(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021508
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】シール装置、封止済み容器、封止済み容器の製造方法及び液体の製造方法
(51)【国際特許分類】
B65B 51/10 20060101AFI20240208BHJP
B65B 7/14 20060101ALI20240208BHJP
B65B 51/32 20060101ALI20240208BHJP
B65B 51/14 20060101ALI20240208BHJP
A61J 3/00 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
B65B51/10 A
B65B7/14
B65B51/32
B65B51/14
A61J3/00 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022124368
(22)【出願日】2022-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 卓久
(72)【発明者】
【氏名】松下 田恵子
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 寛子
(72)【発明者】
【氏名】長井 太郎
(72)【発明者】
【氏名】籠田 将慶
【テーマコード(参考)】
3E049
3E094
4C047
【Fターム(参考)】
3E049AA10
3E049AB10
3E049BA10
3E049DB02
3E094AA20
3E094BA20
3E094CA06
3E094CA12
3E094DA01
3E094DA10
3E094FA21
3E094HA08
4C047CC04
4C047GG37
(57)【要約】 (修正有)
【課題】封止済み容器が、内圧変化が大きい環境に置かれた場合でも、封止済み容器のシール部が予期せず破断することを抑制可能な、シール装置、封止済み容器、封止済み容器の製造方法及び液体の製造方法を提供する。
【解決手段】容器をシールするシール装置10は、第1シール面11aを有する第1シールブロック11と、第2シール面12aを有する第2シールブロック12と、を備え、第1シールブロック11と第2シールブロック12とは、伝熱可能な状態で第1シール面11a及び第2シール面12aの位置を固定する第1位置と、第1位置より第1シール面11a及び第2シール面12aを離間させた第2位置とをとることができ、第1位置において、第1シール面と第2シール面とが互いに非平行に配置される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器をシールするシール装置であって、
第1シール面を有する第1シールブロックと、
第2シール面を有する第2シールブロックと、を備え、
前記第1シールブロックと前記第2シールブロックとは、伝熱可能な状態で前記第1シール面及び前記第2シール面の位置を固定する第1位置と、前記第1位置より前記第1シール面及び前記第2シール面を離間させた第2位置とをとることができ、
前記第1位置において、前記第1シール面と前記第2シール面とが互いに非平行に配置される、シール装置。
【請求項2】
前記第1位置において、前記第1シール面及び前記第2シール面の両方に垂直な平面における断面で見たとき、前記第1シール面と前記第2シール面とは、一方から他方に向けて次第に間隔が広くなる部分を有する、請求項1に記載のシール装置。
【請求項3】
前記第1位置において、鉛直方向に垂直な平面における断面で見たとき、前記第1シール面及び前記第2シール面の間隔は、前記第1シール面及び前記第2シール面の側部よりも中央部が広い、請求項1に記載のシール装置。
【請求項4】
前記容器のシール予定部を加熱するヒートブロックユニットと、
前記容器の前記シール予定部を冷却する冷却ブロックユニットと、を備え、
前記ヒートブロックユニットは、第1のヒートブロックと第2のヒートブロックとを含み、
前記冷却ブロックユニットは、第1の冷却ブロックと第2の冷却ブロックとを含み、
前記第1の冷却ブロックは、前記第1シールブロックであり、前記第2の冷却ブロックは、前記第2シールブロックである、請求項1に記載のシール装置。
【請求項5】
前記ヒートブロックユニットと前記冷却ブロックユニットとが、鉛直方向に沿って配置されている、請求項4に記載のシール装置。
【請求項6】
前記第1シール面及び前記第2シール面のうち少なくとも一方に、凹部又は凸部が形成されている、請求項1に記載のシール装置。
【請求項7】
前記第1シールブロックの下端部に、前記第1シール面に対する角度が連続して大きくなる箇所が存在し、又は、前記第2シールブロックの下端部に、前記第2シール面に対する角度が連続して大きくなる箇所が存在する、請求項1に記載のシール装置。
【請求項8】
封止済み容器であって、
容器本体を備え、
前記容器本体に液体が充填されるとともに、前記容器本体がシール部においてシールされ、
前記シール部は、第1シール内面と、第1シール外面と、第2シール内面と、第2シール外面とを有し、
前記第1シール内面と前記第2シール内面とが互いにシールされ、
前記第1シール外面と前記第2シール外面とが互いに非平行であり、
前記第1シール外面及び前記第2シール外面の両方に垂直な平面における断面で見たとき、前記第1シール外面と前記第2シール外面とは、一方から他方に向けて次第に間隔が広くなる部分を有する、封止済み容器。
【請求項9】
開口とシール予定部とを有する容器本体を備えた、容器を準備する工程と、
前記容器に液体を充填する工程と、
前記容器の前記シール予定部をシールする工程と、を含み、
前記シール予定部をシールすることにより、シール部が形成され、
前記シール部は、第1シール外面と、第2シール外面とを有し、
前記第1シール外面と前記第2シール外面とが互いに非平行であり、
前記第1シール外面及び前記第2シール外面の両方に垂直な平面における断面で見たとき、前記第1シール外面と前記第2シール外面とは、一方から他方に向けて次第に間隔が広くなる部分を有する、封止済み容器の製造方法。
【請求項10】
請求項8に記載の封止済み容器を準備する工程と、
前記封止済み容器を凍結する工程と、を含む、凍結した液体の製造方法。
【請求項11】
凍結した状態の、請求項8に記載の封止済み容器を準備する工程と、
前記封止済み容器を加温することにより、解凍された液体を得る工程と、を含む、液体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、シール装置、封止済み容器、封止済み容器の製造方法及び液体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば再生医療分野では、細胞医薬品等の液体を容器に充填し、容器の開口部を封止することが行われている。例えば、特許文献1には、一対の平行なプレートによって容器の開口部をヒートシールすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、ワクチン、タンパク質製剤及び細胞医薬品といった、0℃以下の環境で保管することを前提とする薬剤が開発されている。薬剤は、常温で容器に充填され、シールされる。その後、封止済み容器は、0℃以下の低温環境で保管され、このとき封止済み容器には液体による凍結膨張圧が加わる。その後、封止済み容器は、常温又は常温よりも高い温度で解凍される。このように、封止済み容器は、大きな温度変化にさらされるため、封止済み容器の内圧は大きく変化する。
【0005】
本開示は、封止済み容器が、内圧変化が大きい環境に置かれた場合でも、封止済み容器のシール部が予期せず破断することを抑制可能な、シール装置、封止済み容器、封止済み容器の製造方法及び液体の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施の形態は、以下の[1]~[11]に関する。
【0007】
[1]容器をシールするシール装置であって、第1シール面を有する第1シールブロックと、第2シール面を有する第2シールブロックと、を備え、前記第1シールブロックと前記第2シールブロックとは、伝熱可能な状態で前記第1シール面及び前記第2シール面の位置を固定する第1位置と、前記第1位置より前記第1シール面及び前記第2シール面を離間させた第2位置とをとることができ、前記第1位置において、前記第1シール面と前記第2シール面とが互いに非平行に配置される、シール装置。
【0008】
[2]前記第1位置において、前記第1シール面及び前記第2シール面の両方に垂直な平面における断面で見たとき、前記第1シール面と前記第2シール面とは、一方から他方に向けて次第に間隔が広くなる部分を有する、[1]に記載のシール装置。
【0009】
[3]前記第1位置において、鉛直方向に垂直な平面における断面で見たとき、前記第1シール面及び前記第2シール面の間隔は、前記第1シール面及び前記第2シール面の側部よりも中央部が広い、[1]又は[2]に記載のシール装置。
【0010】
[4]前記容器のシール予定部を加熱するヒートブロックユニットと、前記容器の前記シール予定部を冷却する冷却ブロックユニットと、を備え、前記ヒートブロックユニットは、第1のヒートブロックと第2のヒートブロックとを含み、前記冷却ブロックユニットは、第1の冷却ブロックと第2の冷却ブロックとを含み、前記第1の冷却ブロックは、前記第1シールブロックであり、前記第2の冷却ブロックは、前記第2シールブロックである、[1]乃至[3]のいずれか一つに記載のシール装置。
【0011】
[5]前記ヒートブロックユニットと前記冷却ブロックユニットとが、鉛直方向に沿って配置されている、[4]に記載のシール装置。
【0012】
[6]前記第1シール面及び前記第2シール面のうち少なくとも一方に、凹部又は凸部が形成されている、[1]乃至[5]のいずれか一つに記載のシール装置。
【0013】
