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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022828
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】製缶システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/90 20060101AFI20240214BHJP
   B21D 51/26 20060101ALI20240214BHJP
   B07C 5/10 20060101ALI20240214BHJP
   B30B 15/28 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
G01N21/90 C
B21D51/26 Z
B07C5/10
B30B15/28 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022126196
(22)【出願日】2022-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】313005282
【氏名又は名称】東洋製罐株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】舟槻 洋光
(72)【発明者】
【氏名】真能 武俊
(72)【発明者】
【氏名】森 拓也
【テーマコード(参考)】
2G051
3F079
4E089
【Fターム(参考)】
2G051AA11
2G051AB02
2G051AB06
2G051AB15
2G051AB20
2G051AC11
2G051AC21
2G051BA01
2G051BB01
2G051CA04
2G051CB01
2G051DA02
2G051DA08
2G051DA11
2G051EA16
2G051EB01
2G051EC01
3F079AD13
3F079CA19
3F079CA23
3F079CB33
3F079CB34
3F079CC05
3F079DA11
3F079DA21
3F079DA22
4E089GA02
4E089GB10
4E089GC01
(57)【要約】
【課題】製缶システムを適切に運用する。
【解決手段】製缶システムは、製缶に関する同じ加工工程を行う複数の加工部を有する加工装置、又は、製缶に関する加工工程を行う加工部を有する加工装置を複数含む加工装置群と、複数の前記加工部で加工された複数の加工品が入り混じった状態で当該加工品を搬送する搬送装置と、前記複数の加工品のうち少なくとも一部の加工品を取得して、当該加工品に付された前記複数の加工部のうち何れの加工部で加工されたかを示す印を読み取り、当該加工品の寸法を測定する検査装置と、前記検査装置が読み取った印と測定した寸法とに基づいて、各々の前記加工部の状態に関する評価を行う評価装置とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製缶に関する同じ加工工程を行う複数の加工部を有する加工装置、又は、製缶に関する加工工程を行う加工部を有する加工装置を複数含む加工装置群と、
複数の前記加工部で加工された複数の加工品が入り混じった状態で当該加工品を搬送する搬送装置と、
前記複数の加工品のうち少なくとも一部の加工品を取得して、当該加工品に付された前記複数の加工部のうち何れの加工部で加工されたかを示す印を読み取り、当該加工品の寸法を測定する検査装置と、
前記検査装置が読み取った印と測定した寸法とに基づいて、各々の前記加工部の状態に関する評価を行う評価装置と
を備える製缶システム。
【請求項2】
前記検査装置は、前記加工装置の動作を止めることなく取得された前記加工品を順次測定する、請求項1に記載の製缶システム。
【請求項3】
前記評価装置は、前記加工装置の異常の発生を検出する、又は、前記加工装置に異常が発生することの予兆を検出する、請求項1又は2に記載の製缶システム。
【請求項4】
前記加工装置の上流に設けられ、前記印として前記加工品ごとに付される固有値を示す符号を付す符号付与装置をさらに備え、
前記加工装置は、前記符号を読み取る符号読取機を備え、
前記検査装置は、前記印として前記符号を読み取り、
前記評価装置は、前記加工装置で読み取られた前記符号と当該符号が付された前記加工品を加工した加工部とを関連付けた情報と、前記検査装置で読み取られた前記符号と当該符号が付された前記加工品の寸法とを関連付けた情報とに基づいて、前記加工部の状態に関する評価を行う、
請求項1又は2に記載の製缶システム。
【請求項5】
前記加工装置は、前記加工部ごとに固有の符号を前記印として加工時に前記加工品に付し、
前記検査装置は、前記印として前記符号を読み取る、
請求項1又は2に記載の製缶システム。
【請求項6】
前記検査装置は、複数の前記加工品のうちの一部の前記加工品を抽出する抽出装置を含み、抽出した前記加工品の寸法を測定し、寸法を測定した後の前記加工品を前記搬送装置に戻す、
請求項1に記載の製缶システム。
【請求項7】
前記検査装置は、非接触に前記加工品の寸法を測定する測定器を有し、寸法を測定した後の前記加工品を前記搬送装置に戻す、
請求項1又は6に記載の製缶システム。
【請求項8】
前記検査装置は、前記加工装置で加工された全ての前記加工品について測定を行う、
請求項1又は2に記載の製缶システム。
【請求項9】
前記加工装置群は、前記加工装置としてボディーメーカー及びトリマーを複数有し、
前記検査装置は、洗浄工程よりも下流かつ塗装工程よりも上流に設けられている、
請求項1又は2に記載の製缶システム。
【請求項10】
前記洗浄工程の下流において、前記搬送装置は、搬送方向と直交する幅方向に複数の前記加工品が存在する状態で前記加工品を搬送し、
前記検査装置は、前記搬送装置の前記幅方向の異なる位置から複数個の前記加工品を抽出する抽出装置を含み、抽出した前記加工品の寸法を測定する、
請求項9に記載の製缶システム。
【請求項11】
前記抽出装置は、前記搬送装置の前記幅方向の全域から複数個の前記加工品をひとまとまりとして抽出する、
請求項10に記載の製缶システム。
【請求項12】
前記ひとまとまりとして抽出される前記加工品の数は、一つの加工工程を行う加工部の数以上である、請求項11に記載の製缶システム。
【請求項13】
前記検査装置は、前記寸法として、前記加工品の高さ、板厚、及び底の凹部の深さのうち少なくとも何れかを測定する、
請求項9に記載の製缶システム。
【請求項14】
前記加工装置は、複数のポケットに対応する複数の前記加工部を有するネッカー又はフランジャーであり、
前記検査装置は、前記ネッカー又はフランジャーの下流に設けられている、
請求項1又は2に記載の製缶システム。
【請求項15】
前記検査装置は、前記寸法として、前記加工品の高さ、前記加工品の上部のフランジの幅、及び前記加工品に施された印刷の位置のうち少なくとも何れかを測定する、請求項14に記載の製缶システム。
【請求項16】
前記検査装置は、レーザー光を用いて非接触に前記寸法を測定する、請求項1又は2に記載の製缶システム。
【請求項17】
前記加工装置と前記検査装置との間に、当該検査装置で測定される寸法を変化させる工程が含まれない、請求項1又は2に記載の製缶システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製缶システムに関する。
【背景技術】
【0002】
