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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021675
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】診療支援システム
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/00 20180101AFI20240208BHJP
   G06Q 30/0241 20230101ALI20240208BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240208BHJP
   G16H 80/00 20180101ALI20240208BHJP
【FI】
G16H20/00
G06Q30/02 380
G06Q50/10
G16H80/00
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022124677
(22)【出願日】2022-08-04
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-10-04
(71)【出願人】
【識別番号】520395558
【氏名又は名称】株式会社ファーストプライオリティ
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】山本 哲朗
【テーマコード(参考)】
5L049
5L099
【Fターム(参考)】
5L049BB08
5L049CC11
5L099AA04
(57)【要約】
【課題】オンライン診療を支援するように構成された診療支援システムにおいて、文字情報に依存する程度を低減し、より視覚的に分かりやすく、複数の医師についてのオンライン診療の診療待ち状況を患者に認識させることができるようにする。
【解決手段】診療支援システムにおいて、診療待ち状況は、仮想空間に、複数の医師画像、複数の患者画像、待機領域、を有する提供画像を用いて示される。複数の医師画像は、複数の医師のそれぞれを示す画像である。複数の患者画像は、複数の患者のそれぞれを示す画像である。待機領域は、複数の医師画像のそれぞれの周囲に、各医師に対して診療待ち状態である患者画像を配置するための領域である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の医師と、診療を希望する複数の患者とを、オンライン上でマッチングさせてオンライン診療を支援するように構成された診療支援システムであって、
前記患者を含む利用者の視覚に対して、前記複数の医師についてのオンライン診療の診療待ち状況を画像で提供するように構成された画像提供部と、
前記患者から前記医師の指定を含むオンライン診療を希望する旨の操作を受けると、当該指定された医師についての前記診療待ち状況を更新するように構成された第1更新部と、
前記医師からオンライン診療を開始する旨の操作を受けると、オンライン診療希望の患者の中から選ばれた患者についてオンライン診療の開始処理を行い、当該医師の前記診療待ち状況を更新するように構成された第2更新部と、
を備え、
前記診療待ち状況は、仮想空間に、前記複数の医師のそれぞれを画像で示す複数の医師画像、前記複数の患者のそれぞれを画像で示す複数の患者画像、及び前記複数の医師画像のそれぞれの周囲に、各医師に対して診療待ち状態である前記患者画像を配置するための待機領域、を有する提供画像を用いて示される
ように構成された診療支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の診療支援システムであって、
前記複数の患者画像には、前記オンライン診療を希望する旨の操作をした患者本人の画像を表す本人画像であって、前記患者本人以外の患者を示す患者画像とは異なる形態の本人画像を含む、
ように構成された診療支援システム。
【請求項3】
請求項2に記載の診療支援システムであって、
前記第1更新部は、前記オンライン診療を希望する旨の操作を受けると、前記本人画像を前記待機領域に移動させることで、前記診療待ち状況を更新する
ように構成された、診療支援システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の診療支援システムであって、
前記提供画像には、前記医師画像として、オンライン診療を受付可能な医師についての前記医師画像のみを含む
ように構成された診療支援システム。
【請求項5】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の診療支援システムであって、
前記提供画像には、オンライン診療を受付可能な医師を、オンライン診療を受付不可能な医師とは異なる態様とした前記医師画像を含む
ように構成された診療支援システム。
【請求項6】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の診療支援システムであって、
前記提供画像には、前記医師画像に対応する広告を表示可能な広告領域を含み、
前記画像提供部は、所定の条件に応じて、前記広告領域及び当該医師画像に関する情報を表示させる領域の大きさを設定する
ように構成された診療支援システム。
【請求項7】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の診療支援システムであって、
複数の患者の診療データを記録可能に構成された記録部と、
前記オンライン診療の開始処理が実施されると、前記記録部内の診療データのうち、当該開始処理で選択された患者についての診療データに対して、当該オンライン診療を開始した医師によるアクセスを許可するように構成されたアクセス許可部と、
を更に備える診療支援システム。
【請求項8】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の診療支援システムであって、
前記画像提供部は、医師が設定可能な1人当たりの診療時間と、当該医師に対する診療待ち人数とを乗じた時間に基づく、診療待ち時間、或いは診療開始時刻を示す待ち時間情報を前記提供画像に含む
