(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022411
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】化粧品組成物及びその調製方法と使用
(51)【国際特許分類】
A61K 8/9789 20170101AFI20240208BHJP
A61Q 19/08 20060101ALI20240208BHJP
A61K 8/64 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
A61K8/9789
A61Q19/08
A61K8/64
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022138112
(22)【出願日】2022-08-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-07
(31)【優先権主張番号】202210939717.7
(32)【優先日】2022-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522346970
【氏名又は名称】広東北工商緑色護膚品研究所有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】522346981
【氏名又は名称】花奈本舗貿易(広州)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】鄭木創
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AA112
4C083AD411
4C083AD412
4C083CC04
4C083CC05
4C083DD12
4C083DD27
4C083DD31
4C083EE12
4C083FF05
(57)【要約】
【解決手段】本発明は化粧品組成物及びその調製方法と使用を提供し、前記化粧品組成物は、重量部で、ローズマリー抽出物5~15部、甜茶抽出物20~30部、ビワ葉抽出物15~25部及びカルノシン1~5部を含む。本発明に係る製品は、優れた抗糖化、抗酸化の効果を有し、効果的に、皮膚の弾力性を回復し、皮膚の光沢度を向上させることができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量部で、ローズマリー抽出物5~15部、甜茶抽出物20~30部、ビワ葉抽出物15~25部及びカルノシン1~5部を含む、ことを特徴とする化粧品組成物。
【請求項2】
重量部で、ローズマリー抽出物7~13部、甜茶抽出物23~27部、ビワ葉抽出物17~23部及びカルノシン2~4部を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項3】
重量部で、ウーロン茶抽出物30~50部をさらに含む、ことを特徴とする請求項2に記載の化粧品組成物。
【請求項4】
重量部で、マリアアザミ抽出物20~30部をさらに含む、ことを特徴とする請求項3に記載の化粧品組成物。
【請求項5】
重量部で、ネムノキ樹皮抽出物10~20部をさらに含む、ことを特徴とする請求項4に記載の化粧品組成物。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の化粧品組成物の調製方法であって、
ローズマリー抽出物、甜茶抽出物、ビワ葉抽出物、カルノシンを混合して、前記化粧品組成物を得るステップを含む、調製方法。
【請求項7】
前記混合は、ウーロン茶抽出物、ネムノキ樹皮抽出物、マリアアザミ抽出物と混合することをさらに含む、ことを特徴とする請求項6に記載の調製方法。
【請求項8】
請求項1~5のいずれか一項に記載の化粧品組成物の抗糖化化粧品の調製における、使用。
【請求項9】
