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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022907
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】ドライヤ
(51)【国際特許分類】
   A45D 20/12 20060101AFI20240214BHJP
【FI】
A45D20/12 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022126353
(22)【出願日】2022-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】樋口 幸洋
【テーマコード(参考)】
3B040
【Fターム(参考)】
3B040CG00
(57)【要約】
【課題】 ドライヤを適切に清掃することが可能なドライヤを提供する。
【解決手段】 ドライヤ1は、吸引口1Aと当該吸引口1Aを囲む外周側面16Fと吐出口1Eとを有するハウジング12と、ハウジング12の外周側面16Fに係合するカバー20と、ファンモータ40と、ヒータ41と、ファンモータ40及びヒータ41の電源スイッチ30と、を備える。カバー20は吸引口1Aを覆うフィルタ23を備える。カバー20の一部は、電源スイッチ30を形成している。所定の位置にあるカバーの一部分によって、ファンモータ40及びヒータ41と外部とが電気的に接続される。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸引口と、当該吸引口を囲む外周側面と、吐出口と、を有するハウジングと、
前記ハウジングの外周側面に係合するカバーと、
モータと、
ヒータと、
前記モータ及び前記ヒータの電源スイッチと、
を備え、
前記カバーは前記吸引口を覆うフィルタを備え、
前記カバーの一部は、前記電源スイッチを形成しており、
所定の位置にある前記カバーの一部分によって、前記モータ及び前記ヒータと外部とが電気的に接続される、ドライヤ。
【請求項2】
第1の位置にある前記カバーの一部分によって、前記モータ及び前記ヒータに第1の電力が供給され、
第2の位置にある前記カバーの一部分によって、前記モータ及び前記ヒータに第2の電力が供給され、
前記第2の電力は前記第1の電力より小さい、請求項1に記載のドライヤ。
【請求項3】
第3の位置にある前記カバーの一部分によって、前記モータ及び前記ヒータは外部と電気的に非接続である、請求項2に記載のドライヤ。
【請求項4】
前記第1の位置、前記第2の位置、前記第3の位置は、周方向において、並んでいる、請求項3に記載のドライヤ。
【請求項5】
前記ハウジングの外周側面及び前記カバーの内面の一方には突起がらせん状に形成されており、前記ハウジングの外周側面及び前記カバーの内面の他方には溝がらせん状に形成されている、請求項1に記載のドライヤ。
【請求項6】
前記ハウジングの長手方向において、前記ハウジングは、前記吐出口側の第1端部と、当該吐出口の反対側にある第2端部とを備え、
前記ハウジングの前記第2端部側における外周側面には、フックが設けられ、
前記吸引口は、前記ハウジングの長手方向に対して交差する方向に向いている、請求項1に記載のドライヤ。
【請求項7】
前記ハウジングの前記第2端部は、前記フックが引っ掛けられる壁の平面に接触可能な平面である、請求項6に記載のドライヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライヤに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドライヤの吸引口が吸気フィルタで覆われたドライヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-75139号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなドライヤにおいて、ドライヤの内部や吸気フィルタを適切に清掃したいとの要請がある。
【0005】
そこで、本発明は、ドライヤを適切に清掃することが可能なドライヤを提供することを課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のドライヤは、吸引口と、当該吸引口を囲む外周側面と、吐出口と、を有するハウジングと、前記ハウジングの外周側面に係合するカバーと、モータと、ヒータと、前記モータ及び前記ヒータの電源スイッチと、を備え、前記カバーは前記吸引口を覆うフィルタを備え、前記カバーの一部は、前記電源スイッチを形成しており、所定の位置にある前記カバーの一部分によって、前記モータ及び前記ヒータと外部とが電気的に接続されるものである。
【0007】
なお、上記ドライヤは、以下の構成の少なくとも1つをさらに備えてもよい。
【0008】
第1の位置にある前記カバーの一部分によって、前記モータ及び前記ヒータに第1の電力が供給され、第2の位置にある前記カバーの一部分によって、前記モータ及び前記ヒータに第2の電力が供給され、前記第2の電力は前記第1の電力より小さくてもよい。この場合において、第3の位置にある前記カバーの一部分によって、前記モータ及び前記ヒータは外部と電気的に非接続であってもよい。この場合において、前記第1の位置、前記第2の位置、前記第3の位置は、周方向において、並んでいてもよい。また、前記ハウジングの外周側面及び前記カバーの内面の一方には突起がらせん状に形成されており、前記ハウジングの外周側面及び前記カバーの内面の他方には溝がらせん状に形成されていてもよい。また、前記ハウジングの長手方向において、前記ハウジングは、前記吐出口側の第1端部と、当該吐出口の反対側にある第2端部とを備え、前記ハウジングの前記第2端部側における外周側面には、フックが設けられ、前記吸引口は、前記ハウジングの長手方向に対して交差する方向に向いていてもよい。この場合において、前記ハウジングの前記第2端部は、前記フックが引っ掛けられる壁の平面に接触可能な平面であってもよい。
【0009】
本発明によれば、ドライヤを適切に清掃することが可能なドライヤが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1実施形態におけるドライヤを正面側から見た斜視図である。
図2図1に示すドライヤを背面側から見た斜視図である。
図3図1に示すドライヤの一部を底面側から見た図である。
図4図1に示すドライヤの内部を簡略化して示す断面図である。
図5図1に示すドライヤの機能構成の一部を示すブロック図である。
図6図1に示すドライヤのカバーが取り外された状態を示す背面斜視図である。
図7】本発明の第2実施形態におけるドライヤを背面側から見た斜視図である。
図8図7に示すドライヤの内部を簡略化して示す断面図である。
図9図7に示すドライヤのカバーが取り外された状態を示す背面斜視図である。
図10図7に示すドライヤの一部を拡大して示す図である。
図11】本発明の第3実施形態におけるドライヤを示す正面図である。
図12図11に示すドライヤの背面図である。
図13図11に示すドライヤの右側面図である。
図14図11に示すドライヤの左側面図である。
図15図11に示すドライヤの平面図である。
図16図11に示すドライヤの底面図である。
図17図11に示すドライヤの内部を簡略化して示す断面をスイッチとともに示す図である。