ように構成された診療支援システム。
【請求項9】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の診療支援システムであって、
予め患者によって設定された医師がオンライン診療を受付可能な状態になると、前記利用者が保有する利用者端末に対してその旨を通知するように構成された可能通知部、
を更に備える診療支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、オンライン診療を支援するように構成された診療支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、オンライン診療において医師と患者とをマッチングさせるシステムが開示されている。該システムでは、オンライン診療を受診する申請要求を受け付けるためのウェブページに、診療待ちの患者の人数を診療待ち状況として表示させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-018178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、患者がオンライン診療の診療待ち状況を確認し、最適な医師を選択するためには、複数の医師についての文字情報を比較しながら解読する必要がある。つまり、患者は一目では診療待ち状況を認識できないという課題が見出された。
【0005】
本開示の1つの局面は、オンライン診療を支援するように構成された診療支援システムにおいて、文字情報に依存する程度を低減し、より視覚的に分かりやすく、複数の医師についてのオンライン診療の診療待ち状況を患者に認識させることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、診療支援システムであって、複数の医師と、診療を希望する複数の患者とを、オンライン上でマッチングさせてオンライン診療を支援するように構成された診療支援システムである。診療支援システムは、画像提供部と、第1更新部と、第2更新部と、を備える。
【0007】
画像提供部は、患者を含む利用者の視覚に対して、複数の医師についてのオンライン診療の診療待ち状況を画像で提供するように構成される。第1更新部は、患者から医師の指定を含むオンライン診療を希望する旨の操作を受けると、当該指定された医師についての診療待ち状況を更新するように構成される。第2更新部は、医師からオンライン診療を開始する旨の操作を受けると、オンライン診療希望の患者の中から選ばれた患者についてオンライン診療の開始処理を行い、当該医師の診療待ち状況を更新するように構成される。
【0008】
診療待ち状況は、仮想空間に、複数の医師画像、複数の患者画像、待機領域、を有する提供画像を用いて示される。
複数の医師画像は、複数の医師のそれぞれを示す画像である。複数の患者画像は、複数の患者のそれぞれを示す画像である。待機領域は、複数の医師画像のそれぞれの周囲に、各医師に対して診療待ち状態である患者画像を配置するための領域である。
【0009】
このような構成によれば、診療待ち状況が変化したときに、その変化を診療待ち状況に反映させつつ、仮想空間に複数の医師毎の待機領域に複数の患者画像を表示させて、診療待ち状況を患者に認識させることができる。よって、文字情報に依存する程度を低減し、より視覚的に分かりやすく、複数の医師についてのオンライン診療の診療待ち状況を患者に認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】提供画像の一例を示す画像図である。
図2】提供画像の別の一例を示す画像図である。
図3】診療支援システムの構成を示すブロック図である。
図4】初期設定時の処理を示すフローチャートである。
図5】オンライン診療時の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.実施形態]
[1-1.本実施形態の構成と本開示の構成との関係]
本実施形態での処理にて実現される機能のうち、符号42,44にて示す処理は、本開示の可能通知部に相当する。また、S420の処理は本開示の画像提供部に相当し、S530の処理は第1更新部に相当する。また、S540の処理は本開示のアクセス許可部に相当し、S550の処理は本開示の第2更新部に相当する。
【0012】
[1-2.概要]
図1以下に示す診療支援システム1は、複数の医師と、診療を希望する複数の患者とを、オンライン上でマッチングさせてオンライン診療を支援する機能を有するシステムである。なお、複数の医師については、複数の医院、或いは複数の医療機関と読み替えてもよい。また、患者については、利用者と読み替えてもよい。なお、利用者は、患者及び患者を代行する者であり、例えば、患者、患者の家族、患者の介護者、補助者等含む。ただし、オンライン診療を受診する者は、患者本人に限られる。また、オンライン診療とは、ビデオ通話のように情報通信機器を介して診療を行い、医師と患者とが医療機関等で実際に対面することなく診療を行う医療行為である。
【0013】
診療支援システム1は、医師の隙間時間、例えば、午前の診療と午後の診療との間の時間、診療終了後の僅かな時間等を有効に活用できるように、医師が都合の良い時間にオンライン診療を行うことができるように構成される。一方、患者にとっては、オンライン診療であれば医療機関等に出向く必要がないため、受診の手間が軽減され、また、一般的な医療機関の営業時間外に診療を受けられる可能性がある。
【0014】
特に、本実施形態の診療支援システム1では、オンライン診療が可能な複数の医師と、複数の医師の診療待ち状況とが、患者によって一目で認識できるように、患者に提供される画像に工夫が施されている。また、患者に提供される画像を提供画像50という。提供画像50は、医師にも提供される。
【0015】
[1-3.提供画像]
図1に提供画像50の一例を示す。提供画像50は、仮想空間に、オンライン診療の診療待ち状況を表示させるための画像である。提供画像50には、複数の医師画像51A~51Eと、複数の患者画像53A,53B,53E,54B,53E,54E,57(以下、複数の患者画像53等)と、複数の待機領域55A~55Eとを含む。提供画像50には、複数の広告領域59A,59B,59Eを含んでもよく、複数の患者画像53等には、本人画像57を含んでもよい。また、提供画像50には、コメント領域58A,58B、時間表示領域61A,61B等を含んでもよい。
