(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024020974
(43)【公開日】2024-02-15
(54)【発明の名称】契約管理システム、契約管理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240207BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022123559
(22)【出願日】2022-08-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-11
(71)【出願人】
【識別番号】501383716
【氏名又は名称】三井倉庫ビジネスパートナーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】柴田 昌彦
(72)【発明者】
【氏名】木村 桃子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB22
(57)【要約】
【課題】書面契約書に関する情報と、複数の電子契約サービスそれぞれで管理される電子契約書に関する情報とを一元管理することが可能なシステムを提供する。
【解決手段】書面契約書に関する情報である書面契約情報を取得する書面契約情報取得部と、電子契約書に関するサービスを提供する複数の事業者それぞれから、前記複数の事業者それぞれで作成される電子契約書に関する情報である電子契約情報を取得する電子契約情報取得部と、前記書面契約情報に基づき特定される前記書面契約書の保管場所を示す情報である保管場所情報と、前記電子契約情報に基づき特定される前記複数の事業者それぞれに対応する電子契約書のサービスに関する情報であるサービス情報と、を表示部に一覧で表示させる表示処理部と、を備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
書面契約書に関する情報である書面契約情報を取得する書面契約情報取得部と、
電子契約書に関するサービスを提供する複数の事業者それぞれから、前記複数の事業者それぞれで作成される電子契約書に関する情報である電子契約情報を取得する電子契約情報取得部と、
前記書面契約情報に基づき特定される前記書面契約書の保管場所を示す情報である保管場所情報と、前記電子契約情報に基づき特定される前記複数の事業者それぞれに対応する電子契約書のサービスに関する情報であるサービス情報と、を表示部に一覧で表示させる表示処理部と、
を備える契約管理システム。
【請求項2】
前記保管場所情報は、第1の保管場所を示す情報である第1の保管場所情報と、前記第1の保管場所に含まれる場所である第2の保管場所を示す情報である第2の保管場所情報と、を含み、
前記表示処理部は、前記第1の保管場所情報と、前記第2の保管場所情報と、を関連付けて表示する、
請求項1に記載に契約管理システム。
【請求項3】
前記表示処理部は、前記表示部に表示される前記第1の保管場所情報または前記第2の保管場所情報に対するユーザの操作入力を受け付けた場合、前記操作入力を受け付けた前記第1の保管場所情報または前記第2の保管場所情報に対応する前記書面契約書についての担当者に関する情報または保管場所を示すマップの少なくともいずれかを、前記第1の保管場所情報または前記第2の保管場所情報に関連付けて表示する、
請求項2に記載の契約管理システム。
【請求項4】
前記表示処理部は、
前記書面契約情報および前記電子契約情報を所定の装置に要求するための要求オブジェクトを表示し、
前記要求オブジェクトに対するユーザの操作入力によって送信される要求に基づいて前記所定の装置から送信される、前記一覧に含まれない前記書面契約情報および前記電子契約情報を、前記一覧に追加して表示する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の契約管理システム。
【請求項5】
前記表示処理部は、
前記書面契約書および前記電子契約書それぞれを選択可能とする選択オブジェクトを表示し、
ユーザの操作入力によって選択された前記選択オブジェクトに対応する前記書面契約書または前記電子契約書に対して実行可能な処理を示す項目を選択可能に表示する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の契約管理システム。
【請求項6】
前記表示処理部は、
前記書面契約書および前記電子契約書それぞれを識別可能な名称である名称情報を、前記保管場所情報および前記サービス情報それぞれに関連付けて表示し、
前記書面契約書および前記電子契約書それぞれに関連する契約書が存在することを示す関連契約オブジェクトを、前記名称情報に関連付けて選択可能に表示する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の契約管理システム。
【請求項7】
前記表示処理部は、前記書面契約情報および前記電子契約情報それぞれに基づき特定される、前記書面契約書および前記電子契約書の契約に関する進捗状況それぞれを示す契約情報オブジェクトを、一覧で表示された前記保管場所情報および前記サービス情報それぞれと関連付けて表示する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の契約管理システム。
【請求項8】
前記表示処理部は、
前記書面契約書および前記電子契約書それぞれを識別可能な名称である名称情報を、前記保管場所情報および前記サービス情報それぞれに関連付けて表示し、
前記書面契約書および前記電子契約書の内容を表示させるためのリンクオブジェクトを、前記名称情報に関連付けて表示する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の契約管理システム。
