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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021861
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】スマートカード
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/077 20060101AFI20240208BHJP
   B42D 25/305 20140101ALI20240208BHJP
【FI】
G06K19/077 212
G06K19/077 196
G06K19/077 244
G06K19/077 264
B42D25/305 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022125002
(22)【出願日】2022-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】000108410
【氏名又は名称】デクセリアルズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100113424
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 信博
(74)【代理人】
【識別番号】100185845
【弁理士】
【氏名又は名称】穂谷野 聡
(72)【発明者】
【氏名】小高 良介
【テーマコード(参考)】
2C005
【Fターム(参考)】
2C005MA07
2C005NA04
2C005NB03
2C005PA03
2C005PA18
(57)【要約】
【課題】低圧下においてもICチップモジュールの接着力を向上でき、導電性接着剤の流動性を高めカードの変形を防止することができるスマートカードを提供する。
【解決手段】スマートカードは、アンテナコイル3が内蔵されたカード本体2と、アンテナコイル3と導通接続されるアンテナ接続端子5が設けられ、カード本体2に設けられた収納凹部6に収納されたICチップモジュール4を有し、アンテナコイル3とアンテナ接続端子5は、バインダー樹脂7に導電性粒子8が配合された導電性接着剤9を介して導通接続され、アンテナ接続端子5は、導電性粒子8の平均粒子径よりも大きな幅を有する開口10が形成されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナコイルが内蔵されたカード本体と、
上記アンテナコイルと導通接続されるアンテナ接続端子が設けられ、上記カード本体に設けられた収納凹部に収納されたICチップモジュールを有し、
上記アンテナコイルと上記アンテナ接続端子は、バインダー樹脂に導電性粒子が配合された導電性接着剤を介して導通接続され、
上記アンテナ接続端子は、上記導電性粒子の平均粒子径よりも大きな幅を有する開口が形成されている
スマートカード。
【請求項2】
上記開口は、スリット及び/又は孔である請求項1に記載のスマートカード。
【請求項3】
上記開口の長手方向は、上記アンテナコイルの配線方向と異なる請求項1又は2に記載のスマートカード。
【請求項4】
上記開口のパターンは、上記アンテナ接続端子の平面視において対称パターンである請求項1又は2に記載のスマートカード。
【請求項5】
上記開口の幅は、100μm以上300μm以下である請求項1又は2に記載のスマートカード。
【請求項6】
上記アンテナ接続端子と上記アンテナコイルとの重畳面積Yと、上記導電性接着剤の面積内における上記導電性粒子の総面積が占める面積割合である粒子面積率Xとが、以下の関係を有する請求項1又は2に記載のスマートカード。
Y(μm)≧-16000X+580000
X(%)=(総粒子面積(mm)/導電性接着剤面積(mm))×100
【請求項7】
さらに以下の条件を満たす請求項6に記載のスマートカード。
X(%)≧3.0
【請求項8】
アンテナコイルが内蔵されたカード本体と、上記アンテナコイルと導通接続されるアンテナ接続端子が設けられ、上記カード本体に設けられた収納凹部に収納されるICチップモジュールを用意する工程と、
バインダー樹脂に導電性粒子が配合された導電性接着剤を介して上記ICチップモジュールを上記収納凹部に配設する工程と、
上記ICチップモジュールを加熱押圧し、ICチップモジュールを上記収納凹部に固定するとともに、上記アンテナコイルと上記アンテナ接続端子を導通接続する工程を有し、
上記アンテナ接続端子は、上記導電性粒子の平均粒子径よりも大きな幅を有する開口が形成されている
スマートカードの製造方法。
【請求項9】
