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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021759
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 30/56 20200101AFI20240208BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240208BHJP
   G09F 9/46 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
G02B30/56
G09F9/00 313
G09F9/00 361
G09F9/00 366Z
G09F9/46 Z
G09F9/00 366A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022124827
(22)【出願日】2022-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武政 健一
【テーマコード(参考)】
2H199
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
2H199BA23
2H199BA26
2H199BB17
2H199BB52
2H199BB59
5C094AA60
5C094BA07
5C094BA23
5C094BA27
5C094BA43
5C094CA21
5C094DA03
5C094ED01
5C094ED15
5G435AA00
5G435BB04
5G435BB05
5G435BB12
5G435CC11
5G435DD05
5G435EE12
5G435FF13
5G435GG06
5G435HH02
(57)【要約】
【課題】奥行方向に複数の表示面を形成可能な表示装置を提供する。
【解決手段】一実施形態によれば、表示装置は、第1表示面を有する第1表示パネルと、前記第1表示パネルに対向し、前記第1表示面から出射された画像光を透過し、前記第1表示面に対向する側とは反対側に第2表示面を有する第2表示パネルと、前記第1表示パネルと前記第2表示パネルとの間に位置し、前記画像光が結像される結像面を空間に生成する結像光学素子と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表示面を有する第1表示パネルと、
前記第1表示パネルに対向し、前記第1表示面から出射された画像光を透過し、前記第1表示面に対向する側とは反対側に第2表示面を有する第2表示パネルと、
前記第1表示パネルと前記第2表示パネルとの間に位置し、前記画像光が結像される結像面を空間に生成する結像光学素子と、
を備える、表示装置。
【請求項2】
前記第2表示パネルは、前記結像光学素子と前記結像面との間に位置している、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
さらに、前記第1表示パネル、前記結像光学素子、及び、前記第2表示パネルを囲み、前記第2表示面を露出するケースを備える、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第2表示パネルは、複数の発光素子と、前記複数の発光素子の各々の前記結像光学素子に対向する側に位置する遮光層と、を備える、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1表示面は、第1領域と、第2領域と、を有し、
前記第2表示面は、前記第1領域に重畳する第3領域と、前記第2領域に重畳する第4領域と、を有し、
前記第4領域は、前記第2領域に画像が表示されない第1モードにおいて、第1輝度に設定され、
前記第4領域は、前記第2領域に画像が表示される第2モードにおいて、前記第1輝度より小さい第2輝度に設定される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第4領域は、前記第2モードにおいて、画像を表示しない、請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
さらに、前記第1表示面及び前記第2表示面に表示されたポインタの位置に応じた操作入力を受け付けるマウスを備え、
前記ポインタの位置は、前記マウスの移動に伴って前記第2領域と前記第3領域との間で移動するように構成されている、請求項5に記載の表示装置。
