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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023009
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/02 20060101AFI20240214BHJP
   G06F 3/0487 20130101ALI20240214BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
G06F3/02 500
G06F3/0487
G09G5/00 510H
G09G5/00 530T
G09G5/00 550C
G09G5/00 555G
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022126527
(22)【出願日】2022-08-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 嘉則
【テーマコード(参考)】
5B020
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
5B020CC12
5B020DD02
5C182AA02
5C182AA23
5C182AB02
5C182AB08
5C182AC02
5C182AC03
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA06
5C182BA14
5C182BA29
5C182BA46
5C182BA54
5C182BA66
5C182CB14
5C182CB47
5C182CC02
5C182CC21
5C182DA02
5C182DA04
5C182DA14
5C182DA44
5C182DA62
5C182DA63
5C182DA64
5E555AA26
5E555AA76
5E555BA03
5E555BB03
5E555BC07
5E555BC08
5E555CA10
5E555CA18
5E555CA44
5E555CB21
5E555CB72
5E555DB03
5E555DB04
5E555DC05
5E555DC21
5E555DC25
5E555DC76
5E555DC77
5E555DC84
5E555DD06
5E555EA03
5E555EA09
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】外付けのキーボードを使用する際のディスプレイへの表示を適切に制御すること。
【解決手段】折り畳み可能な1つのディスプレイを備える情報処理装置は、ディスプレイの画面領域の全体を表示領域する第1表示モードと、ディスプレイの画面領域のうち所定の画面領域を除く一部の画面領域を表示領域とする第2表示モードとを有し、ディスプレイの所定の画面領域へ載置される外付けのキーボードが載置されている否かを判定し、第1動作状態では、キーボードが載置されていない場合には第1表示モードに制御し、キーボードが載置されている場合には第2表示モードに制御し、第1動作状態から第1動作状態よりもシステムによる処理が制限された第2動作状態へ切り替えるときに、次に第2動作状態から第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードを、第1表示モードと第2表示モードと直前の表示モードとの中から選択して制御する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、
システムのプログラムを一時的に記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された前記システムのプログラムを実行することによりシステムに基づく制御を行うプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記システムの動作状態を、第1動作状態と、前記第1動作状態よりも前記システムによる処理の一部または全部が制限された第2動作状態とに切り替える動作状態制御処理と、
前記ディスプレイの画面領域のうち所定の画面領域へ載置される外付けのキーボードが載置されている否かを判定する載置判定処理と、
前記ディスプレイの画面領域の全体を表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記ディスプレイの画面領域のうち前記所定の画面領域を除く一部の画面領域を表示領域として表示を制御する第2表示モードとを有し、前記第1動作状態では、前記キーボードが載置されていない非載置状態である場合には前記第1表示モードに制御し、前記キーボードが載置されている載置状態である場合には前記第2表示モードに制御する第1制御処理と、
前記第1動作状態から前記第2動作状態へ切り替えるときに、次に前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードを、前記第1表示モードと、前記第2表示モードと、前記第1表示モード及び前記第2表示モードのうちの直前の表示モードとの中から選択して制御する第2制御処理と、
を行う情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記第2制御処理において選択する表示モードを、前記第1表示モードとする第1設定と、前記第2表示モードとする第2設定と、前記第1表示モード及び前記第2表示モードのうち直前の表示モードとする第3設定とのうちからユーザに選択させる選択画面を前記ディスプレイに表示させる表示情報制御処理をさらに行い、
前記第2制御処理において、前記第1設定、前記第2設定、及び前記第3設定のうち前記選択画面に対するユーザの操作に応じて選択された設定に基づいて、次に前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードを選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替える度に、前記キーボードが前記載置状態であるか或いは前記非載置状態であるかを判定し、判定結果を累積して記憶させる載置状態累積処理をさらに行い、
前記第2制御処理において、次に前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードとして、前記載置状態の累積値の方が前記非載置状態の累積値より多い場合には前記第2表示モードを選択し、前記非載置状態の累積値の方が前記載置状態の累積値より多い場合には前記第1表示モードを選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理装置の向きを検出するための第1センサと、
前記ディスプレイの折り畳み角度を検出するための第2センサと、
をさらに備え、
前記プロセッサは、
前記第1動作状態から前記第2動作状態へ切り替える際に、当該切り替える以前の前記キーボードが載置されている否かの状態、前記第1表示モードと前記第2表示モードとの切り替え、前記情報処理装置の向き、及び前記ディスプレイの折り畳み角度の少なくともいずれかに基づいて、ユーザが前記情報処理装置を使用する際の傾向を推定する推定処理をさらに行い、
前記第2制御処理において、前記推定処理により推定された前記傾向に基づいて、次に前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードを選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
現在の時刻情報を取得する時刻情報取得処理をさらに行い、
前記第2制御処理において、現在の時刻情報と、前記第1表示モードと前記第2表示モードとのうち時間帯ごとに予め設定された表示モードとに基づいて、次に前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードを選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報処理装置の向きを検出するための第1センサと、
前記ディスプレイの折り畳み角度を検出するための第2センサと、
をさらに備え、
前記プロセッサは、
前記第1動作状態における前記キーボードが載置されている否かの状態、前記第1表示モードと前記第2表示モードとの切り替え、前記情報処理装置の向き、前記ディスプレイの折り畳み角度、及び現在の時刻情報の少なくともいずれかの情報と、前記第1表示モードと前記第2表示モードとのうち前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えた後のシステムにログインした後に選択された表示モードとに基づいて機械学習された学習済みモデルを用いて、次に前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードを選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
直前に前記第1動作状態から前記第2動作状態へ切り替える際に制御した表示モードで前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えた以降の表示モードの切り替え状況に基づいて、前記学習済みモデルに対して追加で機械学習を行う、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるときには、直前に前記第1動作状態から前記第2動作状態へ切り替える際に制御した表示モードで前記ディスプレイの表示を制御する、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、システムのプログラムを一時的に記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記システムのプログラムを実行することによりシステムに基づく制御を行うプロセッサとを備える情報処理装置における制御方法であって、
前記プロセッサが、
前記システムの動作状態を、第1動作状態と、前記第1動作状態よりも前記システムによる処理の一部または全部が制限された第2動作状態とに切り替えるステップと、
前記ディスプレイの画面領域のうち所定の画面領域へ載置される外付けのキーボードが載置されている否かを判定するステップと、
前記ディスプレイの画面領域の全体を表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記ディスプレイの画面領域のうち前記所定の画面領域を除く一部の画面領域を表示領域として表示を制御する第2表示モードとを有し、前記第1動作状態では、前記キーボードが載置されていない非載置状態である場合には前記第1表示モードに制御し、前記キーボードが載置されている載置状態である場合には前記第2表示モードに制御するステップと、
前記第1動作状態から前記第2動作状態へ切り替えるときに、次に前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードを、前記第1表示モードと、前記第2表示モードと、前記第1表示モード及び前記第2表示モードのうちの直前の表示モードとの中から選択して制御するステップと、
を含む制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、折り畳み可能なフレキシブルディスプレイ(表示部)が第1筐体と第2筐体との回動に応じて屈曲可能に第1筐体と第2筐体に亘って設けられている情報処理装置も開示されている(例えば、特許文献1参照)。このように第1筐体と第2筐体に亘って1つのディスプレイが設けられている場合、1つのディスプレイで1画面モードとして使用するだけでなく、1つのディスプレイを第1筐体側の画面領域と第2筐体側の画面領域とに分けて疑似的に2画面モードとして使用することも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-13850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような情報処理装置は、第1筐体と第2筐体に亘って1つのディスプレイが設けられているため、キーボードを搭載していない構成であることが一般的であるが、2画面モードにおいて一方の画面上に外付けのキーボードを載置して接続し、他方の画面を表示画面とすることによって、キーボードを搭載しているノート型のPC(Personal Computer)と同様の使用形態とすることが可能なものがある。この場合、2画面モードにおいて外付けのキーボードが載置された側の画面領域を黒表示などに制御し、他方の側の画面領域を1画面モード時の半分の大きさの画面として表示を制御する画面モード(以下、「ハーフ画面モード」と称する)に自動で切り替えることでユーザの利便性が向上する。
【0005】
しかしながら、ディスプレイの画面領域の全体を表示領域として使用するフルスクリーンモードからハーフ画面モードに切り替える際には、単に2画面モードにおける一方の画面領域を黒表示にするだけではなく、他方の画面領域(半分の画面領域)にツールバー等を含むデスクトップ画面の全てを表示させる必要があるため、半分の画面領域相当の解像度に変更する必要がある。この解像度の変更の制御は、OS(Operating System)の仕様によっては起動時にシステムにログインしてからでないと行うことができない。そのため、起動時に外付けのキーボードとの接続の有無を判定しても、システムにログインするまでの間は解像度の変更を行うことができず、キーボードとの接続の有無に応じてフルスクリーンモードとハーフ画面モードとを任意に切り替えることができないという問題がある。
