(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024002187
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】電動モータ及び電動モータの組み立て方法
(51)【国際特許分類】
H02K 3/04 20060101AFI20231228BHJP
H02K 15/04 20060101ALI20231228BHJP
H02K 15/06 20060101ALI20231228BHJP
H02K 15/085 20060101ALI20231228BHJP
【FI】
H02K3/04 E
H02K15/04 A
H02K15/06
H02K15/085
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101241
(22)【出願日】2022-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】000144027
【氏名又は名称】株式会社ミツバ
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】石田 久
(72)【発明者】
【氏名】田中 秀典
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 正和
(72)【発明者】
【氏名】須藤 健二
【テーマコード(参考)】
5H603
5H615
【Fターム(参考)】
5H603AA03
5H603AA09
5H603BB01
5H603BB09
5H603BB10
5H603BB13
5H603CA01
5H603CA05
5H603CB01
5H603CC04
5H603CC17
5H603CD01
5H603CD05
5H603CD11
5H603CD22
5H603CE02
5H603CE05
5H615AA01
5H615BB01
5H615BB07
5H615BB14
5H615BB16
5H615PP01
5H615PP06
5H615PP12
5H615QQ03
5H615QQ06
5H615QQ12
5H615SS09
(57)【要約】
【課題】分布巻き方式によるコイルの巻き太りを抑制して小型化を図ることができるとともに、コイルの巻回作業の効率化を図ることができる電動モータ及び電動モータの組み立て方法を提供する。
【解決手段】複数のステータ突極10及び複数のスロットを有するステータ3と、ステータ3に巻回される複数の空芯コイル20と、を備える。空芯コイル20は、2つのスロットにそれぞれ挿通される第1スロット挿通部21及び第2スロット挿通部22と、各スロット挿通部21,22に掛け渡される2つのコイルエンド部23と、を有する。1つのスロットに各スロット挿通部21,22のいずれか1つのみが挿通されており、任意の空芯コイル20における第2スロット挿通部22は、他の空芯コイル20における第1スロット挿通部21の径方向外側に配置されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータコア、前記ステータコアの外周面から径方向外側に向かって突出された複数のステータ突極、及び周方向で隣り合う2つの前記ステータ突極間に形成された複数のスロットを有するステータと、
少なくとも1つの前記スロットを間に挟んで前記周方向両側に存在する2つの前記スロットに挿通されるように、前記ステータに巻回される複数の空芯コイルと、
を備え、
前記空芯コイルは、
前記2つのスロットにそれぞれ挿通される第1スロット挿通部及び第2スロット挿通部と、
前記第1スロット挿通部及び前記第2スロット挿通部における前記ステータの軸方向一端同士に掛け渡される2つのコイルエンド部と、
を有し、
1つの前記スロットに前記第1スロット挿通部又は前記第2スロット挿通部のいずれか1つのみが挿通されており、
任意の前記空芯コイルにおける前記第2スロット挿通部は、他の前記空芯コイルにおける第1スロット挿通部の前記径方向外側に配置されている
ことを特徴とする電動モータ。
【請求項2】
前記ステータ突極は、前記径方向に対して前記周方向一方に傾斜する第1ステータ突極と、前記軸方向からみて前記周方向他方に凸なるように屈曲した第2ステータ突極と、からなり、
前記第1ステータ突極と前記第2ステータ突極とが前記周方向に交互に配置されており、かつ前記第1ステータ突極における前記径方向外側の第1先端面と前記第2ステータ突極における前記径方向外側の第2先端面とは前記周方向に等間隔で配置されており、
前記第1ステータ突極と前記第2ステータ突極とにより形成される前記スロットは、前記軸方向からみて長方形状の矩形スロットと、前記周方向の幅が前記径方向外側に向かうにしたがって漸次広くなるV字スロットと、からなり、
前記矩形スロットと前記V字スロットとが前記周方向に交互に配置されており、
前記矩形スロットに前記第1スロット挿通部が挿通されており、
