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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021639
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】容器回収装置
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/06 20060101AFI20240208BHJP
   B65F 1/00 20060101ALI20240208BHJP
   B65F 1/10 20060101ALI20240208BHJP
   B65F 1/14 20060101ALI20240208BHJP
   B65F 5/00 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
B65F1/06
B65F1/00 A
B65F1/10
B65F1/14 A
B65F5/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022124624
(22)【出願日】2022-08-04
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)2022年2月16日-18日に「第56回スーパーマーケット・トレードショー2022」にて公開 (2)2022年5月25日-27日に「第31回2022NEW環境展」にて公開 (3)2022年6月23日に株式会社スーパーアルプス豊田南店に販売 (4)2022年7月25日に株式会社オークワ、オーストリート橋本杉の台店に販売 (5)2022年7月27日に株式会社オークワ和泉小田店に販売 (6)2022年7月28日に株式会社オークワ、スーパーセンターオークワ和泉納花台店に販売 (7)2022年8月1日に株式会社オークワ狭山店に販売
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】塩谷 昇一
【テーマコード(参考)】
3E023
3E025
【Fターム(参考)】
3E023AA14
3E023AA19
3E023HA04
3E023KA04
3E023MC02
3E025AA09
3E025CA01
3E025CA05
3E025CA08
3E025DA02
3E025EA02
3E025EB08
(57)【要約】
【課題】
従来の容器回収装置は、空容器回収箱に直接容器を回収するものであるが、汚損や破損を考えれば、ビニール袋などを介在させた方が有利である。しかし、ビニール袋は丁寧に取り付けないと十分に広がらずに、十分な収容量を確保できない場合がある。このようなことから、より使い勝手の良い容器回収装置が求められていることに対処する。
【解決手段】
容器を回収する容器回収装置であって、容器を収容する複数の収容部と、容器が前記収容部の何れかに収容されるべく送出方向を異ならせることを可能とする振分け部と、前記収容部の満杯を検出する検出部と、前記検出部により満杯を検出すると一方の収容部から他方の収容部へ前記振分け部の送出方向を変更する制御部と、を備えることを特徴とする容器回収装置。
【選択図】図21
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器を回収する容器回収装置であって、
容器を収容する複数の収容部と、
容器が前記収容部の何れかに収容されるべく送出方向を異ならせることを可能とする振分け部と、
前記収容部の満杯を検出する検出部と、
前記検出部により満杯を検出すると一方の収容部から他方の収容部へ前記振分け部の送出方向を変更する制御部と、
を備える
ことを特徴とする容器回収装置。
【請求項2】
前記制御部は、送り出し方向を変更した後に前記容器回収装置の正面手前側よりも奥側に優先して容器が収容されるように前記振分け部を制御する優先制御を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の容器回収装置。
【請求項3】
前記収容部の袋交換を受け付ける受付手段を備え、
前記制御部は、前記受付手段による袋交換を受け付けた収容部について次に当該収容部へ容器を送り出す際に前記優先制御を実行する
ことを特徴とする請求項2に記載の容器回収装置。
【請求項4】
袋交換がされた収容部と、袋交換直後に容器が投入される収容部とは異なる投入制御を行う
ことを特徴とする請求項3に記載の容器回収装置。
【請求項5】
前記受付手段を並べて複数表示する表示手段を有する
ことを特徴とする請求項3に記載の容器回収装置。
【請求項6】
容器を収容する複数の収容部と、容器が前記収容部の何れかに収容されるべく送出方向を異ならせることを可能とする振分け部と、前記収容部の満杯を検出する検出部とを備える容器回収装置のコンピュータに、
前記収容部の満杯を検出するステップと、
一方の収容部から他方の収容部へ前記振分け部の送出方向を変更制御するステップ
を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
容器回収装置としては、従来より、例えば、特許文献1のようなものが知られている。この特許文献1に記載の容器回収装置では、ペットボトル等の空容器を投入口に投入する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-175789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載される容器回収装置は、空容器回収箱に直接容器を回収するものであるが、汚損や破損を考えれば、ビニール袋などを介在させた方が有利である。しかし、ビニール袋は丁寧に取り付けないと十分に広がらずに、十分な収容量を確保できない場合がある。このようなことから、より使い勝手の良い容器回収装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る容器回収装置は、少なくとも以下の構成を具備する。
容器を回収する容器回収装置であって、容器を収容する複数の収容部と、容器が前記収容部の何れかに収容されるべく送出方向を異ならせることを可能とする振分け部と、前記収容部の満杯を検出する検出部と、前記検出部により満杯を検出すると一方の収容部から他方の収容部へ前記振分け部の送出方向を変更する制御部と、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の一実施形態に係る容器回収装置の全体概念図であり、(a)は容器回収装置の正面図、(b)は容器回収装置の左側面図、(c)は容器回収装置の上面図である。
図2】容器回収装置の斜視図(左斜視図、右斜視図)である。
図3】容器回収装置の側断面図であり、図1(a)のA-A線での断面図である。
図4】容器回収装置の前面左扉を開放している状態を示す図であり、(a)は容器回収装置の正面図、(b)は容器回収装置の左側面図、(c)は容器回収装置の上面図である。
図5】容器回収装置の前面左扉を開放している状態を示す図であり、容器回収装置の斜視図(左斜視図、右斜視図)である。
図6】袋保持部のみを示す斜視図である。
図7】容器回収装置の前面左扉及び前面右扉を共に開放し、左の袋保持部のみを引出した状態を示す斜視図である。
図8】容器回収装置を説明するための図であり、(a)は容器回収装置の電気的な機能ブロック図、(b)は制御部の機能ブロック図である。
図9】容器回収装置の容器投入部の概念図である。
図10】容器回収装置の検出部などを説明するための図であり、詳細には、(a)は容器投入部の左側斜視図、(b)は容器投入部の正面図である。
図11】外扉が閉状態で内扉が閉状態の容器回収装置の一例を示す側面概念図である。
図12】外扉が開状態で内扉が閉状態の容器回収装置の一例を示す斜視図である。
図13】外扉が開状態で内扉が閉状態の容器回収装置の一例を示す側面概念図である。
図14】外扉が閉状態(不図示)で内扉が開状態の容器回収装置の一例を示す正面側からの斜視図である。
図15】容器回収装置の右側の一部を切り欠いた下側斜視図である。
図16】容器回収装置の上部の一部を切り欠いた斜視図であって、(a)は、偏向機構が左前を向いた状態を、(b)は、偏向機構が左後を向いた状態を、それぞれ示す図である。
図17】容器回収装置の前面左扉及び前面右扉を共に開放した状態で、上部の一部を切り欠いた斜視図である。
図18】偏向機構の折り曲げ加工された円盤が左前方に向かって傾斜している状態を示す図であって、(a)は、図16(a)をC方向の前方から観た正面図であり、(b)は、図16(a)をC方向の後方から観た背面図である。
図19】偏向機構の折り曲げ加工された円盤が水平となっている状態を示す図であって、(a)は、図17をD方向の前方から観た正面図であり、(b)は、図17をD方向の後方から観た背面図である。
図20】空容器回収装置での空容器回収の様子を従来例と比較して示す説明図である。
図21】優先制御開始後に袋が押し広げられていく様子を示した説明図である。
図22】優先制御についての具体的な制御フローの一例を示す図である。
図23】収容部や偏向機構の制御の状態遷移を示す説明図である。
図24】受付手段の表示画面例を示す図である。
図25】本発明の別実施形態に係る容器回収装置の斜視図である。
図26】本発明の袋保持部が備える構成部品の別例としての袋押出部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。尚、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部省略する。
【0008】
(容器回収装置の基本構成)
図1は本発明の実施形態に係る容器回収装置として、回収対象の空容器(PETボトル等)を回収する空容器回収装置100の一例を示す図であり、(a)は空容器回収装置の正面図、(b)は空容器回収装置の左側面図、(c)は空容器回収装置の上面図である。図2は、空容器回収装置の斜視図である。図3は、図1(a)のA-A断面図である。
