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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021006
(43)【公開日】2024-02-15
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/02 20060101AFI20240207BHJP
   D06F 39/08 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
D06F58/02 N
D06F39/08 301Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022123627
(22)【出願日】2022-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】307036856
【氏名又は名称】アクア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
(74)【代理人】
【識別番号】100170922
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 誠
(72)【発明者】
【氏名】田中 正昭
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 肇
(72)【発明者】
【氏名】川島 曉
(72)【発明者】
【氏名】永井 孝之
【テーマコード(参考)】
3B166
【Fターム(参考)】
3B166AA02
3B166AA05
3B166AB23
3B166AB30
3B166AE02
3B166AE04
3B166AE05
3B166AE07
3B166BA78
3B166BA99
3B166CA01
3B166CA11
3B166CB01
3B166CB11
3B166CB13
3B166CC02
3B166CD02
3B166CD05
3B166CD15
3B166DB03
3B166DB18
3B166DC12
3B166DC37
3B166DC39
3B166DC43
3B166DC45
3B166DC47
3B166DE01
3B166DE02
3B166DE06
3B166EA03
3B166EB03
3B166EB17
3B166ED05
3B166FB01
3B166GA02
3B166GA12
3B166HA11
3B166HA32
3B166HA34
3B166JM02
(57)【要約】
【課題】衣類に防虫効果を持たせることができ得る洗濯機を提供する。
【解決手段】ドラム式洗濯機1は、筐体10内に配置された外槽20と、外槽20内に配置され、衣類が収容されるドラム23と、ドラム23内の衣類に防虫剤の防虫成分を作用させる防虫処理装置70と、を備える。防虫処理装置70は、防虫成分を含む防虫液が貯められる貯液タンク220と、貯液タンク220内に貯められた防虫液をドラム23内に噴霧する噴霧機構230と、を含む。さらに、ドラム式洗濯機1は、貯液タンク220内に水を供給する給水バルブユニット51を備える。防虫剤は水溶性を有し、防虫剤が給水バルブユニット51から供給された水と混合されることにより防虫液が生成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に配置された外槽と、
前記外槽内に配置され、衣類が収容される内槽と、
前記内槽内の衣類に防虫剤の防虫成分を作用させる防虫処理部と、
を備えることを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
請求項1に記載の洗濯機において、
前記防虫処理部は、
前記防虫成分を含む防虫液が貯められる貯液タンクと、
前記貯液タンク内に貯められた前記防虫液を前記内槽内に噴霧する噴霧機構と、を含む、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項3】
請求項2に記載の洗濯機において、
前記貯液タンク内に水を供給する給水部を、さらに備え、
前記防虫剤は水溶性を有し、
前記防虫剤が前記給水部から供給された水と混合されることにより前記防虫液が生成される、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項4】
請求項1に記載の洗濯機において、
前記防虫処理部は、
送風ファンと、
前記送風ファンの回転により起きた風が前記内槽内に向けて流れる風路と、
前記風路内に配置され、前記防虫剤が収容される収容部と、を含み、
気化した前記防虫成分が前記風路を流れる風により前記内槽内に運ばれる、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項5】
請求項4に記載の洗濯機において、
前記外槽に接続された循環路と、
前記循環路内に配置された加熱器と、
切替部と、をさらに備え、
前記送風ファンは、前記循環路に配置されて、前記加熱器で加熱された風を前記外槽と前記循環路との間で循環させ、
前記風路は、前記循環路における前記加熱器と前記送風ファンの間の位置から分岐し、
前記切替部は、
前記加熱器で加熱された風により前記内槽内の衣類を乾燥させる際には、前記風路を閉鎖するとともに前記循環路における前記風路が分岐する位置よりも下流側を開放し、
前記防虫処理部により前記内槽内の衣類に前記防虫成分を作用させる際には、前記風路を開放するとともに前記循環路における前記風路が分岐する位置よりも下流側を閉鎖する、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れか一項に記載の洗濯機において、
前記内槽は、横軸型のドラムを含み、
前記ドラムを駆動する駆動モータと、
制御部と、をさらに備え、
前記制御部は、
前記防虫処理部により前記ドラム内の衣類に前記防虫成分を作用させる防虫処理工程を実行し、
当該防虫処理工程において、前記ドラムを、当該ドラム内の衣類がタンブリングするように回転させる、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項7】
請求項6に記載の洗濯機において、
前記外槽内に給水する給水装置を、さらに備え、
前記制御部は、前記防虫処理工程の後に、前記外槽内に水が溜められた状態で前記ドラムを回転させることにより前記ドラムを洗う清掃工程を実行する、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項8】
請求項6に記載の洗濯機において、
前記外槽に接続された循環路と、
前記外槽と前記循環路との間で風を循環させる送風ファンと、
前記循環路に配置され、異物を捕獲するフィルタと、をさらに備え、
前記制御部は、前記防虫処理工程の前に、前記ドラムと前記送風ファンとを回転させることにより、前記ドラム内で衣類をタンブリングさせ、当該衣類から落ちて風で運ばれた異物を前記フィルタで回収する準備工程を実行する、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項9】
請求項1ないし5の何れか一項に記載の洗濯機において、
加熱器および送風ファンを含み、これら加熱器および送風ファンの動作により生成された温風を前記内槽内に供給する乾燥装置と、
