(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023034
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】車載装置、および車載装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
H02J 1/00 20060101AFI20240214BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240214BHJP
H02H 9/02 20060101ALI20240214BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
H02J1/00 309Q
H02J7/00 P
H02J7/00 S
H02H9/02
B60R16/02 660K
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022126572
(22)【出願日】2022-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】000237592
【氏名又は名称】株式会社デンソーテン
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】栃尾 篤志
(72)【発明者】
【氏名】井上 典昭
(72)【発明者】
【氏名】村上 純一
(72)【発明者】
【氏名】山岡 大雅
(72)【発明者】
【氏名】島田 行隆
【テーマコード(参考)】
5G013
5G165
5G503
【Fターム(参考)】
5G013AA02
5G013AA04
5G013AA09
5G013BA01
5G013CA10
5G165AA01
5G165BB04
5G165DA02
5G165EA02
5G165GA09
5G165HA07
5G165HA16
5G165KA01
5G165KA04
5G165LA02
5G165MA10
5G165NA02
5G165NA05
5G165NA06
5G165PA01
5G503AA04
5G503BA01
5G503BB02
5G503CA01
5G503CC02
5G503CC09
5G503DA02
5G503FA06
5G503FA17
5G503GA01
5G503GB03
(57)【要約】
【課題】過電流から保護しつつ、待機電力を抑制すること。
【解決手段】実施形態に係る車載装置は、車両に搭載される車載装置である。車載装置は、電流監視部と、電源制御部とを備える。電流監視部は、外部電源から供給される電流を監視する。電源制御部は、電流監視部をシャットダウンするための第1信号を出力する。電流監視部のシャットダウン信号は、第1信号と、車両のスタートスイッチの第2信号との論理和である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される車載装置であって、
外部電源から供給される電流を監視する電流監視部と、
前記電流監視部をシャットダウンするための第1信号を出力する電源制御部と、
を備え、
前記電流監視部のシャットダウン信号は、前記第1信号と、前記車両のスタートスイッチの第2信号との論理和である、車載装置。
【請求項2】
前記電源制御部は、前記スタートスイッチがOFFとなり、前記第2信号がLowになった場合、前記電源制御部のシャットダウン処理を終了させた後に、出力する前記第1信号をLowにする、請求項1に記載の車載装置。
【請求項3】
前記電源制御部は、
前記電流監視部が起動された場合、Lowの前記第1信号を内部に保持し、
前記スタートスイッチがOFFとなり、前記第2信号がLowになった場合、前記電源制御部のシャットダウン処理を終了させた後に、Lowに保持した前記第1信号を出力する、請求項2に記載の車載装置。
【請求項4】
前記電流監視部は、前記スタートスイッチがONになると起動される、請求項1~3のいずれか1つに記載の車載装置。
【請求項5】
車両に搭載される車載装置の制御方法であって、
外部電源から供給される電流を監視する電流監視部をシャットダウンするために電源制御部から出力される第1信号と、前記車両のスタートスイッチの第2信号とが入力される工程と、
前記第1信号と、前記第2信号との論理和として、前記電流監視部のシャットダウン信号が出力される工程と
を有する、車載装置の制御方法。
【請求項6】
前記電源制御部から出力される前記第1信号は、前記スタートスイッチがOFFになり、前記第2信号がLowになった場合、前記電源制御部のシャットダウン処理が終了された後に、Lowになる、請求項5に記載の車載装置の制御方法。
