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  • 特開-光触媒を用いた水分解装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021253
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】光触媒を用いた水分解装置
(51)【国際特許分類】
   C01B 3/04 20060101AFI20240208BHJP
   B01J 35/39 20240101ALI20240208BHJP
   C01B 13/02 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
C01B3/04 A
B01J35/02 J
C01B13/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022123964
(22)【出願日】2022-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】522310373
【氏名又は名称】株式会社エコソリューション
(71)【出願人】
【識別番号】522310384
【氏名又は名称】林田 勇次
(74)【代理人】
【識別番号】100092897
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正悟
(74)【代理人】
【識別番号】100157417
【弁理士】
【氏名又は名称】並木 敏章
(74)【代理人】
【識別番号】100218095
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(72)【発明者】
【氏名】長井 正一
【テーマコード(参考)】
4G042
4G169
【Fターム(参考)】
4G042BA08
4G042BA11
4G042BB04
4G169AA03
4G169BA48A
4G169CB81
4G169CC33
4G169DA06
4G169HA05
4G169HB01
4G169HE09
4G169HF03
4G169HF05
(57)【要約】
【課題】 光触媒を用いて水を高効率で分解して水素および酸素を効率良く生成する。
【解決手段】 光触媒を用いた水分解装置(WD1)は、水を入れるタンク(10)と、このタンク内に配置された光透過性材料から形成された保持板(20)と、この保持体の表面に設けられた光触媒層(21a、22a)と、保持体の内部に光を導入照射するLED(30)および光ファイバー(35)からなる光照射装置とから構成される。LEDから保持体の内部に照射された光を、保持体の表面(21、22)を通過させて外部に出射させ、その表面に設けられた光触媒層(21a、22a)によりタンク内の水を分解させて、水素および酸素を発生させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を入れる容器体と、
前記容器体内に配置された光透過性材料から形成された保持体と、
前記保持体の表面に設けられた光触媒層と、
前記保持体の内部に光を導入照射する光照射装置とを備えて構成され、
前記光照射装置により前記保持体の内部に照射された光を、前記保持体の表面を通過させて外部に出射させ、その表面に設けられた光触媒層により前記容器体内の水を分解させるように構成したことを特徴とする光触媒を用いた水分解装置。
【請求項2】
前記光照射装置が所望の波長の光を発光するLEDを用いて構成され、前記LEDからの光を前記保持体の内部に導入照射することを特徴とする請求項1に記載の光触媒を用いた水分解装置。
【請求項3】
前記光照射装置が、太陽光などの外部の光を集光する集光装置と、前記集光装置により集光された光から所望の波長の光を選択するフィルターとを有し、前記フィルターを透過した光を前記保持体の内部に導入照射することを特徴とする請求項1に記載の光触媒を用いた水分解装置。
【請求項4】
前記保持体が光透過性材料からなる板状部材から構成され、
前記板状部材の板面外面に前記光触媒層を設け、
前記光照射装置は、前記板状部材の端面から前記板状部材内に光を導入照射し、この光が前記板面外面から外部に出射するときに、前記光触媒層を通過して照射し、前記容器体内の水を分解させることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の光触媒を用いた水分解装置。
【請求項5】
前記容器体内に、複数の前記板状部材をその板面外面が所定間隔を置くようにして平行に並べて配置し、隣り合う前記板状部材の間に、表面に光触媒層を設けた中間板材を配置し、