請求項1~5のいずれか一項に記載の化粧品組成物を含む、ことを特徴とする化粧品。
【請求項10】
エッセンス、マスク、クリーム、化粧水、乳液又は精油のいずれか一方を含む、ことを特徴とする請求項9に記載の化粧品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は化粧品の分野に属し、具体的には化粧品組成物及びその調製方法と使用に関し、特に抗糖化、抗酸化の化粧品組成物及びその調製方法と使用に関する。
【背景技術】
【0002】
人体が摂取した糖分は血液とともに流れ、あるタンパク質を見つけて付着する機会を待ち、最も攻撃を受けやすいタンパク質は、コラーゲンなどの、弾力性を保持するタンパク質であり、最終的に新しい糖化された分子-「終末糖化産物(AGE)」が形成される。この現象と生物学的タンパク質のカルボニル化及びヒドロホルミル化による悪影響は、まとめて糖化ストレスと呼ばれる。糖化ストレスは、同時に食後の高血糖状態(Glucose spike)、喫煙、過度の飲酒、酸化、紫外線による老化及び慢性疾患の原因となる。皮膚の糖化ストレスは、皮膚のくすみ、肌荒れ、黄斑、皮膚の弾力性の欠如及び老化などの表れと関連している。AGEは、継続的な蓄積により、コラーゲンが損傷し、弾性繊維が減少し、皮膚の緊張度が失われ、皮膚のたるみが生じ、さらにしわなどの現象を形成する。
【0003】
一方、人体は、呼吸、外界汚染、放射線照射などの外界との継続的な接触により、人体内に酸化フリーラジカルが継続的に発生する。適切な量の酸化フリーラジカルは免疫などの機能を持つことができ、人体自体に酸化フリーラジカルを中和するシステムもある。しかし、外界環境の継続的な影響につれて、加齢に伴う中和能力の低下に加え、過剰なフリーラジカルが発生する。これらのフリーラジカルは非常に高い活性を有し、特に人体の細胞組織を破壊しやすく、有機体の損傷につながり、これによって老化現象を引き起こす。これらは、肌に反映すれば、皮膚のくすみ、乾燥などの肌の問題につながる。
【0004】
上記の状況は人体の通常の生活に伴って時に発生するため、人体の皮膚も常にAGE及び酸化フリーラジカルの侵食を受け一連の問題が発生する。
【0005】
特許文献1は抗糖化組成物及び調製方法を提供し、抗糖化組成物は含有量の重量百分率で、保湿剤3.61~13.1%、キレート剤0.02~0.1%、抗酸化剤0.3~0.6%及び残りの水を含み、抗糖化剤をさらに含み、前記抗糖化剤は霊芝抽出物、モクセイ花抽出物及びカルノシンを含み、抗糖化組成物における抗糖化剤の各成分の含有量の重量百分率は霊芝抽出物0.5~12%、モクセイ花抽出物0.5~12%及びカルノシン0.05~0.5%である。この発明は、様々な機能性成分を配合することにより、抗糖化効果を効果的に向上させ、糖化による皮膚の暗黄、肌色の不均一の問題を防止、抑制又は改善し、同時に肌色を明るくし、皮膚のしわを減少させ、肌のキメを改善し、皮膚の弾力性を回復することができる。
【0006】
特許文献2は、抗酸化、抗糖化、老化防止の作用を奏するスキンケア組成物及びその使用を開示している。該組成物は主にカルノシン、超低分子量のデンドロビウム(Dendrobium officinale Kimura et Migo)の多糖抽出物及びビフィズス菌培養溶解質を含み、溶剤と防腐剤をさらに含んでもよい。この発明はカルノシン、超低分子量デンドロビウムの多糖抽出物及びビフィズス菌培養溶解質の3つ成分を黄金配合比で組み合わせ使用することで相乗効果を達成し、これにより組成物は抗酸化、抗糖化の作用を有し、光損傷後のヒトケラチノサイトによる炎症性因子の放出を抑制し、バリア修復遺伝子の発現を促進し、コラーゲンの合成を促進し、全面的な老化防止作用を奏する。また、この発明の抗酸化、抗糖化、抗衰老の作用を有するスキンケア組成物は、成分の種類が簡単であり、調製しやく、化粧品に他の成分と混合して配合しやく、様々な種類のレシピを添加しやいという明らかな利点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】中国特許第110279627号明細書
