可能となる。
【0037】
[コーヒーメーカの動作]
次に、本実施形態のコーヒーメーカ100の動作例について、図8を参照しながら説明する。図8は、本実施形態のコーヒーメーカ100の動作例を示すフローチャートである。図8に示すフローチャートの各工程は制御部CNTによって実行されうる。ここで、本実施形態のコーヒーメーカ100には、ユーザが操作する入力部51として、コーヒーの抽出処理のスタートまたは取り消しを指示するための「スタート/取消ボタン」と、コーヒーメーカ100の動作モードを設定するための「モード設定ボタン」とが設けられうる。「スタート/取消ボタン」は、コーヒーメーカ100の電源をオンするためのボタンとしても併用されうる。入力部51としては、給湯部23のクリーニング処理またはミル11のメンテナンス処理の実行を選択するための「選択ボタン」が設けられてもよい。また、コーヒーメーカ100の設定状態および動作モードなどの情報は、表示部52に表示されうる。なお、コーヒーの抽出処理とは、給湯部23によりバスケット21内のコーヒー粉に湯を供給してコーヒーを抽出する処理に加えて、ミル部10によりコーヒー粉を生成して当該コーヒー粉をバスケット21内に供給する処理も含みうる。以下では、コーヒーの抽出処理を単に「抽出処理」と表記することがある。
【0038】
ステップS11では、制御部CNTは、電源がオンされたか否かを判断する。例えば、制御部CNTは、ユーザによって「スタート/取消ボタン」が押下された場合に、電源がオンされたと判断することができる。電源がオンされた場合にステップS12に進む。ステップS12では、制御部CNTは、ユーザにより設定された動作モードを判断する。動作モードとしては、例えば、サーバ1にコーヒーを注ぐ「サーバモード」と、カップにコーヒーを直接注ぐ「カップモード」とが設けられる。ユーザは、「モード設定ボタン」を押下することで動作モードを「サーバモード」と「カップモード」とで切り替えることができる。制御部CNTは、ユーザにより設定された動作モードが「サーバモード」である場合にはステップS13に進み、「カップモード」である場合にはステップS15に進む。
【0039】
ステップS13では、制御部CNTは、載置台30にサーバ1が載置されているか否かを判断する。例えば、制御部CNTは、検知部32での検知結果に基づいて、載置台30にサーバ1が載置されているか否かを判断することができる。検知部32によるサーバ1の検知方法については前述したとおりであるため、ここでの説明を省略する。載置台30にサーバ1が載置されていない場合にはステップS14に進み、制御部CNTは、表示部52により、載置台30へのサーバ1の載置を促すための通知(以下では、サーバ載置通知と表記することがある)を行う。一方、載置台30にサーバ1が載置されている場合にはステップS16に進む。
【0040】
「カップモード」が選択された場合に進むステップS15では、制御部CNTは、表示部52により、カップに対してコーヒーを注ぐための準備を促す通知(以下、準備通知と表記することがある)を行う。準備通知としては、載置台30にカップを載置することを促す通知、および/または、開閉機構60の手動レバー61を操作してバスケット21の滴下孔21a(ドリップ弁25)を開くことを促す通知が含まれうる。ステップS15において準備通知を行ったらステップS16に進む。
【0041】
ステップS16では、制御部CNTは、ユーザから抽出処理の開始指示を受け付けたか否かを判断する。例えば、制御部CNTは、ユーザによって「スタート/取消ボタン」が押下された場合に、抽出処理の開始指示を受け付けたと判断しうる。抽出処理の開始指示を受け付けた場合にステップS17に進み、制御部CNTは、抽出処理を実行する。なお、フローチャートの実行中においてユーザの操作が所定時間において得られなかった場合にはフローチャートを終了してもよい。
【0042】
[水替え確認通知機能]
次に、水替え確認通知機能について説明する。本実施形態のコーヒーメーカ100では、貯水タンク40に水が残ったまま長時間において放置されることがある。この場合、貯水タンク40に残っている水の鮮度が低下しうる。そのため、本実施形態のコーヒーメーカ100では、所定の条件に該当する場合に、貯水タンク40内の水の確認を促すための通知(以下では、水替え確認通知と表記することがある)が実行される。ここで、所定の条件としては、コーヒーの抽出処理の開始指示(例えば「スタート/取消ボタン」の押下)をユーザから最後に受け付けてから規定時間(所定時間)が経過したことが挙げられる。規定時間は、任意の時間に設定されうるが、一例として72時間に設定されうる。
【0043】
図9は、水替え確認通知に関する処理を示すフローチャートである。図9に示すフローチャートの各工程は制御部CNTによって実行されうる。また、図9に示すフローチャートは、図8に示すフローチャートと並行して行われうる。
【0044】
