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特開2024-22565比較器を含むアナログ・デジタル変換回路、及びそれを含むイメージセンサ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022565
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】比較器を含むアナログ・デジタル変換回路、及びそれを含むイメージセンサ
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/78 20230101AFI20240208BHJP
【FI】
H04N25/78
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023126975
(22)【出願日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】10-2022-0098123
(32)【優先日】2022-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0144622
(32)【優先日】2022-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】姜 旋律
(72)【発明者】
【氏名】薛 亥植
(72)【発明者】
【氏名】鄭 演煥
(72)【発明者】
【氏名】趙 庸俊
(72)【発明者】
【氏名】蔡 熙成
【テーマコード(参考)】
5C024
【Fターム(参考)】
5C024CX06
5C024GX03
5C024GX16
5C024GX18
5C024GY31
5C024HX17
5C024HX23
5C024HX29
5C024HX32
5C024HX35
5C024HX50
(57)【要約】
【課題】比較器を含むアナログ・デジタル変換回路、及びイメージセンサを提供する。
【解決手段】比較器を含むアナログ・デジタル変換回路において、比較器は、第1入力ノードに連結されるゲートを含む第1のP型トランジスタと、第2入力ノードに連結されるゲートを含む第2のP型トランジスタと、第1入力ノードに連結されるゲートを含み、第1のP型トランジスタと連結されるドレインを含む第1のN型トランジスタと、第2入力ノードに連結されるゲートを含み、第2のP型トランジスタと連結されるドレインを含む第2のN型トランジスタと、第1のN型トランジスタのドレインに連結されるゲート、及び接地電圧または電源電圧が印加されるソースを含むトランジスタと、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
比較器及びカウンタを含むアナログ・デジタル変換回路において、
前記比較器は、
第1入力ノードに連結されるゲートを含む第1のP型トランジスタと、
第2入力ノードに連結されるゲートを含む第2のP型トランジスタと、
前記第1入力ノードに連結されるゲートを含み、前記第1のP型トランジスタと連結されるドレインを含む第1のN型トランジスタと、
前記第2入力ノードに連結されるゲートを含み、前記第2のP型トランジスタと連結されるドレインを含む第2のN型トランジスタと、
前記第1のN型トランジスタのドレインに連結されるゲート、及び接地電圧または電源電圧が印加されるソースを含むトランジスタと、を含むことを特徴とするアナログ・デジタル変換回路。
【請求項2】
前記比較器は、
前記第1入力ノードと前記第1のN型トランジスタのドレインとの間に連結されるスイッチング回路をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のアナログ・デジタル変換回路。
【請求項3】
前記トランジスタのソースは、前記電源電圧に連結され、
前記トランジスタのドレインは、前記第1のP型トランジスタのソース及び前記第2のP型トランジスタのソースに連結され、
前記トランジスタは、P型トランジスタであり、
前記比較器は、
前記第1のN型トランジスタのソース及び前記第2のN型トランジスタのソースに連結される電流源をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のアナログ・デジタル変換回路。
【請求項4】
前記トランジスタのソースは、前記接地電圧に連結され、
前記トランジスタのドレインは、前記第1のN型トランジスタのソース及び前記第2のN型トランジスタのソースに連結され、
前記トランジスタは、N型トランジスタであることを特徴とする請求項1に記載のアナログ・デジタル変換回路。
【請求項5】
前記比較器は、
前記第1のP型トランジスタのソース及び前記第2のP型トランジスタのソースに連結される電流源をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のアナログ・デジタル変換回路。
【請求項6】
前記比較器の前記第1入力ノードに入力される信号は、特定勾配で増加するランプ信号であることを特徴とする請求項4に記載のアナログ・デジタル変換回路。
【請求項7】
前記比較器の第1入力ノードに連結される第1キャパシタと、
前記比較器の第2入力ノードに連結される第2キャパシタと、
前記第1キャパシタの1つのノードに連結される第3キャパシタと、
前記第2キャパシタの1つのノードに連結される第4キャパシタと、
前記第3キャパシタの1つのノードを、前記第1キャパシタの他の1つのノードまたは接地に連結する第1スイッチング回路と、
前記第4キャパシタの1つのノードを、前記第2キャパシタの他の1つのノードまたは接地に連結する第2スイッチング回路と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のアナログ・デジタル変換回路。
【請求項8】
複数のピクセルを含むピクセルアレイと、
ランプ信号を生成するランプ信号生成器と、
ピクセルアレイから出力されるピクセル信号をデジタル信号に変換し、比較器及びカウンタを含むアナログ・デジタル変換回路と、を含み、
前記比較器は、
前記ランプ信号が受信される第1入力ノードに連結されるゲートを含む第1のP型トランジスタと、
前記ピクセル信号が受信される第2入力ノードに連結されるゲートを含む第2のP型トランジスタと、
前記第1入力ノードに連結されるゲートを含む第1のN型トランジスタと、
前記第2入力ノードに連結されるゲートを含む第2のN型トランジスタと、
前記第1のN型トランジスタのドレインに連結されるゲート、及び接地電圧または電源電圧が印加されるソースを含むトランジスタと、を含むことを特徴とするイメージセンサ。
【請求項9】
前記比較器は、
前記第1入力ノードと前記第1のN型トランジスタのドレインとの間に連結されるスイッチング回路、及び前記第2入力ノードと前記第2のN型トランジスタのドレインとの間に連結されるスイッチング回路をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
前記トランジスタのソースは、前記電源電圧に連結され、
前記トランジスタのドレインは、前記第1のP型トランジスタのソースに連結され、
前記トランジスタは、P型トランジスタであることを特徴とする請求項8に記載のイメージセンサ。
【請求項11】
前記トランジスタのソースは、前記接地電圧に連結され、
前記トランジスタのドレインは、前記第1のN型トランジスタのソースに連結され、
前記トランジスタは、N型トランジスタであることを特徴とする請求項8に記載のイメージセンサ。
【請求項12】
前記アナログ・デジタル変換回路は、
前記比較器の第1入力ノードに連結される第1キャパシタと、
前記比較器の第2入力ノードに連結される第2キャパシタと、
前記第1キャパシタの1つのノードに連結される第3キャパシタと、
前記第2キャパシタの1つのノードに連結される第4キャパシタと、
前記第3キャパシタの1つのノードを、前記第1キャパシタの他の1つのノードまたは接地に連結する第1スイッチング回路と、
前記第4キャパシタの1つのノードを、前記第2キャパシタの他の1つのノードまたは接地に連結する第2スイッチング回路と、をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のイメージセンサ。
【請求項13】
高照度環境において、前記第1スイッチング回路は、前記第3キャパシタの1つのノードを接地に連結し、前記第2スイッチング回路は、前記第4キャパシタの1つのノードを接地に連結し、
