(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022544
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】印刷スリーブ交換用の装置
(51)【国際特許分類】
B41F 9/18 20060101AFI20240208BHJP
【FI】
B41F9/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023126285
(22)【出願日】2023-08-02
(31)【優先権主張番号】102022000016587
(32)【優先日】2022-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】511218507
【氏名又は名称】ウテコ コンバーティング ソシエタ ペル アチオニ
【氏名又は名称原語表記】UTECO CONVERTING S.P.A.
【住所又は居所原語表記】Viale del Lavoro, 25 Z. I., 37030 COLOGNOLA AI COLLI (Prov. of Verona), ITALY
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アレッサンドロ・ビチェゴ
(72)【発明者】
【氏名】クラウディオ・センペルボニ
(72)【発明者】
【氏名】ステファーノ・メッザラーナ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】印刷スリーブ交換用の装置の性能を向上させる。
【解決手段】印刷スリーブと取り外し可能に係合されることができるハンドリングデバイス(2)と、ハンドリングデバイス(2)を移動させるための動作ロボット(4)とを備え、ハンドリングデバイス(2)は動作ロボット(4)に接続され、支持フレーム(7)から片持ち梁状に突出する支持棒を支持する支持フレーム(7)と、前進稼働位置と後退稼働位置との間で、支持棒の軸と実質的に平行である動作方向に沿って、支持フレーム(7)に対して、命令によって並進することができる自己センタリンググリップクランプ(10)を備え、グリップクランプ(10)は、それらが支持棒の軸から径方向に間隔をあけられる、少なくとも1つのアクティブ位置との間で命令によって動作可能である係合手段(11)を備える、印刷スリーブ交換用の装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷スリーブ交換用の装置であって、
印刷スリーブ(3)と取り外し可能に係合されることができるハンドリングデバイス(2)と、
前記ハンドリングデバイス(2)が印刷機と関連するスリーブ保持シャフト(5)に近位かつ実質的に同軸に配置される第1位置と、前記ハンドリングデバイス(2)が実質的に印刷スリーブ保管マガジン(3)のスリーブ保持支持体(6)に配置される第2位置との間で前記ハンドリングデバイス(2)を移動させるための動作ロボット(4)とを備え、
前記ハンドリングデバイス(2)は、前記動作ロボット(4)に接続され、前記支持フレーム(7)から片持ち梁状に突出する支持棒(8)を支持する支持フレーム(7)を備え、かつ前記動作ロボット(4)によって前記スリーブ保持シャフト(5)の軸に対して実質的に同軸に並べられる位置に位置決めされることができることを特徴とし、
前記ハンドリングデバイス(2)は、前記支持棒(8)の軸の周囲に配置される係合手段(11)を設けられるセルフセンタリンググリップクランプ(10)を備え、
前記グリップクランプ(10)は、前記グリップクランプ(10)が前記支持棒(8)の自由端に実質的に近位に配置される、少なくとも1つの前進稼働位置と、前記前進稼働位置に対して前記支持棒(8)の軸に沿って間を空けて配置される、少なくとも1つの後退稼働位置との間で、前記支持棒(8)の軸と実質的に平行である動作方向に沿って、前記支持フレーム(7)に対して、命令によって並進することができ、
前記係合手段(11)は、前記印刷スリーブ(3)の内部中空部(3a)への挿入、および内部中空部(3a)からの抜き取りを可能にするために、それらが前記支持棒(8)の軸により近い、少なくとも1つの非アクティブ位置と、前記印刷スリーブ(3)の内面との係合を可能にするために、それらが前記支持棒(8)の軸から径方向に間隔をあけられる、少なくとも1つのアクティブ位置との間で命令によって移動可能である、印刷スリーブ交換用の装置。
【請求項2】
前記装置は、実質的に前記支持棒(8)の自由端で、それらが前記支持棒(8)の軸とより近い後退状態と、それらが前記印刷スリーブ(3)の内面によってスライド可能に係合されることができる拡張状態との間で命令によって移動することができるスライド支持手段(13)を設けられる、前記印刷スリーブ(3)を支持するための支持アセンブリ(12)を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記グリップクランプ(10)は、前記支持棒(8)の軸の周囲に回転方向に駆動可能であることを特徴とする、先行する請求項の1つ以上に記載の装置。
【請求項4】
前記グリップクランプ(10)は、前記支持棒(8)の周囲に搭載されるベース体(15)を備えることを特徴とし、
前記係合手段(11)は、前記ベース体(15)によって支持され、かつ前記支持棒(8)の軸の周囲に互いに角度をあけて配分される、少なくとも3つのグリップ爪(16)を備え、
前記グリップ爪(16)は、前記ベース体(15)に対して、前記支持棒(8)の軸に実質的に垂直であるそれぞれの方向に沿って、駆動手段(18)によって、同期する方法において、命令によりスライド可能に動作可能である、先行する請求項の1つ以上に記載の装置。
【請求項5】
前記ベース体(15)は、前記支持フレーム(7)によって支持され、かつ前記支持棒(8)の軸に実質的に平行に延在する少なくとも1つのリニアガイド(31)に沿ってスライド可能に搭載されるキャリッジ(30)によって支持され、
前記キャリッジ(30)は、前記支持フレーム(7)によって支持される、動作手段(32)によって前記少なくとも1つのリニアガイド(31)に沿って並進方向に駆動可能である、先行する請求項の1つ以上に記載の装置。
【請求項6】
