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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024002270
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】車両用視認装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 1/062 20060101AFI20231228BHJP
   B60R 1/066 20060101ALI20231228BHJP
   B60R 1/072 20060101ALI20231228BHJP
【FI】
B60R1/062
B60R1/066
B60R1/072
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101361
(22)【出願日】2022-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】濱田 健宏
(72)【発明者】
【氏名】中山 湧斗
【テーマコード(参考)】
3D053
【Fターム(参考)】
3D053FF03
3D053FF29
3D053GG06
3D053GG12
3D053GG13
3D053HH03
3D053HH53
3D053KK02
(57)【要約】
【課題】異なる形状のミラーで支持部材を共通化する。
【解決手段】車両用視認装置10は、乗員の視認を補助するミラー20と、ミラー20の鏡面20Aを調整する鏡面調整装置30と、鏡面調整装置30に対して平行移動して取り付け可能な取付孔43が形成された支持部材40と、を備える。支持部材40に対する鏡面調整装置30の取付位置を変更して、鏡面調整装置30が支持部材40に取り付けられる。ミラー20の形状に合わせて、鏡面調整装置30の位置を変更することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗員の視認を補助するミラーと、
前記ミラーの鏡面を調整する鏡面調整装置と、
前記鏡面調整装置に対して平行移動して取り付け可能な取付孔が形成された支持部材と、
を備える車両用視認装置。
【請求項2】
前記平行移動の方向は、第1方向及び前記第1方向とは異なる第2方向の少なくとも一方を含む
請求項1に記載の車両用視認装置。
【請求項3】
前記取付孔は、前記鏡面調整装置が回転移動して取り付け可能に設けられている
請求項1に記載の車両用視認装置。
【請求項4】
前記取付孔は、第1面に設けられた第1取付孔と、前記第1面に対して傾斜した第2面に設けられた第2取付孔と、を有する
請求項1に記載の車両用視認装置。
【請求項5】
前記支持部材は、前記鏡面調整装置を収容するバイザを格納する格納装置に一体に形成されている
請求項1に記載の車両用視認装置。
【請求項6】
前記支持部材は、前記鏡面調整装置を締結する複数の締結領域を有し、
それぞれの前記締結領域に形成された前記取付孔は、少なくとも1つが異なる位置に形成されるとともに、前記支持部材の取付中心に対して、回転対称に形成されている
請求項1に記載の車両用視認装置。
【請求項7】
少なくとも1つの前記取付孔には、前記鏡面調整装置に形成された位置決めピンが挿入されている
請求項1に記載の車両用視認装置。
【請求項8】
少なくとも1つの前記取付孔には、前記支持部材を補強する補強部材を取り付ける取付部材が挿入されている
請求項1に記載の車両用視認装置。
【請求項9】
前記支持部材には、バイザを取り付けるための貫通孔が複数設けられている
請求項1に記載の車両用視認装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用視認装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ミラーの鏡面を調整する鏡面調整装置を備える車両用視認装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、車両に設けられるドアミラーのミラーボデーを支持する支持フレームと、支持フレームに固定される鏡面調整用アクチュエータユニットと、を備える可倒ドアミラーにおいて、支持フレームに、1個の基準ビス穴と、基準ビス穴より離れた個所に複数個の傾き対応用ビス穴と、を設ける技術が開示されている。これにより、ミラーボデーの回転軸に所定の傾きを与えて取り付けたときと、傾きを与えないときとで、支持フレームと鏡面調整用アクチュエータユニットを共用できるようにしている。
【0004】
ところで、鏡面調整装置を有する車両用視認装置では、異なる形状のミラーで支持部材を共通化することが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8-276789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事実を考慮し、異なる形状のミラーで支持部材を共通化することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様の車両用視認装置は、乗員の視認を補助するミラーと、前記ミラーの鏡面を調整する鏡面調整装置と、前記鏡面調整装置に対して平行移動して取り付け可能な取付孔が形成された支持部材と、を備える。