【0009】
空容器回収装置100は、待機時、物品投入部の外扉111が閉状態であり、容器投入部110と袋保持部140の間に開閉自在に設けられた内扉112が閉状態である。袋保持部140は、空容器を回収するために用いられる袋(ビニール袋)を保持するものであるが、後述するように、空容器回収箱といった特別な専用付属品を必要としない。物品回収時に、容器投入部110の外扉111が開状態となり、判別部により、容器投入部110の載置部へ載置された物が回収対象物の物品(例えば、PETボトル等の樹脂製の空容器)であるか否かが判別される。回収対象物の物品(空容器)であると判別された場合、外扉111が閉状態となり、容器投入部110と袋保持部140(本実施形態においては、袋保持部140は2つ備えられている。)の間に設けられた内扉112が開状態となり、袋保持部140に保持された袋に容器が回収される。本実施形態では、空容器回収装置100が減容機構(減容部120又は容器減容部ともいう)を備え、減容機構(減容部120)により容器を減容することで、規定容量の2つの袋(ビニール袋)によって多量の減容された空容器を回収可能である。また、偏向機構151(振分け部)によって、空容器の送出方向を前後左右の様々な方向に異ならせることができるため、回収効率の良い袋交換が可能であるし、袋交換をした直後にビニール袋が十分に奥まで広がっておらず、そのままでは十分な収容量を確保できない場合、有効に対処することができる。このことについては、後で、詳しく述べる。
【0010】
なお、容器としては、PETボトル、缶、ビンに限定されず、例えば、牛乳パック、トレー、インクカートリッジなど、回収の対象となる容器であればよい。つまり、空容器回収装置100は本発明に係る容器回収装置の一実施例である。
【0011】
詳細には、図1~3に示したように、本発明の実施形態に係る容器回収装置としての空容器回収装置100は、装置の本体部100Bの上部に容器投入部110が設けられており、容器投入部110の開口部の外側には外扉111が設けられている。装置の本体部100Bは、外扉111よりも上部付近の正面側に、表示操作部3、送受信部4(通信部)、リーダライタ17(カードリーダライタ)が設けられている。また、装置の本体部100Bの正面側には、荷物フック100fが設けられている。
【0012】
また、容器投入部110の下方には、袋保持部140へと導くための空間が設けられており、当該空間へ向けて空容器Pを送出するための内扉112が容器投入部110に設けられている。
【0013】
本実施形態では、空容器回収装置100は、内扉112と、袋保持部140の間に減容部120(減容機構)と偏向機構151(振分け部)が設けられている。減容部120は、内扉112が開状態の場合、容器投入部110からの空容器Pを押し潰して減容し、減容された容器を、偏向機構151の上面に送出する。偏向機構151は、空容器の送出方向を前後左右の様々な方向に異ならせる。このことに関し、特に、後方向に集中的に送出する制御を行うことによって、ビニール袋を押し広げる。
【0014】
空容器回収装置100の本体部100Bは、従来のものに比べてサイズが大きくされている。高さ寸法や奥行き寸法が大きくされたことにより、回収袋の交換1回当りの回収量アップが見込まれる。特に、幅寸法については、2つの袋(ビニール袋)を並べて配置できるように、従来の倍のサイズとなっている。2つの袋への空容器の回収を、例えば、片方の袋が満杯になると、もう片方の袋へ切り替えて回収を行うようにすることで、装置ダウンタイムを殆ど発生させることなく、回収可能となる空容器の数を大幅に増大させることができる。このことは、後記する「(空容器収容形態に適した偏向機構の制御態様)」の項ににおいて、詳述する。
【0015】
空容器回収装置100の本体部100Bは、2つの袋保持部140を装置内収容位置と袋交換位置とに進退可能に移動させる移動部として機能するスライドレール144(図1~3においては不図示)を有する。本体部100Bは、2つの袋保持部140のそれぞれに対応して、前面左扉100LDと前面右扉100RDを有する。
【0016】
前面左扉100LDと前面右扉100RDのそれぞれの正面側には、透光部100A(透光窓)が設けられており、外部から袋(ビニール袋)に収容されている空容器を視認可能に構成されている。
【0017】
また、装置の本体部100Bは、正面側にキャップ投入部108を備え、キャップ投入部108に投入されたキャップがキャップ用通路(不図示)を介してキャップ収容部(不図示)に収容されるように構成されている。従来のものでは、空容器収容空間の一部を犠牲にしてキャップ収容部を配置しなければならなかったが、本実施形態では、幅寸法が倍にされたことから、空容器収容空間よりも高い位置に余裕をもって、キャップ収容部を配置することが可能となった。
尚、キャップ用通路(不図示)は、キャップと、キャップよりも小さなものを仕分けする機構を有してもよい。具体的には、キャップ用通路(不図示)が分岐されて、分岐部に網の目状の部材を設け、飲み残し吸い殻、雨水等を別経路で排出、蓄積し、キャップのみがキャップ収容部(不図示)へ収まるようにしてもよい。
【0018】
図1に示される減容部120は、具体的には、容器回収装置(空容器回収装置100)の側断面図(図1(a)のA-A線での断面図)である図3に示されるように、一対の回転軸811、911が回転自在に軸支された構造となっている。回転軸811の一方の端部には歯車が設けられており、回転軸911の一方の端部に設けられた歯車と噛合するように構成されている。この回転軸811、911は、駆動モータ(不図示)により回転駆動される。図3中の破線で描かれた円Bで囲まれた領域の背面の空間には、一対の回転軸811、911それぞれにおいて、軸方向の両側面に刃面を備えた圧縮ローラ81、91と、当該圧縮ローラ81、91よりも小さい径で当該圧縮ローラ81、91の厚みよりも僅かに厚いスペーサ(不図示)とが軸方向に沿って交互に並設されている(図15も、併せて参照されたい。)。
【0019】
一方の回転軸811に設けられた圧縮ローラ81の外周部が、他方の回転軸911に設けられた圧縮ローラ91の間に配置されており、当該他方の回転軸911に設けられた当該圧縮ローラ91の間に設けられたスペーサに対して所定の距離だけ離れた位置に配置されている。
【0020】
また、減容部120の上部には、送り機構(不図示)が設けられている。送り機構(不図示)は、回転軸に、パドルとして複数の羽根部(不図示)を有する。送り機構(不図示)は、回転軸が回転することにより、羽根部(不図示)が回転軸を回転中心として回転し、空容器Pを減容部120へ案内する。
【0021】
回転軸811、911は、駆動モータ(不図示)により回転駆動される。駆動時、回転軸811、回転軸911が互いに逆方向に回転し、中央部に投入された空容器Pが圧縮ローラ81、91により圧縮されて、減容された空容器が下方へ出力される。
【0022】
減容部120の下方には、空容器の送出方向を前後左右の様々な方向に異ならせるための偏向機構151(振分け部)が配置されている。偏向機構151は、円盤であって、かつ、両端の左右部分を僅かに傾斜させるように折り曲げ加工された円盤を、左右に回転させることによって、右前、左前、右後、左後に円盤が傾くように構成されている。円盤は、減容部120から落ちてくる減容済み容器を受ける受部と、減容済み容器を容器収容部へ放出部とからなり、前記容器は円盤状を受部から放出部へ滑走し、収容部へと落下する。なお、放出部を前方に正対させた場合には、円盤は水平状態となる。図3は、この状態を示している。
【0023】
また、本発明の実施形態に係る空容器回収装置100は、袋保持部140に保持されている袋(ビニール袋)が満杯になった場合などに、その旨を報知する処理を行う。空容器回収装置100は、例えば、管理者や清掃者等による、袋保持部140の開放に係る操作、詳細には、袋保持部140を袋交換位置に引き出すための解錠操作などを検出した場合、物品が載置される載置部の清掃を行うように報知する処理を行う。これらの報知は、装置自身が装置近辺に居る者に対して行う。この他、適宜の通信手段(後記する送受信部4)により、別途、離れた場所、例えば、レジカウンターに居る店員等の端末装置に報知を行うようにしても良い。
【0024】
図4は、本発明の一実施形態に係る容器回収装置(空容器回収装置100)の前面左扉100LDを開放し袋保持部140を引出した状態を示す図であり、(a)は空容器回収装置の正面図、(b)は空容器回収装置の左側面図、(c)は空容器回収装置の上面図である。図5は、袋保持部140を引出した状態での容器回収装置(空容器回収装置100)の斜視図である。
【0025】
図4に示すように袋保持部140は、枠体を中心に構成されるものであって、側板や底板を備えるものではない。すなわち、特許文献1に記載されるような従来の容器回収装置とは異なり、空容器回収箱といった専用の付属品を必要としない。さらに、従来の容器回収装置では、メンテナンス上の問題もあった。左右の側板部、後板、前板部から成る箱体の中に袋(ビニール袋)を設置し、この箱体ごと前面に引き出して袋の交換を行うものであるところ、空容器で満杯となった袋を交換のために外す際には、箱体の中から重量物である袋を真上に持ち上げる必要があり、作業者の負担は相当に大きなものとなっていた。一方、側板や前板を備えない本実施形態では、袋の開口方向である上方向以外に、前方向や左右方向に向けて、袋を取り外しつつ、移動させることができるため、重い袋を側板や前板を超える位置まで持ち上げる必要がない。さらに、底板も有しないため、台車を空容器回収装置100に隣接させた状態で、袋保持部140を引き出すことによって、袋交換作業をより負担なく行うことができる。図4に示すように、前面左扉100LDを開放し、前面右扉100RDが閉鎖された状態であれば、台車を右側よりアプローチさせることができ、便利である。また、前面左扉100LDと前面右扉100RDの双方ともを180度まで開かせることができるように構成しても良い。このように構成することで、何処からでも台車をアプローチさせることが可能となる。