図18図11に示すドライヤの一部を拡大して示す図である。
図19図11に示すドライヤの使用例を示す側面図である。
図20図11に示すドライヤの変形例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係るドライヤを実施するための形態が添付図面とともに例示される。以下に例示する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、以下の実施形態から変更、改良することができる。また、上記添付図面では、理解を容易にするために各部材の寸法が誇張又は縮小して示されていたり、ハッチングが省略して示されていたりする場合がある。
【0012】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態におけるドライヤを正面側から見た斜視図である。図2は、図1に示すドライヤを背面側から見た斜視図である。図3は、図1に示すドライヤの一部を底面側から見た図である。図4は、図1に示すドライヤの内部を簡略化して示す断面図である。
【0013】
図1から図4に示すように、ドライヤ1は、把持部11と、ハウジング12と、カバー20とを備えている。把持部11は、ドライヤ1を使用する際に使用者がドライヤ1を把持する部分である。ハウジング12は、筒状に形成されており、把持部11と一体に形成されている。ハウジング12は、把持部11の長手方向における一方側の端部に接続されており、把持部11の長手方向に対して90°よりもやや小さい角度をなす方向に延在している。ハウジング12の長手方向における一方側は空気ARが吐出される吐出口1Eとなっている。後述するように、カバー20は、ハウジング12に取り外し可能に係合する。
【0014】
なお、ハウジング12の吐出口1E側を「正面側」とし、ハウジング12の吐出口1E側とは反対側を「背面側」とする。また、把持部11の長手方向におけるハウジング12側とは反対側の端面11e側を「底面側」又は「下側」とし、ドライヤ1の端面11e側とは反対側を「平面側」又は「上側」とする。また、ドライヤ1を正面側から見た場合における右側を単に「右側」と言い、ドライヤ1を正面側から見た場合における左側を単に「左側」という。図4は、ドライヤ1を右側から見た場合におけるドライヤ1の内部を簡略して示している。
【0015】
本実施形態では、把持部11の正面側の面に操作スイッチ13が設けられている。図5は、ドライヤ1の機能構成の一部を示すブロック図である。図5に示すように、この操作スイッチ13は、ハウジング12の内部に設けられた回路基板33に接続されている。また、回路基板33は、後述するファンモータ(モータ)40やヒータ41に接続されており、操作スイッチ13の操作に応じてファンモータ40やヒータ41に供給する電力を制御する制御回路を備えている。したがって、操作スイッチ13を操作すると、回路基板33を介して、ファンモータ40の回転速度やヒータ41から生じる熱量が変化する。
【0016】
図1及び図2に示すように、本実施形態において、ハウジング12は、正面視及び背面視において円形である。ハウジング12は、ハウジング12の長手方向における概ね中央よりも正面側に位置する第1部分12fと、ハウジング12の長手方向における概ね中央よりも背面側に位置する第2部分12sとを含んでいる。第1部分12fと第2部分12sとは一体に形成されている。図1図2、及び図4では、便宜上、第1部分12fと第2部分12sとの境界12bが破線で示されている。図4に示すように、ハウジング12は、ハウジング12の軸線Cに対して概ね対称である。また、図4に示すように、側面視において、ハウジング12の第1部分12fは、軸線Cに向かって(内側に向かって)凸となるように湾曲しており、ハウジング12の第2部分12sは、外側に向かって凸となるように湾曲している。すなわち、ハウジング12の境界12bは、第1部分12fがなす曲線と第2部分12sがなす曲線との変曲点が環状(本実施形態では円環状)の軌跡を描く部分である。第1部分12fの正面側の端部は開口しており、この開口がドライヤ1の上述の吐出口1Eである。第1部分12fは、正面側から境界12bに向かって次第に広がっている。第2部分12sは、境界12bから、吐出口1Eを始点としてハウジング12の長手方向における概ね2/3の位置にある頂部12Tまで、背面側に向かって次第に広がった後、頂部12Tから背面側に向かって次第に狭くなっている。本実施形態において、第2部分12sの背面側の端部(ハウジング12の背面側の端部)の外形(たとえば、外径)は、第1部分12fの正面側の端部(ハウジング12の正面側の端部)の外形(たとえば、外径)よりも大きい。しかし、これに限られるものでなはく、ハウジング12の背面側の端部の外形(外径)がハウジング12の正面側の端部の外形(外径)に対して等しい、又は小さくてもよい。
【0017】
図4に示すように、ハウジング12の第1部分12fの内部には筒状のヒータ41が取り付けられており、ハウジング12の第2部分12sの内部にはファンモータ40が取り付けられている。本実施形態において、このファンモータ40は、ハウジング12の軸線C上をハウジング12の長手方向に沿って延在する回転軸(図示せず)を有する軸流ファンモータである。
【0018】
図2及び図3に示すように、ハウジング12の第2部分12sの底面には、把持部11が接続されている部分からハウジング12の背面側の端部近傍まで延在する突出部15が設けられている。突出部15は、ハウジング12の長手方向に平行な帯状の平面形状であり、ハウジング12の外周側面12ofに対して概ね垂直な右側面15R及び左側面15Lを有している。右側面15R及び左側面15Lの一方の背面側の端部近傍には、一対の第1電気接点31が設けられている。本実施形態では、一対の第1電気接点31は左側面15Lに設けられている。
【0019】
図5に示すように、一対の第1電気接点31の一方の電気接点31Aは、外部電源に接続される配線34に接続されている。また、ドライヤ1の配線34には、コンバータ35が接続されている。このため、ドライヤ1の配線34を流れる外部電源からの交流は、コンバータ35で直流に変換された後、一方の電気接点31Aに至る。一方、一対の第1電気接点31の他方の電気接点31Bは、回路基板33に接続されている。一対の第1電気接点31の一方の電気接点31Aと他方の電気接点31Bとは、後述するように、カバー20がハウジング12に取り付けられることによって互いに電気的に接続される。
【0020】
図2に示すように、カバー20は、ハウジング12の背面側の端部に係合している。カバー20は、筒状に形成されており、本実施形態では円筒状に形成されている。背面視する場合に円環状であるカバー20の天面22には、円形のフィルタ23が取り付けられている。このフィルタ23によって、天面22の内側の開口が覆われている。
【0021】
図3に示すように、ハウジング12の長手方向において、カバー20の天面22側とは反対側の面は、円環状の端面28である。この端面28から、カバー20の天面22側とは反対側に向かって突起24が突出している。本実施形態において、突起24は、略台形の平面形状を有するように形成されている。具体的には、突起24は、端面28に対して概ね垂直に(ハウジング12の長手方向に沿って)延在する第1側部24Aと、ハウジング12の長手方向において端面28から離れるに従って第1側部24Aに近づく第2側部24Bと、を有している。第1側部24A及び第2側部24Bは、ハウジング12の外周側面12ofに対して概ね垂直であり、また、第1側部24Aは、ハウジング12の突出部15の右側面15R及び左側面15Lと概ね平行である。第1側部24Aには、一対の第2電気接点32が設けられている。図5に示すように、一対の第2電気接点32の一方の電気接点32Aと他方の電気接点32Bとは、配線39によって接続されており、所定の場合に互いに電気的に接続される。
