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特開2024-20942包装用箱、包装用箱組立シート及び包装用箱への包装方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020942
(43)【公開日】2024-02-15
(54)【発明の名称】包装用箱、包装用箱組立シート及び包装用箱への包装方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/30 20060101AFI20240207BHJP
   B65D 5/50 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
B65D77/30 B
B65D5/50 A
B65D5/50 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022123515
(22)【出願日】2022-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】000006677
【氏名又は名称】アステラス製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 敦
(74)【代理人】
【識別番号】100195453
【弁理士】
【氏名又は名称】福士 智恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100205501
【弁理士】
【氏名又は名称】角渕 由英
(72)【発明者】
【氏名】小島 清樹
【テーマコード(参考)】
3E060
3E067
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB05
3E060BA05
3E060BB01
3E060BB05
3E060CC05
3E060CC07
3E060CC18
3E060CC19
3E060CC42
3E060CC43
3E060CE04
3E060CE07
3E060CE15
3E060CE18
3E060CE19
3E060CE22
3E060CE27
3E060DA30
3E060EA06
3E060EA20
3E067AA11
3E067AB81
3E067AC01
3E067BA06A
3E067BB01A
3E067EB27
3E067EC01
3E067ED03
3E067FA04
3E067FC01
3E067GD03
(57)【要約】
【課題】被包装物をスムーズに収容することが可能な緩衝構造を有する包装用箱を提供する。
【解決手段】包装用箱1は、被包装物を包装するために用いられる。包装用箱1は、筒状となるように形成される箱胴体10と、箱胴体10の開口部を封鎖するように形成される蓋20と、箱胴体10の内部空間を仕切るように形成され、箱胴体10の壁部との間で隙間を形成する仕切り30と、を備えている。また、包装用箱1は、蓋20又は箱胴体10の開口部から仕切り30に向かって延出し、仕切り30の一端部を乗り越えて重なるように形成され、仕切り30の一端部に当接可能となっているガイド片40をさらに備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被包装物を包装するために用いられる包装用箱であって、
筒状となるように形成される箱胴体と、
前記箱胴体の開口部を封鎖するように形成される蓋と、
前記箱胴体の内部空間を仕切るように形成され、前記箱胴体の壁部との間で隙間を形成する仕切りと、
前記蓋又は前記箱胴体の前記開口部から前記仕切りに向かって延出し、前記仕切りの一端部を乗り越えて重なるように形成されるガイド片と、を備えていることを特徴とする包装用箱。
【請求項2】
前記包装用箱は、
医薬品を包装するために用いられる医薬品包装用箱であって、
一枚のブランクシートから形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装用箱。
【請求項3】
前記ガイド片は、
前記蓋から前記仕切りに向かって連続して延出し、
前記蓋に重なるように延びている第1延出部と、
前記第1延出部から連続して前記仕切りの一端部を乗り越えて、前記仕切りの一端部に重なるように延びている第2延出部と、を有し、
前記ガイド片のうち、少なくとも前記第2延出部が、前記蓋又は前記箱胴体に対して可動し、前記仕切りの一端部に当接可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の包装用箱。
【請求項4】
前記第1延出部は、前記蓋に当接した状態で接着され、
前記第2延出部は、前記第1延出部に対し折り曲げられることで可動し、前記仕切りの一端部に対し前記隙間を狭めるように当接可能となっていることを特徴とする請求項3に記載の包装用箱。
【請求項5】
前記仕切りは、
前記箱胴体によって支持され、前記箱胴体の内部空間を仕切るように形成され、前記箱胴体の壁部との間で前記隙間を形成する仕切り本体と、
前記仕切り本体において前記蓋側の一端部から前記ガイド片に向かって延出し、前記ガイド片に当接可能な第2ガイド片と、を有し、