【0006】
例えば、キーボードが接続されていないのにハーフ画面モードで半分の画面領域が黒表示なるとユーザが故障を疑ってしまう可能性があるという懸念から、起動時にはキーボードとの接続の有無に関わらずフルスクリーンモードに戻すという制御も考えられる。しかし、キーボードの使用頻度が高いユーザにとっては、キーボードが接続された状態でフルスクリーンモードになると、キーボードを外さないとキーボードで隠れているコンテンツにアクセスできないため不便である。このように、外付けのキーボードを使用する際のディスプレイへの表示を適切に制御できない場合があった。
【0007】
本発明は上記した事情に鑑みてなされたもので、外付けのキーボードを使用する際のディスプレイへの表示を適切に制御する情報処理装置、及び制御方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1態様に係る情報処理装置は、折り畳み可能な1つのディスプレイと、システムのプログラムを一時的に記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記システムのプログラムを実行することによりシステムに基づく制御を行うプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、前記システムの動作状態を、第1動作状態と、前記第1動作状態よりも前記システムによる処理の一部または全部が制限された第2動作状態とに切り替える動作状態制御処理と、前記ディスプレイの画面領域のうち所定の画面領域へ載置される外付けのキーボードが載置されている否かを判定する載置判定処理と、前記ディスプレイの画面領域の全体を表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記ディスプレイの画面領域のうち前記所定の画面領域を除く一部の画面領域を表示領域として表示を制御する第2表示モードとを有し、前記第1動作状態では、前記キーボードが載置されていない非載置状態である場合には前記第1表示モードに制御し、前記キーボードが載置されている載置状態である場合には前記第2表示モードに制御する第1制御処理と、前記第1動作状態から前記第2動作状態へ切り替えるときに、次に前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードを、前記第1表示モードと、前記第2表示モードと、前記第1表示モード及び前記第2表示モードのうちの直前の表示モードとの中から選択して制御する第2制御処理と、を行う。
【0009】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記第2制御処理において選択する表示モードを、前記第1表示モードとする第1設定と、前記第2表示モードとする第2設定と、前記第1表示モード及び前記第2表示モードのうち直前の表示モードとする第3設定とのうちからユーザに選択させる選択画面を前記ディスプレイに表示させる表示情報制御処理をさらに行い、前記第2制御処理において、前記第1設定、前記第2設定、及び前記第3設定のうち前記選択画面に対するユーザの操作に応じて選択された設定に基づいて、次に前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードを選択してもよい。
【0010】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替える度に、前記キーボードが前記載置状態であるか或いは前記非載置状態であるかを判定し、判定結果を累積して記憶させる載置状態累積処理をさらに行い、前記第2制御処理において、次に前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードとして、前記載置状態の累積値の方が前記非載置状態の累積値より多い場合には前記第2表示モードを選択し、前記非載置状態の累積値の方が前記載置状態の累積値より多い場合には前記第1表示モードを選択してもよい。
【0011】
上記情報処理装置において、前記情報処理装置の向きを検出するための第1センサと、前記ディスプレイの折り畳み角度を検出するための第2センサと、をさらに備え、前記プロセッサは、前記第1動作状態から前記第2動作状態へ切り替える際に、当該切り替える以前の前記キーボードが載置されている否かの状態、前記第1表示モードと前記第2表示モードとの切り替え、前記情報処理装置の向き、及び前記ディスプレイの折り畳み角度の少なくともいずれかに基づいて、ユーザが前記情報処理装置を使用する際の傾向を推定する推定処理をさらに行い、前記第2制御処理において、前記推定処理により推定された前記傾向に基づいて、次に前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードを選択してもよい。
【0012】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、現在の時刻情報を取得する時刻情報取得処理をさらに行い、前記第2制御処理において、現在の時刻情報と、前記第1表示モードと前記第2表示モードとのうち時間帯ごとに予め設定された表示モードとに基づいて、次に前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードを選択してもよい。
【0013】
上記情報処理装置において、前記情報処理装置の向きを検出するための第1センサと、前記ディスプレイの折り畳み角度を検出するための第2センサと、をさらに備え、前記プロセッサは、前記第1動作状態における前記キーボードが載置されている否かの状態、前記第1表示モードと前記第2表示モードとの切り替え、前記情報処理装置の向き、前記ディスプレイの折り畳み角度、及び現在の時刻情報の少なくともいずれかの情報と、前記第1表示モードと前記第2表示モードとのうち前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えた後のシステムにログインした後に選択された表示モードとに基づいて機械学習された学習済みモデルを用いて、次に前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードを選択してもよい。
【0014】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、直前に前記第1動作状態から前記第2動作状態へ切り替える際に制御した表示モードで前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えた以降の表示モードの切り替え状況に基づいて、前記学習済みモデルに対して追加で機械学習を行ってもよい。
【0015】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるときには、直前に前記第1動作状態から前記第2動作状態へ切り替える際に制御した表示モードで前記ディスプレイの表示を制御してもよい。
【0016】
また、本発明の第2態様に係る、折り畳み可能な1つのディスプレイと、システムのプログラムを一時的に記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記システムのプログラムを実行することによりシステムに基づく制御を行うプロセッサとを備える情報処理装置における制御方法は、前記プロセッサが、前記システムの動作状態を、第1動作状態と、前記第1動作状態よりも前記システムによる処理の一部または全部が制限された第2動作状態とに切り替えるステップと、前記ディスプレイの画面領域のうち所定の画面領域へ載置される外付けのキーボードが載置されている否かを判定するステップと、前記ディスプレイの画面領域の全体を表示領域として表示を制御する第1表示モードと、前記ディスプレイの画面領域のうち前記所定の画面領域を除く一部の画面領域を表示領域として表示を制御する第2表示モードとを有し、前記第1動作状態では、前記キーボードが載置されていない非載置状態である場合には前記第1表示モードに制御し、前記キーボードが載置されている載置状態である場合には前記第2表示モードに制御するステップと、前記第1動作状態から前記第2動作状態へ切り替えるときに、次に前記第2動作状態から前記第1動作状態へ切り替えるまでの表示モードを、前記第1表示モードと、前記第2表示モードと、前記第1表示モード及び前記第2表示モードのうちの直前の表示モードとの中から選択して制御するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明の上記態様によれば、外付けのキーボードを使用する際のディスプレイへの表示を適切に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】第1の実施形態に係る情報処理装置の外観を示す斜視図。
図2】第1の実施形態に係る折れ曲がった状態の情報処理装置の例を示す側面図。
図3】第1の実施形態に係る平面の状態の情報処理装置の例を示す側面図。
図4】第1の実施形態に係る情報処理装置の各種の表示モードの具体例を示す図。
図5】第1の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図。
図6】第1の実施形態に係るキーボードとの接続による表示モードの切り替えの一例を示す図。
図7】第1の実施形態に係る起動時の表示モード設定の一例を示す図。
図8】第1の実施形態に係る起動時の表示モード設定の選択画面の一例を示す図。
図9】第1の実施形態に係る表示モード制御処理に関する機能構成の一例を示すブロック図。
図10】第1の実施形態に係る通常動作状態の表示モード制御処理の一例を示すフローチャート。
図11】第1の実施形態に係る起動時の表示モードを設定する表示モード制御処理の一例を示すフローチャート。
図12】第1の実施形態に係る起動時の表示モード制御処理の一例を示すフローチャート。
図13】第2の実施形態に係る起動時の表示モードを設定する表示モード制御処理の一例を示すフローチャート。
図14】第3の実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図。
図15】第3の実施形態に係る起動時の表示モードを設定する表示モード制御処理の一例を示すフローチャート。
図16】第4の実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図。
図17】第4の実施形態に係る起動時の表示モードを設定する表示モード制御処理の一例を示すフローチャート。
図18】第5の実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図。
図19】第5の実施形態に係る起動時の表示モードを設定する表示モード制御処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
まず、第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理装置10の外観を示す斜視図である。本実施形態に係る情報処理装置10は、クラムシェル型(ノート型)のPC(パーソナルコンピュータ)である。情報処理装置10は、第1筐体101、第2筐体102、及びヒンジ機構103を備える。第1筐体101及び第2筐体102は、略四角形の板状(例えば、平板状)の筐体である。第1筐体101の側面の一つと第2筐体102の側面の一つとがヒンジ機構103を介して結合(連結)されており、ヒンジ機構103がなす回転軸の周りに第1筐体101と第2筐体102とが相対的に回動可能である。第1筐体101と第2筐体102との回転軸の周りの開き角θが略0°の状態が、第1筐体101と第2筐体102とが重なり合って閉じた状態である。第1筐体101と第2筐体102とが閉じた状態のことを「閉状態」(closed)と称する。閉状態において第1筐体101と第2筐体102との互いに対面する側の面を、それぞれの「内面」と呼び、内面に対して反対側の面を「外面」と称する。開き角θとは、第1筐体101の内面と第2筐体102の内面とがなす角とも言うことができる。閉状態に対して第1筐体101と第2筐体102とが開いた状態のことを「開状態」と称する。開状態とは、開き角θが予め設定された閾値(例えば、10°)より大きくなるまで、第1筐体101と第2筐体102とが相対的に回動された状態である。
【0020】
また、情報処理装置10は、カメラ16と、ディスプレイ150とを備える。カメラ16は、第1筐体101の内面に設けられている。ディスプレイ150は、第1筐体101の内面から第2筐体102の内面に亘って設けられている。カメラ16は、例えば第1筐体101の内面のディスプレイ150の画面領域の外側の部分に設けられ、ディスプレイ150に対面する側に存在するユーザなどを撮像することが可能である。ディスプレイ150は、第1筐体101と第2筐体102との相対的な回動による開き角θに合わせて屈曲可能なフレキシブルディスプレイである(図2、3参照)。フレキシブルディスプレイとしては、有機ELディスプレイ等が用いられる。情報処理装置10は、ディスプレイ150の画面領域の全体を1つの画面領域DAとして1画面構成として表示を制御することも、ディスプレイ150の画面領域の全体を第1画面領域DA1と第2画面領域DA2との2つの画面領域に分けて2画面構成として表示を制御することも可能である。ここで、第1画面領域DA1と第2画面領域DA2とは、互いに重ならない画面領域である。ここでは、ディスプレイ150の画面領域のうち第1筐体101の内面側に対応する画面領域が第1画面領域DA1、第2筐体102の内面側に対応する画面領域が第2画面領域DA2であるとする。以下では、1画面構成で表示を制御する表示モードのことを「1画面モード」、2画面構成で表示を制御する表示モードのことを「2画面モード」と称する。