フィルム状の上記導電性接着剤を、上記ICチップモジュールにラミネートした後、上記ICチップモジュールを上記収納凹部に配設する請求項8に記載のスマートカードの製造法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、ICチップを搭載したスマートカードに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ICチップを搭載し、情報を記録できるようにしたスマートカードが普及している。スマートカードはデータの書き込み、読み出しの方式に応じて「接触型」「非接触型」「接触・非接触複合型」に分類され、接触・非接触複合型のものはデュアルインタフェースカードとも呼ばれる。
【0003】
図15は、「接触・非接触複合型」のスマートカードの構成例を示す図である。図15に示すスマートカード100は、カード本体101と、ICチップモジュール102とを有する。カード本体101は、略矩形板状に形成され、アンテナコイル105が形成されたインレイと、インレイの両面に積層されたコアシートと、コアシートの各表面に設けられたオーバーレイとを有する。また、カード本体101には、ICチップモジュール102が収納されるチップ収納凹部106が切削により形成されている。チップ収納凹部106は、内部にアンテナコイル105の両端部105a,105bが露出され、ICチップモジュール102に形成された一対のアンテナ接続用端子113a,113bと導通可能とされている。
【0004】
図16は、接触・非接触共用のICチップモジュール102を示す断面図である。接触・非接触共用のICチップモジュール102は、モジュール基板110の表面側に接触端子111が設けられ、モジュール基板110の表面と反対側の裏面に接触・非接触共用のICチップ112を有し、当該ICチップ112が封止樹脂114により封止されている。ICチップ112は、非接触インターフェースがアンテナ接続用端子113a,113bとワイヤ115等により接続している。アンテナ接続用端子113a,113bは、モジュール基板110の裏面外側に設けられ、ICチップモジュール102がカード本体101のチップ収納凹部106に収納されることにより、チップ収納凹部106に充填された導電性接着剤を介して、アンテナコイル105の両端部105a,105bと導通接続される。
【0005】
アンテナコイル105の両端部105a,105bとアンテナ接続用端子113を接続する導電性接着剤としては、溶融金属(半田ペーストや銀ペースト)が用いられ、適宜補強用にホットメルト接着剤が併用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2017-117468号公報
【特許文献2】特許第5964187号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ICチップモジュール102のアンテナ接続用端子113a,113bは、長方形等の金属ベタパターンからなり、接続面積が大きくアンテナコイル105の両端部105a,105bとの接続面積を向上できるメリットがある反面、導電性接着剤と対峙する金属表面が多くなるので、その分接着力が出にくくなる。このため、スマートカードが屈曲された際にICチップモジュール102がチップ収納凹部106から剥離するおそれがある。
【0008】
また、ICチップモジュール102をチップ収納凹部106に埋設する際に、軟化した導電性接着剤を流動させるために必要な圧力が高くなる。圧力が高い場合、カードの変形が目視で見えやすくなってしまい、品質の観点から好まれない。
【0009】
そこで、本技術は、低圧下においてもICチップモジュールの接着力を向上でき、導電性接着剤の流動性を高めカードの変形を防止することができるスマートカードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するために、本技術に係るスマートカードは、アンテナコイルが内蔵されたカード本体と、上記アンテナコイルと導通接続されるアンテナ接続端子が設けられ、上記カード本体に設けられた収納凹部に収納されたICチップモジュールを有し、上記アンテナコイルと上記アンテナ接続端子は、バインダー樹脂に導電性粒子が配合された導電性接着剤を介して導通接続され、上記アンテナ接続端子は、上記導電性粒子の平均粒子径よりも大きな幅を有する開口が形成されているものである。
【0011】
また、本技術に係るスマートカードの製造方法は、アンテナコイルが内蔵されたカード本体と、上記アンテナコイルと導通接続されるアンテナ接続端子が設けられ、上記カード本体に設けられた収納凹部に収納されるICチップモジュールを用意する工程と、バインダー樹脂に導電性粒子が配合された導電性接着剤を介して上記ICチップモジュールを上記収納凹部に配設する工程と、上記ICチップモジュールを加熱押圧し、ICチップモジュールを上記収納凹部に固定するとともに、上記アンテナコイルと上記アンテナ接続端子を導通接続する工程を有し、上記アンテナ接続端子は、上記導電性粒子の平均粒子径よりも大きな幅を有する開口が形成されているものである。
【発明の効果】
【0012】
本技術によれば、低圧下においてもICチップモジュールの接着力を向上でき、導電性接着剤の流動性を高めカードの変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、スマートカードの一例を示す分解斜視図である。
