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特開2024-2261請求書発行装置、請求書発行方法および請求書発行プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024002261
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】請求書発行装置、請求書発行方法および請求書発行プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/14 20120101AFI20231228BHJP
【FI】
G06Q20/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101351
(22)【出願日】2022-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】繁澤 翔二郎
(72)【発明者】
【氏名】杉山 博紀
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA33
(57)【要約】      (修正有)
【課題】作業者に対する業務負荷を軽減することができる請求書発行装置、請求書発行方法および請求書発行プログラムを提供する。
【解決手段】請求書発行装置100において、取得部102aは、記憶部106から売上データ106aおよび回収予定データ106bを取得する。判定部102bは、作業者による入力に基づいて、請求書における検収基準において自社検収基準と取引先検収基準とが一致するか否かを判定する。請求入力部102eは、作業者の操作内容に従って、未請求の売上データ106aを請求対象として追加選択する請求入力処理および請求済の売上データ106aを請求対象外として削除選択する請求入力処理の少なくとも一方を実行する。請求書発行処理部102cは、作業者の操作内容に従って、請求データ、売上データ106a、回収予定データ106bの情報に基づいて、請求書の印字を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える請求書発行装置であって、
売上番号毎に、少なくとも売上日、商品および金額を対応付けた売上データと、
前記売上番号毎に、少なくとも回収予定日、請求番号、回収予定額、回収済額および消込完了情報を対応付けた回収予定データと、
前記請求番号毎に、請求日、請求先、回収予定日および請求金額を対応付けた請求データと、
にアクセス可能であり、
前記請求データおよび前記売上データを取得する取得部と、
前記売上データおよび前記請求データに基づいて、指定された前記請求番号における売上日および伝票摘要の少なくとも一方に応じた請求済の前記請求データに紐付けられた前記売上データの商品および前記請求データに紐付かない未請求の前記売上データの商品を請求入力画面に表示する表示制御部と、
外部から入力される操作に応じて前記請求入力画面で表示される未請求の前記売上データにおける商品の中から請求対象に追加する追加選択が行われた場合、追加選択が行われた請求対象の商品の請求金額を前記請求データに加味する上書き更新を行い、かつ、上書き更新後の前記請求データに基づいて、前記回収予定額および前記請求番号の上書き更新を行う請求入力処理を行う請求入力部と、
前記請求データ、前記回収予定データおよび前記売上データに基づいて、請求書を発行する請求書発行処理部と、
を備えること、
を特徴とする請求書発行装置。
【請求項2】
請求項1に記載の請求書発行装置であって、
前記請求入力部は、
前記請求入力画面で表示される請求済の前記売上データにおける商品の中から請求対象外とする削除選択が行われた場合、削除選択が行われた請求対象の商品の請求金額を前記請求データから削除する上書き更新を行い、かつ、上書き更新後の前記請求データに基づいて、削除選択が行われた請求対象の商品の前記回収予定額および前記請求番号の紐付けを前記回収予定データから解除する上書き更新を行う、
請求書発行装置。
【請求項3】
請求項2に記載の請求書発行装置であって、
前記請求入力部は、
前記削除選択が行われた請求対象の商品の前記回収予定データを翌月の前記回収予定データとして回収予定日の上書き更新を行う、
請求書発行装置。
【請求項4】
請求項3に記載の請求書発行装置であって、
自社検収基準と取引先検収基準とが一致するか否かを判定する判定部をさらに備え、
前記請求入力部は、
前記自社検収基準と前記取引先検収基準とが一致しないと判定された場合、前記請求入力処理を行う、
請求書発行装置。
【請求項5】
請求項4に記載の請求書発行装置であって、
前記表示制御部は、
前記請求データに紐付けられた前記売上データの商品と、前記請求データに紐付かない未請求の前記売上データの商品と、を識別可能に前記請求入力画面に表示する、
請求書発行装置。
【請求項6】
請求項5に記載の請求書発行装置であって、
前記表示制御部は、
前記請求データおよび前記売上データを前記請求入力画面に表示する、
請求書発行装置。
【請求項7】
制御部を備える請求書発行装置で実行される請求書発行方法であって、
売上番号毎に、少なくとも売上日、商品および金額を対応付けた売上データと、
前記売上番号毎に、少なくとも回収予定日、請求番号、回収予定額、回収済額および消込完了情報を対応付けた回収予定データと、
前記請求番号毎に、請求日、請求先、回収予定日および請求金額を対応付けた請求データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行される、
前記請求データおよび前記売上データを取得する取得ステップと、
前記売上データおよび前記請求データに基づいて、指定された前記請求番号における売上日および伝票摘要の少なくとも一方に応じた請求済の前記請求データに紐付けられた前記売上データの商品および前記請求データに紐付かない未請求の前記売上データの商品を請求入力画面に表示する表示制御ステップと、