前記ベース体(15)は、前記キャリッジ(30)によって支持されるモータ手段(36)のおかげで、前記キャリッジ(30)に対して、前記支持棒(8)の軸に実質的に平行である回転軸の周りの回転方向に駆動可能であることを特徴とする、先行する請求項の1つ以上に記載の装置。
【請求項7】
前記支持アセンブリ(12)は、前記支持棒(8)の軸の周囲に配分される、少なくとも3つの支持アーム(45)を備えることを特徴とし、
前記支持アーム(45)の各々1つは、対応する前記支持アーム(45)の長手方向軸を通りかつ前記支持棒(8)の軸を通る径方向の面に実質的に垂直であるそれぞれの往復軸(45a)に関して支持棒(8)に、その中間部で、旋回させられ、
前記支持アーム(45)は、支持フレームによって支持され、前記それぞれの往復軸(45a)の周囲で前記支持アーム(45)の回転を起こすために命令に従って機能させられる、駆動手段(46)にその終端と機能的に接続され、
前記支持アーム(45)は、その反対の端部で、前記印刷スリーブ(3)の内面に対してスライド可能に係合されることができる、それぞれの支持ホイール(48)を支持する、先行する請求項の1つ以上に記載の装置。
【請求項8】
前記グリップクランプ(10)は、前記印刷スリーブ(3)の存在を検知するように適合され、かつ前記位置センシング手段(55)から到達する信号の関数として前記動作手段(32)を作動させる制御手段(56)と機能的に接続される、位置センシング手段(55)を設けられることを特徴とする、先行する請求項の1つ以上に記載の装置。
【請求項9】
前記グリップクランプ(10)は、前記制御手段(56)に機能的に接続され、かつ前記印刷スリーブ(3)の内面に対して前記グリップ爪(16)によって与えられる接触圧力を検知するように構築される、圧力センシング手段を設けられることを特徴とし、
前記制御手段(56)は、前記圧力センシング手段から到達する信号の関数として前記駆動手段(18)を作動させるように適合される、先行する請求項の1つ以上に記載の装置。
【請求項10】
前記グリップ爪(16)は、前記ハンドリングデバイス(2)に向かって方向付けられる前記印刷スリーブ(3)の端部に対して係合することができる、弾性押出手段(60)を備えることを特徴とする、先行する請求項の1つ以上に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、印刷スリーブ交換用の装置に関する。
【背景技術】
【0002】
既知の通り、回転印刷機は、印刷されるべきシート形状の材料のリボン上にインクを送るための複数の回転シリンダを備える。
【0003】
特に、印刷されるべきシート形状の材料を引っ張る中央ドラムを支持構造上に備えるフレキソ印刷機が知られている。
【0004】
ドラム中心の周りに複数の印刷部品が配置され、各々の部品は、中央ドラムの隣に配置されるプレートシリンダによって、およびインクをプレートシリンダへ送るアニロックスローラによって、構成される。
【0005】
最近では、プレートシリンダは、スリーブ保持シャフトとして通常知られている支持シャフトによって構成され、支持シャフトは機械の支持構造上で回転できるように搭載されており、レリーフに印刷されるべき画像を担持する印刷スリーブが支持シャフトに取り外し可能に係合させられ、軸方向に嵌め合わせられている。
【0006】
任意選択的に、印刷スリーブはその一方で、キャリアスリーブと呼ばれる管状のホルダによって構成可能であり、管状のホルダの上方には、スリーブプレートと呼ばれるより薄い印刷スリーブが、実際のプレートが存在する外面上に取り付けられる。
【0007】
印刷されるべき画像のそれぞれの変更のために、機械に搭載されている印刷スリーブを取り外し、それらをほかの印刷スリーブと取り換える必要があり、なお、ほかの印刷スリーブとは印刷されるべき新しい画像のプレートを担持し、割り当てられたマガジンから取り出されるものである。
【0008】
印刷スリーブを交換する作業は、特別な携帯プラットフォームを利用して印刷部品へ到達した、少なくとも1人の作業者が機械を停止させた状態で、手動で行われることができる。
【0009】
作業者によって取り外される印刷スリーブの変更を容易にするために、印刷機は、特別な排出装置を備えており、この排出装置は、作業者が位置する機械の側に対して反対側に配置されており、この排出装置は、作業者が手動で印刷スリーブをつかみ、支持シャフトからの引き抜きを終えることを可能にするのに必要なだけ印刷スリーブを支持シャフトから軸方向に取り除く。
【0010】
印刷スリーブの手動による交換は、しかしながら、その重量のために、作業者にとって大変困難なものであり、作業者を結果として怪我にさらす。
【0011】
さらに、手動による交換は長い実行時間を要し、結果として機械の生産性に負の影響を及ぼす。
【0012】
これらの欠点を克服するために、印刷スリーブを交換する作業を自動で実行することを可能にする装置が開発されている。
【0013】
特に、印刷スリーブ交換用のものとして提供されている装置は、ハンドリングデバイスを備え、このハンドリングデバイスは、交換されるべき印刷スリーブに1つ以上のグリップ部品を通じて取り外し可能に係合し、複数の関節によって構成される人型ロボットと接続され、さらに上記装置は、印刷機のスリーブ保持シャフトにハンドリングデバイスが近位かつ同軸に並べられる第1位置と、例えばラックのスリーブ保持支持体またはいずれにせよ印刷スリーブを保管するためのマガジンのスリーブ保持支持体にハンドリングデバイスが例えば近位かつ同軸に並べられる第2位置との間で、ハンドリングデバイスを移動させることができる。
【0014】
現在知られている装置の中においては、ハンドリングデバイスは、一般的にはグリップ部品を有しているが、もしハンドリングデバイスのグリップ部品が設計されたものと異なる寸法を有する印刷スリーブを引き抜くような必要がある場合には、グリップ部品を印刷スリーブのそのようなグリップのために適合させることができず、ハンドリングデバイスを交換することが必要になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の意図は、上述の局面の1つ以上において、先行技術を向上させることができる印刷スリーブ交換用の装置を提供することである。
【0016】