低照度環境において、前記第1スイッチング回路は、前記第3キャパシタの1つのノードを前記第1キャパシタの他の1つのノードに連結し、前記第2スイッチング回路は、前記第4キャパシタの1つのノードを前記第2キャパシタの他の1つのノードに連結することを特徴とする請求項12に記載のイメージセンサ。
【請求項14】
複数のカラムラインに連結される複数のピクセルを含むピクセルアレイと、
ランプ信号を生成するランプ信号生成器と、
前記複数のカラムラインのうち、対応するカラムラインを通じて出力されるピクセル信号、及び前記ランプ信号を比較し、比較結果信号を生成する第1比較器及び第2比較器をそれぞれ含む複数のアナログ・デジタル変換回路と、を含み、
前記第1比較器は、
前記ランプ信号を受信する第1のP型トランジスタ及び第1のN型トランジスタと、
前記ピクセル信号を受信する第2のP型トランジスタ及び第2のN型トランジスタと、
前記ピクセル信号及び前記ランプ信号を比較した比較結果を第1出力信号として出力する第1出力ノードと、
第2出力信号を出力する第2出力ノードと、
前記第2出力ノードに連結されるゲート、及び接地電圧または電源電圧が印加されるソースを含むトランジスタと、を含むことを特徴とするイメージセンサ。
【請求項15】
前記トランジスタは、ソースが前記電源電圧に連結されるP型トランジスタであり、
前記第1比較器は、前記第1のN型トランジスタ及び前記第2のN型トランジスタに連結される電流源をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載のイメージセンサ。
【請求項16】
前記トランジスタは、ソースが前記接地電圧に連結されるN型トランジスタであり、
前記第1比較器は、前記第1のP型トランジスタ及び前記第2のP型トランジスタに連結される電流源をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載のイメージセンサ。
【請求項17】
前記複数のアナログ・デジタル変換回路それぞれは、
前記第1比較器の第1入力ノードに連結される第1キャパシタと、
前記第1比較器の第2入力ノードに連結される第2キャパシタと、
前記第1キャパシタの1つのノードに連結される第3キャパシタと、
前記第2キャパシタの1つのノードに連結される第4キャパシタと、
前記第3キャパシタの1つのノードを、前記第1キャパシタの他の1つのノードまたは接地に連結する第1スイッチング回路と、
前記第4キャパシタの1つのノードを、前記第2キャパシタの他の1つのノードまたは接地に連結する第2スイッチング回路と、をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載のイメージセンサ。
【請求項18】
前記ランプ信号生成器は、第1ランプ信号及び第2ランプ信号を生成し、
前記第1ランプ信号が変わる勾配は、前記第2ランプ信号が変わる勾配より大きいことを特徴とする請求項17に記載のイメージセンサ。
【請求項19】
前記アナログ・デジタル変換回路に前記第1ランプ信号が受信される場合に、前記第1スイッチング回路は、前記第3キャパシタの1つのノードを接地に連結し、前記第2スイッチング回路は、前記第4キャパシタの1つのノードを接地に連結し、
前記アナログ・デジタル変換回路に前記第2ランプ信号が受信される場合に、前記第1スイッチング回路は、前記第3キャパシタの1つのノードを、前記第1キャパシタの他の1つのノードに連結し、前記第2スイッチング回路は、前記第4キャパシタの1つのノードを、前記第2キャパシタの他の1つのノードに連結することを特徴とする請求項18に記載のイメージセンサ。
【請求項20】
前記複数のカラムラインを前記複数のアナログ・デジタル変換回路と連結するマルチプレクサをさらに含み、
前記複数のアナログ・デジタル変換回路は、第1アナログ・デジタル変換回路及び第2アナログ・デジタル変換回路を含み、
前記マルチプレクサは、前記複数のカラムラインに含まれた第1カラムライン及び第2カラムラインのうち少なくとも1本を、前記第1アナログ・デジタル変換回路に連結し、前記第1カラムライン及び前記第2カラムラインのうち少なくとも1本を、前記第2アナログ・デジタル変換回路に連結することを特徴とする請求項14に記載のイメージセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサに係り、より詳しくは、比較器を含むアナログ・デジタル変換回路、及びそれを含むイメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサ(image sensor)は、対象物の二次元的または三次元的イメージをキャプチャ(capture)する装置である。イメージセンサは、対象物から反射される光の強度によって反応する光電変換素子を利用して、対象物のイメージを生成する。最近、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)技術が発展するにつれて、CMOSを利用したCMOSイメージセンサが広く使用されている。CMOSイメージセンサでは、ピクセルのリセットノイズを除去するために、相関二重サンプリング(CDS:Correlated Double Sampling)技術を使用する。イメージの品質向上のために、CDS技術を利用したアナログ・デジタル変換回路の高い性能が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、ノイズが低減した比較器を含むアナログ・デジタル変換回路及びイメージセンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記のような目的を達成するために、本発明の技術的思想による比較器及びカウンタを含むアナログ・デジタル変換回路において、比較器は、第1入力ノードに連結されるゲートを含む第1のP型トランジスタと、第2入力ノードに連結されるゲートを含む第2のP型トランジスタと、第1入力ノードに連結されるゲートを含み、第1のP型トランジスタと連結されるドレインを含む第1のN型トランジスタと、第2入力ノードに連結されるゲートを含み、第2のP型トランジスタと連結されるドレインを含む第2のN型トランジスタと、第1のN型トランジスタのドレインに連結されるゲート、及び接地電圧または電源電圧が印加されるソースを含むトランジスタと、を含みうる。
【0005】
本発明の技術的思想によるイメージセンサは、複数のピクセルを含むピクセルアレイと、ランプ信号を生成するランプ信号生成器と、ピクセルアレイから出力されるピクセル信号をデジタル信号に変換し、比較器及びカウンタを含むアナログ・デジタル変換回路と、を含み、比較器は、ランプ信号が受信される第1入力ノードに連結されるゲートを含む第1のP型トランジスタと、ピクセル信号が受信される第2入力ノードに連結されるゲートを含む第2のP型トランジスタと、第1入力ノードに連結されるゲートを含む第1のN型トランジスタと、第2入力ノードに連結されるゲートを含む第2のN型トランジスタと、第1のN型トランジスタのドレインに連結されるゲート、及び接地電圧または電源電圧が印加されるソースを含むトランジスタと、を含みうる。
【0006】
本発明の技術的思想によるイメージセンサは、複数のカラムラインに連結される複数のピクセルを含むピクセルアレイと、ランプ信号を生成するランプ信号生成器と、複数のカラムラインのうち、対応するカラムラインを通じて出力されるピクセル信号、及びランプ信号を比較し、比較結果信号を生成する第1比較器及び第2比較器をそれぞれ含む複数のアナログ・デジタル変換回路と、を含み、第1比較器は、ランプ信号を受信する第1のP型トランジスタ及び第1のN型トランジスタと、ピクセル信号を受信する第2のP型トランジスタ及び第2のN型トランジスタと、ピクセル信号及びランプ信号を比較した比較結果を第1出力信号として出力する第1出力ノードと、第2出力信号を出力する第2出力ノードと、第2出力ノードに連結されるゲート、及び接地電圧または電源電圧が印加されるソースを含むトランジスタと、を含みうる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の技術的思想によるアナログ・デジタル変換回路及びイメージセンサは、新規の回路構成の比較器により、更なる電力消費なしに比較器で発生するノイズを低減させることができる。したがって、低照度環境において、イメージデータの画質が劣化することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサを示すブロック図である。
