(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022984
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】コンベア用フレーム構造およびこれを備えるベルトコンベア
(51)【国際特許分類】
B65G 21/14 20060101AFI20240214BHJP
B65G 15/22 20060101ALI20240214BHJP
E04G 21/16 20060101ALI20240214BHJP
E21D 9/12 20060101ALI20240214BHJP
E02D 29/045 20060101ALI20240214BHJP
E21D 13/04 20060101ALI20240214BHJP
E04G 21/02 20060101ALN20240214BHJP
【FI】
B65G21/14 Z
B65G15/22
E04G21/16
E21D9/12 B
E02D29/045 Z
E21D13/04
E04G21/02 103Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022126473
(22)【出願日】2022-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】505328085
【氏名又は名称】古河産機システムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】片股 博美
(72)【発明者】
【氏名】益田 正
【テーマコード(参考)】
2D054
2D147
2D155
2E172
2E174
3F023
3F025
【Fターム(参考)】
2D054DA04
2D054DA24
2D147AB01
2D155AA10
2D155BA05
2D155LA12
2E172AA05
2E172DA01
2E172DB01
2E174AA03
2E174CA01
3F023AA02
3F023AB02
3F023BC03
3F025AC03
3F025AC11
3F025AD01
3F025AD05
(57)【要約】
【課題】上下方向に伸縮可能な搬送部を有するベルトコンベアにおいて、フレーム自体の幅員補正部を不要として搬送部を簡素・軽量化する。
【解決手段】ベルトコンベア10は、前後方向Xの一方側および他方側それぞれに昇降可能に配置される複数のステージフレーム30A~30Eと、複数のステージフレーム30A~30Eに千鳥姿勢に架け渡され自身端部の位置にて伸縮方向に直交する軸まわりで旋回可能に支持される複数のコンベアフレーム20と、複数のコンベアフレーム20に回転自在に付設されて各折り返し位置Rでコンベアベルト80を折り返すように隣接して配置される一対の搬送プーリ50と、一方側において伸縮方向に並ぶ各ステージフレーム30B、30Dを宙吊り状態で支持するとともに各ステージフレーム30B、30Dの昇降に応じた前後方向Xでの搬送経路の長さの変化を吸収する垂下支持部60と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端状のコンベアベルトが複数のコンベアフレームに沿って荷を搬送可能に螺旋状に掛け回されるとともに上下方向に伸縮可能な搬送部を有するベルトコンベアに用いられて前記搬送部を構成するフレーム構造であって、
伸縮方向に沿って該伸縮方向とは交差する前後方向の一方側および他方側それぞれに昇降可能に配置される複数のステージフレームと、
前記一方側および他方側の複数のステージフレームに対して互い違いの千鳥姿勢になるように架け渡されるとともに自身端部の位置にて前記伸縮方向に対して直交する軸まわりで旋回可能に支持される前記複数のコンベアフレームと、
前記複数のコンベアフレームに回転自在に付設されて各折り返し位置で前記コンベアベルトを折り返すように隣接して配置される一対の搬送プーリと、
前記一方側および他方側の少なくとも一方において、前記伸縮方向に並ぶ各ステージフレームを宙吊り状態で支持するとともに各ステージフレームの昇降に応じた前記前後方向での搬送経路の長さの変化を吸収する垂下支持部と、
を備えることを特徴とするコンベア用フレーム構造。
【請求項2】
前記垂下支持部は、前記前後方向での搬送経路の長さの変化を可撓性ワイヤによって吸収する請求項1に記載のコンベア用フレーム構造。
【請求項3】
無端状のコンベアベルトが複数のコンベアフレームに沿って荷を搬送可能に螺旋状に掛け回されるとともに上下方向に伸縮可能な搬送部を有するベルトコンベアに用いられて前記搬送部を構成するフレーム構造であって、