なお、図4からは、偏向機構151(振分け部)の折り曲げ加工された円盤が、空容器Pを左前方向に送出できるように、左かつ前側に向かって傾いている様子を見ることができるが説明のための図であって、実際には、後記するように、扉を開けた際には、円盤は水平姿勢を保つように制御される。
【0026】
空容器回収装置100の前面開放側の底板内面には、図5の右斜視図に示されるように、180度開きヒンジで取り付けられたスロープSLが設けられている。普段は、バネにより跳ね上げられた状態となっているが、袋保持部140を引き出そうとする際には、空容器で満杯となった袋(ビニール袋)に押されることで、スロープSLは自然と倒れることになる。このスロープSLにより、空容器回収装置100から台車へと、空容器で満杯となった袋(ビニール袋)を円滑に移すことができる。新しい袋を取り付ける際には、スロープSLは、跳ね上がった状態に戻っていることになるが、軟質な空のビニール袋とスロープSLの干渉は然程の問題とならず、容易く袋を取り付けることができる。
【0027】
図6は、袋保持部140のみを示した斜視図である。また、図7は、空容器回収装置100の前面左扉100LD及び前面右扉100RDを共に開放し、左の袋保持部140のみを引出した状態を示す図である。
【0028】
装置の本体部100Bの左右の内側面と中央部の仕切り部には、図7に示すように、袋保持部140を装置内収容位置と袋交換位置とに進退可能に移動させる移動部として機能するスライドレール144が設けられている。袋保持部140は、上部の枠体を基本として、構造体として機能すると共に袋保持部140を袋交換位置に進出させる際に袋を背面から押出すように機能する袋押出部143と、3以上の複数の柱部141(本実施形態では四隅の柱部141)と、複数の柱部141のそれぞれに対応し、上部又は上部付近に設けられた掛止部142と、取手部147とから構成される。スライドレール144と掛止部142の位置関係から明らかなように、スライドレール144は、袋を保持した状態において袋の底面よりも袋の開口面寄りの高さ位置に設けられた配置となる。袋を支える底板がないため、掛止部142に袋重量による力が掛かるところ、当該配置は重量バランスの点で好適である。
【0029】
掛止部142は、例えばエラストマー性を有し、詳細には、ゴムなどの樹脂等からなる弾性体や難滑性材により構成されている。このような形状や素材を使用することにより、袋の掛け外しが安全で、容易になり、さらに、ゴム等の密着性がある素材を用いることで袋の上部間口がたるまず引っ掛かることができる。
また、掛止部142は、外側へ向けて突出した形状であり、袋が掛止しやすい構造となっている。また、掛止部142は、先端部が略球形状に形成されているので、袋が破れ難い。
【0030】
物品回収用の袋(ビニール袋)の交換方法の一例を説明する。
図5に示すように、例えば、前面左扉100LDを開放した状態で、装置の本体部100Bの前面側ないし右側から、台車を装置の本体部100Bの左側前面に隣接させる。次に、袋保持部140を前方に引き出す。袋保持部140が引き出されると、それに伴って、袋押出部143も前方に移動することになるため、空容器で満杯となった袋を押し出すことになる。満杯の袋は、スロープSLを押し倒して、このスロープSLの上を滑動することで、重量のある満杯の袋を台車の上に簡単に移動させることができる。袋が台車の上に完全に位置した状態で、掛止部142に引っ掛けられている袋の四隅を取り外して、袋を台車上に載せるようにする。このようにして、大きな力を要することなく、空容器で満杯となった袋を回収することができる。
適当なサイズの台車がない場合や、配置上の制約から台車を隣接して横づけできない際には、多少の負担が生じることになるが、それでも、重量物である袋を真上に持ち上げる必要が無く、前方や右手方向に引き出すことができることから、作業負担は軽くなる。
満杯となった袋の回収後には、空の袋(ビニール袋)の端(上端)を四隅のゴムボール(掛止部142)に引っ掛けた後、袋の下端がスロープSLを避けるように配慮しつつ、袋保持部140を装置の本体部100B内に押し入れる。
【0031】
袋交換がされた直後は、袋の下端部は折り畳まれた状況となる場合が少なくない。元々、袋は折り畳まれたものが束ねられて保管されているところ、装填時に袋上部を掛止部142に引っ掛ける際に、どうしても、袋下端部には目が行き届かないことが少なくないからである。この状況は、十分な収容量を確保できないという問題に繋がる。一方、先述したように、偏向機構151(振分け部)は、空容器の送出方向を前後左右の様々な方向に異ならせることができ、後方向に集中的に送出する制御を行うことも可能である。偏向機構151の動作によって、実は、上記問題を有効に解決することができるのである。このことは、後記する「(空容器収容形態に適した偏向機構の制御態様)」の項において、詳述する。
【0032】
(容器回収装置の電気的構成)
図8は、本発明の実施形態に係る容器回収装置としての空容器回収装置100の電気的構成の一例を説明するための図であり、図8(a)は容器減容装置(空容器回収装置)の電気的な機能ブロック図であり、図8(b)は制御部の機能ブロック図である。
図9は空容器回収装置100の容器投入部110の概念図である。図10は容器回収装置の検出部などを説明するための図であり、詳細には、図10(a)は容器投入部の左側斜視図、図10(b)は容器投入部の正面図である。
【0033】
図8に示すように、空容器回収装置100は、制御部1(CPU)、記憶部2、表示操作部3、送受信部4、外扉駆動部5、内扉駆動部6、計量部7、金属検出センサ8、PETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903、扉位置センサ10、扉ロック部11、減容駆動部15、リーダライタ17、偏向駆動部18、撮像部19等を有する。また、収納部が満杯となったことを検出する満杯検出部181も備えている。各構成要素は、信号線等により電気的に接続されている。
本実施形態では、例えば、PETセンサ901、容器検出センサ902、及び安全検出センサ903は、光センサ9により構成されている。
また、計量部7、金属検出センサ8、PETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903、撮像部19は、載置部116の近傍又は載置部116自体に設けられ、制御部1の処理モードとして所定のモード、詳細には、第1のモード(通常処理モード)や第2のモード(清掃モード)、又は回収装置の状態によって、載置部116に対して清掃が行われているかを検出する清掃検出手段180として機能する。制御部1は、第1のモード(通常処理モード)または第2のモード(清掃モード)で、一つ又は複数の検出部(計量部7、金属検出センサ8、PETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903、撮像部19等)の制御を異ならせる。また、制御部1は、満杯検出部181の検出結果を判定して、ペットボトルを落とす場所や落とす収納部を決定するようにしてもよい。
【0034】
制御部1(CPU)は、容器回収装置(空容器回収装置100)の各構成要素を統括的に制御する。制御部1は、例えば、制御用プログラムを実行することにより、本実施形態の発明に係る機能をコンピュータに実行させる。制御部1は、清掃検出手段180等からの検出結果に基づいて、空容器回収装置100の載置部116に対する清掃が行われたかを判定する判定部101を有する。
【0035】
記憶部2は、RAMやROMなどの記憶装置である。記憶部2は、制御用プログラムなどを記憶する。また、記憶部2は、回収対象物の空容器の特徴を記憶している。空容器の特徴とは、例えば、容器質量の範囲、樹脂材料であるか否かといった容器の材質の別等である。
【0036】
表示操作部3は、制御部1の制御により所定の表示を行う。また、表示操作部3は、ユーザ等の操作に応じた信号を制御部1へ出力する。表示操作部3は、例えば、タッチパネル式表示装置などであり、後述する袋交換を受け付ける受付手段としての機能も担うことになる。
【0037】
送受信部4は、制御部1の制御により、無線式通信路または有線式通信路を介して他の端末装置(コンピュータ)と所定の通信を行う。
【0038】
リーダライタ17(カードリーダライタ)は、非接触式ICカードやICタグ等に対して通信を行う送受信装置であり、制御部1の制御により、所定の通信を行う。また、回収装置100は、リーダライタ17の代わりに、会員カードCDに記録されているカード識別子(会員識別子)を示すバーコードや2次元コードを読み取るコードリーダーを有していてもよい。
【0039】
外扉駆動部5は、外扉111を開閉させるためのモータ等であり、制御部1から出力される制御信号により、外扉を開状態、又は閉状態とするべく駆動制御される。
【0040】
内扉駆動部6は、内扉112を開閉させるためのモータ等であり、制御部1から出力される制御信号により、内扉を開状態、又は閉状態とするべく駆動制御される。
【0041】
偏向駆動部18は、一方の袋が満杯になると他方の袋へ切り替えて回収を行うようにしたり、袋内で空容器が偏って溜まらないようにしたりするべく、偏向機構151(振分け部)の折り曲げ加工された円盤を右前、左前、右後、左後に傾くように回転駆動させるための制御を行うものである。
【0042】
計量部7は、容器投入部110の載置部116に載置された空容器、又は非回収対象物の質量を計量する(第1のモード(通常処理モード)時)。計量部7はロードセルなどの計量装置である。
また、計量部7は、容器投入部110の載置部116に載置された容器内の飲み残し等を重量(計量値)として検出することで、回収可否を判断するセンサとして利用される。また、計量部7は、回収可と判断した容器の重量値を積算することで、袋保持部140に収容されている総重量を特定することも可能に構成されている。この機能により、袋保持部140に計量手段を設ける必要がなく、大きな容量の袋保持部140を確保することができ、かつ計量部7自体を小さくすることができる。計量する対象が比較的小さいため、大きな計量手段を設ける必要がない。