[7]前記第1シールブロックの下端部に、前記第1シール面に対する角度が連続して大きくなる箇所が存在し、又は、前記第2シールブロックの下端部に、前記第2シール面に対する角度が連続して大きくなる箇所が存在する、[1]乃至[6]のいずれか一つに記載のシール装置。
【0014】
[8]封止済み容器であって、容器本体を備え、前記容器本体に液体が充填されるとともに、前記容器本体がシール部においてシールされ、前記シール部は、第1シール内面と、第1シール外面と、第2シール内面と、第2シール外面とを有し、前記第1シール内面と前記第2シール内面とが互いにシールされ、前記第1シール外面と前記第2シール外面とが互いに非平行であり、前記第1シール外面及び前記第2シール外面の両方に垂直な平面における断面で見たとき、前記第1シール外面と前記第2シール外面とは、一方から他方に向けて次第に間隔が広くなる部分を有する、封止済み容器。
【0015】
[9]開口とシール予定部とを有する容器本体を備えた、容器を準備する工程と、前記容器に液体を充填する工程と、前記容器の前記シール予定部をシールする工程と、を含み、前記シール予定部をシールすることにより、シール部が形成され、前記シール部は、第1シール外面と、第2シール外面とを有し、前記第1シール外面と前記第2シール外面とが互いに非平行であり、前記第1シール外面及び前記第2シール外面の両方に垂直な平面における断面で見たとき、前記第1シール外面と前記第2シール外面とは、一方から他方に向けて次第に間隔が広くなる部分を有する、封止済み容器の製造方法。
【0016】
[10][8]に記載の封止済み容器を準備する工程と、前記封止済み容器を凍結する工程と、を含む、凍結した液体の製造方法。
【0017】
[11]凍結した状態の、[8]に記載の封止済み容器を準備する工程と、前記封止済み容器を加温することにより、解凍された液体を得る工程と、を含む、液体の製造方法。
【発明の効果】
【0018】
本実施の形態によれば、封止済み容器が、内圧変化が大きい環境に置かれた場合でも、封止済み容器のシール部が予期せず破断することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、一実施の形態によるシール装置が第1位置にある場合を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、一実施の形態によるシール装置が第1位置にある場合を示す垂直断面図(
図1のII-II線断面図)である。
【
図3】
図3は、一実施の形態によるシール装置が第2位置にある場合を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、一実施の形態によるシール装置が第2位置にある場合を示す垂直断面図(
図3のIV-IV線断面図)である。
【
図5】
図5(a)-(c)は、ヒートブロックユニットと冷却ブロックユニットとを有するシール装置を示す正面図である。
【
図6】
図6は、一実施の形態による容器を示す正面図である。
【
図7】
図7は、一実施の形態による容器を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、一実施の形態による封止済み容器を示す正面図である。
【
図9】
図9は、一実施の形態による封止済み容器を示す斜視図である。
【
図10】
図10は、一実施の形態による封止済み容器を示す垂直断面図(
図9のX-X線断面図)である。
【
図11】
図11(a)(b)は、第1変形例によるシール装置を示す正面図である。
【
図12】
図12は、第2変形例によるシール装置を示す正面図である。
【
図13】
図13(a)-(d)は、第3変形例によるシール装置を示す正面図である。
【
図14】
図14(a)(b)は、第3変形例による封止済み容器のシール部を示す正面図である。
【
図15】
図15(a)-(c)は、第4変形例によるシール装置を示す断面図である。
【
図16】
図16は、第5変形例による容器を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら各実施の形態について具体的に説明する。以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施できる。なお、以下に示す各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名は、実施の形態としての一例である。各部材の寸法等の数値及び材料名は、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用できる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含む。また、説明の便宜上、上方又は下方という語句を用いて説明する場合があるが、上下方向が逆転してもよい。
【0021】
本明細書において、ある部材又はある領域等のある構成が、他の部材又は他の領域等の他の構成の「上に(又は下に)」あるとする場合、特段の限定がない限り、他の構成の直上(又は直下)にある場合に限らない。ある部材又はある領域等のある構成が、他の部材又は他の領域等の他の構成の「上に(又は下に)」あるとは、他の構成の上方(又は下方)において間に別の構成要素が含まれている場合も含む。
【0022】
[シール装置]
図1及び
図2を参照して、本実施の形態によるシール装置の構成について説明する。
図1は、本実施の形態によるシール装置10を示す斜視図である。
図2は、本実施の形態によるシール装置10を示す垂直断面図である。
【0023】
図1及び
図2に示すように、本実施の形態によるシール装置10は、容器30をシールする装置である。このシール装置10は、第1シールブロック11と、第2シールブロック12と、を備える。第1シールブロック11は、第1シール面11aを有する。第2シールブロック12は、第2シール面12aを有する。第1シールブロック11と第2シールブロック12とは、容器30をシールする第1位置と、容器30から離れる第2位置とをとることができる。第1位置において、第1シール面11aと第2シール面12aとは、互いに非平行に配置される。
【0024】
シール装置10の第1シールブロック11と第2シールブロック12とは、例えば円筒状部材である容器30のシール予定部40をチャッキングする。その後、シール装置10は、容器30のシール予定部40を加熱圧着成形又は冷却圧着成形することにより、開口36を含むシール予定部40を溶融固化してシール部40Aを形成する。シール装置10は、固定された固定部13を有していても良い。
【0025】
図1乃至
図4において、X方向は、第1シールブロック11及び第2シールブロック12の稼働方向に平行である。Y方向は、X方向に垂直である。Y方向に平行な軸は、第1シール面11a及び第2シール面12aに含まれても良い。Z方向は、X方向及びY方向に垂直である。鉛直軸は、Z方向に平行であっても良い。第1シールブロック11と第2シールブロック12との間には、垂直面VPが存在する。垂直面VPは、YZ平面に平行である。垂直面VPは、鉛直軸を含む面であっても良い。固定部13の主たる面は、XY平面に平行であっても良い。また、シールされる前の容器30の中心軸CLは、垂直面VPに含まれても良い。本明細書において、容器30とは、液体が充填されるか否かに関わらず、シールされる前の容器のことをいう。封止済み容器30Aとは、容器30に液体が充填された後、シールされたものをいう。本明細書中、シールとは、容器30の内面同士の一部を、加温及び/又は圧着させること等によって、接着させることをいう。本明細書中、封止とは、シールすることによって容器30を密閉することをいう。
【0026】
第1シールブロック11及び第2シールブロック12は、シール装置10において、容器30と接触してシール成形加工するための部品である。本明細書において、第1シールブロック11及び第2シールブロック12をシールブロック11、12ともいう。シールブロック11、12は、それぞれ直方体形状であっても良い。あるいは、シールブロック11、12は、それぞれ平板又は多面体のブロック形状であっても良い。あるいは、シールブロック11、12は、それぞれ平坦なシール面を含む略円筒形状であっても良い。シールブロック11、12は、互いに接近する方向に移動可能であり、かつ互いに離間する方向に移動可能である。
【0027】
第1シールブロック11は、平坦な第1シール面11aを有する。第2シールブロック12は、平坦な第2シール面12aを有する。本明細書において、第1シール面11a及び第2シール面12aをシール面11a、12aともいう。シール面11a、12aは、それぞれシールブロック11、12において、容器30と直接接触しうる平面をいう。シール面11a、12aと容器30を圧接することによりシール加工が施される。
【0028】
第1シールブロック11は、第1ブロック外面11bを有する。第1ブロック外面11bは、第1シール面11aの反対側に位置する。第1ブロック外面11bは、第1シール面11aに平行であっても良い。第2シールブロック12は、第2ブロック外面12bを有する。第2ブロック外面12bは、第2シール面12aの反対側に位置する。第2ブロック外面12bは、第2シール面12aに平行であっても良い。
【0029】
第1シールブロック11の第1ブロック外面11bには、エアシリンダ等の第1駆動機構16が連結されている。第1駆動機構16により、第1シールブロック11は、第2シールブロック12に接近する方向(X方向プラス側)と、第2シールブロック12から離間する方向(X方向マイナス側)とに移動可能である。第1シールブロック11の移動方向は、垂直面VPの法線方向に平行であっても良い。
【0030】
第2シールブロック12の第2ブロック外面12bには、エアシリンダ等の第2駆動機構17が連結されている。第2駆動機構17により、第2シールブロック12は、第1シールブロック11に接近する方向(X方向マイナス側)と、第1シールブロック11から離間する方向(X方向プラス側)とに移動可能である。第2シールブロック12の移動方向は、垂直面VPの法線方向に平行であっても良い。