【請求項9】
コンピュータが、
書面契約書に関する情報である書面契約情報を取得することと、
電子契約書に関するサービスを提供する複数の事業者それぞれから、前記複数の事業者それぞれで作成される電子契約書に関する情報である電子契約情報を取得することと、
前記書面契約情報に基づき特定される前記書面契約書の保管場所を示す情報である保管場所情報と、前記電子契約情報に基づき特定される前記複数の事業者それぞれに対応する電子契約書のサービスに関する情報であるサービス情報と、を表示部に一覧で表示させることと、
を実行する契約管理方法。
【請求項10】
コンピュータに、
書面契約書に関する情報である書面契約情報を取得することと、
電子契約書に関するサービスを提供する複数の事業者それぞれから、前記複数の事業者それぞれで作成される電子契約書に関する情報である電子契約情報を取得することと、
前記書面契約情報に基づき特定される前記書面契約書の保管場所を示す情報である保管場所情報と、前記電子契約情報に基づき特定される前記複数の事業者それぞれに対応する電子契約書のサービスに関する情報であるサービス情報と、を表示部に一覧で表示させることと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、契約管理システム、契約管理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
書面契約書と電子契約書とが混在する契約書リストを同じ画面に一覧表示して、契約の進捗状態の確認や契約書の検索および閲覧などに利用されるシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の契約管理システムは、管理サーバに格納されている書面契約書に関する情報(電子化された書面契約書)と電子契約書に関する情報(電子署名した電子契約書)とが混在する契約書リストを表示させる。当該契約管理システムによって、ユーザは、書面契約書と電子契約書とを一元管理することができる。なお、管理サーバは、ユーザが書面契約書と電子契約書を管理委託する管理会社により運用されるサーバである。
【0005】
近年、主にクラウドで提供される様々な電子契約サービスが存在している。そして、ユーザは、契約の相手方等の条件に応じて複数の電子契約サービスを利用することがある。しかしながら、特許文献1に記載の契約管理システムは、管理サーバに格納されている電子契約書にユーザと相手方とが電子署名するものであり、そもそも、管理サーバの外部の電子契約サービスで締結された電子契約書に関する情報を管理することができない。そのため、ユーザが複数の電子契約サービスを利用している場合、このような電子契約サービスにより締結された電子契約書を書面契約書とまとめて管理することができない。
【0006】
そこで、本発明では、書面契約書に関する情報と、複数の電子契約サービスそれぞれで管理される電子契約書に関する情報とを一元管理することが可能なシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る契約管理システムは、書面契約書に関する情報である書面契約情報を取得する書面契約情報取得部と、電子契約書に関するサービスを提供する複数の事業者それぞれから、前記複数の事業者それぞれで作成される電子契約書に関する情報である電子契約情報を取得する電子契約情報取得部と、前記書面契約情報に基づき特定される前記書面契約書の保管場所を示す情報である保管場所情報と、前記電子契約情報に基づき特定される前記複数の事業者それぞれに対応する電子契約書のサービスに関する情報であるサービス情報と、を表示部に一覧で表示させる表示処理部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、コンピュータが、書面契約書に関する情報である書面契約情報を取得することと、電子契約書に関する書面契約書に関する情報である書面契約情報を取得することと、電子契約書に関するサービスを提供する複数の事業者それぞれから、前記複数の事業者それぞれで作成される電子契約書に関する情報である電子契約情報を取得することと、前記書面契約情報に基づき特定される前記書面契約書の保管場所を示す情報である保管場所情報と、前記電子契約情報に基づき特定される前記複数の事業者それぞれに対応する電子契約書のサービスに関する情報であるサービス情報と、を表示部に一覧で表示させることと、を実行する。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、書面契約書に関する情報である書面契約情報を取得することと、電子契約書に関するサービスを提供する複数の事業者それぞれから、前記複数の事業者それぞれで作成される電子契約書に関する情報である電子契約情報を取得することと、前記書面契約情報に基づき特定される前記書面契約書の保管場所を示す情報である保管場所情報と、前記電子契約情報に基づき特定される前記複数の事業者それぞれに対応する電子契約書のサービスに関する情報であるサービス情報と、を表示部に一覧で表示させることと、を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、書面契約書に関する情報と、複数の電子契約サービスそれぞれで管理される電子契約書に関する情報とを一元管理することが可能なシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】契約処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】契約管理システムを構成する各種装置の機能構成の一例を示す構成図である。
【
図6】契約管理システムの処理手順を示すフローチャートである。
【