【請求項8】
さらに、前記第1表示面及び前記第2表示面に表示されたポインタの位置に応じた操作入力を受け付けるマウスを備え、
前記マウスは、前記ポインタの表示を前記第1表示面と前記第2表示面との間で切り替えるための入力を受け付けるスイッチを有している、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
さらに、空間に物体を検出するための検出領域を有するホバーセンサを備え、
前記検出領域は、前記結像面に形成されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
さらに、物体の接触を検出するための検出領域を有するタッチパネルを備える、請求項1に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置の一例として、2次元画像を表示する表示部と、マイクロレンズアレイとを組み合わせて、マイクロレンズアレイの表示部とは反対側の空間に、2次元画像の実像を表示する画像表示装置が提案されている。
近年、奥行方向に複数の表示面を有する表示装置が要望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-255494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態の目的は、奥行方向に複数の表示面を形成可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態によれば、表示装置は、
第1表示面を有する第1表示パネルと、前記第1表示パネルに対向し、前記第1表示面から出射された画像光を透過し、前記第1表示面に対向する側とは反対側に第2表示面を有する第2表示パネルと、前記第1表示パネルと前記第2表示パネルとの間に位置し、前記画像光が結像される結像面を空間に生成する結像光学素子と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、表示装置DSPの一構成例を示す図である。
図2図2は、表示装置DSPの他の構成例を示す図である。
図3図3は、表示装置DSPの他の構成例を示す図である。
図4図4は、図3に示した表示装置DSPの変形例を示す図である。
図5図5は、表示装置DSPの制御例を説明するための図である。
図6図6は、第2モードを説明するための図である。
図7図7は、表示装置DSPの使用例を説明するための図である。
図8図8は、表示装置DSPの他の使用例を説明するための図である。
図9図9は、表示装置DSPの他の構成例を示す図である。
図10図10は、表示装置DSPの他の構成例を示す図である。
図11図11は、表示装置DSPの他の構成例を示す図である。
図12図12は、表示装置DSPの他の構成例を示す図である。
図13図13は、表示装置DSPの他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0008】
図1は、表示装置DSPの一構成例を示す図である。
表示装置DSPは、第1表示パネルPNL1と、結像光学素子OEと、第2表示パネルPNL2と、を備えている。第2表示パネルPNL2は、第1表示パネルPNL1に対向している。結像光学素子OEは、第1表示パネルPNL1と第2表示パネルPNL2との間に位置している。第1表示パネルPNL1、結像光学素子OE、及び、第2表示パネルPNL2が並ぶ方向を、表示装置DSPの奥行方向と称する。
【0009】
第1表示パネルPNL1としては、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、LED表示装置などの画像光を出射するように構成された表示装置が適用可能である。このような第1表示パネルPNL1は、結像光学素子OEと対向する側に第1表示面D1を有し、結像光学素子OEに向けて画像光を出射する光源として機能する。
【0010】
第2表示パネルPNL2は、いわゆる透明表示装置であり、ユーザが第2表示パネルPNL2を観察した際に、第2表示パネルPNL2の背景を視認可能に構成されている。つまり、第2表示パネルPNL2は、第1表示面D1から出射された画像光を透過し、また、第1表示面D1に対向する側とは反対側に第2表示面D2を有している。
【0011】