【0008】
本発明の第2態様の車両用視認装置では、本発明の第1態様の車両用視認装置において、前記平行移動の方向は、第1方向及び前記第1方向とは異なる第2方向の少なくとも一方を含む。
【0009】
本発明の第3態様の車両用視認装置では、本発明の第1態様又は第2態様の車両用視認装置において、前記取付孔は、前記鏡面調整装置が回転移動して取り付け可能に設けられている。
【0010】
本発明の第4態様の車両用視認装置では、本発明の第1態様から第3態様のいずれか1つの車両用視認装置において、前記取付孔は、第1面に設けられた第1取付孔と、前記第1面に対して傾斜した第2面に設けられた第2取付孔と、を有する。
【0011】
本発明の第5態様の車両用視認装置では、本発明の第1態様から第4態様のいずれか1つの車両用視認装置において、前記支持部材は、前記鏡面調整装置を収容するバイザを格納する格納装置に一体に形成されている。
【0012】
本発明の第6態様の車両用視認装置では、本発明の第1態様から第5態様のいずれか1つの車両用視認装置において、前記支持部材は、前記鏡面調整装置を締結する複数の締結領域を有し、それぞれの前記締結領域に形成された前記取付孔は、少なくとも1つが異なる位置に形成されるとともに、前記支持部材の取付中心に対して、回転対称に形成されている。
【0013】
本発明の第7態様の車両用視認装置では、本発明の第1態様から第6態様のいずれか1つの車両用視認装置において、少なくとも1つの前記取付孔には、前記鏡面調整装置に形成された位置決めピンが挿入されている。
【0014】
本発明の第8態様の車両用視認装置では、本発明の第1態様から第7態様のいずれか1つの車両用視認装置において、少なくとも1つの前記取付孔には、前記支持部材を補強する補強部材を取り付ける取付部材が挿入されている。
【0015】
本発明の第9態様の車両用視認装置では、本発明の第1態様から第8態様のいずれか1つの車両用視認装置において、前記支持部材には、バイザを取り付けるための貫通孔が複数設けられている。
【発明の効果】
【0016】
本発明の第1態様の車両用視認装置では、鏡面調整装置に対して平行移動した位置に取り付け可能な取付孔が形成された支持部材を備えることで、支持部材に対する鏡面調整装置の取付位置を変更して、鏡面調整装置が支持部材に取り付けられる。そのため、ミラーの形状に合わせて、鏡面調整装置の位置を変更することができる。その結果、異なる形状のミラーで支持部材を共通化することができる。
【0017】
本発明の第2態様の車両用視認装置では、平行移動の方向は、第1方向及び第1方向とは異なる第2方向の少なくとも一方を含むことで、鏡面調整装置が第1方向及び第2方向の少なくとも一方に平行移動して取り付けられる。そのため、異なる形状のミラーに対して、鏡面調整装置がより狙いの位置に配置される。
【0018】
本発明の第3態様の車両用視認装置では、取付孔は、鏡面調整装置が回転移動可能に設けられていることで、鏡面調整装置を支持部材に対して平行移動し、さらに回転移動して、支持部材に取り付けることができる。そのため、異なる形状のミラーに対して、鏡面調整装置がより狙いの位置に配置される。
【0019】
本発明の第4態様の車両用視認装置では、取付孔は、第1面に設けられた第1取付孔と、第1面に対して傾斜した第2面に設けられた第2取付孔と、を有することで、鏡面調整装置が第1取付孔に取り付けられた際と、第2取付孔に取り付けられた際とで、鏡面調整装置の姿勢が変化する。そのため、鏡面調整装置を支持部材に対して平行移動し、さらに鏡面調整装置の姿勢を変化させることができる。
【0020】
本発明の第5態様の車両用視認装置では、支持部材は、鏡面調整装置を収容するバイザを格納する格納装置に一体に形成されることで、部品数を削減することができる。
【0021】
本発明の第6態様の車両用視認装置では、それぞれの締結領域に形成された取付孔は、支持部材の取付中心に対して、回転対称に形成されることで、鏡面調整装置が回転して、平行移動して取り付けられる。しかも、それぞれの締結領域に形成された取付孔は、少なくとも1つが異なる位置に形成されることから、誤組付けを抑制することができる。そのため、誤組付けを抑制しつつ、異なる形状のミラーに合わせて鏡面調整装置を狙いの位置に配置することができる。
【0022】
本発明の第7態様の車両用視認装置では、少なくとも1つの取付孔には、鏡面調整装置に形成された位置決めピンが挿入されていることで、鏡面調整装置の取り付けに必要のない取付孔を使用して、支持部材に対する鏡面調整装置の位置決めをすることができる。
【0023】
本発明の第8態様の車両用視認装置では、少なくとも1つの取付孔には、支持部材を補強する補強部材を取り付ける取付部材が挿入されていることで、鏡面調整装置の取り付けに必要のない取付孔を利用して、補強部材が取り付けられる。そのため、鏡面調整装置の取り付けに必要のない取付孔を利用して、支持部材を補強することができる。
【0024】