また、第2のモード(清掃モード)時、載置部116の汚れを落とす場合に、載置部116に力を入れて清掃するための荷重が掛かり、計量部7における計量値を示す信号のレベルが変動する。正しく充分に清掃がされた場合には、比較的大きな数値(計量値)となり変動幅が大きくなり、一方、清掃が不充分な場合には、比較的小さな数値(計量値)となり変動幅が小さくなる。制御部1は、清掃モード時、計量部7による計量値の変動幅に基づいて、清掃がきちんと行なわれたか否かを判断する。詳細には、計量値の変動幅が設定閾値以上の場合に、清掃をきちんと行なわれたと判断し、設定閾値未満の場合に、清掃が不充分であると判断する。
なお、清掃が行われているか否かの判断処理は、上述した実施形態に限られるものではなく、例えば、計量部7から出力される計量値が変動し続けている間は、実際に清掃が行なわれている状態であるとみなす。詳細には、制御部1は、計量部7から出力される計量値が変動し続けている時間が設定時間以上の場合に、正しく充分に清掃されていると判別し、設定時間未満の場合に清掃が不充分であると判別してもよい。
【0043】
金属検出センサ8は、容器投入部110の載置部116に載置された物が金属であるか非金属であるかを検出する(第1モード(通常モード)時)。本実施形態では、制御部1は、金属検出センサ8により載置部116に載置された物が金属であると検出された場合、載置部116に載置された物が非回収対象物であると判別する。
本実施形態では、金属検出センサ8は、図10(b)に示すように、内扉112に設けられている。なお、金属検出センサ8は、載置部116に設けられていてもよい。
また、第2のモード(清掃モード)時、例えば、清掃者が金属製の指輪等の金属製品を指や手首などに装着しているときや清掃用具に金属が含まれているとき、金属検出センサ8がその金属を検出する。制御部1は、清掃モード時、金属検出センサ8による金属の検出結果や検出している時間の長さ等に基づいて、清掃が正しく充分に行なわれたか否かを判別する。
【0044】
本実施形態では、PETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903は、光センサ9である。光センサ9は、載置部116の左側、右側のうち一方に設けられた発光部からの光を、他方に設けられた受光部で受光するように構成されている。
【0045】
PETセンサ901は、図10(a)に示すように、載置部116の左右側壁部116Wのうち一方に設けられた発光部からの光を、他方に設けられた受光部で受光するように構成されている。また、PETセンサ901は、偏光板を備え、その偏光板を介して受光するよう構成されており、PETボトルなどの透光性の空容器を透過し、かつ偏光された光を検出することにより回収対象の空容器を検出可能に構成されている(第1のモード(通常処理モード)時)。
制御部1は、容器投入部の載置部に載置された透光性の空容器を透過して受光した光を、PET901の受光部(光センサ9)で検出し、その光センサ9からの検出信号に基づいて、回収対象の空容器であるか否かを判別する(第1のモード(通常処理モード)時)。
【0046】
容器検出センサ902は、図10(a)に示すように、載置部116の左右側壁部のうち一方に設けられた発光部からの光を、他方に設けられた受光部で受光するように構成されている。制御部1は、容器投入部の載置部116に空容器などが載置された場合、容器検出センサ902の受光部で受光される光の強度に基づいて、空容器が載置されているか否かを判別する(第1のモード(通常処理モード)時)。
【0047】
安全検出センサ903は、図10(a)に示すように、投入口の近傍の左側及び右側に発光部と受光部が設けられており、詳細には、外扉111が閉状態となる位置に設けられており、左側、右側の一方に設けられた発光部からの光を、他方に設けられた受光部で受光するように構成されている。制御部1は、安全検出センサ903の受光部で受光される光の強度に基づいて、例えば、人の手などが投入口又は投入口の近傍にあるか否かを検出する。制御部1は、安全検出センサ903の発光部からの光が受光部で受光できた場合、投入口に人の手などがないと判別し、受光部で受光できない場合、投入口に人の手などがあると判別し、例えば外扉111を安全に閉じることができないと判断する(第1のモード(通常処理モード)時)。
【0048】
第2のモード(清掃モード)時、上述したPETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903は、光検出センサであり、制御部1は、各センサの発光部から受光部へ向けて出射した光を、例えば、清掃者の手や清掃用具が遮った回数やその光を遮った時間に基づいて、清掃の有無を検出してもよい。
【0049】
また、上述した3つのセンサ(PETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903)のうち2つ以上のセンサ出力の組み合わせにより、清掃が行なわれているか否かを制御部1が判断しても良い。
また、第2のモード(清掃モード)時に、光が遮られた光検出センサの種類によって、載置部のどの部分まで清掃が行なわれているかの判断を制御部1が行なっても良い。
詳細には、制御部1は、載置部の手前側に設けられた安全検出センサ903だけで、光の遮りが検出された場合に、載置部の手前部分しか清掃していないと判断し、上述したPETセンサ901、容器検出センサ902、安全検出センサ903により、光が遮られたことを検出した場合に、載置部の手前部分も奥部分も清掃していると判断してもよい。
【0050】
例えば、載置部116を撮像する撮像部19が、載置部116の近傍に設けられていてもよい。撮像部19は、例えば、載置部116に載置された物品が回収対象であるか非回収対象であるかを判断するために用いられる(第1のモード(通常処理モード)時)。また、ペットボトルにフィルムが貼り付けられた儘であるか否かや、キャップが嵌められた儘であるか否かを判断してもよい。また、一度に載置部に載置された本数を判断して、本数に応じた減容処理を行うように構成してもよく、その場合には1回収で複数本のカウントアップをするとよい。これとは逆に、処理不能となる数のペットボトルが載置された場合に受け入れをしないように構成してもよい。さらに、この撮像部19は、制御部1の処理モードとして所定のモード、詳細には、第1のモード(例えば通常処理モード)や第2のモード(清掃モード)、又は回収装置の状態によって、清掃者などにより載置部116が清掃されたか否かを判別するために用いられてもよい。
【0051】
尚、空容器回収装置100は、載置部周辺に回収要否を判定するための上記センサ類が設けられている。例えば、従来の回収装置では、装置内に物品を取り込み、回収対象であるか否かを判定し、投入口とは異なる排出口から非対象物を排出しており、装置内に判定部が備えられているため、排出口を設ける必要がある。
一方、本発明の実施形態に係る空容器回収装置100は、装置の投入口にあたる載置部に回収要否を判定するセンサ類が設けられているため、装置内に回収対象物を取り込む必要がない構成となっている。よって、排出口を設ける必要がなく、小型の容器回収装置を提供することができる。
【0052】
扉位置センサ10は、外扉111の位置や内扉112の位置を検出し、外扉111の位置や内扉112の位置に関する信号を制御部1に出力する。制御部1は、その信号に基づいて外扉111、内扉112の開閉状態を制御する。
【0053】
扉ロック部11は、例えば、ソレノイドなどのロック装置を有し、制御部1からの制御により、必要に応じて外扉111や内扉112の移動をロックする。
【0054】
(容器投入部の具体的構成)
図11は、外扉111が閉状態で内扉112が閉状態の空容器回収装置100の一例を示す側面概念図である。図12は、外扉111が開状態で内扉112が閉状態の空容器回収装置100の一例を示す斜視図である。図13は、外扉が開状態で内扉が閉状態の空容器回収装置100の一例を示す側面概念図である。図14は、外扉111が閉状態で内扉112が開状態の空容器回収装置100の一例を示す正面側からの斜視図である。なお、図14では、外扉111を図示していない。
【0055】
図11図14に示すように、本発明の実施形態に係る空容器回収装置100の容器投入部110は、載置部116、外扉111、内扉112、計量部7、外扉用支持部S111、内扉用支持部S112(不図示)、外扉駆動部5(不図示)、内扉駆動部6、第1の制限部K111、第2の制限部K112などを有する。
【0056】
載置部116は、回収対象物などを載置可能に構成されている。載置部116の側壁部116wには、受光部9aや発光部9bなどの光センサ9(図11図14においては不図示)などが設けられている。また、載置部116の下部には計量部7(図11図14においては不図示)が設けられている。
【0057】
また、本実施形態では、載置部116は、その載置面が水平ではなく、物品の投入口側(外扉111が開状態のときの開口側)よりも袋保持部140側が低くなるように傾斜をつけて設けられている。すなわち、載置部116は、投入された物品が自重により袋保持部140側(又は減容部120側)へ落ちることを促すように構成されている。これにより、物品(投入物)を袋保持部140へ送るための搬送機構を設ける必要がなく、小型の容器回収装置を提供することができる。
また、載置部116は、載置面の表面に表面処理が施され凹凸部が形成されており、投入された物品が載置部に貼りつくことを防止する構造を有する。容器回収装置が空容器回収装置である場合、容器が濡れていたとしても、容器表面と載置部の凹凸形状の表面との接触面積が比較的小さいので濡れによる表面張力が小さくなり、容器が袋保持部140側へ容易に移動する。すなわち、濡れている容器が容器収容部側へ落ちないといった不具合を防ぐことができる。
