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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022264
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】トイレ装置
(51)【国際特許分類】
   E03D 9/08 20060101AFI20240208BHJP
【FI】
E03D9/08 Z
E03D9/08 L
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022125715
(22)【出願日】2022-08-05
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敬人
(74)【代理人】
【識別番号】100197538
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 功
(74)【代理人】
【識別番号】100176751
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 耕平
(72)【発明者】
【氏名】辻 裕介
(72)【発明者】
【氏名】松本 健志
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 智理
(72)【発明者】
【氏名】奥山 弘祐
【テーマコード(参考)】
2D038
【Fターム(参考)】
2D038JA03
2D038JB03
2D038JB04
2D038JC15
2D038JH03
2D038JH12
2D038JH13
2D038KA02
2D038KA03
(57)【要約】
【課題】複数の機能部で最大出力の動作を実行可能な場合でも、操作部のデザイン性や操作性に優れたトイレ装置を提供する。
【解決手段】第1機能部と、第2機能部と、第1機能部及び第2機能部を動作させるための操作入力を受け付ける操作部と、操作部における操作入力に基づいて、第1機能部及び第2機能部の動作を制御する制御部と、を備え、操作部は、第1機能部及び第2機能部の出力を最大にする操作入力を受け付ける最大出力ボタンを有し、制御部は、第1機能部が第1出力で動作している状態で、最大出力ボタンにおける操作入力がされると、第1機能部を第1最大出力で動作させ、第2機能部が第2出力で動作している状態で、最大出力ボタンにおける操作入力がされると、第2機能部を第2最大出力で動作させる、トイレ装置。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力を変更可能な第1機能部と、
出力を変更可能であり、前記第1機能部とは同時に動作しない第2機能部と、
前記第1機能部及び前記第2機能部を動作させるための操作入力を受け付ける操作部と、
前記操作部における前記操作入力に基づいて、前記第1機能部及び前記第2機能部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記操作部は、前記第1機能部及び前記第2機能部の出力を最大にする操作入力を受け付ける最大出力ボタンを有し、
前記制御部は、
前記第1機能部が第1最大出力よりも小さい第1出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第1機能部を前記第1最大出力で動作させ、
前記第2機能部が第2最大出力よりも小さい第2出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第2機能部を前記第2最大出力で動作させる、トイレ装置。
【請求項2】
前記第1機能部は、洗浄水を吐出することで前記使用者の局部を洗浄する局部洗浄ユニットであり、
前記第2機能部は、風を吹き出すことで前記使用者の前記局部を乾燥させる局部乾燥ユニットであり、
前記制御部は、
前記局部洗浄ユニットが最大流量よりも小さい第1流量の洗浄水を吐出している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記局部洗浄ユニットから前記最大流量の洗浄水を吐出させ、
前記局部乾燥ユニットが最大乾燥力よりも小さい第1乾燥力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記局部乾燥ユニットを前記最大乾燥力で動作させる、請求項1記載のトイレ装置。
【請求項3】
前記操作部は、前記局部乾燥ユニットの乾燥力を段階的に変更する操作入力を受け付ける出力変更ボタンをさらに備えた、請求項2記載のトイレ装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記局部洗浄ユニットが動作している状態で、前記出力変更ボタンにおける操作入力がされると、前記局部洗浄ユニットから吐出される洗浄水の流量を変更し、
前記局部乾燥ユニットが動作している状態で、前記出力変更ボタンにおける操作入力がされると、前記局部乾燥ユニットの前記乾燥力を変更する、請求項3記載のトイレ装置。
【請求項5】
前記局部乾燥ユニットが前記第1乾燥力で動作しているとき、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の風量は、最大風量よりも小さい第1風量であり、かつ、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の温度は、最高温度よりも低い第1温度であり、
前記局部乾燥ユニットが前記最大乾燥力で動作しているとき、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の風量は、前記最大風量であり、かつ、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の温度は、前記最高温度である、請求項2記載のトイレ装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記第1機能部が前記第1最大出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第1機能部の動作を継続させたまま、前記第1機能部の出力を前記第1出力に戻し、
前記第2機能部が前記第2最大出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第2機能部の動作を継続させたまま、前記第2機能部の出力を前記第2出力に戻す、請求項1記載のトイレ装置。
【請求項7】
前記操作部は、前記第1機能部及び前記第2機能部の動作の停止の操作入力を受け付ける停止ボタンをさらに備え、
前記制御部は、
前記第1機能部が前記第1最大出力で動作している状態で、前記停止ボタンにおける操作入力がされると、前記第1機能部の動作を停止させるとともに、前記第1機能部の出力を前記第1出力に戻し、
前記第2機能部が前記第2最大出力で動作している状態で、前記停止ボタンにおける操作入力がされると、前記第2機能部の動作を停止させるとともに、前記第2機能部の出力を前記第2出力に戻す、請求項1記載のトイレ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の態様は、一般的に、トイレ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トイレ装置において、洗浄水を吐出することで使用者の局部を洗浄する局部洗浄ユニットや、風を吹き出すことで使用者の局部を乾燥する局部乾燥ユニット、などの複数の機能部を設けることが知られている(例えば、特許文献1)。このようなトイレ装置においては、例えば、操作部により各機能部の動作の開始や停止、出力の変更などが行われる。また、操作部に局部洗浄ユニットから吐出される洗浄水の流量を最大にする操作入力を受け付ける最大出力ボタンを設けることが知られている(例えば、特許文献2)。
【0003】
近年、トイレ装置の多機能化に伴い、操作部のボタンの数が増え、操作が複雑化している。そのため、例えば、複数の機能部で最大出力の動作を実行可能な場合に、操作部に各機能部の専用の最大出力ボタンを設けると、操作部のボタンの数が増え、操作部のデザイン性や操作性が損なわれるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-113418号公報
【特許文献2】特開2021-188320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、複数の機能部で最大出力の動作を実行可能な場合でも、操作部のデザイン性や操作性に優れたトイレ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、出力を変更可能な第1機能部と、出力を変更可能であり、前記第1機能部とは同時に動作しない第2機能部と、前記第1機能部及び前記第2機能部を動作させるための操作入力を受け付ける操作部と、前記操作部における前記操作入力に基づいて、前記第1機能部及び前記第2機能部の動作を制御する制御部と、を備え、前記操作部は、前記第1機能部及び前記第2機能部の出力を最大にする操作入力を受け付ける最大出力ボタンを有し、前記制御部は、前記第1機能部が第1最大出力よりも小さい第1出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第1機能部を前記第1最大出力で動作させ、前記第2機能部が第2最大出力よりも小さい第2出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第2機能部を前記第2最大出力で動作させる、トイレ装置である。
【0007】
このトイレ装置によれば、第1機能部が動作している状態で最大出力ボタンにおける操作入力がされると第1機能部の出力を変更し、第2機能部が動作している状態で最大出力ボタンにおける操作入力がされると第2機能部の出力を変更することで、最大出力ボタンを第1機能部及び第2機能部の共通のボタンとして使用することができる。これにより、操作部に各機能部の専用の最大出力ボタンを設けなくても、共通の最大出力ボタンによって、第1機能部及び第2機能部の最大出力の動作を個別に実行させることができる。したがって、複数の機能部で最大出力の動作を実行可能な場合でも、使い勝手を損なうことなく、操作部のデザイン性や操作性を優れたものとすることができる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、前記第1機能部は、洗浄水を吐出することで前記使用者の局部を洗浄する局部洗浄ユニットであり、前記第2機能部は、風を吹き出すことで前記使用者の前記局部を乾燥させる局部乾燥ユニットであり、前記制御部は、前記局部洗浄ユニットが最大流量よりも小さい第1流量の洗浄水を吐出している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記局部洗浄ユニットから前記最大流量の洗浄水を吐出させ、前記局部乾燥ユニットが最大乾燥力よりも小さい第1乾燥力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記局部乾燥ユニットを前記最大乾燥力で動作させる、トイレ装置である。
【0009】
このトイレ装置によれば、局部洗浄ユニットが動作している状態で最大出力ボタンにおける操作入力がされると局部洗浄ユニットから吐出される洗浄水の流量を変更し、局部乾燥ユニットが動作している状態で最大出力ボタンにおける操作入力がされると局部乾燥ユニットの乾燥力を変更することで、最大出力ボタンを局部洗浄ユニット及び局部乾燥ユニットの共通のボタンとして使用することができる。これにより、操作部に各ユニットの専用の最大出力ボタンを設けなくても、共通の最大出力ボタンによって、局部洗浄ユニット及び局部乾燥ユニットの最大出力の動作を個別に実行させることができる。したがって、局部洗浄ユニット及び局部乾燥ユニットで最大出力の動作を実行可能な場合でも、使い勝手を損なうことなく、操作部のデザイン性や操作性を優れたものとすることができる。
