(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021259
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】電動制動装置
(51)【国際特許分類】
B60T 13/74 20060101AFI20240208BHJP
F16D 65/18 20060101ALI20240208BHJP
F16D 65/00 20060101ALI20240208BHJP
H02K 7/102 20060101ALI20240208BHJP
H02K 7/108 20060101ALI20240208BHJP
F16D 121/24 20120101ALN20240208BHJP
F16D 125/48 20120101ALN20240208BHJP
【FI】
B60T13/74 G
F16D65/18
F16D65/00 C
H02K7/102
H02K7/108
F16D121:24
F16D125:48
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022123974
(22)【出願日】2022-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】301065892
【氏名又は名称】株式会社アドヴィックス
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】平田 聡
【テーマコード(参考)】
3D048
3J058
5H607
【Fターム(参考)】
3D048BB21
3D048BB45
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5H607AA12
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5H607CC05
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5H607EE07
5H607EE10
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5H607HH01
5H607HH09
(57)【要約】
【課題】電動制動装置に関して、回路部を異物から保護しつつ回転角センサの検出精度が低下することを抑制する。
【解決手段】電動制動装置10は、アクチュエータ部20を備えている。アクチュエータ部20は、伝達機構30によって伝達される電気モータ12の回転に応じて車輪に制動力を付与する。電動制動装置10は、アクチュエータ部20を制御する回路部60を備えている。電動制動装置10は、モータ軸部材13に取り付けられている被検出部64と回路部60に設けられている検出部63とによって構成されている回転角センサ62を備えている。電動制動装置10は、伝達機構30が配置されている第1空間と回路部60が配置されている第2空間とを区画する隔壁70を備えている。隔壁70には、貫通孔71tが設けられている。被検出部64が貫通孔71tの中に配置されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気モータのモータ軸部材の回転を伝達する伝達機構と、
前記伝達機構によって伝達される前記電気モータの回転に応じて摩擦材を移動させ、車輪と一体に回転する回転体に対して前記摩擦材を押圧することによって前記車輪に制動力を付与するアクチュエータ部と、
前記アクチュエータ部を制御する回路部と、
前記モータ軸部材に取り付けられている被検出部と前記回路部に設けられ前記被検出部からの出力を検出する検出部とによって構成され、前記電気モータの回転角を検出する回転角センサと、
前記伝達機構が配置されている空間である第1空間と前記回路部が配置されている空間である第2空間とを区画する隔壁と、を備え、
前記隔壁には、貫通孔または非貫通孔である孔が設けられており、
前記回転角センサの少なくとも一部および前記モータ軸部材の一部のうち、少なくとも一方が前記孔の中に配置されている
電動制動装置。
【請求項2】
前記孔は前記貫通孔であり、前記回転角センサおよび前記モータ軸部材のうち前記貫通孔の中に配置されている部分を挿入部として、
前記挿入部と、前記貫通孔が形成されている前記隔壁と、の間に位置する隙間が、前記第1空間と前記第2空間とを繋ぐ経路を形成しており、
前記経路の少なくとも一か所が屈曲するように、前記挿入部および前記隔壁が構成されている
請求項1に記載の電動制動装置。
【請求項3】
前記隔壁に設けられ、前記被検出部および前記モータ軸部材の少なくとも一方の前記孔の中に配置されている部分を回転可能に支持する軸受を備える