本発明の第9態様の車両用視認装置では、支持部材には、バイザを取り付けるための貫通孔が複数設けられていることで、バイザの取付位置を変えることができる。そのため、ミラーの形状に合わせて、鏡面調整装置の位置を変更した際に、それに合わせて、バイザの取付位置も変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】第1実施形態に係る車両用視認装置を示す平面図である。
図2】第1実施形態に係る車両用視認装置を、車両前方を見て示す正面図である。
図3】第1実施形態に係る車両用視認装置を示す断面図であり、図2のA-A断面を示す。
図4】第1実施形態に係る車両用視認装置の鏡面調整装置とミラーを、車両前方を見て示す正面図である。
図5】第1実施形態に係る支持部材に異なるサイズのミラーが取り付けられた状態を、車両前方を見て示す正面図である。
図6】第2実施形態に係る車両用視認装置を示す分解正面図である。
図7】第2実施形態に係る支持部材に鏡面調整装置が取り付けられた状態を示す図であり、図7(A)は、小さいミラーへの取付状態を示し、図7(B)は、中くらいのミラーへの取付状態を示し、図7(C)は、大きいミラーへの取付状態を示す。
図8】第3実施形態に係る車両用視認装置を、車両前方を見て示す正面図である。
図9】第4実施形態に係る車両用視認装置を、車両前方を見て示す正面図である。
図10】第5実施形態に係る車両用視認装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
〔第1実施形態〕
以下、第1実施形態に係る車両用視認装置10について、図面を参照して説明する。第1実施形態では、車両用視認装置10を、車両のフロントドアに取り付けられるドアミラーとする例を説明する。
【0027】
なお、各図において、矢印UPは、車両上方側を示し、矢印FRは、車両前方側を示し、矢印RRは、車両後方側を示し、矢印OUTは、車両幅方向外側を示している。また、車両前後方向Dにおいて、車両後方側を表側とし、車両前方側を裏側とする。
【0028】
[第1実施形態の構成]
図1に示すように、第1実施形態に係る車両用視認装置10は、車両6のフロントサイドドアの外側に取り付けられ、乗員(特に、運転手)が車両後方を視認にするために使用される。
【0029】
車両用視認装置10は、バイザ14と、バイザ14を支持する支持部12と、を備えている。支持部12は、車両6のフロントサイドドアの車両幅方向外側に取り付けられている。
【0030】
図3に示すように、バイザ14は、上側の上カバー14Aと、下側の下カバー14Bとが組合わされて、車両後方が開口した袋状に構成されている。
【0031】
図1に示すように、バイザ14は、内部に、ミラー20と、鏡面調整装置30と、支持部材40と、格納装置50と、を収容している。
【0032】
(ミラー20)
図3に示すように、ミラー20は、ミラー部22と、ミラー部22を保持するミラーホルダ24と、を備えている。
【0033】
ミラー部22は、車両前後方向の正面視で略矩形状に形成され、表面である鏡面22Aが車両後方に向けて露出するように、バイザ14に設けられている。これにより、乗員の車両後方の視認が補助される。
【0034】
ミラーホルダ24は、樹脂製で略矩形の板状に形成され、基部24Aと、枠部24Bと、を備えている。基部24Aによって、ミラー部22の裏面が支持され、枠部24Bによって、ミラー部22の周縁が保持されている。
【0035】
(鏡面調整装置30)
鏡面調整装置30は、ミラー20の車両前方側に配置され、ケース32と、カバー34と、保持部36と、ロッドドライブ38と、駆動手段としてのモータ31と、を備えている。鏡面調整装置30は、ミラー20の鏡面22Aの角度を電気的に調整するように構成されている。
【0036】
<ケース32>
ケース32は、球壁状の支持壁32Eと、保持部36が嵌入される嵌入柱32Fと、を備えている。
【0037】
図3及び図4に示すように、ケース32の裏面には、裏側にボス状に突出した取付部としての第1ボス32Aと、第2ボス32Bと、第3ボス32Cと、を備えている。図4に示すように、第1ボス32Aと、第2ボス32Bと、第3ボス32Cとは、車両後方から車両前方を見て、二等辺直角三角形を形成するように配置されている。
【0038】
鏡面調整装置30は、第1ボス32A、第2ボス32B及び第3ボス32Cを介して、取付部材としてのビス2によって、支持部材40に取り付けられている。鏡面調整装置30は、中央位置(重心位置)P3に対して回転して、支持部材40に取り付け可能とする。
【0039】
<カバー34>
図3に示すように、カバー34は、ケース32の表側に配置され、ミラー20を取り付けるベース部34Aと、ベース部34Aから裏側に球壁状に起立した摺動壁34Bと、を備えている。
【0040】
図3及び図4に示すように、ベース部34Aには、ミラー20に設けられた爪が嵌合する嵌合部34Dが設けられている。ベース部34Aは、鏡面調整装置30の中央位置P3と、ミラー20の中央位置(重心位置)P2とが一致するように、ミラー20に取り付けられている。
【0041】
摺動壁34Bの外周面は、支持壁32Eの内周面に当接されており、摺動壁34Bは、支持壁32Eに傾動可能かつ摺動可能に支持されている。
【0042】
ベース部34Aには、ミラー20の中央位置(重心位置)P2(図2参照)において、取付部としての略球筒状の取付壁34Cが形成されている。
