(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022233
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/238 20110101AFI20240208BHJP
H04N 21/488 20110101ALI20240208BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20240208BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20240208BHJP
H04L 67/55 20220101ALI20240208BHJP
H04L 51/52 20220101ALI20240208BHJP
【FI】
H04N21/238
H04N21/488
H04N21/258
G06Q30/02 328
H04L67/55
H04L51/52
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022125664
(22)【出願日】2022-08-05
(71)【出願人】
【識別番号】521109327
【氏名又は名称】株式会社Tailor App
(74)【代理人】
【識別番号】100218970
【弁理士】
【氏名又は名称】大杉 肇
(72)【発明者】
【氏名】松村 夏海
(72)【発明者】
【氏名】和田 英男
【テーマコード(参考)】
5C164
5L049
【Fターム(参考)】
5C164FA06
5C164MA05S
5C164SB21P
5C164SC11P
5C164UD11P
5C164UD21S
5C164YA07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】ユーザに対し、より効率的に特定商品の販売を促す技術を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、次の各ステップを備える。取得ステップでは、ソーシャルネットワーキングサービスを介した、特定商品の宣伝に関する第1のライブ動画の配信に際し、第1のライブ動画に関する第1の関連情報を取得する。第1の関連情報には、第1のライブ動画を視聴するユーザの数である同時視聴者数が含まれる。少なくとも1人のユーザからコメントを受け付けた場合に、コメントを投稿したユーザのユーザアカウントを取得する。送信制御ステップでは、ユーザアカウントに特定商品に関するダイレクトメッセージを、ソーシャルネットワーキングサービスを介して送信させる。ダイレクトメッセージは同時視聴者数に応じた割引に関する情報を含む。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理方法であって、
次の各ステップを備え、
取得ステップでは、ソーシャルネットワーキングサービスを介した、特定商品の宣伝に関する第1のライブ動画の配信に際して、
前記第1のライブ動画に関する第1の関連情報を取得し、ここで前記第1の関連情報には、前記第1のライブ動画を視聴するユーザの数である同時視聴者数が含まれ、
少なくとも1人の前記ユーザからコメントを受け付けた場合に、前記コメントを投稿した前記ユーザのユーザアカウントを取得し、
送信制御ステップでは、前記ユーザアカウントに前記特定商品に関するダイレクトメッセージを、前記ソーシャルネットワーキングサービスを介して送信させ、ここで前記ダイレクトメッセージは前記同時視聴者数に応じた割引に関する情報を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理方法において、
さらに、分析ステップでは、前記第1の関連情報に基づいて、前記第1のライブ動画を評価する分析処理を実行する、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理方法において、
前記第1の関連情報には、前記同時視聴者数の時間推移が含まれる、方法。
【請求項4】
請求項2に記載の情報処理方法において、
前記第1の関連情報には、前記第1のライブ動画の時刻に関連付けられた、前記ユーザの各コメントの内容が含まれる、方法。
【請求項5】
請求項2に記載の情報処理方法において、
前記第1の関連情報には、前記第1のライブ動画に対する、前記ユーザの反応を示すパラメータが含まれる、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理方法において、
前記パラメータには、前記ユーザが前記特定商品を購入したことを示す購入フラグが含まれる、方法。
【請求項7】
請求項2に記載の情報処理方法において、
さらに、生成ステップでは、前記分析処理の結果に基づいて、前記ダイレクトメッセージの内容を可変に生成する、方法。
【請求項8】
請求項2に記載の情報処理方法において、
さらに、管理ステップでは、過去のライブ動画である第2のライブ動画と、前記第2のライブ動画に関連する第2の関連情報とを管理し、
前記分析ステップでは、前記第1の関連情報と前記第2の関連情報とに基づいて、前記分析処理を実行する、方法。
【請求項9】
請求項2に記載の情報処理方法において、
さらに、表示制御ステップでは、前記分析処理の結果を示す視覚情報を表示させる、方法。
【請求項10】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項9の何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップを実行させる、
もの。
【請求項11】
情報処理システムであって、
請求項1から請求項9までの何れか1項に記載の情報処理方法の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つのプロセッサを備える、もの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