図2図2は、カード本体の収納凹部を示す上面図である。
図3図3は、スマートカード1の製造工程を示す図であり、(A)はICチップモジュールを収納する前を示し、(B)はICチップモジュールを収納凹部に埋設した状態を示す。
図4図4は、アンテナ接続端子の一例を示す平面図である。
図5図5は、アンテナ接続端子に設けた開口のパターン例を示す平面図である。
図6図6は、アンテナ接続端子に設けた開口の長手方向が、アンテナコイルが延在する配線方向と異なる構成を示す平面図である。
図7図7は、アンテナ接続端子とアンテナコイルとの重畳面積Yと、導電性接着剤9の面積内における導電性粒子の総面積が占める面積割合である粒子面積率Xを説明するための平面図である。
図8図8は、アンテナ接続端子とアンテナコイルとの重畳面積Yと、導電性接着剤の面積内における導電性粒子の総面積が占める面積割合である粒子面積率Xとの関係を示すグラフである。
図9図9は、フィルム状に形成した導電性接着剤を示す断面図である。
図10図10は、インレイの両面に積層された、第1、第2のコアシートの各表面にオーバーレイを貼付したカード本体を示す断面図である。
図11図11は、カード本体及びICチップモジュールの寸法例を示す断面図である。
図12図12は、樹脂モールド部35に対応する部分を抜き落とした導電性接着フィルムを貼付したICチップモジュール4を示す底面図である。
図13図13は、実施例に係るスマートカードに対する接着強度試験の方法を説明する断面図である。
図14図14は、比較例に係るアンテナ接続端子を示す平面図である。
図15図15は、接触・非接触複合型のスマートカードの構成例を示す分解斜視図である。
図16図16は、接触・非接触共用のICチップモジュールを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本技術が適用されたスマートカードについて、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本技術は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0015】
本明細書において、スマートカード(Smart card)は、情報(データ)の記録や演算をするために集積回路(IC:Integrated circuit)を組み込んだカードであり、「ICカード(Integrated circuit card)」、「チップカード(Chip card)」とも呼ばれる。また、スマートカードは、1つのICチップで、接触型、非接触型の2つのインターフェースを持つデュアルインターフェイスカードであってもよく、接触型ICチップと非接触型ICチップとが搭載されたハイブリッドカードであってもよい。他にも指紋認証素子を搭載した指紋認証カードや、バッテリー素子やディスプレイ素子を組み込んだワンタイムパスワード機能などを持ったカードであっても良い。これらのICチップや素子は、アンテナ接続端子を備え、カード本体側の電極になるアンテナコイルと電気的に接合される。
【0016】
図1は、本技術が適用されたスマートカード1の一例を示す概略斜視図であり、図2は、カード本体2のICチップモジュール4が収納される収納凹部6を示す平面図である。図3は、スマートカード1の製造工程を示す図であり、図4は、ICチップモジュール4のアンテナ接続端子5を示す平面図である。
【0017】
本技術が適用されたスマートカード1は、アンテナコイル3が内蔵されたカード本体2と、アンテナコイル3と導通接続されるアンテナ接続端子5が設けられ、カード本体2に設けられた収納凹部6に収納されたICチップモジュール4を有し、アンテナコイル3とアンテナ接続端子5は、バインダー樹脂7に導電性粒子8が配合された導電性接着剤9を介して導通接続され、アンテナ接続端子5は、導電性粒子8の平均粒子径よりも大きな幅を有する開口10が形成されている。
【0018】
スマートカード1は、カード本体2の収納凹部6とICチップモジュール4を、導電性接着剤9を介して熱圧着することにより、収納凹部6に露出するアンテナコイル3とICチップモジュール4に設けられたアンテナ接続端子5とが、導電性粒子8を介して電気的に接続される。本技術が適用されたスマートカード1は、アンテナ接続端子5に、導電性粒子8の平均粒子径よりも大きな幅を有する開口10が形成されているため、熱圧着によりバインダー樹脂の流動性を向上することができ、高圧をかける必要がない。このため、カード本体2の変形を防止することができる。また、アンテナ接続端子5に設けた開口10にもバインダー樹脂7が流動することで接着力を向上することができる。
【0019】
[カード本体]