請求項1に記載の電動制動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動制動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電気モータの回転角を検出する非接触型のセンサを備える制動装置が開示されている。特許文献1に開示されている制動装置は、摩耗粉および潤滑剤等の異物から電子部品を保護するための隔壁(Trennmittel)を備えている。電気モータのシャフトとセンサ素子とが隔壁を挟むように配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許出願公開第102009046044号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されているような制動装置では、シャフトに取り付けられるマグネットとセンサ素子との間に隔壁を配置することになるため、マグネットとセンサ素子との距離が離れるという問題がある。これによってセンサの検出精度が低くなるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための電動制動装置は、電気モータのモータ軸部材の回転を伝達する伝達機構と、前記伝達機構によって伝達される前記電気モータの回転に応じて摩擦材を移動させ、車輪と一体に回転する回転体に対して前記摩擦材を押圧することによって前記車輪に制動力を付与するアクチュエータ部と、前記アクチュエータ部を制御する回路部と、前記モータ軸部材に取り付けられている被検出部と前記回路部に設けられ前記被検出部からの出力を検出する検出部とによって構成され、前記電気モータの回転角を検出する回転角センサと、前記伝達機構が配置されている空間である第1空間と前記回路部が配置されている空間である第2空間とを区画する隔壁と、を備え、前記隔壁には、貫通孔または非貫通孔である孔が設けられており、前記回転角センサの少なくとも一部および前記モータ軸部材の一部のうち、少なくとも一方が前記孔の中に配置されていることをその要旨とする。
【0006】
上記構成では、隔壁に孔が設けられていることで、伝達機構を配置する第1空間と回路部を配置する第2空間とを区画する隔壁を配置しつつも、回転角センサを構成する被検出部と検出部とを近くに配置しやすくなる。このため、隔壁を配置しつつも磁束密度が比較的高い位置に検出部を配置することができる。これによって、回転角センサの検出精度が低下することを軽減しつつ、摩耗粉および潤滑剤等の異物が第2空間に侵入することを隔壁によって抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1実施形態の電動制動装置を示す一部断面図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態の電動制動装置を示す一部断面図である。
【
図3】
図3は、第2実施形態の電動制動装置を示す断面図である。
【
図4】
図4は、変更例の電動制動装置を示す断面図である。
【
図5】
図5は、他の変更例の電動制動装置を示す断面図である。
【
図6】
図6は、別の変更例の電動制動装置を示す断面図である。
【
図7】
図7は、さらに別の変更例の電動制動装置を示す断面図である。
【
図8】
図8は、変更例として隔壁の孔に軸受を備える電動制動装置を示す断面図である。
【
図9】
図9は、変更例として隔壁の孔にグロメットを備える電動制動装置を示す断面図である。
【
図10】
図10は、
図9における電動制動装置が備えるグロメットを示す正面図である。
【
図11】
図11は、変更例として隔壁の貫通孔を塞ぐ薄膜を備える電動制動装置を示す断面図である。
【
図12】
図12は、隔壁の貫通孔を塞ぐ薄膜を備える別の変更例の電動制動装置を示す断面図である。
【
図13】
図13は、変更例として隔壁に非貫通孔を備える電動制動装置を示す断面図である。
【
図14】
図14は、隔壁に非貫通孔を備える別の変更例の電動制動装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1実施形態)
電動制動装置の第1実施形態である電動制動装置10について、
図1~
図2を参照して説明する。
【0009】
<電動制動装置>
電動制動装置10は、電気モータ12のモータ軸部材13の回転を伝達する伝達機構30を備えている。電動制動装置10は、伝達機構30によって伝達される電気モータ12の回転に応じて摩擦材22を移動させ、車輪と一体に回転する回転体21に対して摩擦材22を押圧することによって車輪に制動力を付与するアクチュエータ部20を備えている。電動制動装置10は、アクチュエータ部20を制御する回路部60を備えている。電動制動装置10は、モータ軸部材13に取り付けられている被検出部64と回路部60に設けられ被検出部64からの出力を検出する検出部63とによって構成され、電気モータ12の回転角を検出する回転角センサ62を備えている。電動制動装置10は、伝達機構30が配置されている空間である第1空間と回路部60が配置されている空間である第2空間とを区画する隔壁70を備えている。隔壁70には、貫通孔71tが設けられている。貫通孔71tの中に回転角センサ62の少なくとも一部が配置されている。
【0010】
図1および
図2は、電動制動装置10を示している。電動制動装置10は、ケース11a、カバー11bおよびキャリパハウジング23を備えている。カバー11bは、ケース11aの開口に蓋をしている。キャリパハウジング23は、ケース11aに取り付けられている。ケース11aは、密閉されている。
【0011】
電動制動装置10は、アクチュエータ部20を備えている。