【0031】
第1シールブロック11と第2シールブロック12とが互いに接近することにより、シールブロック11、12は、第1位置をとる。
図1及び
図2は、シールブロック11、12が第1位置にある場合を示している。第1位置は、容器30をシールする位置である。また第1位置は、加工対象物に伝熱可能な状態で第1シール面11a及び第2シール面12aの位置を固定する位置である。第1位置は、チャッキング位置と称しても良い。チャッキングとは、加工対象物である容器30を第1シールブロック11と第2シールブロック12とによって挟んで固定することをいう。「チャッキング」している状態とは、シールブロック11、12同士が稼働方向(X方向)に沿って閉じるように駆動することにより、シール面11a、12a同士が一部で接触している状態をいう。あるいは、「チャッキング」している状態とは、シールブロック11、12同士が稼働方向(X方向)に沿って閉じるように駆動することにより、シール面11a、12a同士の間に加工対象物である容器30を挟み、容器30を介して接している状態をいう。また第1位置は、第1シールブロック11と第2シールブロック12とが互いに最接近した位置であっても良い。
【0032】
第1シールブロック11と第2シールブロック12とが互いに離間することにより、シールブロック11、12は、第2位置をとる。
図3及び
図4は、シールブロック11、12が第2位置にある場合を示している。第2位置は、シールブロック11、12と容器30とが離れる位置である。第2位置は、シールされる前の容器30をシールブロック11、12間に導入するときの位置である。また第2位置は、シールされた後の封止済み容器30Aをシールブロック11、12間から取り出すときの位置である。また第2位置は、第1位置より第1シール面11a及び第2シール面12aを離間させた位置である。第2位置は、解放位置と称しても良い。また第2位置は、第1シールブロック11と第2シールブロック12とが互いに最も離間した位置であっても良い。第2位置において、容器30はチャッキングされていない。ここで「チャッキングされていない」とは、チャックを解放している状態をいう。すなわちシールブロック11、12同士が稼働方向(X方向)に沿って開くように駆動することで、シール面11a、12a同士が接触しておらず、かつ、加工対象物である容器30を介しても接していない状態をいう。
【0033】
第1シール面11aと第2シール面12aとは、互いに対向している。第1シール面11aは、上端辺11cと、下端辺11dと、開口接触部11eとを有する。第2シール面12aは、上端辺12cと、下端辺12dと、開口接触部12eとを有する。シール面11a、12aの上端辺11c、12cは、各シール面11a、12aにおいて、高さ方向の上端に位置する部分であって、封止済み容器30Aのシール部40Aの幅方向に沿って延びる辺である。シール面11a、12aの下端辺11d、12dは、各シール面11a、12aにおいて、高さ方向の下端に位置する部分であって、封止済み容器30Aのシール部40Aの幅方向に沿って延びる辺である。シール面11a、12aの開口接触部11e、12eは、容器30の開口36と各シール面11a、12aとが接する部位である。
【0034】
少なくとも第1位置において、第1シール面11aと第2シール面12aとは、互いに非平行となっている。
図2に示すように、各シール面11a、12aに対して平行な方向(Y方向)に見たときの、各シール面11a、12aのなす角度を傾き角θaとする。傾き角θaは、各シール面11a、12aのなす角度のうち小さい方の角度であり、180°以下となる。この場合、傾き角θaは、0°以外の角度となっている。
【0035】
傾き角θaは、0°超170°以下であることが好ましい。この場合、シールブロック11、12間に、容器30を挟みこんでシール予定部40の内面同士を接するように加熱加圧成形及び冷却加圧成形できる。これにより、封止済み容器30Aのシール先端部43からシール後端部44までのシール部40Aをもれなく封止できる。傾き角θaを0°超とすることにより、封止済み容器30Aの第1シール外面41Bと第2シール外面42Bとに傾きを設けることができる。これにより、後述するように、封止済み容器30Aのシール部40Aのシール状態を良好にできる。傾き角θaを170°以下とすることにより、容器30の開口36の内面同士を隙間なく接触させることができる。
【0036】
傾き角θaは、0°超10°以下であることがさらに好ましい。θが10°以下であることにより、特に容器30の外径が小さい場合や容器30の厚みが薄い場合に、チャッキング時にシール後端部44側がシール面11a、12aに接触しやすい。
【0037】
本実施の形態において、第2位置において、第1シール面11aと第2シール面12aとは、互いに非平行となっている。すなわち、第2位置においても、第1シール面11aの下端辺11dと第2シール面12aの下端辺12dとの間の距離が、第1シール面11aの上端辺11cと第2シール面12aの上端辺12cとの間の距離よりも長い。この場合、シールブロック11、12間の容器30を挿入する領域を広くし、下方から容器30を挿入しやすくできる。また、誤って容器30が傾いて挿入した場合であっても、容器30がシール面11a、12aによってガイドされ、容器30を正しい位置に誘導できる。さらに、下方から容器30を挿入したとき、容器30の開口36がシール面11a、12aに接して停止するようにしても良い。この場合、シール面11a、12aが容器30の高さ方向の位置決めストッパとしての機能を果たすことができる。
【0038】
第1位置と第2位置との間で、第1シール面11aと第2シール面12aとの傾き角θaは一定となっている。これに限らず、第1位置における傾き角θaと第2位置における傾き角θaとが異なっても良い。例えば、シールブロック11、12は、第1位置と第2位置との間で傾き角θが変動するように移動しても良い。また第2位置において、第1シール面11aと第2シール面12aとは、互いに平行となっても良い。
【0039】
図2に示すように、各シール面11a、12aに平行な方向(Y方向)に見たときの、第1シール面11aと垂直面VPとのなす角度を角θbとする。同様に、各シール面11a、12aに平行な方向(Y方向)に見たときの、第2シール面12aと垂直面VPとのなす角度を角θcとする。すなわち角θb+角θc=傾き角θaとなる。このとき、角θbと角θcとは互いに同一であっても良く、互いに異なっても良い。角θbと角θcとが互いに異なる場合、後述する封止済み容器30Aの第1シール外面41Bと第2シール外面42Bとの外観を異ならせることができる。これにより、封止済み容器30Aの表面と裏面とを区別しやすくできる。さらに、シール部40Aに曲がった部分や偏肉した部分が生じた場合、この部分を封止済み容器30Aの持ち手部として用いることができる。
【0040】
図2は、第1位置において、第1シール面11a及び第2シール面12aの両方に垂直な平面における断面を示している。
図2に示すように、第1シール面11aと第2シール面12aとは、一方から他方に向けて次第に間隔が広くなる部分を有する。この場合、第1シール面11aと第2シール面12aとは、その全体にわたり、上方から下方に向けて次第に間隔が広くなっている。
【0041】
図2に示すように、第1位置において、第1シール面11aの下端辺11dと第2シール面12aの下端辺12dとの間の距離を距離La1とする。また、第1位置において、第1シール面11aの上端辺11cと第2シール面12aの上端辺12cとの間の距離を距離Lb1とする。このとき、距離La1は距離Lb1よりも長い。すなわち距離La1>距離Lb1との関係が成立する。言い換えれば、第1シール面11aと第2シール面12aとの間隔は、下方から上方へ向かうにつれて狭くなる。距離Lb1は、0であっても良い。すなわち、第1位置において、第1シール面11aの上端辺11cと第2シール面12aの上端辺12cとが互いに接触しても良い。なお、距離La1とは、第1シール面11aの下端辺11dの中間点と第2シール面12aの下端辺12dの中間点との間の距離をいう。距離Lb1とは、第1シール面11aの上端辺11cの中間点と第2シール面12aの上端辺12cの中間点との間の距離をいう。
【0042】
図4に示すように、第2位置において、第1シール面11aの下端辺11dと第2シール面12aの下端辺12dとの間の距離を距離La2とする。また第2位置において、第1シール面11aの上端辺11cと第2シール面12aの上端辺12cとの間の距離を距離Lb2とする。このとき、距離La2は距離Lb2より長くても良い(La2>Lb2)。
【0043】
以上説明したシール装置10は、1組のシールブロック11、12で加熱と冷却の温調を切り替えても良い。すなわち、1組のシールブロック11、12がヒートブロックと冷却ブロックを兼用化してもよい。あるいは、シール装置10は、シールブロック11、12の対を複数備えていても良い。例えば、
図5(a)-(c)に示すように、シール装置10は、ヒートブロックユニット20Aと、冷却ブロックユニット20Bと、を備えていても良い。
【0044】
ヒートブロックユニット20Aは、容器30のシール予定部40を加熱するものであり、第1シールブロック11と第2シールブロック12とを備える。ヒートブロックユニット20Aのシールブロック11、12は、加熱機構と圧着成形機構とを有しても良い。ヒートブロックユニット20Aの第1シールブロック11は、第1のヒートブロックと称しても良い。ヒートブロックユニット20Aの第2シールブロック12は、第2のヒートブロックと称しても良い。
【0045】
シールブロック11、12がヒートブロックとして用いられる場合、シールブロック11、12の材質は、例えばアルミニウム又はステンレス等の金属であっても良く、セラミックスであっても良い。またシールブロック11、12には、熱水等の加熱媒体を流すヒートパイプが内蔵されていても良い。あるいは、シールブロック11、12には、電熱線が内蔵されていても良い。
