(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023090
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】農業用環境通信システム、農業用環境通信方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 13/10 20060101AFI20240214BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
G06F13/10 320Z
H04Q9/00 311H
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022126677
(22)【出願日】2022-08-08
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】522317110
【氏名又は名称】合同会社クロップウォッチ
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】ケビン ケントレル
【テーマコード(参考)】
5K048
【Fターム(参考)】
5K048BA34
5K048DB01
5K048DC01
5K048EB01
5K048EB06
5K048EB10
5K048FB08
5K048FB09
5K048FC03
5K048GA02
5K048GA14
5K048GC03
5K048HA01
5K048HA02
5K048HA03
5K048HA21
5K048HA39
(57)【要約】
【課題】通信環境に影響され辛く、消費電力が少なく、デバイスの追加・変更・更新が容易な、環境通信システム、環境通信方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】環境通信システムは、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能なコンピュータと、を備え、 前記環境通信機器は、新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、前記コンピュータが、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信部を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能なコンピュータと、を備える環境通信システムであって、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、
前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、
前記コンピュータが、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信部を備える環境通信システム。
【請求項2】
前記新たなデバイスのための更新データは、ユーザからの入力に基づいて決定する請求項1に記載の環境通信システム。
【請求項3】
前記環境通信機器は、インターネットを介してコンピュータと通信可能であり、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器であって、
インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための通信部を複数備え、
複数の前記通信部のうち一の通信部の通信網が使用できない場合に、他の通信部による通信に切替える切替部と、を備える請求項1に記載の環境通信システム。
【請求項4】
前記環境通信機器は、前記デバイスから受信したデータを、当該データを分類する識別子とともに前記コンピュータに送信する送信部を備え、
前記コンピュータは、
前記デバイスから受信したデータを分類する分類部と、
分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付ける関係付部と、
名称を関係付けたデータを、所定の桁数に調整する桁数調整部と、
を備える請求項1に記載の環境通信システム。
【請求項5】
前記環境通信機器は、新たなデバイスが接続されたことを検知する検知部を備え、
前記送信部は、新たなデバイスから受信したデータを前記コンピュータに送信し、
前記コンピュータが、ユーザ端末に、前記新たなデバイスが接続されたことを知らせる通知メッセージと、前記受信したデータを出力させる出力部と、端末出力部と、を備える請求項1または請求項4に記載の環境通信システム。
【請求項6】
前記新たなデバイスから受信したデータを、ユーザから入力されたデータ名称と関係付けて設定する請求項4に記載の環境通信システム。
【請求項7】
前記環境通信機器は、インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための通信部が複数備えられ、
各々の当該通信部には、制御部から受信した送信コマンドを、当該通信部が通信を実行するためのコマンドに変換する参照テーブルが予め記憶され、
当該制御部から送信コマンドを受信した際には、当該参照テーブルに基づいて、当該通信部のための通信コマンドに変換して通信を実行する請求項1または請求項3に記載の環境通信システム。
【請求項8】
前記環境通信機器は、前記デバイス又は前記コンピュータとのデータ送受信を行う以外は、常にスリープモードである請求項1に記載の環境通信システム。
【請求項9】
前記環境通信機器は、低電力消費のマイコンで動作するため、太陽光のみでも動作する請求項1に記載の環境通信システム。
【請求項10】
現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能なコンピュータと、を備える環境通信方法であって、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、
前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、
前記コンピュータが、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信ステップ、を含む方法。
【請求項11】
現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能なコンピュータと、を備える環境通信システムに、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、
前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、
前記コンピュータが、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信ステップを実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境通信システム、環境通信方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、農業、製造業、介護業などの現場でIoT(Internet of Thing)デバイスを用いた管理などの作業支援が行われている(特許文献1参照)。例えば、農業のように前記現場が、屋外ないし遠隔地であっても、インターネットなどの公衆回線を使用したネットワーク構築を行うことでIoTデバイスを用いた作業支援が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、現場が屋外などの電源の確保が困難な環境である場合、設置されるIoTデバイスは、バッテリー式の電源や、無線通信のネットワーク接続を必要とする。無線通信のネットワーク接続を行う際、屋外の場合は通信環境が不安定な場合がある。
また、新しくIoTデバイスを追加あるいは変更する際に、ドライバの更新や、通信プロトコルに合わせたハードウェアの取り替えや、受信する値のコーディング変更などを行う必要がある。以上のことから、前記IoTデバイスは、通信環境による影響を受けにくい通信方法、稼働時の消費電力が少ないもの、追加あるいは変更時に設定が容易なもの、が望まれている。
【0005】
そこで、本発明は、これらの課題に鑑み、通信環境に影響され辛く、消費電力が少なく、デバイスの追加・変更・更新が容易な、環境通信システム、環境通信方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0007】
第1の特徴に係る発明は、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能な(クラウド)コンピュータと、を備える環境通信システムであって、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、
前記コンピュータが、新たなデバイスが物理的に接続されたことを、もしくはドライバの更新を、検知した場合、
前記コンピュータが、前記通知又は前記検知に応じて、前記新たなデバイスのためのドライバデータを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信部を備える環境通信システムを提供する。
【0008】
第1の特徴に係る発明によれば、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能な(クラウド)コンピュータと、を備える環境通信システムであって、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、
前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、
前記コンピュータが、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信部を備える環境通信システムを提供する。
【0009】