前記ガイド片は、前記第2ガイド片に当接可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の包装用箱。
【請求項6】
前記ガイド片は、
前記包装用箱の内部に前記被包装物を前記箱胴体の開口部から挿入するときに、前記被包装物に当接する第1の当接面と、
前記ガイド片において前記第1の当接面とは反対側の面に設けられ、前記被包装物を挿入するときに、前記仕切りの一端部に当接する第2の当接面と、を有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の包装用箱。
【請求項7】
包装用箱の形態に組み立て可能な包装用箱組立シートであって、
筒状の箱胴体を形成する胴体形成部と、
前記胴体形成部の一端部から連続して延出し、前記胴体形成部に対し折り曲げられることで、前記箱胴体の開口部を封鎖する蓋を形成する蓋形成部と、
前記胴体形成部から連続して延出し、前記胴体形成部に対し折り曲げられることで、前記箱胴体の内部空間を仕切り、前記箱胴体の壁との間で隙間を形成する仕切りを形成する仕切り形成部と、
前記蓋形成部又は前記胴体形成部の前記開口部から連続して延出し、前記蓋形成部又は前記胴体形成部に対し折り曲げられることで、前記仕切りの一端部を乗り越えて重なるように配置されるガイド片を形成するガイド片形成部と、を備えていることを特徴とする包装用箱組立シート。
【請求項8】
筒状の箱胴体と、前記箱胴体の開口部を封鎖する蓋と、前記箱胴体の内部空間を仕切り、前記箱胴体の壁部との間で隙間を形成する仕切りと、を有する包装用箱を用いて被包装物を包装するための包装用箱への包装方法であって、
前記箱胴体の開口部から前記箱胴体の内部空間に向けて前記被包装物を収容することと、
前記蓋によって前記箱胴体の開口部を封鎖すること、を含み、
前記被包装物を収容するにあたって、
前記被包装物を前記包装用箱に設けられたガイド片に当接させ、前記被包装物によって前記ガイド片を前記仕切りに押し当てて前記被包装物を収容することを特徴とする包装用箱への包装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装用箱、包装用箱組立シート及び包装用箱への包装方法に係り、被包装物を包装するために用いられる包装用箱、包装用箱組立シート及び包装用箱への包装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医薬品製剤や医薬品アンプル等の被包装物を包装するための包装用箱において、2重構造(仕切り構造)による緩衝構造を持たせて外部からの衝撃や振動から被包装物を保護するものが知られている。
そうした中で、上記の緩衝構造を持たせた場合であっても、被包装物をスムーズに収容できるように工夫された包装用箱が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の包装用箱は、2重構造(仕切り構造)による緩衝構造を有する包装用箱である。
具体的には、包装用箱は、角筒状の箱本体と、箱本体の開口を封鎖する蓋と、箱本体の内部空間を仕切るように形成され、箱本体の壁との間で隙間を形成する仕切りと、を備えている。また、被包装物を収容し易くするために、上記仕切りの一端部から蓋側に向かって折り曲げ可能に形成されたガイド片をさらに備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-4076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のような2重構造(仕切り構造)を有する包装用箱において、従来よりも被包装物をスムーズに収容することが可能な包装用箱が求められていた。
特に、医薬品を包装するための包装用箱においては、比較的小型な箱でありながら、比較的大きめに緩衝空間を確保する必要があること、又は添付文書の同梱を原則廃止する医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下、薬機法)の改正に伴って新たな緩衝構造を持たせる必要があった(従来は添付文書が緩衝機能の一部を兼ねていた)。そうした理由等から、2重構造を有する医薬品包装用箱において被包装物をよりスムーズに収容できることが求められていた。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、2重構造(仕切り構造)による緩衝構造を有する包装用箱において、従来よりも被包装物をスムーズに収容することが可能な包装用箱、包装用箱組立シート及び包装用箱への包装方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、医薬品を包装するための包装用箱において、従来よりも被包装物をスムーズに収容することが可能な包装用箱、包装用箱組立シート及び包装用箱への包装方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題は、本発明の包装用箱によれば、被包装物を包装するために用いられる包装用箱であって、筒状となるように形成される箱胴体と、前記箱胴体の開口部を封鎖するように形成される蓋と、前記箱胴体の内部空間を仕切るように形成され、前記箱胴体の壁部との間で隙間を形成する仕切りと、前記蓋又は前記箱胴体の前記開口部から前記仕切りに向かって延出し、前記仕切りの一端部を乗り越えて重なるように形成されるガイド片と、を備えていること、により解決される。
