IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-情報提供システムおよびその方法 図1
  • 特開-情報提供システムおよびその方法 図2
  • 特開-情報提供システムおよびその方法 図3
  • 特開-情報提供システムおよびその方法 図4
  • 特開-情報提供システムおよびその方法 図5
  • 特開-情報提供システムおよびその方法 図6
  • 特開-情報提供システムおよびその方法 図7
  • 特開-情報提供システムおよびその方法 図8
  • 特開-情報提供システムおよびその方法 図9
  • 特開-情報提供システムおよびその方法 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022999
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】情報提供システムおよびその方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0203 20230101AFI20240214BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240214BHJP
【FI】
G06Q30/02 312
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022126510
(22)【出願日】2022-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】504373093
【氏名又は名称】日立チャネルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】松井 勇樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB02
5L049CC20
(57)【要約】
【課題】
複数の端末から収集された決済情報に基いて算出された、人が集まる場所や時間に関する情報を提供する。
【解決手段】
複数の種類の異なる決済端末から収集された決済情報を、決済端末に関係するエリアおよび収集された日時と関連付けて保管する決済DB217と、ユーザが使用するユーザ端末116から指定された時間帯およびエリアに基づいて、決済DBを検索して、時間帯およびエリアに該当する決済データを抽出する抽出部214と、を有し、ユーザ端末は、抽出部により抽出された決済データに基づいて生成される画面(図8)を表示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の種類の異なる第1の端末から収集された決済情報を、該第1の端末に関係するエリアおよび該収集された日時と関連付けて、保管する決済DBと、
ユーザが使用する第2の端末から指定された、時間帯およびエリアに基づいて、該決済DBを検索して、該時間帯およびエリアに該当する決済データを抽出する抽出部と、を有し、
前記第2の端末は、該抽出部により抽出された決済データに基づいて生成される画面を表示する、
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
前記決済DBから選択された前記決済データに基づいて、複数のエリアごと、時間帯ごとに、決済数または決済金額について予測する予測部を有し、
前記第2の端末は、該予測部により予測された決済数または決済金額に基づいて生成される画面を表示する、
請求項1の情報提供システム。
【請求項3】
前記第2の端末は、該抽出部により抽出された決済データに基づいて、決済数または決済金額の時系列的な変化に関する表示、およびエリア別の決済数を示す表示を含む画面を表示する、
請求項1の情報提供システム。
【請求項4】
前記第2の端末は、該抽出部により抽出された決済データに基づいて、決済数または決済金額の第1の時系列的な変化に関する第1の表示、およびエリア別の決済数を示す表示を含む画面を表示し、
該予測部により予測された決済数または決済金額の第2の時系列変化を、前記第1の表示に連続して表示する画面を表示する、
請求項2の情報提供システム。
【請求項5】
前記決済DBは、複数の前記第1の端末から取得される決済情報について、日時、端末ID、場所、エリア、決済金額に関する情報を保管する
請求項1の情報提供システム。
【請求項6】
決済DBが、複数の種類の異なる第1の端末から収集された決済情報を、該第1の端末に関係するエリアおよび該収集された日時と関連付けて保管するステップと、
抽出部が、ユーザが使用する第2の端末から指定された、時間帯およびエリアに基づいて、該決済DBを検索して、該時間帯およびエリアに該当する決済データを抽出する抽出ステップと、
前記第2の端末が、該抽出ステップにより抽出された決済データに基づいて生成される画面を表示するステップと、を有する
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項7】
