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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022561
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】高密度直交カードエッジ・コネクター
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/73 20110101AFI20240208BHJP
   H01R 13/648 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
H01R12/73
H01R13/648
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023126798
(22)【出願日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】17/882,071
(32)【優先日】2022-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522184501
【氏名又は名称】ティーイー・コネクティビティ・ソリューションズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Solutions GmbH
(71)【出願人】
【識別番号】000227995
【氏名又は名称】タイコエレクトロニクスジャパン合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】コーバン,ジェボン
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 樹
(72)【発明者】
【氏名】田村 光
(72)【発明者】
【氏名】日景 千宏
【テーマコード(参考)】
5E021
5E223
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA09
5E021FB02
5E021FC40
5E021LA09
5E223AB02
5E223BA07
5E223BB01
5E223CD01
5E223DA13
5E223DB08
5E223DB11
5E223DB13
5E223DB35
5E223DB36
5E223EB04
5E223EB12
5E223EB25
(57)【要約】      (修正有)
【課題】マザー・ボード上に占める空間を減じ、取付けハードウェアが不要な高密度直交カードエッジ・コネクターを提供する。
【解決手段】第1コネクター14は基板16に設けられ、ハウジングおよび第1シェル22を含む。第1シェルは、第1コネクターの回路板設置面から延在するソルダー押付けポストを有する。固定用開口部36は、第1シェルの側壁に設けられる。第2コネクター12は、ドーターボードおよび第2シェル44を含む。第2シェルは、サイド・プレートを有し、弾性ラッチ突出部68が、第2コネクターのコネクター受け面に近接してサイド・プレートに位置付けられたつがいコネクター・アライメント部分から形成されている。弾性ラッチ突出部が第1コネクターの固定用開口部と協働して第2コネクターを第1コネクターに固定する。ソルダー押付けポストを基板に対してはんだ付けして第1コネクターが基板に固定される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクター・システムであって、
基板に設けられる第1コネクター、および
第2コネクター
を有して成り、
第1コネクターが、
ハウジング、
複数の伝導性端子、
第1シェル
を有して成り、
第2コネクターが、
ドーターボード、
第2シェル
を有して成り、
第1シェルは、第1コネクターの回路板設置面から延在するソルダー押付けポスト、および、第1シェルの側壁に設けられる固定用開口部を有し、
第2シェルは、サイド・プレートを有し、弾性ラッチ突出部が、第2コネクターのコネクター受け面に近接してサイド・プレートに位置付けられたつがいコネクター・アライメント部分から形成され、
第2コネクターの弾性ラッチ突出部が第1コネクターの固定用開口部と協働して第2コネクターを第1コネクターに固定するようになっており、
ソルダー押付けポストを基板に対してはんだ付けすることによって第1コネクターが基板に固定される、コネクター・システム。
【請求項2】
ソルダー押付けポストは、第1コネクターの側壁かつ端壁の周辺から外側に延在していない、請求項1に記載のコネクター・システム
【請求項3】