外部から入力される操作に応じて前記請求入力画面で表示される未請求の前記売上データにおける商品の中から請求対象に追加する追加選択が行われた場合、追加選択が行われた請求対象の商品の請求金額を前記請求データに加味する上書き更新を行い、かつ、上書き更新後の前記請求データに基づいて、前記回収予定額および前記請求番号の上書き更新を行う請求入力処理を行う請求入力ステップと、
前記請求データ、前記回収予定データおよび前記売上データに基づいて、請求書を発行する請求書発行処理ステップと、
を含むこと、
を特徴とする請求書発行方法。
【請求項8】
制御部を備える請求書発行装置に実行させるための請求書発行プログラムであって、
売上番号毎に、少なくとも売上日、商品および金額を対応付けた売上データと、
前記売上番号毎に、少なくとも回収予定日、請求番号、回収予定額、回収済額および消込完了情報を対応付けた回収予定データと、
前記請求番号毎に、請求日、請求先、回収予定日および請求金額を対応付けた請求データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部に実行させるための、
前記請求データおよび前記売上データを取得する取得ステップと、
前記売上データおよび前記請求データに基づいて、指定された前記請求番号における売上日および伝票摘要の少なくとも一方に応じた請求済の前記請求データに紐付けられた前記売上データの商品および前記請求データに紐付かない未請求の前記売上データの商品を請求入力画面に表示する表示制御ステップと、
外部から入力される操作に応じて前記請求入力画面で表示される未請求の前記売上データにおける商品の中から請求対象に追加する追加選択が行われた場合、追加選択が行われた請求対象の商品の請求金額を前記請求データに加味する上書き更新を行い、かつ、上書き更新後の前記請求データに基づいて、前記回収予定額および前記請求番号の上書き更新を行う請求入力処理を行う請求入力ステップと、
前記請求データ、前記回収予定データおよび前記売上データに基づいて、請求書を発行する請求書発行処理ステップと、
を含むこと、
を特徴とする請求書発行プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求書発行装置、請求書発行方法および請求書発行プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、込業務支援に関し、請求情報の単位、伝票情報の単位および明細情報の単位のうちユーザ所望の単位での消込候補の表示をすることでユーザの消込業務を支援する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-025832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、卸業界またはメーカ等では、検収照合業務の一環として、自社検収基準での請求書の作成後に、取引先からの支払通知書ベース(以下、単に「取引先検収基準」という)に、再度、請求書の再作成の作業が生じることで、二度手間になる場合があった。
【0005】
また、取引先からの入金は、取引先検収基準に従うものであるため、自社検収基準に基づく回収予定管理との間で差異が発生し、作業者による入金消込時の突合業務負荷が高くなることで、月次締業務遅延に繋がることがある。
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1では、自社検収基準で作成した請求書に対して、取引先検収基準との差異が発生した場合について何らか考慮されていないことで、作業者に多大なる業務負荷が生じていた。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、作業者に対する業務負荷を軽減することができる請求書発行装置、請求書発行方法および請求書発行プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る請求書発行装置は、制御部を備える請求書発行装置であって、売上番号毎に、少なくとも売上日、商品および金額を対応付けた売上データと、前記売上番号毎に、少なくとも回収予定日、請求番号、回収予定額、回収済額および消込完了情報を対応付けた回収予定データと、前記請求番号毎に、請求日、請求先、回収予定日および請求金額を対応付けた請求データと、にアクセス可能であり、前記請求データおよび前記売上データを取得する取得部と、前記売上データおよび前記請求データに基づいて、指定された前記請求番号における売上日および伝票摘要の少なくとも一方に応じた請求済の前記請求データに紐付けられた前記売上データの商品および前記請求データに紐付かない未請求の前記売上データの商品を請求入力画面に表示する表示制御部と、外部から入力される操作に応じて前記請求入力画面で表示される未請求の前記売上データにおける商品の中から請求対象に追加する追加選択が行われた場合、追加選択が行われた請求対象の商品の請求金額を前記請求データに加味する上書き更新を行い、かつ、上書き更新後の前記請求データに基づいて、前記回収予定額および前記請求番号の上書き更新を行う請求入力処理を行う請求入力部と、前記請求データ、前記回収予定データおよび前記売上データに基づいて、請求書を発行する請求書発行処理部と、を備えること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る請求書発行方法は、制御部を備える請求書発行装置で実行される請求書発行方法であって、売上番号毎に、少なくとも売上日、商品および金額を対応付けた売上データと、前記売上番号毎に、少なくとも回収予定日、請求番号、回収予定額、回収済額および消込完了情報を対応付けた回収予定データと、前記請求番号毎に、請求日、請求先、回収予定日および請求金額を対応付けた請求データと、にアクセス可能であり、前記制御部で実行される、前記請求データおよび前記売上データを取得する取得ステップと、前記売上データおよび前記請求データに基づいて、指定された前記請求番号における売上日および伝票摘要の少なくとも一方に応じた請求済の前記請求データに紐付けられた前記売上データの商品および前記請求データに紐付かない未請求の前記売上データの商品を請求入力画面に表示する表示制御ステップと、外部から入力される操作に応じて前記請求入力画面で表示される未請求の前記売上データにおける商品の中から請求対象に追加する追加選択が行われた場合、追加選択が行われた請求対象の商品の請求金額を前記請求データに加味する上書き更新を行い、かつ、上書き更新後の前記請求データに基づいて、前記回収予定額および前記請求番号の上書き更新を行う請求入力処理を行う請求入力ステップと、前記請求データ、前記回収予定データおよび前記売上データに基づいて、請求書を発行する請求書発行処理ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る請求書発行プログラムは、制御部を備える請求書発行装置に実行させるための請求書発行プログラムであって、売上番号毎に、少なくとも売上日、商品および金額を対応付けた売上データと、前記売上番号毎に、少なくとも回収予定日、請求番号、回収予定額、回収済額および消込完了情報を対応付けた回収予定データと、前記請求番号毎に、請求日、請求先、回収予定日および請求金額を対応付けた請求データと、にアクセス可能であり、前記制御部に実行させるための、前記請求データおよび前記売上データを取得する取得ステップと、前記売上データおよび前記請求データに基づいて、指定された前記請求番号における売上日および伝票摘要の少なくとも一方に応じた請求済の前記請求データに紐付けられた前記売上データの商品および前記請求データに紐付かない未請求の前記売上データの商品を請求入力画面に表示する表示制御ステップと、外部から入力される操作に応じて前記請求入力画面で表示される未請求の前記売上データにおける商品の中から請求対象に追加する追加選択が行われた場合、追加選択が行われた請求対象の商品の請求金額を前記請求データに加味する上書き更新を行い、かつ、上書き更新後の前記請求データに基づいて、前記回収予定額および前記請求番号の上書き更新を行う請求入力処理を行う請求入力ステップと、前記請求データ、前記回収予定データおよび前記売上データに基づいて、請求書を発行する請求書発行処理ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、作業者に対する業務負荷を軽減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態に係る請求書発行装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
図2図2は、実施形態に係る売上データにおける売上データテーブルの一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る回収予定データにおける回収予定データテーブルの一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る請求書発行装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
図5図5は、実施形態に係る請求書発行装置が実行する処理の詳細を示すフローチャートである。
図6図6は、実施形態に係る請求書データにおける請求書データテーブルの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る回収予定データにおける回収予定データテーブルの一例を示す図である。
図8図8は、パターン1の自社検収基準において印字された請求書の一例を示す図である。
図9図9は、請求入力画面の一例を示す図である。
図10図10は、請求番号入力セルに請求番号が入力された際の請求入力画面の一例を示す図である。
図11図11は、パターン1での入金データにおける入金データテーブルの一例を示す図である。
図12図12は、パターン1での回収予定データにおける回収予定データテーブルの一例を示す図である。
図13図13は、請求番号検索画面の一例を示す図である。
図14図14は、パターン2の取引先検出基準の取引先より受領した支払通知書の一例を示す図である。
図15図15は、パターン3の取引先検収基準の取引先より受領した支払通知書の一例を示す図である。
図16図16は、請求入力画面の別の一例を示す図である。
図17図17は、請求入力画面の別の一例を示す図である。
図18図18は、パターン2の請求データにおける請求データテーブルの上書き更新後の一例を示す図である。
図19図19は、パターン2の回収予定データにおける回収予定データテーブルの上書き更新後の一例を示す図である。
図20図20は、請求入力画面の別の一例を示す図である。
図21図21は、パターン3の請求データにおける請求データテーブルの上書き更新後の一例を示す図である。
図22図22は、パターン3の回収予定データにおける回収予定データテーブルの上書き更新後の一例を示す図である。
図23図23は、パターン2の取引先検収基準において印字された請求書の一例を示す図である。
図24図24は、パターン3の取引先検収基準において印字された請求書の一例を示す図である。
図25図25は、パターン2での入金データにおける入金データテーブルの一例を示す図である。
図26図26は、パターン2での回収予定データにおける回収予定データテーブルの一例を示す図である。
図27図27は、パターン3での入金データにおける入金データテーブルの一例を示す図である。
図28図28は、パターン3での回収予定データにおける回収予定データテーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る請求書発行装置、請求書発行方法および請求書発行プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0014】
[1.構成]
本実施形態に係る請求書発行装置の構成の一例について、図1等を参照して説明する。図1は、請求書発行装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【0015】
図1に示す請求書発行装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、請求書発行装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0016】
