(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022517
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】ペンを含むタッチ入力システム及びコントローラ
(51)【国際特許分類】
G06F 3/046 20060101AFI20240208BHJP
G06F 3/03 20060101ALI20240208BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
G06F3/046 A
G06F3/03 400Z
G06F3/041 510
【審査請求】有
【請求項の数】59
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023123003
(22)【出願日】2023-07-28
(31)【優先権主張番号】10-2022-0097156
(32)【優先日】2022-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0103833
(32)【優先日】2022-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0153859
(32)【優先日】2022-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】513009370
【氏名又は名称】株式会社 ハイディープ
【氏名又は名称原語表記】HiDeep Inc.
【住所又は居所原語表記】3F Dasan Tower,49,Daewangpangyo-ro 644 beon-gil,Bundang-gu,Seongnam-si,Gyeonggi-do 463-400,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【弁理士】
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】キム,セヨブ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ボンキー
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ヨンホ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ファンヒ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ギドク
(72)【発明者】
【氏名】ゴ,ジュヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ビョン,ムンサブ
(72)【発明者】
【氏名】ウ,ヒョンウク
(72)【発明者】
【氏名】チョン,キリョン
(72)【発明者】
【氏名】ムン,ホジュン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】最適なスタイラスペンの共振回路の構造を提示することにより、薄い直径でも十分な出力信号を生成するペン及びタッチ入力システムを提供する。
【解決手段】本発明の実施形態によるペン及びタッチ入力システムは、センサ部を有するタッチスクリーン20及びセンサ部を制御する制御部を含むタッチ入力装置2及びタッチ入力装置と作用するスタイラスペン10を含む。
【選択図】
図1a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、
前記センサ部は、
第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、
前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、
前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、
前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、を含み、
前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、
前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、
前記スタイラスペンは、
ボディ部と、
前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、
前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、
前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、
前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記ペン感知用パターンから受信されたスタイラスペン感知信号のうち最大値と最小値を有する二つのペン感知信号を出力する二つのペン感知用パターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定する、
ペン及びタッチ入力システム。
【請求項2】
センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、
前記センサ部は、
第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、
前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、
前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、
前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、を含み、
前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、
前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、
前記スタイラスペンは、
ボディ部と、
前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、
前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、
前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、
前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記受信されたスタイラスペン感知信号のうち隣接した二つのペン感知用パターンの信号が、互いに符号が反対であるパターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定する、
ペン及びタッチ入力システム。
【請求項3】
センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、
前記センサ部は、
第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、
前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、
前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、
前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、を含み、
前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、
前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、
前記スタイラスペンは、
ボディ部と、
前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、
前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、
前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、
前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記受信されたスタイラスペン感知信号を微分して微分値が最大になる前記ペン感知用パターン上の位置を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定する、
ペン及びタッチ入力システム。
【請求項4】
センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、
前記センサ部は、
第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、
前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、を含み、
前記スタイラスペンは、
ボディ部と、
前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、
前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、
前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、
前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記ペン感知用パターンから受信されたスタイラスペン感知信号のうち最大値と最小値を有する二つのペン感知信号を出力する二つのペン感知用パターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定する、
ペン及びタッチ入力システム。
【請求項5】
センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、
前記センサ部は、
第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、
前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、を含み、
前記スタイラスペンは、
ボディ部と、
前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、
前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、
前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、
前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記受信されたスタイラスペン感知信号のうち隣接した二つのペン感知用パターンの信号が互いに符号が反対であるパターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定する、
ペン及びタッチ入力システム。
【請求項6】
センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、
前記センサ部は、
第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、
前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、を含み、
前記スタイラスペンは、
ボディ部と、
前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、
前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、
前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、
前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記受信されたスタイラスペン感知信号を微分して微分値が最大になる前記ペン感知用パターン上の位置を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定する、
ペン及びタッチ入力システム。
【請求項7】
センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、
前記センサ部は、
第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、
前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、
前記第1方向と垂直な他の第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、
前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンを、さらに含み、
前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部又は前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、
前記スタイラスペンは、
ボディ部と、
前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、
前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、
前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、
前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、
前記制御部は、
前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のパターンをペン感知用パターンとして選択し、
前記選択されたペン感知用パターンを介して前記スタイラスペンから放出されるスタイラスペン信号をセンシングするようにし、
前記制御部は、前記ペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記ペン感知用パターンから受信されたスタイラスペン感知信号のうち最大値と最小値を有する二つのペン感知信号を出力する二つのペン感知用パターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定する、
ペン及びタッチ入力システム。
【請求項8】
センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、
前記センサ部は、
第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、
前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、
前記第1方向と垂直な他の第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、
前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、をさらに含み、
前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部又は前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、
前記スタイラスペンは、
ボディ部と、
前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、
前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、
前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、
前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、
前記制御部は、
前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のパターンをペン感知用パターンとして選択し、
前記選択されたペン感知用パターンを介して前記スタイラスペンから放出されるスタイラスペン信号をセンシングするようにし、
前記制御部は、前記ペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記受信されたスタイラスペン感知信号のうち隣接した二つのペン感知用パターンの信号が互いに符号が反対であるパターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定する、
ペン及びタッチ入力システム。
【請求項9】
センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、
前記センサ部は、
第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、
前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、
前記第1方向と垂直な他の第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、
前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、をさらに含み、
前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部又は前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、
前記スタイラスペンは、
ボディ部と、
前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、
前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、
前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、
前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、
前記制御部は、
前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のパターンをペン感知用パターンとして選択し、
前記選択されたペン感知用パターンを介して前記スタイラスペンから放出されるスタイラスペン信号をセンシングするようにし、
前記制御部は、前記ペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、
前記制御部は、前記受信されたスタイラスペン感知信号を微分して微分値が最大になる前記ペン感知用パターン上の位置を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定する、
ペン及びタッチ入力システム。
【請求項10】
前記フェライトコアの誘電率が1000以下であり、前記コイルは、隣接する巻線層が交互に巻線され、前記コイルは、2以上の絶縁電線を覆う形態のワイヤである、
請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項11】
前記コイルは、隣接する巻線層がジグザグに傾斜するように巻線される、
請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項12】
前記フェライトコアは、ニッケルを含む、
請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項13】
前記コイルは、リッチ線である、
請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項14】
前記フェライトコアの少なくとも一部を覆うボビンをさらに含み、
前記コイルは、前記ボビンの少なくとも一部の上に巻線される、
請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項15】
前記インダクタ部は、2以上のインダクタが直列に連結された、
請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項16】
前記インダクタ部の少なくとも一部の上に位置する伝導性の遮断部材をさらに含む、
請求項15に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項17】
前記遮断部材は、渦電流の発生を遮断する一つのスリットを含み、
前記一つのスリットによって前記遮断部材の両端が第1方向に沿って離隔し、
前記第1方向は、渦電流が形成される方向である、
請求項16に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項18】
前記多数の第2パターンと前記多数の第4パターンの何れか一つは、前記スタイラスペンを駆動するためのスタイラスペン駆動信号を印加するためのものである、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項19】
前記多数の第2パターン及び前記多数の第4パターンのうち残りの一つは、電気的にフローティングになるものである、
請求項18に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項20】
前記タッチ駆動信号を印加するためのパターン及び前記タッチ感知信号を受信するためのパターンと異なるパターンを介して、前記スタイラスペンを駆動するためのスタイラスペン駆動信号を印加するためのものである、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項21】
前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの多数のパターンは、前記ペン駆動用パターンになるものである、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項22】
前記タッチ駆動信号を印加するためのパターン又は前記タッチ感知信号を受信するためのパターンと同じパターンを介して、前記スタイラスペン駆動信号を印加するためのものである、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項23】
前記多数の第1パターン及び前記多数の前記第3パターンのうち少なくとも一つの多数のパターンは、前記スタイラスペン感知信号を受信するためのものである、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項24】
前記多数の第1パターン及び前記多数の前記第3パターンのうち少なくとも一つの多数のパターンは、前記スタイラスペン感知信号を受信するためのものである、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項25】
前記タッチ駆動信号を印加するためのパターン又は前記タッチ感知信号を受信するためのパターンと同じパターンを介して、前記スタイラスペン感知信号を受信するためのものである、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項26】
前記第1パターン及び前記第2パターンの長さは、前記第3パターン及び前記第4パターンの長さより長い、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項27】
前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも一つ多数のパターンは、前記スタイラスペンを駆動するためのスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記スタイラスペンを感知するための感知信号をセンシングするためのものである、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項28】
前記第1パターンは、前記第1方向に沿って配列された第1aパターン及び第1bパターンを含み、
前記第2パターンは、前記第1方向に沿って配列された第2aパターン及び第2bパターンを含み、
前記多数の第2aパターンのうち少なくとも一部の第2側端部は電気的に連結され、
前記多数の第2bパターンのうち少なくとも一部の第2側端部は電気的に連結され、
前記多数の第2aパターンのうち少なくとも一部の第2側端部と前記第2bパターンのうち少なくとも一部の第2側端部は、互いに向かい合う、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項29】
前記第1パターン及び前記第2パターンの長さは、前記第3パターン及び前記第4パターンの長さより長い、
請求項28に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項30】
前記第1パターンないし前記第4パターンのうち少なくとも何れか一つは、多数のメインパターン部と、多数のメインパターン部のうち互いに隣接した二つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含む、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項31】
前記メインパターン部のうち少なくとも一部は、ダイヤモンド形状を有する、
請求項30に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項32】
前記第2パターンのメインパターン部は、前記第1パターンのメインパターン部と対応する形状を有し、
前記第4パターンのメインパターン部は、前記第3パターンのメインパターン部と対応する形状を有する、
請求項30に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項33】
前記第1パターン又は第3パターンは、開口部を有し、
前記第2パターン又は第4パターンは、前記第1パターン又は第3パターンの開口部の内部にそれぞれ配置される、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項34】
前記第1パターン又は第3パターンは、前記第2パターン又は第4パターンをそれぞれ囲む、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項35】
前記第1パターンと第2パターンは同一層に配置されるか、又は前記第3パターンと第4パターンは同一層に配置される、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項36】
前記第1パターンのうち少なくとも一部と前記第2パターンのうち少なくとも一部は第1層に配置され、
前記第3パターンのうち少なくとも一部と前記第4パターンのうち少なくとも一部は第2層に配置される、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項37】
前記多数の第2及び前記多数の第4パターンの第2側端部は、ビアを介して電気的に連結される、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項38】
前記制御部は、
前記多数の第1パターンのうち少なくとも一つの第1パターンでタッチセンシングのための駆動信号を印加し、
前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの第3パターンから受信される感知信号を受信するするためのものである、
請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項39】
前記制御部は、
前記多数の第2パターン又は前記多数の第4パターンを多数の駆動回路部と連結するためのものである、
請求項38に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項40】
前記制御部は、
前記多数の第1パターンのうち少なくとも一つの第1パターンでタッチセンシングのための駆動信号を印加する段階、
前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの第3パターンから受信される感知信号を受信する段階
を実行するためのプログラムが記録された記録媒体を含む、
請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項41】
前記制御部は、
前記多数の第2パターン又は前記多数の第4パターンを多数の駆動回路部と連結する段階
を実行するためのプログラムが記録された記録媒体を含む、
請求項40に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項42】
多数のタッチセンシング用駆動回路部と、多数のタッチセンシング用感知回路部と、をさらに含み、
前記制御部は、
前記多数のタッチセンシング用駆動回路部を介して、前記多数の第1パターン又は前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの多数のパターンに前記タッチ駆動信号を印加させ、
前記多数のタッチセンシング用感知回路部を介して、前記多数の第1パターン又は前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの多数のパターンから受信される前記タッチ感知信号を受信するように、
制御するためのものである、請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項43】
多数のペン駆動回路部をさらに含み、
前記制御部は、
前記多数のペン駆動回路部を介して前記多数の第2パターン又は前記多数の第4パターンに前記タッチ駆動信号と同一の信号を印加させるように、
制御するためのものである、請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項44】
前記制御部は、
前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも一つ多数のパターンの何れか一つのペン駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号が出力されるようにし、
前記一つ多数のパターンのうち他の少なくとも一つの駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号と相反する駆動信号が出力されるようにするためのものである、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項45】
前記制御部は、
前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも一つ多数のパターンの何れか一つのペン駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号を出力する段階と、
前記一つ多数のパターンのうち他の少なくとも一つの駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号と相反する駆動信号を出力する段階と、
を実行するためのプログラムが記録された記録媒体を含む、請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項46】
多数のペン駆動用駆動回路部、をさらに含み、
前記制御部は、
前記多数のペン駆動用駆動回路部のうち少なくとも一つのペン駆動用駆動回路部を介して少なくとも一つのペン駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号を印加させ、
前記多数のペン駆動用駆動回路部のうち少なくとも他の一つのペン駆動用駆動回路部を介して他の少なくとも一つのペン駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号と相反する信号が印加されるように、
制御するためのものである、請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項47】
前記制御部は、
前記ペン感知用パターンのうち少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値と、
前記ペン感知用パターンとは異なるペン感知用パターンのうち少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値と
に基づいて、前記スタイラスペンを感知するように制御するためのものである、
請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項48】
前記制御部は、
前記ペン感知用パターンのうち少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値と、
前記ペン感知用パターンとは異なるペン感知用パターンのうち少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値と
に基づいて、前記ペンを感知する段階、
を実行するためのプログラムが記録された記録媒体を含む、
請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項49】
多数のペンセンシング用感知回路部、をさらに含み、
前記制御部は、
前記多数のペンセンシング用感知回路部のうち少なくとも一つのペンセンシング用感知回路部を介して感知された前記ペン感知用パターンのうちの少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値と、
前記多数のペンセンシング用感知回路部のうち少なくとも他の一つのペンセンシング用感知回路部を介して感知された前記ペン感知用パターンとは異なるペン感知用パターンのうちの少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値と
に基づいて、前記ペンを感知するように制御するためのものである、
請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項50】
前記ペンセンシング用感知回路部のうち少なくとも一部は、タッチセンシング用として用いることができる、
請求項49に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項51】
前記多数の第2パターン又は前記多数の第4パターンのうち前記第2側端部のパターンに連結されたキャパシタ、
をさらに含む、請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項52】
前記第2パターンは、前記第1パターンの内部に配置され、第1方向に延びたバーパターンであり、
前記第4パターンは、前記第3パターンの内部に配置され、第2方向に延びたバーパターンであり、
前記多数の第1パターンの間に配置され、前記第3パターンのメインパターン部と対応して重畳する形状を有し、前記第4パターンと電気的に連結される多数の第5パターンと、
前記多数の第5パターンのうち前記第2側端部のパターンに連結されたキャパシタと、
前記多数の第3パターンの間に配置され、前記第1パターンのメインパターン部と対応して重畳する形状を有し、前記第2パターンと電気的に連結される多数の第6パターンと、
前記多数の第6パターンのうち前記第2側端部のパターンに連結されたキャパシタと、をさらに含む、請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項53】
前記第2側端部に位置するパターンが互いに電気的に連結されたところに直接連結され、前記タッチ入力装置の活性領域の外に配置される少なくとも一つのトレース、
をさらに含む、請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項54】
前記センサ部は、第5パターンと第6パターンのうち少なくとも一つをさらに含み、
前記第5パターンは、前記第3パターンと前記第4パターンの何れか一つのパターンが配置された層とは異なる層に配置され、前記第3パターンと前記第4パターンのうち前記何れか一つのパターンと電気的に連結され、前記第3パターンと前記第4パターンのうち残りの他の一つのパターンの少なくとも一部分と上下方向に重畳するように配置され、
前記第6パターンは、前記第1パターンと前記第2パターンの何れか一つのパターンが配置された層とは異なる層に配置され、前記第1パターンと前記第2パターンのうち前記何れか一つのパターンと電気的に連結され、前記第1パターンと前記第2パターンのうち残りの他の一つのパターンの少なくとも一部分と上下方向に重畳するように配置された、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項55】
前記第1パターンと前記第2パターンは互いに異なる層に配置され、前記第1パターンは、前記第2パターンの一部分と上下方向に重畳するように配置されるか、
前記第3パターンと前記第4パターンは互いに異なる層に配置され、前記第3パターンは、前記第4パターンの一部分と上下方向に重畳するように配置された、
請求項1ないし3、7ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項56】
前記ペン感知用パターンと前記制御部を連結する複数のトレースをさらに含み、
前記複数のトレースのうち前記二つのペン感知用パターンに対応する二つのトレースに流れる電流の方向が互いに反対になる、
請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項57】
前記センサ部と相違した層に形成された磁場遮蔽層をさらに含む、
請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項58】
ディスプレイパネルをさらに含み、
前記ディスプレイパネルは、フォールディング軸を基準として曲がるフォールディング領域と、前記フォールディング領域によって離隔している非フォールディング領域とを有し、
前記磁場遮蔽層は、前記フォールディング領域及び前記非フォールディング領域のすべてに対応して位置する、請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【請求項59】
ディスプレイパネルをさらに含み、
前記ディスプレイパネルは、フォールディング軸を基準として曲がるフォールディング領域と、前記フォールディング領域によって離隔している非フォールディング領域とを有し、
前記磁場遮蔽層は、前記非フォールディング領域に対応して離隔して位置する、請求項1ないし9の何れか1項に記載のペン及びタッチ入力システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ペン及びタッチ入力システム及びコントローラに関するもので、さらに詳細には、センサ部を含み、スタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置において、センサ部を制御するためのペン及びタッチ入力システム及びコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、スマートフォン(smart phone)、ノートパソコン(laptop computer)、デジタル放送用端末、PDA(personal digital assistants)、PMP(portable multimedia player)、ナビゲーション、スレートPC(slate PC)、タブレットPC(tablet PC)、ウルトラブック(Ultrabook)、ウェアラブルデバイス(wearable device)のような多様なタッチ入力装置にはタッチセンサが備えられる。
【0003】
このようなタッチ入力装置内において、タッチセンサは、イメージを表示する表示パネル上に位置したりタッチ入力装置の一部分に位置することができる。使用者がタッチセンサをタッチして電子デバイスと相互作用することにより、タッチ入力装置は直観的なユーザインタフェースを使用者に提供することができる。
【0004】
使用者は精巧なタッチ入力のために、スタイラスペンを使用することができる。スタイラスペンは、内部にバッテリ及び電子部品が備えられるか否かにによって、アクティブ(active)スタイラスペンとパッシブ(passive)スタイラスペンとに区分され得る。
【0005】
アクティブスタイラスペンは、パッシブスタイラスペンに比べて基本性能に優れ、付加的な機能(筆圧、ホバーリング、ボタン)を提供できる長所があるが、ペン自体が高価で、電源が必要でありバッテリを充電する方式なので、一部の高級使用者以外には実際の使用者が多くないという短所がある。
【0006】
パッシブスタイラスペンは、アクティブスタイラスペンに比べて価格が安く、バッテリーが必要でないという長所があるが、アクティブスタイラスペンに比べて精巧なタッチ認識が難しいという短所がある。しかし、最近では精巧なタッチ認識が可能なパッシブスタイラスペンを具現するために、インダクティブ(inductive)共振方式であるEMR(Electro Magnetic Resonance)方式とキャパシティブ(capacitive)共振方式の技術が提案されている。
【0007】
EMR方式は、スタイラスペンの核心機能である書く/描く品質は優勢であるが、キャパシタンスタッチパネルの他に別途のEMRセンサパネルとEMR駆動ICが追加されなければならないので、厚さが厚くて費用がさらに多くかかる短所がある。
【0008】
キャパシティブ共振方式は、一般的なキャパシタンスタッチセンサとタッチコントローラICを使用して追加的な費用がないうえに、ICの性能を上げてペンタッチまで支援する方式である。
【0009】
EMR方式又はキャパシティブ共振方式において、タッチセンサがスタイラスペンによるタッチをより正確に識別するためには共振信号の振幅が大きくなければならず、これにより、スタイラスペンに伝達される駆動信号の周波数がスタイラスペンに内蔵された共振回路の共振周波数とほぼ同一であるようにする。しかし、従来のEMR方式又はキャパシティブ共振方式によれば、共振周波数と駆動信号の周波数が一致しても、信号伝達の減衰が非常に大きくて、信号伝達が難しい問題点がある。その結果、数多くのタッチコントローラICベンダー達の長年の試みにもかかわらず、十分な出力信号が出ずに、まだ量産に成功したメーカーがない実情である。
【0010】
したがって、最大の出力信号を作ることができるEMR方式又はキャパシティブ共振スタイラスペンを製造するためには、内部の共振回路及びペンの構造をどのように設計するのかが非常に重要な要素となる。
【0011】
一方、パッシブスタイラスペンのうちEMR(Electro-Magnetic Resonance)方式のペンの場合、デジタイザー(digitizer)がペンに磁気信号を伝達した後、デジタイザーがペンから共振信号の入力を受ける。このようなデジタイザーには、ペンによるタッチ情報を受信するために磁気信号によって電流が誘導され得るコイルがぎっしりと配列されている。このようなデジタイザーは、タッチ入力装置の小型化、薄型化に対応することができず、柔軟に設計することもできない問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本実施形態は、十分な出力信号を作ることができるスタイラスペンを含むペン及びタッチ入力システムを提供するためのものである。
【0013】
また、十分な出力信号を作ることができるスタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置でセンサ部を制御するためのコントローラを提供する。
【0014】
また、タッチ位置を検出し、スタイラスペンを駆動させて、スタイラスペンの位置を検出することができる多機能のタッチ入力装置を含むペン及びタッチ入力システムを提供する。
【0015】
また、スタイラスペンの位置によって感知回路部の出力電圧が変わる問題を解決することができるタッチ入力装置を含むペン及びタッチ入力システムを提供する。
【0016】
また、タッチ入力装置の画面がタブレットPCの画面の大きさに拡大する場合に、タッチ駆動信号とペン駆動信号の動作周波数帯域幅(bandwidth)を広げることができるタッチ入力装置を含むペン及びタッチ入力システムを提供する。
【0017】
また、タッチ入力装置の画面がタブレットPCの画面の大きさに拡大する場合に、ペン感知信号の減衰を緩和させることができるタッチ入力装置を含むペン及びタッチ入力システムを提供する。
【0018】
また、一つの層の上で具現することができるペン及びタッチ入力システムを提供する。
【0019】
また、スタイラスペンによるタッチ感知性能を向上させることができるペン及びタッチ入力システムを提供する。