【0016】
複数の医師画像51A~51Eは、複数の医師のそれぞれを示す画像であり、図1に示す例では、医師の姿を簡単な絵柄で表したアイコンが採用される。なお、医師画像51A~51Eは、それぞれ異なる画像が採用されてもよい。例えば、医師本人の似顔絵(いわゆるアバター)や、医師の顔写真等を採用できる。
【0017】
複数の患者画像53等は、複数の患者のそれぞれを示す画像であり、図1に示す例では、一般的な人物の姿を、医師とは区別可能な簡単な絵柄で表したアイコンが採用される。
本人画像57は、オンライン診療を希望する旨の操作をした患者本人の画像である。本人画像57は、他の複数の患者画像53等と同様に、アイコンを採用できる。ただし、本人画像57は、患者本人以外の他の複数の患者画像53等とは異なる形態で表示される。例えば、図1の例では、本人画像57は、他の複数の患者画像53等と比較して、濃度が濃く、彩度が高い色で表示される。なお、本人画像57は、アバターや顔写真を採用できる。ただし、本人以外が本人画像57を他の複数の患者画像53等として見る際には、本人画像57をアバターや顔写真からアイコンに置換してもよい。他人から特定の人物がオンライン診療を受信していることを秘匿するためである。
【0018】
待機領域55A~55Eは、各医師に対して診療待ち状態である患者画像53等を配置するための領域である。待機領域55A~55Eの形状は、内周の円と外周の円とに囲まれた円環状である。待機領域55A~55Eの形状は、円環状に限らず、任意の環状、或いは四角形、円形等の任意の形状の図形を採用できる。待機領域55A~55Eは、複数の患者画像53等が重なることなく並べて配置できるだけの面積が確保されている。患者は、待機領域55A~55E内の複数の患者画像53等の数を一目で認識することができ、医師毎の診療待ち状況(例えば、待ち人数、待ち時間、混雑度等)が容易に理解できる。
【0019】
複数の広告領域59A,59B,59Eは、医師に対応する広告を表示可能な領域である。図1の例では、WEBページへのリンクを広告領域59A,59B,59Eに配置しているが、広告領域59A,59B,59Eには、広告主である医師が希望する文字、画像等を表示させることができる。
コメント領域58A,58Bは、医師が自由に入力したコメントを表示させるための領域である。例えば、医師から患者に対するメッセージが表示される。医療機関端末30を用いて入力されたコメントが、対応する医師についてのコメント領域58A,58Bに表示されるように割り当てられる。
時間表示領域61A,61Bには、診療待ち時間として表示される。
【0020】
提供画像50では、円環状に配置された待機領域55A~55Eが、医師毎に設定され、それぞれ区画される。つまり、待機領域55A~55Eの外周よりも概ね内側の領域が、医師毎に割り当てられる領域である。
【0021】
ここでは、医師毎に割り当てられた領域を代表して、図1の概ね中央に配置されたB医院の医師に割り当てられた領域について説明する。なお、他の医師に割り当てられた領域はB医院の医師に割り当てられた領域と概ね同様であるため、説明を省略する。
【0022】
B医院の医師に割り当てられた領域は、概ね待機領域55Bの外周よりも内側の領域である。待機領域55Bの外周の円と内周の円との間の領域には、オンライン診療待ちの患者に関する患者画像53等が配置される。図1では、待機領域55Bに2人分の患者画像53B,54Bが重ならないように並べて配置されている。
【0023】
待機領域55Bの内周の円よりも内側の領域は、医師についての情報を表示させるための領域である。この領域には、医師画像51B、医師が属する医療機関の名称(例えば、B医院)、診療科、及び広告領域59Bが含まれる。広告領域59Bには、例えば、医師が属する医療機関のWebページのアドレス及びリンクが表示される。
【0024】
待機領域55Bの左側には、待機領域55Bの内外を跨ぐように、時間表示領域61Bが配置される。時間表示領域61Bでは、例えば、1人当たりの診療時間7.5分と、診療待ち人数2人とを乗じた15分が、診療待ち時間として表示される。なお、診療待ち時間に換えて、現在時刻に診療待ち時間を加算した時刻を診療開始予定時刻として表示させてもよい。
【0025】
待機領域55Bの外周に沿った上部には、コメント領域58Bが配置される。コメント領域58Bは、医師が患者へメッセージを伝えるために利用され、例えば、診療終了予定、診療可能人数等を表示できる。
ここで、利用者端末10にて提供画像50が表示された状態で、患者が待機領域55Bの内周よりも内側の領域に対する操作(例えば、タッチパネルの1回のタップ、又はマウスポインタを重ねるなど)を行うと、例えば図2に示すような表示を行う。図2では、操作された領域について、ポップアップ表示がされ、ポップアップ画像70が、待機領域55の上から重ねて表示される。
【0026】
ポップアップ画像70には、前述同様の医師画像71、及び医療機関の名称・診療科72に加えて、院長名、アピールポイント等のメッセージ欄73、医療機関の写真74、Webページの詳細75等が含まれる。ここでの医師画像71は、前述の医師画像51Bとは異なる画像とすることができる。
【0027】
なお、提供画像50に占める各医師についての待機領域55A~55Eの面積の大きさ、図1に示す例では、待機領域55A~55Eの外周の円の大きさは、医師がシステム管理者に支払う広告料金に応じて設定されてもよい。広告料金が高額になるほど、より大きな領域が医師に与えられ、提供画像50上で目立ちやすくすることができる。
【0028】
また、図1に示す提供画像50では、オンライン診療を受付可能な医師を、オンライン診療を受け付け不可能な医師とは異なる態様で表示させている。医師画像51A,51B,51Eに関する医師は、現時点でオンライン診療可能であり、医師画像51C,51Dに関する医師は、オンライン診療不可である。図1の例では、オンライン診療不可である医師画像51C,51Dを、オンライン診療可である医師画像51A,51B,51Eよりも濃度を低く表示している。
