(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021579
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】放置物処理支援装置、ユーザ端末装置、放置物処理支援システム、放置物処理支援方法、プログラム、及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240208BHJP
G06Q 50/26 20240101ALI20240208BHJP
G16Y 20/10 20200101ALI20240208BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20240208BHJP
G16Y 40/10 20200101ALI20240208BHJP
G16Y 40/30 20200101ALI20240208BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/26
G16Y20/10
G16Y20/20
G16Y40/10
G16Y40/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022124498
(22)【出願日】2022-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(74)【代理人】
【識別番号】100227019
【弁理士】
【氏名又は名称】安 修央
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 聖
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L049CC35
(57)【要約】
【課題】 放置物の撤去作業に係る負担を軽減することができる、放置物処理支援装置、ユーザ端末装置、放置物処理支援システム、放置物処理支援方法、プログラム、及び記録媒体を提供する。
【解決手段】画像情報取得部、位置情報取得部、及びデータ送信部を含み、前記画像情報取得部は、ユーザ端末装置から放置物を識別可能な画像情報を取得し、前記位置情報取得部は、前記ユーザ端末装置から前記放置物の位置情報を取得し、前記データ送信部は、取得した前記画像情報及び前記位置情報を含むデータを外部端末装置に送信する、放置物処理支援装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像情報取得部、位置情報取得部、及びデータ送信部を含み、
前記画像情報取得部は、ユーザ端末装置から放置物を識別可能な画像情報を取得し、
前記位置情報取得部は、前記ユーザ端末装置から前記放置物の位置情報を取得し、
前記データ送信部は、取得した前記画像情報及び前記位置情報を含むデータを外部端末装置に送信する
放置物処理支援装置。
【請求項2】
前記データは、掲示用データ、及び協力関係者通知用データを含み、
前記外部端末装置は、前記画像情報及び前記位置情報を送信したユーザ端末装置、及び協力関係者が保有する協力関係者端末装置を含み、
前記データ送信部は、前記掲示用データを前記ユーザ端末装置に送信し、前記協力関係者通知用データを前記協力関係者端末装置に送信する、請求項1記載の放置物処理支援装置。
【請求項3】
さらに、依頼情報受信部を含み、
前記依頼情報受信部は、前記ユーザ端末装置から送信される前記協力関係者への協力依頼情報を受信する、請求項2記載の放置物処理支援装置。
【請求項4】
前記協力関係者が、警察、弁護士、及び前記放置物の回収者の少なくともいずれかを含む、請求項2記載の放置物処理支援装置。
【請求項5】
さらに、連絡部を含み、
前記連絡部は、前記放置物の持ち主が所有する端末への連絡を行う、請求項1記載の放置物処理支援装置。
【請求項6】
撮像部、位置情報取得部、画像情報送信部、位置情報送信部、及び掲示用データ受信部を含み、
前記撮像部は、放置物を識別可能な画像として撮像し、
前記位置情報取得部は、前記放置物の位置情報を取得し、
前記画像情報送信部は、前記撮像した画像を、画像情報として請求項1から5のいずれか一項に記載の放置物処理支援装置へ送信し、
前記位置情報送信部は、前記位置情報を、前記放置物処理支援装置に送信し、
前記掲示用データ受信部は、前記画像の情報及び前記位置情報を含む掲示用データを前記放置物処理支援装置から受信する
ユーザ端末装置。
【請求項7】
放置物処理支援装置、及び外部端末装置を含み、
前記放置物処理支援装置は、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置であり、
前記外部端末装置は、前記放置物処理支援装置とデータの送受信が可能な端末である
放置物処理支援システム。
【請求項8】
画像情報取得工程、位置情報取得工程、及びデータ送信工程を含み、
前記画像情報取得工程は、ユーザ端末装置から放置物を識別可能な画像情報を取得し、
前記位置情報取得工程は、前記ユーザ端末装置から前記放置物の位置情報を取得し、
前記データ送信工程は、取得した前記画像情報及び前記位置情報を含むデータを外部端末装置に送信する
放置物処理支援方法。
【請求項9】
画像情報取得手段、位置情報取得手段、及びデータ送信手段を含み、
前記画像情報取得手段は、ユーザ端末装置から放置物を識別可能な画像情報を取得し、
前記位置情報取得手段は、前記ユーザ端末装置から前記放置物の位置情報を取得し、
前記データ送信手段は、取得した前記画像情報及び前記位置情報を含むデータを外部端末装置に送信する
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
画像情報取得手段、位置情報取得手段、及びデータ送信手段を含み、
前記画像情報取得手段は、ユーザ端末装置から放置物を識別可能な画像情報を取得し、
前記位置情報取得手段は、前記ユーザ端末装置から前記放置物の位置情報を取得し、
前記データ送信手段は、取得した前記画像情報及び前記位置情報を含むデータを外部端末装置に送信する
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放置物処理支援装置、ユーザ端末装置、放置物処理支援システム、放置物処理支援方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
私有地に無断で自動車が放置されている場合の対策として、特許文献1には、携帯端末で車両のナンバープレートを撮影し、撮像画像をもとに自動車登録番号にもとづき対応する登録者を特定する、違反車両通報システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、私有地に放置されうるものは、特許文献1記載の自動車に限られない。私有地に物が無断で放置されている場合、現状の法体系では放置物に張り紙をして撤去を促したり、あるいは警察に通報したりする必要がある。このような作業はすべてその土地の所有者がする必要があり、大きな負担となっている。特許文献1に開示される発明では、これらの作業負担を軽減することができない。
【0005】
そこで、本発明は、放置物の撤去作業に係る負担を軽減するための、放置物処理支援装置、ユーザ端末装置、放置物処理支援システム、放置物処理支援方法、プログラム、及び記録媒体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の放置物処理支援装置は、
画像情報取得部、位置情報取得部、及びデータ送信部を含み、
前記画像情報取得部は、ユーザ端末装置から放置物を識別可能な画像情報を取得し、
前記位置情報取得部は、前記ユーザ端末装置から前記放置物の位置情報を取得し、
前記データ送信部は、取得した前記画像情報及び前記位置情報を含むデータを外部端末装置に送信する。
【0007】
本発明のユーザ端末装置は、
撮像部、位置情報取得部、画像情報送信部、位置情報送信部、及び掲示用データ受信部を含み、
前記撮像部は、放置物を識別可能な画像として撮像し、
前記位置情報取得部は、前記放置物の位置情報を取得し、
前記画像情報送信部は、前記撮像した画像を、画像情報として本発明の放置物処理支援装置へ送信し、
前記位置情報送信部は、前記位置情報を、前記放置物処理支援装置に送信し、
前記掲示用データ受信部は、前記画像の情報及び前記位置情報を含む掲示用データを前記放置物処理支援装置から受信する。
【0008】
本発明の放置物処理支援システムは、
放置物処理支援装置、及び外部端末装置を含み、
前記放置物処理支援装置は、本発明の装置であり、
前記外部端末装置は、前記放置物処理支援装置とデータの送受信が可能な端末である。
【0009】
本発明の放置物処理支援方法は、
画像情報取得工程、位置情報取得工程、及びデータ送信工程を含み、
前記画像情報取得工程は、ユーザ端末装置から放置物を識別可能な画像情報を取得し、
前記位置情報取得工程は、前記ユーザ端末装置から前記放置物の位置情報を取得し、
前記データ送信工程は、取得した前記画像情報及び前記位置情報を含むデータを外部端末装置に送信する。
【0010】
本発明のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0011】