固定用開口部が、第1コネクターのコネクター受け面に近接して設けられている、請求項2に記載のコネクター・システム。
【請求項4】
第1シェルの側壁の内側面に凹部が設けられており、該凹部が第1コネクターのコネクター受け面から回路板設置面に向かって延在し、該凹部が固定用開口部の1以上の周りに延在している、請求項3に記載のコネクター・システム。
【請求項5】
第2シェルのサイド・プレートはドーターボードの前面および背面に沿って延在し、該サイド・プレート同士がトップ・プレートによって接続されている、請求項1に記載のコネクター・システム。
【請求項6】
つがいコネクター・アライメント部分が、サイド・プレートのコネクター受け面からトップ・プレートに向かって延在する、請求項5に記載のコネクター・システム。
【請求項7】
弾性ラッチ突出部が、固定端および自由端を有し、自由端がサイド・プレートの平面の外側に位置付けられており、固定端が自由端よりもコネクター受け面に相対的に近く位置付けられている、請求項6に記載のコネクター・システム。
【請求項8】
サイド・プレートの部分は、サイド・プレートの第1サイド・プレートから該サイド・プレートの第2サイド・プレートの間に延在するように折り畳まれている、請求項7に記載のコネクター・システム。
【請求項9】
アライメント突起が、コネクター受け面に近接し、かつ、つがいコネクター・アライメント部分に近接するようにサイド・プレートに設けられている、請求項8に記載のコネクター・システム。
【請求項10】
アライメント突起と、つがいコネクター・アライメント部分との間に、アライメント凹部が設けられている、請求項9に記載のコネクター・システム。
【請求項11】
コネクター・システムであって、
基板に設けられる第1コネクター、
第2コネクター
を有して成り、
第1コネクターは、
ハウジング、
複数の第1伝導性端子、
第1シェル
を有して成り、
第2コネクターは、
ドーターボード、
第2シェル
を有して成り、
第1シェルは、第1コネクターの回路板設置面から延在するソルダー押付けポスト、および、第1シェルの側壁に設けられる固定用開口部、第1シェルの側壁の内側面に設けられる、第1コネクターのコネクター受け面から回路板設置面へと延在する凹部であって、固定用開口部の1以上の周りに延在している該凹部を有し、
第2シェルは、サイド・プレートおよび弾性ラッチ突出部を有し、該弾性ラッチ突出部が、第2コネクターのコネクター受け面に近接してサイド・プレートに位置付けられたつがいコネクター・アライメント部分から形成され、該つがいコネクター・アライメント部分が、第1シェルの側壁の凹部と実質的に同じ寸法を有するように構成されている、コネクター・システム。
【請求項12】
ソルダー押付けポストは、第1コネクターの側壁および端壁の周辺から外側に延在していない、請求項11に記載のコネクター・システム。
【請求項13】
固定用開口部が、第1コネクターのコネクター受け面に近接して設けられている、請求項12に記載のコネクター・システム。
【請求項14】
つがいコネクター・アライメント部分は、サイド・プレートのコネクター受け面からトップ・プレートに向かって延在する、請求項13に記載のコネクター・システム。
【請求項15】
弾性ラッチ突出部が、固定端および自由端を有し、自由端がサイド・プレートの外側に位置付けられており、固定端が自由端よりもコネクター受け面に相対的に近く位置付けられている、請求項14に記載のコネクター・システム。
【請求項16】
アライメント突起が、コネクター受け面に近接し、かつ、つがいコネクター・アライメント部分に近接するようにサイド・プレートに設けられている、請求項15に記載のコネクター・システム。
【請求項17】
アライメント突起とつがいコネクター・アライメント部分との間にアライメント凹部が設けられている、請求項16に記載のコネクター・システム。
【請求項18】
コネクター・システムであって、
第1シェル、
第2シェル
を有して成り、
第1シェルが、第1コネクターの回路板設置面から延在するソルダー押付けポスト、および、第1シェルの側壁に設けられる固定用開口部、第1シェルの側壁の内側面に設けられ、第1コネクターのコネクター受け面から回路板設置面へと延在する凹部であって、固定用開口部の1以上の周りに延在している該凹部を有し、
第2シェルは、サイド・プレートおよび弾性ラッチ突出部を有し、該弾性ラッチ突出部が、第2コネクターのコネクター受け面に近接してサイド・プレートに位置付けられたつがいコネクター・アライメント部分から形成され、該つがいコネクター・アライメント部分が、第1シェルの側壁の凹部と実質的に同じ寸法を有するように構成されており、該アライメント突起が、第2コネクターのコネクター受け面に近接し、かつ、つがいコネクター・アライメント部分に近接するようにサイド・プレートに設けられている、コネクター・システム。