制御部と、をさらに備え、
前記制御部は、
前記乾燥装置により前記内槽内の衣類を乾燥させる乾燥工程を実行し、
当該乾燥工程の後に、前記防虫処理部により前記ドラム内の衣類に前記防虫成分を作用させる防虫処理工程を実行する、
ことを特徴とする洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、洗濯物に抗菌処理を施すことが可能な洗濯機が知られている。たとえば、以下の特許文献1には、イオン溶出ユニットを備え、当該イオン溶出ユニットから溶出した金属イオンを含有する水を洗濯槽で受け、当該水で洗濯物をすすぐことにより洗濯物に抗菌処理を行う洗濯機が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-188174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
衣類が受け得る被害として、菌の繁殖の他、衣類害虫による虫食いが考えられる。このため、季節ものの衣類がタンスやクローゼット等の収納庫に収納される際には、衣類害虫がつかないように、収納庫内に市販の防虫剤が入れられることが多い。
【0005】
洗濯機において衣類に防虫処理を施すことにより、収納される前の衣類に防虫効果を持たせることができれば、収納中の衣類に衣類害虫がつきにくくなり、便利である。
【0006】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、衣類に防虫効果を持たせることができ得る洗濯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の主たる態様に係る洗濯機は、筐体内に配置された外槽と、前記外槽内に配置され、衣類が収容される内槽と、前記内槽内の衣類に防虫剤の防虫成分を作用させる防虫処理部と、を備える。
【0008】
本態様に係る洗濯機によれば、衣類に防虫効果を持たせることが可能となる。
【0009】
本態様に係る洗濯機において、前記防虫処理部は、前記防虫成分を含む防虫液が貯められる貯液タンクと、前記貯液タンク内に貯められた前記防虫液を前記内槽内に噴霧する噴霧機構と、を含むような構成とされ得る。
【0010】
上記の構成によれば、防虫液の噴霧により、内槽内の衣類に防虫成分を作用させることができる。
【0011】
上記の構成とされた場合、前記貯液タンク内に水を供給する給水部を、さらに備えるような構成が採られ得る。この場合、前記防虫剤は水溶性を有し、前記防虫剤が前記給水部から供給された水と混合されることにより前記防虫液が生成され得る。
【0012】
たとえば、防虫剤は、給水部から貯液タンクへ向かう水が流れる経路に存在する防虫剤投入器に投入されてもよいし、貯液タンクに直接投入されてもよい。
【0013】
このような構成とされれば、使用される防虫剤が液体である場合に、当該液体の防虫剤を適度な濃度に希釈して衣類に噴霧できる。さらに、使用される防虫剤が個体である場合に、当該固体の防虫剤から適度な濃度の防虫液を生成し、衣類に噴霧できる。
【0014】
本態様に係る洗濯機において、前記防虫処理部は、送風ファンと、前記送風ファンの回転により起きた風が前記内槽内に向けて流れる風路と、前記風路内に配置され、前記防虫剤が収容される収容部と、を含むような構成とされ得る。この場合、気化した前記防虫成分が前記風路を流れる風により前記内槽内に運ばれる。
【0015】
なお、請求項4の「気化」との文言は、広義の意味を有し、「昇華」が含まれる。
【0016】
上記の構成によれば、防虫剤から気化した防虫成分を内槽内の衣類に作用させることができる。
【0017】
上記の構成とされた場合、前記外槽に接続された循環路と、前記循環路内に配置された加熱器と、切替部と、をさらに備え、前記送風ファンが、前記循環路に配置されて、前記加熱器で加熱された風を前記外槽と前記循環路との間で循環させるような構成が採られ得る。この場合、前記風路は、前記循環路における前記加熱器と前記送風ファンの間の位置から分岐し得る。そして、前記切替部は、前記加熱器で加熱された風により前記内槽内の衣類を乾燥させる際には、前記風路を閉鎖するとともに前記循環路における前記風路が分岐する位置よりも下流側を開放し、前記防虫処理部により前記内槽内の衣類に前記防虫成分を作用させる際には、前記風路を開放するとともに前記循環路における前記風路が分岐する位置よりも下流側を閉鎖するような構成とされ得る。
【0018】
このような構成とされれば、風路が閉鎖された状態で加熱器と送風ファンとを動作させることにより内槽内に温風を供給し、内槽内の衣類を乾燥させることができる。このとき、収容部内の防虫剤には温風が接触しないので、防虫剤が熱に晒されにくい。さらに、風路が開放された状態で送風ファンを動作させることにより、収容部内の防虫剤から気化した防虫成分を内槽内の衣類に作用させることができる。
【0019】
本態様に係る洗濯機において、前記内槽は、横軸型のドラムを含むような構成とされ得る。この場合、前記ドラムを駆動する駆動モータと、制御部と、をさらに備えるような構成が採られ得る。そして、前記制御部は、前記防虫処理部により前記ドラム内の衣類に前記防虫成分を作用させる防虫処理工程を実行し、当該防虫処理工程において、前記ドラムを、当該ドラム内の衣類がタンブリングするように回転させるような構成とされ得る。
【0020】
上記の構成によれば、防虫処理工程において、ドラム内で衣類がタンブリングすることにより、衣類に満遍なく防虫成分が作用しやすくなる。
【0021】
上記の構成とされた場合、前記外槽内に給水する給水装置を、さらに備えるような構成が採られ得る。この場合、前記制御部は、前記防虫処理工程の後に、前記外槽内に水が溜められた状態で前記ドラムを回転させることにより前記ドラムを洗う清掃工程を実行するような構成とされ得る。
【0022】
このような構成とされれば、防虫処理工程でドラムに付着した防虫成分を洗い流すことが可能となる。
【0023】
上記の構成とされた場合、前記外槽に接続された循環路と、前記外槽と前記循環路との間で風を循環させる送風ファンと、前記循環路に配置され、異物を捕獲するフィルタと、をさらに備えるような構成が採られ得る。この場合、前記制御部は、前記防虫処理工程の前に、前記ドラムと前記送風ファンとを回転させることにより、前記ドラム内で衣類をタンブリングさせ、当該衣類から落ちて風で運ばれた異物を前記フィルタで回収する準備工程を実行するような構成とされ得る。
【0024】
このような構成とされれば、防虫処理工程の前に、ドラム内の衣類に付着した埃等の異物を落とすことができるので、防虫成分を異物に妨げられることなく衣類に作用させることが可能となる。また、衣類に衣類害虫が付着していた場合に、当該衣類害虫を衣類から除去することが可能となる。
【0025】
本態様に係る洗濯機において、加熱器および送風ファンを含み、これら加熱器および送風ファンの動作により生成された温風を前記内槽内に供給する乾燥装置と、制御部と、をさらに備えるような構成が採られ得る。この場合、前記制御部は、前記乾燥装置により前記内槽内の衣類を乾燥させる乾燥工程を実行し、当該乾燥工程の後に、前記防虫処理部により前記ドラム内の衣類に前記防虫成分を作用させる防虫処理工程を実行するような構成とされ得る。
【0026】
上記の構成によれば、乾燥工程により乾燥された衣類に防虫効果を持たせることができる。
【0027】
