(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022467
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】コンテンツ配信装置及びコンテンツ配信方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/258 20110101AFI20240208BHJP
H04N 21/254 20110101ALI20240208BHJP
【FI】
H04N21/258
H04N21/254
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065946
(22)【出願日】2023-04-13
(62)【分割の表示】P 2022123860の分割
【原出願日】2022-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】521534312
【氏名又は名称】MICEプラットフォーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】230115200
【弁護士】
【氏名又は名称】幸谷 泰造
(72)【発明者】
【氏名】永田 誠
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 毅
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164SA54S
5C164SC11P
5C164SC31P
5C164YA08
5C164YA10
(57)【要約】
【課題】ユーザの手間を軽減しつつ、かつ、ログイン情報の入力を求めることなく、コンテンツを視聴するユーザを特定することを可能とするコンテンツ配信装置及びコンテンツ配信方法を提供する。
【解決手段】 コンテンツ配信装置は、コンテンツにアクセスするためのアクセス情報として、前記コンテンツを視聴するユーザ毎に生成される特定アクセス情報を管理する管理部と、前記特定アクセス情報に対するアクセスに応じて、前記コンテンツを送信する送信部と、を備え、前記管理部は、前記コンテンツを視聴するユーザの識別情報と対応付けて、前記特定アクセス情報を管理する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツにアクセスするためのアクセス情報として、前記コンテンツを視聴するユーザ毎に生成される特定アクセス情報を管理する管理部と、
前記特定アクセス情報に対するアクセスに応じて、前記コンテンツを送信する送信部と、を備え、
前記管理部は、前記コンテンツを視聴するユーザの識別情報と対応付けて、前記特定アクセス情報を管理し、
前記特定アクセス情報は、前記ユーザ毎に異なるランダムな文字列を含む、コンテンツ配信装置。
【請求項2】
前記ユーザの識別情報を受信する受信部と、
前記ユーザの識別情報の受信に応じて、前記特定アクセス情報を生成する制御部と、を備える、請求項1に記載のコンテンツ配信装置。
【請求項3】
前記管理部は、前記特定アクセス情報に対するアクセスで一時的に用いるパスワードの入力を求めるか否かに関する設定を管理する、請求項1に記載のコンテンツ配信装置。
【請求項4】
前記管理部は、前記特定アクセス情報を用いた前記コンテンツの同時視聴を許容するか否かに関する設定を管理する、請求項1に記載のコンテンツ配信装置。
【請求項5】
前記管理部は、前記特定アクセス情報を用いた前記コンテンツの視聴を許容する期間に関する設定を管理する、請求項1に記載のコンテンツ配信装置。
【請求項6】
前記管理部は、前記特定アクセス情報を利用するか否かに関する設定を管理する、請求項1に記載のコンテンツ配信装置。
【請求項7】
コンテンツにアクセスするためのアクセス情報として、前記コンテンツを視聴するユーザ毎に生成される特定アクセス情報を管理するステップAと、
前記特定アクセス情報に対するアクセスに応じて、前記コンテンツを送信するステップBと、を備え、
前記ステップAは、前記コンテンツを視聴するユーザの識別情報と対応付けて、前記特定アクセス情報を管理するステップを含み、
前記特定アクセス情報は、前記ユーザ毎に異なるランダムな文字列を含む、コンテンツ配信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ配信装置及びコンテンツ配信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンテンツを配信する手法として、コンテンツを視聴するための特定アプリケーションを利用する手法が知られている。このような手法によれば、特定アプリケーションについてユーザ登録を行うことによって、コンテンツを配信する配信装置は、特定アプリケーションを利用してコンテンツを視聴するユーザを特定することができる。
【0003】
また、コンテンツを配信する手法として、コンテンツを格納するリソースの所在を特定する情報(例えば、URL; Uniform Resource Locator)にアクセスさせることによって、特定アプリケーションを利用することなく、コンテンツを配信する手法も考えられる(例えば、ブラウザベースのコンテンツの配信)。このような手法においても、URLを管理するウェブサイトに対してユーザ名及びパスワードを用いたログインを実行させることによって、配信装置は、コンテンツを視聴するユーザを特定することができる。
