(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022673
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】レーザリフロー装置
(51)【国際特許分類】
H05K 3/34 20060101AFI20240208BHJP
B23K 1/005 20060101ALI20240208BHJP
H01L 21/60 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
H05K3/34 507E
B23K1/005 A
H01L21/60 311T
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023211327
(22)【出願日】2023-12-14
(62)【分割の表示】P 2023096717の分割
【原出願日】2019-12-10
(31)【優先権主張番号】10-2019-0150526
(32)【優先日】2019-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】517416215
【氏名又は名称】レーザーセル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ジェジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ビョンロク
(72)【発明者】
【氏名】キム、 ジェコー
(72)【発明者】
【氏名】ジン、キチュル
(57)【要約】
【課題】レーザーリフロー装置の不良率を改善する。
【解決手段】本発明に係るレーザリフロー装置は、基板上に配置された複数の電子部品からなるボンディング対象物を透光性加圧部材で加圧するとともに、前記加圧部材を介してレーザビームを照射することにより電子部品を基板にボンディングするレーザ加圧ヘッドモジュールと、前記レーザ加圧ヘッドモジュールの一つの側から搬入されたボンディング対象物をレーザ加圧ヘッドモジュールのリフロー処理を経て他方に搬出するために前記ボンディング対象物を搬送するボンディング対象物搬送モジュールとを備えることを特徴とすることに関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に配置された複数の電子部品からなるボンディング対象物を透光性加圧部材で加圧するとともに、前記加圧部材を介してレーザビームを照射することにより電子部品を基板にボンディングするレーザ加圧ヘッドモジュールと、
前記レーザ加圧ヘッドモジュールの一つの側から搬入されるボンディング対象物をレーザ加圧ヘッドモジュールのリフロー処理を経て他方に搬出するために前記ボンディング対象物を搬送するボンディング対象物搬送モジュールを備えるレーザリフロー装置。
【請求項2】
前記レーザ加圧ヘッドモジュールは、前記透光性加圧部材を交換可能に取り付けるためのホルダユニットと、
前記ホルダユニットの上方に設けられ、ホルダユニットに取り付けられた加圧部材の平坦度を検査するためのプローブユニットを備える請求項1に記載のレーザリフロー装置。
【請求項3】
前記レーザビームは、ビームシェーパによって均質化された四角形のレーザビームである請求項1に記載のレーザリフロー装置。
【請求項4】
前記レーザビームは、2つ以上のレーザモジュールからレーザビームが重畳照射される請求項1に記載のレーザリフロー装置。
【請求項5】
前記ホルダユニットは、透光性加圧部材が嵌め込まれて着座するように中央部に通孔が形成された下部プレートからなる請求項1に記載のレーザリフロー装置。
【請求項6】
前記透光性加圧部材は、クォーツ(Quartz)、サファイア(Sapphire)、溶融シリカガラス(Fused Silica Glass)またはダイヤモンドのいずれかで実現できる請求項1に記載のレーザリフロー装置。
【請求項7】
前記ホルダユニットは、中央部にレーザビームが通過するように通気孔が形成され、前記透光性加圧部材が下部プレートに着座した状態で下部プレートの上部に結合されるマスクプレートをさらに備える請求項5に記載のレーザリフロー装置。
【請求項8】
前記マスクプレートの通孔は、透光性加圧部材の加圧面より大きいか等しい面積を有する四角形状である請求項7に記載のレーザリフロー装置。
【請求項9】
前記下部プレートの底面は、左右両側のエッジ部分が緩やかに丸められた形状を有する請求項5に記載のレーザリフロー装置。
【請求項10】
前記下部プレートの各エッジ部には、前記下部プレートのエッジを垂直方向に微細に移動させて透光性加圧部材の平坦度を調整する平坦度調整手段がさらに設けられる請求項5に記載のレーザリフロー装置。
【請求項11】
前記平坦度調整手段は、透光性加圧部材およびホルダユニットの各エッジ部に設けられたプレスブラケットと、
前記プレスブラケットの一つの側に設けられ、プレスブラケットをモータの駆動に応じて垂直方向に搬送する垂直駆動部を備える請求項10に記載のレーザリフロー装置。
【請求項12】
前記垂直駆動部は、プレスブラケットの垂直方向への搬送するためのボールねじとモータと、
前記プレスブラケットの直線運動をガイドするためのガイド部材を備える請求項11に記載のレーザリフロー装置。
【請求項13】
前記プローブユニットは、透光性加圧部材の上面の少なくとも1つ以上の点を刺して平坦度を測定するためのプローブと、
前記プローブを水平または垂直方向に搬送するための移動手段、および
前記プローブと移動手段を固定するためのプローブブラケットを備える請求項2に記載のレーザリフロー装置。
【請求項14】
前記プローブは、透光性加圧部材上面の四角いエッジを含めて計4箇所以上を刺してプロービングする請求項13に記載のレーザリフロー装置。
【請求項15】
前記透光性加圧部材下部で、レーザボンディングの際に発生するガス(fumes)が透光性加圧部材の底面に付着することを防止する保護フィルムをさらに備える請求項2に記載のレーザリフロー装置。
【請求項16】
前記保護フィルムは、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)または、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)で実現できる請求項15に記載のレーザリフロー装置。
【請求項17】
前記保護フィルムは、ロール状に巻いた保護フィルムを緩めながら一方向に搬送するリールツーリール(reel to reel)方式の保護フィルム搬送部により供給される請求項15に記載のレーザリフロー装置。
【請求項18】
前記透光性加圧部材は、全体として四角形のパネル形状を有する基材と、
前記基材の底面に突出形成され、底面が複数の電子部品に対応するように平面状に形成された加圧面を備える請求項1に記載のレーザリフロー装置。
【請求項19】
前記基材と加圧面との間には、基材の面積よりも加圧面の面積が狭くなるように内側に凹んだ少なくとも1つ以上の段差部をさらに備える請求項18に記載のレーザリフロー装置。
【請求項20】
前記基材の側面と段差部の底面及び側面には、レーザ光遮断層が形成される請求項18に記載のレーザリフロー装置。
【請求項21】
前記加圧面は、一定の深さを有する格子溝によって2つ以上に分割形成される請求項18に記載のレーザリフロー装置。
【請求項22】
前記格子溝の内側面と底面にはレーザ光遮断層がさらに形成される請求項21に記載のレーザリフロー装置。
【請求項23】
前記レーザ光遮断層は、インコネル(Inconel)コーティング層、乱反射加工層または、HR(High Reflection)コーティング層のうちの1つまたは、2つ以上の複合層からなる請求項20又は請求項21に記載のレーザリフロー装置。
【請求項24】
前記加圧面は、四角形状を有する請求項18に記載のレーザリフロー装置。
【請求項25】
前記加圧面の両側エッジは面取りまたは、ラウンド処理される請求項24に記載のレーザリフロー装置。
【請求項26】
前記加圧面には弾性ダンパー層がさらに設けられる請求項18に記載のレーザリフロー装置。
【請求項27】
前記弾性ダンパー層はシリコン(Silicon)材質で実現される請求項26に記載のレーザリフロー装置。
【請求項28】
前記レーザ加圧ヘッドモジュールは、前記透光性加圧部材を交換可能に取り付けるための長方形のホルダユニットと、
前記ホルダユニットの各エッジの下端を支えながらホルダユニットと透光性加圧部材の自重を反対方向に圧力を加えることによって、ホルダユニットと透光性加圧部材の自重をゼロ点に初期化する圧力バランサ、および
前記ホルダユニットの各エッジの上方に非接触状態で設けられ、ホルダユニットの各エッジをそれぞれ設定された圧力で独立して加圧するプレスユニットをさらに備える請求項1に記載のレーザリフロー装置。
【請求項29】
前記圧力バランサはエアシリンダで構成されている請求項28に記載のレーザリフロー装置。
【請求項30】
前記圧力バランサは弾性ばねで構成されている請求項28に記載のレーザリフロー装置。
【請求項31】
前記プレスユニットは、ホルダユニットの各エッジをそれぞれ設定された圧力で独立して加圧するようにエッジごとに1つずつ分割配置される請求項28に記載のレーザリフロー装置。
【請求項32】
前記プレスユニットは、ホルダユニットの各エッジ部を非接触で把持しているプレスブラケットと、
前記プレスブラケットの上端に取り付けられ、前記ホルダユニットをそれぞれ設定された圧力で下方に押して加圧する加圧シリンダを備える請求項31に記載のレーザリフロー装置。
【請求項33】
前記レーザ加圧ヘッドモジュールは、前記透光性加圧部材を交換可能に取り付けるための円形または多角形のホルダユニット、および
前記ホルダユニットの縁の周りの三つの点にそれぞれ縮合し、前記縮合した点を仮想線で結ぶ際、三角形を形成するプレスユニットを備える請求項1に記載のレーザリフロー装置。
【請求項34】
前記プレスユニットは、プレスブラケットと、
前記プレスブラケットの上端に取り付けられ、前記ホルダユニットを設定された圧力で下方に押して加圧する加圧シリンダ、および
一端が加圧シリンダのシリンダ棒に結合され、他端がホルダユニットの三つの点のうちの1つにそれぞれ回動可能に結合されたベアリングジョイントを備える請求項33に記載のレーザリフロー装置。
【請求項35】
前記ホルダユニットの各点にはジョイント締結部がさらに設けられ、前記各ジョイント締結部はベアリングジョイントと回動可能に結合される請求項34に記載のレーザリフロー装置。
【請求項36】
前記プレスブラケットの下端にはストッパがさらに設けられ、前記ストッパにジョイント締結部の一端が跨がる請求項35に記載のレーザリフロー装置。
【請求項37】
前記プレスブラケットの一つの側には、前記プレスブラケットを垂直方向に昇降させるための垂直搬送部がさらに設けられている請求項34に記載のレーザリフロー装置。
【請求項38】
前記垂直搬送部は、ボールねじとモータを設けて構成される請求項37に記載のレーザリフロー装置。
【請求項39】
前記ホルダユニットの平坦度は、一定周期又は透光性加圧部材を交換した後、ゼロ点に初期化して再設定される請求項33に記載のレーザリフロー装置。
【請求項40】
前記ホルダユニットの三つの点を連結する仮想の三角形は正三角形であり、仮想の三角形の重心と 透光性加圧部材の重心と一致する請求項33に記載のレーザリフロー装置。
【請求項41】
前記加圧シリンダは、kgf単位で加圧力を微細に設定及び調節可能な精密空気圧シリンダを採用する請求項32又は請求項34に記載のレーザリフロー装置。
【請求項42】
前記加圧シリンダには、加圧の際、圧力を測定して常時フィードバックするための圧力感知センサがさらに備えられる請求項41に記載のレーザリフロー装置。
【請求項43】
前記ホルダユニットの上方には、静電気によるダストの塵埃吸着から透光性加圧部材の上面をクリーニングするためのイオナイザユニットがさらに備えられる請求項28又は請求項33に記載のレーザリフロー装置。
【請求項44】
前記ボンディング対象物搬送モジュールは、基板上に配置された複数の電子部品からなるボンディング対象物が搬入のために着座する入力コンベヤと、
前記入力コンベアから供給されたボンディング対象物を真空吸着して固定する真空チャッキング手段、および
レーザリフロー処理が完了したボンディング対象物が搬出のために着座する出力コンベアを備える請求項1に記載のレーザリフロー装置。
【請求項45】
前記入力および出力コンベアは、コンベアフレームと、
前記コンベアフレームの上部に両側に設けられた一対のワイヤ軌道手段と、
前記コンベアフレームの一つの側に設けられ、コンベアフレームを水平方向に線形移動させるための水平搬送手段を備える請求項44に記載のレーザリフロー装置。
【請求項46】
前記入力および出力コンベアのコンベアフレームの一つの側には、サイズが異なるボンディング対象物を収容するためにコンベアフレームの幅を拡大または縮小するように幅調整手段がさらに設けられている請求項45に記載のレーザリフロー装置。
【請求項47】
前記入力コンベアのコンベアフレームには、ボンディング対象物を所定温度まで予熱するためのプリヒーティングステージがさらに備えられる請求項45に記載のレーザリフロー装置。
【請求項48】
前記真空チャッキング手段の一つの側には、ボンディング対象物の正常ローディングの有無を監視するためのビジョンユニットがさらに備えられる請求項44に記載のレーザリフロー装置。
【請求項49】
前記入力及び出力コンベアと真空チャッキング手段との間の区間には、それぞれ、ボンディング対象物を送達するためのピッカーユニットがさらに備えられる請求項44に記載のレーザリフロー装置。
【請求項50】
前記ピッカーユニットは、平板上の真空吸着パッド、および
前記真空吸着パッドを垂直方向に搬送するための垂直駆動部を備える請求項49に記載のレーザリフロー装置。
【請求項51】
前記真空チャッキング手段は、ボンディング対象物を吸着固定するための多孔質吸着板、および
前記多孔質吸着板及びヒーティングブロックをボンディング対象物の入力領域からレーザリフロー処理領域を経て出力領域まで往復移動させる水平搬送手段を備える請求項44に記載のレーザリフロー装置。
【請求項52】
前記多孔質吸着板は、ボンディング対象物の底面の中央部分を吸着するための長方形の中央吸着板、および
前記中央吸着板の周囲を囲むように配置され、ボンディング対象物の底面縁部を吸着するためのボーダー吸着板に分割形成される請求項51に記載のレーザリフロー装置。
【請求項53】
前記ボーダー吸着板には、ボンディング対象物の底面縁部を吸着するためのサクションホールがさらに形成される請求項52に記載のレーザリフロー装置。
【請求項54】
前記ボーダー吸着板はアルミニウム材質で形成されている請求項52に記載のレーザリフロー装置のボンディング対象物搬送モジュール。
【請求項55】
前記多孔質吸着板の下部にはヒーティングブロックがさらに設けられる請求項51に記載のレーザリフロー装置のボンディング対象物搬送モジュール。
【請求項56】
前記レーザ加圧ヘッドモジュールは、互いに分割配置された状態で前記ボンディング対象物に複数のレーザビームを重畳照射するマルチレーザモジュール、および
前記マルチレーザモジュールの隙間領域に設けられ、透光性加圧部材を介してビームを照射することによりボンディング対象物の複数点の温度を感知する温度感知センサを備える請求項1に記載のレーザリフロー装置。
【請求項57】
マルチレーザモジュールは、互いに対向する一対のマルチレーザモジュールで構成される請求項56に記載のレーザリフロー装置。
【請求項58】
前記温度感知センサは、単一の赤外線温度感知センサで構成され、前記単一の赤外線温度感知センサがボンディング対象物の多数点に順次赤外線を照射する請求項56に記載のレーザリフロー装置。
【請求項59】
前記単一の赤外線温度感知センサは、複数のレーザビームが重畳照射される領域内の周囲及び中央部分の複数点に順次赤外線を照射する請求項58に記載のレーザリフロー装置。
【請求項60】
前記温度感知センサは、複数の赤外線温度感知センサで構成され、前記複数の赤外線温度感知センサがボンディング対象物の多数点に同時に赤外線を照射する請求項56に記載のレーザリフロー装置。
【請求項61】
前記複数の赤外線温度感知センサは、複数のレーザビームが重畳照射される領域内の周囲及び中央部分のうち、複数点に同時に赤外線を照射する請求項60に記載のレーザリフロー装置。
【請求項62】
前記マルチレーザモジュールには、それぞれレーザビームの出力および強度を測定するためのビームプロファイラをさらに備える請求項56に記載のレーザリフロー装置。
【請求項63】
長方形の基板上に複数の電子部品が配置されたボンディング対象物を透光性加圧部材に押し付け、加圧するとともに前記加圧部材を介してレーザビームを照射することにより電子部品を基板にボンディングするレーザリフロー装置のレーザリフロー方法において、
a)前記透光性加圧部材がボンディング対象物を押す前に、ビジョンユニットが透光性加圧部材の加圧面の直下に位置する所定範囲の電子部品が配置された形状を撮影する段階と、
b)前記撮影された所定範囲の電子部品が配置された形状が加圧面に対応するように位置決めされたことを判定する段階と、
c)前記電子部品が加圧面に対応するように位置決めされたと判断された場合、透光性加圧部材が下方に移動してボンディング対象物を加圧するとともに、透光性加圧部材を介してボンディング対象物にレーザビームを照射する段階と、
d)前記レーザビームの照射を止めることによって、透光性加圧部材を上方に移動して加圧状態を解除する段階、および