図1に示すように、アクチュエータ部20は、車両の車輪と一体回転する回転体21に押し付けることのできる摩擦材22を備えている。回転体21は、たとえば、ブレーキディスクである。アクチュエータ部20は、摩擦材22を回転体21に押し付ける力が大きいほど大きな制動力を発生させることができる。
【0012】
電動制動装置10は、電気モータ12を備えている。
図1および
図2には、電気モータ12のモータ軸部材13における軸心に沿った線を入力軸C1として図示している。
図2に示すように、アクチュエータ部20は、電気モータ12の回転運動を直線運動に変換する変換機構40を備えている。変換機構40は、たとえば、ねじ軸とナットとによって構成されている送りねじである。アクチュエータ部20は、回転体21に向かう端部に摩擦材22が取り付けられているピストン41を備えている。変換機構40およびピストン41は、キャリパハウジング23に収容されている。アクチュエータ部20は、電気モータ12の回転運動を変換機構40によって変換した直線運動によってピストン41、すなわち摩擦材22を移動させることができる。直線運動によってピストン41が移動される方向のうち一方は、ピストン41に取り付けられている摩擦材22を回転体21に近づける方向である。直線運動によってピストン41が移動される方向のうち他方は、ピストン41に取り付けられている摩擦材22を回転体21から離す方向である。
【0013】
図2に示すように、アクチュエータ部20は、電気モータ12の回転運動を変換機構40に伝達する伝達機構30を備えている。伝達機構30は、減速機構を備えていてもよい。伝達機構30の一例を説明する。
【0014】
伝達機構30は、ギヤ等の組み合わせによって構成されている。伝達機構30は、入力ギヤ31を備えている。たとえば入力ギヤ31は、モータ軸部材13に取り付けられている。入力ギヤ31は、モータ軸部材13の表面に歯を形成することによって構成されていてもよい。伝達機構30は、出力ギヤ33を備えている。伝達機構30は、出力軸部材39を備えている。出力ギヤ33は、出力軸部材39に取り付けられている。
図2には、出力軸部材39における軸心に沿った線を出力軸C2として図示している。伝達機構30の一例は、出力軸C2が入力軸C1に対して平行な位置にあるように構成されている。
【0015】
伝達機構30は、中間ギヤ32を備えていてもよい。伝達機構30は、中間ギヤ32が取り付けられている中間軸部材38を備えていてもよい。たとえば、中間ギヤ32は、入力ギヤ31と咬み合うことのできる第1ギヤ部と、出力ギヤ33と咬み合うことのできる第2ギヤ部と、を備えている。中間ギヤ32では、第1ギヤ部と第2ギヤ部とが一体に回転する。中間ギヤ32の一例では、
図1に示すように第1ギヤ部と第2ギヤ部とが一体に成形されている。たとえば、伝達機構30は、入力ギヤ31と咬み合うことのできる第1ギヤ部に相当する第1中間ギヤと、出力ギヤ33と咬み合うことのできる第2ギヤ部に相当する第2中間ギヤと、別の部材として備えていてもよい。複数の中間ギヤは、中間軸部材38に取り付けられているとよい。
【0016】
伝達機構30では、入力ギヤ31にはモータ軸部材13の回転が入力される。出力ギヤ33は、入力ギヤ31の回転に応じて回転することができる。出力ギヤ33は、出力軸部材39を介してアクチュエータ部20に回転を伝達する。より具体的には、入力ギヤ31と中間ギヤ32の第1ギヤ部とが咬み合うことで電気モータ12の回転運動をモータ軸部材13から中間軸部材38に伝達することができる。中間ギヤ32の第2ギヤ部と出力ギヤ33とが咬み合うことで電気モータ12の回転運動を中間軸部材38から出力軸部材39に伝達することができる。出力軸部材39は、変換機構40に連結されている。出力ギヤ33が出力軸部材39を回転させることによって変換機構40に回転運動が伝達される。
【0017】
なお、
図2には、一つの中間ギヤ32を例示しているが、伝達機構30としては、入力ギヤ31から出力ギヤ33までの間に、回転運動の伝達に寄与する複数のギヤが介在していてもよい。
【0018】
電動制動装置10は、回路部60を備えている。回路部60は、電気モータ12の回転運動を制御する処理回路を有している。回路部60は、電気モータ12の制御を通じてアクチュエータ部20を制御することができる。回路部60は、ケース11a内に収容されている。たとえば、回路部60は、回路基板61と、回路基板61に実装されている実装部品とを備えている。
図1および
図2には、モータ軸部材13における軸心に沿った線である入力軸C1と、回路部60とが交差するように、回路部60が取り付けられている例を示している。より具体的には、入力軸C1と、回路基板61とが直交するように、回路部60が配置されている。
【0019】
電動制動装置10は、モータ軸部材13の回転角を検出するための回転角センサ62を備えている。回転角センサ62の一例は、非接触型のセンサである。非接触型のセンサとしては磁気センサが挙げられる。
【0020】