本発明の記録媒体は、前記本発明のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、放置物の撤去作業に係る負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、実施形態1の放置物処理支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態1の放置物処理支援装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態1の放置物処理支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、実施形態2の放置物処理支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、実施形態2の放置物処理支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施形態4の放置物処理支援システムの一例の構成を示す概略図である。
【
図7】
図7は、実施形態4の放置物処理支援システムの他の一例の構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0015】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の放置物処理支援装置10の一例の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本装置10は、画像情報取得部11、位置情報取得部12、及びデータ送信部13を含む。本装置10は、例えば、さらに、依頼情報受信部を含んでもよい。
【0016】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0017】
図2に、本装置10のハードウェア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、通信デバイス107等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0018】
中央処理装置101は、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、画像情報取得部11、位置情報取得部12、及びデータ送信部13として機能する。本装置10が、さらに、依頼情報受信部を含む場合、中央処理装置101は、例えば、依頼情報受信部して機能する。中央処理装置101は、演算装置として、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の演算装置を備えてもよいし、これらの組合せを備えてもよい。
【0019】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンタ、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0020】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0021】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。
【0022】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。この場合、メモリ102及び記憶装置104は、例えば、マーカー情報等を記憶していてもよい。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0023】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、出力装置106を備える。入力装置105は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。出力装置106は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等があげられる。本実施形態1において、入力装置105と出力装置106とは、別個に構成されているが、入力装置105と出力装置106とは、タッチパネルディスプレイのように、一体として構成されてもよい。
【0024】
つぎに、本実施形態の放置物処理支援方法の一例を、
図3のフローチャートS10に基づき説明する。本実施形態の放置物処理支援方法は、例えば、
図1又は
図2の装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の放置物処理支援方法は、
図1又は
図2の装置10の使用には限定されない。
【0025】
