(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022997
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理システム、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240214BHJP
G06F 8/60 20180101ALI20240214BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F8/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022126506
(22)【出願日】2022-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】593022629
【氏名又は名称】株式会社ジェーシービー
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100140431
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】堀口 智也
(72)【発明者】
【氏名】梁 在石
【テーマコード(参考)】
5B376
5L049
【Fターム(参考)】
5B376AA32
5B376AB11
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】複数の事業者により提供されるシステム機能を利便性高く利用可能とする技術を提供する。
【解決手段】プログラムは、複数のシステム機能提供者により提供される複数のシステム機能に関する機能情報と、システム機能利用者に関する利用者情報とを記憶する記憶部と、前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の検索条件情報を端末装置から受信する通信部と、前記機能情報と、前記利用者情報と、前記検索条件情報とに基づいて、前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の候補を特定し、前記通信部を介して当該システム機能の候補を示す候補情報を前記端末装置に送信する制御部と、を備え、前記通信部は、前記システム機能の前記候補から選択された前記システム機能である実装機能を示す情報を受信し、前記制御部は、前記実装機能を提供する処理を実行する、情報処理システムとしてコンピュータを機能させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のシステム機能提供者により提供される複数のシステム機能に関する機能情報と、システム機能利用者に関する利用者情報とを記憶する記憶部と、
前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の検索条件情報を端末装置から受信する通信部と、
前記機能情報と、前記利用者情報と、前記検索条件情報とに基づいて、前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の候補を特定し、前記通信部を介して当該システム機能の候補を示す候補情報を前記端末装置に送信する制御部と、
を備え、
前記通信部は、前記システム機能の前記候補から選択された前記システム機能である実装機能を示す情報を受信し、
前記制御部は、前記実装機能を提供する処理を実行する、
情報処理システムとしてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記制御部は、前記機能情報と、前記利用者情報と、前記検索条件情報とに基づいて、前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の候補と、当該候補の前記システム機能利用者への適合度を示すスコアとを特定し、前記通信部を介して、前記候補を示す候補情報と、前記スコアとを前記端末装置に送信する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記スコアは、機能の観点での前記システム機能利用者への適合度を示す機能適合スコアを含む、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記スコアは、価格の観点での前記システム機能利用者への適合度を示す価格適合スコアを含む、請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記スコアは、前記システム機能の利用履歴に基づく指標の観点での前記システム機能利用者への適合度を示す満足度スコアを含む、請求項2に記載のプログラム。
【請求項6】
前記候補情報は、前記システム機能の間の互換性に関する情報を含む、請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記機能情報は、前記システム機能のパフォーマンスに関する統計情報を含む、請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