電動制動装置10は、ケース11a内に隔壁70を備えている。たとえば、隔壁70によって、回路部60を収容するための収容部をケース11a内に区画することができる。より具体的には、隔壁70によって、電気モータ12を収容する第1収容部18と、回路部60を収容する第2収容部19とを区画することができる。第1収容部18には、伝達機構30が収容されている。第1収容部18の内部空間が「第1空間」に対応する。第2収容部19の内部空間が「第2空間」に対応する。
【0021】
図1に示すように、電動制動装置10は、回転停止機構50を備えていてもよい。回転停止機構50は、アクチュエータ部20によって付与されている制動力を維持することができる。回転停止機構50を作動させることによって、たとえばパーキングブレーキ機能を実現することができる。回転停止機構50は、たとえば、ソレノイド部53と、ソレノイド部53によって移動が可能な係合部52と、を備えている。たとえば、回転停止機構50は、第1収容部18に収容されている。
【0022】
回転停止機構50の一例は、ラチェット機構として機能する。この場合には、回転停止機構50は、モータ軸部材13に取り付けられているラチェット歯車51とともにラチェット機構を構成している。たとえば、ラチェット歯車51は、入力ギヤ31と一体に成形されている。他の例としてラチェット歯車51は、入力ギヤ31とは別の部材としてモータ軸部材13に取り付けられていてもよい。ラチェット歯車51に接触した係合部52がラチェット歯車51の歯に咬み合うと、ラチェット歯車51が回り止めされる。回転停止機構50は、ラチェット歯車51を回り止めすることによって電気モータ12の回転を停止させることができる。回転停止機構50では、電気モータ12の回転方向のうち制動力が減少する方向への回転を停止させることができる。これによって、回転停止機構50は、アクチュエータ部20によって車輪に付与されている制動力を維持させることができる。一方で、回転停止機構50では、電気モータ12の回転方向のうち制動力が増加する方向への回転を許容することができる。回転停止機構50は、係合部52とラチェット歯車51との咬み合いを解消させることによって制動力の維持を解除することができる。
【0023】
回転停止機構50のソレノイド部53は、ソレノイド端子を備えている。ソレノイド端子は、たとえば、回路部60に接続されている。ソレノイド端子は、たとえば、隔壁70に形成されている端子用の貫通孔に挿入されていることで隔壁70を貫通して回路部60に接続されている。他の例として、ソレノイド端子は、コネクタおよび配線等を介して回路部60に接続されていてもよい。ソレノイド端子と回路部60とを接続する経路は、隔壁70を貫通しているものに限らず隔壁70を迂回していてもよい。
【0024】
電動制動装置10は、モータブラケット81を備えていてもよい。たとえば、モータブラケット81には、電気モータ12と回転停止機構50とが取り付けられている。モータブラケット81は、伝達軸孔86を備えていてもよい。伝達軸孔86には、伝達機構30が備える軸部材を挿入することができる。たとえば、伝達軸孔86には、
図2に示すように中間軸部材38を挿入することができる。
【0025】
モータブラケット81は、ケース11aに固定されている。すなわち、モータブラケット81を介して電気モータ12が固定されている。また、モータブラケット81を介して回転停止機構50が固定されている。電動制動装置10では、電気モータ12と回転停止機構50とがモータブラケット81によって一体化されることで、パーキングブレーキユニット80が構成されている。パーキングブレーキユニット80は、ケース11aに収容されている。
【0026】
<回転角センサ>
図1および
図2に示すように、回転角センサ62は、検出部63と被検出部64とによって構成されている。たとえば、検出部63は、回路基板61に実装されている。被検出部64は、モータ軸部材13に取り付けられている。検出部63は、被検出部64と向かい合う位置に配置されている。一例として、被検出部64の直径は、モータ軸部材13の直径よりも大きい。
【0027】
回転角センサ62の一例として、被検出部64は、磁石を備えている。たとえば、被検出部64は、磁石が取り付けられているホルダを備えている。この場合には、ホルダを介して磁石がモータ軸部材13に取り付けられる。一例として、検出部63は、モータ軸部材13と一体に回転する磁石による磁場の変化を検出するセンサ素子である。
【0028】
<隔壁>
図1および
図2に示すように、隔壁70には、貫通孔71tが形成されている。貫通孔71tは、回転角センサ62の少なくとも一部を中に配置するための孔である。
図1および
図2には、貫通孔71tに回転角センサ62の被検出部64を配置する例を示している。貫通孔71tには回転角センサ62の検出部63を配置してもよい。貫通孔71tには被検出部64および検出部63を配置してもよい。
【0029】
貫通孔71tによって第1収容部18と第2収容部19とが接続されることになる。言い換えれば、被検出部64と、貫通孔71tが形成されている隔壁70と、の間に位置する隙間によって、第1収容部18と第2収容部19とを繋ぐ経路が形成されている。
【0030】
貫通孔71tの径は、貫通孔71tに配置されている被検出部64と、貫通孔71tが形成されている隔壁70との間の隙間を小さくするように、被検出部64の径よりも僅かに大きいことが好ましい。すなわち、第1収容部18と第2収容部19とを繋ぐ経路の断面積は小さいことが好ましい。