図7】コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
===契約管理システム10===
<<概要>>
図1を参照して、本実施形態に係る契約管理システム10の構成について説明する。
図1は、契約管理システム10の構成の一例を示す図である。
【0013】
図1に示すように、契約管理システム10は、例えば、契約管理装置100と、書面契約管理装置200と、電子契約管理装置300と、利用者端末400と、を含む。なお、図示していないが、契約管理システム10は、書面契約管理装置200、電子契約管理装置300および利用者端末400のそれぞれが、複数で構成されていてもよい。
【0014】
契約管理システム10の各装置は、通信ネットワークNにより互いに通信可能に接続されている。通信ネットワークNは、有線ネットワークまたは無線ネットワークのいずれであってもよい。
【0015】
契約管理システム10は、例えば、少なくとも一つの書面契約管理装置200から書面契約書に関する情報(以下、「書面契約情報」という)を取得し、複数の電子契約管理装置300それぞれから電子契約書に関する情報(以下、「電子契約情報」という)を取得する。契約管理システム10は、少なくとも一つの書面契約情報および複数の電子契約情報を利用者端末400の表示部に一覧で表示させることができる。
【0016】
書面契約書は、例えば複数の当事者が捺印した紙媒体の契約書である。
【0017】
書面契約情報は、例えば書面契約書の保管場所や関係者名などを示す情報である。具体的には、例えば、後述する契約書情報D111の各項目に格納される情報であって、契約書情報D111の[契約媒体]項目が「紙」を示す行に格納される情報である。
【0018】
なお、書面契約情報は、例えば、電子化された書面契約書を管理する事業者が提供するシステム(ここでは、書面契約管理装置200)に関する情報(例えば、書面契約管理装置200の名称など)を含んでいてもよい。
【0019】
電子契約書は、例えば契約書の電子データに複数の当事者が電子署名した契約書データである。
【0020】
電子契約情報は、例えば電子契約サービスを示す情報や、関係者名などを示す情報である。具体的には、例えば、後述する契約書情報D111の各項目に格納される情報であって、契約書情報D111の[契約媒体]項目が「電子」を示す行に格納される情報である。
【0021】
これにより、契約管理システム10は、ユーザが締結した契約書について、書面契約書および電子契約書を混在して管理することができ、さらに電子契約サービスを提供する事業者が複数あったとしても、これらを一覧で管理することができる。
【0022】
契約管理装置100は、例えば、他の装置から書面契約情報および電子契約情報を取得して、書面契約情報および電子契約情報を、利用者端末400の表示部に一覧で表示させるためのサーバ装置である。
【0023】
書面契約管理装置200は、例えば電子化された書面契約書を管理するサーバ装置である。書面契約管理装置200は、例えば電子化された書面契約書の管理を委託された事業者が運用する装置である。書面契約管理装置200は、例えば、契約管理装置100からの要求に応じて、書面契約情報を契約管理装置100に提供する。
【0024】
なお、書面契約管理装置200は、例えば、書面契約書の管理を委託された倉庫事業者が運用する装置であってもよい。この場合、書面契約管理装置200は、書面契約情報として、保管している倉庫名や倉庫内の棚を示す情報などを管理していてもよい。以下では、一例として、書面契約管理装置200は、電子化された書面契約書の管理を委託された事業者が運用する装置であるとして説明する。また、書面契約管理装置200は、例えば、契約管理装置100からの要求に応じて、記憶部に格納している、電子化された書面契約書を閲覧させてもよい。
【0025】
また、契約管理装置100は、例えば、所定の会社(例えば、契約管理装置100を利用しているユーザ)の装置であって、自社の書面契約書に関する書面契約情報を管理する社内管理装置(不図示)と連携していてもよい。この場合、社内管理装置は、例えば、契約管理装置100からの要求に応じて、書面契約情報を契約管理装置100に提供する。
【0026】
電子契約管理装置300は、例えば電子契約書を管理するサーバ装置である。電子契約管理装置300は、例えば、電子契約サービスを提供する事業者であって、電子契約書の管理を委託された事業者が運用する装置である。電子契約管理装置300は、例えば、契約管理装置100からの要求に応じて、電子契約情報を契約管理装置100に提供する。また、電子契約管理装置300は、例えば、契約管理装置100からの要求に応じて、記憶部に格納している電子契約書を閲覧させてもよい。
【0027】
契約管理装置100、書面契約管理装置200および電子契約管理装置300は、限定でなく例として、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA(Personal Digital Assistant)、電子メールクライアントなど)、あるいは他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。
【0028】
利用者端末400は、例えば、契約管理システム10の利用者が操作する端末である。利用者端末400は、例えば、ユーザの操作入力を受け付けて、書面契約書の保管場所などを示す書面契約情報を契約管理装置100に提供する。利用者端末400は、例えば、契約管理装置100から取得する書面契約情報および電子契約情報を含む一覧を表示部に表示する。
【0029】
利用者端末400は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理装置(コンピュータ)であればどのような情報処理装置であってもよい。利用者端末400は、限定ではなく例として、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、パーソナルコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。