前記システム機能は、バックエンド機能である、請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
複数のシステム機能提供者により提供される複数のシステム機能に関する機能情報と、システム機能利用者に関する利用者情報とを記憶する記憶部と、
前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の検索条件情報を端末装置から受信する通信部と、
前記機能情報と、前記利用者情報と、前記検索条件情報とに基づいて、前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の候補を特定し、前記通信部を介して当該システム機能の候補を示す候補情報を前記端末装置に送信する制御部と、
を備え、
前記通信部は、前記システム機能の前記候補から選択された前記システム機能である実装機能を示す情報を受信し、
前記制御部は、前記実装機能を提供する処理を実行する、
情報処理システム。
【請求項10】
複数のシステム機能提供者により提供される複数のシステム機能に関する機能情報と、システム機能利用者に関する利用者情報とを記憶部に記憶することと、
通信部が、前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の検索条件情報を端末装置から受信することと、
制御部が、前記機能情報と、前記利用者情報と、前記検索条件情報とに基づいて、前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の候補を特定し、前記通信部を介して当該システム機能の候補を示す候補情報を前記端末装置に送信することと、
前記通信部が、前記システム機能の前記候補から選択された前記システム機能である実装機能を示す情報を受信することと、
前記制御部が、前記実装機能を提供する処理を実行することと、
を含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理システム、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
Webサイト又はWebアプリケーションなどのシステムの構築のために、API(Application Programming Interface)などを介して、当該システムに必要な機能の一部を提供する事業者が知られている。特許文献1には、API情報を管理し、システムに必要な機能へのAPIを介したアクセスを制御する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
システムを構築するために、一つの事業者により提供される機能を利用するだけでは不十分である場合がある。複数の事業者により提供されるシステム機能を利便性高く利用可能とする技術が求められている。
【0005】
本発明は、複数の事業者により提供されるシステム機能を利便性高く利用可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係るプログラムは、複数のシステム機能提供者により提供される複数のシステム機能に関する機能情報と、システム機能利用者に関する利用者情報とを記憶する記憶部と、前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の検索条件情報を端末装置から受信する通信部と、前記機能情報と、前記利用者情報と、前記検索条件情報とに基づいて、前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の候補を特定し、前記通信部を介して当該システム機能の候補を示す候補情報を前記端末装置に送信する制御部と、を備え、前記通信部は、前記システム機能の前記候補から選択された前記システム機能である実装機能を示す情報を受信し、前記制御部は、前記実装機能を提供する処理を実行する、情報処理システムとしてコンピュータを機能させる。
【0007】
一実施形態に係る情報処理システムは、複数のシステム機能提供者により提供される複数のシステム機能に関する機能情報と、システム機能利用者に関する利用者情報とを記憶する記憶部と、前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の検索条件情報を端末装置から受信する通信部と、前記機能情報と、前記利用者情報と、前記検索条件情報とに基づいて、前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の候補を特定し、前記通信部を介して当該システム機能の候補を示す候補情報を前記端末装置に送信する制御部と、を備え、前記通信部は、前記システム機能の前記候補から選択された前記システム機能である実装機能を示す情報を受信し、前記制御部は、前記実装機能を提供する処理を実行する。
【0008】