カード本体2は、アンテナコイル3を備えるインレイ11と、インレイ11の両面に適宜積層された第1、第2のコアシート13a,13bと、カード本体2の表裏面を構成するオーバーレイ12とを有する積層体である。インレイ11、第1、第2のコアシート13a,13b、及びオーバーレイ12は、例えば樹脂材料からなる。インレイ11、第1、第2のコアシート13a,13b、及びオーバーレイ12を構成する樹脂としては、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PET-G、PC(ポリカーボネート)、PET-G、又はこれらのリサイクル材、Ocean Plastic、PLA(ポリ乳酸)等の生分解性プラスチックなどが挙げられる。カード本体2は、インレイ11、コアシート13及びオーバーレイ12を構成する各層が、接着剤を介して、あるいは接着剤を介することなく加熱押圧されることにより、積層一体化されることにより形成される。
【0020】
インレイ11、第1、第2のコアシート13a,13b、及びオーバーレイ12の各層を接着する接着剤には、熱可塑性、熱硬化性などの種々の材料を使用できるが、カード本体2の切削工程やICチップモジュール4との加熱圧着工程に耐えられる耐性、耐熱性を備えるものが適切であり、熱硬化型接着剤が好適に使用される。
【0021】
インレイ11には、外周部を複数周回するCuワイヤ等からなるアンテナコイル3が形成されている。図2に示すように、アンテナコイル3は、一部がカード本体2に形成された収納凹部6から外部に露出され、ICチップモジュール4のアンテナ接続端子5と、導電性接着剤9の導電性粒子8を挟持し、これにより導電性粒子8を介して導通可能とされている。アンテナ接続端子5と接続される部位におけるアンテナコイル3のパターンは、特に制限はないが、アンテナ接続端子5との重畳面積を多く確保する観点から、図2に示すように、九十九折り状のパターンとすることが好ましい。
【0022】
また、インレイ11は、導電性粒子8を挟持するため、アンテナコイル3の少なくともアンテナ接続端子5と接続される部位が、切削により露出されている。切削深さは、アンテナコイル3が切削過程で脱落する事を防止する事、導電性粒子8と接触する面積を十分に確保する事等を考慮し、アンテナコイル3の径の50%を超えない範囲、好ましくはアンテナコイル3の径の40%以上50%未満の範囲とされる。
【0023】
アンテナコイル3の径の40%未満の場合でも、アンテナコイル3とアンテナ接続端子5の重畳面積Yに対して所定の粒子面積率を有する導電性接着剤9を用いることで、導電性粒子8の捕捉及び接触面積を確保することができる。
【0024】
また、重畳面積Yが確保できれば、アンテナ接続端子5と接続されるアンテナコイル3を全て露出させる必要は無く、部分的に露出させることも可能である。ただし、その場合はアンテナコイル3の露出された部分と露出されない部分の段差は導電性粒子8の粒子径以下とする必要が有る。それにより、アンテナコイル3が切削過程で脱落し、重畳面積Yが減少するリスクや脱落したアンテナコイル3が別のアンテナコイル3とアンテナ接続端子5の間に入り込み、導電性粒子8の挟持を妨げてしまうリスク等を防止する事が可能である。
【0025】
カード本体2には、ICチップモジュール4が収納される収納凹部6が設けられている。収納凹部6は、ICチップモジュール4の樹脂モールド部35が収納される第1凹部20と、第1凹部20の両側に設けられICチップモジュール4のアンテナ接続端子5が形成された端子部36が収納される第2凹部21が形成されている。第2凹部21には、アンテナ接続端子5と導通接続されるアンテナコイル3が露出されている。
【0026】
図3(A)に示すように、第1凹部20は、ICチップモジュール4の樹脂モールド部35の高さに応じた深さD1を有し、第2凹部21は、ICチップモジュール4の端子部36及び導電性接着剤9による接着剤層の厚さに応じた深さD2を有する。第2凹部21の深さD2は、第1凹部20の深さD1よりも浅く、第1凹部20と第2凹部21とは階段状に連続されている。
【0027】
なお、深さD1及び深さD2は、いずれも、カード本体2の収納凹部6が設けられた表面から各凹部の底面までの距離をいう。収納凹部6は、例えば、プログラムにより数値制御(NC制御)されたミリングマシンによる切削により形成することができる。
【0028】
[ICチップモジュール]
ICチップモジュール4は、モジュール基板30の表面側に例えば6又は8個の接触端子を有する接触端子31が設けられている。また、ICチップモジュール4は、モジュール基板30の表面と反対側の裏面に接触・非接触共用のICチップ32を有し、当該ICチップ32が封止樹脂33により封止されていることにより、モジュール基板30の裏面に突出する樹脂モールド部35が設けられている。樹脂モールド部35は、ICチップモジュール4が収納凹部6に収納されることにより、第1凹部20内に埋設される。
【0029】
樹脂モールド部35の両側には、ICチップ32の非接触インターフェースとワイヤ等を介して接続されたアンテナ接続端子5が形成された端子部36が設けられている。端子部36は、ICチップモジュール4が収納凹部6に収納されることにより、第2凹部21内に埋設される。
【0030】
[アンテナ接続端子]