【0010】
第3の発明は、第2の発明において、前記操作部は、前記局部乾燥ユニットの乾燥力を段階的に変更する操作入力を受け付ける出力変更ボタンをさらに備えた、トイレ装置である。
【0011】
このトイレ装置によれば、局部乾燥ユニットの乾燥力を段階的に変更する操作入力を受け付ける出力変更ボタンを設けることで、最大出力ボタンによる最大乾燥力への変更に加えて、出力変更ボタンによる乾燥力の変更(調整)を容易に行うことができる。これにより、使用者が自分の好みに合わせて局部乾燥ユニットを使いやすくなる。したがって、局部乾燥ユニットの使い勝手を向上することができる。
【0012】
第4の発明は、第3の発明において、前記制御部は、前記局部洗浄ユニットが動作している状態で、前記出力変更ボタンにおける操作入力がされると、前記局部洗浄ユニットから吐出される洗浄水の流量を変更し、前記局部乾燥ユニットが動作している状態で、前記出力変更ボタンにおける操作入力がされると、前記局部乾燥ユニットの前記乾燥力を変更する、トイレ装置である。
【0013】
このトイレ装置によれば、局部洗浄ユニットが動作している状態で出力変更ボタンにおける操作入力がされると局部洗浄ユニットから吐出される洗浄水の流量を変更し、局部乾燥ユニットが動作している状態で出力変更ボタンにおける操作入力がされると局部乾燥ユニットの乾燥力を変更することで、出力変更ボタンを局部洗浄ユニット及び局部乾燥ユニットの共通のボタンとして使用することができる。これにより、操作部に各ユニットの専用の出力変更ボタンを設けなくても、共通の出力変更ボタンによって、局部洗浄ユニット及び局部乾燥ユニットの出力変更を個別に実行させることができる。したがって、使い勝手を損なうことなく、操作部のデザイン性や操作性を優れたものとすることができる。
【0014】
第5の発明は、第2の発明において、前記局部乾燥ユニットが前記第1乾燥力で動作しているとき、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の風量は、最大風量よりも小さい第1風量であり、かつ、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の温度は、最高温度よりも低い第1温度であり、前記局部乾燥ユニットが前記最大乾燥力で動作しているとき、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の風量は、前記最大風量であり、かつ、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の温度は、前記最高温度である、トイレ装置である。
【0015】
このトイレ装置によれば、局部乾燥ユニットが最大乾燥力で動作しているとき、局部乾燥ユニットから吹き出される風の風量を最大風量とし、かつ、局部乾燥ユニットから吹き出される風の温度を最高温度とすることで、最大乾燥力における局部乾燥ユニットの乾燥の性能をより高めることができる。
【0016】
第6の発明は、第1の発明において、前記制御部は、前記第1機能部が前記第1最大出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第1機能部の動作を継続させたまま、前記第1機能部の出力を前記第1出力に戻し、前記第2機能部が前記第2最大出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第2機能部の動作を継続させたまま、前記第2機能部の出力を前記第2出力に戻す、トイレ装置である。
【0017】
このトイレ装置によれば、機能部が最大出力で動作している状態で、最大出力ボタンにおける操作入力がされると、機能部の動作を継続させたまま、機能部の出力を最大出力にする前の出力に戻すことで、例えば、最大出力ボタンが誤って操作された場合であっても、最大出力ボタンへの操作入力によって、容易に機能部の動作を継続させたまま、機能部の出力を最大出力にする前の出力に戻すことができる。これにより、トイレ装置の使い勝手を向上することができる。
【0018】
第7の発明は、第1の発明において、前記操作部は、前記第1機能部及び前記第2機能部の動作の停止の操作入力を受け付ける停止ボタンをさらに備え、前記制御部は、前記第1機能部が前記第1最大出力で動作している状態で、前記停止ボタンにおける操作入力がされると、前記第1機能部の動作を停止させるとともに、前記第1機能部の出力を前記第1出力に戻し、前記第2機能部が前記第2最大出力で動作している状態で、前記停止ボタンにおける操作入力がされると、前記第2機能部の動作を停止させるとともに、前記第2機能部の出力を前記第2出力に戻す、トイレ装置である。
【0019】
このトイレ装置によれば、機能部が最大出力で動作している状態で、停止ボタンにおける操作入力がされると、機能部の動作を停止させるとともに、機能部の出力を最大出力にする前の出力に戻すことで、例えば、最大出力ボタンが誤って操作された場合であっても、停止ボタンへの操作入力によって、容易に機能部の動作を停止させるとともに、機能部の出力を最大出力にする前の出力に戻すことができる。これにより、トイレ装置の使い勝手を向上することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の態様によれば、複数の機能部で最大出力の動作を実行可能な場合でも、操作部のデザイン性や操作性に優れたトイレ装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施形態に係るトイレ装置を表す斜視図である。
図2】実施形態に係るトイレ装置の一部を表す斜視図である。
図3】実施形態に係るトイレ装置の要部構成を表すブロック図である。
図4】実施形態に係る操作部の一例を表す正面図である。
図5】実施形態に係る操作部の他の一例を表す平面図である。
図6】実施形態に係るトイレ装置の動作の一例を表すフローチャートである。
図7】実施形態に係るトイレ装置の動作の一例を表すフローチャートである。
図8】実施形態に係るトイレ装置の動作の一例を表すフローチャートである。
図9】実施形態に係るトイレ装置の動作の一例を表すフローチャートである。
図10】実施形態に係るトイレ装置の動作の一例を表すフローチャートである。
図11】実施形態に係るトイレ装置の動作の一例を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係るトイレ装置を表す斜視図である。
図2は、実施形態に係るトイレ装置の一部を表す斜視図である。
図1及び図2に表したように、トイレ装置500は、洋式腰掛便器(以下説明の便宜上、単に「便器」と称する)300と、衛生洗浄装置100と、操作部200と、を備える。衛生洗浄装置100は、便器300の上に取り付けられる。衛生洗浄装置100は、便器300に対して一体的に取り付けられてもよいし、便器300に対して着脱可能に取り付けられてもよい。
【0023】
衛生洗浄装置100は、ケーシング10と、便座80と、便蓋90と、を有する。便座80及び便蓋90は、ケーシング10に対して回転可能に軸支されている。図1では、便座80が閉じた状態、かつ、便蓋90が開いた状態を表している。図2では、便座80及び便蓋90が開いた状態を表している。使用者は、例えば、開いた状態の便蓋90に背を向けて閉じた状態の便座80に座った(着座した)状態で、トイレ装置500(衛生洗浄装置100)を使用することができる。便蓋90は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
【0024】
ここで、本願明細書においては、便座80に座った使用者からみて上方を「上方」とし、便座80に座った使用者からみて下方を「下方」とする。また、開いた状態の便蓋90に背を向けて便座80に座った使用者からみて前方を「前方」とし、後方を「後方」とし、右側を「右側方」とし、左側を「左側方」とする。
【0025】
便器300は、ボウル部300aを有する。ボウル部300aは、下方に凹む凹状である。便器300は、ボウル部300aにおいて使用者の尿や便などの排泄物を受ける。
【0026】
ケーシング10は、便器300のボウル部300aよりも後方の部分の上に取り付けられる。ケーシング10は、延出部12を有する。延出部12は、ボウル部300aの後端部分よりも前方に延びる。延出部12は、例えば、前方に向かって下降傾斜している。延出部12は、湾曲凹面14を有する。湾曲凹面14は、延出部12の左右方向の中央部に設けられ、ボウル部300aの開口端の形状に沿って凹状に湾曲している。
【0027】
操作部200は、衛生洗浄装置100を動作させるための操作入力を受け付ける。この例では、操作部200は、トイレ装置500が設置されるトイレ室の壁に取り付けられている。この例では、操作部200は、衛生洗浄装置100とは別に設けられたリモコンである。操作部200は、衛生洗浄装置100と一体的に設けられてもよい。
【0028】
図3は、実施形態に係るトイレ装置の要部構成を表すブロック図である。
図3に表したように、衛生洗浄装置100は、局部洗浄ユニット30と、局部乾燥ユニット40と、制御部50と、電源回路55と、人体検知センサ60と、脱臭ユニット70と、を有する。なお、図3では、トイレ装置500の水路系の要部構成と電気系の要部構成とを併せて表している。
【0029】
局部洗浄ユニット30は、使用者の局部に向けて洗浄水を吐出することで使用者の局部を洗浄する。局部洗浄ユニット30は、ノズル31と、電磁弁32と、洗浄水加熱部33と、流量切替部34と、流路切替部35と、ノズルモータ36と、ノズル洗浄室37と、ポンプ38と、を有する。
【0030】
ノズル31は、先端部に設けられた吐水口31aを有する。ノズル31は、給水源WSから供給された洗浄水を吐水口31aから吐出して、便座80に座った使用者の局部(例えば「おしり」など)を洗浄する。設けられる吐水口31aの数は、1つであってもよいし、複数であってもよい。ノズル31には、吐水口31aとして、例えば、使用者の「おしり」を洗浄するためのおしり洗浄吐水口と、使用者の女性局部を洗浄するためのビデ洗浄吐水口と、が設けられていてもよい。
【0031】
局部洗浄ユニット30は、水道や貯水タンクなどの給水源WSから供給された水をノズル31やノズル洗浄室37に導く流路30aを有する。流路30aは、給水源WSとノズル31とを接続する。また、流路30aは、給水源WSとノズル洗浄室37とを接続する。
【0032】
流路30aの上流側には、電磁弁32が設けられている。電磁弁32は、開閉可能な電磁バルブである。電磁弁32は、制御部50と電気的に接続されている。電磁弁32は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、流路30aを開閉する。つまり、電磁弁32は、制御部50からの指令に基づいて、給水源WSからノズル31やノズル洗浄室37への給水の開始と及び停止を切り替える。
【0033】
電磁弁32の下流には、洗浄水加熱部33が設けられている。洗浄水加熱部33は、例えば、ヒータを有する熱交換器である。洗浄水加熱部33は、制御部50と電気的に接続されている。洗浄水加熱部33は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、ヒータによる加熱の開始及び停止を切り替える。これにより、洗浄水加熱部33は、給水源WSから供給された水を規定の温度まで昇温させる。洗浄水加熱部33は、例えば、セラミックヒータなどを用いた瞬間加熱式(瞬間式)の熱交換器でもよいし、貯湯タンクを用いた貯湯加熱式の熱交換器でもよい。
【0034】