【0029】
なお、濃度に限らず、オンライン診療の可否に応じて、色を変更する、大きさを変更する等、任意の表示態様に差異を設けてもよい。また、提供画像50には、オンライン診療を受付可能な医師についての医師画像51A~51Eのみを含むようにしてもよい。この場合、オンライン診療不可の医師については、医師に関する一切の情報、例えば、待機領域55A~55E、広告領域59A,59B,59E等についても表示されないようにしてもよい。
【0030】
[1-4.システム構成]
上記の提供画像50を提供するためのシステム構成の一例について、図3を用いて説明する。診療支援システム1は、図3に示すように、利用者端末10と、サーバ20と、医療機関端末30と、を備える。利用者端末10及び医療機関端末30は、複数設けられてもよい。この場合、サーバ20は、複数の利用者端末10及び複数の医療機関端末30に対して個別に通信を行いつつ後述する各処理を実施するとよい。なお、ここでは1つの利用者端末10及び医療機関端末30のみを図示する。
【0031】
利用者端末10は、患者が所持し、種々の情報を入力及び通知可能に構成され、具体的には、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等として構成される。利用者端末10は、例えば、患者の自宅等にて利用される。利用者端末10は、CPU11と、メモリ12と、入力部16と、通知部17と、カメラ18と、を備える。
【0032】
入力部16は、例えば、マウス等のポインティングデバイス、タッチパネル、操作ボタン等として構成され、患者による操作を受け付ける機能を備える。通知部17は、例えば、ディスプレイを含み、他にはスピーカ、バイブレータ等を備えてもよい。通知部17は、受信した情報を利用者端末10に通知及び表示する機能を備える。特に、通知部17は、サーバ20から送信される情報を前述の提供画像50として表示させる。カメラ18は、テレビ電話機能を実施可能な周知のカメラとして構成される。
【0033】
サーバ20は、診療支援システム1を統括する機能を備え、利用者端末10及び医療機関端末30と通信可能に構成される。サーバ20は、例えば、サーバ用コンピュータ等として構成される。サーバ20は、CPU21と、メモリ22と、を備える。サーバ20は、データベース23を備えてもよい。データベース23は、複数の患者の診療データを記録可能に構成される。
【0034】
医療機関端末30は、病院、診療所等の医療機関に配置され、具体的には、パーソナルコンピュータ、タブレット端末等として構成される。医療機関端末30は、受信した情報を通知可能に構成される。医療機関端末30は、CPU31と、メモリ32と、通知部37と、カメラ38と、を備える。通知部37は、利用者端末10の通知部17と同様のハードウェア構成を採用できる。通知部37は、受信した情報を医療機関の医師に通知する機能を備える。
【0035】
利用者端末10、サーバ20、及び医療機関端末30(以下各装置等)が備えるCPU11,21,31(以下CPU11等)及びメモリ12,22,32(以下メモリ12等)は、それぞれ、マイクロコンピュータを構成する。メモリ12等は、例えば、RAM又はROM等の半導体メモリとして構成される。
【0036】
各装置等の各機能は、CPU11等が非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ12等が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。なお、非遷移的実体的記録媒体とは、記録媒体のうちの電磁波を除く意味である。また、各装置等は、1つのマイクロコンピュータを備えてもよいし、複数のマイクロコンピュータを備えてもよい。
【0037】
各装置等は、メモリ12等に格納されたプログラムを実行することによって、後述する利用者端末処理、サーバ処理、医療機関端末処理をそれぞれ実行し、提供画像50を患者の視覚に提供し、オンライン診療の実施を支援する機能を実現する。
【0038】
なお、図3における矢印41~46は、サービスの提供及び情報提供の流れを示している。具体的には、矢印41は、利用者端末10がサーバ20にて提供されるアプリケーションを利用するための利用登録を行うこと、診療データを提供すること等を示す。診療データには、患者の検査結果、診療記録、薬剤の処方に関する情報等を含んでもよい。
【0039】
矢印42は、オンライン診療に関するアプリケーションを提供すること、患者に対して通知を行うこと、提供画像50を提供すること等を示す。患者に対する通知には、予め患者によって設定された医師がオンライン診療を受付可能な状態になると、患者が保有する利用者端末10に対してその旨を通知することが含まれる。この処理は、サーバ20が実施し、サーバ20は、矢印44で示すように、医療機関端末30からの特定の医師のログイン通知を受けて、予めこの医師と紐付けられた利用者端末10に特定の医師がオンライン診療可能になった旨を通知する。この通知は、アプリケーション上の通知機能を用いて実施されてもよいし、電子メール等の機能を用いて実施されてもよい。なお、このようなサーバ20による機能は、本開示での可能通知部に相当する。
【0040】
矢印43は、サーバ20が医療機関端末30にアプリケーションを提供すること、提供画像50を提供すること等を示す。
一方で、矢印44は、医療機関端末30がログインした旨の通知、データベース23へのアクセス要求、医療機関端末30側からサーバ20の管理者に支払われる費用等を示す。この費用には、医療機関端末30がサーバ20にて提供されるアプリケーションを利用する対価としての費用、及びサーバ20が医療機関の広告を提供する場合の広告費等が含まれる。
【0041】
このように、サーバ20が提供画像50、及びアプリケーションを提供し、オンライン診療を支援するので、矢印45に示すように、患者は適切な待ち状況である医師を選択して、オンライン診療を利用しやすくなる。また、矢印46に示すように、医師は患者に快適なオンライン診療を提供することができ、患者の医療に対する満足度を向上させることができる。
【0042】
[1-3.処理]
[1-3-1.初期設定時の処理]