前記V字スロットに前記第2スロット挿通部が挿通されている
ことを特徴とする請求項1に記載の電動モータ。
【請求項3】
前記V字スロットの前記径方向の深さは、前記矩形スロットの前記径方向の深さよりも浅い
ことを特徴とする請求項2に記載の電動モータ。
【請求項4】
前記コイルエンド部は、他の前記コイルエンド部の前記径方向内側に配置される内側配置部と、他の前記コイルエンド部の前記径方向外側に配置される外側配置部と、からなり、
前記内側配置部の前記軸方向に直交する方向の幅は、前記外側配置部の前記軸方向に直交する方向の幅よりも大きく、
前記内側配置部の前記軸方向の厚さは、前記外側配置部の前記軸方向の厚さよりも薄い
ことを特徴とする請求項3に記載の電動モータ。
【請求項5】
各前記コイルエンド部は、前記軸方向で重ならずに前記径方向で重なっており、
前記ステータコアの前記軸方向の一端と前記コイルエンド部の前記軸方向の外側端との間の距離は、全周に渡って均一である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動モータ。
【請求項6】
請求項1に記載の電動モータであって、
前記ステータに対して回転自在に設けられたロータを備え、
前記ロータは、
前記ステータの前記径方向外側に前記ステータと同心円上に配置された環状のロータコアと、
前記ロータコアの内周面から前記径方向内側に向かって突出されて前記周方向に等間隔に配置された複数のロータ突極と、
を有する
ことを特徴とする電動モータ。
【請求項7】
請求項3又は請求項4に記載の電動モータの組み立て方法であって、
前記ステータに前記空芯コイルを組み付ける際、所定の前記矩形スロットに前記第1スロット挿通部を差し込んだ後、所定の前記V字スロットに前記第2スロット挿通部を差し込む
ことを特徴とする電動モータの組み立て方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動モータ及び電動モータの組み立て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電動モータとして、スイッチトリラクタンスモータ(Switched Reluctance Motor)が知られている。スイッチトリラクタンスモータの中には、環状のステータと、ステータの径方向内側に回転自在に設けられたロータと、を備えたものがある。
ステータは、環状のステータコアと、ステータコアの内周面から径方向内側に向かって突出する複数のステータ突極と、を備える。ロータは、回転軸線を中心に回転するロータコアと、ロータコアの外周面から径方向外側に向かって突出する複数のロータ突極と、を備える。ステータ突極には、コイルがいわゆる集中巻き方式により巻回されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
このような構成のもと、コイルに通電を行うとステータ突極が励磁される。そして、ステータ突極に生じた磁気吸引力によってロータ突極が吸引される。各ステータ突極のコイルへの通電タイミングを順次切り替えることにより、ロータが継続的に回転される。
【0004】
また、集中巻き方式において、ステータにコイルを巻回する前に予め額縁状にコイルを形成しておき、その後にステータにコイルを装着する方法が知られている。このような方法とすることで、ステータへのコイルの巻回作業の効率化を図ろうとしている(例えば、特許文献3,4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002-272071号公報
【特許文献2】特開2008-99521号公報
【特許文献3】特開2008-109737号公報
【特許文献4】特開2010-246342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところでコイルの巻回方法として、所定数のスロットを間に挟んだ両側のスロット間にコイルを巻回する、いわゆる分布巻き方式がある。コイルの巻回方法として、単純に分布巻き方式を採用すると、ステータコアの軸方向両端においてコイル同士の重なりが多くなる。このため、コイルの巻き太りが生じ電動モータが大型化してしまうという課題があった。
また、分布巻き方式によりステータにコイルを巻回するにあたり、予め額縁状にコイルを形成してしまうと先に装着したコイルが邪魔になってしまう。このため、ステータへのコイルの巻回作業を効率化しにくいという課題があった。
【0007】