【0004】
なお、コンテンツの配信に関連するサービスとして、ウェブ会議を提供するサービスも知られている。このようなウェブ会議において、ウェブ会議に参加するユーザを事前に特定することによって、ユーザに関する情報を提示するシステムも提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した背景下において、コンテンツを視聴するユーザを特定することによって、配信装置は、ユーザがコンテンツを視聴したか否か、ユーザがコンテンツを視聴した時間などを把握することができる。
【0007】
しかしながら、特定アプリケーションを利用する手法では、特定アプリケーションのインストールが必要であり、特定アプリケーションについてユーザ登録を行うことが求められるため、コンテンツの視聴に伴うユーザの手間が煩雑である。
【0008】
一方で、ブラウザベースのコンテンツの配信では、ユーザ名及びパスワードを用いたログインが求められるため、ユーザ名及びパスワードなどのログイン情報の漏洩を危惧するユーザがログイン情報の入力を躊躇することが想定される。
【0009】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、ユーザの手間を軽減しつつ、かつ、ログイン情報の入力を求めることなく、コンテンツを視聴するユーザを特定することを可能とするコンテンツ配信装置及びコンテンツ配信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
開示の一態様は、コンテンツにアクセスするためのアクセス情報として、前記コンテンツを視聴するユーザ毎に生成される特定アクセス情報を管理する管理部と、前記特定アクセス情報に対するアクセスに応じて、前記コンテンツを送信する送信部と、を備え、前記管理部は、前記コンテンツを視聴するユーザの識別情報と対応付けて、前記特定アクセス情報を管理する、コンテンツ配信装置である。
【0011】
開示の一態様は、コンテンツにアクセスするためのアクセス情報として、前記コンテンツを視聴するユーザ毎に生成される特定アクセス情報を管理するステップAと、前記特定アクセス情報に対するアクセスに応じて、前記コンテンツを送信するステップBと、を備え、前記ステップAは、前記コンテンツを視聴するユーザの識別情報と対応付けて、前記特定アクセス情報を管理するステップを含む、コンテンツ配信方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザの手間を軽減しつつ、かつ、ログイン情報の入力を求めることなく、コンテンツを視聴するユーザを特定することを可能とするコンテンツ配信装置及びコンテンツ配信方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、実施形態に係る配信システム100を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るコンテンツ配信装置20を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るランダムURLの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る表示態様の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るコンテンツ配信方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下において、実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものである。
【0015】
[実施形態]
(コンテンツ配信システム)
以下において、実施形態に係るコンテンツ配信システム(以下、配信システム)について説明する。
図1は、実施形態に係る配信システム100を示す図である。
【0016】
図1に示すように、配信システム100は、受信装置10と、コンテンツ配信装置20(以下、配信装置20)と、を有する。受信装置10及び配信装置20は、ネットワーク110によって接続される。特に限定されるものではないが、ネットワーク110は、インターネットによって構成されてもよい。ネットワーク110は、ローカルエリアネットワークを含んでもよく、移動体通信網を含んでもよく、VPN(Virtual Private Network)を含んでもよい。
【0017】
受信装置10は、コンテンツを視聴するユーザ(以下、視聴者)が用いる端末である。受信装置10は、パーソナルコンピュータであってもよく、スマートフォンであってもよく、タブレット端末であってもよい。
図1では、受信装置10A~受信装置10Cが例示されている。
【0018】
配信装置20は、コンテンツを受信装置10に送信する装置である。配信装置20は、コンテンツを格納又は管理するサーバによって構成されてもよい。但し、配信装置20は、パーソナルコンピュータであってもよく、スマートフォンであってもよく、タブレット端末であってもよい。