【0020】
また、タッチ位置を検出し、スタイラスペンを駆動させて、スタイラスペンの位置を検出することができる多機能のタッチ入力装置においてセンサ部を制御するためのコントローラを提供する。
【0021】
また、スタイラスペンの位置により感知回路部の出力電圧が変わる問題を解決することができるタッチ入力装置においてセンサ部を制御するためのコントローラを提供する。
【0022】
また、タッチ入力装置の画面がタブレットPCの画面の大きさに拡大される場合に、タッチ駆動信号とペン駆動信号の動作周波数帯域幅(bandwidth)を広げることができるタッチ入力装置においてセンサ部を制御するためのコントローラを提供する。
【0023】
また、タッチ入力装置の画面がタブレットPCの画面の大きさに拡大される場合に、ペン感知信号の減衰を緩和させることができるタッチ入力装置においてセンサ部を制御するためのコントローラを提供する。
【0024】
また、一つの層の上で具現することができるペン及びタッチ入力システムを制御することができるコントローラを提供する。
【0025】
また、スタイラスペンによるタッチ感知性能を向上させることができるコントローラを提供する。
【0026】
本発明において解決しようとする課題は、上述した課題に限定されない。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明の一実施形態によるペン及びタッチ入力システムは、センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、を含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記ペン感知用パターンから受信されたスタイラスペン感知信号のうち最大値と最小値を有する二つのペン感知信号を出力する二つのペン感知用パターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0028】
本発明のさらに他の実施形態によるペン及びタッチ入力システムは、センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、を含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記受信されたスタイラスペン感知信号のうち隣接した二つのペン感知用パターンの信号が互いに符号が反対であるパターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0029】
本発明のさらに他の実施形態によるペン及びタッチ入力システムは、センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、を含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記受信されたスタイラスペン感知信号を微分して微分値が最大になる前記ペン感知用パターン上の位置を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0030】
本発明のさらに他の実施形態によるペン及びタッチ入力システムは、センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、を含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記ペン感知用パターンのうち隣接した二つのペン感知用パターンから差動信号を受信して、受信された差動信号において最大値又は最小値を基にスタイラスペンのタッチ地点を決定することができる。
【0031】
本発明のさらに他の実施形態によるペン及びタッチ入力システムは、センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、を含み、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記ペン感知用パターンから受信されたスタイラスペン感知信号のうち最大値と最小値を有する二つのペン感知信号を出力する二つのペン感知用パターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0032】
本発明のさらに他の実施形態によるペン及びタッチ入力システムは、センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、を含み、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記受信されたスタイラスペン感知信号のうち隣接した二つのペン感知用パターンの信号が互いに符号が反対であるパターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0033】
本発明のさらに他の実施形態によるペン及びタッチ入力システムは、センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、を含み、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記受信されたスタイラスペン感知信号を微分して微分値が最大になる前記ペン感知用パターン上の位置を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0034】
本発明のさらに他の実施形態によるペン及びタッチ入力システムは、センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、を含み、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含んで、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記ペン感知用パターンのうち隣接した二つのペン感知用パターンから差動信号を受信し、受信された差動信号において最大値又は最小値を基にスタイラスペンのタッチ地点を決定することができる。
【0035】
本発明のさらに他の実施形態によるペン及びタッチ入力システムは、センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と垂直した他の第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、をさらに含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部又は前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のパターンをペン感知用パターンとして選択し、前記選択されたペン感知用パターンを介して前記スタイラスペンから放出されるスタイラスペン信号をセンシングするようにし、前記制御部は、前記ペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記ペン感知用パターンから受信されたスタイラスペン感知信号のうち最大値と最小値を有する二つのペン感知信号を出力する二つのペン感知用パターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0036】
本発明のさらに他の実施形態によるペン及びタッチ入力システムは、センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と垂直した他の第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、をさらに含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部又は前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のパターンをペン感知用パターンとして選択し、前記選択されたペン感知用パターンを介して前記スタイラスペンから放出されるスタイラスペン信号をセンシングするようにし、前記制御部は、前記ペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記受信されたスタイラスペン感知信号のうち隣接した二つのペン感知用パターンの信号が互いに符号が反対であるパターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0037】
本発明のさらに他の実施形態によるペン及びタッチ入力システムは、センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と垂直した他の第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、をさらに含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部又は前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のパターンをペン感知用パターンとして選択し、前記選択されたペン感知用パターンを介して前記スタイラスペンから放出されるスタイラスペン信号をセンシングするようにし、前記制御部は、前記ペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記受信されたスタイラスペン感知信号を微分して微分値が最大になる前記ペン感知用パターン上の位置を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0038】
本発明のさらに他の実施形態によるペン及びタッチ入力システムは、センサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と垂直した他の第2方向に延長形成され、第1側端部が前記制御部と電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、をさらに含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部又は前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記制御部は、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のパターンをペン感知用パターンとして選択し、前記選択されたペン感知用パターンを介して前記スタイラスペンから放出されるスタイラスペン信号をセンシングするようにし、前記制御部は、前記ペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記制御部は、前記ペン感知用パターンのうち隣接した二つのペン感知用パターンから差動信号を受信し、受信された差動信号において最大値又は最小値を基にスタイラスペンのタッチ地点を決定することができる。
【0039】
ここで、前記フェライトコアの誘電率が1000以下であり、前記コイルは、隣接する巻線層が交互に巻線され、前記コイルは、2以上の絶縁電線を覆う形態のワイヤを含んでよい。
【0040】
ここで、前記コイルは、隣接する巻線層がジグザグに傾斜するように巻線されてよい。
【0041】
ここで、前記フェライトコアは、ニッケルを含んでよい。
【0042】
ここで、前記コイルは、リッツ線を使用することができる。
【0043】
ここで、前記フェライトコアの少なくとも一部を覆うボビンをさらに含み、前記コイルは、前記ボビンの少なくとも一部の上に巻線されてよい。
【0044】
ここで、前記インダクタ部は、2以上のインダクタが直列に連結されてよい。
【0045】
ここで、前記インダクタ部の少なくとも一部の上に位置する伝導性の遮断部材をさらに含んでよい。
【0046】
ここで、前記遮断部材は、渦電流の発生を遮断する一つのスリットを含み、前記一つのスリットによって前記遮断部材の両端が第1方向に沿って離隔し、前記第1方向は、渦電流が形成される方向に構成されてよい。
【0047】
ここで、前記多数の第2パターンと前記多数の第4パターンの何れか一つは、前記スタイラスペンを駆動するためのスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであってよい。
【0048】
ここで、前記多数の第2パターン及び前記多数の第4パターンのうち残りの一つは、電気的にフローティングするようにすることができる。
【0049】
ここで、前記タッチ駆動信号を印加するためのパターン及び前記タッチ感知信号を受信するためのパターンと異なるパターンを介して、前記スタイラスペンを駆動するためのスタイラスペン駆動信号を印加することができる。
【0050】
ここで、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの多数のパターンは、前記ペン駆動用パターンになってよい。
【0051】
ここで、前記タッチ駆動信号を印加するためのパターン又は前記タッチ感知信号を受信するためのパターンと同じパターンを介して、前記スタイラスペン駆動信号を印加するためのものであってよい。
【0052】
ここで、前記多数の第1パターン及び前記多数の前記第3パターンのうち少なくとも一つの多数のパターンは、前記スタイラスペン感知信号を受信するためのものであってよい。
【0053】
ここで、前記タッチ駆動信号を印加するためのパターン又は前記タッチ感知信号を受信するためのパターンと同じパターンを介して、前記スタイラスペン感知信号を受信するためのものであってよい。
【0054】
ここで、前記第1パターン及び前記第2パターンの長さは、前記第3パターン及び前記第4パターンの長さより長く構成されてよい。
【0055】
ここで、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも一つ多数のパターンは、前記スタイラスペンを駆動するためのスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記スタイラスペンを感知するための感知信号をセンシングするためのものであってよい。
【0056】
ここで、前記第1パターンは、前記第1方向に沿って配列された第1aパターン及び第1bパターンを含み、前記第2パターンは、前記第1方向に沿って配列された第2aパターン及び第2bパターンを含み、前記多数の第2aパターンのうち少なくとも一部の第2側端部は電気的に連結され、前記多数の第2bパターンのうち少なくとも一部の第2側端部は電気的に連結され、前記多数の第2aパターンのうち少なくとも一部の第2側端部と前記第2bパターンのうち少なくとも一部の第2側端部とは、互いに向かい合うように構成されてよい。
【0057】
ここで、前記第1パターン及び前記第2パターンの長さは、前記第3パターン及び前記第4パターンの長さより長く構成されてよい。
【0058】
ここで、前記第1パターンないし前記第4パターンのうち少なくとも何れか一つは、多数のメインパターン部と、多数のメインパターン部のうち互いに隣接した二つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含んでよい。
【0059】
ここで、前記メインパターン部のうち少なくとも一部は、ダイヤモンド形状を有してよい。
【0060】
ここで、前記第2パターンのメインパターン部は、前記第1パターンのメインパターン部と対応する形状を有し、前記第4パターンのメインパターン部は、前記第3パターンのメインパターン部と対応する形状を有してよい。
【0061】
ここで、前記第1パターン又は第3パターンは、開口部を有し、前記第2パターン又は第4パターンは、前記第1パターン又は第3パターンの開口部の内部にそれぞれ配置されてよい。
【0062】
ここで、前記第1パターン又は第3パターンは、前記第2パターン又は第4パターンをそれぞれ囲むように構成されてよい。
【0063】
ここで、前記第1パターンと第2パターンは、同一層に配置されるか、又は前記第3パターンと第4パターンは、同一層に配置されてよい。
【0064】
ここで、前記第1パターンのうち少なくとも一部と前記第2パターンのうち少なくとも一部とは、第1層に配置され、前記第3パターンのうち少なくとも一部と前記第4パターンのうち少なくとも一部とは、第2層に配置されてよい。
【0065】
ここで、前記多数の第2及び前記多数の第4パターンの第2側端部は、ビアを介して電気的に連結されてよい。
【0066】
ここで、前記制御部は、前記多数の第1パターンのうち少なくとも一つの第1パターンでタッチセンシングのための駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの第3パターンから受信される感知信号を受信するためのものであってよい。
【0067】
ここで、前記制御部は、前記多数の第2パターン又は前記多数の第4パターンを多数の駆動回路部と連結するためのものであってよい。
【0068】
ここで、前記制御部は、前記多数の第1パターンのうち少なくとも一つの第1パターンでタッチセンシングのための駆動信号を印加する段階、前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの第3パターンから受信される感知信号を受信する段階を実行するためのプログラムが記録された記録媒体を含んでよい。
【0069】
ここで、前記制御部は、前記多数の第2パターン又は前記多数の第4パターンを多数の駆動回路部と連結する段階を実行するためのプログラムが記録された記録媒体を含んでよい。
【0070】
ここで、多数のタッチセンシング用駆動回路部と、多数のタッチセンシング用感知回路部と、をさらに含み、前記制御部は、前記多数のタッチセンシング用駆動回路部を介して、前記多数の第1パターン又は前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの多数のパターンに前記タッチ駆動信号を印加させ、前記多数のタッチセンシング用感知回路部を介して、前記多数の第1パターン又は前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの多数のパターンから受信される前記タッチ感知信号を受信するように、制御するためのものであってよい。
【0071】
ここで、多数のペン駆動回路部をさらに含み、前記制御部は、前記多数のペン駆動回路部を介して前記多数の第2パターン又は前記多数の第4パターンに前記タッチ駆動信号と同一の信号を印加させるように、制御するためのものであってよい。
【0072】
ここで、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも一つ多数のパターンの何れか一つのペン駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号が出力されるようにし、前記一つ多数のパターンのうち他の少なくとも一つの駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号と相反する駆動信号が出力されるようにするためのものであってよい。
【0073】
ここで、前記制御部は、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも一つ多数のパターンの何れか一つのペン駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号を出力する段階と、前記一つ多数のパターンのうち他の少なくとも一つの駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号と相反する駆動信号を出力する段階と、を実行するためのプログラムが記録された記録媒体を含んでよい。
【0074】
ここで、多数のペン駆動用駆動回路部をさらに含み、前記制御部は、前記多数のペン駆動用駆動回路部のうち少なくとも一つのペン駆動用駆動回路部を介して少なくとも一つのペン駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号を印加させ、前記多数のペン駆動用駆動回路部のうち少なくとも他の一つのペン駆動用駆動回路部を介して他の少なくとも一つのペン駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号と相反する信号が印加されるように、制御するためのものであってよい。
【0075】
ここで、前記制御部は、前記ペン感知用パターンのうち少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値と、前記ペン感知用パターンとは異なるペン感知用パターンのうち少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値に基づいて、前記スタイラスペンを感知するように制御するためのものであってよい。
【0076】
ここで、前記制御部は、前記ペン感知用パターンのうち少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値と、前記ペン感知用パターンとは異なるペン感知用パターンのうち少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値とに基づいて、前記ペンを感知する段階、を実行するためのプログラムが記録された記録媒体を含んでよい。
【0077】
ここで、多数のペンセンシング用感知回路部をさらに含み、前記制御部は、前記多数のペンセンシング用感知回路部のうち少なくとも一つのペンセンシング用感知回路部を介して感知された前記ペン感知用パターンのうちの少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値と、前記多数のペンセンシング用感知回路部のうち少なくとも他の一つのペンセンシング用感知回路部を介して感知された前記ペン感知用パターンとは異なるペン感知用パターンのうちの少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値とに基づいて、前記ペンを感知するように制御するためのものであってよい。
【0078】
ここで、前記ペンセンシング用感知回路部のうち少なくとも一部は、タッチセンシング用として用いられてよい。
【0079】
本発明のさらに他の実施形態によるペン及びタッチ入力システムは、前記多数の第2パターン又は前記多数の第4パターンのうち前記第2側端部のパターンに連結されたキャパシタ、をさらに含んでよい。
【0080】
ここで、前記第2パターンは、前記第1パターンの内部に配置され、第1方向に延びたバーパターンであり、前記第4パターンは、前記第3パターンの内部に配置され、第2方向に延びたバーパターンであり、前記多数の第1パターンの間に配置され、前記第3パターンのメインパターン部と対応して重畳する形状を有し、前記第4パターンと電気的に連結される多数の第5パターンと、前記多数の第5パターンのうち前記第2側端部のパターンに連結されたキャパシタと、前記多数の第3パターンの間に配置され、前記第1パターンのメインパターン部と対応して重畳する形状を有し、前記第2パターンと電気的に連結される多数の第6パターンと、前記多数の第6パターンのうち前記第2側端部のパターンに連結されたキャパシタと、をさらに含んでよい。
【0081】
ここで、前記第2側端部に位置するパターンが互いに電気的に連結されたところに直接連結され、前記タッチ入力装置の活性領域の外に配置される少なくとも一つのトレース、をさらに含んでよい。
【0082】
ここで、前記センサ部は、第5パターンと第6パターンのうち少なくとも一つをさらに含み、前記第5パターンは、前記第3パターンと前記第4パターンの何れか一つのパターンが配置された層とは異なる層に配置され、前記第3パターンと前記第4パターンのうち前記何れか一つのパターンと電気的に連結され、前記第3パターンと前記第4パターンのうち残りの他の一つのパターンの少なくとも一部分と上下方向に重畳するように配置され、前記第6パターンは、前記第1パターンと前記第2パターンの何れか一つのパターンが配置された層とは異なる層に配置され、前記第1パターンと前記第2パターンのうち前記何れか一つのパターンと電気的に連結され、前記第1パターンと前記第2パターンのうち残りの他の一つのパターンの少なくとも一部分と上下方向に重畳するように配置されてよい。
【0083】
ここで、前記第1パターンは、前記第2パターンの一部分と上下方向に重畳するように配置されるか、前記第3パターンと前記第4パターンは互いに異なる層に配置され、前記第3パターンは、前記第4パターンの一部分と上下方向に重畳するように配置されてよい。
【0084】
ここで、前記ペン感知用パターンと前記制御部とを連結する複数のトレースをさらに含み、前記複数のトレースのうち前記二つのペン感知用パターンに対応する二つのトレースに流れる電流の方向が互いに反対になってよい。
【0085】
ここで、前記センサ部と相違した層に形成された磁場遮蔽層をさらに含んでよい。
【0086】
ここで、ディスプレイパネルをさらに含み、前記ディスプレイパネルは、フォールディング軸を基準として曲がるフォールディング領域と、前記フォールディング領域によって離隔されている非フォールディング領域とを有し、前記磁場遮蔽層は、前記フォールディング領域及び前記非フォールディング領域のすべてに対応して位置してよい。
【0087】
ここで、ディスプレイパネルをさらに含み、前記ディスプレイパネルは、フォールディング軸を基準として曲がるフォールディング領域と、前記フォールディング領域によって離隔されている非フォールディング領域とを有し、前記磁場遮蔽層は、前記非フォールディング領域に対応して離隔して位置する。
【0088】
本発明の他の実施形態によるコントローラは、センサ部を含み、スタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置において、前記センサ部を制御するためのコントローラにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、を含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記コントローラは、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記ペン感知用パターンから受信されたスタイラスペン感知信号のうち最大値と最小値を有する二つのペン感知信号を出力する二つのペン感知用パターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0089】
本発明の他の実施形態によるコントローラは、センサ部を含み、スタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置において、前記センサ部を制御するためのコントローラにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、を含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記コントローラは、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記受信されたスタイラスペン感知信号のうち隣接した二つのペン感知用パターンの信号が互いに符号が反対であるパターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0090】
本発明の他の実施形態によるコントローラは、センサ部を含み、スタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置において、前記センサ部を制御するためのコントローラにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、を含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記コントローラは、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記受信されたスタイラスペン感知信号を微分して微分値が最大になる前記ペン感知用パターン上の位置を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0091】
本発明の他の実施形態によるコントローラは、センサ部を含み、スタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置において、前記センサ部を制御するためのコントローラにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、を含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記コントローラは、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記ペン感知用パターンのうち隣接した二つのペン感知用パターンから差動信号を受信し、受信された差動信号において最大値又は最小値を基にスタイラスペンのタッチ地点を決定することができる。
【0092】
本発明の他の実施形態によるコントローラは、センサ部を含み、スタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置において、前記センサ部を制御するためのコントローラにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第3パターンと、を含み、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記コントローラは、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記ペン感知用パターンから受信されたスタイラスペン感知信号のうち最大値と最小値を有する二つのペン感知信号を出力する二つのペン感知用パターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0093】
本発明の他の実施形態によるコントローラは、センサ部を含み、スタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置において、前記センサ部を制御するためのコントローラにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第3パターンと、を含み、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記コントローラは、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記受信されたスタイラスペン感知信号のうち隣接した二つのペン感知用パターンの信号が互いに符号が反対であるパターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0094】
本発明の他の実施形態によるコントローラは、センサ部を含み、スタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置において、前記センサ部を制御するためのコントローラにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第3パターンと、を含み、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記コントローラは、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記受信されたスタイラスペン感知信号を微分して微分値が最大になる前記ペン感知用パターン上の位置を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0095】
本発明の他の実施形態によるコントローラは、センサ部を含み、スタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置において、前記センサ部を制御するためのコントローラにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成されて第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第3パターンと、を含み、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記コントローラは、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも1以上のペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記ペン感知用パターンのうち隣接した二つのペン感知用パターンから差動信号を受信し、受信された差動信号において最大値又は最小値を基にスタイラスペンのタッチ地点を決定することができる。
【0096】
本発明の他の実施形態によるコントローラは、センサ部を含み、スタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置において、前記センサ部を制御するためのコントローラにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と垂直した他の第2方向に延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、をさらに含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部又は前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記コントローラは、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のパターンをペン感知用パターンとして選択し、前記選択されたペン感知用パターンを介して前記スタイラスペンから放出されるスタイラスペン信号をセンシングするようにし、前記コントローラは、前記ペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記ペン感知用パターンから受信されたスタイラスペン感知信号のうち最大値と最小値を有する二つのペン感知信号を出力する二つのペン感知用パターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0097】
本発明の他の実施形態によるコントローラは、センサ部を含み、スタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置において、前記センサ部を制御するためのコントローラにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と垂直した他の第2方向に延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、をさらに含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部又は前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部を含み、前記コントローラは、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のパターンをペン感知用パターンとして選択し、前記選択されたペン感知用パターンを介して前記スタイラスペンから放出されるスタイラスペン信号をセンシングするようにし、前記コントローラは、前記ペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記受信されたスタイラスペン感知信号のうち隣接した二つのペン感知用パターンの信号が互いに符号が反対であるパターンの間を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0098】
本発明の他の実施形態によるコントローラは、センサ部を含み、スタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置において、前記センサ部を制御するためのコントローラにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と垂直した他の第2方向に延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、をさらに含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部又は前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部を含み、前記コントローラは、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のパターンをペン感知用パターンとして選択し、前記選択されたペン感知用パターンを介して前記スタイラスペンから放出されるスタイラスペン信号をセンシングするようにし、前記コントローラは、前記ペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記受信されたスタイラスペン感知信号を微分して微分値が最大になる前記ペン感知用パターン上の位置を前記スタイラスペンのタッチ地点に決定することができる。
【0099】
本発明の他の実施形態によるコントローラは、センサ部を含み、スタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置において、前記センサ部を制御するためのコントローラにおいて、前記センサ部は、第1方向に沿って延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第1パターンと、前記第1方向に延長形成され、前記第1パターンと隣接して配置された多数の第2パターンと、前記第1方向と垂直した他の第2方向に延長形成され、第1側端部が前記コントローラと電気的に連結された多数の第3パターンと、前記第2方向に延長形成され、前記第3パターンと隣接して配置された多数の第4パターンと、をさらに含み、前記多数の第2パターンのうち少なくとも一部又は前記多数の第4パターンのうち少なくとも一部の第2側端部は互いに電気的に連結され、前記スタイラスペンは、ボディ部と、前記ボディ部内から外部に露出しているチップと、前記ボディ部内に位置するフェライトコア及び前記フェライトコアの少なくとも一部の上に多層に巻線されているコイルを含むインダクタ部と、前記ボディ部内に位置し、前記インダクタ部に電気的に連結されて共振回路を形成するキャパシタ部と、を含み、前記コントローラは、前記多数の第1パターンでタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンでタッチ感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のペン駆動用パターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも1以上のパターンをペン感知用パターンとして選択し、前記選択されたペン感知用パターンを介して前記スタイラスペンから放出されるスタイラスペン信号をセンシングするようにし、前記コントローラは、前記ペン感知用パターンからスタイラスペン感知信号を受信するためのものであり、前記コントローラは、前記ペン感知用パターンのうち隣接した二つのペン感知用パターンから差動信号を受信し、受信された差動信号において最大値又は最小値を基にスタイラスペンのタッチ地点を決定することができる。
【0100】
ここで、前記フェライトコアの誘電率が1000以下であり、前記コイルは、隣接する巻線層が交互に巻線され、前記コイルは、2以上の絶縁電線を覆う形態のワイヤを含んでよい。
【0101】
ここで、前記コイルは、隣接する巻線層がジグザグに傾斜するように巻線されてよい。
【0102】
ここで、前記フェライトコアは、ニッケルを含んでよい。
【0103】
ここで、前記コイルは、リッツ線を使用することができる。
【0104】
ここで、前記フェライトコアの少なくとも一部を覆うボビンをさらに含み、前記コイルは、前記ボビンの少なくとも一部の上に巻線されてよい。
【0105】
ここで、前記インダクタ部は、2以上のインダクタが直列に連結されてよい。
【0106】
ここで、前記インダクタ部の少なくとも一部の上に位置する伝導性の遮断部材をさらに含んでよい。
【0107】
ここで、前記遮断部材は、渦電流の発生を遮断する一つのスリットを含み、前記一つのスリットによって前記遮断部材の両端が第1方向に沿って離隔し、前記第1方向は、渦電流が形成される方向に構成されてよい。
【0108】
ここで、前記多数の第2パターンと前記多数の第4パターンの何れか一つは、前記ペン駆動用パターン又は前記ペン感知用パターンになってよい。
【0109】
ここで、前記多数の第2パターン及び前記多数の第4パターンのうち残りの一つは、電気的にフローティングになってよい。
【0110】
ここで、前記タッチ駆動信号を印加するためのパターン及び前記タッチ感知信号を受信するためのパターンと異なるパターンを介して、前記スタイラスペンを駆動するためのスタイラスペン駆動信号を印加したり、前記スタイラスペン感知信号を受信したりするためのものであってよい。
【0111】
ここで、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの多数のパターンは、前記ペン駆動用パターンになるものであってよい。
【0112】
ここで、前記タッチ駆動信号を印加するためのパターン又は前記タッチ感知信号を受信するためのパターンと同じパターンを介して、前記スタイラスペン駆動信号を印加するためのものである。
【0113】
ここで、前記多数の第1パターン及び前記多数の前記第3パターンのうち少なくとも一つの多数のパターンは、前記スタイラスペン感知信号を受信するためのものであってよい。
【0114】
ここで、前記タッチ駆動信号を印加するためのパターン又は前記タッチ感知信号を受信するためのパターンと同じパターンを介して、前記スタイラスペン感知信号を受信するためのものであってよい。
【0115】
ここで、前記第1パターン及び前記第2パターンの長さは、前記第3パターン及び前記第4パターンの長さより長く構成される。
【0116】
ここで、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも一つ多数のパターンは、前記スタイラスペンを駆動するためのスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであり、前記スタイラスペンを感知するための感知信号をセンシングするためのものであってよい。
【0117】
ここで、前記第1パターンは、前記第1方向に沿って配列された第1aパターン及び第1bパターンを含み、前記第2パターンは、前記第1方向に沿って配列された第2aパターン及び第2bパターンを含み、前記多数の第2aパターンのうち少なくとも一部の第2側端部は電気的に連結され、前記多数の第2bパターンのうち少なくとも一部の第2側端部は電気的に連結され、前記多数の第2aパターンのうち少なくとも一部の第2側端部と前記第2bパターンのうち少なくとも一部の第2側端部は、互いに向かい合うように構成されてよい。
【0118】
ここで、前記第1パターン及び前記第2パターンの長さは、前記第3パターン及び前記第4パターンの長さより長く構成されてよい。
【0119】
ここで、前記第1パターンないし前記第4パターンのうち少なくとも何れか一つの多数のパターンは、多数のメインパターン部と、多数のメインパターン部のうち互いに隣接した二つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含んでよい。
【0120】
ここで、前記メインパターン部のうち少なくとも一部は、ダイヤモンド形状を有してよい。
【0121】
ここで、前記第2パターンのメインパターン部は、前記第1パターンのメインパターン部と対応する形状を有し、前記第4パターンのメインパターン部は、前記第3パターンのメインパターン部と対応する形状を有してよい。
【0122】
ここで、前記第1パターン又は第3パターンは、開口部を有し、前記第2パターン又は第4パターンは、前記第1パターン又は第3パターンの開口部の内部にそれぞれ配置されてよい。
【0123】
ここで、前記第1パターン又は第3パターンは、前記第2パターン又は第4パターンをそれぞれ囲むように構成されてよい。
【0124】
ここで、前記第1パターンと第2パターンは同一層に配置されるか、又は前記第3パターンと第4パターンは同一層に配置されてよい。
【0125】
ここで、前記第1パターンのうち少なくとも一部と前記第2パターンのうち少なくとも一部は第1層に配置され、前記第3パターンのうち少なくとも一部と前記第4パターンのうち少なくとも一部は第2層に配置されてよい。
【0126】
ここで、前記多数の第2及び前記多数の第4パターンの第2側端部は、ビアを介して電気的に連結されてよい。
【0127】
ここで、前記コントローラは、前記多数の第1パターンのうち少なくとも一つの第1パターンでタッチセンシングのための駆動信号を印加し、前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの第3パターンから受信される感知信号を受信するためのものであってよい。