e)前記透光性加圧部材が、次回にリフロー処理する所定範囲の電子部品上方に水平搬送する工程を備えるレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項64】
前記b)工程は、b1)撮影された所定範囲の電子部品が配置された形状が側面から見たときに、透光性加圧部材の加圧面中心線を基準に電子部品が左右対称に位置しているかを判定する段階と、
b2)前記撮影された電子部品が配置された形状が透光性加圧部材の加圧面中心線を基準に左右対称的に位置する場合、加圧面に対応するように位置されたと判断する。
しかし、加圧面に対応するように配置されていない場合、電子部品が配置された形状が透光性加圧部材の加圧面中心線を基準に左右対称に位置するように前記透光性加圧部材の水平位置を調整する段階を設ける請求項63に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項65】
前記レーザビームは、2つ以上のレーザモジュールからレーザビームが重畳照射される請求項63に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項66】
前記各レーザモジュールは互いに対称的に配置され、前記各レーザビームは同じビーム照射角度を有する請求項63に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項67】
前記各レーザモジュールからレーザビームが同時に照射される請求項66に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項68】
前記各レーザモジュールからレーザビームを順次照射される請求項66に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項69】
前記c)工程の前にボンディング対象物を下部で予熱する工程をさらに備える請求項63に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項70】
前記ボンディング対象物を下部で予熱する段階は、ボンディング対象物の表面温度を200℃未満に維持する請求項69に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項71】
前記c)段階で透光性加圧部材を介してボンディング対象物にレーザビームを照射することにより、ボンディング対象物の表面温度を200℃以上に加熱する請求項63に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項72】
長方形の基板上に複数の電子部品が配置されたボンディング対象物を透光性加圧部材で押し付け、加圧するとともに前記加圧部材を介してレーザビームを照射することにより電子部品を基板にボンディングするレーザリフロー装置のレーザリフロー方法において、
a)前記透光性加圧部材の加圧面を下方に移動してボンディング対象物に加圧力を加えない状態で接触する段階と、
b)前記透光性加圧部材を介してボンディング対象物にレーザビームを照射する段階、および
c)前記レーザビームの照射を解除し、透光性加圧部材を上方に移動する段階を備えるレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項73】
前記a)工程の後に、前記透光性加圧部材の垂直移動を固定する段階をさらに備える請求項72に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項74】
前記a)工程後に透光性加圧部材に所定設定の一定の圧力を加え、b)工程後に前記透光性加圧部材の垂直移動を固定しない段階をさらに備える請求項72に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項75】
前記a)工程後に前記透光性加圧部材の垂直移動を固定し、b)工程後に前記透光性加圧部材に所定の一定の圧力を加える段階をさらに備える請求項72に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項76】
前記a)工程後に前記透光性加圧部材の垂直移動を固定し、b)工程後に前記透光性加圧部材の垂直移動を固定しない段階をさらに備える請求項72に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項77】
前記b)工程において、レーザビームは、2つ以上のレーザモジュールからレーザビームが重畳照射される請求項72に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項78】
前記各レーザモジュールからレーザビームが同時に照射される請求項72に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項79】
前記各レーザモジュールからレーザビームを順次照射される請求項77に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項80】
前記b)工程の前にボンディング対象物を下部で予熱する段階をさらに備える請求項72に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【請求項81】
前記ボンディング対象物を下部で予熱する工程は、ボンディング対象物の表面温度を200℃未満に維持する請求項80に記載のレーザリフロー装置のレーザリフロー方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザリフロー装置およびレーザリフロー方法に関する。より詳細には、基板上に配置された複数の電子部品を透光性加圧部材で加圧した状態でレーザを照射して電子部品を同時にボンディングする加圧するレーザリフロー装置及びこの装置を用いたレーザリフロー方法に関する。
【背景技術】
【0002】
産業用レーザ加工においてミクロン(μm)級の精度を有する応用分野がマイクロレーザ処理であるが、半導体産業、ディスプレイ産業、印刷回路基板(PCB)産業、スマートフォン産業などで広く使用されている。すべての電子機器に用いられるメモリチップは、集積度と性能、超高速通信速度を実現するために回路間隔を最小限に縮小する技術が発展してきたが、現在は回路線幅と線幅間隔を縮小させるだけの技術では必要な水準に達することができず、メモリチップを垂直方向に積層するレベルにまで向上した。すでに128層までの積層技術がTSMC社で開発されており、72層まで積層する技術を三星電子、SKハイニックスなどで大量生産に適用している。
【0003】
また、メモリチップ、マイクロプロセッサチップ、グラフィックプロセッサチップ、ワイヤレスプロセッサチップ、センサプロセッサチップなどを1つのパッケージに実装しようとする技術開発が 熾烈に研究開発されており、かなりのレベルの技術がすでに実用化されている。
【0004】
しかしながら、前述の技術の開発過程において、超高速/超高容量の半導体チップ内部でさらに多くの電子が信号処理プロセスに関わらなければならないため、電力消費量が増え、発熱に対する冷却処理問題が提起された。さらに、より多くの信号に対する超高速信号処理および超高周波信号処理という要件を達成するために、大量の電気信号を超高速で伝達しなければならないという技術問題が提起された。また、信号線が多くなければならず、半導体チップ外部への信号インタフェース線をこれ以上一次元的なリード線方式では処理できず、半導体チップ下部で二次元的に処理するボールグリッドアレイ(BGA)方式(Fan-In BGA)または、Fan-in Wafer-Level-Package(FIWLP)と称する)と、チップ下部の超微細BGA層の下に信号配線再配列層(Singnal Layout Redistribution Layer)を置き、その下部に2次微細BGA層を設ける方式(Fan-outBGAまたはFan-out Wafer-Level-Package(F0WLP)または Fan-out Panel-Level-Package(FOPLP)と称する)方式などが適用されている。
【0005】
近年、半導体チップの場合、EMC(EPoxy-Mold Compound)層を含めて厚さが200μm以下の製品が登場している。 このように厚さが数百ミクロンに過ぎないミクロン級の超硬薄型半導体チップを超硬薄型PCBに貼り付けるために、従来の表面実装技術(SMT)標準工程であるサーマルリフローオーブン(Thermal Reflow Oven)技術のようなマスリーフロー(MR)プロセスを適用すると、数百秒の時間の間、100~300度(℃)の空気温度環境に半導体チップが露出するため、熱膨張係数(CTE; Coefficient of Themal Expansion)の違いによるチップボーダー反り(Chip-Boundary Warpage)、PCBボーダー反り(PCB-Boundary Warpage)、熱衝撃型ランダムボンディング不良(Random-Bonding Failure by Thermal Shock)など、様々な形態のはんだ付けボンディング接着不良が発生することがある。
【0006】
これにより最近、脚光を浴びているレーザリフロー装置の構成を見ると、レーザヘッドモジュールがボンディング対象物(半導体チップまたは集積回路IC)を数秒間押しながらレーザを照射してボンディングする方式で、半導体チップまたは集積回路(IC)サイズに対応する面光源形態のレーザを照射してボンディングを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国登録特許第0662820号
【特許文献2】韓国特許出願第2017-0077721 号
【0008】
このような加圧方式のレーザリフロー装置については、特許文献1を参考すると、フリップチップの裏面にレーザを照射して前記フリップチップを加熱する一方、前記フリップチップをキャリア基板に圧着するためのフリップチップ加熱圧着モジュールの構成が開示されている。
【0009】
しかしながら、特許文献1に開示された従来の加圧方式のレーザリフロー装置は、チップを吸着してボンディングポジションに移動させるための手段と、前記チップの裏面にレーザを介して加熱するとともに前記チップをキャリア基板に圧着させるための手段に分離されるため、半導体ストリップのように複数の半導体チップをボンディングする場合、1つの半導体チップを加圧しながらレーザを照射する動作を半導体チップの数だけ繰り返し行う必要があるため、作業時間が増大する問題点があった。
【0010】
一方、特許文献2を参考すると、同特許に記載されたレーザリフロー装置構成は、加圧ヘッドが複数のフリップチップを同時に加圧した状態でレーザヘッドが水平方向に搬送して各フリップチップを順次1つずつレーザを照射するか、または単一のレーザヘッドが複数のフリップチップにレーザを同時に照射する方式でボンディング処理が可能であると述べている。
【0011】
しかしながら、前述の特許文献2の従来のレーザリフロー装置構成によれば、単一のレーザ源を用いるため、基板上に配置された複数のフリップチップにレーザビームが複数の角度で入射することによって均質なレーザビームを照射することが困難であり、したがって、不良なしに複数のフリップチップを均一にリフロー処理することは、技術的に多くの困難が予想される。
【0012】
したがって、前記特許文献1及び2に開示された従来のレーザリフロー装置は、単一のフリップチップを1つずつ順次加圧及びレーザを照射することにより全体の作業時間が延びる一方で、複数の処理のため様々な基盤のサイズに水平に配置された複数のフリップチップに単一のレーザビームを照射しても、各フリップチップに均一な熱エネルギーが伝達されることは事実上難しいため、ボンディング不良率を改善するためには多くの研究開発および努力が必要な実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
そこで本発明は前記のような問題を解消するため発明されたものであり、本発明は各種基板のサイズに対応するように透光性加圧部材を交換することにより一度に処理される加圧及びレーザ投光面積の大きさを容易に調節できるように構成した。したがって、複数の電子部品を同時に加圧およびレーザリフローによる大量処理が可能でありながらも、不良率が大幅に改善されるレーザリフロー装置のレーザ加圧ヘッドモジュールを提供することを目的とする。
【0014】
また、本発明は、複数の電子部品を同時に加圧しながら均質化されたレーザビームを照射することで大量処理が可能でありながら不良率が大幅に改善されたレーザリフロー装置のレーザ加圧ヘッドモジュールを提供することを目的とする。
【0015】
また、本発明は、様々な基板のサイズに対応するように透光性加圧部材が装着される板状のホルダユニットの各エッジ部をそれぞれ独立して圧力を設定及び調節することができるように構成される。したがって、複数の電子部品を同時に加圧およびレーザビームを照射し、一度にリフロー処理することで大量処理が可能でありながら不良率が大幅に改善されるレーザリフロー装置のレーザ加圧ヘッドモジュールを提供することを目的とする。
【0016】
本発明は、基板上に複数の電子部品が着座したボンディング対象物をサイズにかかわらず、コンベアシステムが一度にリフロー処理領域に搬入及び搬出することができ、搬入のための搬送中にボンディング対象物を所定温度まで徐々に予熱することにより、レーザリフロー処理の時にはんだ溶融温度まで不良なく安定した温度上昇が行われるように構成される。そこで、複数の電子部品を同時に加圧及びレーザビームを照射して一度にリフロー処理することにより大量処理が可能でありながらも不良率が大幅に改善されるレーザリフロー装置を提供することを目的とする。
【0017】
本発明は、マルチレーザビームが重畳照射される領域を複数の温度感知センサで精密に監視することによりボンディング対象物を構成する基板及び電子部品の温度不均衡を即座に感知及び補償することにより、特定電子部品のボンディング不良を未然に防止できるように構成されています。これにより、複数の電子部品を同時に加圧及びレーザビームを照射して一度にリフロー処理することで大量処理が可能でありながら、温度不均衡によるボンディング不良率が大幅に改善されるレーザリフロー装置のマルチレーザモジュールを提供することを目的とする。
【0018】
本発明は、透光性加圧部材の加圧前に下方に位置する電子部品の配置形状が透光性加圧部材の加圧面の正中央に位置するように調整することにより、前記透光性加圧部材により加圧時に電子部品に伝達される圧力が片側に偏重することなく、均等に加圧できるようにする。 そこで、複数の電子部品を同時に加圧及びレーザビームを照射して一度にリフロー処理することにより大量処理が可能でありながら不良率が大幅に改善されるレーザリフロー装置のレーザリフロー方法を提供することを目的とする。
【0019】
本発明は、複数の電子部品を予め設定した条件に応じて加圧及びレーザビームの照射過程を順次制御することにより、ボンディング不良なしに一度に複数の電子部品を大量にリフロー処理が可能であっても不良率が大幅に改善されるレーザリフロー装置のレーザリフロー方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
前記の目的を達成するため本発明は、基板上に配置された複数の電子部品からなるボンディング対象物を透光性加圧部材で加圧するとともに、前記加圧部材を介してレーザビームを照射することにより電子部品を基板にボンディングするレーザ加圧ヘッドモジュール、
および、前記レーザ加圧ヘッドモジュールの一つの側から搬入されたボンディング対象物をレーザ加圧ヘッドモジュールのリフロー処理を経て他方に搬出するためにボンディング対象物を搬送するボンディング対象物搬送モジュールを構成している。
【0021】
また、前記レーザ加圧ヘッドモジュールは、前記透光性加圧部材を交換可能に取り付けるためのホルダユニット、
および、前記ホルダユニットの上方に設けられ、ホルダユニットに装着された加圧部材の平坦度を検査するためのプローブユニットを構成している。
【0022】
また、前記レーザビームは、ビームシェーパによって均質化された正方形のレーザビームである。
【0023】
また、前記レーザビームは、2つ以上のレーザモジュールからレーザビームが重畳照射される。
【0024】
また、前記ホルダユニットは、透光性加圧部材が嵌合して係止および着座することができるように、中央部に通孔が形成された下板プレートを構成している。
【0025】
また、前記透光性加圧部材は、クォーツ(Quartz)、サファイア(Sapphire)、溶融シリカガラス(Fused Silica Glass)またはダイヤモンドのいずれかで実現できる。
【0026】
また、前記ホルダユニットは、中央部にレーザビームが通過するように通気孔が形成され、透光性加圧部材が下部プレートに着座した状態で下部プレートの上部に結合されるマスクプレートをさらに備える。
【0027】
また、前記マスクプレートの通孔は、透光性加圧部材の加圧面よりも大きいか等しい面積を有する四角形状である。
【0028】
また、前記下板の底面は、左右両側エッジ部分が緩やかに丸められた形状を有する。
【0029】
また、前記下板の各エッジ部には、前記下板のエッジを垂直方向に微細に移動させて透光性加圧部材の平坦度を調整する平坦度調整手段がさらに設けられている。
【0030】
また、平坦度調整手段は、透光性加圧部材およびホルダユニットの各エッジ部に設けられたプレスブラケット、
