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特開2024-21997会議支援プログラム、会議支援方法、および会議支援装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021997
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】会議支援プログラム、会議支援方法、および会議支援装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20240208BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022125251
(22)【出願日】2022-08-05
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】竹田 幸生
(72)【発明者】
【氏名】滝沢 亮
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】グループワークの進行度を向上できること。
【解決手段】会議支援装置101は、グループワークの参加者それぞれの発言内容を収集し、収集した発言内容の参加者のうち、グループワークの進行を阻害する行動を行った第1の参加者を特定する。会議支援装置101は、特定した第1の参加者を、グループワークから隔離させる制御を行う。例えば、会議支援装置101は、グループワークの進行を阻害する違反回数n=3となった参加者2を隔離対象と特定し、この参加者2を隔離期間Tの間、グループワークから隔離させる。会議支援装置101は、隔離させた参加者2を隔離期間T経過後に、グループワークに復帰させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グループワークの参加者それぞれの発言内容を収集し、
収集した発言内容の前記参加者のうち、前記グループワークの進行を阻害する行動を行った第1の参加者を特定し、
特定した前記第1の参加者を、前記グループワークから隔離させる、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする会議支援プログラム。
【請求項2】
隔離させた前記第1の参加者を所定の隔離期間経過後に、前記グループワークに復帰させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の会議支援プログラム。
【請求項3】
前記特定する処理は、
前記グループワークの進行を阻害する行動の回数が、前記発言内容の発言量が第1の閾値以上、および/または、前記発言内容に含まれるネガティブワードの発言量が第2の閾値以上、となった前記参加者を前記第1の参加者として特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の会議支援プログラム。
【請求項4】
前記隔離させる処理は、
前記第1の参加者に対し、前記グループワークの進行を阻害した前記発言内容を隔離した理由として通知する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の会議支援プログラム。
【請求項5】
前記隔離させる処理は、
前記第1の参加者以外の前記参加者に対し、前記第1の参加者を前記グループワークから隔離した旨を通知する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の会議支援プログラム。
【請求項6】
前記復帰させる処理は、
前記第1の参加者に通知した前記隔離した理由に対する前記第1の参加者の確認操作に基づき、前記第1の参加者を前記グループワークに復帰させる、
ことを特徴とする請求項4に記載の会議支援プログラム。
【請求項7】
前記特定する処理は、
前記グループワークの進行を阻害する行動の回数が、前記発言内容の発言量が前記第1の閾値、および/または、前記発言内容に含まれるネガティブワードの発言量が前記第2の閾値に近づいた参加者に対し、隔離の警告を通知する、
ことを特徴とする請求項3に記載の会議支援プログラム。
【請求項8】
前記隔離させる処理は、
前記グループワークから隔離させた前記第1の参加者を、前記グループワークへの発言を禁止しつつ、前記グループワークの参加者の発言を閲覧可能にし、前記グループワークの進行を確認できる状態にする、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の会議支援プログラム。
【請求項9】
グループワークの参加者それぞれの発言内容を収集し、
収集した発言内容の前記参加者のうち、前記グループワークの進行を阻害する行動を行った第1の参加者を特定し、
特定した前記第1の参加者を、前記グループワークから隔離させる、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする会議支援方法。
【請求項10】
グループワークの参加者それぞれの発言内容を収集し、
収集した発言内容の前記参加者のうち、前記グループワークの進行を阻害する行動を行った第1の参加者を特定し、
特定した前記第1の参加者を、前記グループワークから隔離させる制御を行う、
制御部を有することを特徴とする会議支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会議支援プログラム、会議支援方法、および会議支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オンラインのコミュニケーションにおいて、参加者をグループ分けしてグループ単位で会話するための機能がある。例えば、大学の講義をオンライン授業で実施することにより、複数の学生同士でグループ分けしてグループワークを行う。
【0003】
先行技術としては、例えば、オンライン会議において、参加者の表情や発言を分析し、発言の割合や、発言に対するリアクションを表示するものがある。また、議事録を作成し、議事進行中に所定ワードを含む発言を監視して発言の訂正の対応を行うものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-184189号公報
【特許文献2】特開2017-173768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、オンラインのグループワークにおいて、グループワークの進行を阻害する行動を行った参加者がいた場合、グループワークの進行を円滑にできなくなる状態が生じた。
【0006】
一つの側面では、本発明は、グループワークの進行度を向上できることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一つの実施態様では、グループワークの参加者それぞれの発言内容を収集し、収集した発言内容の前記参加者のうち、前記グループワークの進行を阻害する行動を行った第1の参加者を特定し、特定した前記第1の参加者を、前記グループワークから隔離させる、処理をコンピュータに実行させる、会議支援プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一側面によれば、グループワークの進行度を向上できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態にかかる会議支援方法の一実施例を示す説明図である。
図2図2は、会議支援システム200のシステム構成例を示す説明図である。
図3図3は、会議支援管理装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4図4は、クライアント端末202のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図5図5は、ネガティブワードDB500の記憶内容の一例を示す説明図である。
図6図6は、発言量DB600の記憶内容の一例を示す説明図である。
図7図7は、発言内容DB700の記憶内容の一例を示す説明図である。
図8図8は、隔離対象抽出DB800の記憶内容の一例を示す説明図である。
図9図9は、会議支援管理装置201の機能的構成例を示すブロック図である。
図10図10は、出力画面1000の画面例を示す説明図である。
図11図11は、隔離対象の参加者の出力画面1100の画面例を示す説明図である。
図12図12は、参加者2の隔離時の出力画面1200の画面例を示す説明図である。
図13図13は、会議支援管理装置201の会議支援処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、本発明にかかる会議支援プログラム、会議支援方法、および会議支援装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる会議支援方法の一実施例を示す説明図である。図1において、会議支援装置101は、オンライン授業や会議等のグループワークの進行を制御するコンピュータである。