【0128】
ここで、前記コントローラは、前記多数の第2パターン又は前記多数の第4パターンを多数の駆動回路部と連結するためのものであってよい。
【0129】
ここで、前記コントローラは、前記多数の第1パターンのうち少なくとも一つの第1パターンでタッチセンシングのための駆動信号を印加する段階、前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの第3パターンから受信される感知信号を受信する段階を実行するためのプログラムが記録された記録媒体を含んでよい。
【0130】
ここで、前記コントローラは、前記多数の第2パターン又は前記多数の第4パターンを多数の駆動回路部と連結する段階を実行するためのプログラムが記録された記録媒体を含んでよい。
【0131】
ここで、多数のタッチセンシング用駆動回路部と、多数のタッチセンシング用感知回路部と、をさらに含み、前記コントローラは、前記多数のタッチセンシング用駆動回路部を介して、前記多数の第1パターン又は前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの多数のパターンに前記タッチ駆動信号を印加させ、前記多数のタッチセンシング用感知回路部を介して、前記多数の第1パターン又は前記多数の第3パターンのうち少なくとも一つの多数のパターンから受信される前記タッチ感知信号を受信するように、制御するためのものであってよい。
【0132】
ここで、多数のペン駆動回路部をさらに含み、前記コントローラは、前記多数のペン駆動回路部を介して前記多数の第2パターン又は前記多数の第4パターンに前記タッチ駆動信号と同一の信号を印加させるように、制御するためのものであってよい。
【0133】
ここで、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも一つ多数のパターンの何れか一つのペン駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号が出力されるようにし、前記一つ多数のパターンのうち他の少なくとも一つの駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号と相反する駆動信号が出力されるようにするためのものであってよい。
【0134】
ここで、前記コントローラは、前記多数の第1パターンないし第4パターンのうち少なくとも一つ多数のパターンの何れか一つのペン駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号を出力する段階と、前記一つ多数のパターンのうち他の少なくとも一つの駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号と相反する駆動信号を出力する段階と、を実行するためのプログラムが記録された記録媒体を含んでよい。
【0135】
ここで、多数のペン駆動用駆動回路部をさらに含み、前記コントローラは、前記多数のペン駆動用駆動回路部のうち少なくとも一つのペン駆動用駆動回路部を介して少なくとも一つのペン駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号を印加させ、前記多数のペン駆動用駆動回路部のうち少なくとも他の一つのペン駆動用駆動回路部を介して他の少なくとも一つのペン駆動用パターンに前記スタイラスペン駆動信号と相反する信号が印加されるように、制御するためのものであってよい。
【0136】
ここで、前記コントローラは、前記ペン感知用パターンのうち少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値と、前記ペン感知用パターンとは異なるペン感知用パターンのうち少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値に基づいて、前記スタイラスペンを感知するように制御するためのものであってよい。
【0137】
ここで、前記コントローラは、前記ペン感知用パターンのうち少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値と、前記ペン感知用パターンとは異なるペン感知用パターンのうち少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値に基づいて、前記ペンを感知する段階、を実行するためのプログラムが記録された記録媒体を含んでよい。
【0138】
ここで、多数のペンセンシング用感知回路部をさらに含み、前記コントローラは、前記多数のペンセンシング用感知回路部のうち少なくとも一つのペンセンシング用感知回路部を介して感知された前記ペン感知用パターンのうちの少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値と、前記多数のペンセンシング用感知回路部のうち少なくとも他の一つのペンセンシング用感知回路部を介して感知された前記ペン感知用パターンとは異なるペン感知用パターンのうちの少なくとも一つのペン感知用パターンからの出力値に基づいて、前記ペンを感知するように制御するためのものであってよい。
【0139】
ここで、前記ペンセンシング用感知回路部のうち少なくとも一部は、タッチセンシング用として用いられてよい。
【0140】
ここで、前記多数の第2パターン又は前記多数の第4パターンのうち前記第2側端部のパターンに連結されたキャパシタ、をさらに含んでよい。
【0141】
ここで、前記第2パターンは、前記第1パターン内部に配置され、第1方向に延びたバーパターンであり、前記第4パターンは、前記第3パターン内部に配置され、第2方向に延びたバーパターンであり、前記多数の第1パターンの間に配置され、前記第3パターンのメインパターン部と対応して重畳する形状を有し、前記第4パターンと電気的に連結される多数の第5パターンと、前記多数の第5パターンのうち前記第2側端部のパターンに連結されたキャパシタと、前記多数の第3パターンの間に配置され、前記第1パターンのメインパターン部と対応して重畳するる形状を有し、前記第2パターンと電気的に連結される多数の第6パターンと、前記多数の第6パターンのうち前記第2側端部のパターンに連結されたキャパシタと、をさらに含んでよい。
【0142】
ここで、前記第2側端部に位置するパターンが互いに電気的に連結されたところに直接連結され、前記タッチ入力装置の活性領域の外に配置される少なくとも一つのトレース、をさらに含んでよい。
【0143】
ここで、前記センサ部は、第5パターンと第6パターンのうち少なくとも一つをさらに含み、前記第5パターンは、前記第3パターンと前記第4パターンの何れか一つのパターンが配置された層とは異なる層に配置され、前記第3パターンと前記第4パターンのうち前記何れか一つのパターンと電気的に連結され、前記第3パターンと前記第4パターンのうち残りの他の一つのパターンの少なくとも一部分と上下方向に重畳するように配置され、前記第6パターンは、前記第1パターンと前記第2パターンの何れか一つのパターンが配置された層とは異なる層に配置され、前記第1パターンと前記第2パターンのうち前記何れか一つのパターンと電気的に連結され、前記第1パターンと前記第2パターンのうち残りの他の一つのパターンの少なくとも一部分と上下方向に重畳するように配置されてよい。
【0144】
ここで、前記第1パターンと前記第2パターンは互いに異なる層に配置され、前記第1パターンは、前記第2パターンの一部分と上下方向に重畳するように配置されるか、前記第3パターンと前記第4パターンは互いに異なる層に配置され、前記第3パターンは、前記第4パターンの一部分と上下方向に重畳するように配置されてよい。
【0145】
ここで、前記ペン感知用パターンと前記コントローラとを連結する複数のトレースをさらに含み、前記複数のトレースのうち前記二つのペン感知用パターンに対応する二つのトレースに流れる電流の方向が互いに反対になってよい。
【0146】
ここで、前記センサ部と相違した層に形成された磁場遮蔽層をさらに含んでよい。
【0147】
ここで、ディスプレイパネルをさらに含み、前記ディスプレイパネルは、フォールディング軸を基準として曲がるフォールディング領域と前記フォールディング領域によって離隔している非フォールディング領域とを有し、前記磁場遮蔽層は、前記フォールディング領域及び前記非フォールディング領域のすべてに対応して位置してよい。
【0148】
ここで、ディスプレイパネルをさらに含み、前記ディスプレイパネルは、フォールディング軸を基準として曲がるフォールディング領域と前記フォールディング領域によって離隔している非フォールディング領域を有し、前記磁場遮蔽層は、前記非フォールディング領域に対応して離隔して位置してよい。
【発明の効果】
【0149】
本開示の実施形態のうち少なくとも一つによれば、最適なスタイラスペンの共振回路の構造を提示することにより、薄い直径でも十分な出力信号を生成することができるという長所がある。
【0150】
本開示の実施形態のうち少なくとも一つによれば、外部要因に対して堅固なスタイラスペンを提供することができるという長所がある。
【0151】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置を使用すれば、タッチ位置を検出し、スタイラスペンを駆動させて、スタイラスペンの位置を検出することができる利点がある。
【0152】
また、スタイラスペンの位置により感知回路部の出力電圧が変わる問題を解決することができる利点がある。
【0153】
また、タッチ入力装置の画面がタブレットPCの画面の大きさに拡大する場合に、タッチ駆動信号とペン駆動信号の動作周波数帯域幅(bandwidth)を広げることができる利点がある。
【0154】
また、タッチ入力装置の画面がタブレットPCの画面の大きさに拡大する場合に、ペン感知信号の減衰を緩和させることができる利点がある。
【0155】
また、タッチ入力装置の製造費用を減らすことができる長所がある。
【0156】
また、より薄くて小さいフォームファクタを提供することができるという長所がある。
【0157】
また、スタイラスペンから出力される信号のSNR(signal-noise-ratio)を改善することができる長所がある。
【0158】
また、タッチ入力の受信感度を向上させることができる長所がある。
【0159】
また、より正確なタッチ位置を算出することができる長所がある。
【0160】
また、パームリジェクションを遂行することができるという長所がある。
【0161】
本発明の効果は、上述した効果に限定されず、後述する[発明を実施するための形態]で各実施形態ごとに、より良い効果や特有の効果が発揮され得る。
【図面の簡単な説明】
【0162】
【
図1a】
図1aは、スタイラスペンとタッチ入力装置を含むペン及びタッチ入力システムを示した概念図である。
【
図1b】
図1bは、
図1aに示されたペン及びタッチ入力システムにおいてアップリンク(uplink)とダウンリンク(downlink)を説明するための図面である。
【
図1c】
図1cは、アップリンクにおいて、+駆動チャネルと-駆動チャネルとの間の間隔を説明するための図面である。
【
図1d】
図1dは、スタイラスペンとタッチ入力装置を含むペン及びタッチ入力システムの他の実施形態を示した概念図である。
【
図2a】
図2aは、スタイラスペンとタッチ入力装置との間の信号伝達動作を概略的に示した図面である。
【
図2b】
図2bは、
図1aのタッチ入力装置の一部の積層構造を概略的に示した図面である。
【
図2c】
図2cは、
図1dのタッチ入力装置の一部の積層構造を概略的に示した図面である。
【
図2d】
図2dは、
図1dのタッチ入力装置の一部の積層構造を概略的に示した図面である。
【
図3】
図3は、タッチ入力装置を概略的に示したブロック図である。
【
図4】
図4は、実施形態によるスタイラスペンを示した図面である。
【
図5】
図5は、スタイラスペンのインダクタ部を具体的に示した図面である。
【
図6】
図6は、周波数の変化によるインダクタンスとQ値を示す図面である。
【
図7】
図7は、エナメル線とリッツ線を示す図面である。
【
図8】
図8は、エナメル線とリッツ線を示す図面である。
【
図9】
図9は、複数層の巻線方式を示す図面である。
【
図13】
図13は、従来のフレキシブルディスプレイパネル上においてスタイラスペン10の位置によりCVA(Capacitor Voltage Amplitude)の出力電圧(Vout)が変わることを説明するための概略的な図面である。
【
図14】
図14は、
図1においてペン10の位置によりCVAの出力電圧(Vout11,Vout2)が異なるということを電流センシング(current sensing)を介して説明するための図面である。
【
図15】
図15は、
図1においてペン10の位置によりCVAの出力電圧(Vout1,Vout2)が異なるということを電圧センシング(voltage sensing)を介して説明するための図面である。
【
図16】
図16は、本発明の第1実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100の概略的な構成図である。
【
図18】
図18は、
図16に示されたセンサ部100の他の一例を概略的に示した構成図である。
【
図19】
図19は、本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100’の概略的な構成図である。
【
図21】
図21は、
図19に示されたセンサ部100’の他の一例を概略的に示した構成図である。
【
図22】
図22は、
図19に示されたセンサ部100’のさらに他の一例を概略的に示した構成図である。
【
図23】
図23は、
図19に示されたセンサ部100’のさらに他の一例を概略的に示した構成図である。
【
図25】
図25は、
図24の制御部300が多数の第2パターン102Aにスタイラスペンを駆動させるためのペン駆動信号を印加する方法を説明するための図面である。
【
図26】
図26の(a)ないし(f)は、
図24のタッチ入力装置がスタイラスセンシングモードの動作原理を概略的に説明するための図面である。
【
図30】
図30は、先に説明された様々な実施形態によるセンサ部を代替することができる変形例によるセンサ部を概略的に示した図面である。
【
図32】
図32は、先に説明された様々な実施形態によるセンサ部の変形例である。
【
図33】
図33は、先に説明された様々な実施形態によるセンサ部の変形例である。
【
図34】
図34は、先に説明された様々な実施形態によるセンサ部の変形例である。
【
図35】
図35は、先に説明された様々な実施形態によるセンサ部の変形例である。
【
図36】
図36は、先に説明された様々な実施形態によるセンサ部の変形例である。
【
図37】
図37は、先に説明された様々な実施形態によるセンサ部の変形例である。
【
図38】
図38は、先に説明された様々な実施形態によるセンサ部の変形例である。
【
図39】
図39は、先に説明された様々な実施形態によるセンサ部の変形例である。
【
図40】
図40は、
図33に示された第5パターン105の第1変形例を説明するための図面である。
【
図42】
図42は、
図40に示された第5パターン105’の変形例を説明するための図面である。
【
図44】
図44は、
図34又は
図35に示されたようなセンサ部において、第3パターン103と第4パターン104の変形例を説明するための図面である。
【
図45】
図45は、
図34又は
図35に示されたようなセンサ部において、第3パターン103と第4パターン104の変形例を説明するための図面である。
【
図46】
図46は、さらに他の実施形態によるタッチ入力装置の一部を概略的に示した図面である。
【
図47】
図47は、一実施形態によるタッチ部の電極(又は、パターン)及びトレースの配置形態の一例を示した図面である。
【
図48】
図48は、一実施形態によるタッチ部の電極(又は、パターン)及びトレースの配置形態の他の例を示した図面である。
【
図49】
図49は、一実施形態によるタッチ部のセンサ部の上にスタイラスペンが位置した場合を示した図面である。
【
図51】
図51は、一実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示したグラフである。
【
図52】
図52は、一実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示したグラフである。
【
図53】
図53は、他の実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示したグラフである。
【
図54】
図54は、他の実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示したグラフである。
【
図55】
図55は、一実施形態によるタッチ部のセンサ部の上にスタイラスペンが位置した場合を示した図面である。
【
図56】
図56は、一実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示したグラフである。
【
図57】
図57は、一実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示したグラフである。
【
図58】
図58は、他の実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示したグラフである。
【
図59】
図59は、他の実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示したグラフである。
【
図60】
図60は、タッチ入力装置を概略的に示したブロック図である。
【
図61】
図61は、一実施形態によるタッチ部の一部を概略的に示した図面である。
【
図62】
図62は、他の実施形態によるタッチ部の電極(又は、パターン)及びトレースの配置形態の一例を示した図面である。
【
図63】
図63は、本発明によるタッチ入力装置2又はスタイラス駆動装置において、スタイラスペンの駆動方法を説明するための概略図である。
【
図64】
図64は、本発明によるタッチ入力装置2又はスタイラス駆動装置において、スタイラスペンを活性化させる方法を具体的に説明する図面である。
【
図65】
図65は、本発明によるタッチ入力装置2において、スタイラス信号検出方法を説明するための概略図である。
【
図66】
図66は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置2において、スタイラスペンからの信号検出方法を具体的に説明するための図面である。
【
図67】
図67は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置2において、スタイラスペンからの信号検出方法を具体的に説明するための図面である。
【
図68】
図68は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置2において、スタイラスペンからの信号検出方法を具体的に説明するための図面である。
【
図69】
図69は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置において、第2電極の多様な配線構造を示す。
【
図70】
図70は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置を用いたスタイラスの信号検出能力を検証するための実験過程及びその結果を示す。
【
図71】
図71は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置を用いたスタイラスの信号検出能力を検証するための実験過程及びその結果を示す。
【
図72】
図72は、タッチ部及びホストを示すブロック図である。
【
図73】
図73は、タッチ部からホストに提供されるタッチデータの一例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0163】
以下、本文書の多様な実施形態が添付された図面を参照して記載される。しかし、これは本文書に記載された技術を特定の実施形態に対して限定しようとするのではなく、本文書の実施形態の多様な変更(modifications)、均等物(equivalents)、及び/又は、代替物(alternatives)を含むものと理解されなければならない。図面の説明と関連して、類似の構成要素に対しては類似の参照符号が使用され得る。
【0164】
また、図面に示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために任意に示したため、本発明が必ず示されたところに限定されない。図面において様々な層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。そして、図面において、説明の便宜のために、一部の層及び領域の厚さが誇張されるように示した。
【0165】
また、層、膜、領域、板などの部分が異なる部分の「上に」あるという時、これは、異なる部分の「真上に」ある場合だけでなく、その中間にさらに異なる部分がある場合も含む。反対に、ある部分が異なる部分の「真上に」あるという時には、中間に異なる部分がないことを意味する。また、基準になる部分の「上に」にあるというのは、基準になる部分の上又は下に位置することであり、必ずしも重力の反対方向側へ「上に」位置することを意味するものではない。
【0166】
本文書において、「有する」、「有してよい」、「含む」、又は「含んでよい」などの表現は、当該特徴(例:数値、機能、動作、又は、部品などの構成要素)の存在を指し示し、追加的な特徴の存在を排除しない。
【0167】
本文書において、「A又はB」、「A又は/及びBのうち少なくとも一つ」、又は「A又は/及びBのうち一つ又はそれ以上」などの表現は、共に羅列された項目のすべての可能な組み合わせを含んでよい。例えば、「A又はB」、「A及びBのうち少なくとも一つ」、又は「A又はBのうち少なくとも一つ」は、(1)少なくとも一つのAを含む、(2)少なくとも一つのBを含む、又は(3)少なくとも一つのA及び少なくとも一つのBすべてを含む場合をすべて指称することができる。
【0168】
本文書で使用された「第1」、「第2」、「一番目」、又は「二番目」などの表現は、多様な構成要素を順序及び/又は重要度に関係なく修飾することができ、ある構成要素を他の構成要素と区分するために使用されるだけで、当該構成要素を限定しない。例えば、第1使用者機器と第2使用者機器は、順序又は重要度と無関係に、互いに異なる使用者機器を示すことができる。例えば、本文書に記載された権利範囲を逸しないながらも第1構成要素は第2構成要素と命名されてよく、類似して第2構成要素も第1構成要素に変えて命名されてもよい。
【0169】
ある構成要素(例:第1構成要素)が他の構成要素(例:第2構成要素)に「(機能的に又は通信的に)連結されて((operatively or communicatively)coupled with/to)」いるとか、「接続されて(connected to)」いると言及された時には、ある構成要素が異なる構成要素に直接的に連結されたり、他の構成要素(例:第3構成要素)を介して連結されてよいと理解されなければならないだろう。反面、ある構成要素(例:第1構成要素)が他の構成要素(例:第2構成要素)に「直接連結されて」いるとか、「直接接続されて」いると言及された時には、ある構成要素と異なる構成要素との間に他の構成要素(例:第3構成要素)が存在しないものと理解されてよい。
【0170】
本文書で使用される表現「~するように構成された(又は設定された)(configured to)」は、状況に応じて、例えば、「~に適合した(suitable for)」、「~する能力を有する(having the capacity to)」、「~するように設計された(designed to)」、「~するように変更された(adapted to)」、「~するように作られた(made to)」、又は「~をすることができる(capable of)」と変えて使用されてよい。用語「~するように構成された(又は設定された)」は、ハードウェア的に「特別に設計された(specifically designed to)」ものだけを必ずしも意味しなくてよい。代わりに、ある状況では、「~するように構成された装置」という表現は、その装置が異なる装置又は部品と共に「~することができる」ことを意味してよい。例えば、文言「A、B、及びCを遂行するように構成された(又は設定された)プロセッサ」は、当該動作を遂行するための専用プロセッサ(例:エンベデッドプロセッサ)、又はメモリ装置に格納された1以上のソフトウェアプログラムを実行することにより、当該動作を遂行することができる汎用プロセッサ(generic-purpose processor)(例:CPU又はapplication processor)を意味してよい。
【0171】
本文書で使用された用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたもので、他の実施形態の範囲を限定しようとする意図でなくてよい。単数の表現は、文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含んでよい。技術的であったり科学的な用語を含んでここで使用される用語は、本文書に記載された技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同一の意味を有してよい。本文書に使用された用語のうち、一般的な辞書に定義された用語は、関連技術の文脈上有する意味と同一又は類似の意味と解釈されてよく、本文書で明白に定義されない限り、理想的であったり過度に形式的な意味に解釈されない。場合によっては、本文書で定義された用語であっても本文書の実施形態を排除するように解釈され得ない。
【0172】
本文書の多様な実施形態によるタッチ入力装置は、例えば、スマートフォン、タブレットPC(tablet personal computer)、移動電話機(mobile phone)、映像電話機、電子書籍リーダー機(e-book reader)、ラップトップPC(laptop personal computer)、ネットブックコンピュータ(netbook computer)、モバイル医療機器、カメラ(camera)、又はウェアラブル装置(wearable device)のうち少なくとも一つを含んでよい。多様な実施形態によれば、ウェアラブル装置は、アクセサリー型(例:時計、指輪、ブレスレット、アンクレット、ネックレス、メガネ、コンタクトレンズ、又は頭部着用型装置(head-mounted-device(HMD))、織物又は衣類一体型(例:電子衣服)、身体付着型(例:スキンパッド(skin pad)又はタトゥー)、又は生体移植型(例:implantable circuit)のうち少なくとも一つを含んでよい。
【0173】
以下、必要な図面を参照して本発明の実施形態によるコントローラとして、センサ部を含み、スタイラスペンと作用することができるタッチ入力装置において、前記センサ部を制御するためのコントローラを説明する。
【0174】
それと共に、必要な図面を参照して、本発明の実施形態によるセンサ部と、前記センサ部を制御する制御部と、を含むタッチ入力装置、及び前記タッチ入力装置と作用することができるスタイラスペンを含む、ペン及びタッチ入力システムについて詳細に説明することにする。
【0175】
図1aは、スタイラスペンとタッチ入力装置を含むペン及びタッチ入力システムを示した概念図である。
【0176】
図1aを参照すると、スタイラスペン10は、タッチ入力装置2のタッチスクリーン20の近傍でタッチ入力装置2又はタッチスクリーン20から出力される信号を受信(又は、アップリンク(uplink))し、タッチスクリーン20に信号を送信(又は、ダウンリンク(downlink))することができる。ここで、タッチ入力装置2は、センサ部とセンサ部を制御する制御部を含み、スタイラスペン10と相互作用するので、「ペン及びタッチ入力装置」とも命名されてよい。
【0177】
図1bは、
図1aに示されたペン及びタッチ入力システムにおいてアップリンク(uplink)とダウンリンク(downlink)を説明するための図面である。
【0178】
図1bの左側の図面を参照すると、アップリンクでは
図1aのスタイラスペン10内部のコイルに起電力(V2、又はVemf)が形成される。
図1bの右側の図面を参照すると、ダウンリンクではタッチスクリーン20のセンサ部で起電力(V1、又はVemf)が形成される。すなわち、スタイラスペン内部のコイルとタッチ入力装置のセンサ部は互いにトランスフォーマー(transformer)で動作する。
【0179】
図1cは、アップリンクにおいて、+駆動チャネルと-駆動チャネルとの間の間隔を説明するための図面である。
【0180】
図1cを参照すると、アップリンクにおいて、+駆動チャネルと-駆動チャネルとの間の間隔は、スタイラスペン内部のインダクタ形状と位置によって最適な間隔がある。一般的なスタイラスペンの設計基準として、+駆動チャネルと-駆動チャネルとの間の間隔は、少なくとも1チャネル以上の間隔(4mm)を広げることが好ましい。
【0181】
図1dはスタイラスペンとタッチ入力装置を含むペン及びタッチ入力システムの他の実施形態を示した概念図である。
【0182】
図1dを参照すると、タッチ入力装置2は、フォルダブル(foldable)である。スタイラスペン10は、フォルダブルタッチ入力装置2のタッチスクリーン20の近傍でタッチ入力装置2又はタッチスクリーン20から出力される信号を受信し、タッチスクリーン20に信号を送信することができる。
【0183】
矩形状のフォルダブルタッチ入力装置2又はそれに含まれるタッチスクリーン20等の部材において、平面上の左側に位置する長辺を第1長辺LS1、右側に位置する長辺を第2長辺LS2、上側に位置する短辺を第1短辺SS1、下側に位置する短辺を第2短辺SS2と指称することにする。
【0184】
フォルダブルタッチ入力装置2は、第1短辺SS1及び第2短辺SS2を横切るフォールディング軸AXIS_Fを基準として、所定のフォールディング方向に沿って折れ曲がることができる。すなわち、フォルダブルタッチ入力装置2は、フォールディング軸AXIS_Fを基準として、フォールディング方向に沿って折り畳まれた状態(folded state)と広げられた状態(unfolded state)との間の状態の転換が可能であり得る。
【0185】
図2aは、スタイラスペンとタッチ入力装置との間の信号伝達動作を概略的に示した図面である。
【0186】
図2aの(a)を参照すると、タッチスクリーン20aは、デジタイザ29、ディスプレイパネル251、センサ部21、及びウインドウ22を含む。
【0187】
パッシブスタイラスペンのうちEMR(Electro-Magnetic Resonance)方式のペンの場合、デジタイザ(digitizer)29がEMR方式のスタイラスペン10aに磁気信号Bを伝達すれば、スタイラスペン10aに含まれた共振回路が磁気信号Bに共振する。そうすると、デジタイザ33がスタイラスペン10aから共振された磁気信号Bの入力を受ける。
【0188】
デジタイザ29は、ディスプレイパネル251の下に付着されてよく、導電性のアンテナループが複数に形成されているFPCB(Flexible Printed Circuit Board)とアンテナループによって生成された磁場を遮断し、アンテナループが磁場を形成する時に他の電気的素子、構成要素で生成され得る渦電流を遮断するフェライトシート(ferrite sheet)を含む。
【0189】
FPCBには共振信号が入力される位置を感知するための複数のアンテナループが複数のレイヤーで構成される。一つのアンテナループは少なくとも一つの他のアンテナループとZ軸方向に重畳した形態を有する。これによりFPCBの厚さが厚い。したがって、デジタイザ29を使用する場合、タッチ入力装置2の薄型化、小型化に困難がある。
【0190】
このようなデジタイザ29がフォルダブル/フレキシブルタッチ入力装置2に搭載される場合、折り畳みが生じる際にフォールディングされる領域に付着されたFPCBに変形が発生することがある。反復的な折り畳みによってアンテナループを形成する配線部材にストレスが加えられ、ついに配線部材の損傷をもたらすことがある。フェライトシートは、アンテナループによって発生した磁場がタッチ入力装置2の内部に及ぼす影響を遮断する。フェライトシートも厚さが厚く、タッチ入力装置2の折り畳みが生じる際に変形が発生しやすく、反復的な折り畳みによって損傷することがある。
【0191】
図2aの(b)を参照すると、タッチスクリーン20bは、ディスプレイパネル251、センサ部21、及びウインドウ22を含む。
【0192】
共振回路を含むスタイラスペン10の場合、センサ部21の電極(又は、パターン)がスタイラスペン10に磁気信号Bを伝達すれば、スタイラスペン10に含まれた共振回路が磁気信号Bに共振する。そうすると、センサ部21の電極(又は、パターン)がスタイラスペン10から共振された電磁信号(E及び/又はB)の入力を受けることができる。抵抗が小さいメタルメッシュ(metal mesh)でセンサ部21の電極(又は、パターン)が形成される場合、スタイラスペン10からの磁気信号の検出が可能である。
【0193】
同様に、デジタイザ29と比較すると、タッチスクリーン20bは磁気信号をスタイラスペン10に伝達するための追加的なユニットやモジュールを必要としないので、タッチスクリーン20bの薄型化が可能であり、製造費用においても長所がある。
【0194】
図2aの(c)を参照すると、タッチスクリーン20cは、ループコイル264、ディスプレイパネル251、センサ部21、及びウインドウ22を含む。
【0195】
共振回路を含むスタイラスペン10の場合、ループコイル264がスタイラスペン10に磁気信号Bを伝達すれば、スタイラスペン10に含まれた共振回路が磁気信号Bに共振する。そうすると、センサ部21の電極(又は、パターン)がスタイラスペン10から共振された電磁信号(E及び/又はB)の入力を受けることができる。
【0196】
デジタイザ29と比較すると、ループコイル264は、タッチ位置を検出するための磁気信号Bを受信しないので、配線構造が簡単でタッチスクリーン20cの薄型化が可能である。これで、タッチ入力装置2の薄型化、小型化が可能である。また、ループコイル264は、多様な大きさで多様な位置に形成することができるので、このようなタッチスクリーン20cはフォルダブル/フレキシブルタッチ入力装置2にも適用が可能である。
【0197】
ループコイル264は、アンテナループが位置した基板及びフェライトシートを含んでよい。アンテナループは、銅、銀などの導体材料で形成されてよい。アンテナループは、基板の他にもセンサ部21と同一の層に位置することができ、この場合、アンテナループは、メタルメッシュ、ITO、グラフィン、シルバーナノワイヤなどのような高い透過率、低インピーダンスを示す導体材料で形成されてよい。また、アンテナループは、ウインドウの下に位置することができ、この場合、基板はループコイル264に含まれなくてよい。
【0198】
前記において、センサ部21はタッチ座標を検出するための多数の電極(又は、パターン)を含んでよい。例えば、センサ部21は、第1方向のタッチ座標を検出するための複数の第1タッチ電極と、第1方向と交差する第2方向のタッチ座標を検出するための複数の第2タッチ電極とを含んでよい。
図2において、センサ部21が一つの層で示されたが、第1タッチ電極と第2タッチ電極は互いに相違した層にそれぞれ位置してもよく、互いに重畳して位置してもよく、互いに重畳して位置しなくてもよく、第1タッチ電極と第2タッチ電極との間に別途の層が介在していてもよく、これに制限されない。
【0199】
図2aの(d)を参照すると、タッチスクリーン20dは、ディスプレイパネル251、センサ部21、及びウインドウ22を含む。
【0200】
共振回路を含むアクティブスタイラスペン10’の場合、アクティブスタイラスペン10’に含まれた共振回路は、アクティブスタイラスペン10’内の電源(例えば、電力を貯蔵するためのバッテリ(二次電池を含む)及びEDLC(electric double layered capacitor)のようなキャパシタ)を使用して共振する。そうすると、センサ部21の電極がスタイラスペン10’から共振された電磁信号(E及び/又はB)の入力を受けることができる。抵抗が小さいメタルメッシュでセンサ部21の電極(又は、パターン)が形成される場合、スタイラスペン10’からの磁気信号の検出が可能である。アクティブスタイラスペン10’は、電磁信号を生成するために共振回路だけでなく、電源を使用して所定の周波数を有する電磁信号(E及び/又はB)を出力する回路を含んでよい。また、アクティブスタイラスペン10’は、共振回路と所定の周波数を有する電磁信号(E及び/又はB)を出力する回路を全て含んでよい。
【0201】
タッチスクリーン20dは、磁気信号をスタイラスペン10’に伝達しなくてもスタイラスペン10’から電磁信号を受信することができる。すなわち、タッチスクリーン20dは、スタイラスペン10’に含まれた共振回路を共振させるための信号を生成するための追加的なユニットやモジュールを必要としないので、タッチスクリーン20dの薄型化、小型化が可能であり、消費電力と製造費用においても長所がある。
【0202】
次に
図2bないし
図2dを参照して、
図2aの(b)のタッチスクリーン20bの構造について詳細に説明する。
【0203】
図2bは、
図1aのタッチ入力装置の一部の積層構造を概略的に示した図面である。
【0204】
図2bを参照すると、ディスプレイパネル251は、基板2510上に配置された回路駆動層2512を含んでよい。回路駆動層2512は、映像を表示する画素の発光層2514を駆動する回路を含んでよい。例えば、回路駆動層2512は、複数の薄膜トランジスタとキャパシタを含んでよい。
【0205】
回路駆動層2512上には発光層2514が配置されてよい。発光層2514は、有機発光層を含んでよい。発光層2514は、回路駆動層2512から伝達する駆動信号によって多様な輝度で発光することができる。
【0206】
発光層2514上には共通電極層2516が配置されてよい。共通電極層2516は、スリット形態の少なくとも一つの開口を有してよい。
【0207】
共通電極層2516上には封止層(図示せず)が配置されてよい。封止層(図示せず)は、無機膜又は無機膜と有機膜の積層膜を含んでよい。他の例において、封止層(図示せず)としてガラスフィルムや封止フィルムなどが適用されてもよい。
【0208】
封止層(図示せず)上には、タッチ電極層21又はタッチ電極などが配置されてよい。タッチ電極層21は、タッチ入力を認知する層として、タッチ部材の機能を遂行することができる。タッチ電極層21は、複数のタッチ領域とタッチ電極を含んでよい。タッチ電極層21は、指やスタイラスペンのようなオブジェクトのタッチ入力を認知するので、「センサ部」又は「センサ層」とも命名されてよい。
【0209】
タッチ電極層21上には、偏光層23が配置されてよい。偏光層23は、外光反射を減らす役割をすることができる。偏光層23は、粘着層を介してタッチ電極層21上に付着することができる。偏光層23は省略されてもよい。
【0210】
偏光層23上には、保護層22が配置されてよい。保護層22は、例えばウインドウ部材又はカバー層を含んでよい。保護層22は、光学透明接着剤などによって偏光層23上に付着されてよい。
【0211】
ディスプレイパネル251の下には、磁場遮蔽層24が配置されてよい。磁場遮蔽層24は、磁場を遮断するフェライトシートを含んでよい。これ以外にも、磁場遮蔽層24は基板2510の下に接着されたフェライト粉末を含んでよい。磁場遮蔽層24は、タッチ電極層21及び/又はスタイラスペン10が磁場を形成する時に、他の電気的素子、構成要素から生成され得る渦電流を遮断することができる。
【0212】
図2c及び
図2dは、
図1dのタッチ入力装置の一部の積層構造を概略的に示した図面である。
【0213】
図2cの積層構造は、
図2bの積層構造と同一であるが、フォールディング軸AXIS_Fを基準としてフォルダブルタッチ入力装置2の折り畳みが生じる時、フォールディングされる領域(以下、フォールディング領域)FAに磁場遮蔽層24が位置することができる。
【0214】
図2dの積層構造は、
図2cの積層構造と比較して、フォールディング領域FA又はフォールディング領域FAに含まれたこと領域を除いて磁場遮蔽層24が位置することができる。例えば、磁場遮蔽層24は、フォールディング領域FAと長辺LS1との間の領域に位置した第1シート24a、及びフォールディング領域FAと長辺LS2との間の領域に位置した第2シート24bを含んでよい。磁場遮蔽層24は、二つのシートの他に複数のシートを含んでよく、この場合にも、磁場遮蔽層24はディスプレイパネル251の後面のフォールディング領域FAを除いた領域又はフォールディング領域FAの一部を除いた領域に位置することができる。
【0215】
次に、
図3を参照して、実施形態によるタッチ入力装置2について説明する。
【0216】
図3は、スタイラスペンと相互作用することができるタッチ入力装置を概略的に示したブロック図である。
【0217】
図示されたように、タッチ入力装置2は、無線通信部210、メモリ220、インターフェース部230、電源供給部240、ディスプレイ部250、タッチ部260、及び制御部270などを含んでよい。
図3に示された構成要素は、タッチ入力装置を具現するにあたって必須のものではないので、本開示上で説明されるタッチ入力装置は、上で列挙された構成要素より多かったり、又は少ない構成要素を有してよい。
【0218】
より具体的に、前記構成要素のうち無線通信部210は、タッチ入力装置2と無線通信システムとの間、タッチ入力装置2と他のタッチ入力装置2との間、又はタッチ入力装置2と外部サーバとの間の無線通信を可能にする1以上のモジュールを含んでよい。また、前記無線通信部210は、タッチ入力装置2を1以上のネットワークに連結する1以上のモジュールを含んでよい。
【0219】
このような無線通信部210は、無線インターネットモジュール211及び近距離通信モジュール212などを含んでよい。
【0220】
無線インターネットモジュール211は、無線インターネット接続のためのモジュールをいうもので、タッチ入力装置2に内蔵されてよい。無線インターネットモジュール211は、無線インターネット技術による通信網で無線信号を送受信するようになされる。無線インターネット技術としては、例えば、WLAN(Wireless LAN)、Wi-Fi(Wireless-Fidelity)、Wi-Fi(Wireless Fidelity) Direct、DLNA(登録商標)(Digital Living Network Alliance)、WiBro(Wireless Broadband)、WiMAX(World Interoperability for Microwave Access)、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)、HSUPA(High Speed Uplink Packet Access)、NR(New Radio)、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(Long Term Evolution-Advanced)などがあり、前記無線インターネットモジュール211は、前記で羅列されなかったインターネット技術まで含む範囲において少なくとも一つの無線インターネット技術によりデータを送受信することになる。
【0221】
近距離通信モジュール212は、近距離通信(Short range communication)のためのものとして、ブルートゥース(登録商標)(BluetoothTM)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association;IrDA)、UWB(Ultra Wideband)、ZigBee、NFC(Near Field Communication)、Wi-Fi、Wi-Fi Direct、Wireless USB(Wireless Universal Serial Bus)技術のうち少なくとも一つを使用して、近距離通信を支援することができる。このような、近距離通信モジュール212は、近距離無線通信網(Wireless Area Networks)を介してタッチ入力装置2と無線通信システムとの間、タッチ入力装置2と無線通信可能デバイスとの間、又はタッチ入力装置2と外部サーバが位置したネットワークとの間の無線通信を支援することができる。前記近距離無線通信網は、近距離無線個人通信網(Wireless Personal Area Networks)であってよい。
【0222】