【0019】
コンテンツの送信は、コンテンツの配信と読み替えられてもよい。コンテンツの配信とは、配信装置20から受信装置10への片方向の通信であってもよい。実施形態では、コンテンツを視聴するための特定アプリケーションを利用することなく、ブラウザベースでコンテンツを送信するケースが想定されてもよい。すなわち、視聴者は、コンテンツを格納するリソースの所在を特定する情報(例えば、URL; Uniform Resource Locator)にアクセスすることによってコンテンツを視聴可能であるケースが想定されてもよい。ブラウザベースのコンテンツの配信は、ブラウザベースのコンテンツの視聴と読み替えてもよい。URLは、コンテンツにアクセスするためのアクセス情報であると考えてもよい。
【0020】
(課題)
一般的に、ブラウザベースのコンテンツの配信は、ユーザ登録などを前提とした特定アプリケーションを利用する形態ではないため、ブラウザベースのコンテンツの配信では、アクセス情報(以下、URL)へのアクセスに応じてコンテンツが配信される。従って、コンテンツを視聴する視聴者を特定することはできない。
【0021】
例外としては、ユーザ名及びパスワードを用いたログインを求めることによって、コンテンツを視聴する視聴者を特定することが考えられる。言い換えると、URLを管理するウェブサイトへのログインによってセッションが維持されている期間において、URLへのアクセスを特定することによって、コンテンツを視聴する視聴者を特定することができる。
【0022】
しかしながら、ユーザ名及びパスワードなどのログイン情報の漏洩を危惧する視聴者が存在する可能性があり、このような視聴者がURLへのアクセスを実行する際にログイン情報の入力を躊躇することが想定される。
【0023】
そこで、開示では、URLへのアクセスを実行する際にログイン情報の入力を必要とすることなく、コンテンツを視聴する視聴者を特定することを可能とする仕組みについて説明する。
【0024】
(コンテンツ配信装置)
以下において、実施形態に係るコンテンツ配信装置について説明する。
図2は、実施形態に係る配信装置20を示す図である。
【0025】
図2に示すように、配信装置20は、通信部21と、管理部22と、表示部23と、制御部24と、を有する。
【0026】
通信部21は、通信モジュールによって構成される。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n、LTE、5G、6Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3などの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。
【0027】
実施形態では、通信部21は、コンテンツを送信する送信部を構成する。具体的には、通信部21は、後述する特定アクセス情報に対するアクセスに応じて、コンテンツを送信する。
【0028】
ここで、特定アクセス情報は、コンテンツを視聴する視聴者毎に生成されるアクセス情報である。特定アクセス情報は、視聴者毎に生成されるランダムURLと称されてもよい。
【0029】
実施形態では、通信部21は、コンテンツを視聴する視聴者(ユーザ)の識別情報を受信する受信部を構成する。視聴者の識別情報の詳細については後述する。
【0030】
管理部22は、不揮発性メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気テープなどの記憶媒体によって構成される。
【0031】
実施形態では、管理部22は、コンテンツにアクセスするためのアクセス情報として、コンテンツを視聴する視聴者(ユーザ)毎に生成される特定アクセス情報(以下、ランダムURL)を管理する管理部を構成する。管理部22は、コンテンツを視聴する視聴者(ユーザ)の識別情報と対応付けて、ランダムURLを管理する。
【0032】
視聴者の識別情報は、ランダムURLを送信する宛先を特定する宛先情報を少なくとも含めばよい。例えば、ランダムURLをメールで送信するケースでは、宛先情報は、メールアドレスであってもよい。ランダムURLをSMS(Short Message Service)で送信するケースでは、宛先情報は、携帯電話番号であってもよい。ランダムURLをメッセージツール又はチャットツールを用いて送信する場合には、宛先情報は、メッセージツール又はチャットツールでユーザを識別する情報であってもよい。
【0033】
特に限定されるものではないが、視聴者の識別情報は、宛先情報以外の情報(以下、付随情報)を含んでもよい。付随情報は、視聴者の氏名、視聴者の性別、視聴者の年齢、視聴者の所属組織などを含んでもよい。付随情報は、宛先情報と対応付けた形式で管理部22において管理されてもよく、宛先情報と対応付けた形式で配信装置20以外のデータベースにおいて管理されてもよい。
【0034】
例えば、管理部22は、
図3に示す情報を管理してもよい。
図3に示すように、管理部22は、会社名、参加者名、宛先情報、ランダムURL、送信日時及び作成日時を管理してもよい。
【0035】