視聴者からのコメントに対する配信者による応答を支援するライブ動画を配信するためのシステムがある。例えば、特許文献1には、動画配信サーバと、ユーザ端末とを備え、当該サーバは、ライブ動画を配信及び視聴するためのライブ動画配信サービスを、ユーザ端末を介してユーザに提供する情報処理システムが記載されている。情報処理システムは、ライブ動画の配信者に対して提示される配信画面が、視聴者からのコメントが含まれるコメント群の少なくとも一部を表示するためのコメント表示領域を有し、当該領域において表示されているコメント群の表示部分よりも発生順序が後である非表示後続コメントの数に少なくとも基づく表示態様となるように構成されている。したがって、配信者は、表示されているコメントに対して応答する際に、当該コメントよりも発生順序が後である非表示後続コメントの数に基づく情報を得ることができる先行技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ライブ動画の配信中にライブ動画の視聴者のコメントにライブ動画の配信者が応答するだけでなく、より効率的に特定商品の販売を促すことが求められている。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、ユーザに対し、より効率的に特定商品の販売を促す技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、次の各ステップを備える。取得ステップでは、ソーシャルネットワーキングサービスを介した、特定商品の宣伝に関する第1のライブ動画の配信に際し、第1のライブ動画に関する第1の関連情報を取得する。第1の関連情報には、第1のライブ動画を視聴するユーザの数である同時視聴者数が含まれる。少なくとも1人のユーザからコメントを受け付けた場合に、コメントを投稿したユーザのユーザアカウントを取得する。送信制御ステップでは、ユーザアカウントに特定商品に関するダイレクトメッセージを、ソーシャルネットワーキングサービスを介して送信させる。ダイレクトメッセージは同時視聴者数に応じた割引に関する情報を含む。
【0007】
本開示によれば、より効率的に特定商品の販売を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】情報処理システム1の全体構成を示す図である。
【
図2】サーバ装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】管理者端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】SNSサーバ4のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図5】視聴者端末5のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図6】サーバ装置2の機能を示す機能ブロック図である。
【
図7】情報処理システム1の情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
【
図8】管理者端末3の表示部34に表示される画面610の一例を示している。
【
図9】視聴者端末5の表示部54に表示される画面620の一例を示している。
【
図10】管理者端末3の表示部34に表示されるグラフ630の一例を示している。
【
図11】管理者端末3の表示部34に表示されるコメント一覧631の一例を示している。
【
図12】サーバ装置2の記憶部22に記憶される過去動画管理テーブル632の一例を示している。
【
図13】視聴者端末5の表示部54に表示される画面640の一例を示している。
【
図14】視聴者端末5の表示部54に表示される画面650の一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本開示の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態に係る情報処理システム1のハードウェア構成について説明する。
図1は、情報処理システム1の全体構成を示す図である。
【0014】
1.1.情報処理システム1
情報処理システム1は、サーバ装置2と、管理者端末3と、ソーシャルネットワーキングサービスサーバ4(SNSサーバ4)と、視聴者端末5とを備え、これらがネットワーク(電気通信回線)を通じて通信可能に構成される。一実施形態において、情報処理システム1とは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。仮に例えば、サーバ装置2のみからなる場合であれば、情報処理システム1はサーバ装置2となりうる。以下、これらの各構成要素についてさらに説明する。
【0015】
1.2.サーバ装置2
図2は、サーバ装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置2は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを備え、これらの構成要素がサーバ装置2の内部において通信バス20を介して電気的に接続されている。
【0016】
通信部21は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。
【0017】
記憶部22は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部23によって実行されるサーバ装置2に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。また、これらの組合せであってもよい。
【0018】
制御部23は、サーバ装置2に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部23は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、サーバ装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各機能部として実行されうる。なお、制御部23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0019】
1.3.管理者端末3
管理者端末3は、特定商品の宣伝のためにライブ動画の配信を行う管理者が操作するものであり、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じてサーバ装置2にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。