まず、画像情報取得部11は、ユーザ端末装置から放置物を識別可能な画像情報を取得する(S11)。前記ユーザ端末装置は、例えば、後述する本発明のユーザ端末装置と同様である。前記放置物は、特に限定されず、例えば、自動車、バイク、原動機付自転車、自転車等の車両;家具、寝具、電気機器、ガス機器、石油機器、娯楽用品、生活雑貨、スポーツ用品、健康器具、おもちゃ、食器類、工具等の生活用品;洋服、下着、履物、鞄などの衣料品;飲料、食料等の飲食料品;可燃ごみ、不燃ごみ、資源ごみ、粗大ごみ等のゴミ類;化学薬品等の危険物;刃物、銃器、弾薬、鈍器等の武器類;動植物等があげられる。前記識別可能な画像情報は、特に限定されず、例えば、ナンバープレート、車台番号、車体番号、防犯登録番号、シリアル番号、型番、品番、製造番号、サイン、前記放置物そのものの画像等があげられる。
【0026】
つぎに、位置情報取得部12は、前記ユーザ端末装置から前記放置物の位置情報を取得する(S12)。
【0027】
なお、
図3において、S11の後にS12を行っているが、例えば、S12の後にS11を行ってもよいし、S11及びS12を同時に行ってもよい。これは、後述する
図5のフローにおいても同様である。
【0028】
つぎに、データ送信部13は、取得した前記画像情報及び前記位置情報を含むデータを外部端末装置に送信する(S13)。前記外部端末装置は、例えば、前記ユーザ端末装置であってもよいし、後述する協力関係者が保有する協力関係者端末装置であってもよい。
【0029】
前記データは、例えば、掲示用データ、及び協力関係者通知用データを含む。この場合、前記外部端末装置は、例えば、前記画像情報及び前記位置情報を送信したユーザ端末装置、及び協力関係者が保有する協力関係者端末装置を含む。このとき、データ送信部13は、前記掲示用データを前記ユーザ端末装置に送信し、前記協力関係者通知用データを前記協力関係者端末装置に送信する。
【0030】
前記掲示用データは、例えば、前記放置物の撤去等を促すための張り紙用情報があげられ、張り紙用情報として出力できるようにレイアウトされたものであってもよく、ポスター、文書等の形式であってもよい。前記掲示用データには、例えば、前記画像情報、警告文、日付情報、バーコード、QRコード(登録商標)等の識別コード等の情報を含んでもよい。
【0031】
前記協力関係者は、例えば、警察、消防、弁護士、放置物の回収業者、自治体、土地の所有者または管理者、自然保護団体等があげられる。前記協力関係者通知用データは、例えば、前記画像情報、前記位置情報、前記ユーザの個人情報等があげられる。前記協力関係者通知用データは、例えば、警察に通報するために必要なデータ、前記放置物が盗難物であった場合に本来の所有者に連絡するために必要なデータ、弁護士依頼のために必要なデータ、前記放置物を回収するために必要なデータ等であってもよい
【0032】
本装置10は、さらに、依頼情報受信部を含んでもよい(図示せず)。前記依頼情報受信部は、前記ユーザ端末装置から送信される前記協力関係者への協力依頼情報を受信する。前記協力依頼情報は、例えば、警察への通報依頼、前記放置物の所有者への連絡依頼、弁護士通知依頼、前記放置物の回収依頼等があげられる。
【0033】
実施形態1によれば、放置物の画像情報及び位置情報を含むデータを本装置がまとめて外部端末装置に送信可能である。例えば、張り紙用情報の送信、協力関係者への通知を一元化できるため、これまでユーザが放置物撤去のために要した、張り紙の作成や警察への通報等の作業負担を軽減することができる。
【0034】
[実施形態2]
実施形態2は、本発明の放置物処理支援装置の他の例である。
【0035】
本実施形態の放置物処理支援装置10Aは、実施形態1の放置物処理支援装置10の構成に加えて、連絡部14を含むこと以外は前記実施形態1の放置物処理支援装置10と同様であり、その説明を援用できる。本実施形態の放置物処理支援装置10Aは、例えば、連絡部を含む。
【0036】
図4は、本装置10Aの一例の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、本装置10Aは、実施形態1の放置物処理支援装置10の構成に加えて、連絡部14を備える。放置物処理支援装置10Aのハードウェア構成は、
図2の放置物処理支援装置10のハードウェア構成において、中央処理装置101が、
図1の放置物処理支援装置10の構成に代えて、
図4の放置物処理支援装置10Aの構成を備える以外は同様である。
【0037】
つぎに、本実施形態の放置物処理支援方法について、
図5のフローチャートを用いて説明する。本実施形態の放置物処理支援方法は、例えば、
図4に示す本実施形態の放置物処理支援装置10Aを用いて実施できる。なお、本発明の放置物処理支援方法は、放置物処理支援装置10Aの使用に限定されない。
【0038】
まず、実施形態1と同様にS10~S13を実施する。
【0039】