【0031】
たとえば、貫通孔71tの中心は、入力軸C1上に位置している。
たとえば、貫通孔71tは、隔壁70における第1収容部18を向いている面から隔壁70における第2収容部19を向いている面まで、一定の径で形成されている。
【0032】
隔壁70の一例は、磁束を通す透磁性を有している。隔壁70の一例は、非磁性材料によって成形されている。非磁性材料としては、たとえば、合成樹脂材料、アルミニウム合金等が挙げられる。
【0033】
電動制動装置10では、貫通孔71tの中に被検出部64を配置するように隔壁70の位置合わせがされていることが好ましい。たとえば、モータブラケット81と隔壁70とがピンによって固定されているとよい。これに限らず、隔壁70、モータブラケット81、ケース11aおよびカバー11bのうち接触する部材同士がピン等によって固定されていてもよい。
【0034】
<電動制動装置の製造方法>
電動制動装置10の製造方法では、まず、電気モータ12のモータ軸部材13に被検出部64を取り付ける工程を行う。次に、電気モータ12をケース11aに取り付ける工程を行う。続いて、隔壁70を取り付ける工程を行う。
【0035】
電動制動装置10の製造方法の一例を具体的に説明する。まず、モータブラケット81に電気モータ12を取り付ける工程を行う。次に、モータ軸部材13にラチェット歯車51、入力ギヤ31および被検出部64を取り付ける工程を行う。続いて、モータブラケット81に回転停止機構50を取り付ける工程を行う。以上の工程を経て、電気モータ12、回転停止機構50およびモータブラケット81を一体にしたパーキングブレーキユニット80が組み立てられる。次に、電気モータ12、回転停止機構50およびモータブラケット81を一体にしたパーキングブレーキユニット80をケース11aに取り付ける工程を行う。たとえば、電気モータ12におけるモータ軸部材13が突出している端面とは反対側の端面から電気モータ12をケース11aの開口に挿入するようにしてパーキングブレーキユニット80をケース11aに取り付ける。そして、伝達機構30、隔壁70および回路部60をケース11aに取り付けた後、カバー11bをケース11aに取り付けることによってケース11aの開口を塞ぐ。このとき、モータ軸部材13に取り付けられている被検出部64が貫通孔71tに挿入されるように隔壁70を取り付ける。なお、伝達機構30における中間軸部材38を伝達軸孔86に挿入することで、モータブラケット81によって中間軸部材38を支持させることができる。
【0036】
<第1実施形態の作用および効果>
第1実施形態の作用および効果について説明する。
電動制動装置10によれば、摩耗粉および潤滑剤等である異物の発生源となりうる伝達機構30が収容されている第1収容部18から第2収容部19に異物が侵入することを隔壁70によって抑制できる。これによって、第2収容部19に収容されている回路部60を異物から保護することができる。
【0037】
電動制動装置10では、隔壁70に形成されている貫通孔71tに被検出部64を配置している。これによって、伝達機構30を収容する第1収容部18と回路部60を収容する第2収容部19とをケース11a内に区画する隔壁70を配置しつつも、被検出部64と検出部63とを近くに配置しやすくなる。このため、隔壁70を配置しつつも磁束密度が比較的高い位置に検出部63を配置することができる。これによって、回転角センサ62の検出精度が低下することを軽減しつつ、摩耗粉および潤滑剤等の異物が第2収容部19に侵入することを抑制できる。
【0038】
電動制動装置10では、隔壁70と、貫通孔71tに配置されている被検出部64との間の隙間を小さくすることで、第1収容部18と第2収容部19とを繋ぐ経路の断面積を小さくしている。これによって、隔壁70に貫通孔71tが形成されているものの、異物が貫通孔71tを通過しにくい。
【0039】
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態の電動制動装置110を示す。
第2実施形態の電動制動装置110は、貫通孔171tの中にモータ軸部材13を配置している点で、上記第1実施形態の電動制動装置10と異なる。電動制動装置110に関して、電動制動装置10と共通の構成については、上記第1実施形態と同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0040】
図3に示すように、隔壁170の貫通孔171tには、モータ軸部材13が挿入されている。貫通孔171tの径は、モータ軸部材13の直径よりも僅かに大きくされているとよい。
【0041】
貫通孔171tの中にモータ軸部材13を配置していることから、電動制動装置110では、被検出部64は、第2収容部19に配置されている。
電動制動装置110の製造方法では、まず、電気モータ12をケース11aに取り付ける工程を行う。次に、隔壁170を取り付ける工程を行う。続いて、電気モータ12のモータ軸部材13に被検出部64を取り付ける工程を行う。
【0042】
<第2実施形態の作用および効果>
第2実施形態の電動制動装置110によれば、第1実施形態の電動制動装置10と共通の作用および効果を奏する。