製缶工程には、多数の加工工程が含まれる。また、多数の缶を製造するために、各加工工程では、同じ加工を行う複数の装置や工具が使われている。製缶工程では、各加工工程の各装置又は工具で適切な加工が行われているか、確認作業が行われる。例えば、作業者が製造ラインの途中から定期的に缶を抽出して製造途中の缶の寸法を測定する検査などが行われている。
【0003】
特許文献1には、効率的に検査を行い、不良缶を早期に発見して製造ラインから排除することについて開示されている。この文献には、絞りしごき加工の後のトリミング加工を行うトリミング装置に測定装置及び排除装置が設けられ、全数検査が行われ、寸法が許容範囲外の缶が排除されることについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5-318006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
製缶システムを適切に運用するためには、各加工を行う加工部の各々の状態を把握する必要がある。本発明は、製缶システムを適切に運用することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、製缶システムは、製缶に関する同じ加工工程を行う複数の加工部を有する加工装置、又は、製缶に関する加工工程を行う加工部を有する加工装置を複数含む加工装置群と、複数の前記加工部で加工された複数の加工品が入り混じった状態で当該加工品を搬送する搬送装置と、前記複数の加工品のうち少なくとも一部の加工品を取得して、当該加工品に付された前記複数の加工部のうち何れの加工部で加工されたかを示す印を読み取り、当該加工品の寸法を測定する検査装置と、前記検査装置が読み取った印と測定した寸法とに基づいて、各々の前記加工部の状態に関する評価を行う評価装置とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、製缶システムを適切に運用できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、一実施形態に係る製缶システムの構成例の概略を示すブロック図である。
図2図2は、前工程の後半部分のシステム構成例の概略を模式的に示す図である。
図3図3は、前工程検査装置の構成例の概略を模式的に示す図である。
図4図4は、トリムされた缶の測定対象部位について説明するための図であり、缶を縦に切断した状態を模式的に示す図である。
図5図5は、高さ測定器の構成例を説明するための概略図である。
図6図6は、板厚測定器の構成例を説明するための概略図である。
図7図7は、缶底測定器の構成例を説明するための概略図である。
図8図8は、ネッカー・フランジャーの構成例の概略を模式的に示す図である。
図9図9は、後工程検査装置の構成例の概略を模式的に示す図である。
図10図10は、寸法測定器の構成例の概略を説明するための図である。
図11A図11Aは、第1符号読取機を用いて得られる情報を模式的に示す図である。
図11B図11Bは、第2符号読取機を用いて得られる情報を模式的に示す図である。
図11C図11Cは、前工程検査装置を用いて得られる情報を模式的に示す図である。
図11D図11Dは、第3符号読取機を用いて得られる情報を模式的に示す図である。
図11E図11Eは、後工程検査装置を用いて得られる情報を模式的に示す図である。
図12図12は、中央部板厚と時間との関係の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
一実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、これに限らないが例えばアルミニウム又はアルミニウム合金製の飲料用の缶といったアルミニウム缶を製造する製缶システムに関する。本実施形態の製缶システムでは、製造される各々の缶が例えばどの加工装置のどの工具によって加工されたかに係る情報が取得されるとともに、製造される缶の寸法が測定される。得られた情報に基づいて、加工装置に関する状態が評価される。
【0010】
[製缶システムの概略]
図1は、本実施形態に係る製缶システム1の構成例の概略を示すブロック図である。製缶システム1は、アンコイラー11と、ルブリケーター12と、カッパー13と、符号付与装置14と、ボディーメーカー15と、トリマー16と、ウォッシャー17と、前工程検査装置18と、コーター・プリンター・ピンオーブン21と、スプレーマシン22と、ボディーオーブン23と、ネッカー・フランジャー24と、後工程検査装置25と、パレタイザー26と、中央制御装置30とを備える。
【0011】
アンコイラー11は、材料であるコイル状に巻かれたアルミニウム又はアルミニウム合金製の板材を送り出し板状に延ばす。ルブリケーター12は、延ばされた板材に潤滑剤を塗布する。カッパー13は、潤滑剤が塗布された板材をカップ状に打ち抜く。
【0012】
本実施形態では、符号付与装置14は、カップごとに固有の値を示す符号を付与する。例えば、符号付与装置14は、カッパー13で打ち抜かれたカップの底面に、固有の値を示す2次元コードを、レーザー加工により印字する。これに限らず、符号を付与する位置は、どのような位置であってもよい。符号の形態は、例えば数字、バーコードなど、どのようなものであってもよい。レーザー加工によらず、インクを用いた印刷など、どのように付与されてもよい。
【0013】
ボディーメーカー15は、符号付与装置14で符号が付与されたカップに対して、潤滑剤を使いながら絞りしごき加工を施し、缶胴を薄く伸ばし、また、底部の成形を行う。トリマー16は、底部が成形され、胴部が伸ばされた缶の開口側の端部の不要部分を切断し、缶胴の高さを整える。以上のようにして、素缶ともいえるトリムされた缶が形成される。ウォッシャー17は、形成された缶を洗浄し、潤滑剤などを洗い流し、乾燥させる。
【0014】
前工程検査装置18は、以上のような前工程でできあがったトリムされた缶について、検査を行う。前工程検査装置18は、例えば、トリムされた缶の各部の寸法を測定する。測定結果に基づいて、それら寸法が適切であるかが判定される。
【0015】
コーター・プリンター・ピンオーブン21は、トリムされた缶の外面に対して、下地を塗装し、印刷をし、ニスを塗る。塗装、印刷などに伴い乾燥、焼き付けなどが施される。スプレーマシン22は、缶内面のコーティングのため、缶内面に塗料を塗布する。ボディーオーブン23は、塗布された塗料の乾燥、焼き付けなどを行う。ネッカー・フランジャー24は、缶口を絞って成形し、缶縁を外側に出して蓋を巻き締めるためのフランジを形成する。
【0016】
後工程検査装置25は、以上のような後工程でできあがった完成缶について、検査を行う。後工程検査装置25は、例えば、内面及び外面に不良がないかを検査する。また、後工程検査装置25は、缶における印刷の位置といった寸法を測定する。また、後工程検査装置25は、完成缶の高さやフランジの幅などの寸法を測定する。測定結果に基づいて、それら寸法が適切であるかが判定される。後工程検査装置25は、検査結果に基づいて、不良な缶を排斥する。
【0017】
パレタイザー26は、検査後の完成缶をパレットに積み付ける。積み付けられた完成缶が出荷される。
【0018】
中央制御装置30は、コンピューターを有する。中央制御装置30は、上述の各装置から装置や缶の状態に関する情報を取得し、各装置の動作を制御する。
【0019】