【請求項19】
ソルダー押付けポストは、第1シェルの側壁および端壁の周辺から外側に延在していない、請求項18に記載のコネクター・システム。
【請求項20】
アライメント突起と、つがいコネクター・アライメント部分との間にアライメント凹部が設けられている、請求項19に記載のコネクター・システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本出願は、高密度直交カードエッジ・コネクターに関する。特に、本発明は、基板または回路板に占める空間を最小限化する直交カードエッジ・コネクターに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
既知の信号リレー・コネクターは、第1エッジおよび第2エッジを備えたドーターボードを有しており、第1エッジが、そこに配置された複数の第1接続パッドを有し、第2エッジが、そこに配置された複数の第2接続パッドを有している。ドーターボードは、第1接続パッドを第2接続パッドと共に接続するための印刷回路を有している。したがって、信号リレー・コネクターでは、第1エッジへと接続された第1回路と第2エッジへと接続された第2回路との間で送られる及び/又は受け取られる信号が、リレー(または伝達)される。
【0003】
米国特許第6,540,522号明細書(特許文献1)は、信号リレー・コネクターとして供される電気コネクター・アッセンブリを開示している。電気コネクター・アッセンブリは、ドーターボードに等しい回路板、回路板の下方端エッジに配置された複数の第1接続パッド、および、回路板に垂直に延在する側端エッジに配置される複数の第2接続パッドを有している。電気コネクター・アッセンブリは、第1接続パッドに接触する接触子を有している。回路板の周縁は、電気コネクター・アッセンブリを構成するようにハウジングと共に実質的に完全にエンクローズされている。電気コネクター・アッセンブリは、その完全にアッセンブリされた状態でプレス・フィッティングによりマザーボードに接続される接触子を有している。
【0004】
米国特許第10,505,302号明細書(特許文献2)は、ドーターボードおよび金属シェルを有するコネクターを開示する。ドーターボードは、第1接続パッドを有する第1エッジおよび第2接続パッドを有する第2エッジを有する。第1エッジは、第1接触子を含むオン・ボード・コネクター内に挿入される。オン・ボード・コネクターはマザーボードに設けられ、第1接続パッドの各々が第1接触子の各々と接続される。金属シェルはサイド・プレートを有しており、各サイド・プレートがドーターボードの正面側ボード面および背面側ボード面の一方に面して延在している。サイド・プレートの各々は、正面側ボード面または背面側ボード面から離隔したベースを有し、該ベースから内側に突出する保持部を有している。保持部は、ドーターボードの正面側ボード面または背面側ボード面を保持し、金属シェルを通して延在する保持部の周りに設けられた開口部を有する。金属シェルの留め部は、サイド・プレートの対の各々の下方端エッジから金属シェルから外側へと延在している。取付けハードウェアは留め部と協同し、それにより信号アレイ・コネクターがマザー・ボードに対して留められる。留め部および取付けハードウェアの必要性は、コストを増加させ、適当な操作のためマザーボード上に必要される空間を増加させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,540,522号明細書
【特許文献2】米国特許第10,505,302号明細書
【発明の概要】
【発明が解決する課題】
【0006】
マザー・ボード上に要される空間の量を減じ、取付けハードウェア(または組み込む若しくは実装ハードウェア、mounting hardware)の使用を要さない高密度直交カードエッジ・コネクターを提供することは有益となろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示態様は、第1コネクターおよび第2コネクターを有するコネクター・システムに向けられている。第1コネクターは基板に設けられるところ(または取り付けられるところ)、ハウジング、複数の第1伝導性端子(または第1導電性端子)、および第1シェルを