【0046】
冷却ブロックユニット20Bは、容器30のシール予定部40を冷却するものであり、第1シールブロック11と第2シールブロック12とを備える。冷却ブロックユニット20Bのシールブロック11、12は、冷却機構と圧着成形機構とを有しても良い。冷却ブロックユニット20Bの第1シールブロック11は、第1の冷却ブロックと称しても良い。冷却ブロックユニット20Bの第2シールブロック12は、第2の冷却ブロックと称しても良い。
【0047】
シールブロック11、12が冷却ブロックとして用いられる場合、シールブロック11、12の材質は、例えばアルミニウム又はステンレス等の金属であっても良く、セラミックスであっても良い。またシールブロック11、12には、冷却水等の冷却媒体を流す冷却管が内蔵されていても良い。あるいは、シールブロック11、12は、中実の金属のみから構成されていても良い。
【0048】
シールブロック11、12がヒートブロック又は冷却ブロックとして用いられる場合、シールブロック11、12には表面加工が施されていても良い。このような表面加工としては、例えばタフラム(登録商標)処理が挙げられる。あるいは、シールブロック11、12のシール面11a、12aに、離型剤を付与してもよい。このようにすることで、シール面11a、12aに離型性を付与でき、シール面11a、12aへ異物が付着しにくくすることもできる。離型剤を付与する手法としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等の離型性のある樹脂をコーティングする、又は、ポリテトラフルオロエチレン等の離型性のある樹脂をシート状に加工したものを貼り付ける、等の手法が挙げられる。
【0049】
図5(a)-(c)に示すように、ヒートブロックユニット20Aのシールブロック11、12と、冷却ブロックユニット20Bのシールブロック11、12とは、いずれもそのシール面11a、12aが互いに非平行となっている。
【0050】
この場合、ヒートブロックユニット20A及び冷却ブロックユニット20Bの各シール面11a、12aの傾きにより、チャッキング時に圧力勾配が生じる。このため、容器30の開口36周辺が集中的に加圧され、また容器30の開口36周辺が薄肉化することにより、容器30の開口36周辺を中心に十分な加熱がなされる。これにより、容器30のシール予定部40の内表面40b同士が溶融して一体化し、シール部40Aの密閉度をさらに高めることができる。
【0051】
ヒートブロックユニット20Aの各シール面11a、12aの傾きにより、封止済み容器30Aのシール部40Aの厚みに勾配が生じ、シール部40Aの部位に応じた適正な加熱がなされる。これにより、加熱後から冷却シール成形時までの間に容器30の開口36が開放していない状態を保つことができる。また、容器30の加熱直後(冷却シール成形前)に、未シール時に白濁化しているシール予定部40を透明な溶融状態にできる。これにより、最も望ましくは、容器30のシール先端部43側が凝集接着し、シール部40Aの内面が界面接着状態となるため、シール先端部43の確実な封止を確保できる。また、上記接着状態が最も望ましいが、シール先端部43側が凝集接着しておりシール部40Aの内面全体も凝集接着しており、シール先端部43側からシール部40Aの内面全体が界面接着となることは避けられた状態となっていても良い。シール先端部43側からシール後端部44側までのシール部40Aの内面全体が界面接着されていると、封止済み容器30Aの内圧変化によってシール部40Aが予期せず破断する可能性が高くなるなど変化に弱くなるおそれがあるためである。
【0052】
いずれの場合であっても、上記適正な加熱によってシール加工することで、シール先端部43側からシール後端部44側まで全面が界面接着されている場合に比べて、封止済み容器30Aの内圧変化が大きい環境に置かれた場合でも、封止済み容器30Aのシール部40Aが予期せず破断することを抑制できる。さらに、容器30のシール先端部43側が凝集接着し、シール部40Aの内面が界面接着された状態となる場合には、シール先端部43側からシール後端部44側までのシール部40Aの内面全体が凝集接着されている場合に比べて、シール後端部44の加圧や加熱が相対的に弱く、液体への過剰な加熱によるリスクを低減できる。また、シール部40Aの厚み勾配によりシール後端部44側は厚肉化し、シール後端部44の熱伝導性が下がる。このため、液状化した容器30の内面がメルトダウンしにくくなり、シール後端部44近傍の容器本体31の外観を損なうことがない。ここでいうメルトダウンとは、過剰な加熱により、容器30の内面の樹脂がシール後端部44からはみ出すことをいう。
【0053】
ヒートブロックユニット20Aのシールブロック11、12と、冷却ブロックユニット20Bのシールブロック11、12とは、一定温度となるよう温調管理されることが好ましい。この場合、シール部40Aが過剰に加熱されることがない。これにより、容器30に液体を高速で充填する場合でも、その速度に見合った適正なシール時間で、ポリ玉を形成することなくシール部40Aを形成できる。ポリ玉とは、過剰な加熱により、容器30の内面の樹脂がシール後端部44からはみ出して、玉のように形成された、樹脂の塊のことをいう。ポリ玉が形成されないことにより、封止済み容器30Aを極低温で保管した際、誤って封止済み容器30Aに落下等の衝撃が加わった場合にも、シール部40Aが破損しにくい。また、ポリ玉に起因して封止済み容器30A内に充填された液体が排出しきれずに残存することを抑制できる。
【0054】
なお、これに限らず、冷却ブロックユニット20Bのシール面11a、12aが互いに非平行となっており、ヒートブロックユニット20Aのシール面11a、12aが互いに平行となっていても良い。
【0055】
図5(a)に示すように、ヒートブロックユニット20Aのシールブロック11、12と、冷却ブロックユニット20Bのシールブロック11、12とは同一の高さ位置に配置されていても良い。
図5(b)に示すように、ヒートブロックユニット20Aのシールブロック11、12と、冷却ブロックユニット20Bのシールブロック11、12とが異なる高さ位置に配置されていても良い。
図5(c)に示すように、ヒートブロックユニット20Aのシールブロック11、12が、冷却ブロックユニット20Bのシールブロック11、12よりも大きくても良い。この場合、ヒートブロックユニット20Aのシールブロック11、12の上端と、冷却ブロックユニット20Bのシールブロック11、12の上端とが、同一の高さ位置に配置されていても良い。
【0056】
[容器及び封止済み容器]
次に、
図6乃至
図10を参照して、本実施の形態によるシール装置10によってシールされる容器、及び、シール装置10によってシールされた封止済み容器の構成について説明する。
図6及び
図7は、シール予定部40をシールする前の容器30を示す図であり、
図8及び
図10は、シール予定部40をシールした後の封止済み容器30Aを示す図である。
【0057】
図6及び
図7に示すように、容器30は、容器本体31を備えている。容器30は、プラスチック製容器であっても良い。容器30は、中心軸CLを有する。また容器本体31は、一端に形成された開口36を有する。
【0058】
容器本体31は、液体を収容可能となっている。容器本体31は、胴部32と、底部33とを有する。底部33は、容器本体31の、開口36の反対側の端部に位置する。胴部32は、略円筒形状であり、中心軸CLに垂直な水平断面は略円形であっても良い。また胴部32の水平断面は中心軸CL方向に沿って略均一となっている。胴部32の水平断面は、円形に限らず、四角形や六角形等の多角形、又は楕円形等としても良い。
【0059】
容器本体31の一端には液体を収容するための開口36が形成されている。この開口36は、中心軸CL方向から見て円形状を有している。開口36の周縁のシール予定部40は、溶着によって封止され、シール部40A(
図8及び
図9)が形成される。
【0060】
図6及び
図7に示すように、シール予定部40は、容器本体31の一端に位置し、ヒートシール等により溶着して密封される部分である。シール予定部40は、容器本体31の一端の周方向全体にわたって形成されていても良い。シール予定部40は、全体として略円筒形状であっても良い。
【0061】
シール予定部40の高さH1(中心軸CL方向距離)は、1mm以上50mm以下としても良く、1.6mm以上20mm以下としても良い。シール予定部40は、容器本体31の一端(底部33の反対側の端部)に位置する領域のうち、厚みT1(
図7参照)が1.5mm以下の部分であっても良い。この場合、シール予定部40を容易にシールできる。
【0062】
図6に示すように、容器本体31の他端(開口36の反対側端部)には、閉鎖された底部33が形成されている。使用時には、この底部33から容器本体31の内部に収容された液体が取り出されても良い。例えば、底部33に注射針等を刺して液体を吸引することで、容器30から液体を吸引しても良い。
【0063】
底部33には、連結部34を介して、容器本体31を支持する平板状のスタンド部35が連結されている。連結部34は、容易に破断可能な細い棒状の部材からなる。連結部34は、底部33の円周に沿って所定の間隔で複数設けられている。本実施の形態において、連結部34は180°の等間隔で2箇所に形成されている。スタンド部35は、容器30の最底部に位置しており、平面視略菱形状に形成される。スタンド部35は、連結部34を介して容器本体31の底部33に連結されている。
【0064】
このような容器30は、例えばシール予定部40を開放した状態で一体成形により形成される(
図6及び
図7参照)。その後、容器本体31内に液体を充填した後に、シール予定部40をシールし、シール部40Aを形成する(
図8及び
図9参照)。そして、封止済み容器30Aは、シール部40Aが鉛直方向上方側、スタンド部35が鉛直方向下方側に向くように配置できる。