一実施形態に係る情報処理方法は、複数のシステム機能提供者により提供される複数のシステム機能に関する機能情報と、システム機能利用者に関する利用者情報とを記憶部に記憶することと、通信部が、前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の検索条件情報を端末装置から受信することと、制御部が、前記機能情報と、前記利用者情報と、前記検索条件情報とに基づいて、前記システム機能利用者が所望する前記システム機能の候補を特定し、前記通信部を介して当該システム機能の候補を示す候補情報を前記端末装置に送信することと、前記通信部が、前記システム機能の前記候補から選択された前記システム機能である実装機能を示す情報を受信することと、前記制御部が、前記実装機能を提供する処理を実行することと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の事業者により提供されるシステム機能を利便性高く利用可能とする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態におけるシステムの概要を説明するための概念図である。
【
図2】一実施形態におけるシステム構成の一例を示す概念図である。
【
図3】一実施形態におけるサーバ装置の機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図4】一実施形態における制御部の機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図5】一実施形態におけるシステムによる例示的な処理の概要を説明するためのシーケンス図である。
【
図6】一実施形態におけるコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図であるシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態におけるシステムについて、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形し、又は各実施例を組み合わせる等して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付して表している。
【0012】
[システムの概要]
図1を参照して、本実施形態に係るシステムの概要を説明する。システム1は、Webサイト又はWebアプリケーションなどのシステム(以下、ユーザシステムとも称する。)の構築のために、複数の事業者(システム機能提供者)により提供されるシステム機能を利用可能にするプラットフォームである。複数の事業者により提供される当該システム機能は、例えば、Webサイト又はWebアプリケーションなどのシステムのバックエンド機能であってもよい。システムのフロントエンド機能と、バックエンド機能とを分離してシステムの構築又は運用を行う形態は、ヘッドレスコマースとも称される。
【0013】
図1を参照して、システム1による例示的な処理ステップを説明する。複数の事業者により提供されるシステム機能がユーザシステムで利用可能とするために、まず、事業者A、事業者B、及び事業者Cを含む複数の事業者のそれぞれは、システム1に対して、当該事業者に関する情報(事業者情報)を登録する(S11)。事業者情報は、事業者として自身が提供するシステム機能の情報を含む。ユーザシステムの構築のために、複数の事業者により提供されるシステム機能の利用を希望するユーザ(システム機能利用者)は、当該ユーザに関する情報である利用者情報をシステム1に対して登録する(S12)。利用者情報は、例えば、ユーザ名(ユーザが事業者であるときは、事業者名及び担当者名)、連絡先、ユーザシステム(システム機能を利用するシステム)の種別、事業種別、事業規模、又は営業年数などを含んでもよい。ユーザが既に事業者により提供されるシステム機能を利用している場合、利用者情報として、利用中のシステム機能の識別情報が登録されてもよい。
【0014】
ユーザは、利用したいシステム機能を検索するために、検索条件をシステム1に入力し、検索を要求する(S13)。システム1は、当該検索条件に基づいて、ユーザが利用を所望するシステム機能を検索し、当該検索によりヒットした1つ又は複数のシステム機能の情報をユーザに提示する(S14)。ユーザは、検索の結果、提示された情報から利用を希望するシステム機能を選択し、当該システム機能の利用を申請する(S15)。システム1は、ユーザによる当該申請に基づいて、当該ユーザのユーザシステムで当該システム機能が利用可能となるように制御する(S16)。例えば、システム1は、ユーザシステムが当該システム機能を利用するためのAPI(Application Programming Interface)に対してアクセス可能となるように制御する。
【0015】
システム1は、ユーザシステムによるシステム機能の利用に応じて、当該システム機能を提供する事業者に対価を支払うために精算する(S17)。また、ユーザは、利用したシステム機能の評価をフィードバックとしてシステム1に登録する(S18)。登録されたフィードバックは、システム機能を提供した事業者に提示される(S19)。
【0016】
このように本実施形態によれば、システム1は、複数の事業者により提供されるシステム機能を検索可能であり、ユーザにより選択されたシステム機能をユーザシステムで利用可能にする。その結果、システム1は、複数の事業者により提供されるシステム機能を利便性高く利用可能にする。