本実施形態に係る製缶システム1では、符号付与装置14によって全ての缶に、缶固有の符号が付与される。各工程で用いられる各装置は、この符号を読み取る読取機を有する。各装置は、読み取った缶の符号、当該缶が各装置で加工がされた時刻又は符号が読み取られた時刻、複数設けられた加工装置又は工具などの何れが当該缶に用いられたかなどといった情報を結びつける。これらの情報は、中央制御装置30へと送信される。中央制御装置30は、各装置から取得した情報を解析し、製缶システム1の制御に活用する。
【0020】
なお、ここでは、符号付与装置14がカッパー13の後に設けられ、打ち抜かれたカップに符号が付される例を示す。しかしながら、これに限らない。符号付与装置14がカッパー13の前に設けられ、打ち抜かれる前の板材の適切な位置に符号が付されてもよい。
【0021】
[前工程について]
図2は、前工程の後半部分のシステム構成を模式的に示す図である。符号付与装置14は、缶90の底に各缶90固有の符号を付与する。符号が付与された缶90は、例えばベルトコンベヤーといった搬送装置191によって搬送される。
【0022】
製缶システム1は、上述のボディーメーカー15及びトリマー16として、それぞれ複数の機体を加工装置として備える。加工装置群としてのボディーメーカー15は、第1ボディーメーカー151、第2ボディーメーカー152、…、第nボディーメーカー15nのn台の加工装置を備える。各ボディーメーカーと対をなすように、加工装置群としてのトリマー16は、第1トリマー161、第2トリマー162、…、第nトリマー16nのn台の加工装置を備える。ボディーメーカー及びトリマーの装置数は、製缶システム1のラインとしての単位時間当たりの生産数、各ボディーメーカー及び各トリマーの単位時間当たりの処理数、必要な予備機数、各機体の調整時間などを考慮して決められる。
【0023】
本実施形態では、各ボディーメーカーは、一つの加工部を有し、缶90を一つずつ加工していく。一方、各トリマーは、缶90を保持する複数のポケットを有し、各々のポケットに別個の工具が設けられている。すなわち、各トリマーは、複数の加工部を有する。例えば、図2に示す例では、第1トリマー161は、3つのポケットを有し、これらに、第1工具1611、第2工具1612及び第3工具1613が設けられている。
【0024】
搬送装置191で搬送されるカップ状の缶90は、ボディーメーカー15の何れかの機体に導入される。ボディーメーカー15は、カップ状の缶90に対して絞りしごき加工を施す。このとき、何れの缶90がボディーメーカー15の何れの機体で加工されるかは制御されていない。そこで、ボディーメーカー15の各機体の例えば入口には、各缶90に付与された符号を読み取る第1符号読取機51が設けられている。すなわち、第1ボディーメーカー151には第1-1符号読取機511が設けられ、第2ボディーメーカー152には第1-2符号読取機512が設けられ、同様に、第nボディーメーカー15nには第1-n符号読取機51nが設けられている。第1符号読取機51は、例えば、缶90に付与された符号を撮影するカメラを有する。カメラで撮影された符号の画像に基づいて、缶90固有の値が特定される。第1符号読取機51で読み取られた各缶90の符号に係る情報は、中央制御装置30へと送信される。この情報に基づけば、中央制御装置30は、何れの缶90が、いつ、ボディーメーカー15の何れの機体で加工されたかを把握することができる。
【0025】
同様に、トリマー16の各機体の例えば入口には、各缶90に付与された符号を読み取る第2符号読取機52が設けられている。すなわち、第1トリマー161には第2-1符号読取機521が設けられ、第2トリマー162には第2-2符号読取機522が設けられ、同様に、第nトリマー16nには第2-n符号読取機52nが設けられている。例えば、第2-1符号読取機521で読み取った符号は、当該缶が、第1トリマー161の第1工具1611、第2工具1612又は第3工具1613の何れの工具で加工されたかといった情報と結び付けられる。第2符号読取機52で読み取られた各缶90の符号に係る情報は、中央制御装置30へと送信される。この情報に基づけば、中央制御装置30は、何れの缶90が、いつ、トリマー16の何れの機体の何れの工具で加工されたかを把握することができる。
【0026】
ここでは、第1符号読取機51及び第2符号読取機52が、それぞれボディーメーカー15及びトリマー16の入口に設けられる例を示した。しかしながら、これに限らない。第1符号読取機51又は第2符号読取機52は、それぞれボディーメーカー15又はトリマー16の出口などに設けられてもよい。
【0027】
ボディーメーカー15及びトリマー16で形成された缶90は、搬送装置192によって、洗浄工程が行われるウォッシャー17へと搬送される。ウォッシャー17では、缶90は、例えばメッシュコンベヤーで、底を上にして立った状態で搬送される。ウォッシャー17では、缶90に洗浄液等が吹き付けられて、缶90が洗浄され、また、熱風等を用いて洗浄済みの缶90が乾燥させられる。
【0028】
このようにして前工程によって形成され洗浄された缶90が搬送装置193によって前工程検査装置18へと搬送される。搬送装置193では、缶90の上下が反転させられ、缶90は、底を下にしてトリムされた開口部を上に向けた状態で、前工程検査装置18へと搬送される。
【0029】
ここで、トリマー16から排出されウォッシャー17へと搬送される缶90は、図2に模式的に示すように、搬送装置192において次のように搬送される。すなわち、第1トリマー161から排出された缶90は整列して搬送される。ここで、第1工具1611で加工された缶90と、第2工具1612で加工された缶90と、第3工具1613で加工された缶90とは、順に並ぶ。そこに第2トリマー162から排出され、同様に整列された缶90が合流して搬送される。以下同様にして順に、第nトリマー16nから排出された缶90が合流し、それらが搬送装置192で搬送される。缶90と缶90との間隔は、搬送装置の搬送路の幅が広くなったり搬送速度が速くなったりすれば広がるし、搬送路の幅が狭くなったり搬送速度が遅くなったり搬送が一時的に止まったりすれば狭くなったり図2のように接触するまで詰まったりする。また、搬送路が曲がれば、缶90の順序は入れ替わり得る。その結果、多少は混ざり、入り混じった状態となるものの、おおよその傾向として、第1トリマー161から第nトリマー16nまでの各機体から排出された缶90が、列をなした状態で搬送される。この状態は、前工程検査装置18に到達するまでほぼ維持される。もちろん、搬送路の幅が広くなれば、一つの機体から排出された缶90が2列以上にわたって搬送されるし、搬送路の幅が狭くなれば、1列に二つ以上の機体から搬出された缶90が含まれることになる。図2においては、缶90は、規則正しく整列している状態で描かれているが、これに限らない。缶90と缶90との間に任意の間隔があり、缶90は、不規則に並んだ状態で搬送されてもよい。
【0030】
[前工程検査装置について]
図3は、前工程検査装置18の構成例の概略を模式的に示す図である。上述のとおり、前工程検査装置18は、前工程で製造された缶90の寸法を測定する。本実施形態の前工程検査装置18は、缶90を傷つけたり汚したりすることがないように、非接触で測定を行う。前工程検査装置18は、全ての缶90を測定することも好ましいが、測定に時間がかかるため、製造される全ての缶90を測定することができない。そこで、測定可能な数だけ缶90を抽出する。このため、前工程検査装置18は、缶90を搬送している搬送装置194から缶90を抽出する抽出装置181を有する。
【0031】