第1の特徴に係る発明は、環境通信システムのカテゴリであるが、環境通信方法、及びプログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
【0010】
第2の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である環境通信システムであって、前記新たなデバイスのためのドライバデータのドライバの種別は、ユーザからの入力に基づいて決定する環境通信システムを提供する。
【0011】
第2の特徴に係る発明によれば、環境通信システムにおいて、前記新たなデバイスのためのドライバデータのドライバの種別は、ユーザからの入力に基づいて決定する。
【0012】
第3の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である環境通信システムであって、前記環境通信機器は、インターネットを介してコンピュータと通信可能であり、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器であって、
インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための通信部を複数備え、
複数の前記通信部のうち一の通信部の通信網が使用できない場合に、他の通信部による通信に切替える切替部と、を備える環境通信システムを提供する。
【0013】
第3の特徴に係る発明によれば、環境通信システムにおいて、前記環境通信機器は、インターネットを介してコンピュータと通信可能であり、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器であって、
インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための複数の通信部と、
前記複数の通信部のうち一の通信部の通信網が使用できない場合に、他の通信部による通信に切替える切替部と、を備える。
【0014】
第4の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である環境通信システムであって、
前記環境通信機器は、前記デバイスから受信したデータを、当該データを分類する識別子とともに前記コンピュータに送信する送信部を備え、
前記コンピュータは、
前記デバイスから受信したデータを分類する分類部と、
分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付ける関係付部と、
名称を関係付けたデータを、所定の桁数に調整する桁数調整部と、
を備える請求項1に記載の環境通信システムを提供する。
【0015】
第4の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明である環境通信システムにおいて、
前記環境通信機器は、前記デバイスから受信したデータを、当該データを分類する識別子とともに前記コンピュータに送信する送信部を備え、
前記コンピュータは、
前記デバイスから受信したデータを分類する分類部と、
分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付ける関係付部と、
名称を関係付けたデータを、所定の桁数に調整する桁数調整部と、を備える。
【0016】
第5の特徴に係る発明は、第1の特徴および第4の特徴に係る発明である環境通信システムであって、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが接続されたことを検知する検知部を備え、
前記送信部は、新たなデバイスから受信したデータを前記コンピュータに送信し、
前記コンピュータが、ユーザ端末に、前記新たなデバイスが接続されたことを知らせる通知メッセージと、前記受信したデータを出力させる出力部と、端末出力部と、を備える環境通信システムを提供する。
【0017】
第5の特徴に係る発明によれば、第1の特徴および第4の特徴に係る発明である環境通信システムにおいて、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが接続されたことを検知する検知部を備え、
前記送信部は、新たなデバイスから受信したデータを前記コンピュータに送信し、
前記コンピュータが、ユーザ端末に、前記新たなデバイスが接続されたことを知らせる通知メッセージと、前記受信したデータを出力させる出力部と、端末出力部と、を備える。
【0018】
第6の特徴に係る発明は、第5の特徴に係る発明である環境通信システムであって、前記新たなデバイスから受信したデータを、ユーザから入力されたデータ名称と関係付けて設定する環境通信システムを提供する。
【0019】
第6の特徴に係る発明によれば、第5の特徴に係る発明である環境通信システムにおいて、前記新たなデバイスから受信したデータを、ユーザから入力されたデータ名称と関係付けて設定する。
【0020】
第7の特徴に係る発明は、第1の特徴および第3の特徴に係る発明である環境通信システムであって、前記環境通信機器は、インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための通信部が複数備えられ、
各々の当該通信部には、制御部から受信した送信コマンドを、当該通信部が通信を実行するためのコマンドに変換する参照テーブルが予め記憶され、
当該制御部から送信コマンドを受信した際には、当該参照テーブルに基づいて、当該通信部のための通信コマンドに変換して通信を実行する環境通信システムを提供する。
【0021】
第7の特徴に係る発明によれば、第1の特徴および第3の特徴に係る発明である環境通信システムにおいて、前記環境通信機器は、インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための通信部が複数備えられ、
各々の当該通信部には、制御部から受信した送信コマンドを、当該通信部が通信を実行するためのコマンドに変換する参照テーブルが予め記憶され、
当該制御部から送信コマンドを受信した際には、当該参照テーブルに基づいて、当該通信部のための通信コマンドに変換して通信を実行する。
【0022】
第8の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である環境通信システムであって、
前記環境通信機器は、前記デバイス又は前記コンピュータとのデータ送受信を行う以外は、常にスリープモードである環境通信システムを提供する。
【0023】
第8の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明である環境通信システムにおいて、前記環境通信機器は、前記デバイス又は前記コンピュータとのデータ送受信を行う以外は、常にスリープモードである。
【0024】
第9の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である環境通信システムであって、前記環境通信機器は、低電力消費のマイコンで動作するため、太陽光のみでも動作する環境通信システムを提供する。
【0025】
第9の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明である環境通信システムにおいて、前記環境通信機器は、低電力消費のマイコンで動作するため、太陽光のみでも動作する。
【0026】
第10の特徴に係る発明は、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能な(クラウド)コンピュータと、を備える環境通信方法において、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、
前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、
前記コンピュータが、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信ステップ、を備える環境通信方法を提供する。
【0027】
第11の特徴に係る発明は、環境通信システムと連携する現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能な(クラウド)コンピュータと、に、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、
前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、
前記コンピュータが、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信ステップ、を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、通信環境に影響され辛く、消費電力が少なく、デバイスの追加・変更・更新が容易な、環境通信システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の実施形態に係る環境通信システムの基本概念を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る環境通信システムの基本構成を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に係るSOTA処理の概要を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係るSOTA処理のユーザ端末が表示する更新データ選択の表示画面の一例を示すイメージ図である。
【
図5】本発明の実施形態に係るフェイルオーバー処理の概要を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に係るフェイルオーバー処理の機能構成を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態に係るフェイルオーバー処理フローを示す図である。
【