【0020】
図3は、管理者端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。管理者端末3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、表示部34と、入力部35とを備え、これらの構成要素が管理者端末3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。通信部31、記憶部32及び制御部33の説明は、サーバ装置2における各部の説明と同様のため省略する。
【0021】
表示部34は、管理者端末3筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。表示部34は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。これは例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、管理者端末3の種類に応じて使い分けて実施することが好ましい。以下では、表示部34は、管理者端末3の筐体に含まれるものとして説明する。
【0022】
入力部35は、管理者端末3の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部35は、表示部34と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部35がユーザによってなされた操作入力を受け付ける。当該入力が命令信号として、通信バス30を介して制御部33に転送され、制御部33が必要に応じて所定の制御や演算を実行しうる。
【0023】
1.4.SNSサーバ4
SNSサーバ4は、コミュニケーション型のサービスを提供するソーシャルネットワーキングサービスのサーバ装置として機能する。ソーシャルネットワーキングサービスは、登録した会員同士が交流できるサービスである。ライブ動画の配信ができるソーシャルネットワーキングサービスとしては、例えば、インスタグラム(登録商標)、ニコニコ動画(登録商標)、LINE(登録商標)、YouTube(登録商標)等がある。
【0024】
図4は、SNSサーバ4のハードウェア構成を示すブロック図である。SNSサーバ4は、通信部41と、記憶部42と、制御部43とを備え、これらの構成要素がSNSサーバ4の内部において通信バス40を介して電気的に接続されている。通信部41、記憶部42及び制御部43の説明は、サーバ装置2における各部の説明と同様のため省略する。
【0025】
1.5.視聴者端末5
視聴者端末5は、ライブ動画を視聴する視聴者であるユーザが操作するものであり、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じてSNSサーバ4にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。
【0026】
図5は、視聴者端末5のハードウェア構成を示すブロック図である。視聴者端末5は、通信部51と、記憶部52と、制御部53と、表示部54と、入力部55とを備え、これらの構成要素が視聴者端末5の内部において通信バス50を介して電気的に接続されている。通信部51、記憶部52及び制御部53の説明は、サーバ装置2における各部の説明と同様のため省略する。表示部54及び入力部55の説明は、管理者端末3における各部の説明と同様のため省略する。
【0027】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。
図6は、サーバ装置2の機能を示す機能ブロック図である。前述の通り、記憶部22に記憶されたソフトウェアによる情報処理がハードウェア(具体的には、制御部23)によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各機能部として実行されうる。換言すると、情報処理システム1は、プログラムにおける各機能部を備える。
【0028】
具体的には、制御部23は、各機能部として、取得部231と、送信制御部232と、分析部233と、生成部234と、表示制御部235と、管理部236とを備える。
【0029】
取得部231は、取得ステップを実行可能に構成される。具体的には、取得部231は、通信部21を介して情報を取得し、記憶部22に記憶させる。取得した情報は,作業メモリに読出可能に構成されてもよい。また、取得部231は、SNSサーバ4からネットワークを介して種々の情報を取得する。特に、取得部231は、第1のライブ動画に関連する種々の情報の入力を、ネットワークを介して取得する。
【0030】
送信制御部232は、送信制御ステップを実行可能に構成される。具体的には、送信制御部232は、ネットワークを介して取得した若しくは記憶部22に記憶された種々の情報を送信可能な態様とし、ネットワークを介して、SNSサーバ4からユーザアカウントに送信させるように制御する。好ましくは、生成部234が生成したダイレクトメッセージの内容を、ネットワークを介して、SNSサーバ4からユーザアカウントに送信させるように制御する。
【0031】
分析部233は、分析ステップを実行可能に構成される。具体的には、分析部233は、取得部231が取得した様々な情報を分析する処理を実行する。分析部233は、分析処理の結果を記憶部22に記憶させる。
【0032】
生成部234は、生成ステップを実行可能に構成される。具体的には、分析部233が行った分析処理の結果に基づいて、ダイレクトメッセージの内容を可変に生成し、これを作業メモリに読出可能に構成される。
【0033】
表示制御部235は、表示制御ステップを実行可能に構成される。具体的には、表示制御部235は、取得部231が取得した様々な情報と分析部233が実行した分析処理の結果とに基づくグラフや表等の視覚情報を、管理者端末3の表示部34に視認可能な態様で表示させる。
【0034】
管理部236は、管理ステップを実行可能に構成される。具体的には、管理部236は、配信した第1のライブ動画のデータを、ネットワークを介して取得し、記憶部22に記憶させる。ここで、第1のライブ動画に関連する第1の関連情報についても、第1のライブ動画のデータと関連付けて、記憶部22に記憶させ、管理する。
【0035】
3.情報処理方法
