(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021911
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】エネルギー効率管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240208BHJP
G06Q 40/08 20120101ALI20240208BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q40/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022125102
(22)【出願日】2022-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】510209096
【氏名又は名称】株式会社清水
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】デロイトトーマツ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】清水 雅昭
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L055BB61
(57)【要約】
【課題】本発明は、塗装による経済的効果をエネルギー効率に紐づけて保険を適用して一元管理することができるエネルギー効率管理システムを提供する。
【解決手段】エネルギー効率管理システム100は、例えば、断熱・遮熱性が非常に高い塗料である、SG化学株式会社製のダンネスト(登録商標。以下同じ)などの塗装によるエネルギー効率の低減を保険と関連付けて管理するシステムであって、顧客情報受付部110と、施工・エネルギー試算受付部120と、保険金額取得部130と、保険金算出部140とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗装によるエネルギー効率の低減を保険と関連付けて管理するエネルギー効率管理システムであって、
前記塗装の施工対象物件および施主の情報を受け付ける顧客情報受付部と、
前記塗装の施工対象物件の施工費用の見積と共にエネルギー効率の低減を受け付ける施工・エネルギー試算受付部と、
前記エネルギー効率の低減を補償するための保険金額を取得する保険金額取得部と
を備え、前記顧客情報受付部により受け付けされた施工対象物件および施主の情報と、前記施工・エネルギー試算受付部により受け付けられた施工費用の見積およびエネルギー効率の低減と、保険金額取得部で取得された保険金額とを一元管理することを特徴とするエネルギー効率管理システム。
【請求項2】
請求項1記載のエネルギー効率管理システムにおいて、
前記保険金額取得部は、前記施工・エネルギー試算受付部により受け付けられた施工費用の見積とエネルギー効率の低減とのいずれか一方または両方から試算される保険金額を取得することを特徴とするエネルギー効率管理システム。
【請求項3】
請求項1または2記載のエネルギー効率管理システムにおいて、
前記施工・エネルギー試算受付部により受け付けられたエネルギー効率の低減が所定の水準とならない場合に、施工費用の見積の設計価格を保険金として算出する保険金算出部を備えることを特徴とするエネルギー効率管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装によるエネルギー効率の低減を保険と関連付けて管理するエネルギー効率管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の塗装の施工管理としては、下記特許文献1に示すように、遮熱コーティングの寿命管理方法において、ボンドコート層の基材及びトップコート層の何れか一方の界面近傍に存在する界面酸化物形成金属の含有量が低下した界面酸化物形成金属低下層の厚さと、当該ボンドコート層中の界面酸化物形成金属の平均含有量との相関を求め、実機で使用された高温部品の所定部位の遮熱コーティングの界面酸化物形成金属低下層の厚さを計測し、この計測値と前記相関とから前記遮熱コーティングの寿命を推測するものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来、塗装自体の寿命評価に主眼が置かれ、塗装による経済的効果をエネルギー効率に紐づけて保険を適用して一元管理することができなかった。
【0005】
以上の事情に鑑みて、本発明は、塗装による経済的効果をエネルギー効率に紐づけて保険を適用して一元管理することができるエネルギー効率管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1発明のエネルギー効率管理システムは、塗装によるエネルギー効率の低減を保険と関連付けて管理するエネルギー効率管理システムであって、
前記塗装の施工対象物件および施主の情報を受け付ける顧客情報受付部と、
前記塗装の施工対象物件の施工費用の見積と共にエネルギー効率の低減を受け付ける施工・エネルギー試算受付部と、
前記エネルギー効率の低減を補償するための保険金額を取得する保険金額取得部と
を備え、前記顧客情報受付部により受け付けされた施工対象物件および施主の情報と、前記施工・エネルギー試算受付部により受け付けられた施工費用の見積およびエネルギー効率の低減と、保険金額取得部で取得された保険金額とを一元管理することを特徴とする。
