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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022697
(43)【公開日】2024-02-20
(54)【発明の名称】(10p+1)の倍数の判別用具
(51)【国際特許分類】
   G09B 19/02 20060101AFI20240213BHJP
【FI】
G09B19/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022134518
(22)【出願日】2022-08-07
(71)【出願人】
【識別番号】592234425
【氏名又は名称】中元 恒
(71)【出願人】
【識別番号】593142204
【氏名又は名称】中元 保子
(72)【発明者】
【氏名】中元 恒
(72)【発明者】
【氏名】中元 保子
(57)【要約】
【課題】 ある自然数(10a+b)が(10p+1)の倍数か否かを判別するには、計算に手間がかかることが多かった。本発明は、2桁以上の自然数(10a+b)について、(10p+1)で示される末尾が1である11など自然数の倍数を判別するに際し、比較的簡単に判別できるようになった。そこで、用具として利用・応用すれば、事務処理・情報処理や計数処理に役立てたり、素数の(10p+1)の倍数の判別に利用・応用できるほか、因数分解にも役立てることが可能となった。
【解決手段】 2桁以上のある自然数(10a+b)(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数)について、(10p+1)(pを1以上の自然数)の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=(10p+1)N(Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、次の操作(a-pb)をおこなうと、(a-pb)=(10p+1)(a-pN)となるので、この操作をすることにより、もとの自然数(10a+b)は(10p+1)の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a-pb)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a-pb)を繰り返すと、最終的に桁数の少ない(10p+1)の倍数あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a-pb)の繰り返しを利用することによる(10p+1)の倍数を判別する用具を提供できるようになった。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、(10p+1)(pを1以上の自然数、以下同じ)の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=(10p+1)N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、a、N、pの上限は特に制限無し、以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対し、次の操作(a-pb)をおこなうと、(a-pb)=(10p+1)(a-pN)となるので、この操作(a-pb)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は(10p+1)の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a-pb)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a-pb)を繰り返すと、最終的に桁数の少ない(10p+1)の倍数あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a-pb)の繰り返しを利用することによる(10p+1)の倍数を判別する用具。
【請求項2】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、(10p+1)(pを1以上の自然数、以下同じ)の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=(10p+1)N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、a、N、pの上限は特に制限無し、以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、次の操作(a-pb)をおこなうと、(a-pb)=(10p+1)(a-pN)となるので、この操作(a-pb)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は(10p+1)の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a-pb)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a-pb)を繰り返すと、最終的に桁数の少ない(10p+1)の倍数あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a-pb)の繰り返しを利用することによる(10p+1)の倍数を判別するカードや書類、書籍、メール、パソコン、スマートフォン、携帯電話、磁気媒体、記録媒体、電子媒体、印刷物、表示物、計算資料、教育資料、事務器具、計算機、電気機器、映像、画像などの用具。