洗浄水加熱部33の下流には、ノズル31から吐出される水に脈動を与えるためのポンプ38が設けられている。ポンプ38は、例えば、ノズル31から吐出される水の流量を増減させることで、ノズル31から吐出される水に水に脈動を与える。ポンプ38は、例えば、後述するマッサージ機能に用いられる。
【0035】
ポンプ38の下流には、流量の調整を行う流量切替部34と、給水先の切替を行う流路切替部35と、が設けられている。流量切替部34及び流路切替部35は、1つのユニットとして設けられていてもよい。
【0036】
流量切替部34は、ノズル31やノズル洗浄室37から吐出される水の流量を調整する。流量切替部34は、例えば、弁を有する。流量切替部34は、制御部50と電気的に接続されている。流量切替部34は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、弁の開閉状態を変更することで、ノズル31やノズル洗浄室37から吐出される水の流量を調整する。
【0037】
流路切替部35は、給水先(流路30aの接続先)をノズル31及びノズル洗浄室37のいずれかに切り替える。流路切替部35は、例えば、弁を有する。流路切替部35は、制御部50と電気的に接続されている。流路切替部35は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、弁の開閉状態を変更することで、給水先をノズル31及びノズル洗浄室37のいずれかに切り替える。
【0038】
流量切替部34及び流路切替部35の下流には、ノズル31が設けられている。ノズル31は、ノズルモータ36からの駆動力を受け、便器300のボウル部300a内に進出したり、ケーシング10の内部に後退したりすることができる。ノズルモータ36は、制御部50と電気的に接続されている。ノズルモータ36は、制御部50からの指令に基づいて、ノズル31を進退させる。
【0039】
ケーシング10は、開口10aと、ノズルダンパ15と、を有する。開口10aは、ノズル31と対向する位置に設けられる。ノズル31は、開口10aを介してケーシング10の内外に進退する。ノズルダンパ15は、開口10aを塞ぐように設けられている。図2に表したように、ノズルダンパ15(開口10a)は、湾曲凹面14に設けられている。ノズル31は、ケーシング10の外に進出した状態において、吐水口31aから洗浄水を吐出する。
【0040】
ノズル洗浄室37は、ノズル31を進出させた状態で、図示しない吐水部から洗浄水を吐出することにより、ノズル31の外周表面(胴体)を洗浄することができる。ノズル洗浄室37は、ノズル31を収納した(後退させた)状態で、図示しない吐水部から洗浄水を吐出することにより、ノズル31の吐水口31aの部分などを洗浄してもよい。
【0041】
局部乾燥ユニット40は、便器300のボウル部300a内に風を吹き出すことにより、洗浄で濡れた使用者の局部を乾燥させる。局部乾燥ユニット40は、例えば、便座80に座った使用者の局部(「おしり」など)に向けて風を吹き出す。
【0042】
局部乾燥ユニット40は、空気が流れる流路40aを有する。流路40aの下流端は、ケーシング10の開口10bに接続されている。流路40aには、ファン41と、ヒータ42と、が設けられている。
【0043】
ファン41は、例えば、ケーシング10内の空気を吸い込んで流路40aに導き、開口10bから吐出させることで、風を吹き出す。ファン41は、制御部50と電気的に接続されている。ファン41は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、風の吹き出しの開始及び停止を切り替える。ファン41は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、吹き出される風の風量(流量)を調整する。
【0044】
ヒータ42は、流路40aを流れる空気を加熱する。洗浄水加熱部33は、制御部50と電気的に接続されている。ヒータ42は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、加熱の開始及び停止を切り替える。ヒータ42は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、吹き出される風の温度を調整する。
【0045】
ケーシング10は、開口10bと、乾燥ダンパ16と、を有する。開口10bは、局部乾燥ユニット40と対向する位置に設けられる。局部乾燥ユニット40は、開口10bを介してケーシング10の外部に風を吹き出す。乾燥ダンパ16は、開口10bを塞ぐように設けられている。図2に表したように、乾燥ダンパ16(開口10b)は、湾曲凹面14に設けられている。
【0046】
人体検知センサ60は、使用者を検知する。人体検知センサ60は、例えば、使用者のトイレ室への入室及びトイレ室からの退室を検知する。人体検知センサ60は、例えば、使用者の便座80への着座及び便座80からの離座を検知する。人体検知センサ60は、例えば、赤外線センサ、電波センサ、及び静電センサの少なくともいずれかを含む。人体検知センサ60は、制御部50と電気的に接続されている。人体検知センサ60は、検知結果を制御部50に出力する。人体検知センサ60は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
【0047】
この例では、人体検知センサ60は、衛生洗浄装置100に設けられている。人体検知センサ60は、操作部200に設けられていてもよいし、衛生洗浄装置100及び操作部200とは別に設けられていてもよい。
【0048】
脱臭ユニット70は、脱臭ファン71を有し、脱臭ファン71によりボウル部300a内の空気を吸引して、吸引した空気に含まれる大便臭などの臭気成分を低減させる。脱臭ユニット70は、例えば、活性炭を使った触媒を利用して脱臭する脱臭部材を有する。脱臭ユニット70は、制御部50と電気的に接続されている。脱臭ファン71は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、吸引の開始及び停止を切り替える。脱臭ファン71は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、吸引される空気の量(流量)を調整する。
【0049】
制御部50は、電源回路55を介して供給電源PSから電力を供給され、操作部200などからの信号(操作入力)に基づいて、局部洗浄ユニット30(電磁弁32、洗浄水加熱部33、流量切替部34、流路切替部35、ノズルモータ36、及びポンプ38)、局部乾燥ユニット40(ファン41及びヒータ42)、及び脱臭ユニット70(脱臭ファン71)などの動作を制御する。
【0050】
制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、局部洗浄ユニット30による局部洗浄を制御する。より具体的には、制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、電磁弁32及び流路切替部35を制御することで、ノズル31やノズル洗浄室37からの洗浄水の吐出の開始及び停止を制御する。制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、流量切替部34を制御することで、ノズル31から吐出される水の流量を制御する。制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、電磁弁32、流路切替部35、及びポンプ38を制御することで、ノズル31から脈動する洗浄水を吐出させるマッサージ機能の開始及び停止を制御する。制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、ポンプ38を制御することで、マッサージ機能においてノズル31から吐出される水の脈動具合(流量)を制御する。制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、洗浄水加熱部33を制御することで、ノズル31から吐出される洗浄水の温度を制御する。制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、ノズルモータ36を制御することで、ノズル31の進退を制御する。
【0051】
また、制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、局部乾燥ユニット40による局部乾燥を制御する。より具体的には、制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、ファン41を制御することで、風の吹き出しの開始及び停止を制御する。制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、ファン41を制御することで、吹き出される風の風量を制御する。制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、ヒータ42を制御することで、吹き出される風の温度を制御する。
【0052】
また、制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、脱臭ユニット70による脱臭を制御する。より具体的には、制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、脱臭ファン71を制御することで、空気の吸引の開始及び停止を制御する。制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、脱臭ファン71を制御することで、吸引される空気の量(流量)を制御する。
【0053】
供給電源PSは、例えば、交流電源である。供給電源PSは、例えば、交流100V(実効値)の商用電源である。電源回路55は、例えば、供給電源PSから供給された100Vの交流電力を、5V、12V、24Vなどの直流電力に変換する。そして、電源回路55は、変換後の5V、12V、24Vの各直流電力、及び100Vの交流電力を、衛生洗浄装置100の各部に供給する。これにより、電源回路55からの電力供給に応じて、衛生洗浄装置100の各部が動作する。
【0054】
図4は、実施形態に係る操作部の一例を表す正面図である。
図4に表したように、操作部200は、洗浄ボタン201(おしり洗浄ボタン201a及びビデ洗浄ボタン201b)と、乾燥ボタン202と、停止ボタン203と、設定変更ボタン204と、最大出力ボタン205と、出力変更ボタン206(出力増大ボタン206a及び出力減少ボタン206b)と、脱臭ボタン207と、マッサージボタン208と、を有する。なお、操作部200における各ボタンは、押し込むことで操作入力されるボタン(押しボタン)であってもよいし、接触することで操作入力されるボタン(タッチスイッチ)であってもよい。
【0055】
洗浄ボタン201は、局部洗浄ユニット30の動作の開始の操作入力を受け付ける。洗浄ボタン201において操作入力がされると、制御部50は、局部洗浄ユニット30による局部洗浄(すなわち、ノズル31からの洗浄水の吐出)を開始させる。この例では、洗浄ボタン201として、おしり洗浄ボタン201a及びビデ洗浄ボタン201bが設けられている。おしり洗浄ボタン201aは、局部洗浄ユニット30によるおしり洗浄の開始の操作入力を受け付ける。おしり洗浄ボタン201aにおいて操作入力がされると、制御部50は、局部洗浄ユニット30によるおしり洗浄を開始させる。おしり洗浄においては、例えば、ノズル31のおしり洗浄吐水口から洗浄水が吐出される。ビデ洗浄ボタン201bは、局部洗浄ユニット30によるビデ洗浄の開始の操作入力を受け付ける。ビデ洗浄ボタン201bにおいて操作入力がされると、制御部50は、局部洗浄ユニット30によるビデ洗浄を開始させる。ビデ洗浄においては、例えば、ノズル31のビデ洗浄吐水口から洗浄水が吐出される。
【0056】