会社名は、識別情報に含まれる付随情報の一例であり、視聴者が所属する会社の名称である。参加者名は、識別情報に含まれる付随情報の一例であり、視聴者の氏名である。宛先情報は、識別情報に含まれる情報であり、ランダムURLを送信する宛先を特定する情報である。ランダムURLは、視聴者毎に生成される特定アクセス情報である。送信日時は、ランダムURLを視聴者に送信した日時である。作成日時は、ランダムURLを作成した日時である。
【0036】
例えば、あるコンテンツのURLが”https://pppp/qqqq/video”であるケースを例に挙げて説明する。このようなケースにおいて、宛先情報が”aaa@AAA.com”である視聴者のランダムURLは、”https://pppp/qqqq/video/xxxxxxxx”であってもよい。宛先情報が”bbb@BBB.com”である視聴者のランダムURLは、”https://pppp/qqqq/video/yyyyyyyy”であってもよい。宛先情報が”ccc@CCC.com”である視聴者のランダムURLは、”https://pppp/qqqq/video/zzzzzzzz”であってもよい。特に限定されるものではないが、”xxxxxxxx”、”yyyyyyyy”及び”zzzzzzzz”は、視聴者毎に異なるランダムな文字列であってもよい。
【0037】
このように、ランダムURLは、コンテンツのURLを含み、かつ、視聴者毎に生成される情報であってもよい。すなわち、管理部22は、コンテンツのURLとランダムURLとを対応付ける形式でランダムURLを管理してもよい。
【0038】
さらに、管理部22は、コンテンツの配信に関する設定を管理してもよい。コンテンツの配信に関する設定としては、以下に示すオプションが考えられる。
【0039】
オプション1では、管理部22は、ランダムURLに対するアクセスで一時的に用いるパスワードの入力を求めるか否かに関する設定を管理してもよい。一時的に用いるパスワードはワンタイムパスワードと称されてもよい。一時的に用いるパスワードを送信する宛先は、宛先情報によって特定される宛先(すなわち、ランダムURLの送信宛先)であってもよく、宛先情報とは別に指定された宛先であってもよい。
【0040】
オプション2では、管理部22は、ランダムURLを用いたコンテンツの同時視聴を許容するか否かに関する設定を管理してもよい。同時視聴は、異なるIPアドレスからの同一のランダムURLに対するアクセスによる視聴であると考えてもよい。
【0041】
オプション3では、管理部22は、ランダムURLを用いたコンテンツの視聴を許容する期間に関する設定を管理してもよい。
【0042】
オプション4では、管理部22は、ランダムURLを利用するか否かに関する設定を管理してもよい。ランダムURLを利用する設定において、管理部22は、ランダムURLを用いたコンテンツの視聴回数の制限に関する設定を管理してもよい。
【0043】
オプション5では、管理部22は、ランダムURLへのアクセスを許容するリファラーに関する設定を管理してもよい。リファラーは、ランダムURLを管理するウェブサイトに遷移する前に滞在していたウェブサイトを意味してもよい。
【0044】
上述したオプション1~オプション5の中から選択された2以上のオプションが組み合わされてもよい。
【0045】
表示部23は、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどのディスプレイによって構成される。
【0046】
実施形態では、表示部23は、コンテンツの配信に関する設定を入力するための画面を表示してもよい。コンテンツの配信に関する設定は、セキュリティ設定と称されてもよい。
【0047】
例えば、表示部23は、
図4に示す情報を表示してもよい。
図4に示すように、表示部23は、「ワンタイムパスワードを使用する」、「同時視聴を制限する」、「許容するリファラー」、「視聴期間を設定する」、「ランダムURLを利用する」などを表示してもよい。
【0048】
「ワンタイムパスワードを使用する」は、上述したオプション1の設定を入力するための情報である。例えば、”ON”及び”OFF”が選択可能な態様で表示されてもよい。”ON”は、ワンタイムパスワードが使用されることを意味し、”OFF”は、ワンタイムパスワードが使用されないことを意味してもよい。特に限定されるものではないが、ワンタイムパスワードを送信する宛先がランダムURLを送信する宛先と異なる場合には、ワンタイムパスワードを送信する宛先の候補が選択可能な態様で表示されてもよい。
【0049】
「同時視聴を制限する」は、上述したオプション2の設定を入力するための情報である。例えば、”ON”及び”OFF”が選択可能な態様で表示されてもよい。”ON”は、同時視聴が許容されることを意味し、”OFF”は、同時視聴が制限されることを意味してもよい。
【0050】
「許容するリファラー」は、上述したオプション5の設定を入力するための情報である。例えば、ランダムURLへのアクセスを許容するリファラーを入力するための枠が表示されてもよい。
【0051】
「視聴期間を設定する」は、上述したオプション3の設定を入力するための情報である。”ON”は、視聴期間が設定されることを意味し、”OFF”は、視聴期間が設定されないことを意味してもよい。視聴期間が設定される場合には、視聴期間を設定するための情報(