伸縮方向に沿って該伸縮方向とは交差する前後方向の一方側および他方側それぞれに昇降可能に配置される複数のステージフレームと、
前記一方側および他方側の複数のステージフレームに対して互い違いの千鳥姿勢になるように架け渡されるとともに自身端部の位置にて前記伸縮方向に対して直交する軸まわりで旋回可能に支持される前記複数のコンベアフレームと、
前記複数のコンベアフレームに回転自在に付設されて各折り返し位置で前記コンベアベルトを折り返すように隣接して配置される一対の搬送プーリと、
前記一方側および他方側のいずれか一方において、前記伸縮方向に並ぶ各ステージフレームを各ステージフレームの昇降方向に沿ってスライド移動可能に支持するとともに昇降方向以外の方向への移動は拘束する支持部と、
前記一方側および他方側のいずれか他方において、前記伸縮方向に並ぶ各ステージフレームが前記複数のコンベアフレーム以外の部材による拘束を受けない非拘束部と、
を備えることを特徴とするコンベア用フレーム構造。
【請求項4】
前記複数のコンベアフレームは、前記一対の搬送プーリに対して、前記一対の搬送プーリ相互が隣接する側で架け渡される内側フレームと、前記一対の搬送プーリ相互が隣接する側とは反対の側で架け渡される外側フレームと、前記内側フレームと前記外側フレームとを搬送方向の両側の前記折り返し位置でそれぞれ連結する連結フレームと、を有し、
前記搬送プーリは、各連結フレームに対して回転自在に設けられている請求項1に記載のコンベア用フレーム構造。
【請求項5】
前記複数のコンベアフレームを前記伸縮方向に対して直交する軸まわりで旋回可能に支持する旋回支持部は、前記内側フレームおよび前記外側フレームの両端に設けられ、
前記外側フレームの旋回支持部は、旋回中心と同軸の支軸まわりで回転する軸受け構造であり、
前記内側フレームの旋回支持部は、旋回中心とは径方向に前記コンベアベルトとは干渉しない離隔位置での軸まわりの円弧の面に沿った滑り軸受け構造である請求項4に記載のコンベア用フレーム構造。
【請求項6】
無端状のコンベアベルトが複数のコンベアフレームに沿って荷を搬送可能に螺旋状に掛け回されるとともに上下方向に伸縮可能な搬送部を有するベルトコンベアに用いられて前記搬送部を構成するフレーム構造であって、
伸縮方向に沿って該伸縮方向とは交差する前後方向の一方側および他方側それぞれに昇降可能に配置される複数のステージフレームと、
前記一方側および他方側の複数のステージフレームに対して互い違いの千鳥姿勢になるように架け渡されるとともに自身端部の位置にて前記伸縮方向に対して直交する軸まわりで旋回可能に支持される前記複数のコンベアフレームと、
前記複数のコンベアフレームに回転自在に付設されて各折り返し位置で前記コンベアベルトを折り返すように隣接して配置される一対の搬送プーリと、
を備え、
前記複数のコンベアフレームは、
前記一対の搬送プーリに対して、前記一対の搬送プーリ相互が隣接する側で架け渡される内側フレームと、
前記一対の搬送プーリ相互が隣接する側とは反対の側で架け渡される外側フレームと、
前記内側フレームと前記外側フレームとを搬送方向の両側の前記折り返し位置でそれぞれ連結するとともに前記一対の搬送プーリが回転自在に付設されて各折り返し位置で前記コンベアベルトを前記一対の搬送プーリで折り返させるように配置される連結フレームと、
を有し、
前記複数のコンベアフレームを前記伸縮方向に対して直交する軸まわりで旋回可能に支持する旋回支持部は、前記内側フレームおよび前記外側フレームの両端に設けられ、
前記外側フレームの旋回支持部は、旋回中心と同軸の支軸まわりで回転する軸受け構造であり、
前記内側フレームの旋回支持部は、旋回中心とは径方向に前記コンベアベルトとは干渉しない離隔位置での軸まわりの円弧に沿って回転する円弧軸受け構造であることを特徴とするコンベア用フレーム構造。
【請求項7】
無端状のコンベアベルトが複数のコンベアフレームに沿って荷を搬送可能に螺旋状に掛け回されるとともに上下方向に伸縮可能な搬送部を有するベルトコンベアであって、
前記搬送部に、請求項1~6のいずれか一項に記載のコンベア用フレーム構造を備え、
前記複数のコンベアフレームに沿って無端状のコンベアベルトが荷を搬送可能に螺旋状に掛け回されていることを特徴とするベルトコンベア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上下方向に伸縮可能な搬送部を有するコンベア用フレーム構造およびこれを備えるベルトコンベアに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のベルトコンベアに係る技術として、例えば特許文献1には、逆打ち工法に好適なコンベア搬送技術が提案されている。逆打ち工法(逆巻き工法)では、高層ビルの建築において、地下躯体の施工時に、仮設の切梁支保工を設けることなく、建物本体を支持梁として利用しながら、上階から下階へと順次に掘削と地下躯体の構築とを繰り返す。
