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特開2024-23316可視光と整形光学系とを備える持ち運び可能かつ使い捨て可能なUV装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023316
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】可視光と整形光学系とを備える持ち運び可能かつ使い捨て可能なUV装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/10 20060101AFI20240214BHJP
   A61L 9/20 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
A61L2/10
A61L9/20
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023194776
(22)【出願日】2023-11-15
(62)【分割の表示】P 2022544280の分割
【原出願日】2021-01-21
(31)【優先権主張番号】16/809,976
(32)【優先日】2020-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/963,682
(32)【優先日】2020-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522289390
【氏名又は名称】フリースタイル パートナーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】ローゼン、ジェニファー ケイ
(72)【発明者】
【氏名】デグラツィア、グレゴリー ディー
(72)【発明者】
【氏名】フィーニー、ベンジャミン エックス
(57)【要約】      (修正有)
【課題】UVC光を生成し、選択された表面、局所的領域及び表面を取り巻く空気に放射する携帯UVC装置を提供する。
【解決手段】携帯UVC装置は、照射部、起動部、可視光放射部及びグリップを備える。照射部は、給電された場合、UVC光を生成して表面へ向けて放射するためにUVCスペクトル範囲の光を供給する。起動部は、UVC光を間欠的に生成し放射して、表面を除菌するために十分な期間にわたって照射部を選択的に起動する。可視光放射部は、給電された場合、可視標識であって消毒される表面における異なる強度レベルをそれぞれが画定する複数の同心状の形状を選択された表面上に画定する可視標識を放射して、UVC光によって照射される表面の領域を示す。グリップは、ユーザが、携帯UVC装置を把持し保持し、除菌される表面へ照射部を向け、除菌される表面へ向けてUVC光を放射するための把持面を提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
UVC光を生成し、選択された表面、局所的領域及び表面を取り巻く空気に放射する携帯UVC装置であって、
給電された場合、UVC光を生成して表面へ向けて放射するためにUVCスペクトル範囲の光を供給する照射部と、
UVC光を間欠的に生成し放射して、前記表面を除菌するために十分な期間にわたって前記照射部を選択的に起動する起動部と、
給電された場合、可視標識であって消毒される前記表面における異なる強度レベルをそれぞれが画定する複数の同心状の形状を前記選択された表面上に画定する可視標識を放射して、UVC光によって照射される前記表面の領域を示すための可視光放射部と、
ユーザが、当該携帯UVC装置を把持し保持し、除菌される表面へ前記照射部を向け、除菌される前記表面へ向けてUVC光を放射するための把持面を提供するグリップと、
を備える、
携帯UVC装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年1月21日に出願された、出願番号が62/963,682である仮特許出願と、2018年7月6日に出願された、出願番号が62/694,482である仮特許出願と、2018年2月20日に出願された、出願番号が62/632,716である仮特許出願と、の優先権を主張する、2019年2月19日に出願された、出願番号が16/279,253である米国特許出願の一部継続出願である、2020年3月5日に出願された、出願番号が16/809,976である米国特許出願の優先権を主張し、これらは全て参照により本願に全面的に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本発明は、一般に、光放射装置に関し、より具体的に、遠短波長紫外線放射装置に関する。
【背景技術】
【0003】
細菌、ウイルス等の病原体は、ドアハンドルの上、電話の上、テレビリモコンの上、公衆トイレの中、カウンター天板の上、歩道の上、空気中等、至る所に存在している。現在、手指消毒剤、ウェットティッシュ等の手から病原菌を除菌する数多の液体製品が存在する。これらの製品は、外出中の人、又は、石鹸で洗うことができないときに手を素早く洗浄したい人に役立ち得る。しかし、病原体は至る所に存在し、消毒することが望ましい全ての表面上及び/又は空気中にケミカルワイプ及び/又は洗浄液を適用することは現実的でないことが多い。