図2】本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセル、及びピクセルに連結されるアナログ・デジタル変換回路(ADC)を示すブロック図である。
図3】本発明の例示的な実施形態によるADCに含まれた第1比較器の例示的な回路図である。
図4】本発明の例示的な実施形態によるADCに含まれた第1比較器の例示的な回路図である。
図5】本発明の例示的な実施形態によるADCに含まれた第2比較器の例示的な回路図である。
図6図2の比較回路に入力される信号のタイミング図であって、図2のADCの動作を説明するための図面である。
図7】本発明の例示的な実施形態によるADCに含まれた第1比較器の例示的な回路図である。
図8A図7の第1比較器を含む比較回路に入力される信号のタイミング図である。
図8B図7の第1比較器を含む比較回路に入力される信号のタイミング図である。
図9】本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサに含まれるADCを示すブロック図である。
図10】本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサに含まれたADCに提供されるランプ信号を説明するための図面である。
図11】本発明の例示的な実施形態によるADCに提供されるランプ信号を説明するための図面である。
図12】本発明の例示的な実施形態によるピクセルの一具現例を示す回路図である。
図13】本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサを説明するためのブロック図である。
図14】本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサを示すブロック図である。
【0011】
イメージセンサ100は、イメージまたは光のセンシング機能を有する電子機器に搭載されうる。例えば、イメージセンサ100は、カメラ、スマートフォン、ウェアラブル機器、事物インターネット(Internet of Things:IoT)、タブレットPC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、PMP(Portable Multimedia Player)、ナビゲーション(navigation)装置のような電子機器に搭載されうる。また、イメージセンサ100は、車両、家具、製造設備、ドア、各種計測機器などに部品として備えられる電子機器にも搭載される。
【0012】
イメージセンサ100は、ピクセルアレイ110と、ロウドライバ(Row Driver)120と、アナログ・デジタル変換回路(Analog Digital Converter:ADC)130と、ランプ信号生成器(Ramp Generator)160と、タイミング生成器(Timing Generator)170と、バッファ(Buffer)180とを含みうる。
【0013】
ピクセルアレイ110は、それぞれが複数のロウ(row)ライン及び複数のカラム(column)ラインCOLと接続され、マトリックス形態に配置された複数のピクセル111を含む。複数のピクセル111それぞれは、光感知素子を含む。例えば、光感知素子は、フォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトゲートまたは埋め込みフォトダイオード(pinned photodiode)などを含んでもよい。複数のピクセル111それぞれは、少なくとも1つの光感知素子を含み、実施形態において、複数のピクセル111それぞれは、複数の光感知素子を含むこともできる。
【0014】
複数のピクセル111は、光感知素子を利用して光を感知し、それを電気信号であるピクセル信号PXS(図2)に変換することができる。ピクセル信号PXSは、複数のピクセル111それぞれのリセット動作によって生成されたリセット信号と、複数のピクセル111それぞれの光感知動作によるイメージ信号とを含みうる。
【0015】
複数のピクセル111それぞれは、特定スペクトル領域の光を感知することができる。例えば、複数のピクセル111は、レッド(red)スペクトル領域の光を電気信号に変換するためのレッドピクセル、グリーン(green)スペクトル領域の光を電気信号に変換するためのグリーンピクセル、及びブルー(blue)スペクトル領域の光を電気信号に変換するためのブルーピクセルを含んでもよい。複数のピクセル111それぞれの上部には、特定スペクトル領域の光を透過させるためのカラーフィルタが配置されうる。
【0016】
タイミング生成器170は、ロウドライバ120、ADC 130及びランプ信号生成器160それぞれに制御信号またはクロック信号を出力し、ロウドライバ120、ADC 130及びランプ信号生成器160の動作またはタイミングを制御することができる。
【0017】
ロウドライバ120は、ピクセルアレイ110をロウ単位で駆動することができる。ロウドライバ120は、タイミング生成器170で生成されたロウ制御信号(例えば、アドレス信号)をデコーディングし、デコーディングされたロウ制御信号に応答して、ピクセルアレイ110を構成するロウラインのうち少なくともいずれか1本のロウラインを選択することができる。例えば、ロウドライバ120は、ロウ選択信号を生成することができる。ピクセルアレイ110は、ロウドライバ120から提供されたロウ選択信号によって選択されるロウから、ピクセル信号PXSを出力することができる。
【0018】
ADC 130は、ピクセルアレイ110から入力されるアナログ信号であるピクセル信号PXSをデジタル信号に変換することができる。ADC 130は、比較ブロック140及びカウンタブロック150を含みうる。
【0019】
比較ブロック140は、複数の比較回路141を含み、複数の比較回路141それぞれは、複数のカラムラインCOLのうち、対応する少なくとも1本のカラムラインに連結されうる。複数の比較回路141それぞれは、ランプ信号生成器160からランプ信号RAMPを受信し、カラムラインに接続されたピクセル111から出力されるピクセル信号PXSをランプ信号RAMPと比較することができる。カウンタブロック150は、複数のカウンタ151を含むことができる。
【0020】
すなわち、比較回路141は、複数のカラムラインCOLのうち、対応する少なくとも1本のカラムラインCOLから、ピクセル信号PXSを受信し、ランプ信号生成器160からランプ信号RAMPを受信し、互いに比較し、比較結果信号を出力することができる。比較回路141とカウンタ151は、相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling:CDS)技法を遂行するCDS回路とも称され、特に、カラム並列CDS回路とも称される。複数のピクセル111から出力されるピクセル信号PXSは、ピクセル111ごとに有するピクセル固有の特性による偏差、及び/またはピクセル111からピクセル信号を出力するためのロジックの特性差に起因した偏差を有しうる。そのようなピクセル信号PXS間の偏差を補償するために、ピクセル信号それぞれに対し、リセット成分(または、リセット信号)及びイメージ成分(または、イメージ信号)を求め、その差を有効な信号成分として抽出することを相関二重サンプリングという。
【0021】
比較回路141は、ピクセル信号とランプ信号とを比較する第1比較器、及び第1比較器の出力を増幅して出力する第2比較器を含むこともできる。このとき、第1比較器は、ノイズが低減する回路構成を有することができ、比較回路141によるノイズが低減し、低照度環境において、イメージデータIDTAの画質が低下することを防止することができる。
【0022】
ランプ信号生成器160は、ランプ信号RAMPを生成することができる。ランプ信号生成器160は、タイミング生成器170から提供されるランプ制御信号CTRPに応答して、ランプ信号RAMPを生成することができる。ランプ制御信号CTRPは、ランプイネーブル信号、モード信号などを含みうる。ランプ信号生成器160は、ランプイネーブル信号が活性化されると、モード信号に基づいて設定される勾配を有するランプ信号を生成することができる。例えば、図6で後述するように、ランプ信号生成器160は、一定の勾配でもって減少するランプ信号RAMPを生成することができ、あるいは、図8A及び図8Bで後述するように、一定の勾配でもって増加する反転(reverse)ランプ信号RAMPを生成することもできる。
【0023】