【0043】
電動制動装置110では、さらに以下の作用および効果を奏する。
電動制動装置110では、モータ軸部材13の直径よりも径の大きい貫通孔171tが隔壁170に形成されていればよい。このため、第1実施形態の場合に設ける貫通孔71tと比較して貫通孔171tの径を小さくすることができる。これによって、異物が貫通孔171tをより通過しにくい。
【0044】
電動制動装置110では、被検出部64が、回路部60を収容する第2収容部19に配置される。このため、被検出部64と検出部63とを、より近くに配置することができる。
【0045】
(変更例)
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0046】
[貫通孔を有する隔壁の形状]
・上記第1実施形態では、径が一定の貫通孔71tを例示した。隔壁に形成する貫通孔は、これに限らない。
【0047】
図4に示す隔壁270には、貫通孔271tが形成されている。貫通孔271tは、隔壁270における第1収容部18を向いている面から隔壁270における第2収容部19を向いている面まで、徐々に縮径するように形成されている。すなわち、貫通孔271tは、第1収容部18から第2収容部19に向かって先細りになっているテーパ形状である。貫通孔271tの径が最小である部分の径は、被検出部64の直径よりも僅かに大きくなっている。
図4に示す構成によれば、第1収容部18から貫通孔271tに入った異物が、テーパ形状によって跳ね返って第1収容部18に戻るという効果が得られる。
【0048】
・
図5に示す隔壁370には、貫通孔371tが形成されている。貫通孔371tは、第1実施形態の貫通孔71tと同様に径が一定である。隔壁370は、貫通孔371tの縁に近いほど徐々に肉厚になっている。すなわち、隔壁370は、貫通孔371tの縁に近いほど電気モータ12に近づくように傾斜した傾斜面372を有する。
図5に示す構成によれば、第1収容部18から貫通孔371tに向かう異物が傾斜面372に乗り上げることによって、異物が貫通孔371tに入りにくくなる。
【0049】
・
図6に示す隔壁470には、貫通孔471tが形成されている。貫通孔471tは、第1収容部18から第2収容部19に向かって先細りになっているテーパ形状である点で、
図4に例示した貫通孔271tと共通である。貫通孔471tの径が最小である部分の径は、被検出部64の直径よりも小さくなっている。被検出部64は、第1実施形態の場合と比較して、電気モータ12に近づくようにずらして配置されている。これによって、モータ軸部材13の軸心が延びる方向において、隔壁470の一部と被検出部64とが重なるようになる。
図6に示す構成によれば、第1収容部18から第2収容部19に向かう異物が、貫通孔471tをより通過しにくくなる。
【0050】
・
図7に示す隔壁570には、貫通孔571tが形成されている。隔壁570は、第2収容部19を向く面において、貫通孔571tの縁から貫通孔571tの中心に向けて延びる縮径部573を有している。隔壁570において第1収容部18を向く面から縮径部573までの貫通孔571tの径は、一定である。当該径よりも小さい径の孔が縮径部573に形成されている。縮径部573において入力軸C1を向いている面は、テーパ形状でもよい。
図7に示す構成では、被検出部64と、貫通孔571tが形成されている隔壁570と、の間に位置する隙間によって形成されている第1収容部18と第2収容部19とを繋ぐ経路が屈曲している。より具体的にいえば、上記経路は、モータ軸部材13の軸心が延びる方向から貫通孔571tの径方向に屈曲している。また、縮径部573が設けられていることによって、モータ軸部材13の軸心が延びる方向において、隔壁570の一部である縮径部573と被検出部64とが重なるようになる。
図7に示す構成によれば、第1収容部18から第2収容部19に向かう異物が、貫通孔571tをより通過しにくくなる。
【0051】
・上記経路が屈曲するように形成されている隔壁は、
図7に例示した構成に限らない。上記経路の少なくとも一か所が屈曲するように、貫通孔の中に配置されている部材および隔壁が構成されていればよい。
【0052】
[貫通孔への部材の取り付け]
・
図8に示すように、貫通孔671tに配置されるよう隔壁670に固定されている軸受77を備えていてもよい。軸受77としては、転がり軸受、すべり軸受等が挙げられる。軸受77は、被検出部64を回転可能に支持している。この場合には、被検出部64が被支持部に対応する。貫通孔671tは、軸受77および軸受77によって支持されている被検出部64によって塞がれている。このため、
図8に示す構成によれば、第1収容部18から第2収容部19に異物が侵入することをより抑制できる。
【0053】
・上記第2実施形態における貫通孔171tに軸受を適用してもよい。すなわち、軸受は、モータ軸部材13を回転可能に支持していてもよい。この場合には、モータ軸部材13が被支持部に対応する。このように軸受は、被検出部64の少なくとも一部およびモータ軸部材13の一部のうち孔に配置されている部分を被支持部として、被支持部を回転可能に支持していればよい。
【0054】