請求書発行装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108と、を備えている。請求書発行装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0017】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、請求書発行装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と、通信回線と、を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、請求書発行装置100と、サーバ200と、を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0018】
入出力インターフェース部108には、入力装置112と、出力装置114と、が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0019】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、売上データ106aと、回収予定データ106bと、を記憶している。
【0020】
売上データ106aは、売上番号毎に、少なくとも売上日、商品および金額を対応付けて記憶している。
【0021】
図2は、売上データ106aにおける売上データテーブルの一例を示す図である。図2に示す売上データテーブルT1の1行目には、売上番号「U001」に、行番号「1」、売上日「2022/4/27」、部門「BMN001:営業1課」、請求先「SEI001:○○食品」、商品「SH001:りんご」、売上金額「¥100」、売上消費税「¥10」および債権科目区分「売掛金」を対応付けて記憶されている。なお、売上データ106aは、予め作業者等のユーザが入力装置112を介して事前に入力されている。
【0022】
回収予定データ106bは、売上番号毎に、少なくとも回収予定日、請求番号、回収予定額、回収済額および消込完了情報を対応付けて記憶している。
【0023】
図3は、回収予定データ106bにおける回収予定データテーブルの一例を示す図である。図3に示す回収予定データテーブルT2の1行目には、回収SEQ「SQ01」、「伝票種」および売上番号「U001」に、行番号「1」、回収予定日「2022/5/31」、請求番号「」、回収予定額「110」、回収済額「0」、消込完了「」および債権科目区分「売掛金」を対応付けて記憶している。
【0024】
図1に戻り、請求書発行装置100の構成の説明を続ける。
制御部102は、請求書発行装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、取得部102aと、判定部102bと、請求書発行処理部102cと、表示制御部102dと、請求入力部102eと、入金消込入力部102fと、を備える。
【0025】
取得部102aは、記憶部106の売上データ106aおよび回収予定データ106bを取得する。
【0026】
判定部102bは、作業者による入力装置112から入力される操作信号に基づいて、請求書における検収基準において自社検収基準と取引先検収基準とが一致するか否かを判定する。
【0027】
請求書発行処理部102cは、請求書発行処理部102cは、作業者による入力装置112の操作内容に従って、請求データ、売上データ106a、回収予定データ106bの情報に基づいて、請求書の印字を行う請求書発行処理を行う。
【0028】
表示制御部102dは、請求書発行装置100に関する各種情報をモニタ114に表示する。具体的には、表示制御部102dは、請求入力画面をモニタ114に表示する。
【0029】
請求入力部102eは、作業者が入力装置112を介して操作した操作内容に従って、未請求の売上データ106a(未請求売上データ)を請求対象として追加選択(パターン2)する請求入力処理(パターン1)および請求済の売上データ106a(請求済売上データ)を請求対象外とする削除選択する請求入力処理(パターン3)の少なくとも一方を実行する。
【0030】
入金消込入力部102fは、作業者が入力装置112を介して登録ボタンU1を押下した場合、入金データと、回収予定データ106bと、に基づいて、入金消込入力処理を行う。
【0031】
[2.請求書発行装置100が実行する処理の概要]
次に、請求書発行装置100が実行する処理について説明する。図4は、請求書発行装置100が実行する処理の概要を示すフローチャートである。実施形態に係る請求書発行装置100は、3つのパターンの請求書発行業務および入金消込の突合業務を行うことができる。具体的には、請求書発行装置100は、以下の3つのパターンを行うことができる。
パターン1は、自社検出基準日と取引先検収基準とが一致する場合である。
パターン2は、自社検出基準日と取引先検収基準とが異なり、自社検出基準をベースとした請求データに対して、作業者による操作で任意に追加する場合である。
パターン3は、自社検出基準をベースとした請求データに対して、作業者による操作で任意に削除する場合である。
【0032】
[2-1.パターン1の処理の概要]
まず、パターン1について説明する。
図4に示すように、まず、請求書発行装置100は、作業者による入力装置112の操作内容に従って、後述する請求データ、売上データ106aおよび回収予定データ106bの各々の情報に基づいて、請求書の印字を行う請求書発行処理を行う(ステップS1)。具体的には、請求書発行装置100は、後述する請求データの請求番号に基づいて、回収予定データ106bへの紐付けを行う。続いて、請求書発行装置100は、回収予定データ106bの売上番号に基づいて、売上データ106aへの紐付けを行う。その後、請求書発行装置100は、請求データ、売上データ106aおよび回収予定データ106bの各々の情報に基づいて、自社検収基準による請求書の印字を行う。
【0033】