【0003】
したがって、逆打ち工法の採用に際しては、地下部の掘削深さが深くなるにつれて(以下、掘削深さが深くなることを「延深」ともいう)、地下部分の掘削に伴って発生する掘削土砂を、如何に効率良く地上部に搬出するかが工期短縮に大きく影響する。
これに対し、特許文献1記載のコンベア搬送技術では、
図10にフレーム構造の模式図を示すように、複数のステージフレーム130が前後両端の支持梁170に沿ってスライド移動可能に設けられ、上下の伸縮方向に沿って展開移動および格納移動可能に配置される。そして、複数のコンベアフレーム120が、複数のステージフレーム130に対して互い違いの千鳥姿勢になるように架け渡される。
【0004】
各コンベアフレーム120には、ステージフレーム130に対して旋回可能な旋回支持部122と、展開移動および格納移動の動作に応じた前後方向Xでの長さの変化を吸収するようにスライド移動させる幅員補正部160と、が設けられる。
これにより、同文献記載の技術によれば、複数のステージフレーム130を伸縮方向に展開するように移動させるだけで、旋回支持部122によって、隣接して配置された千鳥姿勢のコンベアフレーム相互を、相互の端部の位置にて伸縮方向に対して直交する軸まわりで旋回させることができる。
【0005】
そして、幅員補正部160によって、各コンベアフレーム120を、展開移動および格納移動の動作に応じた前後方向Xでの長さの変化を吸収するようにスライド移動させることができる。よって、逆打ち工法のように、工程進行に応じて搬送距離が変わる用途での搬送における搬送効率を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、同文献記載の技術では、
図10に示したように、複数のステージフレーム130は、伸縮方向とは交差する前後方向Xの一方側および他方側それぞれにおいて支持梁170を用い、両端の支持梁170に沿ってスライド移動可能に装備される。
そのため、展開移動および格納移動の動作に応じた前後方向Xでの長さの変化を吸収するようにコンベアフレーム120をスライド移動させる幅員補正部160が必要となる。よって、幅員補正部160を構成するためのフレーム構造がその分複雑になってコンベア装置が重量化する。
【0008】
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、上下方向に伸縮可能な搬送部を有するベルトコンベアにおいて、搬送部を簡素・軽量化し得るコンベア用フレーム構造およびこれを備えるベルトコンベアを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るコンベア用フレーム構造は、無端状のコンベアベルトが複数のコンベアフレームに沿って荷を搬送可能に螺旋状に掛け回されるとともに上下方向に伸縮可能な搬送部を有するベルトコンベアに用いられて前記搬送部を構成するフレーム構造であって、伸縮方向に沿って該伸縮方向とは交差する前後方向の一方側および他方側それぞれに昇降可能に配置される複数のステージフレームと、前記一方側および他方側の複数のステージフレームに対して互い違いの千鳥姿勢になるように架け渡されるとともに自身端部の位置にて前記伸縮方向に対して直交する軸まわりで旋回可能に支持される前記複数のコンベアフレームと、前記一方側および他方側の少なくとも一方において、前記伸縮方向に並ぶ各ステージフレームを宙吊り状態で支持するとともに各ステージフレームの昇降に応じた前記前後方向での搬送経路の長さの変化を吸収する垂下支持部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の一態様に係るコンベア用フレーム構造によれば、垂下支持部により、伸縮方向に並ぶ各ステージフレームを宙吊り状態で支持するとともに各ステージフレームの昇降に応じた前後方向での搬送経路の長さの変化を吸収できる。そのため、コンベアフレームの幅員補正部を不要として、搬送部を簡素・軽量化することができる。
【0011】
なお、特許文献1記載のコンベア搬送技術では、例えば建物本体による支持梁をスライド案内として用いることから、支持梁への装備や建物本体側に対する施工制限が生じるという問題があるところ、本発明の一態様に係るコンベア用フレーム構造によれば、垂下支持部においては、支持梁をスライド案内として用いることも不要なので、支持梁への装備や建物本体側に対する施工制限が生じることもない。
【0012】