【0030】
なお、契約管理装置100は、例えばAPI(Application Programming Interface)を介して、書面契約管理装置200および電子契約管理装置から書面契約情報および電子契約情報を取得する。
【0031】
<<契約管理装置100>>
図2を参照して、契約管理装置100の機能構成について説明する。
図2は、契約管理システム10を構成する各種装置の機能構成の一例を示す構成図である。
【0032】
図2に示すとおり、契約管理装置100は、例えば、記憶部110、書面契約情報取得部120、電子契約情報取得部130、表示処理部140の機能部を備える。
【0033】
記憶部110は、例えば、契約書情報D111と、連携先情報D112とを含む。
【0034】
まず、
図3を参照して、契約書情報D111について説明する。
図3は、契約書情報D111を示す図である。
図3に示すように、契約書情報D111は、例えば、[契約書ID]、[連携先ID]、[管理主体]、[契約媒体]、[ファイル名]、[関連契約]、[関係者名(甲)]、[関係者名(乙)]、[契約締結日]、[契約開始日]、[契約終了日]、[保管期限]、[契約状況]、[自動更新]、[損害賠償]、[第1ロケーション]、[第2ロケーション]、[リンク]の項目を含む。
【0035】
[契約書ID]には、例えば契約書それぞれを識別可能な識別符号が格納されている。[連携先ID]には、例えば連携先情報D112の連携先IDに対応する識別符号が格納される。
【0036】
[管理主体]には、例えば当該契約書を管理する事業者が格納されている。例えば、電子契約書である場合、当該電子契約書を媒介した電子契約サービスを運用する事業者を識別可能な情報(例えば、事業者の名称)が格納される。例えば、電子化された書面契約書である場合、当該電子化された書面契約書を管理する事業者を識別可能な情報(例えば、事業者の名称)が格納される。
【0037】
[契約媒体]には、例えば書面契約書であるか電子契約書であるかを識別するための情報(例えば、「紙」「電子」)が格納される。[ファイル名]には、例えば書面契約書および電子契約書のそれぞれを識別可能な名称を示す名称情報が格納される。
【0038】
[関連契約]には、例えば書面契約書および電子契約書に関連付く契約書の有無を示す情報(例えば、「有」「無」など)が格納される。なお、[関連契約]には、関連付く契約書に関する情報にリンクするURLが格納されてもよい。
【0039】
[関係者名(甲)]には、例えば一方の契約当事者を示す情報が格納される。[関係者名(乙)]には、例えば他方の契約当事者を示す情報が格納される。[契約締結日]には、例えば契約の締結日を示す情報が格納される。[契約開始日]には、例えば契約の開始日を示す情報が格納される。[契約終了日]には、例えば契約の終了日を示す情報が格納される。[保管期限]には、例えば当該契約書の保管期限となる日付を示す情報が格納される。[契約状況]には、例えば契約の進捗状況を示す情報が格納される。[自動更新]には、例えば契約の自動更新条項の有無を示す情報を格納される。[損害賠償]には、例えば契約当事者の損害賠償責任の有無を示す情報が格納される。
【0040】
[第1ロケーション]には、例えば、書面契約書が保管されている場所を示す情報(以下、「第1保管場所情報」という。)、電子化された書面契約書を管理する書面契約管理装置200を識別可能な情報(ここでは、書面契約管理装置200の名称)、および電子契約書を管理する電子契約サービスを識別可能な情報(以下、「サービス情報」という。)が格納される。
【0041】
具体的には、第1保管場所情報は、書面契約書が保管されている物理的な領域の名称であって、例えば倉庫名や、会社内の所定のエリアを特定可能な情報である。サービス情報は、例えば、電子契約サービスを提供する事業者の名称または電子契約サービスのサービス名を示す情報であってもよい。
【0042】
[第2ロケーション]には、例えば、第1ロケーションに第1保管場所情報が格納されている場合、当該保管されている場所の詳細なエリアを特定するための情報(以下、「第2保管場所情報」という。)が格納される。ここで、第2保管場所情報は、例えば、第1保管場所情報が会社内の所定のエリア(例えば、社内キャビネット)を示す場合、当該エリアに含まれる範囲であって、書面契約書の場所を特定可能な範囲(例えば、6階7番キャビネット)を示す情報である。
【0043】
[リンク]には、例えば、電子化されている各契約書の画像データ、または書面契約書および電子契約書の電子データにアクセスするための情報(例えばURLなど)が格納されている。
【0044】
次に、
図4を参照して、連携先情報D112について説明する。
図4は、連携先情報D112を示す図である。
図4に示すように、連携先情報D112は、例えば、[連携先ID]、[連携先名称]、[URL]の項目を含んでいてもよい。
【0045】
[連携先ID]は、例えば電子化された書面契約書または電子契約書を管理するシステムを識別するための識別符号が格納されている。
【0046】
[連携先名称]は、例えば電子化された書面契約書または電子契約書を管理するシステムの名称が格納されている。
【0047】
[アクセスID]は、例えば電子化された書面契約書または電子契約書を管理するサーバ(ここでは、書面契約管理装置200および電子契約管理装置300)から書面契約情報または電子契約情報を取得するためのアクセスコードであって、例えばネットワーク上のリソースを指定するURL(Uniform Resource Locator)が格納されていてもよい。