次に、各装置等が実行する初期設定時の処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0043】
利用者端末10が実行する利用者端末処理では、まず、S110で、利用者端末10は、ユーザ登録を受け付ける。患者は利用者端末10を用いてユーザ登録を行う。患者は、オンライン診療を受けるため、サーバ20から提供される専用のアプリケーションを利用者端末10にインストールし、ユーザ登録を行う。
【0044】
続いて、S120で、患者は、利用者端末10を用いて検査結果等の診療データを登録する。検査結果は、定期健康診断の結果、診療時に受けた検査の結果等が含まれる。なお、検査結果を登録する際には、患者は、検査結果の要旨を写真として撮像し、アプリケーションにて文字認識する等の手法を採用できる。また、診療データには、診療で得られた医師の見解、薬剤の処方に関する情報等を含んでもよい。利用者端末10は患者の操作によって入力された情報を、診療データとして利用者端末10のメモリ12に記録させる。
【0045】
続いて、S130で、利用者端末10は、患者の操作に応じて、仮想空間上での患者自身を示すアイコンを登録する。ここでのアイコンは、前述した本人画像57である。患者は、好みのアイコン、アバター等を登録できる。
【0046】
続いて、S140で、利用者端末10は、患者の操作に応じて、患者が好みの医師を登録する。例えば、かかりつけ医を登録する。利用者端末10は、S110~S140で入力された情報をサーバ20に送信し、サーバ20は、サーバ処理のS210で、受信した情報をデータベース23に患者毎に対応付けて記録する。
【0047】
次に、医療機関端末30は、医療機関端末処理のS310で、ユーザ登録を受け付ける。医療機関端末30を操作する医師は、医療機関端末30を用いてユーザ登録を行う。医師は、オンライン診療を提供するため、サーバ20から提供される専用のアプリケーションを医療機関端末30にインストールし、ユーザ登録を行う。医療機関端末処理で入力された情報は、医療機関端末30のメモリ32に記録される。
【0048】
続いて、S320で、医療機関端末30は、医師の操作により、診療科、医療機関名、医師名等の医療機関に関する情報を登録する。この情報は、提供画像50において、待機領域55Bの内周よりも内側の領域、或いはポップアップ画像70内において表示される。
【0049】
続いて、S330で、医療機関端末30は、医師の操作により、医師画像51A~51Eとして表示されるアイコンを登録する。なお、アイコンに限らず、写真、アバター等であってもよい。
【0050】
続いて、S340で、医療機関端末30は、医師の操作により、広告に関する設定をする。ここで、広告に関する設定は、提供画像50での広告領域59B及びポップアップ画像70での広告に関する表示態様に影響する。また、待機領域55A~55Eの大きさにも影響する。
【0051】
詳細には、医療機関端末30は、医師に対して、広告料金を選択するよう要求する。広告料金によって、広告の表示領域のみならず、医師に関する情報が表示される領域のサイズが変更される。また、広告料金によって、ポップアップ画像70等にて表示可能な項目の種別、項目数が変更される。医療機関端末30は、広告料金が高くなるほど、領域のサイズが大きくなり、表示可能な項目の種類、項目数も増加するように設定する。
【0052】
医師は、医療機関端末30を用いて、広告料金を選択すると、医療機関端末30は、選択された料金に応じて表示可能な項目について、さらに入力を求め、医師の操作により各項目の内容が入力されると、入力内容を登録する。
【0053】
医療機関端末30は、S310~S340で入力された情報をサーバ20に送信し、サーバ20は、サーバ処理のS210で、受信した情報を医師毎に対応付けてデータベース23に記録する。
【0054】
[1-3-2.オンライン診療時の処理]
次に、各装置等が実行するオンライン診療時の処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。オンライン診療時の処理は、初期設定時の処理が済んでいる場合に実施可能となる。
まず、利用者端末10が実行する利用者端末処理において、S410で、利用者端末10は、患者のログイン操作に従って、利用者端末10をシステムにログインさせる。ログイン後は、患者が利用者端末10を操作することにより、オンライン診療を希望する旨、地域、診療科、症状等を入力する。症状については、予め準備された複数の症状から、患者が該当する症状を選択可能に設定される。例えば、複数の症状から1つの症状を選択可能なプルダウンの形式を採用できる。
【0055】
続いて、S420で、利用者端末10は、前述の提供画像50を表示させる。ここで、提供画像50は、サーバ20にて生成され、利用者端末10は、該生成された画像データをサーバ20から受信して表示させるように構成してもよい。或いは、サーバ20は、HTML、JAVAスクリプト等を用いて画像を生成するための要素(例えば、コマンド、リンク先等を含む)を送信し、利用者端末10が該要素に基づく提供画像50を生成し、表示させてもよい。なお、JAVAは登録商標である。
【0056】
すなわち、利用者端末10は、提供画像50を用いて、患者の視覚に対して、複数の医師についてのオンライン診療の診療待ち状況を画像で提供するように構成される。なお、提供画像50は、プロジェクタ等によって投影されることで患者の視覚に提供されてもよい。
【0057】
続いて、S430で、患者は、提供画像50上でオンライン診療を希望する医師を選択する。例えば、患者は、提供画像50上において、患者が本人画像57を選択した状態で移動させ、本人画像57を医師画像51A~51Eが表示された領域に重ねる。すると、利用者端末10は、重ねられた医師が選択されたと判定する。医師が選択されると、利用者端末10は、選択された医師を特定する情報をサーバ20に送る。
【0058】
続いて、S440で、利用者端末10は、サーバ20から送られる更新後の画像情報に基づいて、提供画像50を更新する。この際、更新後の提供画像50では、提供画像50上において、本人画像57を待機領域55A~55E(図1では待機領域55B)内に移動させた状態となる。利用者端末10では、更新後の提供画像50が表示され、医師によりオンライン診療が開始されるまで、診療待ち状態となる。