【特許文献2】中国特許出願公開第111437237号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
人体の皮膚のエッチングは糖化生成物及び酸化フリーラジカルによる破壊を受けるため、効果的に抗酸化、抗糖化することができる製品をどのように提供するかが緊急の課題となっている。
【0009】
従来の技術の不足について、本発明の目的は、化粧品組成物とその調製方法と使用を提供し、特に抗糖化、抗酸化の化粧品組成物とその調製方法と使用を提供することにある。本発明に係る製品は、優れた抗糖化、抗酸化の効果を有し、効果的に、皮膚の弾力性を回復し、皮膚の光沢度を向上させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明目的を達成するために、本発明は以下の技術案を採用する。
第1の態様では、本発明は化粧品組成物(以下の内容において、便宜上、本発明に係る化粧品組成物をcomplex-AOGと略称する)を提供し、前記complex-AOGは、重量部で、ローズマリー抽出物5~15部、甜茶抽出物20~30部、ビワ葉抽出物15~25部及びカルノシン1~5部を含む。
【0011】
ここで、ローズマリー抽出物の部数は5部、6部、7部、8部、9部、10部、11部、12部、13部、14部又は15部などであってもよく、甜茶抽出物の部数は20部、21部、22部、23部、24部、25部、26部、27部、28部、29部又は30部などであってもよく、ビワ葉抽出物の部数は15部、16部、17部、18部、19部、20部、21部、22部、23部、24部又は25部などであってもよく、カルノシンの部数は1部、2部、3部、4部又は5部などであってもよいが以上に列挙された数値に限定されず、上記の数値範囲内の他の列挙されていない数値も同様に適用される。
【0012】
本発明は、ローズマリー抽出物、甜茶抽出物、ビワ葉抽出物及びカルノシンの4方の配合を採用し、それらが相乗的に作用することにより、AGEの生成を効果的に抑制し、抗糖化と抗酸化の効果を奏し、皮膚の弾力性を回復し、皮膚の光沢度を向上させることができる。
【0013】
好ましくは、前記complex-AOGは重量部でローズマリー抽出物7~13部、甜茶抽出物23~27部、ビワ葉抽出物17~23部及びカルノシン2~4部を含む。
【0014】
好ましくは、前記complex-AOGは重量部でウーロン茶抽出物30~50部をさらに含む。
【0015】
好ましくは、前記complex-AOGは重量部でウーロン茶抽出物35~45部をさらに含む。
【0016】
好ましくは、前記complex-AOGは重量部でマリアアザミ(Silybum marianum)抽出物20~30部をさらに含む。
【0017】
好ましくは、前記complex-AOGは重量部でマリアアザミ抽出物23~27部をさらに含む。
【0018】
好ましくは、前記complex-AOGは重量部でネムノキ樹皮抽出物10~20部をさらに含む。
【0019】
好ましくは、前記complex-AOGは重量部でネムノキ樹皮抽出物13~17部をさらに含む。
【0020】
ここで、ウーロン茶抽出物の部数は30部、32部、34部、36部、38部、40部、42部、44部、46部、48部又は50部などであってもよく、マリアアザミ抽出物の部数は20部、21部、22部、23部、24部、25部、26部、27部、28部、29部又は30部などであってもよく、ネムノキ樹皮抽出物の部数は10部、11部、12部、13部、14部、15部、16部、17部、18部、19部又は20部であってもよいが、以上に列挙された数値に限定されず、上記の数値範囲内の他の列挙されていない数値も同様に適用される。