また、上記課題を解決するために、本発明の他の一態様に係るコンベア用フレーム構造は、無端状のコンベアベルトが複数のコンベアフレームに沿って荷を搬送可能に螺旋状に掛け回されるとともに上下方向に伸縮可能な搬送部を有するベルトコンベアに用いられて前記搬送部を構成するフレーム構造であって、伸縮方向に沿って該伸縮方向とは交差する前後方向の一方側および他方側それぞれに昇降可能に配置される複数のステージフレームと、前記一方側および他方側の複数のステージフレームに対して互い違いの千鳥姿勢になるように架け渡されるとともに自身端部の位置にて前記伸縮方向に対して直交する軸まわりで旋回可能に支持される前記複数のコンベアフレームと、前記複数のコンベアフレームに回転自在に付設されて各折り返し位置で前記コンベアベルトを折り返すように隣接して配置される一対の搬送プーリと、前記一方側および他方側のいずれか一方において、前記伸縮方向に並ぶ各ステージフレームを各ステージフレームの昇降方向に沿ってスライド移動可能に支持するとともに昇降方向以外の方向への移動は拘束する支持部と、前記一方側および他方側のいずれか他方において、前記伸縮方向に並ぶ各ステージフレームが前記複数のコンベアフレーム以外の部材による拘束を受けない非拘束部と、を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の他の一態様に係るコンベア用フレーム構造によれば、一方側および他方側のいずれか他方を非拘束部とし、非拘束部では、伸縮方向に並ぶ各ステージフレームが、複数のコンベアフレーム以外の部材による拘束を受けない片持ち状態で支持されるので、各ステージフレームの昇降に応じた前後方向での搬送経路の長さの変化を吸収できる。そのため、コンベアフレームの幅員補正部を不要として、搬送部を簡素・軽量化することができる。
なお、特許文献1記載のコンベア搬送技術では、例えば建物本体による支持梁をスライド案内として用いることから、建物本体による支持梁を支持部とし、その反対側を非拘束部とする上で好適であり、本発明の他の一態様に係るコンベア用フレーム構造を採用できる。
【0014】
さらにまた、上記課題を解決するために、本発明のさらに他の一態様に係るコンベア用フレーム構造は、無端状のコンベアベルトが複数のコンベアフレームに沿って荷を搬送可能に螺旋状に掛け回されるとともに上下方向に伸縮可能な搬送部を有するベルトコンベアに用いられて前記搬送部を構成するフレーム構造であって、伸縮方向に沿って該伸縮方向とは交差する前後方向の一方側および他方側それぞれに昇降可能に配置される複数のステージフレームと、前記一方側および他方側の複数のステージフレームに対して互い違いの千鳥姿勢になるように架け渡されるとともに自身端部の位置にて前記伸縮方向に対して直交する軸まわりで旋回可能に支持される前記複数のコンベアフレームと、前記複数のコンベアフレームに回転自在に付設されて各折り返し位置で前記コンベアベルトを折り返すように隣接して配置される一対の搬送プーリと、を備え、前記複数のコンベアフレームは、前記一対の搬送プーリに対して、前記一対の搬送プーリ相互が隣接する側で架け渡される内側フレームと、前記一対の搬送プーリ相互が隣接する側とは反対の側で架け渡される外側フレームと、前記内側フレームと前記外側フレームとを搬送方向の両側の前記折り返し位置でそれぞれ連結するとともに前記一対の搬送プーリが回転自在に付設されて各折り返し位置で前記コンベアベルトを前記一対の搬送プーリで折り返させるように配置される連結フレームと、を有し、前記複数のコンベアフレームを前記伸縮方向に対して直交する軸まわりで旋回可能に支持する旋回支持部は、前記内側フレームおよび前記外側フレームの両端に設けられ、前記外側フレームの旋回支持部は、旋回中心と同軸の支軸まわりで回転する軸受け構造であり、前記内側フレームの旋回支持部は、旋回中心とは径方向に前記コンベアベルトとは干渉しない離隔位置での軸まわりの円弧に沿って回転する円弧軸受け構造であることを特徴とする。
【0015】
本発明のさらに他の一態様に係るコンベア用フレーム構造によれば、複数のコンベアフレームが、コンベアベルトを折り返すように隣接して配置される一対の搬送プーリに対して、内側フレーム、外側フレームおよびこれら相互を繋ぐ連結フレームで枠体状に構成簡素な枠体構造によって構成しているので、コンベアフレームの剛性を高くしつつも、搬送部を簡素・軽量化することができる。
【0016】
特に、コンベアベルトが掛け回される部分の旋回支持部を、旋回中心と同軸の支軸まわりで回転する軸受け構造と、コンベアベルトとは干渉しない離隔位置での軸まわりの円弧に沿って回転する円弧軸受け構造と、によって構成しているので、フレーム剛性を高くして搬送部を簡素・軽量化しつつ、コンベアベルトとの干渉を確実に防止してコンパクトなコンベア用フレーム構造とする上で好適である。