【0021】
なお、ディスプレイ150の画面領域の上にはタッチセンサが設けられている。情報処理装置10は、ディスプレイ150の画面領域に対するタッチ操作を検出することが可能である。ユーザは、情報処理装置10を開状態にすることにより、第1筐体101と第2筐体102のそれぞれの内面に設けられたディスプレイ150の表示を視認することやディスプレイ150へのタッチ操作が可能となり、情報処理装置10の使用が可能となる。
【0022】
次に、情報処理装置10の使用形態と画面モードについて詳しく説明する。まず、情報処理装置10の使用形態としては、第1筐体101と第2筐体102との開き角θによって、第1筐体101と第2筐体102とが折れ曲がった状態(Bent form)と、第1筐体101と第2筐体102とが折れ曲がっていない平面の状態(Flat form)とに分けられる。以下では、第1筐体101と第2筐体102とが折れ曲がった状態(Bent form)のことを単に「折れ曲がった状態(Bent form)」、第1筐体101と第2筐体102とが折れ曲がっていない平面の状態(Flat form)のことを単に「平面の状態(Flat form)」と称する。折れ曲がった状態(Bent form)では、第1筐体101と第2筐体102とに亘って設けられているディスプレイ150も折れ曲がった状態になる。平面の状態(Flat form)では、ディスプレイ150も平面の状態になる。
【0023】
図2は、折れ曲がった状態(Bent form)の情報処理装置10の一例を示す側面図である。ディスプレイ150が第1筐体101と第2筐体102とに亘って(またがって)配置されている。ディスプレイ150の画面領域(図1に示す画面領域DA)は、ヒンジ機構103に対応する部分を折り目として折り曲げ(屈曲)が可能であり、この折り目を境に第1筐体101側の画面領域を第1画面領域DA1、第2筐体102側の画面領域を第2画面領域DA2として示している。ディスプレイ150は、第1筐体101と第2筐体102との回動(開き角θ)に応じて屈曲する。情報処理装置10は、開き角θに応じて折れ曲がった状態(Bent form)であるか否かを判別する。一例として10°<θ<170°である場合に、情報処理装置10は、折れ曲がった状態(Bent form)であると判別する。この状態は、所謂クラムシェルモードやブックモードという使用形態に相当する。
【0024】
図3は、平面の状態(Flat form)の情報処理装置10の一例を示す側面図である。情報処理装置10は、典型的には開き角θが180°である場合に平面の状態(Flat form)であると判別するが、一例として、170°≦θ≦180°である場合に平面の状態(Flat form)であると判別してもよい。例えば、第1筐体101と第2筐体102との開き角θが180°の場合、ディスプレイ150も平面の状態となる。この状態は、所謂タブレットモードという使用形態に相当する。
【0025】
次に、図4を参照して、情報処理装置10の各種の使用形態による表示モードについて詳しく説明する。
図4は、本実施形態に係る情報処理装置10の各種の表示モードの具体例を示す図である。情報処理装置10は、第1筐体101と第2筐体102との開き角θ、情報処理装置10の姿勢(向き)、1画面モードであるか2画面モードであるかなどによって分類される使用形態で表示モードが異なる。なお、1画面のことはシングルスクリーン、2画面のことはスプリットスクリーンまたはデュアルスクリーンなどともいわれる。
【0026】
表示モード(a)は、使用形態として第1筐体101と第2筐体102とが閉状態(Closed)であるときの表示モードである。例えば、この閉状態では、情報処理装置10は、例えばスリープや休止状態(ハイバネーション)などの待機状態となり、ディスプレイ150が表示オフの状態である。このスリープや休止状態(ハイバネーション)などの待機状態は、例えばACPI(Advanced Configuration and Power Interface)で規定されているシステムの電源状態のS3またはS4に相当する。
【0027】
なお、閉状態では、情報処理装置10は、停止状態であることもある。停止状態は、システムをシャットダウンして電源をオフにした状態であり、例えばACPIで規定されているS5に相当する状態である。待機状態及び停止状態は、通常動作状態に対してシステムによる処理の一部または全部が制限された状態である。通常動作状態とは、システムが起動してログインした後の動作状態であり、特に制限なくてシステムによる処理の実行が可能な動作状態である。通常動作状態は、例えばACPIで規定されているS0状態に相当する。続いて、第1筐体101と第2筐体102とが開状態であるときの表示モードについて説明する。
【0028】
表示モード(b)は、使用形態としては折れ曲がった状態(Bent form)で、且つディスプレイ150の画面領域を第1画面領域DA1と第2画面領域DA2との2つの画面領域に分けて表示を制御する2画面モードであるときの表示モードである。また、情報処理装置10の向きは、第1画面領域DA1と第2画面領域DA2とが縦向きで左右に横に並ぶ向きである。画面領域が縦向きとは、長方形の画面領域の4辺のうちの長辺が縦方向、短辺が横方向になる向きである。画面領域が縦向きの場合は表示の向きも縦向きであり、長辺に沿う方向が上下方向に対応し短辺に沿う方向が左右方向になる向きで表示される。この使用形態は、本を開いたときの左右の頁が左右の画面に相当するような使用形態であり、所謂ブックモードに相当する。この使用形態は、折れ曲がった状態(Bent form)で、且つ第1画面領域DA1と第2画面領域DA2とが横並びで2つを合わせた画面領域が横長であることから、「Fold Landscape」とも称する。
【0029】
この表示モード(b)では、情報処理装置10は、例えば通常の動作状態で、左側の第1画面領域DA1がプライマリ画面として、右側の第2画面領域DA2がセカンダリ画面として、2画面の表示モードとなる。なお、表示モード(b)において、第1画面領域DA1及び第2画面領域DA2とプライマリ画面及びセカンダリ画面との対応関係は、逆としてもよい。
【0030】
表示モード(c-1)は、表示モード(b)と同様に、折れ曲がった状態(Bent form)で、且つディスプレイ150の画面領域を第1画面領域DA1と第2画面領域DA2との2つの画面領域に分けて表示を制御する2画面モードであるときの表示モードであるが、情報処理装置10の向きが異なる使用形態である。情報処理装置10の向きは、第1画面領域DA1と第2画面領域DA2とが横向きで上下に縦に並ぶ向きである。画面領域が横向きとは、長方形の画面領域の4辺のうちの長辺が横方向、短辺が縦方向になる向きである。画面領域が横向きの場合は表示の向きも横向きであり、短辺に沿う方向が上下方向に対応し長辺に沿う方向が左右方向になる向きで表示される。この使用形態はクラムシェル(Clamshell)型のPCの一般的な使用形態の一つである。
【0031】
この表示モード(c-1)では、情報処理装置10は、例えば通常の動作状態で、第1画面領域DA1がプライマリ画面として、第2画面領域DA2がセカンダリ画面として、2画面の表示モードとなる。なお、表示モード(c-1)において、第1画面領域DA1及び第2画面領域DA2とプライマリ画面及びセカンダリ画面との対応関係は、逆としてもよい。
【0032】
例えば、情報処理装置10は、情報処理装置10の姿勢(向き)の変化を検出することで、表示モード(b)から表示モード(c-1)または表示モード(c-1)から表示モード(b)へ自動的に切り替える(Switch by Rotation)。例えば、表示モード(b)に対して表示モード(c-1)は図示でディスプレイ150が右方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(b)の状態から右方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(c-1)へ切り替える。また、表示モード(c-1)に対して表示モード(b)は図示でディスプレイ150が左方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(c-1)の状態から左方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(b)へ切り替える。
【0033】
表示モード(c-2)は、表示モード(c-1)と同様に、折れ曲がった状態(Bent form)で情報処理装置10の向きも同じであるが、情報処理装置10に載置可能な外付けのキーボード30(Dockable mini KBD:KeyBord)が所定位置に載置されていることが異なる。この使用形態は、クラムシェル(Clamshell)型のPCの一般的な使用形態に物理的なキーボード30が接続されている状態である。例えば、本実施形態ではキーボード30は、第2画面領域DA2のサイズとほぼ同等であり、第2画面領域DA2の上に載置可能に構成されている。なお、キーボード30は、第2画面領域DA2よりも小さい面積を占有するキーボードであっても構わない。一例として、キーボード30は、底面の内部(端部)にはマグネットが設けられており、第2画面領域DA2の上に載置すると、第2筐体102の内面端部のベゼル部分と吸着されて固定される。これにより、元々物理的なキーボードが設けられている旧来からのクラムシェル型のPCと同様の使用形態となる。また、情報処理装置10とキーボード30とは、例えば、Bluetooth(登録商標)で接続される。この表示モード(c-2)では、情報処理装置10は、第2画面領域DA2はキーボード30で視認できなくなるため、黒表示または表示オフに制御する。つまり、この表示モード(c-2)は、ディスプレイ150の画面領域のうち表示に有効なのは半分の1画面の画面領域のみとなる表示モード(以下、「ハーフ画面モード」と称する)であり、第1画面領域DA1のみを使用した1画面モードとなる。即ち、ハーフ画面モードは、ディスプレイ150の画面領域(画面領域DA)のうちキーボード30が載置される側の画面領域(第2画面領域DA2)を除く一部の画面領域(第1画面領域DA1)を画面領域として表示を制御する表示モードである。
【0034】
例えば、情報処理装置10は、表示モード(c-1)の状態で、外付けのキーボードとの接続を検出すると、表示モード(c-1)から表示モード(c-2)へ自動的に切り替える(Switch by Dock)。
【0035】
表示モード(d)は、表示モード(b)と同様に、折れ曲がった状態(Bent form)で、情報処理装置10の向きも同じであるが、ディスプレイ150の画面領域の全体を1つの画面領域DAとして表示を制御する1画面モードであることが異なる。この使用形態は、表示モード(b)に対して、1画面モードであることが異なるが、折れ曲がった状態(Bent form)で、且つ画面領域DAが横長であることから、「Fold Landscape」とも称する。画面領域DAは横向きであり、表示の向きも横向きである。
【0036】
ここで、折れ曲がった状態(Bent form)における1画面モードと2画面モードとの切り替えは、例えば、ユーザの操作により行われる。例えば、情報処理装置10は、1画面モードと2画面モードとを切り替え可能なUI(User Interface)としての操作子を画面上のいずれかの場所に表示させ、当該操作子に対する操作に基づいて、表示モード(b)から表示モード(d)へ切り替える(Switch by UI)。この表示モードの切り替え操作の具体例については後述する。
【0037】
表示モード(e)は、表示モード(c-1)と同様に、折れ曲がった状態(Bent form)で、情報処理装置10の向きも同じであるが、ディスプレイ150の画面領域の全体を1つの画面領域DAとして表示を制御する1画面モードであることが異なる。この使用形態は、表示モード(c-1)に対して、1画面モードであることが異なるが、折れ曲がった状態(Bent form)と情報処理装置10の向きから、クラムシェル(Clamshell)型のPCの使用形態に相当する。画面領域DAは縦向きであり、表示の向きも縦向きである。
【0038】
例えば、情報処理装置10は、情報処理装置10の姿勢(向き)の変化を検出することで、表示モード(d)から表示モード(e)へ、または表示モード(e)から表示モード(d)へ自動的に切り替える(Switch by Rotation)。例えば、表示モード(d)に対して表示モード(e)は図示でディスプレイ150が右方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(d)の状態から右方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(e)へ切り替える。また、表示モード(e)に対して表示モード(d)は図示でディスプレイ150が左方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(e)の状態から左方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(d)へ切り替える。
【0039】