【0012】
オンラインのグループワークは、インターネットなどのネットワークを介して相互に対話するコミュニケーションである。オンラインのグループワークは、例えば、音声によるコミュニケーションであってもよく、また、テキストによるコミュニケーションであってもよい。
【0013】
オンラインのグループワークでは、あるテーマ(討論内容)に対して、グループ内の複数の参加者が互いに討論を行う場合がある。このようなオンラインのグループワークでは、グループの参加者が互いに協力しながらテーマの議論やレポートの作成、共同研究を行う。
【0014】
ここで、例えば、ブレイクアウトルームにより、グループの組み方がランダムに決定される場合があり、グループの参加者が互いに知らない人同士となる場合がある。この場合、会話の独占や、ネガティブな発言(ネガティブワードの発言)を行う等で会議等のグループワークの進行を阻害する行動を行った参加者がいるとグループワークの進行が滞る場合が生じる。
【0015】
例えば、グループワークの進行中に特定の参加者(第1の参加者と称す)による会話の独占があると、他の参加者の発言の機会が失われてしまうことがある。また、例えば、特定の参加者によるネガティブな発言があると、他の参加者がこのネガティブな発言によって発言を控えてしまうことがある。従来の技術では、会話の独占、ネガティブな発言等のグループワークの進行を阻害する行動を行った参加者に対して適切な対処を行うことができず、グループワークの進行度を向上できなかった。
【0016】
そこで、本実施の形態の会議支援装置101は、会話の独占、ネガティブな発言等のグループワークの進行を阻害する行動を行った参加者を特定し、特定した参加者をグループワークから隔離する。ここで、会議支援装置101は、隔離した参加者について、隔離した期間中は、グループワークへの参加を一時的に解除し、グループワークに対する発言等が行えないようにする。これにより、グループワークの進行を円滑に行え、グループワークの進行度を向上できるようにする。
【0017】
これに限らず、会議支援装置101は、隔離した参加者について、隔離した期間中は、グループワークに対する発言等が行えないようにしつつ、グループワーク内の各参加者の発言については閲覧可能としてもよい。これにより、隔離した参加者に対し、グループワークの進行状態を知らせることで阻害感の低下を抑えることができる。
【0018】
また、会議支援装置101は、会話の独占、ネガティブな発言等のグループワークの進行を阻害する行動を行った参加者に対しては、グループワークから隔離した理由を明確に通知する。例えば、会議支援装置101は、隔離した参加者に対しては、会話の独占や、ネガティブな発言等でグループワークの進行を阻害する行動を行った旨を隔離の理由として通知する。これにより、隔離された参加者は隔離の理由を理解し、再発防止できるようになる。
【0019】
また、オンラインのグループワークでは、入退室が自由であり、また、ネットワークの接続状態が不良になると、参加者が意図せずに、グループワークから退室してしまうことがある。この点について、会議支援装置101は、隔離する参加者に対して隔離した理由を通知する。これにより、隔離された参加者は、隔離の理由の通知により、ネットワーク接続状態の不良ではなく、明確な理由に基づき、グループワークから隔離されたことを知ることができる。また、会議支援装置101は、グループワークから隔離された参加者を表示画面上で明確に表示し、グループワークの各参加者に知らせる。
【0020】
また、会議支援装置101は、参加者ごとの会話の状態を監視し、会話の独占状態や、ネガティブな発言を継続して行っている参加者に対し、同じ状態が続けば隔離することを事前に通知することとしてもよい。これにより、会議支援装置101は、グループワークの参加者のうち、会話の独占や、ネガティブな発言等でグループワークの進行を阻害する行動を行っている参加者に対し、同じ行動を継続して行うことを止めさせることができるようになる。
【0021】
そして、会議支援装置101は、隔離した参加者に対しては、個別の表示画面により、隔離の理由を表示した上で、元のグループワークに復帰できるようにする。この際、会議支援装置101は、隔離した参加者について、グループワークにおいてグループワークの進行を阻害する行動(注意事項に相当)に対する許諾、例えば、会話の独占や、ネガティブな発言を行わないことを確認させる。会議支援装置101は、隔離した参加者による注意事項の確認後、あるいは、隔離してから所定の期間の経過後に、隔離した参加者を元のグループワークに復帰させる。
【0022】
これにより、会議支援装置101は、会話の独占、ネガティブな発言等でグループワークの進行を阻害する行動により隔離した参加者について、隔離状態のままとすることがなく、再度元のグループワークに復帰させることができる。この際、隔離された参加者は、隔離の理由を理解することでグループワークに復帰でき、グループワークの進行を妨げる事項の再発を防ぐことができるようになる。
【0023】
つぎに、実施の形態の会議支援方法について説明する。ここで、図1を用いて会議支援装置101の処理例について説明する。
【0024】
(1)会議支援装置101は、記憶部110を参照して、グループワークに参加している各参加者の情報を取得する。例えば、記憶部110は、あるグループワークに参加している参加者それぞれの発言情報を記録する。発言情報は、例えば、各参加者が操作するクライアント端末上での音声を録音した音声データや、参加者がクライアント端末の操作で入力したテキストデータを含む。テキストデータは、参加者の音声データを文字化した情報であってもよい。
【0025】
図1(a)に示すように、あるグループワークに4名の参加者1~4が参加して互いに討論を行っているとする。会議支援装置101は、このグループワークに属する参加者1~4の各クライアント端末に対し、グループワーク画面(討論画面)105を表示出力する。また、グループワーク画面105は、会議支援装置101がグループワークを管理する管理画面に相当する。
【0026】
(2)会議支援装置101は、グループワークを開催する期間中、参加者それぞれの発言内容を監視し、グループワークの進行に支障を及ぼす注意事項の有無を判断する。そして、会議支援装置101は、グループワークの進行を阻害する行動を繰り返し行った参加者を特定し、特定した参加者をグループワークから隔離する。グループワークの進行に支障を及ぼす注意事項は、例えば、上述した会話の独占、およびネガティブな発言である。会議支援装置101は、参加者1~4がそれぞれ発した音声を音声解析し、各参加者1~4別に会話の発言量と、発言内容をそれぞれ検出する。
【0027】
例えば、会議支援装置101は、グループワーク開始後、現在までの間において、一定時間当たりの参加者の会話の発言の割合に関する閾値(第1閾値)を設定し、発言の割合が第1閾値以上となった発言を行った参加者を隔離対象と判断する。
【0028】
また、会議支援装置101は、グループワーク開始後、現在までの間において、一定時間当たりの参加者が発言した発言に含まれるネガティブワードの発言回数に関する閾値(第2閾値)を設定してもよい。この場合、会議支援装置101は、一定時間当たりの参加者が発言した発言に含まれるネガティブワードの発言回数が第2閾値以上となった参加者を隔離対象と判断する。また、会議支援装置101は、発言の割合が第1閾値以上、かつ、ネガティブワードの発言回数が第2閾値以上となった参加者を隔離対象と判断してもよい。
【0029】
図1(b)は、グループワークを開催する期間中、参加者1~4について、グループワークの進行に支障を及ぼす注意事項の有無と隔離の有無を示す。横軸は時間である。
【0030】
例えば、会議支援装置101は、参加者1について、時期t1で会話の独占、あるいはネガティブな発言があったと判断したとする(1回の違反あり)。また、会議支援装置101は、参加者2について、時期t3,t5,t6でそれぞれ会話の独占、あるいはネガティブな発言があったと判断したとする。また、会議支援装置101は、参加者3については、グループワークを開催する期間中、会話の独占、あるいはネガティブな発言はないと判断したとする。また、会議支援装置101は、参加者4について、時期t2,t4でそれぞれ会話の独占、あるいはネガティブな発言があったと判断したとする。
【0031】
図1(b)では、説明を簡単にするため、会議支援装置101は、会話の独占の割合あるいはネガティブな発言の回数に対する違反回数に対応する閾値を設定し、違反回数nが所定以上、例えば、n=3となった参加者をグループワークから隔離するとする。図1の例では、会議支援装置101は、n=3となった参加者2を特定し、特定した参加者2を時期t6でグループワークから隔離する。