【0043】
<保持部36>
取付壁34C内には、保持部36の保持球36Aが嵌入されており、これにより、取付壁34Cが保持球36Aに傾動可能かつ摺動可能に保持されている。
【0044】
<ロッドドライブ38>
図4に示すように、ロッドドライブ38は、車両後方から車両前方を見て、第1ボス32Aと第2ボス32Bとの間と、第2ボス32Bと第3ボス32Cとの間に設けられている。ロッドドライブ38の車両後方側の先端は、カバー34のベース部34Aに摺動可能に保持されている。
【0045】
(支持部材40)
図2及び図3に示すように、支持部材40は、鏡面調整装置30の車両前方側に配置されている。支持部材40は、樹脂製で、本体部42と、取付座44と、アーム部46と、カバー部48と、を備えている。
【0046】
<本体部42>
本体部42は、円板状に形成されている。本体部42には、鏡面調整装置30の第1ボス32A、第2ボス32B及び第3ボス32Cが、ビス2を介して締結される締結領域としての第1領域Z1と、第2領域Z2と、第3領域Z3と、第4領域Z4と、を備えている。
【0047】
各締結領域は、本体部42の中央位置(重心位置)P1に対して、回転対称となる位置に形成されている。第1領域Z1は、中央位置P1に対して、斜め車両内側下方の領域である。第2領域Z2は、中央位置P1に対して、斜め車両内側上方の領域である。第3領域Z3は、中央位置P1に対して、斜め車両外側上方の領域である。第4領域Z4は、中央位置P1に対して、斜め車両外側下方の領域である。
【0048】
各締結領域には、本体部42の厚さ方向に貫通した取付孔43が形成されている。ビス2が取付孔43に挿入され、第1ボス32A、第2ボス32B又は第3ボス32Cに取り付けられるようになっている。取付孔43は、第1取付孔43Aと、第2取付孔43Bと、第3取付孔43Cと、第4取付孔43Dと、第5取付孔43Eとで形成されている。
【0049】
第1取付孔43A、第2取付孔43B、第3取付孔43C、及び第4取付孔43Dは、正方形の頂点に形成されている。第5取付孔43Eは、正方形の中心に形成されている。第2取付孔43Bは、第1取付孔43Aに対して、車両上側に形成されている。第4取付孔43Dは、第1取付孔43Aに対して、車両幅方向外側に形成されている。第5取付孔43Eは、第1取付孔43Aに対して、車両上側かつ車両幅方向外側に形成されている。第3取付孔43Cは、第5取付孔43Eに対して、車両上側かつ車両幅方向外側に形成されている。
【0050】
第1ボス32Aと第2ボス32Bの配置間隔及び第2ボス32Bと第3ボス32Cの配置間隔は、第1領域Z1の取付孔43と第2領域Z2の取付孔43の配置間隔、第2領域Z2の取付孔43と第3領域Z3の取付孔43の配置間隔、第3領域Z3の取付孔43と第4領域Z4の取付孔43の配置間隔、及び第4領域Z4の取付孔43と第1領域Z1の取付孔43の配置間隔と、同じに形成されている。例えば、第1領域Z1の第1取付孔43Aと、第2領域Z2の第1取付孔43Aとの配置間隔は、第1ボス32Aと第2ボス32Bの配置間隔及び第2ボス32Bと第3ボス32Cの配置間隔と同じに形成されている。鏡面調整装置30は、4つの締結領域のうち3つの締結領域の第1取付孔43A、第2取付孔43B、第3取付孔43C、第4取付孔43D又は第5取付孔43Eを使用して、支持部材40に取り付けられる。
【0051】
ここで、車両上方向を第1方向D1とし、車両幅方向外側方向を第2方向D2とする。鏡面調整装置30は、第1領域Z1、第2領域Z2及び第3領域Z3の、第1取付孔43Aに取り付けた第1取付状態、第2取付孔43Bに取り付けた第2取付状態、第3取付孔43Cに取り付けた第3取付状態、第4取付孔43Dに取り付けた第4取付状態、第5取付孔43Eに取り付けた第5取付状態、とすることができる。
【0052】
第2取付状態は、第1取付状態に対して、鏡面調整装置30が第1方向D1に平行移動して、支持部材40に取り付けられた状態である。第4取付状態は、第1取付状態に対して、鏡面調整装置30が第2方向D2に平行移動して、支持部材40に取り付けられた状態である。第5取付状態は、第1取付状態に対して、鏡面調整装置30が第1方向D1及び第2方向D2に平行移動して、支持部材40に取り付けられた状態である。第3取付状態は、第5取付状態に対して、鏡面調整装置30が第1方向D1及び第2方向D2に平行移動して、支持部材40に取り付けられた状態である。
【0053】
また、鏡面調整装置30は、第4領域Z4の取付孔43を使用して、鏡面調整装置30を支持部材40に取り付けることもできる。
【0054】
<取付座44>
図2に示すように、本体部42の外縁から径方向外側に突出するように取付座44が形成されている。取付座44は、第2領域Z2の近傍に形成された第1取付座44Aと、第3領域Z3の近傍に形成された第2取付座44Bと、第4領域Z4の近傍に形成された第3取付座44Cと、を備えている。各取付座44には、取付座44の厚さ方向に貫通した貫通孔45が形成されている。ビス2が貫通孔45に挿入され、バイザ14の開口の内側に配置された、意匠縁を構成する枠状のバイザリム16の3つのボス16Aに取り付けられるようになっている。
【0055】