表示モード(d´)は、表示モード(d)と同様に、1画面モードで、情報処理装置10の向きも画面領域DAが横長となる向きであるが、平面の状態(Flat form)であることが異なる。平面の状態(Flat form)とは、第1筐体101と第2筐体102との開き角θが略180°の状態である。この使用形態は、図3を参照して説明した所謂タブレットモードに対応するものであり、平面の状態(Flat form)で、且つ画面領域DAが横長であることから、「Flat Landscape」とも称する。この表示モード(d´)は、表示モード(d)に対して第1筐体101と第2筐体102との開き角θが異なるだけである。表示モード(d)と同様に、画面領域DAは横向きであり、表示の向きも横向きである。
【0040】
表示モード(e´)は、表示モード(e)と同様に、1画面モードで、情報処理装置10の向きも画面領域DAが縦長となる向きであるが、平面の状態(Flat form)であることが異なる。この使用形態は、平面の状態(Flat form)で、且つ画面領域DAが縦長であることから、「Flat Portrait」とも称する。この表示モード(e´)は、表示モード(e)に対して第1筐体101と第2筐体102との開き角θが異なるだけである。表示モード(e)と同様に、画面領域DAは縦向きであり、表示の向きも縦向きである。
【0041】
例えば、情報処理装置10は、情報処理装置10の姿勢(向き)の変化を検出することで、表示モード(d´)から表示モード(e´)へ、または表示モード(e´)から表示モード(d´)へ自動的に切り替える(Switch by Rotation)。例えば、表示モード(d´)に対して表示モード(e´)は図示でディスプレイ150が右方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(d´)の状態から右方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(e´)へ切り替える。また、表示モード(e´)に対して表示モード(d´)は図示でディスプレイ150が左方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(e´)の状態から左方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(d´)へ切り替える。
【0042】
なお、表示モード(d´)及び表示モード(e´)において、前述した表示モード切替アイコンに対してユーザが操作を行うことにより、平面の状態(Flat form)のまま2画面モードに切り替えることも可能である。例えば、表示モード(d´)の状態から2画面モードに切り替えると、平面の状態(Flat form)で表示状態は表示モード(b)と同様になる。また、表示モード(e´)の状態から2画面モードに切り替えると、平面の状態(Flat form)で表示状態は表示モード(c-1)と同様になる。
【0043】
また、情報処理装置10は、表示モード(e´)の状態でキーボード30との接続を検出すると、表示モード(e´)から表示モード(c-2´)へ自動的に切り替える(Switch by Dock)。表示モード(c-2´)は、平面の状態(Flat form)であり、表示モード(c-2)に対して第1筐体101と第2筐体102との開き角θが異なるだけである。この表示モード(c-2´)では、情報処理装置10は、第2画面領域DA2はキーボード30で視認できなくなるため、黒表示または表示オフに制御する。つまり、この表示モード(c-2´)は、表示モード(c-2)と同様に、ディスプレイ150の画面領域のうち表示に有効なのは半分の1画面の画面領域のみとなるハーフ画面モードである。
【0044】
また、情報処理装置10は、平面の状態(Flat form)から折れ曲がった状態(Bent form)への変化を検出した場合、1画面モードから2画面モードに切り替えるようにすることもできる。例えば、情報処理装置10は、第1筐体101と第2筐体102との開き角θに基づいて、表示モード(d´)の状態において折れ曲がった状態(Bent form)への変化を検出した場合、表示モード(d´)から表示モード(b)へ自動的に切り替える。また、情報処理装置10は、第1筐体101と第2筐体102との開き角θに基づいて、表示モード(e´)の状態において折れ曲がった状態(Bent form)への変化を検出した場合、表示モード(e´)から表示モード(c-1)へ自動的に切り替える。
【0045】
(情報処理装置10の構成)
以下、情報処理装置10の具体的な構成について説明する。
図5は、本実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置10は、通信部11と、RAM(Random Access Memory)12と、記憶部13と、スピーカ14と、表示部15と、カメラ16と、第1加速度センサ161と、第2加速度センサ162と、ホールセンサ17と、制御部18とを備えている。これらの各部は、バスなどを介して通信可能に接続されている。
【0046】
通信部11は、例えば、複数のイーサネット(登録商標)ポートや複数のUSB(Universal Serial Bus)等のデジタル入出力ポート、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)等の無線通信を行う通信デバイス等を含んで構成される。例えば、通信部11は、Bluetooth(登録商標)を用いて、前述の外付けのキーボード30などと通信することが可能である。
【0047】
RAM12には、制御部18により実行される処理のプログラムやデータが展開され、適宜、各種データの保存または消去が行われる。例えば、RAM12は、ディスプレイ150に表示させる表示データを一時的に記憶するビデオメモリ(V-RAM)としても機能する。一例として、RAM12は、ディスプレイ150を1画面モードで制御する際の画面領域DAに表示されるデータのビデオメモリとして機能する。また、RAM12は、ディスプレイ150を2画面モードで制御する際の第1画面領域DA1及び第2画面領域DA2に表示されるデータのビデオメモリとして機能する。また、RAM12は、ディスプレイ150をハーフ画面モードで制御する際の第1画面領域DA1に表示されるデータのビデオメモリとして機能する。なお、RAM12は、揮発性メモリであるため、RAM12への給電が停止されるとデータを保持しない。RAM12への給電が停止される際に保持が必要なデータは、記憶部13に移される。
【0048】
記憶部13は、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Resad Only Memory)、Flash-ROMなどのいずれか一つ又は複数を含んで構成される。例えば、記憶部13には、BIOS(Basic Input Output System)のプログラムや設定データ、OS(Operating System)やOS上で動作するアプリのプログラム、及びアプリで使用される各種のデータなどが保存される。
スピーカ14は、電子音や音声などを出力する。
【0049】
表示部15は、ディスプレイ150とタッチセンサ155とを備えている。ディスプレイ150は、前述したように、第1筐体101と第2筐体102との相対的な回動による開き角θに合わせて屈曲可能なフレキシブルディスプレイである。ディスプレイ150は、制御部18の制御に応じて、図4を参照して説明した各表示モードに対応する表示を行う。タッチセンサ155は、ディスプレイ150の画面上に設けられており、画面に対するタッチ操作を検出する。例えば、タッチセンサ155は、1画面モードの際には、画面領域DAに対するタッチ操作を検出する。また、タッチセンサ155は、2画面モードの際には、第1画面領域DA1及び第2画面領域DA2の一方または両方に対するタッチ操作を検出する。タッチ操作には、タップ操作、スライド操作、フリック操作、スワイプ操作、ピンチ操作などが含まれる。タッチセンサ155は、タッチ操作を検出し、検出した操作に基づく操作情報を制御部18へ出力する。
【0050】
カメラ16は、レンズ及び撮像素子などを含んで構成されている。カメラ16は、制御部18の制御に応じて、画像(静止画や動画)を撮像し、撮像した画像のデータを出力する。
【0051】
第1加速度センサ161は、第1筐体101の内部に設けられており、第1筐体101の向き及び向きの変化を検出する。例えば、第1画面領域DA1の長手方向に平行な方向をX1方向、短手方向に平行な方向をY1方向、X1方向及びY1方向に垂直な方向をZ1方向とすると、第1加速度センサ161は、X1方向、Y1方向、及びZ1方向のそれぞれの加速度を検出し、検出結果を制御部18へ出力する。
【0052】
第2加速度センサ162は、第2筐体102の内部に設けられており、第2筐体102の向き及び向きの変化を検出する。例えば、第2画面領域DA2の長手方向に平行な方向をX2方向、短手方向に平行な方向をY2方向、X2方向及びY2方向に垂直な方向をZ2方向とすると、第2加速度センサ162は、X2方向、Y2方向、及びZ2方向のそれぞれの加速度を検出し、検出結果を制御部18へ出力する。
【0053】
ホールセンサ17は、キーボード30の接続を検出するために設けられている。例えば、第2筐体102の第2画面領域DA2の上にキーボード30が載置されると、キーボード30の底面の内部に設けられたマグネットが接近することにより磁界が変化し、ホールセンサ17の検出値(出力値)が変化する。つまり、ホールセンサ17は、キーボード30が載置されているか否かによって異なる検出結果を出力する。
【0054】
制御部18は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、マイクロコンピュータ(Microcomputer)等のプロセッサ等を含んで構成されており、それらが記憶部13等に記憶されたプログラム(BIOSや、OS、OS上で動作するアプリなどの各種プログラム)を実行することにより各種の機能を実現する。例えば、制御部18は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、情報処理装置10の姿勢(向き)を検出する。また、制御部18は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、開状態であるか又は閉状態であるか、及び開状態の場合に折れ曲がった状態(Bent form)であるか又は平面の状態(Flat form)であるかなどを検出する。また、制御部18は、キーボード30との接続の有無(即ち、キーボード30が載置されているか否か)を検出する。
【0055】
例えば、制御部18は、通常動作状態では、情報処理装置10の姿勢(向き)、折れ曲がった状態(Bent form)であるか又は平面の状態(Flat form)であるか、キーボード30との接続の有無(即ち、キーボード30が載置されているか否か)等に基づいて、図4に示す表示モードの切り替えを制御する。なお、以下では、情報処理装置10とキーボード30とが接続されている状態のことを「接続状態」、接続されていない状態のことを非接続状態という。「接続状態」は、キーボード30が第2画面領域DA2の上に載置されている状態(載置状態)である。一方、「非接続状態」は、キーボード30が第2画面領域DA2の上に載置されていない状態(非載置状態)である。
【0056】
図6は、本実施形態に係るキーボード30との接続による表示モードの切り替えの一例を示す図である。図4でも説明したように、1画面モードまたは2画面モードの状態でキーボード30との接続が検出されると、ハーフ画面モードへ切り替わる。ここで、1画面モード及び2画面モードは、ディスプレイ150の画面領域の全体を1つの画面領域DAとして表示を制御するか或いは第1画面領域DA1と第2画面領域DA2との2つの画面領域に分けて表示を制御するかの違いはあるものの、いずれもディスプレイ150の画面領域の全体を表示領域とする表示モードである。そのため、1画面モード及び2画面モードのことを、ハーフ画面モードに対してフルスクリーンモードと称する。
【0057】
ここで、フルスクリーンモードからハーフ画面モードに切り替える際には、単に2画面モードにおける一方の画面領域(第2画面領域DA2)を黒表示にするだけではなく、他方の画面領域(第1画面領域DA1)にツールバー等を含むデスクトップ画面の全てを表示させる必要があるため、半分の画面領域に相当する解像度に変更する必要がある。この解像度の変更の制御は、OSの仕様によっては起動時にシステムにログインしてからでないと行うことができない。そのため、起動時にキーボード30との接続の有無を判定しても、システムにログインするまでの間は解像度の変更を行うことができず、キーボード30との接続の有無に応じてフルスクリーンモードとハーフ画面モードとを任意に切り替えることができない。
【0058】
そこで、本実施形態では、待機状態または停止状態からの起動時に、フルスクリーンモードとする第1設定と、ハーフ画面モードとする第2設定と、前回通常動作状態から待機状態または停止状態へ遷移したときの表示モード(即ち、直前の表示モード)を維持する第3設定とのうちから選択可能な構成とした。以下、起動時の表示モードの設定について詳しく説明する。
【0059】
(起動時の表示モード設定)