上述のとおり、ウォッシャー17から前工程検査装置18へと搬送される缶90は、前工程検査装置18内の搬送装置194においても、搬送方向と直交する幅方向に複数の缶90が存在する状態で搬送される。さらに、搬送装置194において、第1ボディーメーカー151及び第1トリマー161から第nボディーメーカー15n及び第nトリマー16nまでの各々で加工された缶90は、幅方向に分布している。そこで、全ての機体で加工された缶90を抽出するために、抽出装置181は、搬送装置194の搬送路の幅方向の異なる位置から複数個の前記加工品を抽出するように構成されている。好ましくは、抽出装置181は、搬送路の幅方向の全域から複数個の缶90を一度にひとまとまりとして抽出するように構成されている。
【0032】
例えば、5台のボディーメーカー15及びトリマー16が設けられており、トリマー16の各々が3つのポケットを有するとき、例えばそれぞれ2個の缶90が抽出されるように、抽出装置181は、図3に破線で囲って示すように、30個の缶90をひとまとまりとして搬送装置194から抽出する。前工程検査装置18による寸法の測定が、例えば1缶につき1分かかる場合には、30分に1回の頻度でこのような缶90の抽出が行われることになる。このように抽出された複数の缶90には、ほとんどの場合でボディーメーカー15及びトリマー16の全機体及びトリマー16の全ポケットで加工された缶90が含まれていることが期待される。このように、ひとまとまりとして抽出される缶90の数は、例えばトリマー16の機体数とトリマー16当たりのポケット数との積といった全加工部の数以上に設定され得る。例えば、加工部の数の2~3倍の数の缶90が、搬送路の幅全域から一度に抽出されると、その中に全ての加工部で加工された缶90が含まれることが期待される。
【0033】
図3に示す例では、缶90は、搬送装置194においてコンベヤーによって図中左から右へと搬送されている。そのうち一部の缶90が、搬送装置194の搬送方向と略垂直方向に、すなわち、図中上から下へと、抽出装置181のコンベヤーによって搬送される。抽出装置181において、搬送路は徐々に狭くなっており、1缶ずつ順に測定器へと導入される。
【0034】
抽出装置181の構成としては例えば次のようなものが考えられる。通常時には図3において左から右に缶90を搬送する搬送装置194のコンベヤー上に、抽出時には図3の右側を塞いで下側を開放する壁となる板又は棒状の部材が挿入され、缶90が図の下方向に誘導される。抽出装置181のコンベヤーは、図の上から下に向けて缶90を搬送する。より詳細には例えば、抽出時には、まず抽出装置181のコンベヤーの入口の手前の部分において搬送装置194のコンベヤーを一時的に止め、それより下流の部分の搬送装置194のコンベヤーは動作状態を維持し、抽出装置181のコンベヤーの入口の部分において、搬送装置194のコンベヤー上に缶90が無い状態とする。この状態で缶90がなくなった部分に、図3における搬送装置194のコンベヤーの上側の壁から抽出装置181のコンベヤーの右側の壁に向けて、斜めに壁となる板又は棒状の部材を挿入する。その後、止めていた搬送装置194のコンベヤーの動きを再開し、搬送装置194のコンベヤーと抽出装置181のコンベヤーとによって、缶90を図3の左から下へと搬送する。所定数の缶90が抽出装置181のコンベヤー上に導入されたら、挿入していた壁となる板又は棒状の部材を取り除き、再び、缶90が搬送装置194のコンベヤーによって、図中左から右に搬送される通常状態に戻す。
【0035】
あるいは、抽出装置181は次のように構成されてもよい。抽出装置181は、図3の破線で囲まれた部分に対応する大きさの平板上の吸引装置を備える。この吸引装置は、搬送装置194のコンベヤー上の缶90の上から押しあてられ、缶90を吸い上げるように構成されている。この吸引装置による吸引によって、図3の破線で囲まれた部分の所定数の缶90が把持され、吸引装置が持ち上げられることで、所定数の缶90が抽出される。その後、吸引装置は水平方向に移動され、抽出装置181のコンベヤーの上に降ろされ、吸引装置による吸引が解除されることで、把持された缶は、当該コンベヤー上に載せられる。続いて、缶90が抽出装置181のコンベヤーで図3の下方向に搬送される。
【0036】
前工程検査装置18は、第3符号読取機182と、高さ測定器183と、板厚測定器184と、缶底測定器185とを有する。抽出装置181で抽出された缶90は、一つずつ順に、第3符号読取機182、高さ測定器183、板厚測定器184及び缶底測定器185へと送られる。
【0037】
第3符号読取機182は、例えばカメラを備え、受け取ったトリムされた缶90の底に付された符号を読み取る。符号の読取後、缶90は、高さ測定器183へと送られる。
【0038】
高さ測定器183は、図4に示すようなトリムされた缶90の缶高BTHを測定する。このため、高さ測定器183は、例えば、図5にその概要を模式的に示すような装置構成を有する。すなわち、高さ測定器183は、対向して設けられた投光器1831及び受光器1832を有する。投光器1831は、所定の幅を有する帯状のレーザー光を放射するように構成されている。受光器1832は、このレーザー光を受光するように構成されている。図5に示すように、投光器1831と受光器1832との間では、レーザー光は、水平に対してわずかに傾いている。投光器1831と受光器1832との間には、レーザー光の一部を缶90の口部が遮るように、測定対象の缶90が配置される。受光器1832が受光するレーザー光の幅に基づいて、測定対象の缶90の缶高BTHが特定される。このような缶高BTHの測定は、測定対象の缶90をその軸周りに回転させながら、周方向の複数の箇所で行われることが好ましい。例えば、測定対象の缶90は、その底部のドーム型の形状を利用して吸引により測定機の台に固定され、この台が45度ずつ回転して8箇所で測定されるなどする。缶高BTHの測定後、缶90は板厚測定器184へと送られる。
【0039】
板厚測定器184は、図4に示すようなトリムされた缶90の上部板厚Tf及び中央部板厚Twを測定する。ここで、上部板厚Tfは、後にネッキングがされフランジが形成される缶90の上部の板厚であり、中央部板厚Twは、缶胴の中央部の板厚である。板厚を測定するために、板厚測定器184は、例えば、図6にその概要を模式的に示すような装置構成を有する。すなわち、板厚測定器184は、外用投受光センサ1841と、内用投受光センサ1842と、プリズム1843と、校正板1844とを有する。
【0040】
外用投受光センサ1841及び内用投受光センサ1842の各々は、測定対象物にレーザー光を照射し、その反射光を受光することで、測定対象物までの距離を測定するように構成されている。外用投受光センサ1841は、缶90の外側から缶胴の測定位置にレーザー光を照射して缶胴の外面位置を特定する。内用投受光センサ1842は、プリズム1843を介して缶90の内側から缶胴の測定位置にレーザー光を照射して缶胴の内面位置を特定する。外用投受光センサ1841及び内用投受光センサ1842による測定に基づいて測定位置の板厚を特定する。
【0041】
外用投受光センサ1841、内用投受光センサ1842及びプリズム1843は、全体として缶90の高さ方向に移動できるように構成されている。また、板厚測定器184は、缶90の上部に設けられた校正板1844に対しても同様の測定を行えるように構成されている。したがって、板厚測定器184は、校正板1844で測定を行い、この値を基準として、缶90の上部において上部板厚Tfを測定し、さらに缶90の中央部において中央部板厚Twを測定することができる。このような上部板厚Tf及び中央部板厚Twの測定は、測定対象の缶90をその軸周りに回転させながら、周方向の複数の箇所で行われることが好ましい。上部板厚Tf及び中央部板厚Twの測定後、缶90は缶底測定器185へと送られる。
