(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021239
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】収納具
(51)【国際特許分類】
A45C 3/00 20060101AFI20240208BHJP
A45C 13/30 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
A45C3/00 Z
A45C13/30 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022123943
(22)【出願日】2022-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】522310351
【氏名又は名称】株式会社DEVILMENT JUNKIE
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】弁理士法人湘洋特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今井 健太朗
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA31
3B045CE09
3B045DA41
3B045GB02
3B045GD01
3B045GD02
(57)【要約】
【課題】着脱容易かつ常時携帯するのに適した収納具を提供する。
【解決手段】収納具は、袋部と、袋部の開口端の一部から延び開口端を覆う蓋部と、蓋部を有する一部を含む袋部の側面に接続されるベルト部と、を備え、袋部は、ベルト部を有する側面と反対側の側面に第1係合部を有し、蓋部は、先端部分に第2係合部を有し、該第2係合部は第1係合部と着脱可能に接続する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋部と、
前記袋部の開口端の一部から延び開口端を覆う蓋部と、
前記蓋部を有する一部を含む前記袋部の側面に接続されるベルト部と、を備え、
前記袋部は、前記ベルト部を有する側面と反対側の側面に第1係合部を有し、
前記蓋部は、先端部分に第2係合部を有し、該第2係合部は前記第1係合部と着脱可能に接続する
収納具。
【請求項2】
請求項1に記載の収納具であって、
前記ベルト部は、第1ベルト部および第2ベルト部を有し、第1ベルト部は、前記袋部の開口部側、前記第2ベルト部は、底部側に上下に並ぶように接続され、前記袋部の上下方向と垂直な方向に伸びている
収納具。
【請求項3】
請求項2に記載の収納具であって、
前記袋部は、前記第1ベルト部および前記第2ベルト部の間に滑り止めを有している
収納具。
【請求項4】
請求項2または3に記載の収納具であって、
前記ベルト部は、長さを調節することができる
収納具。
【請求項5】
請求項2または3に記載の収納具であって、
前記ベルト部は、スノーボード使用者の脚に巻き付け固定可能な長さを有する
収納具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納具に関する。
【背景技術】
【0002】
運動中には水分補給が必要となる。手軽な水分補給の手段として、ペットボトルが用いられる。ペットボトルを携帯するために、例えば特許文献1のようなペットボトル用携帯具がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スノーボードやマラソンのように長距離を移動するスポーツでは、水分補給のためにペットボトルを常時携帯できることが望まれる。特許文献1のペットボトル用携帯具は、被服やバッグ等に吊り下げて携帯可能であるかもしれないが、吊り下げたペットボトル用携帯具は身体動作の妨げになり、常時携帯するのには適していない。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑み、着脱容易かつ常時携帯するのに適した収納具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題の少なくとも1つを解決するものであるが、その例を挙げるならば、次の通りである。すなわち、本発明の一態様に係る収納具は、袋部と、前記袋部の開口端の一部から延び開口端を覆う蓋部と、前記蓋部を有する一部を含む前記袋部の側面に接続されるベルト部と、を備え、前記袋部は、前記ベルト部を有する側面と反対側の側面に第1係合部を有し、前記蓋部は、先端部分に第2係合部を有し、該第2係合部は前記第1係合部と着脱可能に接続する。
【0007】