図8】本発明の実施形態に係るModBUSデータの分類処理の概要を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態に係るModBUSデータの分類処理における、識別子の一例を示すイメージ図である。
【
図10】本発明の実施形態に係るModBUSデータの分類処理における、データリストの一例を示すイメージ図である。
【
図11】本発明の実施形態に係るModBUSデータの分類処理における、ユーザ端末が表示する関係付の表示画面の一例を示すイメージ図である。
【
図12】本発明の実施形態に係るModBUSデータの分類処理の機能構成を示す図である。
【
図13】本発明の実施形態に係るModBUSデータの分類処理フローを示す図である。
【
図14】本発明の実施形態に係るデバイス検知処理の概要を示す図である。
【
図15】本発明の実施形態に係るLookupTable書込処理の機能構成を示す図である。
【
図16】本発明の実施形態に係るLookupTableの一例を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号または符号を付している。
【0031】
[基本概念/基本構成]
図1は、本発明の実施形態に係る環境通信システムの基本概念を説明するための図である。
【0032】
図1に示すように、環境通信システム1は、現場に設置された、例えば、センサーなどのデバイス10と、デバイス10と接続する環境通信機器20と、環境通信機器20とインターネット回線などのネットワーク2を介して通信可能なコンピュータ30と、コンピュータ30とネットワーク2を介して通信可能なユーザ端末40と、環境通信機器20の電源としての太陽光パネル50と、を少なくとも含む。デバイス10は1つ乃至複数であってもよく、それぞれ同時に接続してもよい。また、ユーザ端末40は1台である必要はなく、複数台あってよい。
【0033】
デバイス10と環境通信機器20とは、例えば、RS485、RS232、I2C、ADC、GPIO(General Purpose Input/Output)などのシリアル通信インターフェースで接続される。本実施形態において、デバイス10と環境通信機器20とは、RS485の通信インターフェースを介して、マスタースレーブ方式による所定の通信プロトコルに基づいて、データの送受信を行う。マスタースレーブ方式による所定の通信プロトコルは、例えば、Modbus通信プロトコルであってよい。
また、環境通信機器20とコンピュータ30間、およびコンピュータ30とユーザ端末40間、は少なくとも無線通信インターフェースで接続され、例えば、4G/LTE、セルラーといった移動通信システム、WiFi、Bluetooth、BLEといった近距離通信、またはLoRaWANといったLPWA(省電力長距離通信)で接続される。また、太陽光パネル50が発電した電気は、変換器などを介して環境通信機器20のバッテリーに蓄電される。
【0034】
環境通信システム1のデバイス10は、環境通信機器20からの要求に応じて、計測したデータを当該環境通信機器20に送信する。デバイス10は、農地や農業ハウスといった屋外施設や、工場や倉庫といった屋内施設といった作業が発生している現場に1台以上設置される。設置されるデバイス10は、例えば、温度センサー、湿度センサー、光センサー、土壌水分センサー、気象観測センサー、位置センサー、人感センサー等が挙げられる。
【0035】
環境通信システム1の環境通信機器20は、デバイス10と同様に屋外施設や屋内施設の現場に設置され、上述したデバイス10とのデータの送受信を行う他、コンピュータ30と切り替え可能な1つ以上の接続方法で、あらたなデバイスの接続を検知したことの通知と、デバイス10から受信したデータと、デバイス10のデータとを少なくとも送受信する。
【0036】
環境通信システム1の環境通信機器20は、デバイス10およびコンピュータ30とデータの送受信を行わない場合にはスリープモードであって、低電力での稼働が可能であり、太陽光パネル50による発電を蓄電したバッテリ(非図示)のみでの稼働も可能である。
【0037】
環境通信システム1のコンピュータ30は、環境通信機器20から取得したデータの管理と、環境通信機器20から取得したデバイス10から受信したデータの分類、関係付、桁数調整と、を行う。また、コンピュータ30は、環境通信機器20から取得した通知に応じて、あるいはユーザの選択に応じて、デバイス10のための更新データを環境通信機器20へ出力し、環境通信機器20から取得したデバイス10のデータや、環境通信機器20からの通知に応じたメッセージや、現場のデータや分析結果をユーザ端末40へ少なくとも出力する。コンピュータ30は、オンプレミスサーバやオンプレミスコンピューティングシステム、またはクラウドサーバやクラウドコンピューティングシステムであって、本実施形態では、クラウドコンピューティングシステムである。
【0038】
環境通信システム1のユーザ端末40は、コンピュータ30に当該データを送受信するための端末であって、コンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等の電子デバイスであってよい。
【0039】
図2は、本発明の実施形態に係る環境通信システムの基本構成を説明するための図である。
【0040】
環境通信システム1の環境通信機器20は、制御部100として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、等と、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス、例えば、Wi―FiやLoRaWAN対応デバイス等と、を少なくとも備えたMCU(Micro Controller Unit)を備え、記憶部110として、半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部を備える。
【0041】
環境通信機器20は、上述した制御部100と記憶部110に加え、検知部202と、第二送信部203と、切替部204と、通信部205とを備える。
【0042】
環境通信機器20において、制御部100が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部110と協働して、検知部202、第二送信部203、切替部204、通信部205を実現する。
【0043】
環境通信システム1のコンピュータ30は、制御部101として、CPU、GPU、RAM、ROM、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス、例えば、Wi―FiやLoRaWAN対応デバイス等と、を少なくとも備え、記憶部111として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部を備える。ストレージ部はネットワーク通信可能な外部に存在してもよい。
【0044】
コンピュータ30は、上述した制御部101と記憶部111に加え、第一送信部201と、分類部206と、関係付部207と、桁数調整部208と、出力部209と、端末出力部210とを備える。
【0045】
コンピュータ30において、制御部101が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部111と協働して、第一送信部201、分類部206、関係付部207、桁数調整部208、出力部209、端末出力部210を実現する。
【0046】
環境通信システム1のユーザ端末40は、端末制御部(非図示)として、上述したコンピュータ30における制御部と同様に、CPU、GPU、RAM、ROM等を備える。ユーザ端末40は、通信部(非図示)として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイスを備える。また、ユーザ端末40は、入出力部(非図示)として、データを入出力する入出力デバイス等を備える。また、ユーザ端末40は、記憶部(非図示)として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部を備える。
【0047】
このような環境通信システムによれば、通信環境に影響され辛く、消費電力が少なく、デバイスの追加・変更・更新が容易な、IoTデバイスを提供することが可能となる。
【0048】
以上が環境通信システム1の基本概念および基本構成である。
【0049】
以下、図面3~14を参照して、本発明を実施するための最良の形態について更に詳しく説明する。
【0050】
[SOTA処理]
図3は、環境通信システム1が実行するSOTA(Software updates Over The Air)処理の概要を示す図である。
図3に基づいて、環境通信システム1が実行するSOTA処理について説明する。
【0051】
環境通信システム1は、コンピュータ30から無線通信により送信された、例えばドライバデータなどの更新データ301を環境通信機器20が受信することによりソフトウェアの更新を行うことが可能となる。
【0052】
環境通信機器20が新たなデバイスを検知した場合、環境通信機器20はコンピュータ30に通知を行う(ステップS400a)。
【0053】
コンピュータ30が、環境通信機器20から通知を受けた場合(ステップS401a)、コンピュータ30の第一送信部201は、当該新たなデバイスのための更新データ301を予め定められたデータ量に分割し、分割した更新データ301を予め定められたタイミングで順次、環境通信機器20に順次送信する(ステップS402)。
ここで、上述した、予め定められたデータ量に分割とは、例えば、更新データ301を255byteずつのデータに分割することを示す。このとき、当該分割されたデータに255byteに満たない端数が生じてもよい。また、上述した、予め定められたタイミングとは、例えば、単に20分おきなどの一定間隔や、環境通信機器20が他のデバイス10からデータを受信するタイミングと一致させる、等の所定のタイミングを示す。
【0054】