および、前記プレスブラケットの一つの側に設けられ、プレスブラケットをモータの駆動に応じて垂直方向に搬送する垂直駆動部を備える。
【0031】
また、前記垂直駆動部は、プレスブラケットの垂直搬送のためのボールねじとモータ、
および、前記プレスブラケットの直線運動をガイドするためのガイド部材を備える。
【0032】
また、前記プローブユニットは、透光性加圧部材の上面の少なくとも1つ以上の点を刺して平坦度を測定するためのプローブ、
および、前記プローブを水平または垂直に移動させるための移動手段、
および、前記プローブと移動手段を固定するためのプローブブラケットを備える。
【0033】
また、前記プローブは、透光性加圧部材上面の四角のエッジ部点を含めて計4箇所以上を刺してプロービングする。
【0034】
また、前記透光性加圧部材下部に、レーザボンディング時に発生するガス(fumes)が透光性加圧部材の底面に付着することを防止する保護フィルムをさらに備える。
【0035】
また、前記保護フィルムは、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)またはパーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)で実現できる。
【0036】
また、前記保護フィルムは、ロール状に巻いた保護フィルムを緩めながら一方側に搬送するリールツーリール(reel to reel)方式の保護フィルム搬送部によって供給される。
【0037】
また、前記透光性加圧部材は、全体として四角いパネル形状を有する基材、
および、前記基材の底面に突出形成され、底面が複数の電子部品に対応するように平面状に形成された加圧面を備える。
【0038】
また、前記基材と加圧面との間には、基材の面積よりも加圧面の面積が狭くなるように内側に凹んだ少なくとも1つ以上の段差部をさらに備える。
【0039】
また、前記基材の側面と段差部の底面及び側面には、レーザ光遮断層が形成される。
【0040】
また、前記加圧面は、一定の深さを有する格子溝によって2つ以上に分割形成される。
【0041】
また、前記格子溝の内側面と底面にはレーザ光遮断層がさらに形成される。
【0042】
また、前記レーザ光遮断層は、インコネル(Inconel)コーティング層、乱反射加工層またはHR(High Reflection)コーティング層のうちの1つまたは2つ以上の複合層から構成される。
【0043】
また、前記加圧面は四角い形状を有する。
【0044】
さらに、前記加圧面の両側のエッジは面取りまたは丸められている。
【0045】
また、前記加圧面には弾性ダンパー層がさらに設けられている。
【0046】
また、前記弾性ダンパー層はシリコン(Silicon)材質で実現できる。
【0047】
前記レーザ加圧ヘッドモジュールは、透光性加圧部材を交換可能に取り付けるための長方形のホルダユニット、
および、ホルダユニットの各エッジの下端を支えながらホルダユニットと透光性加圧部材の自重を逆方向に加圧することによって、ホルダユニットと透光性加圧部材の自重をゼロ点に初期化する圧力バランサ、
および、ホルダユニットの各エッジの上方に非接触状態で設けられ、ホルダユニットの各エッジをそれぞれ設定した圧力で独自に加圧するプレスユニットをさらに備える。
【0048】
また、前記圧力バランサはエアシリンダで構成される。
【0049】
また、前記圧力バランサは弾性ばねで構成される。
【0050】
そして、前記プレスユニットは、ホルダユニットの各エッジをそれぞれ設定した圧力で独自に加圧するように、エッジごとに1つずつ分割配置される。
【0051】
また、前記プレスユニットは、ホルダユニットの各エッジ部を非接触で把持しているプレスブラケット、
および、プレスブラケットの上端に取り付けられ、ホルダユニットをそれぞれ設定された圧力の分を下方に加圧する加圧シリンダを備える。
【0052】
また、前記加圧シリンダには、kgf単位で加圧力を微細に設定・調整できる精密空気圧シリンダが採用されている。
【0053】
そして、前記加圧シリンダには、加圧の際、圧力を測定して常時フィードバックするための圧力感知センサがさらに設けられている。
【0054】
また、前記ホルダユニットの上方には、静電気によるダストの塵埃吸着から透光性加圧部材の上面をクリーニングするためのイオナイザユニットがさらに設けられている。
【0055】
また、前記ボンディング対象物搬送モジュールは、基板上に配置された複数の電子部品からなるボンディング対象物が搬入のために着座する入力コンベアと、
前記入力コンベアから供給されたボンディング対象物を真空吸着して固定する真空チャッキング手段と、
そして、レーザリフロー処理が完了したボンディング対象物が搬出のために着座する出力コンベアを備える。
【0056】
さらに、前記入力および出力コンベアはコンベアフレームと、
前記コンベアフレームの上部に両側に設けられた一対のワイヤ軌道手段と、
そして、前記コンベアフレームの一つの側に設けられ、コンベアフレームを水平方向に直線移動させるための水平搬送手段を備える。
【0057】
また、前記入力および出力コンベアのコンベアフレームの一つの側には、サイズの異なるボンディング対象物を収容するためにコンベアフレームの幅を拡大または縮小できるように幅調整手段がさらに設けられている。
【0058】
そして、前記入力コンベアのコンベアフレームには、ボンディング対象物を所定温度まで予熱するためのプレヒーティングステージがさらに設けられている。
【0059】
また、前記真空チャッキング手段の一つの側には、ボンディング対象物の正常ローディングの有無を監視するためのビジョンユニットがさらに設けられている。
【0060】
尚、前記入力および出力コンベアと真空チャッキング手段との間の区間には、それぞれのボンディング対象物を搬送するためのピッカーユニットがさらに設けられている。
【0061】
また、前記ピッカーユニットは、平板上の真空吸着パッド、および前記真空吸着パッドを垂直方向に搬送するための垂直駆動部を備える。
【0062】
また、前記真空チャッキング手段は、ボンディング対象物を吸着固定するための多孔質吸着板、そして、前記多孔質吸着板およびヒーティングブロックをボンディング対象物の入力領域からレーザリフロー処理領域を経て出力領域まで往復移動させる水平搬送手段を備える。
【0063】
尚、前記多孔質吸着板は、ボンディング対象物の底面の中央部分を吸着するための長方形の中央吸着板、 そして、前記中央吸着板の周囲を囲むように配置され、ボンディング対象物の底面縁部を吸着するための縁吸着板に分割形成される。
【0064】
また、前記縁吸着板には、ボンディング対象物の底面縁部を吸着するためのサクションホールがさらに形成されている。
【0065】
また、前記縁吸着板はアルミニウム材質で形成されている。
【0066】
また、前記多孔質吸着板の下部にはヒーティングブロックがさらに設けられている。
【0067】
また、前記レーザ加圧ヘッドモジュールは、互いに分割配置された状態で前記ボンディング対象物に複数のレーザビームを重畳照射するマルチレーザモジュール、およびマルチレーザモジュールの間の領域に設けられ、透光性加圧部材を介してビームを照射することによってボンディング対象物の複数点の温度を感知する温度感知センサを備える。
【0068】
また、前記マルチレーザモジュールは、互いに対向する一対のマルチレーザモジュールで構成される。
【0069】
また、前記温度感知センサは、単一の赤外線温度感知センサで構成され、前記単一の赤外線温度感知センサがボンディング対象物の複数点に順次赤外線を照射する。
【0070】
また、前記単一の赤外線温度感知センサは、複数のレーザビームが重畳照射される領域内の周囲及び中央部分の複数点に順次赤外線を照射する。
【0071】
また、前記温度感知センサは、複数の赤外線温度感知センサで構成され、前記複数の赤外線温度感知センサがボンディング対象物の複数点に同時に赤外線を照射する。
【0072】
尚、前記複数の赤外線温度感知センサは、複数のレーザビームが重畳照射される領域内の周囲及び中央部分の複数点に同時に赤外線を照射する。
【0073】
さらに、前記マルチレーザモジュールは、それぞれレーザビームの出力および強度を測定するためのビームプロファイラをさらに備える。
【0074】
また、長方形の基板上に複数の電子部品が配置されたボンディング対象物を透光性加圧部材で加圧するとともに前記加圧部材を介してレーザビームを照射することにより電子部品を基板にボンディングするレーザリフロー装置のレーザリフロー方法において、a)前記透光性加圧部材がボンディング対象物を押す前に、前記ビジョンユニットが前記透光性加圧部材の加圧面の直下に位置する所定範囲の電子部品が配置された形状を撮影する段階と、b)前記撮影された所定範囲の電子部品が配置された形状が加圧面に対応するように位置決めされたことを判定する段階と、c)前記電子部品が加圧面に対応するように位置決めされたと判断された場合、透光性加圧部材が下方に移動してボンディング対象物を加圧するとともに、透光性加圧部材を介してボンディング対象物にレーザビームを照射する段階と、d)レーザビームの照射を止めることによって、透光性加圧部材を上方に移動して加圧状態を解除する段階、およびe)前記透光性加圧部材が、次回にリフロー処理する所定範囲の電子部品上方に水平搬送する段階を備えて構成される。
【0075】
また、前記b)工程は、b1)撮影された所定範囲の電子部品が配置された形状が側面から見たときに透光性加圧部材の加圧面中心線を基準に電子部品が左右対称に位置するか否かを判別する段階、およびb2)前記撮影された電子部品が配置された形状が透光性加圧部材の加圧面中心線を基準に左右対称的に位置する場合は、加圧面に対応するように位置されたと判断し、加圧面に対応するように位置しない場合は、前記電子 部品が配置された形状が透光性加圧部材の加圧面中心線を基準に左右対称に位置するように前記透光性加圧部材の水平位置を調整する段階を備える。
【0076】
尚、前記レーザビームは、2つ以上のレーザモジュールからレーザビームが重畳照射される。
【0077】
さらに、前記各レーザモジュールは互いに対称的に配置され、前記各レーザビームは同じビーム照射角度を有する。
【0078】
また、前記各レーザモジュールからレーザビームが同時に照射される。
【0079】
尚、前記各レーザモジュールからレーザビームを順次照射される。
【0080】
また、c)工程の前に、ボンディング対象物を下部で予熱する工程をさらに備える。
【0081】
また、前記ボンディング対象物を下部で予熱する工程は、ボンディング対象物の表面温度を200℃未満に維持する。
【0082】
また、前記c)工程で透光性加圧部材を介してボンディング対象物にレーザビームを照射することにより、ボンディング対象物の表面温度を200℃以上に加熱する。
【0083】
また、長方形の基板上に複数の電子部品が配置されたボンディング対象物を透光性加圧部材で加圧するとともに前記加圧部材を介してレーザビームを照射することにより電子部品を基板にボンディングするレーザリフロー装置のレーザリフロー方法において、a)前記透光性加圧部材の加圧面を下方に移動させてボンディング対象物に加圧力を加えない状態で接触させる段階と、b)透光性加圧部材を介してボンディング対象物にレーザビームを照射する段階、およびc)前記レーザビームの照射を解除し、透光性加圧部材を上方に移動させる段階を備える。
【0084】
また、前記a)工程の後に、前記透光性加圧部材の垂直移動を固定する工程をさらに備える。
【0085】
また、前記a)工程の後に、前記透光性加圧部材に所定設定の一定圧力を加え、b)工程の後に、前記透光性加圧部材の垂直移動を固定しない段階をさらに備える。
【0086】
なお、前記a)工程の後に、透光性加圧部材の垂直移動を固定し、前記b)工程の後に、前記透光性加圧部材に所定設定の一定圧力を加える段階をさらに備える。
【0087】
また、前記a)工程の後に、前記透光性加圧部材の垂直移動を固定し、b)工程の後に、前記透光性加圧部材の垂直移動を固定しない段階をさらに備える。
【0088】
また、前記b)工程において、レーザビームは、2つ以上のレーザモジュールからレーザビームが重畳照射される。
【0089】
また、前記各レーザモジュールからレーザビームが同時に照射される。
【0090】
また、前記各レーザモジュールからレーザビームを順次照射される。
【0091】
また、前記b)工程の前にボンディング対象物を下部で予熱する段階をさらに備える。
【0092】
また、前記ボンディング対象物を下部で予熱する工程は、ボンディング対象物の表面温度を200℃未満に維持する。
【発明の効果】
【0093】
前述の本発明は、複数の電子部品を同時に押さえ加圧するとともに均質のレーザビームを照射して前記複数の電子部品に均等な熱エネルギーを伝えることができ、大量レーザリフロー処理により生産性が大幅に改善される効果がある。
【0094】
また、基板のサイズや電子部品の配置形状に応じて対応できるようにマスクプレートおよび透光性加圧部材を交換できるように構成するため、様々な基板を全て均一にリフロー処理することで不良率が大幅に減少される効果がある。
【0095】
また、加圧部材を構成するクォーツ(Quartz)の縁部に漏れ出るレーザビームにより、電子部品の周辺部基板に熱的ダメージが加わり、基板や部品の劣化が加速する問題を防ぐことができるため、不良率が大幅に減少される効果がある。
【0096】
また、透光性加圧部材が装着されるホルダユニットの各エッジ部を押す圧力をそれぞれ独立に設定及び調整できるように構成されることにより、基板上に配置した複数の電子部品に作用する圧力が不足したり、又は過圧力を加えたりすることで生じる不良率が大幅に改善される効果がある。
【0097】
また、基板上に複数の電子部品が着座した一定面積のボンディング対象物を安定して一度にレーザリフロー処理領域まで搬入及び搬出することができるという効果がある。
【0098】
また、マルチレーザビームの重畳照射領域において温度不均衡をモニタリングすることで、即座に感知及び修復することによりボンディング不良率が大幅に改善される効果がある。
【0099】
また、透光性加圧部材は電子部品が片側に傾くことで押さえられなくなり、均一に圧力が分散されないことがないように、透光性加圧部材の位置を調整することにより、基板上に配置された複数の電子部品に作用する圧力が偏重することによる不良率が大幅に改善される効果がある。
【0100】
また、透光性加圧部材による加圧及びレーザモジュールによるレーザビーム照射をそれぞれ設定された基準値により順次精密に制御することにより、基板上に配置された複数の電子部品に作用する加圧力が不足したり、又は過圧力が加えられたりすることにより生じるはんだの接触不良やオーバーフローなど、様々なボンディング不良が大幅に改善される効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【
図1】本発明に係るレーザリフロー装置の全体構成を示す例示図である。
【0102】
【0103】
【
図3】本発明に係るレーザリフロー装置の一実施形態によるシングルレーザビームモジュールの概念図である。
【0104】
【
図4】本発明に係るレーザリフロー装置の他の実施形態によるデュアルレーザビームモジュールの概念図である。
【0105】
【
図5】本発明に係るレーザリフロー装置の他の実施形態によるデュアルレーザビームモジュールの構成図である。
【0106】
【
図9】本発明に係るレーザリフロー装置の他の実施形態によるデュアルレーザビームモジュールに適用可能なレーザ光学系の構成図である。
【0107】
【
図10】本発明に係るレーザ加圧ヘッドモジュールのホルダユニット構成を模式的に示す要部斜視図である。
【0108】
【
図11】本発明に係るレーザ加圧ヘッドモジュールのホルダユニット構成及び動作状態を模式的に示す要部断面図である。
【0109】
【
図12】本発明に係るレーザ加圧ヘッドモジュールのプローブユニット構成及び動作状態を模式的に示す要部斜視図である。
【0110】
【
図13】本発明の一実施形態によるレーザ加圧ヘッドモジュールの垂直搬送部構成および動作状態を概略的に示す側面図である。
【0111】
【
図14】本発明の他の実施形態によるレーザ加圧ヘッドモジュールの垂直搬送部構成および動作状態を概略的に示す要部斜視図である。
【0112】
【0113】
【
図16a】本発明に係るレーザ加圧ヘッドモジュールのホルダユニットを一実施形態により八角形に形成した要部平面図である。
【0114】
【
図16b】本発明に係るレーザ加圧ヘッドモジュールのホルダユニットを他の実施形態により円形に形成した要部平面図である。
【0115】
【
図17】本発明に係るレーザ加圧ヘッドモジュールの透光性加圧部材を示す要部斜視図であって、(a)は一実施形態による単一の加圧面を有する透光性加圧部材の形状を例示し、(b)は他の実施形態により各々の電子部品に対応するように分割された加圧面を有する透光性加圧部材の形状を例示する。
【0116】
【
図18】本発明に係る透光性加圧部材が加圧ヘッドに装着された状態を示す動作状態図である。
【0117】
【0118】
【
図20c】本発明に係る透光性加圧部材の様々な実施形態を示す概略図であり、
図21aは加圧面エッジを処理しない場合、
図21bは加圧面エッジを面取り処理した場合、(c)は 加圧面エッジをラウンド処理した場合を示す。
【0119】
【
図21】本発明に係る
図13の一実施形態によるレーザ加圧ヘッドモジュールの全体装置構成を模式的に示す要部側断面図である。
【0120】
【0121】
【
図23】本発明に係る