この意図の範囲内で、本発明の目的は、交換されるべき印刷スリーブの寸法に適合させることができる印刷スリーブ交換用の装置を提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、作業における信頼性および安全性の広い保証を提供可能な印刷スリーブ交換用の装置を提供することである。
【0018】
さらに、本発明の別の目的は、存在する解決策への代替方法における先行技術の欠点を克服することである。
【0019】
本発明の別の目的は、比較的容易に実施することができ、かつ低価格で作製することができる印刷スリーブ交換用の装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
この意図、ならびに以下により明らかとなるこれらおよびほかの目的は、請求項1に記載の、任意選択的に1つ以上の従属請求項の特徴を伴う印刷スリーブ交換用の装置によって達成される。
【0021】
本発明のさらなる特徴と長所は、非限定的な例の目的のために添付図面に図示された、本発明による印刷スリーブ交換用の装置の次の通り好ましいものの排他的ではない詳細な実施の形態からより明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図2】
図2は、本発明によるハンドリングデバイスの斜視図である。
【
図3】
図3は、ハンドリングデバイスの異なる角度からの斜視図である。
【
図4】
図4は、ハンドリングデバイスの部分断面側面図である。
【
図5】
図5は、簡素化のために部品を省略したハンドリングデバイスのグリップクランプの斜視図である。
【
図6】
図6は、グリップクランプの異なる角度からの斜視図であり、簡素化のために部品を省略している。
【
図7】
図7は、2つの異なる位置におけるハンドリングデバイスの支持アセンブリの長手方向断面図である。
【
図8】
図8は、2つの異なる位置におけるハンドリングデバイスの支持アセンブリの長手方向断面図である。
【
図9】
図9は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図10】
図10は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図11】
図11は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図12】
図12は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図13】
図13は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図14】
図14は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図15】
図15は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図16】
図16は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図17】
図17は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図18】
図18は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図19】
図19は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図20】
図20は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図21】
図21は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図22】
図22は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図23】
図23は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図24】
図24は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図25】
図25は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【
図26】
図26は、本発明による装置の動作の一連のステップにおけるハンドリングデバイスの部分切欠側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図面を参照すると、概して符号1によって示される本発明に従った印刷スリーブ交換用の装置は、交換されるべき印刷スリーブ3と取り外し可能に係合させられる、ハンドリングデバイス2を備える。
【0024】
本発明による装置は、複数の回転軸を持つ人型ロボットにより有利に構成される動作ロボット4をさらに備える。代替的には動作ロボット4は直交ロボットによっても構成されることができる。
【0025】
動作ロボット4は、特に、ハンドリングデバイス2が印刷機と関連付けられたスリーブ保持シャフト5と近位であってかつ実質的に同軸に配置される第1位置と、ハンドリングデバイス2が印刷スリーブの保管マガジンのスリーブ保持支持体6に実質的に配置される第2位置との間でハンドリングデバイス2を移動させることを可能にする。
【0026】
例えば、スリーブ保持支持体6は、スリーブ保持シャフト5の形状と実質的に似た形状の円筒体によって構成されることができ、その円筒体は、自身の軸がラックまたはほかの支持構造上に実質的に水平に配置された状態で搭載され、印刷スリーブ3はその円筒体の周りに軸方向に嵌め合わされることができる。
【0027】
印刷機は、図示されていないが、例えば、中央ドラムが設けられたフレキソ印刷機であることができ、中央ドラムは、印刷されるべきシート状の材料が通過し、複数の印刷部品がその周りに配置されるものであり、各々の印刷部品にはプレートローラが設けられ、プレートローラは、中央ドラムの隣に配置され、プレートを外側面上に担持する印刷スリーブ3が嵌め合わせられるスリーブ保持シャフト5によって構成される。
【0028】