を含んでいる。第1シェルは、第1コネクターの回路板設置面から延在するソルダー押付けポスト(solder hold down post)を有している。固定用開口部(securing opening)は、第1シェルの側壁に設けられる。第2コネクターは、ドーターボード、および、第2シェルを含む。第2シェルは、サイド・プレート(または側方プレート、side plate)を有し、弾性ラッチ突出部(resilient latching projection)が、第2コネクターのコネクター受け面に近接してサイド・プレートに位置付けられたつがいコネクター・アライメント部分(又はつがう若しくは合わせることができる接続調整部分、mating connector alignment portion)から形成されている。第2コネクターの弾性ラッチ突出部が第1コネクターの固定用開口部と協働して第2コネクターを第1コネクターに固定するようになっている。ソルダー押付けポストを基板に対してはんだ付けすることによって第1コネクターが基板に固定される。
【0008】
開示態様は、基板に設けられる第1コネクター、および、第1コネクターに対して設けられる第2コネクターを有するコネクター・システムに向けられている。第1コネクターは、ハウジング、複数の第1伝導性端子(または第1導電性端子)、および第1シェルを
を含んでいる。第1シェルは、第1コネクターの回路板設置面から延在するソルダー押付けポスト(solder hold down post)を有している。固定用開口部(securing opening)は、第1シェルの側壁に設けられる。凹部(または奥まった部分;recess)は、第1シェルの側壁の内側面に設けられており、第1コネクターのコネクター受け面から回路板設置面に向かって延在している。凹部が固定用開口部の1以上の周りに延在している。第2コネクターは、ドーターボード、および、第2シェルを含んでいる。第2シェルは、サイド・プレート(または側方プレート、side plate)を有している。弾性ラッチ突出部(resilient latching projection)が、第2コネクターのコネクター受け面に近接してサイド・プレートに位置付けられたつがいコネクター・アライメント部分(又はつがう若しくは合わせることができる接続調整部分、mating connector alignment portion)から形成されている。つがいコネクター・アライメント部分が、第1シェルの側壁の凹部と実質的に同じ寸法を有するように構成されている。
【0009】
開示態様は、第1シェルおよび第2シェルを有するコネクター・システムに向けられている。第1シェルは、第1シェルの回路板設置面から延在するソルダー押付けポスト(solder hold down post)を有している。固定用開口部(securing opening)は、第1シェルの側壁に設けられる。凹部は、第1シェルの側壁の内側面に設けられており、コネクター受け面から回路板設置面に向かって延在している。凹部が固定用開口部の1以上の周りに延在している。第2シェルは、サイド・プレート(または側方プレート、side plate)を有している。弾性ラッチ突出部(resilient latching projection)が、第2シェルのコネクター受け面に近接してサイド・プレートに位置付けられたつがいコネクター・アライメント部分(又はつがう若しくは合わせることができる接続調整部分、mating connector alignment portion)から形成されている。つがいコネクター・アライメント部分が、第1シェルの側壁の凹部と実質的に同じ寸法を有するように構成されている。アライメント突起が、コネクター受け面に近接し、かつ、つがいコネクター・アライメント部分に近接するようにサイド・プレートに設けられている。
【0010】
本発明の他の特徴および利点は、例示的に発明の原理を示す添付図面に関連する以下の例示的な態様のより詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明のコネクター・システムの例示態様の展開図である。
図2図2は、図1のコネクター・システムの展開図である。
図3図3は、図1の線3-3で切り取った断面図である。
図4図4は、図2の点線4でマーク付けられたエリアにおけるコネクター・アッセンブリのシェルの部分の拡大図である。
図5図5は、図2の点線5でマーク付けられたエリアにおけるコネクター・アッセンブリのシェルの部分の拡大図である。
図6図6は、図3の点線6でマーク付けられたエリアにおける部分の拡大図である。
【0012】