【0022】
図6は、カバー20がハウジング12から取り外された状態を示す背面斜視図である。図6に示すように、カバー20の端面28の内側は円形の開口となっている。また、カバー20の内面20Iには、溝又は突起がらせん状に形成されている。本実施形態では、内面20Iに溝25がらせん状に形成されている。
【0023】
図6に示すように、ハウジング12の第2部分12sの背面側の端部には、筒部16が接続されている。この筒部16は、ハウジング12の第3部分である。本実施形態において、筒部16は円筒状であり、ハウジング12の第1部分12f及び第2部分12sと一体に形成されている。筒部16の背面側の端部は、ハウジング12の背面側の端部であり、開口している。この筒部16の背面側の端部の開口は、空気AR(図4参照)がドライヤ1内に吸引される吸引口1Aとなっている。この吸引口1Aは、ハウジング12の外周側面12ofのうち筒部16の外周側面16Fによって囲まれている。筒部16の外周側面16F(すなわち、ハウジング12の外周側面12ofの一部)には、溝又は突起がらせん状に形成されている。本実施形態では、外周側面16Fに突起17がらせん状に形成されている。この突起17は、カバー20の内面20Iに形成された溝25に嵌るように形成されている。
【0024】
本実施形態では、突起17を溝25に嵌め込んで、カバー20をハウジング12に対して反時計回りに(背面視において時計回りに)回転させると、カバー20は、ハウジング12の突起17によってガイドされつつハウジング12の長手方向に沿って正面側に移動する。上記のように、カバー20には、端面28から突出する突起24が設けられているため、カバー20を背面視において時計回りに回転させていくと、図3に示すように、やがて突起24の第1側部24Aがハウジング12の突出部15の左側面15Lの一部に接触し、カバー20の回転が規制される。こうして、カバー20が、ハウジング12の筒部16の外周側面16Fに係合する。本実施形態において、第1側部24Aのうち左側面15Lに接触する部分には、上述の一対の第1電気接点31が設けられている。したがって、カバー20とハウジング12とが上記のように係合することによって、図5に示すように、ハウジング12に設けられた一対の第1電気接点31の一方の電気接点31Aと、カバー20に設けられた第2電気接点32の一方の電気接点32Aとが接続され、かつ、一対の第1電気接点31の他方の電気接点31Bと、一対の第2電気接点32の他方の電気接点32Bとが接続される。これにより、配線34と、一対の第1電気接点31と、一対の第2電気接点32と、配線39とを介して、回路基板33が外部電源に対して電気的に接続され、ファンモータ40やヒータ41が駆動可能になる。逆に言えば、ドライヤ1では、カバー20の突起24の第1側部24Aがハウジング12の突出部15の左側面15Lに接触しない限り、外部電源からの電力が回路基板33に供給されず、ファンモータ40やヒータ41が駆動することがない。このように、本実施形態において、ハウジング12の一部である一対の第1電気接点31と、カバー20の一部である一対の第2電気接点32とは、ドライヤ1に電力を供給するための電源スイッチ30を形成している。そして、所定の位置にあるカバー20の一部分である一対の第2電気接点32によって、ファンモータ40及びヒータ41と外部とが電気的に接続される。
【0025】
このようにファンモータ40及びヒータ41と外部とが電気的に接続された状態で操作スイッチ13が操作されると、その操作に応じた制御が回路基板33においてなされ、操作スイッチ13の操作に応じた電力がファンモータ40及びヒータ41に供給される。これにより、ファンモータ40が操作スイッチ13の操作に応じて回転(例えば、低速に回転又は高速に回転)し、ヒータ41が操作スイッチ13に操作に応じて加熱(例えば、高温に加熱、低温に加熱)されるか実質的に非加熱とされる。ファンモータ40が回転することによって、外部の空気ARがカバー20のフィルタ23及びハウジング12の吸引口1Aを介してハウジング12の内部空間42に吸引される。そして、図4に示すように、内部空間42に吸引された空気ARは、ハウジング12の長手方向に沿って内部空間42を流通し、ヒータ41によって加熱されて温風として、あるいは、ヒータ41が実質的に非加熱の場合には加熱されずに冷風として、吐出口1Eから外部へと吐出される。
【0026】
このようなドライヤ1によれば、カバー20を取り外すことができるため、カバー20のフィルタ23やハウジング12の内部を清掃することが容易である。また、カバー20の一部分によってファンモータ40及びヒータ41と外部とが電気的に接続されるようになっているため、清掃のためにカバー20をハウジング12から取り外している際は、ファンモータ40やヒータ41などが動作することがない。そのため、安全に清掃作業を行うことができる。このように、ドライヤ1によれば、ドライヤ1を適切に清掃することが可能である。
【0027】
また、ドライヤ1によれば、ハウジング12の外周側面16F及びカバー20の内面20Iの一方には突起がらせん状に形成されており、ハウジング12の外周側面16F及びカバー20の内面20Iの他方には溝がらせん状に形成されているため、カバー20をねじ式にハウジング12に係合させることが可能である。そのため、例えばスナップフィットなどを用いてカバー20をハウジング12に係合させる場合に比べて、欠けが発生する部分が少なく、かつ、カバー20のハウジング12に対する着脱が容易である。もっとも、カバー20とハウジング12とをスナップフィットなどの他の係合手段で係合させてもよい。
【0028】
なお、本実施形態では、カバー20をハウジング12に対して反時計回りに回転させることによってカバー20をハウジング12に係合させる例を説明したが、カバー20をハウジング12に対して時計回りに回転させることによってカバー20をハウジング12に係合させてもよい。この場合、突出部15の右側面15Rに一対の第1電気接点31を設け、突起24の第2側部24Bに一対の第2電気接点32を設け、カバー20がハウジング12に係合した際に一対の第1電気接点31と一対の第2電気接点32とが互いに接触するようにしてもよい。
【0029】
また、本実施形態では、電源スイッチ30が一対の第1電気接点31及び一対の第2電気接点32によって形成される例を説明したが、所定の位置にあるカバー20の一部分によってファンモータ40及びヒータ41と外部とが電気的に接続されるのであれば、電源スイッチ30の構成は上記に限定されるものではない。
【0030】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るドライヤについて説明する。図7は、本実施形態に係るドライヤを背面側から見た斜視図である。図8は、図7に示すドライヤの内部を簡略化して示す断面図である。図7及び図8に示すように、本実施形態のドライヤ2は、第1実施形態に係るドライヤ1と同様のハウジング、把持部、ファンモータ、及びヒータなどを有するが、ドライヤ2のカバーや電源スイッチなどの構成がドライヤ1のものとは異なっている。したがって、以下、ドライヤ2については、ドライヤ1と異なる点のみを説明し、その他の構成については第1実施形態と同様の符号を付して説明を省略する。
