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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023035
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】矯正用ヘルメット
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/12 20060101AFI20240214BHJP
   A42B 3/00 20060101ALI20240214BHJP
   A61F 5/01 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
A61F13/12
A42B3/00
A61F5/01 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022126573
(22)【出願日】2022-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】511305117
【氏名又は名称】株式会社Ai-met NEO
(71)【出願人】
【識別番号】502095638
【氏名又は名称】株式会社浜野エンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100141025
【弁理士】
【氏名又は名称】阿久津 勝久
(72)【発明者】
【氏名】藍原 里佳
(72)【発明者】
【氏名】▲浜▼野 雄基
【テーマコード(参考)】
3B107
4C098
【Fターム(参考)】
3B107AA01
3B107BA07
3B107BA08
3B107CA03
3B107DA01
3B107DA19
4C098AA02
4C098BB20
4C098BC11
4C098BC18
4C098BD15
(57)【要約】
【課題】ヘルメット装着時の外殻部の端部のずれ又はねじれを回避し、効率的で確実な装着を可能とする矯正用ヘルメットを提供する。
【解決手段】
乳幼児の頭蓋骨矯正用のヘルメット1は、乳幼児の頭部の少なくとも側面を覆う外殻部10と、外殻部10の縦方向に伸び、一対の端部13を形成するスリット14と、スリット14を横断して端部13の位置を制限する制限構造15とを有する。制限構造15が、横方向に伸びる扁平なベルト部20と、ベルト部20を受け入れて保持するベルトガイド部30とから構成される。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳幼児の頭蓋骨の矯正用ヘルメットであって、
前記乳幼児の頭部の少なくとも側面を覆う外殻部と、前記外殻部の縦方向に伸び、一対の端部を形成するスリットと、前記スリットを横断して前記端部の移動を制限する制限構造とを有し、
前記制限構造が、横方向に伸びる扁平なベルト部と、前記ベルト部を受け入れて保持するベルトガイド部とから構成される、矯正用ヘルメット。
【請求項2】
請求項1に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ベルト部は、前記外殻部の外表面に固定されるベルト基部と、前記ベルト基部に固定されるベルト体とから構成される、矯正用ヘルメット。
【請求項3】
請求項2に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ベルト基部の外表面の湾曲は、前記外殻部の外表面の湾曲に比べて、ゆるやかに形成されている、矯正用ヘルメット。
【請求項4】
請求項3に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ベルト基部の前記端部側の厚みは、前記ベルト基部の前記端部と反対側の厚みに比べて小さく形成されている、矯正用ヘルメット。
【請求項5】
請求項2に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ベルトガイド部は、前記外殻部の外表面に固定されるガイド基部と、前記ガイド基部に固定され前記ベルト体を受け入れるガイド構造体とから構成される、矯正用ヘルメット。
【請求項6】
請求項5に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ガイド基部の外表面の湾曲は、前記外殻部の外表面の湾曲に比べて、ゆるやかに形成されている、矯正用ヘルメット。
【請求項7】
請求項6に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ガイド基部の前記端部側の厚みは、前記ガイド基部の前記端部と反対側の厚みに比べて小さく形成されている、矯正用ヘルメット。
【請求項8】
請求項1に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ベルト部は、ベルト側ループを備え、前記ベルトガイド部は、ガイド側ループを備え、
前記矯正用ヘルメットは、前記ベルト側ループ及び前記ガイド側ループに対し着脱自在に巻き回されるストラップを備える、矯正用ヘルメット。
【請求項9】