【0004】
ケミカルワイプ及び他の洗浄液以外に、短波長紫外線(UVC)光が、細菌及び他の病原体を死滅させる実証された有効な方法である。携帯UVCワンドや、靴底、電話ケース等の洗浄を補助する、踏む据え置き機構等の病原菌/細菌を死滅させる現在のUVCオプションは、しばしば高価であり、一般消費者が容易に入手できない、及び/又は、しばしば単一の特定の用途(例えば、その人の靴又は他の要素又は装置のみの洗浄)を有する。また、UVC光にはリスクがある。例えば、UVC光は、皮膚がん及び/又は白内障を引き起こす可能性がある。従って、選択された表面、局所的領域及び/又はそのような表面を取り巻く空気を除菌し、病原体を除去するために使用することが可能な、一般消費者が日常的に使用するために容易に利用でき入手できるフォーマットの、人間にとって安全な、携帯及び/又は持ち運び可能及び使い捨て可能及び/又は充電可能な装置に対するニーズがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
UVC光は、病原体を死滅させる効果を発揮する。本発明は、選択された表面、局所的領域及び/又は表面を取り巻く空気を除菌するために日常的にありふれた場所で利用され得る、病原体を除去しつつ人間にとって安全な、携帯及び/又は持ち運び可能及び/又は使い捨て可能及び/又は充電可能なフォーマットで紫外線(UV)又はUVC光(例えば、遠UVC光又は短波UV光)を提供する。この装置は、一般消費者が日常的に使用するために容易に利用可能であり、入手可能であり得る。
【0006】
本開示の他の側面は、UVC光を生成し、選択された表面、局所的領域及び表面を取り巻く空気に放射する携帯UVC装置を提供する。この装置は、UVC光を生成して表面又は表面を取り巻く空間へ向けて放射するためにUVCスペクトル範囲の照射又は光を供給する照射部又は光源を含む。この装置は、起動部も含む。起動部は、UVC光を間欠的に生成して放射し、表面又は空間を除菌するために十分な期間にわたって照射部を選択的に起動する。この装置は、グリップも含む。グリップは、ユーザが、装置を把持し、除菌される表面又は空間へ照射部を向け、除菌される表面又は空間へ向けてUVC光を放射するための把持面を提供する。
【0007】
この装置は、モジュール式であってもよい。すなわち、装置の異なる構成部品(例えば、ハンドル、照射部、レンズ)は、装置に着脱可能に取り付けられ、及び/又は使い捨て可能であってもよい。この装置は、UVC光によって照射される表面又は物体を示す少なくとも1つの標識又は形状(例えば、円又は四角形又は他の多角形)を放射する可視光放射部を含んでもよい。この少なくとも1つの標識又は形状は、複数の同心状の形状(例えば、複数の同心状の円又は多角形)を含んでもよい。この装置は、1つ以上のレンズを含み、UVC光は、このレンズを通過し、集光又は散光されてもよい。
【0008】
本開示の他の側面は、表面を除菌する方法を提供する。この方法は、UVC光を放射する第1の光源と可視光を放射する第2の光源とを含む携帯装置を提供することを含む。この方法は、携帯装置の第1の光源によってUVC光を放射することも含む。この方法は、携帯装置の第2の光源によって可視光を放射することも含む。可視光は、放射されたUVC光の照準方向を可視的に示す。この方法は、放射された可視光を除菌される表面へ向けることによって、放射されたUVC光を除菌される表面へ向けることと、携帯装置によって、除菌される表面から最適距離に携帯装置があるときを示すことと、も含む。除菌される表面から最適距離に装置があることが示されたことに応答して、この方法は、放射されたUVC光を表面に照射することによって表面を除菌することを含む。携帯装置が最適距離にあるときを示すことは、除菌される表面から最適距離に携帯装置がある場合に、放射された可視光を表面に集光させることを含んでもよい。
【0009】
本発明のこれら及び他の目標、利点、目的及び特徴は、図面と共に以下の明細書を検討することにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】起動された場合にUVC光を放射する、本発明に係る携帯装置の透視図である。
図2A】起動された場合にUVC光を放射する本発明に係る他の携帯装置の透視図である。
図2B】起動された場合にUVC光を放射する本発明に係る他の携帯装置の透視図である。
図3】UVC光を放射し、人の手を照射している図2A及び図2Bの携帯装置を示す透視図である。
図4】放射されるUVC光の幅を調整する回転可能な基部を備える、本発明に係る図2A及び図2Bの携帯用装置の透視図である。
図5A】本発明に係る携帯装置に使用されるレンズの平面図である。
図5B】本発明に係る携帯装置に使用されるレンズの平面図である。
図5C】本発明に係る携帯装置に使用されるレンズの平面図である。
図5D】本発明に係る携帯装置に使用されるレンズの平面図である。
図5E】本発明に係る携帯装置に使用されるレンズの平面図である。