【請求項7】
前記第1信号は、前記電流監視部の電源がONになった場合、Lowの状態で前記電源制御部に保持され、
Lowの状態で前記電源制御部に保持された前記第1信号は、前記スタートスイッチがOFFとなり、前記第2信号がLowになった場合、前記電源制御部のシャットダウン処理が終了した後に、出力される、請求項6に記載の車載装置の制御方法。
【請求項8】
前記電流監視部は、前記スタートスイッチがONになると起動される、請求項5~7のいずれか1つに記載の車載装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載装置、および車載装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両に搭載され、蓄電装置から電流が供給される車載装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両に搭載された車載装置は、過電流の発生を監視し、過電流から車載装置を保護するために、電流監視IC(Integrated Circuit)を有する。車載装置に設けられた電流監視ICを動作させるためには、たとえば、車両バッテリから電力が供給される。そのため、車載装置の電源がOFFにされた場合であっても、電流監視ICに暗電流が流れ、車載装置における待機電力が大きくなるおそれがある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、過電流から保護しつつ、待機電力を抑制する車載装置、および車載装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の一態様に係る車載装置は、車両に搭載される車載装置である。車載装置は、電流監視部と、電源制御部とを備える。電流監視部は、外部電源から供給される電流を監視する。電源制御部は、電流監視部をシャットダウンするための第1信号を出力する。電流監視部のシャットダウン信号は、第1信号と、車両のスタートスイッチの第2信号との論理和である。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、過電流から保護しつつ、待機電力を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る車載装置の構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、スタートスイッチがOFFである場合の車載装置の動作状態を示す図である。
【
図3】
図3は、スタートスイッチがOFFからONに変更された場合の車載装置の動作状態(その1)を示す図である。
【
図4】
図4は、スタートスイッチがOFFからONに変更された場合の車載装置の動作状態(その2)を示す図である。
【
図5】
図5は、スタートスイッチがOFFからONに変更された場合の車載装置の動作状態(その3)を示す図である。
【
図6】
図6は、スタートスイッチがONからOFFに変更された場合の車載装置の動作状態(その1)を示す図である。
【
図7】
図7は、スタートスイッチがONからOFFに変更された場合の車載装置の動作状態(その2)を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る車載装置の起動方法を説明するフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施形態に係る車載装置のシャットダウン方法を説明するフローチャートである。
【
図10】
図10は、比較例に係る車載装置の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る車載装置、および車載装置の制御方法について詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0010】
実施形態に係る車載装置1について、
図1を参照し説明する。
図1は、実施形態に係る車載装置1の構成例を示すブロック図である。車載装置1は、車両に搭載される。車載装置1は、ドライブレコーダ、オーディオ装置、車両制御装置、および、通信装置などを含む。
【0011】
車載装置1は、バッテリ10から電流が供給される。バッテリ10は、外部電池であり、たとえば、鉛バッテリ、および、リチウムイオンバッテリを含む。以下においては、バッテリ10から供給される電流の流れ方向を、バッテリ10側を上流として説明する。
【0012】
なお、
図1などでは、車載装置1のうち、車載装置1に流れる電流を監視する機能に関する構成が示され、他の構成は省略される。
【0013】