そこで、本発明は、分布巻き方式によるコイルの巻き太りを抑制して小型化を図ることができるとともに、コイルの巻回作業の効率化を図ることができる電動モータ及び電動モータの組み立て方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の第1態様では、電動モータは、ステータコア、前記ステータコアの外周面から径方向外側に向かって突出された複数のステータ突極、及び周方向で隣り合う2つの前記ステータ突極間に形成された複数のスロットを有するステータと、少なくとも1つの前記スロットを間に挟んで前記周方向両側に存在する2つの前記スロットに挿通されるように、前記ステータに巻回される複数の空芯コイルと、を備え、前記空芯コイルは、前記2つのスロットにそれぞれ挿通される第1スロット挿通部及び第2スロット挿通部と、前記第1スロット挿通部及び前記第2スロット挿通部における前記ステータの軸方向一端同士に掛け渡される2つのコイルエンド部と、を有し、1つの前記スロットに前記第1スロット挿通部又は前記第2スロット挿通部のいずれか1つのみが挿通されており、任意の前記空芯コイルにおける前記第2スロット挿通部は、他の前記空芯コイルにおける第1スロット挿通部の前記径方向外側に配置されている。
【0009】
このように構成することで、コイルの巻回方法として分布巻き方式を採用しつつ、コイルエンド部での他の空芯コイルとの軸方向の重なりを防止できる。このため、分布巻き方式によるコイルの巻き太りを抑制して電動モータの小型化を図ることができるとともに、コイルの巻回作業の効率化を図ることができる。
【0010】
本発明の第2態様では、第1態様の電動モータにおいて、前記ステータ突極は、前記径方向に対して前記周方向一方に傾斜する第1ステータ突極と、前記軸方向からみて前記周方向他方に凸なるように屈曲した第2ステータ突極と、からなり、前記第1ステータ突極と前記第2ステータ突極とが前記周方向に交互に配置されており、かつ前記第1ステータ突極における前記径方向外側の第1先端面と前記第2ステータ突極における前記径方向外側の第2先端面とは前記周方向に等間隔で配置されており、前記第1ステータ突極と前記第2ステータ突極とにより形成される前記スロットは、前記軸方向からみて長方形状の矩形スロットと、前記周方向の幅が前記径方向外側に向かうにしたがって漸次広くなるV字スロットと、からなり、前記矩形スロットと前記V字スロットとが前記周方向に交互に配置されており、前記矩形スロットに前記第1スロット挿通部が挿通されており、前記V字スロットに前記第2スロット挿通部が挿通されている。
【0011】
このように構成することで、ステータに空芯コイルを装着しやすくできる。このため、コイルの巻回作業をさらに効率化できる。
【0012】
本発明の第3態様では、第2態様の電動モータにおいて、前記V字スロットの前記径方向の深さは、前記矩形スロットの前記径方向の深さよりも浅い。
【0013】
このように構成することで、各空芯コイルのコイルエンド部の姿勢を確実に規制できる。このため、コイルエンド部での他の空芯コイルとの軸方向の重なりを確実に防止できる。そして、分布巻き方式によるコイルの巻き太りを抑制し、電動モータを確実に小型化できる。
【0014】
本発明の第4態様では、第3態様の電動モータにおいて、前記コイルエンド部は、他の前記コイルエンド部の前記径方向内側に配置される内側配置部と、他の前記コイルエンド部の前記径方向外側に配置される外側配置部と、からなり、前記内側配置部の前記軸方向に直交する方向の幅は、前記外側配置部の前記軸方向に直交する方向の幅よりも大きく、前記内側配置部の前記軸方向の厚さは、前記外側配置部の前記軸方向の厚さよりも薄い。
【0015】
このように構成することで、コイルエンド部を省スペースに無駄なく収めることができる。このため、電動モータをさらに確実に小型化できる。
【0016】
本発明の第5態様では、第1態様から第4態様のいずれか1項の電動モータにおいて、各前記コイルエンド部は、前記軸方向で重ならずに前記径方向で重なっており、前記ステータコアの前記軸方向の一端と前記コイルエンド部の前記軸方向の外側端との間の距離は、全周に渡って均一である。
【0017】
このように構成することで、各空芯コイルを整然と配置できる。このため、効率よく電動モータを小型化できる。
【0018】
本発明の第6態様では、第1態様から第5態様のいずれか1項の電動モータであって、前記ステータに対して回転自在に設けられたロータを備え、前記ロータは、前記ステータの前記径方向外側に前記ステータと同心円上に配置された環状のロータコアと、前記ロータコアの内周面から前記径方向内側に向かって突出されて前記周方向に等間隔に配置された複数のロータ突極と、を有する。
【0019】
このように構成することで、電動モータを、アウタロータ型のスイッチトリラクタンスモータとすることができる。このため、スイッチトリラクタンスモータの小型化を図りつつ、コイルの巻回作業の効率化によってスイッチトリラクタンスモータの製造コストを低減できる。また、スイッチトリラクタンスモータのトルク特性を向上できる。
【0020】
本発明の第7態様では、第3態様又は第4態様の電動モータの組み立て方法であって、前記ステータに前記空芯コイルを組み付ける際、所定の前記矩形スロットに前記第1スロット挿通部を差し込んだ後、所定の前記V字スロットに前記第2スロット挿通部を差し込む。
【0021】