【請求項3】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、(10p+1)(pを1以上の自然数、以下同じ)の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=(10p+1)N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、a、N、pの上限は特に制限無し、以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、次の操作(a-pb)をおこなうと、(a-pb)=(10p+1)(a-pN)となるので、この操作(a-pb)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は(10p+1)の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a-pb)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a-pb)を繰り返すと、最終的に桁数の少ない(10p+1)の倍数あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a-pb)の繰り返しを利用することによる(10p+1)の倍数を判別する情報、放送及び放映などの用具。
【請求項4】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、11の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=11N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、a、Nの上限は特に制限無し、以下同じ)ならば、上記の(10p+1)のpを1とすると、ある自然数(10a+b)に対して、次の操作(a-pb)、すなわち(a-b)の操作をおこなうと、(a-b)=11(a-N)となるので、このような操作(a-b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は11の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a-b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作(a-b)で得られる数字に、次々とこのような操作(a-b)を繰り返すと、最終的に桁数の少ない11の倍数あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a-b)の繰り返しを利用することによる11の倍数を判別する用具。
【請求項5】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、31の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=31N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、a、Nの上限は特に制限無し)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、上記の(10p+1)のpを3とすると、次の操作(a-pb)、すなわち(a-3b)をおこなうと、(a-3b)=31(a-3N)となるので、このような操作(a-3b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は31の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a-3b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a-3b)を繰り返すと、最終的に桁数の少ない31の倍数あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a-3b)の繰り返しを利用することによる31の倍数を判別する用具。
【請求項6】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、41の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=41N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、a、Nの上限は特に制限無し)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、上記の(10p+1)のpを4とすると、次の操作(a-pb)、すなわち(a-4b)をおこなうと、(a-4b)=41(a-4N)となるので、この操作(a-4b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は41の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a-4b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作(a-4b)で得られる数字に、次々とこのような操作(a-4b)を繰り返すと、最終的に桁数の少ない41の倍数あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a-4b)の繰り返しを利用することによる41の倍数を判別する用具。
【請求項7】
3桁以上のある自然数(10a+b)について、61の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=61N(aは10以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、a、Nの上限は特に制限無し)ならば、上記の(10p+1)のpを6とすると、ある自然数(10a+b)に対して、次の操作(a-pb)、すなわち(a-6b)をおこなうと、(a-6b)=61(a-6N)となるので、このような操作(a-6b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は61の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a-6b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a-6b)を繰り返すと、最終的に桁数の少ない61の倍数あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a-6b)の繰り返しを利用することによる61の倍数を判別する用具。