上記の構成とされた場合、さらに、前記制御部は、前記乾燥工程と前記防虫処理工程との間に、前記加熱器により加熱されない風を前記乾燥装置により前記内槽内に供給して前記内槽内を冷却する送風工程を実行するような構成とされ得る。
【0028】
このような構成とされれば、送風工程で冷却された衣類に防虫成分を作用させることができるので、防虫成分が熱の影響を受けにくい。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、衣類に防虫効果を持たせることができ得る洗濯機を提供できる。
【0030】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明によりさらに明らかとなろう。ただし、以下の実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、実施形態1に係る、ドラム式洗濯機の構成を示す側面断面図である。
図2図2は、実施形態1に係る、乾燥装置の構成を示すドラム式洗濯機の要部の側面断面図である。
図3図3は、実施形態1に係る、ドラム式洗濯機の構成を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態1に係る、防虫処理運転で実行される制御部の制御動作を示すフローチャートである。
図5図5(a)ないし(c)は、実施形態1に係る、防虫処理運転について説明するための図である。
図6図6は、実施形態1に係る、防虫処理が付加された洗濯乾燥運転で実行される制御部の制御動作を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態2に係る、ドラム式洗濯機の構成を示す側面断面図である。
図8図8(a)および(b)は、実施形態2に係る、乾燥装置および防虫処理部の構成を示すドラム式洗濯機の要部の側面断面図である。
図9図9は、実施形態2に係る、ドラム式洗濯機の構成を示すブロック図である。
図10図10(a)は、実施形態2に係る、防虫処理運転で実行される制御部の制御動作を示すフローチャートである。図10(b)は、実施形態2に係る、防虫処理が付加された洗濯乾燥運転で実行される制御部の制御動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の洗濯機の一実施形態であるドラム式洗濯機について、図面を参照して説明する。
【0033】
<実施形態1>
実施形態1に係るドラム式洗濯機1について説明する。ドラム式洗濯機1は、乾燥機能を有する洗濯乾燥機である。
【0034】
図1は、ドラム式洗濯機1の構成を示す側面断面図である。図2は、乾燥装置60の構成を示すドラム式洗濯機1の要部の側面断面図である。図2では、乾燥装置60において、ファンケーシング312および第2ダクト313が断面図として描かれている。
【0035】
ドラム式洗濯機1は、方形状の筐体10を備える。筐体10の前面には、洗濯物が投入される円形の投入口11が形成される。投入口11は、開閉自在なドア12により覆われる。
【0036】
筐体10内には、外槽20が配置される。外槽20は、複数のダンパー21とスプリング22とにより弾性的に支持される。外槽20内には、横軸型のドラム23が回転自在に配置される。ドラム23は、水平軸周りに回転する。ドラム23は、前面に円形の開口部23aを有する。ドラム23は、本発明の内槽に相当する。
【0037】
外槽20は、ドラム23の開口部23aの前方に円形の開口部20aを有する。外槽20の開口部20aの周縁部と筐体10の投入口11の周縁部が、弾性材料からなる環状のパッキン24により連結される。閉じられたドア12の周面がパッキン24に接触し、投入口11とドア12との間が水封される。
【0038】
ドラム23の内周面には、多数の脱水孔23bが形成される。また、ドラム23の内周面には、周方向に等しい間隔で、ほぼ三角柱形状を有する3つのバッフル25が設けられる。
【0039】
外槽20の後方には、ドラム23を回転させるためのトルクを発生させる駆動モータ30が配置される。駆動モータ30は、たとえば、アウターロータ型のDCブラシレスモータである。駆動モータ30は、洗い工程およびすすぎ工程時には、ドラム23内の洗濯物に加わる遠心力が重力より小さく、洗濯物がタンブリングする回転数でドラム23を回転させる。一方、駆動モータ30は、脱水工程時には、ドラム23内の洗濯物に加わる遠心力が重力よりはるかに大きく、洗濯物がドラム23の内周面に張り付く回転数でドラム23を回転させる。
【0040】
外槽20の底部には、排水口部20bが形成される。排水口部20bには、外槽20内から排水を行う排水部40が接続される。排水部40は、排水バルブ41、排水ホース42および排水フィルタ43により構成される。排水口部20bに、排水フィルタ43が接続される。排水バルブ41は、排水フィルタ43の下流に設けられ、たとえば、バルブと、バルブを開閉させるトルクモータとを含む。排水バルブ41に、排水ホース42が接続される。排水バルブ41が開放されると、外槽20内に溜められた水が排水口部20b、排水フィルタ43および排水ホース42を通じて機外に排出される。リント等の異物が排水フィルタ43により捕獲される。
【0041】
筐体10内の上部には、左側に給水装置50が配置され、右側に乾燥装置60が配置される。また、給水装置50と乾燥装置60との間には、防虫処理装置70が配置される。
【0042】
給水装置50は、外槽20内に給水を行う。また、給水装置50は、外槽20内に洗剤および柔軟剤を自動投入する機能を有する。乾燥装置60は、外槽20およびドラム23内に温風を供給し、当該温風によりドラム23内の衣類等の洗濯物を乾燥させる。防虫処理装置70は、ドラム23内に収容された衣類に防虫剤の防虫成分を作用させる。防虫処理装置70は、本発明の防虫処理部に相当する。
【0043】
給水装置50は、給水バルブユニット51と、注水ユニット52と、シャワーノズルユニット53と、を備える。
【0044】
給水バルブユニット51は、給水バルブ110と、第1給水ホース120と、第2給水ホース130とを含む。給水バルブ110は、第1バルブ111および第2バルブ112を有する。給水バルブ110の給水口113は、図示しない接続ホースを介して水道栓に接続される。給水バルブユニット51は、本発明の給水部に相当する。
【0045】
第1給水ホース120の入口が第1バルブ111に接続され、第2給水ホース130の入口が第2バルブ112に接続される。第1バルブ111が開放されると、第1給水ホース120に水が流れ、第2バルブ112が開放されると、第2給水ホース130に水が流れる。
【0046】
注水ユニット52は、前面が開口する注水口部材140と、注水口部材140に引出可能に収容される液剤タンク150と、注水口部材140の上面に配置された水路形成部材160と、を含む。
【0047】
注水口部材140の底部には、注水口141が形成される。注水口141から延びる注水パイプ54が外槽20に接続される。
【0048】
液剤タンク150は、液体の洗剤が貯められる洗剤室と液体の柔軟剤が貯められる柔軟剤室とを有する。液剤タンク150は、筐体10の前面に設けられた収容口13を通じて注水口部材140に収容される。液剤タンク150の前面には、収容口13を塞ぐ蓋151が設けられる。
【0049】