図5F】本発明に係る携帯装置に使用されるレンズの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
表面又は表面を取り巻く空気を除菌する携帯及び/又は持ち運び可能及び/又は使い捨て可能及び/又は充電可能な装置は、病原体を除去するために紫外線(UV)又はUVC光(例えば、遠UV光)を放射するように動作する。この装置は、起動機構を備えたユニットを含む。起動機構が起動された場合、装置は、UVC光を放射する。その後、所望の除菌される表面及び/又は空気及び/又は空間がUVC光に照射されるように装置を操作し、これにより表面及び/又は病原体を伴う空気を洗浄することができる。
【0012】
ここで図面及びそこに描かれた例示的な実施形態を参照すると、装置10は、ユニット12を含む。ユニット12は、任意の適切な形状であってよく、ユニット12の少なくとも一部は、透明又は半透明である。ユニット12は、起動機構14を含む。図示された実施形態は、起動機構をスイッチ又はトグルとして示すが、起動機構は、以下でより詳細に説明される任意の数の形態を取り得ることが分かる。起動機構14が起動された場合、ユニット12は、透明又は半透明な部分を通じてUVC光を放射する。必要に応じて、ユニットは、電源16を含む。
【0013】
細菌、ウイルス等の病原体は、ドアハンドルの上、電話の上、テレビリモコンの上、公衆トイレの中、カウンター天板の上、歩道の上、空気中等、至る所に存在している。現在、ピュレル手指消毒剤、ウェットワイプ等の手から病原菌を洗浄する簡便かつ安価な液体製品が存在する。これらの製品は、外出中の人、又は、石鹸で洗うことができない場合に手を素早く洗浄したい人に役立つ。しかし、病原体は至る所に存在し、消毒することが望ましい全ての表面上及び/又は空気中にケミカルワイプ及び/又は洗浄液を適用することは現実的でないことが多い。
【0014】
ケミカルワイプ及び他の洗浄液以外に、短波長紫外線(UVC)光が、細菌及び他の病原体を死滅させる実証された有効な方法である。現在、携帯UVCワンドや、靴底、電話ケース等の洗浄を補助する、靴で踏む据置型機構等の病原菌/細菌を死滅させるいくつかのUVCオプションが存在するが、これらのUVC光オプションは、しばしば高価であり、一般消費者が容易に入手できるものではなく、しばしば単一の特定の用途(例えば、その人の靴又は他の要素又は装置の洗浄のみ)を有する。また、UVC光にはリスクがある(例えば、皮膚がん及び/又は白内障を引き起こす可能性がある)。電磁(EM)放射は、電磁放射エネルギーを、空間を通じ、波動を用いて伝搬する全ての光又は照明又は照射を含む。EM放射は、例えば、可視光、電波、マイクロ波、紫外線、ガンマ線等の(人間の目にとって)可視の放射と不可視の放射との両方を含む。UVC光又は照明又は照射は、波長が概ね100[nm]から280[nm]である短波長の殺菌用紫外線EM放射である。しかし、紫外線の中の狭いスペクトル範囲(例えば、200[nm]から230[nm])である遠UVC又は照明又は照射は、有害な副作用を及ぼすことなく病原菌/細菌の死滅という同じ効果を発揮することができる。ここで、光と照明と照射とは、可視又は不可視のEM放射の何れかを指すために互換的に使用され得る。
【0015】
本発明によれば、紫外線又はUVC光の殺菌力を、安価であり、使い捨て可能及び/又は単回使用(又は小数回使用)の、持ち運び可能な、日常的に使用されるフォーマットに適用することにより、病原菌を減少させ、健康を増進する装置が提供される。この装置は、起動された場合、UVC光を放射する(任意の数の形状をとり得る)小さく持ち運び可能なユニットを備える。いくつかの例において、装置は、細菌及び/又は他の病原体を同じく除去する他の種類の紫外線(他のスペクトル帯内の、又は、異なる波長を有する光を放射する)を放射してもよい。このユニットは、スイッチを作動させること、又は、このユニットを曲げたり、押下したり、握りしめたり、振ったり及び/又は空気にさらしたりして起動すること等の任意の数の手段によって起動され得る。起動した後、UVC光は、表面を照射し、病原体を死滅させるために使用することができ、(例えば、典型的なケミカルライト又は化学カイロと同様に)限られた期間にわたって起動したままになる。この装置は、多くの種類の表面(例えば、表皮又はテーブルのような非生物的表面)を除菌することができる。この装置は、空気を照射し、表面の上及び/又は周囲の病原体を洗浄し死滅させることもできる。この装置は、UVC光の照射が終了した後、(例えば、ゴミ箱に)容易に捨てることができる。本発明は、従来のケミカルワイプ又は洗浄液よりも効果的で応用範囲が広く、従来のUVC光のように有害ではなく、起動が容易で、持ち運ぶことが可能である。
【0016】
この装置は、(本体又はユニットの内部に配置された)UVC光源に給電又は通電するための電力を発電するために様々な手段を利用することができる。例えば、この装置は、使い捨て可能又は充電可能な電池、化学薬品、太陽光発電、風力発電、及び/又は任意の他の種類の機構を使用し、UVC光を起動及び/又は生成することができる。必要に応じて、UVC光源は、この装置又はユニットが曲げられたり、握りしめられたり、振られたりした場合等に化学反応に応答して光を放射することができる。或いは、この装置は、スイッチ、ボタン等の作動により作動又は停止してもよい。