予測部が、前記決済DBから選択された前記決済データに基づいて、複数のエリアごと、時間帯ごとに、決済数または決済金額について予測する予測ステップを有し、
前記第2の端末は、該予測ステップにより予測された決済数または決済金額に基づいて生成される画面を表示する、
請求項6の情報提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システムおよびその方法に係り、特に、ユーザへの場所や時間情報の提供に関する。
【背景技術】
【0002】
クレジットカードや携帯端末を用いた電子決済の普及に伴い、決済情報を利用して、消費者の動向や属性を分析することが行われている。例えば、特許文献1には、消費者が金融機関20より提供された決済手段を用いて決済処理を行った際に決済端末11で生成される決済情報データ12と、金融機関20で管理されている消費者の属性情報データ21とを対照し、消費者の属性情報と、決済情報12を対応づけて消費者の決済履歴データとして決済履歴DB23に蓄積しておき、決済履歴DB23から消費者の決済履歴データを取り出して、この決済履歴データと、決済端末11の識別情報を用いて、決済端末が含まれる地域のマーケティング情報を生成するマーケティング情報生成システムが記載されている。
【0003】
また、ユーザの決済の情報から、行動履歴判定を行う技術として、特許文献2には、移動体通信装置に搭載されている決済手段で決済を行って利用した交通手段の識別情報、乗車時刻及び決済した交通費の金額を含む交通手段データがさらに記憶されていて、移動時間識別手段は、記憶手段を参照して、ユーザが移動に利用した交通手段及び移動した時間帯を特定する行動履歴分析装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-102340号公報
【特許文献2】特開2009-043057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
然るに、特許文献1に記載の技術では、店舗内にある決済端末からの情報のみであるため、店舗外の人々がどこにいるか把握することができない。また、特許文献2の技術では、特定のユーザが交通手段で移動した際の、乗車時刻及び交通費の金額を基に、交通手段と移動した時間帯を特定するものであり、ユーザが何処にいるのかを把握することができない。すなわち、人が集まる場所や時間が把握できれば、その情報を基に、チラシを配り、タクシーを配車し、演説を行う、などのサービスの提供がより効果的に行える。
【0006】
そこで、本発明の目的は、複数の端末から収集された決済情報に基いて算出された、人が集まる場所や時間に関する情報を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報提供システムの好ましい一例は、複数の種類の異なる第1の端末から収集された決済情報を、該第1の端末に関係するエリアおよび該収集された日時と関連付けて、保管する決済DBと、
ユーザが使用する第2の端末から指定された、時間帯およびエリアに基づいて、該決済DBを検索して、該時間帯およびエリアに該当する決済データを抽出する抽出部と、を有し、
前記第2の端末は、該抽出部により抽出された決済データに基づいて生成される画面を表示する、ことを特徴とする情報提供システム、である。
【0008】
本発明はまた、上記情報提供システムにおいて実行される情報提供方法として把握される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の端末から収集された決済情報に基いて算出された、人が集まる場所や時間に関する情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施例による情報提供システムの概略構成を示す図である。
図2】決済情報処理装置101の例を示す図である。
図3】端末場所DB216の例を示す図である。
図4】決済DB217の例を示す図である。
図5】決済データ収集部213の処理フローを示す図である。
図6】決済データ抽出部214の処理フローを示す図である。
図7】決済データ予測部215の処理フローを示す図である。
図8】決済管理テーブルの例を示す図である。
図9】入力画面の例を示す図である。
図10】ユーザ端末の表示画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【実施例0012】
図1は、一実施例による情報提供システムの概略構成を示す。
情報提供システムは、決済情報処理装置101に、ネットワーク102を介して、店舗のPOS端末103、タクシー109のPOS端末105、駅108の改札機104、バス110の運賃箱106、金融機関112のコンピュータ111,交通系決済機関114のコンピュータ113が接続され、さらにネットワーク115を介してユーザ117のユーザ端末116が接続されて、構成される。
【0013】