【0032】
(3)会議支援装置101は、グループワークから隔離させた参加者に対し、隔離の理由を通知し、所定の隔離期間の間グループワークから離脱させ、一時的に参加できない状態にする。
【0033】
図1(b)の例では、会議支援装置101は、参加者2を、時期t6から隔離期間Tの間、グループワークから隔離状態にする。この際、会議支援装置101は、参加者2に対し、隔離の理由として、会話の独占、あるいはネガティブな発言の回数が所定以上あったことを画面表示等により通知する。
【0034】
会議支援装置101は、例えば、隔離対象の1名の参加者が特定されると、対応して用意した1つの隔離部屋に参加者を移動させる。隔離対象の参加者が複数となった場合、対応して複数用意した1つの隔離部屋ごとに1名の隔離対象の参加者を移動させる。これは、例えば、1つの隔離部屋に対し、隔離した複数の参加者を移動させると、隔離した複数の参加者同士での会話ができる状態となり、隔離する意義が薄れる場合が生じることに基づく。会議支援装置101は、隔離対象の1名の参加者を1つの隔離部屋に移動させることで、隔離した参加者が一時的に会話できない状態にし、隔離した参加者に対し隔離状態であることを認識させる。
【0035】
また、会議支援装置101は、図1(c)に示すように、グループワークに属する参加者1~3の各クライアント端末に対し、参加者2が隔離中である旨を示すグループワーク画面(討論画面)105を表示出力する。これにより、各参加者1,3,4に対し、参加者2がグループワークの進行を阻害する行動を繰り返し行ったことを明確に示す。同時に、各参加者1,3,4は、参加者2が、ネットワーク接続状態の不良ではなく、隔離に相当する明確な理由に基づき、グループワークから隔離されたことを知ることができる。
【0036】
また、会議支援装置101は、隔離した参加者2について、隔離期間Tの間は、グループワークに対する発言等が行えないようにしつつ、グループワークの各参加者1,3,4の発言については閲覧可能としてグループワークの進行を確認できる状態にしてもよい。これにより、隔離した参加者2に対し、グループワークの進行状態を知らせることで阻害感の低下を抑えることができる。また、参加者2は、グループワークへの復帰後、直ちに討論内容に加わることができるようになる。
【0037】
このほか、会議支援装置101は、グループワークの開始時に各参加者に対して予めグループワークの進行に支障を及ぼす注意事項として、会話の独占、あるいはネガティブな発言が所定以上あった場合に隔離する旨を通知しておいてもよい。この場合、会議支援装置101は、注意事項への違反時に隔離されることに同意した参加者をグループワークに参加させることとしてもよい。このように、グループワークの開始時に、各参加者に予め、グループワークの進行に支障を及ぼす行動があった参加者を隔離する、旨を通知しておくことで、グループワークを円滑に進行できる。また、隔離する参加者に対しては明確な隔離の理由があった上で隔離できる。
【0038】
また、会議支援装置101は、参加者ごとに、グループワークの進行を阻害する行動の回数を監視し、会話の独占状態や、ネガティブな発言を継続して行っている参加者に対し、同じ状態が続けば隔離することを事前に通知することとしてもよい。例えば、図1(b)に示した例の違反回数n=3で隔離させる場合、n=3に近づいてn=2の状態になった参加者4(時期t4)、参加者2(時期t5)がいたとする。この場合、会議支援装置101は、これら参加者2,4に対して、つぎに、グループワークの進行を阻害する行動を行えば隔離する旨の警告を通知してもよい。この警告により、グループワークの進行を阻害する行動を行っている参加者2,4に対し、同じ行動を継続して行うことを抑制できるようになる。
【0039】
(4)会議支援装置101は、グループワークから隔離させた参加者を元のグループワークに復帰させる。
【0040】
例えば、会議支援装置101は、隔離した参加者2に対し、図1(b)に示す隔離期間Tの経過後の時期t7に、隔離した参加者2を元のグループワークに復帰させる。このほか、会議支援装置101は、例えば、隔離した参加者2のクライアント端末に、グループワークの進行を阻害する行動(注意事項)を表示し、参加者2が許諾の確認ボタン等を操作することで参加者2を元のグループワークに復帰させてもよい。さらには、会議支援装置101は、隔離した参加者2に対し、隔離期間Tの経過後の時期t7の時点で注意事項を具体的に表示し、参加者2が許諾の確認をチェックボックス操作する等により、参加者2を元のグループワークに復帰させてもよい。
【0041】
会議支援装置101は、グループワークに復帰した参加者2がいる場合、図1(d)に示すように、グループワークに属する参加者1,3,4の各クライアント端末に対し、参加者2が隔離解除され、復帰した旨を示すグループワーク画面105を表示出力する。
【0042】
図1の例では、会議支援装置101は、グループワークに属する各参加者1~4の発言内容、すなわち音声を音声解析して、グループワークの進行を阻害する行動の有無を判断することとした。これに限らず、会議支援装置101は、グループワークに属する各参加者1~4がクライアント端末を操作入力したテキスト内容を解析して、グループワークの進行を阻害する行動の有無を判断することとしてもよい。
【0043】
このように、会議支援装置101によれば、グループワークの進行を阻害する行動を行った参加者を一時的にグループワークから離脱させ、隔離することにより、グループワークの進行を円滑に行えるようになる。この際、会議支援装置101は、隔離した参加者について、ネットワーク接続状態の不良ではなく、グループワークの進行を阻害する行動を行ったことを明示して隔離させる。これにより、会議支援装置101は、グループワークの参加者に対し、グループワークの進行を阻害する行動を行った参加者がグループワークから隔離されたことを知らせることができる。
【0044】
また、会議支援装置101は、隔離した参加者に対し、隔離期間Tの経過後、あるいは隔離後に,隔離した参加者に対し注意事項である会話の独占や、ネガティブな発言を行わない許諾を行わせてグループワークに復帰させる。これにより、会議支援装置101は、隔離した参加者に対し、注意事項を理解させた上でグループワークに復帰させることで、当初の全参加者によるグループワークを継続でき、進行を円滑に行えるようになる。また、隔離した参加者を隔離状態のままにすることなく、隔離した参加者が阻害感を有することがない。
【0045】
(会議支援システム200のシステム構成例)
つぎに、図1に示した会議支援装置101を含む会議支援システム200のシステム構成例について説明する。ここでは、図1に示した会議支援装置101を、会議支援システム200内の会議支援管理装置201に適用した場合を例に挙げて説明する。会議支援システム200は、例えば、会議や授業等のグループワークのオンラインコミュニケーションを管理するサービスに適用される。
【0046】
以下の説明では、オンラインコミュニケーションとして、オンラインのグループワークを例に挙げて説明する。例えば、会議支援管理装置201は、ブレイクアウトルームを設定して参加者を複数のグループG1~Gnにグループ分けする。グループG1~Gnは、それぞれ個別の討論を行う。
【0047】
図2は、会議支援システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、会議支援システム200は、会議支援管理装置201と、複数のクライアント端末202と、を含む。会議支援システム200において、会議支援管理装置201およびクライアント端末202は、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などである。
【0048】
会議支援管理装置201は、記憶部110を参照してグループG1~Gnごとに、会話の独占やネガティブな発言等でグループワークの進行を阻害する行動を行った参加者に対し、グループワークから隔離する制御を行う。記憶部110の記憶内容については、図5を用いて後述する。会議支援管理装置201は、例えば、サーバである。
【0049】
クライアント端末202は、ユーザが使用するコンピュータである。ユーザは、例えば、オンライングループディスカッションの参加者である。クライアント端末202は、例えば、PC(Personal Computer)、タブレットPC、スマートフォンなどである。参加者は、例えば、グループワークの管理者を含む。例えば、大学の講義による「オンライングループワーク」の場合、管理者は教授であり、参加者は複数の学生である。
【0050】
(会議支援管理装置201のハードウェア構成例)
つぎに、会議支援管理装置201のハードウェア構成例について説明する。
【0051】