【請求項8】
3桁以上のある自然数(10a+b)について、71の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=71N(aは10以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、a、Nの上限は特に制限無し)ならば、上記の(10p+1)のpを7とすると、ある自然数(10a+b)に対して、次の操作(a-pb)、すなわち(a-7b)をおこなうと、(a-7b)=71(a-7N)となるので、このような操作(a-7b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は71の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a-7b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作(a-7b)で得られる数字に、次々とこのような操作(a-7b)を繰り返すと、最終的に桁数の少ない71の倍数あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a-7b)の繰り返しを利用することによる71の倍数を判別する用具。
【請求項9】
3桁以上のある自然数(10a+b)について、101の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=101N(aは10以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、a、Nの上限は特に制限無し)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、上記の(10p+1)のpを10とすると、次の操作(a-pb)、すなわち(a-10b)をおこなうと、(a-10b)=101(a-10N)となるので、このような操作(a-10b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は101の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a-10b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a-10b)を繰り返すと、最終的に桁数の少ない101の倍数あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a-10b)の繰り返しを利用することによる101の倍数を判別する用具。
【請求項10】
3桁以上のある自然数(10a+b)について、121の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=121N(aは10以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、a、Nの上限は特に制限無し)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、上記の(10p+1)のpを12とすると、次の操作(a-pb)、すなわち(a-12b)をおこなうと、(a-12b)=121(a-12N)となるので、この操作(a-12b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は121の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a-12b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a-12b)を繰り返すと、最終的に桁数の少ない121の倍数あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a-12b)の繰り返しを利用することによる121の倍数を判別する用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複雑な数字や桁数の多い数字(ある自然数)を因数分解したり、その約数を見つけたり、素数の判別や事務処理・情報処理・計数処理に役立ち、11などの(10p+1)(pは1以上の自然数、以下同じ)の倍数か否かを判別することや、更に事務処理・情報処理・計数処理に利用・応用できるカードや書類、書籍、電子媒体、磁気媒体、記録媒体、計算資料、教育資料、事務器具、映像、画像、電気機器及び計算機などの用具に関する。
【背景技術】
【0002】
大きい数字(ある自然数)を因数分解したり、約したりすることはよく行われることであり、従来より、2、3、4、5、6、8、9、11等の素数やその数倍の数字を判別することはよく知られている。
【0003】
また、(10p+1)で示される自然数の中の11等の倍数を判別することは、以下の特許文献に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平06-130893号公報
【特許文献2】特開平07-325542号公報
【特許文献3】特開2001-117483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来の先行技術文献よりも、2桁以上の(10p+1)(pは1以上の自然数、以下同じ)で示される11などの倍数を簡単に判別することができるものであり、特に、桁数の多い自然数について、11などの(10p+1)の倍数か否かを判別するのに役立てたり、事務処理、情報処理や計数処理に利用・応用したり、素数の判別や因数分解などに役立てるものである。