車載装置1は、電流監視IC2(電流監視部)と、スイッチ3と、内部電源4と、信号切替部5と、電源制御部6とを備える。
【0014】
電流監視IC2は、バッテリ10から供給される電流を、抵抗7を介して計測し、監視する。電流監視IC2は、計測された電流が、予め設定された上限電流以上となる場合、スイッチ3をOFFにする。上限電流は、車載装置1に過電流が流れると判定可能な電流である。電流監視IC2は、車載装置1に過電流が流れる場合、スイッチ3をOFFにし、バッテリ10から車載装置1への電流供給を遮断する。
【0015】
また、電流監視IC2は、信号切替部5から出力されるシャットダウン信号に基づいて、スイッチ3をON、または、OFFにする。シャットダウン信号がLow(「0」)の場合、電流監視IC2は、スイッチ3をOFFにする。シャットダウン信号がHigh(「1」)の場合、電流監視IC2は、スイッチ3をONにする。
【0016】
また、シャットダウン信号がLowになると、電流監視IC2は、シャットダウンされる。シャットダウン信号がHighになると、電流監視IC2は、起動される。
【0017】
スイッチ3は、電流監視IC2からの制御信号に基づいて、ON、または、OFFに切り替えられる。スイッチ3がONの場合、バッテリ10と、電流の流れ方向においてスイッチ3よりも後段の素子などとが電気的に接続される。スイッチ3がOFFの場合、バッテリ10と、電流の流れ方向においてスイッチ3よりも後段の素子などとが電気的に遮断される。スイッチ3は、たとえば、Nチャンネル型のMOSFETである。
【0018】
内部電源4は、電流の流れ方向において、スイッチ3よりも後段に設けられる。内部電源4は、車載装置1の各内部システムへ電流を供給する。内部電源4は、電源制御部6へ電流を供給する。内部電源4は、バッテリ10から入力される入力電圧を、所望の出力電圧に変換する。内部電源4は、たとえば、DCDCコンバータである。
【0019】
信号切替部5は、電源制御部6から第1信号が入力される。信号切替部5は、スタートスイッチ11から第2信号が入力される。スタートスイッチ11は、車両の全体システムを起動、および、停止させるためのスイッチである。スタートスイッチ11は、イグニッションスイッチを含む。たとえば、第2信号は、イグニッション信号を含む。
【0020】
信号切替部5は、電流監視IC2にシャットダウン信号を出力する。信号切替部5は、第1信号、および、第2信号に基づいて、シャットダウン信号を切り替える。シャットダウンシ信号は、第1信号と、第2信号との論理和である。すなわち、信号切替部5は、シャットダウン信号を、第1信号と、第2信号との論理和として出力する電子回路である。
【0021】
シャットダウン信号は、第1信号、および、第2信号の少なくとも一方がHigh(「1」)の場合、Highである。シャットダウン信号は、第1信号、および、第2信号がLow(「0」)の場合、Lowである。第2信号は、スタートスイッチ11がONの場合、Highである。第2信号は、スタートスイッチ11がOFFの場合、Lowである。
【0022】
電源制御部6は、電流の流れ方向において、スイッチ3、および、内部電源4よりも後段に設けられる。電源制御部6は、内部電源4を介して電流が供給される。電源制御部6は、たとえば、FPGA(Field Programmable Gate Array)である。電源制御部6は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)であってもよい。電源制御部6は、スタートスイッチ11がONからOFFに変更された場合、電流監視IC2をシャットダウンするための第1信号を出力する。
【0023】
電源制御部6は、スタートスイッチ11から第2信号が入力される。電源制御部6は、内部電源4から電流が供給され、かつ、第2信号がHighの場合、信号切替部5にHighの第1信号を出力する。電源制御部6は、信号切替部5にHighの第1信号を出力している場合、電源制御部6の内部にLowの第1信号を保持する。
【0024】
内部電源4から電流が供給され、かつ、第2信号がHihgからLowに変更された場合、すなわち、スタートスイッチ11が、ONからOFFに変更された場合、電源制御部6は、予め設定された電源制御部6自身のシャットダウン処理を実行する。電源制御部6は、シャットダウン処理が終了した後、電源監視IC2をシャットダウンするために信号切替部5にLowの第1信号を出力する。電源制御部6は、保持していたLowの第1信号を信号切替部5に出力する。電源制御部6において、Lowの第1信号を出力するタイミングは、電源制御部6の設計などによって任意に設定することができる。すなわち、電流監視IC2をシャットダウンするタイミング、および、内部電源4などへの電流供給を遮断するタイミングは、電源制御部6において任意に設定することができる。