【0065】
図8及び
図9に示すように、封止済み容器30Aのシール部40Aは、容器本体31の一端に形成されている。シール部40Aにより容器本体31の一端側が密封されている。具体的には、シール部40Aは、容器本体31を作製するための円筒状の胴部32の一端を潰し、シール予定部40の互いに対向する内表面40b同士をシールすることにより形成される。シール部40Aは、全体として略平面状である。シール部40Aの主たる面はYZ平面に平行な略長方形形状である。
【0066】
図10に示すように、シール部40Aは、第1シール内面41Aと、第1シール外面41Bと、第2シール内面42Aと、第2シール外面42Bとを有する。第1シール内面41Aと第2シール内面42Aとは互いにシールされている。本明細書において、第1シール内面41A及び第2シール内面42Aをシール内面41A、42Aともいう。第1シール外面41Bと第2シール外面42Bとは互いに非平行となっている。本明細書において、第1シール外面41B及び第2シール外面42Bをシール外面41B、42Bともいう。シール部40Aはさらに、シール先端部43と、シール後端部44とを有する。シール先端部43とは、シール部40Aのうち、底部33の反対側に位置する端部をいう。シール後端部44とは、シール部40Aのうち、底部33に近い側の端部をいう。
【0067】
第1シール外面41Bと第2シール外面42Bとは互いに非平行となっている。シール外面41B、42Bは、上述したシールブロック11、12のシール面11a、12aによって形成される。このため、シール外面41B、42Bは、シール面11a、12aに対応する形状を有している。シール外面41B、42Bのなす角度θdは、0°超170°以下であっても良く、0°超10°以下であることが好ましい。
【0068】
シール部40Aの厚みは、シール先端部43からシール後端部44へ向かうにつれて広くなる。シール部40Aの厚みとは、第1シール外面41Bと第2シール外面42Bとの間隔であり、シール内面41A、42Aに対して垂直な方向の長さをいう。
【0069】
図10に示すように、第1シール内面41Aと第2シール内面42Aとは、中心軸CLを含む平面に沿ってシールされている。
図10では最も望ましい場合を示しており、シール内面41A、42Aのうち、シール先端部43側の領域は凝集接着されており、シール後端部44側の領域は界面接着されている。上述したように、第1シール外面41Bと第2シール外面42Bとの間隔は、シール先端部43からシール後端部44へ向かうにつれて広くなっている。言い換えれば、シール先端部43側の領域は、相対的に強く加圧溶着されている。このため、シール先端部43側のシール内面41A、42Aは凝集接着される。これに対してシール後端部44側の領域は、相対的に弱く加圧溶着されている。このため、シール後端部44側のシール内面41A、42Aは界面接着される。
【0070】
上記が最も望ましいが、シール先端部43からシール後端部44まで全面が凝集接着されていてもよい。これにより、シール先端部43からシール後端部44まで全面が界面接着されている場合に比べて、封止済み容器30Aの内圧変化が大きい環境に置かれた場合でも、封止済み容器30Aのシール部40Aが予期せず破断することを抑制できる。また、シール先端部43側の領域は凝集接着されており、シール後端部44側の領域は界面接着されている場合は、シール先端部43からシール後端部44まで全面が凝集接着されている場合に比べて、シール後端部44の加圧や加熱が相対的に弱いため、液体への過剰な加熱によるリスクを低減できる。また、いずれの場合であっても、この際に非平行のシール外面41B、42Bを用いることで、シール外面41B、42Bが平行である場合と比べてポリ玉を抑制できる。
【0071】
図10は、第1シール外面41B及び第2シール外面42Bの両方に垂直な平面における断面を示している。
図10に示すように、第1シール外面41Bと第2シール外面42Bとは、一方から他方に向けて次第に間隔が広くなる部分を有する。シール部40Aのシール外面41B、42Bは、シール先端部43の方向から、シール後端部44の方向へ向かうにつれて次第に間隔が広くなる。このため、シール後端部44の付近(
図10の符号Pで示す領域)にポリ玉が形成されることがない。これにより、封止済み容器30Aの内部に充填された液体を排出しやすい。一方、仮にシール後端部44の付近にポリ玉が形成された場合、ポリ玉によって封止済み容器30Aの内部に狭小部が形成される。この場合、狭小部に入り込んだ液体が抜けにくく、残液を生じやすい。
【0072】
シール外面41B、42Bの形状は、以下のようにして観察できる。まず刃物を用いて、シール外面41B、42Bに対して垂直な方向、かつ中心軸CLと平行な方向の断面を薄膜状態に切り出す。次いで、この断面を実体顕微鏡で偏光透過照明を用いて偏光透過観察する。この外観拡大観察画像について、測長ソフトを用いる。これにより、シール先端部43及びシール後端部44におけるシール部40Aの厚み、シール外面41B、42Bの傾き角度、及びシール先端部43からシール後端部44までのシール内面41A、42Aの長さを計測できる。また、外観拡大観察画像では、ポリ玉の有無を確認できる。シール内面41A、42Aの界面溶融状態は、偏光透過観察で確認できる。界面接着部であればシール内面41A、42Aの界面が線状として確認でき、凝集接着部であればシール内面41A、42Aの界面が線状として確認しにくいか全く確認できない状況となる。またシール先端部43とシール後端部44では、厚みの違いにより冷却速度に差が生じ、樹脂の結晶化度に差異が生じる。このため、外観上の白化度の差異を目視で確認できる。厚みが大きい箇所の方が高結晶化して白化し、厚みが小さい箇所の方が低結晶化して透明化する傾向がある。
【0073】
封止済み容器30Aの使用時には、まず連結部34を破断してスタンド部35を除去する。次に、底部33に注射針を刺して液体を吸引し、容器本体31内の液体を取り出す。あるいは、連結部34及びスタンド部35を設けなくても良い。この場合、例えば、水平方向に容器本体31を切断して底部33側を取り除き、封止済み容器30A内から液体を取り出しても良い。このとき、液体の取り出し方法は特に限定されず、例えば注射器等を用いて液体を吸引して取り出しても良い。また、容器本体31の底部33側を開放するとともに、図示しない蓋材を装着し、蓋材を取り外すことにより容器本体31内から液体を取り出しても良い。このとき、液体の取り出し方法は、上記と同様に例えば注射器等を用いて液体を吸引して取り出しても良い。あるいは、蓋材を装着したまま蓋材に対して注射針を刺して液体を吸引しても良い。
【0074】
容器30を構成する材料は、シールできる材料であればよい。また、容器30を構成する材料は、液体と接触した際に、液体に影響を与えないような材料であることが好ましい。容器30を構成する材料は、容器30内に収容される液体の種類に応じて適宜選択される。さらに、容器30を構成する材料は、容器30の用途に応じても、適宜選択される。具体的には、容器30に対し、強度や柔軟性、水蒸気透過度、耐熱性、光透過性等の所定の特性を付与する場合には、そのような特性を有する材料を適宜選択することが好ましい。このような材料は、一般的な樹脂製の容器に用いられる材料と同様とすることができる、例えば可撓性を有する樹脂材料が挙げられる。具体的には、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリイミド並びにエチレン-酢酸ビニル共重合体、フッ素樹脂及び、それらの積層体等の各種樹脂、あるいはこれらを任意に組合せた混合物等が挙げられる。
【0075】
容器30を構成する材料としては、可視光線を透過するものを用いることが好ましい。このような材料は透明又は半透明であっても良く、赤色、青色、黄色、緑色、茶色、黒色、白色等の色に着色されていても良いが、無色透明であることが最も好ましい。また容器30の一部に、画像、文字等の情報が表示されていても良い。このような画像、文字等の情報は、例えばインクジェット法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、ホットスタンプ、レーザーマーキング法等の印刷法により形成されても良い。
【0076】
容器30は、単層構造であってもよく、多層構造であってもよい。また、容器30は、必要に応じて、シリカ等の材料で外面又は内面、あるいはその両面が表面コーティングされていてもよい。この場合、容器30にバリア性を付与できる。
【0077】
容器30に収容される液体は、医薬品等の薬液であっても良い。このような薬液の具体例としては、例えば抗リウマチ薬、インスリン製剤、ブドウ糖のような糖液、塩化ナトリウムや乳酸カリウムのような電解質補正液、タンパク製剤、抗体薬、造影剤、タンパク質分解酵素阻害剤、脂肪乳剤、抗生物質、抗がん剤、血液凝固阻止剤、麻酔薬、ヘパリンカルシウム血液凝固阻止剤、及び腹膜透析液が挙げられる。また、薬液の具体例としては、鎮痛剤、解熱剤、制吐剤、鎮咳剤、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、気管支拡張剤、ステロイド剤、抗不整脈剤、及び抗てんかん剤のような製剤をRO水や蒸留水のような無菌水又は生理食塩水で溶解した所謂プレミックス製剤が挙げられる。さらに、薬液は、インフルエンザ、破傷風、肺炎球菌、ポリオ、日本脳炎、風疹、麻疹、黄熱、ヒブ、肝炎、水痘、狂犬病、ロタウィルス、おたふくかぜ、子宮頸がん、MR、DT及びDPT等のワクチンのような生物由来製品であってもよい。さらにまた、骨髄やリンパ球等の生体細胞であってもよい。また、薬液としては、例えば細胞製剤であってもよく、具体的には、ヘパトーマ細胞、肝臓の実質細胞である肝細胞、クッパー細胞、血管内皮細胞や角膜内皮細胞などの内皮細胞、繊維芽細胞、骨芽細胞、破骨細胞、歯根膜由来細胞、表皮角化細胞などの表皮細胞、気管上皮細胞、消化管上皮細胞、子宮頸部上皮細胞、角膜上皮細胞などの上皮細胞、乳腺細胞、ペリサイト、平滑筋細胞や心筋細胞などの筋細胞、腎細胞、膵ランゲルハンス島細胞、末梢神経細胞や視神経細胞などの神経細胞、軟骨細胞、骨細胞、又は幹細胞、ES細胞(胚性幹細胞)及びiPS細胞(人工多能性幹細胞)等が挙げられる。幹細胞は、例えば骨髄未分化間葉系幹細胞、造血幹細胞、血管幹細胞、神経幹細胞、腸管上皮幹細胞、脂肪幹細胞、皮膚幹細胞、歯周組織幹細胞、毛様体幹細胞、角膜輪部幹細胞、内臓幹細胞等が挙げられる。