水路形成部材160の内部には、第1給水ホース120の出口が接続される第1水路および第2水路が形成される。第1給水ホース120から水路形成部材160に供給された水は、第1水路を流れて注水口部材140の底部に排出され、注水口141および注水パイプ54をして外槽20内に供給される。この際、液剤タンク150から洗剤または柔軟剤が第1水路内に導入される。洗剤または柔軟剤は、第1水路を流れる水と混合されて外槽20内に供給される。さらに、第1給水ホース120から水路形成部材160に供給された水は、第2水路を流れてシャワーノズルユニット53へ送られる。
【0050】
シャワーノズルユニット53は、シャワーノズル170と、送水ホース180とを含む。シャワーノズル170は、パッキン24の上部の内側に配置される。シャワーノズル170の放水口は、後下方向、即ちドラム23の底部の方向に向いている。送水ホース180は、水路形成部材160の第2水路とシャワーノズル170との間を接続する。
【0051】
シャワーノズルユニット53に送られてきた水は、送水ホース180を通ってシャワーノズル170へと至り、シャワーノズル170の放出口からドラム23内に向かってシャワー状に放出される。
【0052】
防虫処理装置70は、防虫剤投入器210と、貯液タンク220と、噴霧機構230と、を含む。
【0053】
防虫剤投入器210には、水溶性の防虫剤が投入される。防虫剤は、液体であってもよく、固体であってもよい。貯液タンク220には、防虫剤と水とが混合されることにより生成された、防虫成分を含む防虫液が貯められる。噴霧機構230は、貯液タンク220内に貯められた防虫液をドラム23内に噴霧する。
【0054】
防虫剤投入器210は、その上面が投入口211として開口する容器である。防虫剤投入器210は、その上端部が筐体10の天面に形成された開口部14に嵌り込み、投入口211が外部に臨む。防虫剤投入器210には、投入口211を覆う蓋212が設けられる。図1の破線に示すように、蓋212は、その後端部を支点にして開閉する。
【0055】
防虫剤投入器210には、後面に流入口213が形成され、底面の前端部に流出口214が形成される。流入口213には、第2給水ホース130の出口が接続される。
【0056】
貯液タンク220は、防虫剤投入器210の下方に配置される。貯液タンク220には、天面に流入口221が形成され、前面の下端部に流出口222が形成される。流入口221と防虫剤投入器210の流出口214とが接続パイプ240により接続される。
【0057】
噴霧機構230は、噴霧ノズル231と、ポンプ232と、吸込ホース233と、吐出ホース234と、を含む。
【0058】
噴霧ノズル231は、パッキン24の頂上部に配置される。パッキン24の頂上部には、後下方に傾く円筒状のノズル装着口24aが形成される。噴霧ノズル231は、ノズル装着口24aに装着される。噴霧ノズル231の噴霧口231aは、パッキン24の内部に臨み、後下方向、即ちドラム23の底部の方向に向いている。
【0059】
ポンプ232は、その吸込口が吸込ホース233を介して貯液タンク220の流出口222と接続され、その吐出口が吐出ホース234を介して噴霧ノズル231に接続される。
【0060】
ポンプ232は、貯液タンク220内に貯められた防虫液を取り込み、噴霧ノズル231へ送り出す。噴霧ノズル231は、ポンプ232から送られてきた防虫液を噴霧口231aからドラム23の内部に向けて噴霧する。
【0061】
乾燥装置60は、循環路310と、送風ファン320と、第1熱交換器330と、第2熱交換器340と、を備える。
【0062】
循環路310は、空気、即ち風が流れる風路であり、外槽20に接続される。循環路310は、第1ダクト311と、ファンケーシング312と、第2ダクト313と、、接続パイプ314と、導入パイプ315とを含む。
【0063】
第1ダクト311は、一端が外槽20の周面後部に設けられた排気口20cに接続され、他端がファンケーシング312の吸込口に接続される。排気口20cは、外槽20の背面に設けられてもよい。
【0064】
第1ダクト311内には、乾燥フィルタ350が、空気の流路を塞ぐように配置される。乾燥フィルタ350は、たとえば、メッシュフィルタであり、外槽20から排出された空気に含まれるリント、埃等の異物を捕獲する。乾燥フィルタ350は、本発明のフィルタに相当する。
【0065】
第2ダクト313は、前後方向に長い箱状を有し、外槽20の上方であって、ファンケーシング312の前方に配置される。第2ダクト313は、後端が接続パイプ314を介してファンケーシング312の吐出口に接続される。導入パイプ315は、第2ダクト313の前端から延びて、パッキン24の上部に形成された導入口24bに接続される。
【0066】
送風ファン320は、たとえば、遠心ファンであり、ファンケーシング312内に収容されたファン321と、ファン321を回転駆動するためのファンモータ322とを含む。送風ファン320は、外槽20と循環路310との間で空気を循環させる。排気口20cを通じて外槽20内から排出された空気は、第1ダクト311、ファンケーシング312、接続パイプ314、第2ダクト313、導入パイプ315の順に循環路310内を流れ、導入口24bを通じて外槽20内に戻る。
【0067】
第1熱交換器330および第2熱交換器340は、それぞれ、それらのケーシングである第2ダクト313内の上流側および下流側に配置される。第1熱交換器330および第2熱交換器340は、ヒートポンプ装置に含まれる。ヒートポンプ装置には、第1熱交換器330および第2熱交換器340とともに冷熱回路を構成するコンプレッサ、膨張弁等が含まれる。
【0068】
第1熱交換器330の内部には、低温の冷媒が流れる。第1熱交換器330は、第2ダクト313内、即ち循環路310内を流れる空気を、低温の冷媒との間の熱交換により冷却して、空気の除湿を行う。即ち、第1熱交換器330は、冷却器として機能する。
【0069】
第2熱交換器340の内部には、高温の冷媒が流れる。第2熱交換器340は、第2ダクト313内、即ち循環路310内を流れる除湿後の空気を、高温の冷媒との間の熱交換により加熱する。即ち、第2熱交換器340は、加熱器として機能する。
【0070】
乾燥装置60は、加熱器として半導体ヒータ等を備えてもよく、冷却器として水冷式の熱交換器等を備えてもよい。
【0071】
図3は、ドラム式洗濯機1の構成を示すブロック図である。
【0072】
ドラム式洗濯機1は、上述した構成に加え、制御部401と、記憶部402と、操作部403と、表示部404と、水位検出部405と、ドアセンサ406と、温度センサ407と、モータ駆動部408と、給水駆動部409と、排水駆動部410と、ポンプ駆動部411と、ファン駆動部412と、コンプレッサ駆動部413と、を備える。
【0073】
操作部403は、機器に対する電源の投入および遮断を行う電源ボタンと、洗濯運転、洗濯乾燥運転等の運転に係る複数のコースの中から任意のコースを選択するためのコース選択ボタンと、運転を開始させるためのスタートボタンと、を含む。操作部403は、ユーザに操作されたボタンに応じた入力信号を制御部401に出力する。
【0074】
表示部404は、LED等の発光素子や液晶パネル等のディスプレイを含み、制御部401からの制御信号に従って、選択されたコースの表示、運転の進行状況の表示、異常の報知などを行う。
【0075】