前記板面外面から外部に出射する光を、前記中間板材の表面に設けられた前記光触媒層に照射させることを特徴とする請求項4に記載の光触媒を用いた水分解装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光触媒を用いて水を酸素と水素に分解する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水を電気分解して水素および酸素を得ることは従来から良く知られている。また、水中に置いた酸化チタンやその化合物に光照射を行うと、これが触媒として作用し、水を分解して水素および酸素が発生することも知られいてる。例えば、特許文献1には、酸化チタンなどの化合物が光触媒として作用することが記載されており、光触媒を用いて水を分解して水素および酸素を発生させること(このことは「本多・藤嶋効果」として知られている)が紹介されている。また、金属や木や無機物板表面に酸化チタンやその化合物表面処理加工して、その費用面に水を流して太陽光やブラックライトをあてると触媒作用で水を分解することも従来から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-71668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように光触媒を用いれば、電力を加えることなく、光照射により水を分解できるので、カーボンニュートラルを図るという現在のエネルギー事情に基づく要求に大きく寄与できると考えられる。ところが、酸化チタン等の光触媒を塗布した(担持させた)部材を水中に置いて光触媒を担持させた部材と水と接触させ、これに外部から光照射を行うという方法では、光触媒による水分解効率(変換効率)が低く、外部から光照射を行うという方法では、水の分解効率が悪く、実用化が難しいという問題がある。そもそも、水中の触媒処理した部材に外部から光照射することも容易ではないという問題があり、未だ本格的な実用化には至っていない。また、太陽光を用いることが考えるが、太陽光を用いる場合には、表面に浮かす状態で設ける必要があり、しかも設置角度も限られ、更には照射時間も1日8時間と限られるという問題がある。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みたもので、水を高効率で分解して水素および酸素を効率良く生成することができる光触媒を用いた水分解装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的を達成するために、本発明に係る光触媒を用いた水分解装置は、水を入れる容器体と、前記容器体内に配置された光透過性材料から形成された保持体と、前記保持体の表面に設けられた光触媒層と、前記保持体の内部に光を導入照射する光照射装置とを備えて構成され、前記光照射装置により前記保持体の内部に照射された光を、前記保持体の表面を通過させて外部に出射させ、その表面に設けられた光触媒層により前記容器体内の水を分解させる。
【0007】
上記発明において、好ましくは、前記光照射装置が所望の領域の波長の光を発光するLEDを用いて構成され、前記LEDからの光を前記保持体の内部に導入照射する。
【0008】
上記発明において、好ましくは、前記光照射装置が、太陽光などの外部の光を集光する集光装置と、前記集光装置により集光された光から所望の領域の波長の光を選択するフィルターとを有し、前記フィルターを透過した光を前記保持体の内部に導入照射する。
【0009】
上記発明において、好ましくは、前記保持体が光透過性材料からなる板状部材から構成され、前記板状部材の板面外面(板状部材の表および裏面)に前記光触媒層を設け、前記光照射装置は、前記板状部材の端面から前記板状部材内に光を導入照射し、この光が前記板面外面から外部に出射するときに、前記光触媒層を通過して照射し、前記容器体内の水を分解させる。このときに、表面積広くさせて光が通過出来る微細な加工を表面に施して分解効率を高めるということも可能である。
【0010】
上記発明において、好ましくは、前記容器体内に、複数の前記板状部材をその板面外面が所定間隔を置くようにして平行に並べて配置し、隣り合う前記板状部材の間に、表面に光触媒層を設けた中間板材を配置し、前記板面外面から外部に出射する光を、前記中間板材の表面に設けられた前記光触媒層に照射させる。この場合において、この中間板材を微細網状板に処理し有効性を高めるようにしても良い。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る光触媒を用いた水分解装置によれば、前記光照射装置により前記保持体の内部に照射された光を、前記保持体の表面を通過させて外部に出射させ、その表面に設けられた光触媒層により前記容器体内の水を分解させるので、保持体の内部に照射された光が保持体から外部に自家発光するようになり、この光を光触媒層に効果的に照射させることが可能となる。光触媒反応は光照射されている光触媒の面上で反応が起こるものであるため、光触媒層による水の分解効率を高くすることができ、効率良く水素および酸素を生成することができる。この場合、保持体を通じて光触媒反応の励起面の裏面より光が照射される事になる。この場合でも、保持体と光触媒層との界面で光触媒反応が励起されるのではなく、外部から照射されるのと同様に光触媒層の面上で光触媒反応が励起されることにより、水素及酸素を生成することが出来る。
【0012】
なお、上記水分解装置において、前記光照射装置を所望の領域の波長の光を発光するLEDを用いて構成するのが好ましく、これにより低電力で所望の領域の波長(光触媒に適した波長)の光を前記保持体の内部に導入照射することができ、光触媒層による水の分解効率を一層高くすることができる。LED発光の場合は24時間連続運転が可能であり、更には、状況に応じた制御が可能となる。
【0013】
上記水分解装置において、前記光照射装置を、太陽光などの外部の光を集光する集光装置と、前記集光装置により集光された光から所望の波長の光を選択するフィルターとを有する構成としても良く、これにより電力などを必要としない、カーボンニュートラルな水分解装置を得ることができる。