【0058】
外扉111は、載置部116の外側に設けられている。外扉駆動部5は、外扉111を開閉自在に駆動する。
内扉112は、載置部116と減容部120との間に設けられている。内扉駆動部6は、内扉112を開閉自在に駆動する。この内扉112には、図12に示すように、空容器の載置状態を案内する案内部112Dが設けられている。案内部112Dは、外扉111が開放されている場合に、装置本体部から視認可能な位置に設けられている。案内部112Dは、物品(PETボトルなどの空容器等)を規定の向き、規定の位置(例えば、350ml、500ml、2000mlなど)に載置するように情報として案内表示されている。この案内部112Dは、内扉112の表面に設けられた凹部、凸部、ステッカー、LED表示部、LCDなどであってもよい。
また、空容器回収装置100は、撮像部19などの検出センサにより、案内部112Dにより示された載置位置に、正しく物品が載置されているかを判定するための判定手段を備えていてもよい。また、撮像処理や光学センサなどの検知部により、載置向き及び位置が正しくない場合は、報知などを行うこともできる。
【0059】
図9に示すように、本実施形態では、空容器回収装置100は、台座118を有し、この台座118は外扉111、及び外扉駆動部5を支持する外扉用支持部S118、S111を有する。詳細には、2つの外扉用支持部S118の上端部には外扉駆動部5、回転軸C111が設けられ、回転軸C111に扇形状の外扉用支持部S111が回動自在に設けられ、扇形状の外扉用支持部S111により外扉111が支持されている。2つの回転軸C111のうち一方の回転軸C111は、外扉駆動部5のモータの回転軸に接続されている。
扇形状の外扉用支持部S111には、内扉112の回転軸C112が貫通する孔部S111hが設けられている。
【0060】
計量部7は、台座118と載置部116の間に配置され、載置部116を支持する。
【0061】
また、内扉112は、開状態で、載置部116に載置された空容器を減容部120へ案内するように構成されている。また、本実施形態では、計量部7上に配置され、計量部7と載置部116の間から延出した構造の内扉用支持部S112により、内扉駆動部6や内扉112が支持されている。内扉駆動部6には、内扉112の回転軸C112が設けられ、その回転軸C112に内扉112が設けられている。内扉112を開状態とすることで、回収対象物を装置本体部内の袋保持部140へ案内することができる。また、内扉用支持部S112は、回転軸C111が貫通される孔部S112hを有する。
【0062】
すなわち、台座118の外扉用支持部S111により外扉駆動部5や外扉111が支持され、台座118上に配置された計量部7の上部に載置部116が設けられているので、計量部7により、載置部116に載置された回収対象物などの質量を高精度に計量することができる。詳細には、計量部7が外扉111や外扉駆動部5を全く支持していない構造であるため、計量部7は、外扉111や外扉駆動部5の振動等の影響を受けにくい構造となっており、載置部116上の回収対象物の質量を高精度に計量することができる。
【0063】
また、本発明の実施形態に係る容器回収装置としての空容器回収装置100の外扉111は、載置部116を露出する開位置と、載置部116を覆う閉位置との間を移動可能に構成されており、外扉111が閉じる場合、外扉111が開位置から、載置部116に向かって閉位置へ移動可能に構成されている。すなわち、外扉111が開状態から、載置部116へ向かって動き閉じるように構成されているので、例えば、ユーザの手や腕などが、外扉111と載置部116の間に挟まれたとき、計量部7による計量値が変動し、制御部がその変動を検出することで、ユーザの手や腕、異物などが、外扉111と載置部116の間に挟まれたことを容易に検知することができる。
【0064】
また、本発明の実施形態に係る容器回収装置としての空容器回収装置100において、外扉111は、内扉112の移動を制限する第1の制限部K111を備える。内扉112は、外扉111の移動を制限する第2の制限部K112を備える。第1の制限部K111と、第2の制限部K112により、外扉111及び内扉112の両方が開状態となることを制限する機構を有する。
すなわち、空容器回収装置100は、外扉111に設けられた第1の制限部K111と、内扉112に設けられた第2の制限部K112を有するので、機械的に簡単な構造で、外扉111と内扉112それぞれの開閉状態に応じて、各扉の開閉動作を制限することができる。
【0065】
また、容器回収装置としての空容器回収装置100の第1の制限部K111は、外扉111の移動に応動するように構成されている。第2の制限部K112は、内扉112の移動に応動するように構成されている。また、空容器回収装置100は、外扉111が開状態の場合、第1の制限部K111が内扉112の移動を制限するように構成されており、内扉112が開状態の場合、第2の制限部K112が外扉111の移動を制限するように構成されている。
詳細には、本実施形態では、空容器回収装置100は、外扉111が開状態の場合、内扉112が閉状態のまま、開状態となることを制限するように構成されている。すなわち、外扉111が開口状態で、投入された物が載置部116に載置された時には、内扉112は閉状態であり、開状態とはならず、載置部116に載置された物が、回収対象物、又は非回収対象物であるに関わらず、回収装置の本体部100B内の袋保持部140にそれを収容しないように構成されている。すなわち、この状態では、内扉112に物品(回収対象物、又は非回収物)が当接した状態であり、内扉112は載置部の一部を兼ねる構造となっている。
【0066】
また、この第1の制限部K111と第2の制限部K112は、移動経路が重なるように構成されている。また、本実施形態では、空容器回収装置100は、第1の制限部K111と第2の制限部K112のうち一方が、他方の移動を制限する場合、第1の制限部K111と第2の制限部K112が弧形状に僅かに間隔をあけて隣接する構造となっている。詳細には、本実施形態では、第1の制限部K111は略扇形状に形成されている。第1の制限部K111は凸状弧形状部K111aと、凹形状部K111bを有する。また、第2の制限部K112は略扇形状に形成されている。詳細には、第2の制限部K112は、凸状弧形状部K112aと、凹形状部K112bを有する。
【0067】
図12図13に示したように、外扉111が開状態で内扉112が閉状態で、第1の制限部K111が、第2の制限部K112の移動を制限する場合、第1の制限部K111の凸状弧形状部K111aと第2の制限部K112の凹形状部K112bが弧形状に僅かに間隔をあけて隣接する構造となっている。
すなわち、本発明の実施形態では、上述したように、外扉111が開状態の場合、内扉112が閉状態で、第1の制限部K111により、第2の制限部K112の移動が制限されるので、内扉112が閉状態のまま維持され、開状態にはならない。
【0068】
また、図14に示したように、内扉112が開状態で外扉111が閉状態で、第2の制限部K112が、第1の制限部K111の移動を制限する場合、第2の制限部K112の凸状弧形状部K112aと、第1の制限部K111の凹形状部K111bが弧形状に僅かに間隔をあけて隣接する構造となっている。
【0069】
すなわち、本発明の実施形態の容器回収装置としての空容器回収装置100は、外扉111が閉状態で、内扉112が開状態の場合、第2の制限部K112により、第1の制限部K111の移動が制限されるので、外扉111が閉状態のまま維持され、開状態にはならない構造となっている。ただし、図16に示すように、清掃モード時には、載置部116の奥側端部を清掃しやすいように、内扉112を僅かに開状態とできる。第1の制限部K111と第2の制限部K112との位置関係には、その程度の遊びの空間が設けられている。
【0070】
また、本実施形態では、空容器回収装置100は、第1の制限部K111と第2の制限部K112の一方又は両方の移動を禁止する禁止手段を有してもよい。詳細には、禁止手段は、例えば、ソレノイドを有する。このソレノイドは、例えば、コイル内に金属製の可動ピン(プランジャ)が配置され、コイルに対して非通電時には、付勢部によりコイル端部から可動ピン(プランジャ)が突出した位置に配置された構造であり、コイルに対して通電時に可動ピンがコイル内へ移動するように構成されている。
例えば、外扉111の閉状態から開状態への移動を禁止可能な禁止手段として、外扉用のソレノイドの可動ピン(プランジャ)が、第1の制限部K111に設けられた孔部に係合可能に構成されていてもよく、第1の制限部K111の閉状態を維持し、開状態への動きを禁止する場合には、その孔部に可動ピンを係合し、動きを禁止しない場合には、可動ピンを非係合状態とするように、制御部により制御が行われる構成となっている。すなわち、禁止手段は、簡単な構造で、第1の制限部K111の閉状態から開状態への動きを禁止することができる。
また、内扉112の閉状態から開状態への移動を禁止可能な禁止手段として、内扉用のソレノイドの可動ピン(プランジャ)が、第2の制限部K112に設けられた孔部に係合可能に構成されていてもよく、第2の制限部K112の閉状態を維持し、開状態への動きを禁止する場合には、その孔部に可動ピンを係合し、動きを禁止しない場合には、可動ピンを非係合状態とするように、制御部により制御が行われる構成となっている。すなわち、禁止手段は、簡単な構造で、第2の制限部K112の閉状態から開状態への動きを禁止することができる。
【0071】
(偏向機構の具体的構成)
図15は、容器回収装置(空容器回収装置100)の右側の一部を切り欠いた下側斜視図である。図16は、容器回収装置(空容器回収装置100)の上部の一部を切り欠いた斜視図であって、(a)は、偏向機構151が左前を向いた状態を、(b)は、偏向機構151が左後を向いた状態を、それぞれ示している。図17は、容器回収装置(空容器回収装置100)の前面左扉及び前面右扉を共に開放した状態で、上部の一部を切り欠いた斜視図である。