図4では、”yy/MM/dd H:mm~yy/MM/dd H:mm”)が表示されてもよい。
【0052】
「ランダムURLを利用する」は、上述したオプション4の設定を入力するための情報である。”ON”は、ランダムURLが利用されることを意味し、”OFF”は、ランダムURLが利用されないことを意味してもよい。ここで、ランダムURLが利用される場合には、ランダムURLを用いたコンテンツの視聴回数の制限に関する設定(
図4では、”一回のみ利用可能”)が表示されてもよい。なお、視聴回数は、一回に限定されるものではなく、二回以上であってもよく、制限されなくてもよい。
【0053】
特に限定されるものではないが、ランダムURLが利用されないケースでは、コンテンツのURL(
図3で例示したケースでは、”https://pppp/qqqq/video”)に対するアクセスによってコンテンツが視聴されてもよい。但し、このようなケースにおいては、コンテンツの視聴者を特定できないことが許容されてもよい。
【0054】
制御部24は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、単一の集積回路によって構成されてもよく、通信可能に接続された複数の回路(集積回路及び又はディスクリート回路(discrete circuits)など)によって構成されてもよい。
【0055】
実施形態では、制御部24は、コンテンツの配信に関する制御を実行する制御部を構成する。例えば、制御部24は、視聴者(ユーザ)の識別情報の受信に応じて、ランダムURL(特定アクセス情報)を生成してもよい。
【0056】
ここで、ランダムURLはコンテンツのURLを含むため、制御部24は、ランダムURLに基づいて、コンテンツのURLを特定することができる。従って、制御部24は、ランダムURLへのアクセスに応じてコンテンツのURLを特定し、コンテンツの送信を通信部21に指示することができる。
【0057】
(コンテンツ配信方法)
以下において、実施形態に係るコンテンツ配信方法について説明する。
図5は、実施形態に係るコンテンツ配信方法を示す図である。
【0058】
図5に示すように、ステップS10において、配信装置20は、コンテンツを登録する。ここで、コンテンツのURLは、ランダムURLとは別のURLであってもよい。
図3で説明したように、コンテンツのURLは、ランダムURLの一部であってもよい。
【0059】
ステップS12において、配信装置20は、セキュリティ設定を登録する。セキュリティ設定は、
図4で説明したインタフェースを用いて入力されてもよい。
【0060】
ステップS14において、配信装置20は、コンテンツの視聴要求を受信装置10から受信する。
【0061】
ステップS16において、配信装置20は、視聴者の識別情報の送信を要求するメッセージ(識別情報要求)を受信装置10に送信する。
【0062】
ステップS18において、配信装置20は、視聴者の識別情報を含むメッセージ(識別情報応答)を受信装置10から受信する。ここで、識別情報応答は、少なくとも、ランダムURLの宛先情報を含む。識別情報応答は、宛先情報以外の付随情報を含んでもよい。
【0063】
ステップS20において、配信装置20は、視聴者の識別情報に応じて、視聴者毎に異なるランダムURLを生成する。上述したように、ランダムURLは、コンテンツのURLを含んでもよい。
【0064】
ステップS22において、配信装置20は、ランダムURLを受信装置10に送信する。ここでは、ランダムURLを受信する受信装置10が、視聴要求を送信する受信装置10と同じであるケースが例示されている。しかしながら、ランダムURLを受信する受信装置10は、宛先情報によって特定されればよい。従って、ランダムURLを受信する受信装置10は、視聴要求を送信する受信装置10と異なっていてもよい。
【0065】
ステップS24において、配信装置20は、ランダムURLに対するアクセスを受信装置10から受信する。ランダムURLに対するアクセスを送信する受信装置10は、ランダムURLを受信する受信装置10に限定されず、任意の受信装置10であってもよい。
【0066】
ステップS26において、配信装置20は、ランダムURLに対するアクセスを実行した受信装置10に対してコンテンツを送信する。
【0067】
(作用及び効果)
実施形態では、配信装置20は、コンテンツを視聴する視聴者毎に生成されるランダムURLを管理しており、ランダムURLに対するアクセスに応じてコンテンツを送信する。このような構成によれば、視聴者毎に生成されるランダムURLによって、コンテンツを視聴する視聴者を特定することができる。ここで、ランダムURLへのアクセスを実行する際にログイン情報の入力が求められないため、ログイン情報の入力を躊躇する視聴者であっても抵抗なくコンテンツを視聴することができる。
【0068】
実施形態では、配信装置20は、視聴者の識別情報の受信に応じて、ランダムURLを生成してもよい。このような構成によれば、視聴者の任意のタイミングで片方向の通信によってコンテンツを送信するケースを想定した場合であっても、ログイン情報の入力を求めることなく、かつ、視聴者を特定しながら、コンテンツを送信することができる。
【0069】