決済情報処理装置101は、主に、(1)POS端末103、105で実施された決済情報を決済データベース(以下DBという)204に記録し、(2)決済DB204内の決済情報を基に、ユーザ端末116によって指定されたエリアごと、時間帯ごとに決済データを集約して出力し、(3)決済DB204内の決済情報を基に、将来の決済情報を推定して出力する、処理を行う。
【0014】
ネットワーク102は、決済情報処理装置101と、POS端末103、105の情報のやりとりを行う。POS端末103は店舗107に設置されており、顧客が店舗107にて決済を行う際に使用する端末であり、ネットワーク102を介して、決済情報処理装置101に決済情報を送信する。
【0015】
改札機104は駅108に設置されており、顧客が駅108にて改札機104を通過して決済する際に使用する装置であり、ネットワーク102を介して、決済情報処理装置101に決済情報を送信する。POS端末105はタクシー109に設置されており、顧客がタクシー109にて決済を行う際に使用する端末であり、ネットワーク102を介して、決済情報処理装置101に逐次決済情報を送信する。運賃箱106はバス110に設置されており、顧客がバス110にて決済を行う際に使用する装置であり、ネットワーク102を介して、決済情報処理装置101に決済情報を送信する。なお、本実施例では、POS端末103,105と同様に、改札機104や運賃箱106からも決済情報を収集することができるので、改札機104や運賃箱106も含めて、決済端末ということにする。
【0016】
金融決済コンピュータ111は、銀行やクレジットカード会社等の金融機関112が保有し、POS端末103およびPOS端末105からネットワーク102を介して送信されてきた決済要求に対して、決済の承認を返信するとともに、顧客の口座残高を更新し、または今月分の利用額を累積する処理を行う。
【0017】
交通系決済コンピュータ113は、交通系決済機関114が保有し、改札機104および運賃箱106からネットワーク102を介して送信されてきた決済要求に対して、決済の承認を返信するとともに、顧客の交通系残高を更新する。
【0018】
ユーザ端末116は、プログラムを実行する処理部、プログラムやデータを格納する記憶部、ユーザの操作により入力が行なわれる入力部、および表示画面を表示する表示部、ネットワーク11を接続するネットワーク接続部、を有する。ユーザ117は、決済情報を基に解析された場所や時間に関する情報の提供を受けることができる人(会社も含む)であり、例えばそれらの情報の提供会社と契約した者である。提供会社とは、決済情報処理装置101を運営する会社、又は銀行・クレジットカード会社112や交通系決済機関114などである。ユーザ117は、取得した場所や時間に関する情報を基に、チラシの配布やタクシーの配車等、種々のサービスの提供を行うことができる。ユーザ117は、ネットワーク115を介して決済情報処理装置101からユーザ端末116に、場所や時間に関する情報を取得することができる。また、ユーザ端末116から決済情報処理装置101へアクセスして、場所や時間に関する情報の選択や、それらの情報の加工および提供の要求を行うことができる。
【0019】
図2は、決済情報処理装置101の構成例を示す図である。
決済情報処理装置101はコンピュータであり、処理部201、メモリ202、通信部203、入力部204、表示部205、および記憶装置206を有する。
【0020】
処理部201は、種々のプログラムを実行して、所定の機能を実現する。メモリ202は、種々のプログラム、および種々のデータを記憶する。本実施例では、プログラムとして、決済データ収集プログラム213´、決済データ抽出プログラム214´、決済データ予測プログラム215´がある。処理部201は、決済データ収集プログラム213´、決済データ抽出プログラム214´、決済データ予測プログラム215´を実行して、それぞれ、決済データ収集部213、決済データ抽出部214、決済データ予測部215の機能を実現する。これらの機能部については、図5乃至図7を参照して後述する。
【0021】
通信部203は、ネットワーク102を介して、各決済端末(POS端末103、改札機104、POS端末105、運賃箱106)における決済情報を受信し、および必要な情報を送信する。
【0022】
記憶装置206は、ハードディスク等の装置であり、本実施例では、端末場所データベース(以下DBと略す)216と、決済DB217と、ユーザ管理DB218を保管する。端末場所DB216は、決済端末とその設置場所の関係を管理する。決済DB217は、各決済端末から逐次取得される決済情報を管理する。ユーザ管理DB218は、決済情報の提供を受けるユーザ117に関する、氏名、住所、メールアドレス、ユーザのアカウントに関するパスワード、等の個人情報を管理する。なお、端末場所DB216および決済DB217については、図3図4を参照して後述する。
【0023】
入力部204は、本実施例に係る、決済情報の処理に関する種々の操作や入力を行う。表示部205は決済情報の処理に関する情報を表示する。
【0024】
図3は、端末場所DB216の構成を示す。