請求書の印字を行った後、請求書発行装置100は、後述する入金データおよび回収予定データ106bに基づいて、請求金額との突合を行う入金取消処理を行う(ステップS2)。取引先からの入金は、取引先検収基準での入金が行われる。即ち、パターン1では、自社検出基準日と取引先検収基準とが一致するため、取引先検収基準での請求データ作成済状態となる。これにより、請求書発行装置100は、入金金額ベースに、請求金額との突合を行う入金取消入力処理を行う。入金取消処理の後、請求書発行装置100は、本処理を終了する。なお、パターン1の詳細な処理およびデータの内容は、後述する。
【0034】
[2-2.パターン2,3の処理の概要]
次に、パターン2,3について説明する。
図4に示すように、まず、請求書発行装置100は、作業者による入力装置112の操作内容に従って、請求番号に紐付かない未請求の売上データ106aに対して、請求対象として指定する請求入力処理(パターン2の場合)および請求番号に紐付ない請求済の売上データ106aに対して、請求対象として削除する請求入力処理(パターン3の場合)の少なくとも一方を行う(ステップS3)。なお、請求入力処理の詳細は、後述する。
【0035】
続いて、請求書発行装置100は、後述する請求データ、売上データ106aおよび回収予定データ106bの各々の情報に基づいて、取引先検収基準の請求書の印字を行う請求書発行処理を行う(ステップS4)。具体的には、請求書発行装置100は、後述する請求データの請求番号に基づいて、回収予定データ106bへの紐付けを行う。続いて、請求書発行装置100は、回収予定データ106bの売上番号に基づいて、売上データ106aの紐付けを行う。その後、請求書発行装置100は、請求データ、売上データ106aおよび回収予定データ106bの各々の情報に基づいて、取引先検収基準による請求書の印字を行う。ステップS4の後、請求書発行装置100は、上述した入金取消処理と同様の処理を行い(ステップS2)、本処理を終了する。
【0036】
[3.請求書発行装置100が実行する処理の詳細]
次に、請求書発行装置100が実行する処理の詳細について説明する。図5は、請求書発行装置100が実行する処理の詳細を示すフローチャートである。
【0037】
図5に示すように、まず、取得部102aは、記憶部106の売上データ106aおよび回収予定データ106bを取得する(ステップS101)。
【0038】
続いて、判定部102bは、作業者による入力装置112から入力される操作信号に基づいて、請求書における検収基準において自社検収基準と取引先検収基準とが一致するか否かを判定する(ステップS102)。判定部102bによって請求書における検収基準において自社検収基準と取引先検収基準とが一致すると判定された場合(ステップS102:Yes)、請求書発行装置100は、後述するステップS103へ移行する。これに対して、判定部102bによって請求書における検収基準において自社検収基準と取引先検収基準とが一致しないと判定された場合(ステップS102:No)、請求書発行装置100は、後述するステップS107へ移行する。
【0039】
ステップS103において、請求書発行処理部102cは、作業者による入力装置112の操作内容に従って、後述する請求データ、売上データ106a、回収予定データ106bの情報に基づいて、請求書の印字を行う請求書発行処理を行う。ステップS103の後、請求書発行装置100は、後述するステップS104へ移行する。
【0040】
図6は、請求書データにおける請求書データテーブルの一例を示す図である。図7は、回収予定データにおける回収予定データテーブルの一例を示す図である。図8は、パターン1の自社検収基準において印字された請求書の一例を示す図である。
【0041】
図6の請求書データテーブルT3および図7の回収予定データテーブルT4に示すように、請求書発行処理部102cは、作業者が入力装置112を操作することによって、入力装置112から入力された請求データの請求番号に基づいて、回収予定データ106bの紐付けを行う。具体的には、図6の請求書データテーブルT3および図7の回収予定データテーブルT4に示すように、請求書発行処理部102cは、作業者が入力装置112を操作することによって請求書データの請求番号を「SE001」と入力した場合、回収予定データ106bの1行目から3行目の各々の請求番号に「SE001」の紐付けを行う。続いて、図7の回収予定データテーブルT4に示すように、請求書発行処理部102cは、回収予定データ106bの売上番号に基づいて、売上データ106a(図2の売上データテーブルT1を参照)の紐付けを行う。その後、請求書発行処理部102cは、請求データ、売上データ106aおよび回収予定データ106bの各々の情報に基づいて、請求書の印字を行う。具体的には、図8に示すように、請求書発行処理部102cは、請求データ、売上データ106aおよび回収予定データ106bの各々の情報に基づいて、請求書A1の印字を行う。請求書A1には、鑑部情報H1、明細部H2と、が含まれる。鑑部情報H1には、請求書データに紐付けられた請求日「4/28」、請求先「○○食品」および今回請求額「¥370」が印字されている。明細部H2には、売上データ106aに紐付けられた商品毎の計上日および売上金額が印字されている。
【0042】
図5に戻り、ステップS104以降の説明を続ける。
ステップS104において、表示制御部102dは、請求入力画面をモニタ114に表示する。
【0043】
図9は、請求入力画面の一例を示す図である。図9に示す請求入力画面P1には、少なくとも、請求番号を入力する請求番号入力セルK1と、抽出条件における売上日の売上日セルK2,K3と、伝票摘要の伝票摘要セルK4と、請求番号に紐付く請求データが表示される請求表示領域R1と、請求番号に紐付く売上データ106aが表示される売上表示領域R2と、登録ボタンU1と、が含まれる。さらに、売上表示領域R2には、商品毎に、請求対象の有無を指定するチェックボックスB1が含まれる。
【0044】
ステップS104の後、表示制御部102dは、作業者が入力装置112を介して請求番号入力セルK1に請求番号を入力した場合、請求番号に紐付けられた請求項データを請求表示領域R1および請求済売上データを売上表示領域R2に表示させる(ステップS105)。
【0045】