乾燥ボタン202は、局部乾燥ユニット40の動作の開始の操作入力を受け付ける。乾燥ボタン202において操作入力がされると、制御部50は、局部乾燥ユニット40による局部乾燥(すなわち、ファン41を駆動させることによる風の吹き出し)を開始させる。制御部50は、局部乾燥を開始させる際に、ファン41を駆動させるとともに、ヒータ42による加熱を開始して、温風の吹き出しを開始させてもよい。
【0057】
停止ボタン203は、衛生洗浄装置100の動作の停止の操作入力を受け付ける。停止ボタン203は、例えば、局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の動作の停止の操作入力を受け付ける。局部洗浄ユニット30による局部洗浄が行われている状態で、停止ボタン203において操作入力がされると、制御部50は、局部洗浄ユニット30による局部洗浄(すなわち、ノズル31からの洗浄水の吐出)を停止させる。局部乾燥ユニット40による局部乾燥が行われている状態で、停止ボタン203において操作入力がされると、制御部50は、局部乾燥ユニット40による局部乾燥(すなわち、ファン41を駆動させることによる風の吹き出し)を停止させる。ヒータ42による加熱が行われている場合には、制御部50は、局部乾燥を停止させる際に、ファン41の駆動を停止させるとともに、ヒータ42による加熱を停止させる。
【0058】
脱臭ボタン207は、脱臭ユニット70の動作の開始の操作入力を受け付ける。脱臭ボタン207において操作入力がされると、制御部50は、脱臭ユニット70による脱臭(すなわち、脱臭ファン71を駆動させることによる空気の吸引)を開始させる。脱臭ボタン207は、脱臭ユニット70の動作の停止の操作入力を受け付けてもよい。停止ボタン203は、脱臭ユニット70の動作の停止の操作入力を受け付けてもよい。脱臭ボタン207は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
【0059】
マッサージボタン208は、局部洗浄ユニット30によるマッサージ機能の動作の開始の操作入力を受け付ける。マッサージボタン208において操作入力がされると、制御部50は、局部洗浄ユニット30によるマッサージ機能を開始させる。マッサージ機能は、ポンプ38を駆動させることにより、ノズル31から脈動する洗浄水を吐出する機能である。マッサージボタン208は、マッサージ機能の停止の操作入力を受け付けてもよい。停止ボタン203は、局部洗浄とともにマッサージ機能の停止の操作入力を受け付けてもよい。マッサージボタン208は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
【0060】
設定変更ボタン204は、衛生洗浄装置100の各機能の設定を変更するための操作入力を受け付ける。設定変更ボタン204において操作入力がされると、制御部50は、衛生洗浄装置100の各機能の設定を変更する。設定変更ボタン204は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
【0061】
最大出力ボタン205は、互いに同時に動作せず、出力を変更可能な複数の機能部(第1機能部21及び第2機能部22)の出力を最大にする操作入力を受け付ける。より具体的には、第1機能部21が第1最大出力よりも小さい第1出力で動作している状態で、最大出力ボタン205における操作入力がされると、制御部50は、第1機能部21を第1最大出力で動作させる。また、第2機能部22が第2最大出力よりも小さい第2出力で動作している状態で、最大出力ボタン205における操作入力がされると、制御部50は、第2機能部22を第2最大出力で動作させる。このように、操作部200は、第1機能部21及び第2機能部22を動作させるための操作入力を受け付ける。また、制御部50は、操作部200における操作入力に基づいて、第1機能部21及び第2機能部22の動作を制御する。
【0062】
第1機能部21は、例えば、局部洗浄ユニット30及び脱臭ユニット70のいずれかである。第2機能部22は、例えば、局部乾燥ユニット40である。局部洗浄ユニット30と局部乾燥ユニット40とは、同時に動作しない。脱臭ユニット70と局部乾燥ユニット40とは、同時に動作しない。
【0063】
最大出力ボタン205は、例えば、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を最大(最大流量)にする操作入力を受け付ける。局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量が最大ではない状態で局部洗浄が行われているときに、最大出力ボタン205において操作入力がされると、制御部50は、流量切替部34を制御することで、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を最大にする。局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量が最大の状態で局部洗浄が行われているときに、最大出力ボタン205において操作入力がされると、制御部50は、流量切替部34を制御することで、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を最大にする前の状態に戻す。最大流量は、出力変更ボタン206によって設定される最大の流量と同じであってもよいし、出力変更ボタン206によって設定される最大の流量よりも大きくてもよい。
【0064】
このように、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を最大にする操作入力を受け付ける最大出力ボタン205を設けることで、少ない操作入力で局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を最大にすることができる。これにより、局部洗浄ユニット30の使い勝手をさらに向上することができる。
【0065】
また、最大出力ボタン205は、例えば、マッサージ機能において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の脈動を最大(最大脈動)にする操作入力を受け付ける。局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の脈動が最大ではない状態でマッサージ機能が行われているときに、最大出力ボタン205において操作入力がされると、制御部50は、ポンプ38を制御することで、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の脈動を最大にする。局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の脈動が最大の状態でマッサージ機能が行われているときに、最大出力ボタン205において操作入力がされると、制御部50は、ポンプ38を制御することで、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の脈動を最大にする前の状態に戻す。ポンプ38は、ノズル31から吐出される水の流量を増減させることで脈動具合を変化させる。脈動が大きい状態とは、例えば、ノズル31から吐出される水の流量の変化量が大きい状態である。すなわち、脈動が大きい状態とは、例えば、最大流量と最小流量との差が大きい状態である。最大脈動は、出力変更ボタン206によって設定される最大の脈動と同じであってもよいし、出力変更ボタン206によって設定される最大の脈動よりも大きくてもよい。
【0066】
このように、マッサージ機能において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の脈動を最大にする操作入力を受け付ける最大出力ボタン205を設けることで、少ない操作入力で局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の脈動を最大にすることができる。これにより、局部洗浄ユニット30の使い勝手をさらに向上することができる。
【0067】
また、最大出力ボタン205は、例えば、脱臭ユニット70の脱臭力を最大(最大脱臭力)にする操作入力を受け付ける。脱臭ユニット70の脱臭力が最大ではない状態で脱臭が行われているときに、最大出力ボタン205において操作入力がされると、制御部50は、脱臭ファン71を制御することで、脱臭ユニット70の脱臭力を最大にする。脱臭ユニット70の脱臭力が最大の状態で脱臭が行われているときに、最大出力ボタン205において操作入力がされると、制御部50は、脱臭ファン71を制御することで、脱臭ユニット70の脱臭力を最大にする前の状態に戻す。脱臭力は、脱臭ユニット70による脱臭の性能の高さを示す。脱臭力が大きい状態とは、脱臭ファン71により吸引される空気の流量が大きい状態である。最大脱臭力は、出力変更ボタン206によって設定される最大の脱臭力と同じであってもよいし、出力変更ボタン206によって設定される最大の脱臭力よりも大きくてもよい。
【0068】
このように、脱臭ユニット70の脱臭力を最大にする操作入力を受け付ける最大出力ボタン205を設けることで、少ない操作入力で脱臭ユニット70の脱臭力を最大にすることができる。これにより、脱臭ユニット70の使い勝手をさらに向上することができる。
【0069】
また、最大出力ボタン205は、例えば、局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大(最大乾燥力)にする操作入力を受け付ける。局部乾燥ユニット40の乾燥力が最大ではない状態で局部乾燥が行われているときに、最大出力ボタン205において操作入力がされると、制御部50は、ファン41及びヒータ42の少なくともいずれかを制御することで、局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大にする。局部乾燥ユニット40の乾燥力が最大の状態で局部乾燥が行われているときに、最大出力ボタン205において操作入力がされると、制御部50は、ファン41及びヒータ42の少なくともいずれかを制御することで、局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大にする前の状態に戻す。乾燥力は、局部乾燥ユニット40による局部乾燥の性能の高さを示す。乾燥力は、局部乾燥ユニット40から吹き出す風の風量(すなわち、単位時間あたりに吹き出された風の量)及び局部乾燥ユニット40から吹き出す風の温度のいずれかに基づいて、決定される。乾燥力が大きい状態とは、例えば、局部乾燥ユニット40から吹き出す風の風量が大きい状態である。乾燥力が大きい状態とは、例えば、局部乾燥ユニット40から吹き出す風の温度が高い状態である。最大乾燥力は、出力変更ボタン206によって設定される最大の乾燥力と同じであってもよいし、出力変更ボタン206によって設定される最大の乾燥力よりも大きくてもよい。乾燥力については、後述する。
【0070】
このように、局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大にする操作入力を受け付ける最大出力ボタン205を設けることで、少ない操作入力で局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大にすることができる。これにより、局部乾燥ユニット40の使い勝手をさらに向上することができる。
【0071】
また、最大出力ボタン205を第1機能部21及び第2機能部22において共通にすることで、操作部200に各機能部の専用の最大出力ボタン205を設けなくても、共通の最大出力ボタン205によって、第1機能部21及び第2機能部22の最大出力の動作を個別に実行させることができる。したがって、複数の機能部で最大出力の動作を実行可能な場合でも、使い勝手を損なうことなく、操作部200のデザイン性や操作性を優れたものとすることができる。