複数のカウンタ151それぞれは、比較回路141の出力端に連結され、各比較回路141の出力信号(比較結果信号)に基づいてカウントすることができる。カウンタ制御信号CTCSは、カウンタクロック信号、複数のカウンタ151のリセット(reset)動作を制御するカウンタリセット信号、及び複数のカウンタ151それぞれの内部ビットを反転させる反転信号などを含みうる。カウンタブロック150は、カウンタクロック信号によって比較結果信号をカウンティングし、デジタル信号として出力する。
【0024】
カウンタ151は、アップ/ダウンカウンタ(Up/Down Counter)及びビットワイズカウンタ(Bit-wise Inversion Counter)などを含むこともできる。このとき、ビットワイズカウンタは、アップ/ダウンカウンタと類似の動作を行うことができる。例えば、ビットワイズカウンタは、アップカウントのみが行う機能、及び特定信号が受信されると、カウンタ内部の全てのビットを反転し、1の補数(1’s complement)にする機能を行うことができる。ビットワイズカウンタは、リセットカウント(reset count)を行った後、それを反転し、1の補数、すなわち、負数値に変換することができる。
【0025】
但し、本発明によるイメージセンサ100は、それに限定されない。イメージセンサ100は、タイミング生成器170の制御によってカウンティングコードするカウンティングコード生成器をさらに含むこともできる。カウンティングコード生成器は、グレーコード生成器としても具現され、設定されたビット数による解像度を有する複数のコード値をカウンティングコードとして生成することができる。例えば、複数のカウンタ151は、ラッチ回路及び演算回路を含み、ラッチ回路は、カウンティングコード生成器からのカウンティングコード、及び比較ブロック140からの出力信号を受信し、比較信号のレベルが遷移される時点に、カウンティングコードのコード値をラッチすることができる。演算回路は、リセット値とイメージ信号値とを演算し、ピクセル111のリセットレベルが除去されたイメージ信号値を生成することができる。カウンタブロック150は、リセットレベルが除去されたイメージ信号値をピクセル値として出力することができる。
【0026】
バッファ180は、ADC 130から出力されたデジタル信号を一時的に保存した後、センシングし、増幅して出力する。バッファ180は、カラムメモリブロック181及びセンスアンプ182を含み、カラムメモリブロック181は、複数のメモリ183を含むことができる。複数のメモリ183それぞれは、複数のカウンタ151それぞれから出力されるデジタル信号を一時的に保存した後、センスアンプ182に出力し、センスアンプ182は、複数のメモリ183から出力されるデジタル信号をセンシングして増幅することができる。センスアンプ182は、増幅したデジタル信号をイメージデータIDTAとして出力することができる。
【0027】
図2は、本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセル、及びピクセルに連結されるADCを示すブロック図である。説明の便宜上、例示的な実施形態によるピクセル111を共に説明する。
【0028】
図2を参照すれば、ピクセル111は、フォトダイオードPD、転送トランジスタTX、フローティングディフュージョンノードFD、リセットトランジスタRX、ドライブトランジスタDX及び選択トランジスタSXを含みうる。フォトダイオードPDは、他の光電変換素子に代替可能である。
【0029】
フォトダイオードPDは、入射される光の強度によって光電荷を生成することができる。転送トランジスタTXは、ロウドライバ120(図1)から出力される転送制御信号TSによって、フォトダイオードPDで生成された光電荷をフローティングディフュージョンノードFDへ転送することができる。フローティングディフュージョンノードFDに蓄積された光電荷による電位によって、ドライブトランジスタDXは、選択トランジスタSXへ光電荷を増幅して伝送することができる。選択トランジスタSXのドレインが前記ドライブトランジスタDXのソースに連結され、ロウドライバ120から出力される選択信号SELによって、ピクセル111に連結されたカラムラインCOLにピクセル信号PXSを出力することができる。リセットトランジスタRXは、ロウドライバ120から提供されるリセット制御信号RSによって、フローティングディフュージョンノードFDを電源電圧VDDレベルにリセットすることができる。
【0030】
図2では、ピクセル111が1つのフォトダイオードPD及び4つのトランジスタTX、RX、DX、SXを含む4T(4-transistor)構造を有するものと示されているが、本発明によるイメージセンサに含まれる複数のピクセル111それぞれは、図2の構造に限定されるものではない。ピクセル111は、フォトダイオードPDを含み、転送トランジスタTX、リセットトランジスタRX、ドライブトランジスタDX及び選択トランジスタSXのうち選択された3つのトランジスタを含む3-トランジスタ(3T)構造を有することもできる。
【0031】
カラム並列ADC 131は、比較回路141及びカウンタ151を含みうる。説明の便宜上、1本のカラムラインCOLに連結されるカラム並列ADC 131に含まれる1つの比較回路141及び1つのカウンタ151を示している。図1を参照して説明したように、ADC 130は、複数のカラム並列ADC 131を含み、複数のカラムラインCOLに連結される複数の比較回路141及び複数のカウンタ151を含むことができる。
【0032】
比較回路141は、第1比較器210、第2比較器220及びキャパシタC1、C2を含みうる。第1比較器210は、差動増幅器を含み、差動増幅器は、OTA(Operational Transconductance Amplifier)、演算増幅器などとして具現されうる。
【0033】
第1比較器210の第1入力ノードには、第1入力信号INPとしてランプ信号RAMPが受信され、第1比較器210の第2入力ノードには、第2入力信号INNとしてピクセル信号PXSが受信されうる。第1比較器210は、キャパシタC1、C2を通じて受信されるピクセル信号PXS、及びランプ信号RAMPを比較し、比較結果を、第1出力ノードOPを通じて出力信号OS1Pとして出力することができる。
【0034】
第2比較器220は、第1比較器210から出力された出力信号OS1Pを増幅またはインバーティングすることができる。例えば、第2比較器220は、増幅器としても具現され、例えば、第2比較器220は、差動増幅器またはインバータを含んでもよい。第2比較器220から出力される出力信号OS2は、比較結果信号としてカウンタ151に提供されうる。
【0035】
比較回路141は、比較動作が行われる前のオートゼロ(Auto-Zero)区間に、オートゼロ信号に応答して初期化されうる。例えば、オートゼロ信号は、第1比較器210に入力される第1オートゼロ信号AZ1(図3)、及び第2比較器220に入力される第2オートゼロ信号AZ2(図3)を含んでもよい。
【0036】
カウンタ151は、カウンティングクロック信号CLKに基づいて、比較結果信号、すなわち、第2比較器220の出力信号OS2をカウンティングし、デジタル信号DSを出力することができる。カウンタ151は、デジタル信号DSをバッファ180(図1)へ伝送することができる。
【0037】
図3及び図4は、本発明の例示的な実施形態によるADCに含まれた第1比較器の例示的な回路図である。図3及び図4に示された第1出力信号OS1Pは、図2の出力信号OS1Pであるとしうる。
【0038】
図3を参照すれば、第1比較器210は、複数のトランジスタMP11、MP12、MN11、MN12、MPX、及び電流源CSを含みうる。第1比較器210は、第1のP型トランジスタMP11、第2のP型トランジスタMP12、第1のN型トランジスタMN11及び第2のN型トランジスタMN12と、トランジスタMPXとを含みうる。トランジスタMPXは、P型トランジスタとしうる。第1比較器210は、6T(6-transistor)構造のOTAとも称される。
【0039】
例示的な実施形態において、電流源CSは、NMOS(N-type metal oxide semiconductor)トランジスタ、すなわち、N型MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect transistor)によって具現されうる。電流源CSの1つのノードは、接地電圧に連結され、バイアス電流ISを生成することができる。
【0040】