端末場所DB216は、決済端末が設置される場所に関する情報を管理し、例えば、端末ID301、種類302、場所303、エリア304に関する情報を保管する。端末ID301は、決済端末を識別するための端末ごとに固有の識別情報である。種類302は、端末が設置されている場所の種類を示すデータであり、例えば、駅、店舗、タクシー、バス、等である。場所303は、実際の場所を示すデータ、例えば、A駅、B支店、C市、Dバス停、等である。エリア304は、場所303が存在するエリアを示す記号である。各エリアを示す記号は3桁、または6桁の英数字から構成され、そのフォーマットの一例はXmmまたはXmmYnnと表される。ここで、Xmmは都道府県など、Ynnは市区町村などを示す英数字である。
【0025】
図4は、決済DB217の構成を示す。
決済DB217は、複数の決済端末から取得される決済情報を逐次保管する。例えば、日時401、端末ID402、種類403、場所404、エリア405、決済金額406に関する情報を保管する。日時401は、決済情報が取得された日時(通常は決済が実施された日時)を示す。端末ID402は、決済端末のIDを示す。種類403は、決済の種類であり、端末場所DB216内の端末ID301と、決済端末ID402が一致する行を検索し、その行の種類302を格納したものである。場所404は、決済が実施された場所であり、端末場所DB216内の端末ID301と、決済端末の端末ID402が一致する行を検索し、その行の場所303を格納したものである。エリア405は、決済が実施されたエリアを示し、端末場所DB216内の端末ID301と、決済端末の端末ID402が一致する行を検索し、その行のエリア304を格納したものである。決済金額406は決済された金額である。
【0026】
図5は、決済データ収集部213の処理フローを示す図である。
ステップS501は、種類の異なる複数の各決済端末からネットワーク102を介して、決済情報を取得する。決済情報には、決済日時、端末ID、決済金額に関するデータが含まれる。
【0027】
S502は、端末場所DB216を参照し、S501で取得した端末IDに対応する種類、場所、エリアを取得する。
【0028】
S503は、S501で取得した決済日時、端末ID、決済金額と、S502で取得した種類、場所、エリアを、決済DB217の日時401、端末ID402、決済金額406、種類403、場所404、エリア405にそれぞれ格納する。
【0029】
S504は、決済情報を収集する期間が終了したか判定し、終了した場合は決済情報の収集を終了し、終了していない場合はS501へ戻る。ここで、決済情報を収集する期間とは、ユーザ117へ提供する決済情報の収集期間を言い、例えば、6か月とか1年、等の期間をいう。オペレータが入力部204を操作することで収集期間を指定することができる。
【0030】
図6は、決済データ抽出部214の処理フローを示す図である。
ステップS601は、ユーザ端末116から、時間帯とエリアの入力を受け付ける。ユーザ端末116における入力画面は、図9に示すように、期間(時間帯)指定画面901と、エリア指定画面902から成る。期間は、開始日と終了日を指定するか、又は期間(週間)を入力することができる。エリアの指定は、エリア指定画面902に表示されたマップからエリアをクリックすることで選択できる。
【0031】
S602は、S601で入力された時間帯およびエリアを基に、決済DB217を検索し、時間帯とエリアの条件が一致した決済データ(決済数、決済金額)を抽出して、集約する。
【0032】
S603は、S602で集約した決済データを、ネットワーク115を介してユーザ端末116へ送信する。ユーザ端末116は、決済データに基づいて生成される時系列でのグラフ表示およびエリア別の表示を含む表画面を表示する。表示画面については、図10を参照して後述する。
【0033】
図7は、決済データ予測部215の処理フローを示す図である。
ステップS701は、ユーザ端末116から、時間帯とエリアの入力を受け付ける。これらの入力は上記S601と同様である。
【0034】
S702は、S701で入力された時間帯およびエリアを基に、決済DB217を検索し、時間帯とエリアの条件が一致した決済データ(決済数、決済金額)を抽出して、集約する。
【0035】
S703は、決済DB217から、比較対象となる過去のデータ(すなわち決済数、決済金額)を取得する。
【0036】
S704は、S702による集約データと、S703による過去のデータを用いて将来の決済データを予測する。
【0037】
ここで、図8を参照して、決済データの予測について説明する。
図8はエリア単位の決済管理テーブルの例を示す。決済管理テーブルは、決済DB217に蓄積された決済情報を基に、エリアごと、および曜日ごとに一時間単位で集計し、エリアごと、曜日ごと、時間帯ごとに決済数の平均値を算出したものである。図示の例は、エリア「A41」における曜日ごと、時間帯ごとの決済数の平均値であり、時間帯12~13時に決済数が多いことがわかる。このように、エリアごとに作成された決済管理テーブルが、将来の予測となる決済データとなる。なお、図8に示す決済管理テーブルは、決済数について算出したものであるが、決済DB217に蓄積された決済情報を基に、エリアごと、曜日ごと、時間帯ごとに決済金額の平均値を算出して、決済管理テーブルを生成することも可能である。このように生成された決済管理テーブルは、メモリ202または記憶装置206に格納される。
