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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022256
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】ペット用舌クリーナー
(51)【国際特許分類】
   A01K 13/00 20060101AFI20240208BHJP
【FI】
A01K13/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022125700
(22)【出願日】2022-08-05
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1A)展示会「第11回インターペット」、令和4年3月31日~4月3日 (1B)第11回インターペットのウェブサイト、令和4年3月25日 (1C)株式会社ペイクのウェブサイト、令和4年3月31日~4月3日 (1D)ウェブサイト「iDragStore」、令和4年4月12日 (2A)雑誌「Peiku Magazine インターペット2022特別号」、令和4年3月10日発行、株式会社ペイク (2B)株式会社ペイクへの電子メール、令和4年1月27日 (2C)ウェブサイト「ebook5」、令和4年3月10日 (2D)株式会社ペイクのウェブサイト、令和4年3月10日及び19日 (3)リーフレット「ペロトモPerotomo」、令和4年3月18日発行、華正貿易株式会社 (4)株式会社モリシタへ試供品の送付、令和4年4月14日 (5)パンフレット「知育玩具おやつペロトモの商品紹介資料」、令和4年4月12日発行、華正貿易株式会社 (6)華正貿易株式会社のウェブサイト、令和4年3月16日~5月23日 (7A)ソーシャルワイヤー株式会社のウェブサイト、令和4年3月23日 (7B)プレスリリースの掲載依頼先、令和4年3月23日 (7C)ノアドット株式会社のウェブサイト、令和4年3月23日 (7D)ソーシャルワイヤー株式会社への資料提供、令和4年3月22日 (8A)BS朝日「ネコいぬワイドショー」、令和4年5月22日 (8B)株式会社BS朝日のウェブサイト、令和4年5月16日
(71)【出願人】
【識別番号】518435770
【氏名又は名称】華正貿易株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107847
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 聡
(72)【発明者】
【氏名】中原 正博
(72)【発明者】
【氏名】野中 英樹
(57)【要約】
【課題】 清掃が容易なペット用舌クリーナーを提供することを目的とする。また、周辺の汚損が少ないペット用舌クリーナーを提供することを目的とする。
【解決手段】 安定面に設置される支持筐体1と、支持筐体1に対し回転可能に取り付けられ、少なくとも一部が支持筐体1から露出する回転体3とを備え、回転体3の露出可能領域には、ペットの舌をクリーニングするためのクリーニング領域33と、ペット用キャンディが配置されたキャンディ領域34とが形成されている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
安定面に設置される支持筐体と、前記支持筐体に対し回転可能に取り付けられ、少なくとも一部が前記支持筐体から露出する回転体とを備え、
前記回転体の露出可能領域には、ペットの舌をクリーニングするためのクリーニング領域と、ペット用キャンディが配置されたキャンディ領域とが形成されていることを特徴とするペット用舌クリーナー。
【請求項2】
前記クリーニング領域及び前記キャンディ領域は、前記回転体の回転軸を中心とする周方向に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のペット用舌クリーナー。
【請求項3】
前記クリーニング領域は、多数の凹凸が形成された領域であることを特徴とする請求項1に記載のペット用舌クリーナー。
【請求項4】
前記回転体は、前記支持筐体に対し着脱可能であることを特徴とする請求項1に記載のペット用舌クリーナー。
【請求項5】
前記支持筐体は、開口及び一対の軸受を備え、
前記回転体は、前記軸受により軸支される略球体からなり、その一部が前記開口から露出していることを特徴とする請求項1に記載のペット用舌クリーナー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペット用舌クリーナーに係り、更に詳しくは、犬、猫などのペットの舌を清掃するためのペット用舌クリーナーの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
舌苔には多数の細菌が繁殖し、口臭等の原因になると言われている。このため、舌のクリーニングを行って細菌を除去すれば、口腔内を清潔に維持し、口臭等を防止することができる。人の舌をクリーニングするための舌クリーナーは既に広く普及しているが、ペットの舌をクリーニングするためのペット用舌クリーナーは未だ普及しているとはいえない。
【0003】
ペット用舌クリーナーは、ペットフードと組み合わせることにより、ペットに自発的に舐めさせて舌のクリーニングを行っている。例えば、クリーニング用の植毛を備えた舌クリーナーにジェル状のペットフードを塗り付け、あるいは、クリーニング用の凹凸面が形成された舌クリーナーに粉状のペットフードを振りかけることにより、舌クリーナーをペットに舐めさせ、舌のクリーニングを行っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ペットフードを用いてペットの舌クリーニングを促進しようとする場合、ペットフードが簡単に食べ切れる状態にあれば、所望のクリーニング時間やクリーニング回数を確保できず、舌を十分にクリーニングすることができない。そこで、従来のペット用舌クリーナーは、植毛にジェル状のペットフードを塗り付け、あるいは、凹凸面の凹部に粉状のペットフードを入り込ませることにより、ペットフードを簡単には食べ切ることができないように工夫されている。