【0072】
図15において、空容器回収装置100を下から覗き込むことでよく理解できるように、減容部120の下部には、偏向機構151(振分け部)が配置されており、減容部120により減容された容器を前後左右等の様々な方向に異ならせて放出することができる。より詳細に、偏向機構151は、円盤であって、かつ、両端の左右部分を僅かに傾斜させるように折り曲げ加工された円盤を、左右に回転させることによって、右前、左前、右後、左後に円盤が傾くように構成されている。図16(a)は、折り曲げ加工された円盤の傾斜面が左前方に向けられている状態を示している。この状態では、減容された容器は、左の袋(ビニール袋)の前方に放出される。図16(b)は、折り曲げ加工された円盤の傾斜面が左後方に向けられている状態を示している。この状態では、減容された容器は、左の袋(ビニール袋)の後方に放出される。図示は省略するが、右前方や右後方に、減容された容器を放出する場合には、折り曲げ加工された円盤の傾斜面が右前方や右後方に向けられるようにすればよい。
折り曲げ加工された円盤は、図17に示されるように水平姿勢を保つ場合もある。この場合としては、(メンテナンスモードを含む)清掃モード、片方ないし両方の収容部が満杯となったタイミング、何らかのエラーが発生したタイミング、前面左扉100LD又は前面右扉100RDが解錠されたタイミング等が想定される。また、後述する制御態様の位置である減容したペットボトルを都度左右の収納部に振り分けるような制御を行う際には、水平姿勢を待機時の位置としてもよい。
【0073】
図17の状態では、折り曲げ加工された円盤は傾くことなく、水平の姿勢が保たれることになる。このことによって、折り曲げ加工された円盤と干渉させることなく、袋保持部140を装置内収容位置と袋交換位置とに進退可能に移動させることが可能となる。
【0074】
図18は、偏向機構151(振分け部)の折り曲げ加工された円盤が左前方に向かって傾斜している状態を示す図であって、(a)は、図16(a)をC方向の前方から観た正面図であり、(b)は、図16(a)をC方向の後方から観た背面図である。図19は、偏向機構151の折り曲げ加工された円盤が水平となっている状態を示す図であって、(a)は、図17をD方向の前方から観た正面図であり、(b)は、図17をD方向の後方から観た背面図である。
【0075】
折り曲げ加工された円盤は垂直軸1511を中心に回転駆動される。円盤は垂直軸1511より偏倚した位置に重心が存在し、かつ、垂直軸1511の上部部品に設けられた水平軸により揺動可能となっているため、支えが無ければ、重心側に傾くようになっている。図18(a)及び(b)からは、円盤が左前方に向かって傾斜している様子を看て取ることができる。
【0076】
円盤の下部には、偏向用ローラ1513が配設され、この偏向用ローラ1513が垂直軸1511の上方側の周囲に設けられた山型斜面1512に当接されつつ、円盤が回転すると円盤の傾きは小さくなっていく。傾きが小さくなり、遂には水平姿勢となっている様子を示しているのが図19である。
【0077】
本実施形態では、円盤に偏向用ローラ1513が設けられ、垂直軸1511の上部部品に傾斜面(山形斜面)が設けられているが、この関係を逆にして、円盤に傾斜面を設け、垂直軸1511の上部部品に偏向用ローラを設けるようにしてもよい。円盤の折り曲げ加工は、空容器の放出先の方向付けがより正確にされることに寄与するものであるが、円盤が傾くことによって、放出先の方向付けは一定程度なされるため、折り曲げ加工を省くことも可能ではある。
【0078】
(偏向機構の制御態様)
本実施形態では、折り曲げ加工された円盤を左右に回転させることで、右前、左前、右後、左後に円盤が傾くように制御されている。左と右に切り替えることで、左右2つの袋(ビニール袋)に減容された容器の放出先を振り分けることができる。左右の袋の切り替えは、一つの袋に連続して放出されるようにして、収容されている空容器の量を本実施形態の計量部7、或いは、重量センサや近接スイッチによるレベルセンサ等の適宜の手段で監視し、片方の袋が満杯若しくは満杯に近くなった時点で、もう一方の袋へ、放出先を切り替える制御を行うことによって、袋交換に伴う装置ダウンタイムによる影響を低減させることができる。このような制御は、顧客が空容器回収装置100を頻繁に利用する状況が長く続く店舗や、大量の空容器を投入する顧客が来店することの多い店舗において、特に有効である。
図20を用いて詳しく説明する。図20において、左から右に向かって時間が経過している様子を示している。また、(非現実的だが、説明を分かり易くするため)客1、客2及び客3が、それぞれ400本ずつの空容器を投入することが想定されている。回収装置1も、回収装置2も、1000本の空容器を収容できる点では同じであるが、回収装置1が単一の収容部を備えるのに対して、回収装置2が複数の収容部を備える点で両者は相違する。回収が継続している間の様子につき、両者を見比べてみると、客2が400本の空容器を投入している間に、回収装置2では、左側の収容部が満杯となったことの検知(報知)がされるのに対して、回収装置1では、当然ながら、そのような検知(報知)がされることはない。客2による空容器の投入が終了した後、暫く客が訪れない時間帯があると、報知を受けた店員等は、回収装置2の左側の収容部の袋を交換することができる。回収装置1では、まだ、200本収容できる余裕があるため、ここで、袋を交換すると、袋が無駄になってしまうし、そもそも、満杯の検知(報知)を受けていない店員等が、袋交換をすべきタイミングを前もって知る術はない。この結果として、客3が400本の空容器を投入している間、回収装置1では、満杯となり、利用停止となる。しかし、回収装置2では、既に、左側の収容部の袋が交換されているため、利用中断の事態に陥ることなく、客3は400本の空容器を全て投入することが可能となる。
一方、空容器回収装置100を頻繁に利用する状況が然程には長く続かないような店舗や、大量の空容器を投入する顧客が訪れることが少ない店舗においては、空容器1個ずつの放出ごとや、或いは、顧客の1回の利用ごとに偏向機構151の向きを切り替えるような制御を行って、業者の袋交換による大量の空容器回収作業を一度に済ませるようにすることも可能である。このように、店舗の状況に応じて、偏向機構151の制御態様を異ならせて設定することが可能である。さらには、本実施形態の清掃検出手段や清掃モードについて、履歴情報を記録するようにして、当該履歴情報と連関させることによって、清掃が十分であると判断される場合にはダウンタイム低減を優先させ、暫く清掃が実行されていないと判断されるような場合には十分な袋交換時間と清掃時間を確保できるように制御するといったことも可能である。
【0079】
容器の放出先を前と後ろに切り替えても、左右の袋への振り分けは行われないが、前後にすることで、一様方向に容器を放出した際に生じがちなブリッジ現象の発生を抑え、袋内に均等に容器を収納することが可能となる。また、4つの袋を保持するような大型の空容器回収装置100とした際には、4つの袋への振り分けとして利用することも可能となる。さらに、放出方向は、4方向に限定されるものではなく、8方向など、より大きな数として、制御することも可能である。
【0080】
(空容器収容形態に適した偏向機構の制御態様)
既に述べたように、本発明の実施形態に係る空容器回収装置100は、空容器回収箱が存在しないことから、前方向や左右方向に向けて、ビニール袋を取り外しつつ、移動させることができるため、重い袋を持ち上げる必要がなく、さらに、台車を空容器回収装置100に隣接させた状態で袋保持部140に保持されたビニール袋を引き出すことによって、交換作業を負担なく行うことができるものである。このような空容器回収箱を介在しない袋保持部140という構造は、保守作業上、大いにメリットのある有利な構造といえるが、難点もある。空容器回収箱にビニール袋を取り付けて、容器回収装置に装填するタイプのものであれば、空容器回収箱の底の四隅にビニール袋をきちんと沿わせてから、空容器回収箱ごと装置本体に装填されるため、ビニール袋が適正に広げられたままで装置内にセットされることになる。しかし、本発明の実施形態に係る空容器回収装置100では、袋保持部140に保持されたビニール袋を装置本体に引き込むことから、ビニール袋の底が装置底面に接触して引きずられる際に、手前側にビニール袋の底が残ってしまうことがある。そうすると、装置奥側までビニール袋が十分に広がらないことになる。さらに、ビニール袋は折り畳まれたものが複数束ねられて保管されているのが普通であるところ、袋の下端部が重なったままで空容器回収装置100に装填されてしまうことがある。その重なった箇所に、減容済み容器が堆積すると、重なった部分が自然に広がる可能性は略なくなる。そして、袋下端部が広がらないままで容器回収が継続すると、レベルセンサ等で検知を行う場合には、本来的な袋収容能力に達していないのに満杯検出がされてしまうし、投入量を積算して検知を行う場合には、投入ができない状態になっているのにも関わらず、満杯検出がされないようになってしまう。これでは、折角の保守作業上のメリットも台無しとなる。そこで、本発明の実施形態に係る空容器回収装置100は、偏向機構151について特殊な制御を行うようにして、問題とされる事態に対処している。
【0081】
その解決手法について説明する。先に、容器と放出先を前と後ろに交互に切り替えることによって、一様方向に容器を放出した際に生じがちなブリッジ現象の発生を抑え、袋内に均等に容器を収納する偏向機構151の制御態様につき、説明したが、これとは逆の発想である。つまり、容器の放出先を交互に切り替えることなく、後方向に放出し続けたり、或いは、後方向への放出頻度が高くなるように、後方向へ複数回放出し、前方向へ1回放出し、また、後方向へ複数回放出したりするように偏向機構151を制御することによって、十分に広げられずに装填されているビニール袋の奥側部分を空容器で叩いて押し広げるようにするのである。