【0021】
上記の成分のうちのウーロン茶抽出物、ネムノキ樹皮抽出物及びマリアアザミ抽出物の3方を配合してそれらが相乗的に作用することにより、製品のcomplex-AOGの抗糖化及び抗酸化の効果をさらに向上させることができる。
【0022】
第2の態様では、本発明は上記のようなcomplex-AOGの調製方法を提供し、前記調製方法は、
ローズマリー抽出物、甜茶抽出物、ビワ葉抽出物、カルノシンを混合して前記化粧品組成物を得るステップを含む。
【0023】
好ましくは、前記混合はウーロン茶抽出物、ネムノキ樹皮抽出物、マリアアザミ抽出物と混合することをさらに含む。
【0024】
第3の態様では、本発明は上記のようなcomplex-AOGの抗糖化化粧品の調製における使用を提供する。
【0025】
第4の態様では、本発明は化粧品をさらに提供し、前記化粧品は上記のような化粧品組成物を含む。
【0026】
好ましくは、前記化粧品はエッセンス、マスク、クリーム、化粧水、乳液又は精油のいずれか一方を含む。
【発明の効果】
【0027】
従来の技術と比較して、本発明は次の有益な効果を有する。
本発明は化粧品組成物(complex-AOG)を提供し、ローズマリー抽出物、甜茶抽出物、ビワ葉抽出物及びカルノシンの4方の配合を採用し、それらが相乗的に作用することにより、AGEの生成を効果的に抑制し、抗糖化と抗酸化の効果を奏し、皮膚の弾力性を回復し、皮膚の光沢度を向上させることができ、また、ウーロン茶抽出物、ネムノキ樹皮抽出物及びマリアアザミ抽出物を添加し、3方を配合してそれらが相乗的に作用することにより、製品のcomplex-AOGの抗糖化及び抗酸化の効果をさらに向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明で採用される技術的手段及びその効果をさらに説明するために、以下、本発明の好ましい実施例を参照しながら、本発明の技術案をさらに説明するが、本発明は実施例の範囲内に限定されない。
【0029】
以下の例において、ローズマリー抽出物はSymrise精油香料(南通)有限公司から購入し、
甜茶抽出物は日本丸善製薬株式会社から購入し、
ビワ葉抽出物は日本丸善製薬株式会社から購入し、
ウーロン茶抽出物はSymrise精油香料(南通)有限公司から購入し、
マリアアザミ抽出物はGivaudan日用精油香料(上海)有限公司から購入し、
ネムノキ樹皮抽出物はTOYOBO CO.,LTDから購入した。
【0030】
実施例1
本実施例はcomplex-AOGを提供し、組成及び配合比(重量部で)は、
ローズマリー抽出物10部、甜茶抽出物25部、ビワ葉抽出物20部、カルノシン3部、ウーロン茶抽出物40部、マリアアザミ抽出物25部、ネムノキ樹皮抽出物15部である。
調製方法は次のとおりである。
ローズマリー抽出物、甜茶抽出物、ビワ葉抽出物、カルノシン、ウーロン茶抽出物、マリアアザミ抽出物をネムノキ樹皮抽出物と混合して撹拌して、前記complex-AOGを得た。
【0031】
実施例2
本実施例はcomplex-AOGを提供し、組成及び配合比(重量部で)は、
ローズマリー抽出物7部、甜茶抽出物27部、ビワ葉抽出物17部、カルノシン4部、ウーロン茶抽出物35部、マリアアザミ抽出物27部、ネムノキ樹皮抽出物13部である。
調製方法は実施例1を参照した。
【0032】
実施例3
本実施例はcomplex-AOGを提供し、組成及び配合比(重量部で)は、
ローズマリー抽出物13部、甜茶抽出物23部、ビワ葉抽出物23部、カルノシン2部、ウーロン茶抽出物45部、マリアアザミ抽出物23部、ネムノキ樹皮抽出物17部である。
調製方法は実施例1を参照した。
【0033】
実施例4
本実施例はcomplex-AOGを提供し、組成及び配合比(重量部で)は、
ローズマリー抽出物5部、甜茶抽出物30部、ビワ葉抽出物15部、カルノシン5部、ウーロン茶抽出物30部、マリアアザミ抽出物30部、ネムノキ樹皮抽出物10部である。