各々の印刷アセンブリのローラプレートの隣にはアニロックスローラがあり、その機能はインクをローラプレート上に送ることであり、アニロックスローラは一方で、アニロックスローラが嵌め合わせられる第2のスリーブ保持シャフトによって実現させられることができる。
【0029】
ローラプレートの印刷スリーブ3は一方で単一のスリーブ要素によって構成されることができ、またはそれはともに組み合わされた2つの部品により、および、特に、印刷スリーブに必要な剛性をもたらす管状保持具またはキャリアスリーブにより、および、キャリアスリーブの周囲に嵌め合わせられ、スリーブプレートを構成し、実際のプレートを担持するより小さい外部印刷スリーブにより提供することができる。
【0030】
本明細書において「印刷スリーブ」という語句はキャリアスリーブ、スリーブプレートまたはアニロックススリーブさえも意味することができる。
【0031】
便利には、スリーブ保持シャフト5上には、それ自体知られていることだが、参照ピンが存在することができ、参照ピンは、スリーブ保持シャフトの軸に対して予め決められた角度の位置に配置され、対応する接合凹部において係合可能であり、接合凹部は、スリーブ保持シャフトに対して、正しい角度の位置に印刷スリーブ3を搭載するための参照点を提供するために印刷スリーブ3において規定される。
【0032】
印刷機には、それ自体知られている手法で少なくとも1つの排出装置が有利に設けられることに留意されるべきであり、排出装置は例えば空気圧型であり、スリーブ保持シャフト5上に搭載された印刷スリーブ3をスリーブ保持シャフト5に対して軸方向に移動させるという命令によって排出装置は駆動されることができ、これにより、ハンドリングデバイス2が移動されることが意図された印刷機の側に位置するスリーブ保持シャフト5の端部からその軸部とともに印刷スリーブ3を突き出させる。有利には、印刷スリーブのマガジンでも排出手段は設けられることができ、対応するスリーブ保持支持体6から部分的に印刷スリーブ3を引き抜くために排出手段は、スリーブ保持支持体6に搭載された印刷スリーブ上に作用することができる。
【0033】
本発明によると、ハンドリングデバイス2は、支持フレーム7を備え、支持フレーム7は、動作ロボット4と、特に動作ロボット4のエンドアーム4aの自由端に接続される。
【0034】
支持フレーム7は支持フレーム7から片持ち梁状に突出する支持棒8を支持する。
特に、支持棒8は、印刷機のスリーブ保持シャフト5の軸に対して実質的に同軸に並べられる位置に動作ロボット4によって位置決めされることができ、印刷スリーブ3の内部中空部3aへ遊びを伴って軸方向に導入されることができる。
【0035】
支持フレーム7は、例えば、動作ロボット4を伴う連結板状構造7aを備えることができ、連結板状構造7aは、長手方向の延在部を含み、上向きに設計されるその面で動作ロボット4に接続されることができる。
【0036】
連結板状構造7aの反対の面から、支持ブラケット7bが有利には下向きに突出しており、支持棒8は、それから延在し、一方で板状構造7aの下から、かつ後者の長手方向の延在部に対して実質的に平行に延在する。
【0037】
さらに本発明によると、ハンドリングデバイス2はさらに、支持フレーム7によって支えられ、支持棒8の軸の周囲に配置される係合手段11を設けられる、自己センタリンググリップクランプ10を備える。
【0038】
特に、グリップクランプ10は、グリップクランプ10が実質的に支持棒8の自由端の近位に配置される少なくとも1つの前進稼働位置と、支持棒8の他端部の方向において、前進稼働位置に対して支持棒8の軸に沿って間隔をあけて配置される、少なくとも1つの後退稼働位置との間を、支持棒8の軸に実質的に平行である移動方向に沿って、支持フレーム7に対して、命令によって移動することができる。
【0039】
便利には、支持棒8の軸に沿ったグリップクランプ10の前進稼働位置と後退稼働位置との間の距離は、印刷スリーブ3の長さよりも、実質的に長いかまたは等しい。
【0040】
クランプ10の係合手段11は一方で、印刷スリーブ3の内部中空部3aへの挿入、または印刷スリーブ3の内部中空部3aからの抜き取りを可能にするために、それらが支持棒8の軸により近い、少なくとも1つの非アクティブ位置と、印刷スリーブ3の内面との係合を可能にするために、それらが支持棒8の軸から径方向に間隔を空けられる、少なくとも1つのアクティブ位置との間を、命令により移動することができる。
【0041】
非アクティブ位置とアクティブ位置との間における、より具体的には、非アクティブ位置からアクティブ位置への移動における、支持棒8の軸に対する係合手段11がとりうる最小および最大の距離における、移動中の係合手段11によって実行される可動域の範囲は、グリップアセンブリ10が係合手段11を通じて任意の寸法の印刷スリーブ3、特に任意の寸法の内径を持つ印刷スリーブ3と係合することを可能にするために設定されることができることに留意されたい。
【0042】
実質的に支持棒8の自由端で、有利には、印刷スリーブ3を支えるための支持アセンブリ12があり、支持アセンブリ12にはスライド支持手段13が設けられ、スライド支持手段13は、印刷スリーブ3と干渉しないためにそれらが支持棒8の軸に近くなるという折りたたみまたは後退状態と、印刷スリーブ3の内面によってスライド可能に係合可能となるために、支持棒8の軸からさらに遠くなるという、拡大または拡張状態との間を、命令により移動することができる。
【0043】
有利には、さらに、下記においても説明されるように、印刷スリーブ3の取り外しおよび取り付けを容易にするために、および、印刷機のスリーブ保持シャフト5上またはマガジンのスリーブ保持支持体6上におけるそれらの正しい配置を可能にするために、支持棒8の軸の周りの回転方向にグリップクランプ10は駆動可能である。
【0044】
さらなる詳細において、特に
図5において見られることができるように、グリップクランプ10は、その支持棒の軸に沿ってスライドする能力を有して支持棒8の周囲に搭載される、ベース体15を備える。
【0045】
ベース体15は便利には、シート状要素15aを備えており、シート状要素15aは、例えば、実質的に星形状または三又形状であり、かつ配置の平面において実質的に支持棒8の軸に垂直に配置される。
【0046】
シート状要素15aはまた、支持棒8によってスライド可能に貫通される、開口15bを中央に備える。
【0047】
