(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021304
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】詰替え用包装袋
(51)【国際特許分類】
B65D 75/58 20060101AFI20240208BHJP
B65D 33/38 20060101ALI20240208BHJP
B65D 30/22 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
B65D75/58
B65D33/38
B65D30/22 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022124035
(22)【出願日】2022-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】広瀬 美香
(72)【発明者】
【氏名】佐々 志歩
【テーマコード(参考)】
3E064
3E067
【Fターム(参考)】
3E064AB25
3E064BA07
3E064BA17
3E064BA26
3E064BA29
3E064BA30
3E064BA35
3E064BA36
3E064BA37
3E064BA38
3E064BA46
3E064BA55
3E064BB03
3E064BC08
3E064BC18
3E064EA13
3E064FA04
3E064FA05
3E064HM03
3E064HP02
3E064HS05
3E067AA03
3E067AA04
3E067AB99
3E067AC01
3E067BA12A
3E067BB12A
3E067BB15A
3E067BB16A
3E067BB25A
3E067BB26A
3E067CA04
3E067CA24
3E067EA06
3E067EB03
3E067EE40
3E067EE59
3E067FA01
3E067FB07
3E067FC01
(57)【要約】
【課題】粘度の高い内容物であっても、注出し易い詰替え用包装袋を提案する。
【解決手段】前側積層体5と、後側積層体6と、底テープ7とから構成される詰替え用包装袋1であって、胴部2と底部3と分岐部4とを有し、前側積層体の下部と、後側積層体の下部と、底テープのシーラント層を対向させてシールすることによって胴部の下半分と底部が形成されており、前側積層体の上部と、後側積層体の上部の、シーラント層を対向させてシールすることによって胴部の上半分が形成されて、最上部には充填用開口部11が形成されており、前側積層体の上部は、包装袋の高さ方向の中央部において180°折り返されて、分岐部の内面を形成し、前側積層体の下部は、上方に延設されて、分岐部の外面を形成し、分岐部の中央部には、左右対称の山型の注出筒14が形成され、注出筒の先端部には、幅が10mm以上70mm以下の注出口15が形成されることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ基材層とシーラント層を有する前側積層体と、後側積層体と、底テープとから構成される詰替え用包装袋であって、胴部と底部と分岐部とを有し、
前側積層体の下部と、後側積層体の下部と、これらの間にシーラント層が外側になるように逆V字形に折って挿入した前記底テープのそれぞれのシーラント層を対向させて左右サイドシール部とボトムシール部をシールすることによって胴部の下半分と底部が形成されており、
前側積層体の上部と、後側積層体の上部の、それぞれのシーラント層を対向させて左右サイドシール部をシールすることによって胴部の上半分が形成されて、胴部の最上部には充填用開口部が形成されており、
前側積層体の上部は、前記充填用開口部から下方に向かい、包装袋の高さ方向の中央部において基材層を内側にして180°折り返されて上方に向かい、前記分岐部の内面を形成し、
前側積層体の下部は、胴部の下半分から上方に延設されて、前記分岐部の外面を形成し、分岐部の最上部の高さは、前記充填用開口部の高さよりも低く、
分岐部の中央部には、左右対称の山型の注出筒が形成され、注出筒の先端部には開封予定線が設けられて、開封予定線に沿って開封することによって、注出口が形成され、
注出口の幅は、10mm以上70mm以下であることを特徴とする詰替え用包装袋。
【請求項2】
前記山型の注出筒において、山の斜面を構成する線が分岐部の下端の水平線と交わる点から前記サイドシール部の内側までの距離a(mm)が0≦a≦20であることを特徴とする請求項1に記載の詰替え用包装袋。
【請求項3】
請求項1または2に記載の詰替え用包装袋に、内容物を充填した包装体であって、内容物のザーンカップ4番による粘度測定における流出秒数が100秒以上3000秒以下であることを特徴とする包装体。
【請求項4】
請求項1または2に記載の詰替え用包装袋に、内容物を充填した包装体であって、内容物のザーンカップ4番による粘度測定における流出秒数が700秒以上3000秒以下であることを特徴とする包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繰り返し使用する本容器に詰め替える内容物を収納する詰替え用包装袋に関し、特に詰め替え操作時に詰替えに要する時間が短くて済み、充填適性にも優れた詰替え用包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