ここで、上述した環境通信機器20が新たなデバイスを検知する場合ではなく、ユーザがユーザ端末40から当該デバイスの更新データを選択した場合(ステップS401b)であっても、コンピュータ30の第一送信部201は、前述のステップS402と同様の効果を奏する。なお、ユーザによる当該更新データの選択タイミングについては限定されない。
【0055】
図4は、環境通信システム1が実行するSOTA処理のユーザ端末が表示する更新データ選択の表示画面の一例を示すイメージ図である。
【0056】
図4が示すように、例えば、環境通信機器20のAddress(Addr)01に新たなデバイス10が接続された場合について説明する。環境通信機器20が新たなデバイス10の接続を検知した際、デバイス10特有のデータ(Connect status)、例えば、「12,34」をコンピュータ30に通知する。コンピュータ30は、通知を受けた際に、新たなデバイスの接続先を示す項目に「NEW」の表示を行う。次に、環境通信機器20より通知されたデバイス10特有のデータ「12,34」を基に、記憶部111に保存されている更新データ301を参照して当該デバイス10に対して推奨(Recommend)される更新データ301、例えば、デバイスの設定データ「SA-555」をユーザ端末40に表示する。ここで、推奨された更新データ301とは、コンピュータ30がデータ「12,34」から、例えば、概出のデバイスであるかを参照して合致する設定データを推奨する。推奨された更新データ301の設定データ「SA-555」以外を適用する場合は、ユーザ端末40を介して手動で他の設定データ、例えば、設定データOM-1293を選択しても良い。ここで、選択された当該設定データが更新データ301としてコンピュータ30によって予め定められたデータ量に分割され、環境通信機器20に順次送信される。
【0057】
ここで、更新データ301とは、デバイス10が計測するデータタイプを設定するtype、デバイス10のアドレスを設定するaddr、デバイス10への要求内容を定義する関数コードを設定するfnc、デバイス10の保持レジスタアドレスが設定されるreg、デバイス10から取得するデータ数が設定されるcnt、デバイス10から取得するデータの分類が設定されるdata_types(データタイプ)を少なくとも含む。
【0058】
このようにSOTA処理によれば、環境通信機器20が更新データ301を取得のために長時間の稼働を行うことを避け、デバイス10からのデータの取得等のタイミングに併せて更新データ301を分割送信すること、新たなデバイスが接続、更新される都度ドライバデータなどの更新データがアップデートされること、更新データ301のアップデートをネットワーク越しに遠隔で行えること、によって環境通信機器20の消費電力を抑え、稼働効率を増し、デバイスの追加・更新が容易な環境通信システムを提供することができる。
【0059】
以上が、SOTA処理である。
【0060】
[フェイルオーバー処理]
図5および
図6は、環境通信システム1の環境通信機器20が実行するフェイルオーバー処理を説明するための概要を示す図および機能構成を示す図である。
【0061】
環境通信システム1の環境通信機器20は、切替部204と、通信部205-1,205-2,…,205-n(通信部を区別しない場合には、単に205とする)を備える。
【0062】
環境通信機器20は、コンピュータ30と複数種類の通信方式による無線接続が可能であって、切替部204は、複数種類の通信方式である通信部205の中から優先順位に応じて切り替えて通信を行う。詳細には、環境通信機器20がコンピュータ30に通信を行う際、まず制御部100の記憶部100に予め設定された優先順位に従って通信を行う。例えば、通信部205-1が、Wi-Fi接続、通信部205-2がmLoRaWAN接続、通信部205-3がセルラー接続とすると、この昇順に優先順位が定められ設定される。この場合、第1順位である通信部205-1のWi-Fi接続による通信が行われる。
このとき、環境通信機器20は、通信部205-1のWi-Fi接続による通信が、例えば、通信機器が作動しない、通信障害で電波が届かない、通信先のコンピュータ30から応答がない、等によって通信できなかった場合、通信を「失敗」と判断する。環境通信機器20が通信部205-1による通信が失敗した場合、切替部204は、環境通信機器20の通信方式を次に優先順位の高い通信部205-2のLoRaWAN接続に切り替え通信を行う。さらに、通信部205-2のLoRaWAN接続による通信にも失敗した場合、切替部204は、通信部205-2の次に優先順位の高い通信部205-3のセルラー接続に切り替え、通信を行うなど、順次切り替えを行い通信する。
【0063】
図6は、環境通信システム1が実行するフェイルオーバー処理における機能構成を示す図である。
【0064】
環境通信システム1の環境通信機器20は、上述した環境通信機器20と同様に、制御部100としてMCUを備え、記憶部110としてデータのストレージ部を備える。
【0065】
環境通信機器20において、制御部100が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部110と協働して、切替部204、通信部205を実現する。
【0066】
以上が環境通信システム1の環境通信機器20が実行するフェイルオーバー処理の構成及び構成である。
【0067】
図7は、環境通信システム1の環境通信機器20が実行するフェイルオーバー処理の手順を示すフローチャート図である。
図7に基づいて、環境通信機器20が実行するフェイルオーバー処理について説明する。
【0068】
まず、環境通信機器20の通信部205-n(n=x)の接続が失敗する(ステップS403)。
【0069】
次に、環境通信機器20の切替部204が通信部205-nのnをn=x+1に切り替え(ステップS404)、再度接続を行う。通信部205-n(n=x+1)の接続に成功した場合(ステップS405NO)、環境通信機器20は、通信部205-n(n=x+1)で通信を行う(ステップS406)。
【0070】
通信部205-n(n=x+1)の接続に失敗した場合(ステップS405YES)、環境通信機器20の切替部204が通信部205-nのnをn=x+2に切り替え(ステップS404)、再度接続を行う。以後、通信部205-nの接続に失敗する都度(ステップ405YES)、通信部205-nのnを加算していく。
【0071】
ここで、切替部204による切り替えの繰り返しが、予め定めた回数、あるいは予め定めた時間を超過した際は、切替部204は、環境通信機器20の記憶部110に通信を予定していたデータを保存し、通信部205-nのnをn=xに戻しフェイルオーバー処理を終了する。
【0072】
環境通信機器20によるコンピュータ30への接続が再構築された場合、切替部204は、環境通信機器20の記憶部110に保存されている当該データの接続を通信部205-nのn=xから再構築する。
【0073】
このように、フェイルオーバー処理によれば、通信部205による接続に失敗した際に、他の通信部205による通信に切り替えることが可能となることで、通信環境が不安定な場合でも、通信網に冗長性を持たせることを可能とする。
【0074】
以上が、フェイルオーバー処理である。
【0075】
[ModBUSデータの分類処理]
図8は、環境通信システム1が実行するModBUSデータの分類処理の概要を示す図である。
図8に基づいてデバイス10が、例えば、モドバスデバイスである場合を例として環境通信システム1が実行するModBUSデータの分類処理を説明する。
【0076】
図8に示すように、環境通信システム1の環境通信機器20は、まず、環境通信機器20のリクエストに応じてデバイス10が計測したデータを、受信データ302として受信する(ステップS01)。次に、環境通信機器20の第二送信部203は、受信した受信データ302を、当該データを分類する識別子303と共に、ネットワーク2を介してコンピュータ30に送信する(ステップS02)。
受信データ302および識別子303を受信した環境通信システム1のコンピュータ30の分類部206は、識別子303を基に、データリスト304を参照して受信データ302を分類し、分類済データ305とする(ステップS03)。
コンピュータ30の関係付部207は、データリスト304に基いて分類済データ305にデータ名称を関係付ける(ステップS04a)。または、ユーザ端末40を介して分類済データ305に手動でデータ名称を関係付ける(ステップS04b)。
次に、コンピュータ30の桁数調整部208は、データ名称を関係付された分類済データ305を、データリスト304に基づいて、当該データの桁数を調整する(ステップS409)。桁数が調整された分類済データ305は、調整済データ306として出力部209によりユーザ端末40に出力される(ステップS05)。
【0077】
ここで、デバイス10は、Modbus通信プロトコルによって通信を行うモドバスデバイスである。環境通信機器20がデバイス10に受信データ302をリクエストするために、例えば、デバイスドライバのようなデバイス10を制御するデータを要する。上述した更新データ301には、デバイス10を制御するドライバデータを少なくとも含むため、デバイス10が環境通信機器20に接続された際に、コンピュータ30が送信したデバイス10のための更新データ301が環境通信機器20の記憶部110に保存されている。
【0078】
環境通信機器20がデバイス10に受信データ302をリクエストする際、まず、デバイス10用の更新データ301を読み込み、当該更新データ301に基づいてデバイス10にリクエストを行う。リクエストを受けたデバイス10は、環境通信機器20に当該更新データ301に基づいた特定の順番で値を送信する。ここで、前記特定の順番とはデバイスの製造メーカにより固定されているため、デバイスごとの値が何を示しているのかを示すデータリスト304を参照して、受信データ302を分類、関係付、桁数調整を行う必要がある。
【0079】