図13の一実施形態によるレーザ加圧ヘッドモジュールのプレスユニットを拡大して示す要部斜視図である。
【0122】
【
図24】本発明に係るボンディング対象物搬送モジュールの入力領域構成および動作関係を一実施形態に従って示す斜視図である。
【0123】
【
図25】本発明に係るボンディング対象物搬送モジュールの出力領域構成および動作関係を一実施形態に従って示す斜視図である。
【0124】
【
図26b】本発明に係るボンディング対象物搬送モジュールの真空チャッキング手段構成及び作動関係を示す例示図であり、
図26aは多孔質吸着板の一実施形態による構成であり、
図26bは多孔質吸着板の他の実施形態による構成である。
【0125】
【
図27】本発明の他の実施形態によるマルチレーザモジュールの構成および動作関係を概略的に示す側面図である。
【0126】
【
図28】本発明に係る
図27の温度感知センサの構成を拡大して示す要部斜視図である。
【0127】
【
図29】本発明に係る
図28のボンディング対象物の構成を拡大して示す要部平面図である。
【0128】
【
図30b】本発明に係るレーザリフロー方法の工程別動作関係を示す状態図であり、
図30aは、透光性加圧部材が中心線Cn+1の上方に移動した状態であり、
図30bは、透光性加圧部材が中心線Cn+1において加圧およびレーザ照射される状態であり、
図30cは透光性加圧部材が中心線Cn+2の上方に移動した状態で、
図30dは透光性加圧部材が中心線Cn+2′に位置が補正された状態であり、
図30eは透光性加圧部材が中心線Cn+2′で加圧及びレーザ照射される状態である。
【0129】
【
図31d】本発明に係るレーザリフロー方法の工程別動作関係を示す状態図であり、
図31aは先にリフロー処理を終えた透光性加圧部材が次のリフロー処理するボンディング対象物の上方に移動する段階であり、
図31bは透光性加圧部材の加圧面が下方に移動してボンディング対象物に加圧力を加えない状態で接触する段階、
図31cは透光性加圧部材を介してボンディング対象物にレーザビームを照射する段階、
図31dはレーザビームの照射を解除して透光性加圧部材を上方に移動する段階である。
【0130】
【発明を実施するための形態】
【0131】
本明細書で用いる用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたもので、本発明を限定する意図はない。単数の表現は、文脈上明らかに別の意味を有しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「備える」または「有する」乃至「設ける」などの用語は、本明細書に記載の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらを組み合わせたものが存在することを指定するもので、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらを組み合わせたものの存在または付加的可能性を予め排除しないことと理解されるべきである。
【0132】
本明細書で別途の定義がない限り、技術的かつ科学的用語を含む本明細書で用いられるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般に理解されるのと同じ意味を表す。
【0133】
一般に用いられる辞書で定義されているような用語は、関連技術の文脈上の有する意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書で明確に定義されない限り、理想的かつ過度に形式的な意味として解釈すべきではない。
【0134】
【0135】
以下、添付の
図1及び
図2を参考に、本発明に係るレーザリフロー装置を具体的に見てみると次の通りである。
【0136】
図1は本発明に係るレーザリフロー装置の構成を全体的に示す例示図であり、
図2は
図1のブロック構成図である。
【0137】
本発明に係るレーザリフロー装置のレーザ加圧ヘッドモジュール300は、
図1及び
図2に図示のように、下部に熱を加えることができる構造を備えた多孔質物質或いは真空孔が形成されたステージ111に、支えられながら搬送されるボンディング対象物11に面光源形態のレーザを照射する少なくとも1つ以上のマルチレーザモジュール310、320と、前記レーザモジュール310、320と分離して独自に設置され、面光源形態のレーザを透過させる透光性加圧部材100と、前記透光性加圧部材100を汚染から保護する保護フィルム200を備えて構成される。
【0138】
まず、複数のマルチレーザモジュール310、320は、(例えば、本発明の一実施形態によってはデュアルレーザモジュールで実施することができる)レーザ発振器で発生され、光ファイバを介して伝達されるレーザを面光源に変換して、ボンディング対象物11に照射する。レーザモジュール310、320は、スポット(spot)形態のレーザを面光源形態に変換するビームシェーパ(
図5参照)と、前記ビームシェーパの下部に配置され、ビームシェーパから出射される面光源がボンディング対象物(11)の照射領域に照射されるように、複数のレンズモジュールが鏡筒内に互いに適当な間隔を置いて離隔して装着される光学部(
図5~
図9参照)を備えて実現することができる。
【0139】
レーザモジュール310、320は、ボンディング対象物11との位置合わせのためにz軸に沿って上昇または下降するか、x軸に沿って左右に移動するか、y軸に沿って移動することができる。
【0140】
本発明に係るレーザリフロー装置のレーザ加圧ヘッドモジュール300は、ボンディング対象物11を加圧する透光性加圧部材100とボンディング対象物11に面光源形態のレーザを照射するレーザモジュール310、320を互いに独自に分離して形成することにより、透光性加圧部材100でボンディング対象物11を押し下げた状態で、レーザモジュール310、320をボンディング対象物11の複数の照射位置に移動させた後、駆動することにより、1つのボンディング対象物11に対するタクトタイム(tact time)の短縮および複数のボンディング対象物11全体に対するボンディング作業の高速化を実現することができる。
【0141】
その際、前記透光性加圧部材100は、所定形態の透光性加圧部材搬送部(図示せず)により作業位置又は待機位置に搬送されるが、一例として、透光性加圧部材搬送部は、透光性加圧部材100を下降又は 上昇させたり、左、右に移動させたりした後、下降または上昇させることができる。
【0142】
また、図面には示していないが、本発明に係るレーザリフロー装置のレーザ加圧ヘッドモジュール300は、圧力感知センサ(図示せず)と高さセンサ(図示せず)から入力されるデータを用いて透光性加圧部材搬送部の動作を制御する制御部(図示せず)をさらに備える。
【0143】
前記圧力感知センサと高さセンサは、透光性加圧部材100と透光性加圧部材搬送部とボンディング対象物を支えるステージ111に設けることができる。例えば、制御部は、圧力感知センサからデータを受け取って圧力が目標値に到達するように透光性加圧部材搬送部を制御し、また、高さセンサからデータを受け取って高さの目標値に到達するように透光性加圧部材搬送部を制御することができる。
【0144】
また、支持部(図示せず)は、透光性加圧部材搬送部(図示せず)が移動可能に支える。一例では、支持部は、ステージ111と並んで延びる一対のゲントリーで実施することができ、透光性加圧部材搬送部をx軸、y軸、またはz軸に移動可能に支える構成を含まれることと解釈すべきである。
【0145】
本発明に係るレーザリフロー装置のレーザ加圧ヘッドモジュール300は、透光性加圧部材100に圧力を加える1つ以上のアクチュエータと透光性加圧部材100に及ぼす圧力を感知する少なくとも1つの圧力感知センサと透光性加圧部材の高さを検出する1つ以上の高さセンサを含めて実現することができる。圧力感知センサは、一例として少なくとも1つのロードセルで実現することができ、高さセンサはリニアエンコーダで実現することができる。
【0146】
前記圧力感知センサを通じてボンディング対象物に加わる圧力を調整して大面積の場合、複数のアクチュエータと複数の圧力感知センサを通じて同一圧力がボンディング対象物に伝達されるように制御することができ、また、1以上又は複数の高さセンサを介してボンディング対象物がボンディングされる瞬間の高さ位置値を確認したり、より正確なボンディング高さの数値を見つけたりするための技術的データを提供し、一定の高さの間隔を維持しなければならない工程を行う場合に正確な高さを制御できる機能を実行する。
【0147】
また、透光性加圧部材100は、レーザモジュール310、320から出力されるレーザを透過させる母材として実現することができる。透光性加圧部材100の母材は、全てのビーム透過性材料で実現可能である。
【0148】
透光性加圧部材100の母材は、例えば、クォーツ(Quartz)、サファイア(sapphire)、溶融シリカガラス(Fused Silica Glass)またはダイヤモンドのいずれかで実現することができる。しかし、クォーツ材で実現された透光性加圧部材の物理的特性は、サファイアで実現された透光性加圧部材の物理的特性と異なる。例えば980nmレーザを照射する場合、クォーツ(Quartz)材質で実現された透光性加圧部材の透過率は85%~99%であり、ボンディング対象物で測定された温度は100℃である。一方、サファイア(sapphire)で実現された透光性加圧部材の透過率は80%~90%であり、ボンディング対象物で測定された温度は60℃である。
【0149】
言い換えれば、光透過率とボンディングに必要な熱損失の観点から、クォーツ(Quartz)はサファイア(sapphire)よりも優れた性能を示す。しかし、本出願発明者は、レーザリフロー装置を開発しながら透光性加圧部材100を繰り返し試験したところ、クォーツ(Quartz)材質で実現される透光性加圧部材100はレーザボンディングの際、クラック(crack)が発生したり、底面で燃焼が発生したりして、ボンディング品質不良が発生する問題が発見された。これは、レーザボンディング際に発生するガス(fumes)が透光性加圧部材100の底面に付着し、ガス(fumes)が付着した部分にレーザの熱源が集中して熱的ストレスを高めることと分析された。
【0150】
クォーツ(Quartz)材質で実現される透光性加圧部材100の損傷を防ぎ、耐久性向上のため、クォーツ(Quartz)材質で実現される透光性加圧部材の底面に薄膜コーティング層を形成することができる。透光性加圧部材100の底面に形成される薄膜コーティング層は、通常の光学コーティングである誘電体コーティングまたはSiCコーティングまたは金属材料コーティングで実施することができる。
【0151】
本発明に係るレーザリフロー装置のレーザ加圧ヘッドモジュール300は、
図1に示すように、透光性加圧部材100下部で、レーザボンディング時に発生するガス(fumes)が透光性加圧部材100)の底面に付着するのを防ぐ保護フィルム200および、前記保護フィルム200を搬送する保護フィルム搬送部210をさらに含み実現する。
【0152】
保護フィルム搬送部210は、ロール状に巻かれた保護フィルム200を緩めながら一方側に搬送するリールツーリール(reel to reel )方式で実現することができる。保護フィルム200は一例で、最高使用温度が摂氏300度以上であり、連続最高使用温度が260度以上で耐熱性に優れた材質で実現されるのがよい。例えば、保護フィルム200は、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(通常はテフロン(登録商標)樹脂とも呼ばれる;ポリテトラフルオロエチレン、PTFE)またはパーフロロアルコキシ樹脂で実施することができる。パーフルオロアルコキシ樹脂(Per Fluroro Alkylvinvether copolymer;PFA)はフッ素化エチレンプロピレン樹脂の耐熱性を改善する製品で、連続最高使用温度がポリテトラフルオロエチレン樹脂と同じ摂氏260度で記録され、高機能性樹脂である。
【0153】
【0154】
図3は本発明に係るレーザリフロー装置の一実施形態によるシングルレーザモジュールの概念図であり、
図4は本発明に係るレーザリフロー装置の他の実施形態によるマルチレーザモジュールの概念図である。
【0155】
図3を参考すると、本発明は一実施形態による単一のレーザモジュール310を備え、それによってPCB(Printed Circuit Board)基板上に単一のレーザビームを照射する。一実施形態によれば、PCB基板はフレキシブル回路基板(Flexible PCB)であり得る。
【0156】
その際、
図3を参照すると、前記第1レーザモジュール310によって照射されたレーザビームは、レーザビームの強度が均質化されたスクエアビーム形状に変形した状態で基板上に照射される。
【0157】
一方、前記
図4を参照すると、本発明に係る他の実施形態によるマルチレーザモジュールは、例えば、第1レーザモジュール310と第2レーザモジュール320とから構成され、ボンディング対象物11の電子部品が付着される位置では、第1、2レーザモジュールが重ね合わせた状態で照射することにより均質化された重ね合わせレーザビームが重畳照射される。
【0158】
図4では、第1のレーザビームが正方形で第2のレーザビームが円形であることが示されているが、両方のレーザビームが正方形であってもよい。また、第1レーザビームと第2レーザビームを同時に照射してもよいし、第1レーザビームによるボンディング対象物11の予熱後に第2レーザビームを順次照射してもよい。
【0159】
【0160】
図5は、本発明に係るレーザリフロー装置の他の実施形態によるマルチレーザモジュールの構成図である。
【0161】
図5において、各レーザモジュール310、320、…330は、それぞれ冷却装置316、326、336を備えたレーザ発振器311、321、331、ビームシェーパ312、322、332、光学レンズモジュール313、323、333、駆動装置314、324、334、制御装置315、325、335、及び電源供給部317、327、337を備える。
【0162】
以下では、必要な場合を除いて、重複説明を避けるために同一構成を有する各レーザモジュールのうち、第1レーザモジュール310を中心に説明する。
【0163】
レーザ発振器311は、所定範囲の波長と出力パワーを有するレーザビームを生成する。レーザ発振器は、一例として、750nm~1200nm、または1400nm~1600nm、または、1800nm~2200nm、または2500nm~3200nmの波長を有するダイオードレーザ(Laser Diode,LD)または、希土類元素ドープファイバーレーザ(Rare-Earth-Doped Fiber Laser)または、希土類元素ドープガラスレーザ(Rare-Earth-Doped Crystal Laser)であることができ、これとは異なり、755nmの波長を有するアレキサンドライトレーザ光を放出するための媒体、または1064nmまたは1320nmの波長を有するエンディヤグ(Nd):YAG)レーザ光を放出するための媒体を含めて実施することができる。
【0164】
ビームシェーパ(beam shaper)312は、レーザ発振器で発生し、光ファイバを通過するスポット(spot)の形態のレーザをフラットトップの有する面光源(Area Beam)の形態に変換する。ビームシェーパ312は、正方形ライトパイプ(Square Light Pipe)、回折光学素子(Diffractive Optical Element,DOE)、またはマイクロレンズアレイ(Micro-Lens Array,MLA)を備えることができる。
【0165】
光学レンズモジュール313は、ビームシェーパで面光源形態に変換されたレーザビームの形状と大きさを調整し、PCB基板に装着された電子部品乃至照射領域に照射する。光学レンズモジュールは、複数のレンズを組み合わせて光学系を構成し、そのような光学系の具体的な構成については、
図6~
図9を用いて具体的に後述する。
【0166】
駆動装置314は照射面に対するレーザモジュールの距離及び位置を移動させ、制御装置315は駆動装置314を制御してレーザビームが照射面に到達したときのビーム形状、ビーム面積サイズ 、ビーム鮮明度、およびビーム照射角度を調整する。制御装置315はまた、駆動装置314に加えて、レーザモジュール310の各部の動作を統合的に制御することができる。
【0167】
一方、レーザ出力調整部370は、ユーザのインタフェースを介して受信したプログラムまたは予め設定されたプログラムに従って各レーザモジュール310、320、330に対応する電源部317、327、337から各レーザモジュールに供給する電力量を制御する。レーザ出力調整部370は、1つ以上のカメラモジュール350から照射面上の部品別、領域別、または全リフロー状態情報を受信し、これに基づいて各電源供給部317、327、337を制御する。これとは異なり、レーザ出力調整部370からの制御情報が各レーザモジュール310、320、330の制御装置315、325、335に伝達され、各制御装置315、325、335でそれぞれ対応する電源供給部317を制御するためのフィードバック信号を提供することも可能である。また、
図6と異なり、1つの電源供給部を介して各レーザモジュールに電力を分配することも可能であり、この場合にはレーザ出力調整部370で電源供給部を制御しなければならない。
【0168】