調製方法は実施例1を参照した。
【0034】
実施例5
本実施例はcomplex-AOGを提供し、組成及び配合比(重量部で)は、
ローズマリー抽出物15部、甜茶抽出物20部、ビワ葉抽出物25部、カルノシン1部、ウーロン茶抽出物50部、マリアアザミ抽出物20部、ネムノキ樹皮抽出物20部である。
調製方法は実施例1を参照した。
【0035】
実施例6
本実施例はcomplex-AOGを提供し、組成にウーロン茶抽出物を含まず、減少された部分を割合でマリアアザミ抽出物及びネムノキ樹皮抽出物に割り当てたことに加えて、その他は実施例1と一致した。
調製方法は実施例1を参照した。
【0036】
実施例7
本実施例はcomplex-AOGを提供し、組成にネムノキ樹皮抽出物を含まず、減少された部分を割合でマリアアザミ抽出物及びウーロン茶抽出物に割り当てたことに加えて、その他は実施例1と一致した。
調製方法は実施例1を参照した。
【0037】
実施例8
本実施例はcomplex-AOGを提供し、組成にマリアアザミ抽出物を含まず、減少された部分を割合でウーロン茶抽出物及びネムノキ樹皮抽出物に割り当てたことに加えて、その他は実施例1と一致した。
調製方法は実施例1を参照した。
【0038】
実施例9
本実施例はcomplex-AOGを提供し、組成にマリアアザミ抽出物及びネムノキ樹皮抽出物を含まず、減少された部分をウーロン茶抽出物に割り当てたことに加えて、その他は実施例1と一致した。
調製方法は実施例1を参照した。
【0039】
実施例10
本実施例はcomplex-AOGを提供し、組成にマリアアザミ抽出物及びウーロン茶抽出物を含まず、減少された部分をネムノキ樹皮抽出物に割り当てたことに加えて、その他は実施例1と一致した。
調製方法は実施例1を参照した。
【0040】
実施例11
本実施例はcomplex-AOGを提供し、組成にウーロン茶抽出物及びネムノキ樹皮抽出物を含まず、減少された部分をマリアアザミ抽出物に割り当てたことに加えて、その他は実施例1と一致した。
調製方法は実施例1を参照した。
【0041】
実施例12
本実施例はcomplex-AOGを提供し、組成及び配合比(重量部で)は、
ローズマリー抽出物10部、甜茶抽出物25部、ビワ葉抽出物20部、カルノシン3部である。
調製方法は実施例1を参照した。
【0042】
比較例1
本比較例はcomplex-AOGを提供し、組成にローズマリー抽出物を含まず、減少された部分を割合で甜茶抽出物、ビワ葉抽出物及びカルノシンに割り当てたことに加えて、その他は実施例1と一致した。
調製方法は実施例1を参照した。
【0043】
比較例2
本比較例はcomplex-AOGを提供し、組成に甜茶抽出物を含まず、減少された部分を割合でローズマリー抽出物、ビワ葉抽出物及びカルノシンに割り当てたことに加えて、その他は実施例1と一致した。
調製方法は実施例1を参照した。
【0044】
比較例3
本比較例はcomplex-AOGを提供し、組成にビワ葉抽出物を含まず、減少された部分を割合で甜茶抽出物、ローズマリー抽出物及びカルノシンに割り当てたことに加えて、その他は実施例1と一致した。
調製方法は実施例1を参照した。
【0045】
比較例4
本比較例はcomplex-AOGを提供し、組成にカルノシンを含まず、減少された部分を割合で甜茶抽出物、ビワ葉抽出物及びローズマリー抽出物に割り当てたことに加えて、その他は実施例1と一致した。
調製方法は実施例1を参照した。
【0046】
比較例5
本比較例はcomplex-AOGを提供し、組成に甜茶抽出物、ビワ葉抽出物及びカルノシンを含まず、減少された部分をローズマリー抽出物に割り当てたことに加えて、その他は実施例1と一致した。
調製方法は実施例1を参照した。
【0047】
比較例6
本比較例はcomplex-AOGを提供し、組成に甜茶抽出物、ローズマリー抽出物及びカルノシンを含まず、減少された部分をビワ葉抽出物に割り当てたことに加えて、その他は実施例1と一致した。