一方で、グリップクランプ10の係合手段11は、少なくとも3つのグリップ爪16を備え、少なくとも3つのグリップ爪16は、ベース体15によって支持され、支持棒8の軸の周囲に、互いに角度をあけて配分される。
【0048】
好ましくは、グリップ爪16は、支持棒8の軸に実質的に平行である方向に沿った長尺延在部を備え、支持棒8の自由端に向けられるクランプ10のベース体15の面から片持ち梁状に突出する。
【0049】
好ましくは、印刷スリーブ3の内面と接触するように設計されたグリップ爪16の表面には、グリップ爪16と印刷スリーブ3との間の摩擦を増加させる手段が設けられ、その手段は、ゴムやそれに類するもののような、例えば、弾性的に曲がりやすい材料から作られたカバーによって構成される。
【0050】
グリップ爪16は、支持棒8の軸に実質的に垂直に、それぞれの動作の方向に沿って、駆動手段18によって、相互に同期する方法で、ベース体15に対して、命令によりスライド可能に移動させられることができ、これにより非アクティブ位置からアクティブ位置への係合手段11の移動およびその反対を得る。
【0051】
より具体的には、
図5を参照すると、グリップ爪16の駆動手段18は、各々のグリップ爪16のために駆動シリンダ20を備え、駆動シリンダ20は、ベース体15によって支持され、自身のステム部分が、関連付けられた爪16に接続され、関連付けられた爪16は、ベース体15に固定された、対応するスライディングガイド21上でスライドできるように搭載されている。
【0052】
爪16の動作の同期を保証するために、各々のグリップ爪16は、それぞれのベルト22に接続され、それぞれのベルト22は、それぞれの軸が支持棒8の軸に実質的に平行に配置された状態で、爪16が位置する方のベース体15の同じ側で回転することができるように搭載されたガイドプーリ23a,23bの間で閉回路で運転し、これにより、対応する爪16の動作の方向に実質的に平行であり、それらのうちの1つが対応する爪16に一体的に接続される、2対のベルト22を規定している。
【0053】
2つのガイドプーリのうちの1つ、例えば23aで示されるものは、グリップ爪16が位置する側と反対のベース体15の側に位置する、それぞれの同期歯車24に回転方向に一体的に接続される。
【0054】
図6に見られるように、別々のグリップ爪16の同期歯車24は、各々の同期歯車24の動作を他へ伝えるために同期歯車24とかみ合う歯付き同期ベルト25によって互いに接続され、これによりグリップ爪16間の動作の同期を保証する。
【0055】
有利には、グリップ爪16は、少なくとも1つの位置センサと関連付けされ、少なくとも1つの位置センサは、グリップ爪16の精確な位置を確認するために駆動シリンダ20のうちの1つの上に搭載される、例えばリニアトランスデューサによって提供されることができる。
【0056】
特に
図2,3および4を参照すると、グリップクランプ10のベース体15は、キャリッジ30によって支持され、キャリッジ30は、便利には、支持フレーム7によって支持されかつ支持棒8の軸に実質的に平行に延在するなくとも1つのリニアガイド31に沿ってスライド可能に搭載される。
【0057】
特に、キャリッジ30は、板状構造7aの支持棒8に向けられる面に固定された、好ましくは角柱型の、2つのリニアガイド31にスライド可能に結合される。
【0058】
より具体的には、キャリッジ30は、動作手段32によってリニアガイド31に沿って並進方向に駆動可能であり、リニアガイド31は支持フレーム7によって支持される。
【0059】
図3に見られるように、キャリッジ30の動作手段32は、例えば、板状構造7aによって回転することができるように支持される、好ましくは再循環ボールウォームネジ33によって構成される。ウォームネジ33は、キャリッジ30と一体の、少なくとも1つの雌ネジ要素34によって係合可能であり、板状構造7aによって支持される電気モータ35によってそれ自体の軸の周りに回転方向に動作可能である。
【0060】
有利には、グリップクランプ10のベース体15は、キャリッジ30によって支持されるモータ手段36を使用し、キャリッジ30に対して、支持棒8の軸に実質的に平行である回転軸の周りに、回転方向に駆動可能である。
【0061】
特に、グリップクランプ10のベース体15のシート状要素15aは、支持棒8に対して回転可能であり、グリップ爪16と反対側で中空回転シャフト37に接続され、中空回転シャフト37は、支持棒8に軸方向に貫通され、かつベアリング38の介在によってキャリッジ30によって回転できるように支持されている。
【0062】
図4に示されるように、運動伝達歯車39はグリップクランプ10のベース体15に接続された端部とは反対の中空回転シャフト37の端部に固く固定され、可撓性動作伝達要素40はその周囲、例えば、ピニオン41によって駆動される、歯付きベルト、チェーン等の周囲を走行し、一方でそれは、キャリッジ30によって支持され、かつ例えばある方向からもう1つの方向に好ましくは270°で往復動作をすることができる、往復ロータリ空気圧アクチュエータによって便利には構成される、駆動モータ42によって回転方向に駆動される。
【0063】
特に
図7および8を参照すると、上記に述べた支持アセンブリ12および、より具体的には、スライド支持手段13は、有利には、支持棒8の軸の周囲に配分される、少なくとも3つの支持アーム45によって提供される。
【0064】
支持アーム45の各々1つは、特に、その中間部でそれぞれの往復軸45aの周りに枢動されており、往復軸45aは、対応する支持アーム45の長手方向軸を通りかつ支持棒8の軸を通る径方向の平面に対して実質的に垂直である。
【0065】
支持アーム45はさらに、その端部で駆動手段46に機能的に接続され、駆動手段46は、支持フレーム7によって支持され、かつそれぞれの往復軸45aの周囲で支持アームの回転を起こすために、命令によって作動させられ、これにより後退状態から展開状態、またはその逆へのスライド支持手段13の移動を得る。
【0066】
有利には、支持アーム45は、駆動手段46に接続された端部とは反対の端部で、それぞれの支持ホイール48を支持し、支持ホイール48は、印刷スリーブ3の内面に対してスライド可能に係合することができる。
【0067】