【0059】
続いて、医師によりオンライン診療が開始されると、S450で、利用者端末10は、医師(すなわち医療機関端末30)とテレビ電話の回線が接続され、オンライン診療が開始される。なお、医師によりオンライン診療が開始された旨は、サーバ20から利用者端末10に通知される。オンライン診療が終了し、医師又は患者が回線を切断すると、利用者端末10は、S460で、オンライン診療が終了した旨がサーバ20に送信する。その後、図5の利用者端末処理は終了する。
【0060】
次に、サーバ20が実行するサーバ処理では、まず、S510で、サーバ20は、提供画像50を生成するための情報を収集する。ここでは、オンライン診療可能な医師、オンライン診療を希望する患者の情報が、例えばデータベース23から収集される。医師については、医師が医療機関端末30で入力した医師や広告についての各種情報が収集される。また、患者については、患者毎に、個人名、診療を希望する医療機関の地域、診療科、症状等の情報が収集される。
【0061】
続いて、S520で、サーバ20は、提供画像50を表示させるように指示する。この指示は、利用者端末10及び医療機関端末30に送信される。提供画像50は、前述のとおりである。ただし、サーバ20は、提供画像50を送信する前に、時間表示領域61A,61Bを表示させるための演算を行う。時間表示領域61A,61Bは、医師が設定可能な1人当たりの診療時間と、当該医師に対する診療待ち人数とを乗じた時間に基づく表示である。また、サーバ20は、所定の条件(例えば、広告料、混雑度、URLの有無、その他の任意の条件)に応じて、広告領域59A,59B,59E及び当該医師画像51A~51Eに関する情報を表示させる領域の大きさを設定し、提供画像50に反映させる。
なお、提供画像50は、利用者端末10に提供される画像と、医療機関端末30に提供される画像とが異なる画像であってもよい。例えば、医療機関端末30に提供される提供画像50では、患者名や後述する診察順位77A,77Bが表示されるように設定してもよい。
【0062】
続いて、S530で、サーバ20は、診療待ち状況を更新した新たな提供画像50を提供する。すなわちサーバ20は、利用者端末処理のS430の処理にて患者から医師の指定を含むオンライン診療を希望する旨の操作を受けると、当該指定された医師についての診療待ち状況を更新する。具体的には、サーバ20は、本人画像57を待機領域55A~55Eに移動させることで、待機領域55A~55E内の診療待ち人数が増加した画像を提供できるようにする。
【0063】
続いて、サーバ20は、後述する医療機関端末処理のS630で、オンライン診療を行う患者が選択されると、S540で、医師と選択された患者とをテレビ電話で接続し、診療を開始させる。この際、サーバ20は、医療機関端末30に対して、テレビ電話で接続している患者の診療データへのアクセスを許可する。より詳細には、サーバ20は、オンライン診療中に限り、データベース23内の診療データのうち、医療機関端末30にて選択された患者についての診療データに対して、当該オンライン診療を開始した医療機関端末30によるアクセスを許可する。
【0064】
続いて、S550で、サーバ20は、オンライン診療が開始されると、これに対応するように提供画像50を更新する。例えば、サーバ20は、医師からオンライン診療を開始するように選択された患者画像53等を、待機領域55A~55Eから削除するように更新する。なお、患者画像53等は、削除されることに限らず、例えば、位置を変更することなく点滅表示させる、或いは、オンライン診療中の患者画像53等を待機領域55A~55Eの内周よりも内側の領域に移動させる、等としてもよい。
【0065】
続いて、オンライン診療が終了し、患者と医師との接続が切断されると、サーバ20は、S560で、これに対応するように提供画像50を更新する。この際、サーバ20は、提供画像50において、例えば、診療待ち時間を更新する、オンライン診療中の患者についての患者画像53等を削除していない場合、該患者画像53等を削除する、等としてもよい。その後、図5のサーバ処理は終了する。
【0066】
次に、医療機関端末30が実行する医療機関端末処理では、まず、S610で、医療機関端末30は、医師によるログインを受け付けて、医師がオンライン診療を開始できる状態に準備される。続いて、S620で、医療機関端末30は、サーバ20からの情報を受けて、提供画像50を表示させる。医療機関端末30宛の提供画像50には、例えば、待機領域55A~55Eのうちの医師本人の待機領域にて待機する患者について、図2に示すように、診察順位77A,77B(すなわち、診療待ち状態になってからの時間の長さの順位)が表示される。なお、診察順位77A,77Bは、利用者端末10宛の提供画像50には表示されなくてもよい。
【0067】
続いて、S630で、医療機関端末30は、医師の操作によって、診療待ちの患者が選択される。医師は、例えば診察順位77A,77Bの数値が最も小さい患者画像53等を選択する。選択された患者についての情報は、サーバ20に送信される。
続いて、S640で、医療機関端末30は、利用者端末10とテレビ電話の回線を接続し、オンライン診療が開始される。
【0068】
続いて、S650で、医療機関端末30は、サーバ20のデータベース23にアクセスし、オンライン診療に必要に応じて患者の診療データが取得される。診療データには、過去の検査結果や薬剤の処方に関する情報等が含まれるため、医師はこれらを参照して適切な診療を行うことができる。
続いて、S660で、医療機関端末30は、オンライン診療が終了されると、回線を切断する。その後、図5の医療機関端末処理を終了する。なお、本処理はS660の後、S620に戻り、次の患者を選択可能としてもよい。
【0069】
[1-3.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1a)本開示の一態様は、診療支援システム1であって、複数の医師と、診療を希望する複数の患者とを、オンライン上でマッチングさせてオンライン診療を支援するように構成された診療支援システム1である。
【0070】