【0048】
書面契約情報取得部120は、例えば、書面契約管理装置200および利用者端末400から書面契約情報を取得する。契約管理装置100は、取得した書面契約情報を記憶部110に記憶する。
【0049】
電子契約情報取得部130は、例えば、電子契約管理装置300から電子契約情報を取得する。契約管理装置100は、取得した電子契約情報を記憶部110に記憶する。
【0050】
表示処理部140は、例えば、契約書情報D111を参照して、書面契約情報および電子契約情報を一覧で表示する。
【0051】
図5を参照して、表示処理部140で生成される一覧を示す画面(以下、「一覧画面T1」という。)について説明する。
図5は、一覧画面T1の一例を示す図である。
【0052】
一覧画面T1は、例えば、一覧表示領域T11、処理内容表示領域T12、情報更新オブジェクトT13を含む。
【0053】
一覧表示領域T11は、例えば、書面契約情報および電子契約情報を一覧で表示する領域である。一覧表示領域T11は、例えば、行と列とで構成される。行それぞれには、書面契約情報または電子契約情報が示される。列は、項目列T111~T119で構成される。
【0054】
項目列T111(
図5の「選択」)には、例えば所定の行をユーザが選択可能なオブジェクト(以下、「選択オブジェクトT111a」という。)が表示される。選択オブジェクトT111aは、例えばチェックボックスであってもよい。
【0055】
項目列T112(
図5の「ファイル名」)には、契約書情報D111の[ファイル名]に格納される情報が表示される。また、例えば電子契約サービスまたは電子契約書へのリンク情報を含んでいてもよい。
【0056】
項目列T113(
図5の「関連契約」)には、例えば、所定の行に示される書面契約情報または電子契約情報に関連する契約書があるか否かを示すオブジェクト(以下、「関連契約オブジェクトT113a」という。)が表示される。関連契約オブジェクトT113aは、例えば、関連する契約書が有ることを示す「有」、関連する契約書が無いことを示す「無」のワードオブジェクトであってもよい。
【0057】
ここで、表示処理部140は、例えば、「有」の関連契約オブジェクトに対するユーザの操作入力を受け付けた場合、関連する契約書に関する情報(以下、「関連契約情報」という。)の一覧を表示してもよい。これにより、ユーザは契約書それぞれに関連する契約書を容易に確認できる。
【0058】
項目列T114a~T114fには、例えば、契約書情報D111の[関係者名(甲)]、[関係者名(乙)]、[契約締結日]、[契約開始日]、[契約終了日]、[保管期限]のそれぞれに格納される情報が表示される。
【0059】
項目列T115(
図5の「契約ST」)には、例えば、契約書情報D111の[契約状況]に格納される情報が表示される。具体的には、項目列T115には、契約締結完了を示す「保管中」、契約書を相手方が確認中であることを示す「先方確認中」などが表示されてもよい。これにより、利用者は各契約書の進捗状況を容易に把握することができる。
【0060】
項目列T116a,T116bには、例えば、契約書情報D111の[自動更新]、[損害賠償]のそれぞれに格納される情報が表示される。
【0061】
項目列T117(
図5の「ロケーション1」)には、例えば、契約書情報D111の[第1ロケーション]に格納される情報が表示される。すなわち、項目列T117には、書面契約書の場所を認識可能な情報、電子化された書面契約書を管理する書面契約管理装置200を識別可能な情報(名称など)、または電子契約サービスを識別可能な情報(名称など)が表示される。これにより、複数の書面契約書に関する情報と、複数の電子契約サービスそれぞれで管理されている電子契約書に関する情報とを混在させて一覧で表示させたとしても、ユーザはそれぞれの契約書を容易に識別でき、保管場所を特定できる。
【0062】
項目列T118(
図5の「ロケーション2」)には、例えば、契約書情報D111の[第2ロケーション]に格納される情報が表示される。すなわち、項目列T118には、項目列T117で示される書面契約書の場所についての詳細なエリアが表示される。これにより、ユーザは書面契約書の保管場所を容易に特定できる。
【0063】
ここで、表示処理部140は、例えば、ユーザが書面契約書および電子契約書により効率よくアクセスするためのオブジェクト(以下、「案内オブジェクトT118a」という。)を表示させてもよい。表示処理部140は、例えば、項目列T117または項目列T118の表示範囲への操作入力(例えば、カーソルを合わせる操作またはクリック操作など)に基づき、案内オブジェクトT118aを表示させてもよい。案内オブジェクトT118aは、例えば、ユーザの操作入力に対応する契約書における、担当者の連絡先や保管場所の地図情報などを示すオブジェクトである。表示処理部140は、例えば、ユーザの操作入力を受け付けた画面上の地点から案内オブジェクトT118aを吹き出し表示させてもよい。これにより、ユーザは書面契約書および電子契約書を効率よく取得できる。
【0064】
項目列T119(
図5の「リンク」)には、例えば、各契約書の内容に関する情報であって一覧に表示されていない未掲載情報にアクセスするためのオブジェクト(以下、「リンクオブジェクトT119a」という。)が表示される。リンクオブジェクトT119aは、例えば未掲載情報がある場合に選択可能に表示される。リンクオブジェクトT119aは、関連する契約書が有ることを示す「内容確認」のワードオブジェクトであってもよい。
【0065】
ここで、表示処理部140は、例えば、リンクオブジェクトT119aに対するユーザの操作入力を受け付けた場合、連携先情報D111を参照して、書面契約書または電子契約書の電子データを取得するための要求を連携先の装置に送信する。これにより、ユーザは契約書それぞれの概要を容易に確認できる。