レーザ重畳モードを実施する場合、レーザ出力調整部370は、各レーザモジュール310、320、330からのレーザビームが必要なビーム形状、ビーム面積サイズ、ビーム鮮明度及びビーム照射角度を有するように各レーザモジュール及び 電源供給部317、327、337を制御する。 レーザ重畳モードは、第1レーザモジュール310を用いてデボンディング対象位置周辺領域までを予熱し、第2レーザモジュール320を用いてより狭いリフロー対象領域をさらに加熱する場合以外にも、予熱機能から追加の加熱機能を第1、2、3レーザモジュール310、320、…330の間で適切に分配して必要な温度プロファイルを有するように各レーザモジュールを制御する場合にも適用される。
【0169】
一方、1つのレーザ光源を分配して各レーザモジュールに入力する場合には、分配された各レーザビームの出力と位相を同時に調整する機能をレーザ出力調整部370に備えることができる。このような場合には、各レーザビーム間に相殺干渉を誘導できるように位相を制御してビーム平坦度を著しく改善することができ、これによりエネルギー効率がさらに向上する。
【0170】
一方、複数位置同時加工モードを実現する場合には、レーザ出力調整部370が各レーザモジュールからのレーザビームの一部または全部が異なるように各レーザビームのビーム形状、ビーム面積サイズ、ビームシャープネス、ビーム照射角度およびビーム波長のうちの1つ以上を制御する。そのときも、1つのレーザ光源を分配して各レーザモジュールに入力する場合には、分配された各レーザビームの出力と位相を同時に調整する機能をレーザ出力調整部370に備えてもよい。
【0171】
この機能により、レーザビームのサイズと出力を調整することによって、照射面内の電子部品と基板との間の接合を実行したり、接合を除去したりすることができる。特に、基板上の損傷した電子部品を除去する場合には、レーザビームの面積を対応する電子部品領域に最小化するにつれて、基板に存在する隣接する他の電子部品から通常の電子部品にレーザビームによる熱が加わることを最小化することができる。そこで、除去対象の損傷した電子部品のみを除去することが可能である。
【0172】
一方、複数のレーザモジュール別に異なる波長を有するレーザビームを放射するようにする場合には、レーザモジュールは、電子部品に含まれる複数の材料層(例えば、EMC層、シリコン層、はんだ層)がそれぞれよく吸収する。波長を有する個々のレーザモジュールで構成することができる。したがって、本発明によるレーザデボンディング装置は、電子部品の温度とプリント回路基板や電子部品電極との接続材料であるはんだ(Solder)などの中間接合材の温度を選択的に異なるように上昇させて最適化された接合(Attathing or Bonding)または(Detaching or Debonding)プロセスを実行できる。具体的には、電子部品のEMCモールド層とシリコン層の両方を透過してはんだ層に各レーザビームの全てのエネルギーが吸収されるようにするか、レーザビームがEMCモールド層を透過せずに電子部品の表面を加熱して電子部品下部のボンディング部に熱が伝導することもできる。
【0173】
一方、以上の機能を利用して、少なくとも1つの第1レーザビームによってリフロー対象電子部品領域とその周辺を備える基板の一定領域が所定の予熱温度まで予熱された後、少なくとも1つの第2レーザビームに リフロー対象電子部品領域の温度は、はんだの溶融が起こるリフロー温度まで選択的に加熱される。このような選択的加熱効果を利用すれば、本発明は、例えば、電子部品を基板から効率的に除去するリワーク(Rework)装置としても利用が可能である。
【0174】
【0175】
図6~
図9は、本発明のレーザリフロー装置のシングルレーザビームまたはマルチレーザモジュールに適用可能なレーザ光学系の構成図である。
【0176】
図6は、本発明に適用可能な最も簡単な構造の光学系であり、ビーム伝送光ファイバ410から出射されたレーザビームが凸レンズ420を介して焦点合わせされてビームシェーパ430に入射すると、ビームシェーパ430でスポット状のレーザビームをフラットトップ(Flat-Top)状の面光源A1に変換し、ビームシェーパ430から出力された正方形レーザビームA1が凹レンズ440を介して所望の大きさに拡大されて拡大された面光源A2で結像面Sに照射される。
【0177】
【0178】
図7は、本発明の他の実施形態によるレーザ光学系の構成図である。
【0179】
ビームシェーパ430からの面光源B1が凹レンズ440を介して所定の大きさに拡大されて第1結像面S1に照射される面光源B2となる。この面光源B2をさらに拡大して使用したい場合には、追加拡大により面光源B2の縁部の境界がより不明瞭になることがあるので、最終照射面が第2結像面S2でもエッジが明確な照射光を得るために、第1結像面S1にマスク450を設けてエッジをトリミングする。
【0180】
マスク450を通過した面光源は、1以上の凸レンズと凹レンズの組み合わせからなるズームレンズモジュール460を通過しながら所望のサイズに縮小(または拡大)調整され、電子部品が配置された第2結像面S2に正方形の照射光B3を形成する。
【0181】
【0182】
本発明に係る他の実施形態によるレーザ光学系の構成図である。
【0183】
ビームシェーパ430からの正方形面光源C1が凹レンズ440を介して所定の大きさに拡大された後、少なくとも一対のシリンドリカルレンズ470を通過しながら例えばx軸方向に拡大(または縮小)C2され、再び少なくとも一対のシリンドリカルレンズ480を通過しながら、例えばy軸方向に縮小(または拡大)されて矩形の面光源C3に変換される。
【0184】
ここで、シリンドリカルレンズは、円柱形状を長手方向に切断した形態であり、各レンズが上下方向に配置される形態に応じてレーザビームを拡大または縮小する機能を有し、シリンドリカルレンズが配置された表面上のレンズがx、y軸方向に配置される形態に応じて、レーザビームをx軸またはy軸方向に調整する。
【0185】
続いて、面光源C3は、1以上の凸レンズと凹レンズの組み合わせからなるズームレンズモジュール460を通過しながら所望の大きさに拡大(または縮小)調整され、電子部品が配置された第2結像面S2に矩形の照射光C4を形成する。
【0186】
【0187】
本発明の他の実施形態によるレーザ光学系の構成図である。
【0188】
図9の光学系は、
図8の光学系にマスクを適用してレーザビームのエッジをトリミングする構成が追加されたものであり、
図8の場合に比べてよりシャープなエッジを有する最終面光源D5を得ることができることを理解できるだろう。
【0189】
【0190】
図10は、本発明のレーザ加圧ヘッドモジュールのホルダユニット構成を模式的に示す要部斜視図である。
【0191】
図10を参照すると、本発明に係るホルダユニット500は、平板状の透光性加圧部材100の下部が嵌め込まれて着座する下部プレート510と前記透光性加圧部材100の上部に嵌合して係合するマスクプレート520に分けられる。
【0192】
また、前記下部プレート510とマスクプレート520の中央部にはそれぞれ正方形の通孔510a、520aが形成されており、透光性加圧部材100が下部プレート510に嵌め込まれて着座した状態であるため、その際、前記加圧部材100の底面102が下部プレート510の通孔510aを通って下方に露出した状態になることは理解できる。
【0193】
一方、前記した状態で透光性加圧部材100の上面には、マスクプレート520が嵌合して結合されることにより、前記マスクプレート520の通孔520aを介して透光性加圧部材100の上面中央部が上方に露出された状態で装着が完了する。
【0194】
【0195】
図11は、本発明のレーザ加圧ヘッドモジュールのホルダユニットの構成および動作状態を概略的に示す要部断面図である。
【0196】
前記
図11を参照すれば、透光性加圧部材が下部プレートとマスクプレートとの間に装着された状態で上方に位置するマルチビームレーザモジュール310、320によってレーザが照射されると、マスクプレート520の通孔520a及び 透光性加圧部材100を介してレーザビームが下方に透過されることは理解可能である。
【0197】
その際、下部プレート510の底面の左右両側縁部が緩やかに丸められた形状を有し、これは、透光性加圧部材の下方に位置する保護フィルム200が、透光性加圧部材100が下方に移動しながら、 押し下げられると、下部プレート510の丸みを帯びた縁部によって保護フィルム200が破れたり傷つけたりしないようにしたものである。
【0198】
また、前記保護フィルム200は、前述したように保護フィルム200の左右両側に配置された保護フィルム搬送部210によって引っ張られて巻き取られるが、そのときも下部プレート510の底面左右エッジ部が緩やかにラウンドされているので、保護フィルム200を縁部によって損傷することなくフィードすることができる。
【0199】
前述のように、透光性加圧部材100は、ボンディング対象物11である基板上に配置された複数の電子部品を同時に一定の深さで押したまま上方に位置するマルチレーザモジュール310、320によりレーザビームが照射され、これにより、前記レーザビームによってボンディング対象物11の電子部品下部に位置するはんだが溶けながらレーザリフロー処理が進行する。
【0200】
これにより、前記レーザビームは互いに重なり合って均質化されたレーザビームは形成するようになり、前記マスクプレート520の通孔520aと透光性加圧部材100、下部プレート510の通孔520aを介してボンディング対象物(11)の電子部品の下部に位置するはんだまで均一な熱エネルギーが伝達されることは理解できる。
【0201】
その際、前記重畳レーザビームが電子部品外周辺基板部分に照射される場合、前記周辺基板部分がレーザビームの熱エネルギーによりダメージを受けることができるため、ボンディング対象物11の電子部品のみに限定して照射される必要がある。このために、前記ボンディング対象物11の電子部品のみが正確に加圧及びレーザリフロー処理されるため、マスクプレート520の正方形通孔520a面積と透光性加圧部材100の加圧面102面積はレーザビームの透過経路や重なり面積等を考慮して設計することが望ましい。
【0202】
【0203】
図12は、本発明のレーザ加圧ヘッドモジュールのプローブユニット構成および動作状態を概略的に示す要部斜視図である。
【0204】
本発明は、様々な基板のサイズに対応できるようにマスクプレート520と透光性加圧部材100とを交換可能に構成することを主な特徴とする。したがって、異なるサイズの基板を処理するか、または基板上に電子部品が配置された形状および面積に応じて、透光性加圧部材100とマスクプレート520とを異なるものと交換可能に構成される。この場合、作業者は、必要に応じて様々な異なるサイズの加圧面を有するように予め用意された透光性加圧部材100とマスクプレート520のうち適切なサイズのものを選択して交換することになり、その後
図12に示すバーの プローブユニット600を介して透光性加圧部材100の上面のエッジ部を刺してプロービングすることで平坦度を測定する。
【0205】
前記プローブユニット600は、針状のプローブ610と、前記プローブを水平または垂直に搬送するプローブ搬送部620と、プローブと搬送部を支えるプローブブラケット630とから構成される。
【0206】
したがって、異なるサイズの基板を処理するために、オペレータが他のサイズの透光性加圧部材100とマスクプレート520とを交換すると、プローブ610が水平または垂直方向に搬送され、一例として透光性加圧部材 (100)上面のエッジ部4点(X表示)以上を順に刺してプロービングすることにより、前記透光性加圧部材100の平坦度を測定することができる。
【0207】
【0208】
図13は、本発明に係る一実施形態によるレーザ加圧ヘッドモジュールの垂直搬送部構成および動作状態を概略的に示す側面図である。
【0209】
以下、
図13を参照してレーザ加圧ヘッドモジュールの垂直搬送部の構成および動作状態を見ると、次の通りである。
【0210】
前記垂直搬送部構成を一実施形態によれば、透光性加圧部材100及びホルダユニット500の各エッジ部4箇所に設けられたプレスブラケット720、プレスブラケットの上部に設けられた加圧シリンダ730、前記プレスブラケット720を垂直方向に駆動力を加える垂直駆動部、すなわち、一例として、ボールねじ750とモータ760と、プレスブラケット720の直線運動をガイドするためのガイド部材770とで構成することができる。
【0211】
したがって、基板及び電子部品からなるボンディング対象物11が透光性加圧部材100の下方に投入される前には、前記透光性加圧部材100及びホルダユニット500が垂直搬送部のモータ760駆動により、上方に搬送され、ボンディング対象物11が投入された後は、再びモータ760の駆動により透光性加圧部材100及びホルダユニット500が下方に搬送されて加圧のために待機する。その後、加圧シリンダ730の動作により、透光性加圧部材100が静電チャック940上に真空吸着されたボンディング対象物11を押して加圧する。
【0212】
一方、前記静電チャック940の下部にはボンディング対象物11を一定温度に予熱するためのヒーティングブロック942が設けられているので、前記静電チャック940にボンディング対象物11が着座した状態で、レーザリフロー処理のために搬送される間、ボンディング対象物11を予熱し続ける。例えば、前記ボンディング対象物11を予熱する温度は200℃未満に設定することができ、前記予熱により基板等に熱的なダメージが加わらない程度の温度に設定することが望ましい。
【0213】
一方、
図12に示すように、プローブユニット600が透光性加圧部材100の平坦度を測定した結果、前記透光性加圧部材100がいずれかの側に傾いた状態と判定された場合、すなわち平坦ではない場合には、前記垂直搬送部が微細に駆動してホルダユニット500を上方または下方に搬送することにより、透光性加圧部材100の平坦度を調整することになる。
【0214】
より詳細には、前記プローブユニット600による透光性加圧部材100の平坦度測定の結果、前記透光性加圧部材100の上面四つのエッジのうちのいずれかのエッジの一方が他のエッジに対して一方に傾いて低点に位置すると判定された場合には、一例として、前記下点に位置するエッジ部のモータ760が作動して前記ホルダユニット500のエッジを上方に微細に持ち上げることにより、前記透光性加圧部材100の全体的な平坦度を調整することになるのだ。
【0215】
その際、前記モータ760には、例えば絶対値エンコーダ(absolute encoder)を設置することにより、電源状態に関係なく常にホルダユニット500の各エッジ部の絶対位置値を維持することができ、上述した透光性加圧部材 (100)の平坦度調整処理は、制御部設定により自動化することが望ましい。
【0216】
【0217】
図14は、本発明に係る他の実施形態によるレーザ加圧ヘッドモジュールの垂直搬送部構成および動作状態を概略的に示す要部斜視図であり、
図15は
図14の要部側断面図である。
【0218】
以下、前記図面を参照して、本発明のレーザ加圧ヘッドモジュールの詳細構成及び加圧及びレーザビーム照射による作動関係を一実施形態により詳しく見てみると、以下の通りである。
【0219】
図面を参照すると、本発明の加圧ヘッドは、ボンディング対象物11である電子部品を押して加圧した状態でレーザ源310、320から照射されたレーザビームを透過させるための透光性加圧部材100を備える。そのとき、透光性加圧部材100は、板状のホルダユニット500の中央部に形成された通孔に交換可能に嵌め込まれた状態で装着される。
【0220】
前記ホルダユニット500は、円形または多角形の形状を有するように形成することができるが(
図16a、
図16b参照)、以下、
図14および
図15では、八角形の形状を有するものと仮定して説明する。
【0221】
本発明に係る一実施形態によれば、八角形のホルダユニット500の罫線の周りの細い地点P1、P2、P3にはプレスユニット700がそれぞれ縮合され、そのときプレスユニットが縮合した点を仮想線Lで連結すると三角形を形成する。
【0222】
その際、ホルダユニット500の細部点を結ぶ仮想三角形は正三角形を構成することができ、仮想三角形の重心Gと透光性加圧部材100の重心Gとが一致することが望ましい。
【0223】
前記ホルダユニット500の縁周りに3軸の軸結合点P1、P2、P3を設計した理由は、2つのプレスユニットを縮結合して前記軸結合点P1、P2、P3を連結すると安定したことである。三角形の構造を形成することができないため(つまり、2つの点を接続するときには線分を構成し、面積を形成することはできない)、つまり平坦度の制御が必要な縮合点の数を最小限に抑えながらも、仮想三角形の安定した軸結合点を構成するためには、ホルダユニット500に3つの軸結合点P1、P2、P3を正確に対称的に構成する。
【0224】
【0225】
一方、
図15を参照すると、プレスユニット700は、一定の高さ及び形状を有するプレスブラケット720、プレスブラケットの上端に装着され、ホルダユニット500を設定された圧力の分を下方に加圧する加圧を行う加圧シリンダ730、一端が前記加圧シリンダ730のシリンダ棒731に結合され、他端がホルダユニット500の細部軸結合点P1、P2、P3の一方にそれぞれ回動可能に結合されるベアリングジョイント780を備える。そのとき、加圧シリンダは、kgf単位で加圧力を微細に設定および調整することができる精密空気圧シリンダ(以下、正孔シリンダ)を採用することができる。
【0226】
その際、各加圧シリンダ730のシリンダ棒731の端部には圧力感知センサ740がさらに設けられている。
【0227】