【0017】
本発明の他の側面において、この装置は、装置の複数回使用を可能にするために、充電可能な電池を使用してもよい(装置は、プラグインして充電することができる)。本発明のさらに他の側面において、この装置は、例えば、光を発しない状態と、(懐中電灯機能等の)通常の可視光を発する状態と、UVC光を発する状態と、の間で切り替えるように動作可能な携帯電話又は他のモバイル端末等の任意の適切な形態のモバイル端末を備えてもよい。この装置は、いくつかの例において、従来の懐中電灯の形態を含んでもよい。すなわち、この装置は、再利用可能な紫外線光源(発光ダイオード(LED)、蛍光灯、エキシマランプ等)と、電源(交換可能な電池、充電可能な電池、交換不可能な電池、コンデンサ等)と、を備える懐中電灯であってもよい。
【0018】
この装置は、UVC光(又は病原体を洗浄する他の紫外線)を任意の数の方法で放射することができる。これは、様々なテクノロジーの光源(白熱灯、蛍光灯、LED、エキシマランプ等)を使用することを含む。光源を含む場合、この光源は、任意の適切な形状をとり得る。例えば、光源及び/又は反射板は、放射された光を比較的狭い領域に集光する形状であってもよい。ユーザは、いくつかの例において、放射された光を(例えば、装置のレンズを動かすことによって、又は、何らかの他のユーザ入力を作動させることによって)概して広いビームと概して狭いビームとの間に集光することができる。この装置は、放射されたUVC光の照準方向の可視表示を放射することができる。例えば、この装置は、可視十字線(すなわち、十字線の形状の可視光)又は他の標的標識を放射し、(人間の目にとって)不可視なUVC光の方向合わせ又は照準合わせを補助してもよい。すなわち、この装置は、所期の領域が洗浄されるようにUVC光を「照準合わせする」方法を提供することができる。
【0019】
この装置は、UVC光と概ね同じ領域に集光される可視光を放射し、ユーザによるUVC光の方向合わせ又は照準合わせ又は誘導を補助することもできる(すなわち、ユーザは、洗浄される領域を可視光で照らす)。例えば、この装置は、典型的な懐中電灯のように可視光線を放射することができ、放射された可視光が表面又は空間を照射した場所において、それがどこであれ、放射されたUVC光も(人間の目には不可視に)その表面又は空間を照射する。(十字線を放射する)可視光放射部は、可視光放射部とUVC光放射部とが連動し、それによって、放射された可視光が、UVC光が向けられた領域において可視であるように、UVC放射光源を起動するものと同じユーザ入力等のユーザ入力の作動によって給電されてもよい。必要に応じて、この装置は、可視光放射部がUVC放射光源から独立して動作するように、UVC放射光源を起動するユーザ入力とは別個の第2のユーザ入力を含んでもよい。他の例において、光源は、光源の周囲概ね360度の領域でUVC光を放射するランプ(例えば、円柱形状の電球又はダイオード等)であってもよい。そして、この装置は、全方向又はほぼ全方向に光を放射し、広範囲を同時に洗浄することができる。いくつかの例において、光源又は発光ダイオード又は電球は、交換可能及び/又は使い捨て可能である。
【0020】
いくつかの実施形態において、この装置は、タイマを含んでもよい。タイマは、UVC光放射光源に給電するユーザ入力が作動したときに時間の計測を開始することができる。タイマは、UVC光が病原体の大部分を除去するために十分な期間(例えば、10秒)を計測することができる。タイマは、この期間が経過したことの視覚的、聴覚的又は触覚的な表示(例えば、LED、音声信号、振動等)を含んでもよい。必要に応じて、タイマは、この期間の終わりに光源を無効化してもよい。タイマは、ユーザが設定可能であってもよいし、所定の期間のセット(例えば、10秒、30秒、60秒)から選択可能であってもよい。従って、ユーザは、ボタンを押下することによって装置を作動させることができ、その後、装置は、(ユーザによるさらなる入力又はボタンの保持なしに)所定の期間にわたって動作した後、自動的に停止する。
【0021】
この装置は、波長が概ね180[nm]から300[nm]の間であるUVC光を放射するランプを含んでもよい。例えば、ランプは、波長が200[nm]から235[nm]の間である光を放射することができる。このスペクトル範囲のUVC光は、病原菌を死滅させると考えられている。この装置は、UVC光をより狭い波長スペクトル範囲へ(例えば、200[nm]から235[nm]へ)フィルタリングするフィルタ(例えば、化学フィルタリング、光学フィルタ等)を含んでもよい。光源が狭いスペクトル範囲(例えば、200[nm]から235[nm])の光を放射する場合、フィルタは、適切な波長のみが装置から放射されることを保証する2次的な安全対策として機能し得る。光源は、広範囲の周波数も放射することができ、フィルタは、波長を制御する主要な方法として機能し得る。いくつかの例において、装置は、230[nm]より大きい波長を有するUVC光をフィルタリングしてもよい。