【0072】
特に、最大出力ボタン205を局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40において共通にすることで、操作部200に各ユニットの専用の最大出力ボタン205を設けなくても、共通の最大出力ボタン205によって、局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の最大出力の動作を個別に実行させることができる。したがって、局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40で最大出力の動作を実行可能な場合でも、使い勝手を損なうことなく、操作部のデザイン性や操作性を優れたものとすることができる。
【0073】
出力変更ボタン206は、互いに同時に動作せず、出力を変更可能な複数の機能部(第1機能部21及び第2機能部22)の出力を段階的に変更する操作入力を受け付ける。この例では、出力変更ボタン206として、出力増大ボタン206a及び出力減少ボタン206bが設けられている。出力増大ボタン206aは、第1機能部21及び第2機能部22の出力を段階的に増大させる操作入力を受け付ける。出力減少ボタン206bは、第1機能部21及び第2機能部22の出力を段階的に減少させる操作入力を受け付ける。第1機能部21及び第2機能部22は、最大出力ボタン205の説明における第1機能部21及び第2機能部22と同じである。
【0074】
出力変更ボタン206は、例えば、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を段階的に変更する操作入力を受け付ける。出力増大ボタン206aは、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を段階的に増大させる操作入力を受け付ける。出力減少ボタン206bは、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を段階的に減少させる操作入力を受け付ける。局部洗浄ユニット30による局部洗浄が行われている状態で、出力増大ボタン206aにおいて操作入力がされると、制御部50は、流量切替部34を制御することで、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を段階的に増大させる。局部洗浄ユニット30による局部洗浄が行われている状態で、出力減少ボタン206bにおいて操作入力がされると、制御部50は、流量切替部34を制御することで、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を段階的に減少させる。
【0075】
このように、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を段階的に変更する操作入力を受け付ける出力変更ボタン206を設けることで、最大出力ボタン205による最大流量への変更に加えて、出力変更ボタン206による流量の変更(調整)を容易に行うことができる。これにより、使用者が自分の好みに合わせて局部洗浄ユニット30を使いやすくなる。したがって、局部洗浄ユニット30の使い勝手を向上することができる。
【0076】
また、出力変更ボタン206は、例えば、マッサージ機能において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の脈動を段階的に変更する操作入力を受け付ける。出力増大ボタン206aは、マッサージ機能において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の脈動を段階的に増大させる操作入力を受け付ける。出力減少ボタン206bは、マッサージ機能において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の脈動を段階的に減少させる操作入力を受け付ける。局部洗浄ユニット30によるマッサージ機能が行われている状態で、出力増大ボタン206aにおいて操作入力がされると、制御部50は、ポンプ38を制御することで、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の脈動を段階的に増大させる。局部洗浄ユニット30によるマッサージ機能が行われている状態で、出力減少ボタン206bにおいて操作入力がされると、制御部50は、ポンプ38を制御することで、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の脈動を段階的に減少させる。
【0077】
このように、マッサージ機能において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の脈動を段階的に変更する操作入力を受け付ける出力変更ボタン206を設けることで、最大出力ボタン205による最大脈動への変更に加えて、出力変更ボタン206による脈動の変更(調整)を容易に行うことができる。これにより、使用者が自分の好みに合わせて局部洗浄ユニット30を使いやすくなる。したがって、局部洗浄ユニット30の使い勝手を向上することができる。
【0078】
また、出力変更ボタン206は、例えば、脱臭ユニット70の脱臭力を段階的に変更する操作入力を受け付ける。出力増大ボタン206aは、脱臭ユニット70の脱臭力を段階的に増大させる操作入力を受け付ける。出力減少ボタン206bは、脱臭ユニット70の脱臭力を段階的に減少させる操作入力を受け付ける。脱臭ユニット70による脱臭が行われている状態で、出力増大ボタン206aにおいて操作入力がされると、制御部50は、脱臭ファン71を制御することで、脱臭ユニット70の脱臭力を段階的に増大させる。脱臭ユニット70による脱臭が行われている状態で、出力減少ボタン206bにおいて操作入力がされると、制御部50は、脱臭ファン71を制御することで、脱臭ユニット70の脱臭力を段階的に減少させる。
【0079】
このように、脱臭ユニット70の脱臭力を段階的に変更する操作入力を受け付ける出力変更ボタン206を設けることで、最大出力ボタン205による最大脱臭力への変更に加えて、出力変更ボタン206による脱臭力の変更(調整)を容易に行うことができる。これにより、使用者が自分の好みに合わせて脱臭ユニット70を使いやすくなる。したがって、脱臭ユニット70の使い勝手を向上することができる。
【0080】
また、出力変更ボタン206は、例えば、局部乾燥ユニット40の乾燥力を段階的に変更する操作入力を受け付ける。出力増大ボタン206aは、局部乾燥ユニット40の乾燥力を段階的に増大させる操作入力を受け付ける。出力減少ボタン206bは、局部乾燥ユニット40の乾燥力を段階的に減少させる操作入力を受け付ける。局部乾燥ユニット40による局部乾燥が行われている状態で、出力増大ボタン206aにおいて操作入力がされると、制御部50は、ファン41及びヒータ42の少なくともいずれかを制御することで、局部乾燥ユニット40の乾燥力を段階的に増大させる。局部乾燥ユニット40による局部乾燥が行われている状態で、出力減少ボタン206bにおいて操作入力がされると、制御部50は、ファン41及びヒータ42の少なくともいずれかを制御することで、局部乾燥ユニット40の乾燥力を段階的に減少させる。
【0081】
このように、局部乾燥ユニットの乾燥力を段階的に変更する操作入力を受け付ける出力変更ボタン206を設けることで最大出力ボタン205による最大乾燥力への変更に加えて、出力変更ボタン206による乾燥力の変更(調整)を容易に行うことができる。これにより、使用者が自分の好みに合わせて局部乾燥ユニット40を使いやすくなる。したがって、局部乾燥ユニット40の使い勝手をさらに向上することができる。
【0082】
また、出力変更ボタン206を第1機能部21及び第2機能部22において共通にすることで、操作部200に各機能部の専用の出力変更ボタン206を設けなくても、共通の出力変更ボタン206によって、第1機能部21及び第2機能部22の出力変更を個別に実行させることができる。したがって、使い勝手を損なうことなく、操作部200のデザイン性や操作性を優れたものとすることができる。
【0083】
特に、出力変更ボタン206を局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40において共通にすることで、操作部200に各ユニットの専用の出力変更ボタン206を設けなくても、共通の出力変更ボタンによって、局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の出力変更を個別に実行させることができる。したがって、使い勝手を損なうことなく、操作部200のデザイン性や操作性を優れたものとすることができる。
【0084】
図5は、実施形態に係る操作部の他の一例を表す平面図である。
図5に表したように、操作部200Aは、衛生洗浄装置100と一体的に設けられるものであってもよい。操作部200Aは、例えば、ケーシング10や閉じた状態の便座80の右側方または左側方に設けられる。
【0085】
操作部200Aは、洗浄ボタン201(おしり洗浄ボタン201a及びビデ洗浄ボタン201b)と、乾燥ボタン202と、停止ボタン203と、設定変更ボタン204と、最大出力ボタン205と、出力変更ボタン206(出力増大ボタン206a及び出力減少ボタン206b)と、脱臭ボタン207と、マッサージボタン208と、を有する。各ボタンの機能は、図4に表した操作部200と実質的に同じであるため、説明を省略する。
【0086】
以下、トイレ装置500の動作について、説明する。
なお、以下では、衛生洗浄装置100に設けられた制御部50が操作入力の判定なども行う場合について説明するが、操作入力の判定などを行う制御部は、衛生洗浄装置100に設けられた制御部50とは別に設けられてもよい。例えば、操作部200に設けられた制御部(不図示)が操作入力の判定などを行ってもよい。この場合、操作部200に設けられた制御部は、例えば、衛生洗浄装置100に設けられた制御部50と通信可能である。
【0087】
図6は、実施形態に係るトイレ装置の動作の一例を表すフローチャートである。
図6に表したように、洗浄ボタン201において操作入力がされると(ステップS101:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30による局部洗浄を開始させる(ステップS102)。
【0088】
制御部50は、洗浄停止条件が満たされるまで局部洗浄を継続させる(ステップS103:No)。洗浄停止条件が満たされると(ステップS103:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30による局部洗浄を停止させる(ステップS104)。制御部50は、例えば、(1)停止ボタン203において操作入力がされる、(2)局部洗浄が開始されてから所定時間(例えば、5分間)が経過する、(3)人体検知センサ60が使用者の便座80からの離座を検知する、(4)乾燥ボタン202において操作入力がされる、のいずれかが満たされたときに、洗浄停止条件が満たされたと判定する。
【0089】
次に、制御部50は、乾燥ボタン202において操作入力がされたか否かを判定する(ステップS105)。乾燥ボタン202において操作入力がされると(ステップS105:Yes)、制御部50は、局部乾燥ユニット40による局部乾燥を開始させる(ステップS106)。
【0090】
制御部50は、乾燥停止条件が満たされるまで局部乾燥を継続させる(ステップS107:No)。乾燥停止条件が満たされると(ステップS107:Yes)、制御部50は、局部乾燥ユニット40による局部乾燥を停止させる(ステップS108)。制御部50は、例えば、(1)停止ボタン203において操作入力がされる、(2)局部乾燥が開始されてから所定時間(例えば、5分間)が経過する、(3)人体検知センサ60が使用者の便座80からの離座を検知する、(4)洗浄ボタン201において操作入力がされる、のいずれかが満たされたときに、乾燥停止条件が満たされたと判定する。洗浄ボタン201において操作入力がされると、制御部50は、ステップS102に戻る。