本発明の原理に基づいて例示的な態様の説明は、図面に関連して読まれる得ることが意図されており、それは、全体的な記載説明の部分であると考えられ得る。本明細書で開示される発明の態様の説明において、方向または向きの言及(または参照)は、単に説明の便宜のためであり、いずれにおいても本発明の範囲を制限することを意図していない。相対的な用語、例えば「下」、「上」、「水平」、「垂直」、「より上方」、「より下方」、「上側(上方)」、「下側(下方)」、「頂(トップ側)」、「底(底側)」等といった相対用語、ならびに、それらの派生用語(例えば、「水平的な」、「下方へと」、「上方へと」など)は、説明に関する記載又は図示される向き(orientation)を参照しているものと解されるべきである。これらの相対的な用語は、説明の便宜にすぎず、明示がない限り装置が特定の向きで構成または操作されることを要するものではない。他で明示されない限り、「取り付けられた」、「接続された」、「結合(または連結)された」および「相互接続された」といった用語ならびに同様の用語は、構造同士が直接的に又は介在構造を介して間接的に互いに固定もしくは取り付けられる関係を指していたり、それらが可動に取り付けられたり、あるいは、しっかりと取り付けられたりする関係を指している。
【0013】
図1図3を参照して説明すると、コネクター・システム10は、信号リレー・コネクター・アッセンブリ12および電気コネクター14を含んでいる。電気コネクターは、回路基板または基板16に設けられる。コネクター・アッセンブリ12は、以下でより詳細に説明するように、電気コネクター14に接合できる(又は合わせられる、もしくは共につがえることができる)。
【0014】
例示されるコネクター14は、ハウジング20、実装シェル22(または取付けシェル)、および複数の第1伝導性端子または第1伝導性コンタクト24(図6参照)を含んでいる。第1コンタクト24は、既知の方法(限定するわけではないが、表面実装またはスルーホール実装を含む方法)により回路板16に設けられてよい(又は取り付けられてよい)。実装シェル22は、伝導性材料から構成されているものであってよい。
【0015】
図2および図5に示されるように、シェル22は、回路板実装面26、コネクター・アッセンブリ受け面を有している。側壁30は、実装面26とコネクター・アッセンブリ受け面28との間で延在している。端壁32は、実装面26とコネクター・アッセンブリ受け面28との間および側壁30同士の間で延在している。
【0016】
ソルダーで保持されるポスト34(solder hold down post)は、コネクター・アッセンブリ受け面28から離れる方向に実装面26から延在している。ソルダーで保持されるポスト34は、側壁30および端壁32の外周(または周辺、perimeter)から外側には延在していない。図示する例示の態様では、ソルダーで保持されるポスト34が、側壁30および端壁32との間においてコーナーに設けられている。しかしながら、ソルダーで保持されるポスト34は、他の位置に位置付けられてもよい。
【0017】
固定用開口部36が、コネクター・アッセンブリ受け面28に近接して側壁30に設けられている。図示する例示の態様では、2つの固定用開口部36が、側壁30の各々に離隔するように設けられている。しかしながら、固定用開口部36が他の数であったり、他の位置に設けられていてもよい。
【0018】
凹部(または奥まった部分またはより内側に窪むように設けられている部分、recess)38は、側壁30の内側表面に設けられている。図2および図5に示されるように、凹部38は、コネクター・アッセンブリ受け面28から実装面26に向かって延在している。凹部38は、1つ又はそれによりも多い固定用開口部36の周りにて延在している。
【0019】
例示される信号リレー・コネクター・アッセンブリ12は、回路板またはドーターボード40、少なくとも1つのコネクター42、および、シェル44を含んでいる。シェル44は、伝導性材料から構成されているものであってよい。コネクター・アッセンブリ12の展開図は、図2に示されている。
【0020】
ドーターボード40は、下方端エッジ46を有し、該ドーターボード40は、そこに配置される複数の第1接続パッド48を有すると共に、側端エッジ50を有し、該側端エッジ50が、そこに配置される複数の第2接続パッド52を有する。複数の第1接続パッド48の各々、および、それに対応する複数の第2接続パッド52の各々は、ドーターボード40上の印刷配線(図示せず)を介してペアーとなって一体的に電気的に接続されている。ドーターボード40の下方端エッジ46および側端エッジ50は、それぞれ、第1エッジおよび第2エッジとも称され得る。
【0021】
コネクター・アッセンブリ12がコネクター14と接合される(又は合わせられる、もしくは共につがえられる)場合、ドーターボード40の下方端エッジ46はコネクター14内に挿入される。下方端エッジ46に配置される複数の第1接続パッド48の各々が、コネクター14の複数の第1コンタクト24の各々と接続される。
【0022】