【0031】
図9は、カバー220をハウジング12から取り外した状態を示す背面斜視図である。図9に示すように、カバー220は、第1実施形態のカバー20と概ね同様の形状及び大きさに形成されており、ハウジング12に対して着脱可能である。カバー220の内面には溝(図6参照)がらせん状に形成されている。本実施形態では、筒部16の突起17をカバー220の内面の溝に嵌め込んで、カバー220をハウジング12に対して反時計回りに(背面視において時計回りに)回転させると、カバー220は、ハウジング12の突起17によってガイドされつつハウジング12の長手方向に沿って正面側に移動する。また、筒部16の突起17がカバー220の内面の溝に嵌め込まれている際に、カバー220をハウジング12に対して背面視において反時計回りに回転させると、カバー220はハウジング12の長手方向に沿って背面側に移動し、ハウジング12から離脱する。
【0032】
図7から図9に示すように、ハウジング12の第2部分12sの底面には、突出部215が設けられており、この突出部215は、把持部11が接続されている部分からハウジング12の背面側の端部まで延在する。突出部215は、ハウジング12の長手方向に延在し、周方向において帯状の外形を備えている。突出部215は、ハウジング12の長手方向に延在する部分(以下、延在部と呼称する)211と、延在部211から分岐した部分(以下、分岐部と呼称する)212とを含んでいる。延在部211は、ハウジング12の把持部11に接続している部分からハウジング12の第2部分12sの背面側の端部まで延びている。分岐部212は、ハウジング12の第2部分12sから所定の距離だけ離れつつ、ハウジング12の長手方向に延在している。図9に示すように、ハウジング12の長手方向において、延在部211の背面側の端面211Eの位置は、ハウジング12の第2部分12sの背面側の端部の位置と概ね一致している。この端面211Eは、ハウジング12の軸線Cに交差する方向に延在し、概ね垂直である。
【0033】
図9に示すように、突出部215の分岐部212は、延在部211の端面211Eよりもさらに背面側に向かって延びている。ハウジング12の長手方向において、分岐部212の背面側の端面212Eの位置は、筒部16の背面側の端面16Eの位置と概ね一致している。この端面212Eは、ハウジング12の軸線Cに概ね垂直である。分岐部212は、間隙Gaを介して筒部16の外周側面16Fに対向する天面212Fを有している。背面視において、天面212Fは軸線Cを中心とする円Dの一部であり、天面212Fをその一部とする円Dは、筒部16の外周側面16Fと同心円でかつ外周側面16Fよりも大径である。なお、図9では、円Dの一部を破線で示している。天面212Fと外周側面16Fとの間の間隙Gaの径方向における長さD1は、カバー220の外面の半径とカバー220の内面の半径との差D2(図6参照)よりも僅かに大きい。この間隙Gaを有する空間E内に、カバー220の筒状の外周部220Gが収容される。なお、カバー220の筒状の外周部220Gは、外周面220Fを有する。
【0034】
分岐部212の天面212Fには、3つのスイッチ(第1スイッチ232A、第2スイッチ232B、及び第3スイッチ232C)が設けられている。具体的には、第1スイッチ232A、第2スイッチ232B、及び第3スイッチ232Cは、天面212Fの周方向に沿って、左側から右側に向かって(背面視において右側から左側に向かって)、第1スイッチ232A、第2スイッチ232B、及び第3スイッチ232Cの順に並んでいる。また、分岐部212の端面212Eには、第1スイッチ232Aの周方向における位置、第2スイッチ232Bの周方向における位置、及び第3スイッチ232Cの周方向における位置のそれぞれに相当する部分に、第1スイッチ232Aを示す矩形のマーク、第2スイッチ232Bを示す矩形のマーク、及び第3スイッチ232Cを示す矩形のマークが付されている。図7図9、及び後述する図10では、便宜上、これらの3つの矩形のマークに符号232A,232B,232Cを付している。
【0035】
第1スイッチ232A、第2スイッチ232B、及び第3スイッチ232Cの種類は特に限定されるものではないが、本実施形態では、それぞれがプッシュスイッチとして形成されている。具体的には、第1スイッチ232A、第2スイッチ232B、及び第3スイッチ232Cのそれぞれは、電極対を含んでいる。これらの電極対のそれぞれにおいて、一方の電極と他方の電極とは外部から押圧されない場合は互いに離間しており、外部から押圧された際に一方の電極と他方の電極とが互いに接触する。また、第1スイッチ232A、第2スイッチ232B、及び第3スイッチ232Cのそれぞれの電極対において、一方の電極はドライヤ2内の第1配線234に接続されている。図8に示すように、第1配線234は、ドライヤ2内のコンバータ35に接続されるとともに外部電源に接続されている。したがって、外部電源からの電流(交流)は、第1配線234を伝わってコンバータ35で直流に変換された後、第1配線234をさらに伝わり、第1スイッチ232Aの電極対の一方の電極、第2スイッチ232Bの電極対の一方の電極、又は第3スイッチ232Cの電極対の一方の電極に至る。
【0036】
本実施形態において、図8に示すように、第1スイッチ232Aの電極対の他方の電極は、ドライヤ2内のグランドを構成する回路(以下、グランド回路と呼称する)239に接続されている。また、第2スイッチ232Bの電極対の他方の電極は、ドライヤ2内の第2配線237を介して、回路基板33に接続されている。より具体的には、回路基板33には不図示の高い抵抗を有する回路(以下、高抵抗回路と呼称する)が含まれており、第2配線237はこの高抵抗回路に接続されている。また、第3スイッチ232Cの電極対の他方の電極は、第3配線232を介して、回路基板33に接続されている。より具体的には、回路基板33には、高抵抗回路よりも低い抵抗を有する不図示の回路(以下、低抵抗回路と呼称する)が含まれており、第3配線232はこの低抵抗回路に接続されている。
【0037】
カバー220の外周面220Fの一部分には、カバー220の径方向における外側に僅かに突出する突起231が設けられている。図7及び図9に示すように、カバー220の天面222には、突起231の周方向における位置に相当する部分に、突起231を示す三角形のマークが付されている。図7図9、及び後述する図10では、便宜上、三角形のマークに符号231が付されている。
【0038】
図9の状態から、筒部16の突起17をカバー220の内面の溝に嵌め込んで、カバー220をハウジング12に対して背面視において時計回りに(正面視において反時計回りに)回転させると、上記のように、カバー220は、ハウジング12の突起17によってガイドされつつハウジング12の長手方向に沿って正面側に移動する。この際、上述のように、天面212Fと外周側面16Fとの間の間隙Gaの径方向における長さD1は、カバー220の外面の半径とカバー220の内面の半径との差D2(図6参照)よりも僅かに大きいため、カバー220は、間隙Gaを通過することができる。そして、カバー220をハウジング12に対して背面視において時計回りにさらに回転させていくと、突起231もさらに回転(カバー220の周方向に沿って移動)し、やがて、図10に示すように、突起231(すなわち、三角のマーク)が、分岐部212の天面212Fにおける第1スイッチ232Aが設けられている位置(すなわち、「Off」の文字が下に付されている矩形のマークの位置)に到達する。なお、図10は、突出部215近傍を拡大して示す背面図である。この図10の状態では、カバー220の一部分である突起231は、第1スイッチ231Aが設けられている第3の位置P3にあり、第1スイッチ232Aの電極対の一方の電極を他方の電極に向かって押圧する。これにより、第1スイッチ232Aの電極対の一方の電極と他方の電極とが接触する。したがって、突起231が第3の位置P3にある状態(図10の状態)では、図8に示すように、外部電源が、第1配線234と第1スイッチ232Aの電極対とを介してグランド回路239と導通する。この場合、ファンモータ40及びヒータ41は外部電源と電気的に非接続である。