便利には、支持棒8の外側面上で、それぞれの収納溝49は、支持アーム45の各々1つで規定され、スライド支持手段13が折りたたみ状態である時に、対応する支持アーム45を受け入れるように設計される。
【0068】
有利には、支持アーム45の駆動手段46は、駆動軸50によって構成され、駆動軸50は、支持棒8の軸に沿ってスライド可能に収容され、かつ駆動軸50は端部の1つにおいて、例えば、空気圧シリンダのような、リニアアクチュエータ51と接続され、リニアアクチュエータ51は、支持棒8の自由端に対して反対の端部で支持フレーム7によって支持され、他方の端部においては、それぞれのレバーメカニズム52を利用して、それぞれ1つの支持アーム45に接続される。
【0069】
有利には、グリップクランプ10には、位置センシング手段55が設けられ、位置センシング手段55は、例えばレーザーセンサによって構成され、グリップクランプ10に近位の印刷スリーブ3の存在を検知することができる。
【0070】
便利には、位置センシング手段55は、さらに、印刷スリーブ3の直径を計測する可能性を可能にするように構築され、位置センシング手段55は、検知器55aを有利に備え、それは、グリップクランプ10のベース体15から突出するように位置決めされ、これにより、グリップ爪16がその上に位置されるシート状要素15aの面に対して軸方向に間を空けられ、グリップクランプ10が前進位置に移行された時、その存在を検知することができるために、印刷スリーブの外面に向かって面することができるように配置される。
【0071】
特に、そのような位置センシング手段55は、便利には電子コントローラによって構成される制御手段56と機能的に接続され、電子コントローラは好ましくは支持フレーム7上に搭載される。
【0072】
制御手段56は、位置センシング手段55から到達する信号の関数として、グリップクランプ10を支持するキャリッジ30の動作手段32を作動させるように構成され、これにより、そのグリップクランプに近位である印刷スリーブ3の存在を、位置センシング手段55によって検知すると、後退稼働位置から前進稼働位置へのグリップクランプ10の動作の間、キャリッジ30の停止を命令する。
【0073】
有利には、制御手段56はまた、グリップ爪16の位置センサに機能的に接続され、これにより、グリップ爪16が複数のグリップ爪の結果としての動作の停止を伴って印刷スリーブ3の内面に接触した後、非アクティブ位置からアクティブ位置への動作の間、制御手段56が位置センサから生じる信号の関数としてグリップ爪16の停止を検知することが可能になる。
【0074】
便利には、グリップクランプ10はさらに、圧力センシング手段に嵌め合わされ、圧力センシング手段は、一方で機能的に制御手段56に接続され、かつ印刷スリーブ3の内面に対してグリップ爪16によって作用させられる押圧を検知するように設計される。
【0075】
特に、制御手段56は、圧力センシング手段から到達する信号の関数として、グリップ爪16の駆動手段18を作動させるように構成される。
【0076】
より具体的には、制御手段56は、グリップ爪16の駆動手段18を命令するように有利に構成され、これにより、印刷スリーブ3の内面に対してグリップ爪16によって作用させられ、圧力センシング手段によって検知される接触圧力が印刷スリーブ3の厚さに比例する。
【0077】
印刷スリーブ3の厚さの値は、グリップ爪16の位置センサによって供給される信号に基づいて、かつ印刷スリーブ3の外形の寸法に基づいて、制御手段56によって計算されることができることに留意されるべきであり、印刷スリーブ3の外形の寸法は、キャリッジ30の位置センシング手段55によって供給されることができる。
【0078】
有利には、好ましい実施形態に従うと、圧力センシング手段は、グリップ爪16の駆動シリンダ20の供給圧力を検知するように適合される電子―空圧トランスデューサによって提供され、その一方で制御手段56は、駆動シリンダ20の供給圧力を調整することを可能にするソレノイドバルブを作動させるように構成され、これにより、それがそれらの制御手段によって計算される印刷スリーブ3の厚さの値に比例する。
【0079】
スライド支持手段13が後退位置から拡張位置に移行される力はまた、電子―空圧トランスデューサを通じてコントロールされることができ、電子―空圧トランスデューサは、制御手段56によって計算された、印刷スリーブ3の厚さの関数としてリニアアクチュエータ51の供給圧力を調整することを可能にする。
【0080】
便利には、グリップ爪16は、弾性押出手段60を備え、弾性押出手段60は、印刷スリーブ3の端部に対して係合可能であり、その印刷スリーブ3は、ハンドリングデバイス2に向かって方向付けられるように設計される。
【0081】
特に
図5に見られることができるように、そのような弾性押出手段60は、例えば、各々のグリップ爪16に、それぞれの押出パッド61を備え、それぞれの押出パッド61は、対応するグリップ爪16にの自由端に面し、かつ例えば一対の支持バー61aを通して、対応するグリップ爪16にスライド可能に接続される。
【0082】
押出パッド61は、ばね62によって弾性的に負荷され、ばね62は、支持バー61aの周囲に搭載され、かつ押出パッド61と対応するグリップ爪16との間に挿入され、ばね62は、対応するグリップ爪16から間を空ける位置に押出パッド61を保つように適合される方向に働く。
【0083】
有利には、軸組み合わせ手段が支持棒8の自由端にあり、軸組み合わせ手段は、印刷機のスリーブ保持シャフト5の軸シャンクに取り外し可能に係合することができ、ハンドリングデバイス2がその印刷機に動作ロボット4によって位置決めされ、これにより、支持棒8とスリーブ保持シャフト5との間の同軸配置を保証する。
【0084】
好ましくは、そのような軸組み合わせ手段は、係合ピン70を備え、便利には円錐台形状であり、かつ支持棒8の自由端から軸方向に突出する。
【0085】
係合ピンは、係合シート71に取り外し可能に係合することができ、係合シート71は、スリーブ保持シャフト5の軸シャンクにおいて軸方向に対応するように形作られかつ規定される。
【0086】
便利には、そのような軸組み合わせ手段はさらに、シャンク形状の、軸要素72と取り外し可能に組み合わされることができ、軸要素72は、印刷スリーブ3が取り外される、または取り付けられるマガジンのスリーブ保持支持体6の端部に設けられる。