少なくとも1つのコネクター42は異なる形態を有していてよい。図示する例示の態様では、少なくとも1つのコネクター42は、ハウジング54、ならびに、該ハウジング54に配置される複数の第2伝導性端子または第2伝導性コンタクト(図示せず)を含んでいる。ドーターボード40の側端エッジ50は少なくとも1つのコネクター42内に挿入される。次いで、側端エッジ50に配置される複数の第2接続パッド52の各々が、少なくとも1つのコネクター42の複数の第2コンタクトの各々にはんだ付けされる。
【0023】
第3接続パッド56が設けられてもよい。図示する例示の態様では、第3接続パッド56は、ケーブル・コネクター58に対して電気的接続される。
【0024】
ドーターボード40がコネクター42に適切に接合されていると(又は合わせられていると、もしくは共につがえられていると)、シェル44が、ドーターボード40およびコネクター42をカバーすべく位置付けられている。シェル44は、ドーターボード40の正面および背面に沿って面するおよび延在するサイド・プレート60(または側部プレート)の対を有している。サイド・プレート同士60は、トップ・プレート(または頂側プレート)62によって接続されている。サイド・プレート60は、トップ・プレート62からコネクター受け面64へと延在している。サイド・プレート60の部分66はフォールドされるように(または曲げられるように、折られるように若しくは折り畳まれるように、folded)、あるサイド・プレート60から他のサイド・プレート60へと延在している。さらに、トップ・プレート62、部分66、およびプレート60は、ドーターボード40およびコネクター42を適切に位置付けて維持する。付加的な突出部またはエンボスが、サイド・プレート60から内側に延在していてよく、それによって、シェル44に対してドーターボード40およびコネクター42の適切な位置が維持されてよい。
【0025】
弾性ラッチ突出部68(resilient latching projection)が、コネクター受け面64に近接してサイド・プレート60に位置付けられたつがいコネクター・アライメント部分70(mating connector alignment portion)から形成されている。弾性ラッチ突出部68は、固定端72および自由端74を有している。自由端74はサイド・プレート60の外側に位置付けられている。固定端72は自由端74よりもコネクター受け面64に相対的に近く位置付けられている。図示する例示の態様では、2つの弾性ラッチ突出部68が、サイド・プレート60の各々にて離隔している。しかしながら、以下でより十分に説明するように、弾性ラッチ突出部68の下部および位置が固定用開口部36の数および位置に相当している。
【0026】
つがいコネクター・アライメント部分70は、サイド・プレート60のコネクター受け面64からトップ・プレート62に向けて延在している。つがいコネクター・アライメント部分70は、シェル22の側壁30の凹部38と実質的に同じ寸法を有するように構成されている。
【0027】
図1図2および図4に示されるように、アライメント突起76が、コネクター受け面64に近接し、かつ、つがいコネクター・アライメント部分70に近接するようにサイド・プレート62に設けられている。図示する例示の態様では、2つのアライメント突起76が各サイド・プレートに設けられている。アライメント凹部78が、アライメント突起76とつがいコネクター・アライメント部分70との間に設けられている。
【0028】
使用に際しては、ソルダーで保持されるポスト34を回路基板16に対してはんだ付けすることによって、コネクター14が回路基板に固定される。ソルダーで保持されるポストがコネクター14のシェル22の外周内に位置付けられているので、コネクター14の回路基板16への実装(設置)は、コネクター14自体よりも、回路基板の領域またはエリアをより多く要しない。これにより、コネクター14およびそれに接合される(又は合わせられる、もしくは共につがえられる)要素がより密に(より緊密もしくはより近く)離隔することができる。
【0029】
コネクター14が基板16に適切に固定されていると、図1図3および図6に示されるように、コネクター・アッセンブリ12がコネクター14と接合される(又は合わせられる、もしくは共につがえられる)。これが生じると、コネクター・アッセンブリ12のシェル44のコネクターつがい面64(コネクター接合面)が、コネクター14のシェル22のコネクター・アッセンブリ受け面28と整合(アライメント)するように移動させられる。コネクター・アッセンブリ12がコネクター14に向かって移動されるので、シェル44のサイド・プレート60に設けられたつがいコネクター・アライメント部分70が、シェル22の側壁30に設けられた凹部38内に移動させられる。つがいコネクター・アライメント部分70と凹部38との協働は、コネクター・アッセンブリ12をコネクター・アッセンブリ14に対して適切な位置へとガイドする。