【0039】
突起231が第3の位置P3にある状態から、カバー220をさらに背面視において時計回りに回転させると、突起231もさらに回転し(カバー220の周方向に沿って移動し)、やがて、突起231(すなわち、三角のマーク)が、分岐部212の天面212Fにおける第2スイッチ232Bが設けられている位置(すなわち、「Lo」の文字が下に付されている矩形のマークの位置)に到達する。この状態は図7に示されている。なお、図7では、便宜上、「Off」、「Lo」、及び後述する「Hi」の文字の図示が省略されている。この場合、カバー220の一部分である突起231は、第2スイッチ232Bが設けられている第2の位置P2(図10参照)にあり、第2スイッチ232Bの電極対の一方の電極を他方の電極に向かって押圧する。これにより、第2スイッチ232Bの電極対の一方の電極と他方の電極とが接触する。したがって、突起231が第2の位置P2にある場合、図8に示すように、外部電源から供給される電流は、第1配線234と第2スイッチ232Bの電極対と第2配線237とを介して回路基板33の高抵抗回路に至る。すなわち、この場合、電流が回路基板33の高抵抗回路を流れる結果、回路基板33から、小さな電流(第2の電力)がファンモータ40及びヒータ41へと供給される。したがって、カバー220の一部分である突起231が第2の位置P2にある場合、ファンモータ40が小さな回転数で回転し、また、ヒータ41がある程度加熱される。
【0040】
突起231が第2の位置P2にある状態(図7の状態)からカバー220をさらに背面視において時計回りに回転させると、突起231もさらに回転し(カバー220の周方向に沿って移動し)、やがて、突起231(すなわち、三角のマーク)が、分岐部212の天面212Fにおける第3スイッチ232Cが設けられている位置(すなわち、「Hi」の文字が下に付されている矩形のマークの位置)に到達する。この場合、カバー220の一部分である突起231は、第3スイッチ232Cが設けられている第1の位置P1(図10参照)にある。このように、本実施形態では、図10に示すように、第1の位置P1、第2の位置P2、及び第3の位置P3は、この順で、周方向において右側から左側に向かって(背面視において左側から右側に向かって)並んでいる。突起231は、第2の位置P2から周方向に移動して第1の位置P1に至ると、第3スイッチ232Cの電極対の一方の電極を他方の電極に向かって押圧する。これにより、第3スイッチ232Cの電極対の一方の電極と他方の電極とが接触する。したがって、突起231が第1の位置P1にある場合、図8に示すように、外部電源から供給される電流は、第1配線234と第3スイッチ232Cの電極対と第3配線232とを介して回路基板33の低抵抗回路に至る。すなわち、この場合、電流が回路基板33の低抵抗回路を流れる結果、突起231が第2の位置P2にある場合よりも大きな電流(第1の電力)が回路基板33からファンモータ40及びヒータ41へと供給される。したがって、カバー220の一部分である突起231が第1の位置P1にある場合、突起231が第2の位置P2にある場合に比べて、ファンモータ40が大きな回転数で回転し、また、ヒータ41が高温に加熱される。
【0041】
このように、本実施形態のドライヤ2では、カバー220の一部である突起231と、ハウジング12の第1スイッチ232A、第2スイッチ232B、及び第3スイッチ232Cとによって電源スイッチ230が形成されている。そして、所定の位置にあるカバー220の一部分(突起231)によって、ファンモータ40及びヒータ41が電気的に接続される。さらに、本実施形態のドライヤ2では、第1の位置P1にあるカバー220の一部分(突起231)によって、ファンモータ40及びヒータ41に第1の電力が供給され、第2の位置P2にあるカバー220の一部分(突起231)によって、ファンモータ40及びヒータ41に第2の電力が供給され、第2の電力は第1の電力より小さい。
【0042】
このようなドライヤ2によれば、カバー220を取り外すことができるため、カバー220のフィルタ23やハウジング12の内部を清掃することが容易である。また、カバー20の一部分(突起231)によって、ファンモータ40及びヒータ41と外部とが電気的に接続されるようになっているため、清掃のためにカバー220をハウジング12から取り外している際は、ファンモータ40やヒータ41などが動作することがない。そのため、安全に清掃作業を行うことができる。このように、ドライヤ2によれば、ドライヤ2を適切に清掃することが可能である。また、ドライヤ2によれば、カバー220を回転させるごとに風量や温度を段階的に大きく又は小さくしていくことが可能である。また、ドライヤ2によれば、カバー220をハウジング12に係合させた場合でも、カバー220を第3の位置P3からさらに回転させない限りファンモータ40やヒータ41などが動作することがないため、ファンモータ40やヒータ41などの誤作動を抑制することができる。
【0043】
また、ドライヤ2によれば、ドライヤ1と同様に、カバー220をねじ式にハウジング12に係合させることが可能であるため、欠けが発生する部分が少なく、かつ、カバー220のハウジング12に対する着脱が容易である。
【0044】
なお、本実施形態では、背面視において時計回りにカバー220を回転させることにより、ドライヤ2の出力を段階的に大きくする例を説明したが、背面視において反時計回りにカバー220を回転させることにより、ドライヤ2の出力を段階的に大きくしてもよい。
【0045】
また、本実施形態では、ドライヤ2の出力が2段階で変化する例を説明したが、2段階よりも大きな多段階でドライヤ2の出力を大きく(又は小さく)してもよい。
【0046】
また、本実施形態では、カバー220の一部分(突起231)が第3の位置P3にある際にファンモータ40やヒータ41を外部電源に非接続とする例を説明したが、このような第3の位置P3を設けることは必須ではない。
【0047】
また、本実施形態では、電源スイッチ230が、突起231と、プッシュスイッチである第1スイッチ232A、第2スイッチ232B、及び第3スイッチ232Cとによって形成される例を説明したが、電源スイッチ230はこのような構成に限定されるものではない。
【0048】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係るドライヤについて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、第1実施形態と同様の符号を付して詳細な説明を省略し、第2実施形態と同様の構成については第2実施形態と同様の符号を付して詳細な説明を省略する。図11は本実施形態におけるドライヤを示す正面図、図12は背面図、図13は右側面図、図14は左側面図、図15は平面図、図16は底面図である。