アンテナ接続端子5は、銅箔のエッチング処理等により所定の形状に形成され、適宜ニッケルメッキや金メッキなどが施されている。図4に示すように、、本技術に係るアンテナ接続端子5は、導電性接着剤9に含有された導電性粒子8の平均粒子径よりも大きな幅を有する開口10が形成されている。
【0031】
開口10は、アンテナ接続端子5の外縁から内側に延びるスリット10aや、アンテナ接続端子5の内側に形成される孔10bとして形成される。開口10は、導電性粒子8の平均粒子径よりも大きな幅を有するため、導電性粒子8が目詰まりすることなく、バインダー樹脂7の流動性を向上することができる。そのため、ICチップモジュール4を導電性接着剤9を介して接続する際に、高圧をかけることなくバインダー樹脂7及び導電性粒子8を第2凹部21内に充填させることができる。したがって、カード本体2の変形を防止できる。また、開口10にもバインダー樹脂7が流動することで第2凹部21の全体にわたってバインダー樹脂7を行きわたらせることができ、接着力を向上することができる。
【0032】
図5は、開口10のパターン例を示す平面図である。図5(A)~(C)は、矩形状アンテナ接続端子5の外縁に開放端を有するスリット10aを形成した開口パターン例を示し、図5(D)~(F)は、矩形状アンテナ接続端子5の内部にスリット10a及び/又は孔10bを形成した開口パターン例を示し、図5(G)~(H)は、楕円形状のアンテナ接続端子の外縁に開放端を有するスリット10aを形成した開口パターン例を示し、図5(I)~(J)は、楕円形状のアンテナ接続端子の内部にスリット10a又は孔10bを形成した開口パターン例を示す。
【0033】
開口10をスリット10aや長方形や楕円など長軸を有する孔10bとして形成した場合、図6に示すように、開口10の長手方向は、アンテナコイル3が延在する配線方向と異なるようにすることが好ましい。開口10は導電性粒子8を介したアンテナコイル3との導通に寄与しない部位であるため、開口10の長手方向がアンテナコイル3の配線方向(延在方向)と同方向とした場合、配置によっては開口10とアンテナコイル3とが重なり、導電性粒子8の捕捉数が減少し、良好な導通性を確保できなくなるおそれがある。開口10の長手方向を、アンテナコイル3の配線方向と異なるようにすることで、アンテナコイル3が開口10と重畳したとしても一部にとどまり、アンテナ接続端子5との重畳領域を確保することができる。
【0034】
また、開口10のパターンは、アンテナ接続端子5の平面視において対称パターンとすることが好ましい。これにより、ICチップモジュール4との接続時にかかる熱や圧力がアンテナ接続端子5全体に均一化され、バインダー樹脂7及び導電性粒子8を偏りなく流動させるとともに、導電性粒子8の捕捉確率を向上することができる。
【0035】
開口10の幅、すなわち、スリット10aの幅もしくは孔10bの径又は短軸は、100μm以上が好ましく、150μm以上がより好ましい。開口10の幅を100μm以上とすることで、一般的な導電性接着剤9に使用される導電性粒子8の平均粒子径であれば複数の導電性粒子8が開口10を通っても流動性を阻害することがない。また、開口10の幅は、300μm以下が好ましく、200μm以下がより好ましい。開口10の幅が300μmを超えると相対的にアンテナ接続端子5の面積が減少し、アンテナコイル3との導通性を損なう恐れが生じる。
【0036】
また、図7図8に示すように、アンテナ接続端子5とアンテナコイル3との重畳面積Yと、導電性接着剤9の面積内における導電性粒子8の総面積が占める面積割合である粒子面積率Xとが、以下の関係を有することが好ましい。
Y(μm)≧-16000X+580000
X(%)=(総粒子面積(mm)/導電性接着剤面積(mm))×100
【0037】
図8の直線から外れる580,000μm以上を有する重畳面積Yの場合は、計算上は粒子面積ゼロでも関係を満足させるが、当然そのような事は無く、少なくても3.0%以上の粒子面積率を有する導電性接着剤9を選択することが好ましい。
【0038】
後述するように、導電性接着剤9は、導電性接着フィルムや導電性接着ペーストの形態で第2凹部21のアンテナコイル3上に供給される。この第2凹部21内に供給された導電性接着剤9の面積内における導電性粒子8の総面積が占める割合を粒子面積率X(%)とする。そして、アンテナ接続端子5とアンテナコイル3との重畳面積Y(μm)が上記関係を有することにより、ICチップモジュール4の接続の際に導電性粒子8の流動を考慮しても、アンテナ接続端子5とアンテナコイル3とによる導電性粒子8の捕捉数をAve-3σの確率で5個以上とすることができる。
【0039】
[導電性接着剤]
導電性接着剤9は、バインダー樹脂7と、導電性粒子8とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。導電性接着剤9は、ICチップモジュール4と収納凹部6に露出するアンテナコイル3との間に介在し、アンテナ接続端子5とアンテナコイル3とを電気的に接続する。また、導電性接着剤9は、ICチップモジュール4を、収納凹部6に接着させる。
【0040】