ステップS21では、制御部CNTは、コーヒーの抽出処理の開始指示をユーザから受け付けたか否かを判断する。例えば、制御部CNTは、前述した図8のフローチャートのステップS16においてユーザにより「スタート/取消ボタン」が押下された場合に、抽出処理の開始指示を受け付けたと判断しうる。抽出処理の開始指示を受け付けた場合にステップS22に進み、制御部CNTは、カウント(計時)を開始する。
【0045】
ステップS23では、制御部CNTは、カウントが規定時間(例えば72時間)に達したか否かを判断する。カウントが規定時間に達した場合にはステップS24に進み、制御部CNTは、水替え確認通知を表示部52に表示する。そして、水替え確認通知を表示部52に表示した後、ステップS25に進む。水替え確認通知の表示は、例えば、「水替え確認」との文字を表示部52に表示することで行われてもよいし、「水替え確認」を示すマークを表示部52に表示することで行われてもよい。一方、カウントが規定時間に達していない場合にはステップS26に進む。
【0046】
ステップS25では、制御部CNTは、抽出処理の開始指示をユーザから受け付けたか否かを判断する。本ステップS25における抽出処理の開始指示は、例えば、前述したステップS21における抽出処理の開始指示の後にユーザから得られる指示である。制御部CNTは、前述したステップS21と同様に、ユーザにより「スタート/取消ボタン」が押下された場合に、抽出処理の開始指示を受け付けたと判断しうる。抽出処理の開始指示を受け付けていない場合にはステップS26に進み、抽出処理の開始指示を受け付けた場合にはステップS28に進む。
【0047】
ステップS26では、制御部CNTは、クリーニング処理の開始指示をユーザから受け付けたか否かを判断する。クリーニング処理とは、例えば、貯水タンク40内の水を使用して抽出部20(湯供給管23a、給湯ヘッド23d、バスケット21など)をクリーニングする処理である。クリーニング処理は、ユーザによる「選択ボタン」の操作でクリーニング処理の実行が選択され、「スタート/取消ボタン」が押下された場合に実行されうる。そして、この場合に、制御部CNTは、クリーニング処理の開始指示をユーザから受け付けたと判断することができる。クリーニング処理の開始指示を受け付けていない場合にはステップS27に進み、クリーニング処理の開始指示を受け付けた場合にはステップS28に進む。
【0048】
ステップS27では、制御部CNTは、貯水タンク40内の水が無くなったか否かを判断する。例えば、貯水タンク40内の水量を検知するセンサが設けられている場合、制御部CNTは、当該センサの検知結果に基づいて、貯水タンク40内の水が無くなったか否かを判断することができる。貯水タンク40内の水が無くなっていないと判断した場合にはステップS23に戻る。一方、貯水タンク40内の水が無くなったと判断した場合にはステップS28に進む。ここで、制御部CNTは、貯水タンク40内の水が無くなったと判断した場合、貯水タンク40内の水が無くなったことを示す通知、或いは、貯水タンク40内への水の補給を促すための通知を表示部52に表示してもよい。
【0049】
ステップS28では、制御部CNTは、カウントをリセットするとともに、カウントを再び開始する。また、水替え確認通知が表示部52に表示されている場合には、制御部CNTは、水替え確認通知の表示を解除(消灯)する。ステップS28の実行後はステップS23に戻る。
【0050】
上述した水替え確認通知を行うことにより、貯水タンク40内において鮮度が低下した水を用いてコーヒーを抽出することを回避することができる。つまり、鮮度の良い水を用いて抽出したコーヒーをユーザに提供することが可能となる。
【0051】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。
【符号の説明】
【0052】
10:ミル部、20:抽出部、30:載置部、40:貯水タンク、50:操作部、60:開閉機構、100:コーヒーメーカ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-09-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
滴下孔を有し、コーヒーを抽出して前記滴下孔から滴下させる抽出部と、
前記滴下孔から滴下されたコーヒーを貯留するサーバが載置される載置台と、
を備え、
前記抽出部は、
前記載置台に前記サーバが載置されていない第1状態では前記滴下孔を閉じ、前記載置台に前記サーバが載置されている第2状態では前記サーバにより押されて前記滴下孔を開くように作動する弁と、
前記第1状態において前記滴下孔を開くことができるように前記弁を手動で駆動するための開閉機構と、を有する、
ことを特徴とするコーヒーメーカ。
【請求項2】