図9は、環境通信システム1が実行するModBUSデータの分類処理における、更新データ301の内、識別子303の一例を示すイメージ図である。更新データ301には、例えば、従来のModbus通信プロトコルに含まれるセンサー毎に異なる設定値に加えて、各センサーから受信したセンサーデータをデータの種類によって分類する識別子303であるdata_types(データタイプ)が設定される。データタイプは、例えば、「104」といった数字で構成されてもよいし、英数字で構成されてもよい。
【0080】
図10は、環境通信システム1のコンピュータ30が実行するModBUSデータの分類処理における、データリスト304の一例を示す図である。データリスト304は、デバイス10が計測し、環境通信機器20が受信した受信データ302が如何なるデータであるかを表示するためのデータリストであり、例えば、識別子303のdata_typesに対応した、関係付部207が参照するsizeと、nameと、桁数調整部208が参照するsignedと、divisorとを少なくとも含む。
【0081】
図11は、環境通信システム1が実行するModBUSデータの分類処理における、ユーザ端末40が表示する関係付の表示画面の一例を示すイメージ図である。ユーザは、分類済データ305を、関係付部207が関係付する際に、ユーザ端末40を介して分類済データを手動で関係付することが可能である。例えば、
図11に示すように、識別子303のデータタイプ「101」で分類された当該分類済データ305は、「illuminance」で関係づけられるが(
図10参照)。ここで、ユーザがユーザ端末40を介して、別のデータ名称に変更することが可能である。
【0082】
図12は、環境通信システム1が実行するModBUSデータの分類処理の機能構成を示す図である。
図12を基に、環境通信システム1が実行するModBUSデータの分類処理の機能構成を説明する。
【0083】
環境通信機器20は、制御部100として、CPU、GPU、RAM、ROM、等と、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス、例えば、Wi―FiやLoRaWAN対応デバイス等と、を少なくとも備えたMCUを備え、記憶部110として、半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部を備える。
【0084】
コンピュータ30は、制御部101として、CPU、GPU、RAM、ROM、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス、例えば、Wi―FiやLoRaWAN対応デバイス等と、を少なくとも備え、記憶部111として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部を備える。ストレージ部はネットワーク通信可能な外部に存在してもよい。
【0085】
コンピュータ30は、上述した制御部101と記憶部111に加え、分類部206と、関係付部207と、桁数調整部208と、出力部209とを備える。
【0086】
コンピュータ30において、制御部101が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部111と協働して、分類部206、関係付部207、桁数調整部208、出力部209、を実現する。
【0087】
ユーザ端末40は、端末制御部(非図示)として、コンピュータ30における制御部と同様に、CPU、GPU、RAM、ROM等を備える。ユーザ端末40は、通信部(非図示)として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイスを備える。また、ユーザ端末40は、入出力部(非図示)として、データを入出力する入出力デバイス等を備える。また、ユーザ端末40は、記憶部(非図示)として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部を備える。
【0088】
図13は、本発明の実施形態に係るModBUSデータの分類処理フローを示す図である。
図13に示すように、環境通信システム1の環境通信機器20は、まず、環境通信機器20のリクエストに応じてデバイス10が計測したデータを、受信データ302として受信する(ステップS405)。次に、環境通信機器20の第二送信部203は、受信した受信データ302を、当該データを分類する識別子303と共に、ネットワーク2を介してコンピュータ30に送信する(ステップS406)。
【0089】
次に、コンピュータ30は、環境通信機器20から受信データ302と識別子303を受信する(ステップS407)。
【0090】
受信データ302および識別子303を受信した環境通信システム1のコンピュータ30の分類部206は、識別子303を基に、データリスト304を参照して受信データ302を分類し、分類済データ305を生成する(ステップS408)。
【0091】
例えば、受信データ301が
図11に示すように「121,-312,30000」であるとする。更に、識別子303、データリスト304、がそれぞれ
図9、
図10に示したものである場合、分類部206は、識別子303からdata_typesを参照し、データ数が3つのデータの内、1番目のデータがデータリスト304の104であり、2番目のデータが103であり、3番目のデータが100であると分類し、分類済データ305を生成する。
【0092】
次に、ユーザがユーザ端末40から分類済データ305にデータ名称を手動で関係付ける(ステップS409YES)。
【0093】
ユーザが手動で関係付けを行わない場合(ステップS409NO)、コンピュータ30の関係付部207は、データリスト304に基いて分類済データ305にデータ名称を関係付ける(ステップS410)。例えば、データリスト304に分類されたデータタイプが104の分類済データ305の場合、関係付部207は、データリスト304の104のnameに設定されている「humidity(湿度)」を分類済データ305に関係付ける。同様に2番目、3番目、のデータタイプが103、101の分類済データ305は、それぞれ「temperature(温度)」、「illuminance(照度)」に関係づけられる。
【0094】
次に、コンピュータ30の桁数調整部208は、データ名称を関係付された分類済データ305を、データリスト304に基づいて、当該データの桁数を調整し調整済データ306を生成する(ステップS411)。
【0095】
例えば、受信データ301が
図11に示すように「121,-312,30000」であり、識別子303、データリスト304、がそれぞれ
図9、
図10に示したものであるとする。1番目の値「121」、データタイプ「104」、である分類済データ305の場合、桁数調整部208は、データリスト304を参照し、「signedがfalse」であることから正の値、「divisorが2」であることから2で割った正の値として調整し、値が「60.5」の調整済データ306を生成する。同様に、2番目の値「-312」、データタイプ「103」の分類済データ305および、3番目の値「30000」、データタイプ「101」の分類済データは、それぞれ、「31.2」、「30,000」の調整済データ306として生成される。
【0096】
次に、コンピュータ30の出力部209は、生成された調整済データ306をユーザ端末40に出力する(ステップS412)。
【0097】
例えば、受信データ301が
図11に示すように「121,-312,30000」であり、識別子303、データリスト304、がそれぞれ
図9、
図10に示したものであるとする。この場合、出力された調整済データ306は、
図11に示すように、デバイス10から受信したデータは、「60.5%のhumidity(湿度)」、「31.2℃のtemperatute(温度)」、「30,000lxのilluminance(照度)」としてユーザ端末40に表示される。
【0098】
このように、ModBUSデータの分類処理によれば、規格が異なる様々なデバイスからデータを取得し、ユーザの設定による形式で取得したデータを出力・表示することが可能となる。
【0099】
以上が、ModBUSデータの分類処理である。
【0100】
[新規デバイス検知通知処理]
図14は、本発明の実施形態に係る新規デバイス検知通知処理の概要を示す図である。
図14に示すように、新たなデバイス10が接続された場合、環境通信機器20の検知部202は、新たなデバイス10の接続を検知し、ネットワーク2を介してコンピュータ30に通知する。通知を受けたコンピュータ30の端末出力部210は、新たなデバイスが接続された旨の通知メッセージ307を作成し、ネットワーク2を介してユーザ端末40に出力する。ここで、環境通信機器20の検知部202が、コンピュータ30に通知するタイミングと、コンピュータ30の端末出力部210がユーザ端末40に通知メッセージ307を出力するタイミングと、は限定されない。
【0101】
以上が、新規デバイス検知通知処理である。
【0102】
[制御設定書込処理]
図15は、本発明の実施形態に係る制御設定書込処理の機能構成を示す図である。また、
図16は、コマンドに変換するLookupTable(参照テーブル)の概念図である。環境通信機器20は、制御部100として、CPU、GPU、RAM、ROM、等となるMCUを備え、記憶部110として、半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部を備え、ネットワーク2を介してコンピュータ30と通信する1つ以上の通信部205-1,205-2,…,205-n(通信部を区別しない場合には、単に205とする)を備える。
【0103】
ここで、環境通信機器20は、インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための通信部205が複数備えられ、各々の当該通信部205には、制御部100から受信した送信コマンドを、当該通信部が通信を実行するためのコマンドに変換するLookupTable(参照テーブル)が記憶部110に予め記憶され、制御部100から送信コマンドを受信した際には、当該参照テーブルに基づいて、それぞれの通信部205のための通信コマンドに変換して通信が実行される。