隔壁は、貫通孔に配置されている被検出部64を支持する軸受と、貫通孔に配置されているモータ軸部材13を支持する軸受とを備えていてもよい。
・
図9および
図10に示すように、貫通孔771tに嵌め込まれているグロメット79を備えていてもよい。貫通孔771tは、隔壁770に形成されている。
【0055】
一例としてのグロメット79は、弾性変形が可能である。グロメット79は、たとえば、ゴム製である。貫通孔771tに嵌め込まれている状態のグロメット79について説明する。グロメット79は、貫通孔771tに嵌め込まれている縁部79aを備えている。グロメット79は、第2収容部19を向く面において、縁部79aから貫通孔771tの中心に向けて延びるカバー部79bを有している。カバー部79bの厚さは、縁部79aの厚さよりも薄くなっている。カバー部79bの厚さは、隔壁770の厚さよりも薄くなっている。カバー部79bには、中心孔79cが形成されている。中心孔79cの径は、被検出部64の径よりも小さい。中心孔79cの径は、モータ軸部材13の直径よりも大きい。カバー部79bには、中心孔79cから縁部79aに向かって放射状のスリット79dが形成されていてもよい。スリット79dの幅、長さ等の形状は、特に限定されない。また、カバー部79bには、スリット79dを任意の数だけ形成することができる。
【0056】
図9に示す例では、貫通孔771tにモータ軸部材13を配置している。より具体的には、貫通孔771tに嵌め込まれているグロメット79の中心孔79cにモータ軸部材13を挿入している。
【0057】
図9に例示した電動制動装置の製造方法について説明する。まず、電気モータ12のモータ軸部材13に被検出部64を取り付ける工程を行う。次に、電気モータ12をケース11aに取り付ける工程を行う。続いて、隔壁770を取り付ける工程を行う。ここで、カバー部79bが弾性変形することによって、被検出部64がグロメット79の中心孔79cを通過することができる。
【0058】
上記構成によれば、グロメット79がカバー部79bおよび中心孔79cを備えることによって、第1収容部18と第2収容部19とを繋ぐ経路の断面積を小さくすることができる。カバー部79bが弾性変形することによって、貫通孔771tの中にモータ軸部材13を配置するように構成しつつも、モータ軸部材13に被検出部64を取り付けてから隔壁70を取り付けることができる。カバー部79bにスリット79dが形成されていることによって、スリット79dが形成されていない場合と比較して、被検出部64を中心孔79cに通しやすくなっている。
【0059】
・
図11に示すように、貫通孔871tを塞ぐように薄膜78が取り付けられていてもよい。貫通孔871tは、隔壁870に形成されている。薄膜78の厚さは、隔壁870の厚さよりも薄い。薄膜78は、透磁性を有している。薄膜78は、たとえば、樹脂製である。
図11に示す例では、薄膜78は、隔壁870における第2収容部19を向いている面に取り付けられている。
【0060】
上記構成によれば、上記第1実施形態と同様に、隔壁70を配置しつつも、被検出部64と検出部63とを近くに配置しやすくなる。さらに、貫通孔871tを薄膜78によって塞いでいるため、第2収容部19への異物の侵入をより抑制することができる。
【0061】
・
図12に示すように、貫通孔871tを塞ぐ薄膜78は、貫通孔871tの内壁に取り付けられていてもよい。たとえば、薄膜78は、貫通孔871tに圧入してもよい。
また、たとえば、
図9および
図10に例示したグロメット79に替えて、中心孔79cおよびスリット79dを備えていないグロメットを貫通孔871tに嵌め込むことによって、
図12のように構成することもできる。すなわち、薄膜78に替えてグロメットのカバー部によって貫通孔871tを塞ぐようにしてもよい。
【0062】
[非貫通孔を有する隔壁]
・上記第1実施形態および第2実施形態では、隔壁に形成されている孔としての貫通孔を例示した。隔壁に形成されている孔は、貫通孔に限らず非貫通孔でもよい。
図13を用いて一例を説明する。
【0063】
図13は、第1収容部18を向いている面が第2収容部19を向いている面に向かって凹んでいる非貫通孔71nが隔壁970に形成されている例を示している。すなわち、非貫通孔71nが形成されている部分において隔壁970の厚さが薄くなっている。非貫通孔71nの中には、被検出部64を配置することができる。これによって、モータ軸部材13の軸心が延びる方向において検出部63と被検出部64とが並ぶように構成することができる。
【0064】
上記構成によれば、上記第1実施形態と同様に、隔壁970を配置しつつも、被検出部64と検出部63とを近くに配置しやすくなる。さらに、被検出部64を配置している孔が非貫通孔71nであるため、第2収容部19への異物の侵入をより抑制することができる。
【0065】
・
図14は、非貫通孔の別の例を示す。
図14は、第2収容部19を向いている面が第1収容部18を向いている面に向かって凹んでいる非貫通孔171nが隔壁1070に形成されている例を示している。非貫通孔171nの中には、検出部63を配置することができる。
【0066】
・
図13に例示したような非貫通孔71nに軸受を取り付けることもできる。この軸受は、被検出部64を支持することができる。