【0025】
次に、車載装置1の動作状態について説明する。
【0026】
図2に示すように、スタートスイッチ11がOFFであり、車両の全体システムがOFFである場合、第2信号はLowである。そのため、シャットダウン信号もLowであり、電流監視IC2は、シャットダウンされている。また、スイッチ3はOFFとなっており、内部電源4、および、電源制御部6への電流供給は遮断されている。
図2は、スタートスイッチ11がOFFである場合の車載装置1の動作状態を示す図である。
図2においては、シャットダウン状態の電流監視IC2、電流が供給されていない内部電源4、および、電流が供給されていない電源制御部6は、ハッチングで示される。以下の
図3~
図7においても同様である。
【0027】
図3に示すように、スタートスイッチ11がOFFからONに変更されると、第2信号がHighとなる。第2信号がHighとなることで、信号切替部5から出力されるシャットダウン信号がHighになる。そのため、電流監視IC2が起動される。
図3は、スタートスイッチ11がOFFからONに変更された場合の車載装置1の動作状態(その1)を示す図である。
【0028】
さらに、シャットダウン信号がHighとなることで、スイッチ3がOFFからONに変更される。そのため、
図4に示すように、内部電源4に電流が供給される。そして、内部電源4を介して、
図5に示すように、電源制御部6に電流が供給される。
図4は、スタートスイッチ11がOFFからONに変更された場合の車載装置1の動作状態(その2)を示す図である。
図5は、スタートスイッチ11がOFFからONに変更された場合の車載装置1の動作状態(その3)を示す図である。
【0029】
電源制御部6に電流が供給されることで、電源制御部6が起動し、信号切替部5に出力される第1信号は、Highになる。なお、電源制御部6は、内部に、Lowとなる第1信号を保持する。
【0030】
図6に示すように、スタートスイッチ11がONからOFFに変更されると、第2信号がLowとなる。第2信号がLowになると、電源制御部6は、シャットダウン処理を実行する。なお、第2信号がLowであっても、電源制御部6のシャットダウン処理中、電源制御部6は、Highの第1信号を信号切替部5に出力している。そのため、シャットダウン信号は、Highであり、電流監視IC2はシャットダウンされず、スイッチ3はONである。
図6は、スタートスイッチ11がONからOFFに変更された場合の車載装置1の動作状態(その1)を示す図である。
【0031】
電源制御部6のシャットダウン処理が終了した後、電源制御部6は、Lowの第1信号を信号切替部5に出力する。電源制御部6は、保持していたLowの第1信号を信号切替部5に出力する。これにより、信号切替部5には、Lowの第1信号と、Lowの第2信号が入力される。そのため、信号切替部5から出力されるシャットダウン信号は、Lowとなる。電流監視IC2は、スイッチ3をOFFにする。これにより、
図7に示すように、内部電源4への電流供給が遮断される。さらに、電流監視IC2がシャットダウンされる。
図7は、スタートスイッチ11がONからOFFに変更された場合の車載装置1の動作状態(その2)を示す図である。
【0032】
内部電源4への電流供給が遮断されることで、電源制御部6への電流供給も遮断される。従って、車載装置は、
図2に示すように、電流監視IC2がシャットダウンされ、内部電源4、および、電源制御部6への電流供給が遮断された状態となる。このように、電源制御部6は、自身のシャットダウン処理を終わらせた後に第1信号の出力をLowにすることで、電流監視IC2がシャットダウンされるとともに、内部電源4への電流供給が遮断される。これにより、車載装置1は、過電流から保護されつつ待機電力も抑制される。
【0033】
次に、実施形態に係る車載装置1の起動方法について
図8を参照し説明する。
図8は、実施形態に係る車載装置1の起動方法を説明するフローチャートである。
【0034】
スタートスイッチ11がONにされることで、信号切替部5に入力される第2信号がHighになる(S100)。
【0035】
第2信号がHighになることで、信号切替部5から出力されるシャットダウン信号がHighになり(S101)、電流監視IC2が起動される(S102)。
【0036】
電流監視IC2が起動すると、電流監視IC2は、スイッチ3をONにする(S103)。これにより、バッテリ10から内部電源4に電流が供給され(S104)、電源制御部6にも電流が供給される(S105)。
【0037】