前記圧力感知センサ740は、一例としてロードセルとして実現することができ、各加圧シリンダ730のシリンダ棒が引き出されてホルダユニット500の各軸結合点をそれぞれ加圧する際に、それを常時測定し、適正圧力以上の圧力がかからないかチェックし、これを制御部(図示せず)にフィードバックする役割を行う。
【0228】
一方、ホルダユニット500の3つの軸係合点の各々にはジョイント締結部510がさらに設けられ、各ジョイント締結部510はベアリングジョイント780と回動可能にピボットヒンジで結合される。
【0229】
したがって、加圧シリンダ730のシリンダ棒731が引き込まれるか引き出されるかによって、前記シリンダ棒731の端部にピボットヒンジされたベアリングジョイント780も一緒に垂直方向に移動し、それによって前記ベアリングジョイント780と回動可能に結合されたジョイント締結部510およびホルダユニット500も一緒に移動される。
【0230】
したがって、前記各加圧シリンダ730のシリンダ棒731の引き出し長さを異なるように調整することによりホルダユニット500を傾斜駆動させることができ、これによりホルダユニット500の接触高さを調整することによっても加圧力を精密に調整できるようになる。
【0231】
また、前記ジョイント締結部510の端部は、プレスブラケット720の下端に設けられたストッパ790によって係止されて着座した状態であり、これにより下方に作用するホルダユニット500の自重がストッパ790を横切ることによって相殺されるとともに、ホルダユニット500を垂直に搬送する際に平坦度を維持する役割を果たす。
【0232】
また、プレスブラケット720の一つの側には、プレスブラケットを垂直方向に昇降させるための垂直搬送部がさらに設けられている。
【0233】
以下、前記垂直搬送部構成を一実施形態によれば、透光性加圧部材100及びホルダユニット500の軸係合点3箇所にそれぞれ設けられたプレスブラケット720、プレスブラケットの上部に設けられた加圧シリンダ730、プレスブラケット720を垂直方向に駆動するためのボールねじ750およびモータ760、およびプレスブラケット720の直線運動をガイドするためのガイド部材770から構成することができる。
【0234】
前記構成により、ホルダユニット500が下方に移動されると、ホルダユニット500に装着された透光性加圧部材100も一緒に下方に移動し、その下に位置する電子部品11を押し下げて加圧することは理解可能である。
【0235】
また、前記ホルダユニット500の平坦度は、リフロー工程の進行中に発生した振動や透光性加圧部材100の交換時に振動によって歪むことがあるので、一定周期または透光性加圧部材100を交換する。その後、ゼロ点に初期化して平坦度を設定することが望ましい。
【0236】
【0237】
図16aは、本発明に係るレーザ加圧ヘッドモジュールのホルダユニットを一実施形態に係る八角形に形成した要部平面図である。
【0238】
まず、本発明に係るホルダユニットの形状は多角形であってもよく、基本的に3つの軸結合点P1、P2、P3を連結する三角形形状であってもよい。より詳細には、幾何学的対称性のために、3つの軸結合点P1、P2、P3のそれぞれと中央重心Gを結ぶ仮想線の長さを等しく形成することによって正三角形に形成することができる。
【0239】
また、
図16aでは、前記多角形ホルダユニット内部に四角形の透光性加圧部材を着座収容しなければならないため、ホルダユニットの形状を透光性加圧部材より広い面積を提供することにより、四角形の透光性加圧部材を十分に収容できるように八角形で構成した一実施例を示す。
【0240】
したがって、本発明のホルダユニットは、
図16aに示す八角形形状に限定されるものではなく、3つの軸結合点P1、P2、P3を連結する仮想三角形を平面的に備えることができる三角形、四角形または八角形 など様々な形態の多角形形状で実現することができる。
【0241】
【0242】
一方、
図16bは、本発明に係るレーザ加圧ヘッドモジュールのホルダユニットを他の実施形態に従って円形に形成した要部平面図である。
【0243】
また、本発明のホルダユニットの形状は多角形であってもよく、他の実施形態に従って円形に形成されてもよい。
【0244】
したがって、
図16(b)のようにホルダユニットが円形に形成されていても、ホルダユニットの縁の周りの3つの軸結合点P1、P2、P3のそれぞれと中央重心Gを結ぶ仮想線の長さが等しく形成されるので、ホルダユニットが幾何学的に対称になり、最小限の3つの軸結合点P1、P2、P3のみを用いて高い平坦度を維持しながらも各軸結合点をそれぞれ精密に加圧及び制御できるようになるのである。
【0245】
【0246】
したがって、以上で説明したように、本発明の加圧ヘッドは、一定面積を有する透光性加圧部材100を用いて複数の電子部品11を同時に押して加圧しながら前記透光性レーザビームを照射することにより、一度にリフロー処理ができるようになることにより、従来、電子部品ごとに小型の透光性加圧部材を上げて自重で加圧する方式に比べ、精度と生産性が大幅に向上する効果がある。
【0247】
また、加圧シリンダ730は、Kgf単位で精密に加圧力を調整できる正孔シリンダを採用することにより、加圧力を精密に調整することができ、これによりFPCB基板の屈曲状態など様々な変数要因に応じて作業者が前記加圧シリンダ730の設定圧力をそれぞれ異なるように調整することにより、従来比本発明の大面積透光性加圧部材100の下方に配置された電子部品11に加わる圧力バランスを容易に調整できるようになるのである。
【0248】
一方、前記各加圧シリンダ730に設定された圧力と異なり、設定の圧力以上の圧力が加わった場合、そのときは、前記加圧シリンダ730のシリンダ棒731の端部に結合されている圧力感知センサ740がこれを感知して制御部(図示せず)にフィードバックする。
【0249】
したがって、一定以上の圧力が感知された場合、制御部は、設定圧力値に調整するオートバランス処理を行うか、アラームを発生させて作業者が必要に応じて前記各加圧シリンダ730の設定圧力を手動でも容易に調整できるようになる。
【0250】
【0251】
また、
図14~
図16a、16bには示されていないが、ホルダユニット500、透光性加圧部材100、プレスユニット700は、先に
図2で見た透光性加圧部材搬送部140及び支持部150に設置することができる。前記透光性加圧部材搬送部140は、一例として垂直搬送手段(例えば、モータ及びボールねじ装置)により上下方向に垂直搬送可能に実現されることができ、支持部150は一例としてゲンツリー装置で実現できる。
【0252】
したがって、ボンディング対象物11である電子部品及び基板が投入される場合、前記ホルダユニット500と透光性加圧部材100、プレスユニット700が上方に垂直搬送し、ボンディング対象物11が透光性加圧部材100の直下方位置まで投入できるようにし、ボンディング対象物100が加圧部材100の直下方位置まで投入された後には、前記ホルダユニット500と透光性加圧部材100、プレスユニット700がボンディング対象物11に近接した位置まで再び下方に垂直に搬送されるにつれて加圧のための大気状態に位置決めされる。
【0253】
【0254】
本発明に係るレーザ加圧ヘッドモジュールの透光性加圧部材を示す要部斜視図であって、(a)は一実施形態に係る単一の加圧面を有する透光性加圧部材の形状を例示し、(b)は他の実施形態。 一例として、各電子部品に対応するように分割された加圧面を有する透光性加圧部材の形状を例示したものである。
【0255】
以下、
図17a、bを参照して本発明の一実施形態に係る透光性加圧部材100の構造を見ると、
図17aに示すように、本発明の透光性加圧部材100は四角板状の基材101である。上に一定面積の加圧面102が突出形成された構造を有する。加圧面102の面積は、一定面積だけ一度にレーザリフロー処理するボンディング対象物11の面積を考慮して、前記ボンディング対象物11の処理面積に対応するように設計することが望ましい。
【0256】
その際、加圧面102の面積は、基材101の面積よりも狭くなるように形成され、加圧面102の周囲に少なくとも1つ以上の段差部101aを有する。また、加圧面102を除いて基材101の側面と段差部101aの底面及び側面には、レーザ光の光線を防止するためにレーザ光遮断層103、陰影表示がさらに形成される。
【0257】
一方、
図17bを参照すると、本発明レーザ加圧ヘッドモジュールの他の実施形態による透光性加圧部材100の構造を見ると、先に見た
図17aでは単一の加圧面102を形成したが、
図17bではボンディング対象物11に含まれる複数の電子部品にそれぞれ接触及び加圧するために、加圧面102が各電子部品の面積に対応するように格子状に分割された構造を有する。このために、
図17bのような構造では、レーザリフロー処理する各電子部品の占有面積に正確に対応するように加圧面102を設計及び加工する必要がある。
【0258】
この場合も、
図17bに示すように格子状に分割された複数の加圧面102以外の基材101の側面、段差部101aの底面及び側面にはレーザ光遮断層103、(陰影表示)がさらに形成される。
【0259】
前記レーザ光遮断層103は、一般に光を吸収または反射する様々な形態の特殊コーティング層で形成することができるが、例えばレーザビームを吸収するインコネルコーティング層、磨りガラス(frosted glass)形態の乱反射加工層またはレーザビームを反射するHR(High Reflection)コーティング層のうちの1つまたは2つ以上の複合層で実施することができる。前記レーザ光遮断層103をコーティングすることにより、レーザビームが透光性加圧部材100の加圧面102を介して正確にボンディング対象物11の電子部品のみに照射されるので、前記電子部品の周辺にある近隣印刷回路基板(PCB)部分にもレーザビームが照射されることによる基板の熱的ダメージ及びそれによる損傷が防止されるのである。
【0260】
【0261】
図18は本発明に係る透光性加圧部材が加圧ヘッドに装着された状態を示す動作状態図であり、
図19は
図18の要部拡大図である。
【0262】
前記
図18及び
図19を参照すると、本発明の透光性加圧部材100は、前述したように、矩形基材101の底面に前記基材の面積よりも小さい面積を有する加圧面102が突出形成されている構造を有する。そのとき、基材101と加圧面102との間には少なくとも1つ以上の段差部131aが形成されるが、
図15に示すように、段差部101aは透光性加圧部材100をリフロー装置のホルダユニット500に取付ける用途に用いられる。
【0263】
一方、加圧面102にはシリコンダンパ層104をさらに形成することができる。一般に、ボンディング対象物11を構成するプリント回路基板(PCB)上に配置された電子部品は、前記延性回路基板の特性上、完全に平坦ではなく、自らの屈曲を有するようになる。これにより、各電子部品も、延性回路基板の屈曲面に沿って水平線上で同一の高さではなく、それぞれ異なる高さに配置された状態と理解することができる。
【0264】
そのとき、ボンディング処理のために透光性加圧部材100の加圧面102が延性回路基板の屈曲面でそれぞれ異なる高さに位置した電子部品を同時に加圧すると、相対的に高い位置にあった電子部品は、低い位置にある電子部品よりも大きな加圧力を受け、その結果、高い位置にあった電子部品の下部に位置するはんだが、過度の加圧力によって正常にリフローできず、ボンディング不良を引き起こすことがある。
【0265】
このために、本発明の一実施形態による透光性弾性体であるシリコンダンパ層104を加圧面102にさらに形成することにより、前記上部に位置する電子部品に過剰な加圧力が作用しても、前記シリコンダンパ層104が 過剰な加圧力を一定量吸収するダンピング(damping)機能を行うことになる。
【0266】
一方、前記透光性加圧部材100が電子部品を押して加圧すると、前記透光性加圧部材100の上方に位置している第1又は第2レーザモジュール310、320からレーザビームが照射され、前記レーザビームは透光性加圧部材100を介して電子部品に照射され、リフローのための熱エネルギーが伝達される。
【0267】
前記
図19を参照すると、透光性加圧部材100を介してレーザビームが照射されると、基材101の側面と段差部101aの底面及び側面にレーザ光遮断層103(陰影表示)が形成されているため、結果として、加圧面102を除く他の全ての部分にレーザビームが漏れ出ないように遮断する。
【0268】
また、均一なレーザリフロー処理のために、本発明では、前記加圧面102の形状及び突出高さも透光性加圧部材100の設計時の主な考慮事項として提示する。例えば、
図17aに示すように、加圧面102が正方形構造で形成されず、もし矩形構造で形成されている場合、長方形の短辺側より長辺側の側面面積が大きいので、前記長辺側へのレーザビームによる熱エネルギーがより早く失われることは予測可能である。
【0269】
このような劣化現象が発生すると、加圧面102下部に配置された状態で加圧される複数の電子部品に熱エネルギーが均一に伝達されなくなるので、適正ボンディング温度より低いか高い所の電子部品はボンディング不良が発生する可能性がより大きくなる。これに望ましい実施形態によっては、加圧面102の底面形状を正方形構造に設計することにより、加圧面102の側面を通る熱抜けが上下左右方向に均一になるようになる。
【0270】
また、加圧面102の側面の突出高さhをあまりにも高く形成した場合でも、前記段差部101aの側面を通る熱抜けが多く発生するおそれがあるため、加圧面102の突出高さhあるいは、分割された加圧面102の間に凹設された格子溝102aの深さを数mm以内に最小化することが最も望ましい。
【0271】
【0272】
一方、
図20a~
図20cは、本発明による透光性加圧部材の様々な実施形態を示す概略図であり、
図20aは加圧面エッジを処理しない場合、
図20bは加圧面エッジを面取り処理した場合、
図20cは 加圧面エッジをラウンド処理した場合である。
【0273】
添付の
図20a、b、cを参照すると、前述の
図2のように本発明の透光性加圧部材100の下方には保護フィルム200が設けられてガス(fumes)の吸着を防止するようになっているのは述べた。そのとき、
図20aのように前記透光性加圧部材100が下方に移動されてボンディング対象物11を加圧すると、前記保護フィルム200も透光性加圧部材100によって共に加圧され、そのとき前記加圧面132の両側の縁部に保護フィルム200が接触していることは理解可能である。
【0274】
しかしながら、前述のように、加圧面102の両エッジに保護フィルム200が繰り返し接触すると、結局、保護フィルム200が破れたり損傷を受けたりする問題が発生することが予測可能である。
【0275】
したがって、この閉塞を防止するために、
図20bに示すように、加圧面102の両端を面取り処理するか、または
図20cに示す。このように両端をラウンド処理することにより透光性加圧部材100の設計時に追加的な考慮事項を提示しているところである。
【0276】
【0277】
以下
図21は、
図13の一実施形態に係るレーザ加圧ヘッドモジュールの全体装置構成を模式的に示す要部側断面図であり、
図22は
図21の要部平面図であり、
図23は
図13の一実施形態によるレーザ加圧ヘッドモジュールのプレスユニットを拡大して要部斜視図である。
【0278】
以下、前記図面を参照して、本発明のレーザ加圧ヘッドモジュールの詳細構成及び加圧及びレーザビーム照射による作動関係を一実施形態により詳しく見てみると、以下の通りである。
【0279】
まず、
図21及び
図22を参照すると、本発明の加圧ヘッドは、まずボンディング対象物である電子部品11を押して加圧した状態でレーザ源310、320から照射されたレーザビームを透過させるための透光性加圧部材100が設けられるが、そのとき、前記透光性加圧部材100は、板状のホルダユニット500の中央部に形成された通孔にかけられた状態で装着される。これにより、ホルダユニット500が下方に移動されると、ホルダユニットに装着された透光性加圧部材100も一緒に下方に移動しながら、その下に位置する電子部品11を加圧することができる。
【0280】
また、ホルダユニット500の各エッジ部には、それぞれプレスユニット700が非接触状態で隣接して配置されている。まず、ホルダユニット500の下部に圧力バランサ710によって支持され、圧力バランサ710は透光性加圧部材100およびホルダユニット500の自重を逆方向に加圧して相殺するバッファである。役割を果たす構成要素として、一例として、エアシリンダまたは弾性ばねによって実施することができる。
【0281】
したがって、前記圧力バランサ710により透光性加圧部材100及びホルダユニット500が有する基本的な自重をゼロ(0)値に相殺させた後、透光性加圧部材100を加圧するための状態で待機することになる。
【0282】
【0283】
一方、
図23を参照すると、前記プレスユニット700の他の部品構成を詳しく見てみると、ホルダユニット500の各エッジ部を非接触状態に包み込むように形状を有するプレスブラケット720と、前記プレスブラケットの上端にそれぞれ固定設置された加圧シリンダ730a、730b、730c、730d、前記加圧シリンダ730a、730b、730c、730dのシリダ棒端部に設けられる圧力センサ740から構成される。
【0284】
その際、圧力感知センサ740は、一例としてロードセルとして実現することができ、加圧シリンダ730a、730b、730c、730dのシリンダ棒が引き出されながらホルダユニット500の各エッジ部をそれぞれ押し込んで加圧するときにこれを常時測定し、適正圧力以上の圧力がかからなかったかをチェック及びこれをフィードバックする役割を果たすようになる。