【0066】
処理内容表示領域T12は、例えば、所定の書面契約書および電子契約書に対して実行できる処理を示す名称が選択可能に表示される領域である。処理内容表示領域T12は、例えば複数の処理名称をプルダウンによって表示する。処理内容表示領域T12は、例えば、「関連付け依頼」、「新規預け入れ依頼」、「持出依頼」、「電子化依頼」、「再預け入れ依頼」、「ロケーション変更」、「ステータス変更」、「返還依頼」、「廃棄依頼」の処理名称を表示させてもよい。例えば、表示処理部140は、所定の選択オブジェクトT111aのチェックボックスが選択された場合、当該選択された選択オブジェクトT111aに対応する契約書に対して契約管理装置100が実行できる処理の処理名称を選択可能に表示する。これにより、ユーザは書面契約書および電子契約書のそれぞれについて所望の処理を正確および容易に実行できる。
【0067】
情報更新オブジェクトT13は、例えば、ユーザに関係する書面契約情報および電子契約情報を新たに取得するためのオブジェクトである。具体的には、表示処理部140は、例えば、情報更新オブジェクトT13に対するユーザの操作入力を受け付けた場合、連携先情報D112を参照して、書面契約管理装置200および電子契約管理装置300に新たな書面契約情報または電子契約情報を送信するよう要求する。書面契約管理装置200および電子契約管理装置300は、要求に基づき、新たな書面契約情報または電子契約情報がある場合、当該情報を契約管理装置100に送信する。具体的には、書面契約管理装置200は、例えば、契約管理装置100に書面契約情報を送信した最新の時刻よりも後に追加された書面契約情報がある場合、当該書面契約情報を契約管理装置100に送信する。なお、電子契約管理装置300についても同様である。ここで、契約管理装置100は、新たな書面契約情報または電子契約情報を取得した場合、
図5の行T13aに示すように、当該情報を追加する。これにより、ユーザは複数の書面契約管理装置200および電子契約管理装置300から随時新たな契約情報を取得して管理できる。
【0068】
<<書面契約管理装置200>>
図2に戻り、書面契約管理装置200の機能構成について説明する。
図2に示すように、書面契約管理装置200は、例えば、記憶部210と、送信部220と、取得部230との機能部を含む。記憶部210は、例えば電子化された書面契約書を記憶する。送信部220は、例えば、契約管理装置100の要求に基づき、電子化された書面契約書に含まれる書面契約情報を契約管理装置100に送信する。なお、書面契約管理装置200は、電子化された書面契約書を契約管理装置100に送信してもよい。取得部230は、例えば、契約管理装置100などの他の装置からAPIを介して各種情報(電子化された書面契約書や要求など)を取得する。
【0069】
<<電子契約管理装置300>>
次に、電子契約管理装置300の機能構成について説明する。
図2に示すように、電子契約管理装置300は、例えば、記憶部310と、送信部320と、取得部330との機能部を含む。記憶部310は、例えば電子契約書を記憶する。送信部320は、例えば、契約管理装置100の要求に基づき、電子契約書に含まれる電子契約情報を契約管理装置100に送信する。なお、電子契約管理装置300は、電子契約書を契約管理装置100に送信してもよい。取得部330は、例えば、契約管理装置100などの他の装置からAPIを介して各種情報(電子契約書や要求など)を取得する。
【0070】
<<利用者端末400>>
次に、利用者端末400の機能構成について説明する。利用者端末400は、例えば、取得部410と、表示部420と、送信部430の機能部を含む。取得部410は、例えば、契約管理装置100から送信される各種情報を取得する。表示部420は、例えば、契約管理装置100から取得した各種情報に基づき各種画面を表示する。送信部430は、例えば利用者の操作入力に基づき生成される各種情報を契約管理装置100に送信する。
【0071】
===処理手順===
図6を参照して、契約管理システム10の処理手順について説明する。
図6は、契約管理システム10の処理手順を示すフローチャートである。なお、
図6では、一例として、複数の書面契約情報と複数の電子契約情報とを含む一覧画面を利用者端末400に表示させる処理手順について説明する。
【0072】
また、
図6では、一例として、契約管理装置100が、一台の書面契約管理装置200および二台の電子契約管理装置300a,300bのそれぞれとデータを送受信することとして説明する。
【0073】
ステップS101において、利用者端末400は、ユーザの操作入力を受け付けて、書面契約情報S1(例えば、
図5の項目列T111~T119に表示される情報)を送信する。
【0074】
書面契約情報S1は、例えば、A社(例えば
図3で示す「自社」)内のキャビネットにユーザが保管した書面契約書W1に関する情報とする。書面契約書W1は、例えば
図3の契約書ID「a0001」に対応する書面契約書である。
【0075】
ステップS102において、契約管理装置100は、例えば、連携先情報D112を参照して、書面契約情報を取得するための要求(情報要求)を書面契約管理装置200にAPIを介して送信する。
【0076】
ステップS103において、書面契約管理装置200は、当該要求に応じて、書面契約情報S2(例えば、
図5の項目列T111~T119に表示される情報)を、APIを介して送信する。
【0077】
書面契約情報S2は、A社が管理委託するB社(例えば
図3の「A文書管理株式会社」)によって管理運用される文書管理システムaによって管理される電子化された書面契約書W2に関する情報とする。書面契約書W2は、例えば
図3の契約書ID「a0008」に対応する書面契約書である。
【0078】