電源制御部6は、Low状態の第1信号を保持し(S106)、信号切替部5に出力する第1信号をHighにする(S107)。
【0038】
次に、実施形態に係る車載装置1のシャットダウン方法について
図9を参照し説明する。
図9は、実施形態に係る車載装置1のシャットダウン方法を説明するフローチャートである。
【0039】
スタートスイッチ11がOFFにされることで、信号切替部5、および、電源制御部6に入力される第2信号がLowになる(S200)。なお、電源制御部6から出力される第1信号は、Highであるため、信号切替部5から出力されるシャットダウン信号はHighである。
【0040】
電源制御部6は、電源制御部6のシャットダウン処理を行う(S201)。電源制御部6は、シャットダウン処理が終了すると、保持していたLowの第1信号を、信号切替部5に出力する(S202)。
【0041】
信号切替部5に入力される第1信号、および、第2信号がともにLowになるため、信号切替部5から出力されるシャットダウン信号がLowになる(S203)。
【0042】
電流監視IC2は、スイッチ3をOFFにし(S204)、電流監視IC2をシャットダウンする(S205)。スイッチ3がOFFになることで、バッテリ10から内部電源4への電流供給が遮断され(S206)、電源制御部6への電流供給も遮断される(S207)。
【0043】
図10に示すように、電源制御部6を有さない比較例に係る車載装置100は、スタートスイッチがOFFの場合であっても、バッテリ101から車載装置100に電流が供給されるため、電流監視IC102によって過電流の発生を監視する必要がある。そのため、バッテリ101から電流監視IC102に電流が常に供給され、暗電流が大きくなり、待機電力が大きくなる。
図10は、比較例に係る車載装置100の構成例を示すブロック図である。
【0044】
実施形態に係る車載装置1は、車両に搭載される。車載装置1は、電流監視IC2と、電源制御部6とを備える。電流監視IC2は、バッテリ10から供給される電流を監視する。電源制御部6は、電流監視IC2をシャットダウンするための第1信号を出力する。電流監視IC2のシャットダウン信号は、第1信号と、車両のスタートスイッチ11の第2信号との論理和である。
【0045】
これにより、車載装置1は、過電流が発生する場合、電流監視IC2によって過電流の発生を検出し、スイッチ3をOFFにすることで、過電流から車載装置1を保護することができる。また、車載装置1は、スタートスイッチ11がOFFにされた場合に、電流監視IC2をシャットダウンすることで、暗電流を抑制し、待機電力を抑制することができる。
【0046】
電源制御部6は、スタートスイッチ11がOFFとなり、第2信号がLowになった場合、電源制御部6のシャットダウン処理を終了させた後に、出力する第1信号をLowにする。たとえば、電源制御部6は、電流監視IC2が起動された場合、Lowの第1信号を内部に保持する。そして、電源制御部6は、スタートスイッチ11がOFFとなり、第2信号がLowになった場合、電源制御部6のシャットダウン処理を終了させた後に、Lowに保持した第1信号を出力する。
【0047】
これにより、車載装置1は、電源制御部6のシャットダウン処理を終了させた後に、電流監視IC2をシャットダウンし、電源制御部6への電流供給を遮断する。そのため、車載装置1は、スタートスイッチ11がOFFにされる場合に、安全に電源制御部6をシャットダウンすることができ、電源制御部6を保護することができる。
【0048】
電流監視IC2は、スタートスイッチ11がONになると起動される。これにより、車載装置1は、スタートスイッチ11がONになると、内部電源4へ電流を供給することができる。
【0049】
車載装置1は、電流監視IC2のシャットダウンを、電流監視IC2によってON、または、OFFにされるスイッチ3よりも、電流の流れ方向において後段に位置する電源制御部6によって制御する。これによって、車載装置1は、適切なタイミングで、電源制御部6への電流供給を遮断することができる。
【0050】
変形例に係る車載装置1は、電源制御部6は、シャットダウン処理によって、Lowの第1信号を生成してもよい。生成されたLowの第1信号は、電源制御部6のシャットダウン処理の終了後、信号切替部5に出力される。
【0051】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。従って、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0052】
1 車載装置
2 電流監視IC(電流監視部)
3 スイッチ
5 信号切替部
6 電源制御部
10 バッテリ
11 スタートスイッチ