【0104】
図15の例によれば、制御部100が「at+connect」のコマンドを指示すると、通信部205-1が上段の「Cellular model module」として、現在、通信を行う通信手段だとすると、「Cellular model module」が通信を行うコマンド「At+QIOPEN」を、LookupTableを参照して変換し、通信部205-1に、「at+connect」のコマンドの命令を伝える。ここで、「at+connect」のコマンドは、接続開始の命令であり、その他に、制御部100が指示するコマンドは、送信の命令である「at+send」のコマンド、受信の命令である「at+receive」のコマンド、バッテリー情報を取得するための「at+battery」のコマンド、後述するスリープモードの「at+sleep」のコマンド、などがある。
【0105】
以上が、制御設定書込処理である。
【0106】
環境通信機器20は、予め定められたタイミング、コンピュータ30が環境通信機器20に通信を行ったタイミング、デバイス10が環境通信機器20に通信を行ったタイミング、以外においてデバイス10およびコンピュータ30とデータの送受信を行なわず、スリープモードとして低電力での稼働が可能となっている。
【0107】
このような環境通信システムによれば、通信環境に影響され辛く、消費電力が少なく、デバイスの追加・変更・更新が容易な、環境通信システム、環境通信方法、およびプログラムを提供することが可能となる。
【0108】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0109】
1 環境通信システム
2 ネットワーク
10 デバイス
20 環境通信機器
30 コンピュータ
40 ユーザ端末
【手続補正書】
【提出日】2023-09-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能なコンピュータと、を備える環境通信システムであって、
前記環境通信機器は、
前記デバイスから受信した1以上のデータを、データタイプとして分類する識別子とともに前記コンピュータに送信する送信部を備え、
前記コンピュータは、
前記デバイスから受信した1以上のデータを、受信した識別子に基づいて予め記憶されたリストを参照して分類する分類部と、
分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付ける関係付部と、
名称を関係付けたデータを、所定の桁数に調整する桁数調整部と、
前記環境通信機器が新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信部と、
を備える環境通信システム。
【請求項2】
前記新たなデバイスのための更新データは、ユーザからの入力に基づいて決定する請求項1に記載の環境通信システム。
【請求項3】
前記環境通信機器は、インターネットを介してコンピュータと通信可能であり、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器であって、
インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための通信部を複数備え、
複数の前記通信部のうち一の通信部の通信網が使用できない場合に、他の通信部による通信に切替える切替部と、を備える請求項1に記載の環境通信システム。
【請求項4】
前記環境通信機器は、新たなデバイスが接続されたことを検知する検知部を備え、
前記環境通信機器の送信部は、新たなデバイスから受信したデータを前記コンピュータに送信し、
前記コンピュータが、ユーザ端末に、前記新たなデバイスが接続されたことを知らせる通知メッセージと、前記新たなデバイスから受信したデータを出力させる出力部と、を備える請求項1または請求項3に記載の環境通信システム。
【請求項5】
前記新たなデバイスから受信したデータを、前記ユーザ端末から入力されたデータ名称と関係付けて前記コンピュータが記憶する請求項4に記載の環境通信システム。
【請求項6】
前記環境通信機器は、インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための通信部が複数備えられ、
各々の当該通信部には、制御部から受信した送信コマンドを、当該通信部が通信を実行するためのコマンドに変換する参照テーブルが予め記憶され、
当該制御部から送信コマンドを受信した際には、当該参照テーブルに基づいて、当該通信部のための通信コマンドに変換して通信を実行する請求項1または請求項3に記載の環境通信システム。
【請求項7】
前記環境通信機器は、前記デバイス又は前記コンピュータとのデータ送受信を行う以外は、常にスリープモードである請求項1に記載の環境通信システム。
【請求項8】
前記環境通信機器は、低電力消費のマイコンで動作するため、太陽光のみでも動作する請求項1に記載の環境通信システム。
【請求項9】
現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能なコンピュータと、を備える環境通信方法であって、
前記環境通信機器が、前記デバイスから受信した1以上のデータを、データタイプとして分類する識別子とともに前記コンピュータに送信するステップ、
前記コンピュータが、前記デバイスから受信した1以上のデータを、受信した識別子に基づいて予め記憶されたリストを参照して分類するステップ、
前記コンピュータが、分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付けるステップ、
前記コンピュータが、名称を関係付けたデータを、所定の桁数に調整するステップ、
前記コンピュータは、前記環境通信機器が新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信ステップ、を含む環境通信方法。
【請求項10】
現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能なコンピュータと、を備える環境通信システムに、
前記環境通信機器が、前記デバイスから受信した1以上のデータを、データタイプとして分類する識別子とともに前記コンピュータに送信するステップ、
前記コンピュータが、前記デバイスから受信した1以上のデータを、受信した識別子に基づいて予め記憶されたリストを参照して分類するステップ、
前記コンピュータが、分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付けるステップ、
前記コンピュータが、名称を関係付けたデータを、所定の桁数に調整するステップ、
前記コンピュータは、前記環境通信機器が新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信ステップ、を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
第1の特徴に係る発明は、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能な(クラウド)コンピュータと、を備える環境通信システムであって、
前記環境通信機器が、前記デバイスから受信した1以上のデータを、データタイプとして分類する識別子とともに前記コンピュータに送信する送信部を備え、
前記コンピュータが、前記デバイスから受信した1以上のデータを、受信した識別子に基づいて予め記憶されたリストを参照して分類する分類部と、
前記コンピュータが、分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付ける関係付部と、
前記コンピュータが、名称を関係付けたデータを、所定の桁数に調整する桁数調整部と、を備え、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、前記コンピュータが、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信部を備える環境通信システムを提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
第10の特徴に係る発明は、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能な(クラウド)コンピュータと、を備える環境通信方法であって、
前記環境通信機器が、前記デバイスから受信した1以上のデータを、データタイプとして分類する識別子とともに前記コンピュータに送信するステップ、
前記コンピュータが、前記デバイスから受信した1以上のデータを、受信した識別子に基づいて予め記憶されたリストを参照して分類するステップ、
分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付けるステップ、
名称を関係付けたデータを、所定の桁数に調整するステップ、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、
前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、
前記コンピュータが、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信ステップ、を含む環境通信方法を提供する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
第11の特徴に係る発明は、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能なコンピュータと、を備える環境通信システムに、
前記環境通信機器が、前記デバイスから受信した1以上のデータを、データタイプとして分類する識別子とともに前記コンピュータに送信するステップ、
前記コンピュータが、前記デバイスから受信した1以上のデータを、受信した識別子に基づいて予め記憶されたリストを参照して分類するステップ、