図10は、請求番号入力セルK1に請求番号が入力された際の請求入力画面の一例を示す図である。図10の請求入力画面P1に示すように、表示制御部102dは、入力装置112を介して請求番号入力セルK1に請求番号が入力された場合、請求番号に紐付けられた請求項データを請求表示領域R1および請求済の売上データ106a(請求済売上データ)を売上表示領域R2に表示させる。この場合、表示制御部102dは、売上データ106aが請求済であるため、チェックボックスB1にチェックした状態で請求入力画面P1に表示する。具体的には、表示制御部102dは、売上データ106aにおける各商品のチェックボックスB1にチェックした状態で請求入力画面P1に表示する。
【0046】
続いて、入金消込入力部102fは、作業者が入力装置112を介して登録ボタンU1を押下した場合、入金データと、回収予定データ106bと、に基づいて、入金消込入力処理を行う(ステップS106)。ステップS106の後、請求書発行装置100は、本処理を終了する。
【0047】
図11は、パターン1での入金データにおける入金データテーブルの一例を示す図である。図12は、パターン1での回収予定データ106bにおける回収予定データテーブルの一例を示す図である。
【0048】
図11の入金データテーブルT5および図12の回収予定データテーブルT6に示すように、入金消込入力部102fは、請求データ(請求済の売上データ106a)が入金消込対象となるため、入金金額ベースに、請求金額との突合処理を行って入金消込入力処理を行う。これにより、回収予定データテーブルT6における商品毎の回収済額および消込完了の状態ステータスの各々が更新される。
【0049】
図5に戻り、ステップS107以降の説明を続ける。
ステップS107において、表示制御部102dは、請求番号検索画面をモニタ114に表示させる。
【0050】
図13は、請求番号検索画面の一例を示す図である。図14は、パターン2の取引先検出基準の取引先より受領した支払通知書の一例を示す図である。図15は、パターン3の取引先検収基準の取引先より受領した支払通知書の一例を示す図である。
【0051】
図13に示す請求番号検索画面P2には、取引先より受領した支払通知書を基に、請求データおよび回収予定データ106bの抽出条件を入力するための請求先セルK10、請求日セルK11,K12、請求番号K13,K14および回収予定日K15,K15が含まれる。さらに、請求番号検索画面P2には、抽出条件によって抽出された請求データ、回収予定データ106bおよび売上データ106aに従って表示される表示領域R10と、表示領域R10で表示される請求番号を選択する選択ボタンU10と、が含まれる。
【0052】
作業者は、入力装置112を介して、取引先より受領した支払通知書A2(図14を参照)または支払通知書A3(図15を参照)から、請求先および請求日を抽出条件に入力する。例えば、図13に示すように、作業者は、入力装置112を介して、請求先セルK10に「SE001」、請求日セルK11に「2022/4/1」および請求日セルK12に「2022/4/30」に入力する。この場合、表示制御部102dは、表示領域R10に抽出条件によって抽出された請求データ、回収予定データ106bおよび売上データ106aを表示する。その後、作業者は、入力装置112を介して、表示領域R10において表示される請求番号から所定の請求番号を選択し、選択ボタンU10を押下する。
【0053】
作業者によって請求番号が選択された後、表示制御部102dは、請求入力画面P1をモニタ114に表示する(ステップS108)。
【0054】
図16は、請求入力画面の別の一例を示す図である。なお、図16では、パターン2における未請求の売上データ106aを請求対象として追加選択する場合について説明する。図16に示すように、作業者は、入力装置112を介して、抽出条件の売上日セルK2,K3および伝票摘要セルK4の少なくとも一方に入力することによって請求データに紐付かない売上データ106aをモニタ114に表示させる。具体的には、図16に示すように、表示制御部102dは、入力装置112を介して、作業者が抽出条件の売上日セルK2に「2022/5/1」および売上日セルK3に「2022/5/6」と入力した場合において、請求データに紐付かない売上データを売上表示領域R2に表示する。このとき、作業者は、パターン2において請求日以降の売上伝票が請求対象となるため、請求日以降の数営業日分の売上日付の入力を行う。これにより、表示制御部102dは、請求番号(請求データ)に紐付かない売上データ106aであって、抽出条件に合致する合致分の未請求の売上データ106aを売上表示領域R2に表示する。
【0055】
続いて、請求入力部102eは、作業者が入力装置112を介して操作した操作内容に従って、未請求の売上データ106a(未請求売上データ)を請求対象として追加選択(パターン2)する請求入力処理(パターン1)および請求済の売上データ106a(請求済売上データ)を請求対象外とする削除選択する請求入力処理(パターン3)の少なくとも一方を実行する(ステップS109)。
【0056】
まず、請求入力部102eが、未請求の売上データ106aを請求対象として追加選択して請求データを上書き更新する請求入力処理の場合(パターン2)について説明する。図17は、請求入力画面の別の一例を示す図である。
【0057】
図17に示すように、作業者は、入力装置112を介して、未請求の売上データ106aにおける商品の中から請求対象を指定することによって追加する。この場合、図17に示すように、作業者112は、入力装置112を介して、未請求の売上データ106aにおける商品の中から「めかぶ」のチェックボックスB1を選択してチェックを入力することによって請求対象を指定し、登録ボタンU1を押下する。これにより、請求入力部102eは、請求データに対して、入力装置112を介して選択された追加選択分を加味した請求金額、請求金額(本体金額)、請求金額(消費税額)の上書き更新を行う。さらに、請求入力部102eは、回収予定データ106bに対して、請求データの情報に基づいて、回収予定日および請求番号の上書き更新を行う。
【0058】
図18は、パターン2の請求データにおける請求データテーブルの上書き更新後の一例を示す図である。図19は、パターン2における回収予定データ106bにおける回収予定データテーブルの上書き更新後の一例を示す図である。