【0087】
発明に従う装置の作業は次の通りである。
図9から17を参照すると、
図9に示されるように、印刷機のスリーブ保持シャフト5から印刷スリーブ3を引き抜いてマガジンのスリーブ保持支持体6上に配置するために、動作ロボット4は、最初にハンドリングデバイス2を第1位置に移行させ、これにより、ハンドリングデバイス2は、引き抜かれるべき印刷スリーブ3を支持するスリーブ保持シャフト5に配置され、そして、支持棒8を位置決めし、これにより、支持棒8の自由端とスリーブ保持シャフト5の軸シャンクを合致させる。
【0088】
このステップにおいて、支持アセンブリ12のスライド支持手段13は後退状態であり、グリップクランプ10は後退稼働位置にある。
【0089】
次に、
図10に示されるように、印刷機の排出装置が機能させられ、これにより、ハンドリングデバイス2に向けられるスリーブ保持シャフト5の端部に対して印刷スリーブ3の軸部分が突出させられる。
【0090】
この時点で、グリップクランプ10の係合手段11は非アクティブ位置にある状態であり、キャリッジ30の動作手段32は、グリップクランプ10を後退稼働位置から前進稼働位置に移動させるように機能させられ、これにより、グリップ爪16を印刷スリーブ3の内部中空部3aに挿入する。
【0091】
位置センシング手段55がグリップクランプ10に近位である印刷スリーブ3の存在を検知する時、制御手段56は、キャリッジ30の動作手段32の非アクティブ化を命令し、これにより、グリップクランプ10の移動を停止させる。
【0092】
この時点で、
図11に示されるように、グリップ爪16の駆動手段18は、機能させられ、非アクティブ位置からアクティブ位置へグリップクランプ10の係合手段11を移行させる。
【0093】
グリップ爪16が印刷スリーブ3に接触すると、グリップ爪16がさらに移動することができないため、グリップ爪16は止まり、それらの停止は、それらのグリップ爪の位置センサから到達する信号に基づいて制御手段56によって検知される。
【0094】
この時点で、位置センシング手段55およびグリップ爪16の両方の位置センサから到達する信号に基づいて、制御手段56は、印刷スリーブ3の厚さの値を計算し、かつグリップ爪16の駆動手段18に命令し、これにより、印刷スリーブ3の内面に対してグリップ爪16によって作用させられる接触圧力が印刷スリーブ3の厚さの値に比例する値を有する。
【0095】
より具体的には、ソレノイドバルブはグリップ爪16の駆動シリンダ20の供給圧力を調整するものであり、駆動シリンダ20の供給圧力の値が到達させられるということを(駆動シリンダ20の供給圧力を検知する)電子―空圧トランスデューサが検知するまで制御手段56はソレノイドバルブに作用し、このことは、印刷スリーブの厚さに比例する、印刷スリーブ3の内面に対するグリップ爪16によって作用させられる所望の接触圧力を保証する。
【0096】
続いて、動作手段32は、キャリッジ30を移動させるように機能させられ、これにより、後退位置へグリップクランプ10を移行させる。
【0097】
キャリッジ30がこの移動を実行している間、駆動モータ42は任意選択的に機能させられてもよく、これにより、グリップクランプ10に支持棒8の軸の周りの回転を行わせ、印刷スリーブ3の軸に対して予め決められた角度の位置へ印刷スリーブ3の接合凹部を移行させる。
【0098】
スリーブ保持シャフト5からの印刷スリーブ3の引き抜きを容易にするために、後退稼働位置へのグリップクランプ10の移動の間に、支持棒8の軸の周りで、交互に1つの方向および他方の方向に、グリップクランプ10を回転方向に駆動させることも可能である。
【0099】
後退位置へグリップクランプ10を移行させるキャリッジ30の移動の間においても、支持アセンブリ12のリニアアクチュエータ51は、後退位置から拡張位置へ支持アセンブリ12のスライド支持手段13を移行させるために機能させられ、これにより、印刷スリーブ3の内面が支持ホイール48上でスライドすることができる。
【0100】
図12に示されるように、キャリッジ30がグリップクランプ10を後退稼働位置へ移行させると、印刷スリーブ3は完全にスリーブ保持シャフト5から引き抜かれ、ハンドリングデバイス2上に載置される。
【0101】
動作ロボット4はその後、第2位置へハンドリングデバイス2を移行させ、これにより、印刷機から引き抜かれた印刷スリーブ3は、マガジンに存在するスリーブ保持支持体6上に配置されることができる。
【0102】
このステップにおいて、
図13に示されるように、支持棒8とスリーブ保持支持体6との間の結合状態を損ないうる支持棒8の曲げを防ぐために、スライド支持手段13は、後退位置へ戻される。
【0103】
図14に示されるように、動作ロボット4はその後、スリーブ保持支持体6上に設けられた軸要素72と支持棒8の自由端を係合させるためにハンドリングデバイス2を展開する。
【0104】
この時点で、
図15に示されるように、支持アセンブリ12のリニアアクチュエータ51が機能させられ、これにより、印刷スリーブ3がスリーブ保持支持体6に対して芯出しされることを保証するために、支持アセンブリ12のスライド支持手段13を後退位置から拡張位置へ移行させる。
【0105】
続いて、キャリッジ30の動作手段が機能させられ、これにより、前進稼働位置へグリップクランプ10を移動させ、マガジンのスリーブ保持支持体6上に印刷スリーブ3を配置し始める。
【0106】
図16に示されるように、キャリッジ30の出発の後すぐに、またはいかなる場合においても印刷スリーブ3とスリーブ保持支持体6との係合が開始すれば、グリップクランプ10との衝突を防ぐために、リニアアクチュエータ51は、駆動させられ、これにより、拡張位置から後退位置へ支持アセンブリ12のスライド支持手段13を戻す。
【0107】
キャリッジ30は移動を続け、これにより、印刷スリーブを完全にスリーブ保持支持体6を越えて嵌め合わせ、ストロークの限界が到達されると、グリップクランプ10のグリップ爪16は、非アクティブ位置へ戻らされ、これにより、印刷スリーブがマガジンのスリーブ保持支持体6上に残ることを可能にする。
【0108】
任意選択的に、