従来の先行技術文献でも(10p+1)の中の11などの倍数を判別することができたが、さらに簡単に判別できるようにすることが課題であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、2桁以上のある自然数(10a+b)(aは1以上の自然数、bは0または1桁の自然数、aの上限は特に制限無し、以下同じ)について、(10p+1)((pは1以上の自然数、pの上限は特に制限無し、以下同じ)の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=(10p+1)N(Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、次の操作(a-pb)をすると、(a-pb)=(10p+1)(a-pN)となるので、この操作(a-pb)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は(10p+1)の倍数であることが判明する。
そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a-pb)をおこなうと、もとの自然数(10a+b)の桁数が操作1回で基本的に1桁以上少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a-pb)を繰り返すと、最終的に桁数の少ない(10p+1)の倍数あるいはゼロになる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a-pb)の繰り返しを利用することによる(10p+1)の倍数を判別する用具を提供する。
上記の(10p+1)の例として、pを1にすると、11の倍数を判別する用具になる。
また、pを3にすると、31の倍数を判別する用具になり、pを4にすると、41の倍数判別の用具、pを6にすると、61の倍数を判別する用具、pを7にすると、71の倍数判別の用具、pを10にすると、101の倍数判別の用具、pを13にすると、131の倍数判別する用具、pを24にすると、241の倍数を判別する用具、pを57にすると、571の倍数を判別する用具、pを75にすると、751の倍数を判別する用具、pを82にすると、821の倍数を判別する用具、pを97にすると、971の倍数を判別する用具、pを376にすると、3761の倍数を判別する用具、pを886にすると、8861の倍数を判別する用具、pを6328にすると、63281の倍数を判別する用具、pを7776にすると、77761の倍数を判別する用具になる。pの大きさはここでは4桁まで示したが、2桁、3桁、4桁の数字はあくまでも例示であり、他の11~9999までの数字も利用でき、5桁以上にしても同様に10000以上の数字が可能であり、pの上限は特に制限なく利用できる。特に末尾が1の(10p+1)のpの桁数の大きい素数の判別に役立つ。このように(10a+b)で示される2桁以上の自然数について、pを1以上の自然数にすれば、2桁以上の(10p+1)の倍数を判別することが可能であることが判明した。
【0007】
本発明は上記の方法を応用した2桁以上の(10p+1)の倍数を判別するカードや書類、書籍、メール、パソコン、携帯電話、スマートフォン、磁気媒体、記録媒体、電子媒体、印刷物、表示物、計算資料、教育資料、事務器具、計算機、電気機器、映像、画像など、用具として利用・応用するものであり、さらに、情報、映像や画像など用具として利用・応用してもよい。その材料は特に制限はなく、公知のものが使用でき、その大きさも利用目的によって自由に設定することができる。
【0008】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は2桁以上の自然数(10a+b)(桁数の上限は特に制限なし)に利用できるものであり、本発明では、例示として、5~11桁の数字で行った。
【実施例0009】
自然数が5桁の50237について、11の倍数か否か検討する。(10a+b)で表した50237のaは5023、bは7なので、pを1として、(a-pb)の操作、すなわち(a-b)の操作を行うと、5023-1×7=5016となる。この5016について(10a+b)で表すと、aは501、bは6なので、前記と同様に(a-b)の操作をおこなうと、501-6=495となり、続いて495について、(10a+b)で表すと、aは49、bは5なので、前記と同様な操作で49-5=44、さらに44について(10a+b)で表すと、aは4、bは4となり、前期と同様に(a-b)すると、ゼロになる。よって、50237は11の倍数であることが分かる。
【実施例0010】
7桁の自然数が1760459について、31の倍数か否かを判別する。ここでは、(10a+b)のaは176045、bは9になる。pを3として(a-pb)の操作、すなわち、(a-3b)の操作をすると(176045-3×9=176018)になる。さらにこの176018について(10a+b)で表すと、aは17601、bは8なので、(a-3b)の操作をすると、17601-3×8=17577になる。次に、17577について(10a+b)で表すと、aは1757、bは7となり、(a-3b)の操作で1757-3×7=1736となる。以下前記と同様な操作で、1736は(10a+b)のaは173、bは6で表され、(a-3b)は173-3×6=155、155は(10a+b)のaは15、bは5で表され、(a-3b)は15-3×5=0となるので、1760459は31の倍数であることがわかる。
【実施例0011】
自然数が7桁の5066247が41の倍数か否かを判別する。ここでは、(10a+b)のaは506624、bは7になる。pを4として、(a-pb)の操作、すなわち(a-4b)の操作をすると、506624-4×7=506596になる。この506596についての(10a+b)のaは50659、bは6なので、(a-pb)の操作、すなわち操作(a-4b)は(50659-4×6=50635)になり、この50635について(10a+b)で表すと、aは5063、bは5なので、上記と同様な操作(a-4b)は5063-4×5=5043、この5043について(10a+b)のaは504、bは3なので、操作(a-4b)は(504-4×3=492)になり、492について(10a+b)で表したaは49、bは2なので、操作(a-4b)は(49-4×2=41)になる。そこで、5066247は41の倍数であることがわかる。