前記ベルト部は、第1ベルト部および第2ベルト部を有し、第1ベルト部は、前記袋部の開口部側、前記第2ベルト部は、底部側に上下に並ぶように接続され、前記袋部の上下方向と垂直な方向に伸びていてもよい。
【0008】
前記袋部は、前記第1ベルト部および前記第2ベルト部の間に滑り止めを有していてもよい。
【0009】
前記ベルト部は、長さを調節することができるものであってもよい。
【0010】
前記ベルト部は、スノーボード使用者の脚に巻き付け固定可能な長さを有するものであってもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、着脱容易かつ常時携帯するのに適した収納具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本実施形態に係る収納具の概略構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る収納具の概略構成例を示す図である。
【
図3】本実施形態に係る収納具の使用方法の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係る収納具の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態の例について、図面を参照して説明する。なお、下記実施形態および変形例において共通する構成要素については、前出の符号と同様な符号を付し説明を省略することがある。また、本願において、構成要素等の形状、位置関係等に言及する場合は、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る収納具1の概略構成例を示している。
図1(a)は、収納具1の正面斜視図、
図1(b)は、収納具1の背面斜視図、
図1(c)は、収納具1の蓋部20を閉じた図を示している。
図2は、本実施形態に係る収納具1の概略構成例を示しており、一例として、差し込み式の留め具を取り付けた収納具1を示している。
図2(a)は、収納具1の正面斜視図、
図2(b)は、収納具1の背面斜視図、
図2(c)は、収納具1の蓋部20を差し込み式の留め具により閉じた図を示している。本実施形態に係る収納具1は、開閉可能な蓋部20を有し、ベルト部30により脚などに着脱可能に取り付けることができる袋状の収納具である。
【0015】
収納具1は、袋部10と、蓋部20と、ベルト部30と、を備えている。袋部10は、開口端を有し、開口端の一部に蓋部20が接続されている。袋部10は、蓋部20が接続されている一部を含む側面にベルト部30を備えている。袋部10は、ベルト部30を備える側面と反対側の側面に第1係合部41を備えている。
【0016】
袋部10は、一端が開口し、他端が塞がれた筒状をしている。袋部10は、本実施形態では、略直方体形状をしているが、円柱形状、あるいは三角柱形状をしていてもよい。袋部10は、素材は特に限定されないが、例えばナイロン、布などである。袋部10は、内部に収納した容器などが袋部10が破損して飛び出すことがない程度の強度を有していればどのようなものであってもよい。
【0017】
蓋部20は、略長方形をしており、袋部10の一部から延びている。蓋部20は、袋部10の開口端を覆うことができる長さを有している。袋部10の開口端をおおよそ覆うことができれば、略長方形でなくてもよい。蓋部20は、素材は特に限定されないが、例えば、ナイロン、布などである。蓋部20は、袋部10に収納した容器が振動などで当たっても破損しない程度の強度と、袋部10を覆うことができる程度の柔軟性を有していればどのようなものであってもよい。
【0018】
蓋部20は、袋部10に接続する端部とは反対側の先端部分に第2係合部42を有している。袋部10の第1係合部41と蓋部20の第2係合部42を接続すると、蓋部20により袋部10の開口端が覆われた状態で固定される。本実施形態では、第1係合部41と第2係合部42は、差し込み式の留め具(差し込み式バックル)により接続される。ただし、接続手段は、差し込み式の留め具に限定されず、その他の方式のバックル、スナップボタン、面ファスナーなど、第1係合部41と第2係合部42を着脱可能に接続できればどのようなものであってもよい。
【0019】
ベルト部30は、第1ベルト部31と、第2ベルト部32と、から構成される。第1ベルト部31は、袋部10の開口部側、第2ベルト部32は、袋部10の底部側に上下に並ぶように配置される。第1ベルト部31および第2ベルト部32は、ひも状部分が袋部10の上下方向と垂直な方向に伸びている。本明細書では、第1ベルト部31と第2ベルト部32を区別しない場合は、これらをベルト部30と呼ぶ。
【0020】