【0017】
[システムの構成]
図2を参照して、本実施形態におけるシステム1の構成の一例を説明する。システム1は、サーバ装置10、端末装置20、サーバ装置30(30a、30b、30c)、及びサーバ装置40を備える。各装置は、ネットワークNを介して相互に通信可能に構成されている。
【0018】
サーバ装置10は、システム1により実現されるプラットフォームを提供するプラットフォーマーにより管理される。端末装置20は、ユーザシステムの構築のために、複数の事業者により提供されるシステム機能の利用を希望するユーザ(システム機能利用者)により使用される。サーバ装置30は、システム機能提供者によりシステム機能を提供するためのサーバ装置である。サーバ装置40は、ユーザシステムを構成するサーバ装置である。
【0019】
サーバ装置10は、サーバコンピュータなどの情報処理装置である。サーバ装置10は、1つの情報処理装置(又はコンピュータ。以下同様。)によって構成されてもよいし、クラウドコンピューティング技術又は分散コンピューティング技術等を使用して複数の情報処理装置によって構成されてもよい。サーバ装置30及び40もサーバ装置10と同様に構成される。
【0020】
端末装置20は、パーソナルコンピュータ、モバイルデバイス、又は専用端末などの情報処理装置により構成される。端末装置20は、クラウドコンピューティング技術を使用して構成されたサーバ装置10と通信可能に構成されてもよい。
【0021】
ネットワークNは、無線ネットワークや有線ネットワークにより構成される。ネットワークNには、例えば、インターネット、移動体通信網、LAN(Local Area Network)など、任意のネットワークが含まれる。
【0022】
システム1に含まれる装置の種類及び数は、
図2に示す例に限定されず、システム1は、任意の種類及び数の装置を含んでもよい。例えば、システム1は、複数のサーバ装置10、端末装置20、又はサーバ装置40を含んでもよい。また、システム1は、2つ以下又は4つ以上のサーバ装置30を含んでもよい。なお、以降の説明において、サーバ装置10、端末装置20、サーバ装置30、又はサーバ装置40のいずれかの処理として記載されている処理の少なくとも一部が他の装置により実行されてもよい。例えば、サーバ装置10による処理として記載されている処理の一部が、端末装置20で実行されてもよいし、端末装置20による処理として記載されている処理の一部が、サーバ装置10で実行されてもよい。
【0023】
本実施形態において、システム1は、サーバ装置10、端末装置20、サーバ装置30、及びサーバ装置40を備えることとしたが、システムを特定する範囲はこれに限定されず、これら装置のうち一部をシステムとして特定してもよい。例えば、サーバ装置10をシステムとして特定してもよい。
【0024】
[機能構成]
図3を参照して、サーバ装置10が有する機能を説明する。サーバ装置10は、主な機能構成として、通信部11、データベース12、及び制御部13を有する。
【0025】
サーバ装置10は、一般的な情報処理装置又は専用装置などの情報処理装置が有する他の機能構成を有してもよい。サーバ装置10が有する機能構成は、例えば、サーバ装置10が有するCPU(Central Processing Unit)などの制御装置が、記憶装置に記憶されたコンピュータプログラムを読み込み実行することによって、コンピュータプログラム(ソフトウェア)とハードウェアの協働により実現される。
【0026】
データベース12は、通信部11が受信した情報、サーバ装置10による処理に必要な情報、又はサーバ装置10により生成された情報を含む、各種の情報を記憶する。データベース12は、例えば、複数の事業者(システム機能提供者)により提供される複数のシステム機能に関する情報である機能情報と、ユーザ(システム機能利用者)に関する情報である利用者情報とを記憶する。
【0027】
機能情報は、システム機能により提供される機能、他のシステム機能との互換性、システム機能のパフォーマンスに関する統計情報、又はシステム機能の利用のためのインタフェースに関する情報(例えば、API情報)を含んでもよい。利用者情報は、例えば、ユーザ名(ユーザが事業者であるときは、事業者名及び担当者名)、連絡先、ユーザシステム(システム機能を利用するシステム)の種別、事業種別、事業規模、又は営業年数などを含んでもよい。
【0028】
データベース12は、システム機能の利用履歴を示す履歴情報を記憶してもよい。履歴情報は、例えば、システム機能ごとの利用履歴として、利用継続日数、利用継続率、又は平均評点の情報を含んでもよい。利用継続日数は、システム機能の利用開始日から利用終了日までの日数であってもよい。利用継続率は、システム機能の利用開始から所定期間(例えば、3年間)経過後においてシステム機能の利用を継続しているユーザの比率であってもよい。平均評点は、システム機能に対するユーザによる評価であってもよい。
【0029】