サーバ20は、S420で、患者の視覚に対して、複数の医師についてのオンライン診療の診療待ち状況を画像で提供するように構成される。サーバ20は、S530で、患者から医師の指定を含むオンライン診療を希望する旨の操作を受けると、当該指定された医師についての診療待ち状況を更新するように構成される。サーバ20は、S550で、医師からオンライン診療を開始する旨の操作を受けると、オンライン診療希望の患者の中から選ばれた患者についてオンライン診療の開始処理を行い、当該医師の診療待ち状況を更新するように構成される。
【0071】
診療待ち状況は、仮想空間に、複数の医師画像51A~51E、複数の患者画像53等、待機領域55A~55E、を有する提供画像50を用いて示される。
複数の医師画像51A~51Eは、複数の医師のそれぞれを示す画像である。複数の患者画像53等は、複数の患者のそれぞれを示す画像である。待機領域55A~55Eは、複数の医師画像51A~51Eのそれぞれの周囲に、各医師に対して診療待ち状態である患者画像53等を配置するための画像である。
【0072】
このような構成によれば、診療待ち状況が変化したときに、その変化を診療待ち状況に反映させつつ、仮想空間に複数の医師毎の待機領域55A~55Eに複数の患者画像53等を表示させて、診療待ち状況を患者に認識させることができる。よって、文字情報に依存する程度を低減し、より視覚的に分かりやすく、複数の医師についてのオンライン診療の診療待ち状況を患者に認識させることができる。
【0073】
(1b)本開示の一態様では、複数の患者画像53等には、オンライン診療を希望する旨の操作をした患者本人の画像を表す本人画像57であって、患者本人以外の患者を示す患者画像53等とは異なる形態の本人画像57を含む。
このような構成によれば、仮想空間にて患者本人を示す本人画像57を他の患者とは区別して表示させることができる。
【0074】
(1c)本開示の一態様では、サーバ20は、S530で、オンライン診療を希望する旨の操作を受けると、本人画像57を待機領域55A~55Eに移動させることで、診療待ち状況を更新するように構成される。
このような構成によれば、本人画像57が待機領域55A~55Eに移動させることで、診療待ち状況を更新することができる。
【0075】
(1d)本開示の一態様では、提供画像50には、医師画像51A~51Eとして、オンライン診療を受付可能な医師についての医師画像51A~51Eのみを含んでもよい。
このような構成によれば、オンライン診療可能な医師についての医師画像51A~51Eのみを患者に提供するので、患者は必ずオンライン診療可能な医師を選択できるように構成することができる。
【0076】
(1e)本開示の一態様では、提供画像50には、オンライン診療を受付可能な医師を、オンライン診療を受付不可能な医師とは異なる態様とした医師画像51A~51Eを含むように構成される。
【0077】
このような構成によれば、オンライン診療可能な医師についての医師画像51A~51Eを、オンライン診療不可能な医師画像51A~51Eとは異なる態様で患者に提供することができる。
【0078】
(1f)本開示の一態様では、提供画像50には、医師画像51A~51Eに対応する広告を表示可能な広告領域59A,59B,59Eを含むように構成される。サーバ20は、S420では、所定の条件に応じて、広告領域59A,59B,59E及び当該医師画像51A~51Eに関する情報を表示させる領域の大きさを設定するように構成される。
【0079】
このような構成によれば、所定の条件に応じて広告領域59A,59B,59Eだけでなく医師画像51A~51Eに関する情報を表示させる領域の大きさを変更することができる。例えば、広告料に応じて領域の大きさを変更できる。
【0080】
(1g)本開示の一態様は、データベース23を更に備える。データベース23は、複数の患者の診療データを記録可能に構成される。サーバ20は、S540で、オンライン診療の開始処理が実施されると、データベース23内の診療データのうち、当該開始処理で選択された患者についての診療データに対して、当該オンライン診療を開始した医師によるアクセスを許可するように構成される。
【0081】
このような構成によれば、オンライン診療の際に、医師が患者の診療データにアクセスできるように構成されるので、医師は診療データを参照して効率的なオンライン診療を実施することができる。
【0082】
(1h)本開示の一態様では、サーバ20は、S420で、医師が設定可能な1人当たりの診療時間と、当該医師に対する診療待ち人数とを乗じた時間に基づく、診療待ち時間、或いは診療開始時刻を示す時間表示領域61A,61Bを提供画像50に含む。
このような構成によれば、患者に待ち時間を分かりやすく認識させることができる。
【0083】
(1i)本開示の一態様では、サーバ20は、予め患者によって設定された医師がオンライン診療を受付可能な状態になると、患者が保有する利用者端末10に対してその旨を通知するように構成される。
このような構成によれば、設定された医師がオンライン診療を受付可能な状態になったことを患者に認識させることができ、オンライン診療の利用を促すことができる。
【0084】
[2.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は前述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
【0085】
(2a)上記実施形態では、利用者端末10が患者の自宅等にて利用される構成として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、利用者端末10は第1の医療機関にて配置され、医療機関端末30は第2の医療機関に配置されてもよい。すなわち、診療支援システム1は、複数の医療機関間で、オンライン診療を実施するように構成されてもよい。本構成とすれば、離島等の専門医が少ない遠隔地でのオンライン診療を促進することができる。また、利用者端末10の操作に不慣れな患者を医療機関のスタッフがサポートしながら他の医療機関にいる専門医による診療を行う構成とすることができる。