【0078】
あるいは、容器30に収容される液体としては、食品関係の液体であっても良く、具体的には、飲料、調味料等の液体であっても良い。
【0079】
[本実施の形態の作用]
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0080】
まず、
図6及び
図7に示すように、開口36を開放した状態の容器30を作製する。容器30は、例えば射出成形法等により作製しても良い。
【0081】
次に、開口36から容器30の容器本体31内に所定量の液体を充填し、シール予定部40を溶着によってシールする。このとき容器本体31の一部に空気が残るように液体が充填されても良い。これにより、シール部40Aを形成し、
図8乃至
図10に示す封止済み容器30Aを得る。
【0082】
このようにシール予定部40をシールする際、まず、容器30をシール装置10に導入する。容器30は、固定部13に設けられた図示しない保持部材によって保持されても良い。シール装置10においては、まずヒートブロックユニット20Aにおいて、容器30のシール予定部40が加熱される。
【0083】
この間、
図3及び
図4に示すように、容器30のシール予定部40は、ヒートブロックユニット20Aの第1シールブロック11と第2シールブロック12との間に位置付けられる。このとき、ヒートブロックユニット20Aのシールブロック11、12は、第2位置にある。
【0084】
次に、第1駆動機構16及び第2駆動機構17を駆動することにより、シールブロック11、12が互いに接近し、第1位置に移動する。これにより、
図1及び
図2に示すように、容器30のシール予定部40は、シールブロック11、12によりチャッキングされ、加熱及び押圧される。シール予定部40が加熱されることにより、シール予定部40はシール面11a、12aの形状に沿って変形する。
【0085】
次に、第1駆動機構16及び第2駆動機構17を駆動することにより、シールブロック11、12が互いに離間し、第2位置に移動する。この状態で容器30はヒートブロックユニット20Aから取り出され、冷却ブロックユニット20Bに移動する。
【0086】
続いて、冷却ブロックユニット20Bにおいて、加熱されたシール予定部40が冷却される。この間、
図3及び
図4に示すように、容器30のシール予定部40は、冷却ブロックユニット20Bの第1シールブロック11と第2シールブロック12との間に位置付けられる。このとき、冷却ブロックユニット20Bのシールブロック11、12は、第2位置にある。
【0087】
次に、第1駆動機構16及び第2駆動機構17を駆動することにより、シールブロック11、12が互いに接近し、第1位置に移動する。これにより、
図1及び
図2に示すように、容器30のシール予定部40は、シールブロック11、12によりチャッキングされ、冷却及び押圧される。シール予定部40が冷却されることにより、シール予定部40はシール面11a、12aの形状に沿って成形される。
【0088】
その後、第1駆動機構16及び第2駆動機構17を駆動することにより、シールブロック11、12が互いに離間し、第2位置に移動する。この状態で容器30は冷却ブロックユニット20Bから取り出される。このようにして、シール予定部40がシールされることによりシール部40Aが形成され、封止済み容器30Aが得られる。
【0089】
次に、液体を収容した封止済み容器30Aを図示しないラック等に載置する。その後、封止済み容器30Aを液体窒素が充填された保存容器に収容する。保存容器内で、封止済み容器30Aは液体窒素によって凍結される。封止済み容器30Aは、少なくとも0℃以下、好ましくは-80℃以下、さらに好ましくは-150℃以下(超低温フリーザーや液体窒素気相下の温度)、特に好ましくは-196℃(液体窒素温度)の環境下で保存又は搬送される。
【0090】
本実施の形態において、このように、封止済み容器30Aを準備する工程と、封止済み容器30Aを凍結する工程と、を含む、凍結した液体の製造方法も提供する。
【0091】
液体を使用する際には、充填した液体の融点以上の環境下に保管すればよく、例えば、封止済み容器30Aを保存容器から取り出して解凍する。このとき、封止済み容器30Aは、保存容器から引き上げられる。次いで、封止済み容器30Aは、例えば37℃以上40℃以下の恒温槽内に載置、あるいは恒温水槽内に浸漬されて急速に解凍される。
【0092】
本実施の形態において、このように、凍結した状態の封止済み容器30Aを準備する工程と、封止済み容器30Aを加温することにより、解凍された液体を得る工程と、を含む、液体の製造方法も提供する。
【0093】
以上説明したように本実施の形態によれば、シールブロック11、12のシール面11a、12aが互いに対向し、第1位置において、シール面11a、12aが互いに非平行となっている。このため、封止済み容器30Aの第1シール外面41Bと第2シール外面42Bとが互いに非平行に形成される。この結果、封止済み容器30Aのシール部40Aにおいて圧力勾配や圧力不均一性が生じ、シール部40Aの厚みに勾配が生じる。このため、シール部40Aを加熱及び冷却するときに伝熱勾配や伝熱不均一性を発現させることができる。これにより、封止済み容器30Aのシール内面41A、42Aにおいて、界面接着された部分と凝集接着された部分とを混在して形成できる。なお、界面接着とは、シール内面41A、42A同士の界面で接着することをいう。凝集接着とは、シール内面41A、42Aを構成する樹脂自体の分子間結合によって接着することをいう。
【0094】
とりわけ本実施の形態によれば、最も望ましくは封止済み容器30Aのシール部40Aの厚みは、シール先端部43からシール後端部44へ向かうにつれて広くなっている。このため、シール内面41A、42Aのうち、シール先端部43側の領域は凝集接着されており、シール後端部44側の領域は界面接着されている。もしくは、望ましくはシール先端部43からシール後端部44まで全面が凝集接着されていてもよい。これにより、封止済み容器30Aの内圧が大きく変化した場合でも、シール部40Aが予期せず開放又は破断されるリスクを低減できる。
【0095】
上述したように、封止済み容器30Aは、充填した液体とともに凍結及び解凍されるため、温度変化が大きい。液体を凍結した際には、封止済み容器30Aには凍結膨張圧が加わることもある。一般に、シール後端部44側の界面接着された領域は、シール先端部43側の凝集接着された領域よりもシール強度は小さい。このため、封止済み容器30Aの内圧による引張応力が生じた際、シール内面41A、42Aの界面接着された領域に剥離が生じたとしても、この剥離によって引張応力が緩和される。一方、シール先端部43側には、凝集接着された領域が存在するため、シール先端部43側までシール内面41A、42Aが剥離されることはない。したがって、少なくともシール先端部43において封止状態を維持できるため、液体の保存機能を果たすことができる。この際に、シール先端部43側が凝集接着、シール後端部44側が部分的であっても界面接着されていれば、引張応力を緩和することで、破断を抑制でき最も望ましい。シール先端部43からシール後端部44までが凝集接着されていたとしても、少なくとも全面が界面接着されているよりはシール強度に強く、確実に封止できるので望ましい。また、一見全面が凝集接着されていた場合でも、相対的にはシール後端部44の方がシールの加圧及び加熱が弱くなるため、部分的に界面接着されている箇所が発生しやすく、この場合はシールブロック11、12のシール面11a、12aが互いに対向し、第1位置において、シール面11a、12aが互いに平行である場合に、封止済み容器30Aの第1シール外面41Bと第2シール外面42Bとが互いに平行に形成されて全面が凝集接着されている時よりも破断を抑止できる。シール先端部43側、シール後端部44側、ともに界面接着されていれば、引張応力によって予期せぬ破断が生じる等のおそれがあり、確実に封止できるといいがたいため望ましいとはいえない。
【0096】
また本実施の形態によれば、第1位置において、第1シール面11aの下端辺11dと第2シール面12aの下端辺12dとの間の距離La1が、第1シール面11aの上端辺11cと第2シール面12aの上端辺12cとの間の距離Lb1よりも長い。この場合、第1位置においてシールブロック11、12をチャッキングした時に圧力勾配が生じ、容器30の開口36周辺が集中的に加圧される。また容器30の開口36周辺が薄肉化することにより、開口36周辺を十分に加熱できる。このため、容器30の開口36の内面同士が溶融して一体化し、開口36周辺の密閉度をさらに高められる。
【0097】
また本実施の形態によれば、冷却ブロックユニット20Bのシールブロック11、12のシール面11a、12aが互いに非平行である。これにより、冷却用のシールブロック11、12の傾きにより、シール圧に圧力勾配が生じ、シール先端部43側の圧力がシール後端部44側の圧力よりも大きくなる。これにより、シール先端部43側を凝集接着状態とし、シール後端部44側を界面接着状態としたままシール部40Aを固定化できる。また、加熱、圧力のシール条件によっては、シール先端部43からシール後端部44まで全面が凝集接着されることもできる。
【0098】
また、封止済み容器30Aを製造した後、封止済み容器30Aを保存し、流通し、使用するまでに著しい温度変化が生じうる。この場合、封止済み容器30Aの内圧も大きく変化する。このような環境下においても、シール部40Aが予期せず開口することなく、高いシール性を得られる。
【0099】
[実施例]
次に、本実施の形態における具体的実施例について説明する。