このような第2表示パネルPNL2としては、基板上に複数の発光ダイオードが設けられ隣接する発光ダイオードの間に透光領域を有する表示装置(例えば、特開2021-89356号公報に記載の表示装置)、基板上に複数の有機EL素子が設けられ有機EL素子に隣接する透光領域を有する表示装置(例えば、特開2016-207486号公報に記載の表示装置)、高分子分散液晶層を備えた表示装置(例えば、特開2020-91400号公報に記載の表示装置)などが適用可能である。
【0012】
結像光学素子OEは、例えば、マイクロレンズアレイによって構成されている。このような結像光学素子OEは、第2表示パネルPNL2を透過した画像光が結像される結像面ISを空間に生成する。例えば、第1表示パネルPNL1と結像光学素子OEとの間の距離L1が結像光学素子OEと結像面ISとの間の距離L2と等しく(L1=L2)、第1表示面D1の画像の正立等倍像が結像面ISに形成される。つまり、結像面ISは、第1表示面D1と等価の表示面に相当する。
【0013】
第2表示パネルPNL2は、結像光学素子OEと結像面ISとの間に位置している。あるいは、結像光学素子OEと第2表示パネルPNL2との間の距離L3は、第1表示パネルPNL1と結像光学素子OEとの間の距離L1より小さい(L1>L3)。また、第2表示パネルPNL2は、結像面ISに対してほぼ平行に配置されている。
【0014】
第1表示パネルPNL1及び第2表示パネルPNL2は、コントローラCTRに接続されている。コントローラCTRは、第1表示パネルPNL1に対して、第1表示面D1に表示すべき画像に対応した画像データID1を出力する。また、コントローラCTRは、第2表示パネルPNL2に対して、第2表示面D2に表示すべき画像に対応した画像データID2を出力する。
【0015】
このような構成の表示装置DSPにおいて、コントローラCTRが第1表示パネルPNL1に画像データID1を出力したのに応じて、第1表示面D1に画像I1が表示される。画像I1の画像光は、第2表示パネルPNL2を透過し、結像光学素子OEにより結像面ISに結像される。つまり、第2表示パネルPNL2よりもユーザ側の結像面ISにおいて、第1表示面D1と同一の画像I1が形成される。結像面ISに形成される画像I1は、第1表示面D1に表示された画像I1の実像に相当する。
コントローラCTRが第2表示パネルPNL2に画像データID2を出力したのに応じて、第2表示面D2に画像I2が表示される。これにより、ユーザは、結像面ISの画像I1、及び、第2表示面D2の画像I2を視認することができる。そして、結像面IS及び第2表示面D2が表示装置DSPの奥行方向に離間しているため、奥行方向に2層の表示面を形成することができる。
【0016】
なお、上記の例では、第1表示パネルPNL1の画像I1及び第2表示パネルPNL2の画像I2が同時に表示されるが、画像I1及び画像I2のうちのいずれか一方のみが表示されてもよい。
【0017】
図2は、表示装置DSPの他の構成例を示す図である。
図2に示す構成例は、図1に示した構成例と比較して、結像光学素子OEがミラーアレイである点で相違している。
【0018】
第1表示パネルPNL1としては、上記の表示装置が適用可能である。第1表示パネルPNL1は、結像光学素子OEに対して傾斜するように配置されている。
第2表示パネルPNL2としては、上記の透明表示装置が適用可能である。第2表示パネルPNL2は、結像光学素子OEと結像面ISとの間に位置し、結像光学素子OEに対して傾斜し、また、結像面ISに対してほぼ平行に配置されている。
【0019】
結像光学素子OEは、例えばAI(Aerial Imaging)プレートであり、第1表示面D1から出射された画像光を透過及び反射する。これにより、第1表示面D1に表示された画像の実像が結像面ISに形成される。
【0020】
このような表示装置DSPにおいても、コントローラCTRが第1表示パネルPNL1に画像データID1を出力し、また、コントローラCTRが第2表示パネルPNL2に画像データID2を出力した場合には、ユーザは、結像面ISの画像及び第2表示面D2の画像を視認することができる。そして、結像面IS及び第2表示面D2が表示装置DSPの奥行方向に離間しているため、奥行方向に2層の表示面を形成することができる。
【0021】
図3は、表示装置DSPの他の構成例を示す図である。
表示装置DSPは、図1に示した構成例において、さらに、ケースCSを備えている。ケースCSは、第1表示パネルPNL1、結像光学素子OE、及び、第2表示パネルPNL2を囲み、また、第2表示面D2を露出する。これにより、第1表示パネルPNL1から第2表示パネルPNL2までの空間が遮光される。
【0022】