ここで、無線通信可能デバイスは、本発明によるタッチ入力装置2とデータを相互交換することが可能な(又は、連動可能な)移動端末(mobile terminal、例えば、スマートフォン、タブレットPC、ノートブック(notebook)等)になり得る。近距離通信モジュール212は、タッチ入力装置2の周辺に、前記タッチ入力装置2と通信可能な無線通信可能デバイスを感知(又は、認識)することができる。さらに、制御部270は、前記感知された無線通信可能デバイスが一実施形態によるタッチ入力装置2と通信するように認証されたデバイスである場合、タッチ入力装置2で処理されるデータの少なくとも一部を、前記近距離通信モジュール212を介して無線通信可能デバイスに伝送することができる。したがって、無線通信可能デバイスの使用者は、タッチ入力装置2で処理されるデータを、無線通信可能デバイスを介して利用することができる。
【0223】
また、メモリ220は、タッチ入力装置2の多様な機能を支援するデータを格納する。メモリ220は、タッチ入力装置2で駆動される多数の応用プログラム(application program又はアプリケーション(application))、タッチ入力装置2の動作のためのデータ、命令語を格納することができる。
【0224】
インターフェース部230は、タッチ入力装置2に連結される多様な種類の外部機器との通路役割を遂行する。このようなインターフェース部230は、有線/無線ヘッドセットポート(port)、外部充電器ポート(port)、有線/無線データポート(port)、メモリカード(memory card)ポート、識別モジュールが備えられた装置を連結するポート(port)、オーディオI/O(Input/Output)ポート(port)、ビデオI/Oポート(port)、イヤホーンポート(port)のうち少なくとも一つを含んでよい。
【0225】
電源供給部240は、制御部270の制御下において、外部の電源、内部の電源の印加を受けてタッチ入力装置2に含まれた各構成要素に電源を供給する。このような電源供給部240はバッテリを含み、前記バッテリは、内蔵型バッテリ又は交替可能な形態のバッテリとなり得る。
【0226】
ディスプレイ部250は、タッチ入力装置2で処理される情報を表示(出力)する。例えば、ディスプレイ部250は、タッチ入力装置2で駆動される応用プログラムの実行画面情報、又は、このような実行画面情報によるUI(User Interface)、GUI(Graphic User Interface)情報を表示することができる。
【0227】
ディスプレイ部250は、LCDディスプレイ(liquid crystal display)、OLED(organic light-emitting diode)ディスプレイ、電子インクディスプレイ(e-ink display)、量子点(quantum-dot)発光ディスプレイ、マイクロLED(Light emitting diode)ディスプレイなどを含んでよい。
【0228】
ディスプレイ部250は、映像を表示するディスプレイパネル251と、ディスプレイパネル251と連結されて映像を表示するための信号をディスプレイパネル251に供給するディスプレイコントローラ252を含む。例えば、ディスプレイパネル251には複数のスキャン線、複数のデータ線のような信号線に連結された複数の画素と、スキャン線でスキャン信号を供給するスキャン駆動/受信部が位置してよく、ディスプレイコントローラ252は、データ線に印加するデータ信号を生成するデータ駆動ICと映像信号を処理してディスプレイ部250の全般的な動作を制御するタイミングコントローラ、電源管理(power management)ICなどを含んでよい。
【0229】
タッチ部260は、所定の方式、例えば静電容量方式などを用いてタッチ領域に加えられるタッチ(又は、タッチ入力)を感知する。一例として、タッチ部260は、特定の部位に発生する静電容量、電圧、又は電流などの変化を電気的な入力信号に変換するように構成されてよい。タッチ部260は、タッチ領域上にタッチを加えるタッチオブジェクトがタッチ部260上にタッチされる位置、面積、タッチ時の静電容量などを検出することができるように構成されてよい。ここで、タッチオブジェクトは、前記タッチスクリーンにタッチを印加する物体として、例えば、使用者の身体部位(指、手の平など)、パッシブ(passive)又はアクティブ(active)方式のスタイラスペン10などになり得る。
【0230】
タッチ部260は、
図2のセンサ部21を含むタッチパネル261と、タッチパネル261に駆動信号を印加してタッチパネル261から感知信号を受信し、制御部270及び/又はディスプレイコントローラ252にタッチデータを伝達するタッチコントローラ262を含む。タッチパネル261は、指又はスタイラスペンのタッチ入力をセンシングすることができるセンサ部を含んでよい。前記センサ部は、多数のパターン(又は、電極)を含んでよい。前記センサ部は、指又はスタイラスペンのようなオブジェクトをセンシングして、スタイラスペンを駆動させることができる。具体的なセンサ部は、
図16以下で詳細に説明するようにする。
【0231】
タッチコントローラ262は、
図2のセンサ部21の複数の第1タッチ電極のうち少なくとも一つに連結されて駆動信号を印加して感知信号を受信する第1駆動/受信部、複数の第2タッチ電極のうち少なくとも一つに連結されて駆動信号を印加して感知信号を受信する第2駆動/受信部、及び第1駆動/受信部と第2駆動/受信部の動作を制御し、第1及び第2駆動/受信部から出力される感知信号を使用してタッチ位置を取得するMCU(micro control unit)を含んでよい。
【0232】
タッチコントローラ262は後述する制御部270と一つのICで統合されてもよく、ディスプレイコントローラ252と一つのICで統合されてよい。又は、タッチコントローラ262は、ディスプレイコントローラ252及び制御部270と一つのICで統合されてもよい。タッチコントローラ262と制御部270、又はタッチコントローラ262とディスプレイコントローラ252、又はタッチコントローラ262、ディスプレイコントローラ252及び制御部270は、一つに統合されて「制御部」と命名されてよい。
【0233】
ディスプレイパネル251とタッチパネル261は、相互レイヤー構造を成したり一体型で形成され、タッチスクリーン20と指称されてよい。
【0234】
制御部270は、タッチ入力装置2の駆動を制御し、タッチ入力装置2のタッチ感知結果に対応してタッチ座標情報を出力することができる。また、制御部270は、タッチ感知結果に対応して駆動信号の周波数を変更することができる。
【0235】
制御部270は、前記応用プログラムと関連した動作の他にも、通常的にタッチ入力装置2の全般的な動作を制御する。制御部270は、上で詳しく見た構成要素を介して入力又は出力される信号、データ、情報などを処理したり、メモリ220に格納された応用プログラムを駆動することにより、使用者に適切な情報又は機能を提供又は処理することができる。
【0236】
また、制御部270は、メモリ220に格納された応用プログラムを駆動するために、
図3と共に詳しく見た構成要素のうち少なくとも一部を制御することができる。さらに、制御部270は、前記応用プログラムの駆動のために、タッチ入力装置2に含まれた構成要素のうち少なくとも2以上を互いに組み合わせて動作させることができる。
【0237】
前記でタッチ部260がディスプレイ部250と共にタッチ入力装置2に含まれるものと説明したが、タッチ入力装置2はタッチ部260のみを含んでもよい。
【0238】
図4は、実施形態によるスタイラスペンを示した図面である。
【0239】
図4のスタイラスペンは共通してハウジング内の共振回路部12を含む。
【0240】
共振回路部12はLC共振回路であって、
図2及び
図3のタッチスクリーン20から出力される駆動信号に共振することができる。駆動信号は、共振回路部12の共振周波数に対応する周波数を有する信号(例えば、サイン波、矩形波など)を含んでよい。共振のためには共振回路部12の共振周波数と駆動信号の周波数とが同一ないしは非常に類似していなければならない。スタイラスペン10a,10bの共振周波数は、スタイラスペン10a,10bの共振回路部12の設計値に従う。
図2の(b)のセンサ部21又は
図2の(c)のループコイル264が駆動信号による電磁場を発生させれば、スタイラスペン10a,10bの共振回路部12は磁場の変化を介して受信した信号を用いて共振する。
【0241】
スタイラスペン10a,10bの素子はハウジングに収容されてよい。ハウジングは、円柱、多角柱、少なくとも一部分が曲面である柱形態、胴張り柱(entasis)形態、角錐台(frustum of pyramid)形態、円錐台(circular truncated cone)形態などを有してもよく、その形態に制限されない。ハウジングは内部が空いているので、その内部に共振回路部12のようなスタイラスペン10a,10bの素子を収容することができる。このようなハウジングは、非伝導性物質からなってよい。
【0242】
図4の(a)に示されたように、EMR方式のスタイラスペン10aは共振回路部12を含む。共振回路部12は、インダクタ部14とキャパシタ部13を含む。インダクタ部14は、フェライトコア115と、フェライトコア115の外面に巻線されたコイル116を含む。
【0243】
EMR方式のスタイラスペン10aは、チップ11aをさらに含んでよい。チップ11aはスタイラスペン10aの先の部分であって、
図4の(a)に示されたようにフェライトコア115を貫通するように配置されてもよく、フェライトコア115から突出したものであってもよい。チップ11aは、非導体であってもよく、又は導体、例えば導電性金属や導電性粉末を混入した硬質樹脂からなる電極芯で構成されてよい。ここで、チップ11aは、共振回路部12と電気的に連結されていなくても関係ない。
【0244】
フェライトコア115には、例えば円柱形形状のフェライト材料であってよい。フェライトコア115は、チップ11aを挿入通過させるための所定の直径(例えば1mm)の軸芯方向の貫通孔が形成されてもよい。その他にも、フェライトコア115は、円柱、多角柱、少なくとも一部分が曲面である柱形態、胴張り柱形態、角錐台形態、円錐台、トロイド(toroid)、リング(ring)形態などで形成されてよい。
【0245】
コイル116は、フェライトコア115の軸芯方向の全長にわたって巻線され得るか、一部の長さにわたって巻線されてよい。コイル116は、キャパシタ部13に電気的に連結される。
【0246】
キャパシタ部13は、並列に連結された複数のキャパシタを含んでよい。プリント基板上の各キャパシタは互いに相違したキャパシタンスを有してよく、製造工程内でトリミング(trimming)されてよい。
【0247】
図4の(b)に示されたように、ECR(Electrically Coupled Resonance)方式のスタイラスペン10bは、伝導性チップ11bと共振回路部12を含む。共振回路部12は、インダクタ部14とキャパシタ部13を含んで接地(Ground)されてよい。インダクタ部14は、フェライトコア115と、フェライトコア115の外面に巻線されたコイル116を含む。
【0248】
伝導性チップ(11b)は、全部又は少なくとも一部が伝導性物質(例えば、金属、伝導性ゴム、伝導性ファブリック、伝導性シリコンなど)で形成されてよく、これに制限されない。
【0249】
コイル116は、フェライトコア115の軸芯方向の全長にわたって巻線され得るか、一部の長さにわたって巻線されてよい。コイル116は、キャパシタ部13に電気的に連結される。
【0250】
キャパシタ部13は、並列に連結された複数のキャパシタを含んでよい。プリント基板上の各キャパシタは互いに相違したキャパシタンスを有してよく、製造工程内でトリミング(trimming)されてよい。
【0251】
図5は、
図4の(a)及び(b)に示されたスタイラスペンのインダクタ部を具体的に示した概念図である。
【0252】
図5を参照すると、インダクタ部14は、フェライトコア115と、フェライトコア115に巻かれたコイル116を含む。
【0253】
この時、インダクタ部14のインダクタンス(inductance)は、次の<数式1>によって決定される。
<数式1>
<数式1>から分かるように、インダクタンス(L)は、フェライトコア115の透磁率(permeability)、コイル116の断面積、及び巻線数の乗に比例し、コイル116の巻線の長さに反比例する。
【0254】
図4の(a)及び(b)に示されたスタイラスペンに収容される共振回路部12においてインダクタ部14の設計は非常に重要である。特に、インダクタ部14の設計においては、
図6に示したように、インダクタンス(L)とQ値が非常に重要なパラメータである。ここで、Q値は、共振回路素子としてのコイル特性を示す量として、Q=2dfL/Rで与えられる。ここで、L,Rはそれぞれコイルのインダクタンスとレジスタンス、fは周波数である。Qの値が大きいコイルを使用するほど鋭い共振特性を得ることができる。
【0255】
図4の(a)及び(b)に示されたスタイラスペンの設計において、Lは使用しようとする周波数に対して十分に大きい自己共振(self-resonance)周波数を有さなければならず、Q値は使用しようとする周波数において最大値を有することが好ましい。これを満たすためには、フェライトコアの材質、コイルのワイヤの種類、巻線方法(winding scheme)を最適化しなければならない。また、薄いペンの直径を維持しつつ高い出力信号を得ることができる方法が必要である。
【0256】
以下の実施形態では、多数のフェライトコアの材質、コイルのワイヤの種類、巻線方法(winding scheme)のうち最も最適化されたスタイラスペンの設計方案について説明する。
【0257】
(1)フェライトコアの材質
本実施形態で使用したフェライトコアの材質として、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)を使用した。
【0258】
(2)ワイヤの種類
本実施形態で使用したコイルのワイヤの種類として、エナメル線とリッツ線を使用した。
【0259】
図7に示したように、エナメル線100は、銅線101の表面に絶縁性エナメル102を被覆して高温で加熱して作った電線であって、電気機器、通信機器、及び電気計器などの巻線、配線に使用される。本実施形態では、全体の厚さ(T)が0.2mm、電線直径(Φ)が0.18mm、被覆の厚さ(t)が0.01mmであるエナメル線を使用した。
【0260】
図8に示したように、リッツ(LITZ)線200は、直径が0.1mm程度の細い絶縁電線100(例えば、エナメル線)を複数本より合わせて一本にし、その上にナイロンなどで絶縁被覆201をした特殊な絶縁電線である。リッツ線200は表面的を大きくすることによって表皮効果を低減させることができ、高周波回路のコイルなどに使用する。
【0261】
本実施形態では、全体の厚さ(T)が0.2mm、電線直径(Φ)が0.06mm、被覆の厚さ(t)が0.007mmであるリッツ線を使用した。
【0262】
(3)巻線方式
本発明の実施形態では、スタイラスペンという限定された空間で十分なインダクタンス値(すなわち、十分な巻線数)を得るために、多層のワインディング構造を有する巻線方式を使用した。具体的に、
図9の(A)及び(B)に示したように、二つタイプの複数層巻線方式を使用した。
【0263】
図9の(A)の巻線方式は最も簡単な巻線方式として、下層の巻線が終われば真上の層を巻線する、順次層巻線方式(sequential layer winding scheme)である。この時、
図9の(A)方式は、以前の層の巻線が終わる地点で真上の層の巻線が始まる方式であって、以下ではこれをUタイプの巻線方式という。
【0264】
図9の(B)の巻線方式は、隣接する巻線層が交互に巻線される方式(alternate layer winding scheme)であって、隣接する層の巻線がジグザグ状に傾斜するように巻かれる方式である。以下では、これをジグザグタイプの巻線方式という。具体的に、第1層の巻線の上に第2層の巻線を順次巻いた後、第3層の巻線を第1層の巻線と第2層の巻線との間に巻き、第2層の巻線の上に第4層の巻線を巻いた後に第5層の巻線を第2層の巻線と第4層の巻線との間に巻く方式である。このようなジグザグタイプの巻線方式は、隣接する層の巻線の間の電圧差を最小化することができ、巻線セルフキャパシタンス(winding self-capacitance)を減らすことができるという長所がある。この時、寄生キャパシタンスの一種である巻線セルフキャパシタンスは、巻線内に格納される電場エネルギー(electric field energy)を示すパラメータである。
【0265】
比較実験1(材質別特性値の比較)
コイルのワイヤの種類をエナメル線、Uタイプの巻線方式で巻線した状態で、フェライトコアの材質をマンガン、ニッケル、マグネシウムに変更してQ値を測定した。
【0266】
測定の結果、各コアの材質別Q値の特性差はほとんどなく、測定されたQ値も製品として具現するには、かなり不足した水準だった。
【0267】
比較実験2(巻線種類別特性値の比較)
フェライトコアの材質をマンガン(Mn)、Uタイプの巻線方式で巻線した状態で、コイルのワイヤの種類をそれぞれエナメル線とリッツ線にして製作したインダクタ1とインダクタ2についてQ値を測定した。
【0268】
図8は、KEYSIGHT TECHNOGIES社のE4980A precision LCR meterを介して周波数を変更して測定したインダクタ1及びインダクタ2のQ値を示す図面である。
【0269】
図10において、aは、インダクタ1(マンガンコア/エナメル線/Uタイプ巻線方式)の周波数に対するQ値の変化を示す波形であり、bは、インダクタ2(マンガンコア/リッツ線/Uタイプ巻線方式)の周波数に対するQ値の変化を示す波形である。
【0270】
リッツ線で製作したインダクタ2では、400kHz付近の周波数(周波数f1)でQ値がほぼ最大値を示し、エナメル線で製作したインダクタ1では、150kHz付近の周波数(周波数f2)でQ値がほぼ最大値を示す。
【0271】
図10のaとbを比較した結果、インダクタ2の最大Q値がインダクタ1の最大Q値よりほぼ1.5倍程度高いことが分かる。したがって、スタイラスペンの共振回路を形成するインダクタのコイルとしては、リッツ線がエナメル線より優れていることが分かる。
【0272】
しかし、比較実験2で測定されたインダクタ2の最大Q値も商用化に必要な目標値(Qtarget)の1/2程度に過ぎない水準だった。
【0273】
比較実験3(巻線方式別特性値の比較)
フェライトコアの材質をマンガン(Mn)にした状態で、ワイヤの種類をエナメル線とリッツ線で、巻線方式をUタイプとジグザグタイプに変更して製作したインダクタ3ないしインダクタ5についてQ値を測定した。
【0274】
図11は、KEYSIGHT TECHNOGIES社のE4980A precision LCR meterを介して周波数を変更して測定したインダクタ3ないしインダクタ5のQ値を示す図面である。
【0275】
図11において、aは、インダクタ3(マンガンコア/エナメル線/Uタイプ巻線方式)の周波数に対するQ値の変化を示す波形であり、bは、インダクタ4(マンガンコア/エナメル線/ジグザグタイプ巻線方式)の周波数に対するQ値の変化を示す波形であり、cは、インダクタ5(マンガンコア/リッツ線/ジグザグタイプ巻線方式)の周波数に対するQ値の変化を示す波形である。
【0276】
図11のc波形から分かるように、リッツ線/ジグザグ巻線方式で製作したインダクタ5では、300kHz付近の周波数(周波数f3)でQ値がほぼ最大値を示す。エナメル線/ジグザグ巻線方式で製作したインダクタ4とエナメル線/Uタイプ巻線方式で製作したインダクタ3では、150kHz付近の周波数(周波数f2)でQ値がほぼ最大値を示す。
【0277】
また、
図11のa,b,cを比較した結果、インダクタ5の最大Q値がインダクタ4の最大Q値よりほぼ1.5倍程度高く、インダクタ3の最大Q値より2倍以上高いということが分かる。したがって、スタイラスペンの共振回路を形成するインダクタの巻線方式は、ジグザグタイプの巻線方式がUタイプの巻線方式より優れていることが分かる。
【0278】
しかし、比較実験2で測定されたインダクタ5(マンガンコア/リッツ線/ジグザグタイプ巻線方式)の商用化に必要な目標値(Qtarget)の3/4程度に過ぎない水準だった。
【0279】
比較実験4(コア材質別特性値の比較)
本実施形態では、フェライトコアの材質としてマンガンとニッケルを使用し、通常ニッケルの透磁率は200~300であり、マンガンの透磁率は3000~5000と知られている。
【0280】
本実施形態で使用したマンガンがニッケルより約15倍程度透磁率が高いので、コイルの断面積及び長さが同一であると仮定した場合、同一のインダクタンス値を得るためにマンガンの巻線数がニッケルの巻線数より約4倍ほど減らすことができる長所がある。したがって、巻線数の観点だけ見れば、ニッケルよりはマンガンを使用するのが効果的であることが分かる。
【0281】
一方、インダクタ部14では、コアに巻線されたコイルを含む複雑な構造を有するので、寄生キャパシタンスが追加的に形成される。このような寄生キャパシタンスによってQ値が減少するので、共振信号の振幅を減少させる問題がある。
【0282】
インダクタ部14で形成された寄生キャパシタンスは巻線されたコイルの間と、コアとコイルとの間で発生し得るが、前述したようにジグザグタイプの巻線方式を採択することにより、巻線されたコイル間の寄生キャパシタンスを減らすことができる。
【0283】
一方、本実施形態では、コアとコイルとの間の寄生キャパシタンスを減らすために、マンガンより低い誘電率を有するコア材質をテストし、テストの結果、ニッケルコアがフェライトコアの材質としては最適であることを確認することができた。
【0284】
フェライトコア素子として主に使用されるマンガンとニッケルにおいて重要な物理的特性は透磁率(permeability)であって、これは、<数式1>でのようにインダクタンス値に重要な影響を及ぼす。しかし、フェライト素子としてのマンガンとニッケルにおいて、誘電率(permittivity)はほとんど関心を持たない物理的特性であり、実際にニッケルの場合には製造社が提供するデータシートにも関連情報がないほどである。
【0285】
本実施形態では、マンガンとニッケルの誘電率を確認するために、KEYSIGHT TECHNOGIES社のE4980A precision LCR meterを使用して、マンガンとニッケルの誘電率(permittivity)を測定し、その測定結果は、次の表1の通りである。
【表1】
測定1と測定2は、同一のKEYSIGHT TECHNOGIES社のE4980A precision LCR meterを使用して測定したものであって、測定1は測定ソフトウェアで自動的に計算された誘電率を示す。測定1によれば、マンガンの誘電率は2400であるが、ニッケルの誘電率は測定されないことが分かる。
【0286】
測定2は、フェライトコアの間のキャパシタンス、面積、距離を測定して誘電率を計算した方式であって、測定2によれば、マンガンの誘電率は8300であり、ニッケルの誘電率は2と測定された。
【0287】
測定1と測定2との間には誘電率の結果に大きな差があり、特に測定2の場合にはキャパシタンス、面積、距離などにより誤差が相当なものと確認された。しかし、測定1及び測定2の結果、マンガンに比べてニッケルが少なくとも誘電率が1/1000以上小さいことが分かる。
【0288】
比較実験4では、フェライトコアの材質をニッケルにして、ワイヤの種類をリッツ線にした状態で、巻線方式をUタイプとジグザグタイプに変更して製作したインダクタ6及びインダクタ7についてQ値を測定した。
【0289】
図12は、KEYSIGHT TECHNOGIES社のE4980A precision LCR meterを介して周波数を変更して測定したインダクタ6及びインダクタ7のQ値を示す図面である。
【0290】
図12において、aは、インダクタ6(ニッケルコア/リッツ線/Uタイプ巻線方式)の周波数に対するQ値の変化を示す波形であり、bは、インダクタ7(ニッケルコア/リッツ線/ジグザグタイプ巻線方式)の周波数に対するQ値の変化を示す波形である。
【0291】
図12のb波形から分かるように、ニッケルコア/リッツ線/ジグザグ巻線方式で製作したインダクタ7では、400kHz付近の周波数(周波数f5)でQ値がほぼ最大値を示す。ニッケルコア/リッツ線/Uタイプ巻線方式で製作したインダクタ6では、200kHz付近の周波数(周波数f6)でQ値がほぼ最大値を示す。
図11のaとbを比較した結果、インダクタ7の最大Q値がインダクタ6の最大Q値よりほぼ2倍程度高いことが分かる。
【0292】
一方、比較実験4で測定されたインダクタ7(ニッケルコア/リッツ線/ジグザグタイプ巻線方式)の最大Q値は、商用化に必要な目標値(Qtarget)にほぼ到達することが分かった。
【0293】
以上で説明した比較実験1ないし4では、フェライトコアの材質、コイルのワイヤの種類、巻線方法(winding scheme)の組み合わせを変更しながらインダクタを製作してQ値をテストし、テストの結果、ニッケルコア、リッツ線、ジグザグタイプの巻線方式でキャパシティブ共振スタイラスペンのインダクタ部を設計した場合に最も高いQ値を得ることが分かった。そして、このような組み合わせによって製作したインダクタの最大Q値は、商用化のための目標値(Qtarget)に到達することが分かった。
【0294】
一方、本実施形態では、フェライトコアとしてニッケルコアを使用し、コアのワイヤの種類としてリッツ線を使用して実験したが、ニッケルコア以外にフェライトコアとして誘電率が1000以下である物質を使用し、リッツ線以外にも一つのコイルが2以上の絶縁電線(strand)を覆う形態のワイヤを使用する場合には、これと類似した結果が得られるだろう。
【0295】
以下では、本発明の実施形態によるペン及びタッチ入力システムにおけるタッチ入力装置について詳細に説明するに先立ち、タッチスクリーン上でスタイラスペンの位置によってCVA(Capacitor Voltage Amplitude)の出力電圧(Vout)が変わる理由を説明する。
【0296】
図13は、従来のタッチスクリーン上でスタイラスペン10の位置によってCVA(Capacitor Voltage Amplitude)の出力電圧(Vout)が変わるのを説明するための概略的な図面である。
【0297】
図13を参照すると、タッチスクリーン上のスタイラスペン10の位置によってCVAの出力が異なるように出る原因は、感知ライン上でスタイラスペン10を中心にした両側のインピーダンス(impedance)比率が変わることにある。
【0298】
従来のタッチスクリーンの長軸基準で、メタルメッシュ(Metal Mesh)タッチセンサの抵抗(R)は、約1.2k(ohm)であり、キャパシタ(C)は約250pFである。
【0299】
10個の分散モデル(distributed model)基準で、駆動周波数300kHzではキャパシタ(capacitor)のインピーダンス(impedance)が抵抗より約200倍(120(ohm)vs.1/(2π*300k*25pF)=21k(ohm))より大きい。したがって、キャパシタ(capacitor)が主な原因である。
【0300】
図14は、
図13でスタイラスペン10の位置によってCVAの出力電圧(Vout1,Vout2)が異なるということを電流センシング(current sensing)を介して説明するための図面であり、
図15は、
図13でスタイラスペン10の位置によってCVAの出力電圧(Vout1,Vout2)が異なるということを電圧センシング(voltage sensing)を介して説明するための図面である。
【0301】
図14及び
図15を参照すると、感知ライン上でスタイラスペン10の位置により、CVAの出力電圧が異なる。すなわち、感知回路部50側にスタイラスペン10が近いほどCVAの出力電圧が大きく、感知回路部50側から遠くなるほどCVAの出力電圧が小さくなる。
【0302】
以下、本発明の様々な実施形態によるタッチ入力装置を、添付された図面を介して詳細に説明する。
【0303】
図16は、本発明の第1実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100の概略的な構成図である。
【0304】
本発明の第1実施形態によるタッチ入力装置は、ポートレート(portrait)タイプのタッチ入力装置であってよい。このようなポートレートタイプのタッチ入力装置は、幅が高さより小さく、センサ部100を制御する制御部(図示せず)がセンサ部100の下に配置されてよい。例えば、このようなタッチ入力装置は、スマートフォンの形状に対応する。
【0305】
センサ部100は、画面上に位置した指のようなオブジェクトの位置を検出できるだけでなく、画面上に位置した
図1aに示されたスタイラスペン10を駆動させることができ、前記スタイラスペンから放出される信号(スタイラスペン信号)を感知して、画面上に位置した前記スタイラスペンの位置を検出することができる。
【0306】
センサ部100は、多数のパターン(又は、多数の電極)を含む。
【0307】
センサ部100は、多数の第1ないし第4パターン101,102,103,104を含んでよい。
【0308】
第1パターン101は、任意の第1方向yに沿って延びた形状を有する。第1方向は、タッチ入力装置の画面の長軸方向であってよい。第1パターン101は、ATX(Active TX)とも命名されてよい。第1パターン101は、任意の第1方向yに沿って電気的経路が形成された所定の形状を有してよい。
【0309】
第2パターン102は、第1方向yに沿って延びた形状を有し、第1パターン101に隣接して配置され、第1パターン101と所定の間隔離れて配置される。第2パターン102は、DTX(Dummy TX)とも命名されてよい。第2パターン102は、第1パターン101に隣接して第1方向yに沿って電気的経路が形成された所定の形状を有してよい。
【0310】
第3パターン103は、第1方向と異なる第2方向xに沿って延びた形状を有する。第2方向xは、第1方向yと垂直な方向であってよく、タッチ入力装置の画面の短軸方向であってよい。第3パターン103は、ARX(Active RX)とも命名されてよい。第3パターン103は、任意の第2方向xに沿って電気的経路が形成された所定の形状を有してよい。
【0311】
第4パターン104は、第2方向xに沿って延びた形状を有し、第3パターン103に隣接して配置され、第3パターン103と所定の間隔離れて配置される。第4パターン104は、DRX(dummy RX)とも命名さてよい。第4パターン104は、第3パターン103に隣接して第2方向xに沿って電気的経路が形成された所定の形状を有してよい。
【0312】
第3及び第4パターン103,104は、第1及び第2パターン101,102上に配置され、第1及び第2パターン101,102と所定の間隔離れて配置される。一方、第1ないし第4パターンが同一層に配置されたセンサ部は、
図27で詳細に説明する。
【0313】
多数の第1パターン101は第2方向xに沿って配列され、多数の第2パターン102も第2方向xに沿って配列される。多数の第3パターン103は第1方向yに沿って配列され、多数の第4パターン104も第1方向yに沿って配列される。
【0314】
第1パターン101が第1方向yに沿って延びて第3パターン103が第2方向xに沿って延び、第1方向yが第2方向xより長いので、多数の第1パターン101の個数は多数の第3パターン103の個数より少ない。したがって、多数の第1パターン101のチャネル(Channel)数は、多数の第3パターン103のチャネル数より少ない。
【0315】
ここで、多数の第1パターン101の個数と多数の第3パターン103の個数は、タッチ入力装置の画面の大きさに応じて増加してもよく、減少してもよい。
【0316】
多数の第2パターン102は、多数の第1パターン101と一対一で対応し、同一の個数で構成されてよい。多数の第2パターン102それぞれの他端(又は、第2側端部)は、伝導性パターンを介して互いに電気的に連結される。ここで、伝導性パターンは、メタルメッシュ(Metal Mesh)又はシルバートレース(Silver Trace)であってよい。
【0317】
多数の第2パターン102の一端(又は、第1側端部)は、制御部(図示せず)に電気的に連結されてよい。ここで、
図17に示されたように、多数の第2パターン102のうち2以上の第2パターン102の一端が伝導性パターンを介して電気的に連結されてよい。このような構成により、多数の第2パターン102のチャネル数が多数の第1パターン101のチャネル数の半分に減ることがある。ここで、多数の第2パターン102のうち2以上の第2パターン102は、互いに隣接したものであってよい。
【0318】
一方、
図18に示されたように、多数の第2パターン102の一端それぞれが個別的に一つの伝導性パターンに連結されてよい。
【0319】
再び、
図16を参照すると、多数の第3パターン103が第1方向yに沿って配列されるので、多数の第3パターン103の個数は多数の第1パターン101の個数より多い。したがって、多数の第3パターン103のチャネル数は、多数の第1パターン101のチャネル数より多い。
【0320】
多数の第4パターン104は、多数の第3パターン103と一対一で対応し、同一の個数で構成されてよい。多数の第4パターン104それぞれの他端(又は、第2側端部)は、伝導性パターンを介して電気的に連結される。
【0321】
このような
図16に示されたタッチ入力装置のセンサ部100において、多数の第1パターン101と多数の第3パターン103は、基本的に指のようなオブジェクトのタッチをセンシングする。このために、多数の第1パターン101はタッチ駆動信号が印加されるタッチ駆動電極(TX電極)で動作し、多数の第3パターン103はタッチ感知信号が受信されるタッチ感知電極(RX電極、又はタッチ受信電極)で動作することができる。もちろん、反対でも動作することができる。
【0322】
図16に示されたタッチ入力装置のセンサ部100がスタイラスペンを駆動(driving)してセンシング(sensing)するために、多数の第1ないし第4パターン101,102,103,104が多様な組み合わせとして用いられてよい。多様な組み合わせは、下の<表2>の通りである。下の<表2>において、「1」は多数の第1パターン101を、「2」は多数の第2パターン102を、「3」は多数の第3パターン103を、「4」は多数の第4パターン104を指し示す。
【表2】
上の<表2>を参照すると、様々な組み合わせ(No.1~No.32)において、多数の第1パターン101と多数の第3パターン103は、指のようなオブジェクトのタッチをセンシングするのに用いられる。具体的に、多数の第1パターン101はタッチ駆動電極として動作し、多数の第3パターン103はタッチ受信電極として動作する。もちろん、反対も可能である。
【0323】
多数の第1ないし第4パターン101,102,103,104のうち少なくとも一つ又は二つは、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として動作することができる。第1ないし第4パターン101,102,103,104のうち少なくとも一つ又は二つのパターンを用いてスタイラスペンを駆動させるための電流ループを形成することができる。例えば、X軸駆動は、多数の第1パターン101と多数の第2パターン102の何れか一つを、Y軸駆動は、多数の第3パターン103と多数の第4パターン104の何れか一つであってよい。スタイラスペンの駆動は、X軸駆動とY軸駆動の何れか一つでも可能であり、両方でも可能である。
【0324】
多数の第1ないし第4パターン101,102,103,104のうち少なくとも一つ又は二つは、スタイラスペンから放出されるスタイラスペンの信号をセンシングするセンシング電極で動作することができる。例えば、スタイラスペンの信号をセンシングするためには、X軸センシングとY軸センシングが共に必要なので、多数の第1ないし第4パターン101,102,103,104のうち二つのパターンを用いることができる。X軸センシングは、多数の第1パターン101と多数の第2パターン102の何れか一つであってよく、Y軸センシングは、多数の第3パターン103と多数の第4パターン104の何れか一つであってよい。
【0325】
上の<表2>において、「アップリンク(uplink)信号の大きさ」とは、
図1aのスタイラスペン10を駆動させるための駆動信号の大きさを意味する。同一のスタイラスペン駆動信号を多数の第1パターン101と多数の第2パターン102にそれぞれ印加してスタイラスペンで受信される信号の大きさを比較してみると、多数の第2パターン102にスタイラスペン駆動信号を印加した場合が、多数の第1パターン101にスタイラスペン駆動信号を印加した場合よりアップリンク信号が相対的により大きい。
【0326】
なぜならば、多数の第2パターン102は、他端(又は、第2側端部)は電気的に連結されていてスタイラスペン駆動信号が印加される2以上の第2パターンを適切に選択すれば少なくとも1以上の電流ループが形成されているが、多数の第1パターン101の他端(又は、第2側端部)は互いに電気的に連結されておらず電流ループが形成され得ないためである。各第1パターン101に電流が流れる場合、各第1パターン101のRCがチャージング(charging)されるので、各第1パターン101の一端(又は、第1側端部)から他端(又は、第2側端部)に行くほど電流がよく流れることができない。また、多数の第1パターン101を介して印加されるスタイラスペン駆動信号は、キャパシティブカップリングを介して電流ループが形成された多数の第2パターン102に伝達されるが、この時、キャパシティブカップリングによって信号の減衰が生じるためである。
【0327】
同様に、多数の第4パターン104にスタイラスペン駆動信号を印加した場合が多数の第3パターン103にスタイラスペン駆動信号を印加した場合よりアップリンク信号が相対的により大きい。
【0328】
上の<表2>において、「ダウンリンク(downlink)信号の大きさ」とは、
図1aのスタイラスペン10から受信されるスタイラスペン信号の大きさを意味する。同一のスタイラスペン信号を多数の第1パターン101と多数の第2パターン102を介してそれぞれ受信して信号の大きさを比較してみると、多数の第2パターン102を介してスタイラスペン信号を受信した場合が、多数の第1パターン101を介してスタイラスペン信号を受信した場合よりダウンリンク信号が相対的により大きい。
【0329】
その理由は、多数の第2パターン102は、他端(第2側端部)は電気的に連結されていて電流ループが形成されているが、多数の第1パターン101は、他端(第1側端部)は互いに電気的に連結されていないで、特に、キャパシティブカップリングを介して電流ループが形成された多数の第2パターン102からスタイラスペン信号が多数の第1パターン101に伝達されるので、この時、ダウンリンク信号の減衰が生じるためである。
【0330】
同様に、多数の第4パターン104を介してスタイラスペン信号を受信した場合が、多数の第3パターン103を介してスタイラスペン信号を受信した場合よりダウンリンク信号が相対的により大きい。
【0331】
上の<表2>において、「スタイラス(stylus)追加チャネル」とは、タッチセンシング以外にスタイラスペンのために追加的なチャネルを構成しなければならないのかを意味する。スタイラスペンの駆動(driving)やセンシング(sensing)のために多数の第2パターン102又は/及び多数の第4パターン104を用いる場合には、追加チャネルが必要(<表2>において「有」で表示)である。反面、スタイラスペンの駆動やセンシングをタッチセンシングのための多数の第1パターン101又は/及び第3パターン103を用いる場合には、追加チャネルが不必要(<表2>において「無」で表示)である。
【0332】
以下、上の<表2>の様々な組み合わせ(No.1~No.32)のうち、いくつかの例を以下で詳細に説明する。ここで、説明しない組み合わせは、以下の詳細な説明により、当業者であれば十分に理解できるだろう。
【0333】
No.1において、多数の第1パターン101は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ駆動電極として用いられつつ、スタイラスペン信号を感知するスタイラス感知電極として用いられる。多数の第2パターン102は、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられる。多数の第3パターン103は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ感知電極として用いられつつ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。そして、多数の第4パターン104は、電気的にフローティングになる。ここで、電気的にフローティングになるという意味は、多数の第4パターン104の他端(第2側端部)が互いに電気的に連結されているだけで、多数の第4パターン104の一端(第1側端部)は他の構成と連結されていないことを意味してよい。
【0334】
No.1の場合、多数の第2パターン102をスタイラス駆動電極として用いるので、アップリンク信号の大きさが相対的に大きい。多数の第1パターン101と多数の第3パターン103をスタイラス感知電極として用いるので、ダウンリンク信号の大きさが相対的に小さい。そして、多数の第2パターン102をスタイラス駆動電極として別途に用いるので、スタイラスペンの駆動のための別途の追加チャネルが必要であるが、スタイラスペンのセンシングのための追加チャネルが不必要である。
【0335】
No.4において、多数の第1パターン101は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ駆動電極として用いられる。多数の第2パターン102は、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられつつ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。多数の第3パターン103は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ感知電極として用いられる。そして、多数の第4パターン104は、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。
【0336】
No.4の場合、多数の第2パターン102をスタイラス駆動電極として用いるので、アップリンク信号の大きさが相対的に大きい。多数の第2パターン102と多数の第4パターン104をスタイラス感知電極として用いるので、ダウンリンク信号の大きさが相対的に大きい。そして、多数の第2パターン102をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として別途に用い、多数の第4パターン104をスタイラス感知電極として別途に用いるので、スタイラスペンの駆動とセンシングのための別途の追加チャネルが必要である。
【0337】
No.8において、多数の第1パターン101は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ駆動電極として用いられる。多数の第2パターン102は、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。多数の第3パターン103は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ感知電極として用いられる。そして、多数の第4パターン104は、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられつつ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。
【0338】
No.8の場合、多数の第4パターン104をスタイラス駆動電極として用いるので、アップリンク信号の大きさが相対的に大きい。多数の第2パターン102と多数の第4パターン104をスタイラス感知電極として用いるので、ダウンリンク信号の大きさが相対的に大きい。そして、多数の第2パターン102をスタイラス感知電極として別途に用い、多数の第4パターン104をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として別途に用いるので、スタイラスペンの駆動とセンシングのための別途の追加チャネルが必要である。
【0339】
No.12において、多数の第1パターン101は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ駆動電極として用いられる。多数の第2パターン102は、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられつつ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。多数の第3パターン103は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ感知電極として用いられる。そして、多数の第4パターン104は、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられつつ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。