上記構成により、2重構造(仕切り構造)による緩衝構造を有する包装用箱において、従来よりも被包装物をスムーズに収容することが可能な包装用箱を実現することができる。
詳しく述べると、従来の包装用箱では、被包装物を挿入し易くするために、仕切りの一端部から蓋側に向かって折り曲げ可能に形成されたガイド片を備えるものがあったところ、本発明の包装用箱では、蓋又は箱胴体の開口部から仕切りに向かって延出するガイド片を備えている。そして、当該ガイド片は、仕切りの一端部を乗り越えて重なるように形成されている。つまりは、被包装物の挿入方向(挿入向き)に沿ってガイド片が延びている。
そうすることで、従来よりも被包装物をスムーズに収容することが可能となっている。例えば、従来の包装用箱では、箱胴体の内部に被包装物を挿入するときに、被包装物がガイド片の先端部に意図せず接触してしまう虞がある。これは、ガイド片が被包装物の挿入方向(挿入向き)とは反対側に延びているためである。
【0008】
このとき、前記包装用箱は、医薬品を包装するために用いられる医薬品包装用箱であって、一枚のブランクシートから形成されていると良い。
上記構成により、医薬品を包装するための包装用箱において、従来よりも被包装物をスムーズに収容することが可能な包装用箱を実現できる。
また上記のように一枚のブランクシートから形成されることで、製造性(量産性)の観点においても好適な包装用箱を実現できる。
【0009】
このとき、前記ガイド片は、前記蓋から前記仕切りに向かって連続して延出し、前記蓋に重なるように延びている第1延出部と、前記第1延出部から連続して前記仕切りの一端部を乗り越えて、前記仕切りの一端部に重なるように延びている第2延出部と、を有し、前記ガイド片のうち、少なくとも前記第2延出部が、前記蓋又は前記箱胴体に対して可動し、前記仕切りの一端部に当接可能となっていると良い。
また、前記第1延出部は、前記蓋に当接した状態で接着され、前記第2延出部は、前記第1延出部に対し折り曲げられることで可動し、前記仕切りの一端部に対し前記隙間を狭めるように当接可能となっていると良い。
上記構成により、被包装物をよりスムーズに収容することが可能な包装用箱となる。すなわち、ガイド片によって被包装物の挿入を好適にガイドすることができる。
また上記のように、ガイド片の第1延出部(基端部)が接着され、ガイド片の第2延出部(先端部)が折り曲げ可能に形成されていることで、ガイド片がガイド機能を果たしながらもコンパクトに配置される。そうすることでコンパクトな包装用箱となり、例えば包装用箱から被包装物を取り出すときにガイド片が干渉してしまうことを抑えられる。
【0010】
このとき、前記仕切りは、前記箱胴体によって支持され、前記箱胴体の内部空間を仕切るように形成され、前記箱胴体の壁部との間で前記隙間を形成する仕切り本体と、前記仕切り本体において前記蓋側の一端部から前記ガイド片に向かって延出し、前記ガイド片に当接可能な第2ガイド片と、を有し、前記ガイド片は、前記第2ガイド片に当接可能となっていると良い。
上記構成により、被包装物をより一層スムーズに収容することが可能な包装用箱となる。つまりは、ガイド片が、仕切りのうち、箱胴体によって支持される「仕切り本体」を押圧するものではなく、仕切り本体から延出し、箱胴体によって支持されていない状態(箱胴体から独立した状態)の「第2ガイド片」を押圧する構成となっている。そのため、ガイド片が仕切りに対し隙間を狭めるように好適に押圧することが可能となる。その結果、ガイド片によって被包装物の挿入をより好適にガイドできる。
【0011】
このとき、前記ガイド片は、前記包装用箱の内部に前記被包装物を前記箱胴体の開口部から挿入するときに、前記被包装物に当接する第1の当接面と、前記ガイド片において前記第1の当接面とは反対側の面に設けられ、前記被包装物を挿入するときに、前記仕切りの一端部に当接する第2の当接面と、を有している。
上記構成により、箱胴体の開口部から被包装物を挿入するときに、被包装物がガイド片によってガイドされ、被包装物によってガイド片が仕切りの一端部に押し当てられ、仕切りと箱胴体の壁部との間の隙間を狭めるようにして被包装物を挿入し、収容することができる。
なお、被包装物によってガイド片が仕切りに押し当てられた状態で被包装物が収容されることで、包装用箱から被包装物を取り出し易くすることもできる。すなわち、包装用箱から被包装物を取り出すときにガイド片が干渉してしまうことを防止できる。
【0012】
また前記課題は、包装用箱の形態に組み立て可能な包装用箱組立シートであって、筒状の箱胴体を形成する胴体形成部と、前記胴体形成部の一端部から連続して延出し、前記胴体形成部に対し折り曲げられることで、前記箱胴体の開口部を封鎖する蓋を形成する蓋形成部と、前記胴体形成部から連続して延出し、前記胴体形成部に対し折り曲げられることで、前記箱胴体の内部空間を仕切り、前記箱胴体の壁との間で隙間を形成する仕切りを形成する仕切り形成部と、前記蓋形成部又は前記胴体形成部の前記開口部から連続して延出し、前記蓋形成部又は前記胴体形成部に対し折り曲げられることで、前記仕切りの一端部を乗り越えて重なるように配置されるガイド片を形成するガイド片形成部と、を備えている包装用箱組立シートによっても解決される。