つぎに、連絡部14は、前記放置物の持ち主が所有する端末への連絡を行う(S14)。前記放置物の持ち主は、例えば、前記放置物を無断で放置した者であってもよいし、前記放置物が盗難物であった場合には盗難被害者であってもよい。前記連絡は、例えば、チャット、SMS、メール、通話等によるものであってもよく、端末が有する専用のアプリケーション等を介して行ってもよい。前記連絡を行う際は、例えば、前記画像情報を得た本装置10Aが警察等から前記持ち主の連絡先を取得して連絡を行ってもよい。また、例えば、本装置10Aの記憶装置104が予めナンバープレート等の前記放置物を識別可能な情報と持ち主の連絡先とを紐づけて記憶しておき、前記ユーザから取得した前記画像情報を照合して前記持ち主に連絡してもよい。すなわち、S11のフローのあとであれば、任意のタイミングでS14を行ってもよい。
【0040】
実施形態2によれば、例えば、警察や本装置10Aが放置物の持ち主の連絡先を有している場合には本装置10Aが前記放置物の持ち主に連絡することができるため、私有地に放置物がある場合であってもその撤去を迅速にすることができる。
【0041】
[実施形態3]
本実施形態では、本発明のユーザ端末装置の一例について説明する。なお、本発明において「ユーザ」は、端末を介して本装置を利用するヒトである。
【0042】
ユーザ端末装置は、撮像部、位置情報取得部、画像情報送信部、位置情報送信部、及び掲示用データ受信部を含む。
【0043】
前記撮像部は、放置物を識別可能な画像として撮像する。前記放置物は、例えば、実施形態1における放置物と同様である。前記識別可能な画像は、例えば、実施形態1における識別可能な画像と同様である。前記撮像は、例えば、本装置が備えるカメラなどの入力装置により行ってもよく、画像、又は動画であってもよい。また、必ずしも本装置と前記入力装置とが一体となっている必要はなく、例えば、外部入力により前記入力装置を接続してもよい。
【0044】
前記位置情報取得部は、前記放置物の位置情報を取得する。前記位置情報は、例えば、通信キャリアの基地局電波、GPS(Global Positioning System)信号、Wi-Fiの電波等を受信して取得してもよい。
【0045】
前記画像情報送信部は、前記撮像した画像を、画像情報として本発明の放置物処理支援装置へ送信し、前記位置情報送信部は、前記位置情報を、前記放置物処理支援装置に送信する。本発明の放置物処理支援装置は、例えば、前述の実施形態1及び2の装置10及び10Aがあげられるが、これらに限定されない。
【0046】
前記掲示用データ受信部は、前記画像の情報及び前記位置情報を含む掲示用データを前記放置物処理支援装置から受信する。前記掲示用データは、例えば、実施形態1における掲示用データと同様である。
【0047】
なお、前記ユーザ端末装置は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。
【0048】
[実施形態4]
つぎに、本発明の放置物処理支援装置、及び外部端末装置を含む放置物処理支援システムの一例を、
図6、7を用いて、実施形態1の装置10により説明する。ただし、本発明のシステムは、実施形態1の装置10の使用には限定されない。
【0049】
まず、
図6、7のとおり、前記外部端末装置は実施形態1の装置10とデータの送受信が可能である。前記外部端末装置は、例えば、実施形態3のユーザ端末装置(以下、「実施形態3の装置」という場合がある。)を含む。私有地に放置物を放置されたユーザは、例えば、実施形態3の装置を用いて、放置物を識別可能な画像として撮像する。実施形態3の装置は、
図6のとおり、放置物が自動車である場合は、例えば、ナンバープレート等を撮像する。
図7のとおり、放置物が自転車である場合は、例えば、車体番号等を撮像する。また、例えば、実施形態3の装置により、位置情報を取得する。撮像した前記画像の画像情報、及び取得した前記位置情報を、実施形態1の装置10に送信する。前記送信は、例えば、専用のアプリケーションを使用してもよい。
【0050】
実施形態1の装置10は、取得した前記画像情報及び前記位置情報を含むデータを、前記外部端末装置に送信する。本実施形態では、例えば、前記画像情報及び前記位置情報を含む協力関係者通知用データを、協力関係者である警察が保有する協力関係者端末装置へ送信し、警察への自動問合せ、通報等を行う。
【0051】
また、前記画像情報及び前記位置情報を含む掲示用データは、例えば、実施形態3の装置に送信される。前記掲示用データを受信した実施形態3の装置は、例えば、前記掲示用データを紙やシール紙に印刷するなどして出力してもよい。前記ユーザは、出力した前記掲示用データを放置物に張り紙として掲示することができる。前記ユーザは、張り紙を掲示して一定期間が過ぎた場合には、例えば、