このような方法とすることで、ステータに容易に空芯コイルを装着することができる。このため、コイルの巻回作業の効率化を図ることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、分布巻き方式によるコイルの巻き太りを抑制して小型化を図ることができるとともに、コイルの巻回作業の効率化を図ることができる電動モータ及び電動モータの組み立て方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施形態におけるスイッチトリラクタンスモータの概略構成図である。
【
図2】本発明の実施形態におけるスイッチトリラクタンスモータのモータカバー及びロータを取り外した側面図である。
【
図4】本発明の実施形態におけるステータを軸方向からみた平面図である。
【
図5】本発明の実施形態における空芯コイルの斜視図である。
【
図6】本発明の実施形態における空芯コイルの装着手順を示す説明図である。
【
図7】本発明の実施形態における空芯コイルの装着手順を示す説明図である。
【
図8】本発明の実施形態における空芯コイルの装着手順を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
<スイッチトリラクタンスモータ>
図1は、スイッチトリラクタンスモータ1の概略構成図である。
図2は、スイッチトリラクタンスモータ1のモータカバー17及びロータ4を取り外した側面図である。
図3は、
図2の斜視図である。
【0026】
図1から
図3に示すように、スイッチトリラクタンスモータ(以下、SRモータと称する)1は、モータケーシング15内に固定されたステータ3と、ステータ3に巻回されたコイル2U,2V,2W(U相のコイル2U、V相のコイル2V、W相のコイル2W)と、モータケーシング15に回転自在に設けられたロータ4と、コイル2U,2V,2Wへの通電制御を行う制御部5と、を備える。以下、ロータ4の回転軸線Cに平行な方向を軸方向、ロータ4の回転方向を周方向、軸方向及び周方向に直交するロータ4の径方向を単に径方向と称して説明する。
【0027】
モータケーシング15は、モータベース16と、モータベース16上に設けられる箱型のモータカバー17と、を備える。これらモータベース16とモータカバー17とにより形成される空間内に、ステータ3及びロータ4が収納される。
【0028】
モータベース16には、複数(本実施形態では6個)のコイル挿通孔18が周方向に等間隔で配置されている。コイル挿通孔18には、コイル2U,2V,2Wの端末部2Ua,2Va,2Waが挿通されている。これらコイル2U,2V,2Wの端末部2Ua,2Va,2Waは、コイル挿通孔18を介して外部に引き出されている。コイル2U,2V,2Wの詳細については後述する。また、モータベース16には、回転軸線Cと同軸上に図示しない貫通孔が形成されている。貫通孔は、ロータ4のシャフト8を回転自在に支持するために用いられる。
【0029】
<ロータ>
ロータ4は、モータベース16に回転自在に支持されたシャフト8と、シャフト8に固定された円環状のロータコア6と、ロータコア6の内周面6aから径方向内側に向かって突出された複数(本実施形態では8個)のロータ突極7と、を備える。
シャフト8の軸線とロータ4の回転軸線Cとは、一致している。
【0030】
ロータコア6は、例えば軸方向の一端に図示しない底部を有する。この底部を介し、シャフト8にロータコア6が固定されている。ロータ突極7は、周方向に等間隔で配置されている。ロータコア6及びロータ突極7は、例えば電磁鋼板を複数積層して形成されている。しかしながらこれに限られるものではなく、ロータコア6及びロータ突極7は、軟磁性粉を加圧することにより形成してもよい。
【0031】
<ステータ>
図4は、ステータ3を軸方向からみた平面図である。
図2から
図4に示すように、ステータ3は、例えば電磁鋼板を複数積層して形成されている。しかしながらこれに限られるものではなく、ステータ3は、軟磁性粉を加圧することにより形成してもよい。ステータ3は、ロータ4の径方向内側に回転軸線Cと同軸上に配置された円柱状のステータコア9と、ステータコア9の外周面9aから径方向外側に向かって突出された複数(本実施形態では12個)のステータ突極10と、を備える。このように、SRモータ1は、ステータ3の径方向外側にロータ4が配置された、いわゆるアウタロータ型のモータである。
【0032】
ステータコア9は、ボルト30によって、モータベース16にこのモータベース16と軸方向に所定間隔をあけて締結固定されている。ステータコア9の径方向中央には、シャフト8を挿通可能なシャフト挿通孔9bが形成されている。シャフト挿通孔9bは、モータベース16に形成された図示しない貫通孔に連通している。シャフト挿通孔9bに、シャフト8を回転自在に支持させてもよい。
【0033】
ステータ突極10は、第1ステータ突極41と第2ステータ突極42と、からなる。第1ステータ突極41と第2ステータ突極42とがそれぞれ6個ずつ形成され、ステータ突極10全体として12個形成されている。第1ステータ突極41と第2ステータ突極42とは、周方向に交互に配置されている。