【0013】
また前記課題は、筒状の箱胴体と、前記箱胴体の開口部を封鎖する蓋と、前記箱胴体の内部空間を仕切り、前記箱胴体の壁部との間で隙間を形成する仕切りと、を有する包装用箱を用いて被包装物を包装するための包装用箱への包装方法であって、前記箱胴体の開口部から前記箱胴体の内部空間に向けて前記被包装物を収容することと、前記蓋によって前記箱胴体の開口部を封鎖すること、を含み、前記被包装物を収容するにあたって、前記被包装物を前記包装用箱に設けられたガイド片に当接させ、前記被包装物によって前記ガイド片を前記仕切りに押し当てて前記被包装物を収容する包装用箱への包装方法によっても解決される。
【発明の効果】
【0014】
本発明の包装用箱、包装用箱組立シート及び包装用箱への包装方法によれば、緩衝構造(仕切り構造)を有する包装用箱において、従来よりも被包装物をスムーズに収容することが可能となる。
また、医薬品を包装するための包装用箱において、従来よりも被包装物をスムーズに収容することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態の包装用箱(組み立て前)の斜視図である。
図2】包装用箱(組み立て前)の正面図である。
図3】包装用箱(組み立て後)の斜視図である。
図4A】包装用箱(組み立て前)の側断面図であって、被包装物を収容する方法を説明する図である。
図4B図4Aの続きであって、被包装物を収容する方法を説明する図である。
図4C図4Bの続きであって、被包装物を収容する方法を説明する図である。
図5】包装用箱組立シートの平面図である。
図6】第2実施形態の包装用箱(組み立て前)の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、図1図6を参照しながら説明する。
本実施形態は、被包装物(医薬品)を包装するために用いられる包装用箱であって、筒状となるように形成される箱胴体と、箱胴体の開口部を封鎖するように形成される蓋と、箱胴体の内部空間を仕切るように形成される仕切りと、蓋又は箱胴体の開口部から仕切りに向かって延出し、仕切りの一端部を乗り越えて重なるように形成されるガイド片と、を備えていることを主な特徴とする「包装用箱」の発明に関するものである。
また、「包装用箱組立シート」、「包装用箱への包装方法」の発明に関するものである。
【0017】
<包装用箱>
本実施形態の包装用箱1は、図1図3に示すように、被包装物である医薬品2を包装するために用いられ、医薬品2を収納するための略直方体形状の箱(医薬品包装用箱)からなり、一枚のブランクシートから形成されている。
具体的には、包装用箱1は、一枚のブランクシートを打ち抜いて形成した図5に示す包装用箱組立シート100を折り曲げ組み立てることによって、図3に示す形に形成されている。
より具体的には、「包装用箱1」は、図5に示す「包装用箱組立シート100」を組み立てることで図1に示す「包装用箱の一次組み立て品」を形成し、当該包装用箱の一次組み立て品を組み立てることで図3に示す形に形成される。
なお、図1に示す「包装用箱の一次組み立て品」は、「組み立て前(組み立て完成前)の包装用箱」とも称することとする。
【0018】
「包装用箱1」とは、図3に示す「組み立て後(組み立て完成後)の包装用箱」のほか、図1に示す「組み立て前(組み立て完成前)の包装用箱」を含むものとする。
なお、図1に示す「組み立て前の包装用箱」は、包装用箱の一次組み立て品として、略平面状に折り畳んで搬送や保管をすることができ、ユーザー(例えば医薬品の製造又は販売者)が最終組み立てすることで、図3に示す包装用箱を完成させることができる。
【0019】
医薬品2は、例えば、錠剤、カプセル剤、口腔内崩壊錠、割線入りの錠剤等のような固形製剤が、PTP包装体によって複数収納された上で、さらに図1に示すように、PTP包装体がピロー包装によって複数収納された状態のものであり、包装用箱1に包装されている。
なお、包装用箱1に収納される被包装物は、固形製剤に特に限定されることなく変更可能であって、例えば、アンプルやバイアル等の密封容器に収納された医薬品や、チューブ等の容器に内包された軟膏等の医薬品であっても良い。また、PTP包装体をピロー包装以外の方法で複数束ねて収納された状態であってもよい。
医薬品2(固形製剤を収納したピロー包装品)は、添付文書の同梱を原則廃止する薬機法の改正に伴い、添付文書は同梱されないが、一方で、従来のように医薬品2が添付文書とともに包装されていても良い。
【0020】
包装用箱1は、図1図3に示すように、2重構造(仕切り構造)の包装用箱であって、筒状となるように形成される箱胴体10と、箱胴体10の長さ方向の両端部からそれぞれ連続して延出し、箱胴体10との境界線14、15(折り曲げ線)が折り曲げられることで箱胴体10の開口部を封鎖するように形成される一対の蓋20と、箱胴体10から延出し、箱胴体10の内部空間を仕切るように形成され、箱胴体10の壁部との間で隙間Sを形成する仕切り30と、を備えている。