導電性接着剤9は、フィルム状、ペースト状のいずれの形態であってもよいが、作業性向上の点から、図9に示すように、フィルム状であることが好ましい。即ち、導電性接着フィルムであってもよい。
【0041】
バインダー樹脂7としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶性樹脂、非晶性樹脂などが挙げられる。結晶性樹脂、及び非晶性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。
【0042】
バインダー樹脂7としては、結晶性樹脂のみを含有することが、常温保管の安定性の点、並びに、短時間及び低温圧着が可能となる点で好ましい。
【0043】
導電性接着剤9におけるバインダー樹脂7の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0044】
導電性粒子8としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、鉄、ニッケル、金、銀、アルミニウム、亜鉛、ステンレス、ヘマタイト(Fe)、マグネタイト(Fe)などの磁性金属粒子が挙げられる。また、導電性粒子8は、アクリル樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン系樹脂等の樹脂コアや、銀めっき銅粒子等の無機コア粒子に磁性金属がメッキされた粒子でもよい。また、導電性粒子8は、Agメッキ、Ni/Auメッキ、Ni/Pdメッキ、Ni/Pd/Auメッキなどの金属メッキ膜で被覆されたものでもよい。これらの導電性粒子は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0045】
また、導電性粒子8は、はんだ粒子でもよい。はんだ粒子の場合、共晶や非共晶など特に制限は無いが、Sn、Bi、Ag、In、Cu、Sb、Pb、Znからなる群より選択される2種以上を含む合金であることが好ましい。
【0046】
導電性粒子8の平均粒子径は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アンテナコイル3の切削時に生じる切削段差に対応するため、例えば、20μm~50μmであり、より好ましくは、30μm~40μmである。また、導電性接着剤9における導電性粒子8の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、3.0wt%~80wt%であり、より好ましくは、5.0wt%~65wt%である。さらに、導電性接着剤9の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、20μm~60μmであり、より好ましくは、30μm~50μmである。
【0047】
[スマートカードの製造工程]
次いで、スマートカードの製造工程について説明する。スマートカードの製造工程は、アンテナコイル3が内蔵されたカード本体2と、アンテナコイル3と導通接続されるアンテナ接続端子5が設けられ、カード本体2に設けられた収納凹部6に収納されるICチップモジュール4を用意する工程と、バインダー樹脂7に導電性粒子8が配合された導電性接着剤9を介してICチップモジュール4を収納凹部6に配設する工程と、ICチップモジュール4を加熱押圧し、ICチップモジュール4を収納凹部6に固定するとともに、アンテナコイル3とアンテナ接続端子5を導通接続する工程を有する。
【0048】
上述したように、カード本体2は、アンテナコイル3を備えるインレイ11と、インレイ11の両面に適宜積層された第1、第2のコアシート13a,13bと、カード本体2の表裏面を構成するオーバーレイ12とを有する積層体である。カード本体2を構成する各層は、一層又は複数の層が積層されたものでもよい。以下では、アンテナコイルが形成されたインレイ11と、インレイ11の表面及び裏面に積層された第1、第2のコアシート13a,13bとが積層された3層構造の積層体と、当該積層体の表裏面にオーバーレイ12が積層されたカード本体2を例に説明する。
【0049】
図10に示すように、インレイ11の表面に積層された第1のコアシート13a及びインレイ11の裏面に積層された第2のコアシート13bの各表面にオーバーレイ12が貼付されたカード本体2を形成する。インレイ11と第1、第2のコアシート13a,13b、及び第1、第2のコアシート13a,13bとオーバーレイ12とは、図示しない接着剤層を介して積層される。あるいはインレイ11と第1、第2のコアシート13a,13b、及び第1、第2のコアシート13a,13bとオーバーレイ12とは、接着剤を介さず加熱押圧されることで積層される。なお、第1、第2のコアシート13a,13bには、オーバーレイ12との積層前に、適宜印刷やエンボス加工等が施される。
【0050】
インレイ11は、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)等の樹脂基板の表層に、外周部を複数周回するCuワイヤ等からなるアンテナコイル3が埋設されている。第1、第2のコアシート13a,13bは、インレイ11と同種の、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)等の樹脂基板からなる。