シャンプーやリンスなどにおいて、例えばポンプ付きの丈夫な本容器に、内容物のみを詰め替えて、本容器を繰り返し使用する使い方がある。このような用途に用いる詰替え用包装袋としては、底面を持ち、自立性を備えたスタンディングパウチと称する柔軟な容器が多く用いられている。
【0003】
通常のスタンディングパウチは、表面積層体と裏面積層体の間に底材を挿入し、周縁をシールして底面を形成することにより自立性を確保している。上部に内容物を注出するための注出口と、内容物を充填するための充填口とを備えたものが一般的である。
【0004】
本出願人の出願になる特許文献1に記載された軟質包装袋は、注出口が閉塞し易いという問題を解決しようとしたものである。この注出口は、1枚の積層体を上辺で2つ折りすることによって表面積層体と裏面積層体を構成し、上辺に注出口を設けることにより、注出口の片側のみがシール部となり、反対側は折曲げられているため、密着し難く、閉塞し難いのである。
【0005】
特許文献1に記載された軟質包装袋は、
図6に示したように、上辺に注出口15と充填用開口部11を並列して備える必要があり、一方、充填適性の点から充填用開口部11は、ある程度の広さを必要とするため、注出口15の幅を十分に取れないという問題を内包していた。
【0006】
特許文献1に記載された軟質包装袋は、注出口が閉塞し難いという特徴を持つが、これは内容物の粘度が低い場合に特にその効果を発揮するものである。逆に内容物の粘度が高い場合には、注出口の開口幅が絶対的に必要となるため、有利とはならないものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は、特に粘度の高い内容物の場合であっても、注出し易い詰替え用包装袋を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、それぞれ基材層とシーラント層を有する前側積層体と、後側積層体と、底テープとから構成される詰替え用包装袋であって、胴部と底部と分岐部とを有し、前側積層体の下部と、後側積層体の下部と、これらの間にシーラント層が外側になるように逆V字形に折って挿入した前記底テープのそれぞれのシーラント層を対向させて左右サイドシール部とボトムシール部をシールすることによって胴部の下半分と底部が形成されており、前側積層体の上部と、後側積層体の上部の、それぞれのシーラント層を対向させて左右サイドシール部をシールすること
によって胴部の上半分が形成されて、胴部の最上部には充填用開口部が形成されており、前側積層体の上部は、前記充填用開口部から下方に向かい、包装袋の高さ方向の中央部において基材層を内側にして180°折り返されて上方に向かい、前記分岐部の内面を形成し、前側積層体の下部は、胴部の下半分から上方に延設されて、前記分岐部の外面を形成し、分岐部の最上部の高さは、前記充填用開口部の高さよりも低く、分岐部の中央部には、左右対称の山型の注出筒が形成され、注出筒の先端部には開封予定線が設けられて、開封予定線に沿って開封することによって、注出口が形成され、注出口の幅は、10mm以上70mm以下であることを特徴とする詰替え用包装袋である。
【0010】
本発明に係る詰替え用包装袋は、充填用開口部と独立した形で注出口を分岐部の中央に配置したので、注出口の幅を内容物の粘度に応じて自由に広く取ることができる。このため、高粘度の内容物にも対応することができる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、前記山型の注出筒において、山の斜面を構成する線が分岐部の下端の水平線と交わる点から前記サイドシール部の内側までの距離a(mm)が0≦a≦20であることを特徴とする請求項1に記載の詰替え用包装袋である。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の詰替え用包装袋に、内容物を充填した包装体であって、内容物のザーンカップ4番による粘度測定における流出秒数が100秒以上3000秒以下であることを特徴とする包装体である。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の詰替え用包装袋に、内容物を充填した包装体であって、内容物のザーンカップ4番による粘度測定における流出秒数が700秒以上3000秒以下であることを特徴とする包装体である。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る詰替え用包装袋は、前側積層体から延設した分岐部に注出口を設け、充填用開口部と独立させたことにより、注出口の広さを自由に設定することが可能となった。このため、特に高粘度の内容物に対しても十分に対応することができる。
【0015】
内容物の注出に当たっては、包装袋を中央部で二つ折りにして倒立させることから、手で押し出す時の面積が従来のスタンディングパウチと比較して約半分となり、押し出し易くなった。
【0016】
特許文献1に記載された包装袋の場合には、内容物の注出に当たっては、包装袋を斜めに保持することになるが、本発明に係る詰替え用包装袋においては、注出口が分岐部の中央部に存在することから、包装袋を垂直に倒立させて保持することになる。このため内容物の水面の高さがより高くなり、その結果注出速度が速くなる。
【0017】