請求項3に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ベルト部は、ベルト側ループを備え、前記ベルトガイド部は、ガイド側ループを備え、
前記矯正用ヘルメットは、前記ベルト側ループ及び前記ガイド側ループに対し着脱自在に巻き回されるストラップを備え、
前記ストラップの縦方向長さは、前記ベルト体の縦方向長さより大きい、矯正用ヘルメット。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ストラップは、面ファスナー付ストラップである、矯正用ヘルメット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘルメットに関し、より具体的には、乳幼児における頭蓋骨の形状を矯正する矯正用ヘルメットに関する。
【背景技術】
【0002】
乳幼児における頭蓋骨の形状は、向き癖や寝かせ方などの諸条件により、左右対称でないケースや、変形しているケースがある。乳幼児の頭蓋骨は、大人と比べると柔らかな複数の骨が繊維組織で緩やかにつながっており、外部からの圧力で変形しやすいためである。そこで、当該乳幼児にヘルメットを一定期間装着させ、当該頭蓋骨の形状を正常に再形成する、矯正治療が普及しつつある。
【0003】
既存の矯正用ヘルメットとしては、脆弱となるヘルメットの連結部分を補強し、ヘルメット全体の強度および硬度を維持しつつ、充分軽量化し、かつ同時に通気性も備えた頭蓋形状矯正ヘルメット(特許文献1参照)が提案されている。
【0004】
特許文献1には、合成樹脂製外側シェルと前記シェルの内面に配設された発泡合成樹脂製内側ライナーとを具備する頭蓋形状矯正ヘルメットにおいて、前記シェルのそれぞれの側頭部には、強化された少なくとも2つの連結用リブが、側頭部の中央から対称の位置に配置され、少なくとも片側側頭部の中央にスリットが形成され、前記連結用リブが、通気口を兼ねているか又は円形に形成された通気口の直径の位置に形成されることが記載されている。
【0005】
また、シェルが必要強度及び硬度を保持するにも拘わらず充分軽量にせしめることができる、新規且つ改良された頭蓋変形矯正ヘルメット(特許文献2参照)なども提案されている。
【0006】
特許文献2には、非発泡合成樹脂製外側シェルと該シェルの内面に配設された発泡合成樹脂製内側ライナーとを具備する頭蓋変形矯正ヘルメットにおいて、該シェルの相対密度は92乃至96%であり、該シェルの外周縁には肉厚を増大せしめた厚肉補強部が形成されることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第6833240号
【特許文献2】特許第6333514号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように矯正用ヘルメットはすでに提案されている。しかしながら、いずれの矯正用ヘルメットも、頭部への締付機構について、シェルの端部のずれ又はねじれ防止に配慮した構造は有していない。
【0009】
そのため、当該ヘルメットの装着に伴い、シェルの端部間のスリットを押し広げる際、離隔するシェルの端部同士がスリットを境に、スリットに沿ってずれるか、又は端部のねじれが生じる可能性がある。
【0010】
このようなずれ又はねじれが生じると、シェル内に乳幼児の頭部を収めてシェルを締め付ける際、上述のずれ又はねじれを修正する作業が必要になり、適宜な装着に手間や時間がかかることとなる。
【0011】
そこで本発明は、ヘルメット装着時のシェル(外殻部)の端部のずれ又はねじれを回避し、効率的で確実な装着を可能とする矯正用ヘルメットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の各態様は次の通りである
[態様1]
乳幼児の頭蓋骨の矯正用ヘルメットであって、
前記乳幼児の頭部の少なくとも側面を覆う外殻部と、前記外殻部の縦方向に伸び、一対の端部を形成するスリットと、前記スリットを横断して前記端部の移動を制限する制限構造とを有し、
前記制限構造が、横方向に伸びる扁平なベルト部と、前記ベルト部を受け入れて保持するベルトガイド部とから構成される、矯正用ヘルメット。
[態様2]
態様1に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ベルト部は、前記外殻部の外表面に固定されるベルト基部と、前記ベルト基部に固定されるベルト体とから構成される、矯正用ヘルメット。
【0013】
[態様3]
態様2に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ベルト基部の外表面の湾曲は、前記外殻部の外表面の湾曲に比べて、ゆるやかに形成されている、矯正用ヘルメット。
[態様4]
態様3に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ベルト基部の前記端部側の厚みは、前記ベルト基部の前記端部と反対側の厚みに比べて小さく形成されている、矯正用ヘルメット。
[態様5]
態様2に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ベルトガイド部は、前記外殻部の外表面に固定されるガイド基部と、前記ガイド基部に固定され前記ベルト体を受け入れるガイド構造体とから構成される、矯正用ヘルメット。