【0059】
図18の請求データテーブルT7に示すように、請求入力部102eは、請求データに対して、入力装置112を介して選択された追加選択分を加味した請求金額、請求金額(本体金額)、請求金額(消費税額)の上書き更新する(例えば図6図18を参照)。具体的には、請求入力部102eは、図18の請求データテーブルT7に示すように、請求金額を「¥550」、請求金額(本体金額)を「¥496」および請求金額(消費税額)を「¥54」に上書き更新する。
【0060】
さらに、図19に示すように、請求入力部102eは、回収予定データ106bに対して、請求データの情報に基づいて、回収予定日および請求番号の上書き更新を行う。具体的には、請求入力部102eは、図19の回収予定データテーブルT8の4行目に示すように、回収予定日を「2022/5/31」および請求番号を「SE001」に上書き更新する。
【0061】
次に、請求入力部102eが、請求済の売上データ106aの商品の中から請求対象外とする削除選択して請求データを上書き更新する請求入力処理の場合(パターン3)について説明する。図20は、請求入力画面の別の一例を示す図である。
【0062】
図20に示すように、作業者は、入力装置112を介して、請求済の売上データ106aにおける商品の中から請求対象外とする削除選択を行う。この場合、図20に示すように、作業者112は、入力装置112を介して、請求済の売上データ106aにおける商品の中から「まめ」のチェックボックスB1を選択してチェックを外し、請求対象から削除し、登録ボタンU1を押下する。これにより、請求入力部102eは、請求データに対して、入力装置112を介して削除された削除選択分を加味した請求金額、請求金額(本体金額)、請求金額(消費税額)の上書き更新を行う。さらに、請求入力部102eは、回収予定データ106bに対して、請求データの情報に基づいて、回収予定日および請求番号の上書き更新を行う。さらに、請求入力部102eは、削除選択分の回収予定データ106bを翌日の請求分データ(=回収予定データ106b)として回収予定日の上書き更新を行う。
【0063】
図21は、パターン3の請求データにおける請求データテーブルの上書き更新後の一例を示す図である。図22は、パターン3の回収予定データにおける回収予定データテーブルの上書き更新後の一例を示す図である。
【0064】
図21の請求データテーブルT9に示すように、請求入力部102eは、請求データに対して、入力装置112を介して選択された削除選択分を加味した請求金額、請求金額(本体金額)、請求金額(消費税額)の上書き更新する(例えば図6図21を参照)。具体的には、請求入力部102eは、図21の請求データテーブルT9に示すように、請求金額を「¥230」、請求金額(本体金額)を「¥208」および請求金額(消費税額)を「¥22」に上書き更新する。
【0065】
さらに、図22に示すように、請求入力部102eは、回収予定データ106bに対して、請求データの情報に基づいて、回収予定日および請求番号の上書き更新を行う。具体的には、請求入力部102eは、図22の回収予定データテーブルT10の3行目に示すように、請求番号の紐付けを外して(請求番号を空白)上書き更新する。さらに、請求入力部102eは、図22の回収予定データテーブルT10の3行目に示すように、削除選択分の回収予定データ106bを翌日の請求分データ(=回収予定データ106b)として回収予定日を「2022/6/30」とする上書き更新を行う。
【0066】
図5に戻り、ステップS110以降の説明を続ける。
ステップS110において、請求書発行処理部102cは、作業者による入力装置112の操作内容に従って、請求データ、売上データ106aおよび回収予定データ106bの各々の情報に基づいて、請求書の印字を行う請求書発行処理を行う。ステップS110の後、請求書発行装置100は、後述するステップS111へ移行する。
【0067】
図23は、パターン2の取引先検収基準において印字された請求書の一例を示す図である。図24は、パターン3の取引先検収基準において印字された請求書の一例を示す図である。
【0068】
図23に示すように、パターン2の場合、請求書発行処理部102cは、請求データ、売上データ106aおよび回収予定データ106bの各々の情報に基づいて、請求書A10の印字を行う。具体的には、請求書発行処理部102cは、請求書A10の明細部H2に、計上日「5/2」、追加選択した商品「SH004:めかぶ」および売上金額「¥180」を追記して印字する。なお、図23では、変更箇所を強調するため、ハッチングによって強調して表現した。
【0069】
また、図24に示すように、パターン3の場合、請求書発行処理部102cは、請求データ、売上データ106aおよび回収予定データ106bの各々の情報に基づいて、請求書A11の印字を行う。具体的には、図24に示すように、請求書発行処理部102cは、請求書A11の明細部H2から、計上日「4/28」、追加選択した商品「SH003:まめ」および売上金額「¥140」を削除して空白状態で印字する。なお、図24では、変更箇所を強調するため、ハッチングによって強調して表現した。
【0070】
図5に戻り、ステップS111以降の説明を続ける。
ステップS111において、入金消込入力部102fは、入金データと、回収予定データと、に基づいて、入金消込入力処理を行う。ステップS111の後、請求書発行装置100は、本処理を終了する。
【0071】
ここで、パターン2およびパターン3における入金消込入力処理について説明する。まず、パターン2での入金消込入力処理の説明後、パターン3での入金取消処理について説明する。
【0072】
図25は、パターン2での入金データにおける入金データテーブルの一例を示す図である。図26は、パターン2での回収予定データにおける回収予定データテーブルの一例を示す図である。
【0073】
図25の入金データテーブルT11および図26の回収予定データテーブルT12に示すように、入金消込入力部102fは、請求データ(請求済売上データ)が入金消込対象となるため、入金金額ベースに、請求金額との突合処理を行って入金消込入力処理を行う。これにより、回収予定データテーブルT12における商品毎の回収済額および消込完了の状態ステータスの各々は、更新される。