【0042】
缶底測定器185は、図4に示すようなトリムされた缶90の底の凹部の深さである缶底深さBSを測定する。このため、缶底測定器185は、例えば、図7にその概要を模式的に示すような装置構成を有する。すなわち、缶底測定器185は、缶90の底部に対して対向して設けられた投受光センサ1851を有する。投受光センサ1851は、測定対象物にレーザー光を照射し、その反射光を受光することで、測定対象物までの距離を測定するように構成されている。投受光センサ1851によって、缶底深さBSが測定される。
【0043】
図4に示すように缶底にドーム形状が形成されている場合、缶底深さBSは、例えばドーム形状の一番深くなっている部分の深さである。この場合、缶90の形状のゆがみなどの存在のため、1箇所の測定では、正確な缶底深さBSの測定は期待できない。このため、缶底測定器185による測定では、投受光センサ1851の位置をわずかにずらしながら複数回の測定を行い、適切な位置を探索し、正確な缶底深さBSを求める。
【0044】
缶底深さBSは、缶90の形状に応じて適宜に定義され得る。例えば、缶底がドーム形状ではなく平坦である場合、缶底深さBSは、当該平坦部の中央部分の深さであってもよいし、数点の測定値の平均値であってもよい。缶底深さBSの測定後、缶90は、返却装置186へと送られる。
【0045】
返却装置186は、各部位を測定した後の缶90を、搬送装置194へと戻す。このようにして、測定後の缶90は、測定のために抽出されなかった缶90と一緒に、製缶工程の下流へと送られる。返却装置186は、上述の測定で異常があることが認められた場合には、その缶を搬送装置194へは戻さずに排斥する。
【0046】
なお、高さ測定器183、板厚測定器184及び缶底測定器185では、繊細な測定が求められる。そこで、例えば1日に1回など所定の頻度で、あるいは、製造する缶の型を変更する際に、寸法が既知の校正缶を用いて、各測定器の校正が行われる。なお、ここで示した高さ測定器183、板厚測定器184及び缶底測定器185の構成は一例であり、測定方法はどのようなものであってもよく、測定器の構成は適宜に変更され得る。
【0047】
第3符号読取機182、高さ測定器183、板厚測定器184及び缶底測定器185の各々で取得されたデータは、例えばコンピューターを有する情報処理装置187へと送信される。情報処理装置187は、得られたデータに対して必要な情報処理を施す。このようにして、トリムされた缶90毎の固有値に対応付けられた、円周方向各部の缶高BTH、上部板厚Tf、中央部板厚Tw、及び缶底深さBSの情報が得られる。情報処理装置187は、測定結果に係る情報を中央制御装置30へと送信する。
【0048】
中央制御装置30は、情報処理装置187から取得した情報に基づいて各種解析を行う。この際、第1符号読取機51及び第2符号読取機52から取得した情報を用いて、情報処理装置187から取得した缶の情報と、当該缶が加工されたボディーメーカー15及びトリマー16の情報とを関連付ける。このようにすることで、中央制御装置30は、ボディーメーカー15及びトリマー16の状態を評価することができる。
【0049】
[手作業による測定との比較]
本実施形態に係る製缶システム1の符号付与装置14及び前工程検査装置18等による缶90の寸法測定によらない場合、人による手作業での寸法測定が行われることが考えられる。手作業による測定は以下のように行われ得る。トリマー16からウォッシャー17へと搬送されるときに、ボディーメーカー15及びトリマー16の各機体で加工された缶90が混ざってしまうので、何れの機体で加工された缶90であるかを特定するためには、混ざる前に缶90を抽出する必要がある。このため、場合によっては1台ずつ機械を止めて、ボディーメーカー15及びトリマー16から缶90を取り出す必要がある。また、この時点では、缶90には潤滑剤等が付着した状態であり、そのままでは正確な寸法測定を行えない。そのため、潤滑剤等を拭き取るなどする必要がある。
【0050】
このような手作業による寸法測定では、手間がかかり、多くの測定を行うことはできない。また、場合によっては機械を止める必要がある。また、人が介在して作業を行うために測定後の缶90を製品とすることはできない。
【0051】
これに対して、上述した本実施形態の製缶システム1によれば、缶製造中の各装置の動作を止める必要はないので、製缶の効率はよい。また、人が介在することなく機械により自動的に順次に寸法測定を行うので、より多くの測定結果を得ることができる。このため、後述するように多様な解析を行うことができる。ウォッシャー17の下流で測定対象の缶90を抽出するので、洗浄などの必要はない。また、測定は非接触の測定器を用いて行われるので、測定対象の缶90に悪影響を与えることなく、測定後の缶90を製品とすることができる。このため、本実施形態では、測定後の缶90は、搬送装置194に戻され、測定が行われていない他の缶90と同様に後の工程で加工され、製品とされる。測定に用いられた缶90も廃棄することなく製品とされるので、多くの缶90を測定対象とすることができる。
【0052】
また、本実施形態の製缶システム1では、缶90の内面又は外面に加工が施される塗装工程よりも上流に前工程検査装置18が設けられている。このため、塗膜などを含まない金属のみの状態の缶90の寸法が測定され得る。このように、本実施形態では、ボディーメーカー15及びトリマー16と前工程検査装置18との間に、前工程検査装置18で測定される寸法を変化させる工程が含まれない。
【0053】
また、本実施形態の製缶システム1によれば、ボディーメーカー15及びトリマー16の何れの機体で加工された缶90であるかを特定できるにも関わらず、前工程検査装置18は1台設けるだけでよい。例えば、複数の加工装置で加工された缶90が混ざる前に検査を行おうとすると、加工装置の数だけ検査装置を設けたり、加工装置ごとにサンプル取得装置を設けたりする必要がある。このような構成と比較して、本実施形態の製缶システム1によれば、検査装置の導入及び維持の費用及び手間を削減することができる。
【0054】
[後工程について]
上述のとおり、前工程で製造された缶90は、その一部が前工程検査装置18で抜き取り検査され、後工程へ送られる。後工程において、缶90は、コーター・プリンター・ピンオーブン21、スプレーマシン22、ボディーオーブン23などによる塗装工程によって、缶90の外面及び内面に対する塗装がなされ、ネッカー・フランジャー24へと送られる。
【0055】
図8は、ネッカー・フランジャー24の構成例の概略を模式的に示す図である。ネッカー・フランジャー24は、複数の加工機を備える。複数の加工機による複数段階の加工によって、缶90の開口端部は、ネッキングによって徐々に端部に向けて絞られ、フランジングによって縁が外側に出されてフランジが形成される。図8には、第1加工機242、第2加工機243、第3加工機244の3つの加工機が設けられている例が示されているが、加工機の数はいくつであってもよい。
【0056】