【0014】
上記水分解装置において、前記保持体が光透過性材料からなる板状部材から構成され、前記板状部材の板面外面に前記光触媒層を設け、前記光照射装置は、前記板状部材の端面から前記板状部材内に光を導入照射する構成としても良い。このように構成すると、ガラス板、透明特殊樹脂板などを用いて光照射装置を低コストで且つ簡易に作ることができる。
【0015】
なお、前記容器体内に、複数の前記板状部材をその板面外面が所定間隔を置くようにして平行に並べて配置し、隣り合う前記板状部材の間に、表面に光触媒層を設けた中間板材を配置し、前記板面外面から外部に出射する光を、前記中間板材の表面に設けられた前記光触媒層に照射させる構成とするのが好ましく、これにより板状部材の表面の光触媒層を通って出射する光を中間板材に照射させてこの中間板材の表面に設けた光触媒層による水の分解も行わせることができ、水の分解効率をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1の実施形態に係る光触媒を用いた水分解装置の断面図である。
図2】上記第1の実施形態に係る光触媒を用いた水分解装置を図1の矢印II-IIに沿って示す断面図である。
図3】自然光を利用した光照射装置の構成を示す説明図である。
図4】本発明に係る水分解装置を用いた水分解システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1および図2に第1実施形態に係る水分解装置WD1を示す。この水分解装置WD1は、水Wを貯留するタンク10を有し、その内部空間11に複数の保持板20を、図2に示すように所定間隔をおいて平行に並べて配置し、各保持板20の間に中間板40を配置して構成される。保持板20は、矩形状の透明ガラス板、樹脂板などから形成され、表面21および裏面22に光触媒層21a、22aを設けている。光触媒層21a、22aは、光照射を受けて水分解を行わせる酸化チタンや、その化合物などであり、一般的に光触媒と称される材料からなり、保持板20の表面21および裏面22にコーティング(担持)されて層状に形成されている。なお、光触媒は、上述した特許文献1にも記載されているように種々の材料が知られており、酸化チタンおよびその化合物などがあり、光の照射を受けて水を水素と酸素に分解する触媒機能を有するものである。
【0018】
図1から分かるように、保持板20の左右の端面23に複数の支持部材25が並んで取り付けられいる。各支持部材25はタンク10の側面12を貫通して外部に延びるようにしてタンク10に取り付けられている。この結果、各保持板20は、支持部材25を介してタンク10の側面12により支持され、タンク10の内部空間11に、図2に示すように所定間隔を置いて互いに平行に並んで配置保持される。中間板40も透明のガラス板、樹脂板から形成しており、その表面41および裏面42に光触媒層41a、42aを設けている。なお、中間板40を、非透明の金属板から形成したり、網目状の部材から形成したりしても良い。また、中間板として金属板、乃至、金属製の網目状の部材から形成し、通電するのも良い。いずれの場合も、その表面41および裏面42に光触媒層41a、42aを設ける。中間板40は、図1および図2に示すように、下端部が下連結部材45によりタンク10の底面13により支持され、上端部が上連結部材46によりタンク10の上面14により支持される。
【0019】
水分解装置WD1は、水タンク10の外部に複数のLED30を有し、各LED30は所定波長の光を発光する。所定波長の光とは、光触媒層21a、22a(後述する光触媒層41a、42aも含む)を形成する光触媒による水分解機能を発揮させるのに適した波長の光である。各LED30には光ファイバー35の一端が繋がり、この光ファイバー35の他端側は支持部材25を貫通して保持板20の左右の端面23に繋がる。光ファイバー35の他端側の端面35aは支持部材25を貫通して保持板20の左右の端面23と密着しており、LED30から発光した光は、光ファイバー35を介して伝送され、その端面35aから保持板20の左右の端面23を通って保持板20の内部に照射される。
【0020】
このようにして保持板20の内部に照射された光は、保持板20の表面から外部に出射し、保持板20が自家発光する。すなわち、透明のガラス板、透明特殊樹脂板からなる保持板20が内部発光する発光体となる。上述のように、保持板20の表面21および裏面22に光触媒層21a、22aを設けているので、保持板20の内部に照射されたLED30からの光が保持板20の表面から外部に出射するとき(内部から自家発光するとき)に光触媒層21a、22aを通過してこの光触媒層21a、22aを照射する。この結果、光触媒層21a、22aの触媒作用により周囲の水が分解されて水素Hと酸素Oが発生する。このように、内部から自家発光する発光体となる保持板20の表面に光触媒層21a、22aが設けられ、保持板20からの自家発光光がまず光触媒層21a、22aを通過してこれを照射する構成であるため、LED30からのほぼ全ての光を光触媒層21a、22aに直接且つ効率良く照射させることができ、光触媒による水の分解作用を高い効率で行わせることができる。
【0021】