【0049】
図11から図16に示すように、本実施形態に係るドライヤ3は、把持部11に接続されるハウジング312を有している。ハウジング312の長手方向と把持部11の長手方向とは、90°よりもやや小さい角度をなしている。ハウジング312は、正面視及び背面視において、対称の長円形に形成されている。すなわち、ハウジング312の外周側面312Fは、正面視又は背面視する場合に、上方に凸に湾曲する上面312Fuと、下方に凸に湾曲する下面312Fdと、互いに平行な平面である左側面312Fl及び右側面312Frと、を含んでいる。このハウジング312の正面視及び背面視における中心を、ハウジング312の長手方向に沿って延びる線が軸線Cである。
【0050】
ハウジング312は、ハウジング312の長手方向における概ね中央よりも正面側に位置する第1部分312fと、ハウジング312の長手方向における概ね中央よりも背面側に位置する第2部分312sとを含んでいる。第1部分312fと第2部分312sとは一体に形成されている。図13図16では、便宜上、第1部分312fと第2部分312sとの境界312bが破線で示されている。側面視において、ハウジング312の第1部分312fは、軸線Cに向かって(内側に向かって)凸となるように湾曲しており、ハウジング312の第2部分312sは、外側に向かって凸となるように湾曲している。すなわち、ハウジング312の境界312bは、第1部分312fがなす曲線と第2部分312sがなす曲線との変曲点が環状(本実施形態では円環状)の軌跡を描く部分である。
【0051】
第1部分312fの正面側の端部(ハウジング312の第1端部)は開口しており、この開口がドライヤ1の吐出口3Eとなっている。第1部分312fは、正面側から境界312bに向かって次第に広がっている。第2部分312sは、境界312bから、吐出口3Eを始点としてハウジング312の長手方向における概ね2/3の位置にある頂部312Tまで、背面側に向かって次第に広がった後、頂部312Tから背面側に向かって次第に狭くなっている。本実施形態において、第2部分312sの背面側の端部、すなわち、吐出口1Eの反対側にあるハウジング312の第2端部は、平面状の端面312Eによって閉じられている。端面312Eは、軸線Cに垂直な平面SEに対して、上側ほど背面側に突出するように傾いている。平面SEに対する端面312Eのなす角θは、特に限定されるものではないが、例えば、5°≦θ≦20°であれば好ましく、5°≦θ≦10°であればより好ましい。
【0052】
ハウジング312の第2部分312sにおいて、外周側面312Fの上面312Fuには、上方に突出するフック360が設けられている。フック360を形成する材料は特に限定されないが、例えば一定の弾性を有するゴム性材料であってもよい。フック360は、鉤状に形成されており、正面側を向いている。上面312Fuにおけるフック360を取り付ける位置は特に限定されない。本実施形態では、フック360は、図12に示すように、ハウジング312の左右方向における概ね中央に取り付けられている。また、フック360は、図13に示すように、ハウジング312の長手方向において、頂部312Tと端面312Eとの中間よりも端面312Eに近い位置に取り付けられている。
【0053】
ハウジング312の第2部分312sにおいて、外周側面312Fの左側面312Fl及び右側面312Frのそれぞれには、軸線C側とは反対側に突出する筒部318が設けられている。左側面312Flの筒部318及び右側面312Frの筒部318は、同一の形状及び大きさを有しており、ハウジング312の長手方向及び上下方向において同じ位置に設けられている。本実施形態では、筒部318のそれぞれは、側面視において円形である。また、筒部318の内側は空洞になっている。
【0054】
図17は、ドライヤ3の内部を簡略化して示す右側から見た断面図である。なお、図17には、電源スイッチ330の一部も示されている。筒部318のそれぞれの内側の空洞は、図17に示すハウジング312の内部空間342に連通している。したがって、筒部318のそれぞれの内側の空洞が、内部空間342に空気ARを吸引する吸引口3Aとなっている。吸引口3Aのそれぞれは、ハウジング312の長手方向に対して交差する左右方向に向いている。図14に示すように、左側面312Flの筒部318には、フィルタ23が取り付けられており、左側面312Flの筒部318内の空洞を覆っている。したがって、空気ARは、このフィルタ23を介して、左側の吸引口3Aからハウジング312の内部空間342に吸引される。
【0055】
図11図13図15、及び図16に示すように、右側面312Frの筒部318には、円筒状のカバー320が係合している。このカバー320にはフィルタ23が取り付けられており、右側面312Frの筒部318の空洞を覆っている。したがって、空気ARは、このフィルタ23を介して、右側の吸引口3Aからハウジング312の内部空間342に吸引される。なお、図11図13図15、及び図16では、右側面312Frの筒部318はカバー320に覆われているため、当該筒部318を視認することができない。第1実施形態及び第2実施形態と同様に、右側面312Frの筒部318の外周側面には、突起(不図示)がらせん状に形成されており、カバー320の内面には、上記突起が嵌ることが可能な溝(不図示)がらせん状に形成されている。このため、カバー320は、ハウジング312に対して着脱可能である。具体的には、右側面312Frの筒部318の外周側面の突起をカバー320の内面の溝に嵌め込んで、カバー320をハウジング312に対して時計回り及び反時計回りのいずれかで回転させる。本実施形態では、カバー320を時計回りに回転させると、カバー320は、右側面312Frの筒部318の外周側面の突起によってガイドされつつハウジング312の左右方向に沿って左側に移動する。また、本実施形態では、右側面312Frの筒部318の外周側面の突起がカバー320の内面の溝に嵌まれている際に、カバー320をハウジング312に対して反時計回りに回転させると、カバー320は、ハウジング312の左右方向に沿って右側に移動し、ハウジング312から離脱する。図12及び図13に示すように、カバー320には、カバー320の径方向における外側に僅かに突出する突起331が形成されている。なお、第2実施形態と同様に、カバー320の天面320Fのうち突起331の周方向における位置に相当する部分に、突起331を示すマークを付してもよい。
【0056】
図11図12、及び図16に示すように、ハウジング312の第2部分312sにおいて、ハウジング312の外周側面312Fの下面312Fdには、右側に突出する突出部315が形成されている。突出部315は、概ね矩形の形状を有している。左右方向において、突出部315の端面315Eの位置は、カバー320の天面320Fの位置に概ね一致する。図11図13に示すように、端面315Eは、上下方向及びハウジング312の長手方向の両方に概ね平行である。
【0057】