また、包装用箱1は、蓋20の延出端部から仕切り30に向かって延出し、仕切り30の一端部を乗り越えて重なるように形成され、仕切り30の一端部に対し隙間Sを狭めるように当接可能となっているガイド片40をさらに備えている。
そのほか、箱胴体10と蓋20との間の境界線14、15には、包装用箱1の開封口を形成するための切込みライン50、60が形成されている。
なお、箱胴体10の側壁部11には、医薬品2に関する情報を表示するための不図示の表示部と、箱胴体10から表示部を切り取るための不図示の切り取りラインと、が形成されていても良い。
【0021】
包装用箱1では、開封用の切込みライン50、60に沿って指を押し当てて開封口を形成することで蓋20を容易に開封することができ、開封された蓋20側から医薬品2を取り出すことや、箱を解体することができる。
なお、図1に示すように、切込みライン50、60が、箱胴体10の壁部においてガイド片40とは異なる壁部に形成されていると良い。具体的には、切込みライン50、60が、箱胴体10の上壁部12に形成され、ガイド片40が箱胴体10の底壁部13に設けられていると良い。
そうすることで、蓋20を容易に開封することができ、また包装用箱1を容易に解体することができる。
【0022】
箱胴体10は、図1図3に示すように、中空矩形状(角筒形状)からなり、所定の間隔を空けて互いに対向して設けられる一対の側壁部11と、一対の側壁部11の上端部分を連結する上壁部12と、一対の側壁部11の下端部分を連結する底壁部13と、から主に構成されている。
【0023】
蓋20は、図1図3に示すように、箱胴体10の長さ方向の一端部に設けられ、包装用箱1を解体するために開封される解体用蓋20Aと、包装用箱1から医薬品2を取り出すために開封される取り出し用蓋20Bと、を備えている。
解体用蓋20Aは、上壁部12及び底壁部13のそれぞれの一端部から連続して延出し、箱胴体10との境界線14が折り曲げ可能となるように形成される外側フラップ21及び内側フラップ22と、一対の側壁部11のそれぞれの一端部から連続して延出し、箱胴体10との境界線14が折り曲げ可能に形成される一対のサイドフラップ23と、を有している。
取り出し用蓋20Bも同様にして、外側フラップ21と、一対のサイドフラップ23と、を有している。
解体用蓋20Aの内側フラップ22の延出端部には、ガイド片40が形成されている。
【0024】
上記構成において、包装用箱1を組み立てるときには、図1に示す組み立て前の状態のときに箱胴体10の内部に医薬品2を収納させておき、その後一対のサイドフラップ23、内側フラップ22、及び外側フラップ21の順に折り曲げていく。そして、外側フラップ21と内側フラップ22を接着させることで、あるいは外側フラップ21の先端部を折り曲げて内部に押し込むことで、図3に示す形となって完成する。
なお、箱胴体10において上壁部12の表面上には、医薬品2を収納させる側(解体用蓋20A側)を明確にするための不図示の印字がなされていても良い。また、上壁部12の表面上には、解体用蓋20Aと取り出し用蓋20Bとの違いを明確にするための不図示の印字がなされていても良い。
【0025】
仕切り30は、図1図2図4Aに示すように、包装用箱1に緩衝構造を持たせるべく、箱胴体10の壁部との間で隙間Sを形成するものである。詳しく述べると、箱胴体10の上壁部12、底壁部13それぞれとの間で隙間Sを形成するものである。
具体的には、仕切り30は、図2に示すように、箱胴体10(底壁部13)の幅方向の一端部13aから連続して延出し、箱胴体10の正面視において箱胴体10の内壁に沿って周回するように延びており、箱胴体10によって支持された状態で上下に2つの仕切り部を形成するものである。
【0026】
より具体的には、仕切り30は、箱胴体10によって支持され、箱胴体10の内部空間を仕切るように形成される仕切り本体31と、仕切り本体31において蓋20側の一端部からガイド片40に向かって延出し、ガイド片40に当接可能な第2ガイド片32と、を有している。
仕切り本体31は、箱胴体10(底壁部13)の一端部13aに折り曲げ可能に連結され、側壁部11に接着される第1延在部31aと、第1延在部31aの一端部に折り曲げ可能に連結され、上壁部12に対向する第2延在部31bと、第2延在部31bの一端部に折り曲げ可能に連結され、側壁部11に接着される第3延在部31cと、第3延在部31cの一端部に折り曲げ可能に連結され、底壁部13に対向する第4延在部31dと、第4延在部31dの一端部に折り曲げ可能に連結され、側壁部11に接着される第5延在部31eと、を有している。
第2延在部31bが仕切り30Aとなり、第4延在部31dが仕切り30Bとなる。また、第1延在部31aと第5延在部31eが重なり合って配置される。
【0027】
第2ガイド片32は、図2図4Aに示すように、仕切り本体31(第4延在部31d)の長さ方向の一端部に設けられ、仕切り本体31から離れるに従って幅狭となるように延びている。
そうすることで、包装用箱1に医薬品2を挿入するときに、医薬品2をよりスムーズに挿入することができる。詳しく述べると、仕切り本体31から離れるに従って幅狭とならない場合、医薬品2を挿入するときに医薬品2が仕切り本体31の第4延在部31dの端部左右に接触する場合がある。第2ガイド片32は、仕切り本体31の一端部からテーパー状に傾斜しながら幅狭となるように延びており、箱胴体10から外側へ突出しない(張り出さない)ように形成されている。