・
図13に例示したような非貫通孔と、
図14に例示したような非貫通孔と、の両方が隔壁に形成されていてもよい。すなわち、第1収容部18を向いている面が第2収容部19を向いている面に向かって凹んでいる非貫通孔と、第2収容部19を向いている面が第1収容部18を向いている面に向かって凹んでいる非貫通孔と、の両方が隔壁に形成されていてもよい。この構成によれば、非貫通孔が形成されている部分における隔壁の厚さをより薄くすることができる。
【0067】
・非貫通孔と貫通孔とを組み合わせた貫通孔が隔壁に形成されていてもよい。たとえば、
図13に例示したような非貫通孔の底に、非貫通孔の径よりも小さい径の貫通孔が形成されていてもよい。
図7に例示した構成は、言い換えれば、非貫通孔と貫通孔とを組み合わせた孔を備える構成である。
【0068】
[回転角センサの配置態様]
・上記第1実施形態および第2実施形態では、回転角センサ62の検出部63は、被検出部64と向かい合う位置に配置されている。ここで、本明細書では、検出部63と被検出部64とが向かい合うとは、モータ軸部材13の軸心が延びる方向において検出部63と被検出部64とが並んでいることを意味する。すなわち、検出部63と被検出部64との間に非磁性体等の別の部材が配置されていてもよい。たとえば、
図11および
図12に例示した構成のように、貫通孔を塞ぐ部材を備えていてもよい。たとえば、
図13および
図14に例示した構成のように、隔壁の厚さが薄くなっている部分を挟むように検出部63と被検出部64とが配置されていてもよい。
【0069】
[モータ軸部材と被検出部との位置関係]
・上記第1実施形態および第2実施形態では、モータ軸部材13の端に被検出部64が取り付けられている構成を例示した。これに限らず、モータ軸部材が被検出部を貫通するようにモータ軸部材に被検出部が取り付けられていてもよい。すなわち、モータ軸部材の端に被検出部が取り付けられていることは必須の構成ではない。モータ軸部材の端部に被検出部が取り付けられていればよい。
【0070】
また、モータ軸部材の端に入力ギヤ等のギヤが取り付けられており、ギヤにおけるモータ軸部材側とは反対側の端に被検出部が取り付けられていてもよい。すなわち、被検出部がモータ軸部材に直接取り付けられていることは必須の構成ではない。被検出部とモータ軸部材との間に介在する部材を備えていてもよい。
【0071】
[孔に対する回転角センサおよびモータ軸部材の関係]
・「回転角センサの少なくとも一部およびモータ軸部材の一部のうち、少なくとも一方が孔の中に配置されている」とは、以下の構成を意味する。「回転角センサの少なくとも一部が孔の中に配置されている」という構成、「モータ軸部材の一部が孔の中に配置されている」という構成、または「回転角センサの少なくとも一部およびモータ軸部材の一部の両方が孔の中に配置されている」という構成。
【0072】
なお、「回転角センサおよびモータ軸部材のうち貫通孔の中に配置されている部分」を挿入部という。
また、「回転角センサの少なくとも一部」という表現は、被検出部のみ、検出部のみ、または、被検出部および検出部の両方を意味する。また、この場合に、上記「被検出部」は、被検出部の全体でもよいし被検出部の一部でもよい。上記「検出部」は、検出部の全体でもよいし検出部の一部でもよい。
【0073】
・上記選択肢の組み合わせから、電動制動装置は、以下のように構成しうる。
貫通孔に被検出部の全体が配置されている。貫通孔に被検出部の一部が配置されている。こうした構成の一例は、上記第1実施形態である。
【0074】
貫通孔に検出部の全体が配置されている。貫通孔に検出部の一部が配置されている。
貫通孔にモータ軸部材が配置されている。この構成の一例は、上記第2実施形態である。
【0075】
貫通孔に被検出部およびモータ軸部材が配置されている。たとえば、隔壁の厚さが被検出部の厚さよりも厚い場合に、上記のように構成しうる。
貫通孔に検出部およびモータ軸部材が配置されている。たとえば、被検出部をモータ軸部材が貫通している場合に、上記のように構成しうる。
【0076】
非貫通孔に被検出部の全体が配置されている。非貫通孔に被検出部の一部が配置されている。こうした構成の一例は、
図13に例示した変更例である。
非貫通孔に検出部の全体が配置されている。非貫通孔に検出部の一部が配置されている。こうした構成の一例は、
図14に例示した変更例である。
【0077】
非貫通孔に被検出部およびモータ軸部材が配置されている。たとえば、非貫通孔の深さが被検出部の厚さよりも厚い場合に、上記のように構成しうる。
非貫通孔にモータ軸部材が配置されている。非貫通孔に検出部およびモータ軸部材が配置されている。たとえば、被検出部をモータ軸部材が貫通している場合に、上記のように構成しうる。
【符号の説明】
【0078】
10…電動制動装置
11a…ケース
11b…カバー
12…電気モータ
13…モータ軸部材
18…第1収容部
19…第2収容部
20…アクチュエータ部
21…回転体
22…摩擦材
30…伝達機構
31…入力ギヤ
40…変換機構
41…ピストン
60…回路部
61…回路基板
62…回転角センサ
63…検出部
64…被検出部
70…隔壁
71t…貫通孔
77…軸受
78…薄膜