図3は、会議支援管理装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、会議支援管理装置201は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ディスクドライブ303と、ディスク304と、通信I/F(Interface)305と、可搬型記録媒体I/F306と、可搬型記録媒体307と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
【0052】
ここで、CPU301は、会議支援管理装置201の全体の制御を司る。CPU301は、複数のコアを有していてもよい。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMがOSのプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
【0053】
ディスクドライブ303は、CPU301の制御に従ってディスク304に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク304は、ディスクドライブ303の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク304としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
【0054】
通信I/F305は、通信回線を通じてネットワーク210(図2参照)に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、図2に示したクライアント端末202)に接続される。そして、通信I/F305は、ネットワーク210と装置内部とのインターフェースを司り、外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。通信I/F305には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0055】
可搬型記録媒体I/F306は、CPU301の制御に従って可搬型記録媒体307に対するデータのリード/ライトを制御する。可搬型記録媒体307は、可搬型記録媒体I/F306の制御で書き込まれたデータを記憶する。可搬型記録媒体307としては、例えば、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどが挙げられる。
【0056】
なお、会議支援管理装置201は、上述した構成部のほかに、例えば、入力装置、ディスプレイなどを有することにしてもよい。
【0057】
(クライアント端末202のハードウェア構成例)
つぎに、クライアント端末202のハードウェア構成例について説明する。
【0058】
図4は、クライアント端末202のハードウェア構成例を示すブロック図である。図4において、クライアント端末202は、CPU401と、メモリ402と、通信I/F403と、カメラ404と、ディスプレイ405と、入力装置406と、スピーカ407と、マイクロフォン408と、を有する。また、各構成部はバス400によってそれぞれ接続される。
【0059】
ここで、CPU401は、クライアント端末202の全体の制御を司る。CPU401は、複数のコアを有していてもよい。メモリ402は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する記憶部である。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されるプログラムは、CPU401にロードされることで、コーディングされている処理をCPU401に実行させる。
【0060】
通信I/F403は、通信回線を通じてネットワーク210(図2参照)に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、会議支援管理装置201、他のクライアント端末202)に接続される。そして、通信I/F403は、ネットワーク210と自装置内部とのインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。
【0061】
カメラ404は、画像(静止画または動画)を撮影して画像データを出力する撮影装置である。カメラ404は、例えば、クライアント端末202を利用するユーザ(参加者)を撮影可能な位置に設置される。
【0062】
ディスプレイ405は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する表示装置である。ディスプレイ405には、例えば、ロボットの顔が出力されることにしてもよい。ディスプレイ405としては、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどを採用することができる。
【0063】
入力装置406は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置406は、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよく、また、キーボードやマウスなどであってもよい。スピーカ407は、電気信号を音声に変換して、音声を出力する。マイクロフォン408は、音声を受音して電気信号に変換する音声入力デバイスである。
【0064】
なお、クライアント端末202は、上述した構成部のほかに、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、近距離無線通信I/F、可搬型記録媒体I/F、可搬型記録媒体などを有することにしてもよい。
【0065】
(記憶部110の記憶内容)
つぎに、図5図8を用いて、会議支援管理装置201が有する記憶部110の記憶内容について説明する。記憶部110は、例えば、図3に示した会議支援管理装置201のメモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。記憶部110には、以下に説明する複数のデータベース(DB)として、ネガティブワードDB500、発言量DB600、発言内容DB700、隔離対象抽出DB800を含み記憶される。
【0066】
図5は、ネガティブワードDB500の記憶内容の一例を示す説明図である。図5に示すネガティブワードDB500には、予め、グループワークの進行を阻害するネガティブな発言に関する情報が記憶される。ネガティブワードDB500は、識別子(No)ごとに、登録者およびワードのフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、ネガティブワード情報500-1~500-aをレコードとして記憶する。aは、任意の整数である。
【0067】
ここで、登録者は、ワードの登録者である。ワードは、ネガティブな発言を示すテキストである。例えば、ネガティブワード情報500-1は、登録者が「Professor(教授)」であり、ワードは「やめろ」を示す。ネガティブワード情報500-3は、登録者が「Assistant(助教授)」であり、ワードは「意味がない」を示す。
【0068】
図6は、発言量DB600の記憶内容の一例を示す説明図である。図6に示す発言量DB600には、グループワークの進行中の各参加者の発言量に関する情報が記憶される。発言量DB600は、参加者の識別子(ID)ごとに、参加者名と、発言回数と、総発言時間のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、発言量情報600-1~600-aをレコードとして記憶する。aは、任意の整数である。
【0069】
ここで、IDは、参加者別の識別子(ID)である。参加者名は、グループワークに参加する参加者の名前である。発言回数は、グループワークの開始時からの発言回数である。総発言時間は、グループワークの開始時からの発言時間の総和である。例えば、発言量情報600-1は、IDは「001(参加者1)」、参加者名は「Tanaka」、発言回数は「12」、総発言時間は「10分30秒」を示す。
【0070】
図7は、発言内容DB700の記憶内容の一例を示す説明図である。図7に示す発言内容DB700には、グループワークの進行中、各参加者の発言内容に関する情報が記憶される。発言内容D700は、参加者の識別子(ID)ごとに、発言内容と、発言時刻と、発言内容に含まれるネガティブワードのフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、発言内容情報700-1~700-aをレコードとして記憶する。aは、任意の整数である。
【0071】
ここで、IDは、参加者別の識別子(ID)である。発言内容は、グループワークの進行中に発言した内容(テキスト)である。発言時刻は、発言を行った時刻(グループワーク開始からの時間)である。ネガティブワードは、発言内容に含まれるネガティブワードごとのNo(図5のネガティブワードDB500のNo)である。ネガティブワードには、ネガティブワードの発言ごとに一つのNoが記憶される。