保持板20の内部に照射された光は、その表面21および裏面22だけでなく、左右端面23および上下端面24からも出射する。このため、これら端面にも光触媒層を設けるのが好ましい。もしくは左右端面23および上下端面24には光反射層を設け、ここからの光の出射を遮断して、表面21および裏面22から全ての光を効率良く出射させるようにしても良い。
【0022】
上述したように保持板20の間に中間板40を配置しており、中間板40の表面41および裏面42にも光触媒層41a、42aを設けている。このため、保持板20から自家発光して出射する光は、隣接する中間板40に当たり、その表面の光触媒層41a、42aを照射するので、中間板40の表面からも周囲の水が分解されて水素Hと酸素Oが発生する。このとき、中間板40を透明のガラス板、樹脂板などで形成すれば、中間板40を透過した光が反対側の表面の光触媒層41a、42aを照射したり、さらに隣の保持板20の表面を照射したりして、ここでも水の分解を行わせることができる。この結果、水の分解効率をさらに高くすることができる。
【0023】
水の分解効率を向上させることを目的として、光触媒層21a、22aを設ける保持板20の表面21および裏面22や、光触媒層41a、42aを設ける中間板40の表面41および裏面42には、多数の凹凸を設けてその表面積を大きくしている。これにより光触媒層21a、22aおよび光触媒層41a、42aの表面積が大きくなり、水の分解効率が高くなるようにしている。凹凸形状としては、表面に多数の所望の大きさの点状の凹凸を設けても良く、多数の波状の凹凸を設けても良く、その他種々の表面積を増加させる凹凸形状を設けても良い。
【0024】
タンク10の内部空間11には、水面WSが保持板20および中間板40を覆う位置となるまで水Wが満たされる。すなわ、保持板20および中間板40を水Wが覆うまでタンク10に水Wが入れられる。タンク10の上端には出口15が設けられ、この出口15の内部空間に繋がる出口パイプ51が、分離装置50に繋がる。上述のようにして保持板20の表面の光触媒層21a、22aおよび中間板40の表面の光触媒層41a、42aにより水分解がなされて発生した水素Hと酸素Oの混合した気体は、内部の水Wから浮き上がってタンク10の上部空間に流れ、出口15の内部空間から出口パイプ51を通って分離装置50に送り込まれる。分離装置50は、水素Hと酸素Oの混合気体を、水素Hと酸素Oに分離し、水素Hを水素供給パイプ52から外部に供給し、酸素Oを酸素供給パイプ53から外部に供給する。なお、このようにして供給される水素Hおよび酸素Oを用いたシステムについては後述する。
【0025】
以上説明した水分解装置WD1においては、LED30から発光した光を、光ファイバー35を介して保持板20の内部に照射する構成であるが、LED30に代えて太陽光などの自然光を用いても良い。例えば、図3に示すように、太陽光などの外光を集光する集光器61により集光した外光を第1光ファイバー62、波長選択フィルター63および第2光ファイバー64を介して保持板20の内部に照射させるようにしても良い。この構成では、集光器61により集光された太陽Sからの光を第1光ファイバー62に導入し、第1光ファイバー62に繋がる波長選択フィルター63により、光触媒層21a、22aおよび光触媒層41a、42aによる水分解機能を発揮させるのに適した波長の光を選択的に通過させ、このように選択した波長の光を、第2光ファイバー64を介して保持板20の内部に照射させる。LEDを用いるときにはLEDからの発光のための電力が必要であるが、この構成の場合には太陽光などの自然光を用いるため、このような電力が不要であるという利点がある。なお、波長選択フィルター63を用いない構成でも良い。
【0026】
次に、上述したように水分解装置WD1により水分解されて発生し、分離装置50により分離され、水素供給パイプ52から外部に供給される水素Hと、酸素供給パイプ53から外部に供給される酸素Oを用いる水分解システムについて、図4を参照して説明する。
【0027】
水分解装置WD1により水分解されて発生する水素Hと酸素Oの混合した気体は、上述したように、内部の水Wから浮き上がってタンク10の上部空間に流れ、出口15の内部空間から出口パイプ51を通って分離装置50に送り込まれる。分離装置50は、水素Hと酸素Oの混合気体を、水素Hと酸素Oに分離し、水素Hを水素供給パイプ52から水素タンク55に供給して貯留し、酸素Oを酸素供給パイプ53から酸素タンク56に供給して貯留する。この水分解システムは水素エンジン70を備えており、水素エンジン70により発電機71を駆動することができるようになっている。水素タンク55から水素の供給を受けて水素エンジン70を駆動し、水素エンジン70により発電機71を駆動して得られる電力は第1電力供給ライン72を介して電力供給制御装置75に送られる。電力供給制御装置75は、発電機71から供給される電力を、第2電力供給ライン73を介して外部への電力供給を行うことができる。さらに、この電力を第3電力供給ライン74を介してLED30に供給してこれを発光させたり、第4電力供給ライン75を介して分離装置50に供給してその作動を行わせたりすることができるようになっている。
【符号の説明】
【0028】
WD1 水分解装置
10 タンク 20 保持板
21 表面 21a 光触媒層
22 裏面 22a 光触媒層
25 支持部材 30 LED
35 光ファイバー 40 中間板
50 分離装置
図1
図2
図3
図4