図21を用いて、詳しく説明する。先述したように、ビニール袋は折り畳まれたものが複数束ねられて保管されているのが普通である。そして、装填時に袋上部の四隅を引っ掛ける際に、どうしても、袋下端部には目が行き届かない。図21の左端は、このような状況で、袋の下端部が重なったままとなっている様子を示している。袋の上部の間口は、四隅が掛止められているため、後方まで広がっているものの、下端では、前方側に寄ってしまっている。そして、上方に向かうに連れて、袋が徐々に後方に広がっている様子が(強調して)描かれている。図21には、左側から右側へと状態遷移していく過程で、偏向機構151の動作によって、交換後に袋が押し広げられていく様子が示されている。この図示から、明快に理解されるように、ペットボトルを後方に落下させることで、ペットボトルが袋の後ろ側に頻繁に衝突することになる。このことによって、袋の後ろ側に力が掛かり袋下端部を広げるよう作用するのである。このような後方向に放出し続けるように、或いは、後方向への放出頻度が高くなるように偏向機構151を制御することを、本明細書では、優先制御と呼ぶ。例えば、右の収容部であれば、収容部の右後方へ優先的に容器を放出する制御となる。基本的には、右後方へ空容器を放出し続ける態様であり、例えば500本で満杯になる収容袋について右後方へ連続して100本以上を放出し続ける制御となる。ただし、優先制御はこのような後方へ連続投入し続ける態様に限られるものではない。例えば、右後方へ空容器を3回連続して放出した後、右前方へ空容器を1回放出し、その後、再度、右後方へ空容器を3回連続して放出し、これを繰り返すようにしても良いし、連続回数は、3回でなく、2回や4回、或いは、それ以上の数としても良い。要は、袋を押し広げる効果が得られる範囲で、右後方への放出頻度が右前方への放出頻度よりも高くなるように設定されれば足りるし、放出頻度が徐々に小さくなっていくように設定しても良い。前と後ろのどちらから放出を開始するか、ということについても限定は無く、ある時点での放出割合が前方よりも後方が高ければ、袋を広げる作用を奏することができる。
【0082】
優先制御が実行される効果は、図21で説明した通りなのであるが、優先制御についてはその開始タイミングがポイントとなる。このことにつき、図22の制御フローチャートと図23の収容部の遷移図を用いて、説明する。ここでは、図20にて説明したように、右の収容部若しくは左の収容部に連続して、空容器を放出させて、一方の収容部が満杯となった場合に他方の収容部に放出されるように切り替える態様が想定されている。
図22は、空容器が回収されている間に実行される繰り返し処理を示したものである。本発明の実施形態に係る空容器回収装置100は、(レベルセンサ等で検知を行う、投入量を積算して検知を行うといった)任意の手法により収容手段が満杯になったか否かが満杯検出部181により検知されるように構成されている。
ステップS101において、収容部(例えば左側の収容部)が空容器で満杯となったことが検出されると、ステップS102において、偏向機構151(振分け部)は、これまで空容器が放出されていた側の収容部(例えば左側の収容部)と逆側の収容部(例えば右側の収容部)に空容器が放出されるように、振分け先を変更し、ステップS103において、後方向への放出頻度が高くなる優先制御を開始する。ここでは、概念を分かり易く理解できるように、ステップS102とステップS103とに分けて説明を行っているが、特に、優先制御が後方向に放出し続ける態様で実行される場合には、一方の収容部から他方の収容部への振分け先の変更と優先制御の実行開始は同じ処理となる。すなわち、ステップS102とステップS103は単一の処理となる。その後、ステップS104にて優先制御が終了されることになるが、優先制御が終了される迄の期間は、ビニール袋が後方に押し広げられるのに十分な空容器投入がなされる迄の投入回数に設定されている。
ステップS105において、ステップS101にて実行された満杯報知を認識した店員等により、(手作業での)袋交換がなされる。なお、交換作業は、店員等が都合の良いタイミングで行うため、ステップS103とステップS104との間でのタイミング、すなわち、優先制御が継続している最中に、なされることもある。
その後、ステップS101に戻り、先ほど満杯検出が行われた側と逆側の収容部(例えば右側の収容部)が空容器で満杯となったことが検出されるというように、処理が繰り返されることになる。
【0083】
図23は、このような制御処理が実行されている間に、収容部や偏向機構151による制御がどのような状態遷移を辿るかを示した説明図である。ただし、図23に示されている(a)~(e)といったタイミングが図22のフローチャートのステップS101~S105とは必ずしも対応はしていない。図23(a)は、左側の収容部が満杯の状態で、右側の収容部に通常制御にて空容器が放出されている様子を示している。なお、ここでの例では、右側に300本程度の空容器が収容されているため、通常制御となっているが、右側の空容器が数本ないし数十本といった程度の少量に止まる場合には、後の説明から分かるように優先制御がされていることもある。図23(b)は、左側の収容部の袋が交換された後であって、右側の収容部に通常制御にて空容器が放出されている様子を示している。図23(c)にて、右側の収容部についての満杯報知がされ、図23(d)では、放出方向(振分け先)が変更されることになる。そして、図23(e)において、優先制御の実行が開始されることになる。図22のフローチャートで説明したように、図23(d)と図23(e)は、略同じタイミングとして理解される。ここでは、概念の理解のために、別に示しただけにすぎない。
【0084】
ところで、先の優先制御の説明において、後ろ方向へ連続して容器を放出し続ける例を説明したが、容器が放出される方向が一方向へ完全に固定されてしまっていると、減容部と偏向機構151との間に減容済み容器が詰まってしまう問題が起こる。これは、減容部と偏向機構151との設置距離がある程度近接しているためである。近接している理由は、本願回収装置全体の形状をコンパクトにするというスペース的課題や、減容部と偏向機構151とが一定距離以上離れると減容部から落下してきた容器が偏向機構151の上で跳ねてしまい、狙った収容部への投入が不可能となるという指向性の課題を解決するためである。上記の通り、一定程度減容部と偏向機構151とを近接させているが、減容された容器の落下向きや容器の形状などを理由として、減容部や減容部周辺機構(不図示)に接触した状態のまま偏向機構151にも接触することで、偏向機構151上を空容器が上手く滑走しない低詰まり状態になることがある。通常制御であれば容器の放出方向を一定間隔(例えば1本ずつ)で前後に切り替えているため、この切替の回転動作に応じて上記の低詰まりは即解消されるが、一つの向きに固定して連続放出をする優先制御の場合、上記低詰まりの状態でさらに容器が減容されることで詰まりの状況が悪化し、偏向機構151上を空容器が全く滑走できない高つまり状態となり得る。さらに、この問題は、一人の顧客が大量の空容器を連続して投入する場合に、一層顕著に生じる虞がある。容器が放出される方向が一方向へ完全に固定されてしまっていても、間欠的に空容器が投入されるのであれば、空容器が自重でゆっくりと落ちていき、自然に低詰まりが解消する余裕が生まれることもあり得るが、連続投入であると、その余裕すら生じないからである。
この問題を解消するためには、例えば、右後方へ放出する場合であっても、完全には固定しないことが有効となる。つまり、定期的(例えば5本に1回といった具合)に、偏向機構151を回転制御することで、上記の低詰まりを解消しつつ、高詰まりを発生させないような放出制御とするのである。
その後、優先制御の実行開始後の投入個数が所定個数に達したと判断されれば、優先制御を終了して、通常の偏向制御(例えば、ブリッジを生じさせないための前後方向に交互に偏向機構151を切り替えるような制御)に移行する。ただし、放出頻度が徐々に小さくなっていくような態様であれば、後方向への放出頻度と前方向への放出頻度が等しくなった時点で、自然と優先制御から通常偏向制御への切替がなされたということになる。
【0085】
また、右の収容部若しくは左の収容部に連続して空容器を放出させる態様とは異なる制御フローで優先制御が実行されることがある。すなわち、空容器1個ずつの放出ごとや、或いは、顧客の1回の利用ごとに偏向機構151の向きを切り替えるような制御を行って、業者の袋交換による大量の空容器回収作業を一度に済ませる利用態様も想定されているところ、そのような場合には、例えば、空容器の右後方向への放出と左後方向への放出が繰り返される制御が一定期間継続し、その後に、右前や左前へ空容器が放出されるような制御となる。
【0086】
優先制御は、枠体を中心に構成される袋保持部140に対して有利な制御であるのだが、空容器回収箱にビニール袋が装填される態様においては全く意味がないかといえば、そんなことはない。忙しさのあまり、作業者がビニール袋を回収箱の側面や底面にしっかりと沿わせて広げる作業を怠れば、十分に袋が広がっていないという状況が生じてしまうからである。無論、丁寧な交換作業をしていれば不要ではあるが、設定により、優先制御の実行/不実行を切り替えるように構成しておくことは大いに意味がある。また、袋交換を終え、一定程度の空容器の回収が進行した後に、きちんとビニール袋を押し広げてセットしなかったと思い直したような場合に、優先制御をアクティブとさせれば、後からでも、袋の不適切な状態を補正することが可能となる。
したがって、別実施形態として説明した空容器回収装置100’に対してであっても、偏向機構151の優先制御は効率的な容器回収の実現に寄与するものといえる。
【0087】