貫通孔45は、第1貫通孔45Aと、第2貫通孔45Bと、第3貫通孔45Cと、第4貫通孔45Dと、第5貫通孔45Eとで形成されている。
【0056】
第1貫通孔45A、第2貫通孔45B、第3貫通孔45C及び第4貫通孔45Dは、正方形の頂点に形成されている。第5貫通孔45Eは、正方形の中心に形成されている。貫通孔45は、取付孔43と同じ直径としているが、取付孔43と異なる直径としてもよい。
【0057】
<アーム部46>
図2に示すように、アーム部46は、車両幅方向に延在した板状に形成されている。アーム部46は、本体部42とカバー部48とを接続するように設けられている。アーム部46には、アーム部46の板厚方向に貫通した貫通孔46Aが形成されている。
【0058】
<カバー部48>
カバー部48は、格納装置50のカバーを構成している。カバー部48は、ビス2によって、格納装置50に取り付けられている。言い換えると、支持部材40は、格納装置50に一体に形成されている。
【0059】
(格納装置50)
格納装置50は、スタンド54及び回動体52が設けられている。スタンド54は、支持部12の上端部に固定されている。回動体52は、スタンド54に支持され、支持軸回りに電気的に回動可能とされている。バイザ14は、格納位置と展開位置との間を移動可能とされる。なお、格納装置50は、機械的に回動可能とされてもよい。
【0060】
[鏡面調整装置の取付位置変更]
(小さいミラー)
図2に示すように、横幅W1で高さH1の小さいミラー20では、鏡面調整装置30は、ビス2によって、第1ボス32A、第2ボス32B及び第3ボス32Cが、第1領域Z1、第2領域Z2及び第3領域Z3の、第1取付孔43Aに取り付けられ、支持部材40に取り付けられる。
【0061】
また、小さいミラー20では、バイザリム16は、ビス2によって、ボス16Aが、第1取付座44Aの第4貫通孔45Dと、第2取付座44Bの第1貫通孔45Aと、第3取付座44Cの第2貫通孔45Bと、に取り付けられて、支持部材40に取り付けられる。
【0062】
(大きいミラー)
図5に示すように、横幅W1より広い横幅W2で、高さH1より高い高さH2の大きいミラー120では、鏡面調整装置30は、ビス2によって、第1ボス32A、第2ボス32B及び第3ボス32Cが、第1領域Z1、第2領域Z2及び第3領域Z3の、第3取付孔43Cに取り付けられ、支持部材40に取り付けられる。
【0063】
また、大きいミラー120では、バイザリム16は、ビス2によって、ボス16Aが、第1取付座44Aの第2貫通孔45Bと、第2取付座44Bの第3貫通孔45Cと、第3取付座44Cの第4貫通孔45Dと、に取り付けられて、支持部材40に取り付けられる。
【0064】
この際、ビス2が、第2領域Z2の第1取付孔43Aと、アーム部46の貫通孔46Aとに挿入されて、補強部材80が支持部材40に取り付けられてもよい。
【0065】
また、ミラー120と中央位置P2は、鏡面調整装置30の中央位置P3と、若干異なるように、ミラー120が鏡面調整装置30に取り付けられもよい。
【0066】
また、ミラーホルダ24の基部24Aに車両後方に突出するような凸部を設けて、ミラーホルダ24に対するミラー120の取付角度を変更してもよい。
【0067】
[車両用視認装置の動作]
車両用視認装置10は、格納装置50の作動により、バイザ14が回動される。これにより、バイザ14が車両後側かつ車幅方向内側に回動されることで、バイザ14が格納される。さらに、バイザ14が車両前側かつ車幅方向外側に回動されることで、バイザ14が展開される。
【0068】
また、鏡面調整装置30の電気的な作動により、モータ31が駆動されて、ロッドドライブ38が車両前後方向へ移動される。これにより、ロッドドライブ38によってミラー20が車両上下方向及び車両幅方向の少なくとも一方において傾動される。そして、ミラー20の鏡面20Aの角度(ミラー20が補助する乗員の視認方向)が車両上下方向及び車幅方向の少なくとも一方において調整される。
【0069】
[第1実施形態の作用]
第1実施形態の車両用視認装置10は、乗員の視認を補助するミラー20と、ミラー20の鏡面20Aを調整する鏡面調整装置30と、鏡面調整装置30に対して平行移動して取り付け可能な取付孔43が形成された支持部材40と、を備える(図2参照)。
【0070】
ところで、鏡面調整装置30の中央位置P3であるミラー20に対する回転支点は、ミラー20の中央位置P2に近い程、ミラー20の鏡面20Aの調整範囲が広くなる。そのため、ミラー20の形状に合わせて、ミラー20に対する鏡面調整装置30の位置を変更する必要がある。その結果、異なる形状のミラー20に合わせて、支持部材を新設する必要があった。
【0071】
鏡面調整装置30に対して平行移動した位置に取り付け可能な取付孔43が形成された支持部材40を備えることで、支持部材40に対する鏡面調整装置30の取付位置を変更して、鏡面調整装置30が支持部材40に取り付けられる。そのため、ミラー20の形状に合わせて、鏡面調整装置30の位置を変更することができる。その結果、異なる形状のミラー20で支持部材30を共通化することができる。
【0072】
第1実施形態の車両用視認装置10では、平行移動の方向は、第1方向D1及び第1方向D1とは異なる第2方向D2の少なくとも一方を含む(図2参照)。