ステップS104において、契約管理装置100は、例えば、連携先情報D112を参照して、電子契約情報を取得するための要求(情報要求)を電子契約管理装置300a,300bにAPIを介して送信する。
【0079】
ステップS105において、電子契約管理装置300a,300bのそれぞれは、当該要求に応じて、電子契約情報S3,S4(例えば、
図5の項目列T111~T119に表示される情報)を、APIを介してそれぞれ送信する。
【0080】
電子契約情報S3は、A社と他社との電子契約書を管理するC社(例えば
図3の「A電子契約株式会社」)によって運用管理される電子契約サービスaによって管理される電子契約書E1に関する情報とする。電子契約書E1は、例えば
図3の契約書ID「a0002」に対応する電子契約書である。
【0081】
電子契約情報S4は、A社と他社との電子契約書を管理するD社(例えば
図3の「B電子契約株式会社」)によって運用管理される電子契約サービスbによって管理される電子契約書E2に関する情報とする。電子契約書E2は、例えば
図3の契約書ID「a0006」に対応する電子契約書である。
【0082】
ステップS106において、契約管理装置100は、例えば、取得した書面契約情報S1,S2および電子契約情報S3,S4を記憶部110に記憶する。
【0083】
ステップS107において、契約管理装置100は、記憶部110の契約書情報D111に基づき、一覧画面T1を生成する。契約管理装置100は、一覧画面T1を表示部に表示させるための情報(画面情報)を利用者端末400に送信する。
【0084】
ステップS108において、利用者端末400は、書面契約情報S1,S2および電子契約情報S3,S4を含む一覧画面T1を表示部に表示させる。
【0085】
===ハードウェア構成===
図7を参照して、契約管理装置100、書面契約管理装置200、電子契約管理装置300、利用者端末400をコンピュータ1000により実現する場合のハードウェア構成の一例について説明する。なお、契約管理装置100、書面契約管理装置200、電子契約管理装置300、利用者端末400の各種機能は、複数台の装置に分けて実現できる。
【0086】
図7は、コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
図7に示すように、コンピュータ1000は、例えば、プロセッサ1001と、メモリ1002と、記憶装置1003と、入力I/F部1004と、データI/F部1005と、通信I/F部1006および表示部1007を含む。
【0087】
プロセッサ1001は、メモリ1002に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ1000における各種の処理を制御する制御部である。
【0088】
メモリ1002は、例えばRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体である。メモリ1002は、プロセッサ1001によって実行されるプログラムのプログラムコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0089】
記憶装置1003は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体である。記憶装置1003は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するための各種プログラムを記憶する。
【0090】
入力I/F部1004は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部1004の具体例としては、キーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイス等である。入力I/F部1004は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のインタフェースを介してコンピュータ1000に接続されてもよい。
【0091】
データI/F部1005は、コンピュータ1000の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部1005の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置等がある。データI/F部1005は、コンピュータ1000の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F部1005は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ1000へと接続される。
【0092】
通信I/F部1006は、コンピュータ1000の外部の装置と有線又は無線により、インターネットNを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部1006は、コンピュータ1000の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F部1006は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ1000に接続される。
【0093】
表示部1007は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示部1007の具体例としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイ等が挙げられる。表示部1007は、コンピュータ1000の外部に設けられてもよい。その場合、表示部1007は、例えばディスプレイケーブル等を介してコンピュータ1000に接続される。また、入力I/F部1004としてタッチパネルが採用される場合には、表示部1007は、入力I/F部1004と一体化して構成することが可能である。