【0038】
S705は、S704で予測した決済データ(決済数、決済金額)を、ネットワーク115を介してユーザ端末116へ送信する。ユーザ端末116は、決済データに基づいて生成される時系列によるグラフ表示を含む表画面を表示する。将来予測となる決済データに基づくグラフは、S603により表示されたグラフ(実績グラフ)に、時系列で追加された形式となる。表示画面については、図10を参照して後述する。
【0039】
図10は、ユーザ端末116に表示される表示画面の例である。
表示画面は、時系列における決済データ(決済数、決済金額)のグラフ表示101と、エリア別の決済数の表示102から成る。グラフ表示101は、ユーザ端末116より指定された時間帯およびエリア(この例ではA41)における決済数実績1012と決済金額実績1014、決済数予測1013と決済金額予測1015を時系列でグラフ表示したものである。ここで、決済数実績1012と決済金額実績1014は、ステップS603において集約した情報(決済数、決済金額)を時系列でグラフ表示したものである。また、決済数予測1013と決済金額予測1015は、ステップS705において、予測した決済データ(決済数、決済金額)を時系列でグラフ表示したもので、ステップS603によるグラフ表示に追加された形式である。
【0040】
エリア別表示102は、ユーザ116より指定された時間帯における決済数をエリア別に濃淡表示したものである。この決済数は実績データである。これはS603において、集約した決済データ(決済数)をエリア別に濃淡表示したものである。
【0041】
ユーザ117は、ユーザ端末116に表示される表示画面を参照することで、指定したエリアにおける決済数や決済金額の実績およびそれらの予測を基に、今後のサービスの提供の推移を考察することができる。またエリア別決済数の表示を基に、何れのエリアでサービスを提供すればよいかを考察することができる。
【0042】
以上、一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されずに、種々変形して実施し得る。
【0043】
例えば、上記実施例では、異なる種類の複数の全ての決済端末から取得された決済情報を基に、ユーザの要求に応じて、決済データ(決済数、決済金額)をユーザ端末へ提供している。他の例によれば、全ての決済端末からの決済情報ではなく、ユーザによって選択される1又は複数の決済端末からの決済情報を基にした決済データを提供することができる。これは、例えば、ユーザ端末116の入力画面に、決済端末を選択させるガイダンスの表示と、端末IDの入力欄を設けることで可能である。ユーザ端末から指定された1又は複数の端末IDを基に決済DB217を検索して、端末IDが一致した決済データを集約して、ユーザ端末へ提供すればよい。端末IDの選択は、端末IDの一覧表示から、ユーザに選択マーク(「レ」)を入力させることで容易に行える。この例によれば、ユーザが欲している決済端末からの決済データに基づく時間および場所に関する決済データの取得、およびそれによるグラフやエリア表示を得ることができる。
【0044】
また、他の例として、決済データに基づくユーザ端末116の表示画面は、必ずしもグラフ表示とエリア表示が含まれることを要しない。例えば、ユーザの選択により何れか一方を表示するようにしてもよい。
【0045】
また、時系列によるグラフ表示は、必ずしも決済数実績および決済金額実績と、決済数予測および決済金額予測の両者を時系列で表示することを要しない。例えば、ユーザの選択により、実績のグラフまたは予測のグラフを逐次表示するようにしてもよい。
【0046】
また、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明する為に詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置換することも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【符号の説明】
【0047】
101:決済情報処理装置、102、115:ネットワーク、103:POS端末、104:改札機、105:POS端末、106:運賃箱、107:店舗、108:駅、109:タクシー、110:バス、111:金融決済コンピュータ、112:金融機関、113:交通系決済コンピュータ、114:交通系決済機関
201:処理部、202:メモリ、203:通信部、204:入力部、205:表示部、206:記憶装置
213:決済データ収集部、214:決済データ抽出部、215:決済データ予測部
216:端末場所DB、217:決済DB、218:ユーザ管理DB
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10