通信部11は、外部装置との通信により各種情報を受信及び送信する。当該外部装置は、例えば、端末装置20、サーバ装置30、及びサーバ装置40を含む。例えば、通信部11は、ユーザが利用を所望するシステム機能の検索条件を示す検索条件情報を端末装置20から受信してもよい。当該検索条件は、例えば、システム機能の内容、期待効果、価格、又は提供形式(例えば、定額制又は従量制)のうち、少なくとも一部に関する条件を含んでもよい。また、通信部11は、後述するシステム機能の検索結果の情報(候補情報)を端末装置20に送信してもよい。
【0030】
制御部13は、サーバ装置10により実行される各種機能のための処理を制御する。例えば、制御部13は、データベース12に記憶された上記機能情報及び上記利用者情報と、上記検索条件情報とに基づいて、ユーザが利用を所望するシステム機能の利用の候補を特定し、通信部11を介してシステム機能の当該候補を示す候補情報を端末装置20に送信する。詳細には、例えば、制御部13は、データベース12に記憶された上記機能情報が示すシステム機能のうち、上記検索条件を満たし、かつ、上記利用者情報と関連性の高いシステム機能を検索結果として特定する。上記利用者情報と関連性の高いシステム機能とは、例えば、利用者情報が示すユーザシステムの種別と同種のシステムで利用された実績の多いシステム機能であってもよいし、利用者情報が示す事業者種別と同種の事業者であるユーザにより利用された実績の多いシステム機能であってもよい。
【0031】
制御部13は、通信部11を介してシステム機能の当該候補を示す候補情報を端末装置20に送信したことに応じて、システム機能の当該候補からユーザにより選択されたシステム機能(実装機能とも称する。)を示す情報を通信部11を介して受信してもよい。制御部13は、ユーザのユーザシステムを構成するサーバ装置40に対して上記実装機能を提供するための処理を実行する。例えば、サーバ装置40に対して上記実装機能を提供するために、制御部13は、上記実装機能の利用のためのインタフェースであるAPIに対してサーバ装置40がアクセス可能となるように制御してもよい。
【0032】
以上のように本実施形態によれば、システム1のサーバ装置10は、通信部11、データベース12、及び制御部13を有する。データベース12は、複数のシステム機能提供者により提供される複数のシステム機能に関する機能情報と、システム機能利用者に関する利用者情報とを記憶してもよい。通信部11は、システム機能利用者が所望するシステム機能の検索条件情報を端末装置20から受信してもよい。制御部13は、上記機能情報と、上記利用者情報と、上記検索条件情報とに基づいて、システム機能利用者が所望するシステム機能の候補を特定し、通信部11を介して当該システム機能の候補を示す候補情報を端末装置20に送信してもよい。また、通信部11は、上記システム機能の上記候補から選択された上記システム機能である実装機能を示す情報を受信してもよい。制御部13は、上記実装機能を提供するための処理を実行してもよい。
【0033】
従って、本実施形態によれば、システム1は、複数の事業者により提供されるシステム機能を検索可能であり、また、ユーザにより選択されたシステム機能をユーザシステムで利用可能にする。その結果、システム1は、複数の事業者により提供されるシステム機能を利便性高く利用可能にする。
【0034】
なお、本実施形態において、サーバ装置10にて、システム機能の検索の処理と、システム機能をユーザシステムで利用可能にする処理とを行う例について説明したが、これに限定されず、システム機能の検索の処理と、システム機能をユーザシステムで利用可能にする処理とは、異なる装置にて実行されてもよい。
【0035】
図4を参照して、制御部13により実行される各種機能の例をより詳細に説明する。
図4に示すように、制御部13により実行される機能は、例えば、ユーザ情報管理機能131、事業者情報管理機能132、検索機能133、利用管理機能134、及び決済・精算機能135を含む。制御部13は、上記以外の機能をさらに実行してもよいし、上記の機能の一部を実行しなくてもよい。
【0036】
(1)ユーザ情報管理機能131
ユーザ情報管理機能131は、利用者情報の登録、照会、及び更新等を行う機能である。利用者情報は、上記のとおり、事業者により提供されるシステム機能の利用を希望するユーザ(システム機能利用者)に関する情報である。
【0037】
制御部13は、例えば、ユーザ操作に応じて端末装置20から通信部11を介して受信した利用者情報をデータベース12に記憶することにより登録する。また、制御部13は、通信部11を介して受信した参照要求に応じて、通信部11を介して利用者情報を端末装置20へ送信してもよい。制御部13は、通信部11を介して受信した更新要求に応じて、データベース12に記憶された利用者情報を更新する。
【0038】
データベース12に記憶される利用者情報は、例えば、ユーザ名(ユーザが事業者であるときは、事業者名及び担当者名)、連絡先、ユーザシステム(システム機能を利用するシステム)の種別、事業種別、事業規模、営業年数、又は利用中のシステム機能の識別情報などを含んでもよい。また、利用者情報は、利用するシステム機能に対する期待効果、システム機能の利用のための予算額(価格の希望)、又は利用を希望するシステム機能の最低評価点を含んでもよい。利用するシステム機能に対する期待効果は、例えば、ユーザエクスペリエンスの改善、商品管理効率化、又はセキュリティ強化等を含んでもよい。