【0014】
[態様6]
態様5に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ガイド基部の外表面の湾曲は、前記外殻部の外表面の湾曲に比べて、ゆるやかに形成されている、矯正用ヘルメット。
[態様7]
態様6に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ガイド基部の前記端部側の厚みは、前記ガイド基部の前記端部と反対側の厚みに比べて小さく形成されている、矯正用ヘルメット。
【0015】
[態様8]
態様1に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ベルト部は、ベルト側ループを備え、前記ベルトガイド部は、ガイド側ループを備え、
前記矯正用ヘルメットは、前記ベルト側ループ及び前記ガイド側ループに対し着脱自在に巻き回されるストラップを備える、矯正用ヘルメット。
[態様9]
態様3に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ベルト部は、ベルト側ループを備え、前記ベルトガイド部は、ガイド側ループを備え、
前記矯正用ヘルメットは、前記ベルト側ループ及び前記ガイド側ループに対し着脱自在に巻き回されるストラップを備え、
前記ストラップの縦方向長さは、前記ベルト体の縦方向長さより大きい、矯正用ヘルメット。
[態様10]
態様8又は9に記載の矯正用ヘルメットであって、
前記ストラップは、面ファスナー付ストラップである、矯正用ヘルメット。
【発明の効果】
【0016】
本発明の矯正用ヘルメットは、ヘルメット装着時に外殻部の端部のずれ又はねじれを回避し、効率的で確実な装着を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1A】本発明の一実施形態に係る矯正用ヘルメットの斜視図である。
図1B】本発明の一実施形態に係る矯正用ヘルメットの一部拡大図である。
図2】本発明の一実施形態に係る矯正用ヘルメットの一部拡大図である。
図3】本発明の一実施形態に係る矯正用ヘルメットの動作概念図である。
図4】本発明の一実施形態に係る矯正用ヘルメットの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の一実施形態に係る矯正用ヘルメットについて、図面を適宜参照して説明する。なお、各図において対応する部分は、同じ符号を付して説明は適宜省略する。
【0019】
本発明の一実施形態に係る矯正用ヘルメット1を、図1A図4を用いて説明する。本実施形態における矯正用ヘルメット1は、ヘルメット装着時のシェルのずれ又はねじれを回避し、効率的で確実な装着を可能とする。
【0020】
従来技術における他の矯正用ヘルメットは、ヘルメット本体に形成されたスリットを広げた状態で、スリットに面する両端部が縦方向にずれた場合、当該矯正用ヘルメットを適切に装着できない状況が生じていた。一方、本実施形態の矯正用ヘルメット1では、そうした従来技術の課題を解決すべく、ベルト部20およびベルトガイド部30が、矯正用ヘルメット1の外殻部10の表面を所定の幅でカバーするために、平板状で所定の剛性を有する樹脂から構成されている。
【0021】
本実施形態の矯正用ヘルメット1の構造について説明する。本実施形態の矯正用ヘルメット1は、乳幼児の頭部の周囲に密着した状態で頭部を収容するヘルメットである。矯正用ヘルメット1は、乳幼児の頭部の側面にそってこれを覆う外殻部(シェル)10と、外殻部10の側面に縦方向にそって設けられたスリット14と、スリット14の両端をなす一対の端部13と、スリット14を跨るように外殻部10上に設置された制限構造15と、乳幼児の頭部の上面を開放する上面開口部16と、から構成される。
【0022】
外殻部10は、乳幼児の頭部の側面に当接し、頭部の変形を調整可能な程度の剛性を有する樹脂から構成される。外殻部10は、上面からみるとC字状である。外殻部10(および内部空間11)は、乳幼児の変形した頭蓋骨を個別に3Dスキャンし、そのデータに基づき3Dプリンタで製造される。
【0023】
制限構造15は、端部13のずれ又はねじれを制限するために、図1Bおよび図2で示すように、横方向に伸びる扁平な(板状の)ベルト部20と、ベルトガイド部30とから構成される。ベルト部20は、ベルト基部21と、ベルト側ループ22と、ベルト体25とから構成される。ベルト体25は、縦方向に対して横方向が長く形成されている。ベルト体の縦方向長さ(幅)は、外殻部10の端部13の縦方向長さ(幅)に対して、好ましくは20から70%、より好ましくは30から60%の長さを有することができる。これによって、ベルト体の縦方向に十分な長さ又は幅を有するため、端部13を押し広げる際、両端部13が縦方向にずれることや、両端部13がねじれることを防止することができる。
【0024】
ベルト基部21は、舌辺状のベルト体25を支持する部位である。ベルト基部21は、外殻部10の外表面と一体成型されるか、外殻部10の外表面に接着又は溶着によって固定される。外殻部10の側面方向において、ベルト基部21の外表面の湾曲は、外殻部10の外表面の湾曲に比べて、ゆるやかに又は曲率が小さく形成されている。この湾曲をゆるやかに又は曲率を小さく形成するために、ベルト基部21の端部13側の厚みは、ベルト基部21の端部13と反対側の厚みに比べて小さく形成されている。