【0091】
洗浄ボタン201において操作入力がされない場合(ステップS101:No)、制御部50は、ステップS102~ステップS104を行わずに、ステップS105を行う。また、乾燥ボタン202において操作入力がされない場合(ステップS105:No)、制御部50は、ステップS106~ステップS108を行わない。
【0092】
上述のように、実施形態において、最大出力ボタン205は、第1機能部21及び第2機能部22の共通のボタンとして使用される。以下、最大出力ボタン205が第1機能部21及び第2機能部22の共通のボタンとして使用される場合について、説明する。
【0093】
図7は、実施形態に係るトイレ装置の動作の一例を表すフローチャートである。
図7に表したように、制御部50は、最大出力ボタン205における操作入力がされたか否かを判定する(ステップS201)。
【0094】
最大出力ボタン205における操作入力がされると(ステップS201:Yes)、制御部50は、第1機能部21が動作中か否かを判定する(ステップS202)。第1機能部21が動作中の場合(ステップS202:Yes)、制御部50は、第1機能部21の出力が第1最大出力よりも小さい第1出力か否かを判定する(ステップS203)。
【0095】
第1機能部21の出力が第1出力の場合(ステップS203:Yes)、制御部50は、第1機能部21の出力を第1最大出力に設定する(ステップS204)。第1機能部21の出力が第1出力ではない場合(ステップS203:No)、制御部50は、第1機能部21の出力を第1出力に設定する(ステップS205)。このように、最大出力ボタン205は、第1機能部21の出力を、第1出力と、第1最大出力と、の間で切り替えるためのボタンとして使用されてもよい。
【0096】
第1機能部21が動作中ではない場合(ステップS202:No)、制御部50は、第2機能部22が動作中か否かを判定する(ステップS206)。第2機能部22が動作中の場合(ステップS206:Yes)、制御部50は、第2機能部22の出力が第2最大出力よりも小さい第2出力か否かを判定する(ステップS207)。
【0097】
第2機能部22の出力が第2出力の場合(ステップS207:Yes)、制御部50は、第2機能部22の出力を第2最大出力に設定する(ステップS208)。第2機能部22の出力が第2出力ではない場合(ステップS207:No)、制御部50は、第2機能部22の出力を第2出力に設定する(ステップS209)。このように、最大出力ボタン205は、第2機能部22の出力を、第2出力と、第2最大出力と、の間で切り替えるためのボタンとして使用されてもよい。
【0098】
第2機能部22が動作中ではない場合(ステップS206:No)、制御部50は、最大出力ボタン205における操作入力がされたことを記憶する(ステップS210)。最大出力ボタン205における操作入力がされたことを記憶している状態で、第1機能部21を動作させるボタンにおいて操作入力がされると、制御部50は、ステップS203を行い、操作入力がされた記憶をリセットする。最大出力ボタン205における操作入力がされたことを記憶している状態で、第2機能部22を動作させるボタンにおいて操作入力がされると、制御部50は、ステップS207を行い、操作入力がされた記憶をリセットする。
【0099】
なお、第2機能部22が動作中ではない場合(ステップS206:No)、制御部50は、第1機能部21の出力及び第2機能部22の出力のいずれも変更しなくてもよい。あるいは、第2機能部22が動作中ではない場合(ステップS206:No)、制御部50は、第1機能部21の出力を変更してもよい。つまり、最大出力ボタン205は、第2機能部22が動作中のときは、第2機能部22の出力を変更するボタンとして使用され、第2機能部22が動作していないときは、第1機能部21の出力を変更するボタンとして使用されてもよい。
【0100】
最大出力ボタン205において操作入力がされない場合(ステップS201:No)、制御部50は、ステップS202~ステップS210を行わない。
【0101】
このように、第1機能部21が動作している状態で最大出力ボタン205における操作入力がされると第1機能部21の出力を変更し、第2機能部22が動作している状態で最大出力ボタン205における操作入力がされると第2機能部22の出力を変更することで、最大出力ボタン205を第1機能部21及び第2機能部22の共通のボタンとして使用することができる。
【0102】
また、この例では、制御部50は、第1機能部21が第1最大出力で動作している状態で、最大出力ボタン205における操作入力がされると、第1機能部21の動作を継続させたまま、第1機能部21の出力を第1出力に戻し、第2機能部22が第2最大出力で動作している状態で、最大出力ボタン205における操作入力がされると、第2機能部22の動作を継続させたまま、第2機能部22の出力を前記第2出力に戻す。
【0103】
このように、機能部が最大出力で動作している状態で、最大出力ボタン205における操作入力がされると、機能部の動作を継続させたまま、機能部の出力を最大出力にする前の出力に戻すことで、例えば、最大出力ボタン205が誤って操作された場合であっても、最大出力ボタンへの操作入力によって、容易に機能部の動作を継続させたまま、機能部の出力を最大出力にする前の出力に戻すことができる。これにより、トイレ装置500の使い勝手を向上することができる。
【0104】
特に、実施形態において、最大出力ボタン205は、局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の共通のボタンとして使用される。以下、最大出力ボタン205が局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の共通のボタンとして使用される場合について、説明する。
【0105】
図8は、実施形態に係るトイレ装置の動作の一例を表すフローチャートである。
図8に表したように、制御部50は、最大出力ボタン205における操作入力がされたか否かを判定する(ステップS301)。
【0106】
最大出力ボタン205における操作入力がされると(ステップS301:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30が動作中か否かを判定する(ステップS302)。局部洗浄ユニット30が動作中の場合(ステップS302:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30の流量が最大流量よりも小さい第1流量か否かを判定する(ステップS303)。
【0107】
局部洗浄ユニット30の流量が第1流量の場合(ステップS303:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30の流量を最大流量に設定する(ステップS304)。局部洗浄ユニット30の流量が第1流量ではない場合(ステップS303:No)、制御部50は、局部洗浄ユニット30の流量を第1流量に設定する(ステップS305)。このように、最大出力ボタン205は、局部洗浄ユニット30の流量を、第1流量と、最大流量と、の間で切り替えるためのボタンとして使用されてもよい。
【0108】
局部洗浄ユニット30が動作中ではない場合(ステップS302:No)、制御部50は、局部乾燥ユニット40が動作中か否かを判定する(ステップS306)。局部乾燥ユニット40が動作中の場合(ステップS306:Yes)、制御部50は、局部乾燥ユニット40の乾燥力が最大乾燥力よりも小さい第1乾燥力か否かを判定する(ステップS307)。
【0109】
局部乾燥ユニット40の乾燥力が第1乾燥力の場合(ステップS307:Yes)、制御部50は、局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大乾燥力に設定する(ステップS308)。局部乾燥ユニット40の乾燥力が第1乾燥力ではない場合(ステップS307:No)、制御部50は、局部乾燥ユニット40の乾燥力を第1乾燥力に設定する(ステップS309)。このように、最大出力ボタン205は、局部乾燥ユニット40の乾燥力を、第1乾燥力と、最大乾燥力と、の間で切り替えるためのボタンとして使用されてもよい。
【0110】
上述のように、乾燥力は、局部乾燥ユニット40から吹き出す風の風量(すなわち、単位時間あたりに吹き出された風の量)及び局部乾燥ユニット40から吹き出す風の温度のいずれかに基づいて、決定される。最大乾燥力における風量(最大風量)は、例えば、第1乾燥力における風量よりも大きい。最大乾燥力における風の温度は、例えば、第1乾燥力における風の温度よりも高い。最大乾燥力における風量が第1乾燥力における風量よりも大きい場合、最大乾燥力における風の温度は、第1乾燥力における風の温度と同じでもよい。つまり、最大乾燥力は、第1乾燥力と同じ風の温度であり、第1乾燥力よりも風量が大きい状態であってもよい。最大乾燥力における風の温度が第1乾燥力における風の温度よりも高い場合、最大乾燥力における風量は、第1乾燥力における風量と同じでもよい。つまり、最大乾燥力は、第1乾燥力と同じ風量であり、第1乾燥力よりも風の温度が高い状態であってもよい。また、最大乾燥力は、第1乾燥力よりも風量が大きく、第1乾燥力よりも風の温度が高い状態であってもよい。
【0111】
局部乾燥ユニット40が動作中ではない場合(ステップS306:No)、制御部50は、最大出力ボタン205における操作入力がされたことを記憶する(ステップS310)。最大出力ボタン205における操作入力がされたことを記憶している状態で、洗浄ボタン201において操作入力がされると、制御部50は、ステップS303を行い、操作入力がされた記憶をリセットする。最大出力ボタン205における操作入力がされたことを記憶している状態で、乾燥ボタン202において操作入力がされると、制御部50は、ステップS307を行い、操作入力がされた記憶をリセットする。
【0112】
なお、局部乾燥ユニット40が動作中ではない場合(ステップS306:No)、制御部50は、局部洗浄ユニット30の流量及び局部乾燥ユニット40の乾燥力のいずれも変更しなくてもよい。あるいは、局部乾燥ユニット40が動作中ではない場合(ステップS306:No)、制御部50は、局部洗浄ユニット30の流量を変更してもよい。つまり、最大出力ボタン205は、局部乾燥ユニット40が動作中のときは、局部乾燥ユニット40の乾燥力を変更するボタンとして使用され、局部乾燥ユニット40が動作していないときは、局部洗浄ユニット30の流量を変更するボタンとして使用されてもよい。
【0113】
最大出力ボタン205において操作入力がされない場合(ステップS301:No)、制御部50は、ステップS302~ステップS310を行わない。
【0114】
このように、局部洗浄ユニット30が動作している状態で最大出力ボタン205における操作入力がされると局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を変更し、局部乾燥ユニット40が動作している状態で最大出力ボタン205における操作入力がされると局部乾燥ユニット40の乾燥力を変更することで、最大出力ボタン205を局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の共通のボタンとして使用することができる。
【0115】