本節では、情報処理システム1により実行される情報処理方法について説明する。下記に示す通り、情報処理方法は、次の各ステップを備える。なお、処理の順番は適宜入れ替えることができ、複数の処理が同時に実行されてもよいし、その全ての処理を実行しなくてもよい。一例として、サーバ装置2にインストールされたプログラムを想定し、このプログラムがコンピュータであるサーバ装置2に、次の各ステップを実行させる場合を想定する。
【0036】
3.1.情報処理の概要
この情報処理方法は、取得ステップと、送信制御ステップとを備える。取得ステップでは、ソーシャルネットワーキングサービスを介した、特定商品の宣伝に関する第1のライブ動画の配信に際し、第1のライブ動画に関する第1の関連情報を取得する。第1の関連情報には、第1のライブ動画を視聴するユーザの数である同時視聴者数が含まれる。取得ステップでは、少なくとも1人のユーザからコメントを受け付けた場合に、コメントを投稿したユーザのユーザアカウントを取得する。送信制御ステップでは、ユーザアカウントに特定商品に関するダイレクトメッセージを、ソーシャルネットワーキングサービスを介して送信させる。ダイレクトメッセージは同時視聴者数に応じた割引に関する情報を含む。
【0037】
図7は、情報処理システム1の情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
図7のアクティビティ図は、サーバ装置2と、管理者端末3と、SNSサーバ4とにおいて実行される情報処理の一例である。以下に、
図7のアクティビティ図に沿って、情報処理システム1によって実行される情報処理の流れを概説する。
【0038】
例えばインフルエンサ等の管理者は、顧客から特定商品の宣伝を依頼されると、特定商品の宣伝を目的とした第1のライブ動画の配信を計画する。第1のライブ動画は、特定商品に合わせた出演者が出演し、特定商品の説明をするものであり、管理者端末3により撮影され、SNSサーバ4がかかる映像を視聴者端末5で視聴者が視聴可能に配信する。
【0039】
具体的には、まず、アクティビティA001において、管理者は、管理者端末3により、ソーシャルネットワーキングサービスAに管理者アカウントでログインし、第1のライブ動画の配信開始の命令をSNSサーバ4に送信する。例えば、第1のライブ動画の配信開始の命令は、管理者端末3の表示部34に表示される画面610中の開始ボタンを押下することにより、実行することができる(
図8参照)。画面610については、後述する。
【0040】
続いて、アクティビティA002において、SNSサーバ4は、管理者端末3から第1のライブ動画の配信開始の命令を受け付けると、管理者端末3で中継撮影された第1のライブ動画の配信を開始する。SNSサーバ4は、管理者端末3から送信される中継撮影完了の命令を受け付けるまで、第1のライブ動画の配信を継続する。
【0041】
続いて、アクティビティA003において、ライブ動画の配信が始まると、サーバ装置2の取得部231は、第1のライブ動画に関する第1の関連情報を取得する。第1の関連情報には、第1のライブ動画を視聴するユーザの数である同時視聴者数が含まれる。取得部231は、取得した同時視聴者数等の第1の関連情報を記憶部22に記憶させる。
【0042】
ところで、第1の関連情報は、第1のライブ動画に関連する情報である。第1の関連情報には、同時視聴者数の時間推移が含まれてもよい。取得部231は、第1のライブ動画の配信中に、視聴者数の情報を定期的に取得し、第1のライブ動画の時刻、すなわち配信開始からの経過時間の情報ともに、記憶部22に記憶させる。
【0043】
さらに好ましくは、第1の関連情報は、例えば、同時視聴者数の時間推移、視聴者の各コメントの内容、第1のライブ動画に対する視聴者の反応を示すパラメータ、視聴者が特定商品を購入したことを示す購入フラグ等を含む。特に、第1の関連情報に同時視聴者数の時間推移が含まれているため、これを活用することで、後述のアクティビティA010における分析処理において、第1のライブ動画をより正確に評価分析することができる。
【0044】
続いて、アクティビティA004において、SNSサーバ4の制御部43は、第1のライブ動画の配信中に、ライブ動画の各視聴者から第1のライブ動画に対するコメントを受け付ける。SNSサーバ4の制御部43は、少なくとも1人のユーザからコメントを受け付けた場合に、視聴者端末5の表示部54に、配信している第1のライブ動画とともに、視聴者が視認可能な態様で受け付けたコメントを表示させる。
【0045】
続いて、アクティビティA005において、サーバ装置2の取得部231は、コメントを投稿したユーザのユーザアカウントを取得する。取得部231は、ユーザアカウントとともに、各ユーザのコメントを取得してもよい。取得部231は、取得したコメントをユーザアカウントごとに、記憶部22に記憶させる。取得部231は、ライブ動画の配信が継続している間、第1の関連情報として同時視聴者数と、ユーザアカウント及び各コメントとを継続的に取得する。
【0046】
取得部231が取得する第1の関連情報には、第1のライブ動画の時刻に関連付けられた、ユーザの各コメントの内容が含まれてもよい。視聴者の各コメントが第1のライブ動画の時刻に関連付けられていると、後述のアクティビティA010における分析処理に関連し、第1のライブ動画の内容とコメントの関係を分析する際に活用することができる。
【0047】
第1のライブ動画の配信が終了すると、アクティビティA006において、生成部234は、同時視聴者数に応じた割引に関する情報を含むダイレクトメッセージを生成する。ダイレクトメッセージは、特定商品の詳細情報や詳細情報を記載したサイトへのリンク情報、特定商品を購入することができるサイトへの情報等を含んでもよい。
【0048】
続いて、アクティビティA007において、送信制御部232は、ネットワークを介して、SNSサーバ4に、各視聴者のユーザアカウントに対し特定商品に関するダイレクトメッセージを送信する指示を出す。SNSサーバ4の制御部43は、各視聴者のユーザアカウントに対し、ダイレクトメッセージを送信する。なお、ダイレクトメッセージとは、ソーシャルネットワーキングサービスAの会員アカウント同士で直接メッセージを送受信可能な機能である。
【0049】