【0030】
接合(又は合わせ、もしくは共につがえること)が継続すると、ドーターボード40の下方端エッジ46に設けられた複数の第1接続パッド48が、コネクター14の第1コンタクト24同士の間に位置付けられる。これが生じるので、複数の第1接続パッド48が、第1コンタクト24と電気的および機械的に接続・係合するように設けられる。
【0031】
接合(又は合わせ、もしくは共につがえること)が生じるので、シェル44のサイド・プレート60に設けられた弾性ラッチ突出部68がシェル22の側壁30の固定用開口部36内に移動させられる。これが生じると、サイド・プレート60の平面に合うように(または沿って)、自由端74が弾性的に内側に動く(または変位)ことになる。自由端74が固定用開口部36に達するので、自由端74がストレスない状態・位置(圧が加えられていない状態・位置)に戻り、自由端74がサイド・プレート60の外側にあるようになる。かかる状態・位置では、弾性ラッチ突出部68が、シェル22の側壁30の平面の外側にて延在し、それによって、コネクター・アッセンブリ12がコネクター14から非所望に外れることが防止される。
【0032】
アライメント突起76は、接合(又は合わせ、もしくは共につがえること)が生じるに際して、シェル22の端壁32に係合する。アライメント突起76のスロープ面は、接合(又は合わせ、もしくは共につがえること)が生じるに際して、コネクター14と適切に整列するようにコネクター・アッセンブリ12がガイドされることを助力する。
【0033】
十分に接合(又は合わせ、もしくは共につがえること)が為されると、シェル22の端壁32が、シェル44のアライメント凹部76に位置付けられる。付加的に、シェル44のつがいコネクター・アライメント部分76が、シェル22の凹部38の壁部に係合する。これらの要素同士の協働は、安定的で固定されたインターフェースが供され、コネクター14の長手軸に並行して当該長手軸に直交する方向におけるコネクター12の非所望な移動が防止される。
【0034】
コネクター14およびコネクター・アッセンブリ12の構成によって、コネクター・アッセンブリ12をハードウェアの使用で回路基板16に実装することができる。取付けネジ(または実装ネジ)などの取付けハードウェア(または実装ハードウェア)がコスト的に高いので、本発明は、コネクター・アッセンブリ12を回路基板16に対して実装するよりコスト効率よい方法である。さらに、コネクター14およびコネクター・アッセンブリ12の取付け面積(設置面積)がコネクター14の取付け面積内に供されるので、実装に際して更なる追加のボード領域が要されない。これは、回路基板16上におけるコネクター14の密度の最大限化を許容する。
【0035】
好適な態様を参照して本発明を説明してきたものの、種々の変更が可能であり、添付クレームで規定された本発明の意向および範囲から逸脱することなく、等価なものがその要素に代替され得ることを当業者は理解するであろう。本発明の原則から逸脱することのない特定の環境および操作上必要なものに特定に適用される、構造、配置、特性、サイズ、材料、要素、成分、その他の点で本発明の実施に際して使用されるものなどの多くの変更と共に本発明が用いられることを当業者は分かるであろう。それゆえ、本開示の態様は、どの点であれ例示的で限定的なものでないところ、本発明の範囲は添付クレームによって規定され、上記態様の説明に限定されるべきものでない。
【符号の説明】
【0036】
10 … コネクター・システム
12 … コネクター・アッセンブリ
14 … 電気コネクター
16 … 回路基板
20、54 … ハウジング
22 … 実装シェル
24 … コンタクト
26 … 回路基板実装面
28 … コネクタ・アセンブリ受け面
30 … 側壁
32 … 端壁
34 … ソルダー押付けポスト
36 … 固定用開口部
38 … 凹部
40 … ドーターボード
42 … コネクター
44 … シェル
46 … 下方端エッジ(ドーターボード)
48 … 第1接続パッド
50 … 側端エッジ
52 … 第2接続パッド
56 … 第3接続パッド
58 … ケーブル・コネクター
60 … サイド・プレート
62 … トップ・プレート
64 … コネクター受け面
68 … ラッチ突起
70 … つがいコネクター・アライメント部分
72 … 固定端
74 … 自由端
76 … アライメント突起
78 … アライメント凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【外国語明細書】