水位検出部405は、外槽20内の水位を検出し、水位に応じた水位信号を制御部401に出力する。ドアセンサ406は、ドア12の開閉を検出し、開閉に応じた検出信号を制御部401に出力する。温度センサ407は、外槽20内の温度を検出し、温度に応じた温度信号を制御部401に出力する。
【0076】
モータ駆動部408は、制御部401からの制御信号に従って、駆動モータ30を駆動する。モータ駆動部408は、駆動モータ30の回転数を検出する回転センサ、インバータ回路等を含み、制御部401により設定された回転数で駆動モータ30が回転するよう、駆動電力を調整する。
【0077】
給水駆動部409は、制御部401からの制御信号に従って、給水バルブ110の第1バルブ111および第2バルブ112を駆動する。排水駆動部410は、制御部401からの制御信号に従って、排水バルブ41を駆動する。ポンプ駆動部411は、制御部401からの制御信号に従って、噴霧機構230のポンプ232を駆動する。
【0078】
ファン駆動部412は、制御部401からの制御信号に従って、送風ファン320のファンモータ322を駆動する。コンプレッサ駆動部413は、制御部401からの制御信号に従って、コンプレッサ360を駆動し、第1熱交換器330および第2熱交換器340を動作させる。
【0079】
記憶部402は、EEPROM、RAM等を含む。記憶部402には、各種コースの運転を実行するためのプログラムが記憶される。また、記憶部402には、これらプログラムの実行に用いられる各種パラメータや各種制御フラグが記憶される。
【0080】
制御部401は、CPU等を含み、操作部403、水位検出部405、ドアセンサ406、温度センサ407等からの各信号に基づいて、記憶部402に記憶されたプログラムに従い、表示部404、モータ駆動部408、給水駆動部409、排水駆動部410、ポンプ駆動部411、ファン駆動部412、コンプレッサ駆動部413等を制御する。
【0081】
さて、ドラム式洗濯機1では、ユーザによる操作部403の操作に基づき、制御部401による制御の下、各種運転コースの洗濯乾燥運転、洗濯運転または乾燥運転が行われる。洗濯乾燥運転では、洗い工程、中間脱水工程、すすぎ工程、最終脱水工程および乾燥工程が順番に行われる。洗濯運転では、洗い工程から最終脱水工程までが行われ、乾燥工程が行われない。乾燥運転では、乾燥工程のみが行われる。運転コースによっては、すすぎ工程と中間脱水工程とが2回以上行われる場合がある。
【0082】
洗い工程では、ドラム23内に収容された洗濯物の負荷量に応じた洗い水位まで、外槽20内に洗剤を含む水が溜められ、その水の中に浸された洗濯物が、ドラム23の正回転および逆回転が繰り返されることによりタンブリングされる。洗濯物の内部まで洗剤を含む水が浸透し、洗剤の力とタンブリングによる機械力とにより洗濯物の表面や内部に付着した汚れが落とされる。
【0083】
すすぎ工程では、外槽20内にすすぎ水位まで水が溜められた状態でドラム23が正回転および逆回転し、洗濯物がタンブリングされる。これにより、洗濯物に含まれた洗剤が水とともに排出され、洗濯物がすすがれる。
【0084】
洗い工程およびすすぎ工程の給水時には、給水装置50により注水口部材140を通じた外槽20内への給水とシャワーノズル170を通じた外槽20内への給水とが行われる。また、洗い工程では、給水装置50により給水とともに洗剤の自動投入が行われ、すすぎ工程では、給水装置50により給水とともに柔軟剤の自動投入が行われる。すすぎ工程が2回以上行われる場合、最後のすすぎ工程で柔軟剤が投入される。
【0085】
中間脱水工程および最終脱水工程では、駆動モータ30が一方向に高速回転し、ドラム23が、ドラム23内の洗濯物に作用する遠心力が重力よりはるかに大きくなる回転数で一方向に回転する。遠心力の作用により、洗濯物が、ドラム23の内周面に押し付けられ、脱水される。最終脱水工程では、中間脱水工程での回転数よりも高い回転数でドラム23が回転する。
【0086】
乾燥工程では、送風ファン320の動作により外槽20と循環路310との間で空気が循環し、第2熱交換器340の動作により外槽20に導入される空気が加熱され、温風となる。さらに、ドラム23が正回転および逆回転し、洗濯物がタンブリングされる。
【0087】
導入口24bから外槽20およびドラム23内に導入された温風がタンブリングする洗濯物に当たり、洗濯物が乾燥する。洗濯物から水分を奪った温風は、排気口20cから循環路310へ戻る。循環路310内において、温風は、第2熱交換器340で加熱される前に第1熱交換器330を通過して、第1熱交換器330により除湿される。
【0088】
ドラム式洗濯機1では、上着、セータ等の衣類に防虫処理を施す防虫処理運転を行うことができる。さらに、乾燥工程により乾燥された衣類に防虫処理を施す洗濯乾燥運転および乾燥運転を行うことができる。ドラム式洗濯機1には、運転コースとして、防虫処理運転を行う防虫処理コースと、防虫処理が付加された洗濯乾燥運転を行う防虫洗濯乾燥コースと、防虫処理が付加された乾燥運転を行う防虫乾燥コースとが用意される。
【0089】
図4は、防虫処理運転で実行される制御部401の制御動作を示すフローチャートである。図5(a)ないし(c)は、防虫処理運転について説明するための図である。
【0090】
防虫処理運転を行う場合、ユーザは、防虫処理の対象となる衣類をドラム23内に投入する。また、図5(a)に示すように、ユーザは、防虫剤投入器210内に、予め指定された量の防虫剤を投入する。そして、ユーザは、操作部403において、コース選択ボタンにより防虫処理コースを選択し、スタートボタンを押す。これにより、防虫処理運転が開始される。
【0091】
図4を参照して、防虫処理運転が開始されると、まず、制御部401は、準備工程を実行する(S1)。
【0092】
準備工程では、制御部401は、駆動モータ30を動作させてドラム23を、当該ドラム23内の衣類に作用する遠心力が重力より小さくなる回転数で回転させるとともに、送風ファン320を回転させる。ドラム23は、一方向のみに回転してもよいし、正逆方向に反転回転してもよい。
【0093】
ドラム23の回転により、ドラム23内で衣類がタンブリングする。衣類がドラム23の底部に落ちたときの衝撃により、衣類の表面に付着したリントや埃が除去される。衣類に衣類害虫が付いていた場合は、衣類害虫も除去され得る。
【0094】
送風ファン320の回転により、外槽20と循環路310との間で空気、即ち風が循環する。衣類から除去された埃等の異物は、空気中に浮遊し、循環する風の流れに乗ってドラム23の脱水孔23bから外槽20内に排出され、排気口20cから循環路310内に導入される。循環路310内に導入された異物は、乾燥フィルタ350により回収される。
【0095】
制御部401は、所定時間が経過すると、ドラム23および送風ファン320を停止させる。これにより、準備工程が終了する。
【0096】
次に、制御部401は、防虫液生成工程を実行する(S2)。
【0097】
防虫液生成工程では、制御部401は、給水バルブ110の第2バルブ112を開放させる。図5(b)に示すように、第2給水ホース130を介して防虫剤投入器210内に水が供給される。防虫剤投入器210内の防虫剤が、供給された水に押し流されて防虫剤投入器210から排出され、水とともに貯液タンク220へと流れる。これにより、貯液タンク220内には、防虫剤と水の混合により生成された防虫液が貯められる。
【0098】