各視聴者は、視聴者端末5において、ダイレクトメッセージを受け付ける。各視聴者は、受け付けたダイレクトメッセージを開封し、ダイレクトメッセージに記載された情報をもとに、特定商品に関する詳細情報を閲覧する。また、各視聴者は、特定商品を購入したいと考えた場合には、視聴者端末5を用いて、購入することができるサイトにアクセスし、特定商品を購入する。このとき、各視聴者は、割引に関する情報を使用することで、通常よりも割引価格で購入することが可能となる。割引の金額や率は、アクティビティA003にて取得された同時視聴者数の情報に基づいて決定されてもよい。割引の決定に使用される同時視聴者数は、第1のライブ動画の同時視聴者数のうち最大となった時点の数値とすることができる。
【0050】
続いて、アクティビティA008において、取得部231は、ネットワークを介して、第1のライブ動画に対する、ユーザの反応を示すパラメータの情報を取得する。換言すると、第1の関連情報には、第1のライブ動画に対する、ユーザの反応を示すパラメータが含まれている。具体的には、取得部231は、ネットワークを介して、視聴者端末5が受け取ったダイレクトメッセージを開封したことを示す情報を受け付ける。取得部231は、視聴者に送付したダイレクトメッセージに記載された特定商品の詳細情報へのリンクに視聴者端末5がアクセスしたことを示す情報を、ネットワークを介して取得する。取得部231は、これらの情報に関しても、第1のライブ動画の時刻やユーザアカウントと関連付けて取得することもできる。このような態様により、第1のライブ動画の配信に対する視聴者の反応に沿って、ライブ動画を評価・分析することができる。
【0051】
続いて、アクティビティA009において、取得部231は、ユーザが特定商品を購入したことを示す購入フラグ情報を取得する。換言すると、パラメータには、ユーザが特定商品を購入したことを示す購入フラグが含まれている。具体的には、取得部231は、視聴者端末5が購入サイトにアクセスしたことを示す情報を、ネットワークを介して取得する。取得部231は、視聴者に送付した割引に関する情報が使用されたことを示す情報を、ネットワークを介して取得する。取得部231は、視聴者の反応を示すパラメータの情報を記憶部22に記憶させる。好ましくは、取得部231は、視聴者の反応を示すパラメータの情報を、第1のライブ動画の時刻やユーザアカウントと関連付けて取得し、記憶部22に記憶させる。
【0052】
続いて、アクティビティA010において、分析部233では、第1の関連情報に基づいて、第1のライブ動画を評価する分析処理を実行する。ここで、第1の関連情報には、第1のライブ動画を視聴する視聴者の数である同時視聴者数が含まれる。第1の関連情報には、同時視聴者数の時間推移が含まれる。第1の関連情報には、第1のライブ動画の時刻に関連付けられた、視聴者の各コメントの内容が含まれる。第1の関連情報には、第1のライブ動画に対する、視聴者の反応を示すパラメータが含まれる。視聴者の反応を示すパラメータには、視聴者が特定商品を購入したことを示す購入フラグが含まれる。第1の関連情報は、いずれもアクティビティA003からA009において、取得部231が取得し、記憶部22に記憶させた情報である。第1の関連情報は、好ましくは、第1のライブ動画の時刻やユーザアカウントと関連付けて取得され、記憶部22に記憶されている。分析部233は、分析処理を実行すると、分析処理の結果を、サーバ装置2の記憶部22に記憶させる。
【0053】
分析部233は、第1のライブ動画の映像データ及び第1のライブ動画の時刻とともに、視聴者の各コメントの内容、視聴者の反応(第1のライブ動画のシェアや評価)を分析することができる。このような態様により、どのようなシーンにおいて、どのようなコメントや評価があったかを評価でき、ライブ動画をより正確に評価・分析することができる。
【0054】
分析部233は、第1のライブ動画に対する視聴者の反応や購入フラグも含めた分析処理を実行することができる。このような態様によれば、第1のライブ動画配信に対する視聴者の反応に沿って、第1のライブ動画をより正確に評価することができる。
【0055】
続いて、アクティビティA011において、表示制御部235は、分析処理の結果を示す視覚情報を表示させる。具体的には、表示制御部235は、取得部231が取得した様々な情報と分析部233が実行した分析処理の結果とに基づくグラフや表等の視覚情報を、管理者端末3の表示部34に視認可能な態様で表示させる。表示制御部235は、分析処理の結果を示す視覚情報を、特定商品の宣伝のために第1のライブ動画の配信を依頼した依頼者の情報処理装置(不図示)に表示させることもできる。このような態様により、依頼者が第1のライブ動画に対する視聴者の反応を確認することができる。
【0056】
最後に、アクティビティA012において、管理部236は、過去のライブ動画である第2のライブ動画と、第2のライブ動画に関連する第2の関連情報とを管理する。第1のライブ動画の配信が終了すると、第1のライブ動画の動画データがアーカイブとして保存されるとよい。取得部231は、ネットワークを介して、SNSサーバ4から第1のライブ動画の動画データを取得する。管理部236は、第1のライブ動画の動画データを第2のライブ動画としてサーバ装置2の記憶部22に記憶させる。ここで、管理部236は、第1のライブ動画に関連する第1の関連情報についても、第2のライブ動画の動画データと関連付けて、第2の関連情報として、記憶部22の過去動画管理テーブルに記憶させ、管理する。
【0057】
すなわち、より詳細には、アクティビティA010では、分析部233は、第1の関連情報と第2の関連情報とに基づいて、分析処理を実行している。分析処理に際して、過去のライブ動画である第2のライブ動画に関連する第2の関連情報を記憶したデータベース、又は第2の関連情報どうしの相関関係を学習させた学習済みモデルが用いられるとよい。このようなデータベースとの突合又は、学習済みモデルへの入力によって、分析処理が実行されうる。換言すると、過去のライブ動画は第2のライブ動画として、第1のライブ動画と比較分析することができる。このような態様によれば、ライブ動画をより正確に評価・分析することができる。
【0058】