【0073】
平行移動の方向は、第1方向D1及び第1方向D1とは異なる第2方向D2の少なくとも一方を含むことで、鏡面調整装置30が第1方向D1及び第2方向D2の少なくとも一方に平行移動して取り付けられる。そのため、異なる形状のミラー20に対して、鏡面調整装置30がより狙いの位置に配置される。
【0074】
第1実施形態の車両用視認装置10では、支持部材40は、鏡面調整装置30を収容するバイザ14を格納する格納装置50に一体に形成されている(図2参照)。
【0075】
支持部材40は、鏡面調整装置30を収容するバイザ14を格納する格納装置50に一体に形成されることで、部品数を削減することができる。
【0076】
第1実施形態の車両用視認装置10では、少なくとも1つの取付孔43には、支持部材40を補強する補強部材80を取り付けるビス2が挿入されている(図5参照)。
【0077】
少なくとも1つの取付孔43には、支持部材40を補強する補強部材80を取り付けるビス2が挿入されていることで、鏡面調整装置30の取り付けに必要のない取付孔43を利用して、補強部材80が取り付けられる。そのため、鏡面調整装置30の取り付けに必要のない取付孔43を利用して、支持部材40を補強することができる。
【0078】
第1実施形態の車両用視認装置10では、支持部材40には、バイザリム16を取り付けるための貫通孔45が複数設けられている(図2参照)。
【0079】
支持部材40には、バイザリム16を取り付けるための貫通孔45が複数設けられていることで、バイザリム16の取付位置を変えることができる。そのため、ミラー20の形状に合わせて、鏡面調整装置30の位置を変更した際に、それに合わせて、バイザリム16の取付位置も変更することができる。
【0080】
第1実施形態の車両用視認装置10では、鏡面調整装置30は、支持部材40の本体部42の中央位置P1に対して回転して、支持部材40に取り付け可能である(図4参照)。
【0081】
鏡面調整装置30は、支持部材40の本体部42の中央位置P1に対して回転して、支持部材40に取り付け可能であることで、鏡面調整装置30が支持部材40に締結される締結位置が変更される。そのため、車両用視認装置10の内蔵物(例えば、カメラやハーネス)を避けて、鏡面調整装置30を支持部材40に取り付けることができる。その結果、車両用視認装置10の内蔵物を避けるために、支持部材40を新設する必要がない。
【0082】
第1実施形態の車両用視認装置10では、ミラー20と中央位置P2は、鏡面調整装置30の中央位置P3と、若干異なるように、ミラー20が鏡面調整装置30に取り付けられてもよい。
【0083】
ミラー20と中央位置P2は、鏡面調整装置30の中央位置P3と、若干異なるように、ミラー20が鏡面調整装置30に取り付けられることで、鏡面調整装置30の取付姿勢を変化させることができる。そのため、鏡面調整装置30によるミラー20の鏡面22Aの調整に加えて、さらに鏡面22Aを調整することができる。
【0084】
〔第2実施形態〕
第2実施形態の車両用視認装置は、取付孔の構成が異なる点で、第1実施形態の車両用視認装置と相違する。なお、第1実施形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同様の用語又は同様の符号を用いて説明する。
【0085】
[第2実施形態の構成]
図6に示すように、第2実施形態の車両用視認装置10では、それぞれの締結領域に形成された取付孔43は、少なくとも一つが異なる位置に形成されるとともに、支持部材40の本体部42の中央位置P1に対して、回転対称に形成されている。中央位置P1は、鏡面調整装置30を取り付ける取付中心を構成する。
【0086】
本体部42の第1領域Z1には、第1取付孔43Aと、第3取付孔43Cと、第4取付孔43Dと、位置決め孔143と、が形成されている。第1取付孔43A、第3取付孔43C、第4取付孔43D、及び位置決め孔143は、正方形の頂点に形成されている。位置決め孔143は、第1取付孔43Aに対して、車両上側に形成されている。位置決め孔143は、取付孔43より小さい内径を有している。
【0087】
本体部42の第2領域Z2には、第1取付孔43Aと、第2取付孔43Bと、第4取付孔43Dと、位置決め孔143と、で形成されている。第1取付孔43A、第2取付孔43B、第4取付孔43D、及び位置決め孔143は、正方形の頂点に形成されている。位置決め孔143は、第1取付孔43Aに対して、車両上側かつ車両幅方向外側に形成されている。
【0088】
本体部42の第3領域Z3には、第1取付孔43Aと、第2取付孔43Bと、第3取付孔43Cと、位置決め孔143と、で形成されている。第1取付孔43A、第2取付孔43B、第3取付孔43C、及び位置決め孔143は、正方形の頂点に形成されている。位置決め孔143は、第1取付孔43Aに対して、車両幅方向外側に形成されている。
【0089】
本体部42の第4領域Z3には、第2取付孔43Bと、第3取付孔43Cと、第4取付孔43Dと、位置決め孔143と、で形成されている。第2取付孔43B、第3取付孔43C、第4取付孔43D、及び位置決め孔143は、正方形の頂点に形成されている。位置決め孔143は、第2取付孔43Aに対して、車両下側に形成されている。