【0034】
第1ステータ突極41は、ステータコア9の外周面9aから径方向外側に向かって突出している。第1ステータ突極41は、径方向に対して周方向一方(
図4における反時計回り方向CCW)に傾斜している。
第2ステータ突極42は、ステータコア9の外周面9aから径方向外側に向かって突出する突極本体45と、突極本体45の径方向外側端から径方向外側に向かって屈曲延出された屈曲部46と、が一体成形されたものである。突極本体45は、径方向に対して周方向他方(
図4における時計回り方向CW)に傾斜している。屈曲部46は、突極本体45の径方向外側端から周方向一方(
図4における反時計回り方向CCW)に向かって屈曲延出されている。
【0035】
第1ステータ突極41の先端面41a及び第2ステータ突極42の先端面42a(屈曲部46の先端面46a)の位置は、周方向に等間隔で、かつ回転軸線Cを中心とする同一円形上である。このように先端面41a,42aが位置されるように、各ステータ突極41,42を配置することにより、周方向で隣り合う2つのステータ突極41,42の間には、異なる形状の2つのスロット51,52(矩形スロット51、V字スロット52)が形成される。これら2つのスロット51,52が周方向に交互に配置される。
【0036】
2つのスロット51,52のうち、矩形スロット51において、周方向で隣り合うステータ突極41,42の周方向の幅W1(以下、矩形スロット幅W1と称する)は、ステータコア9の外周面9aから矩形スロット51の径方向中央に至るまで漸次狭くなる。また、矩形スロット幅W1は、矩形スロット51の径方向中央から径方向外側に向かうに従って漸次広くなる。矩形スロット51を形成する2つのステータ突極41,42は、全体が互いに周方向に離間している。
【0037】
2つのスロット51,52のうち、V字スロット52において、周方向で隣り合うステータ突極41,42の周方向の幅W2(以下、V字スロット幅W2と称する)は、径方向外側に向かうにしたがって漸次広くなる。V字スロット52を形成する2つのステータ突極41,42は、径方向内側の根本が接合されている。この結果、V字スロット52の径方向の深さH2(以下、V字スロット深さH2と称する)は、矩形スロット51の径方向の深さH1(以下、矩形スロット深さH1と称する)よりも浅い。
【0038】
このように形成されたステータ3には、軸方向両端からインシュレータ11が装着される。インシュレータ11は、絶縁性を有する樹脂により形成されている。インシュレータ11は、各ステータ突極41,42とコイル2U,2V,2Wとの絶縁を確保するためのものである。インシュレータ11は、各ステータ突極41,42の対応する軸方向端部、及びステータコア9の外周部を覆うように形成されている。
【0039】
また、インシュレータ11は、軸方向両端に回転軸線Cと同軸上の円筒部11aが一体成形されている。円筒部11aは、ボルト30の周囲を取り囲むように形成されている。このようなインシュレータ11の上からコイル2U,2V,2Wが巻回される。円筒部11aは、コイル2U,2V,2Wとボルト30やシャフト8との絶縁を確保している。
【0040】
<コイル>
コイル2U,2V,2Wは、3相(U相、V相、W相)で構成されており、U相のコイル2U、V相のコイル2V、W相のコイル2Wからなる。各相のコイル2U,2V,2Wは、矩形スロット51又はV字スロット52のいずれか1つのスロット51,52に、1つの相のみ挿通されている。これに加え、各相のコイル2U,2V,2Wは、2つ置きのスロット51,52間に、いわゆる分布巻き方式により巻回されている。すなわち、各相のコイル2U,2V,2Wは、必ず形状の異なる2つのスロット51,52に挿通され、これら2つのスロット51,52間に巻回される。ここで、各相のコイル2U,2V,2Wは、ステータ3に巻回する前に、予め額縁状に空芯コイル20を形成して所定のスロット51,52に装着される。
【0041】
図5は、空芯コイル20(各相のコイル2U,2V,2W)の斜視図である。
図2、
図3、
図5に示すように、空芯コイル20は、各相のコイル2U,2V,2Wを所定回数巻回した後、図示しない金型によって所定の形状に成形したものである。より具体的には、空芯コイル20は、矩形スロット51に挿通される第1スロット挿通部21と、V字スロット52に挿通される第2スロット挿通部22と、各スロット挿通部21,22の両端に配置され、同一位置の一端同士に掛け渡される2つのコイルエンド部23と、を有する。以下の空芯コイル20の説明では、所定のスロット51,52に空芯コイル20を装着した状態に基づいて説明する。
【0042】
各スロット挿通部21,22は軸方向に延びている。各スロット挿通部21,22の軸方向の長さL1は、各ステータ突極41,42にインシュレータ11を装着した軸方向の長さL2(
図2参照)と同一か若干長い程度である。
【0043】