【0051】
インレイ11の厚みに特に制限はなく、例えば340~380μmとすることができる。また、第1、第2のコアシート13a,13bの厚みも特に制限はなく、各々例えば160~170μmとすることができる。また、第1、第2のコアシート13a,13bに積層されるオーバーレイ12の厚みも特に制限はなく、各々例えば60~80μmとすることができる。
【0052】
図11に示すように、このカード本体2に対して、NC制御されたミリングマシンによる切削等により、ICチップモジュール4の樹脂モールド部35が収納される第1の凹部20、及びICチップモジュール4の端子部36が収納される第2の凹部21を形成する。
【0053】
第1の凹部20の深さD1は、ICチップモジュール4の樹脂モールド部35の厚みを考慮し、カード本体2が屈曲された場合に、第1の凹部20の底面が樹脂モールド部35と当接して収納凹部6から剥離する方向に押し上げることがないように、且つ第1の凹部20の下部に残る第2のコアシート13b及びオーバーレイ12の厚さもある程度(100μm以上、好ましくは150μm以上)残して強度を確保する必要性を考慮して設定される。
【0054】
第2の凹部の深さD2は、ICチップモジュール4をカード本体2に固定した際に、ICチップモジュール4の表面とカード本体2の表面との段差D3が-100~50μmの範囲に収まるように、ICチップモジュール4の端子部36の厚さ、接着後の導電性接着剤9の厚さを考慮して設定される。
【0055】
一例として、図11に示すように、ICチップモジュール4の樹脂モールド部35の厚みを510~590μmと想定し、カード本体2の強度を維持するため第1の凹部20の下部に残る第2のコアシート13b及びオーバーレイ12の厚さを150μm以上残すとした場合に、第1の凹部20の深さD1を625μmとする。また、オーバーレイ12の厚みを60μm、ICチップモジュール4の端子部36の厚さを235μm(モジュール基板30厚:200μm、アンテナ接続端子5厚:35μm)、アンテナ接続端子5の下部にある導電性接着剤9の厚さを15μm~30μmと想定した場合に、第2の凹部21の深さD2を275μmとする。ICチップモジュール4の表面とカード本体2の表面との段差D3は-25μmである。また、第1の凹部20の下部の第2のコアシート13b及びオーバーレイ12の厚さの合計は185μmとする。
【0056】
次いで、図3(A)に示すように、バインダー樹脂7に導電性粒子8が配合された導電性接着剤9を介してICチップモジュール4を収納凹部6に配設する。導電性接着剤9として導電性接着フィルムを用いた場合、導電性接着フィルムを第2の凹部21、又はICチップモジュール4に貼付し、ICチップモジュール4を収納凹部6に配置する。
【0057】
導電性接着フィルムをICチップモジュール4に貼付する場合、樹脂モールド部35に導電性接着フィルムは不要のため、樹脂モールド部35に対応する部分は抜き落として貼付することができる。図12は、樹脂モールド部35に対応する部分を抜き落とした導電性接着フィルムを貼付したICチップモジュール4を示す底面図である。抜き落とさなくても貼付することが可能だが、この場合、第1の凹部20の深さD1は、ICチップモジュール4の樹脂モールド部35の厚みに導電性接着フィルムの厚みが加わっても、凹部20の底面に接触しないように設定する。
【0058】
導電性接着剤9として導電性接着ペーストを用いた場合、導電性接着ペーストを第2の凹部21のアンテナコイル3の露出部分のみに充填する。また、導電性接着ペーストを充填した部分及び樹脂モールド部35に対応する部分を抜き落とした導電粒子が含有されない接着フィルムをICチップモジュール4に貼付し、これを収納凹部6に配置する。
【0059】
次いで、ICチップモジュール4を所定の時間、所定の温度、及び所定の圧力で加熱押圧し、ICチップモジュール4を収納凹部6に固定するとともに、アンテナコイル3とアンテナ接続端子5を導通接続する。アンテナコイル3とアンテナ接続端子5とは、導電性接着剤9に含有された導電性粒子8を介して導通される(図3(B)参照)。
【0060】
ここで、本技術が適用されたスマートカード1によれば、アンテナ接続端子5に、導電性粒子8の平均粒子径よりも大きな幅を有する開口10が形成されているため、熱圧着によりバインダー樹脂7の流動性を向上することができ、高圧をかける必要がない。このため、カード本体2の変形を防止することができる。また、アンテナ接続端子5に設けた開口10にもバインダー樹脂7が流動することで接着力を向上することができる。
【0061】
このようなスマートカード1において、ICチップモジュール4の接着強度は、100mmまでのICチップモジュール4においては50N以上を有し、100mmを超えるICチップモジュール4においては0.5N/mmを有する。
【0062】