図18は、ドライヤ3の突出部315の近傍を拡大して示す図である。図11図12、及び図18に示すように、突出部315は、端面315Eの上端に接続しかつ端面315Eに概ね垂直な天面315Fを有している。天面315Fは、概ね左右方向及びハウジング312の長手方向の両方向に延びている。天面315Fは、右側面視において、右側面312Frの筒部318と同心でかつ筒部318よりも大径の円の一部をなしている。天面315Fと筒部318の外周側面との間の間隙Gaの径方向における長さD1は、カバー320の外面の半径とカバー320の内面の半径との差D2(図6参照)よりも僅かに大きい。天面315Fには、3つのスイッチ(第1スイッチ332A、第2スイッチ332B、及び第3スイッチ332C)が設けられている。具体的には、第1スイッチ332A、第2スイッチ332B、及び第3スイッチ332Cは、天面315Fの周方向において背面側から正面側に向かって、第1スイッチ332A、第2スイッチ332B、及び第3スイッチ332Cの順に並んでいる。また、突出部315の端面315Eには、第1スイッチ332Aの周方向における位置、第2スイッチ332Bの周方向における位置、及び第3スイッチ332Cの周方向における位置のそれぞれに相当する部分に、第1スイッチ332Aを示す矩形のマーク、第2スイッチ332Bを示す矩形のマーク、及び第3スイッチ232Cを示す矩形の表示が付されている。図13及び図18では、便宜上、これらの3つの矩形のマークに符号332A,332B,332Cを付している。
【0058】
第1スイッチ332A、第2スイッチ332B、及び第3スイッチ332Cの種類は特に限定されるものではないが、本実施形態では、それぞれがプッシュスイッチとして形成されている。具体的には、第1スイッチ332A、第2スイッチ332B、及び第3スイッチ332Cのそれぞれは、電極対を含んでいる。これらの電極対のそれぞれにおいて、一方の電極と他方の電極とは外部から押圧されない場合は互いに離間しており、外部から押圧された際に一方の電極と他方の電極とが互いに接触する。
【0059】
図17に示すように、第1スイッチ332A、第2スイッチ332B、及び第3スイッチ332Cのそれぞれの電極対において、一方の電極はドライヤ2内の第1配線334に接続されている。第1配線334は、ドライヤ3内のコンバータ35に接続されるとともに外部電源に接続されている。したがって、外部電源からの電流(交流)は、第1配線334を伝わってコンバータ35で直流に変換された後、第1配線334をさらに伝わり、第1スイッチ332Aの電極対の一方の電極、第2スイッチ332Bの電極対の一方の電極、又は第3スイッチ332Cの電極対の一方の電極に至る。
【0060】
本実施形態において、第1スイッチ332Aの電極対の他方の電極は、ドライヤ2内のグランド回路339に接続されている。また、第2スイッチ332Bの電極対の他方の電極は、ドライヤ3内の第2配線337を介して、回路基板33に接続されている。より具体的には、回路基板33には不図示の高抵抗回路が含まれており、第2配線337はこの高抵抗回路に接続されている。また、第3スイッチ332Cの電極対の他方の電極は、ドライヤ3内の第3配線338を介して、回路基板33に接続されている。より具体的には、回路基板33には、高抵抗回路よりも低い抵抗を有する不図示の低抵抗回路が含まれており、第3配線338はこの低抵抗回路に接続されている。回路基板33は、ハウジング312の第1部分312fの内部に取り付けられたヒータ41とハウジング312の第2部分312sの内部に取り付けられたファンモータ(モータ)340とに接続されている。本実施形態において、ファンモータ340は、左右方向に沿って延在する回転軸340Aを有する遠心ファンモータである。
【0061】
図18に示すように、このようなドライヤ3において、カバー320をハウジング312に対して時計回りに回転させると、カバー320は、右側面312Frの筒部318の外周側面の突起によってガイドされつつハウジング312の左右方向に沿って左側に移動する。この際、上述のように、間隙Gaの径方向における長さD1は、カバー320の外面の半径とカバー320の内面の半径との差D2(図6参照)よりも僅かに大きいため、カバー320は、間隙Gaを通過することができる。そして、カバー320をハウジング312に対して時計回りにさらに回転させていくと、突起331もさらに回転し(カバー320の周方向に沿って移動し)、やがて、突起331は、突出部315の天面315Fにおける第1スイッチ332Aが設けられている位置(すなわち、「Off」の文字が下に付されている矩形のマークの位置)に到達する。この場合、カバー320の一部分である突起331は、第1スイッチ331Aが設けられている第3の位置にあり、第1スイッチ332Aの電極対の一方の電極を他方の電極に向かって押圧する。これにより、第1スイッチ332Aの電極対の一方の電極と他方の電極とが接触する。したがって、突起331が第3の位置にある場合、図17に示すように、外部電源は第1配線334と第1スイッチ332Aの電極対とを介してグランド回路339に導通する。この場合、ファンモータ340及びヒータ41は外部電源と電気的に非接続である。
【0062】
図18に示すように、突起331が第3の位置にある状態から、カバー320をさらに時計回りに回転させると、突起331もさらに回転し(カバー320の周方向に沿って正面側に移動し)、やがて、突起331は、突出部315の天面315Fにおける第2スイッチ332Bが設けられている位置(すなわち、「Lo」の文字が下に付されている矩形のマークの位置)に到達する。なお、図13及び図17では、便宜上、「Off」、「Lo」、及び後述する「Hi」の文字の図示が省略されている。この場合、カバー320の一部分である突起331は、第2スイッチ332Bが設けられている第2の位置にあり、第2スイッチ332Bの電極対の一方の電極を他方の電極に向かって押圧する。これにより、第2スイッチ332Bの電極対の一方の電極と他方の電極とが接触する。したがって、突起331が第2の位置にある場合、図17に示すように、外部電源から供給される電流は、第1配線334と第2スイッチ332Bの電極対と第2配線337とを介して回路基板33の高抵抗回路に至る。すなわち、この場合、電流が回路基板33の高抵抗回路を流れる結果、回路基板33から、小さな電流(第2の電力)がファンモータ340及びヒータ41に供給される。したがって、カバー320の一部分である突起331が第2の位置P2にある場合、ファンモータ340が小さな回転数で回転し、また、ヒータ41がある程度加熱される。
【0063】
ファンモータ340が回転すると、左側の吸引口3A及び右側の吸引口3Aのそれぞれから、空気ARがハウジング312の内部空間342に吸引される。そして、図17に示すように、内部空間342に吸引された空気ARは、ファンモータ340の作用によって背面側から正面側へと流れる。空気ARは、その途中でヒータ41を通過して加熱され、吐出口3Eから外部へと吐出される。
【0064】
図18に示すように、突起331が第2の位置にある状態から、カバー320をさらに時計回りに回転させると、突起331もさらに回転し(カバー320の周方向に沿って正面側に移動し)、やがて、突起331は、突出部315の天面315Fにおける第3スイッチ332Cが設けられている位置(すなわち、「Hi」の文字が下に付されている矩形のマークの位置)に到達する。この場合、カバー320の一部分である突起331は、第3スイッチ332Cが設けられている第1の位置にある。このように、本実施形態では、第1の位置、第2の位置、及び第3の位置は、この順で、周方向において正面側から背面側に向かって並んでいる。突起331は、第2の位置から周方向に移動して第1の位置に至ると、第3スイッチ332Cの電極対の一方の電極を他方の電極に向かって押圧する。これにより、第3スイッチ332Cの電極対の一方の電極と他方の電極とが接触する。したがって、突起331が第1の位置にある場合、図17に示すように、外部電源から供給される電流は、第1配線334と第3スイッチ332Cの電極対と第3配線338とを介して回路基板33の低抵抗回路に至る。すなわち、この場合、電流が回路基板の低抵抗回路を流れる結果、突起331が第2の位置P2にある場合よりも大きな電流(第1の電力)が回路基板33からファンモータ340及びヒータ41へと供給される。したがって、カバー320の一部分である突起331が第1の位置にある場合、突起331が第2の位置にある場合に比べて、ファンモータ340が大きな回転数で回転し、また、ヒータ41が高温に加熱される。