図7は、本実施形態に係る起動時の表示モード設定の一例を示す図である。第1設定は、通常動作状態からログアウト又はシャットダウン処理により待機状態又は停止状態へ切り替わるときの直前の表示モードがフルスクリーンモード及びハーフ画面モードのいずれであるかに関わらず、次回起動時の表示モードがフルスクリーンモードになるように、フルスクリーンモードに設定してから待機状態又は停止状態へ遷移する設定である。この第1設定では、待機状態又は停止状態から起動するときの表示モードは、常にフルスクリーンモードとなる。即ち、制御部18は、第1設定では、待機状態又は停止状態から起動するときには、待機状態又は停止状態に遷移する前のフルスクリーンモードで起動する。
【0060】
第2設定は、通常動作状態からログアウト又はシャットダウン処理により待機状態又は停止状態へ切り替わるときの直前の表示モードがフルスクリーンモード及びハーフ画面モードのいずれであるかに関わらず、次回起動時の表示モードがハーフ画面モードになるように、ハーフ画面モードに設定してから待機状態又は停止状態へ遷移する設定である。この第2設定では、待機状態又は停止状態から起動するときの表示モードは、常にハーフ画面モードとなる。即ち、制御部18は、第2設定では、待機状態又は停止状態から起動するときには、待機状態又は停止状態に遷移する前のハーフ画面モードで起動する。
【0061】
第3設定は、通常動作状態からログアウト又はシャットダウン処理により待機状態又は停止状態へ切り替わるときの直前の表示モードが次回起動時の表示モードになるように、現在設定されている表示モードで待機状態又は停止状態へ遷移する設定である。つまり、直前の表示モードがフルスクリーンモードである場合には次回起動時の表示モードがフルスクリーンモードに設定され、直前の表示モードがハーフ画面モードである場合には次回起動時の表示モードがハーフ画面モードに設定される。この第3設定では、待機状態又は停止状態から起動するときの表示モードは、直前の表示モードとなる。即ち、制御部18は、第3設定では、待機状態又は停止状態から起動するときには、待機状態又は停止状態に遷移する前の表示モードを維持して起動する。
【0062】
なお、起動してログインした後の通常動作状態では、解像度の変更が可能となるため、第1設定、第2設定、及び第3設定のいずれにおいても、制御部18は、キーボード30と接続されている接続状態ではハーフ画面モード、キーボード30と接続されていない非接続状態ではフルスクリーンモードに制御する。
【0063】
本実施形態では、起動時の表示モードを第1設定、第2設定、及び第3設定のうちからユーザが任意に選択することができる。図8を参照して、起動時の表示モードをユーザが選択する際の操作仕様について説明する。
【0064】
図8は、本実施形態に係る起動時の表示モード設定の選択画面の一例を示す図である。この図に示す例では、ディスプレイ150の画面領域内に表示されているタスクバーB1に、起動時の表示モード設定を選択する選択画面を表示させるアイコンC1が表示されている。アイコンC1に対して長押し又は右クリック等の操作を行うことにより、選択画面M1がポップアップ表示される。例えば、選択画面M1には、ユーザが選択可能な設定の選択肢として、上述した第1設定(Always full screen)と、第2設定(Always half screen)と、第3設定(Keep the current full/half screen)とが表示される。
【0065】
ユーザは、選択画面M1に表示されている第1設定(Always full screen)と、第2設定(Always half screen)と、第3設定(Keep the current full/half screen)とのいずれかを選択する操作を行うことにより、起動時の表示モードをユーザの好みに応じて選択することができる。
【0066】
なお、ユーザが選択画面M1において第1設定、第2設定、及び第3設定のいずれかを選択する操作を行うと、選択画面M1は閉じて非表示になる。或いは、ユーザが選択画面M1の領域の外側の画面領域に対して操作を行っても、選択画面M1は閉じて非表示になる。
【0067】
(制御部18の機能構成)
次に、制御部18が表示モードを制御する表示モード制御処理に関する機能構成について説明する。
図9は、本実施形態に係る表示モード制御処理に関する機能構成の一例を示すブロック図である。制御部18は、システム処理部181と、検出処理部182と、表示処理部183とを備えている。ここで、システム処理部181は、例えばOS又はBIOSなどに基づいてCPUが処理を実行する機能構成である。また、検出処理部182は、例えばOS又はBIOSなどの処理を実行するCPUとは別のマイクロコンピュータが各種検出処理を実行する機能構成である。表示処理部183は、例えばOS上で動作するプログラムに基づいてCPUが処理を実行する機能構成である。
【0068】
システム処理部181は、BIOS及びOS等のシステムの起動、システムへのログイン、ログアウト、システムのシャットダウン等の処理を行うことにより、システムを通常動作状態、待機状態、停止状態などへ遷移させる。また、システム処理部181は、通常動作状態では、OS上で動作するドライバやアプリなどの各種プログラムを実行する。
【0069】
検出処理部182は、情報処理装置10の各種の状態を検出する機能構成として、開閉検出部1821と、姿勢検出部1822と、接続検出部1823とを備えている。開閉検出部1821は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、情報処理装置10が開状態であるか閉状態であるかを検出する。また、開閉検出部1821は、情報処理装置10が開状態である場合、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、ディスプレイ150の折り畳み角度を検出する。ディスプレイ150の折り畳み角度とは、第1筐体101と第2筐体102との開き角θに相当する。そして、開閉検出部1821は、検出した開き角θに基づいて、折れ曲がった状態(Bent form)であるか或いは平面の状態(Flat form)であるかを検出する。姿勢検出部1822は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、情報処理装置10の姿勢(向き)を検出する。接続検出部1823は、キーボード30との接続を検出する。例えば、接続検出部1823は、ホールセンサ17の検出結果に基づいて、第2画面領域DA2の上にキーボード30が載置されているか否かを検出することにより、キーボード30との接続の有無(即ち、キーボード30が載置されているか否か)を判定する。検出処理部182は、開閉検出部1821、姿勢検出部1822、及び接続検出部1823による検出結果(情報処理装置10の各種の状態)を表示処理部183へ出力する。
【0070】
表示処理部183は、ディスプレイ150への表示処理を行う。例えば、表示処理部183は、表示モード制御部1831と、表示モード設定部1832と、表示情報制御部1833とを備えている。
【0071】
表示モード制御部1831は、検出処理部182から取得する情報処理装置10の開閉状態、姿勢(向き)、キーボード30との接続の有無(即ち、キーボード30が載置されているか否か)等に基づいて、表示モードを切り替える。例えば、表示モード制御部1831は、通常動作状態では、キーボード30と接続されていない非接続状態(即ち、非載置状態)である場合にはフルスクリーンモードに制御し、キーボード30と接続されている接続状態(即ち、載置状態)である場合にはハーフ画面モードに制御する。
【0072】
また、表示モード制御部1831は、起動時の表示モードを、図7に示す表示モード設定に基づいて、常にフルスクリーンモード(第1設定)、常にハーフ画面モード(第2設定)、及び直前の表示モードを維持(第3設定)のうちから選択して制御する。例えば、表示モード制御部1831は、通常動作状態から待機状態又は停止状態へ遷移させる際に、表示モード設定部1832により選択された設定(第1設定、第2設定、または第3設定)に従った表示モード(フルスクリーンモードまたはハーフ画面モード)に制御してから待機状態又は停止状態へ遷移させる。そして、表示モード制御部1831は、次回の起動時には、通常動作状態から待機状態又は停止状態へ遷移させる際に制御した表示モード(フルスクリーンモードまたはハーフ画面モード)、即ち直前の表示モードで起動させる。
【0073】
表示モード設定部1832は、ユーザの操作に基づいて起動時の表示モードを設定する。例えば、表示モード設定部1832は、図8に示す選択画面M1に対するユーザの操作に基づいて第1設定、第2設定、及び第3設定のいずれかを選択し、起動時の表示モードの設定として記憶部13に記憶させる。
【0074】
表示情報制御部1833は、表示情報をディスプレイ150に表示させる制御を行う。例えば、表示情報制御部1833は、図8に示すタスクバーB1、アイコンC1、選択画面M1等をディスプレイ150に表示させる制御を行う。
【0075】
(表示モード制御処理の動作)
次に、制御部18がフルスクリーンモードとハーフ画面モードとの切り替えを制御する表示モード制御処理の動作を説明する。
【0076】
まず、図10を参照して、通常動作状態において、フルスクリーンモードとハーフ画面モードとの切り替えを制御する表示モード制御処理の動作について説明する。
図10は、本実施形態に係る通常動作状態の表示モード制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0077】
(ステップS101)制御部18は、ホールセンサ17の検出結果に基づいて、キーボード30との接続を検出したか否かを判定する。制御部18は、キーボード30との接続を検出したと判定した場合(YES)、ステップS103の処理へ進む。一方、制御部18は、キーボード30との接続を検出していないと判定した場合(NO)、ステップS105の処理へ進む。
【0078】
(ステップS103)制御部18は、キーボード30との接続を検出したと判定した場合には、ハーフ画面モードに制御する。
【0079】
(ステップS105)制御部18は、キーボード30との接続を検出していないと判定した場合には、フルスクリーンモードに制御する。
【0080】
次に、図11を参照して、ログアウトまたはシャットダウン時に、次回の起動時の表示モードを設定する表示モード制御処理の動作について説明する。
図11は、本実施形態に係る起動時の表示モードを設定する表示モード制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0081】
(ステップS201)制御部18は、通常動作状態において、待機状態または停止状態への指示があったか否かを判定する。制御部18は、待機状態または停止状態への指示があったと判定した場合(YES)、ステップS203の処理へ進む。一方、制御部18は、待機状態または停止状態への指示がないと判定した場合(NO)、ステップS201の処理を再び行う。
【0082】
(ステップS203)制御部18は、ユーザにより選択された起動時の表示モードの設定(図7参照)が第1設定、第2設定、及び第3設定のうちのいずれであるかを判定する。制御部18は、起動時の表示モードの設定が第1設定である場合、ステップS205の処理へ進む。また、制御部18は、起動時の表示モードの設定が第2設定である場合、ステップS207の処理へ進む。また、制御部18は、起動時の表示モードの設定が第3設定である場合、ステップS209の処理へ進む。
【0083】
(ステップS205)第1設定の場合、制御部18は、次回の起動時の表示モードをフルスクリーンモードに設定する。例えば、制御部18は、現在の表示モードがフルスクリーンモード及びハーフ画面モードのいずれであるかに関わらず、次回起動時の表示モードがフルスクリーンモードになるように、フルスクリーンモードに制御する。即ち、制御部18は、フルスクリーンモードの解像度に制御する。そして、ステップS215の処理へ進む。
【0084】
(ステップS207)第2設定の場合、制御部18は、次回の起動時の表示モードをハーフ画面モードに設定する。例えば、制御部18は、現在の表示モードがフルスクリーンモード及びハーフ画面モードのいずれであるかに関わらず、次回起動時の表示モードがハーフ画面モードになるように、ハーフ画面モードに制御する。即ち、制御部18は、ハーフ画面モードの解像度に制御する。そして、ステップS215の処理へ進む。
【0085】
(ステップS209)第3設定の場合、制御部18は、現在の表示モードがフルスクリーンモードであるか或いはハーフ画面モードであるかを判定する。制御部18は、フルスクリーンモードであると判定した場合、ステップS211の処理へ進む。一方、制御部18は、ハーフ画面モードであると判定した場合、ステップS213の処理へ進む。
【0086】
(ステップS211)制御部18は、次回の起動時の表示モードをフルスクリーンモードに設定する。例えば、制御部18は、次回起動時の表示モードもフルスクリーンモードになるように、フルスクリーンモードを維持する。即ち、制御部18は、フルスクリーンモードの解像度を維持する。そして、ステップS215の処理へ進む。
【0087】
(ステップS213)制御部18は、次回の起動時の表示モードをハーフ画面モードに設定する。例えば、制御部18は、次回起動時の表示モードもハーフ画面モードになるように、ハーフ画面モードを維持する。即ち、制御部18は、ハーフ画面モードの解像度を維持する。そして、ステップS215の処理へ進む。
【0088】
(ステップS215)制御部18は、システムのログアウト処理またはシャットダウン処理を実行し、ステップS217の処理へ進む。
【0089】
(ステップS217)制御部18は、システムを待機状態または停止状態へ遷移させる。
【0090】