したがって、ユーザが第2表示面D2及び結像面ISを観察している場合に、第2表示パネルPNL2の後方に位置する結像光学素子OEの視認性を低減することができる。
また、第2表示パネルPNL2の背後が遮光されているため、第2表示パネルPNL2の背景は黒であり、第2表示パネルPNL2において、非表示の領域(すなわち第2表示パネルPNL2の背景が視認される領域)を黒として表示することができる。このため、第2表示パネルPNL2に外光が入射する場合と比較して、第2表示パネルPNL2に表示される画像I2のコントラスト比を向上することができ、また、画像I2の視認性を向上することができる。
【0023】
図4は、図3に示した表示装置DSPの変形例を示す図である。
第2表示パネルPNL2は、複数の発光素子LEと、遮光層LSとを備えている。複数の発光素子LEは、第2表示パネルPNL2を構成する透明基板の上に配列されている。
【0024】
複数の発光素子LEは、例えば、赤に発光する発光素子LER、緑に発光する発光素子LEG、青に発光する発光素子LEBを含んでいる。このような発光素子LEは、例えば発光ダイオード、あるいは、有機EL素子である。これらの発光素子LEから出射される光は、第2表示面D2に表示される画像を形成する。隣接する発光素子LEの間には、第1表示面D1から出射された画像光が透過する透過領域TAが形成されている。
【0025】
遮光層LSは、発光素子LEの各々の結像光学素子OEに対向する側に位置している。遮光層LSは、透明基板と発光素子LEとの間に配置され、発光素子LEに接していてもよいし、発光素子LEから離間していてもよいし、発光素子LEを構成する電極(例えばアノード)であってもよい。
このような遮光層LSは、導電材料で形成されてもよいし、絶縁材料で形成されてもよい。また、遮光層LSは、無機系材料で形成されてもよいし、有機系材料で形成されてもよい。一例では、遮光層LSは、反射率が極めて小さい黒色層であることが望ましい。遮光層LSは、発光素子LEから出射された光のうち、結像光学素子OEに向かう光を遮光する。また、遮光層LSは、第1表示面D1から出射された画像光の結像光学素子OEへの反射を防止する。
【0026】
これにより、ケースCSの内部の遮光性が向上し、結像光学素子OEの視認性をさらに低減することができる。また、第2表示パネルPNL2に表示される画像I2のコントラスト比をさらに向上することができる。
【0027】
図5は、表示装置DSPの制御例を説明するための図である。
例えば、図1に示した表示装置DSPにおいて、コントローラCTRは、第1表示パネルPNL1及び第2表示パネルPNL2を制御するための複数のモードを有している。これらのモードについて、以下で説明する。
【0028】
第1表示パネルPNL1の第1表示面D1は、第1領域A1及び第2領域A2を有している。結像面ISも、第1表示面D1に対応した第1領域A1及び第2領域A2を有している。第2表示パネルPNL2の第2表示面D2は、第3領域A3及び第4領域A4を有している。第3領域A3は、第1領域A1に重畳している。第4領域A4は、第2領域A2に重畳している。
【0029】
ここで、互いに重畳する第2領域A2及び第4領域A4の制御例について説明する。
【0030】
第2領域A2に画像が表示されないオフ状態を第1モードと称する。図の左側に示すように、第1モード(Mode1)においては、コントローラCTRは、第4領域A4を第1輝度LU1に設定する。
第2領域A2に画像が表示されるオン状態を第2モードと称する。図の右側に示すように、第2モード(Mode2)においては、コントローラCTRは、第4領域A4を第2輝度LU2に設定する。第2輝度LU2は、第1輝度LU1より小さい。あるいは、コントローラCTRは、第2モードにおいて、第4領域A4には画像を表示させないオフ状態とする。
【0031】
図6は、第2モードを説明するための図である。
第2領域A2には画像I1が表示される第2モードにおいて、第4領域A4の輝度は、第2輝度LU2に設定されている。これにより、ユーザが表示装置DSPを観察した際に、結像面ISの第2領域A2に表示された画像I1の視認性を向上することができる。さらに、第4領域A4に画像が表示されないオフ状態とすることにより、画像I1の視認性をさらに向上することができる。
また、第3領域A3に画像I2が表示されている場合には、ユーザは、表示装置DSPの奥行方向の異なる位置で、結像面ISの画像I1と、第2表示面D2の画像I2とを観察することができる。
【0032】
図7は、表示装置DSPの使用例を説明するための図である。