【0017】
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るベルトコンベアは、搬送部に、本発明のいずれか一の態様に係るコンベア用フレーム構造を備え、前記複数のコンベアフレームに沿って無端状のコンベアベルトが荷を搬送可能に螺旋状に掛け回されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、上下方向に伸縮可能な搬送部を有するベルトコンベアにおいて、搬送部を簡素・軽量化できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一態様に係るベルトコンベアが備えるフレーム構造の一実施形態を説明する全体斜視図であり、同図では、搬送部が伸長された状態を示している。
【
図3】
図1のフレーム構造を構成するコンベアフレームの斜視図である。
【
図4】
図1のフレーム構造の旋回支持部を説明する斜視図である。
【
図5】延深動作を説明する側面図であり、同図は、複数のコンベアフレームが上方に全短縮された状態を示している。
【
図6】延深動作を説明する側面図であり、同図は、支持側の二つのステージフレーム(第二支持フレームおよび第三支持フレーム)を同時に途中位置まで降下させるとともに、垂下側のステージフレーム(第一垂下フレームおよび第二垂下フレーム)を支持側の二つのステージフレームの降下に応じた延深位置まで垂下させた延深状態を示している。
【
図7】延深動作を説明する側面図であり、同図は、支持側の二つのステージフレーム(第二支持フレームおよび第三支持フレーム)を同時に上部側折り返し部の最大延深位置まで降下させるとともに、垂下側のステージフレーム(第一垂下フレームおよび第二垂下フレーム)を支持側の二つのステージフレームの降下に応じた延深位置まで垂下させた延深状態を示している。
【
図8】延深動作を説明する側面図であり、同図は、全てのステージフレームを折り返し部の最大延深位置まで降下させた最大延深状態を示している。
【
図9】本発明の一態様に係る延深フレームの垂下支持部を説明する模式図である。
【
図10】幅員補正部を有する従来の延深フレームを説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
【0021】
図1および
図2に示すように、本実施形態のベルトコンベア10は、上下方向に伸縮可能な搬送部を有するフレーム構造を備える。本実施形態のベルトコンベア10は、このフレーム構造に対して、無端状のコンベアベルト80が複数のコンベアフレーム20に沿って荷を搬送可能に螺旋状に掛け回されて搬送部が構成される。
【0022】
本実施形態では、複数のコンベアフレーム20は、幅方向に二列が併設されて幅方向で隣接する一対の搬送プーリ50相互のコンベアベルト80の受け渡しによって折り返し部が設けられるとともに、上下方向に二段が併設されて無限循環するコンベアベルト80の往路と復路とが構成されている。
【0023】
なお、コンベアベルト80のこのような掛け回し構造自体は、例えば上記特許文献1に開示される掛け回し構造と同様なので、本明細書では、フレーム構造の図示と理解を判り易くすべく、コンベアベルト80自体は二点鎖線にて巻回イメージとして図示しており、本実施形態でのコンベアベルト80の掛け回し構造の詳細図示およびその詳細説明は省略し、フレーム構造について詳しく説明する。
【0024】
本実施形態のフレーム構造は、
図1に示すように、複数のステージフレーム30A~30Eと、複数のコンベアフレーム20と、を有する。複数のコンベアフレーム20は、伸縮方向Zに沿って伸縮方向Zとは交差する前後方向の一方側および他方側の複数のステージフレーム30A~30Eに対して互い違いの千鳥姿勢になるように架け渡される。なお、複数のステージフレーム30A~30Eは同一の構造を有するので、以下、特に区別しない場合は代表符号「30」とも標記して説明する。
【0025】
各コンベアフレーム20は、ステージフレーム30に対して、自身端部の位置にて伸縮方向に対して直交する軸まわりで旋回可能に支持され、伸縮方向に沿って展開移動および格納移動可能に配置される。
【0026】
本実施形態では、各コンベアフレーム20は、
図3に示すように、一対の搬送プーリ50に対して、一対の搬送プーリ50相互が隣接する側で架け渡される内側フレーム21と、一対の搬送プーリ50相互が隣接する側とは反対の側で架け渡される外側フレーム24と、内側フレーム21と外側フレーム24とを搬送方向の両側の折り返し位置Rでそれぞれ連結する連結フレーム27と、を有する。各搬送プーリ50は、両端の各連結フレーム27に対して回転軸51の軸回りで回転自在に設けられる。