【0039】
(2)事業者情報管理機能132
事業者情報管理機能132は、事業者情報の登録、照会、及び更新等を行う機能である。事業者情報は、システム機能を提供する事業者に関する情報である。
【0040】
制御部13は、例えば、事業者の担当者の端末装置(図示せず。)から通信部11を介して受信した事業者情報をデータベース12に記憶することにより登録する。また、制御部13は、通信部11を介して受信した参照要求に応じて、通信部11を介して事業者情報を事業者の端末装置へ送信してもよい。制御部13は、通信部11を介して受信した更新要求に応じて、データベース12に記憶された事業者情報を更新する。
【0041】
事業者情報は、例えば、事業者により提供されるシステム機能の情報(機能情報)、事業者の属性情報(例えば、住所、業種、事業規模、又は営業年数など。)、提供するシステム機能の期待効果(例えば、ユーザエクスペリエンスの改善、商品管理効率化、又はセキュリティ強化など。)、提供されるシステム機能の価格、提供形式(例えば、定額制又は従量制)、又は契約形態(例えば、月単位/年単位など。)を含んでもよい。
【0042】
機能情報は、上記のとおり、システム機能により提供される機能、他のシステム機能との互換性、システム機能のパフォーマンスに関する統計情報、又はシステム機能の利用のためのインタフェースに関する情報(例えば、API情報)を含んでもよい。システム機能のパフォーマンスに関する統計情報は、例えば、処理のレスポンスタイムの統計値、又は他のシステム機能とのパフォーマンス比較情報などを含んでもよい。
【0043】
上記システム機能は、例えば、Webサイト又はWebアプリケーションなどのシステムのバックエンド機能であってもよい。Webサイト又はWebアプリケーションなどのシステムにおいて、ユーザとの接点になるユーザインタフェースに関する機能部分は、フロントエンド機能と称され、当該フロントエンドの裏側にあり、ユーザとの接点にならない機能部分は、バックエンド機能と称される場合がある。バックエンド機能は、例えば、Webサイト又はWebアプリケーションにおける受注管理、顧客管理、決済、在庫管理、又は配送管理のための処理制御又はデータベース管理に関する機能であってもよい。
【0044】
(3)検索機能133
検索機能133は、ユーザが利用するシステム機能を検索する機能である。ユーザが利用するシステム機能の候補が、データベース12から検索される。
【0045】
制御部13は、例えば、データベース12に記憶された機能情報及び利用者情報と、通信部11を介して受信した検索条件情報とに基づいて、ユーザが利用を所望するシステム機能の候補と、当該候補のユーザへの適合度を示すスコアとを特定する。制御部13は、通信部11を介して、特定された上記候補を示す候補情報及び上記スコアを端末装置20に送信する。
【0046】
システム機能の候補に関し、詳細には、制御部13は、例えば、データベース12に記憶された上記機能情報が示すシステム機能のうち、上記検索条件を満たし、かつ、上記利用者情報と関連性の高いシステム機能を検索結果として特定する。関連性の高さは、スコアによって示されてもよい。スコアは、1つ又は複数の観点で特定されてもよい。例えば、利用者情報が示すユーザシステムの種別と同種のシステムで利用された実績の多いほど、スコアが高くなってもよい。
【0047】
上記スコアは、機能の観点でのユーザ(システム機能利用者)への適合度を示す機能適合スコアを含んでもよい。すなわち、制御部13は、データベース12を参照し、事業者が提供するシステム機能の内容又は期待効果が、ユーザが利用を所望するシステム機能の内容又は期待効果にどの程度適合するかに応じて、上記スコアとして、機能適合スコアを特定してもよい。
【0048】
上記スコアは、価格の観点でのユーザ(システム機能利用者)への適合度を示す価格適合スコアを含んでもよい。すなわち、制御部13は、データベース12を参照し、事業者により提供されるシステム機能の提供価格が、利用者情報が示すシステム機能の利用のための予算額(価格の希望)にどの程度適合するかに応じて、上記スコアとして、価格適合スコアを特定してもよい。
【0049】
上記スコアは、システム機能の利用履歴に基づく指標の観点でのシステム機能利用者への適合度を示す満足度スコアを含んでもよい。すなわち、制御部13は、データベース12を参照し、システム機能の利用履歴に基づいて、上記スコアとして、満足度スコアを特定してもよい。上記のとおり、データベース12は、例えば、システム機能ごとの利用履歴として、利用継続日数、利用継続率、又は平均評点の情報を記憶しており、制御部13は、利用継続日数、利用継続率、又は平均評点に基づいて、満足度スコアを特定してもよい。満足度スコアは、例えば、利用継続日数が長い程、利用継続率が高い程、又は平均評点が高いほど、高い値で特定されてもよい。
【0050】