図17に示されるように、グリップ爪16を非アクティブ位置へ移行させた後、かつグリップクランプ10を後退稼働位置へ移動させた後、グリップ爪16が印刷スリーブ3の内部中空部3aから引き抜かれるまで、グリップクランプ10のグリップ爪16は、対応する弾性押出手段60が印刷スリーブ3の終端面に面する位置へ移行させられるまで、アクティブ位置へ移動させられることができ、続いてキャリッジ30が駆動させられ、これにより、印刷スリーブ3がスリーブ保持支持体6上に配置されるまで、印刷スリーブ3の終端面に対してグリップ爪16の弾性押出手段60を係合させるために、前進稼働位置へグリップクランプ10を移動させる。
【0109】
図18~26を参照すると、もし印刷スリーブ3がマガジンから引き抜かれかつ印刷機の印刷アセンブリのスリーブ保持シャフト5上に配置される場合、動作ロボット4はまず、第2位置へハンドリングデバイス2を移行させ、これにより、引き抜かれるべき印刷スリーブ3が位置するスリーブ保持支持体6にハンドリングデバイス2が配置されることができ、動作ロボット4は、ハンドリングデバイス2の支持棒8を展開し、これにより、支持棒8の自由端をスリーブ保持支持体6の軸シャンクと係合させる。
【0110】
このステップにおいて、
図18に示されるように、支持アセンブリ12のスライド支持手段13は、折りたたみ状態である。
【0111】
図19に示されるように、必要であればマガジンの排出の手段が機能させられ、これにより、スリーブ保持支持体6から印刷スリーブ3を部分的に引き抜く。
【0112】
この時点で、グリップクランプ10のグリップ爪16は非アクティブ位置にあり、後退稼働位置から前進稼働位置へグリップクランプ10の移動を開始するために、キャリッジ30の動作手段32が機能させられる。
【0113】
図20に示されるように、位置センシング手段55がグリップクランプ10に近位の印刷スリーブ3の存在を検知した時、印刷スリーブ3がグリップクランプ10に対して係止するまで、キャリッジ30の移動は停止され、グリップ爪16はアクティブ位置へ移動させられ、これは、印刷スリーブの厚さに比例する、グリップ爪16と印刷スリーブ3の内面との間の接触圧力を伴うことになる。
【0114】
図21に示されるように、この時点で、キャリッジ30が移動させられ、これにより、後退稼働位置へグリップクランプ10を移動させ、この移動の間、印刷スリーブ3が完全にマガジンのスリーブ保持支持体6から引き抜かれるまで、スライド支持手段13は拡張状態に移行させられ、これにより、支持ホイール48が印刷スリーブ3の内面にスライド可能に係合することができる。
【0115】
図23に示されるように、スライド支持手段13が折りたたみ状態で、支持棒8の曲げを防ぐために、この時点で動作ロボット4は、第1位置にハンドリングデバイス2を移行させ、これにより、マガジンから引き抜かれた印刷スリーブ3を受け入れるように適合されたスリーブ保持シャフト5に位置決めし、動作ロボット4は、ハンドリングデバイス2の支持棒8を展開し、これにより、その自由端をスリーブ保持シャフト5の軸シャンクと合致させる。
【0116】
図24に示されるように、一度支持棒8がスリーブ保持シャフト5の軸シャンクと合致させられると、スライド支持手段13は、スリーブ保持シャフト5に対して印刷スリーブ3を芯出しするために拡張状態に移行させられる。
【0117】
続いて、前進稼働位置へグリップクランプ10を移動させるために、キャリッジ30が駆動させられ、キャリッジ30は、スリーブ保持シャフト5上への印刷スリーブ3の配置を開始する。
【0118】
印刷スリーブ3がスリーブ保持シャフト5と接触するとすぐに、スライド支持手段13は折りたたみ状態に戻らされる。
【0119】
この時点で、グリップクランプ10が前進稼働位置への移動を続ける一方で、グリップクランプ10が駆動させられ、これにより、支持棒8の軸の周囲に、交互に1つの方向および他方の方向に、好ましくは実質的に約90°の揺動角を通じて回転し、これにより、グリップクランプ10へ支持棒8の軸の周囲の回転動作を伝え、スリーブ保持シャフト5上にそれを配置することを簡便にする。
【0120】
一度印刷スリーブ3が少なくとも1つのその長さの部分、好ましくは少なくとも半分に対して配置されると、スリーブ保持シャフト5の軸に対して、正しい位置角度によって印刷スリーブ3を方向付け、接合凹部がスリーブ保持シャフト5上の参照ピンと係合することを保証するために、グリップクランプ10は駆動させられて回転する。
【0121】
グリップクランプ10は、前進稼働位置に向かってのストロークを続けながら、スリーブ保持シャフト5上に印刷スリーブ3をほぼ完全に配置する。
【0122】
続いて、グリップ爪16非アクティブ位置へ戻らされ、グリップクランプ10は後退稼働位置へ移動させられ、これにより、印刷スリーブ3の軸中空部からグリップ爪16を後退させる。
【0123】
一度印刷スリーブ3の軸中空部から後退させられると、対応する弾性押出手段60が印刷スリーブ3の終端面に対向する位置へ移行させられるまで、グリップクランプ10のグリップ爪16はアクティブ位置へ移動させられる。
【0124】
この時点で、
図26に示されるように、キャリッジ30が再度駆動させられ、これにより、前進稼働位置へグリップクランプ10を移動させ、このことは、スリーブ保持シャフト5上への印刷スリーブ3の配置が完了させられるまで、グリップ爪の弾性押出手段60が印刷スリーブ3の終端面に対して係合することを保証する。
【0125】
実際に見い出されることは、本発明が、意図された意図と目的を完全に達成し、本発明による装置が、固有のハンドリングデバイスのおかげで、それぞれの事例においてハンドリングデバイスを交換する必要がなく異なる寸法の印刷スリーブを交換することが可能となるという事実へ注目が特に引かれるということである。
【0126】
本発明による装置は、フレキソ印刷機においてだけでなく印刷スリーブを使用するほかのタイプの回転機械における印刷スリーブの交換においても有効に採用されることができることに留意されたい。
【0127】
このように考案された本発明は、多くの修正及び変形が可能であり、それらの全ては添付の特許請求の範囲内にある。
【0128】
さらに、全ての詳細は、他の技術的に均等な要素によって置き換えられてもよい。
実際には、使用される材料は、それらが特定の用途、ならびに偶発的な寸法および形状に適合する限り、要件および最新技術に応じて任意のものであり得る。
【外国語明細書】