このフィルタは、いくつかの実施形態において、220[nm]から225[nm]の間(例えば、222[nm])の最大周波数応答を有する。波長が約222[nm]のUVC光でも、病原体等を破壊し、光に曝された人間の表皮又は視力に害を及ぼすことなく消毒ソリューションを提供することができる。従って、約222[nm]を大きく超える(例えば、230[nm]を超える)、強度が強い光を避けることが望ましい。約222[nm]で照射(例えば、遠UVC照射)を継続すると、病原体は破壊されるが、強い強度で長期間にわたったとしても、人間の表皮は貫通されず、人間の目の角膜も貫通されない。化学フィルタリングは、装置の電球又は装置内の他の場所に位置するフィルタに含まれ得る。光学フィルタは、装置から放射された光が光学フィルタを通過するように配置され得る。光学フィルタは、装置自身のランプ内に、又は、別個の素子として(例えば、装置のレンズ若しくは光源若しくは電球の上、又は、レンズとランプとの間に配置されたフィルムとして)含まれ得る。いくつかの例において、ランプ28は、フィルタリングが必要とされないように、約222[nm]以下であるUVC光のみを生成してもよい。
【0022】
必須ではないものの、装置20は、眼球検出センサを必要に応じて含んでもよい。眼球検出センサは、眼球(例えば、人間の眼球)が装置のセンシング範囲内に存在することを検出するように動作可能である。装置のプロセッサ又は制御部は、(装置又は部分的に装置の周囲の、かつ、装置によって放射された紫外線の経路内のシーンを表す画像データを捉えるカメラ等の)眼球検出センサによって捉えられたセンサデータを受信して処理し、眼球検出センサのセンシング範囲内における眼球の存在を判別することができる。眼球検出センサのセンシング範囲は、装置20によって放射された光と概ね一致していてもよい。すなわち、このセンシング範囲は、装置20によって放射された紫外線によって照射される領域を包含していてもよい。制御部は、眼球検出センサのセンシング範囲内で眼球が検出された場合、UV光源を自動的に停止又は無効化してもよい。必要に応じて、制御部は、眼球の存在をユーザに通知又は警告してもよい(例えば、ブザー又はフラッシュライト等の視覚的又は聴覚的な通知)。
【0023】
本発明の他の側面によれば、この装置は、細菌及び他の病原体を装置のユーザに見えるようにする光を放射し、ユーザが領域の清浄度を判定することを可能にする。例えば、この装置は、細菌を照明する蛍光を放射してもよい。この装置は、病原体照明光を、紫外線若しくはUVC光と同時に、又は、紫外線若しくはUVC光とは別個に放射することができる。すなわち、病原体を、UVC光の使用中に照明し(すなわち、ユーザに見えるようにし)、洗浄する場所をユーザに見えるように指示してもよいし、或いは、UVC光の使用前後に照明し、洗浄を補助すると共に有効性を評価してもよい。病原体照明光は、UVC光と同じ光源(例えば、LED又は電球)から放射されてもよいし、別個の光源(すなわち、病原体照明光を放射する病原体照明光源)から放射されてもよい。この装置は、病原体照明光をUVC光とは別個に起動する付加ユーザ入力(例えば、ボタン又はスイッチ)を含んでもよい。
【0024】
ここで図2A及び図2Bを参照すると、UVC光放射装置20は、基部22と頂部24とを含む。基部22及び頂部24は、「リップスティックケース」ボックス形状として例示されているものの、任意の適切な形状(例えば、矩形、管状、三角形、可撓性/屈曲性/形状適合性等)をとり得る。頂部24は、基部22に取り付けられ、装置20を囲む(図2A)。頂部24が(例えば、引っ張ったり、ひねったり、ラッチを外したりすること等によって)取り外された場合、放射源若しくは照明源又はランプハウジング26が露出される。ここで、照明は、物体又は空気を、(ユーザにとって)可視又は不可視な光で照明することを指す。ランプハウジングは、紫外線又はUVC光を放射するランプ28又は他の照明源又は放射源又は光源を含んでもよい。ランプ28は、UVCスペクトル範囲の波長を発生させることができる任意のランプ(例えば、エキシマランプ又はエキシランプ、LED等)であってよい。ランプハウジング26は、ランプ28によって放射される光の波長をフィルタリングするフィルタ30も収容し得る。フィルタ30は、照明源又は放射源28が(例えば、装置20を押したり、押圧したり、引っ張ったり、曲げたり、振ったりすること等によって)起動されるたびに起動され得る。必要に応じて、フィルタは、交換可能及び/又は使い捨て可能であってもよい(例えば、取り外し可能なフィルタカートリッジ42)。この装置は、生体認証(例えば、指紋センサ又は顔認証)によっても起動され得る。
【0025】