コイルエンド部23は、第1スロット挿通部21から周方向に沿って、かつ第2スロット挿通部22に向かって延びる内側配置部24と、内側配置部24の第2スロット挿通部22側の先端部24aから第2スロット挿通部22に至る間に周方向に沿って延びる外側配置部25と、からなる。内側配置部24の先端部24aは、外側配置部25に向かうに従って径方外側を向くように、湾曲形成されている。このような先端部24aの端部から外側配置部25が延びているので、外側配置部25の位置は、内側配置部24の位置よりも径方向外側となる。
【0044】
内側配置部24の先端部24aを除いた周方向の長さL3と、外側配置部25の周方向の長さL4とはほぼ同一である。また、第1スロット挿通部21と第2スロット挿通部22との間の距離L5は、これらスロット挿通部21,22がそれぞれ挿通される矩形スロット51の根本とV字スロット52の根本との間の距離L6(
図4参照)と同一か又は若干長い程度である。
【0045】
内側配置部24の径方向の幅W3は、外側配置部25の径方向の幅W4よりも大きい。また、内側配置部24の軸方向の厚さT1は、外側配置部25の軸方向の厚さT2よりも薄い。より具体的には、例えばコイル2U,2V,2Wの巻回数を12回とした場合、内側配置部24では、径方向に沿って4列になるように、かつ軸方向に3段に重なるようにコイル2U,2V,2Wが配置されている。一方、外側配置部25では、径方向に沿って3列になるように、かつ軸方向に4段に重なるようにコイル2U,2V,2Wが配置されている。内側配置部24から外側配置部25の列数及び段数の変化は、コイル2U,2V,2Wを若干捩る(曲げる)ことにより可能である。
【0046】
このような空芯コイル20をステータ3に装着した状態では、各空芯コイル20のコイルエンド部23同士が干渉して軸方向で重なることがない。内側配置部24の径方向外側に、他の空芯コイル20の外側配置部25が径方向で重なる。各空芯コイル20のコイルエンド部23同士が軸方向で重なることがないので、ステータコア9の軸方向端面9cとコイルエンド部23の軸方向の外側端23aとの間の距離L7は、全周に渡って均一となる。
【0047】
また、内側配置部24は、第1スロット挿通部21から周方向に延びた形である。第1スロット挿通部21は、矩形スロット51に挿通されている。一方、外側配置部25は、第2スロット挿通部22から周方向に延びた形である。第2スロット挿通部22は、V字スロット52に挿通されている。矩形スロット深さH1は、V字スロット深さH2よりも深いので、第2スロット挿通部22よりも径方向内側に第1スロット挿通部21を配置することができる。このため、ステータ3に各空芯コイル20が整然と配置される。
【0048】
回転軸線Cを中心とした円周上でV字スロット52と同一位置となる外側配置部25は、V字スロット深さH2と同様に径方向の配置スペースが、内側配置部24における径方向の配置スペースよりも狭くなる。このようなスペース配分において、外側配置部25の径方向の幅W4を内側配置部24の径方向の幅W3よりも小さくすることにより、各ステータ突極41,42から径方向外側に空芯コイル20がはみ出してしまうことがない。
【0049】
各空芯コイル20の端末部20a、つまり各相のコイル2U,2V,2Wの端末部2Ua,2Va,2Waは、モータベース16側に引き出されている。さらに、各端末部2Ua,2Va,2Waは、モータベース16のコイル挿通孔18を介してモータケーシング15の外側へと引き出され、制御部5に接続されている。
【0050】
<制御部及びSRモータの動作>
制御部5は、相毎のコイル2U,2V,2Wに対応した3つのHブリッジ回路からなる。各Hブリッジ回路は、それぞれ独立して構成されており、各相のコイル2U,2V,2Wに独立して通電制御を行うことが可能である。制御部5は、任意の2相のコイル2U,2V,2Wに同時に通電を行う。この2相のコイル2U,2V,2Wに同時に通電を行うことについて、以下に詳述する。以下の説明を分かりやすくするために、
図1の各ステータ突極41,42に周方向に順に番号を付して説明する。
【0051】
すなわち、ステータ3には、1つのステータ突極41又は第2ステータ突極42を挟んで周方向両側に存在する2つのスロット51,52に、それぞれ異なる相のコイル2U,2V,2Wが挿通されている。この結果、各ステータ突極41,42は、疑似的に2相のコイル2U,2V,2Wで巻回された形になる。このため、任意の2相のコイル2U,2V,2Wに同時に通電を行うことにより、通電された2つの相のコイル2U,2V,2Wの間に位置するステータ突極41,42が励磁される。
【0052】
例えば、
図1に示すように、U相のコイル2U及びW相のコイル2Wに同時に通電を行うことにより、1,4,7,10番の各ステータ突極41,42が励磁される。この際、1,4,7,10番の各ステータ突極41,42の周囲をあたかも一方向に電気が流れるようにU相のコイル2U及びW相のコイル2Wの通電制御が行われる。