一方で、仕切り本体31から離れるに従って幅狭となる場合、第4延在部31dの端部左右と医薬品2との距離が大きくなるため、比較的困難なく医薬品2を挿入することができる。
第2ガイド片32は、仕切り本体31のように箱胴体10によっては支持されておらず、箱胴体10から独立した状態で形成されており、仕切り本体31よりも可撓性(撓み性)を有する部分となっている。
【0028】
なお、図1図2図5に示すように、仕切り30の第3延在部31cにおいて第2ガイド片32側の一端部には、略三角形状に切り欠かれた切り欠き部33が形成されている。
切り欠き部33は、箱胴体10の長さ方向において箱胴体10の中央側に向かうに従って幅狭となるように形成されている。
そうすることで、包装用箱1に医薬品2を挿入するときに、医薬品2をよりスムーズに挿入することができる。詳しく述べると、切り欠き部33がない場合、医薬品2を挿入するときに医薬品2が仕切り30の第3延在部31cの端部に接触すると線接触してしまう。一方で、切り欠き部33がある場合、医薬品2が第3延在部31cの端部に接触しても、点接触することになるため比較的困難なく医薬品を挿入することができる。
【0029】
そのほか、図1図2図5に示すように、仕切り30において第2ガイド片32側とは反対側の他端部には、略半楕円形状に切り欠かれた切り欠き部34が形成されている。
切り欠き部34は、箱胴体10のうち、取り出し用蓋20B側にある切込みライン50に対応する位置に配置されている。
そうすることで、包装用箱1から医薬品2を取り出すときに、ユーザーの指が仕切り30に当たってしまうことを抑制することができる。
【0030】
ガイド片40は、図1図2図4Aに示すように、医薬品2をスムーズに収容するための当接片(押圧片)である。詳しく述べると、医薬品2を包装用箱1内に挿入するときに当接片が医薬品2に押し当てられることで仕切り30(第2ガイド片32)を押圧し、医薬品2を挿入し易くするものである。
ガイド片40は、蓋20の延出端部から折り返されて仕切り30に向かって連続して延出している。具体的には、蓋20に重なるように延びている第1延出部41と、第1延出部41から連続して仕切り30の一端部(第2ガイド片32)を乗り越えて、第2ガイド片32に重なるように延びている第2延出部42と、を有している。
【0031】
第1延出部41は、蓋20(内側フラップ22)よりも幅狭となるように形成され、蓋20に当接した状態で接着されている。第1延出部41の延出端部は、箱胴体10と蓋20の境界線に対応する位置に配置されている。
第2延出部42は、第1延出部41に対し折り曲げられることで可動し、仕切り30の一端部(第2ガイド片32)に当接可能となっている。つまりは、第2延出部42は、蓋20に対して可動し、仕切り30の一端部に隙間Sを狭めるように当接可能となっている。
第2延出部42の延出端部は、仕切り本体31と第2ガイド片32の境界線に対応する位置に配置されている。
上記構成により、医薬品2をスムーズに収容することが可能な包装用箱1となる。すなわち、ガイド片40によって医薬品2の挿入を好適にガイドすることができる。
【0032】
またガイド片40は、包装用箱1の内部に医薬品2を箱胴体10の開口から挿入するときに、医薬品2に当接する第1当接面40aと、第1当接面40aとは反対側の面に設けられ、医薬品2を挿入するときに仕切り30の一端部に当接する第2当接面40bと、を有している。
そうすることで、医薬品2がガイド片40によってガイドされ、医薬品2によってガイド片40が仕切り30の一端部に押し当てられ、仕切り30と箱胴体10の壁部との間の隙間Sを狭めるようにして医薬品2を挿入し、収容することができる。
【0033】
なお、図2図5に示すように、ガイド片40(第2延出部42)の先端部には、当該先端部の角を面取りすることで形成された左右の面取り部43が形成されている。
そうすることで、包装用箱1に医薬品2を挿入するとき、あるいは医薬品2を取り出すときにガイド片40の先端部の角に引っ掛かることを抑制することができる。
【0034】
<ガイド片を利用した被包装物の収容>
次に、包装用箱1に医薬品2を収容する手順について図4A図4Cに基づいて説明する。
まず、図4Aに示すように、組み立て前の包装用箱1の開口部に医薬品2(ピロー包装品)を対向させて配置する。
このとき、ガイド片40は、蓋20の一端部から折り返されて蓋20の内面に沿って延びており、ガイド片40の延出端部が蓋20から突出した状態となっている。また、ガイド片40の延出端部が、仕切り30の一端部(第2ガイド片32)に重なって当接可能な状態となっている。
【0035】
そして、図4Bに示すように、包装用箱1の開口部から医薬品2を挿入する。
医薬品2の挿入に伴って医薬品2がガイド片40(第1当接面40a)に当接し、ガイド片40(第2当接面40b)が仕切り30(第2ガイド片32)に押し当てられる。
つまり、ガイド片40がガイド片として機能し、ガイド片40によって仕切り30と箱胴体10の壁部との間の隙間Sを狭めるように医薬品2を挿入することができる。
言い換えれば、仕切り30によって包装用箱1の内部に段差が生じているところ、ガイド片40が滑り台のように作用することで、当該段差をなくす(小さくする)ことができ、医薬品2を挿入し易くすることができる。