次に、図12を参照して、起動時の表示モード制御処理の動作について説明する。
図12は、本実施形態に係る起動時の表示モード制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0091】
(ステップS301)制御部18は、起動のトリガに応じて、待機状態または停止状態からシステムの起動処理を開始する。起動のトリガとは、閉状態から開状態への遷移、電源ONの操作などである。そして、ステップS303の処理へ進む。
【0092】
(ステップS303)制御部18は、図11に示す処理において通常動作状態から待機状態又は停止状態へ切り替える際に次回起動時の表示モードとして制御した表示モード(直前の表示モード)に制御する。例えば、制御部18は、通常動作状態から待機状態又は停止状態へ切り替える際に次回の起動時の表示モードとしてフルスクリーンモードに制御した場合には、フルスクリーンモードで起動処理を行う。一方、制御部18は、通常動作状態から待機状態又は停止状態へ切り替える際に次回の起動時の表示モードとしてハーフ画面モードに制御した場合には、ハーフ画面モードで起動処理を行う。そして、ステップS305の処理へ進む。
【0093】
(ステップS305)制御部18は、システムへのログイン処理を実行し、ログインに成功したか否かを判定する。制御部18は、ログイン成功に至っていないと判定した場合(NO)、ステップS303に戻り、起動時の表示モードで起動処理を継続する。一方、制御部18は、ログインに成功したと判定した場合(YES)、ステップS307の処理へ進む。
【0094】
(ステップS307)制御部18は、通常動作状態へ遷移させる。なお、ログイン後の通常動作状態では、制御部18は、図10に示す表示モード制御処理を行う。
【0095】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置10は、折り畳み可能な1つのディスプレイ150と、システムのプログラムを一時的に記憶するRAM12(メモリの一例)と、RAM12に記憶されたシステムのプログラムを実行することによりシステムに基づく制御を行う制御部18(例えば、CPU、GPU、マイクロコンピュータ等のプロセッサの一例)と、を備える。制御部18は、システムの動作状態を、通常動作状態(第1動作状態の一例)と、通常動作状態よりもシステムによる処理の一部または全部が制限された待機状態(第2動作状態の一例)または停止状態(第2動作状態の一例)とを切り替える動作状態制御処理を行う。また、制御部18は、ディスプレイ150の画面領域DAのうち第2画面領域DA2(所定の画面領域の一例)へ載置される外付けのキーボード30と接続されている否か(即ち、キーボード30が載置されているか否か)を判定する接続判定処理(載置判定処理)を行う。また、情報処理装置10は、ディスプレイ150の画面領域DAの全体を表示領域として表示を制御するフルスクリーンモード(第1表示モードの一例)と、ディスプレイ150の画面領域のうち第2画面領域DA2を除く一部の画面領域(例えば、第1画面領域DA1)を表示領域として表示を制御するハーフ画面モード(第2表示モードの一例)とを有する。そして、制御部18は、通常動作状態では、キーボード30と接続されていない非接続状態(非載置状態)である場合にはフルスクリーンモードに制御し、キーボード30と接続されている接続状態(載置状態)である場合にはハーフ画面モードに制御する第1制御処理を行う。また、制御部18は、通常動作状態から待機状態または停止状態へ切り替えるときに、次に待機状態または停止状態から通常動作状態へ切り替えるまで(起動時)の表示モードを、フルスクリーンモードと、ハーフ画面モードと、フルスクリーンモード及びハーフ画面モードのうちの直前の表示モードとの中から選択する第2制御処理を行う。
【0096】
これにより、情報処理装置10は、通常動作状態から待機状態又は停止状態へ切り替える際に次に起動するときの表示モードをフルスクリーンモードとするか或いはハーフ画面モードとするか、或いは両者のうちの直前の表示モードとするかを選択することができるため、外付けのキーボード30を使用する際のディスプレイへの表示を適切に制御することができる。
【0097】
例えば、制御部18は、上記第2制御処理において選択する表示モードを、フルスクリーンモードとする第1設定と、ハーフ画面モードとする第2設定と、フルスクリーンモード及びハーフ画面モードのうち直前の表示モードとする第3設定とのうちからユーザに選択させる選択画面M1(選択画面の一例)をディスプレイ150に表示させる表示情報制御処理をさらに行う。そして、制御部18は、上記第2制御処理において、第1設定、第2設定、及び第3設定のうち選択画面M1に対するユーザの操作に応じて選択された設定に基づいて、次に待機状態または停止状態から通常動作状態へ切り替えるまで(起動時)の表示モードを選択する。
【0098】
これにより、情報処理装置10は、起動時の表示モードをフルスクリーンモードとするか或いはハーフ画面モードとするか、或いは両者のうちの直前の表示モードとするかをユーザの意思に応じて選択することができるため、外付けのキーボード30を使用する際のディスプレイへの表示を適切に制御することができる。
【0099】
また、制御部18は、上記第2制御処理において、通常動作状態から待機状態又は停止状態へ切り替える際に、フルスクリーンモードとハーフ画面モードとのうち、次に待機状態又は停止状態から通常動作状態へ切り替えるまで(起動時)の表示モードに制御する。そして、制御部18は、待機状態又は停止状態から通常動作状態へ切り替えるとき(起動時)には、直前に通常動作状態から待機状態又は停止状態へ切り替える際に制御した表示モード(直前の表示モード)でディスプレイ150の表示を制御する。
【0100】
これにより、情報処理装置10は、通常動作状態から待機状態又は停止状態へ切り替える際に次に起動するときの所望の表示モードに制御しておくことで、起動の際にログイン前に解像度の変更ができなくとも、所望の表示モードで起動させることができる。
【0101】
また、本実施形態に係る情報処理装置10における制御方法は、制御部18(例えば、CPU、GPU、マイクロコンピュータ等のプロセッサの一例)が、システムの動作状態を、通常動作状態(第1動作状態の一例)と、通常動作状態よりもシステムによる処理の一部または全部が制限された待機状態(第2動作状態の一例)または停止状態(第2動作状態の一例)とを切り替えるステップと、ディスプレイ150の画面領域DAのうち第2画面領域DA2(所定の画面領域の一例)へ載置される外付けのキーボード30と接続されている否か(即ち、キーボード30が載置されているか否か)を判定するステップと、通常動作状態では、キーボード30と接続されていない非接続状態(即ち、非載置状態)である場合にはフルスクリーンモードに制御し、キーボード30と接続されている接続状態(即ち、載置状態)である場合にはハーフ画面モードに制御するステップと、通常動作状態から待機状態または停止状態へ切り替えるときに、次に待機状態または停止状態から通常動作状態へ切り替えるまで(起動時)の表示モードを、フルスクリーンモードと、ハーフ画面モードと、フルスクリーンモード及びハーフ画面モードのうちの直前の表示モードとの中から選択するステップと、を含む。
【0102】
これにより、情報処理装置10は、通常動作状態から待機状態又は停止状態へ切り替える際に次に起動するときの表示モードをフルスクリーンモードとするか或いはハーフ画面モードとするか、或いは両者のうちの直前の表示モードとするかを選択することができるため、外付けのキーボード30を使用する際のディスプレイへの表示を適切に制御することができる。
【0103】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、図7に示す起動時の表示モード設定をユーザが選択することによりフルスクリーンモードで起動させるか或いはハーフ画面モードで起動させるかを制御する態様を説明した。本実施形態では、起動の際にキーボード30と接続されている接続状態(即ち、載置状態)と接続されていない非接続状態(即ち、非載置状態)とのいずれの状態が多いかによって、フルスクリーンモードで起動させるか或いはハーフ画面モードで起動させるかを自動で決定する態様について説明する。
【0104】
本実施形態に係る情報処理装置10の基本的な構成は、第1の実施形態において図1~3、5、9を参照して説明した構成と同様であるため、その説明を省略する。ここでは、本実施形態の特徴的な処理について説明する。
【0105】
例えば、接続検出部1823は、起動の度に、キーボード30と接続状態であるか或いは非接続状態であるかを判定し、判定結果を累積して記憶部13に記憶させる。表示モード制御部1831は、接続検出部1823の判定結果に基づいて累積値が多い方の表示モードを起動時の表示モードとして選択する。つまり、表示モード制御部1831は、起動時の表示モードとして、キーボード30と接続状態の累積値の方が非接続状態の累積値より多い場合にはハーフ画面モードを選択し、キーボード30と非接続状態の累積値の方が接続状態の累積値より多い場合にはフルスクリーンモードを選択する。表示モード制御部1831は、通常動作状態から待機状態または停止状態へ切り替わるときに、接続状態の累積値と非接続状態の累積値とに基づいて選択した表示モードに制御し、次回の起動時には、選択した表示モードに制御する。
【0106】
図13は、本実施形態に係る起動時の表示モードを設定する表示モード制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0107】
(ステップS401)制御部18は、通常動作状態において、待機状態または停止状態への指示があったか否かを判定する。制御部18は、待機状態または停止状態への指示があったと判定した場合(YES)、ステップS403の処理へ進む。一方、制御部18は、待機状態または停止状態への指示がないと判定した場合(NO)、ステップS401の処理を再び行う。
【0108】
(ステップS403)制御部18は、起動の度に、キーボード30と接続状態であるか或いは非接続状態であるかを判定した判定結果の累積値を記憶部13から読み出して取得する。そして、ステップS405の処理へ進む。
【0109】
(ステップS405)制御部18は、接続状態の累積値と非接続状態の累積値とのいずれの累積値が多いかを判定する。制御部18は、非接続状態の累積値の方が接続状態の累積値よりも多いと判定した場合、ステップS407の処理に進む。一方、制御部18は、接続状態の累積値の方が非接続状態の累積値よりも多いと判定した場合、ステップS409の処理に進む。
【0110】
(ステップS407)制御部18は、次回の起動時の表示モードをフルスクリーンモードに設定する。例えば、制御部18は、現在の表示モードがフルスクリーンモード及びハーフ画面モードのいずれであるかに関わらず、次回起動時の表示モードがフルスクリーンモードになるように、フルスクリーンモードに制御する。即ち、制御部18は、フルスクリーンモードの解像度に制御する。そして、ステップS411の処理へ進む。
【0111】
(ステップS409)制御部18は、次回の起動時の表示モードをハーフ画面モードに設定する。例えば、制御部18は、現在の表示モードがフルスクリーンモード及びハーフ画面モードのいずれであるかに関わらず、次回起動時の表示モードがハーフ画面モードになるように、ハーフ画面モードに制御する。即ち、制御部18は、ハーフ画面モードの解像度に制御する。そして、ステップS411の処理へ進む。
【0112】
(ステップS411)制御部18は、システムのログアウト処理またはシャットダウン処理を実行し、ステップ413の処理へ進む。
【0113】
(ステップS413)制御部18は、システムを待機状態または停止状態へ遷移させる。
【0114】
この後の次の起動時の表示モード制御処理は、図12に示す処理と同様である。制御部18は、ステップS407でフルスクリーンモードに制御してから待機状態または停止状態へ遷移した場合には、次の起動の際には、フルスクリーンモードで起動させる。また、制御部18は、ステップS409でハーフ画面モードに制御してから待機状態または停止状態へ遷移した場合には、次の起動の際には、ハーフ画面モードで起動させる。
【0115】
このように、本実施形態に係る情報処理装置10において、制御部18は、待機状態又は停止状態から通常動作状態へ切り替える度(起動の度)に、キーボード30と接続状態(即ち、載置状態)であるか或いは非接続状態(即ち、非載置状態)であるかを判定し、判定結果を累積して記憶させる接続状態累積処理(即ち、載置状態累積処理)をさらに行う。そして、制御部18は、通常動作状態から待機状態または停止状態へ切り替えるときに、次に待機状態または停止状態から通常動作状態へ切り替えるまで(起動時)の表示モードとして、接続状態(即ち、載置状態)の累積値の方が非接続状態(即ち、非載置状態)の累積値より多い場合にはハーフ画面モードを選択し、非接続状態(即ち、非載置状態)の累積値の方が接続状態(即ち、載置状態)の累積値より多い場合にはフルスクリーンモードを選択する。
【0116】
これにより、情報処理装置10は、起動の際にキーボード30と接続されている接続状態(即ち、載置状態)と接続されていない非接続状態(即ち、非載置状態)とのいずれの状態が多いかによって、フルスクリーンモードで起動させるか或いはハーフ画面モードで起動させるかを自動で決めることができるため、外付けのキーボード30を使用する際のディスプレイへの表示を適切に制御することができる。
【0117】