分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付けるステップ、
名称を関係付けたデータを、所定の桁数に調整するステップ、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、
前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、
前記コンピュータが、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信ステップ、を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムを提供する。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-01
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能なコンピュータと、を備える農業用環境通信システムであって、
前記環境通信機器は、
前記デバイスから受信した1以上のデータを、データタイプとして分類する識別子とともに前記コンピュータに送信する送信部を備え、
前記コンピュータは、
前記デバイスから受信した1以上のデータを、受信した識別子に基づいて予め記憶されたリストを参照して分類する分類部と、
分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付ける関係付部と、
名称を関係付けたデータを、所定の桁数、所定の演算の少なくともいずれかの調整を行って調整する桁数調整部と、
前記環境通信機器が新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信部と、
を備える農業用環境通信システム。
【請求項2】
前記環境通信機器は、通常、低電力稼働であるスリープモードによる稼働であって、データの送受信時にのみ通常動作する機器であって、前記新たなデバイスのための更新データは、ユーザからの入力に基づいて決定し、前記デバイスからデータを受信するタイミングでのみ、前記送信部が予め定められた分割されたデータ量で順次送信する請求項1に記載の農業用環境通信システム。
【請求項3】
前記環境通信機器は、インターネットを介してコンピュータと通信可能であり、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器であって、
インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための通信部を複数備え、
複数の前記通信部のうち一の通信部の通信網が使用できない場合に、他の通信部による通信に切替える切替部と、を備える請求項1に記載の農業用環境通信システム。
【請求項4】
前記環境通信機器は、新たなデバイスが接続されたことを検知する検知部を備え、
前記環境通信機器の送信部は、新たなデバイスから受信したデータを前記コンピュータに送信し、
前記コンピュータが、ユーザ端末に、前記新たなデバイスが接続されたことを知らせる通知メッセージと、前記新たなデバイスから受信したデータと、推奨される更新データとして前記新たなデバイスが既出のデバイスであるかを参照して合致する設定データとを出力させる出力部と、を備える請求項1または請求項3に記載の農業用環境通信システム。
【請求項5】
前記新たなデバイスから受信したデータを、前記ユーザ端末から入力されたデータ名称と関係付けて前記コンピュータが記憶する請求項4に記載の農業用環境通信システム。
【請求項6】
前記環境通信機器は、インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための通信部が複数備えられ、
各々の当該通信部には、制御部から受信した送信コマンドを、当該通信部が通信を実行するためのコマンドに変換する参照テーブルが予め記憶され、
当該制御部から送信コマンドを受信した際には、当該参照テーブルに基づいて、当該通信部のための通信コマンドに変換して通信を実行する請求項1または請求項3に記載の農業用環境通信システム。
【請求項7】
前記環境通信機器は、前記デバイス又は前記コンピュータとのデータ送受信を行う以外は、常にスリープモードである請求項1に記載の農業用環境通信システム。
【請求項8】
前記環境通信機器は、低電力消費のマイコンで動作するため、太陽光のみでも動作する請求項1に記載の農業用環境通信システム。
【請求項9】
現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能なコンピュータと、を備える農業用環境通信方法であって、
前記環境通信機器が、前記デバイスから受信した1以上のデータを、データタイプとして分類する識別子とともに前記コンピュータに送信するステップ、
前記コンピュータが、前記デバイスから受信した1以上のデータを、受信した識別子に基づいて予め記憶されたリストを参照して分類するステップ、
前記コンピュータが、分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付けるステップ、
前記コンピュータが、名称を関係付けたデータを、所定の桁数、所定の演算の少なくともいずれかの調整を行って調整するステップ、
前記コンピュータは、前記環境通信機器が新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信ステップ、を含む農業用環境通信方法。
【請求項10】
現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能なコンピュータと、を備える農業用環境通信システムに、
前記環境通信機器が、前記デバイスから受信した1以上のデータを、データタイプとして分類する識別子とともに前記コンピュータに送信するステップ、
前記コンピュータが、前記デバイスから受信した1以上のデータを、受信した識別子に基づいて予め記憶されたリストを参照して分類するステップ、
前記コンピュータが、分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付けるステップ、
前記コンピュータが、名称を関係付けたデータを、所定の桁数、所定の演算の少なくともいずれかの調整を行って調整するステップ、
前記コンピュータは、前記環境通信機器が新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信ステップ、を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
第1の特徴に係る発明は、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能な(クラウド)コンピュータと、を備える農業用環境通信システムであって、
前記環境通信機器が、前記デバイスから受信した1以上のデータを、データタイプとして分類する識別子とともに前記コンピュータに送信する送信部を備え、
前記コンピュータが、前記デバイスから受信した1以上のデータを、受信した識別子に基づいて予め記憶されたリストを参照して分類する分類部と、
前記コンピュータが、分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付ける関係付部と、
前記コンピュータが、名称を関係付けたデータを、所定の桁数、所定の演算の少なくともいずれかの調整を行って調整する桁数調整部と、を備え、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、前記コンピュータが、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信部と、を備える農業用環境通信システムを提供する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
第1の特徴に係る発明によれば、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能な(クラウド)コンピュータと、を備える農業用環境通信システムであって、
前記環境通信機器が、前記デバイスから受信した1以上のデータを、データタイプとして分類する識別子とともに前記コンピュータに送信する送信部を備え、
前記コンピュータが、前記デバイスから受信した1以上のデータを、受信した識別子に基づいて予め記憶されたリストを参照して分類する分類部と、
前記コンピュータが、分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付ける関係付部と、
前記コンピュータが、名称を関係付けたデータを、所定の桁数、所定の演算の少なくともいずれかの調整を行って調整する桁数調整部と、を備え、
前記環境通信機器が新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信部と、を備える農業用環境通信システムを提供する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
第1の特徴に係る発明は、農業用環境通信システムのカテゴリであるが、農業用環境通信方法、及びプログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
第2の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である農業用環境通信システムであって、
前記環境通信機器は、通常、低電力稼働であるスリープモードによる稼働であって、データの送受信時にのみ通常動作する機器であって、前記新たなデバイスのための更新データは、ユーザからの入力に基づいて決定し、前記デバイスからデータを受信するタイミングでのみ、前記送信部が予め定められた分割されたデータ量で順次送信する請求項1に記載の農業用環境通信システムを提供する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