1,4,7,10番の各ステータ突極41,42が励磁されると、これら1,4,7,10番の各ステータ突極41,42にロータ突極7が磁気的に吸引され、ロータ4が回転される。そして、通電される各相のコイル2U,2V,2Wを順次切り替えることにより、ロータ4が継続的に回転される。
【0053】
<ステータへの空芯コイルの装着方法>
次に、
図6から
図8に基づいてステータ3への空芯コイル20の装着方法について説明する。
図6から
図8は、空芯コイル20の装着手順を示す各工程の説明図である。
図6に示すように、予め形成した空芯コイル20は、まずステータ3の各矩形スロット51にそれぞれ第1スロット挿通部21を差し込む。続いて、
図7に示すように、第1スロット挿通部21を中心に各空芯コイル20を回転させる。そして、
図8に示すように、各V字スロット52に第2スロット挿通部22を差し込む。
【0054】
このとき、第1スロット挿通部21は、若干第2スロット挿通部22側へと引っ張られる。この引っ張られる側に位置する第1ステータ突極41は、径方向に対して周方向一方(
図6における反時計回り方向CCW)に傾斜しているので、矩形スロット51から第1スロット挿通部21が抜け出てしまうことが防止される。
【0055】
また、V字スロット52に第2スロット挿通部22を差し込む際、この第2スロット挿通部22を形成する第1ステータ突極41を通り越してV字スロット52に第2スロット挿通部22を差し込む事になる。第1ステータ突極41は、径方向に対して周方向一方(
図6における反時計回り方向CCW)に傾斜しているので、V字スロット52に第2スロット挿通部22を差し込む際に第1ステータ突極41が邪魔になることも無い。このため、V字スロット52に第2スロット挿通部22をスムーズに差し込むことができる。
【0056】
V字スロット52に第2スロット挿通部22を差し込むことにより、各内側配置部24の径方向外側に他の空芯コイル20の外側配置部25が径方向で重なる。そして、ステータ3への空芯コイル20の装着が完了する。
【0057】
このように、上述の実施形態では、ステータ3に各相のコイル2U,2V,2Wを巻回するにあたり、各相のコイル2U,2V,2Wで空芯コイル20を形成している。空芯コイル20は、各スロット51,52に別々に挿通される第1スロット挿通部21及び第2スロット挿通部22と、各スロット挿通部21,22の両端に配置され、同一位置の一端同士に掛け渡される2つのコイルエンド部23と、を有する。矩形スロット51又はV字スロット52のいずれか1つのスロット51,52に、1つの相のコイル2U,2V,2Wのみ挿通されている。任意の空芯コイル20における第2スロット挿通部22は、他の空芯コイル20における第1スロット挿通部21の径方向外側に配置されている。
【0058】
このため、各相のコイル2U,2V,2Wの巻回方法として分布巻き方式を採用しつつ、コイルエンド部23での他の空芯コイル20との軸方向の重なりを防止できる。よって、分布巻き方式による各相のコイル2U,2V,2Wの巻き太りを抑制してSRモータ1の小型化を図ることができる。各相のコイル2U,2V,2Wの巻回作業の効率化を図ることができる。
【0059】
ステータ突極10は、第1ステータ突極41と第2ステータ突極42と、からなる。各ステータ突極41,42を周方向に交互に配置し、各スロット51,52を周方向に交互に配置している。各スロット51,52のうちの矩形スロット51に、空芯コイル20の第1スロット挿通部21を挿通するとともに、V字スロット52に、空芯コイル20の第2スロット挿通部22を挿通する。形状及びスロット深さH1,H2の異なる2つのスロット51,52に、それぞれ別々にスロット挿通部21,22を挿通するので、ステータ3に空芯コイル20を装着しやすくできる。このため、各相のコイル2U,2V,2Wの巻回作業をさらに効率化できる。
【0060】
V字スロット深さH2は、矩形スロット深さH1よりも浅い。このため、第1スロット挿通部21(コイルエンド部23の内側配置部24)よりも径方向外側に第2スロット挿通部22(コイルエンド部23の外側配置部25)を配置した状態で、V字スロット52内で第2スロット挿通部22がガタついてしまうことを防止できる。したがって、各コイルエンド部23の姿勢を確実に規制できる。この結果、コイルエンド部23での他の空芯コイル20との軸方向の重なりを確実に防止できる。そして、分布巻き方式による各相のコイル2U,2V,2Wの巻き太りを抑制し、SRモータ1を確実に小型化できる。
【0061】
内側配置部24の径方向の幅W3は、外側配置部25の径方向の幅W4よりも大きい。また、内側配置部24の軸方向の厚さT1は、外側配置部25の軸方向の厚さT2よりも薄い。このため、形状の異なる2つのスロット51,52にそれぞれ対応するスロット挿通部21,22を挿通する場合であっても、配置スペースに応じて無駄なく効率よく各空芯コイル20のコイルエンド部23を配置できる。また、各ステータ突極41,42から径方向外側に空芯コイル20がはみ出してしまうことを防止できる。よって、SRモータ1をさらに確実に小型化できる。