【0094】
===まとめ===
契約管理システム10は、書面契約書に関する情報である書面契約情報を取得する書面契約情報取得部120と、電子契約書に関する電子契約サービス(サービス)を提供する複数の事業者それぞれから、複数の事業者それぞれで作成される電子契約書に関する情報である電子契約情報を取得ずる電子契約情報取得部130と、書面契約情報に基づき特定される書面契約書の保管場所情報と、電子契約情報に基づき特定される複数の事業者それぞれに対応する電子契約書のサービスに関する情報であるサービス情報とを、表示部に一覧で表示させる表示処理部140と、を含む。これにより、契約管理システム10は、少なくとも一つの書面契約書と、複数の電子契約サービスのそれぞれで管理されている電子契約書とを混在させて一覧で表示することができる。利用者はそれぞれの契約書の保管場所を容易に特定できる。
【0095】
また、保管場所情報は、第1の保管場所を示す情報である第1保管場所情報(第1の保管場所情報)と、第1の保管場所に含まれる場所である第2の保管場所を示す情報である第2保管場所情報(第2の保管場所情報)と、と含み、契約管理システム10の表示処理部140は、第1保管場所情報と、第2保管場所情報とを関連付けて表示する。これにより、契約管理システム10は、書面契約書の保管場所の詳細な情報を表示でき、利用者は書面契約書の保管場所を容易に特定できる。
【0096】
また、契約管理システム10の表示処理部140は、表示部に表示される第1保管場所情報または第2保管場所情報(例えば、項目列T117または項目列T118の表示範囲であってもよい)に対するユーザの操作入力を受け付けた場合、操作入力を受け付けた第1保管場所情報または第2保管場所情報に対応する書面契約書についての担当者に関する情報または保管場所を示すマップの少なくともいずれか(案内オブジェクトT118a)を第1保管場所情報または第2保管場所情報に関連付けて表示する。これにより、契約管理システム10は、ユーザが所望する契約書の、担当者の情報や保管場所の地図情報を表示することができ、利用者は書面契約書および電子契約書に効率よくアクセスできる。
【0097】
また、契約管理システム10の表示処理部140は、書面契約情報および電子契約情報を書面契約管理装置200および電子契約管理装置300(所定の装置)に要求するための要求オブジェクトを表示し、要求オブジェクトに対する利用者の操作入力によって送信される要求に基づいて書面契約管理装置200および電子契約管理装置300(所定の装置)から送信される、一覧には含まれない書面契約情報および電子契約情報を、一覧に追加して表示する。なお、一覧には含まれない書面契約情報または電子契約情報を取得した場合、表示処理部140は、
図5の行T13aに示すように、当該情報を追加する。これにより、利用者は、新たな契約情報を随時取得して管理できる。
【0098】
また、契約管理システム10の表示処理部140は、書面契約書および電子契約書それぞれを選択可能とする選択オブジェクトT111aを表示するし、利用者(ユーザ)の操作入力によって選択された選択オブジェクトに対応する書面契約書または電子契約書に対して実行可能な処理を示す項目(処理内容表示領域T12)を選択可能に表示する。これにより、利用者は書面契約書及び電子契約書のそれぞれについて所望の処理を正確および容易に実行できる。
【0099】
また、契約管理システム10の表示処理部140は、書面契約書および電子契約書それぞれを識別可能な名称である名称情報を、書面契約書の保管場所情報および電子契約書のサービス情報それぞれに関連付けて表示し、書面契約書および電子契約書それぞれに関連する契約書が存在することを示す関連契約オブジェクトT113aを、名称情報に関連づけて選択可能に表示する。これにより、利用者が関連契約オブジェクトに対して操作入力(例えば、クリック)をした場合に、契約管理システム10は、関連契約情報の一覧を表示でき、利用者は書面契約情報および電子契約情報それぞれに関連する契約情報を容易に確認できる。
【0100】
また、契約管理システム10の表示処理部140は、書面契約情報および電子契約情報それぞれに基づき特定される、書面契約書および電子契約書の契約に関する進捗状況それぞれを示す項目列T115(契約情報オブジェクト)を、一覧で表示された書面契約書の保管場所情報および電子契約書のサービス情報それぞれと関連付けて表示する。これにより、利用者は各契約書の進捗状況を容易に把握することができる。
【0101】
また、契約管理システム10の表示処理部140は、書面契約情報および電子契約情報それぞれを識別可能な名称である名称情報を、書面契約書の保管場所情報および電子契約書のサービス情報それぞれに関連付けて表示し、書面契約書および電子契約書それぞれの内容を表示させるためのリンクオブジェクトT119aを、名称情報に関連付けて選択可能に表示する。これにより、利用者は、一覧で表示されていない契約書に関する情報にアクセスすることができ、利用者は、書面契約書および電子契約書それぞれの概要を容易に確認できる。
【0102】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状およびサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換しまたは組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0103】
10…契約管理システム、100…契約管理装置、110…記憶部、120…書面契約情報取得部、130…電子契約情報取得部、140…表示処理部、200…書面契約管理装置、300…電子契約管理装置、400…利用者端末。