【実施例0012】
自然数が8桁の60246833が61の倍数か否かを判別する。ここでは、(10a+b)のaは6024683、bは3になる。pを6として(a-pb)の操作、すなわち(a-6b)の操作をすると、(6024683-6×3=6024665)となる。この6024665について(10a+b)で表すと、aは602466、bは5なので、上記と同様な操作(a-6b)の操作をすると、(602466-6×5=602436)となる。以下、同様な操作をおこなうと、602436は(10a+b)で表すと、aは60243、bは6なので、(a-6b)の操作は(60243-6×6=60207)になり、この60207について(10a+b)でのaは6020、bは7なので、(a-6b)は(6020-6×7=5978)になる。この5978について(10a+b)で表したaは597、bは8なので、操作(a-6b)は597-6×8=549、この549について(10a+b)で表したaは54、bは9なので、操作(a-6b)は54-6×9=0になる。そこで、60246833は61の倍数であることが分かる。
【実施例0013】
自然数が7桁の6135607が71の倍数か否かを判別する。ここでは、(10a+b)で表したaは613560、bは7になる。pを7として(a-pb)の操作、すなわち(a-7b)の操作をすると、(613560-7×7=613511)となる。この613511について(10a+b)で表したaは61351、bは1なので、(a-pb)の操作、すなわち(a-7b)の操作をすると、61351-7×1=61344となる。この61344について(10a+b)で表したaは6134、bは4なので、上記と同様な操作(a-7b)、すなわち6134-7×4=6106となる。この6106について(10a+b)で表したaは610、bは6なので、上記と同様な(a-7b)の操作をすると、610-7×6=568、この568について(10a+b)で表したaは56、bは8についても同様に(a-7b)の操作をすると、56-7×8=56-56=0となる。そこで、6135607は71の倍数であることが分かる。
【実施例0014】
自然数が8桁の15389819が271の倍数か否かを判別する。ここでは、(10a+b)のaは1538981、bは9になる。この15389819について、pを27として(a-pb)の操作、すなわち(a-27b)の操作をすると、(1538981-27×9=1538738)となる。この1538738について(10a+b)で表したaは153873、bは8なので、(a-pb)、すなわち(a-27b)の操作をすると、(153873-27×8=153657となる。この153657について(10a+b)で表したaは15365、bは7なので、上記と同様に(a-27b)の操作をすると、(15365-27×7=15176となる。この15176について(10a+b)のaは1517、bは6なので、上記と同様な操作(a-27b)をすると、1517-27×6=1355。この1355について(10a+b)で表したaは135、bは5なので、上記と同様に(a-27b)の操作をすると、135-27×5=135-135=0となるので、15389819は271の倍数であることが分かる。
【実施例0015】
自然数が9桁の743126691が971の倍数か否かを判別する。ここでは、(10a+b)のaは74312669、bは1になる。この743126691について、pを97として、(a-pb)の操作、すなわち(a-97b)の操作をすると、(74312669-97×1=74312572)となる。この74312572について(10a+b)で表したaは7431257、bは2なので、上記と同様に(a-97b)の操作をすると、(7431257-97×2=7431063)となる。この7431063について(10a+b)で表したaは743106、bは3なので、上記と同様に(a-97b)の操作をすると743106-97×3=742815となる。この742815について(10a+b)で表したaは74281、bは5なので、上記と同様に(a-97b)の操作をすると、74281-97×5=73796となる。この73796について(10a+b)のaは7379、bは6なので、上記と同様に(a-97b)の操作、すなわち(7379-97×6=6797)となる。この6797について(10a+b)で表したaは679、bは7なので、上記と同様に(a-97b)の操作をすると、(679-97×7=679-679=0)となる。そこで、743126691は971の倍数であることが分かる。
【実施例0016】
自然数が8桁の32837291が8731の倍数か否かを判別する。ここでは(10a+b)のaは3283729、bは1になる。この32837291について、pを873として(a-pb)の操作、すなわち(a-873b)の操作をすると、(3283729-873×1=3282856となる。この3282856について(10a+b)で表したaは328285、bは6なので、上記と同様に(a-873b)の操作をすると、328285-873×6=328285-5238=323047となる。この323047について(10a+b)で表したaは32304、bは7なので、上記と同様に(a-873b)の操作をすると、32304-873×7=32304-6111=26193となる。この26193について(10a+b)で表すと、aは2619、bは3になる。上記と同様に(a-873b)の操作をすると、(2619-873×3=2619-2619=0となる。そこで、32837291が8731の倍数であることが分かる。
【実施例0017】