【0005】
しかし、このような従来のペット用舌クリーナーは、使用後の清掃が困難であるという問題があった。クリーニングが終われば、舌クリーナーを清掃し、清潔に保つ必要があるが、植毛に塗り付けられたジェル状のペットフードや、凹部に入り込んだ粉状のペットフードの清掃による除去が容易ではないという問題があった。
【0006】
舌のクリーニングを十分に行うためには、ペットフードを簡単に食べ切ることができないようにする必要があるが、それに伴って、使用後の清掃が困難になるという問題があった。また、ペットフードが飛散し、ペット用舌クリーナーの周辺の床面がペットフードで汚れるという問題もあった。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、清掃が容易なペット用舌クリーナーを提供することを目的とする。また、周辺の汚損が少ないペット用舌クリーナーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の本発明の実施態様によるペット用舌クリーナーは、安定面に設置される支持筐体と、前記支持筐体に対し回転可能に取り付けられ、少なくとも一部が前記支持筐体から露出する回転体とを備え、前記回転体の露出可能領域には、ペットの舌をクリーニングするためのクリーニング領域と、ペット用キャンディが配置されたキャンディ領域とが形成されている。
【0009】
このような構成を採用することにより、ペットがキャンディ領域を舐める動作により回転体が回転し、ペットの舌がクリーニング領域にも接触して舌クリーニングが行われる。このため、クリーニング領域及びキャンディ領域を分離して形成することができ、使用後の清掃が容易になる。また、キャンディ領域を回転体の露出可能領域内に形成することにより、キャンディに噛みつきにくく、簡単にキャンディを食べ切ることできず、所望のクリーニング回数を確保することができる。
【0010】
第2の本発明の実施態様によるペット用舌クリーナーは、上記構成に加えて、前記クリーニング領域及び前記キャンディ領域が、前記回転体の回転軸を中心とする周方向に配置されている。
【0011】
このような構成を採用することにより、回転体が回転することにより、同じ位置にクリーニング領域及びキャンディ領域が交互に現れ、ペットの舌を効果的にクリーニングすることができる。
【0012】
第3の本発明の実施態様によるペット用舌クリーナーは、上記構成に加えて、前記クリーニング領域が、多数の凹凸が形成された領域であるように構成される。
【0013】
第4の本発明の実施態様によるペット用舌クリーナーは、上記構成に加えて、前記回転体は、前記支持筐体に対し着脱可能であるように構成される。このような構成を採用することにより、キャンディがなくなった場合に回転体を取り外してキャンディを補充することができ、補充作業を容易化することができる。また、新しい回転体に交換することもできる。
【0014】
第5の本発明の実施態様によるペット用舌クリーナーは、上記構成に加えて、前記支持筐体が、開口及び一対の軸受を備え、前記回転体が、前記軸受により軸支される略球体からなり、その一部が前記開口から露出しているように構成される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、清掃が容易なペット用舌クリーナーを提供することができる。また、周辺の汚損が少ないペット用舌クリーナーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施の形態によるペット用舌クリーナー100の分解斜視図である。
図2】ペット用舌クリーナー100の正面図である。
図3】ペット用舌クリーナー100の平面図である。
図4】ペット用舌クリーナー100のA-A断面図である。
図5】ペット用舌クリーナー100の組立時の様子を示した図である。
図6】回転体3の一構成例を示した図である。
図7】回転体3の他の構成例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1図3は、本発明の実施の形態によるペット用舌クリーナー100の一構成例を示した図である。図1は、ペット用舌クリーナー100の分解斜視図であり、図2は、図1のペット用舌クリーナー100の正面図、図3は、図1のペット用舌クリーナー100の平面図である。
【0018】
ペット用舌クリーナー100は、支持筐体1に取り付けられた回転体3の表面にクリーニング領域33及びキャンディ領域34が形成されている。このため、ペットが舐めることにより回転体3が回転し、クリーニング領域33及びキャンディ領域34が、ペットの舌に対し交互に接触する。このため、ペットがキャンディ領域34を目的として回転体3を舐めると、クリーニング領域33がペットの舌に接触し、舌のクリーニングが行われる。
【0019】
回転体3を用いることにより、クリーニング領域33及びキャンディ領域34を分離して形成することができる。このため、従来品に比べて、クリーナーの清掃が容易になるとともに、ペットフードの効果消失までの時間調整も容易になる。さらに、周辺の床面等を汚損することもない。
【0020】
支持筐体1は、上部筐体10及び下部筐体20により構成される。上部筐体10の上面には、略円形の開口11が設けられ、開口11から下方へ延びる回転体支持部12が形成されている。回転体支持部12は、鉛直方向の中心軸15を有する円筒体であり、中心軸15を挟んで対向する側面上に一対の軸受13が設けられている。上部筐体10の底面14は、全面が開放されており、下部筐体20によって閉鎖される。