以上をまとめると、情報処理システム1は、前述の情報処理方法の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つのプロセッサを備える。また、このプログラムは、コンピュータの一例であるサーバ装置2を、次の各機能部として機能させる。取得部231は、ソーシャルネットワーキングサービスを介した、特定商品の宣伝に関する第1のライブ動画の配信に際して、第1のライブ動画に関する第1の関連情報を取得する。第1の関連情報には、第1のライブ動画を視聴するユーザの数である同時視聴者数が含まれ、少なくとも1人のユーザからコメントを受け付けた場合に、コメントを投稿したユーザのユーザアカウントを取得する。送信制御部232は、ユーザアカウントに特定商品に関するダイレクトメッセージを、ソーシャルネットワーキングサービスを介して送信させる。ダイレクトメッセージは同時視聴者数に応じた割引に関する情報を含む。
【0059】
このような態様によれば、ユーザに対し、より効率的に特定商品の販売を促すことができる。
【0060】
3.2.情報処理の詳細
続いて、前述した情報処理の詳細について、
図8~
図12を参照しながら説明する。
【0061】
(画面610)
図8は、管理者端末3の表示部34に表示される画面610の一例を示している。
図8に示されるように、画面610には、管理者アカウント611と、出演者612と、特定商品613と、開始ボタン614とが描画されている。管理者は、画面610に、出演者612や特定商品613等が映るように撮影装置を設定したのち、開始ボタン614を押下する。管理者端末3の制御部33は、管理者から開始ボタン614が押下されたことを受け付けると、ネットワークを介して、SNSサーバ4に、第1のライブ動画の配信開始の命令を送信する。
【0062】
管理者アカウント611は、管理者端末3から、第1のライブ動画の中継撮影をする際に使用されるソーシャルネットワーキングサービスAの会員アカウントである。出演者612のユーザアカウントであってもよいし、出演者612とは異なる人が管理するアカウントであってもよい。
【0063】
ここで、管理者アカウント611は、複数の端末から使用することができるように構成されてもよい。この場合、サーバ装置2も、管理者アカウント611を使用することができる。このような態様により、アクティビティA007において、SNSサーバ4から各視聴者に送信されるダイレクトメッセージの送信元を管理者アカウント611とすることができ、視聴者は第1のライブ動画の管理者アカウント611からダイレクトメッセージを受け取ることができる。管理者アカウント611と視聴者のユーザアカウントとが直接コミュニケーションを取れることにより、視聴者への宣伝効果を高めることができる。
【0064】
出演者612は、特定商品の宣伝のために第1のライブ動画に出演するインフルエンサ等である。管理者が出演者612であってもよい。出演者612は、第1のライブ動画に出演し、視聴者に向けて特定商品613の宣伝を行う。出演者612自身が特定商品のユーザ層と合致する人であってもよいし、出演者612のファンが特定商品のユーザ層であってもよい。
【0065】
特定商品613は、第1のライブ動画の配信による宣伝広告の対象となっている商品である。商品ジャンルは特に限定されないが、化粧品、日用品、衣料品、宝飾品等であるとよい。特定商品613が化粧品や日用品であれば、第1のライブ動画内で出演者612が使用することで、視聴者は使い方や使用感を確認することができる。特定商品613が衣料品や宝飾品であれば、第1のライブ動画内で出演者612が着用することで、視聴者は自分が着用する場合をイメージすることができる。また、好ましくは、特定商品613は、インターネット通販等で販売されている商品であるとよい。このような態様であれば、第1のライブ動画の視聴者が視聴者端末5により、特定商品613を購入することができる。
【0066】
(画面620)
図9は、視聴者端末5の表示部54に表示される画面620の一例を示している。視聴者は、ネットワークを介して第1のライブ動画を視聴することができる。SNSサーバ4により、ライブ動画の配信が開始されると、視聴者は、視聴者端末5の記憶部52に記憶されたソーシャルネットワーキングサービスAのアプリケーションを起動する。視聴者端末5の表示部54に表示された第1のライブ動画の配信情報を押下することで、第1のライブ動画を視聴することができる。視聴者端末5の制御部53は、視聴者により第1のライブ動画の配信情報のアイコンを押下されたことを受け付けると、ネットワークを通じて、SNSサーバ4に第1のライブ動画の再生を要求する。SNSサーバ4は、視聴者端末5の表示部54に画面620を表示させる。
【0067】
画面620には、出演者612と、特定商品613と、情報621と、ステータス622と、視聴者数623と、コメント624と、コメント欄625と、シェアボタン626と、評価ボタン627とが描画されている。
【0068】
情報621は、特定商品のブランド名や販売会社名を表示することができる。ステータス622は、第1のライブ動画がライブであるか、録画であるかを表示する。ステータス622は、ライブ動画の再生中には、「LIVE」等と表示する。視聴者数623は、第1のライブ動画を同時に見ている視聴者の数である。コメント624は、第1のライブ動画の配信者及び第1のライブ動画の視聴者が投稿したコメントである。コメント624は、ユーザアカウントとともに表示されている。先に投稿されたコメントが上に表示され、新たなコメントが投稿されるとその下に表示される。コメント624に表示可能なコメント数が決められており、表示可能なコメント数を超えると、先に投稿されたコメントが画面620上から消えていく。
【0069】
コメント欄625は、視聴者がコメントを投稿するときに使用する欄である。視聴者は画面620のコメント欄625に投稿したいコメントを記入し、送信ボタンを押下することにより、SNSサーバ4に対し、第1のライブ動画に対するコメントを投稿することができる。SNSサーバ4は、ネットワークを介し、視聴者のコメントを受け付けると、管理者や他の視聴者が視認可能な態様で管理者端末3及び視聴者端末5の画面620のコメント624に表示させる。このような態様により、管理者や他の視聴者は、投稿されたコメントを読むことができる。
【0070】
ライブ動画の配信中に、出演者612は、視聴者に対し、コメントの投稿を求めてもよい。例えば、出演者612は、第1のライブ動画の中継撮影中に、視聴者に向けて、「今日ご紹介する商品について、さらに詳しい情報が知りたい方はコメント欄からコメントを送ってください。コメントを下さった方に対し、ダイレクトメッセージでさらに詳しい情報等をご案内します。」等と呼びかけることができる。このような態様により、ダイレクトメッセージを希望する視聴者からのコメントの投稿を増加させることができる。