自然数が11桁の23665385413が63281の倍数か否か判別する。23665385413について、(10a+b)で表したaは2366538541、bは3なので、pを6328として(a-pb)の操作、すなわち(a-6328b)の操作をすると、(2366538541-6328×3=2366519557となる。この2366519557について(10a+b)で表したaは236651955、bは7なので、上記と同様な操作(a-6328b)をすると、236651955-6328×7=236607659となる。この236607659について、(10a+b)で表したaは23660765、bは9なので、上記と同様な操作(a-6328b)をすると、23660765-6328×9=23603813となる。この数について(10a+b)で表したaは2360381、bは3なので、上記と同様な操作(a-6328b)をすると、2360381-6328×3=2341397となる。この数について(10a+b)で表したaは234139、bは7なので、上記と同様な操作(a-6328b)をすると、234139-6328×7=189843となる。この数について(10a+b)で表すと、aは18984、bは3なので、上記と同様な操作(a-6328b)をすると、18984-6328×3=18984-18984=0となる。そこで、11桁の23665385413が63281の倍数であることが分かる。
【実施例0018】
自然数が10桁の1744281829が7121の倍数か否か判別する。1744281829について、(10a+b)で表したaは174428182、bは9なので、pを712として、(a-pb)の操作、すなわち(a-712b)の操作をすると、174428182-712×9=174421774となる。この数について、(10a+b)で表したaは17442177、bは4なので、上記と同様な操作(a-712b)をすると、17442177-712×4=17439329となる。この数について(a+10b)で表したaは1743932、bは9なので、上記と同様な操作(a-712b)をすると、1743932-712×9=1737524となる。この数について(a+10b)で表したaは173752、bは4なので、上記と同様な操作(a-712b)をすると、173752-712×4=170904となる。この数について(10a+b)で表したaは17090、bは4なので、上記と同様な操作(a-712b)をすると、17090-712×4=14242となる。この数について(10a+b)で表したaは1424、bは2なので、上記と同様な操作(a-712b)をすると、1424-712×2=0となる。
そこで、10桁の1744281829が7121の倍数であることが分かる。
【実施例0019】
自然数が6桁の557867が571の倍数か否か判別する。557867について(10a+b)で表したaは55786、bは7なので、pを57として(a-pb)の操作、すなわち(a-57b)の操作をすると、55786-57×7=55387となる。この数について(10a+b)で表したaは5538、bは7なので、上記と同様な操作(a-57b)をすると、5538-57×7=5139となる。この数について(10a+b)で表したaは513、bは9なので、上記と同様な操作(a-57b)の操作をすると、513-57×9=513-513=0となる。そこで、557867は571の倍数であることが分かる。
【実施例0020】
自然数が7桁の6135607が71の倍数か否かを判別する。ここでは、(10a+b)で表したaは613560、bは7になる。pを7として(a-pb)の操作、すなわち(a-7b)の操作をすると、(613560-7×7=613511)となる。この613511について(10a+b)で表したaは61351、bは1なので、(a-pb)の操作、すなわち(a-7b)の操作をすると、61351-7×1=61344となる。この61344について(10a+b)で表したaは6134、bは4なので、上記と同様な操作(a-7b)、すなわち6134-7×4=6106となる。この6106について(10a+b)で表したaは610、bは6なので、上記と同様な(a-7b)の操作をすると、610-7×6=568、この568について(10a+b)で表したaは56、bは8についても同様に(a-7b)の操作をすると、56-7×8=56-56=0となる。そこで、6135607は71の倍数であることが分かる。
【参考例1】
【0021】
自然数が5桁の54321が41の倍数か否か判別する。54321について、(10a+b)のaは5432、bは1になる。この54321について、pを4として(a-pb)の操作、すなわち(a-4b)の操作をすると、5432-4×1=5428、5428についての同様な操作で542-4×8=510、510について同様にすると51になる。そこで、54321は41の倍数でないことが分かる。
【参考例2】
【0022】
自然数が5桁の99999が61の倍数か否かを判別する。99999について、(10a+b)のaは9999、bは9になる。この99999について、pを6として(a-pb)の操作、すなわち(a-6b)の操作をすると9999-6×9=9945、この9945についての同様の操作で、994-6×4=970、同様にして順に970は97、97は61の倍数ではないので、99999は61の倍数でないことが分かる。
【参考例3】
【0023】
自然数が8桁の12345679が971の倍数か否かを判別する。12345679について、(10a+b)のaは1234567、bは9になる。この12345679について、pを97として(a-97b)の操作をすると1233694、この123694についての同様の操作で11981、同様な操作で順に11981は1101、この1101は971の倍数でないことが分かる。
【発明の効果】
【0024】
以上のごとく、本発明はある自然数(10a+b)について、(10p+1)の倍数か否かを従来よりも幅広く多くの数字に容易に応用、判別できるので、ある自然数が素数か否かを判別するのに役立つほか、因数分解や情報処理・計数処理・事務処理に利用・応用したり、計数を扱う教育、計算機分野ばかりでなく、(10p+1)の倍数を判別するカードや書類、書籍、メール、パソコン、スマートフォン、携帯電話、磁気媒体、記録媒体、電子媒体、印刷物、表示物、計算資料、教育資料、事務器具、電気機器、映像、画像などその他の産業分野にも幅広い利用が可能である。