【0285】
したがって、以上で説明したように、本発明の加圧ヘッドは、一定面積を有する透光性加圧部材100を用いて複数の電子部品11を同時に押して加圧しながら前記透光性レーザビームを照射することにより、一度にリフロー処理ができるようになることにより、従来の電子部品ごとに小型の透光性加圧部材を載せて自重で加圧する方式に比べ生産性が大幅に向上する効果がある。
【0286】
このために、本発明によれば、ホルダユニット500のコーナー毎に独立して加圧力を設定できるように加圧シリンダ730a、730b、730c、730dを分割設置して大面積の加圧力調整が可能に構成される。また、前記加圧シリンダ730a、730b、730c、730dは、Kgf単位で精密に加圧力を調節できる一例として精密空気圧シリンダ(以下、正孔シリンダ)を採用して実現することができ、これによりPCB基板の屈曲状態など様々な変数要因に応じて、作業者が前記加圧シリンダ730a、730b、730c、730dの設定圧力をそれぞれ異なるように調整することにより、従来対比本発明の大面積透光性加圧部材100の平面状圧力バランスを容易に調節できるようになる。
【0287】
一方、前記各加圧シリンダ730a、730b、730c、730dに設定された圧力と異なり、設定圧力以上の圧力が加わった場合、そのときは、前記加圧シリンダ730a、730b、730c、730dのシリンダ棒731の端部に結合された圧力感知センサ740がこれを感知して制御部(図示せず)にフィードバックする。したがって、一定以上の圧力が検知された場合、制御部は、設定圧力値に調整するオートバランス処理を行うか、アラームを発生させて作業者が必要に応じて前記各加圧シリンダ730a、730b、730c、730dの設定圧力を手動で 容易に調節できるようになる。
【0288】
また、
図21~
図23には示されていないが、前記ホルダユニット500と透光性加圧部材100、プレスユニット700は、先に
図2で見た透光性加圧部材搬送部140及び支持部150に設けられる。前記透光性加圧部材搬送部140は、一例として垂直搬送手段(例えば、モータ及びボールねじ装置)により上下方向に垂直搬送可能に実現されることができ、支持部150は一例としてゲンツリー装置で実現できる。
【0289】
したがって、ボンディング対象物11である電子部品及び基板が投入される場合、前記ホルダユニット500と透光性加圧部材100、プレスユニット700が上方に垂直搬送し、ボンディング対象物11が透光性加圧部材(100)の直下方位置まで投入できるようにし、ボンディング対象物100が加圧部材100の直下方位置まで投入された後には、前記ホルダユニット500と透光性加圧部材100、プレスユニット700がボンディング対象物11に近接した位置まで再び下方に垂直に搬送されるにつれて加圧のための大気状態に位置決めされる。
【0290】
【0291】
一方、
図21および
図22を参照すると、ホルダユニット500の上方には、透光性加圧部材の上面に着座するダスト(dust)などパーティクルが着座する汚染を除去するためにイオナイザ800がさらに設けられる。前記透光性加圧部材100は、一例としてクォーツ(Quartz)材質で実現することができ、本発明による工程が進行する空間がクリーンルーム環境であっても、若干のパーティクルが安着してますます積み重ねられると繰り返される。レーザビームの照射によりパーティクルのバーニング(burning)などのダメージを与えることがある。
【0292】
これにより、前記パーティクルのバーニングが長期間繰り返されると、透光性加圧部材100の上面がますます変色するようになり、これにより最終的には透光性加圧部材100にクラック等の破損が発生する可能性があるため、イオナイザ800が随時前記透光性加圧部材100の上面に静電気の発生を除去するなど、パーティクルの吸着を事前に防止することになるものである。
【0293】
【0294】
図24は、本発明に係るボンディング対象物搬送モジュールの入力領域構成及び動作関係を一実施形態に係る斜視図であり、以下、
図24を参照して本発明に係るボンディング対象物の入力領域(搬入領域)の機構部構成および動作関係を見てみると、次のようである。
【0295】
入力領域構成は、まず、レーザリフロー処理のために一定面積のボンディング対象物(例えば、PCB上に複数の電子部品が着座したもの)をロードするための入力コンベア910を備える。前記入力コンベア910は、ハングル文字
の形で曲げられた形を有するコンベヤフレーム912の上側の両側にボンディング対象物11のコンベヤ搬送のために一対のワイヤで曲げられた形状を有するコンベアフレーム912を備えている。軌道手段911が設けられ、前記ワイヤ軌道手段911は軌道駆動モータ913の回転軸に結合されている。また、コンベアフレーム912の一つの側には、サイズの異なるボンディング対象物11を収容するために入力コンベア910の幅を拡大または縮小するように幅調整モータ915が設けられている。
【0296】
また、前記コンベアフレーム912の一端には、水平搬送ユニット920が装着されているため、水平搬送ユニット920が水平方向に搬送されるにつれて、コンベアフレーム912も水平方向に一緒に移動される。 。
【0297】
一方、前記コンベアフレーム912の上部には、プレヒーティングステージ914が設けられているため、ワイヤ軌道手段911によって搬送されたボンディング対象物11がレーザリフロー処理領域に投入される前に前記プリヒーティングステージ914の上方に留まる間、ボンディング対象物11を所定温度(例えば、150℃)まで継続して予熱することにより、レーザリフロー時のレーザビームの照射により所望のはんだの溶融温度(例えば、250℃)まで 温度の上昇が迅速かつ安定的に行われるようにする。
【0298】
一方、プリヒーティングステージ914上に予熱中の状態で入力コンベア910が水平搬送してリフロー処理領域に投入されるためには、真空チャック940上に前記ボンディング対象物11が間違いなく正確に伝達されなければならない。その際、
図21を参照すると、前記真空チャック940の上方にはピッカーユニット930がさらに設けられており、前記ピッカーユニット930はボンディング対象物を吸着するための真空吸着パッド931、前記真空吸着パッドを垂直方向に駆動するシリンダ932と、真空吸着パッド931とシリンダ932を固定するための支持フレーム933とからなる。
【0299】
したがって、入力コンベア910が真空チャック940側に移動すると、前記ピッカーユニット930の真空吸着パッド931はシリンダ932の駆動によって上方に移動され、その後、真空吸着パッド931の下方にボンディング対象物11が位置すると、真空吸着パッド931が下方に移動されて前記ボンディング対象物11を吸着した後、再び上方に搬送される。その後、入力コンベア910が再び元の位置に水平搬送されて真空吸着パッド931の下方から抜け出ると、再び真空吸着パッド931が下方に移動されて真空チャック940上に前記ボンディング対象物11を載せる動作を繰り返す。
【0300】
この後、前記真空チャック940の下部には水平搬送手段、一例として、リニアモータ941が設けられているので、前記リニアモータ941の動作により前記真空チャック940及びボンディング対象物11が共にレーザリフロー処理領域に移動される。
【0301】
また、前記真空チャック940の一つの側には、ビジョンユニット934がさらに設けられているので、入力領域でボンディング対象物11が真空チャック上に正確に着座してアライメントされたかなどの正常ロードか否かを常時監視する。
【0302】
【0303】
一方、
図25は、本発明に係るボンディング対象物搬送モジュールの出力領域構成および動作関係を一実施形態にしたがった斜視図である。以下、
図25を参照して、本発明に係るボンディング対象物の出力領域(搬出領域)の機構部構成及び作動関係について調べると、次の通りである。
【0304】
出力コンベア950の構成は、先に見た入力コンベア910の構成とほとんど同じであり、ただし、入力コンベア910の構成との違いは、出力コンベア950上にはボンディング対象物11を予熱するためのプリヒーティングステージ914は省略される。
【0305】
したがって、レーザリフロー処理が終了したボンディング対象物11が真空チャック940上に着座した状態で出力領域(搬出領域)に搬送されると、搬入時と逆順にピッカーユニット970がボンディング対象物11を真空チャック940上で吸着して出力コンベア950に伝達し、その後、出力コンベア950が水平搬送した後、ワイヤ軌道手段951を介してボンディング対象物11を装置外部にアンロードする。
【0306】
【0307】
図26a及び
図26bは、本発明に係るボンディング対象物搬送モジュールの真空チャッキング手段構成及び作動関係を示す例示図であり、
図26aは多孔質吸着板の一実施形態構成を示す平面図及び側断面図、
図26bは多孔質吸着板の他の実施例の構成を示した平面図および側断面図である。
【0308】
まず
図26aを参照すると、本発明の一実施形態による真空チャック940の構成は、上面が複数の多孔質吸着板で構成され、前記多孔質吸着板はボンディング対象物11の底面中央部を吸着するためのものである。長方形の中央吸着板943と、前記中央吸着板の周囲を包み込むように配置されてボンディング対象物11の底面縁部を吸着するための縁吸着板944とに分割形成される。
【0309】
その際、平面図を参照すると、一定面積のボンディング対象物11が多孔質吸着板943、944上に着座すると、前記中央吸着板943とボーダー吸着板944に設けられたエアコンプレッシャ等のサクション手段(図面未図示)によって真空吸着されると、ボンディング対象物11が広く伸びた状態で真空チャック940の上面に固定される。
【0310】
また、添付の側断面図を参照すると、前記中央吸着板943と縁吸着板944とは一定間隔をおいて互いに分割形成されており、そのとき前記中央吸着板943の下部には吸着板昇降ユニット980が設置されているので、中央吸着板943が必要な場合、すなわち、先に見た一実施形態の構成では、ピッカーユニット930、970が省略された他の実施形態構成を有してもよい。すなわち、中央吸着板943が入力コンベア910からボンディング対象物11を直ちに受け取ることができるが、この場合、前記中央吸着板943が入力コンベア910からボンディング対象物11を直ちに受け取るために上方に上昇された後、入力コンベア910のワイヤ軌道手段911から中央吸着板943がボンディング対象物11を直ちに引き継いだ後、再び下方に下降する形態で駆動されても、本発明が目的とすることを十分に達成できる。
【0311】
また、中央吸着板943の直下にはヒーティングブロック942をさらに設けることができ、ヒーティングブロック942は入力コンベア910のプリヒーティングステージ914と同様にレーザリフロー処理される前までボンディング対象物が搬入される間に、前記ボンディング対象物11を所定温度まで予熱する役割をする。
【0312】
【0313】
一方、
図26bは、本発明による多孔質吸着板の他の実施形態の構成および動作関係を示す。先に見た
図26aの一実施形態の構成との相違点は、縁吸着板945が中央吸着板と同じ多孔質材ではないアルミニウム材で構成され、また、縁吸着板945の中央吸着板943に隣接する周方向にしたがって、ボンディング対象物11の底面縁部をより強力に吸着するために、複数のサクションホール944aがさらに形成された構造を有する。その他の構成および動作関係は、
図26aを参照した一実施形態の場合と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0314】
また、
図26a及び
図26bに示すように、真空チャック940の中央吸着板943及びボーダー吸着板944、945の真空吸着力を調節することにより、ボンディング対象物11の印刷回路基板(PCB)、一例として、延性回路基板(Flexible PCB)の独自の屈曲またはシワがある程度伸びる効果が期待でき、これにより前記基板上に着座した電子部品の垂直高さもほぼ同じ点に位置するように改善されるため、レーザリフロー時に特定の電子部品に過度の加圧力が作用することで工程不良が改善される効果を得ることができる。
【0315】
【0316】
図27は、本発明に係る他の実施形態によるマルチレーザモジュールの構成及び動作関係を模式的に示す側面図であり、
図28は
図27の温度感知センサ構成を拡大して示す要部斜視図、
図29は
図28の ボンディング対象物構成を拡大して見た要部平面図である。
【0317】
以下、
図27~
図29を参照して、本発明の他の実施形態によるマルチレーザモジュールの構成および動作関係について説明する。
【0318】
まず、
図27を参照すると、本発明の他の実施形態によるマルチレーザモジュールは、一対の第1レーザモジュール310と第2レーザモジュール320とからなり、第1レーザモジュール310と第2レーザモジュール320の間には赤外線温度感知センサ810が設けられており、第1及び第2のレーザモジュール310、320から重畳照射されたレーザビームの温度を測定する。
【0319】
一方、第1レーザモジュール310と第2レーザモジュール320にはビームプロファイラ318、328がそれぞれ設けられており、前記第1及び第2レーザモジュール310、320のレーザビーム出力及び強度等を常時監視する。前記ビームプロファイラ318、328の構成は、一例として、第1及び第2レーザモジュール310、320のレーザビーム経路上に設けられて出力されるレーザビームの一部をビームプロファイラに照射又は透過させることにより、レーザビームの出力や強度などを測定することができる。
【0320】
前記赤外線温度感知センサ810は、一実施形態によれば、単一の赤外線温度感知センサ810であってもよく、前記単一の赤外線感知センサは、第1及び第2のレーザモジュールからレーザビームが重畳照射される領域12の表面温度値を測定する。そのとき、前記単一の赤外線温度感知センサ810は、前記レーザビームが重畳照射される領域のうちの多数の点を順次温度を測定することにより、レーザビームの重畳照射領域の全面的な温度分布値を測定する。
【0321】
このような温度分布値が不均一と測定される場合、例えば、ある点ではんだ溶融温度より温度値が高く測定される点では、はんだの過熱によるオーバーフローボンディング不良が発生することがあり、逆に、はんだ溶融温度より低く測定されると、はんだが十分に溶融し、接続できないボンディング不良が発生する可能性がある。
【0322】
このために本発明では、前記赤外線温度感知センサ810が重畳照射された領域の温度を常時測定することにより、前記第1又は第2レーザモジュール310、320から出力される各レーザビームの出力又は強度、ビームの形状等を調整して重畳照射領域12における温度分布値を補償する。
【0323】
一方、本発明に係る他の実施形態では、複数の赤外線温度感知センサ810を備えてもよい。
図28を参照すると、本発明の複数の赤外線温度感知センサは、一例として5つの温度感知センサ810#1、810#2、810#3、810#4、810#5で構成されてもよい。配置構造内に各エッジ部に1つずつの温度感知センサ810#1、810#2、810#3、810#4が配置され、中央部分には1つの温度感知センサ810#5が配置された構造であり得る。したがって、5つの赤外線温度感知センサ810#1、810#2、810#3、810#4、810#5が同時に赤外線ビームを照射し、この場合、
図29に示すようにレーザ重畳照射される四角い領域12の各エッジ部に位置する電子部品11b#1、11b#3、11b#7、11b#9と中央部に位置する電子部品11b#5に赤外線ビームが照射及び温度が測定される。
【0324】
そのとき、前述のように温度が測定される電子部品11bの位置や個数は特定されたものではなく、電子部品が配置されていない基板表面の温度も測定することができる。レーザビームが重複して照射される領域のより正確な温度分布値を得るために、できるだけ多くの電子部品および基板の温度値を測定することによって達成することができる。
【0325】
一方、前記の温度分布値を補償する別の方法で、前記第1または第2のレーザビームの照射角度や高さなどを調整する際にも温度分布値を補償することが可能である。
【0326】
【0327】
図30a~
図30eは、本発明のレーザリフロー方法の工程別動作関係を示す関係図であり、以下、各工程別レーザリフロー方法を一実施形態に従って見ると以下の通りである。
【0328】
まず、
図30aは、透光性加圧部材100が中心線Cn+1の上方に移動した状態図であり、前記透光性加圧部材100の加圧面102が中心線Cn+1に位置すると、ビジョンユニット934が 透光性加圧部材100の加圧面102の下方に位置する電子部品11bを撮影する。そのとき、前記ビジョンユニット934は、
図30aのように側面から見たとき、前記電子部品11bが透光性加圧部材100の加圧面102の中心線Cn+1を基準に左右対称的に配置されているかどうかを判定する。
【0329】
すなわち、透光性加圧部材100の加圧面102の直下方に位置する電子部品11bが配置された形状が、加圧面102の面積に対応するように位置決めされた、例えば