【0072】
例えば、発言内容情報700-1は、IDは「001(参加者1)」、発言内容は「まず本日の課題ですが先…」、発言時刻はグループワーク開始からの時刻であり「10分30秒」、ネガティブワードはなし(発言内容にネガティブワードが含まない)を示す。また、発言内容情報700-2は、IDは「002(参加者2)」、発言内容は「意味がない発言は控える…」、発言時刻は「16分50秒」、ネガティブワードが「03(意味がない)」を示す。
【0073】
図8は、隔離対象抽出DB800の記憶内容の一例を示す説明図である。図8に示す隔離対象抽出DB800には、グループワークの進行を阻害する行動と隔離状態の情報が記憶される。隔離対象抽出D800は、参加者の識別子(ID)ごとに、会話独占率と、ネガティブ発言量と、隔離対象の有無と、隔離時刻のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、隔離対象抽出情報800-1~800-aをレコードとして記憶する。aは、任意の整数である。
【0074】
ここで、IDは、参加者別の識別子(ID)である。会話独占率は、グループワークの開始から時間に対する総発言時間の割合(%)である。例えば、会話独占率は、図6の総発言時間/総会議時間(グループワーク開始からの時間)である。ネガティブ発言量は、グループワークの進行中におけるネガティブワードの発言の割合(%)である。例えば、ネガティブ発言量は、ネガティブワードの発言回数(図7のネガティブワードのNoの個数)/図6の発言回数である。隔離対象は、会話独占率、あるいはネガティブ発言量が所定の閾値を超えた場合に隔離対象としてチェック(隔離の有無の識別子が設定)される。隔離時間は、隔離対象と判断した時刻(グループワーク開始からの時間)である。例えば、会話独占率およびネガティブ発言量の閾値は、システムの管理者や図5に示すネガティブワードの登録者(教授等)によって予め設定される。
【0075】
例えば、隔離対象抽出情報800-2は、IDは「002(参加者2)」、会話独占率は「24.6」、ネガティブ発言量は「14.3」、隔離対象は「チェック(隔離)」、隔離時間は「38分45秒」である。ここで、会話独占率の閾値が20%、ネガティブ発言量の閾値が10%である場合、隔離対象抽出情報800-2の会話独占率(24.6%)と、ネガティブ発言量(14.3%)がいずれも閾値を超えている。
【0076】
図8の例では、会話独占率およびネガティブ発言量がいずれも閾値を超えた場合、チェック(隔離)が設定され、隔離時間「38分45秒」に参加者2が隔離対象であることを示す。また、隔離対象抽出情報800-5は、IDは「005(参加者5)」、会話独占率は「20.9」、ネガティブ発言量は「0」、隔離対象は「チェックなし(隔離なし)」、隔離時間は「Null(隔離なし)」である。隔離対象抽出情報800-5では、会話独占率(20.9%)が閾値を超え、ネガティブ発言量は0である。この場合、会話独占率のみ閾値を超えており、チェックなし(隔離なし)が設定され、参加者5は隔離対象ではないことを示す。
【0077】
(会議支援管理装置201の機能的構成例)
図9は、会議支援管理装置201の機能的構成例を示すブロック図である。図9において、会議支援管理装置201は、取得部901と、算出部902と、隔離制御部903と、を含む。取得部901~隔離制御部903は制御部となる機能である。具体的には、例えば、図3に示したメモリ302、ディスク304、可搬型記録媒体307などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、通信I/F305により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶される。
【0078】
取得部901は、ネガティブワードの登録者がクライアント端末202等を介して登録するネガティブワードの情報を記憶部910に記録する。取得部901は、図5に示す登録者とネガティブワードとを関連付けたネガティブワードDB500を作成する。
【0079】
取得部901は、グループワークの開始を契機として、グループワークが開催されている期間中、グループワークに参加している各参加者の発言内容を取得する。取得部901は、取得した発言内容を記憶部910に記録する。記憶部910は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。
【0080】
発言内容は、例えば、あるグループG1の参加者の音声データを含む。グループG1の音声は、例えば、グループG1の各メンバーが使用するクライアント端末202において収録される。発言内容は、例えば、参加者がクライアント端末202を操作して入力した文章を示すテキスト情報が含まれていてもよい。
【0081】
取得部901は、発言内容の音声データをテキストに変換する機能を含んでもよい。この場合、取得部901は、発言内容の音声データをテキスト変換したテキスト情報を記憶部910に記録する。
【0082】
算出部902は、グループワークの開催期間中における参加者ごとの発言量に関する情報を算出する。例えば、算出部902は、参加者ごとの発言回数と、総発言時間を算出し、図6に示す発言量DB600を作成する。
【0083】
算出部902は、グループワークの開催期間中における参加者ごとの発言内容に関する情報を算出する。例えば、算出部902は、参加者ごとの発言時間を算出し、発言内容と、発言内容にネガティブワードが含まれるか否かを判断し、図7に示す発言内容DB700を作成する。
【0084】
隔離制御部903は、参加者のうち、隔離対象となる参加者をグループワークから隔離する制御を行う。例えば、隔離制御部903は、グループワークの進行を阻害する行動を行った参加者を特定し、特定した参加者をグループワークから隔離する。
【0085】
例えば、隔離制御部903は、ネガティブワードDB500と、発言量DB600と、発言内容DB700を参照し、グループワークの開催中における各参加者の会話独占率と、ネガティブ発言量とを算出し、それぞれを閾値と比較する。隔離制御部903は、図8に示した隔離対象抽出DB800を作成し、会話独占率と、ネガティブ発言量とのいずれか一方、あるいは両方が閾値を超えた場合、該当する参加者を隔離対象として特定し、隔離時刻にグループワークから隔離させる。
【0086】
隔離制御部903は、例えば、隔離対象の参加者2のクライアント端末202に対して隔離中であることを表示等で通知し、グループワークに参加できない(発言不可)の状態にする。また、隔離制御部903は、隔離対象の参加者2以外の各参加者1,3~5のクライアント端末202に対して、参加者2が隔離中である旨を表示出力する。
【0087】
隔離制御部903は、例えば、隔離した参加者2について、所定の隔離期間T(図1参照)経過後にグループワークに復帰させる制御を行う。この場合、隔離制御部903は、図8の隔離対象抽出DB800に設定された隔離時刻から所定時間(例えば10分)経過後に参加者2の隔離状態を解除し、元のグループワークに復帰させる。
【0088】
隔離制御部903は、隔離した参加者2のクライアント端末202に、グループワークの進行を阻害する行動(注意事項)である会話の独占や、ネガティブな発言を行わない旨を表示し、参加者2が確認ボタン等で許諾することで参加者2の隔離を解除してもよい。
【0089】
また、隔離制御部903は、隔離した参加者2に対し、隔離期間Tの経過後の時期t7の時点(図1参照)で注意事項を具体的に表示し、参加者2が確認ボタン等で許諾することで参加者2の隔離を解除してもよい。
【0090】
隔離制御部903は、隔離した参加者2がグループワークに復帰した旨を各参加者1~5の表示画面上に表示する。これにより、各参加者1~5は参加者2のグループワークの復帰したことを把握できる。
【0091】
上述した会議支援管理装置201の機能部(取得部901~隔離制御部903)は、例えば、会議支援システム200内の複数のコンピュータ(例えば、会議支援管理装置201、クライアント端末202)により実現されることにしてもよい。具体的には、例えば、会議支援管理装置201により取得部901および算出部902を実現し、クライアント端末202により隔離制御部903を実現することにしてもよい。
【0092】
(出力画面の画面例)
つぎに、図10図12を用いて、会議支援管理装置201が出力する出力画面の画面例について説明する。図10に示す出力画面1000は、例えば、会議支援管理装置201の制御に従って、各参加者のクライアント端末202のディスプレイ405に表示される。
【0093】