表示装置DSPを通常使用している場合には、第2表示パネルPNL2の第2表示面D2に画像I2が表示され、第1表示パネルPNL1の第1表示面D1及び結像面ISには画像が表示されない。
【0033】
ユーザに対して報知すべき情報を含む画像(エラー表示、ニュース速報、災害情報など)を表示する場合には、この画像を画像I1として第1表示パネルPNL1の第1表示面に表示する。これにより、表示されている画像I2に対して、ユーザ側の結像面ISに画像I1が表示され、ユーザの注意をひくことができる。
【0034】
図8は、表示装置DSPの他の使用例を説明するための図である。
第2表示パネルPNL2の第2表示面D2には、画像I2として作業用の画面が表示されている。また、第1表示パネルPNL1の第1表示面D1及び結像面ISには、画像I1として、作業に必要なツールのパレットが表示されている。
このように、作業画面とツールとを奥行方向の異なる位置に表示することで、利便性を向上することができる。
【0035】
図9は、表示装置DSPの他の構成例を示す図である。
表示装置DSPは、図1に示した構成例において、さらに、マウスMSを備えている。マウスMSは、第1表示面D1及び第2表示面D2に表示されたポインタPTの位置に応じた操作入力を受け付ける入力装置である。
【0036】
マウスMSは、コントローラCTRとの間で通信可能に構成されている。コントローラCTRは、第1表示面D1及び第2表示面D2にポインタPTを表示させ、マウスMSの移動に伴ってポインタPTを移動するように制御する。また、コントローラCTRは、マウスMSのボタンのクリックに基づいて、ポインタPTの位置に応じた操作を実行するように制御する。
【0037】
例えば、第1表示面D1及び結像面ISの第1領域A1には画像が表示されず、第2領域A2に画像が表示され、また、第2表示面D2の第3領域A3には画像が表示され、第4領域A4には画像が表示されていない場合を想定する。
このような場合、ポインタPTの位置は、コントローラCTRによる制御に基づき、マウスMSの移動に伴って第2領域A2と第3領域A3との間で移動するように構成されている。
【0038】
このように、ユーザは、表示装置DSPの奥行方向の異なる位置に表示された画像(つまり、第2領域A2の画像及び第3領域A3の画像)を観察しながら、これらの画像を操作することができ、利便性を向上することができる。
【0039】
図10は、表示装置DSPの他の構成例を示す図である。
図10に示す構成例は、図9に示した構成例と比較して、マウスMSがスイッチSWを有している点で相違している。スイッチSWは、ポインタPTの表示を第1表示面D1と第2表示面D2との間で切り替えるための入力を受け付ける。
例えば、第1表示面D1にポインタPTが表示されている場合に、スイッチSWの入力を受け付けると、ポインタPTの位置は、コントローラCTRによる制御に基づき、第2表示面D2に移動するように構成されている。
【0040】
このように、ユーザは、表示装置DSPの奥行方向の異なる位置に表示された画像(つまり、第2領域A2の画像及び第3領域A3の画像)を観察しながら、これらの画像の操作を容易に切り替えることができ、利便性を向上することができる。
【0041】
図11は、表示装置DSPの他の構成例を示す図である。
図11に示す構成例は、図1に示した構成例と比較して、空間に物体を検出するための検出領域を有するホバーセンサHSを備えた点で相違している。
【0042】
図示した例では、ホバーセンサHSは、第2表示パネルPNL2と結像面ISとの間に位置し、コントローラCTRと電気的に接続されている。ホバーセンサHSは、例えば静電容量方式の非接触センサである。このようなホバーセンサHSは、複数の透明電極が配置されたセンサ面SSを有している。センサ面SSは、第1表示面D1及び第2表示面D2からそれぞれ出射された画像光を透過する。ホバーセンサHSは、センサ面SSから離れた空間に検出領域を有し、この検出領域に指等の物体が接近したのに応じて変化する静電容量を検出信号として読み取り、物体を検出する。ここでは、センサ面SSよりもユーザ側の結像面ISに検出領域が形成されている。このため、ホバーセンサHSは、結像面ISにおいてユーザの指等の物体を検出することができる。
【0043】
このような構成例においては、第1表示面D1及び結像面ISに表示されたポインタPT1の位置は、コントローラCTRによる制御に基づき、ホバーセンサHSで検出された物体の移動に伴って移動するように構成されている。
また、第2表示面D2に表示されたポインタPT2の位置は、コントローラCTRによる制御に基づき、マウスMSの移動に伴って移動するように構成されている。