【0071】
さらに、出演者612は、視聴者に対し、「『孔雀堂』と投稿してくださった方に割引に関する情報等をお送りします」等と特定のキーワードを含めたコメントを投稿するように呼びかけることもできる。このような態様により、管理者は、割引情報を希望する視聴者のコメントとその他の視聴者のコメントとを区別することができる。
【0072】
シェアボタン626は、視聴者が、第1のライブ動画のURL等を友人等に送信することができるボタンである。管理者は、第1のライブ動画の配信開始前に、予め、最大の同時視聴者数が1万人を超えた場合に割引率を5%高くし、2万人を超えた場合に、割引率を10%高くする等と決めておくこともできる。さらに、予め定めた同時視聴者数と割引率の情報を視聴者に告知することもできる。具体的には、出演者612から視聴者に対し、第1のライブ動画の配信中に、「同時視聴者数が、1万人を超えたら、割引率をアップさせます。お知り合いの方に第1のライブ動画のシェアをお願いします。」等視聴者に第1のライブ動画のシェアを依頼することもできる。視聴者は、画面620のシェアボタン626を押下することで、友人等に第1のライブ動画の配信情報を知らせることができる。これにより、管理者は、より多くの視聴者に第1のライブ動画を視聴してもらうことができる。
【0073】
評価ボタン627は、視聴者が、第1のライブ動画の評価を送信することができるボタンである。例えば、視聴者は、第1のライブ動画の再生中に、評価ボタンを押下することで、第1のライブ動画を「良い」と思っていることを、管理者や他の視聴者に伝えることができる。
【0074】
図10は、管理者端末3の表示部34に表示されるグラフ630の一例を示している。第1のライブ動画の時刻を横軸とし、各時刻の視聴者数とコメント数を示したグラフとなっている。例えば、
図10に示される例では、全80分間の動画で、第1のライブ動画時刻72分付近で視聴者数が最大となっている。途中で飽きられることなく、徐々に視聴者数を増やしていることが分かる。コメント数が多いのは開始から2分、12分、27分、53-54分、66分、72分付近である。27分からは出演者612が実演をしており、53分では、特定キーワードをコメントで投稿してくれた人への割引情報の送付の話をしている。その点が視聴者数推移やコメント数に関連している可能性がある等と、第1のライブ動画の内容と合わせ、第1のライブ動画を評価・分析することができる。
【0075】
図11は、管理者端末3の表示部34に表示されるコメント一覧631の一例を示している。取得部231が取得した視聴者の各コメントをユーザアカウント及び第1のライブ動画時刻とともに一覧にしている。視聴者からのコメントをもとに第1のライブ動画を評価することができる。また、視聴者が別途評価・分析等に利用できるようにCSV形式でダウンロードできるように構成してもよい。
【0076】
図12は、サーバ装置2の記憶部22に記憶される過去動画管理テーブル632の一例を示している。配信日時と、管理者名と、特定商品名と、出演者名と、ライブ名と、最大視聴者数とが描画されている。ライブ名は、サーバ装置の記憶部22に記憶された第2のライブ動画の動画データへのリンクを含んでおり、ライブ名を押下すると第2のライブ動画の動画データを再生することができるように構成されている。
【0077】
4.その他
前述の実施形態に係る情報処理システム1に関して、以下のような態様を採用してもよい。
【0078】
生成部234は、第1のライブ動画の配信前に、第1のライブ動画の企画内容に基づき、ダイレクトメッセージを生成しておくことができる。これにより、第1のライブ動画の配信中に、取得部231が、SNSサーバ4からネットワークを介して視聴者のコメントを取得すると、視聴者のユーザアカウントに対し特定商品613に関するダイレクトメッセージを送信することができる。例えば、取得部231が、第1のライブ動画の配信中に、視聴者から、特定商品613の詳しい情報を希望するコメントを受け取った場合や、特定商品613の購入が可能な電子商取引サイトの紹介を希望するコメントを受け取った場合に、送信制御部232は、すぐにダイレクトメッセージを送信することができる。このような態様により、視聴者は、第1のライブ動画を視聴しながら、特定商品613の詳細な情報を確認することや、特定商品613の購入を検討することができ、効率的に特定商品の販売を促すことができる。
【0079】
生成部234は、第1のライブ動画の配信中に、同時視聴者数に応じた割引に関する情報を含むダイレクトメッセージを生成してもよい。送信制御部232は、第1のライブ動画の配信中に、ネットワークを介して、SNSサーバ4に、各視聴者のユーザアカウントに対し特定商品に関するダイレクトメッセージを送信する指示を出してもよい。ここで、同時視聴者数は、第1のライブ動画の配信中の管理者が指定する時点の同時視聴者数の数値とすることもできる。このような態様により、視聴者はライブ動画の視聴中に、ダイレクトメッセージを受け取ることができる。視聴者は、第1のライブ動画を視聴しながら、特定商品613の詳細な情報を確認することや、特定商品613の購入を検討することができ、効率的に特定商品の販売を促すことができる。
【0080】
生成部234が、分析部233による分析処理の結果に基づいて、ダイレクトメッセージの内容を可変に生成してもよい。さらに、送信制御部232は、生成部234が生成したダイレクトメッセージを、ネットワークを介して、ユーザアカウントに自動で送信させるように制御してもよい。このような態様によれば、ユーザに合わせたダイレクトメッセージを配信することができ、効率的に特定商品の販売を促すことができる。
【0081】
(画面640、画面650)
管理者は、第1のライブ動画の配信において、第1のライブ動画の視聴画面から特定商品の購入画面に遷移するようにしてもよい。
図13は、視聴者端末5の表示部54に表示される画面640の一例を示している。画面640は、アイコン641と商品概要642とが描画されている。アイコン641は、特定商品の画像と特定商品の価格情報を含む。商品概要642は、特定商品のブランド名と、特定商品の商品名と、特定商品の価格情報とを含む。視聴者がアイコン641を押下すると、