【0027】
図1および
図2に示すように、複数のコンベアフレーム20を伸縮方向Zに対して直交する軸まわりで旋回可能に支持する旋回支持部22、25は、内側フレーム21および外側フレーム24の両端にそれぞれ設けられている。
【0028】
旋回支持部22、25に対して、ステージフレーム30には、ベース部の搬送プーリ50側を向く面の中央の上下二箇所に、内側フレーム支持部31が設けられている。内側フレーム支持部31には、内側円弧軸32が軸線を水平に支持され、内側円弧軸32の円弧面に沿って回転自在に内側円弧溝33に嵌め込まれている。
矩形状ベース部の搬送プーリ50側を向く面の左右の上下四か所には、外側フレーム支持部35が設けられている。外側フレーム支持部35には、外側支持穴34が軸線を水平に貫通形成され、外側支持穴34に外側支軸36が回転自在に嵌め込まれている。
【0029】
特に、
図4に要部を示すように、内側フレーム21に設けられる内側旋回支持部22は、旋回中心と同軸の支軸まわりで回転する軸受け構造である内側軸受部23を有する。
一方、外側フレーム24に設けられる外側旋回支持部25は、旋回中心とは径方向にコンベアベルト80とは干渉しない離隔位置での軸まわりの円弧に沿って回転する円弧軸受け構造である外側軸受部26を有する。
【0030】
図1に戻り、複数のステージフレーム30A~30Eは、前後方向の一方側および他方側それぞれに昇降可能に配置される。本実施形態では、複数のステージフレーム30A~30Eは、前後方向の一方側において、例えば逆打ち工法に用いる場合、地上部から地下部に至る地下躯体の施工現場に沿って設けられた建物本体による支持梁70を用いて伸縮方向Zを上下方向として、上下方向にスライド移動可能に装備される。
【0031】
本実施形態では、支持ベース71に下端部が支持された状態で支持梁70が立設されたモデルのイメージを示している。この例では、支持梁70の側においては、ステージフレーム30が剛支持構造によって支持される。支持ベース71には、中央の主スライド溝72と、主スライド溝72の左右の副スライド溝73とが伸縮方向Zに沿って設けられている。
【0032】
ステージフレーム30は、矩形板状の上記ベース部を有する。本実施形態の例では、ステージフレーム30のベース部の上部には、上方に突設された嵌合凸部38が設けられるとともに、ベース部の下部には、嵌合凹部39が設けられており、複数のコンベアフレーム20が短縮されたときに、上下で隣接するステージフレーム30相互の嵌合凸部38と嵌合凹部39とが嵌合されて、短縮時のフレーム全体の姿勢が安定するようになっている。
【0033】
そして、ベース部の搬送プーリ50側を向く面とは反対側(つまり背面)には、左右に離隔して副スライド溝73に対向する位置に、副スライド溝73にスライド移動可能に嵌め込まれる副スライドガイド37が突設されている。ステージフレーム30とは反対側には、支持梁70を間に挟むようにスライドフレーム40が配置される。
本実施形態の例では、スライドフレーム40は、垂下支持部60側での可撓性ワイヤ61による昇降動作に伴って円滑にスライド移動する例である。スライドフレーム40は、側面視略L字状の部材であり、支持梁70の面に対向する主スライドガイド41と、主スライドガイド41の下部から支持梁70とは反対側に張り出す昇降支持腕42とを有する。
【0034】
主スライドガイド41の支持梁70側の面には、主スライド溝72にスライド移動可能に嵌め込まれる主スライド部が形成されるとともに、支持梁70の反対側にまで張り出してステージフレーム30の矩形板状のベース部背面に固定される剛支持構造となっている。但し、剛支持構造はこれに限らず、例えば、昇降支持腕42に対して可撓性ワイヤ61同様の昇降ワイヤを連結してスライドフレーム40を昇降させることができる。
【0035】
また、スライドフレーム40の側をより積極的に昇降移動させる昇降機構を設けることもできる。この場合、例えば主スライド溝72の部分にラックを設けるとともに、昇降支持腕42の上面に駆動モータを設置して、この駆動モータの出力軸に設けた駆動ピニオンをラックに歯合させたラックアンドピニオン機構によって昇降機構を構成できる。
【0036】
これに対し、本実施形態では、前後方向Xの他方側には垂下支持部60が設けられている。垂下支持部60は、前後方向Xの他方側において、伸縮方向Zに並ぶ各ステージフレーム30B、30Dを宙吊り状態で支持する。
本実施形態の垂下支持部60は、前後方向での搬送経路の長さの変化を可撓性ワイヤ61によって吸収するようになっている。これにより、複数のコンベアフレーム30A~30Eは、コンベアベルト80を複数のステージフレーム30の位置で折り返された螺旋姿勢で、地下躯体の施工現場に延深方向に沿って屈伸可能に配置される。