【0044】
このように、ユーザは、表示装置DSPの奥行方向の異なる位置に表示された画像(つまり、第2領域A2の画像及び第3領域A3の画像)を観察しながら、これらの画像を個別に操作することができ、利便性を向上することができる。
【0045】
図12は、表示装置DSPの他の構成例を示す図である。
図12に示す構成例は、図11に示した構成例と比較して、物体の接触を検出するための検出領域を有するタッチパネルTPを備えた点で相違している。
【0046】
図示した例では、タッチパネルTPは、第2表示パネルPNL2と結像面ISとの間(あるいは、第2表示パネルPNL2と結像面ISとの間)に位置し、コントローラCTRと電気的に接続されている。なお、タッチパネルTPは、第2表示パネルPNL2に内蔵されてもよい。タッチパネルTPは、例えば静電容量方式の接触センサである。このようなタッチパネルTPは、検出領域に指等の物体が接触したのに応じて変化する静電容量を検出信号として読み取り、物体を検出する。
【0047】
このような構成例においては、第2表示面D2に表示されたポインタPT2の位置は、コントローラCTRによる制御に基づき、タッチパネルTPで検出された物体の移動に伴って移動するように構成されている。
【0048】
また、図示した例では、第1表示面D1及び結像面ISに表示されたポインタPT1の位置は、コントローラCTRによる制御に基づき、ホバーセンサHSで検出された物体の移動に伴って移動するように構成されている。なお、ポインタPT1の位置は、コントローラCTRと電気的に接続されたマウスMSの移動に伴って移動するように構成されてもよい。
【0049】
このように、ユーザは、表示装置DSPの奥行方向の異なる位置に表示された画像(つまり、第2領域A2の画像及び第3領域A3の画像)を観察しながら、これらの画像を個別に操作することができ、利便性を向上することができる。
【0050】
図12に示したように、結像面ISがホバーセンサHSの検出領域を含み且つタッチパネルTPの検出領域よりもユーザ側に位置している場合、ホバーセンサHSの検出領域は、結像面ISのうち画像が表示される第2領域A2に限定することが望ましい。これにより、タッチパネルTPに接触する物体が結像面ISの第1領域A1に存在していても、ホバーセンサHSは、この物体を検出せず、ポインタPT1の誤動作を防止することができる。
【0051】
図13は、表示装置DSPの他の構成例を示す図である。
第1表示パネルPNL1は、裸眼で立体視を可能とするように構成されたライトフィールドディスプレイである。
このような構成例によれば、ユーザは、第2表示パネルPNL2に表示された2次元画像と、結像面ISに形成された3次元画像とを観察することができる。
【0052】
以上説明したように、本実施形態によれば、奥行方向に複数の表示面を形成可能な表示装置を提供することができる。
【0053】
以上、本発明の実施形態として説明した表示装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての表示装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0054】
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変形例に想到し得るものであり、それら変形例についても本発明の範囲に属するものと解される。例えば、上述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、もしくは設計変更を行ったもの、または、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0055】
また、上述の実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について、本明細書の記載から明らかなもの、または当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0056】
DSP…表示装置 CTR…コントローラ
PNL1…第1表示パネル D1…第1表示面
PNL2…第2表示パネル D2…第2表示面
LE…発光素子 LS…遮光層 TA…透過領域
OE…結像光学素子 IS…結像面
CS…ケース
MS…マウス SW…スイッチ PT…ポインタ
HS…ホバーセンサ TP…タッチパネル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13