図14に示される画面650が表示される。
図14は、視聴者端末5の表示部54に表示される画面650の一例を示している。画面650は、商品画像651と、商品概要652と、購入ボタン653とを含む。視聴者が購入ボタン653を押下すると、電子商取引サイトの商品購入ページが、視聴者端末5の表示部54に表示され、視聴者は購入手続きを行うことができる。このような態様により、視聴者は、ライブ動画を視聴しながら特定商品の購入を行うことができ、効率的に特定商品の販売を促すことができる。
【0082】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0083】
(1)情報処理方法であって、次の各ステップを備え、取得ステップでは、ソーシャルネットワーキングサービスを介した、特定商品の宣伝に関する第1のライブ動画の配信に際して、前記第1のライブ動画に関する第1の関連情報を取得し、ここで前記第1の関連情報には、前記第1のライブ動画を視聴するユーザの数である同時視聴者数が含まれ、少なくとも1人の前記ユーザからコメントを受け付けた場合に、前記コメントを投稿した前記ユーザのユーザアカウントを取得し、送信制御ステップでは、前記ユーザアカウントに前記特定商品に関するダイレクトメッセージを、前記ソーシャルネットワーキングサービスを介して送信させ、ここで前記ダイレクトメッセージは前記同時視聴者数に応じた割引に関する情報を含む、方法。
【0084】
このような態様によれば、効率的に特定商品の販売を促すことができる。
【0085】
(2)上記(1)に記載の情報処理方法において、さらに、分析ステップでは、前記第1の関連情報に基づいて、前記第1のライブ動画を評価する分析処理を実行する、方法。
【0086】
このような態様によれば、管理者が過去のライブ動画を正確に評価・分析することができる
【0087】
(3)上記(2)に記載の情報処理方法において、前記第1の関連情報には、前記同時視聴者数の時間推移が含まれる、方法。
【0088】
このような態様によれば、ライブ動画をより正確に評価・分析することができる
【0089】
(4)上記(2)又は(3)に記載の情報処理方法において、前記第1の関連情報には、前記第1のライブ動画の時刻に関連付けられた、前記ユーザの各コメントの内容が含まれる、方法。
【0090】
このような態様によれば、ライブ動画をより正確に評価・分析することができる
【0091】
(5)上記(2)~(4)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記第1の関連情報には、前記第1のライブ動画に対する、前記ユーザの反応を示すパラメータが含まれる、方法。
【0092】
このような態様によれば、ライブ動画の配信に対するユーザの反応に沿って、ライブ動画を評価・分析することができる
【0093】
(6)上記(5)に記載の情報処理方法において、前記パラメータには、前記ユーザが前記特定商品を購入したことを示す購入フラグが含まれる、方法。
【0094】
このような態様によれば、ライブ動画の配信に対しどのような反応をしたユーザが購入に至ったかを分析することができる
【0095】
(7)上記(2)~(6)の何れか1つに記載の情報処理方法において、さらに、生成ステップでは、前記分析処理の結果に基づいて、前記ダイレクトメッセージの内容を可変に生成する、方法。
【0096】
このような態様によれば、ユーザに合わせたダイレクトメッセージを配信することができる
【0097】
(8)上記(2)~(7)の何れか1つに記載の情報処理方法において、さらに、管理ステップでは、過去のライブ動画である第2のライブ動画と、前記第2のライブ動画に関連する第2の関連情報とを管理し、前記分析ステップでは、前記第1の関連情報と前記第2の関連情報とに基づいて、前記分析処理を実行する、方法。
【0098】
このような態様によれば、過去のライブ動画との比較により、ライブ動画をより正確に評価・分析することができる
【0099】
(9)上記(2)~(8)の何れか1つに記載の情報処理方法において、さらに、表示制御ステップでは、前記分析処理の結果を示す視覚情報を表示させる、方法。
【0100】
このような態様によれば、管理者が視覚情報を介して分析処理の結果を容易に把握することができる
【0101】
(10)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)~(9)の何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップを実行させる、もの。
【0102】
このような態様によれば、効率的に特定商品の販売を促すことができる。
【0103】
(11)情報処理システムであって、上記(1)から(9)までの何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つのプロセッサを備える、もの。
【0104】
このような態様によれば、効率的に特定商品の販売を促すことができる。
もちろん、この限りではない。
【0105】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0106】
1 :情報処理システム
2 :サーバ装置
20 :通信バス
21 :通信部
22 :記憶部
23 :制御部
231 :取得部
232 :送信制御部
233 :分析部
234 :生成部
235 :表示制御部
236 :管理部
3 :管理者端末
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
34 :表示部
35 :入力部
4 :SNSサーバ
40 :通信バス
41 :通信部
42 :記憶部
43 :制御部
5 :視聴者端末
50 :通信バス
51 :通信部
52 :記憶部
53 :制御部
54 :表示部
55 :入力部
610 :画面
611 :管理者アカウント
612 :出演者
613 :特定商品
614 :開始ボタン
620 :画面
621 :情報
622 :ステータス
623 :視聴者数
624 :コメント
625 :コメント欄
626 :シェアボタン
627 :評価ボタン
630 :グラフ
631 :コメント一覧
632 :過去動画管理テーブル
640 :画面
641 :アイコン
642 :商品概要
650 :画面
651 :商品画像
652 :商品概要
653 :購入ボタン