【0100】
(実施例1)
低密度ポリエチレン製の円筒状の容器を作製した。この容器において、シール予定部の上端における厚みは0.5mmであり、シール予定部の下端における厚みは0.5mmであった。次に、この容器のシール予定部をシール装置によって一定の加熱温度条件と圧力条件であるシール条件1で成形して、シール部を有する封止済み容器を作製した。ここでシール条件1とは、表面温度が123℃のヒートブロックを用いて、シール圧力0.5MPa、シール時間5秒の条件でシールしたのち、表面温度25℃の冷却ブロックを用いて、成形圧力0.5MPa、成形時間5秒で成形することをいう。シール装置の各シール面の傾き角は4°とした。また冷却ブロックを第1位置としたとき、容器の開口におけるシール面間の距離は0.34mmであり、下端辺におけるシール面間の距離は0.9mmであった。さらに、デジタルカメラ画像において、シール面のうち、開口接触部から下端辺に相当する箇所の寸法を測長ソフトを用いて計測したところ、その距離は8mmであった。
【0101】
(実施例2)
低密度ポリエチレン製の円筒状の容器を作製した。この容器において、シール予定部の上端における厚みは0.3mmであり、シール予定部の下端における厚みは1.0mmであった。次に、この容器のシール予定部を上記シール条件1によってシール及び成形し、シール部を有する封止済み容器を作製した。シール装置の各シール面の傾き角は8°とした。またシールブロックを第1位置としたとき、容器の開口におけるシール面間の距離は0.4mmであり、下端辺におけるシール面間の距離は1.8mmであった。さらに、デジタルカメラ画像において、シール面のうち、開口接触部から下端辺に相当する箇所の寸法を測長ソフトを用いて計測したところ、その距離は10mmであった。
【0102】
(実施例3)
低密度ポリエチレン製の円筒状の容器を作製した。この容器において、シール予定部の上端における厚みは0.5mmであり、シール予定部の下端における厚みは0.5mmであった。次に、この容器のシール予定部を上記シール条件1によってシール及び成形し、シール部を有する封止済み容器を作製した。シール装置の各シール面の傾き角は60°とした。またシールブロックを第1位置としたとき、容器の開口におけるシール面間の距離は0.34mmであり、下端辺におけるシール面間の距離は20mmであった。さらに、デジタルカメラ画像において、シール面のうち、開口接触部から下端辺に相当する箇所の寸法を測長ソフトを用いて計測したところ、その距離は8mmであった。
【0103】
(実施例4)
低密度ポリエチレン製の円筒状の容器を作製した。この容器において、シール予定部の上端における厚みは0.3mmであり、シール予定部の下端における厚みは1mmであった。次に、この容器のシール予定部を上記シール条件1によってシール及び成形し、シール部を有する封止済み容器を作製した。シール装置の各シール面の傾き角は60°とした。またシールブロックを第1位置としたとき、容器の開口におけるシール面間の距離は0.4mmであり、下端辺におけるシール面間の距離は20mmであった。さらに、デジタルカメラ画像において、シール面のうち、開口接触部から下端辺に相当する箇所の寸法を測長ソフトを用いて計測したところ、その距離は10mmであった。
【0104】
(実施例5)
低密度ポリエチレン製の円筒状の容器を作製した。この容器において、シール予定部の上端における厚みは0.5mmであり、シール予定部の下端における厚みは0.5mmであった。次に、この容器のシール予定部を上記シール条件1よりも、加熱温度が高温、かつ、高圧力であるシール条件2によってシール及び成形し、シール部を有する封止済み容器を作製した。シール装置の各シール面の傾き角は4°とした。またシールブロックを第1位置としたとき、容器の開口におけるシール面間の距離は0.34mmであり、下端辺におけるシール面間の距離は0.9mmであった。シール条件2とは、表面温度が130℃のヒートブロックを用いて、シール圧力0.6MPa、シール時間5秒の条件でシールしたのち、表面温度25℃の冷却ブロックを用いて、成形圧力0.6MPa、成形時間5秒で成形することをいう。
【0105】
(比較例1)
シール装置の各シール面の傾き角を0°とした。シールブロックを第1位置としたとき、容器の開口におけるシール面間の距離は0.34mmであり、下端辺におけるシール面間の距離は0.34mmであった。上記以外は、実施例1と同様にして、封止済み容器を作製した。
【0106】
(比較例2)
シール装置の各シール面の傾き角を0°とした。シールブロックを第1位置としたとき、容器の開口におけるシール面間の距離は0.9mmであり、下端辺におけるシール面間の距離は0.9mmであった。容器のシール予定部をシール装置によって、上記シール条件1よりも加熱温度が低温、かつ、低圧力であるシール条件3でシールし、シール部を有する封止済み容器を作製した。上記以外は、比較例1と同様にして、封止済み容器を作製した。シール条件3とは、表面温度が118℃のヒートブロックを用いて、シール圧力0.4MPa、シール時間5秒の条件でシールしたのち、表面温度25℃の冷却ブロックを用いて、成形圧力0.4MPa、成形時間5秒で成形することをいう。
【0107】
これら7種類の封止済み容器(実施例1-5、比較例1-2)について、それぞれシール部の断面を観察した。具体的には、まず刃物を用いて、シール外面に垂直な方向にシール部の断面を薄く切り出した。次いで、この断面を実体顕微鏡で偏光透過照明を用いて拡大観察した。この断面拡大観察画像、及び外観拡大観察画像により、ポリ玉の有無を確認した。またシール内面のシール状態を偏光透過観察した。この結果を以下に示す。
【0108】
【0109】
この結果、実施例1-4の封止済み容器は、シール後端部の付近にポリ玉が形成されることがなかった。またシール内面には、界面接着された部分と凝集接着された部分とが混在して形成されていた。実施例5の封止済み容器は、シール内面には、凝集接着された部分のみが形成されていたが、シール後端部の付近にポリ玉が形成されることがなかった。そのため、これらの実施例の判定結果は、「良好」とした。これに対して比較例1の封止済み容器は、シール後端部の付近にポリ玉が形成されていた。ポリ玉が形成された場合、充填された液体が排出しきれないおそれがあるため、判定結果は「不可」とした。またシール内面には、凝集接着された部分のみが形成されていた。比較例2の封止済み容器は、シール後端部の付近にポリ玉が形成されることがなかったが、シール内面に、界面接着された部分のみが形成されていた。凝集接着が形成されなかったため、内圧変化によってシール部が予期せず破断するおそれがあるため、判定結果は「不可」とした。
【0110】
[変形例]
次に、
図11乃至
図16を参照して、本実施の形態の各変形例について説明する。
図11乃至
図16は、それぞれ本実施の形態の変形例を示す図である。
図11乃至
図16において、
図1乃至
図10に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0111】
(第1変形例)
図11(a)(b)は、シール装置10の一変形例を示している。
図11(a)(b)に示す変形例は、ヒートブロックユニット20Aと冷却ブロックユニット20Bとが、鉛直方向に沿って配置されている点が異なるものであり、他の構成は上述した
図1乃至
図10に示す実施の形態と略同一である。
【0112】
本変形例によるシール装置10において、鉛直方向下方にヒートブロックユニット20Aが配置され、鉛直方向上方に冷却ブロックユニット20Bが配置されている。すなわち冷却ブロックユニット20Bは、ヒートブロックユニット20Aの上方に配置されている。
【0113】
図11(a)に示すように、シール装置10においては、まず鉛直方向下方に位置するヒートブロックユニット20Aによって、容器30のシール予定部40が加熱及び加圧される。シール予定部40が加熱された後、容器30がヒートブロックユニット20Aから取り出される。続いて、容器30は上方に位置する冷却ブロックユニット20Bに移動する。次に、
図11(b)に示すように、鉛直方向上方に位置する冷却ブロックユニット20Bによって、シール予定部40が冷却及び加圧される。なお、鉛直方向下方に冷却ブロックユニット20Bが配置され、鉛直方向上方にヒートブロックユニット20Aが配置されても良い。
【0114】
ところでシール装置10は、無菌環境となるように管理されたアイソレータ又は安全キャビネット内に配置される場合がある。アイソレータ又は安全キャビネットを用いることにより、容器30の内部の無菌性を担保し、かつ容器30の内部の汚染を抑止できる。このようなアイソレータ又は安全キャビネット内で、互いに略同一の大きさであるヒートブロックユニット20Aと冷却ブロックユニット20Bとを鉛直方向に沿って配置できる。これにより、シール装置10の設置面積を小さくでき、シール装置10の省スペース化に寄与できる。
【0115】
また、シール装置10を、水平方向(
図11(a)(b)の矢印Ax方向)に稼働する分注機内に設けることが考えられる。この場合、仮にヒートブロックユニット20Aと冷却ブロックユニット20Bとを水平方向に配置すると、シール作業を行う時間を分注機の間欠駆動速度又は一定駆動速度に合わせる必要が生じる。すなわち、ヒートブロックユニット20Aでシール予定部40を加熱する時間と、冷却ブロックユニット20Bでシール予定部40を冷却する時間とを、それぞれ分注機の間欠駆動速度又は一定速度に合わせる必要が生じる。本変形例によれば、ヒートブロックユニット20Aと冷却ブロックユニット20Bとを鉛直方向に配置することにより、シール予定部40を加熱する速度とシール予定部40を冷却する速度とを独立して設定できる。このため、分注機の間欠駆動速度又は一定駆動速度に合わせてシール作業時間を設定する必要がない。これにより、シール作業を行う時間を最適化できる。例えば、ヒートブロックユニット20Aでシール予定部40を加熱する時間を長くし、冷却ブロックユニット20Bでシール予定部40を冷却する時間は短くしても良い。