【0021】
下部筐体20は、支持筐体1の底板であり、上部筐体10の底面14に取り付けられる。下部筐体20は、その上面から上方へ延びる回転体支持部22が設けられている。回転体支持部22は、鉛直方向の中心軸15を有する円筒体であり、中心軸15を挟んで対向する上縁部に上方へ突出する一対の軸受突起23が設けられている。一対の軸受突起23は、軸受13とともに、回転体3の軸部32を回転可能に支持する。ハンドル部24は、下部筐体20を取り外す際に使用する切り欠き部である。なお、下部筐体20の下面は、粘着テープ4を介して床面などの設置面に貼付して使用することがより望ましい。
【0022】
回転体3は、回転体本体31及び一対の軸部32により構成される。回転体本体31は、樹脂部品31A及びキャンディ31Bで構成される略球体である。また、回転体本体31の表面には、クリーニング領域33及びキャンディ領域34が設けられている。クリーニング領域33は、樹脂部品31Aの表面であり、キャンディ領域34は、キャンディ31Bの表面である。
【0023】
クリーニング領域33は、ペットの舌をクリーニングするための領域であり、多数の凹凸が形成された凹凸面として形成される。クリーニング領域33の形状は、ペットの種類に応じて、様々な凹凸形状を採用することができる。
【0024】
キャンディ領域34は、ペットに舐めさせるための領域であり、キャンディ31Bが露出している。キャンディ31Bは、ペットが好んで舐めるペット用キャンディである。ペット用キャンディは、ペットが、容易に噛み切ることができず、繰り返し舐めることができるペット用の餌であり、例えば、硬質又は高粘度の固形物が用いられる。
【0025】
一対の軸部32は、回転体本体31を挟んで対向する位置に、回転体本体31から突出するように設けられており、回転体本体31の中心を通る回転軸35を形成する。一対の軸部32は、樹脂部品31Aの一部として一体的に成形されている。軸部32は、軸受13によって軸支され、開口11を介して回転体本体31の一部が支持筐体1から露出した状態で回転可能に取り付けられる。また、回転体3は、支持筐体1に対し着脱可能に取り付けられ、容易に交換することができる。
【0026】
図4は、ペット用舌クリーナー100を図3のA-A切断線により切断した時の断面を示した図(A-A断面図)である。なお、説明の便宜上、回転体3は省略している。また、図5は、ペット用舌クリーナー100の組立時の様子を示した図であり、下部筐体20の取り付け前の状態が示されている。
【0027】
回転体支持部12及び回転体支持部22は、互いに略同軸となるように配置され、回転体3を回転可能に支持する。回転体支持部12の軸受13には、下側から軸部32を取り付けるための導入溝130が設けられている。導入溝130は、回転体支持部22の軸受突起23が入り込むことにより閉鎖される。
【0028】
軸部32は、導入溝130を通り、上部筐体10の軸受13に取り付けられる。軸受13及び導入溝130の接続点には、軸部32を保持可能にする一対の仮支持突起131が設けられ、回転体3は、軸受突起23がなくても、脱落しないように仮保持される。仮支持突起131を設けることにより、下部筐体20が取り付けられて軸受突起23により導入溝130が閉鎖されるまで軸部32は脱落しないように保持され、ペット用舌クリーナー100の組立作業や回転体3の交換作業を容易にすることができる。
【0029】
図6は、回転体3の一構成例を示した図であり、回転軸35の方向を正面とした場合における平面図が(a)、正面図が(b)、底面図が(c)にそれぞれ示されている。回転体本体31は、回転軸35に平行かつ回転軸35を通らない面で球体を切断したときの回転軸35を含む一方が樹脂部品31Aからなり、他方がキャンディ31Bからなる。つまり、クリーニング領域33は、キャンディ領域34よりもやや広い面積を占めている。
【0030】
クリーニング領域33及びキャンディ領域34は、回転体3の回転軸35を中心とする周方向に配列されているため、回転体3を回転させることにより、同じ位置にクリーニング領域33及びキャンディ領域34が交互に現れる。従って、ペットがキャンディ領域34を舐めれば、クリーニング領域33もペットの舌に接触し、ペットの舌をクリーニングすることができる。
【0031】
図7は、回転体3の他の構成例を示した図であり、回転軸35の方向を正面とした場合における平面図が(a)、正面図が(b)、底面図が(c)にそれぞれ示されている。図7の回転体3は、図6の場合と比較すれば、回転体本体31の分割数が異なっている。回転体本体31の表面は、周方向に3つのクリーニング領域33とキャンディ領域34が交互に設けられている。
【0032】
なお、本実施の形態では、回転体本体31の表面全体が開口11から露出可能である場合について説明したが、本発明は、このような場合のみに限定されない。つまり、回転体3の回転により開口11から露出する回転体本体31の露出可能領域は、回転体本体31の表面全体でなくてもよい。例えば、クリーニング領域33及びキャンディ領域34が露出可能領域に含まれていれば、露出可能領域は、回転体本体31の表面の一部であってもよい。
【符号の説明】
【0033】
100 ペット用舌クリーナー
1 支持筐体
10 上部筐体
11 開口
12 回転体支持部
13 軸受
14 底面
15 中心軸
130 導入溝
131 仮支持突起
20 下部筐体
20 底板
22 回転体支持部
23 軸受突起
24 ハンドル部
3 回転体
31 回転体本体
31A 樹脂部品
31B キャンディ
32 軸部
33 クリーニング領域
34 キャンディ領域
35 回転軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7