【0340】
No.12の場合、多数の第2及び第4パターン102,104をスタイラス駆動電極として用いるので、アップリンク信号の大きさが相対的に大きい。多数の第2パターン102と多数の第4パターン104をスタイラス感知電極として用いるので、ダウンリンク信号の大きさが相対的に大きい。そして、多数の第2パターン102をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として別途に用い、多数の第4パターン104をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として別途に用いるので、スタイラスペンの駆動とセンシングのための別途の追加チャネルが必要である。
【0341】
No.13において、多数の第1パターン101は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ駆動電極として用いられ、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。多数の第3パターン103は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ感知電極として用いられ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。そして、多数の第2及び第4パターン102,104は、電気的にフローティングになる。
【0342】
No.13の場合、多数の第1パターン101をスタイラス駆動電極として用いるので、アップリンク信号の大きさが相対的に小さい。多数の第1パターン101と多数の第3パターン103をスタイラス感知電極として用いるので、ダウンリンク信号の大きさが相対的に小さい。そして、多数の第1パターン101をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として用い、多数の第3パターン103をスタイラス感知電極として用いるので、スタイラスペンの駆動とセンシングのための別途の追加チャネルが不必要である。
【0343】
No.17において、多数の第1パターン101は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ駆動電極として用いられ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。多数の第3パターン103は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ感知電極として用いられ、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。そして、多数の第2及び第4パターン102,104は、電気的にフローティングになる。
【0344】
No.17の場合、多数の第3パターン103をスタイラス駆動電極として用いるので、アップリンク信号の大きさが相対的に小さい。多数の第1パターン101と多数の第3パターン103をスタイラス感知電極として用いるので、ダウンリンク信号の大きさが相対的に小さい。そして、多数の第1パターン101をスタイラス感知電極として用い、多数の第3パターン103をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として用いるので、スタイラスペンの駆動とセンシングのための別途の追加チャネルが不必要である。
【0345】
No.21において、多数の第1パターン101は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ駆動電極として用いられ、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。多数の第3パターン103は、オブジェクトのタッチセンシングのためのタッチ感知電極として用いられ、スタイラスペンを駆動させるためのスタイラス駆動電極として用いられ、スタイラスペン信号をセンシングするためのスタイラス感知電極として用いられる。そして、多数の第2及び第4パターン102,104は、電気的にフローティングになる。
【0346】
No.21の場合、多数の第1及び3パターン101,103をスタイラス駆動電極として用いるので、アップリンク信号の大きさが相対的に小さい。多数の第1パターン101と多数の第3パターン103をスタイラス感知電極として用いるので、ダウンリンク信号の大きさが相対的に小さい。そして、多数の第1パターン101をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として用い、多数の第3パターン103をスタイラス駆動電極及びスタイラス感知電極として用いるので、スタイラスペンの駆動とセンシングのための別途の追加チャネルが不必要である。
【0347】
上の<表2>の様々な組み合わせ(No.1~No.32)のうち、Nos.1,5,9,25,29は、「スタイラス追加チャネル」の列で駆動(driving)は「有」であり、センシング(sensing)は「無」である。前記Nos.1,5,9,25,29はスタイラスペンをセンシングするのに多数の第1及び第3パターン101,103を用いて、スタイラスペンを駆動するのに多数の第2又は/及び第4パターン102,104を用いる。スタイラスペン駆動時、多数の第2又は/及び第4パターン102,104を用いても、スタイラスペンを共振させるための磁場形成が多少難しいこともあるため、
図17に示されたように、隣り合う2以上の第2パターンの一端(第1側端部)を電気的に連結させることができる。同様に、隣り合う2以上の第4パターンの一端(第1側端部)を電気的に連結させることができる。このように構成すれば、スタイラスペンを駆動するための追加チャネルを減らすことができる利点がある。
【0348】
制御部(図示せず)は、センサ部100を制御する。コントローラ(図示せず)はセンサ部100と電気的に連結され、センサ部100の動作を制御することができる。コントローラ(図示せず)とセンサ部100の連結は、伝導性トレースを介して電気的に連結されてよい。
【0349】
ここで、コントローラ(図示せず)は、
図3に示されたタッチコントローラ262であってよいが、これに限定するわけではない。コントローラ(図示せず)は、
図3に示されたタッチコントローラ262とディスプレイコントローラ252が統合されたものであってもよく、
図3に示されたタッチコントローラ262とコントローラ270が統合されたものであってもよく、
図3に示されたタッチコントローラ262、ディスプレイコントローラ252、及びコントローラ270が統合されたものであってもよい。又は、コントローラ(図示せず)は、センサ部100に含まれた別途のコントローラであってもよい。したがって、本発明におけるコントローラ(図示せず)が
図3に示されたタッチコントローラ262又はコントローラ270に限定されるわけではなく、センサ部100だけでなく以降の実施形態のセンサ部を制御することができるものは、「コントローラ」と命名されてよい。
【0350】
具体的に、上の<表2>のNo.1ないしNo.32のように、制御部(図示せず)は、前記多数の第1パターン101でタッチ駆動信号を印加し、前記多数の第3パターン103でタッチ感知信号を受信するためのものであってよい。
【0351】
制御部(図示せず)は、上の<表2>のNo.1ないしNo.32のように、前記多数の第1パターン101ないし第4パターン104のうち少なくとも一つのパターンでスタイラスペン駆動信号を印加し、前記多数の第1パターン101ないし第4パターン104のうち少なくとも一つのパターンでスタイラスペン感知信号を受信するためのものであってよい。
【0352】
制御部(図示せず)は、上の<表2>のNo.13ないしNo.32のように、前記多数の第1パターン101又は前記多数の第3パターン103のうち少なくとも一つのパターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであってよい。
【0353】
制御部(図示せず)は、上の<表2>のNo.1~3、5~7、9~11、13~15、17~19、21~23、25~27、29~31のように、前記多数の第1パターン101又は前記多数の第3パターン103のうち少なくとも一つのパターンでスタイラスペン感知信号を受信するためのものであってよい。
【0354】
制御部(図示せず)は、上の<表2>のNo.1~12、25~32のように、前記多数の第2パターン102又は前記多数の第4パターン104のうち少なくとも一つのパターンでスタイラスペン駆動信号を印加するためのものであってよい。
【0355】
制御部(図示せず)は、上の<表2>のNo.2~4、6~8、10~12、14~16、19~20、22~24、26~28、30~32のように、前記多数の第2パターン102又は前記多数の第4パターン104のうち少なくとも一つのパターンでスタイラスペン感知信号を受信するためのものであってよい。
【0356】
制御部(図示せず)は、前記多数の第1パターン101ないし第4パターン104のうち少なくとも一つのパターンをペン駆動用電極として選択し、前記選択されたペン駆動用電極でスタイラスペン駆動信号を印加するようにするためのものであってよい。ここで、前記多数の第1パターン101ないし第4パターン104のうち少なくとも一つのパターンをペン駆動用電極として選択するのは、
図1aのタッチ入力装置2のタッチスクリーン20上におけるスタイラスペン10の位置によって変わり得る。スタイラスペンがホバー(hover)状態にある場合に選択されるパターンは、スタイラスペンが接触(contact)された状態にある場合に選択されるパターンと異なることがある。例えば、制御部(図示せず)は、スタイラスペンがホバー状態である場合には、第1及び第2パターン101,102の何れか一つをペン駆動用電極として選択し、スタイラスペンが接触状態である場合には、第3及び第4パターン103,104の何れか一つをペン駆動用電極として選択することができる。もちろん、反対の場合も可能である。
【0357】
制御部(図示せず)は、前記多数の第1パターン101ないし第4パターン104のうち少なくとも二つのパターンをペンセンシング用電極として選択し、前記選択されたペンセンシング用電極を介して前記スタイラスペンから放出されるスタイラスペン信号をセンシングするようにするためのものであってよい。ここで、前記多数の第1パターン101ないし第4パターン104のうち少なくとも二つのパターンをペンセンシング用電極として選択するのは、
図1aのタッチ入力装置2のタッチスクリーン20上におけるスタイラスペン10の位置によって変わり得る。スタイラスペンがホバー(hover)状態にある場合に選択されるパターンは、スタイラスペンが接触(contact)された状態にある場合に選択されるパターンと異なることがある。例えば、制御部(図示せず)は、スタイラスペンがホバー状態である場合には、第1及び第2パターン101,102の何れか一つをペンセンシング用電極として選択し、スタイラスペンが接触状態である場合には、第3及び第4パターン103,104の何れか一つをペンセンシング用電極として選択することができる。もちろん、反対の場合も可能である。
【0358】
図19は、本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100’の概略的な構成図である。
【0359】
本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置は、ランドスケープ(landscape)タイプのタッチ入力装置である。このようなランドスケープタイプのタッチ入力装置は、幅が高さより大きく、センサ部100’を制御する制御部(図示せず)がセンサ部100’の下に配置されてよい。例えば、このようなタッチ入力装置は、タブレットPCの形状に対応することができる。
【0360】
本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100’の構成は、
図16に示された第1実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100の構成と同一であり、方向だけ90度回転させたものと同じである。
【0361】
本発明の第2実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100’は、多数の第1ないし第4パターン101,102,103,104を含む。第1パターン101と第2パターン102は互いに隣接して配置され、一方向に沿って延びた形状を有する。又は、第1パターン101及び第2パターン102は、一方向に沿って電気的経路が形成された所定の形状を有してよい。第3パターン103と第4パターン104は互いに隣接して配置され、前記一方向と異なる方向に沿って延びた形状を有する。又は、第3パターン103及び第4パターン104は、前記他の方向に沿って電気的経路が形成された所定の形状を有してよい。多数の第2パターン102の他端(第2側端部)は互いに電気的に連結され、多数の第4パターン104の他端(第2側端部)も互いに電気的に連結される。
【0362】
図19に示された第2実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100’がランドスケープタイプのタブレットPCの画面の大きさである約10~14インチで構成され、上の<表2>のNo.1の例で具現される場合、センサ部100’の全体チャネル(Total Channel)の個数と駆動トレースチャネル(TX Trace Channel)の個数を概略的に整理すれば、下の表3の通りである。
【表3】
上の<表3>において、Stylus TXのチャネル個数は、多数の第1パターン101の個数を2で割った値である。これは、多数の第2パターン102の個数は、多数の第1パターン101の個数と同一であるものの、
図20に示されたように、多数の第2パターン102の一端(第1側端部)は、互いに隣接した2つの一端が互いに電気的に連結されてチャネル数を半分に減らしたことに起因する。
【0363】
上の<表3>において、TX Trace channel個数は、Finger TXのチャネル個数とStylus TXのチャネル個数の合計である。TX Trace channel個数は、第2実施形態によるタッチ入力装置の幅方向ベゼル(bezel)の厚さを決定するのに作用する主要な要素である。なぜならば、第2実施形態によるタッチ入力装置は、制御部(図示せず)がセンサ部100’の下(又は、上)に配置されるためである。TX Trace channel個数を減らせば減らすほど、タッチ入力装置の幅方向ベゼルの厚さを減らすことができる。
【0364】
一方、
図19に示されたタッチ入力装置の画面の大きさがスマートフォンの画面の大きさ、例えば6.9インチである場合には特に問題はないが、
図19に示されたタッチ入力装置の画面の大きさがタブレットPCの画面の大きさである11インチ又は12.9インチに大きくなる場合、センサ部100’の第1ないし第4パターン101,102,103,104の長さも共に長くなるため、センサ部100’の抵抗とキャパシタンス値が増加する。前記抵抗とキャパシタンス値の増加は、第1又は第3パターンのうちタッチ駆動電極として用いられる何れか一つのパターンに印加されるタッチ駆動信号と、スタイラスペンを駆動するためのスタイラス駆動信号の動作周波数帯域幅(bandwidth)を狭めるため、設計に必要な分の動作周波数帯域幅が得られない問題が発生し得る。前記問題を解決するために、センサ部100’の抵抗とキャパシタンス値を減らすことを考慮することができるが、この値を減らすのは限界があり、この値を最大限減らしても上述した問題が依然として解決し得ない。
【0365】
また、スタイラスペンから受信されてタッチ入力装置の制御部に入力されるスタイラスペン信号も、センサ部100’が大きくなっただけ減衰する。特に、センサ部100’の第1ないし第4パターン101,102,103,104において制御部から最も遠くに位置した部分におけるスタイラスペン感知信号が制御部まで伝達される過程で減衰して、設計に必要な分の電圧値が出力され得ない問題がある。
【0366】
上述した問題は、上の<表2>のNo.3,4,7,8,11,12,15,16,19,20,23,24,27,28,31,32の例のように、多数の第2パターン102をスタイラスペン信号をセンシングするスタイラスペン感知電極として用いたり、上の<表2>のNo.2,4,6,8,10,12,14,16,18,20,22,24,26,28,30,32の例のように、多数の第4パターン104をスタイラスペン信号をセンシングするスタイラスペン感知電極として用いることで解決することができる。前記例は、多数の第2及び第4パターン102,104がスタイラスペンによる磁気誘導を介して直接起電力を受信するため、第2パターン102から第1パターン101に、第4パターン104から第3パターン103へのキャパシティブカップリングを介した信号減衰がない。
【0367】
具体的な一例として、第2実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100’がランドスケープタイプのタブレットPCの画面の大きさである約10~14インチで構成され、上の<表2>のNo.3の例で具現される場合、センサ部100’の全体チャネル(Total Channel)の個数と駆動トレースチャネル(TX Trace Channel)の個数を整理すると、下の表4の通りである。
【表4】
上の<表4>で、Stylus TXのチャネル個数は、多数の第2パターン102の個数と同一である。これは、多数の第2パターン102の個数は、多数の第1パターン101の個数と同一であり、
図21に示されたように、多数の第2パターン102の一端それぞれは、個別に一つの伝導性パターンと連結されたことに起因する。
【0368】
上の<表4>において、TX Trace channel個数は、Finger TXのチャネル個数とStylus TXのチャネル個数の合計である。TX Trace channel個数は、タッチ入力装置の短軸のベゼル(bezel)の厚さを決定するのに作用する主要な要素である。TX Trace channel個数を減らせば減らすほど、タッチ入力装置の短軸のベゼルの厚さを減らすことができる。
【0369】
上の<表4>の例は、上の<表3>と比較してチャネル数が多少増加する短所があるが、多数の第1パターン101でなく多数の第2パターン102を介してスタイラスペンからのペン感知信号を受信するため、制御部で受信されるスタイラス感知信号の電圧値がさらに大きくなる利点がある。本出願人は、制御部で受信されるスタイラス感知信号の電圧値が<表3>と比較して約2倍以上大きくなる利点があることを実験を通じて確認した。
【0370】
また、多数の第2パターン102それぞれが一つのチャネルで構成されるので、多数の第2パターン102がスタイラス駆動電極(Stylus TX)として用いられる場合に、<表3>の例よりチャネル間の間隔が半分に減るため、スタイラス駆動上の解像度が向上する利点がある。
【0371】
具体的な他の一例として、第2実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部100’がランドスケープタイプのタブレットPCの画面の大きさである約10~14インチで構成され、上の<表2>のNo.8の例で具現される場合、センサ部100’の全体チャネル(Total Channel)の個数と駆動トレースチャネル(TX Trace Channel)の個数を整理すると、下の表5の通りである。
【表5】
上の<表5>において、Stylus TXのチャネル個数は、多数の第4パターン104の個数と同一である。これは、多数の第4パターン104の個数は、多数の第3パターン103の個数と同一であり、
図22に示されたように、多数の第4パターン104の一端それぞれは個別に一つの伝導性パターンと連結されたことに起因する。
【0372】
上の<表5>において、TX Trace channel個数は、Finger TXのチャネル個数と同一である。TX Trace channel個数は、タッチ入力装置の短軸のベゼル(bezel)の厚さを決定するのに作用する主要な要素である。TX Trace channel個数を減らせば減らすほど、タッチ入力装置の短軸のベゼルの厚さを減らすことができる。
【0373】
上の<表5>は、上の<表3>の例と比較して全体チャネル数が多少増加する短所があるが、多数の第4パターン104を介してスタイラスペンからのペン感知信号を受信するため、制御部で受信されるペン感知信号の電圧値がさらに大きくなる利点がある。
【0374】
また、多数の第4パターン104それぞれが一つのチャネルで構成されるので、多数の第4パターン104が駆動電極(Stylus TX)として用いられる場合に、上の<表3>の例よりチャネル間の間隔が半分に減るため、駆動解像度が向上する利点がある。
【0375】
また、TXトレースチャネル数を上の<表3>の例より1/4ないし1/3に減らすことができ、タッチ入力装置の幅方向ベゼルBの厚さを減らすことができる利点がある。
【0376】
図23は、
図19に示されたセンサ部100’のさらに他の一例を概略的に示した構成図である。
【0377】
図23のセンサ部100’’は、それぞれの第1パターン101’が少なくとも2以上の第1aパターン101aと第1bパターン101bを含み、それぞれの第2パターン102’が少なくとも2以上の第2aパターン102aと第2bパターン102bを含む。多数の第3及び第4パターン103,104は、
図19のセンサ部100と同一である。
【0378】
第1aパターン101aと第1bパターン101bは、第1パターン101’の延長方向に沿って配列される。第2aパターン102aと第2bパターン102bは、第2パターン102’の延長方向に沿って配列される。
【0379】
多数の第2aパターン102aの他端は電気的に連結され、多数の第2bパターン102bの他端は電気的に連結される。ここで、多数の第2aパターン102aの他端と多数の第2bパターン102bの他端は、互いに向かい合う。
【0380】
多数の第2aパターン102aの一端は、隣り合った2以上の第2aパターンが互いに電気的に連結されてよい。多数の第2bパターン102bの一端も、隣り合った2以上の多数の第2bパターンが互いに電気的に連結されてよい。ここで、多数の第2aパターン102aの一端と多数の第2bパターン102bの一端は、
図9に示されたように、それぞれが個別に伝導性パターンと電気的に連結されてよい。
【0381】
具体的な一例として、
図23に示されたセンサ部100’’がランドスケープタイプのタブレットPCの画面の大きさである約10~14インチで構成され、上の<表2>のNo.1の例で構成される場合、センサ部100’’の全体チャネル(Total Channel)の個数と駆動トレースチャネル(TX Trace Channel)の個数を整理すると、下の表6の通りである。
【表6】
上の<表6>において、Stylus TXのチャネル個数は、多数の第2パターン102’の個数を2で割った値である。これは、多数の第2パターン102’の個数は、多数の第1パターン101’の個数と同一であり、多数の第2パターン102’は、互いに隣接した2つの第2パターンが互いに電気的に連結されたことに起因する。
【0382】
上の<表6>において、TX Trace channel個数は、Finger TXのチャネル個数とStylus TXのチャネル個数の合計である。TX Trace channel個数は、タッチ入力装置の幅方向ベゼル(bezel)の厚さを決定するのに作用する主要な要素である。TX Trace channel個数を減らせば減らすほど、タッチ入力装置の短軸のベゼルの厚さを減らすことができる。
【0383】
上の<表6>は、上の<表3>の例と比較してチャネル数が多少増加する短所があるが、各第1パターン101’と第2パターン102’が長さが半分に減るため、センサ部100’’の抵抗値とキャパシタンス値を減らしてタッチ駆動電極に印加されるタッチ駆動信号とスタイラスペンを駆動するためのペン駆動信号の動作周波数帯域幅を広げることができる利点がある。
【0384】
図24は、
図20に示されたタッチ入力装置を具体化した図面である。
【0385】
図24を参照すると、タッチ入力装置500は、センサ部100A、及び前記センサ部100Aを制御するための制御部300を含んでよい。
【0386】
センサ部100Aは、
図20に示されたセンサ部100’の一例である。したがって、センサ部100Aは、多数の第1ないし第4パターン101A,102A,103A,104Aを含む。
【0387】
第1パターン101Aは、第1方向(幅方向)に沿って延びた形状を有する。第1方向は、タッチ入力装置500の画面の長軸方向Lであってよい。第1パターン101Aは、ATX(Active TX)とも命名されてよい。
【0388】
第1パターン101Aは、多数のメインパターン部と、多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含んでよい。ここで、メインパターン部はダイヤモンド形状を有してよいが、これに限定するのではなく、多様な形状として連結パターン部と異なる形状を有してよい。
【0389】
第1パターン101Aは、内部に第2パターン102Aが配置される開口部を有してよい。開口部の形状は、第1パターン101Aの外形と対応することができる。第1パターン101Aは、第2パターン102Aを囲む構造を有してよい。第1パターン101Aは、第2パターン102Aから所定の間隔離れて配置される。
【0390】
第2パターン102Aは、第1方向に沿って延びた形状を有し、第1パターン101Aに隣接して配置され、第1パターン101Aと所定の間隔離れて配置される。第2パターン102Aは、DTX(Dummy TX)とも命名されてよい。
【0391】
第2パターン102Aは、第1パターン101Aの内部に配置される。
【0392】
第2パターン102Aは、多数のメインパターン部と、多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含んでよい。ここで、メインパターン部はダイヤモンド形状を有してよいが、これに限定するのではなく、多様な形状として連結パターン部と異なる形状を有してよい。
【0393】
第2パターン102Aのメインパターン部は、第1パターン101Aのメインパターン部と対応する形状であってよく、第2パターン102Aの連結パターン部は、第1パターン101Aの連結パターン部と対応する形状であってよい。
【0394】
第3パターン103Aは、第1方向と異なる第2方向に沿って延びた形状を有する。第2方向は、第1方向と垂直した方向であってよく、タッチ入力装置の画面の短軸方向Sであってよい。第3パターン103Aは、ARX(Active RX)とも命名されてよい。
【0395】
第3パターン103Aは、多数のメインパターン部と、多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含んでよい。ここで、メインパターン部はダイヤモンド形状を有してよいが、これに限定するのではなく、多様な形状として連結パターン部と異なる形状を有してよい。
【0396】
第3パターン103Aは、内部に第4パターン104Aが配置される開口部を有してよい。開口部の形状は、第3パターン103Aの外形と対応することができる。第3パターン103Aは、第4パターン104Aを囲む構造を有してよい。第3パターン103Aは、第4パターン104Aから所定の間隔離れて配置される。
【0397】
第4パターン104Aは、第2方向に沿って延びた形状を有し、第3パターン103Aに隣接して配置され、第3パターン103Aと所定の間隔離れて配置される。第4パターン104Aは、DRX(dummy RX)とも命名されてよい。
【0398】
第4パターン104Aは、第3パターン103Aの内部に配置される。
【0399】
第4パターン104Aは、多数のメインパターン部と、多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含んでよい。ここで、メインパターン部はダイヤモンド形状を有してよいが、これに限定するのではなく、多様な形状として連結パターン部と異なる形状を有してよい。
【0400】
第4パターン104Aのメインパターン部は、第3パターン103Aのメインパターン部と対応する形状であってよく、第4パターン104Aの連結パターン部は、第3パターン103Aの連結パターン部と対応する形状であってよい。
【0401】
第3及び第4パターン103A,104Aは、第1及び第2パターン101A,102A上に配置され、第1及び第2パターン101A,102Aと所定の間隔離れて配置される。一方、第1ないし第4パターンが同一層に配置されたセンサ部は、
図30で詳細に説明する。
【0402】
多数の第1パターン101Aの一端(第1側端部)は、図面に示さなかったが、制御部300と電気的に連結され、他端(第2側端部)は電気的にオープン(open)になる。ここで、一端(第1側端部)は相対的に制御部300に近いところであり、他端(第2側端部)は相対的に制御部300から遠いところである。
【0403】
多数の第1パターン101Aの一端それぞれは、図面に示さなかったが、制御部300と伝導性パターンを介して互いに電気的に連結されてよい。多数の第1パターン101Aと制御部300とを連結する伝導性パターンは、タッチ入力装置500の幅方向ベゼルBの内部に配列されてよい。
【0404】
多数の第2パターン102Aの一端(第1側端部)は、互いに隣接した2つの一端が第1伝導性パターンによって電気的に連結された後、制御部300と第2伝導性パターンを介して電気的に連結されてよい。多数の第2パターン102Aの他端(第2側端部)は、伝導性パターンを介して電気的に連結される。一端(第1側端部)は相対的に制御部300に近いところであり、他端(第2側端部)は相対的に制御部300から遠いところである。
【0405】
多数の第2パターン102Aと制御部300とを連結する第2伝導性パターンは、
図24に示されたように、タッチ入力装置500の幅方向ベゼルBの内部に配列されてよい。ここで、多数の第2パターン102Aと制御部300とを連結する第2伝導性パターンは、多数の第1パターン101Aと制御部300とを連結する伝導性パターン(図示せず)と共に、タッチ入力装置500の幅方向ベゼルBの内部に配列されてよい。
【0406】
多数の第2パターン102Aの他端が互いに電気的に連結されれば、各第2パターン102A別のキャパシタンスが加わるので、全体インピーダンスは減ることになる。したがって、多数の第2パターン102Aの他端がAC GNDになったのと同じ効果を有するようになる。
【0407】
一方、図面で示さなかったが、多数の第2パターン102Aの互いに電気的に連結された他端は、接地になってもよい。また、図面で示さなかったが、多数の第2パターン102Aの他端が互いに電気的に連結されずに、各第2パターン102Aの他端に所定のキャパシタが連結されてもよい。
【0408】
多数の第1パターン101Aと多数の第2パターン102Aは、同一層に配置されてよい。メタル メッシュ(metal mesh)を用いて多数の第1パターン101Aと多数の第2パターン102Aを同一層に形成させることができる。
【0409】
多数の第3パターン103Aの一端(第1側端部)は制御部300と電気的に連結され、他端(第2側端部)は電気的にオープン(open)になる。ここで、一端(第1側端部)は相対的に制御部300に近いところであり、他端(第2側端部)は相対的に制御部300から遠いところである。多数の第3パターン103Aの一端は、制御部300と伝導性パターンを介して互いに電気的に連結されてよい。
【0410】
多数の第4パターン104Aの一端(第1側端部)は、電気的にオープンになってよい。ここで、多数の第4パターン104Aの他端(第2側端部)は、多数の第2パターン102Aと同様に電気的に連結されてよい。ここで、一端(第1側端部)は相対的に制御部300に近いところであり、他端(第2側端部)は相対的に制御部300から遠いところである。
【0411】
一方、図面で示さなかったが、多数の第4パターン104Aの互いに電気的に連結された他端は、接地になってもよい。また、多数の第4パターン104Aの他端が互いに電気的に連結されずに、各第4パターン104Aの他端に所定のキャパシタが連結されてもよい。
【0412】
多数の第3パターン103Aと多数の第4パターン104Aは、同一層に配置されてよい。メタルメッシュ(metal mesh)を用いて多数の第3パターン103Aと多数の第4パターン104Aを同一層に形成させることができる。ここで、多数の第3パターン103Aと多数の第4パターン104Aは、多数の第1パターン101A及び多数の第2パターン102Aと互いに異なる層に配置されてよい。例えば、多数の第3パターン103Aと多数の第4パターン104Aは第1階に配置され、多数の第1パターン101Aと多数の第2パターン102Aは第1階と異なる第2層に配置されてよい。一方、第1ないし第4パターンが同一層に配置されたセンサ部は、
図30で詳細に説明する。
【0413】
制御部300は、センサ部100Aと電気的に連結され、センサ部100Aの動作を制御することができる。制御部300とセンサ部100Aの連結は、多数の伝導性パターンを介して電気的に連結されてよい。ここで、制御部(又は、コントローラ)300は、
図3に示されたタッチコントローラ262であってよいが、これに限定するわけではない。コントローラ300は、
図3に示されたタッチコントローラ262とディスプレイコントローラ252が統合されたものであってもよく、
図3に示されたタッチコントローラ262とコントローラ270が統合されたものであってもよく、
図3に示されたタッチコントローラ262、ディスプレイコントローラ252、及びコントローラ270が統合されたものであってもよい。又は、コントローラ300は、センサ部100に含まれた別途のコントローラであってもよい。したがって、本発明におけるコントローラ300が
図3に示されたタッチコントローラ262又はコントローラ270に限定されるわけではなく、センサ部100だけでなく、以降の実施形態のセンサ部を制御することができるものは「コントローラ」と命名されてよい。
【0414】
制御部300は、多数の駆動回路部310と多数の感知回路部330を含んでよい。ここで、別途の図面で示さなかったが、多数の駆動回路部310と多数の感知回路部330のうち少なくとも一つは制御部300に含まれず、制御部300の外部に配置されてもよい。
【0415】
多数の駆動回路部310は、指のようなオブジェクトのタッチ位置のセンシングのためのタッチ駆動信号を多数の第1パターン101Aに提供する駆動回路部と、スタイラスペンの駆動のためのペン駆動信号を提供する駆動回路部とを含んでよい。
【0416】
多数の感知回路部330は、多数の第3パターン103Aを介して感知信号を受信し、指のようなオブジェクトのタッチ位置の検出のための感知回路部とスタイラスペンのセンシングのための感知回路部とを含んでよい。ここで、多数の感知回路部のうち一部の感知回路部はタッチ位置のセンシングも遂行し、スタイラスペンのセンシングも共に遂行することができる。
【0417】
制御部300は、センサ部100Aを、タッチ駆動/センシングモード、アンテナ駆動モード、及びスタイラスペンセンシングモードの何れか一つのモードで動作するように制御することができる。制御部300は、各モードによって多数の駆動/感知回路部310,330をセンサ部100Aと電気的に選択的に連結させて制御することができる。このために、制御部300は、制御部300の命令に従って多数の駆動/感知回路部310,330とセンサ部100Aを電気的に連結させる多数のスイッチを含んでよい。
【0418】
図24に示されたタッチ入力装置500の動作モードを具体的に説明する。ここで、
図24は、上の<表2>のNo.1の例として示されているので、これに基づいて説明する。
【0419】
タッチ駆動/センシングモード時、制御部300は、指のようなオブジェクトのタッチ位置のセンシングのために、多数の駆動回路部310をセンサ部100Aの多数の第1パターン101Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して、多数の第1パターン101Aに連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0420】
また、制御部300は、タッチ位置のセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100Aの多数の第3パターン103Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第3パターン103Aに連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0421】
このようなタッチ駆動/センシングモードにおいて、制御部300は、多数の第1パターン101Aでタッチセンシングのための駆動信号(又は、タッチ駆動信号)を同時又は順次印加し、多数の第3パターン103Aから受信される感知信号(又は、タッチ感知信号)を受信する。多数の第3パターン103Aと電気的に連結された制御部300の多数の感知回路部は、入力される感知信号に含まれたキャパシタンス変化量の情報を所定の電圧値で出力することができる。制御部300は、出力された電圧値を処理してタッチ位置を検出することができる。
【0422】
一方、タッチ駆動/センシングモード時、多数の第1パターン101Aと多数の第2パターン102Aとの間のキャパシティブカップリング(capacitive coupling)が発生しないように、制御部300は、多数の第2パターン102Aに多数の駆動回路部310を電気的に連結させることができる。この時、制御部300は、多数の第1パターン101Aに印加される駆動信号と同一の駆動信号を多数の第2パターン102Aに印加されるように制御することができる。又は、制御部300は、多数の第1パターン101Aに駆動信号が印加される時、多数の第2パターン102Aにはあらかじめ決定された基準電位が印加されるように制御することもできる。
【0423】
アンテナ駆動モード(又は、スタイラス駆動モード、又はスタイラスアップリンクモード)時、制御部300は、アンテナ駆動のための多数の駆動回路部310をセンサ部100Aの多数の第2パターン102Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第2パターン102Aに連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0424】
制御部300は、多数の第2パターン102Aに連結された各駆動回路部310から出力される駆動信号(又は、ペン駆動信号)を制御することができる。例えば、制御部300は、多数の第2パターン102Aに連結された多数の駆動回路部310のうち、第1駆動回路部からは、所定の周波数のパルス信号が出力されるように制御し、第2駆動回路部からは、いかなるパルス信号も出力されないように制御し、第3駆動回路部からは、前記第1駆動回路部から出力されるパルス信号と位相が反対である反転パルス信号が出力されるように制御することができる。この場合、第1駆動回路部と電気的に連結された第2パターンと、第3駆動回路部と電気的に連結された第2パターンとで電流ループが形成される。形成された電流ループによって磁場が発生し、磁場によってセンサ部100Aに近接したスタイラスペンが駆動されてよい。
【0425】
制御部300は、多数の第2パターン102Aに電気的に連結された多数の駆動回路部310のうち、任意の2つの駆動回路部から互いに相反した駆動信号が出力されるように制御することができる。したがって、制御部300は、電流ループの大きさや位置を多様に変更設定することができる。例えば、制御部300がセンサ部100Aに近接したスタイラスペンの位置を検出した場合には、スタイラスペンの位置周辺の2つの第2パターンに電気的に連結される駆動回路部から互いに相反したパルス信号が出力されるように制御することができ、スタイラスペンの位置を検出できない場合には、多数の第2パターン102Aのうち両側最外郭に位置した2つの第2パターンに電気的に連結される駆動回路部から互いに相反したパルス信号が出力されるように制御することもできる。
【0426】
図25は、
図24の制御部300が多数の第2パターン102Aにスタイラスペンを駆動させるためのペン駆動信号を印加する方法を説明するための図面である。参考として、
図25では、
図24に示された一つの第2パターン102Aを一つの線Chで簡略に示したものであり、各線Chは一つのチャネル(channel)になる。
【0427】
図25に示されたように、互いに隣接した二つの第2パターンが電気的に連結されて一つのチャネルとして構成される。このように構成する場合、電気的に連結された二つの第2パターンは、同時に同じ信号が印加される。
図25は、84個の第2パターンを2個ずつ連結して42個のチャネルCh0,Ch1,…,Ch41で構成したものである。
【0428】
例えば、スタイラスペン50が42個のチャネルCh0,Ch1,…,Ch41のうち第2チャネルCh2と第3チャネルCh3との間に位置した場合、制御部300はスタイラスペン50を基準として第2チャネルCh2側に位置した1以上のチャネルでペン駆動信号が出力されるように制御し、スタイラスペン50を基準として第3チャネルCh3側に位置した1以上のチャネルで前記ペン駆動信号の反転位相を有するペン駆動信号が出力されるように制御することができる。
【0429】
スタイラスセンシングモード(又は、スタイラスダウンリンクモード)時、制御部300は、スタイラスセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100Aの多数の第1パターン101A及び多数の第3パターン103Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第1パターン101A及び多数の第3パターン103Aに連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0430】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置500は、センサ部100Aの構成によって、スタイラスセンシングモードでセンサ部100A上のスタイラスペンの位置により多数の感知回路部330の出力電圧値がほぼ変更されない長所を有する。これに対する具体的な原理を
図26の(a)ないし(f)を参照して説明するようにする。
【0431】
図26の(a)ないし(f)は、
図24のタッチ入力装置がスタイラスセンシングモードの動作原理を概略的に説明するための図面である。
【0432】
図26の(a)は、
図24に示された何れか一つの第1パターン101Aと、これに電気的に連結された制御部300の感知回路部330を概略的にモデリングした回路図であり、
図26の(b)は、前記何れか一つの第1パターン101Aの内部に配置された第2パターン102Aを概略的にモデリングした回路図である。
図26の(c)は、
図26の(a)の回路図における電圧分布グラフであり、
図26の(d)は、
図26の(b)の回路図における電圧分布グラフである。
【0433】
図26の(a)及び(c)を参照すると、第1パターン101A上で感知回路部330から出来るだけ遠く離れた任意のA地点にスタイラスペンが近接すれば、当該A地点にスタイラスペンから放出される信号によって誘起される電圧(Vemf、以下、「誘起電圧」という。)が発生する。A地点に誘起電圧(Vemf)が発生すれば、A地点から左側を眺めた第1パターン101Aの等価キャパシタンスは小さくなるので、等価インピーダンスが大きくなる。したがって、誘起電圧(Vemf)はA地点の左側にほぼ大部分が掛かり、A地点の右側はぼ0(V)に近い電圧が掛かって、電流がほとんど流れなくなる。しかも、A地点の右側のほぼ0(V)に近い電圧は、第1パターン101Aの等価抵抗によって徐々により下がり、感知回路部の入力端には電圧がほとんど掛からない。
【0434】
図26の(b)及び(d)を参照すると、A地点に誘起電圧(Vemf)が発生すれば、A地点の左側は各第2パターン102Aの他端が互いに電気的に連結されるので、A地点の左側を眺めた等価キャパシタンスは大きくなるので、等価インピーダンスはほぼ0に近づく。したがって、A地点の左側は0(V)が掛かり、A地点の右側は第2パターン102Aの一端がオープン(open)になるので、等価抵抗で電圧降下が生じず、そのままVemfが掛かる。
【0435】
図26の(c)と(d)を比較してみると、第1パターン101Aと第2パターン102Aとの間は、どの位置でもVemfほどの電位差が存在することを確認することができる。第1パターン101Aと第2パターン102Aとの間のVemfほどの電位差は、第1パターン101Aと第2パターン102Aとの間のキャパシティブカップリング(capacitive coupling)を引き起こす。前記キャパシティブカップリングにより、