【0036】
そして、図4Cに示すように、包装用箱1の内部に医薬品2を収容する。
医薬品2を収容したとき、医薬品2がガイド片40に当接したままの状態となり、またガイド片40が仕切り30の一端部を押圧したままの状態となる。
そうすることで、包装用箱1から医薬品2をスムーズに取り出すこともできる。すなわち、包装用箱1から医薬品2を取り出すときにガイド片40が意図せず干渉してしまうことを防止できる。
【0037】
<包装用箱組立シート>
次に、包装用箱組立シート100(箱組立シート)について図5に基づいて説明する。
箱組立シート100は、一枚のブランクシートを打ち抜くことで形成され、包装用箱1の形態に組み立て可能なシートである。
【0038】
具体的には、箱組立シート100は、筒状の箱胴体10を形成する胴体形成部110と、胴体形成部110の長さ方向の一端部から連続して延出し、胴体形成部110に対し折り曲げられることで、箱胴体10の開口を封鎖する蓋20を形成する蓋形成部120と、胴体形成部110の幅方向の一端部から連続して延出し、胴体形成部110に対し折り曲げられることで、箱胴体10の内部空間を仕切り、箱胴体10の壁との間で隙間を形成する仕切り30を形成する仕切り形成部130と、を備えている。
また、箱組立シート100は、蓋形成部120の延出端部から連続して延出し、蓋形成部120に対し折り曲げられることで、仕切り30の一端部を乗り越えて重なるように配置され、仕切り30の一端部に対し隙間を狭めるように当接可能とするガイド片40を形成するガイド片形成部140をさらに備えている。
そのほか、箱組立シート100において胴体形成部110と蓋形成部120の間の境界線には、包装用箱1の開封口を形成するための切込みライン150、160が形成されている。また、図5に示す網掛け領域は、接着剤(粘着材)が塗布される接着部170(粘着部)となっている。
【0039】
上記のように、箱組立シート100の胴体形成部110、蓋形成部120、仕切り形成部130、ガイド片形成部140が、それぞれ、包装用箱1の箱胴体10、蓋20、仕切り30、ガイド片40に相当する。
なお、詳細な説明を省略するが、当然ながら仕切り形成部130は、仕切り本体形成部と、第2ガイド片形成部と、を有している。また、ガイド片形成部140は、第1延出部形成部と、第2延出部形成部と、を有している。
【0040】
上記箱組立シート100を折り曲げ組み立てることで、包装用箱の一次組み立て品を経て包装用箱1を製造することができる。
【0041】
<包装用箱への包装方法>
次に、医薬品2を包装するための包装用箱1への包装方法について説明する。
当該方法は、箱胴体10の開口部から箱胴体10の内部空間に向けて医薬品2を収容する「第1の工程」と、蓋20によって箱胴体10の開口部を封鎖する「第2の工程」と、を少なくとも含むものである。以下、詳しく説明する。
なお、包装用箱1を用いて医薬品2を包装するにあたって、上記以外の内容については説明を省略する。
【0042】
「第1の工程」では、まず、図4Aに示すように、作業者が、組み立て前の包装用箱1の開口部に医薬品2(ピロー包装品)を対向させて配置する(第1-1の工程)。
このとき、ガイド片40の延出端部が、仕切り30の一端部(第2ガイド片32)に重なって当接可能な状態となっている。
【0043】
その後、図4Bに示すように、作業者が、包装用箱1の開口部から医薬品2を挿入する(第1-2の工程)。
詳しく述べると、作業者が、医薬品2によってガイド片40を仕切り30の一端部に押し当てて、仕切り30と箱胴体10の壁部との間の隙間Sを狭めるようにして医薬品2を収容する。
【0044】
その後、図4Cに示すように、作業者が、包装用箱1の内部に医薬品2を収容する(第1-3の工程)。
医薬品2を収容した状態のとき、医薬品2がガイド片40に当接したままの状態となり、またガイド片40が仕切り30の一端部を押圧したままの状態となる。
【0045】
「第2の工程」では、作業者が、蓋20によって箱胴体10の開口部を封鎖する。
このとき、ガイド片40のうち、第1延出部41は、蓋20の内面に接着されている。また、第2延出部42は、医薬品2に当接した状態で、仕切り30に押し当てられるように保持されている。
そのため、作業者は、蓋20を封鎖することで蓋20とともにガイド片40を箱胴体10の内部に押し込むことができる。言い換えれば、作業者は、ガイド片40を気にすることなく、箱胴体10の開口を封鎖することができる。
【0046】
なお、包装用箱1の組み立て完了後、ガイド片40は緩衝構造の一部として機能する。
具体的には、第1延出部41は、医薬品2を側方から支持し、第2延出部42は、医薬品2を下方から支持する。言い換えれば、蓋20の外側フラップ21と、内側フラップ22と、第1延出部41とで3重の緩衝構造を形成することができる。また、箱胴体10の壁部と、仕切り30と、第1延出部41とで3重の緩衝構造を形成できる。
【0047】
上記方法であれば、従来よりも医薬品をスムーズに収容することが可能な包装用箱への包装方法を実現することができる。
【0048】
<包装用箱の第2実施形態>
次に、包装用箱1の第2実施形態について、図6に基づいて説明する。