【0090】
それぞれの締結領域に形成された位置決め孔143には、鏡面調整装置30のケース32の裏面に形成された位置決めピン32Dが挿入可能となっている。第1ボス32Aと、第2ボス32Bと、第3ボス32Cと、位置決めピン32Dとは、車両後方から車両前方を見て、正方形を形成するように配置されている。
【0091】
[鏡面調整装置の取付位置変更]
(小さいミラー)
小さいミラーの場合、図7(A)に示すように、鏡面調整装置30は、ビス2によって、第1ボス32A、第2ボス32B及び第3ボス32Cが、第1領域Z1、第2領域Z2及び第3領域Z3の、第1取付孔43Aに取り付けられ、支持部材40に取り付けられる。この際、位置決めピン32Dが第4領域Z4の位置決め孔143に挿入されて、鏡面調整装置30が支持部材30に対して位置決めされる。
【0092】
(中くらいのミラー)
中くらいミラーの場合、図7(B)に示すように、鏡面調整装置30は、ビス2によって、第1ボス32A、第2ボス32B及び第3ボス32Cが、第2領域Z2、第3領域Z3及び第4領域Z4の、第2取付孔43Bに取り付けられ、支持部材40に取り付けられる。この際、位置決めピン32Dが第1領域Z1の位置決め孔143に挿入されて、鏡面調整装置30が支持部材30に対して位置決めされる。
【0093】
(大きいミラー)
大きいミラーの場合、図7(C)に示すように、鏡面調整装置30は、ビス2によって、第1ボス32A、第2ボス32B及び第3ボス32Cが、第1領域Z1、第3領域Z3及び第4領域Z4の、第3取付孔43Cに取り付けられ、支持部材40に取り付けられる。この際、位置決めピン32Dが第2領域Z2の位置決め孔143に挿入されて、鏡面調整装置30が支持部材30に対して位置決めされる。
【0094】
鏡面調整装置30は、ビス2によって、第1ボス32A、第2ボス32B及び第3ボス32Cが、第1領域Z1、第2領域Z2及び第4領域Z4の、第4取付孔43Dに取り付けられ、支持部材40に取り付けられてもよい。この際、位置決めピン32Dが第3領域Z3の位置決め孔143に挿入されて、鏡面調整装置30が支持部材30に対して位置決めされる。
【0095】
[第2実施形態の作用]
第2実施形態の車両用視認装置10は、支持部材40は、鏡面調整装置30を締結する複数の締結領域を有し、それぞれの締結領域に形成された取付孔43は、少なくとも1つが異なる位置に形成されるとともに、支持部材40の中央位置P1に対して、回転対称に形成されている(図6参照)。
【0096】
それぞれの締結領域に形成された取付孔43は、支持部材40の中央位置P1に対して、回転対称に形成されることで、鏡面調整装置30が回転して、平行移動して取り付けられる。しかも、それぞれの締結領域に形成された取付孔43は、少なくとも1つが異なる位置に形成されることから、誤組付けを抑制することができる。そのため、誤組付けを抑制しつつ、異なる形状のミラー20に合わせて鏡面調整装置30を狙いの位置に配置することができる。
【0097】
第2実施形態の車両用視認装置10では、少なくとも1つの取付孔43には、鏡面調整装置30に形成された位置決めピン32Dが挿入されている(図6参照)。
【0098】
少なくとも1つの取付孔43には、鏡面調整装置30に形成された位置決めピン32Dが挿入されていることで、鏡面調整装置30の取り付けに必要のない取付孔43を使用して、支持部材40に対する鏡面調整装置30の位置決めをすることができる。
【0099】
なお、他の構成及び作用効果については、上記第1実施形態と略同様であるので説明を省略する。
【0100】
〔第3実施形態〕
第3実施形態の車両用視認装置は、取付孔の構成が異なる点で、第1実施形態の車両用視認装置と相違する。なお、第1実施形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同様の用語又は同様の符号を用いて説明する。
【0101】
図8に示すように、第3実施形態の車両用視認装置10では、それぞれの締結領域に形成された取付孔243は、第1方向D1及び第2方向D2に延在した長孔に形成されている。このような構成であっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0102】
〔第4実施形態〕
第4実施形態の車両用視認装置は、取付孔の構成が異なる点で、第1実施形態の車両用視認装置と相違する。なお、第1実施形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同様の用語又は同様の符号を用いて説明する。
【0103】
図9に示すように、第4実施形態の車両用視認装置10では、それぞれの締結領域に形成された第1取付孔343Aは、斜め車両外側上方に向かって突出した円弧状の長孔に形成されている。鏡面調整装置30は、第1領域Z1、第2領域Z2及び第3領域Z3の、第1取付孔343Aを使用して、鏡面調整装置30を回転移動して取り付けることができる。第1取付孔343Aは、鏡面調整装置30が回転移動可能に設けられていることで、鏡面調整装置30を支持部材40に対して平行移動し、さらに回転移動して、支持部材30に取り付けることができる。そのため、異なる形状のミラー20に対して、鏡面調整装置30がより狙いの位置に配置される。平行移動には、上記のように、鏡面調整装置30が取付孔以外の点を中心として回転して移動する態様も含まれるものとする。