山型の注出筒において、山の斜面を構成する線が分岐部の下端の水平線と交わる点から前記サイドシール部の内側までの距離a(mm)が0≦a≦20であることにより、内容物を押し出そうとする力が注出口に向かって直接的に働くため、注出速度が向上することが分かった。
【0018】
本発明に係る詰替え用包装袋は、内容物の粘度が高い場合に、その効果を発揮し易く、特に内容物の粘度が、ザーンカップ4番による粘度測定における流出秒数が100秒以上3000秒以下である場合や、さらに好ましくは、700秒以上3000秒以下である場合に、その効果が最大限に発揮される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明に係る詰替え用包装袋の一実施態様を示した平面説明図である。
【
図2】
図2は、
図1のA-A´断面を示した断面説明図である。
【
図3】
図3は、
図1に示した詰替え用包装袋から、内容物を注出する状態を示した平面説明図である。
【
図4】
図4は、
図3のB-B´断面を示した断面説明図である。
【
図5】
図5は、従来の詰替え用包装袋から内容物を注出する状態を示した平面説明図である。
【
図6】
図6は、特許文献1に記載された容器の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下図面を参照しながら、本発明に係る詰替え用包装袋について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る詰替え用包装袋1の一実施態様を示した平面説明図である。
図2は、
図1のA-A´断面を示した断面説明図である。
図3は、
図1に示した詰替え用包装袋1から、内容物を注出する状態を示した平面説明図である。
図4は、
図3のB-B´断面を示した断面説明図である。
【0021】
本発明に係る詰替え用包装袋1は、それぞれ基材層とシーラント層を有する前側積層体5と、後側積層体6と、底テープ7とから構成される詰替え用包装袋であって、胴部2と底部3と分岐部4とを有する。
【0022】
前側積層体5の下部と、後側積層体6の下部と、これらの間にシーラント層が外側になるように逆V字形に折って挿入した底テープ7のそれぞれのシーラント層を対向させて左右サイドシール部8とボトムシール部9をシールすることによって胴部2の下半分と底部3が形成されている。この底部3の構造は、通常のスタンディングパウチと同様である。
【0023】
前側積層体5の上部と、後側積層体6の上部の、それぞれのシーラント層を対向させて左右サイドシール部8をシールすることによって胴部2の上半分が形成されて、胴部2の最上部には充填用開口部11が形成されている。従って充填用開口部11は、詰替え用包装袋1の全幅と同一の幅となる。
【0024】
前側積層体5の上部は、充填用開口部11から下方に向かい、包装袋の高さ方向の中央部において基材層を内側にして180°折り返されて上方に向かい、分岐部4の内面13を形成する。前側積層体5の下部は、胴部2の下半分から上方に延設されて、分岐部4の外面17を形成する。ここで分岐部4の最上部の高さは、充填用開口部11の高さよりも低い。販売店において立てて陳列された時に、通常最上部をつまんで持つ場合が多いが、最上部に開封部分が存在すると、誤って開封してしまう事故が発生する恐れがある。本発明に係る詰替え用包装袋の場合には、その恐れがない。
【0025】
分岐部4の中央部には、左右対称の山型の注出筒14が形成され、注出筒14の先端部には開封予定線16が設けられて、開封予定線16に沿って開封することによって、注出口15が形成され、注出口15の幅w(mm)は、10mm以上70mm以下であることを特徴とする。特に、20mm以上70mm以下が望ましい。
【0026】
本発明に係る詰替え用包装袋1は、分岐部4を設けて分岐部4の先端に注出口15を配置し、充填用開口部11を独立させたことにより、注出口15の幅wを内容物の粘度に合
わせて自由に設定することができる一方、充填用開口部11は、包装袋の全幅に設けることができる。このため、注出口の幅wを広く確保した場合であっても充填適性を損なうことがない。
【0027】
本発明に係る詰替え用包装袋1から、内容物を注出する際には、
図3、
図4に示したように分岐部4を倒立させて注出口15を下になるように保持するが、この時胴部2を2つ折りにして繰り返し使用する本容器の開口部18に挿入する。このため、内容物の絞り出し操作がし易くなるばかりでなく、注出口15から内容物の水面までの高さhを高く取ることができる。
【0028】
図5は、従来の詰替え用包装袋から内容物を注出する状態を示した平面説明図であるが、従来の詰替え用包装袋は、注出口が包装袋の中央部ではなく端部に存在するため、
図5のように斜めに傾けて注出する必要がある。
【0029】
内容物の粘度が低い場合には、このように斜めに保持する方が、こぼれ難くて有利であるが、内容物の粘度が高い場合には、注出口から内容物の水面までの高さhを高く取ることができず、注出速度の面で不利である。
【0030】
注出口から内容物の水面までの高さをh、重力加速度をg、内容物の密度をρとした時、トリチェリの定理により、注出口における理論流出速度Vは、√2ghであり、
注出口における圧力Pは、ρghとなり、hが大きい程注出速度は大きくなる。
【0031】