図6のように、実施形態3の装置により弁護士通知を依頼することができる。あるいは、
図7のように、回収業者等への回収依頼をすることができる。前記依頼は、例えば、前記掲示用データに識別コードが印字されている場合には、実施形態3の装置が備えるカメラ等の入力装置により、前記識別コードを読み取ることで行ってもよい。また、前記専用のアプリケーションを使用している場合には、前記アプリケーションが有する依頼機能等により、前記依頼を行ってもよい。
【0052】
実施形態1の装置10が依頼情報受信部を含む場合、実施形態1の装置10は、実施形態3の装置から依頼情報を受信できる。前記依頼があった場合、実施形態1の装置10は、例えば、
図6のように、提携先の弁護士に自動で連絡することができる。前記連絡をもらった弁護士は、例えば、実施形態1の装置10から取得した情報をもとに、前記放置物の持ち主を特定し、前記持ち主に対して損害賠償請求を行うことができる。または、例えば、
図7のように、回収業者に自動で回収依頼をすることができる。前記回収依頼の連絡をもらった回収業者は、前記放置物を回収する。前記放置物に掲示していた張り紙にQRコード(登録商標)等の識別コードが印字されている場合には、前記回収業者が所有する端末で前記識別コードを読み取る等することで、前記放置物の回収(撤去)が完了したことを実施形態1の装置10に通知することができる。
【0053】
そのほか、実施形態2の装置10Aであれば、実施形態2でも述べたとおり、前記放置物の持ち主が所有する携帯電話等の外部端末装置への連絡を行うこともできる。
【0054】
[実施形態5]
本実施形態のプログラムは、本発明の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。本発明において、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。
【0055】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0056】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
画像情報取得部、位置情報取得部、及びデータ送信部を含み、
前記画像情報取得部は、ユーザ端末装置から放置物を識別可能な画像情報を取得し、
前記位置情報取得部は、前記ユーザ端末装置から前記放置物の位置情報を取得し、
前記データ送信部は、取得した前記画像情報及び前記位置情報を含むデータを外部端末装置に送信する
放置物処理支援装置。
(付記2)
前記データは、掲示用データ、及び協力関係者通知用データを含み、
前記外部端末装置は、前記画像情報及び前記位置情報を送信したユーザ端末装置、及び協力関係者が保有する協力関係者端末装置を含み、
前記データ送信部は、前記掲示用データを前記ユーザ端末装置に送信し、前記協力関係者通知用データを前記協力関係者端末装置に送信する、付記1記載の放置物処理支援装置。
(付記3)
さらに、依頼情報受信部を含み、
前記依頼情報受信部は、前記ユーザ端末装置から送信される前記協力関係者への協力依頼情報を受信する、付記2記載の放置物処理支援装置。
(付記4)
前記協力関係者が、警察、弁護士、及び前記放置物の回収者の少なくともいずれかを含む、付記2又は3記載の放置物処理支援装置。
(付記5)
さらに、連絡部を含み、
前記連絡部は、前記放置物の持ち主が所有する端末への連絡を行う、付記1から4のいずれかに記載の放置物処理支援装置。
(付記6)
撮像部、位置情報取得部、画像情報送信部、位置情報送信部、及び掲示用データ受信部を含み、
前記撮像部は、放置物を識別可能な画像として撮像し、
前記位置情報取得部は、前記放置物の位置情報を取得し、
前記画像情報送信部は、前記撮像した画像を、画像情報として付記1から5のいずれかに記載の放置物処理支援装置へ送信し、
前記位置情報送信部は、前記位置情報を、前記放置物処理支援装置に送信し、
前記掲示用データ受信部は、前記画像の情報及び前記位置情報を含む掲示用データを前記放置物処理支援装置から受信する
ユーザ端末装置。
(付記7)
放置物処理支援装置、及び外部端末装置を含み、
前記放置物処理支援装置は、付記1から5のいずれかに記載の装置であり、
前記外部端末装置は、前記放置物処理支援装置とデータの送受信が可能な端末である
放置物処理支援システム。
(付記8)
前記外部端末装置が、付記6記載のユーザ端末装置を含む、付記7記載の放置物処理支援システム。
(付記9)
画像情報取得工程、位置情報取得工程、及びデータ送信工程を含み、
前記画像情報取得工程は、ユーザ端末装置から放置物を識別可能な画像情報を取得し、
前記位置情報取得工程は、前記ユーザ端末装置から前記放置物の位置情報を取得し、