制御部13が通信部11を介して端末装置20に送信する上記候補情報は、システム機能の間の互換性に関する情報を含んでもよい。当該互換性に関する情報は、例えば、あるシステム機能と他のシステム機能とを同じ一つのユーザシステムで利用可能であるか否かを示す情報であってもよい。
【0051】
端末装置20は、受信した上記スコア及び上記候補情報に基づいて、どのシステム機能を利用することをお勧めするかを示す情報(レコメンド情報)を表示部に表示してもよいし、上記スコアに基づく順序でシステム機能の表示順序をソートして、上記候補情報を表示してもよい。
【0052】
(4)利用管理機能134
利用管理機能134は、ユーザシステムによるシステム機能の利用を管理する機能である。制御部13は、例えば、ユーザシステムのサーバ装置40に対して、サーバ装置30が有するシステム機能をサーバ装置10を介して利用可能にするAPIに対するアクセスを許可又は拒否するように制御する。
【0053】
制御部13は、データベース12からシステム機能と利用条件(例えば、価格、提供形式、又は契約形態)に関する情報をデータベース12から取得して通信部11を介して事業者の端末装置に送信し、当該端末装置の表示部に当該情報を表示するように制御してもよい。事業者の担当者は、端末装置を介して、システム機能と利用条件に関する情報を参照し、必要に応じて当該情報を更新できるようにしてもよい。事業者の担当者は、端末装置を介して、システム機能の利用開始又は利用中止を指示できるようにしてもよい。事業者の担当者は、端末装置を介して、データベース12に記憶されたシステム機能の利用履歴を参照できるようにしてもよい。
【0054】
(5)決済・精算機能135
決済・精算機能135は、決済情報の受付、決済処理、及び精算金算出に関する機能である。
【0055】
制御部13は、ユーザに選択された決済形式に応じて、ユーザが利用したシステム機能の決済に関する処理を行う。決済形式は、例えば、次のいずれかを含んでもよい。
「一括払い」:システム機能の利用申請時に、利用の対価を一括で支払う形式。
「定額払い」:月額又は年額で定額の対価を支払う形式。
「従量払い」:利用量に応じた月額又は年額で変動額の対価を支払う形式。
【0056】
制御部13は、決済処理に関し、不正取引防止のための処理(例えば、不正ログイン防止の処理など)を実施してもよいし、決済処理又は精算処理の履歴情報をデータベース12に記憶するように制御してもよい。
【0057】
[処理フロー]
図5を参照して、システム1における例示的な処理フローを説明する。以下に説明する各処理ステップは、例えば、サーバ装置10及び端末装置20が有する制御部が、記憶部に記憶されたコンピュータプログラムを読み込み実行することによって、コンピュータプログラム(ソフトウェア)とハードウェアの協働により実現される。
【0058】
システム1において実行される処理の詳細は既に説明しているため、以下の処理フローの説明において、既に説明した内容については簡略化又は省略する。
【0059】
ステップS51において、サーバ装置10は、複数の事業者(システム機能提供者)により提供される複数のシステム機能に関する情報である機能情報と、ユーザ(システム機能利用者)に関する情報である利用者情報とを記憶部に記憶する。機能情報は、例えば、端末装置を介した事業者の担当者の指示に応じて、記憶されてもよい。利用者情報は、ユーザの端末装置20を介した指示に応じて、記憶されてもよい。
【0060】
ステップS52において、端末装置20は、ユーザ(システム機能利用者)による操作入力に応じて、当該ユーザが利用を所望するシステム機能の検索条件情報を含む検索要求をサーバ装置10に送信する。
【0061】
ステップS53において、サーバ装置10は、記憶部に記憶された上記機能情報及び上記利用者情報と、端末装置20から受信した検索条件情報とに基づいて、記憶部に予め記憶された複数のシステム機能のうち、ユーザが利用を所望するシステム機能の利用の候補を検索し、特定する。
【0062】
ステップS54において、サーバ装置10は、ステップS53で特定したシステム機能の候補を示す候補情報を端末装置20に送信する。
【0063】
ステップS55において、端末装置20は、ユーザによる操作入力に応じて、ステップS54でサーバ装置10から受信した候補情報が示すシステム機能の候補のうち、ユーザのユーザシステムでの利用を所望するシステム機能を選択する。
【0064】
ステップS56において、端末装置20は、ステップS55で選択されたシステム機能を示す情報(実装機能情報)をサーバ装置10に送信する。
【0065】
ステップS57において、サーバ装置10は、ステップS56で受信した実装機能情報が示すシステム機能を提供するための処理を実行する。すなわち、サーバ装置10は、ユーザシステムが上記実装機能を利用可能とするための処理を実行する。上記実装機能は、例えば、サーバ装置30より提供され、ユーザシステムを構成するサーバ装置40は、サーバ装置10が公開するAPIを介して、上記実装機能を利用してもよい。
【0066】
以上のように本実施形態によれば、システム1は、複数の事業者により提供されるシステム機能を検索可能であり、また、ユーザにより選択されたシステム機能をユーザシステムで利用可能にする。その結果、システム1は、複数の事業者により提供されるシステム機能を利便性高く利用可能にする。