【0074】
図27は、パターン3での入金データにおける入金データテーブルの一例を示す図である。図28は、パターン3での回収予定データにおける回収予定データテーブルの一例を示す図である。
【0075】
図27の入金データテーブルT13および図28の回収予定データテーブルT14に示すように、入金消込入力部102fは、請求データ(請求済売上データ)が入金消込対象となるため、入金金額ベースに、請求金額との突合処理を行って入金消込入力処理を行う。これにより、回収予定データテーブルT14における商品毎の回収済額および消込完了の状態ステータスの各々は、更新される。
【0076】
このように、取引先からの入金は、取引先検収基準での入金が行われ、請求データ(請求済売上データ)が入金消込対象となる。このため、未請求処理の売上データ106aは、入金消込処理の対象外となる。即ち、未請求状態での入金は、時系列として、使途不明金の入金扱いとなり、消込処理を不可とする。さらに、取引先検収基準での回収予定(請求残)管理を行うことで、入金入力または消込入力のタイミングで検収基準違いの明細の追加および除外の少なくとも一方の確認が不要となる。これにより、請求書発行装置100は、上述したパターン1からパターン3全て取引先検収基準での、請求データ作成済状態となり、入金消込処理(入金消込業務)の入金金額ベースに、請求金額との突合処理を行うことができる。この結果、作業者は、顧客の入金ミスがない限り、入金金額が請求金額となるため、突合処理における差額チェックを、イレギュラー時に発生したときに行えばよいので、作業者に対する業務負荷を軽減することができる。
【0077】
以上説明した実施形態によれば、自社検収基準と取引先検収基準とで一致しない場合であっても、取引先検収基準での、請求データ作成済状態となり、入金消込処理(入金消込業務)の入金金額ベースに、請求金額との突合処理を行うことができる。この結果、作業者は、顧客の入金ミスがない限り、入金金額が請求金額となるため、突合処理における差額チェックを、イレギュラー時に発生したときに行えばよいので、作業者に対する業務負荷を軽減することができる。
【0078】
また、実施形態によれば、自社検収基準をベースとした請求データに対して、任意で商品(項目)の追加および削除の少なくとも一方を行うことができるので、作業者に対する業務負荷を軽減することができる。
【0079】
また、実施形態によれば、請求書発行処理部102cが作業者による入力装置112の操作内容に従って、請求データ、売上データ106aおよび回収予定データ106bの各々の情報に基づいて、請求書の印字を行う請求書発行処理を行うため、他の装置を用いることなく、請求書の発行を全て請求書発行装置100で行うことができる。
【0080】
また、実施形態によれば、請求入力部102eが請求番号の紐付けを外して(請求番号を空白)上書き更新し、削除選択分の回収予定データ106bを翌日の請求分データ(=回収予定データ106b)として回収予定日の上書き更新を行うため、自社検収基準での債権管理と、取引先検収基準での回収予定(請求残)管理との両立を行うことができる。
【0081】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0082】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0083】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0084】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0085】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0086】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメーターを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0087】
また、請求書発行装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0088】
例えば、請求書発行装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて請求書発行装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0089】
また、このコンピュータプログラムは、請求書発行装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0090】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0091】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0092】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0093】
また、請求書発行装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、請求書発行装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0094】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、月末の出荷により相手先との違算が起こりえるメーカや卸等の業界において有用である。
【符号の説明】
【0096】
100 請求書発行装置
102 制御部
102a 取得部
102b 判定部
102c 請求書発行処理部
102d 表示制御部
102e 請求入力部
102f 入金消込入力部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 売上データ
106b 回収予定データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28