調製方法は実施例1を参照した。
【0048】
比較例7
本比較例はcomplex-AOGを提供し、組成にローズマリー抽出物、ビワ葉抽出物及びカルノシンを含まず、減少された部分を甜茶抽出物に割り当てたことに加えて、その他は実施例1と一致した。
調製方法は実施例1を参照した。
【0049】
AGEs生成の抑制効果の検出について、
実施例1~12及び比較例1~7に係るcomplex-AOG及びアミノグアニジン(糖化反応抑制剤)をブタンジオール(質量部で30%)に溶解し、0.1mol/LのNaH2PO4-Na2HPO4リン酸緩衝液(pH7.4)、2.5mg/mLのウールケラチン、0.6moL/Lのグルコースの糖化反応溶液と混合(complex-AOG及びアミノグアニジンの最終含有量は1%)してから、60℃のインキュベータに10日置いた。反応完了後に、マイクロプレートリーダーを用いて反応溶液で生成された蛍光性AGEs(励起波長370nm/蛍光波長440nm)を測定した。上記のcomplex-AOGを添加した糖化反応溶液をAとし、グルコースの代わりに蒸留水をAのブランクコントロールサンプルBとして添加し、Aにおけるcomplex-AOGを除去したサンプルをCとし、同時にCにおけるグルコースを蒸留水に置き換えたサンプルをCのブランクコントロールDとした。AGEsの生成抑制率は次の式で算出できる。
AGEs生成抑制率(%)=[1-(A-B)/(C-D)]×100%
結果は次のとおりである。
【0050】
【0051】
以上の結果により、本発明で特定の原料を用いて得られたcomplex-AOGは優れた抗糖化効果を有することを示し、実施例1及び実施例6~11を比較すると、本発明はウーロン茶抽出物、ネムノキ樹皮抽出物及びマリアアザミ抽出物を採用し、3方を配合してそれらが相乗的に作用することにより、製品のcomplex-AOGの抗糖化効果をさらに向上させ、AGEsの生成を抑制することができることが分かり、実施例1、比較例1~7及びアミノグアニジンのグループを比較すると、本発明はローズマリー抽出物、甜茶抽出物、ビワ葉抽出物及びカルノシンの4方の配合を採用し、それらが相乗的に作用することにより、AGEの生成を効果的に抑制することができ、従来の糖化反応抑制剤と比較してより優れた効果を有することが分かった。
【0052】
抗酸化性能のテストについて、
DPPHフリーラジカル消去率の測定実験
テスト方法:実施例1~12及び比較例1~7で調製されたcomplex-AOGをそれぞれ1g取り、8mLの1×10-4mol/LのDPPH-エタノール溶液と混合し、均一に発振させた後に、25℃の暗所に入れて30分間遮光反応してから、混合液を遠心分離機に入れて7000rpmで5分間遠心分離し、遠心分離した上澄みを取り、517nmの波長で吸光度A1を測定し、2mLの無水エタノールを取り、同じ操作を行い、吸光度A2を測定し、2mLの脱イオン水を取り、同じ操作を行い、吸光度A3を測定し、2mLの濃度が1mg/mLのビタミンC溶液を取り、陽性対照とし、各グループに対して3回の並行実験を設置して平均値を計算し、DPPH消去率の式に従って異なるグループの抗酸化、抗糖化組成物のフリーラジカル清除能力を計算した。DPPH消去率=[1-(A1-A2)/A3]×100%。DPPH消去率のテスト結果は次のとおりである。
【0053】
【0054】
以上の結果により、本発明で特定の原料を用いて得られたcomplex-AOGは優れた抗酸化効果を有することを示し、実施例1及び実施例6~11を比較すると、本発明はウーロン茶抽出物、ネムノキ樹皮抽出物及びマリアアザミ抽出物を採用し、3方を配合してそれらの相乗的に作用することにより、製品のcomplex-AOGの抗酸化効果をさらに向上させ、清除DPPHフリーラジカルを効果的に消去することができることが分かり、実施例1、比較例1~7を比較すると、本発明はローズマリー抽出物、甜茶抽出物、ビワ葉抽出物及びカルノシンの4方の配合を採用し、それらが相乗的に作用することにより、DPPHフリーラジカルを効果的に消去することができることが分かった。