【0007】
第1発明のエネルギー効率管理システムによれば、顧客情報受付部により受け付けされた施工対象物件および施主の情報と、施工・エネルギー試算受付部により受け付けられた施工費用の見積およびエネルギー効率の低減と、保険金額取得部で取得された保険金額とが一元管理される。
【0008】
このように、第1発明のエネルギー効率管理システムによれば、塗装による経済的効果をエネルギー効率に紐づけて保険を適用して一元管理することができる。
【0009】
第2発明のエネルギー効率管理システムは、第1発明において、
前記保険金額取得部は、前記施工・エネルギー試算受付部により受け付けられた施工費用の見積とエネルギー効率の低減とのいずれか一方または両方から試算される保険金額を取得することを特徴とする。
【0010】
第2発明のエネルギー効率管理システムによれば、保険金額を施工費用の見積とエネルギー効率の低減とのいずれか一方または両方から試算することで、簡易に保険金額を試算して取得することができる。
【0011】
このように、第2発明のエネルギー効率管理システムによれば、塗装による経済的効果をエネルギー効率に紐づけ簡易に保険を適用して一元管理することができる。
【0012】
第3発明のエネルギー効率管理システムは、第1または第2発明において、
前記施工・エネルギー試算受付部により受け付けられたエネルギー効率の低減が所定の水準とならない場合に、施工費用の見積の設計価格を保険金として算出する保険金算出部を備えることを特徴とする。
【0013】
第3発明のエネルギー効率管理システムによれば、工費用の見積の設計価格を保険金として簡易に算出することができる。
【0014】
このように、第3発明のエネルギー効率管理システムによれば、塗装による経済的効果をエネルギー効率に紐づけて保険を適用し、支払われるべき保険金も含めて一元管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本実施形態のエネルギー効率管理システムの全体的構成を示すシステム構成図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1に示すように、本実施形態のエネルギー効率管理システム100は、例えば、断熱・遮熱性が非常に高い塗料である、SG化学株式会社製のダンネスト(登録商標。以下同じ)などの塗装によるエネルギー効率の低減を保険と関連付けて管理するシステムであって、顧客情報受付部110と、施工・エネルギー試算受付部120と、保険金額取得部130と、保険金算出部140とを備える。
【0017】
以下、
図1の下側にフローチャートとの関係で、各処理部110~140の詳細を説明する。
【0018】
顧客情報受付部110は、
図1の下側にフローチャートで示すように、塗装の施工対象物件および施主の情報からダンネストの施工依頼や見積依頼のあった所定のタイミングで、顧客情報を受け付けて記憶保持する。
【0019】
なお、顧客情報は、直接、施主などから受け付けてもよいが、施工業者から見積書などと共に受け付けてもよい。
【0020】
施工・エネルギー試算受付部120は、施主からのダンネストの施工依頼や見積依頼があったタイミングで、施工業者が施工費用の見積を行うと、当該見積および当該見積から試算されるエネルギー効率の低減を受け付けて記憶保持する。
【0021】
保険金額取得部130は、エネルギー効率の低減を補償するための保険金額を、例えば、保険会社から取得する。
【0022】
具体的に、保険金額は、施工業者による施工費用の見積および該見積から試算されるエネルギー効率の低減とのいずれか一方または両方に基づく保険金額である。
【0023】
例えば、ダンネストの施工費用(施工面積)に一定の係数を掛けることにより得られる金額であってもよく、エネルギー効率の低減率に基づいて算出される金額でもよく、これら2つを組み合わせて算出される金額などであってもよい。
【0024】
保険金算出部140は、施工・エネルギー試算受付部120により受け付けられたエネルギー効率の低減が所定の水準とならない場合に、施工費用の見積の設計価格を保険金として算出する。
【0025】
以上が本実施形態のエネルギー効率管理システム100の全体的な構成であり、かかるエネルギー効率管理システム100によれば、顧客情報受付部110により受け付けされた施工対象物件および施主の情報と、施工・エネルギー試算受付部120により受け付けられた施工費用の見積およびエネルギー効率の低減と、保険金額取得部130で取得された保険金額とが一元管理される。
【0026】
そのため、エネルギー効率管理システム100によれば、塗装による経済的効果をエネルギー効率に紐づけて保険を適用して一元管理することができる。
【0027】
また、保険金額を施工費用の見積とエネルギー効率の低減とのいずれか一方または両方から試算することで、簡易に保険金額を試算して取得することができる。
【0028】
そのため、エネルギー効率管理システム100によれば、塗装による経済的効果をエネルギー効率に紐づけ簡易に保険を適用して一元管理することができる。
【0029】
さらに、施工費用(見積)の設計価格を保険金として簡易に算出することで、塗装による経済的効果をエネルギー効率に紐づけて保険を適用し、支払われるべき保険金も含めて一元管理することができる。
【符号の説明】
【0030】
100…エネルギー効率管理システム、110…顧客情報受付部、120…施工・エネルギー試算受付部、130…保険金額取得部、140…保険金算出部。