発明者らは、内容物の粘度と注出口の幅wについて種々検討した結果、注出口の幅としては、10mm以上70mm以下である時に良い結果が得られることが判明したのである。内容物の粘度としては、ザーンカップ4番による粘度測定における流出秒数が100秒以上3000秒以下である場合や、さらに好ましくは、700秒以上3000秒以下である場合に最も良い結果が得られる。
【0032】
詰替え用包装袋の形状としては、
図1に示したように、山型の注出筒14において、山の斜面を構成する線が分岐部4の下端の水平線12と交わる点からサイドシール部8の内側までの距離a(mm)が0以上20mm以下である場合に、より好ましい結果が得られることが分かった。
【0033】
これは、包装袋を絞り出す際に、aが20mmを超える場合には、内容物がスムーズに注出口まで到達できなくなるためであると考えられている。内容物がaの水平部に溜まってしまい、注ぎ口に向かって押し出す必要があるため、さらに時間を要するということである。
【0034】
本発明に係る詰替え用包装袋1に用いる積層体の構成について述べる。基材層としては、一般的には、印刷加工適性と耐熱性を備えた合成樹脂フィルムが用いられる。具体的には、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)等のポリエステル系樹脂、セロハン、三酢酸セルロース(TAC)樹脂等のセルロース系樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂(PMMA)、アイオノマー樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ナイロン-6、ナイロン-66等のポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂(PS)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)、ポリカーボネート樹脂(PC)等の合成樹脂フィルムが用いられる。
【0035】
シーラント層の材質としては、ポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-αオレフィン共重合体、エチレン-メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン-エチレンランダム共重合体、プロピレン-エチレンブロック共重合体、プロピレン-αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等が使用される。
【0036】
基材層とシーラント層の間に、中間層を設ける場合もある。中間層は、積層体の強度や厚さ、コシの調整、ガスバリア性の付与等を目的として用いられる。中間層としては、基材層やシーラント層に用いられるものと同様の合成樹脂フィルムを用いることができる。中間層をガスバリア層として用いる場合には、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム、ガスバリア性ナイロンフィルム、ガスバリア性ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等のガスバリア性フィルムや、PETフィルム等にアルミニウム等の金属を蒸着した金属蒸着フィルムや、PETフィルムに酸化アルミニウムや酸化珪素等の無機酸化物を蒸着させた無機酸化物蒸着フィルム、あるいは、ポリ塩化ビニリデンコーティング、水溶性樹脂と無機層状化合物を含有する被膜や金属アルコキシドあるいはその加水分解物とイソシアネート化合物を反応させた被膜からなる樹脂層などのガスバリアコーティング層、あるいはアルミニウム箔等の金属箔などを用いることができる。
【0037】
以下、包装袋の形状、内容物の粘度、注出口の幅を変化させた時に、注出に要する時間について調べた。実施例、比較例の詰替え用包装袋に用いた積層体の構成としては、基材フィルムとして厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用い、中間層として厚さ15μmのポリアミドフィルムを用い、シーラント層として厚さ100μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルムを用いた。
【0038】
実施例の詰替え用包装袋の形状は、
図1に示したものを使用した。サイズは、横125mm×縦216mmである。比較例の詰替え用包装袋の形状は、
図5に示した形状のものを使用した。サイズは、横140mm×縦220mmである。それぞれの包装袋に市販のシャンプー(比較例3は水)を入れ、注出に要する時間を測定した。結果を表1に記す。
【表1】
【0039】
表1の結果から、同一条件では、従来のスタンディングパウチに比較して本発明に係る詰替え用包装袋の方が、注出に要する時間が短いことが分かる。
【符号の説明】
【0040】
1・・・詰替え用包装袋
2・・・胴部
3・・・底部
4・・・分岐部
5・・・前側積層体
6・・・後側積層体
7・・・底テープ
8・・・サイドシール部
9・・・ボトムシール部
10・・・注出口シール部
11・・・充填用開口部
12・・・分岐部の下端の水平線
13・・・分岐部の内面
14・・・注出筒
15・・・注出口
16・・・開封予定線
17・・・分岐部の外面
w・・・注出口の幅
a・・・注出筒の斜面の線と分岐部下端の線の交点からサイドシール部の内側までの距離