加工機の各々は、図8において大きな円で模式的に示されている、ターレット247を備える。これらのターレット247には、図8において小さな円で模式的に示されている、缶90を保持する複数のポケット248が設けられている。一つのターレット247に設けられるポケット248の数はいくつであってもよいが、図8に示す例では、12個のポケット248が示されている。図8において、小さな黒塗り円は缶90及び缶90を保持するポケット248を模式的に示し、小さな白抜き円は缶90を保持しない空のポケット248を模式的に示す。後述する図9においても同様とする。
【0057】
ポケット248の各々に対応して加工部としての工具が設けられており、ポケット248に保持された缶90は、この工具によって加工される。すなわち、加工装置としての第1加工機242、第2加工機243及び第3加工機244の各々は、複数の加工部を有する。
【0058】
ネッカー・フランジャー24において、缶90は、供給部241から第1加工機242の回転するターレット247のポケット248に順に供給される。第1加工機242において、缶90は、回転するターレット247によって運ばれながら、ポケット248に対応する工具によって成形される。第1加工機242で加工された缶90は、第2加工機243のターレット247のポケット248に受け渡される。第2加工機243においても、同様に、回転するターレット247に運ばれながら、ポケット248に対応する工具によって成形される。以下、同様に最後の加工機である例えば第3加工機244まで受け渡されながら加工され、加工が完了した缶90が排出部245を介して排出される。
【0059】
本実施形態では、ネッカー・フランジャー24は、供給部241に設けられた第4符号読取機54を備える。第4符号読取機54は、例えばカメラを有する。第4符号読取機54は、缶90に付された符号を読み取る。この読み取られた符号の各々は、各々の缶90を受け取る第1加工機242のポケット248の番号と関連付けられる。第1加工機242のターレット247の各ポケット248と第2加工機243のターレット247の各ポケット248とは連係している。したがって、缶90の符号は、当該缶90を受け取る第2加工機243のポケット248の番号とも関連付けられる。以下同様に、第3加工機244のポケット248の番号とも関連付けられる。以上のような、各缶90の符号と当該缶90の加工を行った加工機の各々のポケット248の番号とは、中央制御装置30に送信され、中央制御装置30で処理される。
【0060】
[後工程検査装置について]
ネッカー・フランジャー24で加工された缶90は、完成缶92として、後工程検査装置25へと送られる。ネッカー・フランジャー24から後工程検査装置25まで缶90を搬送する搬送装置では、ネッカー・フランジャー24の各ポケットで加工された缶90が入り混じった状態で搬送される。完成缶92の全ては、後工程検査装置25で検査される。図9は、後工程検査装置25の構成例の概略を示す図である。
【0061】
後工程検査装置25は、完成缶92を保持する複数のポケット258を有するターレット257を備える。完成缶92は、供給部251を介して、ターレット257のポケット258へと受け渡される。ターレット257は、間欠的に回転して完成缶92を搬送する。後工程検査装置25は、ターレット257の搬送路に設けられた、第5符号読取機252と、内面検査機253と、外面検査機254と、寸法測定器255とを備える。また、後工程検査装置25は、例えばコンピューターを有する情報処理装置259を備える。
【0062】
第5符号読取機252は、例えばカメラを有する。第5符号読取機252は、完成缶92に付された符号を撮影し、当該符号に係るデータを情報処理装置259へと送信する。
【0063】
内面検査機253は、例えばカメラを有する。内面検査機253のカメラは、完成缶92の内面を撮影する。この際、完成缶92は、その軸周りに回転し、その内面の全面が撮影される。内面検査機253は、撮影により得られた画像に係るデータを情報処理装置259へと送信する。
【0064】
外面検査機254は、例えばカメラを有する。外面検査機254のカメラは、完成缶92の外面を撮影する。この際、完成缶92は、その軸周りに回転し、その外面の全面が撮影される。外面検査機254は、撮影により得られた画像に係るデータを情報処理装置259へと送信する。この画像には、完成缶92に施された印刷の位置などの寸法に関する情報も含まれ得る。
【0065】
寸法測定器255の構成例の概略を図10に示す。寸法測定器255は、投受光センサ2551を備える。投受光センサ2551は、図10に示すように、完成缶92の軸と平行に、幅を有する帯状のレーザー光を完成缶92のフランジ922の部分に照射する。投受光センサ2551は、反射光を受光する。寸法測定器255は、受光したレーザー光に基づいて、完成缶92の端部であるフランジ922の外縁とフランジ922の内側の端との間の距離であるフランジ幅FLを特定する。また、寸法測定器255は、受光したレーザー光に基づいて、完成缶92の底部からフランジ922までの距離である完成缶高FIHを特定する。この測定は、完成缶92をその軸周りに回転させながら、周方向に複数の箇所で行われる。寸法測定器255は、フランジ幅FLと完成缶高FIHとに係るデータを情報処理装置259へと送信する。
【0066】
なお、ここでは、後工程検査装置25に3つの検査機が設けられる例を示したが、後工程検査装置25に設けられる検査機は何種類であってもよく、それらはどのようなものであってもよい。なお、本実施形態では、ネッカー・フランジャー24と後工程検査装置25との間に、後工程検査装置25で測定される寸法を変化させる工程が含まれない。
【0067】
情報処理装置259は、第5符号読取機252から取得した情報に基づいて、完成缶92の固有値を特定し、その固有値と、各完成缶92の状態とを関連付ける。情報処理装置259は、内面検査機253から取得した情報に基づいて、完成缶92の内面の状態の良否を判定し、内面検査機253から取得した情報、判定結果などを当該完成缶92の固有値と関連付ける。情報処理装置259は、外面検査機254から取得した情報に基づいて、完成缶92の外面の状態の良否を判定し、外面検査機254から取得した情報、判定結果などを当該完成缶92の固有値と関連付ける。情報処理装置259は、寸法測定器255から取得した情報に基づいて、完成缶92のフランジ幅FL及び完成缶高さFIHの良否を判定し、フランジ幅FL、完成缶高さFIH、判定結果などを当該完成缶92の固有値と関連付ける。
【0068】
寸法測定器255による測定が行われた完成缶92は、排出部256へと送られる。排出部256は、振り分け装置2561を有する。振り分け装置2561は、情報処理装置259の制御下で、完成缶92を良品搬送路2562又は排斥路2563へと振り分ける。情報処理装置259は、上述の判定において、何れかの不良が検出された場合、当該完成缶92が排斥路2563へと振り分けられるように振り分け装置2561を制御する。その結果、不良箇所を有する完成缶92は、排斥される。一方、情報処理装置259は、上述の判定において全ての項目について良好であることが確認された場合、当該完成缶92が良品搬送路2562へと振り分けられるように振り分け装置2561を制御する。その結果、良品である完成缶92のみが、パレタイザー26へと送られる。これらの完成缶92は、パレタイザー26でパレットに積み付けられる。
【0069】