第1のN型トランジスタMN11のゲート及び第2のN型トランジスタMN12のゲートは、差動入力、例えば、第1入力信号INP及び第2入力信号INNをそれぞれ受信することができる。第1のP型トランジスタMP11のゲート及び第2のP型トランジスタMP12のゲートは、差動入力、例えば、第1入力信号INP及び第2入力信号INNをそれぞれ受信することができる。例えば、第1入力信号INPとしてランプ信号RAMPが受信され、第2入力信号INNとしてピクセル信号PXSが受信されうる。第1のN型トランジスタMN11、第2のN型トランジスタMN12、第1のP型トランジスタMP11及び第2のP型トランジスタMP12は、第1入力信号INPと第2入力信号INNとのレベル差による差動電流を生成することができる。
【0041】
第1のP型トランジスタMP11のソース及び第2のP型トランジスタMP12のソースは、トランジスタMPXの第1ノード(例えば、ドレイン)に連結され、トランジスタMPXの第2ノード(例えば、ソース)には、電源電圧VDDが印加されうる。第1のP型トランジスタMP11のドレインは、第2出力信号OS1Nを出力する第2出力ノードOPNに連結され、第2のP型トランジスタMP12のドレインは、第1出力信号OS1Pを出力する第1出力ノードOPに連結されうる。トランジスタMPXのゲートは、第2出力ノードOPNに連結されうる。
【0042】
第1のN型トランジスタMN11のソース及び第2のN型トランジスタMN12のソースは、電流源CSに連結されうる。第1のN型トランジスタMN11のドレインは、第2出力信号OS1Nを出力する第2出力ノードOPNに連結され、第2のN型トランジスタMN12のドレインは、第1出力信号OS1Pを出力する第1出力ノードOPに連結されうる。
【0043】
第1入力信号INP及び第2入力信号INNが同一であれば、第1のN型トランジスタMN11及び第1のP型トランジスタMP11に流れる電流と、第2のN型トランジスタMN12及び第2のP型トランジスタMP12に流れる電流とが同一となりうる。第1入力信号INP及び第2入力信号INNが互いに異なっていれば、第1のN型トランジスタMN11及び第1のP型トランジスタMP11に流れる電流と、第2のN型トランジスタMN12及び第2のP型トランジスタMP12に流れる電流とが互いに異なりうる。第1のN型トランジスタMN11及び第2のN型トランジスタMN12に流れる電流量の和は、バイアス電流ISと同一であるとしうる。
【0044】
第1のN型トランジスタMN11及び第2のN型トランジスタMN12に流れる電流量に基づいて、第1出力信号OS1P及び第2出力信号OS1Nが決定されうる。第1入力信号INPのレベルが第2入力信号INNのレベルより高ければ、第2のN型トランジスタMN12より第1のN型トランジスタMN11に相対的に多い量の電流が流れ、これにより、第1出力信号OS1Pのレベルが高くなり、第2出力信号OS1Nのレベルが低くなる。
【0045】
本発明による第1比較器210により、第2入力信号INNに発生するノイズ(例えば、熱(thermal)ノイズ)の大きさV2 n,inは、下記の数式1によって計算されうる。このとき、kはボルツマン定数であり、Tは温度である。γは、第1比較器210を構成するトランジスタの特性に係わる定数であって、第1比較器210の製造工程と関連する定数である。BWは、帯域幅によって決定される値としうる。gm,inは、第1のN型トランジスタMN11及び第2のN型トランジスタMN12のトランスコンダクタンスであり、gm,in2は、第1のP型トランジスタMP11及び第2のP型トランジスタMP12のトランスコンダクタンスである。
【数1】
【0046】
本発明による第1比較器210と異なり、電流ミラー構造を有する比較例の比較器により、第2入力信号INNに発生するノイズの大きさV2 n,inは、下記の数式2によって計算されうる。gm,inは、比較例の比較器のN型トランジスタのトランスコンダクタンスであり、gm,lは、比較例の比較器のP型トランジスタのトランスコンダクタンスである。
【数2】
【0047】
比較例の比較器と異なり、本発明による第1比較器210は、電流ミラー構造を含まず、すなわち、ミラーロードトランジスタを含まない。また、本発明による第1比較器210は、第1入力信号INP及び第2入力信号INNが入力されるP型トランジスタ、すなわち、第1のP型トランジスタMP11及び第2のP型トランジスタMP12を含むものである。したがって、比較例と比べるとき、本発明による第1比較器210は、第2入力信号INNに発生したノイズが低減され、低照度環境において、イメージデータの画質が劣化することを防止することができる。
【0048】
図4を参照すれば、第1比較器210aは、複数のトランジスタMP11、MP12、MN11、MN12、MPX、及び電流源CSを含み、複数のスイッチング回路SW1、SW2をさらに含みうる。スイッチング回路SW1、SW2がターンオンされると、第2入力信号INNが入力される入力ノードと、第1出力信号OS1Pが出力される第1出力ノードOPとが連結され、第1入力信号INPが入力される入力ノードと、第2出力信号OS1Nが出力される第2出力ノードOPNとが連結されうる。
【0049】
例えば、スイッチング回路SW1、SW2は、オートゼロ区間において、スイッチング回路SW1、SW2がターンオンされるための第1オートゼロ信号AZ1を受信することができる。第1オートゼロ信号AZ1は、タイミング生成器170(図1)から受信されうる。スイッチング回路SW1、SW2がターンオンされると、第1入力信号INP、第2入力信号INN、第1出力信号OS1P及び第2出力信号OS1Nの電圧レベルが同一になり、このとき、各信号INP、INN、OS1P、OS1Nの電圧レベルは、オートゼロ電圧とも称される。一方、例えば、第1比較器210が比較動作を行う比較動作区間において、スイッチング回路SW1、SW2はターンオフされうる。
【0050】
図5は、本発明の例示的な実施形態によるADCに含まれた第2比較器の例示的な回路図である。図5に示された第1出力信号OS1Pは、図2の出力信号OS1Pでもある。
【0051】
図5を参照すれば、第2比較器220は、複数のトランジスタMP2、MN2、スイッチング回路SW2及びキャパシタCAを含みうる。第2比較器220のP型トランジスタMP2のゲートには、第1比較器210の第1出力ノードOPが連結され、第1比較器210の第1出力信号OS1Pが第2比較器220の入力信号として入力されうる。P型トランジスタMP2のソースには、電源電圧VDDが印加され、P型トランジスタMP2のドレインは、第2比較器220の出力信号OS2が出力される出力ノードに連結されうる。
【0052】
N型トランジスタMN2のドレインは、第2比較器220の前記出力ノードに連結され、N型トランジスタMN2のソースには、接地電圧が印加されうる。すなわち、P型トランジスタMP2及びN型トランジスタMN2は、互いに直列に連結されうる。N型トランジスタMN2は、電流源として動作することができ、キャパシタCAの1つのノードの電圧に基づいて、バイアス電流を生成することができる。
【0053】
図6は、図2の比較回路に入力される信号のタイミング図であって、図2のADCの動作を説明するための図面である。
【0054】
図2及び図6を参照すれば、時点T0から時点T1までは、オートゼロ区間として定義され、時点T1から時点T8までは、比較動作区間として定義される。時点T0から時点T1まで、オートゼロ信号(例えば、第1オートゼロ信号AZ1(図4)及び第2オートゼロ信号AZ2(図5))が活性化され、オートゼロ信号AZSに応答して、比較回路141が初期化されうる。第1比較器210及び第2比較器220の入力ノード及び/または出力ノードは、レベルが同一になりうる。
【0055】
リセット信号のデジタル変換のために、時点T2に、ランプ信号RAMPにオフセットが加えられた後、時点T3から時点T5まで、ランプ信号RAMPが減少しうる。カウンタ151は、時点T3から、第2比較器220の出力信号OS2の極性が変わる時点T4まで、カウンティングクロック信号CLKをカウントすることができる。
【0056】
リセット信号のデジタル変換が終了すると、時点T5に、イメージ信号をデジタル信号に変換するために、時点T5に、ランプ信号RAMPに再びオフセットが加えられうる。時点T5以後に、転送トランジスタTXがターンオンされ、露出時間の間、フォトダイオードPDによって蓄積された電荷により、第1比較器210の第2入力信号INNが変わりうる。図6では、説明の便宜上、フォトダイオードPDによって生成された光電荷が蓄積されず、第1比較器210の第2入力信号INNが変わらない状況を仮定する。