【0116】
(第2変形例)
図12は、シールブロック11、12の変形例を示している。
図12に示す変形例は、主として、シールブロック11、12の下端部に、シール面11a、12aに対する角度が連続して大きくなる箇所がそれぞれ存在する点が異なるものであり、他の構成は上述した
図1乃至
図10に示す実施の形態と略同一である。
【0117】
図12に示すように、第1シールブロック11の下端部に、第1シール面11aに対する角度θe1が連続して大きくなる箇所である湾曲面11fが存在する。また第2シールブロック12の下端部に、第2シール面12aに対する角度θe2が連続して大きくなる箇所である湾曲面12fが存在する。この湾曲面11f、12fは、それぞれシール面11a、12aよりも下方に位置する。湾曲面11f、12fは、シール面11a、12aに対して垂直な断面において、曲線状に湾曲している。ここで、シール面11a、12aに対する「角度が連続して大きくなる」とは、以下のように定義される。すなわち、シール面11a、12aに垂直な断面において、シール面11a、12aと、湾曲面11f、12fの接線Lc1、Lc2とがなす角度を角度θe1、θe2とする。このとき、角度θe1、θe2がシール面11a、12aから遠ざかるにつれて連続的に大きくなることをいう。なお、連続して角度が大きくなる箇所は、直線状の部分を含んでも良い。シールブロック11、12のシール面11a、12aよりも上方には、それぞれ上部対向面11g、12gが位置する。上部対向面11g、12gは、互いに平行であっても良い。なお、連続して角度が大きくなる箇所は、シールブロック11、12のいずれか一方のみに形成されていても良い。
【0118】
本変形例によれば、シールブロック11、12をチャッキングした際、シール後端部44に過度に応力が集中することを抑制できる。これにより、封止済み容器30Aの内圧が上昇した際にシール後端部44付近で容器本体31の胴部32が破断することを抑制できる。
【0119】
(第3変形例)
図13(a)-(d)は、シールブロック11、12の変形例を示している。
図13に示す変形例は、シール面11a、12aに、凸部又は凹部が形成されている点が異なるものであり、他の構成は上述した
図1乃至
図10に示す実施の形態と略同一である。
【0120】
図13(a)-(c)に示すシールブロック11、12において、シール面11a、12aには、それぞれ凸部18が形成されている。
図13(a)に示すように、シールブロック11、12は、直方体形状であっても良い。
図13(b)に示すように、シールブロック11、12は、シール面11a、12aに垂直な断面が台形形状であっても良い。
図13(c)に示すように、シールブロック11、12のシール面11a、12aよりも上方に上部対向面11g、12gが位置しても良い。上部対向面11g、12gは、互いに平行に形成されても良い。
【0121】
凸部18は、シール面11a、12aの法線方向に突出している。
図13(d)に示すように、シール面11a、12aには、凹部19が形成されていても良い。あるいは、シール面11a、12aには、凸部18及び凹部19の両方が形成されても良い。また凸部18又は凹部19は、第1シール面11a及び第2シール面12aのうち一方のみに形成されていても良い。また、
図12(第2変形例)に示すシールブロック11、12のシール面11a、12aに凸部18又は凹部19が形成されても良い。
【0122】
図14(a)、(b)は、
図13(a)-(c)に示すシールブロック11、12を用いてシールされたシール部40Aを示す。
図14(a)、(b)に示すように、シール部40Aには、溝46が形成される。なお、
図13(d)に示すようにシール面11a、12aに凹部19が形成されている場合、シール部40Aには、突起が形成されても良い。
【0123】
図14(a)に示すように、溝46は、平面視で格子状であっても良い。この場合、シール部40Aを形成するシール面11a、12aの凸部18は、シール面11a、12aの法線方向から見て格子状となる。
図14(b)に示すように、溝46は、平面視で横縞状であっても良い。この場合、シール部40Aを形成するシール面11a、12aの凸部18は、シール面11a、12aの法線方向から見て横縞状となる。あるいは、溝46は、平面視で縦縞状であっても良い。
【0124】
このように、シール面11a、12aに、凸部18が形成されていることにより、シール部40Aの表面に所定パターンを有する溝46を形成できる。これにより、シール部40Aの外観の見栄えが向上する。また、所定パターンを有する溝46が形成されていることにより、シール部40Aを目視で判別できる。
【0125】
凸部18は、冷却ブロックユニット20Bのシールブロック11、12のみに設けても良い。あるいは、凸部18は、ヒートブロックユニット20Aと冷却ブロックユニット20Bの両方のシールブロック11、12に設けられてもよい。特に冷却ブロックユニット20Bのシールブロック11、12に凸部18を設けた場合、この凸部18がシール部40Aの溝46として賦形できる。また、第1シールブロック11の凸部18と第2シールブロック12の凸部18と形状が互いに異なるようにしても良い。この場合、シール部40Aの溝46のパターンを、封止済み容器30Aの表裏を区別する目印として使用できる。また、シール装置自体が複数存在する場合、凸部18の形状をシール装置毎に変えることにより、封止済み容器30Aがどのシール装置でシールされたかがわかるようにしても良い。この場合、封止済み容器30Aにトラブルが発生したときに原因調査が容易となる。より具体的には、例えば2台のシール装置があれば、1台の凸部形状は格子状として、別の1台の凸部形状は縦縞状としてもよい。
【0126】
(第4変形例)
図15(a)-(c)は、シールブロック11、12の変形例を示している。また
図15(a)-(c)は、シールブロック11、12が第1位置にある場合を示している。
図15(a)-(c)に示す変形例は、鉛直方向(Z方向)に垂直な平面(XY平面)における断面で見たときにシール面11a、12aが非平行である点が異なるものであり、他の構成は上述した
図1乃至
図10に示す実施の形態と略同一である。
【0127】
図15(a)は、シール先端部43におけるシールブロック11、12の断面を示している。
図15(a)に示すように、XY平面に平行な断面において、シール面11a、12aは互いに平行に位置している。
【0128】
図15(b)(c)は、シール後端部44におけるシールブロック11、12の断面を示している。
図15(b)(c)に示すように、鉛直方向に垂直な平面(XY平面)における断面で見たとき、第1シール面11a及び第2シール面12aの間隔は、第1シール面11a及び第2シール面12aの側部11h、12hよりも中央部11i、12iが広くなっている。すなわち、第1シール面11aの側部11hと第2シール面12aの側部12hとの距離よりも、第1シール面11aの中央部11iと第2シール面12aの中央部12iとの距離の方が広い。
【0129】
図15(b)に示すように、第1シール面11a及び第2シール面12aの側部11h、12h側に、それぞれ平坦面11j、12jが形成されていても良い。あるいは、
図15(c)に示すように、第1シール面11a及び第2シール面12aの側部11h、12hから中央部11i、12iに向けて徐々に間隔が広くなっていても良い。
【0130】
上述したように、シール先端部43は凝集接着されることが望ましい。一方、シール側面部45は、シール先端部43からシール後端部44まで全て凝集接着され、シール側面部45からシール中央部47に行くにしたがって界面接着されることが最も望ましい。あるいは、シール側面部45は、シール先端部43からシール後端部44まで全て凝集接着され、シール側面部45からシール中央部47まで凝集接着されていることも望ましい。このような接着状態を実現するために、
図15(a)-(c)に示すように、シール面11a、12aは、鉛直方向(Z方向)だけではなく水平方向(Y方向)にも非平行であっても良い。
【0131】
(第5変形例)
図16は、容器の変形例を示している。
図16に示す変形例は、容器30Bがバッグ形状である点が異なるものであり、他の構成は上述した
図1乃至
図10に示す実施の形態と略同一である。
【0132】
図16に示すように、容器30Bは、容器本体31を備えている。容器30Bは、バッグ形状を有する容器であっても良い。容器本体31は、ポート部37とバッグ部38とを有する。バッグ部38は、袋状であり、内部に液体を収容可能となっている。バッグ部38は、胴部32と、底部33とを有する。ポート部37は、バッグ部38から突出する。ポート部37は、バッグ部38と繋がっている。ポート部37は、一端に形成された開口36を有する。
【0133】
シール予定部40は、ポート部37の一端に位置し、ヒートシール等により溶着して密封される部分である。シール予定部40は、ポート部37の一端の周方向全体にわたって形成されていても良い。
【0134】
図16に示す容器30Bのシール予定部40についても、
図1乃至
図4に示すシール装置10によってシールされる。これにより、シール予定部40が溶融固化してシール部が形成される。
【0135】
上記各実施の形態及び各変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記各実施の形態及び各変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0136】
10 シール装置
11 第1シールブロック
11a 第1シール面
12 第2シールブロック
12a 第2シール面
20A ヒートブロックユニット
20B 冷却ブロックユニット
30 容器
30A 封止済み容器
31 容器本体
32 胴部
33 底部
40 シール予定部
40A シール部
41A 第1シール内面
41B 第1シール外面
42A 第2シール内面
42B 第2シール外面