この装置は、レンズ32も含んでもよい。レンズ32は、放射された光を、より狭い光線又はより広い光線に集光することができる。ランプハウジング26は、放射された光をさらに誘導し制御するバッキング34及び反射パネル36をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態において、装置20は、起動及び/又は停止ユーザ入力38(例えば、スイッチ、スライダ、トグル、ボタン等)を含む。ユーザ入力38は、作動又は起動された場合、ランプ28に給電したり給電を停止したりすることにより、装置20にUVC光を放射させたりUVC光の放射を停止させたりすることができる。ユーザ入力は、UVC光を生成して放射し、ターゲットとなる表面又は空間を除菌するために十分な期間にわたってランプ28に間欠的に給電することができる。装置20は、電源の残存電力量を示すパワーレベル40をさらに含んでもよい。電源は、交換可能な電池、充電可能な電池、電気プラグイン式電源、太陽電池式電源等であってもよい。
【0026】
ここで図3及び図4を参照すると、装置20は、UVC光を放射し、洗浄されるターゲット物体又はターゲット領域を照射する。例えば、図3に示すように、ユーザは、片方の手に装置20を持ちながら、もう片方の手を照射し、手から病原体を洗浄することができる。装置20は、装置のユーザによって装置を把持する(例えば、ユーザの手に装置を保持する)グリップ又はハンドル21を含んでもよい。例えば、装置20は、ユーザが、除菌される表面又は空気へ向けて照明又は光を向けつつ把持するためのゴム引き表面を含んでもよい。
【0027】
グリップ又はハンドル21は、ユーザが装置20を保持及び/又は照準合わせすることを容易にする任意の形状又は形態をとり得る。いくつかの例において、ハンドル21は、収納のため又はハンドル自身の洗浄のために、装置20から着脱可能又は取り外し可能であってもよい。例えば、ハンドルは、装置20の内部構造における適所に、ねじ止め又はクリップ止め又はスナップ止めされ得る。ハンドル部(装置の外装部)は、これにより、この構造から取り外すことができる。取り外し後、ハンドル21は、装置20によって除菌されてもよいし、他の方法(例えば、洗浄液)によって別途洗浄されてもよい。いくつかの例において、ハンドル21は、使い捨て可能又は他の方法で交換可能であり、定期的に交換されてもよい。さらに、後述するように、装置の他の構成部品を取り外し、洗浄又は修理又は交換することができる。
【0028】
装置20は、最適動作距離を有し得る。すなわち、装置20は、表皮、物体又は領域から所定の距離に配置された場合に、最も効率的に動作することができる。例えば、装置20は、好ましくは、物体又は領域から6インチから18インチで動作することができる。最適距離は、約12インチであり得る。装置20の2次光源44は、可視標識46を放射し、表皮、物体又は領域から最適距離に装置があるときを示すことができる。例えば、装置の2次光源44が、上述したように、可視十字線を放射する場合、装置20が最適距離より近い又は遠いときに、十字線が、ぼやけて焦点が合っていないようにしたり、装置20が最適距離にあるときに、十字線が、焦点が合っているようにしたりしてもよい。十字線の代わりに、任意の他の形状又はデザインが装置20によって放射され得る。例えば、光が洗浄している範囲又は領域を示すために、(円又は四角形、三角形等の多角形等の)単一の形状若しくは標識又は複数の同心状の形状(例えば、円又は多角形)を提供してもよい。装置20は、適切な距離を他の方法(例えば、装置20上のLED又は可聴音)で示してもよい。装置20は、距離を他のセンサ(例えば、赤外線距離センサ)によって計測してもよい。
【0029】
放射された紫外線は、通常、人間の目には見えないため、装置20は、他の可視光を放射してもよい。例えば、装置20は、放射された紫外線とほぼ同じ領域を照明する可視光を放射し、除菌されている領域を視覚的に示してもよい。この可視光は、任意の色(例えば、白色、緑色、赤色等)であってよい。この装置は、放射された紫外線によって照射された領域をほぼ包含する可視輪郭を放射してもよい。一実施形態において、この可視輪郭は、消毒される表面の上へ所望の形状に可視光を成形するように構成されたレンズによって生成される。或いは、レーザスキャナを使用し、消毒される表面の上へ形状を走査してもよい。例えば、単一の形状又は(円、多角形等の)複数の同心状の形状を(放射される紫外線及び/又は可視光が通過するレンズ又はマスク等において)提供し、光が洗浄している範囲又は領域を示してもよい。最も内側の形状内の紫外線放射の強度は、最も内側の形状を囲む第2の形状内の紫外線照射の強度よりも大きくなる。これにより、最も内側の形状内の病原体を破壊するために必要な時間は、最も内側の形状の径方向外側に並んで配置されている第2の形状内の病原体を破壊するために必要な時間よりも短くなる。同様に、最も外側の形状の外側の紫外線照射の強度は、表面を洗浄するために不十分である場合がある。これにより、病原体を破壊するために最適な量のエネルギーを受けている照射される表面上の領域を確認することができる。
【0030】
図4に示すように、装置20は、狭い波長帯域(例えば、222[nm]又はその近傍)のUVC光を放射してもよい。ランプ28の後方に配置された反射パネル36は、ランプ28の前方における光密度を増加させ、それによって、装置20と所期のターゲット領域との間の有効距離を増加させることができる。装置20は、光を、例えば、開口部を開閉したり、レンズ又は反射パネルを移動又は操作したりすることによって集光する屈折体50を含んでもよい。光は、例えば、調整可能な真鍮製ホースノズルをひねるように装置20の基部22にひねり52を加えることによって集光され得る。光は、任意の他の適切な方法(例えば、ボタンを押すこと、スライダをスライドさせること、基部を押したり引いたりすること、ノブ、レンズ又はランプを回転させること等)で集光され得る。このような調整により、装置20は、ユーザの所望に応じて、より広い又は狭い範囲を照射することができる。