【0065】
このように、本実施形態のドライヤ3では、カバー320の一部である突起331と、ハウジング312の第1スイッチ332A、第2スイッチ332B、及び第3スイッチ332Cとによって電源スイッチ330が形成されている。そして、所定の位置にあるカバー320の一部分(突起331)によって、ファンモータ340及びヒータ41が電気的に接続される。さらに、本実施形態のドライヤ3では、第1の位置にあるカバー320の一部分(突起331)によって、ファンモータ340及びヒータ41に第1の電力が供給され、第2の位置にあるカバー320の一部分(突起331)によって、ファンモータ340及びヒータ41に第2の電力が供給され、第2の電力は第1の電力より小さい。
【0066】
このようなドライヤ3によれば、カバー320を取り外すことができるため、カバー320のフィルタ23やハウジング312の内部を清掃することが容易である。また、カバー320の一部分(突起331)によって、ファンモータ340及びヒータ41と外部とが電気的に接続されるようになっているため、清掃のためにカバー320をハウジング312から取り外している際は、ファンモータ340やヒータ41などが動作することがない。そのため、安全に清掃作業を行うことができる。このように、ドライヤ3によれば、ドライヤ3を適切に清掃することが可能である。また、ドライヤ3によれば、カバー320を回転させるごとに風量や温度を段階的に大きく又は小さくしていくことが可能である。また、ドライヤ3によれば、カバー320をハウジング312に係合させた場合でも、カバー320を第3の位置からさらに回転させない限りファンモータ340やヒータ41などが動作することがないため、ファンモータ340やヒータ41などの誤作動を効果的に抑制することができる。
【0067】
また、ドライヤ3によれば、ドライヤ1,2と同様に、カバー320をねじ式にハウジング312に係合させることが可能であるため、欠けが発生する部分が少なく、かつ、カバー320のハウジング312に対する着脱が容易である。
【0068】
また、ドライヤ3によれば、上記のように、外周側面312Fの上面312Fuに上方に突出するフック360が設けられているため、例えば図19に示すように、フック360を用いて、ドライヤ3を壁1000に引っ掛けることができる。ここで、フック360は正面側を向いているため、ドライヤ3を壁1000に引っ掛けると、ハウジング312の端面312E(ハウジング312の第2端部)が壁1000側を向き、吐出口3E(ハウジング312の第1端部)が壁1000側とは反対側を向く。また、ドライヤ3を壁1000に引っ掛ける際、平面状の端面312Eを壁1000の平面1000Fに面接触させることで、ドライヤ3を安定して壁1000に引っ掛けることができる。このように、本実施形態では、ハウジング312の第2端部である端面312Eは、フック360が引っ掛けられる壁1000の平面1000Fに接触可能な平面となっている。このようなドライヤ3によれば、ドライヤ3を把持することなく、毛髪などを乾かすことが可能である。
【0069】
また、ドライヤ3によれば、端面312Eは、上述のように、軸線Cに垂直な平面SEに対して、上側ほど背面側に突出するように角度θで傾いている。このため、端面312Eを壁1000の平面1000Fに面接触させた場合、ドライヤ3は、ハウジング312の軸線Cが壁1000の平面1000Fに対して概ねθの角度で下方に傾いた状態で、安定して壁1000に引っ掛けられる。このようにドライヤ3を下方に傾けることで、高所から下方に向かって空気ARを吐出することが可能であり、ドライヤ3を把持することなく毛髪などをより効果的に乾かすことが可能である。
【0070】
また、ドライヤ3によれば、2つの吸引口3Aのそれぞれは、ハウジング312の長手方向に対して交差する左右方向に向いているため、端面312Eを壁1000の平面1000Fに面接触させた場合でも、空気ARは、壁1000に妨げられることなく内部空間342に吸引される。
【0071】
なお、本実施形態では、時計回りにカバー320を回転させることにより、ドライヤ3の出力を段階的に大きくする例を説明したが、反時計回りにカバー320を回転させることにより、ドライヤ3の出力を段階的に大きくしてもよい。
【0072】
また、本実施形態では、ドライヤ3の出力が2段階で変化する例を説明したが、2段階よりも大きな多段階でドライヤ3の出力を大きく(又は小さく)してもよい。
【0073】
また、本実施形態では、カバー320の一部分(突起331)が第3の位置にある際にファンモータ340やヒータ41を外部電源に非接続とする例を説明したが、このような第3の位置を設けることは必須ではない。
【0074】
また、本実施形態では、電源スイッチ330が、突起331と、プッシュスイッチである第1スイッチ332A、第2スイッチ332B、及び第3スイッチ332Cとによって形成される例を説明したが、電源スイッチ330はこのような構成に限定されるものではない。
【0075】
また、本実施形態では、ハウジング312の端面312E(第2端部)が軸線Cに垂直な平面SEに対して、上側ほど背面側に突出するように傾いている例を説明したが、このような構成は必須ではない。すなわち、図20に示すように、端面312Eをハウジング312の軸線Cに対して垂直な面にしてもよい。
【0076】
以上、本発明について上記実施形態を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0077】
例えば、ファンモータ、ヒータ、回路基板、コンバータなどのドライヤ内の位置関係は、上記各図において示した位置関係に限定されるものではない。
【0078】
その他、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明のドライヤを適宜改変することができる。かかる改変によってもなお本発明の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
【符号の説明】
【0079】
1,2,3…ドライヤ、1A,3A…吸引口、1E,3E…吐出口、12,312…ハウジング、16F,312F…外周側面、17…突起、20,220,320…カバー、20I…内面、23…フィルタ、24…突起、25…溝、30,230,330…電源スイッチ、31…一対の第1電気接点(カバーの一部)、40,340…ファンモータ(モータ)、41…ヒータ、231,331…突起(カバーの一部)、360…フック、1000…壁、1000F…壁の平面、312E…端面(平面)、P1…第1の位置、P2…第2の位置、P3…第3の位置
図1
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