【0037】
次に、本実施形態のベルトコンベア10の作用効果について説明する。
本実施形態のベルトコンベア10を延深する際は、
図5に示すように、複数のコンベアフレーム20が上方に全短縮された状態から延深を開始する。
図6に示すように、まず、支持側の二つのステージフレーム(第二支持フレームおよび第三支持フレーム)を同時に途中位置まで降下させるとともに、垂下側のステージフレーム(第一垂下フレームおよび第二垂下フレーム)を支持側の二つのステージフレームの降下に応じた延深位置まで垂下させる。
【0038】
次いで、
図7に示すように、支持側の二つのステージフレーム(第二支持フレームおよび第三支持フレーム)を同時に上部側折り返し部の最大延深位置まで降下させるとともに、垂下側のステージフレーム(第一垂下フレームおよび第二垂下フレーム)を支持側の二つのステージフレームの降下に応じた延深位置まで垂下させる。
【0039】
次いで、
図8に示すように、全てのステージフレームを折り返し部の最大延深位置まで降下させることで最大延深させることができる。
このように、本実施形態のベルトコンベア10では、各ステージフレーム30A~30Eは延深方向に昇降可能になっており、複数のコンベアフレーム20は、その端部のステージフレーム30の位置にて千鳥に配置されるとともに延深方向に対して水平な軸まわりで旋回可能に連結する旋回支持部22,25を設けているので、各ステージフレーム30の昇降によって、隣接して配置されるコンベアフレーム20相互の配置姿勢を各コンベアフレーム20の端部の支持位置て延深動作に応じて屈伸できる。
【0040】
ここで、特許文献1記載の技術では、
図10に模式図を示して説明したように、複数のステージフレーム130は、伸縮方向とは交差する前後方向Xの一方側および他方側それぞれにおいて支持梁170を用いて装備される。
そのため、展開移動および格納移動の動作に応じた前後方向Xでの長さの変化を吸収するようにスライド移動させる幅員補正部160が必要となる。そのため、構造が複雑になって装置が重量化することとなり、また、建物本体による支持梁170を用いることから、支持梁170への装備や建物本体側に対する施工制限が生じる。
【0041】
これに対し、本実施形態のベルトコンベア10では、前後方向Xの他方側には、垂下支持部60が設けられており、垂下支持部60は、前後方向Xの他方側において、伸縮方向Zに並ぶ各ステージフレーム30B、30Dを宙吊り状態で支持することができる。
これにより、本実施形態のベルトコンベア10によれば、複数のステージフレーム30A~30Eを伸縮方向Zに展開するように垂下支持部60を伸長させるだけで、隣接して配置された千鳥姿勢のコンベアフレーム20相互を、相互の端部の位置にて伸縮方向Zに対して直交する軸まわりで旋回させることができる。よって、工程進行に応じて搬送距離が変わる用途での搬送における搬送効率を向上させることができる。
【0042】
そして、垂下支持部60は、可撓性ワイヤ61によって他方側の各ステージフレーム30B、30Dを垂下しているので、
図5~
図7に示す符号T0~T3に、各ステージフレームの昇降に応じた前後方向での搬送経路の長さの変化を吸収するイメージを示すように、各ステージフレーム30A~30Eの昇降に応じた前後方向Xでの搬送経路の長さの変化を吸収できる。
そのため、各コンベアフレーム30A~30Eの少なくとも一方の端部の支持位置を、展開移動および格納移動の動作に応じた前後方向Xでの長さの変化を吸収しつつスライド移動させることができる。したがって、本実施形態のベルトコンベア10によれば、コンベアフレーム20の幅員補正部を不要として、搬送部を簡素・軽量化ができる[発明1、発明7]。
【0043】
特に、本実施形態のベルトコンベア10によれば、
図9に模式図を示すように、垂下支持部60は、前後方向での搬送経路の長さの変化を可撓性ワイヤ61によって吸収するので、コンベアフレーム20の幅員補正部を不要として、搬送部を簡素・軽量化する上で好適である[発明2]。
【0044】
さらに、本実施形態のベルトコンベア10によれば、複数のコンベアフレーム20は、
図3に示したように、一対の搬送プーリ50相互が隣接する側で架け渡される内側フレーム21と、一対の搬送プーリ50相互が隣接する側とは反対の側で架け渡される外側フレーム24と、内側フレーム21と外側フレーム24とを搬送方向の両側の折り返し位置でそれぞれ連結する連結フレーム27と、を有し、搬送プーリ50は、各連結フレーム27に対して回転自在に設けられているので、搬送部を簡素・軽量化する上でより好適である[発明4]。
【0045】