図26の(e)に示されたように、第2パターン102Aから第1パターン101Aに電流が流れることになる。スタイラスペンの位置が制御部300の感知回路部330から遠く離れるほど第1パターン101A自体で発生する電流は徐々により少なくなるが、第2パターン102Aから第1パターン101Aに電流が流入するため、第1パターン101Aから制御部300の感知回路部330に出力される電流は、ペンの位置とほとんど差がなくなる。したがって、制御部300は、第1パターン101Aと電気的に連結された感知回路部330を介してスタイラスペンの位置を感知することができる。
【0436】
そして、
図26の(a)ないし(e)を介して分かるように、A地点が左側又は右側に移動しても第1パターン101Aと第2パターン102Aとの間の電位差はVemfとして一定だということが分かる。したがって、センサ部100A上でスタイラスペンの位置が感知回路部から近くても遠くても区分なしに、制御部300は感知回路部330から出力される一定の信号からスタイラスペンをセンシングすることができる。
【0437】
一方、
図26の(e)の説明で第2パターン102Aから第1パターン101Aに流入する電流がキャパシティブカップリングによるものと説明されたが、これに限定するのではない。例えば、第2パターン102Aから第1パターン101Aに流入する電流は、マグネティブカップリング(磁場カップリング)によっても可能である。
【0438】
以上で説明した
図26の(a)ないし(e)の原理は、第2方向の何れか一つの第3パターン103と第4パターン104にもそのまま適用される。また、
図16に示された第1実施形態によるタッチ入力装置にもそのまま適用される。
【0439】
図26の(f)は、
図26の(b)に示された第2パターン102Aのモデリングされた回路図の右側オープン端子に感知回路部330が連結された場合の電圧分布グラフである。すなわち、
図26の(f)の電圧分布グラフは、第2パターン102Aの一端が制御部300の感知回路部330が連結された場合を例示したものである。
図26の(f)と(d)を比較してみると、
図26の(f)はA地点の右側に行くほど等価抵抗によって電圧降下が発生する。したがって、
図26の(f)の場合には、
図26の(e)のように第1パターンと第2パターンとの間のVemfほどの電位差が維持できずに、第2パターンから第1パターンに電流が移ることができない。したがって、ペンの位置が制御部300から遠ざかるほど、第1パターンから出力される電流は減少することになる。スタイラスセンシングモードでは、第2パターン102Aの一端をオープンにしてフローティングすることが好ましい。
【0440】
図26に示されたタッチ入力装置の画面の大きさがスマートフォンの画面の大きさ、例えば6.9インチである場合には特に問題はないが、
図26に示されたタッチ入力装置の画面の大きさがタブレットPCの画面の大きさである約10インチないし14インチに大きくなる場合、センサ部100Aも共に大きくなるため、センサ部100Aの抵抗とキャパシタンス値が増加する。前記抵抗とキャパシタンス値の増加は、タッチ駆動電極に印加されるタッチ駆動信号とスタイラスペンを駆動するためのペン駆動信号の動作周波数帯域幅(bandwidth)が、スマートフォンである時(6.9インチである時)よりはるかに狭くなり、設計に必要な分の動作周波数帯域幅が得られない問題がある。
【0441】
また、スタイラスペンから受信されるペン感知信号もセンサ部100Aが大きくなった分、減衰する。特に、センサ部100Aにおいて制御部300から最も遠くに位置した部分におけるペン感知信号が制御部300まで伝達される過程で減衰し、設計に必要な分の電圧値が出力し得ない問題がある。
【0442】
以下では、上述した問題を解決することができるタッチ入力装置を説明する。
【0443】
図27は、
図21に示されたタッチ入力装置を具体化した図面である。
【0444】
図27を参照すると、タッチ入力装置500’’は、センサ部100A’’及び前記センサ部100A’’を制御するための制御部300を含んでよい。
【0445】
センサ部100A’’は、多数の第1ないし第4パターン101A,102A’’,103A,104Aを含む。ここで、多数の第1、第3、及び第4パターン101A,103A,104Aは、
図24に示された多数の第1、第3、及び第4パターン101A,、103A,104Aと同一なので、これに対する説明は省略する。
【0446】
以下、多数の第2パターン102A’’について説明するものの、
図12の多数の第2パターン102Aと同一の部分に対する説明は、便宜上省略するようにする。
【0447】
多数の第2パターン102A’’の一端(第1側端部)それぞれは、伝導性パターンによって制御部300と電気的に連結されてよい。この部分が
図24の多数の第2パターン102Aと異なる。
【0448】
多数の第2パターン102A’’の他端(第2側端部)は、伝導性パターンを介して電気的に連結される。一端は相対的に制御部300に近いところであり、他端は相対的に制御部300から遠いところである。
【0449】
図27に示されたタッチ入力装置500’’の動作モードを具体的に説明する。
【0450】
タッチ駆動/センシングモード時、制御部300は、指のようなオブジェクトのタッチ位置のセンシングのために多数の駆動回路部310をセンサ部100A’’の多数の第1パターン101Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第1パターン101Aに連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0451】
また、制御部300は、タッチ位置のセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100A’’の多数の第3パターン103Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第3パターン103Aに連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0452】
このようなタッチ駆動/センシングモードにおいて、制御部300は、多数の第1パターン101Aでタッチセンシングのための駆動信号(又は、タッチ駆動信号)を同時又は順次印加し、多数の第3パターン103Aから受信される感知信号(又は、タッチ感知信号)を受信する。多数の第3パターン103Aと電気的に連結された制御部300の多数の感知回路部は、入力される感知信号に含まれたキャパシタンス変化量の情報を所定の電圧値で出力することができる。制御部300は、出力された電圧値を処理してタッチ位置を検出することができる。
【0453】
アンテナ駆動モード(又は、スタイラス駆動モード、又はスタイラスアップリンクモード)時、制御部300は、アンテナ駆動のための多数の駆動回路部310をセンサ部100A’’の多数の第2パターン102A’’に電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第2パターン102A’’に連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0454】
制御部300は、多数の第2パターン102A’’に連結された各駆動回路部310から出力される駆動信号(又は、ペン駆動信号)を制御することができる。制御部300は、多数の第2パターン102A’’に電気的に連結された多数の駆動回路部310のうち任意の2つの駆動回路部で互いに相反したパルス信号が出力されるように制御することができる。したがって、制御部300は、電流ループの大きさや位置を多様に変更設定することができる。
【0455】
スタイラスセンシングモード(又は、スタイラスダウンリンクモード)時、制御部300は、スタイラスセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100A’’の多数の第2パターン101A’’及び多数の第3パターン103Aに電気的に連結させることができる。この部分が
図12に示されたタッチ入力装置のスタイラスセンシングモードと異なる。
【0456】
制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第2パターン101A’’及び多数の第3パターン103Aに連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0457】
図27に示されたタッチ入力装置500’’は、
図24に示されたタッチ入力装置と比較して、センサ部100A’’の多数の第2パターン102A’’と制御部300とを連結する構成において差がある。すなわち、
図24の多数の第2パターン102Aは、互いに隣接した2つの第2パターンが第1伝導性パターンによって電気的に連結された後、制御部300と第2伝導性パターンを介して連結されるが、
図27の多数の第2パターン102A’’は、それぞれが制御部300と伝導性パターンによって連結される。このような構成上の特徴により、
図27に示されたタッチ入力装置500’’は、
図24のタッチ入力装置500よりチャネル数が増加する短所はあるが、スタイラスペンを駆動させるためのアンテナ駆動モードにおいてスタイラスペンが位置した特定の部分のみでペン駆動信号を印加することができるので、電力消耗を減らすことができる利点がある。
【0458】
また、
図24に示されたタッチ入力装置500は、スタイラスセンシングモード時にスタイラスペンから放出される信号を感知するパターンが、長軸方向Lには多数の第1パターン101Aであり、短軸方向Sには多数の第3パターン103Aである反面、
図27に示されたタッチ入力装置500’’は、スタイラスセンシングモード時にスタイラスペンから放出される信号を感知するパターンが、長軸方向Lには多数の第2パターン102A’’であり、短軸方向Sには多数の第3パターン103Aである。
【0459】
図27に示されたタッチ入力装置500’’において、スタイラスセンシングモード時にスタイラスペンから放出される信号を感知する長軸方向Lへのパターンを多数の第1パターン101Aでない多数の第2パターン102A’’にすれば、
図24に示されたタッチ入力装置500と比較して、第1パターン101Aと第2パターン102A’’との間のカップリングキャパシタンスを減らすことができるので、タッチ位置のセンシングのためのタッチ駆動信号とタッチ感知信号の動作周波数帯域幅(bandwidth)を向上させることができ、スタイラスペン駆動のためのペン駆動信号の動作周波数帯域幅を向上させることができる。
【0460】
また、スタイラスセンシングモード時にスタイラスペンからのペン感知信号を多数の第2パターン102A’’を介して制御部300が受信するため、受信されたペン感知信号の電圧値が相対的に高い利点がある。特に、長軸方向Lにおいて、制御部300から最も遠く離れた地点で受信されるペン感知信号の電圧値が
図24の場合より相対的により大きいため、センシング感度が向上する利点がある。これは、第1パターン101Aと第2パターン102Aとの間のキャパシティブカップリング(capacitive coupling)を考慮しなくても良いためである。具体的に、
図24の場合、
図26の(e)で上述したように、第1パターン101Aと第2パターン102Aとの間のキャパシティブカップリングによって第2パターン102Aから第1パターン101Aに電流が流れるので、第1パターン101Aを介して制御部300に入力されるペン感知信号の減衰が存在する。しかし、
図27のタッチ入力装置500’’は、第1パターン101Aではない第2パターン102A’’を介してキャパシティブカップリングなしに制御部300に直接入力されるため、キャパシティブカップリングによるペン感知信号の減衰が発生しない。
【0461】
また、多数の第2パターン102A’’それぞれが一つのチャネルで構成されるので、多数の第2パターン102A’’が駆動電極(Stylus TX)として用いられる場合に、
図24のタッチ入力装置よりチャネル間の間隔が半分に減るため、駆動解像度が向上する利点がある。
【0462】
図28は、
図22に示されたタッチ入力装置を具体化した図面である。
【0463】
図28を参照すると、タッチ入力装置500’’’は、センサ部100A’’’及び前記センサ部100A’’’を制御するための制御部300を含んでよい。
【0464】
センサ部100A’’’は、多数の第1ないし第4パターン101A,102A’’’,103A,104A’を含む。ここで、多数の第1及び第3パターン101A,103Aは、
図24に示された多数の第1及び第3パターン101A,103Aと同一なので、これに対する説明は省略する。
【0465】
以下、多数の第2及び第4パターン102A’’’,104A’について説明するものの、
図24の多数の第2及び第4パターン102A,104Aと同一の部分に対する説明は、便宜上省略するようにする。
【0466】
多数の第2パターン102A’’’の一端はフローティングになり、多数の第2パターン102A’’’の他端は伝導性パターンを介して電気的に連結されてよい。一端は相対的に制御部300に近いところであり、他端は相対的に制御部300から遠いところである。
【0467】
多数の第4パターン104A’の一端それぞれは、伝導性パターンによって制御部300と電気的に連結され、多数の第4パターン104A’の他端は、伝導性パターンを介して電気的に連結される。一端は相対的に制御部300に近いところであり、他端は相対的に制御部300から遠いところである。
【0468】
図28に示されたタッチ入力装置500’’’の動作モードを具体的に説明する。
【0469】
タッチ駆動/センシングモード時、制御部300は、指のようなオブジェクトのタッチ位置のセンシングのために多数の駆動回路部310をセンサ部100A’’’の多数の第1パターン101Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第1パターン101Aに連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0470】
また、制御部300は、タッチ位置のセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100A’’’の多数の第3パターン103Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第3パターン103Aに連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0471】
このようなタッチ駆動/センシングモードにおいて、制御部300は、多数の第1パターン101Aでタッチセンシングのための駆動信号(又は、タッチ駆動信号)を同時又は順次印加し、多数の第3パターン103Aから受信される感知信号(又は、タッチ感知信号)を受信する。多数の第3パターン103Aと電気的に連結された制御部300の多数の感知回路部は、入力される感知信号に含まれたキャパシタンス変化量の情報を所定の電圧値で出力することができる。制御部300は、出力された電圧値を処理してタッチ位置を検出することができる。
【0472】
アンテナ駆動モード(又は、スタイラス駆動モード、又はスタイラスアップリンクモード)時、制御部300は、アンテナ駆動のための多数の駆動回路部310をセンサ部100A’’’の多数の第4パターン104A’に電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第4パターン104A’に連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0473】
制御部300は、多数の第4パターン104A’に連結された各駆動回路部310から出力される駆動信号(又は、ペン駆動信号)を制御することができる。制御部300は、多数の第4パターン104A’に電気的に連結された多数の駆動回路部310のうち任意の2つの駆動回路部から互いに相反したパルス信号が出力されるように制御することができる。したがって、制御部300は、電流ループの大きさや位置を多様に変更設定することができる。
【0474】
スタイラスセンシングモード(又は、スタイラスダウンリンクモード)時、制御部300は、スタイラスセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100A’’’の多数の第1パターン101A及び多数の第4パターン104A’に電気的に連結させることができる。この部分が、
図24のタッチ入力装置のスタイラスセンシングモードと異なる。
【0475】
制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第1パターン101A及び多数の第4パターン104A’に連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0476】
図28に示されたタッチ入力装置500’’’は、
図24に示されたタッチ入力装置と比較して、センサ部100A’’’の多数の第2パターン102A’’’は電気的にフローティングになって使用されず、多数の第4パターン104A’を介してスタイラスペンを駆動させるという点で差がある。このような構成上の特徴により、
図28に示されたタッチ入力装置500’’’は、
図24のタッチ入力装置500よりチャネル数が増加する短所はあるが、多数の第2パターン102Aが使用されないため、多数の第2パターン102Aの一端と連結される伝導性パターンが存在しない。したがって、左/右ベゼルBの厚さを、
図24と比較して相対的に顕著に減らすことができる利点がある。
【0477】
図28に示されたタッチ入力装置は、
図24のタッチ入力装置と比較して全体チャネル数が多少増加する短所があるが、多数の第4パターン104A’を介してスタイラスペンからのペン感知信号を直接受信するため、制御部300で受信されるペン感知信号の電圧値がより大きくなる利点がある。
図24のタッチ入力装置の制御部300で受信されるペン感知信号の電圧値の約2倍以上大きくなる利点がある。
【0478】
また、多数の第4パターン104A’それぞれが一つのチャネルで構成されるので、多数の第4パターン104A’が駆動電極(Stylus TX)として用いられる場合に、
図24のタッチ入力装置よりチャネル間の間隔が半分に減るため、駆動解像度が向上する利点がある。
【0479】
また、TXトレースチャネル数を
図24に示されたタッチ入力装置より1/4ないし1/3に減らすことができ、ベゼルBの厚さを減らすことができる利点がある。
【0480】
図29は、
図23に示されたタッチ入力装置を具体化した図面である。
【0481】
図29を参照すると、タッチ入力装置500’は、センサ部100A’’及び前記センサ部100A’’を制御するための制御部300を含んでよい。
【0482】
センサ部100A’’は、多数の第1ないし第4パターン101A’,102A’,103A,104Aを含む。ここで、多数の第3及び第4パターン103A,104Aは、
図24に示された多数の第3及び第4パターン103A,104Aと同一なので、これに対する説明は省略する。
【0483】
以下、多数の第1及び第2パターン101A’,102A’について説明するものの、
図24の多数の第1及び第2パターン101A,102Aと同一の部分に対する説明は、便宜上省略するようにする。
【0484】
第1パターン101A’は、第1方向に沿って延びた形状を有する。第1方向は、タッチ入力装置の画面の長軸方向Lであってよい。第1パターン101A’は、第1aパターン101a’と第1bパターン101b’を含む。第1aパターン101a’と第1bパターン101b’は、第1方向に沿って配列されて互いに所定の間隔離れて配置される。第1aパターン101a’と第1bパターン101b’を含む第1パターン101A’は、ATX(Active TX)とも命名されてよい。
【0485】
第2パターン102A’は、第1方向に沿って延びた形状を有し、第1パターン101A’に隣接して配置され、第1パターン101A’と所定の間隔離れて配置される。第2パターン102A’は、第2aパターン102a’と第2bパターン102b’を含む。第2aパターン102a’と第2bパターン102b’は、第1方向に沿って配列されて互いに所定の間隔離れて配置される。第2aパターン102a’と第2bパターン102b’を含む第2パターン102A’は、DTX(Dummy TX)とも命名されてよい。
【0486】
多数の第1パターン101A’において、多数の第1aパターン101a’の一端は制御部300と電気的に連結され、他端は電気的にオープン(open)になる。また、多数の第1bパターン101b’の一端は制御部300と電気的に連結され、他端は電気的にオープン(open)になる。ここで、一端は相対的に制御部300に近いところであり、他端は相対的に制御部300から遠いところである。
【0487】
多数の第1aパターン101a’の一端それぞれは、制御部300と伝導性パターンを介して互いに電気的に連結されてよい。多数の第1aパターン101a’と制御部300とを連結する伝導性パターンは、タッチ入力装置500のベゼルBの内部に短軸方向Sに沿って配列されてよい。
【0488】
多数の第1bパターン101b’の一端それぞれは、制御部300と伝導性パターンを介して互いに電気的に連結されてよい。多数の第1bパターン101b’と制御部300とを連結する伝導性パターンは、タッチ入力装置500のベゼルBの内部に短軸方向Sに沿って配列されてよい。
【0489】
多数の第2パターン102A’において、多数の第2aパターン102a’の一端は、互いに隣接した2つの一端が第1伝導性パターンによって互いに電気的に連結された後、制御部300と第2伝導性パターンを介して電気的に連結され、多数の第2aパターン102a’の他端は、伝導性パターンを介して電気的に連結される。同様に、多数の第2bパターン102b’の一端は、互いに隣接した2つの一端が第1伝導性パターンによって電気的に連結された後、制御部300と第2伝導性パターンを介して電気的に連結され、多数の第2bパターン102b’の他端は、伝導性パターンを介して電気的に連結される。ここで、一端は相対的に制御部300に近いところであり、他端は相対的に制御部300から遠いところである。
【0490】
多数の第2a及び第2bパターン102a’,102b’と制御部300とを連結する第2伝導性パターンは、タッチ入力装置500’のベゼルBの内部に短軸方向Sに配列されてよい。ここで、多数の第2a及び第2bパターン102a’,102b’と制御部300を連結する第2伝導性パターンは、多数の第1パターン101A’と制御部300とを連結する伝導性パターン(図示せず)と共にタッチ入力装置500のベゼルBの内部に配列されてよい。
【0491】
多数の第2aパターン102a’の他端が互いに電気的に連結されれば、各第2aパターン102a’別のキャパシタンスが加わるので、全体インピーダンスは減ることになる。したがって、多数の第2aパターン102a’の他端がAC GNDになったのと同じ効果を有するようになる。同様に、多数の第2bパターン102b’の他端が互いに電気的に連結されれば、各第2bパターン102b’別のキャパシタンスが加わるので、全体インピーダンスは減ることになる。したがって、多数の第2bパターン102b’の他端がAC GNDになったのと同じ効果を有するようになる。
【0492】
図29に示されたタッチ入力装置500’の動作モードを具体的に説明する。
【0493】
タッチ駆動/センシングモード時、制御部300は、指のようなオブジェクトのタッチ位置のセンシングのために多数の駆動回路部310をセンサ部100A’の多数の第1パターン101A’に電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第1パターン101A’に連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0494】
また、制御部300は、タッチ位置のセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100A’の多数の第3パターン103Aに電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第3パターン103Aに連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0495】
このようなタッチ駆動/センシングモードにおいて、制御部300は、多数の第1パターン101A’でタッチセンシングのための駆動信号(又は、タッチ駆動信号)を同時又は順次印加し、多数の第3パターン103Aから受信される感知信号(又は、タッチ感知信号)を受信する。多数の第3パターン103Aと電気的に連結された制御部300の多数の感知回路部は、入力される感知信号に含まれたキャパシタンス変化量の情報を所定の電圧値で出力することができる。制御部300は、出力された電圧値を処理してタッチ位置を検出することができる。
【0496】
アンテナ駆動モード(又は、スタイラス駆動モード、又はスタイラスアップリンクモード)時、制御部300は、アンテナ駆動のための多数の駆動回路部310をセンサ部100A’の多数の第2aパターン102a’及び多数の第2bパターン102b’に電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第2aパターン102a’及び多数の第2bパターン102b’に連結された伝導性パターンを多数の駆動回路部310と電気的に連結させることができる。
【0497】
制御部300は、多数の第2aパターン102a’及び多数の第2bパターン102b’に連結された各駆動回路部310から出力される駆動信号(又は、ペン駆動信号)を制御することができる。制御部300は、多数の第2aパターン102a’及び多数の第2bパターン102b’に電気的に連結された多数の駆動回路部310のうち任意の2つの駆動回路部から互いに相反したパルス信号が出力されるように制御することができる。したがって、制御部300は、電流ループの大きさや位置を多様に変更設定することができる。
【0498】
スタイラスセンシングモード(又は、スタイラスダウンリンクモード)時、制御部300は、スタイラスセンシングのための多数の感知回路部330をセンサ部100A’の多数の第1パターン101A’及び多数の第3パターン103A’に電気的に連結させることができる。制御部300は、多数のスイッチを制御して多数の第1パターン101A’及び多数の第3パターン103Aに連結された伝導性パターンを多数の感知回路部330と電気的に連結させることができる。
【0499】
図29に示されたタッチ入力装置500’は、
図24に示されたタッチ入力装置と比較してセンサ部100A’の多数の第1及び第2パターン101A’,102A’において構成上の差がある。すなわち、多数の第1及び第2パターン(101A’,102A’は、
図24の第1及び第2パターン101A,102Aを半分に分けたものであるため、
図24の多数の第1及び第2パターン101A,102Aより2倍さらに多い。
【0500】
このような構成上の特徴により、
図29に示されたタッチ入力装置500’は、
図24のタッチ入力装置500よりチャネル数が増加する短所はあるが、スタイラスペンを駆動させるためのアンテナ駆動モードでスタイラスペンが位置した特定の部分のみでペン駆動信号を印加することができるので、電力消耗を減らすことができる利点がある。
【0501】
また、
図29に示されたタッチ入力装置は、
図24のタッチ入力装置と比較してチャネル数が多少増加する短所があるが、各第1パターン101A’と第2パターン102A’が、長さが半分に減って抵抗値とキャパシタンス値が低くなるので、センサ部100A’のタッチ駆動電極として用いられるパターンに印加されるタッチ駆動信号とスタイラスペンを駆動するためのペン駆動信号の動作周波数帯域幅を広げることができる利点がある。
【0502】
図30は、
図16又は
図19に示されたセンサ部100,100’の変形例を概略的に示した図面である。
【0503】
図30に示されたセンサ部100Bは、先に上述した本発明の様々な実施形態によるタッチ入力装置のセンサ部として用いられてよい。したがって、以下では、センサ部100Bの具体的な構造と形状について説明し、センサ部100Bを含むタッチ入力装置の駆動方法は、先に上述した内容に代替する。
【0504】
図30を参照すると、センサ部100Bは多数の第1ないし第4パターン101A,102A,103B,104Bを含む。多数の第1ないし第4パターン101A,102A,103B,104Bは、同一層に共に配置される。
【0505】
第1パターン101Aは、第1方向(幅方向)に沿って延びた形状を有する。第1方向は、タッチ入力装置の画面の長軸方向であってよい。第1パターン101Aは、ATX(Active TX)とも命名されてよい。第1パターン101Aは、第1方向(幅方向)に沿って電気的経路が形成される所定の形状を有する。
【0506】
第1パターン101Aは、多数のメインパターン部と多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含んでよい。ここで、メインパターン部はダイヤモンド形状を有してよいが、これに限定するのではなく、多様な形状として連結パターン部と異なる形状を有してよい。
【0507】
第1パターン101Aは、内部に第2パターン102Aが配置される開口部を有してよい。開口部の形状は、第1パターン101Aの外形と対応することができる。第1パターン101Aは、第2パターン102Aを囲む構造を有してよい。第1パターン101Aは、第2パターン102Aから所定の間隔離れて配置される。
【0508】
第2パターン102Aは、第1方向に沿って延びた形状を有し、第1パターン101Aに隣接して配置され、第1パターン101Aと所定の間隔離れて配置される。第2パターン102Aは、DTX(Dummy TX)とも命名されてよい。第2パターン102Aは、第1パターン101Aに隣接して第1方向(幅方向)に沿って電気的経路が形成される所定の形状を有する。
【0509】
第2パターン102Aは、第1パターン101Aの内部に配置される。
【0510】
第2パターン102Aは、多数のメインパターン部と多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含んでよい。ここで、メインパターン部はダイヤモンド形状を有するが、これに限定するのではなく、多様な形状として連結パターン部と異なる形状を有してよい。
【0511】
第2パターン102Aのメインパターン部は、第1パターン101Aのメインパターン部と対応する形状であってよく、第2パターン102Aの連結パターン部は、第1パターン101Aの連結パターン部と対応する形状であってよい。
【0512】
多数の第2パターン102Aは、他端(第2側端部)は第2導電性パターンD2によって互いに電気的に連結される。
【0513】
第3パターン103Bは、第1パターン101Aの一つの連結パターン部を基準として上下にそれぞれ一つずつ配置される。第3パターン103Bはダイヤモンド形状を有してよいが、これに限定するのではなく、多様な形状として連結パターン部と異なる形状を有してよい。第3パターン103Bは、内部に第4パターン104Bが配置される開口部を有してよい。開口部の形状は、第3パターン103Bの外形と対応することができる。第3パターン103Bは、第4パターン104Bを囲む構造を有してよい。第3パターン103Bは、第4パターン104Bから所定の間隔離れて配置される。第3パターン103Bは、ARX(Active RX)とも命名されてよく、第4パターン104BはDRX(Dummy RX)とも命名されてよい。
【0514】
多数の第3パターン103Bのうち第1方向に垂直な第2方向に沿って配列された第3パターンは、第3導電性パターンD3によって電気的に連結される。したがって、第2方向に沿って配列された第3パターンは、多数の第3導電性パターンD3によって電気的に連結され、
図16又は
図19に示された第3パターン103の電気的連結方向(電気的経路)と同じになってよい。
【0515】
第3導電性パターンD3は、互いに隣り合った二つの第3パターンの間に配置された第1パターン101Aの連結パターン部を交差するように配置される。第3導電性パターンD3は、伝導性ブリッジとも命名されてよい。第3導電性パターンD3の両端部は、第3パターン103Bに連結されたビアに連結される。
【0516】
多数の第4パターン104Bのうち第1方向に垂直な第2方向に沿って配列された第4パターンは、第4導電性パターンD4によって電気的に連結される。したがって、第2方向に沿って配列された第4パターンは、多数の第4導電性パターンD4によって電気的に連結され、
図16又は
図19に示された第4パターン104の電気的連結方向(電気的経路)と同じになってよい。
【0517】
第4導電性パターンD4は、互いに隣り合った二つの第4パターンの間に配置された第1パターン101Aの連結パターン部を交差するように配置される。また、第4導電性パターンD4は、多数の第4パターン104Bのうち制御部で最も遠くに配置され、第1方向に沿って配列された第4パターン104Bを電気的に連結する。第4導電性パターンD4は、伝導性ブリッジとも命名されてよい。第4導電性パターンD4の両端部は、第4パターン104Bに連結されたビアに連結される。
【0518】
多数の第1ないし第4パターン101A,102A,103B,104Bは、同一層である第1層に共に配置され、第2ないし第4導電性パターンD2,D3,D4は、同一層である第2層に共に配置されてよい。ここで、第1層と第2層は、互いに物理的及び電気的に離隔する。
【0519】
【0520】
図31を参照すると、センサ部において、多数の第1-1パターン部のうち第1側又は/及び第2側端部に位置する第1-1パターン部は、第1方向(又は、横方向)に開放された形状を有する。したがって、前記多数の第1-2パターン部のうち第1側又は/及び第2側端部に位置する第1-2パターン部は、外部に露出されてよい。
【0521】
前記多数の第1-2パターン部のうち第2側端部に位置する第1-2パターン部は、ビアなしに連結パターンを介して電気的に連結される。ここで、連結パターンは伝導性トレースであってよい。
図30と比較して、前記多数の第1-2パターン部のうち第2側端部に位置する第1-2パターン部はビアを介して連結されず、連結パターンと同一層に配置される利点がある。
【0522】
また、センサ部において、多数の第2-1パターン部のうち第1側又は/及び第2側端部に位置する第2-1パターン部は、第2方向(又は、縦方向)に開放された形状を有する。したがって、前記多数の第2-2パターン部のうち第1側又は/及び第2側端部に位置する第2-2パターン部は、外部に露出されてよい。
【0523】
前記多数の第2-2パターン部のうち第2側端部に位置する第2-2パターン部は、ビアなしに連結パターンを介して電気的に連結される。ここで、連結パターンは伝導性トレースであってよい。
図30と比較して、前記多数の第2-2パターン部のうち第2側端部に位置する第2-2パターン部はビアを介して連結されず、連結パターンと同一層に配置される利点がある。
【0524】
図31に示されたセンサ部も、制御部300によって制御され、タッチセンシングモード、アンテナ駆動モード、及びスタイラスセンシングモードの何れか一つのモードで駆動することができる。具体的に、タッチセンシングモード時、制御部300は、ATX1,ATX2,ATX3でタッチ駆動信号が印加されるように制御し、ARX1,ARX2,ARX3からタッチ受信信号を受信してタッチ位置を感知することができる。アンテナ駆動モード時、制御部300は、DTX1,DTX2,DTX3でペン駆動信号を印加したり、DRX1,DRX2,DRX3でペン駆動信号を印加することができる。スタイラスセンシングモード時、制御部300は、ATX1,ATX2,ATX3及びARX1,ARX2,ARX3からペン受信信号を受信してスタイラスペンの位置を感知することができる。また、<表2>の様々な組み合わせを
図31のセンサ部200’に適用させることができる。したがって、
図31のセンサ部は、制御部300により、多様な方式で、タッチセンシングモード、アンテナ駆動モード、及びスタイラスセンシングモードの何れか一つのモードで駆動することができる。
【0525】
図32は、センサ部の他の変形例を示した図面である。
【0526】
図32を参照すると、第1ないし第4パターン101’,102’,103’,104’のメインパターン部の構造が、
図24と相違がある。
【0527】
図32は、第2パターン102’又は第4パターン104’の外郭が凹凸構造で形成され、第1パターン101’又は第4パターン104’の開口部が、第2パターン102’又は第4パターン104’の外郭構造と対応する形状を有する。
【0528】
このような構造は、同一層において第1パターン101’と第2パターン102’との間の相互キャパシタンスCm値を向上させることができ、他の同一層における第3パターン103’と第4パターン104’との間の相互キャパシタンスCm値を向上させることができる利点がある。相互キャパシタンスCmを向上させるほどにスタイラスセンシングモードで制御部300の感知回路部から出力される電圧値を高めることができる。したがって、スタイラスセンシング感度を向上させることができる。
【0529】
ここで、
図32に示された変形例は、先に上述した様々な実施形態によるセンサ部にもそのまま適用することができる。
【0530】
【0531】
図33に示されたセンサ部100’’は、
図24に示されたセンサ部100Aと比較して、多数の第5パターン105と多数の第6パターン106をさらに含む。
【0532】
多数の第5パターン105は、多数の第1パターン101と同一層(2nd layer)に配置され、第1方向と第2方向に沿って多数に配列される。
【0533】
各第5パターン105は、他の層(1st layer)に配置された第3パターン103のメインパターン部の一部と対応し、重畳する形状を含む。また、第5パターン105は、他の層(1st layer)に配置された第4パターン104とビアを介して電気的に連結される。
【0534】
多数の第5パターン105は、多数の第3パターン103と垂直方向に相互キャパシタンスCmを形成することができる。また、第5パターン105は、第3パターン103内部の第4パターン104と電気的に連結されるので、結局第3パターン103は第4パターン104だけでなく第5パターン105とも相互キャパシタンスCmを形成できることになる。
【0535】
多数の第6パターン106は、多数の第3パターン103と同一層(1st layer)に配置され、第1方向と第2方向に沿って多数に配列される。
【0536】
各第6パターン106は、他の層(2nd layer)に配置された第1パターン101のメインパターン部の一部と対応し、重畳する形状を含む。また、第6パターン106は、他の層(2nd layer)に配置された第2パターン102とビアを介して電気的に連結される。
【0537】
多数の第6パターン106は、多数の第1パターン101と垂直方向に相互キャパシタンスCmを形成することができる。また、第6パターン106は、第1パターン101内部の第2パターン102と電気的に連結されるので、結局第1パターン101は第2パターン102だけでなく第6パターン106とも相互キャパシタンスCmを形成できることになる。
【0538】
このように、
図33に示されたセンサ部100’’は、第1パターン101の水平方向だけでなく垂直方向への相互キャパシタンスを形成させることができ、第3パターン103の水平方向だけでなく垂直方向への相互キャパシタンスを形成させることができる利点がある。したがって、スタイラスセンシングモードで制御部300の感知回路部から出力される電圧値を高めることができ、スタイラスセンシング感度を向上させることができる。
【0539】
ここで、
図33に示された変形例は、先に上述した様々な実施形態によるセンサ部にもそのまま適用することができる。
【0540】
【0541】
図34に示されたセンサ部100’’’は、
図24に示されたセンサ部100Aと比較して、第2パターン102’の一部が残りの一部と互いに異なる層に配置される。具体的に、第2パターン102’は、多数のメインパターン部と、多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含むが、第2パターン102’の多数のメインパターン部は、第2パターン102’の多数の連結パターン部と互いに異なる層に配置される。
【0542】
第2パターン102’の多数のメインパターン部は、第3パターン103及び第4パターン104と同一層に配置され、第2パターン102’の多数の連結パターン部は
図24と同様に第1パターン101と同一層に配置される。
【0543】
図34に示されたセンサ部100’’’も
図24に示されたセンサ部100Aと同様に、制御部300によりタッチセンシングモード、アンテナ駆動モード、スタイラスペンセンシングモードで駆動されてよい。また、<表2>の様々な組み合わせを
図34のセンサ部100’’’に適用させることができる。したがって、
図34のセンサ部100’’’は、制御部300により、多様な方式で、タッチセンシングモード、アンテナ駆動モード、及びスタイラスセンシングモードの何れか一つのモードで駆動することができる。
【0544】
【0545】
図35に示されたセンサ部100’’’’は、
図34に示されたセンサ部100’’’と比較して、第4パターン104’の一部が残りの一部と互いに異なる層に配置される。具体的に、第4パターン104’は、多数のメインパターン部と、多数のメインパターン部のうち互いに隣接した2つのメインパターン部との間を連結する連結パターン部を含むが、第4パターン104’の多数のメインパターン部は、第4パターン104’の多数の連結パターン部と互いに異なる層に配置される。第4パターン104’の多数のメインパターン部は第1パターン101と同一層に配置され、第4パターン104’の多数の連結パターン部は、第2パターン102’の多数のメインパターン部と第3パターン103と同一層に配置される。
【0546】
整理すると、
図35に示されたセンサ部100’’’’において、第1パターン101、第2パターン102’の多数の連結パターン部、第4パターン104’の多数のメインパターン部が第1層に配置され、第3パターン103、第4パターン104’の多数の連結パターン部、第2パターン102’の多数のメインパターン部が第2層に配置される。ここで、第1層と第2層は互いに異なる層であり、位置関係は何れか一つが他の残りの一つの上に配置されてよい。
【0547】
図35に示されたセンサ部100’’’’も
図24に示されたセンサ部100Aと同様に、制御部300によりタッチセンシングモード、アンテナ駆動モード、スタイラスペンセンシングモードで駆動されてよい。また、<表2>の様々な組み合わせを
図35のセンサ部100’’’’に適用させることができる。したがって、
図35のセンサ部100’’’’は、制御部300により、多様な方式で、タッチセンシングモード、アンテナ駆動モード、及びスタイラスセンシングモードの何れか一つのモードで駆動することができる。
【0548】
【0549】
図36に示されたセンサ部100’’’’’は、
図35に示されたセンサ部100’’’’を変形させたものである。
図35に示されたセンサ部100’’’’と比較して、
図36に示されたセンサ部100’’’’’は、第2パターン102’’と第4パターン104’’が異なる。
【0550】
具体的に、第2パターン102’’は、多数のメインパターン部102a’’と多数の連結パターン部102b’を含むが、メインパターン部102a’’の大きさが
図35に示されたセンサ部100’’’’の第2パターン102’のメインパターン部よりさらに大きい形態を有する。メインパターン部102a’’の大きさは、第1パターン101のメインパターン部と対応する大きさと形状を有してよい。
【0551】
また、第4パターン104’’は、多数のメインパターン部104a’’と多数の連結パターン部104b’を含むが、メインパターン部104a’’の大きさが
図35に示されたセンサ部100’’’’の第4パターン104’のメインパターン部よりさらに大きい形態を有する。メインパターン部104a’’の大きさは、第3パターン103のメインパターン部と対応する大きさと形状を有してよい。
【0552】
第2パターン102’’のメインパターン部102a’’が、
図35の第2パターン102’のメインパターン部よりさらに大きい大きさを有するため、第1パターン101との対応面積が広くなって、第2パターン102’’と第1パターン101との間の相互キャパシタンスCmをさらに向上させることができる。したがって、スタイラスセンシングモード時に、スタイラスセンシング感度をさらに向上させることができる。
【0553】
また、第4パターン104’’のメインパターン部104a’’が、
図35の第4パターン104’のメインパターン部よりさらに大きい大きさを有するため、第3パターン103と対応面積が広くなって、第4パターン104’’と第3パターン104との間の相互キャパシタンスCmをさらに向上させることができる。したがって、スタイラスセンシングモード時に、スタイラスセンシング感度をさらに向上させることができる。
【0554】
図37は、センサ部のさらに他の変形例を示した図面である。
【0555】
図37に示されたセンサ部100’’’’’’は、
図24に示されたセンサ部100Aと比較して多数の第2パターン102の他端(第2側端部)と多数の第4パターン104の他端(第2側端部)とが互いに電気的に連結される。