【0057】
イメージ信号のデジタル変換のために、時点T6から時点T8まで、ランプ信号RAMPが減少しうる。カウンタ151は、時点T6から、第2比較器220の出力信号OS2の極性が変わる時点T7まで、カウンティングクロック信号CLKをカウントすることができる。次の読み取り動作を行うために、時点T8に、ランプ信号RAMPに再びオフセットが加えられうる。
【0058】
特定ピクセルに対するイメージ信号のデジタル変換が終了すると、次のピクセルに対する相関二重サンプリングのために、カラム並列ADC 131が初期化されうる。図6に示された各信号の変化は例示的であり、カラム並列ADC 131の具現方法、例えば、第1比較器210及び第2比較器220の構造などによって、各信号のタイミングが変形可能である。
【0059】
図7は、本発明の例示的な実施形態によるADCに含まれた第1比較器の例示的な回路図である。図7に示された第1出力信号OS1Pは、図2の出力信号OS1Pであるとしうる。
【0060】
図7を参照すれば、第1比較器210bは、複数のトランジスタMP11、MP12、MN11、MN12、MNX、及び電流源CS’を含みうる。第1比較器210bは、第1のP型トランジスタMP11、第2のP型トランジスタMP12、第1のN型トランジスタMN11及び第2のN型トランジスタMN12と、トランジスタMNXとを含みうる。トランジスタMNXは、N型トランジスタとしうる。第1比較器210bは、6T構造のOTAとも称される。
【0061】
例示的な実施形態において、電流源CS’は、PMOSトランジスタ、すなわち、P型MOSFETによって具現されうる。電流源CS’は、電源電圧VDDに連結され、バイアス電流IS’を生成することができる。
【0062】
第1のN型トランジスタMN11のゲート及び第1のP型トランジスタMP11のゲートは、第1入力信号INPを受信することができ、第2のN型トランジスタMN12のゲート及び第2のP型トランジスタMP12のゲートは、第2入力信号INNを受信することができる。
【0063】
第1のP型トランジスタMP11のソース及び第2のP型トランジスタMP12のソースは、電流源CS’に連結されうる。第1のP型トランジスタMP11のドレインは、第2出力ノードOPNに連結され、第2のP型トランジスタMP12のドレインは、第1出力ノードOPに連結されうる。
【0064】
第1のN型トランジスタMN11のソース及び第2のN型トランジスタMN12のソースは、トランジスタMNXの第1ノード(例えば、ドレイン)に連結され、トランジスタMNXの第2ノード(例えば、ソース)には、接地電圧が印加されうる。第1のN型トランジスタMN11のドレインは、第2出力ノードOPNに連結され、第2のN型トランジスタMN12のドレインは、第1出力ノードOPに連結されうる。
【0065】
第1比較器210bは、複数のスイッチング回路をさらに含むこともできる。複数のスイッチング回路それぞれは、第2入力信号INNが入力される入力ノードと、第1出力信号OS1Pが出力される第1出力ノードOPとをスイッチングすることができ、第1入力信号INPが入力される入力ノードと、第2出力信号OS1Nが出力される第2出力ノードOPNとをスイッチングすることができる。スイッチング回路がターンオンされると、第2入力信号INNが入力される入力ノードと、第1出力信号OS1Pが出力される第1出力ノードOPとが連結され、第1入力信号INPが入力される入力ノードと、第2出力信号OS1Nが出力される第2出力ノードOPNとが連結されうる。
【0066】
図8A及び図8Bは、図7の第1比較器を含む比較回路に入力される信号のタイミング図であって、図2のADCの動作を説明するための図面である。図8A及び図8Bは、図1のランプ信号の例示であって、反転ランプ信号である第1ランプ信号及び第2ランプ信号が受信されるときの第1比較器の動作を説明するための図面である。
【0067】
図2及び図8Aを参照すれば、イメージ信号のデジタル変換のために、時点T2aにおいて、ランプ信号RAMPaにオフセットが加えられた後、時点T3aから時点T5aまで、ランプ信号RAMPaが増加しうる。カウンタ151は、時点T3aから、ランプ信号RAMPaの電圧レベルとピクセル信号PXSの電圧レベルとが同一になる時点T4a(ゼロクロッシング(zero-crossing)時点)まで、カウンティングクロック信号CNTをカウントすることができる。
【0068】
イメージ信号のデジタル変換が終了すると、時点T5aから時点T6aまで、ランプ信号RAMPaに再びオフセットが加えられうる。リセット信号をデジタル信号に変換するために、時点T6aから時点T8aまで、ランプ信号RAMPaが増加しうる。カウンタ151は、時点T6aから、ランプ信号RAMPaの電圧レベルとピクセル信号PXSの電圧レベルとが同一になる時点T7aまで、カウンティングクロック信号CNTをカウントすることができる。
【0069】
図2及び図8Bを参照すれば、リセット信号のデジタル変換のために、時点T2bにおいて、ランプ信号RAMPbに第1オフセットが加えられた後、時点T3bから時点T5bまで、ランプ信号RAMPbが増加しうる。カウンタ151は、時点T3bから、ランプ信号RAMPbの電圧レベルとピクセル信号PXSの電圧レベルとが同一になる時点T4b(ゼロクロッシング時点)まで、カウンティングクロック信号CNTをカウントすることができる。
【0070】
リセット信号のデジタル変換が終了すると、時点T5bから時点T6bまで、ランプ信号RAMPbに第2オフセットが加えられうる。このとき、第2オフセットが加えられた時点T5bにおけるランプ信号RAMPbの電圧レベルは、第1オフセットが加えられた時点T2bにおけるランプ信号RAMPbの電圧レベルよりも低い。
【0071】
イメージ信号をデジタル信号に変換するために、時点T6bから時点T8bまで、ランプ信号RAMPbが増加しうる。カウンタ151は、時点T6bから、ランプ信号RAMPbの電圧レベルとピクセル信号PXSの電圧レベルとが同一になる時点T7bまで、カウンティングクロック信号CNTをカウントすることができる。
【0072】
図9は、本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサに含まれるADCを示すブロック図である。図9に係わる説明において、図2と同一符号については、重複説明を省略する。
【0073】
図9を参照すれば、カラム並列ADC 131’は、第1比較器210、第2比較器220、カウンタ151、キャパシタC1、C2、C3、C4及びスイッチング回路SWA1、SWA2を含みうる。図1のADC 130は、複数のカラム並列ADC 131’を含むことができる。第1比較器210は、図3図4及び図7で説明した第1比較器210、210a、210bのうち1つとしうる。
【0074】
第1比較器210の第1入力ノードには、第1キャパシタC1が連結され、第1比較器210は、第1キャパシタC1を通じて、第1入力信号INPとしてランプ信号RAMPを受信することができる。第1比較器210の第2入力ノードには、第2キャパシタC2が連結され、第1比較器210は、第2キャパシタC2を通じて、第2入力信号INNとしてピクセル信号PXSを受信することができる。
【0075】
第1スイッチング回路SWA1のスイッチング動作によって、第1キャパシタC1には、第3キャパシタC3が並列に連結されうる。第1スイッチング回路SWA1は、第1スイッチング信号SWS1に応答して、第3キャパシタC3の1つのノードを、第1キャパシタC1の1つのノードに連結するか、あるいは接地電圧に連結することができる。したがって、第1スイッチング回路SWA1のスイッチング動作によって、第1比較器210の第1入力ノードに連結されるキャパシタのキャパシタンスが異なりうる。
【0076】
また、第2スイッチング回路SWA2のスイッチング動作によって、第2キャパシタC2には、第4キャパシタC4が並列に連結されうる。第2スイッチング回路SWA2は、第2スイッチング信号SWS2に応答して、第4キャパシタC4の1つのノードを、第2キャパシタC2の1つのノードに連結するか、あるいは接地電圧に連結することができる。したがって、第2スイッチング回路SWA2のスイッチング動作によって、第1比較器210の第2入力ノードに連結されるキャパシタのキャパシタンスが異なりうる。第1スイッチング信号SWS1及び第2スイッチング信号SWS2は、タイミング生成器170(図1)から受信されうる。
【0077】