なお、制御部18は、接続状態(即ち、載置状態)の累積値と非接続状態(即ち、非載置状態)の累積値との差が所定の閾値以上の場合に、接続状態(即ち、載置状態)と非接続状態(即ち、非載置状態)とのいずれの状態が多いかによって、フルスクリーンモードで起動させるか或いはハーフ画面モードで起動させるかを制御してもよい。一方、制御部18は、接続状態(即ち、載置状態)の累積値と非接続状態(即ち、非載置状態)の累積値との差が所定の閾値未満の場合(即ち、両者の累積値が拮抗している場合)には、第3設定が選択されたときと同様に、待機状態又は停止状態に遷移する前の表示モードを維持して起動させるように制御してもよい。
【0118】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。
本実施形態では、ログアウトまたはシャットダウンして待機状態または停止状態へ切り替える際に、これまでの情報処理装置10の使用形態等の挙動からユーザの傾向(好み)を推定し、ユーザの傾向(好み)に応じて、次回起動時にフルスクリーンモードで起動させるか或いはハーフ画面モードで起動させるかを自動で決定する態様について説明する。
【0119】
本実施形態に係る情報処理装置10の基本的な構成は、第1の実施形態において図1~3、5を参照して説明した構成と同様であるため、その説明を省略する。なお、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成は、図9に示す構成に対して一部が異なる。
【0120】
図14は、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。図示する例では、システム処理部181が推定部1811を備える点が図9に示す構成に対して異なる。
【0121】
例えば、接続検出部1823は、キーボード30と接続状態であるか或いは非接続状態であるかを判定し、判定結果の履歴を記憶部13に記憶させる。開閉検出部1821は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、折れ曲がった状態(Bent form)であるか又は平面の状態(Flat form)であるかを検出し、検出結果の履歴を記憶部13に記憶させる。姿勢検出部1822は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、情報処理装置10の姿勢(向き)を検出し、検出結果の履歴を記憶部13に記憶させる。また、表示モード制御部1831は、表示モードの制御履歴を記憶部13に記憶させる。
【0122】
推定部1811は、記憶部13に記憶された上記の各履歴を参照し、キーボード30と接続状態であるか非接続状態であるか、表示モードの切り替え、情報処理装置10の姿勢(向き)、折れ曲がった状態(Bent form)であるか又は平面の状態(Flat form)であるか等の各種の挙動(使用形態)に基づいて、ユーザが情報処理装置10を使用する際の傾向を推定する。例えば、推定部1811は、待機状態又は停止状態に遷移する前の使用形態の傾向に基づいて、いずれの表示モードで起動するのがそのユーザにとって最も好ましいかを推定する。
【0123】
表示モード制御部1831は、待機状態または停止状態へ切り替える際に、それまでの情報処理装置10における各種の挙動に基づいて推定されたユーザの傾向(好み)に基づいて、起動時の表示モードを選択する。例えば、表示モード制御部1831は、推定部1811により推定されたユーザの傾向に基づいて、起動時にキーボード30を載置した状態であることが多くとも、起動後すぐにキーボード30を外してしまう傾向のあるユーザに対しては、フルスクリーンモードを選択する。
【0124】
図15は、本実施形態に係る起動時の表示モードを設定する表示モード制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図に示すステップS501、S507~S513の各処理は、図12に示すステップS401、S407~S413と同様の処理である。一方、この図に示すステップS503、S505の処理は、図12に示すS403、S405の処理とは異なる。
【0125】
(ステップS501)制御部18は、通常動作状態において、待機状態または停止状態への指示があったか否かを判定する。制御部18は、待機状態または停止状態への指示があったと判定した場合(YES)、ステップS503の処理へ進む。一方、制御部18は、待機状態または停止状態への指示がないと判定した場合(NO)、ステップS501の処理を再び行う。
【0126】
(ステップS503)制御部18は、キーボード30と接続状態であるか非接続状態であるか、表示モードの切り替え、情報処理装置10の姿勢(向き)、折れ曲がった状態(Bent form)であるか又は平面の状態(Flat form)であるか等のこれまでの情報処理装置10の各種の挙動を取得し、取得した各種の挙動に基づいてユーザの傾向(好み)を推定する。そして、ステップS505の処理へ進む。
【0127】
なお、制御部18は、キーボード30と接続状態であるか非接続状態であるか、表示モードの切り替え、情報処理装置10の姿勢(向き)、折れ曲がった状態(Bent form)であるか又は平面の状態(Flat form)であるか等のうちの少なくともいずれかの挙動を取得し、取得した挙動に基づいてユーザの傾向(好み)を推定してもよい。
【0128】
(ステップS505)制御部18は、ステップS503における推定結果に基づいて、ユーザの表示モードの傾向(好み)がフルスクリーンモードまたはハーフ画面モードのいずれであるかを判定する。制御部18は、ユーザの傾向(好み)がフルスクリーンモードであると判定した場合、ステップS507の処理に進む。一方、制御部18は、ユーザの傾向(好み)がハーフ画面モードであると判定した場合、ステップS509の処理に進む。
【0129】
(ステップS507)制御部18は、次回の起動時の表示モードをフルスクリーンモードに設定する。例えば、制御部18は、現在の表示モードがフルスクリーンモード及びハーフ画面モードのいずれであるかに関わらず、次回起動時の表示モードがフルスクリーンモードになるように、フルスクリーンモードに制御する。即ち、制御部18は、フルスクリーンモードの解像度に制御する。そして、ステップS511の処理へ進む。
【0130】
(ステップS509)制御部18は、次回の起動時の表示モードをハーフ画面モードに設定する。例えば、制御部18は、現在の表示モードがフルスクリーンモード及びハーフ画面モードのいずれであるかに関わらず、次回起動時の表示モードがハーフ画面モードになるように、ハーフ画面モードに制御する。即ち、制御部18は、ハーフ画面モードの解像度に制御する。そして、ステップS511の処理へ進む。
【0131】
(ステップS511)制御部18は、システムのログアウト処理またはシャットダウン処理を実行し、ステップ513の処理へ進む。
【0132】
(ステップS513)制御部18は、システムを待機状態または停止状態へ遷移させる。
【0133】
この後の次の起動時の表示モード制御処理は、図12に示す処理と同様である。制御部18は、ステップS507でフルスクリーンモードに制御してから待機状態または停止状態へ遷移した場合には、次の起動の際には、フルスクリーンモードで起動させる。また、制御部18は、ステップS509でハーフ画面モードに制御してから待機状態または停止状態へ遷移した場合には、次の起動の際には、ハーフ画面モードで起動させる。
【0134】
このように、本実施形態に係る情報処理装置10は、情報処理装置10の姿勢(向き)を検出するための第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162(第1センサの一例)を備えている。また、情報処理装置10は、ディスプレイ150の折り畳み角度(開き角θ)を検出するための第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162(第2センサの一例)を備えている。なお、情報処理装置10の姿勢(向き)を検出するための第1センサとディスプレイ150の折り畳み角度(開き角θ)を検出するための(第2センサとは、異なるセンサであってもよい。
【0135】
制御部18は、通常動作状態から待機状態又は停止状態へ切り替える際に、当該切り替える以前のキーボード30との接続の有無(即ち、キーボード30が載置されている否か)、表示モードの切り替え(フルスクリーンモードとハーフ画面モードとの切り替え)、情報処理装置10の向き、及びディスプレイ150の折り畳み角度(開き角θ)の少なくともいずれかに基づいて、ユーザが情報処理装置10を使用する際の傾向を推定する推定処理を行う。そして、制御部18は、通常動作状態から待機状態または停止状態へ切り替えるときに、上記推定処理により推定された傾向に基づいて、次に待機状態または停止状態から通常動作状態へ切り替えるまで(起動時)の表示モードを選択する。
【0136】
これにより、情報処理装置10は、ユーザの傾向(好み)に応じて、フルスクリーンモードで起動させるか或いはハーフ画面モードで起動させるかを自動で決めることができるため、外付けのキーボード30を使用する際のディスプレイへの表示を適切に制御することができる。
【0137】
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態について説明する。
本実施形態では、ログアウトまたはシャットダウンして待機状態または停止状態へ切り替える際に、時間帯に応じて、次回起動時にフルスクリーンモードで起動させるか或いはハーフ画面モードで起動させるかを自動で決定する態様について説明する。
【0138】
本実施形態に係る情報処理装置10の基本的な構成は、第1の実施形態において図1~3、5を参照して説明した構成と同様であるため、その説明を省略する。なお、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成は、図9に示す構成に対して一部が異なる。
【0139】
図16は、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。図示する例では、システム処理部181が時刻情報取得部1812を備える点が図9に示す構成に対して異なる。
【0140】
時刻情報取得部1812は、RTC(Real Time Clock)等の時計機能を有し、現在の時刻情報を取得する。なお、時刻情報取得部1812が取得する時刻情報は、通信部11を介して接続されるタイムサーバにより随時、正しい現在時刻に調整されてもよい。
【0141】
表示モード制御部1831は、待機状態または停止状態へ切り替える際に、現在の時刻情報と、時間帯ごとに予め設定された表示モードとに基づいて、次回起動時の表示モードを選択する。
【0142】
例えば、待機状態または停止状態へ切り替えるときの時刻が17時~19時の時間帯(夕方の時間帯)である場合、次回起動時の表示モードがフルスクリーンモードに設定されてもよい。この場合、次回の起動が仕事を終えた後の使用目的(例えば、趣味や遊び)であることを想定し、フルスクリーンモードで起動させることができる。また、待機状態または停止状態へ切り替えるときの時刻が21時以降(例えば、21時~翌日の3時)の時間帯(深夜の時間帯)である場合、次回起動時の表示モードがハーフ画面モードに設定されてもよい。この場合、次回の起動が午前中の仕事を目的としたものであることを想定し、キーボード30を使用するハーフ画面モードで起動させることができる。
【0143】
なお、時間帯と表示モードとの設定は、任意に設定することができる。また、ユーザが時間帯と表示モードとの設定を行うことができるようにしてもよい。
【0144】
図17は、本実施形態に係る起動時の表示モードを設定する表示モード制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図に示すステップS601、S607~S613の各処理は、図12に示すステップS401、S407~S413と同様の処理である。一方、この図に示すステップS603、S605の処理は、図12に示すS403、S405の処理とは異なる。
【0145】
(ステップS601)制御部18は、通常動作状態において、待機状態または停止状態への指示があったか否かを判定する。制御部18は、待機状態または停止状態への指示があったと判定した場合(YES)、ステップS603の処理へ進む。一方、制御部18は、待機状態または停止状態への指示がないと判定した場合(NO)、ステップS601の処理を再び行う。
【0146】
(ステップS603)制御部18は、現在の時刻情報を取得する。そして、ステップS605の処理へ進む。
【0147】
(ステップS605)制御部18は、ステップS603において取得した現在の時刻情報と、時間帯ごとに予め設定された表示モードとに基づいて、現在の時刻が含まれる時間帯に設定されている表示モード(次回起動時の表示モード)がフルスクリーンモードであるか或いはハーフ画面モードであるかを判定する。制御部18は、フルスクリーンモードであると判定した場合、ステップS607の処理に進む。一方、制御部18は、ハーフ画面モードであると判定した場合、ステップS609の処理に進む。
【0148】
(ステップS607)制御部18は、次回の起動時の表示モードをフルスクリーンモードに設定する。例えば、制御部18は、現在の表示モードがフルスクリーンモード及びハーフ画面モードのいずれであるかに関わらず、次回起動時の表示モードがフルスクリーンモードになるように、フルスクリーンモードに制御する。即ち、制御部18は、フルスクリーンモードの解像度に制御する。そして、ステップS611の処理へ進む。