【0556】
このように構成する場合、センサ部100’がスタイラスセンシングモードで駆動時に、一つの第4パターン104に他の第4パターンだけでなく多数の第2パターン102も電気的に連結されるので、インピーダンスがさらに低くなる利点がある。
【0557】
図37に示されたセンサ部100’’’’’’も
図24に示されたセンサ部100Aと同様に、制御部300により、タッチセンシングモード、アンテナ駆動モード、スタイラスペンセンシングモードで駆動されてよい。また、<表2>の様々な組み合わせを
図37のセンサ部100’’’’’’に適用させることができる。したがって、
図37のセンサ部100’’’’は、制御部300により、多様な方式で、タッチセンシングモード、アンテナ駆動モード、及びスタイラスセンシングモードの何れか一つのモードで駆動することができる。
【0558】
【0559】
図38に示されたセンサ部100’’’’’’’は、
図24に示されたセンサ部100Aと比較して第2パターン102’と第4パターン104’とが異なり、多数の第5パターン105’と多数の第6パターン106’をさらに含み、第5パターン105’と第6パターン106’に電気的に連結されたキャパシタ(cap)をさらに含む。残りの構成は同一なので、以下では他の部分を詳細に説明する。
【0560】
第2パターン102’は第1パターン101の内部に配置され、第2方向に延びたバー(bar)パターンであってよい。ここで、第2パターン102’は一定の幅を有してよい。第2パターン102’は、第1パターン101と共に同一層(2nd layer)に配置される。
【0561】
第4パターン104’は第3パターン103の内部に配置され、第1方向に延びたバー(bar)パターンであってよい。ここで、第4パターン104’は一定の幅を有してよい。第4パターン104’は、第3パターン103と共に同一層(1st layer)に配置される。
【0562】
多数の第5パターン105’は、多数の第1パターン101と同一層(2nd layer)に配置され、第1方向と第2方向に沿って多数に配列される。多数の第5パターン105’は、多数の第1パターン101の間に多数に配列されてよい。
【0563】
各第5パターン105’は、他の層(1st layer)に配置された第3パターン103のメインパターン部と対応し、重畳する形状を含む。また、第5パターン105’は、他の層(1st layer)に配置された第4パターン104’とビアを介して電気的に連結される。
【0564】
多数の第5パターン105’のうちの一つの第4パターン104’と電気的に連結された第5パターン105’は、第2方向に沿って配列される。ここで、第2方向に沿って配列された第5パターン105’のうち他側の縁に配置された第5パターン105’に所定のキャパシタ(cap)が連結される。そして、前記キャパシタ(cap)は接地されてよい。ここで、第2方向に沿って配列された第5パターン105’のうち他側の縁に配置された第5パターン105’は、
図24に示された制御部300から電気的に最も遠くに連結されたパターンを意味する。別途の図面で示さなかったが、前記キャパシタ(cap)は第5パターン105’とディスプレイパネル(図示せず)のELVSSとの間に連結されてよい。また、前記キャパシタ(cap)は第5パターン105’に一端が連結され、他端は第3パターン103、第4パターン104’、及び第6パターン106’が配置された他の層(1st layer)に連結されてよい。
【0565】
多数の第5パターン105’は、多数の第3パターン103と垂直方向に相互キャパシタンスCmを形成することができる。また、第5パターン105’は、第3パターン103内部の第4パターン104’と電気的に連結されるので、結局第3パターン103は第4パターン104’だけでなく第5パターン105’とも相互キャパシタンスCmを形成できることになる。
【0566】
多数の第6パターン106’は、多数の第3パターン103と同一層(1st layer)に配置され、第1方向と第2方向に沿って多数に配列される。多数の第6パターン106’は、多数の第3パターン103の間に多数に配列されてよい。
【0567】
各第6パターン106’は、他の層(2nd layer)に配置された第1パターン101のメインパターン部と対応し、重畳する形状を含む。また、第6パターン106’は、他の層(2nd layer)に配置された第2パターン102’とビアを介して電気的に連結される。
【0568】
多数の第6パターン106’のうちの一つの第2パターン102’と電気的に連結された第6パターン106’は、第1方向に沿って配列される。ここで、第1方向に沿って配列された第6パターン106’のうち他側の縁に配置された第6パターン106’に所定のキャパシタ(cap)が連結される。そして、前記キャパシタ(cap)は接地されてよい。ここで、第1方向に沿って配列された第6パターン106’のうち他側の縁に配置された第6パターン106’は、
図24に示された制御部300から電気的に最も遠くに連結されたパターンを意味する。別途の図面で示さなかったが、前記キャパシタ(cap)は第6パターン106’とディスプレイパネル(図示せず)のELVSSとの間に連結されてよい。また、前記キャパシタ(cap)は第6パターン106’に一端が連結され、他端は第1パターン101、第2パターン102’、及び第5パターン105’が配置された他の層(2nd layer)に連結されてよい。
【0569】
多数の第6パターン106’は、多数の第1パターン101と垂直方向に相互キャパシタンスCmを形成することができる。また、第6パターン106’は、第1パターン101内部の第2パターン102’と電気的に連結されるので、結局第1パターン101は第2パターン102’だけでなく第6パターン106’とも相互キャパシタンスCmを形成できることになる。
【0570】
このように、
図38に示されたセンサ部100’’’’’’’は、第1パターン101の水平方向だけでなく垂直方向への相互キャパシタンスを形成させることができ、第3パターン103の水平方向だけでなく垂直方向への相互キャパシタンスを形成させることができる利点がある。したがって、スタイラスセンシングモードで制御部300の感知回路部から出力される電圧値を高めることができ、スタイラスセンシング感度を向上させることができる。
【0571】
また、第2パターン102’と第4パターン104’が、
図24のセンサ部100Aの第2パターン102と第4パターン104と異なり、ダイヤモンド形状のメインパターン部を有さないため、センサ部100’’’’’’’の下にディスプレイパネルが位置した場合、
図24のセンサ部100Aと比較して視認性をさらに向上させることができる利点がある。
【0572】
図39に示されたセンサ部100’’’’’’’も
図24に示されたセンサ部100Aと同様に、制御部300によりタッチセンシングモード、アンテナ駆動モード、スタイラスペンセンシングモードで駆動されてよい。また、<表2>の様々な組み合わせを
図39のセンサ部100’’’’’’’に適用させることができる。したがって、
図39のセンサ部100’’’’’’’は、制御部300により、多様な方式で、タッチセンシングモード、アンテナ駆動モード、及びスタイラスセンシングモードの何れか一つのモードで駆動することができる。
【0573】
一方、別途の図面で示さなかったが、第5及び第6パターン105’,106’なしに、キャパシタ(cap)が多数の第2及び第4パターン102,104の他端にそれぞれ電気的に連結されてよい。さらに、先に上述した様々な実施形態によるセンサ部において、多数の第2及び第4パターンの他端が互いに連結されず、それぞれの他端にキャパシタが連結されてよい。
【0574】
【0575】
図24のセンサ部100Aの場合、スタイラスペン10がセンサ部100Aの右側の縁(又は、左側の縁)上に位置した時、スタイラスペン10で十分な磁場信号を提供するのが難しく、スタイラスペン10から放出される信号が十分に大きくなることができない問題があり得る。このような問題点を解決するために、
図39に示されたセンサ部100’’’’’’’’は、
図24に示されたセンサ部100Aに追加で第1トレースt1と第2トレースt2をさらに含む。
【0576】
第1トレースt1と第2トレースt2は、多数の第2パターン102の他端を電気的に連結する伝導性トレースt0に直接連結され、タッチ入力装置の活性領域tp(又はタッチ領域)の外である非活性領域に配置される。ここで、伝導性トレースt0の少なくとも一部も活性領域tpの外に配置されてよい。活性領域tpは、オブジェクト、例えば指やスタイラスペン10が直接タッチされ得る領域を意味し、活性領域tp周辺に非活性領域が配置される。非活性領域は、例えばベゼル(bezel)領域であってよい。
【0577】
具体的に、第1トレースt1は、活性領域tpの外の非活性領域に配置され、一端が伝導性トレースt0に直接連結され、他端はタッチ駆動モード、タッチセンシングモード、アンテナ駆動モード、スタイラスセンシングモードの何れか一つのモードで制御部300の駆動回路部とスイッチswを介して連結されてよい。
【0578】
第2トレースt2は、活性領域tpの外の非活性領域に配置され、一端が伝導性トレースt0に直接連結され、他端はアンテナ駆動モード時に制御部300の駆動回路部とスイッチswを介して連結されてよい。
【0579】
第1トレースt1は、活性領域tpの左右両側のうち一側を囲んで非活性領域に配置されてよく、第2トレースt2は、活性領域tpの他の一側を囲んで非活性領域に配置されてよい。
【0580】
第1トレースt1と第2トレースt2は、センサ部100’’’’’’’’が
図25と同じアンテナ駆動モードで駆動時、スタイラスペン10が活性領域tpの一側の縁に位置しても、スタイラスペン10で十分な磁場信号を提供することができる。したがって、
図39に示されたセンサ部100’’’’’’’’を含むタッチ入力装置は、スタイラスペン10が活性領域tpのどこにあっても、スタイラスペン10は十分な磁場信号の提供を受けて、十分な信号を放出することができる。
【0581】
図39に示されたセンサ部100’’’’’’’’の第1及び第2トレースt1,t2のそれぞれは、
図25における一つのチャネルを担当し、
図25のような駆動方法がそのまま適用することができる。
【0582】
図39に示されたセンサ部100’’’’’’’’も
図24に示されたセンサ部100Aと同様に、制御部300によりタッチセンシングモード、アンテナ駆動モード、スタイラスペンセンシングモードで駆動されてよい。また、<表2>の様々な組み合わせを
図39のセンサ部100’’’’’’’’に適用させることができる。したがって、
図39のセンサ部100’’’’’’’’は、制御部300により、多様な方式で、タッチセンシングモード、アンテナ駆動モード、及びスタイラスセンシングモードの何れか一つのモードで駆動することができる。
【0583】
図40は、
図33に示された第5パターン105の第1変形例を説明するための図面である。
【0584】
図40を参照すると、第5パターン105’は、第3パターン103及び第4パターン104が配置された層とは異なる層に配置される。
【0585】
第5パターン105’は、第3パターン103と対応する形状を有してよい。例えば、第5パターン105’はダイヤモンド形状を有し、内部にダイヤモンド形状の開口部を有してよい。
【0586】
第5パターン105’の一部分は、上下方向に第3パターン103と重畳するように配置され、他の一部分は上下方向に第4パターン104と重畳するように配置されてよい。例えば、第5パターン105’の外側の縁部分は、他の層に配置された第3パターン103の内側の縁部分と重畳されてよい。第5パターン105’の内側の縁部分は、他の層に配置された第4パターン104の外側の縁部分と重畳されてよい。
【0587】
第5パターン105’は、他の層に配置された第4パターン104と伝導性のビアvを介して電気的に連結される。ここで、ビアvは多数であってよく、第4パターン104の外側の縁部分に配置されてよい。
【0588】
このような第5パターン105’は、他の層に配置された第3パターン103と垂直方向に相互キャパシタンスCmを形成することができる。また、第5パターン105’は、第3パターン103内部の第4パターン104とビアvを介して電気的に連結されるので、結局第3パターン103は同一層に配置された第4パターン104だけでなく、他の層に配置された第5パターン105’とも相互キャパシタンスCc_txを形成できることになる。
【0589】
別途の図面で示さなかったが、
図33に示された第6パターン106も
図40に示された第5パターン105’と同一の形状を有してよい。この時、第6パターン(図示せず)の外側の縁部分は、他の層に配置された第1パターン101の内側の縁部分と重畳されてよく、第6パターン(図示せず)の内側の縁部分は、他の層に配置された第2パターン102の外側の縁部分と重畳されてよい。そして、第6パターン(図示せず)は、他の層に配置された第2パターン102と伝導性のビアを介して電気的に連結されてよい。同様に、このような第6パターン(図示せず)も第1パターン101と垂直方向に相互キャパシタンスを形成することができ、第6パターン(図示せず)は第1パターン101内部の第2パターン102と電気的に連結されるので、結局第1パターン101は第2パターン102だけでなく第6パターン(図示せず)とも相互キャパシタンスCmを形成できることになる。
【0590】
このように、
図40に示された第5パターン105’の変形例を含むセンサ部は、第3パターン103の水平方向だけでなく垂直方向への相互キャパシタンスを形成させることができ、第6パターン(図示せず)の変形例を含むセンサ部も第1パターン101の水平方向だけでなく垂直方向への相互キャパシタンスを形成させることができる利点がある。したがって、スタイラスセンシングモードで制御部の感知回路部から出力される電圧値を高めることができ、スタイラスセンシング感度を向上させることができる。
【0591】
【0592】
図40では、第5パターン105’が第3及び第4パターン103,104の下に配置されたことを示したもので、
図41は反対に第5パターン105’が第3及び第4パターン103,104上に配置されたことを示したものである。
【0593】
図40ないし
図41に示された第5パターン105’の構造は、上述した様々な実施形態によるセンサ部に適用することができる。
【0594】
図42は、
図40に示された第5パターン105’の変形例を説明するための図面である。
【0595】
図42を参照すると、第5パターン105’’は、
図40に示された第5パターン105’と形状と位置は同一である。第5パターン105’’が
図40に示された第5パターン105’と異なる点は、第5パターン105’’は他の層に配置された第3パターン103と伝導性のビアvを介して電気的に連結されるという点である。そして、ビアvが第3パターン103の内側の縁部分に配置される。
【0596】
このような第5パターン105’’は、他の層に配置された第3パターン103と電気的に連結されるので、第4パターン104が第5パターン105’’と垂直方向に相互静電容量Cc_Txを形成することができる。
【0597】
図42に示された第5パターン105’’の変形例を含むセンサ部も水平方向だけでなく垂直方向への相互キャパシタンスを形成させることができる利点がある。
【0598】
【0599】
図42では、第5パターン105’’が第3及び第4パターン103,104の下に配置されたことを示したものであり、
図43は、反対に第5パターン105’’が第3及び第4パターン103,104上に配置されたことを示したものである。
【0600】
図42ないし
図43に示された第5パターン105’の構造は、上述した様々な実施形態によるセンサ部に適用することができる。
【0601】
図44及び
図45は、
図34又は
図35に示されたようなセンサ部において、第3パターン103と第4パターン104の変形例を説明するための図面である。
【0602】
図44及び
図45を参照すると、変形例による第3パターン103と第4パターン104は互いに異なる層に配置され、第3パターン103の一部分と第4パターン104の一部分は上下方向(又は、垂直方向)に重畳するように配置される。例えば、第3パターン103の内側の縁部分は、第4パターン104の外側の縁部分と垂直方向に重畳するように配置されてよい。
図44は、第3パターン103が第4パターン104の上に配置されたものであり、
図45は、第3パターン103が第4パターン104の下に配置されたものである。
【0603】
図44及び
図45に示された第3及び第4パターン103,104を含むセンサ部は、水平方向でない垂直方向に相互静電容量Cc_Txを形成することができる。別途の図面で示さなかったが、
図34及び
図35に示された第1及び第2パターン101,102も
図44及び
図45に示されたような構造を有してよい。
【0604】
図44ないし
図45に示された変形例による構造は、上述した様々な実施形態によるセンサ部に適用することができる。
【0605】
図46は、さらに他の実施形態によるタッチ入力装置の一部を概略的に示した図面である。
【0606】
さらに他の実施形態によるタッチ入力装置に含まれたタッチ部(又は、タッチデバイス)260は、タッチパネル261及びタッチパネル261を制御するタッチコントローラ262を含む。タッチコントローラ262は、タッチパネル261と信号を送受信する第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622、及び制御部2624を含んでよい。
【0607】
タッチパネル261は、第1方向のタッチ座標を検出するための複数の第1タッチ電極111-1~111-mと、第1方向と交差する第2方向のタッチ座標を検出するための複数の第2タッチ電極121-1~121-nを含んでよい。例えば、複数の第1タッチ電極111-1~111-mは、第2方向に延びた形態を有してよく、複数の第2タッチ電極121-1~121-nは、第1方向に延びた形態を有してよい。タッチパネル261内で、複数の第1タッチ電極111-1~111-mは第1方向に沿って配列されてよく、複数の第2タッチ電極121-1~121-nは第2方向に沿って配列されてよい。
【0608】
第1駆動/受信部2620は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号を印加することができる。第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。
【0609】
前記においてタッチパネル261が相互キャパシタンス方式で具現されるものと説明したが、タッチパネル261はセルフキャパシタンス方式で具現されてよく、相互キャパシタンス方式におけるタッチ電極111-1~111-m,121-1~121-n、第1駆動/受信部2620、及び第2駆動/受信部2622を適切に変形したり、新たなコンポーネントを追加したり、一部の構成要素を省略してセルフキャパシタンス方式に適合するように修正するこよは、通常の技術者に容易だろう。
【0610】
すなわち、タッチパネル261は、セルフキャパシタンス方式のタッチ電極(又は、タッチパターン)を複数で含んでよく、この場合、タッチ電極(又は、タッチパターン)はドット(dot)形態で配列されてよく、前記で説明したように、一方向に延びた形態でも配列されてよい。
【0611】
次に、
図47を参照して、電極(又は、パターン)及びトレースについて説明する。
【0612】
図47は、一実施形態によるタッチ部の電極(又は、パターン)及びトレースの配置形態の一例を示した図面である。
【0613】
タッチ部のセンサ部は、タッチ電極111,121とダミー電極が連結されたアンテナを含んでよい。例えば、複数のダミー電極121Dがタッチ電極111,121と同一の層に位置し、複数のダミー電極121Dのうち一部がブリッジ121bによって連結されてよい。ブリッジ121bは、トレース112を介してパッド113a,113bに連結されてよい。
【0614】
タッチコントローラ262は、スタイラスペン10を共振させるためにアンテナ121aに駆動信号を印加することができる。駆動信号は、共振回路部12の共振周波数に対応する周波数を有する信号(例えば、サイン波、矩形波など)を含んでよく、所定の周波数を有する交流電圧又は交流電流であってよい。このような駆動信号の周波数と大きさは、制御部2624の制御によって変更されてよい。具体的に、タッチコントローラ262は、隣接した二つのブリッジ121bのうちの一つに駆動信号を印加し、他の一つを接地させることができる。
【0615】
タッチ電極111,121は、タッチ領域の端に位置する周辺領域のトレース112,122a,122bを介してパッド113a,113bに連結されている。第1タッチ電極111-1,111-2,111-3,…は、それぞれのトレース112に対応して連結されており、第2タッチ電極121-1,121-2,121-3,…は、それぞれのトレース122a,122bに対応して連結されている。
【0616】
タッチ電極111,121とトレース112,122a,122bとは同一の層に形成されてよい。タッチ電極111,121とトレース112,122a,122bとは、メタルメッシュ、シルバーナノワイヤのような高い透過率、低インピーダンスを示す導体材料で形成されてよい。しかし、タッチ電極111,121とトレース112,122a,122bは相違した層に位置することができ、ITO、グラフィンで製造されてよく、これに制限されない。
【0617】
パッド113a,113bはタッチコントローラ262に接続されており、タッチコントローラ262の信号(例えば、駆動信号)をタッチ電極111,121に伝達し、タッチ電極111,121からの信号(例えば、感知信号)をタッチコントローラ262に伝達する。
【0618】
図48は、一実施形態によるタッチ部の電極(又は、パターン)及びトレースの配置形態の他の例を示した図面である。
【0619】
図47と同様に、タッチ電極111,121は、タッチ領域の縁に位置する周辺領域のトレース112,122a,122bを介してパッド113a,113bに連結されている。
【0620】
一つのタッチ電極は二つの信号入力端を持って、二つの信号入力端は二つのトレースに対応して連結されている。例えば、第2タッチ電極121-9は「U」字形態の電極として、上側に位置した第1信号入力端TE1と下側に位置した第2信号入力端TE2を有する。
【0621】
二つの信号入力端のうちの一つは、スイッチを介して接地に連結されたり又は駆動/受信部2620に連結されてよい。例えば、第1信号入力端TE1は駆動/受信部2620に連結されており、第2信号入力端TE2はスイッチSWに連結されている。スイッチSW)は、第2信号入力端TE2を接地又は駆動/受信部2620に連結させる。
【0622】
タッチコントローラ262は、スタイラスペン10を共振させるために一つの信号入力端を接地に連結させて駆動信号を印加することができる。タッチコントローラ262は、二つの信号入力端から同時に感知信号を受信することができる。また、一般的なフィンガータッチのための駆動時には、タッチコントローラ262は二つの信号入力端に同一の位相の駆動信号を印加することもできる。
【0623】
前記において、一つの信号入力端を接地に連結させて駆動信号を印加するものと説明したが、タッチコントローラ262は、二つの信号入力端に互いに反対位相の駆動信号を印加することもできる。
【0624】
次に、
図49を参照して、タッチスクリーン20上にスタイラスペン10a又は10bが位置した場合、タッチ電極111,121とトレース112,122a,122bに誘導される信号について説明する。
【0625】
図49は、一実施形態によるタッチ部のセンサ部上にスタイラスペンが位置した場合を示した図面である。
【0626】
図49に示されたように、スタイラスペン10a,10bのインダクタ部14は、タッチスクリーン20上において、第1タッチ電極111-5,111-6の間、第2タッチ電極121-8,121-9の間に位置する。
【0627】
スタイラスペン10a,10bは、アンテナ121a又は二つの信号入力端を有するタッチ電極111,121に印加された駆動信号によって共振する。共振によってインダクタ部14のコイルに流れる電流Irが流れる。このような電流Irは、タッチ電極111,121とトレース112,122a,122bに渦電流(eddy current)を引き起こす。このような渦電流は、電流Ir方向の反対方向に形成される。
【0628】
それゆえに、インダクタ部14の左側(-X軸方向)に位置した第1タッチ電極111-4,111-5には-Y軸方向に電流Ia1,Ia2が形成され、インダクタ部14の右側(+X軸方向)に位置した第1タッチ電極111-6,111-7には+Y軸方向に電流Ia3,Ia4が形成される。すなわち、第1タッチ電極111-1~111-5に誘導される電流の方向と第1タッチ電極111-6~111-10に誘導される電流の方向とが、互いに反対である。
【0629】
インダクタ部14の上側(+Y軸方向)に位置した第2タッチ電極121-7,121-8には-Y軸方向に電流Ib1,Ib2が形成され、インダクタ部14の下側(-Y軸方向に位置した第2タッチ電極121-9,121-10には+X軸方向に電流Ib3,Ib4が形成される。すなわち、第2タッチ電極121-1~121-8に誘導される電流の方向と第2タッチ電極121-9~121-16に誘導される電流の方向とが、互いに反対である。
【0630】
インダクタ部14の左側に位置したトレース122aには-Y軸方向に電流Ic1,Ic2が形成され、インダクタ部14の右側に位置したトレース122bには+Y軸方向に電流Ic3,Ic4が形成される。すなわち、トレース122aに誘導される電流の方向とトレース122bに誘導される電流の方向とが、互いに反対である。
【0631】
また、第2タッチ電極121-1~121-8に誘導される電流の方向と第2タッチ電極121-1~121-8に連結されたトレース122aに誘導される電流の方向とは、同一である。第2タッチ電極121-9~121-16に誘導される電流の方向と第2タッチ電極121-9~121-16に連結されたトレース122bに誘導される電流の方向とは、互いに反対である。
【0632】
ある時点において、電流の方向を、パッド113a,113bを基準に詳しく見てみると、第2タッチ電極121-1~121-8からパッド113aに電流が引き込まれることができる。第2タッチ電極121-9~121-16とこれに連結されたトレース122bに誘導される電流の大きさに応じてパッド113bから第2タッチ電極121-9~121-16に引き込まれたり、第2タッチ電極121-9~121-16からパッド113bに電流が引き込まれることができる。ただし、
図49では、スタイラスペン10のインダクタ部14がトレース122bに比べて第2タッチ電極121-9~121-16にさらに近く位置するので、第2タッチ電極121-9~121-16からパッド113bに電流が引き込まれることができる。
【0633】
これとは別個に、
図4の(b)のスタイラスペン10bの場合、電場信号Eをタッチ電極111,121に出力するので、第1タッチ電極111-5,111-6と第2タッチ電極121-8,121-9に印加される電場信号Eによる感知信号が受信される。
【0634】
これに関連し、
図50を参照して、タッチ部260の信号測定方法について説明する。
【0635】
図50は、
図48及び
図49に示された実施形態によるタッチ部の信号測定方法を示したグラフである。
【0636】
図50は、互いに反対方向の電流が誘導される第2タッチ電極121-8の電圧変化V8と第2タッチ電極121-9の電圧変化V9を示す。
【0637】
第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は、電圧変化による感知信号を測定するために、駆動信号の周波数に対応して電圧変化をサンプリングする。少なくとも一つのサンプリング時点(I,Q,IB,QB)は、駆動信号の周波数と関連して周期的に設定され得る任意のタイミングであってよい。例えば、IとIの間の期間は、駆動信号の半分の周期と同一である。
【0638】
感知信号は、I時点で測定した電圧値とIB時点で測定した電圧値との差
、及び/又は、Q時点で測定した電圧値とQB時点で測定した電圧値の差
を含む。
【0639】
次に、
図51及び
図52を参照して、
図4の(b)のスタイラスペン10bによる感知信号について説明する。
【0640】
図51及び
図52は、一実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示したグラフである。
【0641】
図51は、第1タッチ電極111-1~111-10から受信した感知信号のグラフである。
【0642】
図51に示されたように、第1タッチ電極111-1~111-5と第1タッチ電極111-6~111-10との間の電流方向は反対に誘導されるので、これによって測定された感知信号AB1は第1タッチ電極111-5と第1タッチ電極111-6とで反対の符号を有する。また、インダクタ部14と近いほど、より大きい電流が誘導されるだろうから、第1タッチ電極111-5と第1タッチ電極111-6に誘導された電流の大きさは、他の第1タッチ電極111-1~111-4,111-7~111-10に誘導された電流の大きさよりさらに大きい。
【0643】
スタイラスペン10bは、導電性チップ11bを介して電場信号Eを第1タッチ電極111-5と第1タッチ電極111-6に出力するので、これによる感知信号AE1が受信される。
【0644】
第1駆動/受信部2620により受信される感知信号AC1は、感知信号AB1と感知信号AE1とが結合した形態を有する。この場合、制御部2624は、感知信号AC1の大きさの差が最大である二つの第1タッチ電極111-5,111-6の間をタッチ地点に決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを使用して計算することができる。
【0645】
図52は、第2タッチ電極121-1~121-16から受信した感知信号のグラフである。
【0646】
図52に示されたように、第2タッチ電極121-1~121-8と第2タッチ電極121-9~121-16との間の電流方向は反対に誘導されるので、これによって測定された感知信号AB2は、第2タッチ電極121-8と第2タッチ電極121-9とで反対の符号を有する。また、インダクタ部14と近いほどさらに大きい電流が誘導されるだろうから、第2タッチ電極121-8と第2タッチ電極121-9に誘導された電流の大きさは、他の第2タッチ電極121-1~121-7,121-10~121-16に誘導された電流の大きさよりさらに大きい。
【0647】
スタイラスペン10bは、導電性チップ11bを介して電場信号Eを第2タッチ電極121-8と第2タッチ電極121-9に出力するので、これによる感知信号AE2が受信される。
【0648】
第2駆動/受信部2622により受信される感知信号AC2は、感知信号AB2と感知信号AE2とが結合した形態を有する。この場合、制御部2624は、感知信号AC2の大きさの差が最大である二つの第2タッチ電極121-8,121-9の間をタッチ地点に決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを使用して計算することができる。
【0649】
次に、
図53及び
図54を参照し、
図4の(a)のスタイラスペン10aによる感知信号について説明する。
【0650】
図53及び
図54は、他の実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示したグラフである。
【0651】
図53は、第1タッチ電極111-1~111-10から受信した感知信号のグラフである。
【0652】
図53に示されたように、第1タッチ電極111-1~111-5と第1タッチ電極111-6~111-10との間の電流方向は反対に誘導されるので、第1駆動/受信部2620により受信される感知信号AB3は、第1タッチ電極111-5と第1タッチ電極111-6とで反対の符号を有する。また、インダクタ部14と近いほどさらに大きい電流が誘導されるだろうから、第1タッチ電極111-5と第1タッチ電極111-6に誘導された電流の大きさは、他の第1タッチ電極111-1~111-4,111-7~111-10に誘導された電流の大きさよりさらに大きい。
【0653】
この場合、制御部2624は、感知信号AB3の符号が反対になり、それぞれの信号の大きさが大きい二つの第1タッチ電極111-5,111-6の間をタッチ地点に決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを使用して計算することができる。この場合、制御部2624は、感知信号AB3を微分して最大値を有する領域をタッチ地点に決定することができる。又は、制御部2624は、各第1タッチ電極111-1~111-10のうち隣接した二つの第1タッチ電極から差動信号を受信し、受信された差動信号から最大値又は最小値を基にスタイラスペンのタッチ地点を決定することができる。例えば、受信された差動信号から最大値又は最小値を有する領域をタッチ地点に決定することができる。ここで、前記隣接した二つの第1タッチ電極は、互いに隣り合う二つの第1タッチ電極(111-1と111-2又は111-2と111-3)であってよい。あるいは、前記隣接した二つの第1タッチ電極は、互いに隣り合わない二つの第1タッチ電極(111-1と111-3又は111-2と111-4)であって、前記二つの第1タッチ電極(111-1と111-3又は111-2と111-4)の間に少なくとも1以上の他の第1タッチ電極(111-2又は111-3)が配置されてよい。
【0654】
図54は、第2タッチ電極121-1~121-16から受信した感知信号のグラフである。
【0655】
図54に示されたように、第2タッチ電極121-1~121-8と第2タッチ電極121-9~121-16との間の電流方向は反対に誘導されるので、第2駆動/受信部2622によって受信される感知信号AB4は、第2タッチ電極121-8と第2タッチ電極121-9とで反対の符号を有する。また、インダクタ部14と近いほどさらに大きい電流が誘導されるだろうから、第2タッチ電極121-8と第2タッチ電極121-9に誘導された電流の大きさは、他の第2タッチ電極121-1~121-7,121-10~121-16に誘導された電流の大きさよりさらに大きい。
【0656】
この場合、制御部2624は、感知信号AB4の符号が反対になり、それぞれの信号の大きさが大きい二つの第2タッチ電極121-8,121-9の間をタッチ地点に決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを使用して計算することができる。この場合、制御部2624は、感知信号AB4を微分して最大値を有する領域をタッチ地点に決定することができる。又は、制御部2624は、各第2タッチ電極121-1~121-8のうち隣接した二つの第2タッチ電極から差動信号を受信し、受信された差動信号から最大値又は最小値を基にスタイラスペンのタッチ地点を決定することができる。例えば、受信された差動信号から最大値又は最小値を有する領域をタッチ地点に決定することができる。ここで、前記隣接した二つの第2タッチ電極は、互いに隣り合う二つの第2タッチ電極(121-1と121-2又は121-2と121-3)であってよい。あるいは、前記隣接した二つの第2タッチ電極は、互いに隣り合わない二つの第2タッチ電極(121-1と121-3又は121-2と121-4)であって、前記二つの第2タッチ電極(121-1と121-3又は121-2と121-4)の間に少なくとも1以上の他の第2タッチ電極(121-2又は121-3)が配置されてよい。
【0657】
次に、
図55を参照して、タッチスクリーン20上にスタイラスペン10a又は10bが位置した場合、タッチ電極111,121とトレース112,122a,122bに誘導される信号について説明する。
【0658】
図55は、一実施形態によるタッチ部のセンサ部上にスタイラスペンが位置した場合を示した図面である。
【0659】
図55に示されたように、スタイラスペン10a,10bのインダクタ部14は、タッチスクリーン20上において、第1タッチ電極111-2,111-3の間、第2タッチ電極121-2,121-3の間に位置する。
【0660】
スタイラスペン10a,10bは、アンテナ121a又は二つの信号入力端を有するタッチ電極111,121に印加された駆動信号によって共振する。共振によってインダクタ部14のコイルに流れる電流Irが流れる。このような電流Irは、タッチ電極111,121とトレース112,122a,122bに渦電流(eddy current)を引き起こす。このような渦電流は、電流Ir方向の反対方向に形成される。
【0661】
それゆえに、インダクタ部14の左側(-X軸方向)に位置した第1タッチ電極111-1,111-2には-Y軸方向に電流Ia1,Ia2が形成され、インダクタ部14の右側(+X軸方向)に位置した第1タッチ電極111-3,111-4には+Y軸方向に電流Ia3,Ia4が形成される。すなわち、第1タッチ電極111-1及び111-2に誘導される電流の方向と第1タッチ電極111-3~111-10に誘導される電流の方向とが、互いに反対である。
【0662】
インダクタ部14の上側(+Y軸方向)に位置した第2タッチ電極121-1,121-2には-X軸方向に電流Ib1,Ib2が形成され、インダクタ部14の下側(-Y軸方向)に位置した第2タッチ電極121-3,121-4,121-9,121-10には+X軸方向に電流Ib3,Ib4,Ib5,Ib6が形成される。すなわち、第2タッチ電極121-1及び121-2に誘導される電流の方向と第2タッチ電極121-3~121-16に誘導される電流の方向とが、互いに反対である。
【0663】
インダクタ部14の左側に位置したトレース122aには-Y軸方向に電流Ic1~Ic4が形成され、インダクタ部14の右側に位置したトレース122bには+Y軸方向に電流Ic5,Ic6が形成される。すなわち、トレース122aに誘導される電流の方向とトレース122bに誘導される電流の方向とが、互いに反対である。
【0664】
また、第2タッチ電極121-1及び121-2に誘導される電流の方向と、第2タッチ電極121-1及び121-2に連結されたトレース122aに誘導される電流の方向とは、同一である。第2タッチ電極121-3~121-8に誘導される電流の方向と、第2タッチ電極121-3~121-8に連結されたトレース122aに誘導される電流の方向とは、互いに反対である。第2タッチ電極121-9~121-16に誘導される電流の方向と第2タッチ電極121-9~121-16に連結されたトレース122bに誘導される電流の方向とは、互いに反対である。
【0665】
ある時点において、電流の方向を、パッド113a,113bを基準に詳しく見てみると、第2タッチ電極121-1及び121-2からパッド113aに電流が引き込まれることができる。第2タッチ電極121-3~121-16と、これに連結されたトレース122a,122bに誘導される電流の大きさに応じてパッド113a,113bから第2タッチ電極121-3~121-16に引き出されたり、第2タッチ電極121-3~121-16からパッド113a,113bに電流が引き込まれることができる。
【0666】
これとは別個に、
図4の(b)のスタイラスペン10bの場合、電場信号Eをタッチ電極111,121に出力するので、第1タッチ電極111-2,111-3と第2タッチ電極121-2,121-3に印加される電場信号Eによる感知信号が受信される。
【0667】
次に、
図56及び
図57を参照して、
図4の(b)のスタイラスペン10bによる感知信号について説明する。
【0668】
図56及び
図57は、一実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示したグラフである。
【0669】
図56に示されたように、第1タッチ電極111-1及び111-2と第1タッチ電極111-3~111-10との間の電流方向は反対に誘導されるので、これによって測定された感知信号AB5は、第1タッチ電極111-2と第1タッチ電極111-3とで反対の符号を有する。また、インダクタ部14と近いほどさらに大きい電流が誘導されるだろうから、第1タッチ電極111-2と第1タッチ電極111-3に誘導された電流の大きさは、他の第1タッチ電極111-1,111-4~111-10に誘導された電流の大きさよりさらに大きい。
【0670】
スタイラスペン10bは、導電性チップ11bを介して電場信号Eを第1タッチ電極111-2と第1タッチ電極111-3に出力するので、これによる感知信号AE5が受信される。
【0671】
第1駆動/受信部2620によって受信される感知信号AC5は、感知信号AB5と感知信号AE5とが結合した形態を有する。この場合、制御部2624は、感知信号AC5の大きさの差が最大である二つの第1タッチ電極111-2,111-3の間をタッチ地点に決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを使用して計算することができる。
【0672】
図57は、第2タッチ電極121-1~121-16から受信した感知信号のグラフである。
【0673】
図57に示されたように、第2タッチ電極121-1及び121-2と第2タッチ電極121-3~121-16との間の電流方向は反対に誘導されるので、これによって測定された感知信号AB6は、第2タッチ電極121-2と第2タッチ電極121-3とで反対の符号を有する。また、インダクタ部14と近いほどさらに大きい電流が誘導されるだろうから、第2タッチ電極121-2と第2タッチ電極121-3に誘導された電流の大きさは、他の第2タッチ電極121-1,121-4~121-16に誘導された電流の大きさよりさらに大きい。
【0674】
スタイラスペン10bは、導電性チップ11bを介して電場信号Eを第2タッチ電極121-2と第2タッチ電極121-3に出力するので、これによる感知信号AE6が受信される。
【0675】
第2駆動/受信部2622によって受信される感知信号AC6は、感知信号AB6と感知信号AE6とが結合した形態を有する。この場合、制御部2624は、感知信号AC6の大きさの差が最大である二つの第2タッチ電極121-2,121-3の間をタッチ地点に決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを使用して計算することができる。
【0676】
次に、
図58及び
図59を参照し、
図4の(a)のスタイラスペン10aによる感知信号について説明する。
【0677】
図58及び
図59は、他の実施形態によるスタイラスペンによる感知信号を示したグラフである。
【0678】
図58は、第1タッチ電極111-1~111-10から受信した感知信号のグラフである。
【0679】
図58に示されたように、第1タッチ電極111-1及び111-2と第1タッチ電極111-3~111-10との間の電流方向は反対に誘導されるので、第1駆動/受信部2620によって受信される感知信号AB7は、第1タッチ電極111-2と第1タッチ電極111-3とで反対の符号を有する。また、インダクタ部14と近いほどさらに大きい電流が誘導されるだろうから、第1タッチ電極111-2と第1タッチ電極111-3に誘導された電流の大きさは、他の第1タッチ電極111-1,111-4~111-10に誘導された電流の大きさよりさらに大きい。
【0680】
この場合、制御部2624は、感知信号AB7の符号が反対になり、それぞれの信号の大きさが大きい二つの第1タッチ電極111-2,111-3の間をタッチ地点に決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを使用して計算することができる。
【0681】
図59は、第2タッチ電極121-1~121-16から受信した感知信号のグラフである。
【0682】
図59に示されたように、第2タッチ電極121-1及び121-2と第2タッチ電極121-3~121-16との間の電流方向は反対に誘導されるので、第2駆動/受信部2622によって受信される感知信号AB8は、第2タッチ電極121-2と第2タッチ電極121-3とで反対の符号を有する。また、インダクタ部14と近いほどさらに大きい電流が誘導されるだろうから、第2タッチ電極121-2と第2タッチ電極121-3に誘導された電流の大きさは、他の第2タッチ電極121-1,121-4~121-16に誘導された電流の大きさよりさらに大きい。
【0683】
この場合、制御部2624は、感知信号AB8の符号が反対になり、それぞれの信号の大きさが大きい二つの第2タッチ電極121-2,121-3の間をタッチ地点に決定することができ、正確なタッチ地点は補間などを使用して計算することができる。
【0684】
一方、
図49ないし
図59に示されたタッチ部の信号測定方法は、
図16ないし
図45に示されたセンサ部と制御部に適用することができる。具体的に、
図16に示された第1ないし第4パターン101,102,103,104の何れか一つのパターンが、
図49に示された第1タッチ電極111-1~111-10又は第2タッチ電極121-1~121-16に対応することができる。例えば、