前記データ送信工程は、取得した前記画像情報及び前記位置情報を含むデータを外部端末装置に送信する
放置物処理支援方法。
(付記10)
前記データは、掲示用データ、及び協力関係者通知用データを含み、
前記外部端末装置は、前記画像情報及び前記位置情報を送信したユーザ端末装置、及び協力関係者が保有する協力関係者端末装置を含み、
前記データ送信工程は、前記掲示用データを前記ユーザ端末装置に送信し、前記協力関係者通知用データを前記協力関係者端末装置に送信する、付記9記載の放置物処理支援方法。
(付記11)
さらに、依頼情報受信工程を含み、
前記依頼情報受信工程は、前記ユーザ端末装置から送信される前記協力関係者への協力依頼情報を受信する、付記10記載の放置物処理支援方法。
(付記12)
前記協力関係者が、警察、弁護士、及び前記放置物の回収者の少なくともいずれかを含む、付記10又は11のいずれかに記載の放置物処理支援方法。
(付記13)
さらに、連絡工程を含み、
前記連絡工程は、前記放置物の持ち主が所有する端末への連絡を行う、付記9から12のいずれかに記載の放置物処理支援方法。
(付記14)
画像情報取得手段、位置情報取得手段、及びデータ送信手段を含み、
前記画像情報取得手段は、ユーザ端末装置から放置物を識別可能な画像情報を取得し、
前記位置情報取得手段は、前記ユーザ端末装置から前記放置物の位置情報を取得し、
前記データ送信手段は、取得した前記画像情報及び前記位置情報を含むデータを外部端末装置に送信する
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記15)
前記データは、掲示用データ、及び協力関係者通知用データを含み、
前記外部端末装置は、前記画像情報及び前記位置情報を送信したユーザ端末装置、及び協力関係者が保有する協力関係者端末装置を含み、
前記データ送信手段は、前記掲示用データを前記ユーザ端末装置に送信し、前記協力関係者通知用データを前記協力関係者端末装置に送信する、付記14記載のプログラム。
(付記16)
さらに、依頼情報受信手段を含み、
前記依頼情報受信手段は、前記ユーザ端末装置から送信される前記協力関係者への協力依頼情報を受信する、付記15記載のプログラム。
(付記17)
前記協力関係者が、警察、弁護士、及び前記放置物の回収者の少なくともいずれかを含む、付記15又は16のいずれかに記載のプログラム。
(付記18)
さらに、連絡手段を含み、
前記連絡手段は、前記放置物の持ち主が所有する端末への連絡を行う、付記14から17のいずれかに記載のプログラム。
(付記19)
画像情報取得手段、位置情報取得手段、及びデータ送信手段を含み、
前記画像情報取得手段は、ユーザ端末装置から放置物を識別可能な画像情報を取得し、
前記位置情報取得手段は、前記ユーザ端末装置から前記放置物の位置情報を取得し、
前記データ送信手段は、取得した前記画像情報及び前記位置情報を含むデータを外部端末装置に送信する
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
(付記20)
前記データは、掲示用データ、及び協力関係者通知用データを含み、
前記外部端末装置は、前記画像情報及び前記位置情報を送信したユーザ端末装置、及び協力関係者が保有する協力関係者端末装置を含み、
前記データ送信手段は、前記掲示用データを前記ユーザ端末装置に送信し、前記協力関係者通知用データを前記協力関係者端末装置に送信する、付記19記載の記録媒体。
(付記21)
さらに、依頼情報受信手段を含み、
前記依頼情報受信手段は、前記ユーザ端末装置から送信される前記協力関係者への協力依頼情報を受信する、付記20記載の記録媒体。
(付記22)
前記協力関係者が、警察、弁護士、及び前記放置物の回収者の少なくともいずれかを含む、付記20又は21のいずれかに記載の記録媒体。
(付記23)
さらに、連絡手段を含み、
前記連絡手段は、前記放置物の持ち主が所有する端末への連絡を行う、付記19から22のいずれかに記載の記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明によれば、放置物の撤去作業に係る負担を軽減することができる。本発明は、例えば、放置物の撤去を目的とした放置物処理支援装置に適用できるが、適用できる分野は制限されず、放置物処理支援装置を用いた幅広い分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0058】
10、10A 放置物処理支援装置
11 画像情報取得部
12 位置情報取得部
13 データ送信部
14 連絡部
101 CPU
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 通信デバイス