【0149】
(ステップS609)制御部18は、次回の起動時の表示モードをハーフ画面モードに設定する。例えば、制御部18は、現在の表示モードがフルスクリーンモード及びハーフ画面モードのいずれであるかに関わらず、次回起動時の表示モードがハーフ画面モードになるように、ハーフ画面モードに制御する。即ち、制御部18は、ハーフ画面モードの解像度に制御する。そして、ステップS611の処理へ進む。
【0150】
(ステップS611)制御部18は、システムのログアウト処理またはシャットダウン処理を実行し、ステップ613の処理へ進む。
【0151】
(ステップS613)制御部18は、システムを待機状態または停止状態へ遷移させる。
【0152】
この後の次の起動時の表示モード制御処理は、図12に示す処理と同様である。制御部18は、ステップS607でフルスクリーンモードに制御してから待機状態または停止状態へ遷移した場合には、次の起動の際には、フルスクリーンモードで起動させる。また、制御部18は、ステップS609でハーフ画面モードに制御してから待機状態または停止状態へ遷移した場合には、次の起動の際には、ハーフ画面モードで起動させる。
【0153】
このように、本実施形態に係る情報処理装置10において、制御部18は、現在の時刻情報を取得する時刻情報取得処理をさらに行い、現在の時刻情報と、フルスクリーンモードとハーフ画面モードとのうち時間帯ごとに予め設定された表示モードとに基づいて、次に待機状態または停止状態から通常動作状態へ切り替えるまで(起動時)の表示モードを選択する。
【0154】
これにより、情報処理装置10は、時間帯に応じて、フルスクリーンモードで起動させるか或いはハーフ画面モードで起動させるかを自動で決めることができるため、外付けのキーボード30を使用する際のディスプレイへの表示を適切に制御することができる。
【0155】
<第5の実施形態>
次に、第5の実施形態について説明する。
本実施形態では、第2~4の実施形態に起動時の表示モードを選択する際に利用したキーボード30との接続の有無や情報処理装置10の使用形態の挙動、時刻情報などを学習用の入力データとして機械学習を行うことにより、次回起動時にフルスクリーンモードで起動させるか或いはハーフ画面モードで起動させるかの最適解を求める態様について説明する。
【0156】
本実施形態に係る情報処理装置10の基本的な構成は、第1の実施形態において図1~3、5を参照して説明した構成と同様であるため、その説明を省略する。なお、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成は、図9に示す構成に対して一部が異なる。
【0157】
図18は、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。図示する例では、システム処理部181が時刻情報取得部1812及び学習部1813を備える点が図9に示す構成に対して異なる。
【0158】
学習部1813は、通常動作状態におけるキーボード30との接続の有無、表示モードの切り替え(フルスクリーンモードとハーフ画面モードとの切り替え)、情報処理装置10の向き、ディスプレイ50の折り畳み角度(開き角θ)、及び現在の時刻情報と、待機状態または停止状態から通常動作状態へ切り替えた後のシステムにログインした後に選択された表示モードとを学習用の入力データとして、待機状態または停止状態になるまでの情報処理装置における各種の挙動に対する起動時の表示モードの最適解を機械学習する。
【0159】
表示モード制御部1831は、待機状態または停止状態へ切り替える際に、学習部1813において機械学習された学習済みモデルを用いて、その時点までのキーボード30との接続の有無、表示モードの切り替え(フルスクリーンモードとハーフ画面モードとの切り替え)、情報処理装置10の向き、ディスプレイ50の折り畳み角度(開き角θ)、及び現在の時刻情報等に対する起動時の表示モードの最適解を選択する。
【0160】
なお、機械学習の学習用の入力データとしては、キーボード30との接続の有無、表示モードの切り替え(フルスクリーンモードとハーフ画面モードとの切り替え)、情報処理装置10の向き、ディスプレイ50の折り畳み角度(開き角θ)、及び現在の時刻情報のうちの少なくともいずれかを用いてもよい。
【0161】
図19は、本実施形態に係る起動時の表示モードを設定する表示モード制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図に示すステップS701、S707~S713の各処理は、図12に示すステップS701、S707~S713と同様の処理である。一方、この図に示すステップS703、S705の処理は、図12に示すS403、S405の処理とは異なる。
【0162】
(ステップS701)制御部18は、通常動作状態において、待機状態または停止状態への指示があったか否かを判定する。制御部18は、待機状態または停止状態への指示があったと判定した場合(YES)、ステップS703の処理へ進む。一方、制御部18は、待機状態または停止状態への指示がないと判定した場合(NO)、ステップS701の処理を再び行う。
【0163】
(ステップS703)制御部18は、学習済みモデルを用いて、次回起動時の表示モードの最適解を求める。そして、ステップS705の処理へ進む。
【0164】
(ステップS705)制御部18は、次回起動時に最適な表示モードがフルスクリーンモードまたはハーフ画面モードのいずれであるかを判定する。制御部18は、フルスクリーンモードであると判定した場合、ステップS707の処理に進む。一方、制御部18は、ハーフ画面モードであると判定した場合、ステップS709の処理に進む。
【0165】
(ステップS707)制御部18は、次回の起動時の表示モードをフルスクリーンモードに設定する。例えば、制御部18は、現在の表示モードがフルスクリーンモード及びハーフ画面モードのいずれであるかに関わらず、次回起動時の表示モードがフルスクリーンモードになるように、フルスクリーンモードに制御する。即ち、制御部18は、フルスクリーンモードの解像度に制御する。そして、ステップS711の処理へ進む。
【0166】
(ステップS709)制御部18は、次回の起動時の表示モードをハーフ画面モードに設定する。例えば、制御部18は、現在の表示モードがフルスクリーンモード及びハーフ画面モードのいずれであるかに関わらず、次回起動時の表示モードがハーフ画面モードになるように、ハーフ画面モードに制御する。即ち、制御部18は、ハーフ画面モードの解像度に制御する。そして、ステップS711の処理へ進む。
【0167】
(ステップS711)制御部18は、システムのログアウト処理またはシャットダウン処理を実行し、ステップ713の処理へ進む。
【0168】
(ステップS713)制御部18は、システムを待機状態または停止状態へ遷移させる。
【0169】
この後の次の起動時の表示モード制御処理は、図12に示す処理と同様である。制御部18は、ステップS707でフルスクリーンモードに制御してから待機状態または停止状態へ遷移した場合には、次の起動の際には、フルスクリーンモードで起動させる。また、制御部18は、ステップS709でハーフ画面モードに制御してから待機状態または停止状態へ遷移した場合には、次の起動の際には、ハーフ画面モードで起動させる。
【0170】
このように、本実施形態に係る情報処理装置10において、制御部18は、通常動作状態におけるキーボード30との接続の有無(即ち、キーボード30が載置されている否か)、表示モードの切り替え(フルスクリーンモードとハーフ画面モードとの切り替え)、情報処理装置10の向き、及びディスプレイ150の折り畳み角度(開き角θ)、及び現在の時刻情報の少なくともいずれかの情報と、フルスクリーンモードとハーフ画面モードとのうち待機状態または停止状態から通常動作状態へ切り替えた後のシステムにログインした後に選択された表示モードと、に基づいて機械学習された学習済みモデルを用いて、待機状態または停止状態から通常動作状態へ切り替えるまで(起動時)の表示モードを選択する。
【0171】
これにより、情報処理装置10は、ユーザがログアウトまたはシャットダウンしたときのそれまでの使用状況に応じて、次回起動時の表示モードをフルスクリーンモードとハーフ画面モードとのうち当該ユーザにより適した方にすることができるため、外付けのキーボード30を使用する際のディスプレイへの表示を適切に制御することができる。
【0172】
なお、学習部1813は、事前学習に限らず、学習済みモデルを用いて制御した表示モードをフィードバックして追加学習する動的な学習を行ってもよい。例えば、学習部1813は、通常動作状態から待機状態又は停止状態へ切り替える際に学習済みモデルを用いて制御した表示モードで待機状態又は停止状態から通常動作状態へ切り替えた以降の表示モードの切り替え状況に基づいて、学習済みモデルにして追加で機械学習を行ってもよい。以降の切り替え状況とは、学習済みモデルを用いて制御した表示モードがそのまま維持されたか、或いは、ユーザによってすぐに他の表示モードに切り替えられたかなどである。例えば、表示モード制御部1831が学習済みモデルを用いて制御した表示モードが所定時間内に他の表示モードに切り替えられた場合、学習部1813は、切り替え後の表示モードの方が適した表示モードであるとして追加学習を行ってもよい。
【0173】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。例えば、上記の各実施形態で説明した構成は、任意に組み合わせてもよい。
【0174】
また、上記実施形態では、2画面モードのデフォルトで第1画面領域DA1をプライマリ画面及び第2画面領域DA2をセカンダリ画面とし、反転2画面モードにおいて第2画面領域DA2をプライマリ画面及び第1画面領域DA1をセカンダリ画面とする例を説明したが、プライマリ画面とセカンダリ画面の対応関係は逆でもよい。つまり、2画面モードのデフォルトで第2画面領域DA2をプライマリ画面及び第1画面領域DA1をセカンダリ画面とし、反転2画面モードにおいて第1画面領域DA1をプライマリ画面及び第2画面領域DA2をセカンダリ画面としてもよい。
【0175】
また、上述した実施形態では、ディスプレイ150の画面領域を1つの画面領域DAとして表示を制御する1画面モードと、第1画面領域DA1と第2画面領域DA2との2つの画面領域に分割して表示を制御する2画面モードとの例を説明したが、ディスプレイ150の画面領域を分割する場合、2つの画面領域に分割するのみに限られるものではなく、3以上の画面領域に分割してもよい。例えば、ディスプレイ150の画面領域を3つの画面領域に分割して表示を制御する3画面モードとして場合でも、ディスプレイ150の回転に応じて、3つの画面領域のそれぞれに表示させる表示データを入れ替えずに、3つの画面領域のそれぞれの表示の向きを変更してもよい。
【0176】
また、上述した実施形態では、折り畳み可能な1つのディスプレイ150を1画面モードと2画面モードで使用する例を説明したが、2つのディスプレイを用いてもよい。つまり、2つのディスプレイのそれぞれの画面領域(画面領域)を1つにまとめた画面領域(画面領域)として表示を制御する1画面モードと、2つのディスプレイのそれぞれの画面領域(画面領域)の表示を個別に制御する2画面モードとすることもできる。また、2つのディスプレイのうちの一方のみを表示の対象とし、他方を黒表示または表示オフ等に制御するハーフ画面モードとして、上述した各実施形態における処理を適用することもできる。
【0177】
また、上述した実施形態では、入力部(タッチセンサ)と表示部とが一体となって構成されている複数のタッチパネル式のディスプレイに対するタッチ操作の例を説明したが、タッチ操作に限定されるものではなく、マウスによるクリック操作、ジェスチャーによる操作などとしてもよい。
【0178】
なお、上述した情報処理装置10は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した情報処理装置10が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した情報処理装置10が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0179】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に情報処理装置10が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0180】
また、上述した実施形態における情報処理装置10が備える各機能の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【符号の説明】
【0181】
10 情報処理装置、101 第1筐体、102 第2筐体、103 ヒンジ機構、11 通信部、12 RAM、13 記憶部、14 スピーカ、15 表示部、16 カメラ、150 ディスプレイ、155 タッチセンサ、161 第1加速度センサ、162 第2加速度センサ、17 ホールセンサ、18 制御部、181 システム処理部、1811 推定部、1812 時刻情報取得部、1813 学習部、182 検出処理部、1821 開閉検出部、1822 姿勢検出部、1823 接続検出部、183 表示処理部、1831 表示モード制御部、1832 表示モード設定部、1833 表示情報制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図14
図15
図16
図17
図18
図19