図24は、後述するとした受付手段31の表示画面例である。ハードウェアとしては、図8に示した表示操作部3が、受付手段31の機能を担うことになる。画面左側の領域には、袋交換の手順を示すイラストが表示される。また、画面下方領域には、「回収袋に大きなシワが残っていると適正本数を回収できません。しっかり内側の隅に沿うようにシワを伸ばして取り付けてください。」とのメッセージが表示される。左側領域のイラスト表示は時間経過とともに切替表示され、満杯の袋を外して、新しい袋を取り付けるのに適度なタイミングで、図示されるように、袋が点線表示されるようになる。一方、画面右側の領域は、袋交換を受け付ける受付手段を意味するタッチボタンである。本実施形態において、袋保持部140は左右に2つ備えられているため、左右2つのタッチボタンが表示されている。上の図は、まだ、受付がされていない状態であり、下の図は、左側の袋交換の受付がされた状態で、「完」マークが表示されている。当該表示は、左側の袋の交換が行われたことを宣言する操作であり、その後、制御部1は、左側収容部の本数カウントをゼロに更新する。
【0088】
(別実施形態)
図25は、本発明の別実施形態に係る容器回収装置として、回収対象の空容器(PETボトル等)を回収する空容器回収装置100’の一例を示す斜視図である。
第一の実施形態において、袋保持部140は枠体を中心に構成されるものであって、側板や底板を備えるものではなかったが、別実形態では、従来の容器回収装置と同様に、箱型の引き出し部を備えるものであって、図25に示すように、左右の側板部145と底板部146を備えている。ただし、従来の容器回収装置と異なり、装置本体に開き戸が備えられているため、箱型の引き出し部に前板は略存在しない。一方、従来の容器回収装置と比べて、容器回収装置自体の高さ寸法は大きくされている。
図25に示されるように、右先端の掛止部142と左先端の掛止部142位置は異なるようにされている。具体的に、正面視において右先端の掛止部142は左先端の掛止部142よりも奥に位置するように構成されている。この理由は右先端の掛止部142の位置にキャップ用袋が位置することとなるためである。キャップ袋と収容袋とをオーバーラップさせることにより、仮にいたずらでゴミや飲み残しを投入された場合であっても、先ず、キャップ袋で受け止められ、さらにキャップ袋からあふれるような場合でもオーバーラップするように下に設けられた収容袋がそれを受け止めることができるようになっている。このことに加えて、底板部146も備えられていることから、仮に収容袋でも受け止められないような場合であっても、この底板部146で受け止めることができ、装置外へゴミや飲み残しがあふれることを防ぐことができる。店外設置の場合はもちろん、店内設置の場合であっても、装置周りを清潔に保つことができるという効果を奏する。
【0089】
従来の容器回収装置においても、空容器で満杯となった袋を交換する際には、引き出しの前板部を超えるまで、袋を持ち上げる必要があり、作業負担は大きかったのであるが、高さ寸法を大きくするとなれば、より高く持ち上げる必要が生じる。しかし、本発明の別実施形態の箱型の引き出し部は前板部が略存在しないため、袋の開口方向以外の方向である前方方向へ袋を取り外せるようになっている。台車への載せ替え等も然程の力を要することなく、簡単に行うことが可能である。
【0090】
図25においては、図示されていないが、装置の内部には、偏向機構151が設けられており、減容された容器の放出方向を適宜のタイミングで切り替えることが可能となっている。このため、一様方向に容器を放出した際に生じがちなブリッジ現象の発生を抑え、袋内に均等に容器を収納することが可能となる。
【0091】
(袋保持部が備える袋押出部についての別実施形態)
図26は、袋保持部140が備える構成部品の別例である袋押出部143’を示す図である。袋保持部140を装置内部から引き出す際、収容袋内に容器の山が築かれている場合、その頂部にある容器は引き出し時の振動や他部品と接触等により崩れることがある。崩れた容器が、引き出し方向反対側(装置奥)に落下した場合、図6に示す袋押出部143の構成では、装置筐体背面部と袋押出部143との間に容器が位置することとなり、袋保持部140を装置内に戻すことができなくなるという問題がある。そこで袋押出部143’では、ヒンジを設け、袋押出部143’の下方側を引き出し方向への回動のみを可能とする構成とした。当該構成により、第1の実施形態と同様に、収容袋を押し出す機能を残しつつ、背面側に落下した容器や他のごみが堆積していたとしても、ヒンジによりこれを交わしながら袋保持部140全体としては、装置内に収容される位置まで戻ることが可能となる。当該堆積物は、袋保持部140を装置内にセットしたままの状態で、袋押出部143’の下方側をめくりあげ、取り除くことができる。利用客が待っている状況などでは、袋の交換を優先し堆積物を残しつつ、利用客のいない清掃の際に堆積物を取り除けばよいため、装置としてのダウンタイム(顧客が利用できない状況、時間)を軽減することができる。
【0092】
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、容器回収装置に関する。
[背景技術]
容器回収装置としては、従来より、例えば、特許文献1のようなものが知られている。この特許文献1に記載の容器回収装置では、ペットボトル等の空容器を投入口に投入する。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2009-175789号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
特許文献1に記載される容器回収装置は、空容器回収箱に直接容器を回収するものであるが、汚損や破損を考えれば、ビニール袋などを介在させた方が有利である。しかし、ビニール袋は丁寧に取り付けないと十分に広がらずに、十分な収容量を確保できない場合がある。このようなことから、より使い勝手の良い容器回収装置が求められている。
[課題を解決するための手段]
(1)以上説明したように、本実施形態の一態様は、容器を回収する容器回収装置(空容器回収装置100)であって、容器を収容する複数の収容部と、容器が前記収容部の何れかに収容されるべく送出方向を異ならせることを可能とする振分け部(偏向機構151)と、前記収容部の満杯を検出する検出部(満杯検出部181)と、前記検出部(満杯検出部181)により満杯を検出すると一方の収容部から他方の収容部へ前記振分け部の送出方向を変更する制御部(制御部1)と、を備えることを特徴とする容器回収装置(空容器回収装置100)である。
上記構成によれば、袋交換に伴う装置ダウンタイムによる影響を低減させることができる。
【0093】
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載の容器回収装置(空容器回収装置100)であって、前記制御部(制御部1)は、送り出し方向を変更した後に前記容器回収装置(空容器回収装置100)の正面手前側よりも奥側に優先して容器が収容されるように前記振分け部を制御する優先制御を実行する。
上記構成によれば、十分に広げられずに装填されているビニール袋の奥側部分を空容器で叩いて押し広げることができる。
【0094】
(3)本実施形態の一態様は、(1)又は(2)に記載の容器回収装置(空容器回収装置100)であって、前記収容部の袋交換を受け付ける受付手段31を備え、前記制御部(制御部1)は、前記受付手段31による袋交換を受け付けた収容部について次に当該収容部へ容器を送り出す際に前記優先制御を実行する。
上記構成によれば、十分に広げられずに装填されているビニール袋の奥側部分を空容器で叩いて押し広げることを適正なタイミングで開始させることができる。
【0095】
(4)本実施形態の一態様は、(3)に記載の容器回収装置(空容器回収装置100)であって、袋交換がされた収容部と、袋交換直後に容器が投入される収容部とは異なる投入制御を行う。
上記構成によれば、優先制御が実行されるべき収容部に対してのみ、これを実行することができる。
【0096】
(5)本実施形態の一態様は、(3)に記載の容器回収装置(空容器回収装置100)であって、前記受付手段を並べて複数表示する表示手段を有する。
上記構成によれば、袋交換に伴う作業を適切に行うことができる。
【0097】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、実施形態は空容器回収箱を備えないものであったが、空容器回収箱を備える装置であっても、本発明に含まれる。空容器回収箱にビニール袋がきちんと装填されない場合があることが想定される以上、空容器回収箱を備える装置に対しても、本発明は十分に意義があるものである。また、空容器回収装置の対象は、PETボトル以外の缶やビンであってもよいし、さらには、牛乳パック、トレー、インクカートリッジなど、回収の対象となる容器であれば、あらゆるものが含まれるということである。減容機構を伴わない回収装置であっても、袋交換の際の作業負担軽減という課題に変わるところはない。
また、上述の各図で示した実施形態は、目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容は独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0098】
1…制御部(CPU)
2…記憶部
3…表示操作部
7…計量部(ロードセル等)
8…金属検出センサ
9…光センサ
17…リーダライタ(取得手段)
18…偏向駆動部
19…撮像部
100…空容器回収装置
100’…空容器回収装置
100B…本体部(空容器回収装置の本体部)
101…判定部
110…容器投入部(容器投入部)
111…外扉
112…内扉
116…載置部
120…減容部(減容機構)
140…袋保持部
141…柱部
142…掛止部
143…袋押出部
144…スライドレール(移動部)
145…側板部
146…底板部
151…偏向機構(振分け部)
1511…垂直軸
1512…山型斜面
1513…偏向用ローラ
180…清掃検出手段
181…満杯検出部
901…PETセンサ(光センサ)
902…容器検出センサ(光センサ)
903…安全検出センサ(光センサ)
P…空容器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26