第2バルブ112の開放から所定の給水時間が経過し、貯液タンク220内に所定量の防虫液が貯まると、制御部401は、第2バルブ112を閉鎖する。これにより、防虫液生成工程が終了する。
【0099】
なお、制御部401は、防虫液生成工程を、準備工程と並行して実行するようにしてもよい。この場合、防虫処理運転の所要時間を短くできる。
【0100】
次に、制御部401は、防虫処理工程を実行する(S3)。
【0101】
防虫処理工程では、制御部401は、噴霧機構230のポンプ232を動作させる。図5(c)に示すように、ポンプ232の動作により貯液タンク220内の防虫液が噴霧ノズル231へ送られ、噴霧ノズル231からドラム23内の衣類に向けて噴霧される。これにより、衣類の表面に防虫剤の防虫成分が付着する。
【0102】
さらに、防虫処理工程において、制御部401は、駆動モータ30を動作させてドラム23を、当該ドラム23内の衣類に作用する遠心力が重力より小さくなる回転数で回転させる。これにより、ドラム23内で衣類がタンブリングし、噴霧された防虫液が衣類の表面に万遍なく掛りやすくなり、衣類の表面全体に防虫成分が付着しやすくなる。
【0103】
制御部401は、所定の噴霧時間が経過すると、ポンプ232およびドラム23を停止させる。これにより、防虫処理工程が終了する。
【0104】
次に、制御部401は、表示部404や図示しないスピーカに、ドラム23からの衣類の取り出しを促す報知を行わせる(S4)。そして、制御部401は、ドラム23内から衣類か取り出されたか否かを監視する(S5)。ドラム23内から衣類が取り出される場合、ドア12が開放される。よって、制御部401は、ドアセンサ406により、ドア12の開放が検出され、その後にドア12の閉鎖が検出されると、衣類が取り出されたと判定する。
【0105】
なお、制御部401は、ドラム23を回転させて、ドラム23内の洗濯物の負荷量を駆動モータ30に掛かる負荷により検出し、負荷量が検出されないないことにより衣類が取り出されたと判定するようにしてもよい。
【0106】
制御部401は、衣類が取り出されたと判定すると(S5:YES)、清掃工程を実行する(S6)。
【0107】
清掃工程では、制御部401は、給水バルブ110の第1バルブ111を開放し、外槽20内に、ドラム23の底部が水に浸かる水位まで給水を行う。そして、制御部401は、所定の洗浄時間、ドラム23を回転させる。外槽20内の水によりドラム23が洗浄され、ドラム23の内周面に付着した防虫剤の防虫成分が除去される。
【0108】
次に、制御部401は、排水バルブ41を開放して外槽20内から排水を行う。その後、制御部401は、ドラム23を、上記の洗浄よりも高速回転させて、所定の脱水時間、ドラム23の脱水を行う。脱水が完了すると、清掃工程が終了する。
【0109】
こうして、防虫処理運転が終了する。
【0110】
図6は、防虫処理が付加された洗濯乾燥運転で実行される制御部401の制御動作を示すフローチャートである。
【0111】
防虫処理が付加された洗濯乾燥運転を行う場合、ユーザは、衣類をドラム23内に投入するとともに防虫剤投入器210内に防虫剤を投入する。そして、ユーザは、操作部403において、コース選択ボタンにより防虫洗濯乾燥コースを選択し、スタートボタンを押す。これにより、洗濯乾燥運転が開始される。
【0112】
図6を参照して、制御部401は、洗い工程、中間脱水工程、すすぎ工程、最終脱水工程および乾燥工程を順番に実行する(S11~S15)。
【0113】
次に、制御部401は、送風工程を実行する(S16)。
【0114】
送風工程では、制御部401は、第2熱交換器340を動作させることなく送風ファン320を回転させる。さらに、制御部401は、衣類がタンブリングするようにドラム23を回転させる。外槽20内、即ちドラム23内へ冷風が導入され、ドラム23内と衣類とが冷却される。
【0115】
制御部401は、温度センサ407により検出された外槽20内の温度が、所定温度、たとえば40℃まで低下すると、送風ファン320およびドラム23を停止させる。これにより、送風工程が終了する。
【0116】
次に、制御部401は、防虫液生成工程と防虫処理工程とを実行する(S17、S18)。これにより、ドラム23内の衣類に防虫処理が施され、衣類に防虫成分が付着する。このとき、ドラム23内および衣類の温度が低下しているので、防虫成分が熱の影響を受けにくい。
【0117】
その後、制御部401は、衣類の取り出しを促す報知に基づいてドラム23内から衣類が取り出されると(S19、S20:YES)、清掃工程を実行する(S21)。これにより、ドラム23が洗浄される。
【0118】
こうして、清掃工程が完了すると、洗濯乾燥運転が終了する。
【0119】
なお、制御部401は、防虫液生成工程を、送風工程と並行して実行するようにしてもよい。この場合、洗濯乾燥運転の所要時間を短くできる。
【0120】
ユーザにより防虫乾燥コースが選択され、防虫処理が付加された乾燥運転が実行された場合は、制御部401により、図6に示す洗濯乾燥運転におけるステップS15の乾燥工程からステップS21の清掃工程までが実行される。
【0121】
なお、本実施のドラム式洗濯機1において、乾燥装置60に、乾燥フィルタ350を自動清掃する自動清掃装置が備えられてもよい。この場合、乾燥フィルタ350は、縦向きに配置されるとよい。自動清掃装置は、たとえば、乾燥フィルタ350の捕獲面を擦るワイパを有するワイパ機構と、乾燥フィルタ350の捕獲面に水を流す給水機構とを含む。乾燥フィルタ350の捕獲面がワイパで擦られたり、捕獲面に水が流されたりすることにより、捕獲面に付着した埃等の異物が除去される。たとえば、洗濯乾燥運転や防虫処理運転が終了した後に、自動清掃装置を動作させるフィルタ清掃運転を行うことができる。
【0122】
<実施形態1の効果>
本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、ドラム23内に収容された衣類に防虫剤の防虫成分を作用させる防虫処理装置70を備えている。これにより、衣類に防虫効果を持たせることができるので、当該衣類がタンスやクローゼット等の収納庫に収納された際、収納庫内で当該衣類に衣類害虫がつきにくくなる。
【0123】
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、防虫処理装置70が、防虫成分を含む防虫液が貯められる貯液タンク220と、貯液タンク220内に貯められた防虫液をドラム23内に噴霧する噴霧機構230と、を含むような構成とされている。
【0124】
この構成によれば、防虫液の噴霧により、ドラム23内の衣類に防虫成分を作用させることができる。
【0125】
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、貯液タンク220内に水を供給する給水バルブユニット51を、さらに備え、水溶性の防虫剤が給水バルブユニット51から供給された水と混合されることにより防虫液が生成されるような構成とされている。
【0126】
この構成によれば、液体の防虫剤を適度な濃度に希釈して衣類に噴霧できる。さらに、固体の防虫剤を用いて適度な濃度の防虫液を生成し、衣類に噴霧できる。
【0127】
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、制御部401が、防虫処理装置70によりドラム23内の衣類に防虫成分を作用させる防虫処理工程を実行し、当該防虫処理工程において、ドラム23を、当該ドラム23内の衣類がタンブリングするように回転させるような構成とされている。