【0031】
ここで図5Aから図5Fを参照すると、装置20は、照射形状、範囲及び/又は強度を調整するために、様々な異なる構成のレンズを含んでもよい。一般に、除菌ターゲットからの距離は、表面における放射照度に反比例し、この距離は、照射面積に比例する。すなわち、一般に、装置20がターゲット物体又はターゲット表面から遠くなるほど、照射面積は大きくなるが、表面における放射照度は弱くなる。異なるレンズ構成によって、これらの一般事項は、変更又は最適化され得る。
【0032】
例えば、共役比(すなわち、レンズから光源までの距離に対するレンズからのターゲット物体/表面の距離の比率)が5より大きい(すなわち、ターゲット物体/表面が遠い)場合、平凸レンズ32a(図5A)を使用してもよい。平凸レンズ32aは、円柱形状を有し、線状の表面照明又は放射を生成してもよい。これにより、高密度の紫外線エネルギーが線の形状で例えば表面上に供給され、ユーザが、この線を所定位置に長時間保持するのではなく、この線で表面を掃引することができる。すなわち、照射された紫外線のエネルギーを全てこの線に集中させることができ、これにより表面又は物体を除菌するために必要な露光時間を大幅に短縮することができる。他の例では、典型的な共役比が0.2から5の間である場合、両凸レンズ32b(図5B)を使用してもよい。さらに他の例では、この比が0.2より小さい(すなわち、ターゲット物体/表面が近い)場合、平凹レンズ32c(図5C)を使用してもよい。両凹レンズ32d(図5D)は、負の焦点距離を有し、放射された光の発散度を高めるために使用し得る。さらに他の例では、正メニスカスレンズ32e(図5E)又は負メニスカスレンズ32f(図5F)を単独で又は他のレンズと共に使用し、複合レンズアセンブリを作成してもよい。正のメニスカスレンズは、大きな球面収差を発生させることなく焦点距離を短くし開口数を増大させることができる一方、負のメニスカスレンズは、焦点距離を長くし開口数を減少させることができる。
【0033】
装置20は、単一のレンズを含んでもよいし、組み合わせて使用され、複合レンズを形成する複数のレンズを含んでもよい。装置20は、ユーザが所期の用途に基づいて異なるレンズの間で切り替えることを可能にしてもよい。例えば、レンズは、モジュール式であり、他のレンズと交換可能であってもよい。装置20は、ユーザが(例えば、レンズのホイールを回転させたり、何らかの他のレンズセレクタ48を使用したりすることによって)切り替えることができる複数のレンズを含んでもよい。装置20は、コリメート光又は非コリメート光を放射し得る。装置20は、放射された紫外線の光吸収又は反射を制限するレンズを使用してもよい。例えば、レンズは、コーティングされていないUV溶融シリカレンズであってもよい。
【0034】
図3を再び参照すると、装置、より具体的にランプ28は、消毒されている人間の付属器官又は表面から約12[cm]以内に配置され得る。なお、人間の付属器官から約12[cm]離れてランプ28を配置すると、病原体を除去しつつ、人間の付属器官に悪影響を及ぼさない。一実施形態において、ランプ28は、遠UVC光を照射し、表面又は付属物体を照射しつつゆっくり走査され、病原体を破壊するために十分な照射時間を確保する。光学系(例えば、レンズ)は、遠UVC照射の時間及び強度に実質的な変化を及ぼし得ることを理解されたい。さらなる実施形態において、ランプ28は、人間の付属器官又は表面の上をランプ28がゆっくりと走査している間、消毒される人間の付属器官又は表面から約6[cm]以内に配置される。さらに他の実施形態において、ランプ28は、ランプ28が人間の付属器官又は表面の上をゆっくりと走査している間、消毒される人間の付属器官又は表面から約3[cm]以内に配置される。距離、ランプ照射エネルギー及び光学系は、全て、人間の付属器官の表皮、表面、さらには照射領域内の空気にさえも付着した病原体を十分に除去するために必要な時間の長さに寄与し得る。
【0035】
必要に応じて、装置20は、様々な部品の容易な交換を可能にするモジュール方式の設計を備えてもよい。例えば、装置20のハンドル、光源(可視及び不可視の両方)、フィルタ及び/又はレンズは、装置20のユーザによって、装置20全体を交換することなく取り外し可能かつ交換可能であってもよい。ハンドル若しくはハウジングは、取り外すことができ、及び/又は、光源は、取り外して交換することができ、及び/又は、電源若しくは電池は、取り外して交換することができ、及び/又は、フィルタ若しくはレンズは、取り外して交換することができる。様々な構成部品は、(プリント回路基板と、装置を動作し制御する制御回路と、を含む)中央回路素子又は装置又は構造物にスナップ止め又はその他の方法で取り付けることができる。
【0036】