情報処理装置259は、完成缶92の固有値と関連付けた情報を、中央制御装置30へと送信する。中央制御装置30は、情報処理装置259から取得した情報に基づいて各種解析を行う。この際、情報処理装置259から取得した情報と、当該缶90が加工されたネッカー・フランジャー24のポケット248の情報とを関連付ける。このようにすることで、中央制御装置30は、ネッカー・フランジャー24の各ポケット248に対応する工具の状態を評価することができる。同様に、情報処理装置259から取得した情報と、当該缶90の印刷を行ったプリンタの情報とを関連付ける。このようにすることで、中央制御装置30は、印刷ずれなどの不良を発生させ得るプリンタの状態を評価することができる。
【0070】
[手作業による測定との比較]
本実施形態に係る製缶システム1の符号付与装置14及び後工程検査装置25等による缶90の寸法測定によらない場合、人による手作業での寸法測定が行われることが考えられる。手作業による測定は以下のように行われ得る。ネッカー・フランジャー24から後工程検査装置25へと搬送されるときに、各ポケット248で加工された缶90が混ざってしまうので、何れのポケット248で加工された缶90であるかを特定するためには、混ざる前に缶90を抽出する必要がある。このため、場合によっては機械を止めて、ネッカー・フランジャー24から缶90を取り出す必要がある。
【0071】
このような手作業による寸法測定では、手間がかかり、多くの測定を行うことはできない。また、場合によっては機械を止める必要がある。また、人が介在するために測定後の缶90を製品とすることはできない。
【0072】
これに対して、上述した本実施形態の製缶システム1によれば、缶製造中の各装置を止める必要はないので、製缶の効率はよい。また、人が介在することなく機械により自動的に寸法測定を行うので、より多くの測定結果を得ることができる。このため、後述するように多様な解析を行うことができる。また、測定後の缶90を製品とすることができる。
【0073】
[解析について]
加工部の状態に関する評価を行う評価装置としての中央制御装置30で行われる解析の一例について説明する。中央制御装置30には、製缶システム1の各部からの情報が集約される。
【0074】
例えば、第1符号読取機51から得られる情報は、図11Aに模式的に示すように、缶90の固有値(ID)と、当該缶90について例えば符号の読み取りが行われた時刻と、当該缶90の加工を行ったボディーメーカー15の機体とに係る情報を含む。
【0075】
例えば、第2符号読取機52から得られる情報は、図11Bに模式的に示すように、缶90の固有値(ID)と、当該缶90について例えば符号の読み取りが行われた時刻と、当該缶90の加工を行ったトリマー16の機体及びポケットとに係る情報を含む。
【0076】
例えば、前工程検査装置18の情報処理装置187から得られる情報は、図11Cに模式的に示すように、缶90の固有値(ID)と、当該缶90について例えば符号の読み取りが行われた時刻と、当該缶90について測定された缶高BTH、上部板厚Tf、中央部板厚Tw及び缶底深さBSとに係る情報を含む。
【0077】
例えば、第4符号読取機54から得られる情報は、図11Dに模式的に示すように、缶90の固有値(ID)と、当該缶90について例えば符号の読み取りが行われた時刻と、当該缶90の加工を行ったネッカー・フランジャー24のそれぞれの加工機におけるポケット番号とに係る情報を含む。
【0078】
例えば、後工程検査装置25の情報処理装置259から得られる情報は、図11Eに模式的に示すように、缶90の固有値(ID)と、当該缶90について例えば符号の読み取りが行われた時刻と、当該缶90について内面の状態、外面の状態、完成缶高さFIH及びフランジ幅FLとに係る情報を含む。
【0079】
これらの情報は、何れにも缶90の固有値(ID)に係る情報が含まれているので、この値で関連付けることで、中央制御装置30は、缶90と、当該缶90を加工した装置の機体、ポケットに対応した工具などといった加工部と、その加工部で加工された結果としての加工品の寸法との関係を特定することができる。中央制御装置30は、この関係を用いて情報を整理し、寸法の値、その経時的変化等に基づいて、工具や材料の状態など加工部などに係る情報を評価することができる。
【0080】
評価の一例について、図12を参照して説明する。図12は、中央部板厚Twのデータに関して、固有値に基づいて、第1ボディーメーカー151で成形されたデータのみを抽出し、中央部板厚Twを縦軸に、測定時間を横軸に示した結果の一例を模式的に示す。各時間において示された8つの点は、回転させながら測定された缶の周方向に異なる8つの位置における測定値を示す。実線は、各時間で測定された値の平均値をつなぐ線である。
【0081】
時間T1及びT2などでは、8つの測定値のばらつきが小さく、上限値と下限値との間に入っているので、良好に成形されていることが分かる。
【0082】
平均値が時間経過とともに上昇していることから、第1ボディーメーカー151のしごき加工に用いている工具が摩耗したために、クリアランスが徐々に大きくなっていることが疑われる。特に、例えば第2ボディーメーカー152などボディーメーカー15の他の機体と異なる傾向を示しているとき、工具の摩耗が強く疑われる。一方で、ボディーメーカー15の全ての機体で同様の傾向を示しているとき、カッパー13で打ち抜かれたカップの全てが厚くなっている可能性があり、アンコイラー11にセットされた板材に問題があるなどの可能性がある。
【0083】
また、回転させながら測定された8つの測定値のばらつきが、時間経過とともに大きくなっている。これは、円周方向の部分によって板厚が異なること、すなわち、偏肉が生じていることを示している。このことから、第1ボディーメーカー151において、加工時のカップの固定において位置の偏りや傾きが生じ、それが時間経過とともに大きくなっていることが疑われる。
【0084】
この例のように、ボディーメーカー15の機体ごとに分けられ、時間経過ごとに傾向が示されることで、異常の発生やその原因を特定することができる。中央制御装置30は、異常が発生したときに、警告を発したり、各装置の動作を停止させたりすることができる。例えば、図12に示す場合では、徐々に基準値からのずれが大きくなっているときに異常の予兆があるとして、T6の時点で警告を発したり、T8の時点で装置の動作を停止させたりすることができる。
【0085】
同様に、各種データを適切に整理することで、各部における異常の発生やその原因をいち早く特定することができる。その結果、不良缶の発生を予防することができる。また、適切な工具の交換などにより、異常の原因を素早く取り除くことができる。
【0086】
[変形例]
上述の実施形態では、符号付与装置14によって缶90毎に固有の符号を付す場合を例に挙げて説明したが、これに限らない。例えば、前工程検査装置18によって、各缶90が、ボディーメーカー15の何れの機体とトリマー16の何れの工具によって加工されたかがわかればよいのであれば、製缶システム1は次のように構成されてもよい。すなわち、ボディーメーカー15の機体ごとに異なる加工痕をボディーメーカー15が意図的に缶90に付す。同様に、トリマー16の工具ごとに異なる加工痕をトリマー16が意図的に缶90に付す。前工程検査装置18は、これらの加工痕を検出して、ボディーメーカー15の何れの機体で成形されてトリマー16の何れの工具で加工されたかを特定してもよい。このように、前工程検査装置18は、何れの加工装置、工具などの加工部で加工されたかを示す印を読み取れればよい。この印は、符号付与装置14で付された符号に限らず、加工痕など加工部ごとの固有の符号となる印であれば、どのようなものであってもよい。
【0087】