図10は、出力画面1000の画面例を示す説明図である。図10において、出力画面1000は、オンラインのグループワークを行う際に表示されるグループワーク画面(図1の符号105)の一例である。出力画面1000内には、ブレイクアウトルームで割り当てられた複数の参加者1~9の画像1010と、グループワークの管理者の画像1020が表示される。これらの画像1010,1020は、例えば、各参加者1~9のクライアント端末202のカメラ404が撮影する。
【0094】
各参加者1~9(1010)は、グループワークの開始後、他の参加者1~9(1010)および管理者1020が発言した討論の音声を聞くことができる。音声は、例えば、各参加者1~9(1010)のクライアント端末202のスピーカ407から出力される。
【0095】
また、出力画面1000には、参加者情報欄1030に、各参加者1~9の名前や、発言状態等の情報が表示される。参加者情報欄1030により、グループワーク内の各参加者1~9は、他の参加者の情報を確認できる。
【0096】
また、出力画面1000には、操作表示欄1040が表示される。操作表示欄1040により、参加者1~9は、図4に示した入力装置406の操作入力により、カメラ404やマイクロフォン408の操作、スピーカ407の音量調整、他の参加者1~9間でのチャット等によるメッセージの入力および表示等を行うことができる。
【0097】
図11は、隔離対象の参加者の出力画面1100の画面例を示す説明図である。グループワークの開始によって、例えば、会議支援管理装置201は、参加者1~9のクライアント端末202のディスプレイ405に図10に示した出力画面1000を表示している。
【0098】
会議支援管理装置201は、グループワークの開始後、グループワークの参加者1~9について、会話の独占やネガティブな発言を行う等のグループワークの進行を阻害する行動を行った参加者を監視する。そして、会議支援管理装置201は、会話の独占、ネガティブな発言等のグループワークの進行を阻害する行動を行った参加者を特定し、特定した参加者をグループワークから隔離する。この隔離では、会議支援管理装置201は、グループワークの進行を阻害する行動を行った参加者を出力画面1000上のグループワークから除外し、グループワーク上での発言が行えないようにする。
【0099】
例えば、会議支援管理装置201は、図10に示す参加者2が会話の独占、ネガティブな発言等のグループワークの進行を阻害した参加者であると特定したとする。この場合、会議支援管理装置201は、参加者2をグループワークから隔離し、参加者2のクライアント端末202に、図11に示す出力画面1100を表示出力する。これにより、参加者2は、グループワークから隔離されたことを把握できる。
【0100】
出力画面1100には、隔離時間1110、隔離情報欄1120、隔離解除によりグループワークに復帰するための注意事項表示欄1130が表示される。隔離時間は、隔離後の経過時間である。隔離情報欄1120には隔離状態を示す「隔離中です」との表示および、グループワークへの復帰時間「14:38」が表示される。復帰時間は、図1に示した隔離期間Tに相当する。図11の例の場合、参加者2は、隔離後、14分38秒後にグループワークに復帰できることを示している。
【0101】
ここで、会議支援管理装置201は、隔離した参加者2に対し、グループワークにおいてグループワークの進行を阻害する行動(注意事項)を通知する。このため、出力画面1100の注意事項表示欄1130には、参加者2に対しグループワークにおいてグループワークの進行を阻害する行動(注意事項)を表示する。注意事項表示欄1130には、参加者2に対し、会話の独占、およびネガティブな発言を注意事項として表示する。
【0102】
図11の例では、注意事項表示欄1130には、「発言時の注意事項を確認して下さい。」と表示する。また、注意事項表示欄1130には、具体的な注意事項として会話の独占について「会話を独占しています。他の参加者にも意見を聞きましょう。(現在の独占率20%)」と表示する。この独占率の表示は、図8の隔離対象抽出DB800における参加者2の会話独占率24.6%に対応した表示である。
【0103】
また、注意事項表示欄1130には、具体的な注意事項としてネガティブ発言量が多いことに対応して「ネガティブなワードが頻出しています。言葉の選択に注意しましょう。(意味がない、めんどくさい)」と表示する。符号1130cに示すネガティブワードの表示は、図8に示した隔離対象抽出DB800のネガティブ発言量が閾値を超えた参加者2について、図7の発言内容DB700での参加者2の発言内容である。
【0104】
このように、注意事項表示欄1130には、会話の独占、およびネガティブな発言を注意事項として具体的に表示する。この場合、参加者2が会話の独占の注意事項を確認し、チェックボックス1130aをチェック操作する。その後、参加者2がネガティブな発言の注意事項を確認し、チェックボックス1130bをチェック操作することで、会議支援管理装置201は、参加者2の隔離を解除し、グループワークに復帰させる。
【0105】
図11の例では、会議支援管理装置201は、複数の参加者1~9のうち、会話を独占し、かつ、ネガティブな発言を行った参加者2を特定して隔離することとした。ここで、上述したように、会議支援管理装置201は、会話の独占のみ、あるいはネガティブな発言のみで参加者を隔離するようにしてもよい。ところで、会議支援管理装置201は、隔離した参加者2の隔離解除(グループワークへの復帰)の条件は、復帰時間(隔離期間T)の満了、あるいは、注意事項表示欄1130のチェックボックス1130a,1130bのチェック、のいずれか一方としてもよい。
【0106】
そして、図11に示す例では、出力画面1100を隔離した参加者2に表示することで、参加者2は、グループワークにおいてグループワークの進行を阻害する行動(注意事項)を行ったことで隔離されたことを明確に把握できるようになる。例えば、参加者2は、ネットワーク接続状態の不良に基づいてグループワークから退室したものではないことを把握できる。
【0107】
また、会議支援管理装置201は、参加者2に対し、復帰の隔離期間Tが満了するまで隔離を継続することで、参加者2はグループワークでの発言ができない状態となり、グループワークの進行を阻害する行動を行ったことを自ら顧みることができる。また、会議支援管理装置201は、参加者2に対し、グループワークでの注意事項を具体的に通知し、参加者2が注意事項を確認することで、グループワークに復帰させることで、参加者2がグループワークの進行を妨げることなく円滑に進行できるようになる。
【0108】
図12は、参加者2隔離時の出力画面1200の画面例を示す説明図である。参加者2の隔離時、会議支援管理装置201は、参加者2のクライアント端末202には図11の出力画面1100を出力する。また、参加者2の隔離時、会議支援管理装置201は、参加者2以外のほかの参加者1,3~9のクライアント端末202には図12に示す出力画面1200を出力する。
【0109】
図12に示す出力画面1200は、図10に示した出力画面1000とほぼ同じ表示内容である。会議支援管理装置201は、図12の出力画面1200の複数の参加者1~9の画像1010のうち、参加者2の画像1010-2上に参加者2が隔離中である旨として「隔離中」と表示する点が図10と異なる。これにより、グループワークの参加者1,3~9は、参加者2がシステム制御により隔離されたことを明確に把握できるようになる。例えば、参加者1,3~9は、ネットワーク接続状態の不良に基づいて参加者2がグループワークから退室したものではないことを把握できる。
【0110】
また、会議支援管理装置201は、参加者2の隔離が解除されグループワークに復帰する場合、出力画面1200上で参加者2がグループワークに復帰したことを表示する(例えば、図1(d)参照)。この際、例えば、会議支援管理装置201は、参加者2を含む全参加者1~9に同じ出力画面1200を表示出力する。これにより、隔離されていた参加者2を含む全参加者1~9は、参加者2のグループワークへの復帰を知ることができるようになる。
【0111】
(会議支援管理装置201の会議支援処理手順)
つぎに、図13を用いて、会議支援管理装置201の会議支援処理手順について説明する。会議支援管理装置201の会議支援処理は、各グループG1~Gnのグループワークのそれぞれについて実行される。
【0112】
図13は、会議支援管理装置201の会議支援処理手順の一例を示すフローチャートである。会議支援管理装置201は、グループワークの開始を契機とし、グループワークに含まれる各参加者(ここでは発話者と称す)の発話ごとに図13に示す処理を実行する。
【0113】