【0062】
空芯コイル20をステータ3に装着した状態では、各空芯コイル20のコイルエンド部23同士が干渉して軸方向で重なることがない。内側配置部24の径方向外側に、他の空芯コイル20の外側配置部25が径方向で重なる。各空芯コイル20のコイルエンド部23同士が軸方向で重なることがないので、ステータコア9の軸方向端面9cとコイルエンド部23の軸方向の外側端23aとの間の距離L7は、全周に渡って均一となる。このため、ステータ3に各空芯コイル20を整然と配置でき、効率よくSRモータ1を小型化できる。
【0063】
SRモータ1は、ステータ3の径方向外側にロータ4が配置された、いわゆるアウタロータ型のモータである。このため、SRモータ1の小型化を図りつつ、各相のコイル2U,2V,2Wの巻回作業の効率化によってSRモータ1の製造コストを低減できる。また、SRモータ1のトルク特性を向上できる。
【0064】
ステータ3への空芯コイル20の装着方法として、まずステータ3の各矩形スロット51にそれぞれ第1スロット挿通部21を差し込む。続いて、第1スロット挿通部21を中心に各空芯コイル20を回転させる。そして、各V字スロット52に第2スロット挿通部22を差し込む。このような方法とすることで、ステータ3に容易に空芯コイル20(各相のコイル2U,2V,2W)を装着することができる。このため、各相のコイル2U,2V,2Wの巻回作業の効率化を図ることができる。
【0065】
分布巻き方式による各相のコイル2U,2V,2Wの巻き太りを抑制してSRモータ1の小型化を図ることができるとともに、各相のコイル2U,2V,2Wの巻回作業の効率化を図ることができるので、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標7「全ての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」、及び目標9「強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの促進を図る」に貢献することが可能となる。
【0066】
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、電動モータとしてSRモータ1を例に説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、コイルの巻回に分布巻き方式を採用するさまざまな電動モータに上述の実施形態の構成を用いることができる。例えば、ブラシレスモータに上述の実施形態を採用する場合、ステータは、ステータ突極に代わってティースを有する。すなわち、ステータ突極とティースとは同義となる。
【0067】
上述の実施形態では、各相のコイル2U,2V,2Wの分布巻き方式として、2つ置きのスロット51,52間に、空芯コイル20を装着(巻回)した場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、少なくとも1つのスロットを間に挟んで周方向両側に存在する2つのスロットに挿通されるように、ステータ3に空芯コイル20が装着される構成であればよい。
【0068】
上述の実施形態では、SRモータ1は、ステータ突極10を12個有し、ロータ突極7を8個有する場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、SRモータ1は、ステータ突極10の個数とロータ突極7の個数との比が6:4であればよい。
ステータ突極10は、第1ステータ突極41と第2ステータ突極42と、からなる場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、全て同一のステータ突極10を周方向に等間隔に配置してもよい。
【符号の説明】
【0069】
1…スイッチトリラクタンスモータ、2U…U相のコイル、2Ua…端末部、2Ua…各端末部、2V…V相のコイル、2Va…端末部、2W…W相のコイル、2Wa…端末部、3…ステータ、4…ロータ、5…制御部、6…ロータコア、6a…内周面、7…ロータ突極、8…シャフト、9…ステータコア、9a…外周面、9b…シャフト挿通孔、9c…軸方向端面、10…ステータ突極、11…インシュレータ、11a…円筒部、15…モータケーシング、16…モータベース、17…モータカバー、18…コイル挿通孔、20…空芯コイル、20a…端末部、21…第1スロット挿通部、22…第2スロット挿通部、23…コイルエンド部、23a…外側端、24…内側配置部、24a…先端部、25…外側配置部、30…ボルト、41…第1ステータ突極、41a…先端面、42…第2ステータ突極、42a…先端面、45…突極本体、46…屈曲部、46a…先端面、51…矩形スロット、52…V字スロット、C…回転軸線、L1~L6…長さ、T1,T2…厚さ、W1~W4…幅