ベルト部30は、素材は特に限定されず、ひも状のものが用いられればよい。例えば、ナイロン、布などである。ベルト部30は、平板状をしていると望ましい。ベルト部30がある程度の幅を有していると使用者の脚や腕に巻き付けた際にずれにくく、また、使用者の脚や腕に食い込みにくくなるためである。ベルト部30は、使用者の身体の一部に巻き付けてから、端部を接続することで収納具1を固定する。ベルト部30は、本実施形態では、先端に着脱可能な差し込み式の留め具(差し込み式バックル)を取り付けている。ただし、ベルト部30の接続手段は、差し込み式の留具に限定されず、その他の方式のバックル、スナップボタン、面ファスナーなど、ベルト部30の端部を着脱可能に接続できればどのようなものであってもよい。
【0021】
ベルト部30は、複数の固定具33により、袋部10の側面に固定されている。固定具33は、ベルト部30が袋部10から外れなければどのようなものであってもよい。例えば、帯状の紐の両端部を袋部10に取り付けたループ状にして上下に2つずつ設け、ベルト部30を通して固定するものであってもよい。また、ベルト部30は、固定具33の代わりに、接着、縫製により袋部10に取り付けられてもよい。
【0022】
ベルト部30は、長さ調節具34により長さが調節できるように構成されていてもよい。長さ調節具34は、ひも状のベルト部30の長さを調節できれば、どのような仕組みのものであってもよい。例えば、略長方形で長辺方向に平行に貫通孔を2つ有し、紐の端部を通して調節できるベルト用アジャスターや、Dカン等である。ベルト部30の長さを調節することで、使用者の身体に巻き付ける際に弛みなく収納具1を固定することができる。
【0023】
図3は、本実施形態に係る収納具1の使用方法の一例を示す図である。ここでは、使用者がスノーボードの際に収納具1を使用する例を図示し、説明する。ベルト部30を使用者の下肢内側に巻き付けて、差し込み式留め具で固定する。ベルト部30の長さを適宜調整する。ベルト部30は、上下に間隔をあけて2か所に設けられているため、袋部10がぐらつくことなく固定できる。また、ベルト部30を有する側面を下肢に沿って固定できる。また、仮に一方のベルト部30が外れてしまっても、他方のベルト部30にて下肢に固定されているため、収納具1が急に落下するのを防止することができる。
【0024】
収納具1を下肢に固定したら、袋部10にペットボトルなどの飲料容器を収納し、蓋部20を被せて第1係合部41と第2係合部42を結合させる。スノーボードでは両脚がボードに固定されているため、両脚の内側が滑走時や転倒時に互いに接触することがない。また、両脚の内側は、転倒時に地面等に衝突しにくい場所でもある。そのため、収納具1を下肢内側に取り付けても、問題なく滑走が行え、転倒時でも怪我になりにくい。また、ペットボトル等の収納物の破損を防ぐことができる。使用者は、第1係合部41と第2係合部42の結合を取り外せば、袋部10から飲料容器を取り出して水分補給を行うことができる。本実施形態では、差し込み式バックルを使用しているため、第1係合部41と第2係合部42の結合の取り外し、及び、ベルト部30の着脱を素早く行うことができる。
【0025】
以上、本実施形態について説明した。本実施形態によれば、着脱容易で携帯可能な収納具を提供することができる。収納具1は、スポーツの際に、使用者の身体の一部で邪魔にならない箇所に簡易に取り付けることができ、水分補給に必要な飲料を持ち運ぶことができる。本実施形態では、飲料容器を収納したが、収納具1には、自撮り棒などを収納してもよい。また、本実施形態では、スノーボードを例に挙げて下肢内側に取り付ける方法を説明したが、マラソンなどの場合は、上腕や腰に取り付けて使用することもできる。
【0026】
本実施形態では、ベルト部30は、2つ設けられていたが、1つであってもよい。また、ベルト部30の使用者の身体に巻き付ける側にゴムなどの滑り止めを有していてもよい。
【0027】
図4は、本実施形態に係る収納具1の変形例を示す図である。本変形例では、収納具1は、袋部10に平行に取り付けられた第1ベルト部31および第2ベルト部32の間に滑り止め50を備えている。滑り止め50は、シリコーンゴム、有機合成ゴムなどから形成される。滑り止め50は、印刷、接着、縫製などにより袋部10に取り付けられる。滑り止め50を備えることで、収納具1を取り付けた際に収納具1がよりずれにくくなる。
【0028】
以上、本発明に係る収納具の実施形態について説明したが、これらは本発明の一例に過ぎず、本発明はこれらに限定されない。本発明には、上述した実施形態やその変形例を組み合わせた形態や、さらに様々な変形例が含まれる。特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0029】
1:収納具、10:袋部、20:蓋部、30:ベルト部、31:第1ベルト部、32:第2ベルト部、33:固定具、34:長さ調節具、41:第1係合部、42:第2係合部、50:滑り止め