図16に示された第1パターン101と第2パターン102の何れか一つが、
図49に示された第1タッチ電極111-1~111-10に対応し、
図16に示された第3パターン103と第4パターン104の何れか一つが
図49に示された第2タッチ電極121-1~121-16に対応することができる。
【0685】
一例として、
図16に示された第1パターン101が
図49に示された第1タッチ電極111-1~111-10に対応し、
図16に示された第3パターン103が
図49に示された第2タッチ電極121-1~121-16に対応する場合、
図16のセンサ部100の多数の第1パターン101は横軸方向のペン感知用パターンになり、多数の第3パターン103は縦軸方向のペン感知用パターンになり得る。この場合、センサ部100を制御する制御部は、多数の第1パターン101からスタイラスペン感知信号を受信する。前記制御部は、多数の第1パターン101から受信されたスタイラスペン感知信号のうち最大値と最小値を有する二つのペン感知信号を出力する二つのペン感知用パターンの間をスタイラスペンの横軸上のタッチ地点に決定することができる。また、前記制御部は、多数の第3パターン103から受信されたスタイラスペン感知信号のうち、符号が反対になり、それぞれの信号の大きさが最も大きい二つのペン感知信号を出力する二つのペン感知用パターンの間をスタイラスペンの縦軸上のタッチ地点に決定することができる。
【0686】
又は、前記制御部は、多数の第1パターン101から受信されたスタイラスペン感知信号のうち隣接した二つのパターンの信号が互いに符号が反対であるパターンの間をスタイラスペンの横軸タッチ地点に決定することができる。また、前記制御部は、多数の第3パターン103から受信されたスタイラスペン感知信号のうち隣接した二つのパターンの信号が互いに符号が反対であるパターンの間をスタイラスペンの縦軸タッチ地点に決定することができる。
【0687】
又は、前記制御部は、多数の第1パターン101から受信されたスタイラスペン感知信号を微分して微分値が最大になる前記ペン感知用パターン上の位置をスタイラスペンの横軸タッチ地点に決定することができる。また、前記制御部は、多数の第3パターン103から受信されたスタイラスペン感知信号を微分して微分値が最大になる前記ペン感知用パターン上の位置をスタイラスペンの縦軸タッチ地点に決定することができる。
【0688】
又は、前記制御部は、多数の第1パターン101のうち隣接した二つの第1パターンから差動信号を受信し、受信された差動信号から最大値又は最小値を基にスタイラスペンのタッチ地点を決定することができる。例えば、受信された差動信号から最大値又は最小値を有する前記ペン感知用パターン上の位置を横軸タッチ地点に決定することができる。ここで、前記隣接した二つの第1パターンは、互いに隣り合う二つの第1パターンであってよい。あるいは、前記隣接した二つの第1パターンは、互いに隣り合わない二つの第1パターンとして、前記二つの第1パターンの間に少なくとも1以上の他の第1パターンが配置されてよい。
【0689】
また、前記制御部は、多数の第3パターン103のうち隣接した二つの第3パターンから差動信号を受信し、受信された差動信号から最大値又は最小値を基にスタイラスペンのタッチ地点を決定することができる。例えば、受信された差動信号から最大値又は最小値を有する前記ペン感知用パターン上の位置を縦軸タッチ地点に決定することができる。ここで、前記隣接した二つの第3パターンは互いに隣り合う二つの第3パターンであってよい。あるいは、前記隣接した二つの第3パターンは、互いに隣り合わない二つの第3パターンとして、前記二つの第3パターンの間に少なくとも1以上の他の第3パターンが配置されてよい。
【0690】
次に、
図60を参照し、
図2aの(c)のタッチスクリーン20cを有するタッチ入力装置2について説明する。
【0691】
図60は、タッチ入力装置を概略的に示したブロック図である。
【0692】
図60のタッチ入力装置は、
図4のタッチ入力装置に比べて、ループコイル264と、ループコイル264に駆動信号を印加するコイルドライバ263をさらに含む。
【0693】
ループコイル264は、タッチスクリーン20の近傍に配置され得るか、タッチ入力装置2内の任意の位置に配置されてもよい。ループコイル264は、RFID,NFCのような近距離通信モジュール212のアンテナにも構成されてよい。駆動信号は、所定の周波数を有する交流電圧又は交流電流を含む。
【0694】
図61は、一実施形態によるタッチ部の一部を概略的に示した図面である。
【0695】
図61のタッチ部は、
図46のタッチデバイスに比べて、ループコイル264、ループコイル264を駆動するコイルドライバ263をさらに含む。
【0696】
コイルドライバ263は、ループコイル264に駆動信号を印加する。駆動信号は、共振回路部12の共振周波数に対応する周波数を有する信号(例えば、サイン波、矩形波など)を含んでよく、所定の周波数を有する交流電圧又は交流電流であってよい。このような駆動信号の周波数と大きさは、制御部2624の制御によって変更されてよい。
【0697】
スタイラスペン10a,10bは、ループコイル264に印加された駆動信号によって共振する。共振によってインダクタ部14のコイルに流れる電流Irが流れる。
【0698】
図62は、他の実施形態によるタッチ部の電極(又は、パターン)及びトレースの配置形態の一例を示した図面である。
【0699】
タッチ部のセンサ部内のタッチ電極111,121は、タッチ領域の縁に位置する周辺領域のトレース112,122a,122bを介してパッド113a,113bに連結されている。第1タッチ電極111-1,111-2,111-3,…は、それぞれのトレース112に対応して連結されており、第2タッチ電極121-1,121-2,121-3,…は、それぞれのトレース122a,122bに対応して連結されている。
【0700】
タッチ電極111,121とトレース112,122a,122bは、同一の層に形成されてよい。タッチ電極111,121とトレース112,122a,122bは、メタルメッシュ、シルバーナノワイヤのような高い透過率、低インピーダンスを示す導体材料で形成されてよい。しかし、タッチ電極111,121とトレース112,122a,122bは相違した層に位置してよく、ITO、グラフィンで製造されてよく、これに制限されない。
【0701】
パッド113a,113bは、タッチコントローラ262に接続されており、タッチコントローラ262の信号(例えば、駆動信号)をタッチ電極111,121に伝達し、タッチ電極111,121からの信号(例えば、感知信号)をタッチコントローラ262に伝達する。
【0702】
図63は、本発明によるタッチ入力装置2又はスタイラス駆動装置において、スタイラスペンの駆動方法を説明するための概略図であり、
図64は、本発明によるタッチ入力装置2又はスタイラス駆動装置において、スタイラスペンを活性化させる方法を具体的に説明する図面である。
【0703】
図63に示されたように、本発明によるタッチ入力装置2は、タッチパネル261を用いて磁場を生成し、その磁場はスタイラス2の共振回路12を動作させる。スタイラス2の共振回路12はキャパシタとインダクタを含み、タッチパネル261により生成される電磁場による電磁誘導によってスタイラス2の共振回路12に電流が生成される。
【0704】
図64の(a)は、Y軸に延びた複数の第1電極に流れる電流の方向を制御して磁場を生成する方式を示し、(b)は、X軸に延びた複数の第2電極に流れる電流の方向を制御して電磁場を生成する方式を示す。
【0705】
他の実施形態では、第1電極及び第2電極に流れる電流の方向を同時に制御して磁場を生成することができる。図示された座標のように、
図64では図面の横方向がY軸を示し、図面の縦方向がX軸を示す。
【0706】
複数の第1電極に流れる電流の方向は、個別に制御されてよい。この時、スタイラス2のチップの位置Pを中心に左側と右側に配置された電極に流れる電流の方向を逆方向に制御する。スタイラス2のチップ(tip)を中心にした第1電極の位置に基づいて、タッチパネル261の複数の第1電極それぞれに流れる電流方向が制御される。互いに隣接し、平行に配置された複数の第1電極は閉ループを形成しないため、複数の第1電極それぞれに対して個別的な電流制御が成されなければならない。
【0707】
本発明の実施形態のように、閉ループを構成しない方式で電磁場を生成することになれば、従来のタッチセンサをそのまま利用するので、フォルダブル(foladable)あるいはローラブル(rollerble)などのような多様な方式の電子装置(スマートフォン、TVなど)に直ちに適用して同一の機能を達成できるようになる。また、従来の生産設備と方式で製品生産が可能なので、製造上の経済性を図ることができ、他の観点から見れば、指によるタッチのみを検出してきた既存製品に対してもファームウェアアップグレード等を介してスタイラスの使用を可能にできるため、既製品の機能を拡張させる効果をもたらすことになる。
【0708】
再び、
図64の(b)を参照すると、スタイラス2のチップを通ってY軸に平行な仮想線を基準として、左側面に配置された第1電極と右側面に配置された第1電極に流れる電流の方向は、互いに反対になるように駆動される。スタイラス2のチップの位置があらかじめ判断されて両側電極の電流方向を制御することも可能であるが、タッチパネル261の全体面を複数の領域に分割し、複数の領域それぞれに含まれた電極の電流方向を制御することにより、スタイラス2がタッチパネル261上のどこに位置しても電磁場に反応できるようにすることができる。分割された領域の左側の縁に配置された電極と右側の縁に配置された電極の電流方向を逆方向に制御する方式を例に挙げることができるが、これに限定されず、多様な応用例、変形例を考慮することができる。
【0709】
図64の(b)に示されたように、複数の第2電極に流れる電流の方向も個別に制御されてよい。この時、スタイラス2のチップの位置Pを中心に上側と下側に配置された電極に流れる電流の方向を逆方向に制御する。換言すれば、スタイラス2のチップ(tip)を中心にした第2電極の位置に基づいて、第2電極に流れる電流の方向が調節される。
【0710】
互いに隣接し、平行に配置された複数の第2電極は閉ループを形成しないため、複数の第2電極それぞれに対して個別的な電流制御が成されなければならない。
【0711】
さらに詳細に、スタイラス2のチップを通ってX軸に平行な仮想線を基準として、上側面に配置された第2電極と下側面に配置された第2電極に流れる電流が互いに反対方向になるように駆動する。この時、各電極の電流方向の制御と関連し、タッチパネル261に含まれたすべての第1電極及び/又はすべての第2電極に対して電流方向の制御が成されてよいが、スタイラス2のチップの位置があらかじめ把握されるならば、スタイラスチップから所定の距離以内の電極のみを制御することも可能である。
【0712】
ここでも同様に、タッチパッド261の全体面を複数の領域に分割し、複数の領域それぞれに含まれた電極の電流方向を制御することにより、スタイラス2がタッチパネル261上のどこに位置しても、磁場に反応できるようにすることができる。分割された領域の上側の縁に配置された電極と下側の縁に配置された電極の電流方向を逆方向に制御する方式を例に挙げられるだろう。
【0713】
スタイラス2のチップを中心に左右及び/又は上下に逆方向の電流が流れるので電磁場が形成され、これによりスタイラス2の共振回路12に電流が誘導されることでスタイラス2が電磁場信号を生成することになる。スタイラス2の共振回路12に生成された電流は、インダクタコイルを中心に電磁場を形成することになり、これによってスタイラス2のチップを中心に電流信号が生成される。この電流信号は、スタイラス2のチップを中心に時計方向あるいは反時計方向に回転する特徴を有する。
【0714】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置2は、タッチパネル261の少なくとも1以上の電極(又は、パターン)を用いて、スタイラス2から生成された前記電流信号を受信することにより、スタイラス2のチップが位置した座標を判断することができる。以下では、タッチパネル261によって活性化したスタイラス2が生成する信号を受信して、タッチ座標を判断する方法について詳細に説明する。
【0715】
スタイラスペンからの信号検出
本発明の実施形態によるタッチ入力装置は、タッチパネル261を用いてスタイラスペンからの信号を検出する。
【0716】
図65は、本発明によるタッチ入力装置2において、スタイラス2の信号検出方法を説明するための概略図であり、
図66ないし68は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置2において、スタイラスペンからの信号検出方法を具体的に説明するための図面である。
【0717】
タッチパネル261に含まれた電極に流れる電流方向を個別に制御して生成された磁場によってスタイラス2の共振回路12に電流が誘導されれば(電流値は共振周波数で最大値になる)、
図65の(a)のようにスタイラス2の共振回路12に生成された電流によってインダクタコイルを中心に電磁場が誘導され、その電磁場は、再びスタイラス2は
図65の(b)のような電流信号を生成する。以下では、スタイラス2の磁場信号を受信してタッチ座標を取得する方式について説明する。
【0718】
図66は、スタイラス2によって生成された磁場により生成された電流信号を示す。スタイラス2の共振回路12に誘導された電流が生成した電磁場は、スタイラス2のチップを中心に、
図66に示されたように、反時計方向に回転する電流信号を生成する。他の実施形態では、時計方向に回転する電流信号が生成されてよい。時計方向又は反時計方向に回転する電流信号は、渦電流(eddy current)であってよいが、これに限定されない。
【0719】
反時計方向に回転する電流信号は、タッチパネル261の第1電極121Y-1~121Y-mに対して、
図66の( a)に示されたような電流の流れを引き起こす。すなわち、スタイラス2のチップの位置Pを基準として反時計方向に回転する電流信号は、スタイラス2のチップを通ってY軸に平行な仮想線を基準として、左側面に配置された第1電極と右側面に配置された第1電極に対して、互いに反対方向の電流の流れを作る。時計方向に回転する電流信号は、タッチパネル261の第1電極に対して、これと反対の電流信号を生成するだろう。
【0720】
同様に、反時計方向に回転する電流信号は、タッチパネル261の第2電極121X-1~121X-nに対して、
図66の(b)に示されたような電流の流れを引き起こす。すなわち、スタイラス2のチップの位置Pを基準として反時計方向に回転する電流信号は、スタイラス2のチップを通ってX軸に平行な仮想線を基準として、上側面に配置された第2電極と、下側面に配置された第2電極に対して、互いに反対方向の電流の流れを作る。時計方向に回転する電流信号は、タッチパネル261の第2電極に対して、これと反対の電流信号を生成するだろう。
【0721】
図66の(b)のA部分において、スタイラスによる反時計方向に回転する電流信号は、先に説明したように、第2電極に対して所定の電流の流れを作る。ところで、各第2電極に連結された配線(トレース)も反時計方向に回転する電流信号によって所定の電流の流れが形成されるので、A部分に含まれた一部の第2電極の電流の流れと前記一部の第2電極に連結された配線の電流の流れが互いに反対方向になり、前記配線から出力される電流の大きさが相対的に減ってよい。反面、
図66の(b)のB部分において、B部分に含まれた他の一部の第2電極の電流の流れと前記他の一部の第2電極に連結された配線の電流の流れが同じ方向になり、前記他の一部の第2電極に連結された配線から出力される電流の大きさがA部分に含まれた配線から出力される電流の大きさより相対的にさらに大きくてよい。これは、第2電極のうち一部の第2電極の一側に配線が連結され、他の第2電極の他方に配線が連結されるためである。
【0722】
図67は、スタイラスの信号受信の際、Y軸方向に延びた第1電極から検出される電流信号を説明する図面である。スタイラス2によって生成された電流信号(ここでは、チップを中心に時計方向に回転)により、第1電極に流れる電流の方向はスタイラス2のチップとの位置関係によって変わることになる。
【0723】
具体的に、スタイラス2により生成された電流信号によって、
図67の(a)のように、時計方向に回転する電流が生成された場合、スタイラス2のチップを中心に左右に配置された第1電極に流れる電流方向は、スタイラス2により生成された電流信号の移動方向(回転方向)に対応して変わる。スタイラス2のチップを通ってY軸に平行な仮想線CLyを基準として、左側面に配置された第1電極に流れる電流は、右側面に配置された第1電極に流れる電流の方向と反対になる。
【0724】
n個の第1電極それぞれで受信された信号は、
図67の(b)の下端グラフのように、スタイラス2のチップの位置で急激な電流変化が生じ、これを微分した後にピーク値に該当する座標を探し出せば、スタイラス2によるタッチ位置のX座標値を確認することができる。ここで、n個の第1電極のうち隣接した二つの第1電極から差動信号を受信し、受信された差動信号から最大値又は最小値を基にスタイラスペンのタッチ地点を決定することができる。例えば、受信された差動信号から最大値又は最小値に該当する座標を、スタイラスペン2によるタッチ位置のX座標値を確認することができる。ここで、前記隣接した二つの第1電極は、互いに隣り合う二つの第1電極であってよい。あるいは、前記隣接した二つの第1電極は、互いに隣り合わない二つの第1電極として、前記二つの第1電極の間に少なくとも1以上の他の第1電極が配置されてよい。
【0725】
ここで、タッチパネル261の第1電極に流れる電流の方向が前記電流信号の回転(移動)方向に対応するということは、例えば、電流信号がスタイラスのチップを中心に時計方向に回転するならば、第1電極のうちスタイラスのチップから左側に位置した電極には上側に電流が流れ、右側に位置した電極には下側に電流が流れる様に電流の方向が対応することを意味する。逆に、電流信号がスタイラスのチップを中心に反時計方向に回転するならば、第1電極のうちスタイラスのチップから左側に位置した電極には下側に電流が流れ、右側に位置した電極には上側に電流が流れる様に電流の方向が対応するだろう。
【0726】
電流がスタイラスのチップを中心に時計方向に円運動をするものと説明すれば、第1電極のうちスタイラスのチップから左側に位置した電極には円運動の軌跡から180度の地点における接線ベクターに対応して電流が上側に流れることになり、右側に位置した電極には0度の地点における接線ベクターに対応して電流が下側に流れるものと説明することができる。
【0727】
図68は、スタイラスの信号受信の際、X軸方向に延びた第2電極から検出される電流信号を説明する図面である。スタイラス2によって生成された電流信号により、第1電極に流れる電流の方向がスタイラス2のチップとの位置関係によって変わる。
【0728】
すなわち、スタイラス2のチップを中心に上下に配置された第2電極に流れる電流は、前記スタイラスの電磁場によって誘導された電流信号の回転方向に対応する方向性を有するようになる。具体的に、スタイラス2のチップを通ってX軸に平行な仮想線CLxを基準として上側面に配置された第2電極と下側面に配置された第2電極に流れる電流は、前記電流信号の回転方向に対応して反対方向を取る。
【0729】
m個の第2電極それぞれから検出された信号を分析すれば、スタイラス2のチップの位置で急激な電流変化を起こす。検出された電流値を微分した後、ピーク値に該当する座標を見つけてスタイラス2によるタッチ位置のY座標値と判断する。ここで、m個の第2電極のうち隣接した二つの第2電極から差動信号を受信し、受信された差動信号から最大値又は最小値を基にスタイラスペン2のタッチ位置を決定することができる。例えば、受信された差動信号から最大値又は最小値に該当する座標をスタイラスペン2によるタッチ位置のY座標値を確認することができる。ここで、前記隣接した二つの第2電極は、互いに隣り合う二つの第2電極であってよい。あるいは、前記隣接した二つの第2電極は、互いに隣り合わない二つの第2電極として、前記二つの第2電極の間に少なくとも1以上の他の第2電極が配置されてよい。
【0730】
タッチパネル261の複数の第2電極それぞれに流れる電流の方向がスタイラス2によって引き起こされた電流信号の回転(移動)方向に対応するということは、例えば、電流信号がスタイラスのチップを中心に時計方向に回転するならば、第2電極のうちスタイラスのチップから上方に位置した電極には右側に電流が流れ、下方に位置した電極には左側に電流が流れる様に電流の方向が対応することを意味する。もちろん、回転方向が変われば、各電極に流れる電流の方向も反対になるだろう。
【0731】
電流がスタイラスのチップを中心に時計方向に円運動をするものと想定すれば、第2電極のうちスタイラスのチップから上側に位置した電極には円運動の軌跡から90度の地点における接線ベクターに対応して電流が右側に流れるようになり、下側に位置した電極には270度の地点における接線ベクターに対応して電流が左側に流れるものと説明することができる。
【0732】
本発明の実施形態は、閉ループを構成しないタッチパネルの電極(又は、パターン)を用いてスタイラス2を活性化させ、スタイラスの電磁場信号を検出することができる。すなわち、平行に整列したn個の第1電極と、直交して平行に整列されたm個の第2電極とは、それぞれ個別にスタイラスの電磁場信号を受信するので、スタイラスのタッチ位置をさらに精密に検出できることになる。
【0733】
図69は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置において、第2電極の多様な配線構造を示す。
【0734】
図68は、
図69の(a)のように、X軸に平行するように延びた複数の第2電極の配線(又は、トレース)が、タッチパネル261の中心を基点に上部に配置された第2電極は左側に配線が連結され、下部に配置された第2電極は右側に配線が連結される構造を想定して示された。
【0735】
電極の配線は多様に変更されてよく、
図69の(b)のように、タッチパネル261の左側にだけ配線が連結されてもよく、右側にだけ配線が連結されることも可能である。この場合、受信される信号のグラフ形状は変わり得るが、どの場合でもスタイラス2のチップが位置する地点を境界として信号パターンが急変するようになり、これに基づいてタッチ座標を判断することができる。
【0736】
図70及び71は、本発明の実施形態によるタッチ入力装置を用いたスタイラスの信号検出能力を検証するための実験過程及びその結果を示す。
【0737】
本実験は、共振周波数が400kHzになるように調節されたEMRペンを用いて進められた。
図70の(a)のように、タッチ入力装置2のタッチ表面の第1位置P1と第2位置P2にEMRペンを位置させた後に信号を検出し、タッチ入力装置2によってEMRペンが活性化して信号を放出することを確認することができた。これは、タッチパネル261によって発生した電磁場によりEMRペンの共振回路に電流が誘導されたことを意味する。EMRペンが第1位置P1にある時、タッチパッド261の第1電極を介して受信された信号を分析して
図70の(b)のようなグラフを取得し、信号が急変する地点を分析して把握されたEMRペンのX座標とEMRペンの第1位置P1のX座標とを比較した結果、互いに一致した。
【0738】
第2位置P2においてEMRペンからタッチパネル261で受信した信号は、
図70の(c)のように示された。信号が急変する地点で把握されたEMRペンのX座標とEMRペンの第2位置P2のX座標とを比較した結果、互いに一致した。
【0739】
図70の(b)及び(c)のグラフは、IQサンプリング信号に対するもので、それぞれの線はΔI信号及びΔQ信号を示し、縦軸は信号値の大きさを、横軸は第1電極(18個)を配置順のとおりナンバリングした数字を意味する。
【0740】
図71は、同一の実験において、タッチパッド261の第2電極を介して受信された信号を示す。
図71の(a)のように、タッチ入力装置2のタッチ表面の第1位置P1と第2位置P2にEMRペンを位置させた後に信号を検出した。タッチパッド261の第2電極を介してEMRペンが生成した信号が受信された。これは、タッチパネル261によって発生した電磁場によりEMRペンの共振回路に電流が誘導されたことを意味する。この時、EMRペンが第1位置P1にある時にタッチパッド261の第2電極を介して受信された信号を分析すれば、
図71の(b)のようなグラフが示され、信号が急変する地点を分析して把握されたEMRペンのY座標とEMRペンの第1位置P1のY座標とを比較した結果、互いに一致した。
【0741】
その後、第2位置P2においてタッチパネル261の第2電極で受信された信号は、
図71の(c)のように示された。信号が急変する地点で把握されたEMRペンのY座標とEMRペンの第2位置P2のY座標とを比較した結果、互いに一致した。
図71の(b)及び(c)のグラフは、IQサンプリング信号に対するもので、それぞれの線はΔI信号及びΔQ信号を示し、縦軸は信号値の大きさを、横軸は第2電極(40個)を配置順のとおりナンバリングした数字を意味する。
【0742】
図70及び71の実験により、本発明の実施形態によるタッチ入力装置2によってスタイラス2が駆動され、それによる信号を正確に検出できるということが確認された。
【0743】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置は、多様な方式のスタイラス信号を受信してスタイラスのタッチ位置を判断することができる。上で言及したように、本発明の実施形態によるタッチ入力装置は閉ループを構成しない少なくとも1以上の電極(又は、パターン)を有するタッチパネルを用いてスタイラスの信号を受信するようになるので、従来のタッチセンサをそのまま利用することができ、指によるタッチだけを検出してきた既存の製品に対してもファームウェアアップグレード等を通じて、スタイラスの使用を可能にできるため、既製品の機能を拡張させる効果をもたらすことになる。
【0744】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置は、Y軸に延びた複数の第1電極及びX軸に延びた複数の第2電極を含むタッチパネルと、スタイラスから受信された信号に基づいてタッチ座標を判断する制御部(又は、タッチコントローラ)を含む。この時、上で説明したように、複数の第1電極と複数の第2電極はそれぞれ閉ループを形成しないことがある。
【0745】
この時、スタイラスの共振回路に誘導された電流によって発生する電磁場によって、前記スタイラスのチップを中心に時計方向又は反時計方向に回転する電流信号が誘導され、前記制御部は電流信号に基づいてタッチ座標を判断することになる。
【0746】
具体的に、スタイラスによって生成された磁場により電流信号が生成される。スタイラスの共振回路に誘導された電流が生成した電磁場は、スタイラスのチップを中心に、反時計方向に回転する電流信号を生成する。他の実施形態では、時計方向に回転する電流信号が生成され得る。時計方向又は反時計方向に回転する電流信号は、渦電流(eddy current)であるが、これに限定されない。
【0747】
この時、電流信号の回転方向に対応して、前記スタイラスのチップを中心に上下左右に配置された前記タッチパネルの第1電極又は第2電極に流れる電流の方向が決定され、スタイラスで生成された電流信号は、スタイラスのチップを通ってY軸に平行な仮想線を基準として左側面に配置された第1電極と右側面に配置された第1電極に反対方向の電流が流れるようにしたり、前記スタイラスのチップを通ってX軸に平行な仮想線を基準として上側面に配置された第2電極と下側面に配置された第2電極に反対方向の電流が流れるようにする。
【0748】
第1電極と第2電極に誘導される電流を検出することにより、スタイラスのチップが位置した座標を精密に検出し出すことができるようになり、これと関連しては、上で詳細に説明したので、重複説明は省略することにする。
【0749】
この時、スタイラスは、共振回路と電源供給部を含んで自ら共振するアクティブスタイラスであってよい。アクティブスタイラスペンは、共振回路と電源供給部とを内蔵する。電源供給部はバッテリであってよいが、外部から有無線で電力の供給を受けるモジュール(有線連結端子、無線充電モジュールなど)であってよい。アクティブスタイラスは、筆圧、ホバーリング、ボタンなどの多様な付加機能を提供することができる。
【0750】
他の実施形態において、スタイラスは外部信号によって共振する共振回路を含むパッシブスタイラスであってよい。パッシブスタイラスは、インダクティブ(inductive)共振方式、EMR(Electro Magnetic Resonance)方式、キャパシティブ(capacitive)共振方式など、多様な方式で駆動されてよい。
【0751】
パッシブスタイラスである場合、バッテリのような電源供給部を内蔵していないため、ペンの重さが軽く、いつでもどこでも駆動が可能であるという長所がある。
【0752】
パッシブスタイラスがEMR(Electro-Magnetic Resonance)方法を取る場合、上で説明したように、タッチパネル261が生成する電磁場によってスタイラスが活性化され得る。パッシブスタイラスがECR(Electrically Coupled Resonance)方法を取る場合、タッチパネル261の電極によって伝達された信号によりスタイラスが活性化され得る。
【0753】
一方、本発明の実施形態によるタッチ入力装置の制御方法は、Y軸に延びた複数の第1電極及びX軸に延びた複数の第2電極を備えるタッチパネルを用いてスタイラスを駆動し、スタイラスからの信号を受信する。この時、タッチパネルに含まれた複数の第1電極は閉ループを形成せず、複数の第2電極も閉ループを形成しなくてよい。また、第1電極と第2電極とが互いに閉ループを形成しなくてよい。
【0754】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置の制御方法は、複数の第1電極又は複数の第2電極に流れる電流の方向を個別に制御して電磁場を発生させスタイラスを活性化させる駆動段階と、スタイラスで生成された信号に基づいてタッチ座標を判断する判断段階とを含む。
【0755】
前記駆動段階は、前記スタイラスのチップ(tip)を中心にした前記第1電極又は前記第2電極の位置に基づいて、前記第1電極又は前記第2電極に流れる電流の方向を個別に調節することによって電磁場を生成し、これによりスタイラスが駆動される。スタイラスの駆動は、内部の共振回路に電流が誘導されたり共振が起きることを意味する。もちろん、第1電極と第2電極に流れる電流の方向を同時に調節することによって電磁場を生成することも可能である。
【0756】
タッチパネルに含まれた複数の第1電極と前記複数の第2電極は、それぞれ閉ループを形成しないにも関わらず、電流の方向の制御だけでスタイラスを駆動させることができるようになる。すなわち、オープンループの電極(すなわち、複数の第1電極の端が直接連結されず、複数の第2電極の端が直接連結されない)だけで成り立ったタッチパネルを用いて電磁場を生成してスタイラスを活性化させることができるため、従来のタッチパネルをそのまま使用することができるようになり、高価なデジタイザー(digitizer)のような部品を必要としない。
【0757】
駆動段階は、前記スタイラスのチップを通ってY軸に平行な仮想線を基準として左側面に配置された第1電極と、右側面に配置された第1電極に流れる電流とが互いに反対方向になるように駆動したり、前記スタイラスのチップを通ってX軸に平行な仮想線を基準として上側面に配置された第2電極と、下側面に配置された第2電極に流れる電流とが互いに反対方向になるように駆動し、前記電磁場を生成することによって前記スタイラスの共振回路に電流を誘導したり共振させる。
【0758】
前記駆動段階によってスタイラスが活性化すれば、受信段階が実行される。
【0759】
電磁場によって前記スタイラスの共振回路に電流が誘導され、前記共振回路に誘導された電流によって発生する磁場は、前記スタイラスのチップを中心に時計方向又は反時計方向に回転する電流信号を誘導し、受信段階では、前記電流信号を受信してタッチ座標を判断するようになる。
【0760】
この時、電流信号の回転方向に対応して、スタイラスのチップを中心に上下左右に配置された第1電極又は第2電極に流れる電流の方向が決定される。具体的に、スタイラスのチップを通ってY軸に平行な仮想線を基準として左側面に配置された第1電極に流れる電流と、右側面に配置された第1電極に流れる電流とは互いに反対方向に流れ、前記スタイラスのチップを通ってX軸に平行な仮想線を基準として上側面に配置された第2電極に流れる電流と、下側面に配置された第2電極に流れる電流とは互いに反対方向に流れることができる。
【0761】
一方、
図66ないし
図71に示されたタッチ入力装置の信号測定方法は、
図16ないし
図45に示されたセンサ部と制御部に適用することができる。具体的に、
図16に示された第1ないし第4パターン101,102,103,104の何れか一つのパターンが
図66に示された第1電極121-1Y~121Y-m又は第2電極121X-1~121X-nに対応することができる。例えば、
図16に示された第1パターン101と第2パターン102の何れか一つが
図66に示された第1電極121-1Y~121Y-mに対応し、
図16に示された第3パターン103と第4パターン104の何れか一つが
図66に示された第2電極121X-1~121X-nに対応することができる。
【0762】
一例として、
図16に示された第1パターン101が
図66に示された第1電極121-1Y~121Y-mに対応し、
図16に示された第3パターン103が
図66に示された第2電極121X-1~121X-nに対応する場合、
図16のセンサ部100の多数の第1パターン101は、横軸方向のペン感知用パターンになり、多数の第3パターン103は縦軸方向のペン感知用パターンになり得る。この場合、センサ部100を制御する制御部は、多数の第1パターン101からスタイラスペン感知信号を受信する。前記制御部は、多数の第1パターン101から受信されたスタイラスペン感知信号のうち最大値と最小値を有する二つのペン感知信号を出力する二つのペン感知用パターンの間をスタイラスペンの横軸上のタッチ地点に決定することができる。また、前記制御部は、多数の第3パターン103から受信されたスタイラスペン感知信号のうち最大値と最小値を持つ二つのペン感知信号を出力する二つのペン感知用パターンの間をスタイラスペンの縦軸上のタッチ地点に決定することができる。
【0763】
又は、前記制御部は、多数の第1パターン101から受信されたスタイラスペン感知信号のうち隣接した二つのパターンの信号が互いに符号が反対であるパターンの間をスタイラスペンの横軸タッチ地点に決定することができる。また、前記制御部は、多数の第3パターン103から受信されたスタイラスペン感知信号のうち隣接した二つのパターンの信号が互いに符号が反対であるパターンの間をスタイラスペンの縦軸タッチ地点に決定することができる。
【0764】
又は、前記制御部は、多数の第1パターン101から受信されたスタイラスペン感知信号を微分して微分値が最大になる多数の第1パターン101上の所定の位置をスタイラスペンの横軸タッチ地点に決定することができる。また、前記制御部は、多数の第3パターン103から受信されたスタイラスペン感知信号を微分して微分値が最大になる多数の第3パターン103上の所定の位置をスタイラスペンの縦軸タッチ地点に決定することができる。
【0765】
又は、前記制御部は、多数の第1パターンのうち隣接した二つの第1パターンから差動信号を受信し、受信された差動信号から最大値又は最小値を基にスタイラスペンのタッチ位置を決定することができる。例えば、受信された差動信号から最大値又は最小値になる多数の第1パターン101上の所定の位置をスタイラスペンの横軸タッチ地点に決定することができる。ここで、前記隣接した二つの第1パターンは、互いに隣り合う二つの第1パターンであってよい。あるいは、前記隣接した二つの第1パターンは、互いに隣り合わない二つの第1パターンとして、前記二つの第1パターンの間に少なくとも1以上の他の第1パターンが配置されてよい。
【0766】
また、前記制御部は、多数の第3パターンのうち隣接した二つの第3パターンから差動信号を受信し、受信された差動信号から最大値又は最小値を基にスタイラスペンのタッチ位置を決定することができる。例えば、受信された差動信号から最大値又は最小値になる多数の第3パターン103上の所定の位置をスタイラスペンの縦軸タッチ地点に決定することができる。ここで、前記隣接した二つの第3パターンは、互いに隣り合う二つの第3パターンであってよい。あるいは、前記隣接した二つの第3パターンは、互いに隣り合わない二つの第3パターンとして、前記二つの第3パターンの間に少なくとも1以上の他の第3パターンが配置されてよい。
【0767】
図72は、タッチ部及びホストを示すブロック図であり、
図73は、タッチ部からホストに提供されるタッチデータの一例を示す図面である。
【0768】
図72を参照すると、ホスト270は、タッチ部260に含まれたタッチコントローラ262にタッチデータを提供することができる。例えば、ホスト270は、モバイルSoC(System-on-Chip)、アプリケーションプロセッサ(AP:Application Processor)、メディアプロセッサ(Media Processor)、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、又はこれと類似の装置であってよい。
【0769】
タッチ部260は、1フレームが終了した後に、1フレームの間に入力されたタッチに関する情報をタッチデータとして生成してホスト270に伝達することができる。
【0770】
図72及び
図73を参照すると、タッチデータ600は、タッチ部260からホスト270に伝達することができ、タッチカウントフィールド610及び少なくとも一つのタッチエンティティフィールド612,614を含んでよい。これ以外にもタッチデータ600にはスタイラスペン10からのセンサ入力データ、共振信号の変更を示すデータなどがさらに含まれてよい。
【0771】
タッチカウントフィールド610には、1フレーム区間の間に入力されたタッチの個数を示す値が記入されてよい。タッチエンティティフィールド612,614は、それぞれのタッチ入力に対する情報を示すフィールドを含む。例えば、タッチエンティティフィールド612,614は、フラグフィールド620、X軸座標フィールド621、Y軸座標フィールド622、Z値フィールド623、面積フィールド624、タッチアクションフィールド625を含む。
【0772】
タッチエンティティフィールド612,614の個数は、タッチカウントフィールド610に記入された値と同一であってよい。
【0773】
フラグフィールド620には、タッチオブジェクトを示す値が記入されてよい。例えば、指、手の平、及びスタイラスペンは互いに相違した値でフラグフィールド620に記入されてよい。X軸座標フィールド621とY軸座標フィールド622には、計算されたタッチ座標を示す値が記入されてよい。Z値フィールド623には、感知信号の信号の強さに対応する値が記入されてよい。面積フィールド624には、タッチされた領域の面積に対応する値が記入されてよい。
【0774】
実施形態によれば、タッチデータ600の伝達を受けたホスト270は、面積フィールド624の値を使用して、タッチ面積が臨界値より大きければタッチオブジェクトが指であると決定し、タッチ面積が臨界値以下ならばタッチオブジェクトがスタイラスペン10であると決定する。
【0775】
実施形態によれば、タッチデータ600の伝達を受けたホスト270は、フラグフィールド620の値を使用して、タッチオブジェクトが指なのか又はスタイラスペン10なのかを識別することもできる。
【0776】
本文書に開示された多様な実施形態によるタッチ入力装置は、多様な形態の装置になり得る。タッチ入力装置は、例えば、携帯用通信装置(例:スマートフォン)、コンピュータ装置、携帯用マルチメディア装置、携帯用医療機器、カメラ、ウェラブル装置、又は家電装置を含んでよい。本文書の実施形態によるタッチ入力装置は、前述した機器に限定されない。
【0777】
本文書の多様な実施形態及びこれに使用された用語は、本文書に記載された技術的特徴を特定の実施形態で限定しようとするものではなく、当該実施形態の多様な変更、均等物、又は代替物を含むものと理解されなければならない。図面の説明と関連して、類似の又は関連した構成要素に対しては類似の参照符号が使用されてよい。アイテムに対応する名詞の単数形は、関連した文脈上明白に異なるように指示しない限り、前記アイテム一つ又は複数個を含んでよい。本文書において、「A又はB」、「A及びBのうち少なくとも一つ」、「A又はBのうち少なくとも一つ」、「A、B又はC」、「A、B、及びCのうち少なくとも一つ」、及び「A、B、又はCのうち少なくとも一つ」のような文言のそれぞれは、その文言のうち該当する文言に共に羅列された項目のすべての可能な組み合わせを含んでよい。「第1」、「第2」、又は「一番目」又は「二番目」のような用語は、単に該当構成要素を他の該当構成要素と区分するために使用されてよく、該当構成要素を他の側面(例:重要性又は順序)で限定しない。ある(例:第1)構成要素が他の(例:第2)構成要素に、「機能的に」又は「通信的に」という用語とともに、又はこのような用語なしに、「カップルド(結合された)」又は「コネクティド(連結された)」と言及された場合、それは、前記ある構成要素が、前記他の構成要素に直接的に(例:有線で)、無線で、又は第3構成要素を介して連結され得るということを意味する。
【0778】
本文書で使用された用語「モジュール」は、ハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェアで具現されたユニットを含んでよく、例えば、ロジック、論理ブロック、部品、又は回路などの用語と相互互換的に使用されてよい。モジュールは、一体で構成された部品、又は一つ又はそれ以上の機能を遂行する、前記部品の最小単位又はその一部になり得る。例えば、一実施形態によれば、モジュールは、ASIC(applicationspecific integrated circuit)の形態で具現されてよい。
【0779】
本文書の多様な実施形態は、機器(machine)(例:タッチ入力装置)によって読み取ることができる記憶媒体(Storage medium)(例:内蔵メモリ又は外装メモリ)に格納された1以上の命令語を含むソフトウェア(例:プログラム)として具現されてよい。例えば、機器(例:タッチ入力装置)のプロセッサ(例:プロセッサ)は、記憶媒体から格納された1以上の命令語のうち少なくとも一つの命令を呼び出して、それを実行することができる。これは、機器が前記呼び出された少なくとも一つの命令語に従って少なくとも一つの機能を遂行するように運営されることを可能にする。前記1以上の命令語は、コンパイラーによって生成されたコード又はインタープリターによって実行され得るコードを含んでよい。機器で読み取ることができる記憶媒体は、非一時的(non-transitory)記憶媒体の形態で提供されてよい。ここで、「非一時的」は、記憶媒体が実在(tangible)する装置であり、信号(Signal)(例:電磁波)を含まないということを意味するだけであり、この用語は、データが記憶媒体に半永久的に保存される場合と臨時的に保存される場合とを区分しない。
【0780】
一実施形態によれば、本文書に開示された多様な実施形態による方法は、コンピュータプログラム製品(computer program product)に含まれて提供されてよい。コンピュータプログラム製品は、商品として販売者及び購買者間で取引されてよい。コンピュータプログラム製品は、機器で読み取ることができる記憶媒体(例:compact disc read only memory(CD-ROM))の形態で配布されたり、又はアプリケーションストア(例:プレイストアTM)を介して、又は二つの使用者装置(例:スマートフォン)間に、直接、オンラインで配布(例:ダウンロード又はアップロード)されてよい。オンライン配布の場合に、コンピュータプログラム製品の少なくとも一部は、製造社のサーバ、アプリケーションストアのサーバ、又は中継サーバのメモリのような機器で読み取ることができる記憶媒体に少なくとも一時格納されたり、臨時に生成されてよい。
【0781】
多様な実施形態によれば、前記記述した構成要素のそれぞれの構成要素(例:モジュール又はプログラム)は、単数又は複数の個体を含んでよい。多様な実施形態によれば、前述した該当構成要素のうちの1以上の構成要素又は動作が省略されたり、又は1以上の他の構成要素又は動作が追加されてもよい。代替的に又は追加的に、複数の構成要素(例:モジュール又はプログラム)は、一つの構成要素で統合されてよい。このような場合、統合された構成要素は、前記複数の構成要素それぞれの構成要素の1以上の機能を前記統合以前に、前記複数の構成要素のうち該当構成要素によって遂行されるものと同一又は類似に遂行することができる。多様な実施形態によれば、モジュール、プログラム、又は他の構成要素によって遂行される動作は、順次に、並列に、繰り返し、又はヒューリスティックに実行されたり、前記動作のうち1以上が異なる順序で実行されたり、省略されたり、又は1以上の他の動作が追加されてよい。