特に、本実施形態のベルトコンベア10によれば、複数のコンベアフレーム20を伸縮方向Zに対して直交する軸まわりで旋回可能に支持する旋回支持部22、25は、内側フレーム21および外側フレーム24の両端にそれぞれ設けられている。
そして、
図4にも示したように、外側フレーム24に設けられた外側旋回支持部25は、旋回中心軸Ckと同軸の支軸まわりで回転する軸受け構造の外側軸受部26であり、内側フレーム21に設けられた内側旋回支持部22は、旋回中心軸Ckとは径方向にコンベアベルト80とは干渉しない離隔位置での軸まわりの円弧に沿って回転する円弧軸受け構造の内側軸受部23なので、搬送部を簡素・軽量化する上でより好適である[発明5、発明6]。
【0046】
以上説明したように、本実施形態のコンベア用フレーム構造およびこれを備えるベルトコンベア10によれば、コンベアフレーム20の幅員補正部を不要として、搬送部を簡素・軽量化ができる。
なお、本発明に係るコンベア用フレーム構造およびこれを備えるベルトコンベアは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能であることは勿論である。
【0047】
例えば、垂下支持部は、ステージフレーム30を延深過程で宙吊り可能な垂下構造であれば種々の吊下げ方を採用できる。
例えば上記実施形態のように、前後のいずれか一方の側において垂下支持部で垂下支持する場合(片側が剛構造で拘束された支持部とし反対側が宙吊りされた垂下支持部)は勿論、前後の両側ともに宙吊りされた垂下支持部で支持することも可能である(両側が垂下支持部)。なお、前後の両側ともに垂下支持部とする場合、垂下姿勢を安定化させるための補助ワイヤを更に備える構成とすることは好ましい。
【0048】
また、その際、上記実施形態のように各ステージフレーム30を個別のワイヤで吊ってもよい。この場合、各ステージフレーム30とワイヤとを繋ぐ部分を固定構造としてもよいし枢支構造としてもよい。
また、前後のいずれか一方の側において各ステージフレーム30の全体を一のワイヤを巻回させる構造によって一体で吊ることもできる(
図9の模式図の右側に示す巻回構造参照)。このように一のワイヤを巻回させて一体で吊る場合、各ステージフレーム30に設けた垂下支持用の滑車を介した垂下支持構造とすることができる。
【0049】
さらに、垂下支持部に替えて、一方側および他方側のいずれか一方において、伸縮方向に並ぶ各ステージフレーム30が複数のコンベアフレーム20以外の部材によって拘束を受けない非拘束部とすることも可能である[発明3]。
【0050】
つまり、
図1に示すモデルにおいて、可撓性ワイヤ61を設けない場合であっても同図に示すベルトコンベア10の姿勢を保持し得る。例えば、支持梁70側での剛支持構造に十分な剛性と上述したラックアンドピニオンのような昇降機構とを設けることで、伸縮方向に並ぶ各ステージフレーム30を各ステージフレーム30の昇降方向に沿ってスライド移動可能に支持するとともに昇降方向以外の方向への移動は拘束する支持部を構成できる。
【0051】
そして、複数のコンベアフレーム20による支持梁70とは反対側での各ステージフレーム30とコンベアフレーム20との連結構造が荷の搬送に必要十分に搬送姿勢および搬送機能を保持可能であれば、支持梁70とは反対側については、この反対側に並ぶ各ステージフレーム30が複数のコンベアフレーム20以外の部材による拘束を受けない非拘束部とすることでもベルトコンベア10を構成できる。
【0052】
非拘束部では、伸縮方向に並ぶ各ステージフレーム30が、複数のコンベアフレーム20以外の部材による拘束を受けない片持ち状態で支持されるので、各ステージフレーム30の昇降に応じた前後方向での搬送経路の長さの変化を吸収できる。そのため、このような構成であっても、コンベアフレーム20の幅員補正部を不要として、搬送部を簡素・軽量化することができる。
【符号の説明】
【0053】
10 ベルトコンベア
20 コンベアフレーム
21 内側フレーム
22 内側旋回支持部
23 内側軸受部
24 外側フレーム
25 外側旋回支持部
26 外側軸受部
27 連結フレーム
30(30A~30E) ステージフレーム
31 内側フレーム支持部
32 内側円弧軸
33 内側円弧溝
34 外側支持穴
35 外側フレーム支持部
36 外側支軸
37 副スライドガイド
38 嵌合凸部
39 嵌合凹部
40 スライドフレーム
41 主スライドガイド
42 昇降支持腕
50 搬送プーリ
51 回転軸
60 垂下支持部
61 可撓性ワイヤ
70 支持梁
71 支持ベース
72 主スライド溝
73 副スライド溝
80 コンベアベルト
Ck 旋回中心軸
Z 伸縮方向
X 前後方向
R 折り返し位置