図10aのように 電子部品11bが3列に配置された状態として、加圧面102の中心線Cn+1を基準にして電子部品11bが1.5列ずつ左右対称的に配置されているか否かを判定する。 これにより、前記透光性加圧部材100の加圧面102が、前記電子部品11bが3列に配置された範囲(面積)を押して加圧するとき、いずれか一方に圧力が偏重されずにバランスよく加圧できるようになる。
【0330】
また、図面を参照すると、ボンディング対象物11の電子部品11bは、基板11aの上面にボンディングのためにはんだ11cとともにボンディングされる位置に配置された状態であり、そのとき、前記基板11a銀下部の真空チャック940により真空吸着され固定された状態である。そのとき、前記真空チャック940の内部にはヒーティングブロック942が設けられているので、前記ボンディング対象物11である基板11a、電子部品11b及びはんだ11cを所定温度に継続して予熱する。例えば、前記予熱温度ははんだの溶融温度未満に設定されることが好ましく、例えば基板11a及び電子部品11bが一定時間以上露出しても熱的ダメージが加わらない温度範囲である200℃未満に維持できる。
【0331】
もし前記のようにボンディング対象物11を予熱しない場合には、本工程であるレーザリフロー処理時にレーザビームの熱エネルギーだけでボンディング対象物11を常温からはんだ11cの溶融温度まで急速に加熱しなければならず、この場合、急速な加熱ははんだ11cにオーバーフローなどのボンディング不良を引き起こす可能性がある。したがって、予熱温度からはんだ11cの溶融温度まで段階的に温度を上げると、はんだ11cが安定して溶融してボンディング不良を最小限に抑えることができる。例えば、ここでは、はんだ11cの溶融温度は、はんだの材料によって異なることがあるが、一般的なはんだペーストの溶融温度である200℃以上であってもよい。
【0332】
【0333】
図30bは、透光性加圧部材100が中心線Cn+1で加圧及びレーザ照射される状態図であり、
図10aに示すように、ビジョンユニット934による透光性加圧部材100の加圧面102の中心線Cn+1がボンディングされる電子部品11bの中心線と一致したと判定された場合、透光性加圧部材100が下方に移動して電子部品11bを押して加圧する。
【0334】
その際、前記透光性加圧部材100の加圧と同時に又は順次にレーザビームを照射することができ、例えば前記透光性加圧部材100が加圧すると同時に上方に位置しているマルチレーザモジュール、第1レーザモジュール310および第2のレーザモジュール320からレーザビームを電子部品11bに重ねて照射することができる。
【0335】
これにより、前記重畳照射されるレーザビームによりボンディング対象物11が予熱温度からはんだ11cの溶融温度まで段階的に加熱され、最終的に前記電子部品11bの下部に位置していたはんだ11cが溶融しながら電子部品11bが基板11aへのボンディングが完了する。(ボンディング前とボンディング後の高さ差は
図30aでhcと表記する。)
【0336】
【0337】
図30cは透光性加圧部材が中心線Cn+2の上方に移動した状態図であり、
図30dは透光性加圧部材が新たな中心線Cn+2′に位置が補正された状態であり、
図30eは透光性加圧部材が中心線Cn+2′で加圧およびレーザ照射される状態図である。
【0338】
図30cを参照すると、先のレーザリフロー工程を終えた後、透光性加圧部材100が次の所定の範囲、すなわち3列の電子部品11bを加圧及びレーザリフロー処理するために3列の電子部品11bの中心線Cn+2に水平搬送する。そのとき、ビジョンユニット934は、再び透光性加圧部材100の加圧面102の下方に配置された電子部品11bの配置形状を撮影する。
【0339】
ところで、そのとき、
図30cに示すように、透光性加圧部材100の加圧面102の下方に配置された電子部品11bが中心線Cn+2を基準として左右対称的に配置されていないと判定される場合にはすぐに加圧やレーザ照射を進めない。その理由は、この状態で透光性加圧部材100を加圧すると、透光性加圧部材100の加圧面102の中心線Cn+2を基準に電子部品11bが非対称に配置されているため、加圧時の加圧力がある一つの側に偏重され、これによりボンディング不良が発生するのである。
【0340】
したがって、これを防止するために、本発明では、制御部(図示せず)が
図30dに示すように、前記透光性加圧部材100を新たな中心線Cn+2’に水平位置を移動させ、それに応じて補正された中心線Cn+2’で透光性加圧部材100の水平位置が補正されるこれにより、透光性加圧部材100の下方に配置された電子部品11bが補正された中心線Cn+2’を基準に左右対称に配置されるように水平位置が補正され、この状態で
図30eのように透光性加圧 部材100が下方に移動して電子部品11bに加圧及びレーザビームを照射する。
【0341】
【0342】
一方、
図30eを参照すると、前記透光性加圧部材100は補正された中心線Cn+2’に移動して加圧を進行するが、そのとき、第1及び第2レーザモジュール310、320は補正された中心線Cn+2’で水平位置を補正せず、補正前の中心線Cn+2を基準にレーザビームを照射する。
【0343】
前記のようにレーザモジュール310、320が透光性加圧部材100に沿って水平位置を補正しない理由は、補正された中心線Cn+2’を基準にレーザビームが照射された場合、既に先にボンディングが完了している電子部品にレーザビームが再び照射される恐れがあり、レーザビームがリフロー処理されたはんだ11cに再照射されると、はんだ11cが再び溶融し、それによってボンディング不良が生じることがあるからだ。したがって、本発明では、非対称に配置された電子部品11bを加圧及びレーザ照射する場合、第1又は第2レーザモジュール310、320の位置補正なしに透光性加圧部材100のみを補正した中心線Cn+2’に水平搬送して位置を補正した後、加圧およびレーザを照射することにより、上で見たように様々なボンディング不良要因の発生を最小化できる。
【0344】
【0345】
本発明に係るレーザリフロー方法の工程別動作関係を示す状態図であり、以下、各工程別に組み合わせ可能な様々なボンディングモードを実施例に従って見ると以下の通りである。
【0346】
まず、
図31aを参照すると、本発明の第1ボンディングモードは最も基本的なボンディングモードであり、前記透光性加圧部材100の加圧面102が下方に移動してボンディング対象物11に加圧力を加えない状態と接触する段階と、前記透光性加圧部材100を介してボンディング対象物11にレーザビームを照射する段階と、そして、レーザビームの照射を解除して透光性加圧部材100を上方にする段階に進行することができる。
【0347】
そのとき、透光性加圧部材100が加圧力を加えない状態で接触する段階は、先に
図13に示すように、モータ760の駆動により、モータ760とボールねじ750とによって連結される。プレスブラケット720が下方に移動するようになり、前記プレスブラケット720にはホルダユニット500及び透光性加圧部材100が装着された状態であるため、最終的にモータの駆動により透光性加圧部材100が下方に移動される。
【0348】
次のステップで
図31bを参照すると、前記透光性加圧部材100が下方に移動されてボンディング対象物11の電子部品11bに接触すると、前記透光性加圧部材100を下方に移動するように駆動力を提供した。モータ760の駆動が停止され、前記透光性加圧部材100は、加圧力を加えない状態で電子部品11bの上面に接触した状態となる。そのとき、前記モータはロックされた状態であるため、透光性加圧部材100も垂直移動しないように高さが固定された状態である。
【0349】
次に、
図31cを次のステップに示すように、透光性加圧部材100が電子部品11bの上面に接触した状態で、透光性加圧部材100の上方に設けられたマルチレーザモジュール、すなわち第1レーザモジュール310と第2のレーザモジュール320は、透光性加圧部材100を介してボンディング対象物11にレーザビームを照射する。
【0350】
そのとき、前記レーザビームは重畳照射されることにより前記複数の電子部品11b及びはんだ11cに均質化されたレーザビームを伝達することができ、前述したように前記ボンディング対象物11は既に一定予熱温度、例えば200℃未満でボンディング対象物11が予熱されている状態なので、レーザビームがボンディング対象物11をはんだ11cの溶融温度、例えば250℃まで急激に加熱しなくても予熱温度からはんだ11cの溶融 温度まで安定して加熱できるようになる。これにより、レーザリフローが開始されると、前記はんだ11cの上面には、透光性加圧部材100の加圧面102が接触した状態であるため、はんだ11cの溶融時に前記はんだ11cの上部に位置する電子部品11bが上方に曲がったり伸びたりしないように閉じ込められる。
【0351】
その後、はんだ付けが完了すると、レーザビームの照射を解除して透光性加圧部材100を上方に移動させることで、第1ボンディングモードが完了する。
【0352】
【0353】
一方、第1のボンディングモードにおいていくつかのステップが追加された他のボンディングモードの実施形態を見てみる。
【0354】
第2ボンディングモードは、上述した第1ボンディングモードと同様に、透光性加圧部材100がボンディング対象物11の電子部品11bに接触した後、透光性加圧部材100の上方に設けられた加圧シリンダ730が透光性加圧部材100を一定圧力に押して加圧する。
【0355】
以後、前記のように透光性加圧部材100がボンディング対象物11を加圧した状態でレーザビームが照射されると、前記ボンディング対象物11のはんだ11cが溶融するにつれて加圧力が解除され、そのとき電子部品11bの高さは、一定の高さ(hc、
図31a参照)の分、はんだ11cの圧縮によって低くなることが予想される。この状態でモータ760をロック解除すると、透光性加圧部材100が自重によって徐々に下方に移動することになり、結局、前記加圧シリンダ730によって加わった加圧力の分、透光性加圧部材100が下方に移動するので、加圧力が維持される。
【0356】
したがって、第2ボンディングモードは、レーザビームが照射される前に加圧力が加わり、前記レーザビームが加わったはんだ11cが溶融したときに透光性加圧部材100も下方に移動しながら加圧力を維持するという点で初期のボンディングモードと相違点がある。これにより、はんだ11cの溶融時にはんだ11cに加わる加圧力は一定に保たれるため、電子部品11bの浮き上がりやはんだ11cの接続不良などが低減され、密度の高いはんだ付けが得られる効果が期待される。
【0357】
【0358】
また、第3ボンディングモードは、前述の第1ボンディングモードと同様に、透光性加圧部材100がボンディング対象物11の電子部品11bに接触した後、加圧力を加えない状態でレーザビームが照射されることは第1ボンディングモードと同じである。
【0359】
レーザビームが照射された後に加圧シリンダ730が駆動され、透光性加圧部材100およびボンディング対象物11に一定の加圧力を加える。そのとき、透光性加圧部材100は、垂直移動ができないようにモータ760がロックされて固定され、加圧シリンダ730のみが加圧力を加える状態である。第3のボンディングモードは、レーザビームの照射後に加圧力を加えるという点で第1のボンディングモードと相違点がある。
【0360】
【0361】
第4ボンディングモードは、前記第3ボンディングモードとレーザビームを照射する段階までは同じであるが、レーザビームの照射後に加圧力を加える代わりに透光性加圧部材100の高さを変化させるという点で差がある。
【0362】
したがって、レーザビームの照射が始まると、モータのロックが解除され、前記透光性加圧部材100が徐々に下方に移動し、最終的に電子部品11b及び溶融するはんだ11cを徐々に押すことになるので、レーザビームに溶融するはんだ11cに急激な加圧力が加わることによるボンディング不良を防止することができる。
【0363】
【0364】
前述のように、ボンディングモードは、はんだの溶融による圧力変化を調整してボンディング不良を防止するという点で様々な実施形態の可能性がある。
【0365】
したがって、本発明は、先に説明した実施形態によってのみ限定されるものではなく、装置の詳細構成や個数及び配置構造を変更したり、詳細ステップを変更及び追加したりしても同様の効果を生み出すことができるものであるため、当該する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想の範囲内で種々の構成の追加及び削除、変形が可能であることを明示する。
【0366】
【0367】
符号の説明
【0368】
11:ボンディング対象物11a:基板
【0369】
11b:電子部品12:レーザ重ね照射領域
【0370】
100:透過性加圧部材101:基材
【0371】
101a:段差部102:加圧面
【0372】
102a:格子溝103:レーザ光遮断層
【0373】
104:シリコンダンパ層200:保護フィルム
【0374】
210:保護フィルム搬送部 310:第1レーザモジュール
【0375】
318、328:ビームプロファイラ 320:第2レーザモジュール
【0376】
500:ホルダユニット 510:下部プレート
【0377】
520:マスクプレート 600:プローブユニット
【0378】
610:プローブ 620:プローブ搬送部
【0379】
630:プローブブラケット 700:プレスユニット
【0380】
710:圧力バランサ 720:プレスブラケット
【0381】
730:加圧シリンダ 740:圧力感知センサ
【0382】
750:ボールねじ 760:モータ
【0383】
770:ガイド部材 780:ベアリングジョイント
【0384】
790:ストッパ 800:イオナイザ
【0385】
810:赤外線温度感知センサ 811:赤外線照射点
【0386】
910:入力コンベア 920,960:水平搬送ユニット
【0387】
930,970:吸着パッド 934:ビジョンユニット
【0388】
940:真空チャック 942:ヒーティングブロック
【0389】
943:多孔質吸着板 950:出力コンベア
【0390】
980:吸着板昇降ユニット
【0391】
【手続補正書】
【提出日】2023-12-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に配置された複数の電子部品からなるボンディング対象物を透光性加圧部材で加圧するとともに、前記透光性加圧部材を介してレーザビームを照射することにより電子部品を基板にボンディングするレーザ加圧ヘッドモジュールと、
前記レーザ加圧ヘッドモジュールの一つの側から搬入されるボンディング対象物をレーザ加圧ヘッドモジュールのリフロー処理を経て他方に搬出するために前記ボンディング対象物を搬送するボンディング対象物搬送モジュールを備え、
前記ボンディング対象物搬送モジュールは、
基板上に配置された複数の電子部品からなるボンディング対象物が搬入のために着座する入力コンベヤと、
前記入力コンベアから供給されたボンディング対象物を真空吸着して固定する真空チャッキング手段と、
レーザリフロー処理が完了したボンディング対象物が搬出のために着座する出力コンベアと、
を備えるレーザリフロー装置。
【請求項2】
前記入力コンベアおよび出力コンベアは、コンベアフレームと、
前記コンベアフレームの上部に両側に設けられた一対のワイヤ軌道手段と、
前記コンベアフレームの一つの側に設けられ、コンベアフレームを水平方向に線形移動させるための水平搬送手段を備える請求項1に記載のレーザリフロー装置。
【請求項3】
前記入力コンベアおよび出力コンベアのコンベアフレームの一つの側には、サイズが異なるボンディング対象物を収容するためにコンベアフレームの幅を拡大または縮小するように幅調整手段がさらに設けられている請求項2に記載のレーザリフロー装置。
【請求項4】
前記入力コンベアのコンベアフレームには、ボンディング対象物を所定温度まで予熱するためのプリヒーティングステージがさらに備えられる請求項2に記載のレーザリフロー装置。
【請求項5】
前記真空チャッキング手段の一つの側には、ボンディング対象物の正常ローディングの有無を監視するためのビジョンユニットがさらに備えられる請求項1に記載のレーザリフロー装置。
【請求項6】
前記入力コンベア及び出力コンベアと真空チャッキング手段との間の区間には、それぞれ、ボンディング対象物を送達するためのピッカーユニットがさらに備えられる請求項1に記載のレーザリフロー装置。
【請求項7】
前記ピッカーユニットは、平板上の真空吸着パッド、および
前記真空吸着パッドを垂直方向に搬送するための垂直駆動部を備える請求項6に記載のレーザリフロー装置。
【請求項8】
前記真空チャッキング手段は、ボンディング対象物を吸着固定するための多孔質吸着板、および
前記多孔質吸着板及びヒーティングブロックをボンディング対象物の入力領域からレーザリフロー処理領域を経て出力領域まで往復移動させる水平搬送手段を備える請求項1に記載のレーザリフロー装置。
【請求項9】
前記多孔質吸着板は、ボンディング対象物の底面の中央部分を吸着するための長方形の中央吸着板、および
前記中央吸着板の周囲を囲むように配置され、ボンディング対象物の底面縁部を吸着するためのボーダー吸着板に分割形成される請求項8に記載のレーザリフロー装置。
【請求項10】
前記ボーダー吸着板には、ボンディング対象物の底面縁部を吸着するためのサクションホールがさらに形成される請求項9に記載のレーザリフロー装置。
【請求項11】
前記ボーダー吸着板はアルミニウム材質で形成されている請求項9に記載のレーザリフロー装置。
【請求項12】
前記多孔質吸着板の下部にはヒーティングブロックがさらに設けられる請求項8に記載のレーザリフロー装置。