【0067】
[ハードウェア構成]
図6を参照して、サーバ装置10、端末装置20、サーバ装置30、又はサーバ装置40をコンピュータ800により実現する場合における、コンピュータ800のハードウェア構成の一例を説明する。なお、それぞれの装置の機能は、複数台の装置に分けて実現することもできる。
【0068】
図6に示すように、コンピュータ800は、プロセッサ801と、メモリ803と、記憶装置805と、入力I/F部807と、データI/F部809と、通信I/F部811、及び表示装置813を含む。コンピュータ800は、図示しないが、各種アクチュエータ(例えば、モータ)、測位モジュール(例えば、GPSモジュール)、又は各種センサを含んでもよい。
【0069】
プロセッサ801は、メモリ803に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ800における各種の処理を制御する制御部である。
【0070】
メモリ803は、例えばRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体である。メモリ803は、プロセッサ801によって実行されるプログラムのプログラムコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0071】
記憶装置805は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体である。記憶装置805は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するための各種プログラムを記憶する。なお、記憶装置805は、メモリ803と同じデバイスであってよい。
【0072】
入力I/F部807は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部807の具体例としては、キーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイス等が挙げられる。入力I/F部807は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のインタフェースを介してコンピュータ800に接続されても良い。
【0073】
データI/F部809は、コンピュータ800の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部809の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置等がある。データI/F部809は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F部809は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ800へと接続される。
【0074】
通信I/F部811は、コンピュータ800の外部の装置と有線又は無線により、インターネットNを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部811は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F部811は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ800に接続される。
【0075】
表示装置813は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示装置813の具体例としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイ等が挙げられる。表示装置813は、コンピュータ800の外部に設けられても良い。その場合、表示装置813は、例えばディスプレイケーブル等を介してコンピュータ800に接続される。また、入力I/F部807としてタッチパネルが採用される場合には、表示装置813は、入力I/F部807と一体化して構成することが可能である。
【0076】
[変形例]
上記実施形態におけるシステム1(又は、サーバ装置10、若しくは端末装置20)を実装するためのプログラムは、CD-ROM等の光学ディスク、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種の記録媒体を通じて、又は通信ネットワークなどを介してダウンロードすることにより、コンピュータにインストール又はロードすることができる。
【0077】
本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。
【符号の説明】
【0078】
1 システム
10,30,40 サーバ装置
11 通信部
12 データベース
13 制御部
20 端末装置
800 コンピュータ
801 プロセッサ
803 メモリ
805 記憶装置
807 入力I/F部
809 データI/F部
811 通信I/F部
813 表示装置
N ネットワーク