(2b)本開示に記載の各装置等及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された1つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリ12等を構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の各装置等及びその手法は、1つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、1つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリ12等と1つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された1つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されてもよい。各装置等に含まれる各部の機能を実現する手法には、必ずしもソフトウェアが含まれている必要はなく、その全部の機能が、1つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されてもよい。
【0086】
(2c)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
【0087】
(2d)前述した診療支援システム1の他、当該診療支援システム1の構成要素である利用者端末10、サーバ20、医療機関端末30、これらの構成要素としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実体的記録媒体、診療支援方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
【0088】
[本明細書が開示する技術思想]
[項目1]
複数の医師と、診療を希望する複数の患者とを、オンライン上でマッチングさせてオンライン診療を支援するように構成された診療支援システムであって、
前記患者を含む利用者の視覚に対して、前記複数の医師についてのオンライン診療の診療待ち状況を画像で提供するように構成された画像提供部と、
前記患者から前記医師の指定を含むオンライン診療を希望する旨の操作を受けると、当該指定された医師についての前記診療待ち状況を更新するように構成された第1更新部と、
前記医師からオンライン診療を開始する旨の操作を受けると、オンライン診療希望の患者の中から選ばれた患者についてオンライン診療の開始処理を行い、当該医師の前記診療待ち状況を更新するように構成された第2更新部と、
を備え、
前記診療待ち状況は、仮想空間に、前記複数の医師のそれぞれを画像で示す複数の医師画像、前記複数の患者のそれぞれを画像で示す複数の患者画像、及び前記複数の医師画像のそれぞれの周囲に、各医師に対して診療待ち状態である前記患者画像を配置するための待機領域、を有する提供画像を用いて示される
ように構成された診療支援システム。
【0089】
[項目2]
項目1に記載の診療支援システムであって、
前記複数の患者画像には、前記オンライン診療を希望する旨の操作をした患者本人の画像を表す本人画像であって、前記患者本人以外の患者を示す患者画像とは異なる形態の本人画像を含む、
ように構成された診療支援システム。
【0090】
[項目3]
項目2に記載の診療支援システムであって、
前記第1更新部は、前記オンライン診療を希望する旨の操作を受けると、前記本人画像を前記待機領域に移動させることで、前記診療待ち状況を更新する
ように構成された、診療支援システム。
【0091】
[項目4]
項目1から項目3までのいずれか1項に記載の診療支援システムであって、
前記提供画像には、前記医師画像として、オンライン診療を受付可能な医師についての前記医師画像のみを含む
ように構成された診療支援システム。
【0092】
[項目5]
項目1から項目3までのいずれか1項に記載の診療支援システムであって、
前記提供画像には、オンライン診療を受付可能な医師を、オンライン診療を受付不可能な医師とは異なる態様とした前記医師画像を含む
ように構成された診療支援システム。
【0093】
[項目6]
項目1から項目5までのいずれか1項に記載の診療支援システムであって、
前記提供画像には、前記医師画像に対応する広告を表示可能な広告領域を含み、
前記画像提供部は、所定の条件に応じて、前記広告領域及び当該医師画像に関する情報を表示させる領域の大きさを設定する
ように構成された診療支援システム。
【0094】
[項目7]
項目1から項目6までのいずれか1項に記載の診療支援システムであって、
複数の患者の診療データを記録可能に構成された記録部と、
前記オンライン診療の開始処理が実施されると、前記記録部内の診療データのうち、当該開始処理で選択された患者についての診療データに対して、当該オンライン診療を開始した医師によるアクセスを許可するように構成されたアクセス許可部と、
を更に備える診療支援システム。
【0095】
[項目8]
項目1から項目7までのいずれか1項に記載の診療支援システムであって、
前記画像提供部は、医師が設定可能な1人当たりの診療時間と、当該医師に対する診療待ち人数とを乗じた時間に基づく、診療待ち時間、或いは診療開始時刻を示す待ち時間情報を前記提供画像に含む
ように構成された診療支援システム。
【0096】
[項目9]
項目1から項目8までのいずれか1項に記載の診療支援システムであって、
予め患者によって設定された医師がオンライン診療を受付可能な状態になると、前記利用者が保有する利用者端末に対してその旨を通知するように構成された可能通知部、
を更に備える診療支援システム。
【符号の説明】
【0097】
1…診療支援システム、10…利用者端末、11,21,31…CPU、12,22,32…メモリ、16…入力部、17,37…通知部、18,38…カメラ、20…サーバ、23…データベース、30…医療機関端末、50…提供画像、51A~51E…医師画像、53A,53B,53E,54B,53E,54E,57…患者画像、55A~55E…待機領域、57…本人画像、58A,58B…コメント領域、59A,59B,59E…広告領域、61A,61B…時間表示領域、70…ポップアップ画像、71…医師画像、72…名称・診療科、73…メッセージ欄、74…写真、75…詳細、77A,77B…診察順位。
図1
図2
図3
図4
図5