【0104】
なお、他の構成及び作用効果については、上記第1実施形態と略同様であるので説明を省略する。
【0105】
〔第5実施形態〕
第5実施形態の車両用視認装置は、取付孔の構成が異なる点で、第1実施形態の車両用視認装置と相違する。なお、第1実施形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同様の用語又は同様の符号を用いて説明する。
【0106】
図10に示すように、第5実施形態の車両用視認装置10では、各締結領域の第1取付孔43Aが形成された本体部442の第1面442Aと、各締結領域の第2取付孔43Bが形成された本体部442の第2面442Bとは、角度αを有して形成されている。第1面442Aは、車両上下方向を含む垂直面に平行に形成されている。第2面442Bは、第1面442Aに対して、車両上方に角度α傾斜して形成されている。
【0107】
なお、第3取付孔43Cを形成する面が、第1面442Aに対して、傾斜して形成されてもよいし、第4取付孔43Dを形成する面が、第1面442Aに対して、傾斜して形成されてもよい。
【0108】
取付孔43は、第1面442Aに設けられた第1取付孔43Aと、第1面442Aに対して傾斜した第2面442Bに設けられた第2取付孔43Bと、を有することで、鏡面調整装置30が第1取付孔43Aに取り付けられた際と、第2取付孔43Bに取り付けられた際とで、鏡面調整装置30の姿勢が変化する。そのため、鏡面調整装置30を支持部材40に対して平行移動し、さらに鏡面調整装置30の姿勢を変化させることができる。しかも、鏡面調整装置30による鏡面20Aの角度の調整に加えて、さらに鏡面20Aの角度を調整することができる。
【0109】
なお、他の構成及び作用効果については、上記第1実施形態と略同様であるので説明を省略する。
【0110】
以上、本発明の車両用視認装置を、第1実施形態から第5実施形態に基づき説明してきた。しかし、具体的な構成については、これらの実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更などは許容される。
【0111】
第1実施形態から第5実施形態では、支持部材40は、鏡面調整装置30に対して、取付部材としてのビス2によって取り付けられる例を示した。しかし、支持部材は、鏡面調整装置に対して、取付部材としての樹脂爪によって取り付けられてもよい。
【0112】
第1実施形態から第5実施形態では、鏡面調整装置30は、ミラー20の鏡面22Aの角度を電気的に調整する例を示した。しかし、鏡面調整装置30は、ミラー20の鏡面22Aの角度を機械的に調整してもよい。
【0113】
第1実施形態から第5実施形態では、支持部材40は、4つの締結領域を備える例を示した。しかし、支持部材は、3つの締結領域を備えてもよいし、5つ以上の締結領域を備えてもよい。
【0114】
第1実施形態から第5実施形態では、支持部材40は、バイザリム16を取り付ける取付座44を備える例を示した。しかし、支持部材は、取付座を備えなくてもよい。
【0115】
第1実施形態から第5実施形態では、支持部材40は、格納装置50のカバーとして構成される例を示した。しかし、支持部材は、格納装置のケースとしてもよいし、格納装置とは別体としてもよい。
【0116】
第1実施形態、第4実施形態及び第5実施形態では、各締結領域に形成される取付孔を5つ設け、第2実施形態では、各締結領域に形成される取付孔を3つ設け、第3実施形態では、各締結領域に形成される取付孔を1つ設ける例を示した。しかし、各締結領域に形成される取付孔の数は、これらの態様に限定されるものではない。
【0117】
第1実施形態から第5実施形態では、ミラー20を矩形の板状とする例を示した。しかし、ミラーの形状は、この態様に限定されるものではなく、円形や楕円形や多角形の板状であってもよい。
【0118】
第5実施形態では、第2面442Bは、第1面442Aに対して、車両上方に傾斜して形成されている例を示した。しかし、第2面は、第1面に対して、車両側方に傾斜して形成されてもよいし、車両上方及び車両側方に傾斜して形成されてもよい。
【0119】
第1実施形態から第5実施形態では、車両用視認装置10は、車両のフロントドアに取り付けられるドアミラーとする例を示した。しかし、車両用視認装置は、車両に取り付けられる他のミラーとするこもできる。
【符号の説明】
【0120】
2・・・ビス(取付部材の一例)、10・・・車両用視認装置、14・・・バイザ、16・・・バイザリム、20・・・ミラー、20A・・・鏡面、30・・・鏡面調整装置、40・・・支持部材、43・・・取付孔、45・・・貫通孔、50・・・格納装置、46・・・補強部材、442A・・・第1面、442B・・・第2面、D1・・・第1方向、D2・・・第2方向、Z1~Z4・・・第1領域~第4領域(締結領域の一例)
図1
図2
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図7
図8
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図10