タイミング生成器170は、第1比較器210のアナログゲイン(gain)によって、第1スイッチング信号SWS1及び第2スイッチング信号SWS2をカラム並列ADC 131’に提供することができる。例えば、高照度環境において、タイミング生成器170は、アナログゲイン(例えば、1~1.99倍)を相対的に低くすることができ、第1入力信号INP及び第2入力信号INNを減衰(attenuation)させるために、第1スイッチング回路SWA1及び第2スイッチング回路SWA2それぞれの1つのノードを接地電圧に連結するように、第1スイッチング信号SWS1及び第2スイッチング信号SWS2を生成することができる。一方、例えば、低照度環境において、タイミング生成器170は、アナログゲイン(例えば、2~16倍)を相対的に高くすることができ、第1キャパシタC1及び第3キャパシタC3が並列に連結されるように、第1スイッチング信号SWS1を生成することができ、第2キャパシタC2及び第4キャパシタC4が並列に連結されるように、第2スイッチング信号SWS2を生成することができる。
【0078】
図10は、本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサに含まれたADCに提供されるランプ信号を説明するための図面である。図11は、本発明の例示的な実施形態によるADCに提供されるランプ信号を説明するための図面である。
【0079】
図9ないし図11を参照すれば、ランプ信号生成器160’は、第1ランプ信号RAMP1及び/または第2ランプ信号RAMP2を生成することができる。例示的な実施形態において、ランプ信号生成器160’は、電流源及び抵抗を含み、電流源の電流を変更するか、あるいは抵抗の大きさを変更することにより、第1ランプ信号RAMP1または第2ランプ信号RAMP2を生成することができる。あるいは、例示的な実施形態において、ランプ信号生成器160’は、第1ランプ信号RAMP1を生成する第1ランプ信号生成器と、第2ランプ信号RAMP2を生成する第2ランプ信号生成器とを含むこともできる。
【0080】
第1ランプ信号RAMP1と第2ランプ信号RAMP2とは、イメージ信号及びリセット信号をサンプリングする区間において、勾配が互いに異なっている。例えば、第1ランプ信号RAMP1の勾配SL1は、第2ランプ信号RAMP2の勾配SL2よりも大きい。
【0081】
本発明によるイメージセンサは、外部環境によって、ランプ電圧のゲインを調節することができる。ランプ電圧の「ゲイン」とは、信号を増幅する程度を意味することができる。すなわち、ランプ電圧の勾配が大きいほど、ゲインが低く、勾配が小さいほど、ゲインが高い。ランプ電圧の勾配が大きいほど、カウンタ151のカウンティング回数が少なくなり、デジタル信号DSの大きさが小さくなり、ランプ電圧RAMPの勾配が小さいほど、カウンタ151のカウンティング回数が多くなり、デジタル信号DSの大きさが大きくなるためである。
【0082】
したがって、高照度環境では、ゲインが相対的に低い第1ランプ信号RAMP1がカラム並列ADC 131’に提供されうる。第1ランプ信号RAMP1がカラム並列ADC 131’に提供されるとき、第1入力信号INP及び第2入力信号INNを減衰させるために、第1スイッチング回路SWA1及び第2スイッチング回路SWA2の1つのノードが接地電圧に連結されうる。一方、低照度環境では、ゲインが相対的に高い第2ランプ信号RAMP2がカラム並列ADC 131’に提供されうる。第2ランプ信号RAMP2がカラム並列ADC 131’に提供されるとき、第1キャパシタC1及び第3キャパシタC3が並列に連結され、第2キャパシタC2及び第4キャパシタC4が並列に連結されうる。
【0083】
図12は、本発明の例示的な実施形態によるピクセルの一具現例を示す回路図である。図12に係わる説明において、図2と同一符号については、重複説明を省略する。
【0084】
図12を参照すれば、ピクセル111’は、フォトダイオードPD、転送トランジスタTX、フローティングディフュージョンノードFD、リセットトランジスタRX、ドライブトランジスタDX及び選択トランジスタSXを含みうる。また、ピクセル111’は、ゲイン制御トランジスタCGX(または、コンバージョンゲイン制御トランジスタという)及びキャパシタCを含みうる。ゲイン制御トランジスタCGXは、ゲイン制御信号CGSに応答して動作することができる。キャパシタCは、固定または可変のキャパシタンスを有する受動素子であってもよいし、ゲイン制御トランジスタCGXのソース/ドレインによって形成または連結されたキャパシタであってもよいし、ゲイン制御トランジスタCGXのソース/ドレインに連結可能な他のピクセル111’によって形成される寄生キャパシタであってもよい。
【0085】
フォトダイオードPDは、光の強度(light intensity)によって電荷を生成するので、イメージの撮影環境(低照度または高照度)によって、フォトダイオードPDで生成される電荷量は可変的である。例えば、高照度環境において、フォトダイオードPDで生成される電荷量は、フォトダイオードPDのFWC(full well capacity)に達するものの、低照度環境ではそうではないのである。
【0086】
リセットトランジスタRXは、ゲートに印加されるリセット制御信号RSに応答してターンオンされ、電源電圧VDDに基づいて、フローティングディフュージョンノードFDをリセットさせることができる。このとき、ゲイン制御トランジスタCGXがゲートに受信されるゲイン制御信号CGSに応答して共にターンオンされることにより、フローティングディフュージョンノードFDに電源電圧VDDが印加され、フローティングディフュージョンノードFDがリセットされうる。
【0087】
転送トランジスタTXは、ゲートに印加される転送制御信号TSに応答してターンオンされ、フォトダイオードPDで生成される電荷をフローティングディフュージョンノードFDへ転送することができ、フローティングディフュージョンノードFDに電荷が蓄積されうる。すなわち、フローティングディフュージョンノードFDに寄生キャパシタが形成され、フローティングディフュージョンノードFDによって形成される寄生キャパシタに電荷が蓄積され、コンバージョン制御トランジスタCGXがターンオンされる場合、フローティングディフュージョンノードFDの寄生キャパシタ、及びキャパシタCに電荷が蓄積されるのである。
【0088】
フローティングディフュージョンノードFDに蓄積された電荷は、電圧に変換可能である。コンバージョンゲイン(コンバージョンゲインの単位は、例えば、uV/eとしうる)は、フローティングディフュージョンノードFDのキャパシタンスによって決定され、キャパシタンスの大きさに反比例することができる。フローティングディフュージョンノードFDのキャパシタンスが増加すれば、コンバージョンゲインが減少し、キャパシタンスが減少すれば、コンバージョンゲインが増加しうる。
【0089】
ゲイン制御トランジスタCGXは、ゲートに受信されるゲイン制御信号CGSに基づいてターンオンまたはターンオフされ、ゲイン制御トランジスタCGXがターンオンされると、キャパシタCがフローティングディフュージョンノードFDに連結され、フローティングディフュージョンノードFDは、寄生キャパシタンス、及びキャパシタCによるキャパシタンスを有することになるので、総キャパシタンスが増加しうる。ゲイン制御トランジスタCXがターンオフ状態であるときのコンバージョンゲインは、ゲイン制御トランジスタCGXがターンオン状態であるときのコンバージョンゲインよりも高い。ゲイン制御トランジスタCXがターンオフ状態であるときは、HCG(high conversion gain)モードとも称され、ゲイン制御トランジスタCXがターンオン状態であるときは、LCG(low conversion gain)モードとも称される。
【0090】
このように、ピクセル111’は、ゲイン制御トランジスタCGXのターンオン及びターンオフによって、HCGモード及びLCGモードのうち1つで動作することができる。低照度では、HCGモードで動作することができ、イメージセンサ100の低光量感知性能が向上しうる。一方、高照度では、LCGモードで動作することができ、ピクセル111’のフローティングディフュージョンノードFDのキャパシタンスが大きいので、FWCが増加しうる。したがって、イメージセンサ100の高光量感知性能が向上しうる。
【0091】