例えば、局部乾燥ユニット40が第1乾燥力で動作しているとき、局部乾燥ユニット40から吹き出される風の風量は、最大風量よりも小さい第1風量であり、かつ、局部乾燥ユニット40から吹き出される風の温度は、最高温度よりも低い第1温度である。また、局部乾燥ユニット40が最大乾燥力で動作しているとき、局部乾燥ユニット40から吹き出される風の風量は、最大風量であり、かつ、局部乾燥ユニットから吹き出される風の温度は、最高温度である。
【0116】
このように、局部乾燥ユニット40が最大乾燥力で動作しているとき、局部乾燥ユニット40から吹き出される風の風量を最大風量とし、かつ、局部乾燥ユニット40から吹き出される風の温度を最高温度とすることで、最大乾燥力における局部乾燥ユニット40の乾燥の性能をより高めることができる。
【0117】
また、上述のように、実施形態において、出力変更ボタン206は、第1機能部21及び第2機能部22の共通のボタンとして使用される。以下、出力変更ボタン206が第1機能部21及び第2機能部22の共通のボタンとして使用される場合について、説明する。
【0118】
図9は、実施形態に係るトイレ装置の動作の一例を表すフローチャートである。
図9に表したように、制御部50は、出力変更ボタン206における操作入力がされたか否かを判定する(ステップS401)。
【0119】
出力変更ボタン206における操作入力がされると(ステップS401:Yes)、制御部50は、第1機能部21が動作中か否かを判定する(ステップS402)。第1機能部21が動作中の場合(ステップS402:Yes)、制御部50は、第1機能部21の出力を変更する(ステップS403)。
【0120】
第1機能部21が動作中ではない場合(ステップS402:No)、制御部50は、第2機能部22が動作中か否かを判定する(ステップS404)。第2機能部22が動作中の場合(ステップS404:Yes)、制御部50は、第2機能部22の出力を変更する(ステップS405)。
【0121】
第2機能部22が動作中ではない場合(ステップS404:No)、制御部50は、出力変更ボタン206における操作入力がされたことを記憶する(ステップS406)。出力変更ボタン206における操作入力がされたことを記憶している状態で、第1機能部21を動作させるボタンにおいて操作入力がされると、制御部50は、ステップS403を行い、操作入力がされた記憶をリセットする。出力変更ボタン206における操作入力がされたことを記憶している状態で、第2機能部22を動作させるボタンにおいて操作入力がされると、制御部50は、ステップS405を行い、操作入力がされた記憶をリセットする。
【0122】
なお、第2機能部22が動作中ではない場合(ステップS404:No)、制御部50は、第1機能部21の出力及び第2機能部22の出力のいずれも変更しなくてもよい。あるいは、第2機能部22が動作中ではない場合(ステップS404:No)、制御部50は、第1機能部21の出力を変更してもよい。つまり、出力変更ボタン206は、第2機能部22が動作中のときは、第2機能部22の出力を変更するボタンとして使用され、第2機能部22が動作していないときは、第1機能部21の出力を変更するボタンとして使用されてもよい。
【0123】
このように、第1機能部21が動作している状態で出力変更ボタン206における操作入力がされると第1機能部21の出力を変更し、第2機能部22が動作している状態で出力変更ボタン206における操作入力がされると第2機能部22の出力を変更することで、出力変更ボタン206を第1機能部21及び第2機能部22の共通のボタンとして使用することができる。
【0124】
特に、実施形態において、出力変更ボタン206は、局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の共通のボタンとして使用される。以下、出力変更ボタン206が局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の共通のボタンとして使用される場合について、説明する。
【0125】
図10は、実施形態に係るトイレ装置の動作の一例を表すフローチャートである。
図10に表したように、制御部50は、出力変更ボタン206における操作入力がされたか否かを判定する(ステップS501)。
【0126】
出力変更ボタン206における操作入力がされると(ステップS501:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30が動作中か否かを判定する(ステップS502)。局部洗浄ユニット30が動作中の場合(ステップS502:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を変更する(ステップS503)。
【0127】
局部洗浄ユニット30が動作中ではない場合(ステップS502:No)、制御部50は、局部乾燥ユニット40が動作中か否かを判定する(ステップS504)。局部乾燥ユニット40が動作中の場合(ステップS504:Yes)、制御部50は、局部乾燥ユニット40の乾燥力を変更する(ステップS505)。
【0128】
局部乾燥ユニット40が動作中ではない場合(ステップS504:No)、制御部50は、出力変更ボタン206における操作入力がされたことを記憶する(ステップS506)。出力変更ボタン206における操作入力がされたことを記憶している状態で、洗浄ボタン201において操作入力がされると、制御部50は、ステップS403を行い、操作入力がされた記憶をリセットする。出力変更ボタン206における操作入力がされたことを記憶している状態で、乾燥ボタン202において操作入力がされると、制御部50は、ステップS505を行い、操作入力がされた記憶をリセットする。
【0129】
なお、局部乾燥ユニット40が動作中ではない場合(ステップS504:No)、制御部50は、局部洗浄ユニット30の流量及び局部乾燥ユニット40の乾燥力のいずれも変更しなくてもよい。あるいは、局部乾燥ユニット40が動作中ではない場合(ステップS504:No)、制御部50は、局部洗浄ユニット30の流量を変更してもよい。つまり、出力変更ボタン206は、局部乾燥ユニット40が動作中のときは、局部乾燥ユニット40の乾燥力を変更するボタンとして使用され、局部乾燥ユニット40が動作していないときは、局部洗浄ユニット30の流量を変更するボタンとして使用されてもよい。
【0130】
このように、局部洗浄ユニット30が動作している状態で出力変更ボタン206における操作入力がされると局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を変更し、局部乾燥ユニット40が動作している状態で出力変更ボタン206における操作入力がされると局部乾燥ユニット40の乾燥力を変更することで、出力変更ボタン206を局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の共通のボタンとして使用することができる。
【0131】
また、上述のように、実施形態において、停止ボタン203は、第1機能部21及び第2機能部22の共通のボタンとして使用される。以下、停止ボタン203が第1機能部21及び第2機能部22の共通のボタンとして使用される場合について、説明する。
【0132】
図11は、実施形態に係るトイレ装置の動作の一例を表すフローチャートである。
図11に表したように、制御部50は、停止ボタン203における操作入力がされたか否かを判定する(ステップS601)。
【0133】
停止ボタン203における操作入力がされると(ステップS601:Yes)、制御部50は、第1機能部21が動作中か否かを判定する(ステップS602)。第1機能部21が動作中の場合(ステップS602:Yes)、制御部50は、第1機能部21の動作を停止させる(ステップS603)。
【0134】
次に、制御部50は、第1機能部21の出力が第1最大出力か否かを判定する(ステップS604)。第1機能部21の出力が第1最大出力の場合(ステップS604:Yes)、制御部50は、第1機能部21の出力を第1出力に設定する(ステップS605)。第1機能部21の出力が第1最大出力ではない場合(ステップS604:No)、制御部50は、ステップS605を行わない。つまり、第1機能部21の出力が第1最大出力ではない場合(ステップS604:No)、制御部50は、第1機能部21の出力を変更しない。
【0135】
第1機能部21が動作中ではない場合(ステップS602:No)、制御部50は、第2機能部22が動作中か否かを判定する(ステップS606)。第2機能部22が動作中の場合(ステップS606:Yes)、制御部50は、第2機能部22の動作を停止させる(ステップS607)。
【0136】
次に、制御部50は、第2機能部22の出力が第2最大出力か否かを判定する(ステップS608)。第2機能部22の出力が第2最大出力の場合(ステップS608:Yes)、制御部50は、第2機能部22の出力を第2出力に設定する(ステップS609)。第2機能部22の出力が第2最大出力ではない場合(ステップS608:No)、制御部50は、ステップS609を行わない。つまり、第2機能部22の出力が第2最大出力ではない場合(ステップS608:No)、制御部50は、第2機能部22の出力を変更しない。
【0137】
第2機能部22が動作中ではない場合(ステップS606:No)、制御部50は、停止ボタン203における操作入力を無効化する(ステップS610)。つまり、第2機能部22が動作中ではない場合(ステップS606:No)、制御部50は、停止ボタン203における操作入力を無視する。
【0138】
最大出力ボタン205において操作入力がされない場合(ステップS601:No)、制御部50は、ステップS602~ステップS610を行わない。
【0139】
このように、第1機能部21が動作している状態で停止ボタン203における操作入力がされると第1機能部21の動作を停止し、第2機能部22が動作している状態で停止ボタン203における操作入力がされると第2機能部22の動作を停止することで、停止ボタン203を第1機能部21及び第2機能部22の共通のボタンとして使用することができる。
【0140】
また、この例では、制御部50は、第1機能部21が第1最大出力で動作している状態で、停止ボタン203における操作入力がされると、第1機能部21の動作を停止させるとともに、第1機能部21の出力を第1出力に戻し、第2機能部22が第2最大出力で動作している状態で、停止ボタン203における操作入力がされると、第2機能部22の動作を停止させるとともに、第2機能部22の出力を第2出力に戻す。
【0141】
このように、機能部が最大出力で動作している状態で、停止ボタン203における操作入力がされると、機能部の動作を停止させるとともに、機能部の出力を最大出力にする前の出力に戻すことで、例えば、最大出力ボタン205が誤って操作された場合であっても、停止ボタン203への操作入力によって、容易に機能部の動作を停止させるとともに、機能部の出力を最大出力にする前の出力に戻すことができる。これにより、トイレ装置500の使い勝手を向上することができる。
【0142】
実施形態は、以下の構成を含んでもよい。
【0143】
(構成1)
出力を変更可能な第1機能部と、
出力を変更可能であり、前記第1機能部とは同時に動作しない第2機能部と、
前記第1機能部及び前記第2機能部を動作させるための操作入力を受け付ける操作部と、
前記操作部における前記操作入力に基づいて、前記第1機能部及び前記第2機能部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記操作部は、前記第1機能部及び前記第2機能部の出力を最大にする操作入力を受け付ける最大出力ボタンを有し、
前記制御部は、
前記第1機能部が第1最大出力よりも小さい第1出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第1機能部を前記第1最大出力で動作させ、
前記第2機能部が第2最大出力よりも小さい第2出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第2機能部を前記第2最大出力で動作させる、トイレ装置。