【0055】
皮膚の弾力性の回復及び光沢のテストについて、
実施例1~12及び比較例1~7に係るcomplex-AOGをエッセンス(ヒドロキシエチルセルロース0.5%、4’-ヒドロキシアセトフェノン0.5%、complex-AOG10%、残りは水であり、各原料を混合すると取得する)に作製し、その後皮膚の弾力性がよくなく、ハリ感が悪い女性ボランティア190人を選択し、ランダムに10人ずつの19のグループに分け、ボランティアは毎朝夕方に清水で顔を洗った後、実施例1~12及び比較例1~7で調製されたエッセンスを塗り、吸収されるまで軽く押し、期間中はいずれの機能性製品も使用せずに4週間連続的に使用し、毎週ボランティアに対して弾力性分析を行い、使用前、4週間使用後の結果を記録し、ボランティアは試験前に顔を洗って清潔にし、温度が25±4℃、相対湿度が48±5%RHの環境で30分間待った後にテストし、皮膚弾力性テスターMPA580(ドイツCK)を用いて固定領域の弾力性指標R2を検出し、各グループのボランティアの弾力性値の平均値を取り、結果は次のとおりである。
【0056】
【0057】
以上の結果により、本発明に係るcomplex-AOGは皮膚の弾力性を効果的に回復することができ、実施例1及び実施例6~11を比較すると、本発明はウーロン茶抽出物、ネムノキ樹皮抽出物及びマリアアザミ抽出物を採用し、3方を配合してそれらが相乗的に作用することにより、皮膚の弾力性をさらに向上させ、弾力性指標のR2の値を向上させることができることが分かり、実施例1、比較例1~7を比較すると、本発明はローズマリー抽出物、甜茶抽出物、ビワ葉抽出物及びカルノシンの4方の配合を採用し、それらが相乗的に作用することにより、皮膚の弾力性を回復することができることが分かった。
【0058】
また、ボランティアは製品を8週間連続的に使用した後、皮膚光沢度測定器GL200を用いてテスト前後の皮膚の光沢度を検出し、各グループのボランティアの差値ΔLの平均値を計算し、結果は次のとおりである。
【0059】
【0060】
以上の結果により、本発明に係るcomplex-AOGは皮膚の弾力性を効果的に回復することができ、実施例1及び実施例6~11を比較すると、本発明はウーロン茶抽出物、ネムノキ樹皮抽出物及びマリアアザミ抽出物を採用し、3方を配合してそれらが相乗的に作用することにより、皮膚の光沢度をさらに向上させることができることが分かり、実施例1、比較例1~7を比較すると、本発明はローズマリー抽出物、甜茶抽出物、ビワ葉抽出物及びカルノシンの4方の配合を採用し、それらが相乗的に作用することにより、皮膚の光沢度を向上させることができることが分かった。
【0061】
本発明は上記実施例によって本発明の化粧品組成物及びその調製方法と使用を説明したが、上記実施例に限定されず、即ち、本発明は上記実施例に依存して実施しなければならないことを意味しないと出願人は声明する。当業者にとって、本発明に対するいずれの改良、本発明の製品の各原料への等価置換及び補助成分の追加、具体的な形態の選択などはいずれも本発明の保護範囲及び開示範囲内に入ることが明らかである。
【0062】
以上は本発明の好ましい実施形態を詳細に説明したが、本発明は上記の実施形態の具体的な詳細に限定されず、本発明の技術思想の範囲内で、本発明の技術案に対して様々な簡単な変形を行うことができ、これらの簡単な変形はすべて、本発明の保護範囲に属する。
【0063】
また、なお、上記の具体的な実施形態に記載された各具体的な技術的特徴は、矛盾しない場合、任意の適切な方法で組み合わせることができ、不必要な繰り返しを避けるために、本発明は様々な可能な組み合わせ方法については別途説明しない。