従って、本発明によれば、装置は、小さな表面領域及び/又は表面領域を取り囲む空気を除菌する手段を提供する。例えば、家に入る前の靴、トイレ内の蛇口、ドアハンドル、食事前の公共のテーブル、家庭用品、玩具、リモコン、シンク、オフィススペース等。起動された場合、この装置は、有害で、病気を引き起こす、人の目に見えない細菌及び病原菌を除去するように動作する。
【0037】
具体的に説明された実施形態における変更及び修正は、均等論を含む特許法の原則に従って解釈された添付の請求項の範囲によってのみ限定されることを意図されている本発明の原理から逸脱することなく実施することができる。
【0038】
(付記)
(付記1)
UVC光を生成し、選択された表面、局所的領域及び表面を取り巻く空気に放射する携帯UVC装置であって、
給電された場合、UVC光を生成して表面へ向けて放射するためにUVCスペクトル範囲の光を供給する照射部と、
UVC光を間欠的に生成し放射して、前記表面を除菌するために十分な期間にわたって前記照射部を選択的に起動する起動部と、
給電された場合、可視標識であって消毒される前記表面における異なる強度レベルをそれぞれが画定する複数の同心状の形状を前記選択された表面上に画定する可視標識を放射して、UVC光によって照射される前記表面の領域を示すための可視光放射部と、
ユーザが、当該携帯UVC装置を把持し保持し、除菌される表面へ前記照射部を向け、除菌される前記表面へ向けてUVC光を放射するための把持面を提供するグリップと、
を備える、
携帯UVC装置。
【0039】
(付記2)
前記グリップは、当該携帯UVC装置に着脱可能に取り付けられている、
付記1に記載の携帯UVC装置。
【0040】
(付記3)
前記形状は、円からなる、
付記1に記載の携帯UVC装置。
【0041】
(付記4)
前記形状は、多角形からなる、
付記1に記載の携帯UVC装置。
【0042】
(付記5)
少なくとも1つのレンズを備え、
前記UVC光は、前記少なくとも1つのレンズを通過し、集光又は散光する、
付記1に記載の携帯UVC装置。
【0043】
(付記6)
前記少なくとも1つのレンズは、(i)平凸レンズ、(ii)両凸レンズ、(iii)平凹レンズ、(iv)両凹レンズ、(v)正メニスカスレンズ及び(vi)負メニスカスレンズからなるグループより選択された少なくとも1つを備える、
付記5に記載の携帯UVC装置。
【0044】
(付記7)
前記照射部は、当該携帯UVC装置に着脱可能に取り付けられている、
付記1に記載の携帯UVC装置。
【0045】
(付記8)
前記可視標識は、
除菌される前記表面から最適距離に当該携帯UVC装置がある場合、焦点が合っており、
除菌される前記表面から前記最適距離に当該携帯UVC装置の前記照射部がない場合、焦点が合っていない、
付記1に記載の携帯UVC装置。
【0046】
(付記9)
前記可視標識は、当該携帯UVC装置の前記照射部から除菌される前記表面までの距離が、前記UVC光の最大有効除菌距離よりも大きいときを示す、
付記1に記載の携帯UVC装置。
【0047】
(付記10)
200[nm]未満及び235[nm]を超えるUVC光の波長を減衰させるように構成されたフィルタをさらに備える、
付記1に記載の携帯UVC装置。
【0048】
(付記11)
前記フィルタは、交換可能である、
付記10に記載の携帯UVC装置。
【0049】
(付記12)
交換可能な前記フィルタは、取り外し可能なフィルタカートリッジからなる、
付記11に記載の携帯UVC装置。
【0050】
(付記13)
着脱可能に取り付けられた前記グリップは、取り外された場合に当該携帯UVC装置によって除菌されるように構成されている、
付記2に記載の携帯UVC装置。
【0051】
(付記14)
平凸レンズを備え、
前記平凸レンズは、前記UVC光を線に集光するように構成されている、
付記1に記載の携帯UVC装置。
【0052】
(付記15)
平凸レンズ、平凹レンズ及びレンズセレクタを備え、
前記レンズセレクタは、前記UVCを集光するために前記平凸レンズ又は前記平凹レンズを選択するように構成されている、
付記1に記載の携帯UVC装置。
【0053】
(付記16)
眼球検出センサを備え、
前記眼球検出センサが前記UVC光の経路内に眼球を検出したことに応答して、前記照射部への給電を停止する、
付記1に記載の携帯UVC装置。
【0054】
(付記17)
前記眼球検出センサは、カメラを備える、
付記16に記載の携帯UVC装置。
【0055】
(付記18)
前記照射部は、給電された場合、遠UVC光を生成し放射するために遠UVCスペクトル範囲の光を供給する、
付記1に記載の携帯UVC装置。
【0056】
(付記19)
放射された前記可視標識は、前記表面における放射された前記UVC光の強度が前記表面を除菌するために十分であるときを示す、
付記1に記載の携帯UVC装置。
【0057】
(付記20)
放射された前記可視標識は、前記表面における放射された前記UVC光の強度が前記表面を除菌するために十分ではないときを示す、
付記1に記載の携帯UVC装置。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F