【0144】
(構成2)
前記第1機能部は、洗浄水を吐出することで前記使用者の局部を洗浄する局部洗浄ユニットであり、
前記第2機能部は、風を吹き出すことで前記使用者の前記局部を乾燥させる局部乾燥ユニットであり、
前記制御部は、
前記局部洗浄ユニットが最大流量よりも小さい第1流量の洗浄水を吐出している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記局部洗浄ユニットから前記最大流量の洗浄水を吐出させ、
前記局部乾燥ユニットが最大乾燥力よりも小さい第1乾燥力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記局部乾燥ユニットを前記最大乾燥力で動作させる、構成1記載のトイレ装置。
【0145】
(構成3)
前記操作部は、前記局部乾燥ユニットの乾燥力を段階的に変更する操作入力を受け付ける出力変更ボタンをさらに備えた、構成2記載のトイレ装置。
【0146】
(構成4)
前記制御部は、
前記局部洗浄ユニットが動作している状態で、前記出力変更ボタンにおける操作入力がされると、前記局部洗浄ユニットから吐出される洗浄水の流量を変更し、
前記局部乾燥ユニットが動作している状態で、前記出力変更ボタンにおける操作入力がされると、前記局部乾燥ユニットの前記乾燥力を変更する、構成3記載のトイレ装置。
【0147】
(構成5)
前記局部乾燥ユニットが前記第1乾燥力で動作しているとき、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の風量は、最大風量よりも小さい第1風量であり、かつ、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の温度は、最高温度よりも低い第1温度であり、
前記局部乾燥ユニットが前記最大乾燥力で動作しているとき、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の風量は、前記最大風量であり、かつ、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の温度は、前記最高温度である、構成2~4のいずれか1つに記載のトイレ装置。
【0148】
(構成6)
前記制御部は、
前記第1機能部が前記第1最大出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第1機能部の動作を継続させたまま、前記第1機能部の出力を前記第1出力に戻し、
前記第2機能部が前記第2最大出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第2機能部の動作を継続させたまま、前記第2機能部の出力を前記第2出力に戻す、構成1~5のいずれか1つに記載のトイレ装置。
【0149】
(構成7)
前記操作部は、前記第1機能部及び前記第2機能部の動作の停止の操作入力を受け付ける停止ボタンをさらに備え、
前記制御部は、
前記第1機能部が前記第1最大出力で動作している状態で、前記停止ボタンにおける操作入力がされると、前記第1機能部の動作を停止させるとともに、前記第1機能部の出力を前記第1出力に戻し、
前記第2機能部が前記第2最大出力で動作している状態で、前記停止ボタンにおける操作入力がされると、前記第2機能部の動作を停止させるとともに、前記第2機能部の出力を前記第2出力に戻す、構成1~6のいずれか1つに記載のトイレ装置。
【0150】
以上のように、実施形態によれば、数の機能部で最大出力の動作を実行可能な場合でも、操作部のデザイン性や操作性に優れたトイレ装置が提供される。
【0151】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、トイレ装置などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0152】
10:ケーシング
10a、10b:開口
12:延出部
14:湾曲凹面
15:ノズルダンパ
16:乾燥ダンパ
21:第1機能部
22:第2機能部
30:局部洗浄ユニット
30a:流路
31:ノズル
31a:吐水口
32:電磁弁
33:洗浄水加熱部
34:流量切替部
35:流路切替部
36:ノズルモータ
37:ノズル洗浄室
38:ポンプ
40:局部乾燥ユニット
40a:流路
41:ファン
42:ヒータ
50:制御部
55:電源回路
60:人体検知センサ
70:脱臭ユニット
71:脱臭ファン
80:便座
90:便蓋
100:衛生洗浄装置
200、200A:操作部
201:洗浄ボタン
201a:おしり洗浄ボタン
201b:ビデ洗浄ボタン
202:乾燥ボタン
203:停止ボタン
204:設定変更ボタン
205:最大出力ボタン
206:出力変更ボタン
206a:出力増大ボタン
206b:出力減少ボタン
207:脱臭ボタン
208:マッサージボタン
300:便器
300a:ボウル部
500:トイレ装置
PS:供給電源
WS:給水源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-01-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力を変更可能な第1機能部と、
出力を変更可能であり、前記第1機能部とは同時に動作しない第2機能部と、
前記第1機能部及び前記第2機能部を動作させるための操作入力を受け付ける操作部と、
前記操作部における前記操作入力に基づいて、前記第1機能部及び前記第2機能部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記操作部は、
前記第1機能部及び前記第2機能部の出力を最大にする操作入力を受け付ける最大出力ボタンと、
前記第1機能部及び前記第2機能部の出力を段階的に変更する操作入力を受け付ける出力変更ボタンと、
を有し、
前記制御部は、
前記第1機能部が第1最大出力よりも小さい第1出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第1機能部を前記第1最大出力で動作させ、
前記第2機能部が第2最大出力よりも小さい第2出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第2機能部を前記第2最大出力で動作させ
前記第1最大出力は、前記出力変更ボタンによって設定される前記第1機能部の最大の出力以上であり、
前記第2最大出力は、前記出力変更ボタンによって設定される前記第2機能部の最大の出力以上である、トイレ装置。
【請求項2】
前記第1機能部は、洗浄水を吐出することで前記使用者の局部を洗浄する局部洗浄ユニットであり、
前記第2機能部は、風を吹き出すことで前記使用者の前記局部を乾燥させる局部乾燥ユニットであり、
前記制御部は、
前記局部洗浄ユニットが最大流量よりも小さい第1流量の洗浄水を吐出している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記局部洗浄ユニットから前記最大流量の洗浄水を吐出させ、
前記局部乾燥ユニットが最大乾燥力よりも小さい第1乾燥力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記局部乾燥ユニットを前記最大乾燥力で動作させる、請求項1記載のトイレ装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記局部洗浄ユニットが動作している状態で、前記出力変更ボタンにおける操作入力がされると、前記局部洗浄ユニットから吐出される洗浄水の流量を変更し、
前記局部乾燥ユニットが動作している状態で、前記出力変更ボタンにおける操作入力がされると、前記局部乾燥ユニットの前記乾燥力を変更する、請求項記載のトイレ装置。
【請求項4】
前記局部乾燥ユニットが前記第1乾燥力で動作しているとき、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の風量は、最大風量よりも小さい第1風量であり、かつ、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の温度は、最高温度よりも低い第1温度であり、
前記局部乾燥ユニットが前記最大乾燥力で動作しているとき、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の風量は、前記最大風量であり、かつ、前記局部乾燥ユニットから吹き出される風の温度は、前記最高温度である、請求項2記載のトイレ装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第1機能部が前記第1最大出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第1機能部の動作を継続させたまま、前記第1機能部の出力を前記第1出力に戻し、
前記第2機能部が前記第2最大出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第2機能部の動作を継続させたまま、前記第2機能部の出力を前記第2出力に戻す、請求項1記載のトイレ装置。
【請求項6】
前記操作部は、前記第1機能部及び前記第2機能部の動作の停止の操作入力を受け付ける停止ボタンをさらに備え、
前記制御部は、
前記第1機能部が前記第1最大出力で動作している状態で、前記停止ボタンにおける操作入力がされると、前記第1機能部の動作を停止させるとともに、前記第1機能部の出力を前記第1出力に戻し、
前記第2機能部が前記第2最大出力で動作している状態で、前記停止ボタンにおける操作入力がされると、前記第2機能部の動作を停止させるとともに、前記第2機能部の出力を前記第2出力に戻す、請求項1記載のトイレ装置。
【請求項7】
出力を変更可能な第1機能部と、
出力を変更可能であり、前記第1機能部とは同時に動作しない第2機能部と、
前記第1機能部及び前記第2機能部を動作させるための操作入力を受け付ける操作部と、
前記操作部における前記操作入力に基づいて、前記第1機能部及び前記第2機能部の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記操作部は、前記第1機能部及び前記第2機能部の出力を最大にする操作入力を受け付ける最大出力ボタンを有し、
前記制御部は、
前記第1機能部が第1最大出力よりも小さい第1出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第1機能部を前記第1最大出力で動作させ、
前記第2機能部が第2最大出力よりも小さい第2出力で動作している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記第2機能部を前記第2最大出力で動作させ
前記第1機能部及び前記第2機能部が動作していない状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされたことを記憶し、
前記最大出力ボタンにおける操作入力がされたことを記憶している状態で、前記第1機能部を動作させるボタンにおいて操作入力がされると、前記第1機能部の出力を、前記第1出力と、前記第1最大出力と、の間で切り替えて動作させ、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされた記憶をリセットし、
前記最大出力ボタンにおける操作入力がされたことを記憶している状態で、前記第2機能部を動作させるボタンにおいて操作入力がされると、前記第2機能部の出力を、前記第2出力と、前記第2最大出力と、の間で切り替えて動作させ、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされた記憶をリセットする、トイレ装置。