実施形態では、配信装置20は、コンテンツの配信に関する設定(セキュリティ設定)を管理してもよい。このような構成によれば、ログイン情報の入力を求めないことに伴うセキュリティの低下を抑制することができる。
【0070】
実施形態では、ランダムURLは、コンテンツのURLを含んでもよい。このような構成によれば、配信装置20は、ランダムURLに対するアクセスに応じて、コンテンツのURLを容易に特定することができる。また、ランダムURLとコンテンツのURLとを対応付けるための記憶リソースを節約することができる。
【0071】
[その他の実施形態]
本発明は上述した開示によって説明したが、上述した開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0072】
上述した開示では、視聴者の識別情報を受信装置10から受信するケースについて主として例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。視聴者の識別情報は、予め配信装置20で管理又は登録されていてもよい。このようなケースにおいて、視聴者毎に生成されるランダムURLは、視聴者の識別情報の登録に応じて予め配信装置20で生成されてもよく、受信装置10から受信する視聴要求(例えば、
図5に示すステップS14)に応じて生成されてもよい。視聴者の識別情報が予め配信装置20で管理又は登録されている場合には、
図5に示すステップS16及びステップS18は省略されてもよい。
【0073】
上述した開示では特に触れていないが、配信装置20は、ランダムURLへのアクセスに応じて送信されるコンテンツを視聴者が視聴した累積時間(以下、視聴時間)を管理してもよい。視聴時間は、コンテンツの送信に伴うセッションが維持される時間であると考えてもよい。例えば、配信装置20が視聴者を特定しつつ視聴時間を管理することによって、コンテンツの視聴を伴う研修等において配信装置20を用いることができる。
【0074】
上述した開示では、説明の便宜上、あるユーザ(視聴者)が使用する装置として、物理的な1つの受信装置10について例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。具体的には、あるユーザが使用する装置は、異なる2以上の装置を含んでもよい。例えば、あるユーザが視聴要求を送信する装置、ランダムURLを受信する装置、あるユーザがコンテンツを視聴する装置は、互いに異なっていてもよい。
【0075】
上述した開示では特に触れていないが、配信装置20が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。
【0076】
或いは、配信装置20が行う各処理を実行するためのプログラムを記憶するメモリ及びメモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサによって構成されるチップが提供されてもよい。
【0077】
[付記]
上述した開示は以下のように表されてもよい。
【0078】
第1の特徴は、コンテンツにアクセスするためのアクセス情報として、前記コンテンツを視聴するユーザ毎に生成される特定アクセス情報を管理する管理部と、前記特定アクセス情報に対するアクセスに応じて、前記コンテンツを送信する送信部と、を備え、前記管理部は、前記コンテンツを視聴するユーザの識別情報と対応付けて、前記特定アクセス情報を管理する、コンテンツ配信装置である。
【0079】
第2の特徴は、第1の特徴において、前記ユーザの識別情報を受信する受信部と、前記ユーザの識別情報の受信に応じて、前記特定アクセス情報を生成する制御部と、を備える、コンテンツ配信装置である。
【0080】
第3の特徴は、第1の特徴又は第2の特徴において、前記管理部は、前記特定アクセス情報に対するアクセスで一時的に用いるパスワードの入力を求めるか否かに関する設定を管理する、コンテンツ配信装置である。
【0081】
第4の特徴は、第1の特徴乃至第3の特徴のいずれか1つにおいて、前記管理部は、前記特定アクセス情報を用いた前記コンテンツの同時視聴を許容するか否かに関する設定を管理する、コンテンツ配信装置である。
【0082】
第5の特徴は、第1の特徴乃至第4の特徴のいずれか1つにおいて、前記管理部は、前記特定アクセス情報を用いた前記コンテンツの視聴を許容する期間に関する設定を管理する、コンテンツ配信装置である。
【0083】
第6の特徴は、第1の特徴乃至第5の特徴のいずれか1つにおいて、前記管理部は、前記特定アクセス情報を利用するか否かに関する設定を管理する、コンテンツ配信装置である。
【0084】
第7の特徴は、コンテンツにアクセスするためのアクセス情報として、前記コンテンツを視聴するユーザ毎に生成される特定アクセス情報を管理するステップAと、
前記特定アクセス情報に対するアクセスに応じて、前記コンテンツを送信するステップBと、を備え、前記ステップAは、前記コンテンツを視聴するユーザの識別情報と対応付けて、前記特定アクセス情報を管理するステップを含む、コンテンツ配信方法である。
【符号の説明】
【0085】
10…受信装置、20…配信装置、21…通信部、22…管理部、23…表示部、24…制御部、100…配信システム、110…ネットワーク