また、バインダー樹脂7の流動性が向上されることにより、導電性粒子8がアンテナコイル3及びアンテナ接続端子5の面内で均一な厚みで導電性粒子8を挟持させることができ、粒子捕捉率を向上させることができる。
【実施例0063】
次いで、本技術の実施例について説明する。本実施例では、アンテナ接続端子にスリットを設けたICチップモジュールと、アンテナ接続端子にスリットその他の開口を設けないICチップモジュールを用意し、それぞれカード本体の収納凹部に導電性接着フィルムを介して接続し、スマートカードを作製した。そして、各スマートカードに対して、曲げ試験及び接着強度試験を実施した。
【0064】
[スマートカードの作製]
ICチップモジュールをカード本体に接続する導電性接着剤として、平均粒子径38μmの銀めっき銅粒子を含有した異方性導電フィルム(デクセリアルズ社製:EH1038-40)を使用した。異方性導電フィルムは、ICチップモジュールの樹脂モールド部と重なる部分を予め抜き落とし、第2凹部に対向するアンテナ接続端子を含むICチップモジュールの全面に貼付した。このICチップモジュールをカード本体に設けた収納凹部に配設し、ICチップモジュールを215℃-1.0sで3回熱圧着することにより、スマートカードを作製した。
【0065】
[曲げ試験]
ISO 10373-1 5.8に準拠し、実施例及び比較例に係るスマートカードに対して、規定の強さ及び方向で周期的に曲げ力を加えた。そして、4000周期の曲げ試験後のスマートカードについて、共振周波数チェッカーMP300CL3(micropross社製)でQ値を測定した。Q値が20%以上低下した場合の評価を「NG(不良)」とし、それ以外の評価を「OK(良好)」とした。
【0066】
[接着強度試験]
実施例及び比較例に係るスマートカードの裏面に穴を開け、5mmφの金属棒で30mm/minで裏面から剥がし、その時のピーク強度を接着強度とした(図13参照)。
【0067】
[実施例1]
実施例1では、アンテナ接続端子にスリットを形成したICチップモジュールを使用した。アンテナ接続端子は、図4に示すように、幅1.5mm、長さ2.6mmの矩形状をなし、左右両側に長手方向にわたって0.4mm間隔で、幅0.15mm長さ0.55mmのスリットを4つずつ対象パターンで形成した。また、ICチップモジュールの押圧力を1.5bar、すなわち、ICチップモジュールを215℃-1.5bar-1.0sで3回熱圧着することにより、スマートカードを作製した。
【0068】
[実施例2]
実施例2では、ICチップモジュールの押圧力を2.5bar、すなわち、ICチップモジュールを215℃-2.5bar-1.0sで3回熱圧着することにより、スマートカードを作製した。その他の条件は実施例1と同じとした。
【0069】
[比較例1]
比較例1では、アンテナ接続端子にスリットを形成しないICチップモジュールを使用した。アンテナ接続端子は、図14に示すように、幅1.5mm、長さ2.6mmの矩形状をなし、スリットは形成されていない。また、ICチップモジュールの押圧力を2.5bar、すなわち、ICチップモジュールを215℃-2.5bar-1.0sで3回熱圧着することにより、スマートカードを作製した。
【0070】
[比較例2]
比較例2では、ICチップモジュールの押圧力を1.5bar、すなわち、ICチップモジュールを215℃-1.5bar-1.0sで3回熱圧着することにより、スマートカードを作製した。その他の条件は比較例1と同じとした。
【0071】
【表1】
【0072】
表1に示すように、アンテナ接続端子にスリットを形成した実施例1では、押圧力1.5barの低圧下においても、良好な接着強度が得られた。また、押圧力を2.5barとした実施例2では、より接着強度の向上がみられた。また、いずれの実施例においても曲げ試験の評価はOKとなった。これにより、アンテナ接続端子にスリットを形成することにより、導電性接着剤の流動性を向上させ、低圧下においても高い接着強度を奏することが分かる。
【0073】
一方、アンテナ接続端子にスリットを形成していない比較例1では、押圧力2.5barにおいても接着強度がより低圧で押圧した実施例1よりも低かった。また、押圧力を1.5barとした比較例2では、より接着強度の低下がみられ、曲げ試験の評価もNGとなった。
【符号の説明】
【0074】
1 スマートカード、2 カード本体、3 アンテナコイル、4 ICチップモジュール、5 アンテナ接続端子、6 収納凹部、7 バインダー樹脂、8 導電性粒子、9 導電性接着剤、10 開口、10a スリット、10b 孔、11 インレイ、12 オーバーレイ、13a 第1のコアシート、13b 第2のコアシート、20 第1凹部、21 第2凹部、30 モジュール基板、31 接触端子、32 ICチップ、33 封止樹脂、35 樹脂モールド部、36 端子部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図9
図10
図11
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