【0128】
この構成によれば、防虫処理工程において、ドラム23内で衣類がタンブリングすることにより、衣類に満遍なく防虫成分が作用しやすくなる。
【0129】
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、外槽20内に給水する給水装置50を、さらに備え、制御部401が、防虫処理工程の後に、外槽20内に水が溜められた状態でドラム23を回転させることによりドラム23を洗う清掃工程を実行するような構成とされている。
【0130】
この構成によれば、防虫処理工程でドラム23に付着した防虫成分を洗い流すことが可能となる。
【0131】
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、外槽20に接続された循環路310と、外槽20と循環路310との間で風を循環させる送風ファン320と、循環路310に配置され、異物を捕獲する乾燥フィルタ350と、をさらに備え、制御部401が、防虫処理工程の前に、ドラム23と送風ファン320とを回転させることにより、ドラム23内で衣類をタンブリングさせ、当該衣類から落ちて風で運ばれた異物を乾燥フィルタ350で回収する準備工程を実行するような構成とされている。
【0132】
この構成によれば、防虫処理工程の前に、ドラム23内の衣類に付着した埃等の異物を落とすことができるので、防虫成分を異物に妨げられることなく衣類に作用させることが可能となる。また、衣類に衣類害虫が付着していた場合に、当該衣類害虫を衣類から除去することが可能となる。
【0133】
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、制御部401が、乾燥装置60によりドラム23内の衣類を乾燥させる乾燥工程を実行し、当該乾燥工程の後に防虫処理工程を実行するような構成とされている。
【0134】
この構成によれば、乾燥工程により乾燥された衣類に防虫効果を持たせることができる。
【0135】
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、制御部401が、乾燥工程と防虫処理工程との間に、第2熱交換器340により加熱されない風を乾燥装置60によりドラム23内に供給してドラム23内を冷却する送風工程を実行するような構成とされている。
【0136】
この構成によれば、送風工程で冷却された衣類に防虫成分を作用させることができるので、防虫成分が熱の影響を受けにくい。
【0137】
<実施形態2>
実施形態2に係るドラム式洗濯機2について説明する。
【0138】
図7は、ドラム式洗濯機2の構成を示す側面断面図である。図8(a)および(b)は、乾燥装置60および防虫処理装置80の構成を示すドラム式洗濯機2の要部の側面断面図である。図8(a)は、風路切替器90により防虫剤風路510が閉鎖され第2ダクト313が開放された状態を示し、図8(b)は、風路切替器90により第2ダクト313が閉鎖され防虫剤風路510が開放された状態を示す。なお、図8(a)および(b)では、防虫剤ダクト511、防虫剤容器520、ファンケーシング312および第2ダクト313が断面図として描かれている。
【0139】
本実施の形態では、ドラム式洗濯機2は、上記実施形態1の防虫処理装置70に替えて、防虫処理装置80を備える。防虫処理装置80は、本発明の防虫処理部に相当する。
【0140】
さらに、ドラム式洗濯機2は、給水バルブユニット51が、一つのバルブ110aのみを含む給水バルブ110Aと、第1給水ホース120と、を備える。
【0141】
防虫処理装置80は、送風ファン320と、循環路310における第1熱交換器330および第2熱交換器340と送風ファン320との間の位置、即ち第2ダクト313の入口近傍部分から分岐し、外槽20に繋がる防虫剤風路510と、当該防虫剤風路510内に配置され、防虫剤が収容される防虫剤容器520とを、含む。防虫剤容器520は、本発明の収容部に相当する。
【0142】
防虫剤風路510は、防虫剤ダクト511と導入ダクト512とにより構成され、導入ダクト512が、パッキン24の上部に形成された防虫剤導入口24cに接続される。
【0143】
防虫剤容器520は、上面が開口する容器本体521と、容器本体521の上面の開口を塞ぐ蓋522とを含む。防虫剤容器520には、常温で気化可能な防虫剤が収容される。防虫剤は、常温で昇華可能な個体の防虫剤が使用されてもよいし、揮発性を有する液体の防虫剤が使用されてもよい。液体の防虫剤が使用される場合、当該防虫剤が漏れ出さずに気化した防虫成分が放出される容器に入れられて、防虫剤容器520に収容される。
【0144】
防虫剤容器520は、筐体10の天面および防虫剤ダクト511の天面に設けられた投入口15を通じて防虫剤ダクト511内に挿入される。防虫剤容器520には、風が流れる方向に面する容器本体521の前面および後面に、風が通る複数の通気孔523が形成される。
【0145】
第2ダクト313内には、第1熱交換器330の上流に、当該第2ダクト313内を仕切る仕切壁316が設けられる。仕切壁316には、連通口316aが形成される。
【0146】
第2ダクト313の入口近傍部分には、風路切替器90が設けられる。風路切替器90は、フラップ91と、フラップ91を駆動するアクチュエータ92とにより構成される。アクチュエータ92に駆動されることにより、フラップ91が防虫剤ダクト511の入口511aを塞ぐ位置と仕切壁316の連通口316aを塞ぐ位置との間で回動する。風路切替器90は、本発明の切替部に相当する。
【0147】
図8(a)に示すように、フラップ91により防虫剤ダクト511の入口511aが塞がれると、防虫剤風路510が閉鎖され第2ダクト313が開放された状態となる。
【0148】
図8(b)に示すように、フラップ91により仕切壁316の連通口316aが塞がれると、第2ダクト313が閉鎖され防虫剤風路510が開放された状態となる。
【0149】
図9は、ドラム式洗濯機2の構成を示すブロック図である。
【0150】
ドラム式洗濯機2は、上記実施形態1のポンプ駆動部411に替えて、アクチュエータ駆動部414を備える。アクチュエータ駆動部414は、制御部401からの制御信号に従って、アクチュエータ92を駆動する。
【0151】
本実施形態のドラム式洗濯機2においても、防虫処理運転および防虫処理が付加された洗濯乾燥運転が行われる。
【0152】
図10(a)は、防虫処理運転で実行される制御部401の制御動作を示すフローチャートである。図10(b)は、防虫処理が付加された洗濯乾燥運転で実行される制御部401の制御動作を示すフローチャートである。
【0153】
本実施の形態の防虫処理運転および洗濯乾燥運転には、防虫液生成工程が存在しない。
【0154】
また、防虫処理運転の準備工程と、洗濯乾燥運転の乾燥工程および送風工程では、図8(a)のように、制御部401は、風路切替器90により、防虫剤風路510が閉鎖され第2ダクト313が開放された状態に切り替える。図8(a)の矢印ように、準備工程と送風工程では外槽20と循環路310との間を冷風が循環し、乾燥工程では外槽20と循環路310との間を温風が循環する。
【0155】