第2の特徴に係る発明によれば、農業用環境通信システムにおいて、前記環境通信機器は、通常、低電力稼働であるスリープモードによる稼働であって、データの送受信時にのみ通常動作する機器であって、前記新たなデバイスのための更新データは、ユーザからの入力に基づいて決定し、前記デバイスからデータを受信するタイミングでのみ、前記送信部が予め定められた分割されたデータ量で順次送信する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
第3の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である農業用環境通信システムであって、前記環境通信機器は、インターネットを介してコンピュータと通信可能であり、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器であって、
インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための通信部を複数備え、
複数の前記通信部のうち一の通信部の通信網が使用できない場合に、他の通信部による通信に切替える切替部と、を備える農業用環境通信システムを提供する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
第3の特徴に係る発明によれば、農業用環境通信システムにおいて、前記環境通信機器は、インターネットを介してコンピュータと通信可能であり、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器であって、
インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための複数の通信部と、
前記複数の通信部のうち一の通信部の通信網が使用できない場合に、他の通信部による通信に切替える切替部と、を備える。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
第4の特徴に係る発明は、第1の特徴又は第3の特徴に係る発明である農業用環境通信システムであって、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが接続されたことを検知する検知部を備え、
前記環境通信機器の送信部は、新たなデバイスから受信したデータを前記コンピュータに送信し、
前記コンピュータが、ユーザ端末に、前記新たなデバイスが接続されたことを知らせる通知メッセージと、前記新たなデバイスから受信したデータと、推奨される更新データとして前記新たなデバイスが既出のデバイスであるかを参照して合致する設定データとを出力させる出力部と、を備える農業用環境通信システムを提供する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
第4の特徴に係る発明によれば、第1の特徴又は第3の特徴に係る発明である農業用環境通信システムにおいて、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが接続されたことを検知する検知部を備え、
前記環境通信機器の送信部は、新たなデバイスから受信したデータを前記コンピュータに送信し、
前記コンピュータが、ユーザ端末に、前記新たなデバイスが接続されたことを知らせる通知メッセージと、前記新たなデバイスから受信したデータと、推奨される更新データとして前記新たなデバイスが既出のデバイスであるかを参照して合致する設定データとを出力させる出力部と、を備える。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
第5の特徴に係る発明は、第4の特徴に係る発明である農業用環境通信システムであって、前記新たなデバイスから受信したデータを、前記ユーザ端末から入力されたデータ名称と関係付けて前記コンピュータが記憶する農業用環境通信システムを提供する。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
第5の特徴に係る発明によれば、第4の特徴に係る発明である農業用環境通信システムにおいて、前記新たなデバイスから受信したデータを、前記ユーザ端末から入力されたデータ名称と関係付けて前記コンピュータが記憶する。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
第6の特徴に係る発明は、第1の特徴又は第3の特徴に係る発明である農業用環境通信システムであって、前記環境通信機器は、インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための通信部が複数備えられ、
各々の当該通信部には、制御部から受信した送信コマンドを、当該通信部が通信を実行するためのコマンドに変換する参照テーブルが予め記憶され、
当該制御部から送信コマンドを受信した際には、当該参照テーブルに基づいて、当該通信部のための通信コマンドに変換して通信を実行する農業用環境通信システムを提供する。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
第6の特徴に係る発明によれば、第1の特徴又は第3の特徴に係る発明である農業用環境通信システムにおいて、前記環境通信機器は、インターネットに接続する独立した通信網を介して通信を行うための通信部が複数備えられ、
各々の当該通信部には、制御部から受信した送信コマンドを、当該通信部が通信を実行するためのコマンドに変換する参照テーブルが予め記憶され、
当該制御部から送信コマンドを受信した際には、当該参照テーブルに基づいて、当該通信部のための通信コマンドに変換して通信を実行する。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
第7の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である農業用環境通信システムであって、
前記環境通信機器は、前記デバイス又は前記コンピュータとのデータ送受信を行う以外は、常にスリープモードである農業用環境通信システムを提供する。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
第7の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明である農業用環境通信システムにおいて、前記環境通信機器は、前記デバイス又は前記コンピュータとのデータ送受信を行う以外は、常にスリープモードである。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
第8の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である農業用環境通信システムであって、前記環境通信機器は、低電力消費のマイコンで動作するため、太陽光のみでも動作する農業用環境通信システムを提供する。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
第8の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明である農業用環境通信システムにおいて、前記環境通信機器は、低電力消費のマイコンで動作するため、太陽光のみでも動作する。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
第9の特徴に係る発明は、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能な(クラウド)コンピュータと、を備える農業用環境通信方法であって、
前記環境通信機器が、前記デバイスから受信した1以上のデータを、データタイプとして分類する識別子とともに前記コンピュータに送信するステップ、
前記コンピュータが、前記デバイスから受信した1以上のデータを、受信した識別子に基づいて予め記憶されたリストを参照して分類するステップ、
分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付けるステップ、
名称を関係付けたデータを、所定の桁数、所定の演算の少なくともいずれかの調整を行って調整するステップ、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、
前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、
前記コンピュータが、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信ステップ、を含む農業用環境通信方法を提供する。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
第10の特徴に係る発明は、現場に設置されたデバイスと接続可能な環境通信機器と、当該環境通信機器と通信可能なコンピュータと、を備える農業用環境通信システムに、
前記環境通信機器が、前記デバイスから受信した1以上のデータを、データタイプとして分類する識別子とともに前記コンピュータに送信するステップ、
前記コンピュータが、前記デバイスから受信した1以上のデータを、受信した識別子に基づいて予め記憶されたリストを参照して分類するステップ、
分類した各データに、予め対応付けられたデータ名称と関係付けるステップ、
名称を関係付けたデータを、所定の桁数、所定の演算の少なくともいずれかの調整を行って調整するステップ、
前記環境通信機器は、新たなデバイスが物理的に接続されたことを検知し、前記コンピュータに通知した場合、又は、
前記コンピュータが、ユーザの選択で更新を選択されたことに応じて、
前記コンピュータが、前記デバイスのため又はユーザの選択による更新データを、予め定められたデータ量に分割し、予め定められた所定のタイミングで順次送信する送信ステップ、を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムを提供する。