なお、上述した第1実施形態の包装用箱1と重複する内容は説明を省略する。
【0049】
第2実施形態の包装用箱1では、第1実施形態の包装用箱1と比較してガイド片40の形状、配置が主に異なっている。
ガイド片40は、図6に示すように、箱胴体10(底壁部13)の長さ方向の一端部(開口部)から仕切り30に向かって延出し、仕切り30の一端部を乗り越えて重なるように形成されている。そして、ガイド片40が、仕切り30の一端部に対し隙間Sを狭めるように当接可能となっている。
【0050】
上記構成であっても、緩衝構造(仕切り構造)を有する包装用箱において、従来よりも医薬品(被包装物)をスムーズに収容することができる。
【0051】
<その他の実施形態>
上記実施形態では、図1図3に示すように、包装用箱1が直方体状の箱であるが、特に限定されることなく変更可能であって、例えば略円柱形状や略三角柱形状(略多角形状)等であっても良い。すなわち、箱胴体10が角筒状(中空矩形状)ではなく円筒状(中空円状)その他の筒状(中空状)であっても良い。
また包装用箱1では、箱胴体10の両端部にそれぞれ蓋20が設けられているが、特に限定されることなく、箱胴体10の一端部にのみ蓋20が設けられていても良い。
【0052】
上記実施形態では、図1図2に示すように、包装用箱1が2重構造からなる包装用箱として説明されているが、3重構造以上からなる包装用箱であっても良い。つまりは、包装用箱1が多重構造からなる包装用箱であっても良い。
なお、包装用箱1が3重構造からなる包装用箱である場合には、ガイド片40が、箱胴体10の内部空間において最も中心側(最も内側)に位置する仕切り30の一端部を乗り越えて重なるように形成されていると良い。そうすることで、ガイド片40が、2重に重なった仕切り30をまとめて押圧することができる。そして、被包装物をスムーズに収容することが可能となる。
【0053】
上記実施形態では、図1に示すように、被包装物として医薬品2が収容されているが、医薬品に特に限定されることなく変更可能である。
例えば、固形食品、各種装飾品、又は電池のような各種生活用品、各種機器等が被包装物として収容されていても良い。
【0054】
上記実施形態では、図1図5に示すように、仕切り30が、箱胴体10の幅方向の一端部から延出しているが、特に限定されず、箱胴体10の任意の位置から延出していても良い。
例えば、1枚のブランクシートから形成されない場合には、箱胴体10の任意の位置に複数の仕切り30を設けるようにしても良い。
【0055】
上記実施形態では、図1に示すように、仕切り30が、箱胴体10の上壁部12、底壁部13に対応する位置に隙間Sを形成するように配置されているが、特に限定されるものではない。
例えば、仕切り30が、箱胴体10の底壁部13に対応する位置のみに配置されても良いし、箱胴体10の左右の側壁部11、上壁部12、底壁部13それぞれに対応する位置に配置されても良い。
【0056】
上記実施形態では、図1図2に示すように、ガイド片40が、箱胴体10の底壁部13に対応する位置に1つ配置されているが、特に限定されるものではない。
例えば、ガイド片40が、箱胴体10の上壁部12、底壁部13に対応する位置に配置されても良い。すなわち、複数配置されても良い。
【0057】
上記実施形態では、図4A図4Cに示すように、医薬品2を収容するときに医薬品2がガイド片40に当接し、ガイド片40が仕切り30に当接する構成となっているが、特に限定されるものではない。
例えば、医薬品2を収容するときに医薬品2がガイド片40に必ずしも当接しなくても良い。そうした場合であっても、ガイド片40が蓋20から仕切り30に向かって延びていることで、ガイド片40がガイド機能を果たすことができる。
また例えば、医薬品2を収容するときにガイド片40が仕切り30に必ずしも当接しなくても良い。その場合であっても、ガイド片40がガイド機能を果たすことができる。
【0058】
本実施形態では、主として本発明に係る包装用箱、包装用箱組立シート及び包装用箱への包装方法に関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0059】
1 包装用箱(医薬品包装用箱)
2 医薬品
10 箱胴体
11 側壁部
12 上壁部
13 底壁部
13a 一端部
14、15 境界線(折り曲げ線)
20 蓋
20A 解体用蓋部
20B 取り出し用蓋部
21 外側フラップ
22 内側フラップ
23 サイドフラップ
30 仕切り
30A、30B 仕切り
31 仕切り本体
31a 第1延在部
31b 第2延在部
31c 第3延在部
31d 第4延在部
31e 第5延在部
32 第2ガイド片
33 切り欠き部
34 切り欠き部(第2切り欠き部)
40 ガイド片(当接片)
40a 第1当接面
40b 第2当接面
41 第1延出部
42 第2延出部
43 面取り部
50、60 切込みライン
100 箱組立シート(包装用箱組立シート)
110 胴体形成部
120 蓋形成部
130 仕切り形成部
140 ガイド片形成部(当接片形成部)
150、160 切込みライン
170 接着部
S 隙間
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6