中央制御装置30又はその一部は、各装置の近くに配置されるのではなく、遠隔地に配置され、ネットワークを介して各装置等の制御をおこなったり、状態の解析を行ったりしてもよい。
【0088】
上述の実施形態では、検査装置は非接触型のセンサを用いる例を示したが、これに限らない。接触型のセンサが用いられてもよい。計測対象の缶に傷などがつく可能性がある場合には、全数検査ではなく、検査数を適宜に調整すればよい。
【0089】
本実施形態は、種々の缶を製造する種々の製缶システムに適用され得る。製造される缶に応じて、工程などは、適宜に変更され得る。
【0090】
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
【0091】
なお、上記実施形態には、以下の発明が含まれる。
[1]
製缶に関する同じ加工工程を行う複数の加工部を有する加工装置、又は、製缶に関する加工工程を行う加工部を有する加工装置を複数含む加工装置群と、
複数の前記加工部で加工された複数の加工品が入り混じった状態で当該加工品を搬送する搬送装置と、
前記複数の加工品のうち少なくとも一部の加工品を取得して、当該加工品に付された前記複数の加工部のうち何れの加工部で加工されたかを示す印を読み取り、当該加工品の寸法を測定する検査装置と、
前記検査装置が読み取った印と測定した寸法とに基づいて、各々の前記加工部の状態に関する評価を行う評価装置と
を備える製缶システム。
[2]
前記検査装置は、前記加工装置の動作を止めることなく取得された前記加工品を順次測定する、[1]に記載の製缶システム。
[3]
前記評価装置は、前記加工装置の異常の発生を検出する、又は、前記加工装置に異常が発生することの予兆を検出する、[1]又は[2]に記載の製缶システム。
[4]
前記加工装置の上流に設けられ、前記印として前記加工品ごとに付される固有値を示す符号を付す符号付与装置をさらに備え、
前記加工装置は、前記符号を読み取る符号読取機を備え、
前記検査装置は、前記印として前記符号を読み取り、
前記評価装置は、前記加工装置で読み取られた前記符号と当該符号が付された前記加工品を加工した加工部とを関連付けた情報と、前記検査装置で読み取られた前記符号と当該符号が付された前記加工品の寸法とを関連付けた情報とに基づいて、前記加工部の状態に関する評価を行う、
[1]乃至[3]の何れかに記載の製缶システム。
[5]
前記加工装置は、前記加工部ごとに固有の符号を前記印として加工時に前記加工品に付し、
前記検査装置は、前記印として前記符号を読み取る、
[1]乃至[3]の何れかに記載の製缶システム。
[6]
前記検査装置は、複数の前記加工品のうちの一部の前記加工品を抽出する抽出装置を含み、抽出した前記加工品の寸法を測定し、寸法を測定した後の前記加工品を前記搬送装置に戻す、
[1]乃至[5]の何れかに記載の製缶システム。
[7]
前記検査装置は、非接触に前記加工品の寸法を測定する測定器を有し、寸法を測定した後の前記加工品を前記搬送装置に戻す、
[1]乃至[6]及び[8]の何れかに記載の製缶システム。
[8]
前記検査装置は、前記加工装置で加工された全ての前記加工品について測定を行う、
[1]乃至[5]の何れかに記載の製缶システム。
[9]
前記加工装置群は、前記加工装置としてボディーメーカー及びトリマーを複数有し、
前記検査装置は、洗浄工程よりも下流かつ塗装工程よりも上流に設けられている、
[1]乃至[8]の何れかに記載の製缶システム。
[10]
前記洗浄工程の下流において、前記搬送装置は、搬送方向と直交する幅方向に複数の前記加工品が存在する状態で前記加工品を搬送し、
前記検査装置は、前記搬送装置の前記幅方向の異なる位置から複数個の前記加工品を抽出する抽出装置を含み、抽出した前記加工品の寸法を測定する、
[9]に記載の製缶システム。
[11]
前記抽出装置は、前記搬送装置の前記幅方向の全域から複数個の前記加工品をひとまとまりとして抽出する、
[10]に記載の製缶システム。
[12]
前記ひとまとまりとして抽出される前記加工品の数は、一つの加工工程を行う加工部の数以上である、[11]に記載の製缶システム。
[13]
前記検査装置は、前記寸法として、前記加工品の高さ、板厚、及び底の凹部の深さのうち少なくとも何れかを測定する、
[9]乃至[12]の何れかに記載の製缶システム。
[14]
前記加工装置は、複数のポケットに対応する複数の前記加工部を有するネッカー又はフランジャーであり、
前記検査装置は、前記ネッカー又はフランジャーの下流に設けられている、
[1]乃至[8]の何れかに記載の製缶システム。
[14-2]
前記加工装置は、複数のポケットに対応する複数の前記加工部を有するネッカー又はフランジャーを含み、
前記検査装置は、前記ネッカー又はフランジャーの下流に設けられている第2の検査装置を有する、
[9]乃至[13]の何れかに記載の製缶システム。
[15]
前記検査装置は、前記寸法として、前記加工品の高さ、前記加工品の上部のフランジの幅、及び前記加工品に施された印刷の位置のうち少なくとも何れかを測定する、[14]に記載の製缶システム。
[15-2]
前記第2の検査装置は、前記寸法として、前記加工品の高さ、前記加工品の上部のフランジの幅、及び前記加工品に施された印刷の位置のうち少なくとも何れかを測定する、[14-2]に記載の製缶システム。
[16]
前記検査装置又は第2の検査装置は、レーザー光を用いて非接触に前記寸法を測定する、[1]乃至[15-2]の何れかに記載の製缶システム。
[17]
前記加工装置と前記検査装置又は第2の検査装置との間に、当該検査装置又は第2の検査装置で測定される寸法を変化させる工程が含まれない、[1]乃至[16]の何れかに記載の製缶システム。
【符号の説明】
【0092】
1 製缶システム
11 アンコイラー
12 ルブリケーター
13 カッパー
14 符号付与装置
15 ボディーメーカー
151 第1ボディーメーカー
152 第2ボディーメーカー
15n 第nボディーメーカー
16 トリマー
161 第1トリマー
162 第2トリマー
16n 第nトリマー
1611 第1工具
1612 第2工具
1613 第3工具
17 ウォッシャー
18 前工程検査装置
181 抽出装置
182 第3符号読取機
183 高さ測定器
1831 投光器
1832 受光器
184 板厚測定器
1841 外用投受光センサ
1842 内用投受光センサ
1843 プリズム
1844 校正板
185 缶底測定器
1851 投受光センサ
186 返却装置
187 情報処理装置
191 搬送装置
192 搬送装置
193 搬送装置
194 搬送装置
21 コーター・プリンター・ピンオーブン
22 スプレーマシン
23 ボディーオーブン
24 ネッカー・フランジャー
241 供給部
242 第1加工機
243 第2加工機
244 第3加工機
245 排出部
247 ターレット
248 ポケット
25 後工程検査装置
251 供給部
252 第5符号読取機
253 内面検査機
254 外面検査機
255 寸法測定器
2551 投受光センサ
256 排出部
2561 振り分け装置
2562 良品搬送路
2563 排斥路
257 ターレット
258 ポケット
259 情報処理装置
26 パレタイザー
30 中央制御装置
51 第1符号読取機
511 第1-1符号読取機
512 第1-2符号読取機
51n 第1-n符号読取機
52 第2符号読取機
521 第2-1符号読取機
522 第2-2符号読取機
52n 第2-n符号読取機
54 第4符号読取機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図12