図13に示すフローチャートにおいて、まず、会議支援管理装置201は、グループワークが開始されたグループGを単位とし、グループGで発言した発話者の発言量と発言内容をチェックする(ステップS1301)。例えば、会議支援管理装置201は、グループG内で発言者が発言した音声データを音声解析により文字化することにより、テキストデータを生成し、テキストデータに基づき発話者の発言量と発言内容をチェックする。なお、会議支援管理装置201は、音声解析処理について、例えば、外部の処理サーバに実行させて、その結果を取得することにしてもよい。
【0114】
つぎに、会議支援管理装置201は、グループG内の発言情報を基に発言者を抽出する(ステップS1302)。例えば、会議支援管理装置201は、クライアント端末202に関連付けられた発話者の識別子に基づき、発話者が誰であるかをID(図6等参照)を付与して特定する。
【0115】
つぎに、会議支援管理装置201は、発話者の発言量と発言内容について、発言量もしくはネガティブワードの偏りをチェックする(ステップS1303)。例えば、会議支援管理装置201は、発話者の発言回数と総発言時間に基づき、発言量DB600(図6)を作成する。また、会議支援管理装置201は、図5に示したネガティブワードDB500を参照して、発話者の発言内容と、発言時刻と、発話に含まれるネガティブワードの有無を含む発言内容DB700(図7)を作成する。
【0116】
つぎに、会議支援管理装置201は、図5図7の各DB500~700に基づき、グループワークの開始時間~現在までの発言者の会話独占率と、ネガティブワードの発言量を算出する(ステップS1304)。ここで、会議支援管理装置201は、隔離対象抽出DB800(図8)を作成する。例えば、会議支援管理装置201は、発話者の発言量を上述した会話独占率の算出式に基づき算出し、発話者の発言内容は、上述したネガティブ発言量の算出式に基づき算出する。
【0117】
つぎに、会議支援管理装置201は、ステップS1304で算出した発言者の会話独占率、と、ネガティブワード回数(発言回数)がそれぞれ所定の閾値を超えたか否かを判断する(ステップS1305)。ここで、会議支援管理装置201は、発言者の会話独占率と、ネガティブワード回数のいずれか一方が閾値を超えたか否かを判断してもよいし、会話独占率およびネガティブワード回数がともに所定の閾値を超えたか否かを判断してもよい。会議支援管理装置201は予めの隔離条件設定に基づき発話者が隔離対象であるか否かを判断する。
【0118】
ここで、ステップS1305での隔離条件が、会話独占率およびネガティブワード回数がともに所定の閾値を超えた場合に設定されているとする。この場合、会議支援管理装置201は、会話独占率およびネガティブワード回数がともに所定の閾値を超えていれば(ステップS1305:Yes)、ステップS1308の処理に移行する。一方、会話独占率およびネガティブワード回数のいずれかのみ所定の閾値を超えていれば(ステップS1305:No)、会議支援管理装置201は、ステップS1306の処理に移行する。
【0119】
ステップS1306では、会議支援管理装置201は、発言者の会話独占率およびネガティブワード回数が、ステップS1305の閾値を超えそうであるか否かを判断する。例えば、会議支援管理装置201は、例えば、発言者の会話独占率およびネガティブワード回数が、ステップS1305の閾値の80%以上となったか否かを判断する(ステップS1306)。
【0120】
判断の結果、会話独占率およびネガティブワード回数が閾値の80%以上であれば(ステップS1306:Yes)、会議支援管理装置201は、発言者に「閾値を超えそうであり、改善しなければ隔離する」旨の警告を表示する(ステップS1307)。この状態に相当する発言者は、例えば、図1(b)の例におけるn=2の参加者2,4に相当する。会議支援管理装置201は、ステップS1307の実行により、以上の処理を終了する。
【0121】
一方、判断の結果、会話独占率およびネガティブワード回数が閾値の80%に満たなければ(ステップS1306:No)、会議支援管理装置201は、特段の処理を行わず、以上の処理を終了する。この状態に相当する発言者は、図1(b)の例におけるn=0の参加者3と、n=1の参加者1に相当する。
【0122】
また、ステップS1308では、発言者の会話独占率およびネガティブワード回数がステップS1305の閾値の80%以上であるため、会議支援管理装置201は、この発言者を隔離対象として特定し、別室に隔離する(ステップS1308)。この状態に相当する発言者は、図1(b)の例におけるn=3の参加者4に相当する。
【0123】
そして、会議支援管理装置201は、図8に示した隔離対象抽出DB800で隔離対象となった参加者(発言者)2を隔離する。別室とは、発言者が参加していたグループワークのブレイクアウトルームからの離脱であり、例えば、会議支援管理装置201は、発言者のみ存在する隔離用の別室に隔離させる。
【0124】
つぎに、会議支援管理装置201は、隔離した発言者に対し、隔離理由を通知する(ステップS1309)。例えば、会議支援管理装置201は、図11に示した出力画面1100を隔離した発言者(参加者2)のクライアント端末202に表示出力する。また、ステップS1309では、隔離した発言者(参加者2)以外のグループワーク参加中の発言者(参加者1、参加者3~9)のクライアント端末202に対し、参加者2を隔離した旨の通知を表示する。
【0125】
つぎに、会議支援管理装置201は、一定の隔離期間T経過後、または発言者による隔離理由のチェック後、発言者の隔離を解除し、発言者を隔離前のグループGに復帰させる(S1310)。この際、会議支援管理装置201は、図11に示した出力画面1100を隔離した発言者のクライアント端末202に表示出力し、出力画面1100には、グループワーク進行上の注意事項が表示される。そして、隔離された発言者がチェックボックス1130a,1130bのチェック、あるいは隔離期間Tが経過すると、会議支援管理装置201は、この隔離した発言者を元のグループに復帰させる。会議支援管理装置201は、ステップS1310の実行により、以上の処理を終了する。
【0126】
以上説明したように、実施の形態にかかる会議支援管理装置201によれば、グループワークの参加者それぞれの発言内容を収集し、収集した発言内容の参加者のうち、グループワークの進行を阻害する行動を行った第1の参加者を特定する。そして、会議支援管理装置201によれば、特定した第1の参加者を、グループワークから隔離させる制御を行うことができる。
【0127】
これにより、会議支援管理装置201は、グループワークの進行を阻害する行動を行った第1の参加者をグループワークから隔離することで、グループワークの進行を円滑に行えるようになる。例えば、会議支援管理装置201は、第1の参加者を隔離期間Tの間、隔離することで、第1の参加者にグループワークの進行を阻害する行動を行ったことを気付かせることができる。
【0128】
また、会議支援管理装置201は、隔離させた第1の参加者を所定の隔離期間経過後に、グループワークに復帰させてもよい。
【0129】
これにより、会議支援管理装置201は、隔離期間Tの経過後に復帰させた第1の参加者を含めた全参加者によるグループワークの進行度の向上を図ることができる。
【0130】
また、会議支援管理装置201によれば、特定する処理は、グループワークの進行を阻害する行動の回数が、発言内容の発言量が第1の閾値以上となった参加者を第1の参加者として特定してもよい。また、会議支援管理装置201によれば、特定する処理は、発言内容に含まれるネガティブワードの発言量が第2の閾値以上、となった参加者を第1の参加者として特定してもよい。さらには、会議支援管理装置201によれば、特定する処理は、グループワークの進行を阻害する行動の回数が、発言内容の発言量が第1の閾値以上となり、かつ、発言内容に含まれるネガティブワードの発言量が第2の閾値以上、となった参加者を第1の参加者として特定してもよい。
【0131】
これにより、会議支援管理装置201は、グループワークの進行中に発言量が多い参加者、あるいはネガティブワードの発言が多い参加者を、グループワークの進行を阻害する行動を行った第1の参加者として具体的に特定できる。
【0132】
また、会議支援管理装置201によれば、隔離させる処理は、第1の参加者に対し、グループワークの進行を阻害する発言内容を隔離した理由として通知することができる。例えば、会議支援管理装置201は、発言内容の発言量が多いことや、ネガティブワードの発言量が多いことを具体的な発言内容とともに、第1の参加者に通知できる。
【0133】
これにより、会議支援管理装置201は、隔離した第1の参加者に対し、隔離した理由を明確に通知できるようになる。そして、第1の参加者は、ネットワーク接続状態の不良等によるグループワークからの退席ではなく、明確な隔離理由によってグループワークから隔離されたことを知ることができる。
【0134】
また、会議支援管理装置201によれば、隔離させる処理は、第1の参加者以外の参加者に対し、第1の参加者をグループワークから隔離した旨を通知することができる。
【0135】