このように、ピクセル111’がデュアルコンバージョンゲイン(Dual Conversion Gain; DCG)を提供し、低光量及び高光量の光をセンシングすることができ、動作モードに基づいて、イメージセンサ100のダイナミックレンジ(dynamic range)が拡大(または、増加)しうる。例示的な実施形態において、ピクセル111’がリードアウト区間においてHCGモード及びLCGモードで立て続けに動作することができ、イメージセンサ100(図1)、またはイメージセンサ100からイメージデータIDTA(図1)を受信したプロセッサは、HCGモードによる第1イメージと、LCGモードによる第2イメージとを併合し、高いダイナミックレンジ(high dynamic range)を有するイメージを生成することができる。図12に示されたDCGを提供するピクセル111’は、一例であって、ピクセルの構成は多様に変形可能である。
【0092】
図9及び図12を参照すれば、高照度環境において、ピクセル111’は、LCGモードで動作することができ、第1入力信号INP及び第2入力信号INNを減衰させるために、第1スイッチング回路SWA1及び第2スイッチング回路SWA2それぞれの1つのノードが接地電圧に連結されうる。一方、低照度環境において、ピクセル111’は、HCGモードで動作することができ、第1キャパシタC1及び第3キャパシタC3が並列に連結され、第2キャパシタC2及び第4キャパシタC4が並列に連結されうる。
【0093】
図13は、本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサを説明するためのブロック図である。
【0094】
図1及び図13を参照すれば、イメージセンサ100(図1)は、マルチプレクサMUXをさらに含んでもよい。マルチプレクサMUXは、複数のカラムラインCOLをADC 130に連結することができる。複数のカラムラインCOLは、第1カラムラインCOL1及び第2カラムラインCOL2を含み、複数のカラム並列ADCは、第1カラム並列ADC 131a及び第2カラム並列ADC 131bを含みうる。
【0095】
例えば、第1マルチプレクサ191は、第1カラムラインCOL1を第1カラム並列ADC 131aに連結することができ、第2カラムラインCOL2を第1カラム並列ADC 131aに連結することができる。また、例えば、第2マルチプレクサ192は、第2カラムラインCOL2を第2カラム並列ADC 131bに連結することができ、第1カラムラインCOL1を第2カラム並列ADC 131bに連結することができる。第1カラム並列ADC 131a及び第2カラム並列ADC 131bは、図3の第1比較器210、図4の第1比較器210a、及び図7の第1比較器210bのうち少なくとも1つを含んでもよく、図2のカラム並列ADC 131または図9のカラム並列ADC 131’であるとしうる。
【0096】
第1マルチプレクサ191及び第2マルチプレクサ192は、モード変更信号によって、第1カラムラインCOL1及び第2カラムラインCOL2を第1カラム並列ADC 131a及び第2カラム並列ADC 131bと連結する連結関係を変更することができる。例えば、第1マルチプレクサ191及び第2マルチプレクサ192により、第1カラムラインCOL1は、第1カラム並列ADC 131aに連結され、第2カラムラインCOL2は、第2カラム並列ADC 131bに連結されうる。
【0097】
あるいは、例えば、アナログビニング動作のために、第1カラムラインCOL1及び第2カラムラインCOL2は、1つのカラム並列ADC(第1カラム並列ADC 131a及び第2カラム並列ADC 131bのうち1つ)に連結されることも可能である。
【0098】
あるいは、例えば、高いダイナミックレンジ(HDR)を確保するために、第1マルチプレクサ191及び第2マルチプレクサ192は、第1区間において、第1カラムラインCOL1を第1カラム並列ADC 131a及び第2カラム並列ADC 131bそれぞれと連結した後、第2区間において、第2カラムラインCOL2を第1カラム並列ADC 131a及び第2カラム並列ADC 131bそれぞれと連結することもできる。このとき、第1カラム並列ADC 131a及び第2カラム並列ADC 131bそれぞれに入力されるランプ信号が互いに異なりうる(例えば、勾配が互いに異なりうる)。イメージセンサは、第1区間で生成されたデータと、第2区間で生成されたデータとを併合し、1つのイメージデータとして構成することができる。
【0099】
図14は、本発明の例示的な実施形態によるイメージセンサを示す概略図である。
【0100】
図14を参照すれば、イメージセンサ1000は、垂直方向に積層された第1チップCP1と第2チップCP2とを含む積層型イメージセンサとしうる。イメージセンサ1000は、図1などで説明されたイメージセンサ100が具現されたものでもある。
【0101】
第1チップCP1は、ピクセル領域PR1及びパッド領域PR2を含み、第2チップCP2は、周辺回路領域PR3及び下部パッド領域PR2’を含みうる。ピクセル領域PR1には、複数のピクセルPXが配置されたピクセルアレイが形成されうる。複数のピクセルPXそれぞれは、図2で説明されたピクセル111、または図12で説明されたピクセル111’としうる。
【0102】
第2チップCP2の周辺回路領域PR3は、ロジック回路ブロックLCを含み、複数のトランジスタを含むことができる。例えば、ロジック回路ブロックLCは、図1で説明された、ロウドライバ120、ADC 130、ランプ信号生成器160、タイミング生成器及びバッファ180のうち少なくとも1つを含みうる。
【0103】
第2チップCP2の下部パッド領域PR2’は、下部導電パッドPAD’を含むことができる。下部導電パッドPAD’は、複数個であり、上部導電パッドPADにそれぞれ対応する。下部導電パッドPAD’は、ビア構造物VSにより、第1チップCP1の上部導電パッドPADと電気的に連結されうる。
【0104】
イメージセンサ1000は、メモリをさらに含んでもよい。メモリは、第2チップCP2に形成されうる。但し、それに限定されず、図14に示されたところと異なり、メモリは、第1チップCP1及び第2チップCP2とは別個の第3チップに形成されてもよく、第1チップCP1、第2チップCP2及び第3チップが積層される構造を有することもできる。
【0105】
イメージセンサ100(または、他の回路、例えば、ピクセルアレイ110、ロウドライバ120、ADC 130、ランプ信号生成器160、160’、タイミング生成器170、バッファ180、カラム並列ADC 131、131’、比較回路141、カウンタ151、第1比較器210、第2比較器220、第1チップCP1、第2チップCP2及びそれらの他の下位構成要素)は、論理回路を含むハードウェア、ソフトウェアを実行するプロセッサのようなハードウェア/ソフトウェアの組み合わせ、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。例えば、処理回路は、より具体的には、CPU(central processing unit)、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、SoC(System-on-Chip)、プログラマブルロジックユニット、マイクロプロセッサ、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)などを含むが、それらに限定されるものではない。
【0106】
以上のように、図面と明細書で例示的な実施形態が開示された。本明細書において、特定用語を使用して実施形態を説明したが、それらは、単に本発明の技術的思想を説明するための目的で使用されたものであり、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使用されたものではない。したがって、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、それらから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想により決まらなければならない。
【符号の説明】
【0107】
210 第1比較器
CS 電流源
INP 第1入力信号
INN 第2入力信号
IS バイアス電流
MN11 第1のN型トランジスタ
MN12 第2のN型トランジスタ
MP11 第1のP型トランジスタ
MP12 第2のP型トランジスタ
MPX トランジスタ
OP 第1出力ノード
OPN 第2出力ノード
OS1P 第1出力信号
OS1N 第2出力信号
PXS ピクセル信号
RAMP ランプ信号
VDD 電源電圧
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14