前記開閉機構は、ユーザによって回転操作されるレバーを有し、前記ユーザによる前記レバーの回転操作によって前記弁を駆動するように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒーメーカ。
【請求項3】
前記開閉機構は、
前記レバーが取り付けられた軸部と、前記軸部に取り付けられたアーム部とを更に有し、
前記ユーザによる前記レバーの回転操作によって前記軸部が前記軸部の軸方向に移動するとともに、前記軸方向への前記軸部の移動に伴って前記アーム部が移動し、前記アーム部によって前記弁を駆動するように構成されている、ことを特徴とする請求項2に記載のコーヒーメーカ。
【請求項4】
前記軸部を支持する支持部を更に備え、
前記支持部は、スロープ状に構成された上面を有し、
前記軸部は、前記上面に引っ掛かるように突出した突起部を有し、前記ユーザによる前記レバーの回転操作によって回転し、前記突起部が前記上面を摺動することにより、前記軸方向に移動する、ことを特徴とする請求項3に記載のコーヒーメーカ。
【請求項5】
前記弁は、下方に付勢されていることで前記滴下孔を閉じるように構成され、
前記軸方向は上下方向であり、
前記開閉機構は、前記ユーザによる前記レバーの回転操作によって前記軸部が上方に移動した場合に、前記アーム部によって前記弁を上方に駆動して前記滴下孔を開くように構成されている、ことを特徴とする請求項3又は4に記載のコーヒーメーカ。
【請求項6】
粉供給路を介してコーヒー粉が供給されるバスケットと、
前記バスケット内に湯を放出する給湯ヘッドと、
前記粉供給路を開閉するように移動可能なシャッタと、
前記シャッタを駆動する駆動機構と、
更に備え、
前記給湯ヘッドは、前記シャッタに取り付けられており、前記駆動機構によって前記シャッタとともに駆動される、ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒーメーカ。
【請求項7】
前記給湯ヘッドに湯を供給する湯供給管を更に備え、
前記湯供給管と前記給湯ヘッドとは、前記粉供給路を閉じるように前記シャッタが配置されている状態で連結され、前記粉供給路を開くように前記シャッタが配置されている状態で切り離される、ことを特徴とする請求項6に記載のコーヒーメーカ。
【請求項8】
前記給湯ヘッドは、前記粉供給路を閉じるように前記シャッタが配置されている状態で前記バスケット内に湯を供給するように構成されている、ことを特徴とする請求項6又は7に記載のコーヒーメーカ。
【請求項9】
コーヒー豆を挽いて前記コーヒー粉を生成するミル部を更に備え、
前記バスケットには、前記ミル部で生成された前記コーヒー粉が、前記粉供給路を開くように前記シャッタが配置されている状態で前記粉供給路を介して供給される、ことを特徴とする請求項6又は7に記載のコーヒーメーカ。
【請求項10】
記載置台に載置されている前記サーバを加熱するための第1ヒータと、
前記抽出部に供給される湯を生成するための第2ヒータと、
更に備え、
前記第1ヒータと前記第2ヒータとは独立して制御される、ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒーメーカ。
【請求項11】
前記第1ヒータによる前記サーバの加熱の開始タイミングと、前記第2ヒータによる湯の生成の開始タイミングとが互いに異なる、ことを特徴とする請求項10に記載のコーヒーメーカ。
【請求項12】
前記載置台に前記サーバが載置されているか否かを検知する検知部と、
前記第1ヒータを制御する制御部と、を更に備え、
前記制御部は、前記検知部により前記サーバが検知されている場合に、前記第1ヒータによる前記サーバの加熱を行う、ことを特徴とする請求項10に記載のコーヒーメーカ。
【請求項13】
記載置台に載置されている前記サーバを加熱するための第1ヒータと、
前記載置台に前記サーバが載置されているか否かを検知する検知部と、
前記第1ヒータを制御する制御部と、
更に備え、
前記制御部は、前記検知部により前記サーバが検知されている場合に、前記第1ヒータによる前記サーバの加熱を行う、ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒーメーカ。
【請求項14】
前記検知部は、前記載置台に前記サーバが載置されている状態で前記サーバによって押されるボタン式のセンサである、ことを特徴とする請求項12又は13に記載のコーヒーメーカ。
【請求項15】
水を貯留するタンクと、
前記タンク内の水を用いて行われるコーヒーの抽出処理を制御する制御部と、
更に備え、
前記制御部は、所定の条件に該当する場合に、前記タンク内の水の確認を促すための通知を行う、ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒーメーカ。
【請求項16】
前記所定の条件は、前記抽出処理の開始指示をユーザから最後に受け付けてから規定時間が経過したことを含む、ことを特徴とする請求項15に記載のコーヒーメーカ。