【0025】
ベルト側ループ22は、後述する面ファスナー付ストラップ40を巻き回させるための挿通穴を形成するコ字状の部位である。ベルト体25は、基端及び先端を有する。ベルト体25の基端は、上述のベルト基部21の外表面に接着又は溶着で固着されるか、ベルト基部21と一体成型される。ベルト体25の先端は、後述するベルトガイド部30のガイド構造体33に対して挿入または抜き出される。
【0026】
一方、ベルトガイド部30は、ガイド基部31と、少なくとも1つのガイド側ループ32と、ガイド構造体33とから構成される。ガイド基部31は、外殻部10の外表面と一体成型されるか、外殻部10の外表面に接着又は溶着によって固定される。外殻部10の側面方向において、ガイド基部31の外表面の湾曲は、外殻部10の外表面の湾曲に比べて、ゆるやかに又は曲率が小さく形成されている。この湾曲をゆるやかに又は曲率を小さく形成するために、ガイド基部31の端部13側の厚みは、ガイド基部31の端部13と反対側の厚みに比べて小さく形成されている。
【0027】
ガイド構造体33は、ガイド基部31の外表面に接着又は溶着により固定されるか、ガイド基部31と一体成型される。ガイド構造体33は、上述のベルト体25の抜き差しの対象となるガイド空間を形成する。ガイド側ループ32は、上述のベルト基部21に備わるベルト側ループ22とともに、面ファスナー付ストラップ40を着脱自在に巻き回すために用いられる。
【0028】
図3には、ベルト体25と、ガイド構造体33とが示されている。ガイド構造体33は、その裏側に長手方向にそってガイド溝33aが設けられている。ガイド構造体33の裏面がガイド基部31の表面に固着されると、ガイド溝33aとガイド基部31の外表面との間に、ベルト体25の収容空間が形成される。
【0029】
また、ベルト側ループ22及びガイド側ループ32に、面ファスナー付ストラップ40を挿通し、巻回すことによって、ベルト部20及びベルトガイド部30が適宜に緊締・固定される。面ファスナー付ストラップ40の縦方向長さ(幅)は、ベルト体25の縦方向長さ(幅)より大きくすることができる。
【0030】
ベルト部20及びベルトガイド部30の緊締・固定がされる前後の様子を図4にて例示する。ベルト部20及びベルトガイド部30は、そのベルト体25およびガイド構造33の装着に加え、面ファスナー40による緊締・固定の動作によって互いに緊着して確実に一体化することができる。これによって、外殻部10のスリット14の離間を許さず、ひいてはスリット14を広げた状態で、当該スリット14に面する両端部13が、縦方向にずれること、またはねじれることをより確実に回避できる。
【0031】
以上の矯正用ヘルメットによれば、従来技術における課題であった、ヘルメットの装着に伴い、外殻部のスリットを押し広げる際、離隔する外殻部の端部同士が、スリットを境に縦方向にずれやすい、またはねじれやすいといった問題を解消しうる。このことは、外殻部の内部空間に乳幼児の頭部を収めて外殻部(の端部)を固定する際、上述のずれまたはねじれを修正する作業は不要となる。ひいては、ヘルメット装着時の煩雑な作業を適宜に回避し、効率的で確実な装着が可能となる。
【0032】
本発明の矯正用ヘルメットの特徴を、以下にまとめる。
(ヘルメットの変形、ずれ防止機能)
矯正用ヘルメット1は、乳幼児の頭部へ装着する場合、外殻部のスリットを大きく開放する必要がある。そのため開放部の強度不足が発生しずれ又はねじれが生ずる。本発明の矯正用ヘルメット1において、制限構造15は、その強度を考慮し、尚且つ内面に凹凸が無く、外表面に凹凸の非常に少ないフレキシブル性を持たせたベルト体及びベルトガイド部からなる構造とする。これによって、ずれが生じない高剛性化を可能にした構造とすることができる。
ベルト部が、フレキシブルに湾曲することにより、外殻部10に凸が生じない構造とすることができる。
【0033】
(ベルト部に凸が無い構造)
従来のベルト部は厚みが厚く、その構造上ヘルメットの内側に凸が出来るため頭部にへこみが生ずることがあり好ましくない。これに対して、本発明のベルト部10は、剛性を有し凸が生じにくいため、ベルト部10をベルトガイド部30にスムーズに取付けて、ストラップ40を締め付けるだけで容易にロックできる。
【0034】
(ストラップの交換性)
矯正用ヘルメット1を使用していると面ファスナー付きストラップ40が消耗し交換が必要となる。本発明では、面ファスナー付きストラップ40は、ベルト側ループ22及びガイド側ループ32に巻き回しているため、制限構造15表面のループから容易に取り外して交換できる構造とした。
【符号の説明】
【0035】
1 矯正用ヘルメット
10 外殻部
11 内部空間
13 端部
14 スリット
15 制限構造
20 ベルト部
21 ベルト基部
22 ベルト側ループ
25 ベルト体
30 ベルトガイド部
31 ガイド基部
33 ガイド構造体
33a ガイド溝
32 ガイド側ループ
40 面ファスナー付ストラップ
図1A
図1B
図2
図3
図4