さらに、防虫処理運転および洗濯乾燥運転における防虫処理工程では、制御部401は、風路切替器90により、第2ダクト313が閉鎖され防虫剤風路510が開放された状態に切り替える。そして、制御部401は、送風ファン320を回転させる。さらに、制御部401は、ドラム23を、当該ドラム23内の衣類がタンブリングするように回転させる。
【0156】
図8(b)の矢印のように、送風ファン320の回転により起きた風が防虫剤風路510を流れ、防虫剤容器520を通過する。防虫剤容器520内で防虫剤から気化、即ち揮発あるいは昇華した防虫成分が風で運ばれ、防虫剤導入口24cを通じて外槽20内、即ちドラム23内に導入される。これにより、ドラム23内の衣類に防虫成分が付着する。このとき、ドラム23内で衣類がタンブリングしているため、防虫成分が衣類全体に付着しやすくなる。
【0157】
<実施形態2の効果>
本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機2は、ドラム23内に収容された衣類に防虫剤の防虫成分を作用させる防虫処理装置80を備えている。これにより、衣類に防虫効果を持たせることができるので、当該衣類がタンスやクローゼット等の収納庫に収納された際、収納庫内で当該衣類に衣類害虫がつきにくくなる。
【0158】
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機2は、防虫処理装置80が、送風ファン320と、送風ファン320の回転により起きた風がドラム23内に向けて流れる防虫剤風路510と、防虫剤風路510内に配置され、防虫剤が収容される防虫剤容器520と、を含み、気化した防虫成分が防虫剤風路510を流れる風によりドラム23内に運ばれるような構成とされている。
【0159】
この構成によれば、防虫剤から気化した防虫成分をドラム23内の衣類に作用させることができる。
【0160】
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機2は、風路切替器90をさらに備え、防虫剤風路510が、循環路310における第2熱交換器340と送風ファン320の間の位置から分岐し、風路切替器90が、第2熱交換器340で加熱された風によりドラム23内の衣類を乾燥させる際には、防虫剤風路510を閉鎖するとともに第2ダクト313を開放し、防虫処理装置80によりドラム23内の衣類に防虫成分を作用させる際には、防虫剤風路510を開放するとともに第2ダクト313を閉鎖するような構成とされている。
【0161】
この構成によれば、防虫剤風路510が閉鎖された状態で第2熱交換器340と送風ファン320とを動作させることによりドラム23内に温風を供給し、ドラム23内の衣類を乾燥させることができる。このとき、防虫剤容器520内の防虫剤には温風が接触しないので、防虫剤が熱に晒されにくい。さらに、防虫剤風路510が開放された状態で送風ファン320を動作させることにより、防虫剤容器520内の防虫剤から気化した防虫成分をドラム23内の衣類に作用させることができる。
【0162】
この他、本実施の形態によれば、上記実施形態1と同様な構成により、上記実施形態1と同様な効果を奏し得る。
【0163】
<変更例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態等によって何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も、上記以外に種々の変更が可能である。
【0164】
たとえば、上記実施形態1では、防虫処理装置70が、防虫剤投入器210を有している。しかしながら、防虫処理装置70が、防虫剤投入器210を有さず、貯液タンク220内に、直接、防虫剤が投入されるとともに給水バルブユニット51から水が供給されるようにしてもよい。この場合、貯液タンク220には、その上部に蓋で開閉される投入口が形成され、当該投入口が筐体10の天面や前面に配置される。
【0165】
さらに、上記実施形態1では、防虫剤が給水バルブユニット51から供給された水と混合されることにより防虫液が生成され、貯液タンク220に貯められる。しかしながら、液体の防虫剤が水で希釈されることなく貯液タンク220に貯められるような構成とされてもよい。
【0166】
さらに、上記実施形態1では、噴霧機構230は、噴霧ノズル231とポンプ232とを備えるような構成とされる。しかしながら、噴霧機構230の構成は、上記の構成に限られず、たとえば、噴霧機構230は、超音波振動子を有するミストノズルを備え、ポンプを備えず、貯液タンク220からミストノズルへ自重により送られてきた防虫液を、ミストノズルにおいて超音波振動によりミスト化し、ドラム23内に噴霧するような構成であってもよい。
【0167】
さらに、上記実施形態1では、清掃工程において、外槽20内に水を溜めた状態でドラム23を回転させることにより、ドラム23に付着した防虫液を除去する。しかしながら、清掃工程において、ドラム23内に乾燥装置60から温風を供給し、ドラム23に付着した防虫液を温風により蒸発させてドラム23から除去するようにしてもよい。
【0168】
さらに、上記実施形態2では、防虫剤風路510が循環路310の途中から分岐するとともに、循環路310に風路切替器90が設けられることにより、防虫処理装置80と乾燥装置60とが送風ファン320を共用するような構成とされている。しかしながら、防虫処理装置80は、防虫剤風路510が循環路310から分岐せず、送風ファン320とは別の送風ファンから防虫剤風路510へ風が送られるような、乾燥装置60から独立した構成とされてもよい。
【0169】
さらに、上記実施形態2では、揮発、即ち常温で気化する液体の防虫剤または常温で昇華する個体の防虫剤が用いられる。しかしながら、常温より高い温度で気化する液体の防虫剤または常温より高い温度で昇華する個体の防虫剤が用いられてもよい。
【0170】
さらに、上記実施形態1、2では、防虫処理運転と防虫処理が付加された洗濯乾燥運転において、防虫処理工程の後に清掃工程が実行されるが、これら運転が清掃工程を含まないようにされてもよい。
【0171】
さらに、上記実施形態1、2では、防虫処理運転において、防虫処理工程の前に準備工程が実行されるが、防虫処理運転が準備工程を含まないようにされてもよい。
【0172】
さらに、上記実施形態1、2では、ドラム式洗濯機1,2が示された。しかしながら、本発明は、ドラム式洗濯機1,2以外の洗濯機、たとえば、外槽内に縦軸型の洗濯脱水槽を有する全自動洗濯機にも適用できる。全自動洗濯機は、乾燥機能を有する全自動洗濯乾燥機であってもよい。
【0173】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0174】
1 ドラム式洗濯機(洗濯機)
2 ドラム式洗濯機(洗濯機)
10 筐体
20 外槽
23 ドラム(内槽)
30 駆動モータ
50 給水装置
51 給水バルブユニット(給水部)
60 乾燥装置
70 防虫処理装置(防虫処理部)
80 防虫処理装置(防虫処理部)
90 風路切替器(切替部)
220 貯液タンク
230 噴霧機構
310 循環路
320 送風ファン
340 第2熱交換器(加熱器)
350 乾燥フィルタ(フィルタ)
401 制御部
510 防虫剤風路(風路)
520 防虫剤容器(収容部)
図1
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