これにより、会議支援管理装置201は、グループワーク中の参加者に対し、第1の参加者が隔離されたことを明確に通知できるようになる。そして、グループワーク中の参加者は、第1の参加者が、ネットワーク接続状態の不良等によるグループワークからの退席ではなく、明確な隔離理由によってグループワークから隔離されたことを知ることができる。
【0136】
また、会議支援管理装置201によれば、復帰させる処理は、第1の参加者に通知した隔離した理由に対する第1の参加者の確認操作に基づき、第1の参加者をグループワークに復帰させることができる。例えば、会議支援管理装置201は、第1の参加者に対し、隔離した理由として、グループワークの進行中の発言量が多いこと、あるいはネガティブワードの発言が多いことを注意事項として通知する。そして、第1の参加者が注意事項のチェックボックスを確認操作すること等により、会議支援管理装置201は、第1の参加者をグループワークに復帰させる。
【0137】
これにより、会議支援管理装置201は、隔離した第1の利用者がグループワークに復帰する条件である注意事項を具体的に通知することで、復帰後の第1の利用者によるグループワークの進行を阻害する行動を抑制できるようになる。
【0138】
また、会議支援管理装置201によれば、特定する処理は、グループワークの進行を阻害する行動の回数が、発言内容の発言量が第1の閾値、および/または、発言内容に含まれるネガティブワードの発言量が第2の閾値に近づいた参加者に隔離の警告を通知する。
【0139】
これにより、会議支援管理装置201は、グループワークの進行中に発言量が多い参加者、あるいはネガティブワードの発言が多い参加者に対し、同様の行動を継続すれば隔離することを事前警告することができる。そして、グループワークの参加者から隔離する第1の参加者を未然に生じさせないことができるようになる。
【0140】
また、会議支援管理装置201よれば、隔離させる処理は、グループワークから隔離させた第1の参加者を、グループワークへの発言を禁止しつつ、グループワーク内の参加者の発言を閲覧可能にし、グループワークの進行を確認できる状態にしてもよい。
【0141】
これにより、会議支援管理装置201は、隔離した第1の参加者に対し、グループワークの進行状態を知らせることで阻害感の低下を抑えることができ、また、グループワークへの復帰後、直ちに討論内容に加わることができるようになる。
【0142】
これらのことから、会議支援管理装置201によれば、グループワーク参加者に、進行を阻害する行動を控えさせることができるようになり、グループワークの進行度を向上できるようになる。これにより、例えば、決められた時間内でのグループワークの討論を積極的に行えるようになる。会議支援管理装置201は、例えば、会議や授業、講習会等のブレイクアウトルームで複数の参加者が参加するオンサイトのコミュニケーション全般に適用でき、グループワークの討論の有益化および活性化を図ることができるようになる。
【0143】
なお、本実施の形態で説明した会議支援方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本会議支援プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD、USBメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本会議支援プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
【0144】
また、本実施の形態で説明した会議支援装置101(会議支援管理装置201)は、スタンダードセルやストラクチャードASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途向けICやFPGAなどのPLD(Programmable Logic Device)によっても実現することができる。
【0145】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0146】
(付記1)グループワークの参加者それぞれの発言内容を収集し、
収集した発言内容の前記参加者のうち、前記グループワークの進行を阻害する行動を行った第1の参加者を特定し、
特定した前記第1の参加者を、前記グループワークから隔離させる、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする会議支援プログラム。
【0147】
(付記2)隔離させた前記第1の参加者を所定の隔離期間経過後に、前記グループワークに復帰させる、
ことを特徴とする付記1に記載の会議支援プログラム。
【0148】
(付記3)前記特定する処理は、
前記グループワークの進行を阻害する行動の回数が、前記発言内容の発言量が第1の閾値以上、および/または、前記発言内容に含まれるネガティブワードの発言量が第2の閾値以上、となった前記参加者を前記第1の参加者として特定する、
ことを特徴とする付記1に記載の会議支援プログラム。
【0149】
(付記4)前記隔離させる処理は、
前記第1の参加者に対し、前記グループワークの進行を阻害した前記発言内容を隔離した理由として通知する、
ことを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の会議支援プログラム。
【0150】
(付記5)前記隔離させる処理は、
前記第1の参加者以外の前記参加者に対し、前記第1の参加者を前記グループワークから隔離した旨を通知する、
ことを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の会議支援プログラム。
【0151】
(付記6)前記復帰させる処理は、
前記第1の参加者に通知した前記隔離した理由に対する前記第1の参加者の確認操作に基づき、前記第1の参加者を前記グループワークに復帰させる、
ことを特徴とする付記4に記載の会議支援プログラム。
【0152】
(付記7)前記特定する処理は、
前記グループワークの進行を阻害する行動の回数が、前記発言内容の発言量が前記第1の閾値、および/または、前記発言内容に含まれるネガティブワードの発言量が前記第2の閾値に近づいた参加者に対し、隔離の警告を通知する、
ことを特徴とする付記3に記載の会議支援プログラム。
【0153】
(付記8)前記隔離させる処理は、
前記グループワークから隔離させた前記第1の参加者を、前記グループワークへの発言を禁止しつつ、前記グループワークの参加者の発言を閲覧可能にし、前記グループワークの進行を確認できる状態にする、
ことを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の会議支援プログラム。
【0154】
(付記9)前記特定する処理は、
前記グループワークの参加者が発言した音声を変換して得られるテキストデータ、あるいは、前記グループワークの参加者が操作入力したテキストデータ、に基づき、前記第1の参加者を特定する、
ことを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の会議支援プログラム。
【0155】
(付記10)グループワークの参加者それぞれの発言内容を収集し、
収集した発言内容の前記参加者のうち、前記グループワークの進行を阻害する行動を行った第1の参加者を特定し、
特定した前記第1の参加者を、前記グループワークから隔離させる、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする会議支援方法。
【0156】
(付記11)グループワークの参加者それぞれの発言内容を収集し、
収集した発言内容の前記参加者のうち、前記グループワークの進行を阻害する行動を行った第1の参加者を特定し、
特定した前記第1の参加者を、前記グループワークから隔離させる制御を行う、
制御部を有することを特徴とする会議支援装置。
【符号の説明】
【0157】
101 会議支援装置
105 グループワーク画面
110 記憶部
200 会議支援システム
201 会議支援管理装置
202 クライアント端末
210 ネットワーク
301,401 CPU
302,402 メモリ
303 ディスクドライブ
304 ディスク
305,403 通信I/F
306 可搬型記録媒体I/F
307 可搬型記録媒体
404 カメラ
405 ディスプレイ
406 入力装置
407 スピーカ
408 マイクロフォン
500 ネガティブワードDB
600 発言量DB
700 発言内容DB
800 隔離対象抽出DB
901 取得部
902 算出部
903 隔離制御部
910 記憶部
1000,1100,1200 出力画面
1120 隔離情報欄
1130 注意事項表示欄
1130a,1130b チェックボックス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13